JP4792151B2 - 透明AlOxバリア膜の形成方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、AlOx膜を形成する方法及びその方法を実施するための製造装置に関し、特に、プラスチック等の透明基体上に透明AlOxバリア膜を形成する方法及びこの方法を実施するための巻取式真空蒸着装置である製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、透明AlOxバリア膜を形成するには、AlOx膜の成膜条件を管理することによって成膜を行い、得られた膜の特性を制御していた。例えば、巻取式真空蒸着装置を用い、ルツボ内に収容された蒸発源材料(アルミニウム)を高電圧電子ビーム等により照射加熱して蒸発させ、これと同時に通常酸素ガスを過剰に導入した雰囲気中で、真空蒸着装置内を走行している基体表面上に反応性真空蒸着により透明AlOxバリア膜を生成させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
透明AlOxバリア膜は、食品包装、トイレタリ商品や医薬品等の分野で使用されており、この膜には、特に▲1▼外観は無色透明であること、▲2▼酸素透過率及び水蒸気透湿度が小さく温度や湿度に対して安定なバリア性を示すこと等の特性が求められている。上記したような成膜条件を管理して成膜する従来方法で、プラスチックのような誘電体からなる基体上にAlOx膜を形成する場合、得られる透明AlOxバリア膜の酸素透過率、水蒸気透湿度、全光線透過率を所望の安定した数値に同時に制御することは困難であると共に、得られた酸素透過率はせいぜい5cm3/m2・day・atm以上であり、また、水蒸気透湿度もせいぜい3g/m2・day以上であった。
【0004】
しかしながら、透明AlOxバリア膜を食品包装材等に利用する場合、最近では、食品包装材として求められる食品の変質防止等の保護性の観点から、食品を外界の雰囲気から遮断して良好な製品品質を保持するために、さらに小さい酸素透過率(例えば、約3cm3/m2・day・atm以下)や水蒸気透湿度(例えば、約3g/m2・day以下)を持った優れたバリア性を有する透明AlOx膜の開発が求められている。また、全光線透過率については、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)基体上にAlOx膜を設けた場合には、PET自体の全光線透過率よりもあまり低くない約86%T以上の全光線透過率を有する透明AlOx膜が好ましいとされている。
【0005】
本発明は、真空成膜室内で、誘電体からなる基体上へ酸素透過率、水蒸気透湿度、全光線透過率の優れた透明ガスバリア性AlOx膜を形成する方法、及び該膜を形成することのできる巻取式真空蒸着装置である製造装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、真空蒸着装置内で、酸素透過率や水蒸気透湿度が小さく、例えば酸素透過率が約3cm3/m2・day・atm以下、水蒸気透湿度が約3g/m2・day以下であり、また、全光線透過率が基体自体の全光線透過率とほぼ同じであるAlOx膜を形成せしめる技術について、鋭意研究を続けた。その結果、反応材料の比率を特定の範囲内に保持しながら成膜することにより、また、反応ガス導入のためのノズルを特定の位置に設けることにより、また、蒸発アルミニウムの入射角度θを特定の範囲とすることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明の透明AlOxバリア膜の形成方法は、2.9×10 -2 Pa〜4.1×10 -2 Paの真空室内に設けられた、基体の送出・巻取手段により室内を走行する誘電体からなる長尺基体上に、蒸発源からの蒸発アルミニウムと酸素ガスとの反応によりAlOx膜を形成する真空蒸着方法において、酸素ガス導入管のノズルが、成膜ドラムの外周面から20mm以内の位置であって、該成膜ドラムの外周囲に近設されて基体上の反応領域以外の部分を遮蔽するMDマスク(基体長手方向制限マスク)の外側方向(成膜ドラムと反対側)でかつ該成膜ドラム幅方向における該MDマスクの開口の端部又はその近傍の位置で該開口への基体進入側のみに、該基体の幅方向と平行に延びた複数のガス噴出口を有して設けられており、蒸発源材料の表面と該成膜ドラムの成膜面との間の距離、又は該MDマスクの開口の周長、あるいはその両方を調整して該成膜ドラムに対する前記蒸発アルミニウムの入射角度θを40°より小さくするようにし、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量A(モル/分)と単位時間当たりの導入酸素ガス量B(モル/分)との比(B/A)を0.1≦B/A<0.3、好ましくは0.1≦B/A≦0.2に保持しながら蒸着を行うことからなる。これにより、所望の酸素透過率、水蒸気透湿度、全光線透過率を有する透明AlOxバリア膜が得られる。このB/A比を0.1未満とすると、全光線透過率が使用した基体のものと比べて低くなり過ぎてしまい製品として好ましくなく、また、0.3以上だと、酸素透過率、水蒸気透湿度が高くなり過ぎて製品として好ましくないという問題がある。本発明で用いる基体は、プラスチック又はガラス等の透明基体であることが好ましい。
【0008】
本発明の透明AlOxバリア膜の製造装置は、2.9×10 -2 Pa〜4.1×10 -2 Paの真空成膜室と、該成膜室内に設置された送出・巻取手段であって、該成膜室内を走行する長尺誘電体基体の送出ロール、成膜ドラム、巻取ロールからなる送出・巻取手段と、該成膜ドラムの下方に設置された蒸発源材料としてアルミニウムを収容するルツボと、該成膜ドラムに酸素を供給するための酸素ガス導入管とを有する巻取式真空蒸着装置において、該酸素ガス導入管のノズルが、該成膜ドラムの外周面から20mm以内の位置であって、該成膜ドラムの外周囲に近設されて基体上の反応領域以外の部分を遮蔽するMDマスク(基体長手方向制限マスク)の外側方向(成膜ドラムと反対側)でかつ該成膜ドラム幅方向における該MDマスクの開口の端部又はその近傍の位置で該開口への基体進入側のみに、該基体の幅方向と平行に延びた複数のガス噴出口を有して設けられ、該成膜ドラムに対する蒸発源材料の入射角度θが40°より小さくなるように、蒸発源材料の表面と該成膜ドラムの成膜面との間の距離、又は該MDマスクの開口の周長、あるいはその両方を調整され、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量A(モル/分)と単位時間当たりの導入酸素ガス量B(モル/分)との比(B/A)を0.1≦B/A<0.3、好ましくは0.1≦B/A≦0.2に保持しながら蒸着を行うことからなる。この装置を用いることにより、所望の酸素透過率、水蒸気透湿度、全光線透過率を有する透明AlOxバリア膜が効果的に得られる。ガス導入管のノズルを成膜ドラムの外周面から30mmを超えた位置に設けると、酸素透過率及び水蒸気透湿度は所望の数値内にあるものの、全光線透過率が低くなり過ぎ、製品として好ましくないという問題点がある。
【0009】
また、本発明の透明AlOxバリア膜の製造装置は、真空成膜室と、該成膜室内に設置された送出・巻取手段であって、該成膜室内を走行する長尺誘電体基体の送出ロール、成膜ドラム、巻取ロールからなる送出・巻取手段と、該成膜ドラムの下方に設置された蒸発源材料としてアルミニウムを収容するルツボと、該成膜ドラムに酸素を供給するための酸素ガス導入管とを有する巻取式真空蒸着装置において、該成膜ドラムの外周囲に近接されたMDマスクの開口と該ルツボとの位置で決まる蒸発源材料の入射角度θが40°より小さくなるように構成されており、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量A(モル/分)と単位時間当たりの導入酸素ガス量B(モル/分)との比(B/A)を0.1≦B/A<0.3、好ましくは0.1≦B/A≦0.2に保持しながら蒸着を行うことからなる。このような装置を用いることにより、所望の酸素透過率、水蒸気透湿度、全光線透過率を有する透明ガスバリア性AlOx膜を効率的に得ることができる。この場合、酸素ガス導入管のノズルを上記のような位置に設けても良い。入射角度θを40°より小さくするには、蒸発源材料の表面と成膜ドラムの成膜面との間の距離、又はMDマスクの開口の周長、あるいはその両方を適宜調整して、装置を構成すればよい。MDマスクの開口とはMDマスクによって遮断されていない反応領域を意味し、この領域を通って反応物質が導入される。また、MDマスク開口の周長とは、成膜ドラムの幅方向と垂直な円周方向におけるMDマスクで遮断されていない反応領域の長さ、すなわちMDマスクの開口の長さを意味する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の透明AlOxバリア膜の形成方法によれば、被処理基体は、送出ロールから成膜ドラムへとガイドロールを介して繰り出され、成膜ドラム上でアルミニウムと酸素との反応によりAlOx膜が形成された後、巻取ロールへ別のガイドロールを介して巻き取られる。成膜ドラムは−30℃〜10℃に冷却されていて、基体は成膜ドラムの回転に伴われて連続走行するようになっている。
【0011】
用いられる基体は、上記したように、プラスチック又はガラスからなるものであればよく、プラスチックとしては特に制限はないが、代表的なものとして以下のようなものがある。ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン等、及びこれらの共重合体や、他の単量体との共重合体のような、好ましくは透明な基体を作製できるもので有れば特に限定されない。基体の形状も、特に制限はされず、例えばフィルムであっても、シートであってもよく、また、ロール状の長尺であっても、カットシートであってもよい。
【0012】
このような基体は、AlOx膜の形成前に、送出しロールから送り出された後、例えば交流又は直流マグネトロン放電等の表面処理装置ボンバード機構を通過せしめて表面を清浄化処理し、また、成膜後に、例えば直流マグネトロン放電等の帯電除去ボンバード機構を通過せしめて後処理してから、巻取ロールに巻き取られることが好ましい。このような基体表面の処理としては、プラスチック表面の公知の表面処理で有れば、コロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理等のいずれを用いても良い。
【0013】
蒸発源材料のアルミニウムを加熱・溶融・蒸発する手段としては、特に制限はないが、例えば誘導加熱、抵抗加熱、電子ビーム加熱、レーザービーム加熱等を用いることができる。使用するアルミニウムとしては、純度が99%以上のものが好ましい。また、導入される反応ガスとしては、酸素ガスを使用するが、酸素含有ガスもこれに含まれる。好ましいのは純度の高い酸素ガスである。
【0014】
基体上に形成されるAlOx膜は、AlO、Al2O2、Al2O3等の組成からなるものが含まれ得る。好ましくはAl2O3である。
【0015】
本発明のAlOx膜形成方法によれば、アルミニウム蒸発量、酸素ガスの導入量を、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量、酸素ガスの導入量を、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量A(モル/分)と単位時間当たりの導入酸素ガス量B(モル/分)との比(B/A)が0.1≦B/A<0.3を満足するような範囲に保持しながら成膜して、所望のAlOx膜を得る。
【0016】
まず、送出ロールに巻かれた所定の厚さ、幅、長さを有するPETフィルム等のプラスチックフィルムからなる長尺基体に通常の巻取張力を与えて、所定の到達圧力にされている成膜室内を、ガイドロールを介して金属製の成膜ドラム(このドラムは、例えば−15℃に冷却されている)へ、所望の巻取速度で走行させ、電子銃からの電子ビームの照射や誘導加熱等により、蒸発用ルツボ内の蒸発物質(アルミニウム:例えば純度99.7%)を加熱し、アルミニウムの蒸発量を所定の範囲内になるように調整し、走行している基体上に、例えば50〜150オングストロームの膜厚でアルミニウムが蒸着されるようにする。次いで、基体が成膜ドラムを通過する際、ガス流量制御器を経て反応ガス導入口から酸素ガス又は酸素含有ガスを導入して、この反応ガスを所定の位置に設置されたガス導入ノズルから基体上に導きながら、所定の成膜圧力で基体上にAlOx膜を形成する。この場合、上記したように、アルミニウム蒸発量と導入酸素ガス量とを、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量A(モル/分)と単位時間当たりの導入酸素ガス量B(モル/分)との比(B/A)が0.1≦B/A<0.3を満足するような範囲内にあるように調整して成膜を行う。
【0017】
アルミニウム蒸発量及び酸素ガス導入量を上記のように調整しながら、蒸着を続け、その後巻取ロールに巻き取られたフィルムを取り出し、蒸発用ルツボ内のアルミニウム残量を測定し、この測定値から、アルミニウムの全蒸発量を計算し、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量(A)を求め、この値と単位時間当たりの酸素ガスの導入量(B)とからB/A比を計算する。
【0018】
上記のようにして得られたフィルムの酸素透過率、水蒸気透湿度及び全光線透過率は上記したような所期の目的を満足するものであった。
【0019】
また、本発明の透明AlOxバリア膜の製造装置は、巻取式真空蒸着装置であり、図1に示すその実施の形態の一構成例によれば、真空成膜室(図示せず)内には送出ロール1、成膜ドラム2、巻取ロール3からなる送出・巻取手段が設けられ、被処理基体4が送出ロール1から繰り出され、ガイドロール5、6を介して成膜ドラム2へと送られ、次いで該基体は成膜ドラム2の回転に伴われて連続走行し、別のガイドロール7、8を介して巻取ロール4に巻き取られるように構成されている。成膜ドラム2の下方には、蒸発源材料(アルミニウム)9を収容するための蒸発用ルツボ10が設置され、熱源により該蒸発源材料は、加熱・溶融・蒸発される。蒸発された材料は、基体上の反応領域に向かい、そこで蒸着すると共に、MDマスク11、11′で囲まれた所定の開口12を通って供給された反応ガスと開口領域の寸法にほぼ対応する基体上の反応領域において反応して、AlOx膜を形成する。このMDマスクは、該成膜ドラムの外周囲に近設されており、上記反応領域以外の部分を遮蔽するためのものであり、主として、導入される反応ガスと蒸発アルミニウムとを反応に有効に関与させるように、その反応領域を制限するために用いる。
【0020】
反応ガスは、真空成膜室に設けられる反応ガス導入管を経て導入され、所定の位置に設置されたノズル13から噴射されて、開口12を経て基体4に供給され、アルミニウムと反応できるようになっている。ノズル13は、成膜ドラム2の外周面から30mm以内の位置であって、MDマスク11、11’の開口12の成膜ドラム幅方向の端部又はその近傍で該開口への基体進入側に設けられていることが好ましい。ノズル13は、MDマスク11に対して成膜ドラムの側と反対側に設けられている。ノズル13は、好ましくはMDマスク側に開けられた複数のガス噴出孔を有し、基体の幅方向と平行に延びている。基体の幅寸法が大きい場合には、反応の均一性を満たすためにも、その幅寸法に合わせて蒸発用ルツボ10を複数個用いることが望ましい。この装置を用いて、上記形成方法に従ってAlOx膜を形成すれば、所望の酸素透過率、水蒸気透湿度、全光線透過率を有する透明ガスバリア性AlOx膜が効率的に得られる。
【0021】
また、前記巻取式真空蒸着装置において、図2に示すように、成膜ドラム2に対する蒸発源材料アルミニウムの入射角度θが40°より小さくなるようにすれば、例えば蒸発源材料の表面と成膜ドラムの成膜面との距離が所定の範囲になるように配置すれば、また、開口12の周長が所定の範囲になるようにMDマスクを設ければ、この装置を用いて得られるAlOx膜は所望の特性を有している。例えば、蒸発源材料アルミニウムの表面と基体の反応領域との間の距離は、10-4Torr台の真空度での平均自由行程から蒸発アルミニウムの直進性を考えるとほぼ300mm以上となり、また、マルチタイプの蒸発源を使用する場合、基体の幅方向における膜厚の均一性を満たすためにもほぼ300mm以上が必要である。さらに、開口12の周長については、上記蒸発源材料の表面と成膜面との距離、アルミニウムの蒸発速度、酸素ガスの導入速度等によっても異なるが、周長が235mm以上になると所望の特性を有する透明ガスバリアAlOx膜を得ることが困難になる。図2中の符号は全て図1中の符号と同じものを意味する。
【0022】
以下の実施例では、本発明の透明AlOxバリア膜の形成方法について図面を参照して説明する。実施例で得られたフィルムの特性の測定法は次のようにして行った。
(1)酸素透過率
いわゆるモコン法(B. Jonson et al., JPI Journal, 29, No.7 (1991) 27)に従って、酸素透過率測定装置(モダンコントロールズ社製、OX-TRAN100)を用いて測定した。
(2)水蒸気透湿度
JIS Z 0208(カップ法)に従って測定した。
(3)全光線透過率
JIS K 7361に従って、分光光度計(日本電色工業(株)製、NDH2000)を用いて測定した。
【0023】
【実施例】
(実施例1)
本実施例では、図1に示す巻取式真空蒸着装置を用いて、酸素ガスの導入量、アルミニウム蒸発量を制御して成膜し、所望のAlOx膜を得た。
【0024】
まず、送出ロール1に巻かれた厚さ12μm×幅1000mm×長さ10000mのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる長尺基板4に通常の巻取張力を与えて、到達圧力2.4×l0-2Paの成膜室内を、ガイドロール5及び6を介して金属製の成膜ドラム2(このドラムは、−15℃に冷却されていた)へと、200m/分の速度で走行させ、出力30kWの電子銃(図示せず)からの電子ビームの照射により、蒸発用ルツボ10内の蒸発物質(アルミニウム:純度99.7%、充填量:14.85kg(550.4モル))9を加熱し、アルミニウムの蒸発量が19.44g/分になるように調整し、走行している基体4上に所定の膜厚(50〜150オングストローム)のアルミニウムが蒸着されるようにした。次いで、基体4が成膜ドラム2を通過する際、ガス流量制御器を経て反応ガス導入口から3.09SLMの酸素ガスを導入して、この酸素ガスを所定の位置に設置されたガス導入ノズル13から開口12を経て基体上に導きながら、基体上にAlOx膜を形成した。成膜圧力は4.1×10-2Paであり、成膜幅は900mmとした。
【0025】
アルミニウム蒸発量及び酸素ガス導入量を上記のように調整しながら、60分間蒸着を続け、その後巻取ロール3に巻き取られたフィルム(膜厚:80オングストローム)を取り出し、蒸発用ルツボ10内のアルミニウム残量を測定したところ、13.68kg(507.0モル)であった。この値から、アルミニウムの全蒸発量は1.17kg(43.4モル)であり、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量(A)は0.720494モル/分であった。また、単位時間当たりの酸素ガスの導入量(B)は0.137823モル/分であった。従って、B/Aは0.191290であった。
【0026】
上記のようにして得られたフィルムに対して、酸素透過率、水蒸気透湿度及び全光線透過率を測定した。得られた結果は以下の通りであり、目的に適った特性を有する透明AlOxバリア膜が得られた。なお、基体として用いたPETフィルムの酸素透過率は、137cm3/m2・day・atm、水蒸気透湿度は42.3g/m2・day、全光線透過率は88.72%Tであった。
【0027】
酸素透過率:1.1cm3/m2・day・atm
水蒸気透湿度:0.86g/m2・day
全光線透過率:88.27%T
(実施例2)
実施例1記載の方法を、以下のプロセス条件以外は同じ条件を用いて繰り返した。
【0028】
到達圧力:2.0×10-2Pa
成膜速度(走行速度):700m/分
電子銃出力:55kW
成膜幅:300mm
アルミニウム充填量:14.7kg(544.8モル)
酸素ガス導入量:2.39SLM
成膜圧力:3.7×10-2Pa
アルミニウム蒸発量及び酸素ガス導入量を上記のように調整しながら、60分間蒸着を続け、その後巻取ロール3に巻き取られたフィルム(膜厚:80オングストローム)を取り出し、蒸発用ルツボ10内のアルミニウム残量を測定したところ、13.34kgであった。これから、アルミニウムの全蒸発量は1.36kg(50.4モル)であり、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量(A)は0.840576モル/分であった。また、単位時間当たりの酸素ガスの導入量(B)は0.106601モル/分であった。従って、B/Aは0.126819であった。
【0029】
上記のようにして得られたフィルムに対して、酸素透過率、水蒸気透湿度及び全光線透過率を測定した。得られた結果は以下の通りであり、目的に適った特性を有する透明AlOxバリア膜が得られた。
【0030】
酸素透過率:0.75cm3/m2・day・atm
水蒸気透湿度:0.69g/m2・day
全光線透過率:87.85%T
(実施例3)
実施例1記載の方法を、以下のプロセス条件以外は同じ条件を用いて繰り返した。但し、巻取式真空蒸着装置として、図1に構成の概略を示すものであって、酸素ガス導入ノズル13を成膜ドラム外周面から20mmの位置に設けたものを用いて成膜した。また、比較のために、ガス導入ノズル13を成膜ドラム外周面から50mmの位置に設けたものを用いて、同様にして成膜した。
【0031】
加熱方法:高周波誘導加熱
基体:厚さ12μm×幅240mm×長さ1000mのPETフィルム成膜幅:200mm
1)ノズルが20mmの位置にある場合:
到達圧力:2.5×10-2Pa
成膜速度(走行速度):60m/分
電子銃出力:15kW
アルミニウム充填量:2.73kg(100モル)
酸素ガス導入量:400SCCM
成膜圧力:2.9×10-2Pa
2)ノズルが50mmの位置にある場合:
到達圧力:1.6×10-2Pa
成膜速度(走行速度):55m/分
電子銃出力:13kW
アルミニウム充填量:2.66kg(96モル)
酸素ガス導入量:550SCCM
成膜圧力:5.5×10-2Pa
上記1)の場合、アルミニウム蒸発量及び酸素ガス導入量を上記のように調整しながら、60分間蒸着を続け、その後巻取ロール3に巻き取られたフィルムを取り出し、蒸発用ルツボ10内のアルミニウム残量を測定したところ、2.7057kgであった。これから、アルミニウムの全蒸発量は0.0243kg(0.9モル)であり、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量(A)は0.06モル/分であった。また、単位時間当たりの酸素ガスの導入量(B)は0.018モル/分であった。この値から、B/Aは0.29であった。また、上記2)の場合、アルミニウム残量:2.638kg、アルミニウム全蒸発量:0.022kg(0.83モル)、(A):0.055モル/分、(B):0.025モル/分、B/A:0.45であった。
【0032】
上記のようにして得られたフィルムに対して、酸素透過率、水蒸気透湿度及び全光線透過率を測定した。得られた結果は以下の通りである。PETフィルム自体の酸素透過率、水蒸気透湿度、全光線透過率は、実施例1の場合と同じである。
【0033】
ノズルが20mmの位置にある場合:
酸素透過率:2.15cm3/m2・day・atm
水蒸気透湿度:2.2g/m2・day
全光線透過率:86.34%T
ノズルが50mmの位置にある場合:
酸素透過率:2.38cm3/m2・day・atm
水蒸気透湿度:2.31g/m2・day
全光線透過率:82.36%T
上記結果から、ノズルが20mmの位置にある場合、目的に適った特性を有する透明AlOxバリア膜が得られたが、ノズルが50mmの位置にある場合、全光線透過率が低くなりすぎて、透明バリア膜製品としては好ましくないことが分かる。従って、ガス導入ノズルが成膜ドラムから20mm程度以内の位置に設けられていれば、所望の全光線透過率を有するAlOx膜が得られるといえよう。
(実施例4)
実施例1記載の方法を繰り返すが、厚さ12μm×幅1000mm×10000mのPETフィルムからなる長尺基体4を用いて、以下の表1に示すプロセス条件以外は同じ条件を用いた。但し、巻取式真空蒸着装置として、図2にその構成の概略を示すものであって、成膜ドラム2に対する蒸発源材料(アルミニウム)の入射角度が5.7°、12.1°、23.3°、25.3°、及び40°になるように、蒸発源材料の表面と成膜ドラムの成膜面との間の距離を設定し、また、それぞれの場合のMDマスクの開口周長を40mm、80mm、160mm、172mm、及び235mmにして、該装置を構成したものを用いて成膜した。
【0034】
それぞれの場合について、アルミニウム蒸発量及び酸素ガス導入量を表1に示す値に調整しながら、60分間蒸着を続け、その後巻取ロール3に巻き取られたフィルムを取り出し、得られたフィルムに対して、酸素透過率、水蒸気透湿度及び全光線透過率を測定した。得られた結果を表1に示す。PETフィルム自体の酸素透過率、水蒸気透湿度及び全光線透過率は、実施例1の場合と同じである。
【0035】
【表1】
【0036】
表1に示す結果から明らかなように、蒸発アルミニウムの入射角度が40°より低い場合には、所望の酸素透過率(3cm3/m2・day・atm以下)、水蒸気透湿度(3g/m2・day以下)を有し、全光線透過率が基体自体の全光線透過率とほぼ同じであるAlOx膜が形成されたが、40°以上である場合は、酸素透過率が3cm3/m2・day・atm以上、水蒸気透湿度が3g/m2・day以上であり、また、全光線透過率が基体自体の全光線透過率よりも大変低いAlOx膜が形成された。なお、MDマスクの開口12の周長については、上記蒸発源材料の表面と成膜面との距離、アルミニウムの蒸発速度、酸素ガスの導入速度等によっても異なるが、周長が235mm以上になると所望の特性を有する透明AlOxバリア膜を得ることが困難になることが分かる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の形成方法によれば、透明AlOxバリア膜の形成にあたり、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量に対する単位時間当たりの酸素ガス導入量を特定の比率に保持しながら蒸着を行うことにより、ガスバリア性に優れた透明AlOx膜を得ることができる。
【0038】
また、本発明の透明AlOxバリア膜の製造装置によれば、反応ガス導入管のノズルを特定の位置に設けることにより、また、蒸発アルミニウムの反応領域への入射角度を40°より小さくすることにより、優れたガスバリア性を有するAlOx膜を容易に得ることができる装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置の構成の一例を模式的に示す説明図。
【図2】本発明の製造装置の構成の別の一例を模式的に示す説明図。
【符号の説明】
1 送出ロール 2 成膜ドラム
3 巻取ロール 4 被処理基体
5、6、7、8 ガイドロール 9 蒸発源材料
10 蒸発用ルツボ 11、11’ MDマスク
12 開口 13 ノズル
Claims (2)
- 2.9×10 -2 Pa〜4.1×10 -2 Paの真空室内において、基体の送出・巻取手段により室内を走行する誘電体からなる長尺基体上に、蒸発源からの蒸発アルミニウムと酸素ガスとの反応によりAlOx膜を形成する真空蒸着方法において、酸素ガス導入管のノズルが、成膜ドラムの外周面から20mm以内の位置であって、該成膜ドラムの外周囲に近設されて基体上の反応領域以外の部分を遮蔽するMDマスク(基体長手方向制限マスク)の外側方向(成膜ドラムと反対側)でかつ該成膜ドラム幅方向における該MDマスクの開口の端部又はその近傍の位置で該開口への基体進入側のみに、該基体の幅方向と平行に延びた複数のガス噴出口を有して設けられており、蒸発源材料の表面と該成膜ドラムの成膜面との間の距離、又は該MDマスクの開口の周長、あるいはその両方を調整して該成膜ドラムに対する前記蒸発アルミニウムの入射角度θを40°より小さくするようにし、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量A(モル/分)と単位時間当たりの導入酸素ガス量B(モル/分)との比(B/A)を0.1≦B/A<0.3に保持しながら蒸着を行うことを特徴とする透明AlOxバリア膜の形成方法。
- 2.9×10 -2 Pa〜4.1×10 -2 Paの真空成膜室と、該成膜室内に設置された送出・巻取手段であって、該成膜室内を走行する長尺誘電体基体の送出ロール、成膜ドラム、巻取ロールからなる送出・巻取手段と、該成膜ドラムの下方に設置された蒸発源材料としてアルミニウムを収容するルツボと、該成膜ドラムに酸素を供給するための酸素ガス導入管とを有する巻取式真空蒸着装置において、該酸素ガス導入管のノズルが、該成膜ドラムの外周面から20mm以内の位置であって、該成膜ドラムの外周囲に近設されて基体上の反応領域以外の部分を遮蔽するMDマスク(基体長手方向制限マスク)の外側方向でかつ該成膜ドラム幅方向における該MDマスクの開口の端部又はその近傍の位置で該開口への基体進入側のみに、該基体の幅方向と平行に延びた複数のガス噴出口を有して設けられ、該成膜ドラムに対する蒸発源材料の入射角度θが40°より小さくなるように、蒸発源材料の表面と該成膜ドラムの成膜面との間の距離、又は該MDマスクの開口の周長、あるいはその両方を調整され、単位時間当たりの平均アルミニウム蒸発量A(モル/分)と単位時間当たりの導入酸素ガス量B(モル/分)との比(B/A)を0.1≦B/A<0.3に保持しながら蒸着を行うことを特徴とする透明AlOxバリア膜の製造装置。
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