JP4792126B2 - ピラゾール化合物およびRaf阻害剤としてのその使用 - Google Patents

ピラゾール化合物およびRaf阻害剤としてのその使用 Download PDF

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Description

本出願は、その内容全体が参照により本明細書に援用される2007年8月1日出願の米国特許仮出願第60/953,235号および2008年7月11日出願の米国特許仮出願第61/080,054号の利益を主張する。
本発明は、化合物、それらの合成およびRaf酵素の調節剤または阻害剤としてのそれらの使用を対象とする。本発明の化合物は、Raf活性を調節(例えば、阻害)するために有用であり、例えば、癌などの異常な細胞増殖に関連する疾患状態などのRafにより媒介される疾患または状態を治療するために有用である。
「Erk経路」は、細胞外シグナルを、増殖、分化、老化またはアポトーシスを包含する細胞決定に翻訳するためにほぼすべての種類のヒト細胞が使用する細胞内シグナル伝達経路である(Wellbrockら、Nat.Rev.Mol.Cell Biol.11:875〜885(2004年))。この経路の不変成分の1つが、Ras GTPアーゼであり、これは、膜受容体からシグナルを受け取り、Rafタンパク質キナーゼを活性化させ、これが、Mekタンパク質キナーゼを活性化させ、次いでこれが、Erkタンパク質キナーゼを活性化させる。活性化Erkキナーゼは、いくつかの核ターゲットおよび細胞質ターゲットをリン酸化して、様々な細胞決定を開始する。Erk経路におけるRafの生物学的重要性は、Rafの突然変異形態がある種のヒト悪性病変に関連することが発見されたことにより強調されている(例えば、Moniaら、Nature Medicine 2:668〜675(1996年)、Daviesら、Nature 417:949〜954(2002年)参照)。Rafタンパク質をコードする3種の明確な遺伝子が哺乳動物において同定されており(a−Raf、b−Rafおよびc−Raf(Raf−1としても知られている))、mRNAの分化スプライシングから生じるアイソフォーム変異体が知られている(Chongら、EMBO J.20:3716〜3727(2001年))。Erk経路は、いくつかのヒト癌において、最も多くはRasまたはb−Raf遺伝子の突然変異によって、突然変異的に活性化される。Rasおよびb−Raf遺伝子における突然変異は一般に、結腸、肺および膵臓の癌ならびに黒色腫を包含する同じ腫瘍タイプで生じるが、通常、相互に排他的である。このことは、RasまたはRafのどちらかの活性化が、経路活性化および癌の進行に十分であることを示唆している。
腫瘍細胞はしばしば、その生存のために1種または2種の鍵となるシグナル経路に依存または「耽溺(addicted)」するようになるので(例えば、Jonkersら、Cancer Cell.6:535〜538(2004年)参照)、Erk経路は、癌を治療するための薬物介入に極めて魅力的なターゲットを示している。成長因子受容体および細胞内チロシンキナーゼをターゲットとすることの最近の成功によって証明されているように、タンパク質キナーゼは一般に、薬物療法のための望ましいターゲットと考えられている。Mekの阻害剤は、臨床試験では有望であったが、Mek非依存性Rafシグナル伝達を示す十分な証拠があり、これもまた、癌の進行に寄与しうる。(Wellbrockら、Nat.Rev.Mol.Cell Biol.11:875〜885(2004年))。したがって、Rafキナーゼをターゲットとすることは、RasまたはRaf遺伝子が突然変異している腫瘍を治療するための別の相補的手法を約束する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩である
Figure 0004792126
[式中、
Xは、NまたはCRであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のRで置換されていてもよく、
は、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜C14ヘテロアリールであり、ここで、前記C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜C14ヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のRで置換されていてもよく、
は、Hまたは−NR10であり、
、R、R、Rはそれぞれ独立に、H、−NR10、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−NO、−SR、−OR、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のRで置換されていてもよく、
はそれぞれ独立に、−OH、フッ素、塩素、臭素、シアノ、−NR10、−C(O)N(R10)、−C(O)R、−C(O)OR、−NO、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜Cシクロヘテロアルキル、C〜Cヘテロアリールまたは−(CHC(O)Rであり、ここで、前記C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のR11で置換されていてもよく、
およびR10はそれぞれ独立に、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、少なくとも1個のR11で置換されていてもよく、またはRおよびR10は、それらが結合している窒素と一緒になって、1個または複数のR11で置換されていてもよい4員〜7員の環を形成し、
11はそれぞれ独立に、フッ素、塩素、臭素、−OH、シアノ、C〜Cアルキル、C〜C11ヘテロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールであり、ここで、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、フッ素、塩素、臭素、−OH、シアノおよびC〜Cアルキルから選択される1個または複数の基で置換されていてもよく、
nは、0、1、2、3または4である]。
この実施形態の一態様では、XはNである。この実施形態の他の態様では、XはCRである。さらなる態様では、RはHである。この実施形態のさらなる態様では、RはHである。この実施形態のさらなる態様では、RはHである。この実施形態のいっそうさらなる態様では、R、RおよびRはHである。この実施形態のさらなる態様では、Rは、1個または複数のRで置換されていてもよいC〜Cアルキルである。この実施形態のさらなる態様では、Rは、少なくとも1個のRで置換されているC〜Cアルキルである。この実施形態のさらなる態様では、Rは、メチル、イソプロピル、(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル、2,2−ジフルオロエチルおよびアセトニトリルから選択される。この実施形態の他の態様では、Rは、−NR10である。
この実施形態の他の態様では、Rは、
Figure 0004792126
Figure 0004792126
からなる群から選択される。
さらなる実施形態では、本発明は、次の構造を有する式(Ia)の化合物または薬学的に許容できるその塩である:
Figure 0004792126
[式中、
は、1個または複数のRで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
は、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜C14ヘテロアリールであり、ここで、前記C〜C12シクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のRで置換されていてもよく、
は、Hまたは−NR10であり、
はそれぞれ独立に、−OH、フッ素、塩素、臭素、シアノ、−NR10、−C(O)N(R10)、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜Cシクロヘテロアルキル、C〜Cヘテロアリールまたは−(CHC(O)Rであり、ここで、前記C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のR11で置換されていてもよく、
およびR10はそれぞれ独立に、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、少なくとも1個のR11で置換されていてもよく、またはRおよびR10は、それらが結合している窒素と一緒になって、1個または複数のR11で置換されていてもよい4員〜7員の環を形成し、
11はそれぞれ独立に、フッ素、塩素、臭素、−OH、シアノ、C〜Cアルキル、C〜C11ヘテロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールであり、ここで、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、フッ素、塩素、臭素、−OH、シアノおよびC〜Cアルキルから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい]。
この実施形態の一態様では、Rは、メチル、イソプロピル、(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル、2,2−ジフルオロエチルおよびアセトニトリルから選択される。この実施形態の他の態様では、Rは、−NR10である。
この実施形態の他の態様では、R
Figure 0004792126
からなる群から選択される。
他の実施形態では、本発明は、式(II)の化合物または薬学的に許容できるその塩である
Figure 0004792126
[式中、
Xは、NまたはCRであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のRで置換されていてもよく、
は、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜C14ヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のRで置換されていてもよく、または場合によって、RがC〜Cヘテロアリールである場合、任意の2個の隣接する環原子上の水素原子は一緒に、1個もしくは複数のRで置換されていてもよい5員〜7員のシクロアルキル、1個もしくは複数のRで置換されていてもよい5員〜7員のシクロヘテロアルキルまたは1個もしくは複数のRで置換されていてもよい5員〜7員のヘテロアリールを形成してもよく、
は、Hまたは−NR10であるか、またはXがCRである場合、RはRと一緒に、1個もしくは複数のRで置換されていてもよい5員〜7員のヘテロアリール、1個もしくは複数のRで置換されていてもよい5員〜7員のシクロヘテロアルキル、1個もしくは複数のRで置換されていてもよいフェニルまたは1個もしくは複数のRで置換されていてもよい5員〜7員のシクロアルキルを形成してもよく、
、R、R、Rはそれぞれ独立に、H、−NR1112、−CN、−C(O)R11、−C(O)OR11、−NO、−SR11、−S(O)11、−OR11、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のRで置換されていてもよく、
はそれぞれ独立に、−OR11、フッ素、塩素、臭素、オキソ、シアノ、−NR1314、−C(O)N(R1314)、−C(O)R13、−C(O)OR13、−NO、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜Cシクロヘテロアルキル、C〜Cヘテロアリールまたは−(CHC(O)R11であり、ここで、前記C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のR11で置換されていてもよく、
およびR10はそれぞれ独立に、H、−C(O)N(R1314)、−C(O)R13、−C(O)OR13、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、少なくとも1個のR11で置換されていてもよく、またはRおよびR10は、それらが結合している窒素と一緒になって、1個または複数のR11で置換されていてもよい4員〜7員のシクロヘテロアルキル環を形成し、
11およびR12はそれぞれ独立に、フッ素、塩素、臭素、−OH、−C(O)R13、−C(O)OR13、−SR13、−S(O)13、−OR13、−NR1314、−C(O)N(R1314)、シアノ、C〜Cアルキル、C〜C11ヘテロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールであり、ここで、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のR13で置換されていてもよく、
13およびR14はそれぞれ独立に、H、オキソ、C〜Cアルキル、C〜C11ヘテロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールであり、ここで、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、フッ素、塩素、臭素、−OH、シアノおよびC〜Cアルキルから選択される1個または複数の基で置換されていてもよく、
nは、0、1、2、3または4である]。
この実施形態の一態様では、XはNまたは薬学的に許容できるその塩である。この実施形態の他の態様では、XはCRまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる態様では、RはHまたは薬学的に許容できるその塩である。この実施形態のさらなる態様では、RはHまたは薬学的に許容できるその塩である。この実施形態のさらなる態様では、RはHまたは薬学的に許容できるその塩である。この実施形態のいっそうさらなる態様では、R、RおよびRはHまたは薬学的に許容できるその塩である。この実施形態のさらなる態様では、Rは1個または複数のRで置換されていてもよいC〜Cアルキルまたは薬学的に許容できるその塩である。この実施形態のさらなる態様では、Rは少なくとも1個のRで置換されているC〜Cアルキルまたは薬学的に許容できるその塩である。
この実施形態の一態様では、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、2,2−ジフルオロエチル、シアノメチル、ジフルオロシクロブタニル、(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、1−メチル−1−シアノエチル、ジフルオロメチル、tert−ブチル、3−ヒドロキシプロパン−2−イル、ピペリジニル、N−アセチル−ピペリジニル、H、テトラヒドロ−2H−ピラニル、テトラヒドロフラニル、4−シアノフェニル、シス−フルオロシクロブタニル、トランス−フルオロシクロブタニル、オキセタニルおよびN−メチル−ピペリジニルまたは薬学的に許容できるその塩から選択される。
この実施形態のさらなる態様では、Rは、メチル、イソプロピル、(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル、2,2−ジフルオロエチルおよびアセトニトリルまたは薬学的に許容できるその塩から選択される。この実施形態の他の態様では、Rは、−NR10または薬学的に許容できるその塩である。
この実施形態の他の態様では、Rは、
Figure 0004792126
Figure 0004792126
または薬学的に許容できるその塩からなる群から選択される。
この実施形態の他の態様では、Rは−NR10である。この実施形態の他の態様では、RはNH、H、
Figure 0004792126
または薬学的に許容できるその塩である。
さらなる実施形態では、本発明は、次の構造を有する式(IIa)の化合物または薬学的に許容できるその塩である:
Figure 0004792126
[式中、
は、1個または複数のRで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
は、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜C14ヘテロアリールであり、ここで、前記C〜C12シクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のRで置換されていてもよく、
は、Hまたは−NR10であり、
はそれぞれ独立に、−OR11、フッ素、塩素、臭素、オキソ、シアノ、−NR1314、−C(O)N(R1314)、−C(O)R13、−C(O)OR13、−NO、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜Cシクロヘテロアルキル、C〜Cヘテロアリールまたは−(CHC(O)Rであり、ここで、前記C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のR11で置換されていてもよく、
およびR10はそれぞれ独立に、H、−C(O)N(R1314)、−C(O)R13、−C(O)OR13、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルまたはC〜Cヘテロアリールであり、ここで、前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜C14アリール、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、少なくとも1個のR11で置換されていてもよく、またはRおよびR10は、それらが結合している窒素と一緒になって、1個または複数のR11で置換されていてもよい4員〜7員のシクロヘテロアルキル環を形成し、
11およびR12はそれぞれ独立に、フッ素、塩素、臭素、−OH、−C(O)R13、−C(O)OR13、−SR13、−S(O)13、−OR13、−NR1314、−C(O)N(R1314)、シアノ、C〜Cアルキル、C〜C11ヘテロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールであり、ここで、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、1個または複数のR13で置換されていてもよく、
13およびR14はそれぞれ独立に、H、オキソ、C〜Cアルキル、C〜C11ヘテロアルキル、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールであり、ここで、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−S−(C〜Cシクロアルキル)、C〜C14アリール、−O−(C〜C14アリール)、−S−(C〜C14アリール)、C〜CシクロヘテロアルキルおよびC〜Cヘテロアリールはそれぞれ、フッ素、塩素、臭素、−OH、シアノおよびC〜Cアルキルから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい]。
この実施形態の一態様では、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、2,2−ジフルオロエチル、シアノメチル、ジフルオロシクロブタニル、(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、1−メチル−1−シアノエチル、ジフルオロメチル、tert−ブチル、3−ヒドロキシプロパン−2−イル、ピペリジニル、N−アセチル−ピペリジニル、H、テトラヒドロ−2H−ピラニル、テトラヒドロフラニル、4−シアノフェニル、シス−フルオロシクロブタニル、トランス−フルオロシクロブタニル、オキセタニルおよびN−メチル−ピペリジニルまたは薬学的に許容できるその塩から選択される。
この実施形態の他の態様では、Rは、
Figure 0004792126
Figure 0004792126
または薬学的に許容できるその塩からなる群から選択される。
この実施形態の他の態様では、Rは−NR10である。この実施形態の他の態様では、RはNH、H、
Figure 0004792126
または薬学的に許容できるその塩である。
さらなる実施形態では、本発明は、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−[2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル]ピリミジン−2−アミン、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、N−(2−フルオロエチル)−4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、2−({4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)エタノール、4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−[2−(1H−ピラゾール−4−イル)エチル]ピリミジン−2−アミン、(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、[4−[2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル、1−[2−({4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)エチル]ピリジン−2(1H)−オン、(2R)−2−({4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−1−オール、N−[(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、N−[(2,5−ジメチル−1,3−オキサゾール−4−イル)メチル]−4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)ピリミジン−2−アミン、4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−(ピリジン−2−イルメチル)ピリミジン−2−アミン、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(2−メトキシエチル)ピリミジン−2−アミン、1−エチル−4−[({4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]ピロリジン−2−オン、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(5−メチル−6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(5−メチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチルイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−((3−メチルオキセタン−3−イル)メチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、5−(4−(2−((S)−2−ヒドロキシプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−3,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2(3H)−オン、(2S)−1−(4−(3−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールおよび(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−((3−メチルオキセタン−3−イル)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールからなる群から選択される化合物または薬学的に許容できるその塩である。
さらなる実施形態では、本発明は、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールおよび(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールからなる群から選択される化合物または薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。
さらなる実施形態では、化合物は、4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]−N−シクロプロピルピリミジン−2−アミン、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[3−(6−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、3−({4−[3−(3−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(3−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、N−{5−[4−{2−[(2−シアノエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−メチルピリジン−2−イル}アセトアミド、N−[1−(シクロプロピル−スルホニル)ピペリジン−4−イル]−4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(6−メチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、(2S)−1−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、3−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、2−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−(2−{[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−メチルプロパンニトリル、(2S)−1−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、および3−({4−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−3−(1−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、または薬学的に許容できるその塩から選択される。
さらなる実施形態では、化合物は、3−({4−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−3−(1−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、(2S)−1−[(4−{3−[6−アミノ−5−(ジフルオロメトキシ)−ピリジン−3−イル]−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル}ピリミジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール、4−[1−(ジフルオロメチル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、(2S)−1−({4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[3−(2−アミノピリミジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、3−({4−[1−(ジフルオロメチル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)−プロパンニトリル、2−アミノ−5−[4−(2−{[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−アミノ}ピリミジン−4−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−イル]ピリジン−3−オール、3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(6−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)−1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)−プロパンニトリル、2−[4−{2−[(2,2−ジフルオロエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−メチルプロパン−1−オール、3−({4−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)−プロパンニトリル、3−({4−[1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(5−アセチル−6−アミノピリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−{[4−(1−イソプロピル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ}−プロパンニトリル、4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(2,2−ジフルオロエチル)ピリミジン−2−アミン、(2R)−2−[4−(2−アミノピリミジン−4−イル)−3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]プロパン−1−オール、4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−シクロプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、3−({4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−シクロプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)−プロパンニトリル、2−[4−(2−アミノピリミジン−4−イル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−メチルプロパン−1−オール、4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−シクロプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(2,2−ジフルオロエチル)ピリミジン−2−アミン、および4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、または薬学的に許容できるその塩から選択される。
さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、4−[1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、3−クロロ−5−(1−ピペリジン−4−イル−4−ピリミジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、4−[1−tert−ブチル−3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、(2S)−1−({4−[1−tert−ブチル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、4−[1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(2,2−ジフルオロエチル)−ピリミジン−2−アミン、4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(2,2−ジフルオロエチル)−ピリミジン−2−アミン、3−({4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(2,2−ジフルオロエチル)−ピリミジン−2−アミン、3−({4−[1−tert−ブチル−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[1−tert−ブチル−3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−[(4−{3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−イル}ピリミジン−2−イル)アミノ]プロパンニトリル、3−({4−[1−tert−ブチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)−プロパンニトリル、3−[(4−{3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−イル}ピリミジン−2−イル)アミノ]プロパンニトリル、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(2,2−ジフルオロエチル)ピリミジン−2−アミン、3−(4−(3−(5−アセチル−6−アミノピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−プロパンニトリル、3−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−4−{2−[(2−ヒドロキシエチル)−アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−ピラゾール−1−イル]−ベンゾニトリル、4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(6−メトキシピリジン−3−イル)ピリミジン−2−アミン、3−(4−(3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル、3−(4−(3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−プロパンニトリル、(S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−((1s,3s)−3−フルオロシクロブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(S)−1−(4−(3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−((1r,3r)−3−フルオロシクロブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−((1r,3r)−3−フルオロシクロブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、3−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル、および1−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−2−メチルプロパン−2−オール、または薬学的に許容できるその塩から選択される。
さらなる実施形態では、化合物は、N−(2,2−ジフルオロエチル)−4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−アミン、3−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル、(S)−1−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−((R)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、3−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル、3−(4−(1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル、3−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−[(4−{3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−[(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル]−1H−ピラゾール−4−イル}ピリミジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−オキセタン−3−イル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、5−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−4−(2−{[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−カルボニトリル、(2S)−1−({4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、2−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)エタノール、2−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)エタノール、4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(3−メトキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、N−(2,2−ジフルオロエチル)−4−[1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(2,2−ジフルオロエチル)ピリミジン−2−アミン、4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、3−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1−シアノエチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)−プロパンニトリル、2−[4−(2−アミノ−ピリミジン−4−イル)−3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−メチルプロパン−1−オール、3−クロロ−5−(1−イソプロピル−4−ピリミジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、3−クロロ−5−[1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−4−ピリミジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、5−(1−tert−ブチル−4−ピリミジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−3−メトキシピリジン−2−アミン、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール、3−({4−[3−(6−アミノ−5−メトキシピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、N−(2,2−ジフルオロエチル)−4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−アミン、4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリミジン−2−アミン、2−[3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−{2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−ピラゾール−1−イル]−2−メチルプロパンニトリル、2−[4−(2−アミノピリミジン−4−イル)−3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−メチルプロパンニトリル、3−(4−(3−(6−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−プロパンニトリル、4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン、4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン、4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、3−クロロ−5−(1−イソプロピル−4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、(2S)−1−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、(2S)−1−({4−[3−(7−クロロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール、または薬学的に許容できるその塩から選択される。
さらなる実施形態では、化合物は、3−({4−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールおよび3−(4−(3−(5−アセチル−6−アミノピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−プロパンニトリル、または薬学的に許容できるその塩から選択される。
さらなる実施形態では、化合物は、3−({4−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、3−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル、および3−(4−(3−(5−アセチル−6−アミノピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−プロパンニトリル、または薬学的に許容できるその塩から選択される。
さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、3−({4−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリルまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリルまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、3−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリルまたは薬学的に許容できるその塩である。さらなる実施形態では、化合物は、3−(4−(3−(5−アセチル−6−アミノピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−プロパンニトリルまたは薬学的に許容できるその塩である。
さらなる実施形態では、化合物は、表1に示されている10種の化合物または薬学的に許容できるその塩からなる任意の群から選択される。
さらなる実施形態は、相互に矛盾しない上記の任意の他の態様と組み合わせた上記の任意の態様である。
本発明はまた、本明細書に記載の少なくとも1種の化合物または薬学的に許容できるその塩および薬学的に許容できる担体または希釈剤を含む医薬組成物に関する。
本発明はまた、それを必要とする哺乳動物において、異常な細胞増殖または任意のRaf媒介疾患もしくは状態を治療する方法に関し、これは、前記哺乳動物に、治療有効量の本明細書に記載の少なくとも1種の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む。例えば、一実施形態では、異常な細胞増殖は、癌性である。さらなる実施形態では、異常な細胞増殖は、非癌性である。
本発明はさらに、Raf酵素活性を阻害する方法に関し、これは、Raf酵素を、Raf阻害量の本明細書に記載の少なくとも1種の化合物またはその薬学的に許容できる塩と接触させることを含む。
本発明はさらに、哺乳動物における異常な細胞増殖を治療するための医薬品の製造における本明細書に記載の任意の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用に関する。
本発明はさらに、本明細書の具体的な実施例に、ならびに本明細書に記載の一般的な合成方法A、B、C、D、E、F、G、HおよびIに示されている方法を使用して、本明細書に記載の化合物を製造する方法に関する。
本発明はさらに、医薬品として使用するための任意の上記化合物またはその塩もしくは溶媒和物に関する。本発明はさらに、異常な細胞増殖を治療するための医薬品を製造するための任意の上記化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用に関する。
本明細書で使用される場合、「含む」および「包含する」との用語は、その開かれた非限定的な意味で使用される。
「ハロ」および/または「ハロゲン」との用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。
本明細書で使用される場合、「オキソ」との用語は、二重結合によりアルキル、シクロアルキルまたはシクロヘテロアルキル上の炭素原子に共有結合していて、その炭素がspハイブリダイゼーション(hydridization)状態にあり、生じる官能基がケトンになるような酸素を指す。
「C〜Cアルキル」との用語は、1から6個の炭素原子からなる直鎖および分枝鎖基を包含する飽和脂肪族炭化水素基を指す。(CからC)アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチルなどが包含される。
本明細書で使用される場合、「C〜Cアルケニル」との用語は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する2から8個の炭素を含むアルキル部分を意味する。このような基中の炭素−炭素二重結合は、安定な化合物をもたらすならば2から8個の炭素鎖に沿ったどの位置でもよい。このような基には、前記アルケニル部分のEおよびZ異性体の両方が包含される。このような基の例には、これらに限られないが、エテニル、プロペニル、ブテニル、アリルおよびペンテニルが包含される。本明細書で使用される場合、「アリル」との用語は、−CHCH=CH基を意味する。本明細書で使用される場合、「C(R)=C(R)」との用語は、炭素がそれぞれR基により置換されている炭素−炭素二重結合を表している。
本明細書で使用される場合、「C〜Cアルキニル」との用語は、2から8個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有するアルキル部分を意味する。このような基中の炭素−炭素三重結合は、安定な化合物をもたらすならば2から8個の炭素鎖に沿ったどの位置でもよい。このような基の例には、これらに限られないが、エチン、プロピン、1−ブチン、2−ブチン、1−ペンチン、2−ペンチン、1−ヘキシン、2−ヘキシンおよび3−ヘキシンが包含される。
本明細書で使用される場合、「C〜Cアルコキシ」との用語は、前記アルキル基が1から6個の炭素原子を含有し、直鎖、分枝鎖または環式であるO−アルキル基を意味する。別法では、「C〜Cアルコキシ」は、「−O−C〜Cアルキル」と本明細書では互換的に使用される。このような基の例には、これらに限られないが、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソ−プロピルオキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、tert−ブトキシ、シクロペンチルオキシおよびシクロヘキシルオキシが包含される。
「C〜C11ヘテロアルキル」との用語は、1から11個の炭素原子を包含して全部で2から12個の原子を鎖中に有し、そのうちの1個または複数の原子はS、OおよびNから選択されるヘテロ原子であるが、前記鎖は、2個の隣接するO原子および2個の隣接するS原子は含有することはできない直鎖または分枝鎖アルキル基を指す。前記の鎖中のS原子は、1個または2個の酸素原子で酸化されて、それぞれスルフィドおよびスルホンをもたらすこともできる。さらに、本発明の化合物中のC〜C11ヘテロアルキル基は、任意の炭素またはヘテロ原子にオキソ基を含有することができ、それにより安定な化合物がもたらされることがみこまれる。C〜C11ヘテロアルキル基の例には、これらに限られないが、アルコール、アルキルエーテル、1級、2級および3級アルキルアミン、アミド、ケトン、エステル、スルフィドおよびスルホンが包含される。
本明細書で使用される場合、「C〜C14アリール」との用語は、例えば、単環式、二環式または三環式であってよい6から14個の炭素原子を含有する芳香族炭化水素に由来する基を意味する。このような基の例には、これらに限られないが、フェニルまたはナフチルが包含される。本明細書で使用される場合、「Ph」および「フェニル」との用語は、−C基を意味する。本明細書で使用される場合、「ベンジル」との用語は、−CH基を意味する。
本明細書で使用される場合、「C〜C14アリールオキシ」との用語は、O−アリール基を意味し、ここで、前記アリール基は、例えば、単環式、二環式または三環式であってよい6から14個の炭素原子を含有する芳香族炭化水素に由来する基である。別法では、「C〜C14アリールオキシ」は本明細書では、「−O−C〜C14アリール」と互換的に使用される。このような基の例には、これらに限られないが、フェノリルまたはナフトリルが包含される。
本明細書で使用される場合、「−S−C〜C14アリール」との用語は、S−アリール基を意味し、ここで、前記アリール基は、例えば、単環式、二環式または三環式であってよい6から14個の炭素原子を含有する芳香族炭化水素に由来する基である。
本明細書で使用される場合、「C〜Cヘテロアリール」は、その環中に全部で5から10個の原子を有し、2から9個の炭素原子ならびにO、SおよびNからそれぞれ独立に選択される1から4個のヘテロ原子を含有する芳香族複素環式基を意味するが、ただし、前記基の環は、2個の隣接するO原子または2個の隣接するS原子は含有しない。複素環式基には、ベンゾ縮合環系が包含される。芳香族複素環式基の例は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジニル、3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニルおよびフロピリジニルである。CからCヘテロアリール基は、可能な場合には、C−結合またはN−結合であってよい。例えば、ピロールに由来する基は、ピロール−1−イル(N−結合)またはピロール−3−イル(C−結合)であってよい。さらに、イミダゾールに由来する基は、イミダゾール−1−イル(N−結合)またはイミダゾール−3−イル(C−結合)であってよい。
本明細書で使用される場合、「C〜Cシクロヘテロアルキル」は、その環系に全部で4から13個の原子を有し、2から9個の炭素原子ならびにO、SおよびNからそれぞれ独立に選択される1から4個のヘテロ原子を含有する非芳香族、単環式、二環式、三環式、スピロ環式または四環式基を意味するが、ただし、前記基の環は、2個の隣接するO原子または2個の隣接するS原子を含有しない。さらに、このようなCからCシクロヘテロアルキル基は、安定な化合物をもたらすならば、任意の利用可能な原子にオキソ置換基を含有してもよい。例えば、このような基は、利用可能な炭素または窒素原子にオキソ原子を含有してもよい。このような基は、化学的に可能であれば、1個を超えるオキソ置換基を含有してもよい。加えて、このようなCからCシクロヘテロアルキル基がイオウ原子を含有する場合、前記イオウ原子は、1個または2個の酸素原子で酸化されて、スルホキシドまたはスルホンをもたらしてもよいことを理解されたい。4員のシクロヘテロアルキル基の例は、アゼチジニル(アゼチジンに由来)である。5員のシクロヘテロアルキル基の例は、ピロリジニルである。6員のシクロヘテロアルキル基の例は、ピペリジニルである。9員のシクロヘテロアルキル基の例は、インドリニルである。10員のシクロヘテロアルキル基の例は、4H−キノリジニルである。このようなCからCシクロヘテロアルキル基の他の例には、これらに限られないが、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリルキノリジニル、3−オキソピペラジニル、4−メチルピペラジニル、4−エチルピペラジニル、1−オキソ−2,8,ジアザスピロ[4.5]デス−8−イル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2(3H)−オン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニルおよび6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−d]ピリミジニルが包含される。
「C〜Cシクロアルキル基」との用語は、全部で3から8個の炭素環原子を有する飽和、単環式、縮合、スピロ環式または多環式環構造を意味する。このような基の例には、これらに限られないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびアダマンチルが包含される。
「シアノ」との用語は、−C≡N基を指す。
「置換されている」との用語は、特定された基または部分が1個または複数の置換基を持っていることを意味している。「非置換」との用語は、特定された基が置換基を持っていないことを意味している。「置換されていてもよい」との用語は、特定された基が非置換であるか、1個または複数の置換基により置換されていることを意味する。本発明の化合物において、基が「非置換」であるか、化合物中の全原子の価を満たすよりも少ない基で「置換されている」と述べられている場合、このような基の残りの価は水素により満たされていることを理解されたい。例えば、本明細書では「フェニル」とも称されるCアリール基が1個の追加の置換基で置換されている場合、通常の当業者であれば、このような基は、Cアリール環の炭素原子上に4個の空いた位置を残していることを理解するであろう(当初の位置は6個であり、本発明の化合物の残りが結合した1個を引き、追加の置換基で1個を引くと、4個が残る)。このような場合、残りの4個の炭素原子はそれぞれ、1個の水素原子に結合して、その価を満たしている。同様に、本発明の化合物中のCアリール基が「二置換されている」と述べられている場合、通常の当業者であれば、このことは、Cアリールが、非置換である3個の炭素原子を残していることを意味することを理解するであろう。これら3個の非置換炭素原子はそれぞれ、1個の水素原子に結合して、その価を満たしている。
「溶媒和物」との用語は、本発明の化合物と溶媒分子との間の分子複合体を記載するために使用される。溶媒和物の例には、これらに限られないが、本発明の化合物と水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミンまたはこれらの混合物との組合せが包含される。「水和物」との用語は、前記溶媒が水である場合に使用することができる。本発明では、水和物など、1個の溶媒分子が、本発明の化合物の1個の分子に結合しうることが特に企図される。さらに、本発明では、二水和物など、1個を超える溶媒分子が、本発明の化合物の1個の分子に結合しうることが特に企図される。加えて、本発明では、半水和物など、1個未満の溶媒分子が、本発明の化合物の1個の分子に結合しうることが特に企図される。さらに、本発明の溶媒和物は、化合物の非水和物形態の生物学的有効性を保持している、本発明の化合物の溶媒和物と企図される。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容できる塩」との用語は、特定の誘導体の遊離酸および塩基の生物学的有効性を保持していて、生物学的にも他の意味においても望ましくないものではない、本発明の化合物の塩を意味している。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容できる製剤」との用語は、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物と、本発明の化合物と相容性であり、その受容者に有害でない担体、希釈剤および/または賦形剤との組合せを意味している。通常の当業者に知られている手順により、医薬製剤を調製することができる。例えば、本発明の化合物を、一般的な賦形剤、希釈剤または担体と製剤し、錠剤、カプセルなどに成形することができる。このような製剤に適している賦形剤、希釈剤および担体の例には、次のものが包含される:デンプン、糖、マンニトールおよびケイ酸誘導体などの充填剤および増量剤;カルボキシメチルセルロースおよび他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチンおよびポリビニルピロリドンなどの結合剤;グリセリンなどの湿潤剤;ポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、寒天、炭酸カルシウムおよび重炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;パラフィンなどの溶解遅延剤;第4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;カオリンおよびベントナイトなどの吸着担体;ならびにタルク、ステアリン酸カルシウムおよびマグネシウムおよび固体ポリエチレングリコールなどの滑剤。最終医薬形態は、使用される賦形剤のタイプに応じて、丸薬、錠剤、粉剤、ロゼンジ、サシェ剤、カシェ剤または無菌包装粉剤などであってよい。加えて、本発明の薬学的に許容できる製剤は1個を超える活性成分を含有してよいことが特に企図される。例えば、このような製剤は、1種を超える本発明による化合物を含有することができる。別法では、このような製剤は、1種または複数の本発明の化合物および異常な細胞増殖を低減する1種または複数の追加の薬剤を含有してよい。
本明細書で使用される場合、「Raf阻害量」との用語は、哺乳動物などのin vivoで、またはin vitroでRafの酵素活性を阻害するために必要な本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量を指す。このような阻害をもたらすために必要なこのような化合物の量は、本明細書に記載されている方法および通常の当業者に知られている方法を使用すれば、過度の実験を行うことなく決定することができる。
本明細書で使用される場合、「Raf酵素活性を阻害する」との用語は、in vitroで、またはヒトなどの哺乳動物などのin vivoで、酵素と本発明の化合物とを接触させることにより、Raf酵素の活性または機能を低減することを意味している。
本明細書で使用される場合、「Raf」との用語は、a−Raf、b−Raf、c−Rafもしくはそれらの突然変異体または任意の知られているRafアイソフォームスプライス変異体を意味する。
本明細書で使用される場合、「治療有効量」との用語は、そのような治療を必要とする哺乳動物に投与した場合に、本明細書で定義されている治療をもたらすために十分である本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量を意味する。したがって、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の治療有効量は、Raf酵素の活性を調節または阻害して、Raf酵素の活性により媒介される疾患状態を低減または緩和するために十分な量である。
哺乳動物、特にヒトにおける異常な細胞増殖または任意のRaf媒介疾患もしくは状態に関連した「治療する」、「治療すること」および「治療」との用語には、(i)治療が、病的状態のための予防的治療を構成するように、その状態に罹患しやすい対象において疾患または状態が発症することを防ぐこと;(ii)疾患または状態を調節または阻害すること、即ち進展を停止すること;(iii)疾患または状態を軽減すること、即ち疾患または状態を退行させること;または(iv)疾患もしくは状態または疾患もしくは状態から生じる症状を軽減および/または緩和すること、例えば、基礎にある疾患または状態に対処することなく、炎症性応答を軽減することが包含される。癌などの異常な細胞増殖に関しては、これらの用語は単に、異常な細胞増殖に罹患している個人の期待寿命を延長することまたは疾患の1つまたは複数の症状を軽減することを意味している。
別段に示されていない限り、本発明の化合物に対する本明細書の言及はすべて、多形体、立体異性体、互変異性体および同位体標識されたそのバージョンを包含するその塩、溶媒和物および複合体に対する言及を包含する。例えば、本発明の化合物は、薬学的に許容できる塩および/または薬学的に許容できる溶媒和物であってよい。
本明細書で使用される場合、「異常な細胞増殖」は、別段に示されていない限り、正常な調節機構から独立(例えば、接触阻害を喪失)した細胞増殖を指し、正常な細胞の異常な増殖および異常な細胞の増殖を包含する。これには、これらに限られないが、突然変異チロシンキナーゼの発現または受容体チロシンキナーゼの過剰発現により増殖する腫瘍細胞(腫瘍);異常なチロシンキナーゼ活性が生じる他の増殖性疾患の良性および悪性細胞;受容体チロシンキナーゼにより増殖する任意の腫瘍;異常なセリン/トレオニンキナーゼ活性により増殖する任意の腫瘍;異常なセリン/トレオニンキナーゼ活性が生じる他の増殖性疾患の良性および悪性細胞;活性化Ras癌遺伝子を発現する良性および悪性の両方の腫瘍;他の遺伝子での癌遺伝子突然変異の結果としてRasタンパク質が活性化される良性および悪性の両方の腫瘍細胞;異常なRas活性化が生じる他の増殖性疾患の良性および悪性細胞の異常な増殖が包含される。このような良性増殖性疾患の例は、乾癬、良性前立腺肥大、ヒトパピローマウイルス(HPV)および再狭窄である。「異常な細胞増殖」はまた、酵素ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼの活性から生じる、良性および悪性の両方の異常な細胞増殖を指し、これらを包含する。
「異常な細胞増殖」および「高増殖性障害」との用語は、本出願において互換的に使用される。
「立体異性体」との用語は、同一の化学構造を有するが、空間におけるその原子または基の配置に関して異なる化合物を指す。特に、「鏡像異性体」との用語は、相互に重ね合わせることのできない鏡像である、化合物の2種の立体異性体を指す。本明細書で使用される場合、「ラセミ」または「ラセミ混合物」との用語は、特定の化合物の鏡像異性体の1:1混合物を指す。他方で、「ジアステレオ異性体」との用語は、2個以上の不斉中心を含み、相互に鏡像でない立体異性体対の関係を指す。
本発明の化合物は、Raf活性を調節または阻害するために有用である。したがって、これらの化合物は、単独で、または他の抗癌剤と組み合わせて、癌などの異常な細胞増殖に関連する疾患状態を予防および/または治療するために有用である。
当分野で使用される規則に従って、記号:
Figure 0004792126
が、部分または置換基と核または主鎖構造との結合点である結合を示すために本明細書中の構造式で使用される。他の規則に従って、本明細書のいくつかの構造式においては、炭素原子およびその結合水素原子は明示されてなく、例えば、
Figure 0004792126
は、エチル基を表し、
Figure 0004792126
は、シクロペンチル基を表す、などである。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を有することがある。本発明の化合物の炭素−炭素結合は本明細書では、実線:
Figure 0004792126
中実くさび:
Figure 0004792126
または破線くさび:
Figure 0004792126
を使用して示されていることがある。不斉炭素原子への結合を示すための実線の使用は、その炭素原子での可能な立体異性体(例えば、個々の鏡像異性体、ラセミ混合物など)のすべてが包含されることを示すこととする。不斉炭素原子への結合を示すための中実または破線くさびの使用は、示されている立体異性体のみが包含されることを意味することを示すこととする。本発明の化合物は、1個を超える不斉炭素原子を含有することも可能である。これらの化合物では、不斉炭素原子への結合を示すための実線の使用は、可能な立体異性体のすべてが包含されることを意味することを示すこととする。例えば、別段に述べられていない限り、本発明の化合物は、鏡像異性体およびジアステレオ異性体として、またはラセミ化合物およびそれらの混合物として存在しうることが意図される。本発明の化合物中の1個または複数の不斉炭素原子への結合を示すための実線の使用および同じ化合物中の他の不斉炭素原子への結合を示すための中実または破線くさびの使用は、ジアステレオ異性体の混合物が存在することを示すこととする。
個々の鏡像異性体を調製/単離するための慣用の技術には、適切な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成または例えば、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用してのラセミ体の分割が包含される。別法では、ラセミ体(またはラセミ前駆体)を適切な光学的に活性な化合物、例えば、アルコールと、または化合物が酸性または塩基性部分を含有する場合には、酒石酸または1−フェニルエチルアミンなどの酸または塩基と反応させることもできる。生じたジアステレオ異性体の混合物を、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化により分離し、そのジアステレオ異性体の一方または両方を、当業者によく知られている手段により対応する純粋な鏡像異性体に変換することができる。クロマトグラフィー、典型的にはHPLCを、不斉樹脂上、炭化水素、典型的には、イソプロパノール0から50%、典型的には2から20%およびアルキルアミン0から5%、典型的にはジエチルアミン0.1%を含有するヘプタンまたはヘキサンからなる移動相と共に使用して、本発明のキラル化合物(およびそのキラル前駆体)を鏡像異性体濃縮された形態で得ることもできる。溶離液を濃縮すると、濃縮混合物が得られる。当業者に知られている慣用の技術により、立体異性体複合体を分離することができる。例えば、その開示全体が、参照により本明細書に援用されるE.L.Elielによる「Stereochemistry of Organic Compounds」(Wiley、New York、1994年)参照。
本発明の化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含有する場合、幾何シス/トランス(またはZ/E)異性体が可能である。化合物が例えば、ケトもしくはオキシム基または芳香族部分を含有する場合、互変異性(「tautomerism」)が生じうる。互変異性の例には、ケトおよびエノール互変異性体が包含される。単一の化合物が、1種を越えるタイプの異性を示すこともある。1種を超える異性を示す化合物およびそれらの1種または複数の混合物を包含する、本発明の化合物の立体異性体、幾何異性体および互変異性形態すべてが、本発明の範囲内に包含される。シス/トランス異性体を、当業者によく知られている慣用の技術、例えば、クロマトグラフィーおよび分別結晶化により分離することができる。
本発明の化合物は、プロドラッグとして投与することができる。例えば、それ自体は薬理学的活性をほとんど有さないか、有さなくてもよい式(I)の化合物のある種の誘導体は、哺乳動物に投与すると、例えば、加水分解による分裂により、所望の活性を有する式(I)の化合物に変換しうる。このような誘導体は、「プロドラッグ」と称される。例えば、式(I)の化合物中に存在する適切な官能基を、当業者に知られているある種の部分に代えることにより、プロドラッグを製造することができる。例えば、その開示全体が参照により本明細書に援用される「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」、Vol.14、ACS Symposium Series(T.HiguchiおよびW.Stella)および「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987年(E.B.Roche編、American Pharmaceutical Association)参照。このようなプロドラッグのいくつかの例には、カルボン酸官能基の代わりのエステル部分、アルコール官能基の代わりのエーテル部分またはアミド部分および第1級または第2級アミノ官能基の代わりのアミド部分が包含される。置換基のさらなる例は、当業者には知られている。例えば、その開示全体が参照により本明細書に援用されるH Bundgaardによる「Design of Prodrugs」(Elsevier、1985年)参照。また、ある種の式(I)の化合物がそれ自体、他の式(I)の化合物のプロドラッグとして作用しうることも可能である。
本発明の塩は、当業者に知られている方法に従って調製することができる。塩の例には、これらに限られないが、酢酸塩、アクリル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩(クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩およびメトキシ安息香酸塩など)、炭酸水素塩、硫酸水素塩、亜硫酸水素塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物、ブチン−1,4−ジオ酸塩(dioate)、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クラブラン酸塩、クエン酸塩、デカン酸塩、ジヒドロ塩化物、二水素リン酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストル酸塩(estolate)、エシル酸塩、エチルコハク酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプ酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキシン−1,6−ジオ酸塩、ヘキシルレソルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩化水素酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオ酸塩(lactobionate)、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メタリン酸塩、メタン−スルホン酸塩、メチル硫酸塩、一水素リン酸塩、ムコ酸塩(mucate)、ナプシル酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩、embonate)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニル酪酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フタル酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロパンスルホン酸塩、プロピオン酸塩、プロピオール酸塩(propiolate)、ピロリン酸塩、ピロ硫酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、スベリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、亜硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩(teoclate)、トシル酸塩、トリエチオドーデ(triethiodode)および吉草酸塩が包含される。
もともと塩基性である本発明の化合物は、様々な無機および有機酸と共に幅広い種々の塩を形成しうる。このような塩は、動物に投与するためには薬学的に許容できなければならないが、実際には、反応混合物から本発明の化合物を初めは薬学的に許容できない塩として単離し、次いで、これを、アルカリ試薬で処理することにより遊離塩基化合物へ単純に戻し変換し、続いて、この遊離塩基を薬学的に許容できる酸付加塩に変換することが往々にして望ましい。水性溶媒媒体中、またはメタノールもしくはエタノールなどの適切な有機溶媒中で、塩基化合物を実質的に当量の選択された無機酸または有機酸で処理することにより、本発明の塩基化合物の酸付加塩を調製することができる。溶媒を蒸発させると、所望の固体塩が得られる。また、適切な無機酸または有機酸を溶液に加えることにより、有機溶媒中の遊離塩基の溶液から、所望の酸塩を沈澱させることもできる。
もともと酸性である本発明の化合物は、様々な薬理学的に許容できるカチオンと塩基塩を形成しうる。このような塩の例には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にナトリウムおよびカリウム塩が包含される。これらの塩はすべて、慣用の技術により調製される。本発明の薬学的に許容できる塩基塩を調製するための試薬として使用される化学塩基は、本発明の酸性化合物と非毒性の塩基塩を形成するものである。このような非毒性塩基塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムなどの薬学的に許容できるカチオンに由来するものが包含される。対応する酸性化合物を所望の薬理学的に許容できるカチオンを含有する水溶液で処理し、次いで、生じた溶液を乾燥するまで、好ましくは減圧下に蒸発させることにより、これらの塩を調製することができる。別法では、酸性化合物の低級アルカノール溶液および所望のアルカリ金属アルコキシドを一緒に混合し、次いで前記と同様の方法で生じた溶液を乾燥するまで蒸発させることにより、これらを調製することもできる。いずれの場合も、理論量の試薬を好ましくは使用して、反応の完了および所望の最終生成物の最大収率を確実にする。
本発明の化合物が塩基である場合、当分野で利用可能な任意の適切な方法により、例えば、遊離塩基を塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸で、または酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、グルクロン酸もしくはガラクツロン酸などのピラノシジル酸、クエン酸もしくは酒石酸などのアルファ−ヒドロキシ酸、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸などのアミノ酸、安息香酸もしくはケイ皮酸などの芳香族酸、p−トルエンスルホン酸もしくはエタンスルホン酸などのスルホン酸などの有機酸で処理することにより、所望の塩を調製することができる。
本発明の化合物が酸である場合、任意の適切な方法により、例えば、遊離の酸をアミン(第1級、第2級または第3級)、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物などの無機または有機塩基で処理することにより、所望の塩を調製することができる。適切な塩の実例には、グリシンおよびアルギニンなどのアミノ酸、アンモニア、第1級、第2級および第3級アミンならびにピペリジン、モルホリンおよびピペラジンなどの環式アミンに由来する有機塩ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムに由来する無機塩が包含される。
薬剤が固体である場合には、本発明の化合物、薬剤および塩は、様々な結晶または多形形態で存在してよく、これらはすべて、本発明および規定の式の範囲内であることが意図されていることは、当業者には理解されるであろう。
本発明はまた、1個または複数の原子が、同じ原子番号を有するが、自然に通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子に代えられている、同位体標識された本発明の化合物を包含する。本発明の化合物中に包含されるために適している同位体の例には、HおよびHなどの水素、11C、13Cおよび14Cなどの炭素、36Clなどの塩素、18Fなどのフッ素、123Iおよび125Iなどのヨウ素、13Nおよび15Nなどの窒素、15O、17Oおよび18Oなどの酸素、32Pなどのリンならびに35Sなどのイオウの同位体が包含される。ある種の同位体標識された本発明の化合物、例えば、放射性同位体を含むものは、薬物および/または基質組織分布研究で有用である。放射性同位体のトリチウム、Hおよび炭素−14、14Cは、導入の容易さおよび検出の迅速な手段である点において、この目的のために特に有用である。ジュウテリウム、Hなどの重同位体での置換は、より大きな代謝安定性、例えば高いin vivo半減期または低い用量要求から生じるある種の治療的利点をもたらしうるので、場合によっては好ましいことがある。11C、18F、15Oおよび13Nなどの陽電子放出同位体での置換は、基質受容体占有率を調べるための陽電子放出断層撮影法(PET)研究において有用でありうる。
当業者に知られている慣用の技術により、または他で使用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用する本明細書に記載のプロセスと同様のプロセスにより、同位体標識された本発明の化合物を通常は調製することができる。
本発明の化合物は、適切と当業者に認識されうる任意の医薬形態で下記の医薬組成物に製剤することができる。本発明の医薬組成物は、治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物および不活性な薬学的に許容できる担体または希釈剤を含む。
Rafにより媒介される疾患または状態を治療または予防するために、治療有効量(即ち、治療効果を達成するために有効なRaf調整、調節または阻害量)の少なくとも1種の本発明の化合物(活性成分として)を、活性化合物の最終医薬製剤への加工を容易にする例えば希釈剤、賦形剤および助剤から選択されうる1種または複数の薬学的に適切な担体と組み合わせることにより調製される適切な製剤で、本発明の医薬組成物を投与する。
使用される薬学的担体は、固体でも液体でもよい。固体担体の例は、ラクトース、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などである。液体担体の例は、シロップ、落花生油、オリーブ油、水などである。同様に、本発明の組成物は、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの当分野で知られている時間遅延または徐放性物質を単独で、またはロウ、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルメタクリレートなどと共に包含してもよい。他の添加剤または賦形剤を加えて、所望の製剤特性を達成することもできる。例えば、Labrasol、Gelucireなど生物学的利用率増強剤またはCMC(カルボキシメチルセルロース)、PG(プロピレングリコール)またはPEG(ポリエチレングリコール)などの配合剤を加えることができる。活性成分を光、水分および酸化から保護する半固体媒体であるGelucire(登録商標)を、例えば、カプセル製剤を調製する場合に加えることができる。
固体担体を使用する場合、製剤を錠剤化することも、硬質ゼラチンカプセル中に粉末またはペレット形態で装入することも、またはトローチ剤またはロゼンジ剤に成形することもできる。固体担体の量は、変動しうるが、通常は、約25mgから約1gである。液体担体を使用する場合、製剤は、シロップ、エマルション、軟質ゼラチンカプセル、アンプルもしくはバイアル中の無菌注射液剤もしくは懸濁剤または非水性液体懸濁剤の形態であってよい。半固体担体を使用する場合、製剤は、硬質および軟質ゼラチンカプセル製剤の形態であってよい。本発明の組成物を、投与様式、例えば非経口または経口投与に適した単位剤形に調製する。
安定な水溶性剤形を得るために、本発明の化合物の塩を、コハク酸またはクエン酸の0.3M溶液などの有機または無機酸の水溶液に溶解させることができる。溶解性塩形態を入手することができない場合、薬剤を、適切な補助溶媒または補助溶媒の組合せに溶かすことができる。適切な補助溶媒の例には、全体積に対して0から60%の範囲の濃度のアルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリソルベート80、グリセリンなどが包含される。例示的実施形態では、本発明の化合物をDMSOに溶かし、水で希釈する。組成物はまた、活性成分の塩形態の水もしくは等張性食塩水などの適切な水性媒体溶液またはデキストロース溶液の形態であってもよい。
適正な製剤は、選択される投与経路に左右される。注射では、本発明の化合物の薬剤を、好ましくはハンクス溶液、リンガー溶液または生理食塩水緩衝液などの生理学的に相容性な緩衝液中で水溶液に製剤することができる。経粘膜投与では、透過される障壁に適した浸透剤を製剤で使用する。このような浸透剤は通常、当分野で知られている。
経口投与では、活性化合物と当分野で知られている薬学的に許容できる担体とを組み合わせることにより、化合物を製剤することができる。このような担体により、本発明の化合物を、治療される患者が経口摂取するための錠剤、丸薬、糖衣丸、カプセル、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁剤などとして処方することができる。活性成分(薬剤)と混合される固体賦形剤を使用し、場合によっては生じた混合物を粉砕し、望ましい場合には、適切な助剤を加えた後に顆粒混合物を加工して錠剤または糖衣丸(dragee)の核を得ることにより、経口使用のための医薬製剤を得ることができる。適切な賦形剤には:ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを包含する糖などの充填剤;およびセルロース製剤、例えば、麦芽デンプン、小麦デンプン、米デンプン、馬鈴薯デンプン、ゼラチン、ゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン(PVP)が包含される。望ましい場合には、架橋ポリビニルピロリドン、寒天またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤を加えることもできる。
糖衣丸の核は、適切なコーティングを備えている。この目的のために、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタン、ラッカー溶液および適切な有機溶媒または溶媒混合物を含有してもよい濃い糖溶液を使用することもできる。活性剤の異なる組合せを識別または特徴づけるために、染料または顔料を錠剤または糖衣丸コーティングに加えることもできる。
経口で使用することができる医薬製剤には、ゼラチン製のプッシュフィット式カプセル、さらに、ゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールなどの可塑化剤からなる軟質密閉カプセルが包含される。プッシュフィット式カプセルは、活性成分をラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑剤および場合によって安定化剤と混合された形で含有することができる。軟質カプセルでは、活性剤を脂肪族油、流動ワセリンまたは流動ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解または懸濁させることができる。さらに、安定化剤を加えることができる。経口投与のための製剤はすべて、このような投与に適した用量でなければならない。頬投与では、組成物は、慣用の方法で製剤された錠剤またはロゼンジの形態を取ることができる。
鼻孔内または吸入による投与では、本発明に従って使用するための化合物を、適切な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適切なガスを使用する加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレープレゼンテーションの形態で簡便に送達することができる。加圧エアロゾルの場合には、投与単位を、計測量を送達するためのバルブを装備することにより決定することができる。吸入器または注入器などで使用するためのゼラチン製のカプセルおよびカートリッジは、化合物およびラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤の粉末混合物を含有するように製剤することができる。
化合物を、注射による、例えば、ボーラス注射または連続注入による非経口投与のために製剤することもできる。注射のための製剤は、防腐剤を加えられている単位剤形で、例えば、アンプル中で、または多回投与用容器中で提供することができる。組成物は、油性または水性媒体中の懸濁液、溶液またはエマルションなどの形態を取ることができ、懸濁化剤、安定化剤および/または分散化剤などの処方剤を含有することができる。
非経口投与のための医薬製剤は、水溶性形態の活性化合物の水溶液を包含する。加えて、活性剤の懸濁剤を、適切な油性注射懸濁液として調製することができる。適切な疎水性溶媒または媒体には、ゴマ油などの脂肪族油またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステルまたはリポソームが包含される。水性注射懸濁液は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールまたはデキストランなどの懸濁液の粘度を上昇させる物質を含有してもよい。場合によって、懸濁剤はまた、高濃度溶液の調製が可能であるように化合物の溶解性を高める適切な安定化剤または薬剤を含有してもよい。
別法では、活性成分は、使用前に適切な媒体、例えば、無菌の発熱物質不含水で構成するための粉末形態であってもよい。
前記の処方物(formulation)に加えて、本発明の化合物はまた、デポー製剤として製剤することもできる。このような長期作用性製剤を、移植(例えば、皮下または筋肉内)により、または筋肉内注射により投与することができる。したがって例えば、化合物を適切なポリマーまたは疎水性物質(例えば、許容できるオイル中のエマルションとして)またはイオン交換樹脂を用いて、または僅かに溶解性な誘導体、例えば難溶性の塩として製剤することができる。疎水性化合物のための医薬担体は、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水混和性有機ポリマーおよび水性相を含む補助溶媒系である。補助溶媒系は、VPD補助溶媒系であってよい。VPDは、3%w/vのベンジルアルコール、8%w/vの非極性界面活性剤ポリソルベート80および65%w/vのポリエチレングリコール300からなる溶液であり、無水エタノール中で体積まで補充されている。VPD補助溶媒系(VPD:5W)は、5%デキストロース水溶液で1:1希釈されたVPDを含有する。この補助溶媒系は疎水性化合物を十分に溶解し、それ自体、全身投与の際に低い毒性をもたらす。補助溶媒系の割合は、その溶解性および毒性特性を損なうことなく、適切に変動させることができる。さらに、補助溶媒成分のアイデンティティを変動させることもできる。例えば、他の低毒性非極性界面活性剤を、ポリソルベート80の代わりに使用することができ、ポリエチレングリコールのフラクションサイズを変化させることができ、他の生体相容性ポリマー、例えばポリビニルピロリドンをポリエチレングリコールの代わりにすることができ、他の糖または多糖をデキストロースの代わりにすることもできる。
別法では、疎水性医薬化合物のために他の送達系を使用することもできる。リポソームおよびエマルションが、疎水性薬物のための送達媒体または担体の知られている例である。通常、DMSOの毒性により、より高い毒性という犠牲はあるが、ジメチルスルホキシドなどのある種の有機溶媒もまた、使用することができる。加えて、化合物を、治療剤を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスなどの持続放出系を使用して送達することもできる。様々な持続放出物質が確立されており、当業者に知られている。持続放出カプセルは、その化学的性質に応じて、数週間から100日を超えて化合物を放出する。治療剤の化学的性質および生物学的安定性に応じて、タンパク質安定化のための追加の方策を用いることもできる。
医薬組成物はまた、適切な固体相またはゲル相の担体または賦形剤を含んでもよい。これらの担体および賦形剤は、溶解性の乏しい薬物の生物学的利用率において顕著な改善をもたらしうる。このような担体または賦形剤の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチンおよびポリエチレングリコールなどのポリマーが包含される。さらに、Gelucire(登録商標)、Capryol(登録商標)、Labrafil(登録商標)、Labrasol(登録商標)、Lauroglycol(登録商標)、Plurol(登録商標)、Peceol(登録商標)、Transcutol(登録商標)などの添加剤または賦形剤を使用することができる。
さらに、医薬組成物を、直接皮膚上に薬物を送達するための皮膚パッチに導入することもできる。
本発明の薬剤の実際の用量は、使用される特定の薬剤、製剤される特定の組成物、投与様式ならびに治療される特定の部位、受容者および疾患に応じて変化することは、理解されるであろう。所定の化合物に関する実験データを考慮して慣用の用量決定試験を使用すれば、当業者は、所定の一連の条件に最適な用量を確認することができる。経口投与では、通常使用される例示的一日用量は、適切な間隔で繰り返される治療経過で、約0.001から約1000mg/体重kgである。
さらに、本発明の薬学的に許容できる製剤は、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、約10mgから約2000mg、または約10mgから約1500mg、または約10mgから約1000mg、または約10mgから約750mg、または約10mgから約500mg、または約25mgから約500mg、または約50mgから約500mg、または約100mgから約500mgの量で含有することができる。
加えて、本発明の薬学的に許容できる製剤は、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、約0.5w/w%から約95w/w%、または約1w/w%から約95w/w%、または約1w/w%から約75w/w%、または約5w/w%から約75w/w%、または約10w/w%から約75w/w%、または約10w/w%から約50w/w%の量で含有することができる。
本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、異常な細胞増殖を患っているヒトなどの哺乳動物に単独で、または薬学的に許容できる製剤の一部として、1日1回、1日2回、1日3回もしくは1日4回またはそれ以上の頻度で投与することができる。
本発明の化合物に関して、そのような治療を必要とする哺乳動物への特定の医薬製剤、用量および1日当たり所定の投与回数はすべて、通常の当業者の知識の範囲内での選択であり、過度の実験を伴わなくても決定することができることは当業者であれば理解するであろう。
本発明はまた、ヒトを包含する哺乳動物における異常な細胞増殖を治療する方法に関し、この方法は、前記哺乳動物に、異常な細胞増殖を治療する際に有効な量の前記で定義された式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を投与することを含む。
この方法の一実施形態では、異常な細胞増殖は、これらに限られないが、中皮腫、肝胆道(肝管および胆管)、原発性または続発性CNS腫瘍、原発性または続発性脳腫瘍、肺癌(NSCLCおよびSCLC)、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭または首の癌、皮膚または眼内黒色腫、卵巣癌、結腸癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、胃腸(胃、結腸直腸および十二指腸)、乳癌、子宮癌、卵管の癌、子宮内膜の癌、子宮頚部の癌、膣の癌、外陰部の癌、ホジキン病、食道の癌、小腸の癌、内分泌系の癌、甲状腺の癌、副甲状腺の癌、副腎の癌、軟部組織の肉腫、尿道の癌、陰茎の癌、前立腺癌、精巣癌、慢性または急性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ球性白血病、膀胱の癌、腎臓または尿管の癌、腎細胞癌、腎盂の癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、副腎皮質癌、胆嚢癌、多発性骨髄腫、胆管癌、線維肉腫、神経芽細胞種、網膜芽細胞種または前記の癌の1種または複数の組合せを包含する癌である。
本発明の一実施形態では、癌は、肺癌(NSCLCおよびSCLC)、頭部または頚部の癌、卵巣癌、結腸癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、乳癌、腎臓または尿管の癌、腎臓細胞癌、腎盂の癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、脊髄軸腫瘍または前記の癌の1種または複数の組合せから選択される。
本発明の他の実施形態では、癌は、肺癌(NSCLCおよびSCLC)、卵巣癌、結腸癌、直腸癌、肛門領域の癌または前記の癌の1種または複数の組合せから選択される。
本発明の他の実施形態では、癌は、肺癌(NSCLCおよびSCLC)、卵巣癌、結腸癌、直腸癌または前記の癌の1種または複数の組合せから選択される。
前記の方法の他の実施形態では、前記の異常な細胞増殖は、これらに限られないが、乾癬、良性前立腺肥大症または再狭窄を包含する良性増殖性疾患である。
本発明はまた、哺乳動物における異常な細胞増殖を治療する方法に関し、これは、前記哺乳動物に、異常な細胞増殖を治療するのに有効な量の本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、インターカレーション抗生物質、成長因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調整剤、抗体、細胞毒、抗ホルモンおよび抗アンドロゲンからなる群から選択される抗腫瘍剤と組み合わせて投与することを含む。
本発明の一実施形態では、本明細書に記載の本発明の化合物および医薬組成物と組み合わせて使用される抗腫瘍剤は、抗血管形成剤、キナーゼ阻害剤、panキナーゼ阻害剤または成長因子阻害剤である。好ましいpanキナーゼ阻害剤には、米国特許第6573293号(Pfizer,Inc、NY、USA)に記載されているSutent(商標)(スニチニブ)が包含される。抗血管形成剤には、これらに限られないが、EGF阻害剤、EGFR阻害剤、VEGF阻害剤、VEGFR阻害剤、TIE2阻害剤、IGF1R阻害剤、COX−II(シクロオキシゲナーゼII)阻害剤、MMP−2(マトリックス−メタロプロテイナーゼ2)阻害剤およびMMP−9(マトリックス−メタロプロテイナーゼ9)阻害剤などの薬剤が包含される。
好ましいVEGF阻害剤には例えば、Genentech,Inc.(South San Francisco、California)のアバスチン(ベバシズマブ)、抗VEGFモノクローナル抗体が包含される。追加のVEGF阻害剤には、CP−547632(Pfizer Inc.、NY、USA)、AG13736(Pfizer Inc.)、ZD−6474(AstraZeneca)、AEE788(Novartis)、AZD−2171)、VEGF Trap(Regeneron/Aventis)、バタラニブ(PTK−787、ZK−222584としても知られている;Novartis & Schering AG)、マクゲン(ペガプタニブオクタナトリウム、NX−1838、EYE−001、Pfizer Inc./Gilead/Eyetech)、IM862(Cytran Inc.、Kirkland、Washington、USA)およびアンギオザイム、リボザイム(Boulder、Colorado)およびキロン(Chiron、Emeryville、California)からの合成リボザイムならびにこれらの組合せが包含される。
本発明を実施する際に有用なVEGF阻害剤は、米国特許第6534524号および同第6235764号に記載されており、これらは両方とも、あらゆる目的のためにその全体が援用される。追加のVEGF阻害剤は例えば、WO99/24440、WO95/21613、WO99/61422、米国特許第5834504号、WO98/50356、米国特許第5883113号、米国特許第5886020号、米国特許第5792783号、米国特許第6653308号、WO99/10349、WO97/32856、WO97/22596、WO98/54093、WO98/02438、WO99/16755およびWO98/02437に記載されており、これらはすべて、その全体が参照により本明細書に援用される。
他の抗血管形成化合物には、アシトレチン、フェンレチニド、サリドマイド、ゾレドロン酸、アンギオスタチン、アプリジン、シレングチド(cilengtide)、コンブレタスタチンA−4、エンドスタチン、ハロフギノン、レビマスタット(rebimastat)、レモマブ(removab)、レブリミド、スクアラミン、ウクライン、ビタキシンおよびこれらの組合せが包含される。
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる他の抗増殖剤には、酵素ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼの阻害剤および受容体チロシンキナーゼPDGFrの阻害剤が包含され、これには、次の米国特許第6080769号、米国特許第6194438号、米国特許第6258824号、米国特許第6586447号、米国特許第6071935号、米国特許第6495564号および米国特許第6150377号、米国特許第6596735号、米国特許第6479513号、WO01/40217、米国特許第2003−0166675号に開示および請求されている化合物が包含される。前記の特許および特許出願はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に援用される。
PDGRr阻害剤には、これらに限られないが、その内容全体があらゆる目的のために援用される国際特許出願公開WO01/40217およびWO2004/020431に開示されているものが包含される。好ましいPDGFRr阻害剤には、PfizerのCP−673451およびCP−868596ならびにその塩が包含される。
好ましいGARF阻害剤には、PfizerのAG−2037(ペリトレキソール(pelitrexol)およびその塩)が包含される。本発明を実施する際に有用なGARF阻害剤は、あらゆる目的のためにその全体が援用される米国特許第5608082号に開示されている。
本明細書に開示されている式(I)の化合物および医薬組成物と組み合わせて使用することができる有用なCOX−II阻害剤の例には、CELEBREX(商標)(セレコキシブ)、パレコキシブ、デラコキシブ、ABT−963、MK−663(エトリコキシブ)、COX−189(ルミラコキシブ)、BMS347070、RS57067、NS−398、Bextra(バルデコキシブ)、パラコキシブ、Vioxx(ロフェコキシブ)、SD−8381、4−メチル−2−(3,4−ジメチルフェニル)−1−(4−スルファモイル−フェニル)−1H−ピロール、2−(4−エトキシフェニル)−4−メチル−1−(4−スルファモイルフェニル)−1H−ピロール、T−614、JTE−522、S−2474、SVT−2016、CT−3、SC−58125およびArcoxia(エトリコキシブ)が包含される。加えて、COX−II阻害剤は、米国特許出願第2005−0148627号および同第2005−0148777号に開示されており、これらの内容は、あらゆる目的のためにその全体が援用される。
特殊な実施形態では、抗腫瘍剤は、セレコキシブ(米国特許第5466823号)、バルデコキシブ(米国特許第5633272号)、パレコキシブ(米国特許第5932598号)、デラコキシブ(米国特許第5521207号)SD−8381(米国特許第6034256号、実施例175)、ABT−963(WO2002/24719)、ロフェコキシブ(CAS No.162011−90−7)、WO1998/03484に開示されているMK−663(またはエトリコキシブ)、WO1999/11605に開示されているCOX−189(ルミラコキシブ)、BMS−347070(米国特許第6180651号)、NS−398(CAS123653−11−2)、RS 57067(CAS 17932−91−3)、4−メチル−2−(3,4−ジメチルフェニル)−1−(4−スルファモイル−フェニル)−1H−ピロール、2−(4−エトキシフェニル)−4−メチル−1−(4−スルファモイルフェニル)−1H−ピロールまたはメロキシカムである。
本明細書に開示されている本発明の化合物および医薬組成物と組み合わせて使用される抗腫瘍剤として有用な他の阻害剤には、プロスタグランジンを産生する酵素(シクロオキシゲナーゼIおよびII)を阻害して、低レベルのプロスタグランジンをもたらすアスピリンおよび非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)が包含され、これらには、次のものに限られないが、Salsalate(Amigesic)、Diflunisal(Dolobid)、Ibuprofen(Motrin)、Ketoprofen(Orudis)、Nabumetone(Relafen)、Piroxicam(Feldene)、Naproxen(Aleve、Naprosyn)、Diclofenac(Voltaren)、Indomethacin(Indocin)、Sulindac(Clinoril)、Tolmetin(Tolectin)、Etodolac(Lodine)、Ketorolac(Toradol)、Oxaprozin(Daypro)およびこれらの組合せが包含される。
好ましいCOX−I阻害剤には、イブプロフェン(Motrin)、ヌプリン(nuprin)、ナプロキセン(Aleve)、インドメタシン(Indocin)、ナブメトン(Relafen)およびこれらの組合せが包含される。
本明細書に開示されている本発明の化合物および医薬組成物と組み合わせて使用されるターゲット薬剤には、Iressa(ゲフィチニブ、AstraZeneca)、Tarceva(エルロチニブまたはOSI−774、OSI Pharmaceuticals Inc.)、Erbitux(セツキシマブ、Imclone Pharmaceuticals,Inc.)、EMD−7200(Merck AG)、ABX−EGF(Amgen Inc.およびAbgenix Inc.)、HR3(Cuban Government)、IgA抗体(Erlangen−Nuremberg大学)、TP−38(IVAX)、EGFR融合タンパク質、EGF−ワクチン、抗EGFr免疫リポソーム(Hermes Biosciencs Inc.)およびこれらの組合せなどのEGFr阻害剤が包含される。好ましいEGFr阻害剤には、Iressa、Erbitux、Tarcevaおよびこれらの組合せが包含される。
他の抗腫瘍剤には、CP−724714(Pfizer Inc.)、CI−1033(カネルチニブ(canertinib)、Pfizer Inc.)、Herceptin(トラスツズマブ、Genentech Inc.)、Omitarg(2C4、ペルツズマブ、Genentech Inc.)、TAK−165(タケダ)、GW−572016(Ionafarnib、GlaxoSmithKline)、GW−282974(GlaxoSmithKline)、EKB−569(Wyeth)、PKI−166(Novartis)、dHER2(HER2ワクチン、CorixaおよびGlaxoSmithKline)、APC8024(HER2ワクチン、Dendreon)、抗HER2/neu両特異性抗体(Decof Cancer Center)、B7.her2.IgG3(Agensys)、AS HER2(Research Institute for Rad Biology & Medicine)、三官能性両特異性抗体(Munich大学)およびmAB AR−209(Aronex Pharmaceuticals Inc)およびmAB 2B−1(Chiron)およびこれらの組合せなどのpan erb受容体阻害剤またはErbB2受容体阻害剤から選択されるものが包含される。
好ましいerb選択的抗腫瘍剤には、Herceptin、TAK−165、CP−724714、ABX−EGF、HER3およびこれらの組合せが包含される。好ましいpan erbb受容体阻害剤には、GW572016、CI−1033、EKB−569およびOmitargならびにこれらの組合せが包含される。
追加のerbB2阻害剤には、WO98/02434、WO99/35146、WO99/35132、WO98/02437、WO97/13760、WO95/19970、米国特許第5587458号および米国特許第5877305号に開示されているものが包含され、これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に援用される。本発明で有用なErbB2受容体阻害剤はまた、米国特許第6465449号および同第6284764号ならびにWO2001/98277に開示されており、これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に援用される。
加えて、他の抗腫瘍剤を、次の薬剤から選択することもできる:BAY−43−9006(Onyx Pharmaceuticals Inc.)、Genasense(オウグメロセン(augmerosen)、Genta)、Panitumumab(Abgenix/Amgen)、Zevalin(Schering)、Bexxar(Corixa/GlaxoSmithKline)、Abarelix、Alimta、EPO906(Novartis)、ディスコデルモリド(XAA−296)、ABT−510(Abbott)、Neovastat(Aeterna)、エンザスタウリン(Eli Lilly)、Combrestatin A4P(Oxigene)、ZD−6126(AstraZeneca)、フラボピリドール(Aventis)、CYC−202(Cyclacel)、AVE−8062(Aventis)、DMXAA(Roche/Antisoma)、Thymitaq(Eximias)、Temodar(テモゾロミド、Schering Plough)およびRevilimd(Celegene)およびこれらの組合せ。
他の抗腫瘍剤は、次の薬剤から選択することができる:CyPat(酢酸サイプロテロン)、Histerelin(酢酸ヒストレリン)、Plenaixis(アバレリックスデポ)、Atrasentan(ABT−627)、Satraplatin(JM−216)、タロミド(サリドマイド)、Theratope、Temilifene(DPPE)、ABI−007(パクリタクセル)、Evista(ラロキシフェン)、Atamestane(Biomed−777)、Xyotax(ポリグルタメートパクリタクセル)、Targetin(ベキサロチン(bexarotine))およびこれらの組合せ。
加えて、他の抗腫瘍剤は、次の薬剤から選択することができる:Trizaone(チラパザミン)、Aposyn(エキシスリンド(exisulind))、Nevastat(AE−941)、Ceplene(二塩酸ヒスタミン)、Orathecin(ルビテカン)、Virulizin、Gastrimmune(G17DT)、DX−8951f(メシル酸エキサテカン)、Onconase(ランピルナーゼ)、BEC2(ミツモアブ(mitumoab))、Xcytrin(モテキサフィンガドリニウム)およびこれらの組合せ。
さらなる抗腫瘍剤は、次の薬剤から選択することができる:CeaVac(CEA)、NeuTrexin(グルクロン酸トリメトレセート(trimetresate))およびこれらの組合せ。追加の抗腫瘍剤は、次の薬剤から選択することができる:OvaRex(オレゴボマブ)、Osidem(IDM−1)およびこれらの組合せ。追加の抗腫瘍剤は、次の薬剤から選択することもできる:Advexin(ING201)、Tirazone(チラパザミン)およびこれらの組合せ。追加の抗腫瘍剤は、次の薬剤から選択することができる:RSR13(エファプロキシラル)、Cotara(131lchTNT1/b)、NBI−3001(IL−4)およびこれらの組合せ。追加の抗腫瘍剤は、次の薬剤から選択することができる:Canvaxin、GMKワクチン、PEG Interon A、Taxoprexin(DHA/パクリタクセル)およびこれらの組合せ。
他の抗腫瘍剤には、PfizerのMEK1/2阻害剤PD325901、Array BiopharmのMEK阻害剤ARRY−142886、Bristol MyerのCDK2阻害剤BMS−387032、PfizerのCDK阻害剤PD0332991およびAstraZenecaのAXD−5438およびこれらの組合せが包含される。
加えて、CCI−779(Wyeth)およびラパマイシン誘導体RAD001(Novartis)およびAP−23573(Ariad)、HDAC阻害剤、SAHA(Merck Inc./Aton Pharmaceuticals)およびこれらの組合せなどのmTOR阻害剤もまた、利用することができる。追加の抗腫瘍剤には、オーロラ2阻害剤VX−680(Vertex)およびChk1/2阻害剤XL844(Exilixis)が包含される。
次の細胞毒薬剤、例えば、エピルビシン(Ellence)、ドセタキセル(Taxotere)、パクリタクセル、Zinecard(デキスラゾキサン)、リツキシマブ(Rituxan)、メシル酸イマチニブ(Gleevec)およびこれらの組合せからなる群から選択される1種または複数を、本明細書に開示されている本発明の化合物および医薬組成物と組み合わせて使用することができる。
本発明はまた、これらに限られないが、エキセメスタン(Aromasin、Pfizer Inc.)、ロイプロレリン(LupronまたはLeuplin、TAP/Abbott/タケダ)、アナストロゾル(Arimidex、Astrazeneca)、ゴスレリン(gosrelin)(Zoladex、AstraZeneca)、ドキセルカルシフェロール、ファドロゾール、ホルメスタン、クエン酸タモキシフェン(タモキシフェン、Nolvadex、AstraZeneca)、Casodex(AstraZeneca)、Abarelix(Praecis)、Trelstarおよびこれらの組合せを包含するホルモン療法と共に本発明の化合物を使用することを企図している。
本発明はまた、これらに限られないが、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ラソフォキシフェン、レトロゾール(Femara、Novartis)を包含する抗エストロゲン、ビカルタミド、フルタミド、ミフェプリストン、ニルタミド、Casodex(商標)(4’−シアノ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3’−(トリフルオロメチル)プロピオンアニリド、ビカルタミド)およびこれらの組合せなどの抗アンドロゲンなどのホルモン療法薬と共に本発明の化合物を使用することに関する。
さらに、本発明は、本発明の化合物を単独で、または1種または複数の支持的ケア用製品、例えば、Filgrastim(Neupogen)、オンダンセトロン(Zofran)、Fragmin、Procrit、Aloxi、Emendまたはこれらの組合せからなる群から選択される製品と組み合わせて提供する。
特に好ましい細胞毒薬剤には、Camptosar、Erbitux、Iressa、Gleevec、Taxotereおよびこれらの組合せが包含される。
次のトポイソメラーゼI阻害剤を抗腫瘍剤として利用することもできる:カンプトテシン、イリノテカンHCl(Camptosar)、エドテカリン、オラテシン(Supergen)、エキサテカン(Daiichi)、BN−80915(Roche)およびこれらの組合せ。特に好ましいトポイソメラーゼII阻害剤には、エピルビシン(Ellence)が包含される。
アルキル化剤には、これらに限られないが、ナイトロジェンマスタードN−オキシド、シクロホスファミド、イフォスファミド、メルファラン、ブスルファン、ミトブロニトール、カルボコン、チオテパ、ラニムスチン、ニムスチン、テモゾロミド、AMD−473、アルトレタミン、AP−5280、アパジコン(apaziquone)、ブロスタリシン(brostallicin)、ベンダムスチン、カルムスチン、エストラムスチン、フォテムスチン、グルホスファミド、イフォスファミド、KW−2170、マフォスファミドおよびミトラクトールが包含され;白金配位アルキル化化合物には、これらに限られないが、シスプラチン、Paraplatin(カルボプラチン)、エプタプラチン(eptaplatin)、ロバプラチン、ネダプラチン、Eloxatin(オキサリプラチン、Sanofi)またはサトルプラチン(satrplatin)およびこれらの組合せが包含される。特に好ましいアルキル化剤には、Eloxatin(オキサリプラチン)が包含される。
代謝拮抗剤には、これらに限られないが、メトトレキセート、6−メルカプトプリンリボシド、メルカプトプリン、5−フルオロウラシル(5−FU)が単独で、またはロイコボリン、テガフル、UFT、ドキシフルリジン、カルモフル(carmofur)、シタラビン、シタラビンオクフォスフェート、エノシタビン、S−1、Alimta(プレメトレキセド(premetrexed)二ナトリウム、LY231514、MTA)、Gemzar(ゲムシタビン、Eli Lilly)、フルダラビン、5−アザシチジン、カペシタビン、クラドリビン、クロファラビン、デシタビン、エフロルニチン、エチニルシチジン、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、TS−1、メルファラン、ネララビン、ノラトレキセド、オクフォスフェート、二ナトリウムプレメトレキセド、ペントスタチン、ペリトレキソール、ラルチトレキセド、トリアピン(triapine)、トリメトレキセート、ビダラビン、ビンクリスチン、ビノレルビン;または例えば、N−(5−[N−(3,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]−2−テノイル)−L−グルタミン酸などの欧州特許出願第239362号に開示されている好ましい代謝拮抗剤のうちの1種およびこれらの組合せと組み合わされた形態で包含される。
抗生物質には、インターカレーション抗生物質が包含され:これらに限られないが、アクラルビシン、アクチノマイシンD、アムルビシン、アナマイシン、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エルサミトルシン、エピルビシン、ガラルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ネモルビシン、ネオカルジノスタチン、ペプロマイシン、ピラルビシン、レベッカマイシン、スチマラマー、ストレプトゾシン、バルルビシン(valrubicin)、ジノスタチンおよびこれらの組合せが包含される。
植物由来抗腫瘍物質には例えば、有糸分裂阻害剤、例えばビンブラスチン、ドセタキセル(Taxotere)、パクリタクセルおよびこれらの組合せから選択されるものが包含される。
細胞毒トポイソメラーゼ阻害剤には、アクラルビシン、アモナフィド、ベロテカン、カンプトテシン、10−ヒドロキシカンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、ジフロモテカン(diflomotecan)、イリノテカンHCl(Camptosar)、エドテカリン、エピルビシン(Ellence)、エトポシド、エキサテカン、ギマテカン(gimatecan)、ルルトテカン、ミトキサントロン、ピラルビシン、ピキサントロン(pixantrone)、ルビテカン、ソブゾキサン、SN−38、タフルポシド、トポテカンおよびこれらの組合せからなる群から選択される1種または複数の薬剤が包含される。
好ましい細胞毒トポイソメラーゼ阻害剤には、カンプトテシン、10−ヒドロキシカンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、イリノテカンHCl(Camptosar)、エドテカリン、エピルビシン(Ellence)、エトポシド、SN−38、トポテカンおよびこれらの組合せからなる群から選択される1種または複数の薬剤が包含される。
免疫学的増強剤には、インターフェロンおよび数多くの他の免疫増強剤が包含される。インターフェロンには、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロン、アルファ−2b、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ−1a、インターフェロンガンマ−1b(Actimmune)またはインターフェロンガンマ−n1ならびにこれらの組合せが包含される。他の薬剤には、フィルグラスチム、レンチナン、シゾフィラン、TheraCys、ユベニメックス、WF−10、アルデスロイキン、アレムツズマブ、BAM−002、ダカルバジン、ダクリズマブ、デニロイキン、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、イブリツモマブ、イミキモド、レノグラスチム、レンチナン、黒色腫ワクチン(Corixa)、モルグラモスチム、OncoVAX−CL、サルグラモスチム、タソネルミン、テクロイキン(tecleukin)、チマラシン(thymalasin)、トシツモマブ、Virulizin、Z−100、エプラツズマブ、ミツモマブ、オレゴボマブ、ペムツモマブ(Y−muHMFG1)、Provenge(Dendreon)およびこれらの組合せが包含される。
生物学的応答調整剤は、組織細胞の生存、増殖または分化などの生体生物の防衛機構または生物学的応答を調整して、それらが抗腫瘍活性を有するようにする薬剤である。このような薬剤には、クレスチン、レンチナン、シゾフィラン、ピシバニール、ユベニメックスおよびこれらの組合せが包含される。
本発明の化合物と組み合わせて使用することができる他の抗癌剤には、アリトレチノイン、アンプリゲン、アトラセンタン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、Bosentan、カルシトリオール、エキシスリンド、フィナステリド、フォテムスチン、イバンドロン酸、ミルテフォシン、ミトキサントロン、I−アスパラギナーゼ、プロカルバジン、ダカルバジン、ヒドロキシカルバミド、ペガスパルガーゼ、ペントスタチン、タザロトネ(tazarotne)、Telcyta(TLK−286、Telik Inc.)、Velcade(ボルテマジブ(bortemazib)、Millenium)、トレチノインおよびこれらの組合せが包含される。
白金配位化合物には、これらに限られないが、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチンおよびこれらの組合せが包含される。
カンプトテシン誘導体には、これらに限られないが、カンプトテシン、10−ヒドロキシカンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、イリノテカン、SN−38、エドテカリン、トポテカンおよびこれらの組合せが包含される。他の抗腫瘍剤には、ミトキサントロン、I−アスパラギナーゼ、プロカルバジン、ダカルバジン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、トレチノインおよびこれらの組合せが包含される。
CTLA4(細胞毒リンパ球抗原4)抗体などの抗腫瘍免疫応答を増強しうる抗腫瘍剤ならびにMDX−010(Medarex)および米国特許第6682736号に開示されているCTLA4化合物などのCTLA4を遮断しうる他の薬剤;ならびに他のファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤などの抗増殖剤、例えば、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤もまた使用することができる。加えて、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる具体的なCTLA4抗体には、米国特許第6682736号および米国特許第6682736号に開示されているものが包含されるが、これらは両方とも、その全体が参照により本明細書に援用される。
本発明の方法と組み合わせて使用することができる具体的なIGF1R抗体には、その全体が参照により本明細書に援用されるWO2002/053596に開示されているものが包含される。
本発明で使用することができる具体的なCD40抗体には、その全体が参照により本明細書に援用されるWO2003/040170に開示されているものが包含される。放射線治療に応答してTNFアルファを発現するTNFerade(GeneVec)などの遺伝子治療剤もまた、抗腫瘍剤として使用することができる。
本発明の一実施形態では、スタチンを、本発明の化合物およびその医薬組成物と共に使用することができる。Statin(HMG−CoAレダクターゼ阻害剤)は、Atorvastatin(Lipitor(商標)Pfizer Inc.)、Provastatin(Pravachol(商標)、Bristol−Myers Squibb)、Lovastatin(Mevacor(商標)、Merck Inc.)、Simvastatin(Zocor(商標)、Merck Inc.)、Fluvastatin(Lescol(商標)、Novartis)、Cerivastatin(Baycol(商標)、Bayer)、Rosuvastatin(Crestor(商標)、AstraZeneca)、LovostatinおよびNiacin(Advicor(商標)、Kos Pharmaceuticals)、これらの誘導体およびこれらの組合せからなる群から選択することができる。
好ましい実施形態では、スタチンは、AtovorstatinおよびLovastatin、これらの誘導体および組合せからなる群から選択される。抗腫瘍剤として有用な他の薬剤には、Caduetが包含される。
調製方法
下記の反応経路および合成スキームを使用し、容易に入手可能な出発原料を使用する当分野で利用可能な技術を使用して、本発明の化合物を調製することができる。次の一般的なスキームに従って、本発明の化合物を製造するために、様々な異なる試薬および保護基を使用することができることは、当業者であれば理解するであろう。したがって、「適切な塩基」、「適切な触媒」、「適切な酸化剤」などの用語が下記の一般的なスキームで使用される場合、当業者であれば、使用することができる様々な代替物を理解することができるであろう。
本発明のある種の実施形態の調製を、本明細書に概説された一般的なスキームに従った実施例で詳述する。記載の調製を、本発明の他の実施形態を調製するために容易に適合させることができることは、通常の当業者であれば理解するであろう。例えば、本発明による例示されていない化合物の合成を、当業者には明らかな変更により、例えば、妨害基を適切に保護することにより、当分野で知られている他の適切な試薬に変えることにより、または反応条件の日常的な変更により行うことができる。別法では、本明細書に言及されているか、当分野で知られている他の反応が、本発明の他の化合物を調製するための適応性を有することは理解されるであろう。
一般的な一合成方法では、AおよびBにより表される一般構造の反応性中間体化合物を方法Aに従って調製する。
Figure 0004792126
適切な塩基の存在下にチオール(1)をメチル化剤と反応させて、式2のチオ−メチルエーテルを得る。2を塩化オキサリルで処理して、式3により表されるアルデヒドを形成させる。ヒドロキシルアミンで処理することにより、アルデヒド3を式4により表されるイソオキサゾールにさらに変換することができる。適切な塩基で処理することにより、イソオキサゾール4を分解して、アルデヒド5にすることができる。ヒドラジンと反応させることにより、イソオキサゾール5を式6のタイプのピラゾールにさらに変換することができる。ピラゾール6を、NaNOと反応させ、続いて、ヨージドと反応させることを含む2ステップシークエンスにより、Aに変換することができる。最後に、アミンをジヒドロピランと反応させることにより、AをBに変換することができる。
他の一般的な合成プロセスでは、11により表される一般構造の化合物を方法Bに従って調製する。
Figure 0004792126
方法Aを使用して、反応性中間体Aを調製することができる。反応性薬剤(例えば、R−I、R−Br、R−Cl、R−OMs、R−OTsなど)をカップリングするために適した条件下にAをアルキル化することにより、7へのRの導入を達成することができる。オキソンなどの適切な酸化剤により、7中のイオウを酸化させて、スルホン8にすることができる。イオウをアミンに置き換えることにより、ピリミジン環上へのアミンの導入を達成すると、9を得ることができる。パラジウム触媒などの適切な触媒の存在下に、9と適切なボロン酸(またはボロン酸エステル)とをスズキカップリングさせると、中間体10が生じる。最後に、化合物10が任意の残留している保護基の脱保護を必要とする場合には、このような脱保護を様々な方法により達成して、化合物11を生じさせることができる。これらの方法は、当業者に知られている(例えば、T.GreeneおよびP.Wuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、1999年、John Wiley & Sons参照)。
他の一般的な合成プロセスでは、10および11により表される一般構造の化合物はまた、方法Cに従って調製することができる。
Figure 0004792126
反応性中間体Bは、方法Aを使用して調製することができる。パラジウム触媒などの適切な触媒の存在下に、Bと適切なボロン酸(またはボロン酸エステル)とをスズキカップリングさせると、中間体12が生じる。THP保護されたアミンを、様々な方法を使用して脱保護により露わにすると、アミン13を生じさせることができる。アミンからTHPを除去する方法は、当業者に知られている(例えば、T.GreeneおよびP.Wuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、1999年、John Wiley & Sons参照)。反応性薬剤(例えば、R−I、R−Br、R−Cl、R−OMs、R−OTsなど)をカップリングするために適した条件下に13をアルキル化することにより、14へのRの導入を達成することができる。オゾンなどの適切な酸化剤で処理することにより、14中のイオウを15aおよび/または15bに酸化させることができる。イオウをアミンに置き換えることにより、ピリミジン環上へのアミンの導入を達成すると、10を得ることができる。最後に、化合物10が任意の残留している保護基の脱保護を必要とする場合には、このような脱保護を様々な方法により達成して、化合物11を生じさせることができる。
他の一般的な合成プロセスでは、20および22により表される一般構造の化合物を方法Dに従って調製される。
Figure 0004792126
反応性中間体Aは、方法Aを使用して調製することができる。反応性薬剤(例えば、R−I、R−Br、R−Cl、R−OMs、R−OTsなど)をカップリングするために適した条件下にAをアルキル化することにより、7へのRの導入を達成することができる。パラジウム触媒などの適切な触媒の存在下に、7と適切なボロン酸(またはボロン酸エステル)とをスズキカップリングさせると、中間体16が生じる。オゾンなどの適切な酸化剤で処理することにより、16中のイオウを17aおよび/または17bに酸化させることができる。イオウをアミンに置き換えることにより、ピリミジン環上へのアミンの導入を達成すると、10を得ることができる。最後に、化合物10が任意の残留している保護基の脱保護を必要とする場合には、このような脱保護を様々な方法により達成して、化合物11を生じさせることができる。
他の一般的な合成プロセスでは、20により表される化合物を、方法Eに従って調製する。
Figure 0004792126
反応性中間体Aは、方法Aを使用して調製することができる。反応性薬剤(例えば、R−I、R−Br、R−Cl、R−OMs、R−OTsなど)をカップリングするために適した条件下にAをアルキル化することにより、7へのRの導入を達成することができる。オキソンなどの適切な酸化剤により、7中のイオウをスルホン8に酸化させることができる。イオウをアミンに置き換えることにより、ピリミジン環上へのアミンの導入を達成すると、9を得ることができる。パラジウム触媒などの適切な触媒の存在下に、9と適切なボロン酸またはボロン酸エステル(式中、Rは、水素または適切な窒素保護基である)とをスズキカップリングさせると、中間体18が生じる。化合物18が任意の残留している保護基の脱保護を必要とする場合には、このような脱保護を様々な方法により達成して、化合物19を生じさせることができる。最後に、化合物19を適切な塩素下条件下に塩素化すると、化合物20を得ることができる。
他の一般的な合成プロセスでは、29により表される化合物を方法Fに従って調製することができる。
Figure 0004792126
イソオキサゾール22の調製を、4−メチルピリミジンまたはピコリンでのVilsmeier反応と、それに続くヒドロキシルアミンとの縮合を介して達成する。水酸化ナトリウム水溶液などの適切な塩基を用いてイソオキサゾールを開環し、続いて、ヒドラジンと縮合させると、アミノピラゾール24が得られる。Sandmeyer反応により、アミノ基をヨードピラゾール(25)に変換し、スズキカップリング反応の前に、ピラゾールNHを好ましいR基でアルキル化するか、または保護基で保護して、26を得る。26を適切なボロン酸またはボロン酸エステルとスズキカップリング反応させることにより、27により表される化合物の合成を完了する。必要な場合には前記された通りに、脱保護および/または塩素化を達成すると、それぞれ28または29を得ることができる。
他の一般的な合成プロセスでは、40により表される化合物は、方法Gに従って調製することができる。
Figure 0004792126
化合物31は、5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン30から、適切な触媒の存在下に一酸化炭素と反応させ、続いて、必要な場合には、ピロール窒素を保護することにより調製することができる。LIHMDSなどの適切な塩基の存在下に反応させることにより、化合物31を2−メチル−6−(メチルチオ)ピリジンと縮合させると、32を得ることができる。32をDMF−DMAと反応させることにより、化合物33中のイミンを導入すると、33を得ることができる。ヒドラジンと反応させることにより、化合物33を環化させて、ピラゾール34を形成することができる。ピラゾールNHを、好ましいR基でアルキル化するか、または保護基で保護して、35を得る。1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン基上の1位がHである場合、ベシレートなどの適切な保護基での保護を、知られている手段により達成して、36を得る。メチルチオ基をオキソン酸化させると、37が得られる。加熱により、SOMe基を適切なアミンに置き換えると、38を得ることができる。必要な場合には前記された通りに、脱保護および/または塩素化を達成すると、それぞれ39または40を得ることができる。
他の一般的な合成プロセスでは、51により表される化合物は、方法Hに従って調製することができる。
Figure 0004792126
化合物41を、必要な場合にはピロール窒素の所で保護すると、化合物42を得ることができる。適切なスズ試薬および適切な触媒の存在下にカップリング反応させると、43のタイプの化合物を得ることができる。次いで、適切な酸と共に加熱することにより、化合物43をケトン44に変換し、続いて、DMF−DMAと縮合させると、エノン45を形成することができる。ヒドラジンと反応させることにより、化合物45を環化させると、ピラゾール46を形成することができる。ピラゾールNHを好ましいR基でアルキル化するか、または保護基で保護して、47を得る。49を適切なボロン酸またはボロン酸エステルとスズキカップリング反応させて、50により表される化合物の合成を完了する。必要な場合には前記された通りに、脱保護および/または塩素化を達成すると、51のタイプの化合物を得ることができる。
他の一般的な合成プロセスでは、56により表される化合物を方法Iに従って調製することができる。
Figure 0004792126
52のタイプのハライドを無水物53と反応させると、化合物54を形成することができる。Stilleカップリングを介して、化合物54を適切な中間体55にカップリングさせると、56のタイプの生成物を生じさせることができる。9のタイプの化合物を適切なスズ試薬と反応させることより、中間体55を調製することができる。
下記に示す実施例および調製によりさらに、本発明の化合物およびそのような化合物を調製する方法を説明および例示する。実施例B−1からI−1は、数種の具体的な本発明の化合物を調製するための詳細な合成ステップを提示している。表1は、本明細書に記載されている方法を使用して調製された化合物での分析データを示している。表2および表3は、実施例B−1からI−2の化合物での生化学的および細胞データを示している。本発明の範囲は、次の実施例および調製の範囲により何ら制限されないことを理解されたい。次の実施例では、単一のキラル中心を伴う分子は、構造式または化学名称によって別段に特記または指示されていない限り、ラセミ混合物として存在する。2個以上のキラル中心を伴う分子は、構造式または化学名称によって別段に特記または指示されていない限り、ジアステレオ異性体のラセミ混合物として存在する。当業者に知られている方法により、単一の鏡像異性体/ジアステレオ異性体を得ることができる。
様々な出発物質および他の試薬を、Aldrich Chemical Companyなどの市場供給者から購入し、別段に示されていない限り、さらに精製することなく使用した。H−NMRスペクトルは、300MHzまたは400MHzで操作するBruker機器で記録し、13C−NMRスペクトルは、75MHzで操作して記録した。NMRスペクトルは、CDCl溶液(ppmで報告)として、参照標準としてクロロホルム(7.25ppmおよび77.00ppm)もしくはDMSO−D(2.50ppmおよび39.51ppm)もしくはCDOD(3.4ppmおよび4.8ppmおよび49.3ppm)または適切な場合には内部テトラメチルシラン(0.00ppm)を使用して得た。必要な場合には、他のNMR溶媒を使用した。ピーク多重性が報告されている場合、次の略語を使用する:s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、m(多重項)、br(ブロード)、dd(二重項の二重)、dt(三重項の二重)。存在する場合、結合定数はヘルツ(Hz)で報告される。本明細書では、次の略語を使用することがある:EtO(ジエチルエーテル)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、THF(テトラヒドロフラン)、DHP(ジヒドロピラン)、DCM(ジクロロメタン)、DMA(ジメチルアセタール)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン);LiHMDSまたはLHMDS(リチウムヘキサメチルジシラジド)、TBME(tert−ブチルメチルエーテル)、LDA(リチウムジイソプロピルアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、MeOH(メタノール)、EtOH(エタノール)、EtOAc(酢酸エチル)、THF(テトラヒドロフラン)、Ac(アセチル)、Me(メチル)、Et(エチル)およびPh(フェニル)。
ボロン酸およびボロン酸エステル中間体:
すべてのボロン酸およびエステルは市販されているか、文献で知られているか、または次の方法に従って調製することができる。当業者であれば、以下は、例示的なボロン酸およびボロン酸エステル中間体として記載されているに過ぎず、これらの例示的な中間体を知られている方法に従って修飾して、請求の範囲内の化合物を調製するために使用することができる幅広い様々な可能なボロン酸およびボロン酸エステルを得ることができることを容易に理解するであろう。
1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルボロン酸(64)の調製
Figure 0004792126
ステップ1
Figure 0004792126
攪拌されている化合物57(74g、0.80mol)のCCl(2L)懸濁液に、NBS(296g、1.68mol)を20℃で少量ずつ加えた。添加の後に、混合物を室温で24時間攪拌した。TLC(EtOAc/ヘキサン 1:4)により、物質が完全に消費されたことが示された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮すると、化合物58(170g、83.7%)が茶色の固体として得られた。
ステップ2:
Figure 0004792126
化合物58(172g、0.688mol)および塩化ベンゼンスルホニル(182.2g、1.032mol)のピリジン(1000mL)中の混合物を攪拌しながら85℃に72時間加熱した。TLC(EtOAc/ヘキサン 1:4)により、大部分の物質が消費されたことが示された。ピリジンを真空除去した。残渣をEtOAcに懸濁させ、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、1:40から1:4へ)により精製すると、化合物59(65g、24.2%)が黄色の固体として得られた。
ステップ3:
Figure 0004792126
化合物3(45g、0.115mol)、3−ブロモプロペン(45.7g、0.38mol)およびK2CO3(63.5g、0.46mol)の無水DMF(900mL)中の混合物をN2雰囲気下に攪拌しながら110?に16時間加熱した。混合物を室温に冷却し、水(1.5L)に注ぎ、EtOAc(1L)で3回抽出した。合わせた有機溶媒を水(1L)で3回、ブライン(1L)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣を石油エーテルで洗浄すると、化合物60(39g、78.9%)が黄色の固体として得られた。
ステップ4:
Figure 0004792126
化合物60(47.4g、0.11mol)、トリス(トリメチルシリル)シラン(54.7g、0.22mol)およびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN、18g、0.11mol)の無水トルエン(1000mL)中の混合物をN下に80〜83℃に3時間加熱した。TLC(EtOAc/ヘキサン 1:4)により、物質が完全に消費されたことが示された。混合物を真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、1:100から1:30へ)により精製すると、生成物(10g、25.8%)が白色の固体として得られた。
ステップ5:
Figure 0004792126
攪拌されている化合物61(800mg、2.26mmol)の沸騰エタノール10mL中の溶液に、水酸化ナトリウム水溶液2.0mL(127mg、2.26mmol)を滴加した。反応を密閉し、次いで、100℃の油浴中で加熱し、LCMSで監視した。反応は均一なままで、5時間後に、LCMSにより、反応の完了が示された。反応を高真空下に乾燥するまで濃縮した。生じた残渣をDCM100mL中で一晩攪拌し、次いで、濾過した。LCMSにより、固体は所望の物質を含有しないことが示されたので、濾液を濃縮すると、化合物62(458mg、94.9%)がオフホワイト色の固体として得られた。
ステップ6:
Figure 0004792126
化合物62(458mg、2.15mmol)、Boc無水物(563mg、2.58mmol)および1,1−ジイソプロピルエチルアミン(305mg、2.37mmol)の無水THF50mL中の混合物を窒素下に2時間還流させた。TLCにより、反応の完了が示された。反応を減圧下に乾燥するまで濃縮した。残渣をEtOAc(100mL)とブライン(50mL)に分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いで、150gシリカゲルカラムに負荷した。DCM中0〜5%のEtOAcで溶離すると、化合物63(460mg、68.4%)がオフホワイト色の固体として得られた。
ステップ7:
Figure 0004792126
攪拌されている化合物63(460mg、1.47mmol)およびホウ酸トリイソプロピル(691mg、3.67mmol)の無水THF25mL溶液に−78℃で、ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M、1.47mL、3.67mmol)を窒素下に滴加した。反応を−78℃で攪拌し、LCMSで監視した。2時間後に、LCMSにより、反応の完了が示された。反応を水25mLでクエンチし、減圧下に約15mLの全量まで濃縮した。残渣をエーテル(2×10mL)で洗浄し、水性層を氷−水浴に入れた。攪拌しながら、10NのHCl水溶液を、pH=7になるまで慎重に滴加した。濾過し、氷−水(3×5mL)で洗浄すると、化合物64(208mg、51%)が白色の固体として得られた。
3−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルボロン酸(67)の調製
Figure 0004792126
化合物65(4g、20mmol)のMeCN(500mL)およびAcOH(100mL)中の溶液に、Select−Fluor(10g、30mmol)を加え、生じた混合物を80℃で一晩加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc 5:1)により、化合物1の完全な消費が示された。反応混合物を真空濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 10:1)を介して精製すると、66(0.64g、13%)がオフホワイト色の固体として得られた。1H NMR: (400 MHz, CDCl3): δ 9.434 (brs, 1H), 8.311-8.280 (m,
1H), 8.056-8.023 (m, 1H), 7.191 (s, 1H), 7.086-7.053 (m, 1H).
攪拌されている化合物66(250mg、1.16mmol)およびホウ酸トリイソプロピル(547mg、2.91mmol)の無水THF3mL溶液に−78℃で、ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M、1.16mL、2.91mmol)を窒素下に滴加した。反応を−78℃で攪拌し、LCMSで監視した。2時間後に、LCMSにより、1:1:1のSM:デスブロモ−SM:所望の生成物が示された。さらなるn−ブチルリチウム1.16mLを加えた。反応を窒素下に−78℃でもう1時間攪拌し、水3mLでクエンチし、減圧下に約3mLの全量まで濃縮した。残渣をエーテル(2×10mL)で洗浄し、水性層を氷−水浴に入れた。攪拌しながら、10NのHCl水溶液をpH=7まで慎重に滴加した。乳白色の懸濁液が生じ、濾過は、有意な量の固体をもたらさなかった。混合物を高真空で濃縮すると、化合物67(200mg、95%)がオフホワイト色の固体として得られた。
2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルボロン酸(69)の調製
Figure 0004792126
化合物68(1.0g、4.7mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.79g、7.04mmol)、酢酸カリウム(1.38g、14.1mmol)および触媒PdCl(dppf)(68.7mg、0.094mmol)のDMF20ml中の混合物を100℃のマイクロ波反応器中で60分間加熱した。LCMSにより、反応が20%完了したことが示された。反応を100℃の油浴中で一晩加熱すると、LCMSにより反応の完了が示された。高真空下に乾燥するまで反応を濃縮した。次いで、残渣をEtOAc(50mL)とブライン(30mL)に分配した。水性層をEtOAc(3×25mL))で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、残渣まで濃縮した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより、DCM中2〜5%のMeOHを用いると、オフホワイト色の粉末が所望の生成物(803mg、66%)として得られた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.35 (s, 12 H) 3.56 (s, 2 H) 7.85 (s, 1 H) 8.54 (s, 1 H).
71の調製
Figure 0004792126
−60℃に冷却された化合物70(40g、99.2mmol)および(iPrO)B(59.2mL、258mmol)の2−メチル−テトラヒドロ−フラン(496mL)(496mL)溶液に、n−BuLi(108mL、267mmol)を加えた。反応混合物を−60℃で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=2:1)により、反応が完了したことが示された。反応混合物を水(500mL)を加えることによりクエンチし、減圧下に濃縮した。水溶液を濃HClでpH=5まで酸性化した。沈澱物を濾過し、フィルターケークを氷水で洗浄すると、生成物(60g、収率:82.19%)が白色の固体として得られた。
6−アセトアミド−4−メチルピリジン−3−イルボロン酸(73)の調製
Figure 0004792126
−78℃に冷却されている攪拌されている2−アセチルアミノ−5−ブロモ−4−メチルピリジン(1.858g、8.11mmol)およびホウ素イソプロポキシド(7.5ml、32.4mmol)のTHF溶液に、n−ブチルリチウム(4.1ml、ヘキサン中10Mの溶液41mmol)を加えた。−78℃での1時間後に、反応を水でクエンチし、室温に加温した。THFを減圧下に除去した。沈澱物が生じるまで、2NのHClを加えた。濾過し、最小量の水で洗浄し、真空下に乾燥させた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d ppm 2.07 (s, 3 H) 2.39 (s, 3 H) 7.84 (s,
1 H) 8.09 (s, 2 H) 8.33 (s, 1 H) 10.36 (s, 1 H).
3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(79)の調製
Figure 0004792126
ステップ1
Figure 0004792126
攪拌されているジイソプロピル−アミン(50g、0.5mol)の無水THF(1000mL)溶液に、n−BuLi(200mL、0.5mol)を−78℃でN雰囲気下に滴加した。添加の後に、生じた混合物を0℃に加温し、10分間維持し、再び−78℃に冷却した。化合物74(80g、0.455mol)のTHF(1000mL)中の混合物をLDA溶液に−78℃でN雰囲気下に滴加した。添加の後に、反応混合物を−78℃で30分間攪拌した。次いで、ギ酸エチルエステル(50g、0.68mol)を混合物に−78℃で少量ずつ加えた。2分後に、生じた混合物をTHF中10%のクエン酸溶液(400mL)で−78℃でクエンチした。混合物を室温に加温し、HO(500mL)に注ぎ、EtOAc(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、化合物75(92g、99%)が黄色の固体として得られた。
ステップ2:
Figure 0004792126
化合物75(92g、0.455mol)のTHF(2L)溶液に、MeMgBr(230mL、0.69mol)を少量ずつ−78℃でN雰囲気下に加えた。添加の後に、反応混合物を室温に加温し、室温で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 10:1)により、化合物2の完全な消費が示された。反応混合物を飽和NHCl(300mL)でクエンチし、EtOAc(1L×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1L)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、粗製の化合物76が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 10:1)により精製すると、純粋な化合物76(85g、85%)が黄色のオイルとして得られた。
ステップ3:
Figure 0004792126
PDC(365g、0.97mol)およびCHCl(2000mL)の混合物に、化合物76(85g、0.39mol)を0℃で加えた。添加の後に、反応混合物を室温に加温し、一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 10:1)により、反応が完了したことが示された。生じた混合物を濾過し、濾液を真空濃縮すると、粗製の化合物77が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 50:1)により精製すると、純粋な化合物77(56g、63%)が黄色の固体として得られた。
ステップ4:
Figure 0004792126
化合物77(40g、0.184mol)のエタノール(300mL)溶液に、NHNH(27.6g、0.553mol)を室温で加えた。添加の後に、反応混合物を一晩還流させた。TLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)により、化合物77の完全な消費が示された。反応混合物を室温に冷却し、真空濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc、10:1から3:1へ)により精製すると、78(30g、76%)が白色の固体として得られた。
ステップ5:
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(1.04g、40.987mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.93g、7.45mmol、1.5当量)、酢酸カリウム(1.66g、16.9mmol、3.04当量)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン複合体(1:1)(0.109g、0.149mmol、0.03当量)の無水DMSO10mL懸濁液を、ニードルを介して窒素を気泡導入することにより20分間脱ガスした。次いで、反応をマイクロ波反応器中、150℃で2時間加熱した(高吸収)。この時間の後に、反応を室温に冷却し、次いで、HO(200mL)およびEtOAc(200mL)に注いだ。二層混合物を圧縮セライトで濾過し、濾液をNaSO上で乾燥させ、暗色のオイルに真空濃縮し、これを、ヘキサンを充填されたbiotageカラム(Si40+M)により;EtOAc/ヘキサン(0〜30%:900mL、30〜30%:900mL、30〜50%;900mL、27mLフラクション)で溶離して精製すると、生成物が白色の固体(1.19g、93.6%)として得られた。1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.88 (d, J=1.51 Hz, 1 H) 8.51 (d, J=1.51 Hz, 1 H) 2.60 (s, 3 H)
1.30 (s, 6 H) 1.25 (s, 6 H); NHはNMR中には見られず。
化合物85の調製
Figure 0004792126
ステップ1:
Figure 0004792126
化合物80(28g、0.2mol)およびNaOH(40g、1mol)のジオキサン(450mL)およびHO(150mL)中の溶液に70℃で、CFHClガスを介して20分間泡立て、同じ温度で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)により、反応が行われたことが示された。反応混合物をEtO(3×300mL)で抽出し、合わせた有機層を真空濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 30:1〜3:1)を介して精製すると、化合物81(20g、52.6%)が黄色の液体として得られた。
ステップ2:
Figure 0004792126
化合物81(10g、0.0526mol)のEtOH/HO(2:1、450mL)溶液に、鉄粉末(15g、0.268mol)を加え、続いて、NHCl(7.5g、0.14mol)を1回で加えた。添加の後に、混合物を一晩還流させた。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)により、反応が完了したことが示された。EtOHを減圧下に除去し、残渣を飽和NaHCO水溶液(500mL)とEtOAc(400mL)に分配した。水性層をEtOAc(2×300mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(2×300mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、化合物82(8.0g、95%)が黄色の固体として得られた。
ステップ3:
Figure 0004792126
化合物82(8.0g、0.05mol)のAcOH(100mL)溶液に、臭素(8.0g、0.05mol)を室温で滴加した。混合物を周囲温度で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)により、反応が完了したことが示された。AcOHを減圧下に除去し、残渣を飽和NaHCO水溶液(200mL)とEtOAc(200mL)に分配した。水性層をEtOAc(200mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(2×300mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 8:1〜4:1)を介して精製すると、生成物83(10.9g、91.2%)が黄色の固体として得られた。
ステップ4:
Figure 0004792126
化合物83(5.61g、23.5mmol)のアセトニトリル(250mL)溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(15.65g、71.71mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(571mg、4.67mmol)およびトリエチルアミン(16.5mL、118mmol)を加えた。混合物を室温で1.5時間攪拌し、次いで、乾燥するまで濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10〜25%の酢酸エチルの勾配で溶離)により精製すると、化合物84(9.53g、92.4%)が白色の固体として得られた。
ステップ5:
Figure 0004792126
臭化物84(3.30g、7.51mmol)およびホウ酸トリイソプロピル(4.4mL、19mmol)の2−メチル−テトラヒドロフラン(38mL)溶液をドライアイス/イソプロパノール浴中で−65℃(浴温度)に冷却した。ヘキサン中2.5Mのn−ブチルリチウム溶液(7.5mL、19mmol)を3分にわたって滴加した。−65℃で3時間攪拌した後に、脱イオン水(10mL)を加え、冷却浴を外し、溶液を室温に加温した。揮発性物質を真空除去し、水性残渣をジエチルエーテル(2×20mL)で抽出した。これらの抽出物を廃棄した。水性層を0℃に冷却し、6NのHClでpH3まで酸性化し、ジエチルエーテル(20mL)で、続いて酢酸エチル(20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、粗製のボロン酸85が黄色の泡(2.27g、純度約60%、未補正の収率75%)として得られた。この粗製のボロン酸を、さらに精製することなくスズキ反応で使用した。
(実施例A−1)
方法Aに従った反応性中間体AおよびBの調製
4−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン(2)の調製
Figure 0004792126
化合物4−メチルピリミジン−2−チオール(500g、3.05mol)、ヨードメタン(611g、4.27mol)およびKCO(915g、6.71mol)のTHF(4L)中の混合物を室温で18時間攪拌した。懸濁液を濾過し、固体をエーテル(500mL×2)で洗浄した。濾液を濃縮し、真空乾燥させると、化合物2(380g、89.2%)が黄色のオイルとして得られた。
(E)−3−ヒドロキシ−2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)アクリルアルデヒド(3)の調製
Figure 0004792126
DMF(114.9g、1.57mol)のCHCl(800mL)溶液に、塩化オキサリル(190.3g、1.50mol)を0℃で滴加した。添加の後に、生じた混合物を30℃で加温し、1時間攪拌した。混合物を0℃に冷却し、4−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン(2)(100g、0.714mol)を混合物に加えた。生じた混合物を40℃に加温し、16時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。ケークをCHCl(150mL×3)で洗浄し、真空中で乾燥させると、(E)−3−ヒドロキシ−2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)アクリルアルデヒド(3)(342.0g、100%)が黄色の固体として得られた。
4−(イソオキサゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(4)の調製
Figure 0004792126
塩酸ヒドロキシルアミン(60.0g、0.86mol)の水(2L)溶液に、(E)−3−ヒドロキシ−2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)アクリルアルデヒド(3)(342g、0.714mol)を少量ずつ加えた。添加の後に、混合物を60℃で加熱し、2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、溶液を、10%NaHCO水溶液を加えることにより、pH約4に調節した。生じた沈澱物を濾過し、水(200mL×2)で洗浄し、真空乾燥させると、4−(イソオキサゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(4)(112g、81.2%)が黄色の固体として得られた。
2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−3−オキソプロパンニトリル(5)の調製
Figure 0004792126
4−(イソオキサゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(4)(112.0g、0.58mol)およびNaOH(23.2 g)の水/MeOH(350mL/350mL)中の混合物を70℃で6時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、クエン酸でpH3.5に調節した。生じた沈澱物を濾過し、水(500mL×3)およびエチルエーテル(500mL×3)で洗浄した。次いで、沈澱物を真空乾燥させると、2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−3−オキソプロパンニトリル(5)(100g、89.3%)が黄色の固体として得られた。
4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−5−アミン(6)の調製
Figure 0004792126
2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−3−オキソプロパンニトリル(5)(100g、0.52mol)、NHNH・HO(85%、31.2g、0.62mol)および濃HCl(60mL)のエタノール(1L)懸濁液を還流で5時間攪拌した。室温に冷却した後に、混合物を真空濃縮し、残渣をエーテル(200mL×3)で洗浄し、HO(200mL)に懸濁させた。飽和NaCO水溶液を用いて、混合物をpH9まで塩基性にし、沈澱物を集めた。固体をHO(100mL×3)およびエーテル(200mL×3)で洗浄し、次いで、真空乾燥させると、4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−5−アミン(6)(56.8g、51.8%)が黄色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, CD3CN): δ 8.295 (d, 1H), 7.826 (s, 1H), 7.101(d, 2H), 5.800 (d, 1H), 2.586
(s, 3H).
4−(5−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(A)の調製
Figure 0004792126
NaNO(20.0g、0.29mol)の水(150mL)溶液を4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−5−アミン6(50.0g、0.24mol)の氷酢酸(400mL)および水(100mL)からなる混合物中の溶液に−3℃で注いだ。温度を−1℃まで高めた。濃HSO(10mL)を得られた溶液に加え、ヨウ化カリウム(120.0g、1.2mol.)およびI(123.0g、10.48mol)の水(200mL)溶液を滴加した。得られた溶液を50℃に2時間加熱し、混合物をアンモニア水溶液で中和した。過剰のヨウ素をNaで処理した。沈澱物を濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(THF:EtOAc=4:1)により精製すると、4−(5−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(A)(42.2g、54.6%)が黄色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO): δ 8.55 (d, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.55 (d, 1H), 2.55 (s, 3H).
(実施例A−2)
4−(5−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(B)を調製するための手順
Figure 0004792126
化合物A(75.0g、0.235mmol)、DHP(39.6g、0.471mmol)およびTsOH・HO(7.5g)の混合物を60℃で6時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル=1:15)により精製すると、4−(5−ヨード−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(B)(57.6g、60.8%)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.495 (d, 1H),
8.400 (s, 1H), 7.638 (d, 1H), 5.398 (m, 1H), 4.070 (m, 1H), 3.732 (m, 1H),
2.796 (s, 3H), 2.110 (m, 3H), 1.900 (m, 3H).
(実施例B−1)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1)の調製
Figure 0004792126
4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−メチルチオ)ピリミジン(B−1−1)の調製
Figure 0004792126
4−(5−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(A)(31.8g、0.1mol)、2−ヨード−プロパン(85g、50mL、0.5mol)およびKCO(16.5g、0.12mol)のDMF(500mL)中の混合物を40〜50℃で一晩加熱した。TLC(ヘキサン:EtOAc=15:1)により、反応が完了したことが示されたら、DMFを減圧下に蒸発させた。残渣をEtOAc(400mL)と混合した。混合物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、分取HPLCを介して精製すると、純粋な4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジンB−1−1(17g、47.2%)が黄色のオイルとして得られた。
4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(B−1−2)の調製
Figure 0004792126
4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジンB−1−1(15.5g、43mmol)のTHF(350mL)および水(350mL)中の溶液に、オキソン(39.6g、64.6mmol)を0〜5℃で加えた。添加の後に、混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc=5:1)により、反応が完了したことが示されたら、EtOAc(500mL)を加えた。有機層を分離し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルスルホニル)ピリミジンB−1−2(16g、94.9%)が得られた。
(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1−3)の調製
Figure 0004792126
4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルスルホニル)ピリミジンB−1−2(16g、40mmol)および(s)−1−アミノ−プロパン−2−オール(9g、122mmol)のTHF(160mL)中の混合物を一晩還流加熱した。TLC(ヘキサン:EtOAc=2:1)により、反応が完了したことが示されたら、EtOAc(80mL)および飽和NaCl水溶液(80mL)を混合物に加え、層を分離した。有機層を分離し、飽和NaCl水溶液(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1−3)(15g、96.9%)が茶色のオイルとして得られた。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1)の調製
Figure 0004792126
(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールB−1−3(0.312g、0.8mmol)のトルエン(15mL)およびEtOH(5mL)中の溶液に、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルボロン酸(0.40g、1.6mmol)および2NのNaCO水溶液(1.24mL)を加え、生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPh(0.23g、0.2mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。生じた混合物を還流加熱し、一晩攪拌した。有機層を分離し、濃縮し、残渣を分取HPLCを介して精製すると、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1)(0.260g、66.19%)が黄色の固体として得られた。
(実施例B−2)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−2)の調製
Figure 0004792126
N−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミンB−2−3の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−N−メチルピリジン−2−アミンB−2−2(1g、5.37mmol)のDMF(30mL)溶液に、KOAc(1.58g、16.1mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(2g、8.06mmol)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPhCl(0.5g、0.53mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。DMFを減圧下に除去した。残渣をEtOAc(40mL)で溶かし、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製のN−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミンB−2−3(2.3g)が得られ、これを、次のステップでそのまま使用した。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−2)の調製
Figure 0004792126
(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(9)(0.65g、1.68mmol)のトルエン(20mL)およびEtOH(7mL)中の溶液に、N−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン12(1.44g、理論で3.36mmol)および2NのNaCO水溶液(2.5mL)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPh(0.2g、0.168mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を冷却した。有機層を分離し、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製すると、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−2)(0.020g、3.2%)が淡黄色の固体として得られた。
(実施例B−3)
(2S)−1−(4−(3−(6−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−3)の調製
Figure 0004792126
3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン(B−3−2)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メチルピリジン−2−アミンB−3−1(2g、11mmol)のDMF(70mL)溶液に、KOAc(3.2g、33mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(4.1g、16mmol)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPhCl(1g、1.1mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を水(100mL)に注いだ。混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出し、有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン(B−3−2)(3.5g)が得られ、これを、次のステップでそのまま使用した。
(2S)−1−(4−(3−(6−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−3)の調製
Figure 0004792126
(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1−3)(0.52g、1.34mmol)のトルエン(21mL)およびEtOH(7mL)中の溶液に、3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン(B−3−2)(1g、理論で2.68mmol)および2NのNaCO水溶液(2mL)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPh(0.15g、0.134mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を冷却した。有機層を分離し、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製すると、(2S)−1−(4−(3−(6−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−3)(0.057g、11.6%)が淡黄色の固体として得られた。
(実施例B−4)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(5−メチル−6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−4)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−N,3−ジメチルピリジン−2−アミン(B−4−2)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メチルピリジン−2−アミン(B−4−1)(3.7g、0.02mol)のTHF(50mL)溶液に、NaH(0.8g、0.02mol)を0℃で少量ずつ加えた。添加の後に、混合物を室温で約0.5時間攪拌し、再び0℃に冷却した。ヨードメタン(2.8g、0.02mol)を徐々に加えた。生じた混合物を室温に上昇させ、1時間攪拌した。TLC(EtOAc:石油エーテル=1:4)により、反応が完了したことが示された。飽和NaCl水溶液(10mL)およびEtOAc(10mL)を加えた。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムを介して、EtOAc/石油エーテル(1:8)で溶離して精製すると、5−ブロモ−N,3−ジメチルピリジン−2−アミン(B−4−2)(2.3g、57.8%)が白色の固体として得られた。
N,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン(B−4−3)の調製
Figure 0004792126
得られた5−ブロモ−N,3−ジメチルピリジン−2−アミン(B−4−2)(2.3g、11.4mmol)のDMF(70mL)溶液に、KOAc(3.35g、34.2mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(4.34g、17.1mmol)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPhCl(1g、1.1mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を飽和NaCl水溶液(80mL)に注いだ。混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製のN,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン(B−4−3)(3.5g)が得られ、これを精製せずに、次のステップでそのまま使用した。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(5−メチル−6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−4)の調製
Figure 0004792126
(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1−3)(1g、2.58mmol)のトルエン(30mL)およびEtOH(10mL)中の溶液に、N,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン(B−4−3)(2g、理論で6.3mmol)および2NのNaCO水溶液(4mL)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPh(0.3g、0.26mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。MSにより、反応が完了したことが示され、混合物を冷却した。有機層を分離し、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製すると、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(5−メチル−6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−4)(0.167g、16.98%)が淡黄色の固体として得られた。
(実施例B−5)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−5)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−ヨードピリジン−2−アミン(B−5−2)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモピリジン−2−アミン(B−5−1)(50g、0.29mol)、I(59g、0.233mol)およびNaIO(24.8g、0.116mol)のDMF600mL)中の混合物を80〜90℃で一晩攪拌した。TLC(EtOAc:石油エーテル=1:5)により、反応が完了したことが示された。混合物を減圧下に濃縮し、溶媒を除去した。残渣をEtOAc(500mL)に溶かし、水(100mL)および飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の化合物B−5−2が得られ、これを、シリカゲルカラムを介して、EtOAc/石油エーテル(12:1)で溶離して精製すると、純粋な5−ブロモ−3−ヨードピリジン−2−アミン(B−5−2)(35g、40.5%)がオレンジ色の固体として得られた。
5−ブロモ−3−メチル−2−(トリメチルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−5−3)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−ヨードピリジン−2−アミン(B−5−2)(30g、0.1mol)のDMF(600mL)溶液に、KOAc(29.4g、0.3mol)およびLiCl(4.25g、0.1mol)を加えた。混合物をN下に3回脱ガスした後に、Pd(OAc)(2.24g、0.01mol)を加え、混合物を再び脱ガスした。次いで、トリメチル−プロプ−1−イニル−シラン(56g、0.5mol)を加えた。生じた混合物を80〜100℃に2日間加熱した。TLC(EtOAc:石油エーテル=1:5)により、反応が完了したことが示された。過剰のDMFを減圧下に除去した。残渣をEtOAc(500mL)に溶かし、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200)(石油エーテル、次いで、EtOAc:石油エーテル=1:10)を介して精製すると、5−ブロモ−3−メチル−2−(トリメチルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−5−3)(不純、5g、17.7%)が茶色のオイルとして得られた。
5−ブロモ−3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−5−4)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メチル−2−(トリメチルシリル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−5−3)(5g、17.8mmol)のTHF(50mL)溶液に、2NのHCl(20mL)を加えた。混合物を還流で一晩攪拌した。HPLCにより、反応が完了したことが示された。混合物を減圧下に濃縮した後に、残渣をNaHCO水溶液(20mL)に溶かし、EtOAc(10mL×3)で抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、分取HPLCを介して精製すると、5−ブロモ−3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−5−4)(2g、53.2%)が淡い色の固体として得られた。
3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−5−5)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−5−4)(0.5g、2.37mmol)のDMF(150mL)溶液に、KOAc(0.7g、7.11mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(0.72g、2.84mmol)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPhCl(0.2g、0.237mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(15mL×3)で抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−5−5)(0.7g)が得られ、これを、次のステップでそのまま使用した。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−5)の調製
Figure 0004792126
(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(9)(0.65g、1.7mmol)のトルエン(21mL)およびEtOH(7mL)中の溶液に、3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン21(0.7g、理論で2.37mmol)および2NのNaCO水溶液(2.5mL)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPh(0.19g、0.17mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を冷却した。有機層を分離し、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製すると、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−5)(0.150mg、16.2%)が白色の固体として得られた。
(実施例B−6)
(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−6)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メチル−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−2)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−1)(1.2g、5.68mmol)のTHF(30mL)溶液に、NaH(0.34g、8.5mmol)をN下に0℃で加え、30分後に、塩化4−ブロモフェニルスルホニル(1.2g、6.8mmol)を加えた。混合物を室温で1.5時間攪拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)により、反応が完了したことが示された。飽和NaCl水溶液(10mL)を加え、混合物を濾過すると、5−ブロモ−3−メチル−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−2)(0.8g)が白色の固体として得られた。有機層を濾液から分離し、8mLに濃縮し、次いで、濾過すると、5−ブロモ−1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.5g)が得られた。2つのバッチを合わせると、5−ブロモ−3−メチル−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−2)(1.3g、65.2%)が白色の固体として得られた。
5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−3)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−2)(0.9g、2.56mmol)のTHF(20mL)懸濁液に、LDA(15mL、THF中0.2M)を−40℃で滴加した。混合物を−10〜−20℃で0.5時間攪拌した。ヨウ化メチル(0.55g、3.84mmol)を−40〜−30℃で滴加した。反応を室温で一晩攪拌した。LC−MSにより、反応が完了したことが示された。飽和NaCl水溶液(10mL)およびEtOAc(10mL)を混合物に加えた。有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−3)(0.9g、96.3%、多少の出発物質(B−6−2)を含有)が淡黄色の固体として得られた。
5−ブロモ−2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−4)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−3)(0.9g、2.5mmol)のTHF(30mL)およびMeOH(30mL)中の懸濁液に、NaOH水溶液(20%、19mL)を室温で加えた。混合物を一晩還流加熱した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)により、反応が完了したことが示された。溶媒を減圧下に除去した後に、水(20mL)およびCHCl(20mL)を混合物に加えた。有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させた。混合物を濃縮すると、粗製の混合物が得られ、これを、分取HPLCを介して精製すると、5−ブロモ−2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−4)(0.4g、72.4%)が白色の固体として得られた。
2,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−5)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−4)(0.4g、1.77mmol)のDMF(30mL)溶液に、KOAc(0.52g、5.3mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(0.68g、2.65mmol)を加え、生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(dppf)Cl(40mg、0.049mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を水(100mL)に注ぎ、EtOAc(40mL×3)で抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の2,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−5)(0.7g)が得られ、これを精製せずに、次のステップでそのまま使用した。
(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−6)の調製
Figure 0004792126
(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1−3)(0.34g、0.885mmol)のトルエン(30mL)およびEtOH(10mL)溶液に、2,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−6−5)(0.7g、理論で1.77mmol)および2NのNaCO水溶液(1.3mL)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPh(68mg、0.058mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。反応を80〜90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を冷却した。有機層を分離し、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製すると、(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−6)(0.170mg、23.6%)が淡黄色の固体として得られた。
(実施例B−7)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−7)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−(2−(トリメチルシリル)エチニル)ピリジン−2−アミン(B−7−2)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−ヨードピリジン−2−アミン(B−7−1)(20g、66.9mmol)のEtN(200mL)溶液に、CuI(1.27g、6.69mmol)を加え、生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPhCl(1.4g、20.1mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。次いで、エチニル−トリメチル−シラン(7.2g、73.6mmol)を混合物に0℃で滴加した。混合物を室温で4時間攪拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)により、反応が完了したことが示された。混合物を減圧下に蒸発させると、粗製の混合物が得られ、これを、シリカゲルカラムを介して、石油エーテル/EtOAc(20:1)で溶離して精製すると、5−ブロモ−3−(2−(トリメチルシリル)エチニル)ピリジン−2−アミン(B−7−2)(10g、55.6%)が白色の固体として得られた。
5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−3)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−(2−(トリメチルシリル)エチニル)ピリジン−2−アミン(B−7−2)(9.5g、35.3mmol)のt−BuOH(100mL)溶液に、t−BuOK(10.5g、141.3mmol)を加えた。混合物を80℃で20時間攪拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)により、反応が完了したことが示された。次いで、混合物を室温に冷却した。濃縮塩酸(50mL)を混合物に加えた。次いで、混合物を8時間還流加熱した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)により、反応が完了したことが示された。混合物を室温に冷却し、水(100mL)に注いだ。混合物をセライト床で濾過した。濾液を水(100mL)で希釈し、50%水酸化ナトリウムを加えることにより塩基性にした。混合物をEtOAc(150mL×3)で抽出した。有機層を水(100mL)および飽和塩化ナトリウム(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下に濃縮すると、5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−3)(6.2g、88.6%)が淡黄色の固体として得られた。
5−ブロモ−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−4)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−3)(6.2g、0.031mol)のTHF(100mL)懸濁液に、NaH(1.51g、0.037mol)をN下に加えた。BsCl(3.58g、0.035mol)を30分後に加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)により、反応が完了したことが示された。水(200mL)およびEtOAc(50mL×3)を混合物に加えた。有機層を分離し、濃縮すると、5−ブロモ−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−4)(10g、94.3%)が淡黄色の固体として得られた。1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.465 (s, 1H), 8.141-8.114 (d, 2H), 7.905 (s, 1H), 7.679-7.669 (d,
1H), 7.586-7.529 (m, 1H), 7.430-7.351 (2, 1H), 6.458-6.475 (d, 1H).
5−ブロモ−1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−5)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−4)(10g、0.03mol)のTHF(50mL)懸濁液に、LDA(200mL、THF中0.21M)を−78℃で滴加した。混合物を−78℃で1時間攪拌した。次いで、MeI(5.2g、0.038mol)を−78℃で滴加した。反応を−70℃で3時間攪拌し、次いで、室温で一晩攪拌した。LC−MSにより、反応が完了したことが示された。水(200mL)およびEtOAc(100mL×3)を混合物に加えた。有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、5−ブロモ−1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−5)(6g、57.7%)が淡黄色の固体として得られた。1HNMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.390-8.385 (d, 1H), 8.176-8.145 (d, 2H), 7.828-7.823 (d, 1H),
7.613-7.576 (t, 1H), 7.517-7.479 (t, 2H), 6.254 (s, 1H), 2.748 (s, 3H).
5−ブロモ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−6)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−5)(4g、11.4mmol)のTHF(20mL)懸濁液に、NaOH水溶液(20mL)を室温で加えた。混合物を一晩還流加熱した。LC−MSにより、反応が完了したことが示された。水(100mL)およびEtOAc(50mL×3)を混合物に加えた。有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の混合物が得られ、これを、分取HPLCを介して精製すると、5−ブロモ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−6)(1.2g、50.2%)が白色の固体として得られた。
2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−7)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−6)(0.5g、2.4mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.2g、4.7mmol)およびKOAc(0.7g、7.1mmol)のDMF(50mL)中の混合物に、Pd(dppf)Cl(0.05g、0.06mmol)を加えた。混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、混合物を80℃で一晩攪拌した。TLC(CHCl:MeOH=20:1)により、反応が完了したことが示された。水(50mL)およびEtOAc(50mL×3)を混合物に加えた。有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−7)(1.8g)が茶色の固体として得られた。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−7)の調製
Figure 0004792126
2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(B−7−7)(1.8g、理論で2.3mmol)および(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−1−3)(0.45g、1.2mmol)のトルエン/EtOH(3:1、50mL)中の懸濁液に、NaCO水溶液(1.7mL、2M)を加えた。混合物をN下に2分間脱ガスし、Pd(PPh(0.05g、0.042mmol)を混合物に加え、再び脱ガスした。混合物を80℃で30時間攪拌した。TLC(CHCl:MeOH=20:1)により、反応が完了したことが示された。水(50mL)およびEtOAc(50mL×3)を混合物に加えた。有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、分取HPLCを介して精製すると、(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−7)(0.169g、18.6%)が白色の固体として得られた。
(実施例B−8)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−8)の調製
Figure 0004792126
6−ブロモ−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリミジン(B−8−2)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモピリミジン−2−アミン(170.0g、0.98mol)のi−PrOH(2L)およびDMF(500mL)中の溶液に、1−クロロプロパン−2−オン(606g、6.53mol)を加え、次いで、混合物を100℃で16時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:2)により、反応が完了したことが示された。反応混合物をNaCOによりクエンチし、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製すると、化合物B−8−2(10.0g、4.8%)が黄色の固体として得られた。
2−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリミジン(B−8−3)の調製
Figure 0004792126
化合物B−8−3(3.0g、14.1mmol)のDMF(60mL)溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.95g、15.5mmol)およびKOAc(4.58g、42.4mmol)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPhCl(0.20g、0.23mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。生じた混合物を90℃に加熱し、一晩攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:2)により、反応が完了したことが示された。次いで、混合物を冷却し、濾過した。濾液を濃縮すると、粗製の化合物B−8−3(2.5g)が茶色の固体として得られ、これを、精製することなく次のステップで使用した。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−8)の調製
Figure 0004792126
化合物B−1−3(2.0g、5.16mmol)のトルエン(48mL)およびEtOH(16mL)中の溶液に、粗製の化合物B−8−3(2.5g、9.26mmol)および2NのNaCO水溶液(7.5mL)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPh(0.41g、0.36mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。生じた混合物を80℃に加熱し、一晩攪拌した。TLC(CHCL:MeOH=20:1)により、反応が完了したことが示され、混合物を冷却した。有機層を分離し、濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製すると、化合物(B−8)(60mg、1.6%)が黄色の固体として得られた。
(実施例B−9)
(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチルイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールPF−04597926(B−9)の調製
3−ブロモブタン−2−オン(B−9−2)の調製
Figure 0004792126
ブタン−2−オン(600g、8.3mol)のAcOH(500mL)およびHO(2L)中の溶液に、臭素(360g、8.5mol)を70℃で3時間滴加し、次いで、生じた混合物を室温で14時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により、反応が完了したことが示された。水(1L)を加え、有機層を分離した。水性層をEtOAc(400mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣を蒸留すると、化合物B−9−2(400g、70%)が黄色のオイルとして得られた。
6−ブロモ−2,3−ジメチルイミダゾ[1,2−a]ピリミジン(B−9−4)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモピリミジン−2−アミン(400g、2.2mol)のi−PrOH(2L)およびDMF(500mL)中の溶液に、化合物B−9−2(400g、2.6mol)を加え、生じた混合物を100℃で20時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により、反応が完了したことが示され、反応混合物をNaCO水溶液を加えることによりクエンチし、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製すると、化合物B−9−4(12.0g、2.4%)が黄色の固体として得られた。
2,3−ジメチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリミジン(B−9−5)の調製
Figure 0004792126
化合物B−9−4(2.0g、8.92mmol)のDMF(60mL)溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.79g、11mmol)およびKOAc(2.74g、30mmol)を加え、生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPhCl(0.20g、0.23mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。生じた混合物を90℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を冷却し、濾過し、濾液を濃縮すると、粗製の化合物B−9−5(2.4g)が茶色の固体として得られ、これを、精製することなく次のステップで使用した。
(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジメチルイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−9)の調製
Figure 0004792126
化合物B−1−3(2.0g、5.16mmol)のトルエン(48mL)およびEtOH(16mL)中の溶液に、化合物B−9−5(2.4g)および2NのNaCO水溶液(7.5mL)を加え、生じた混合物をN下に2分間脱ガスした。次いで、Pd(PPh(0.41g、0.36mmol)を加え、混合物を再び脱ガスした。生じた混合物を80℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を冷却したら、有機層を分離し、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製すると、化合物B−9(220mg、1.6%)が黄色の固体として得られた。
(実施例B−10)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(5−メチル−5H−ピロロ[3,2−b]ピラジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−10)の調製
Figure 0004792126
6−クロロピラジン−2−アミン(B−10−2)の調製
Figure 0004792126
2,6−ジクロロピラジン(300g、2mol)および28%NH水溶液(8L)の混合物を140℃で、密閉系中で14時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物をEtOAc(3L×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(3L)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、粗製の化合物B−10−2が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 2:1)により精製すると、純粋な化合物B−10−2(410g、収率:59.7%)が白色の固体として得られた。
3−ブロモ−6−クロロピラジン−2−アミン(B−10−3)の調製
Figure 0004792126
化合物B−10−2(110g、0.85mol)のCHCl(1.5L)溶液に、N−ブロモ−スクシンイミド(151.3g、0.85mol)を0℃でN雰囲気下に少量ずつ加えた。添加の後に、反応混合物を室温に加温し、一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)により、大部分の化合物B−10−2が消費されたことが示された。反応混合物を飽和NaCO(1L×3)、HO(1L×3)および飽和NaCl水溶液(1L)で連続して洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン 1:20)を介して精製すると、純粋なB−10−3b(35g)および純粋な化合物B−10−3(45g、28%)が黄色の固体として得られた。
6−クロロ−3−(2−(トリメチルシリル)エチニル)ピラジン−2−アミン(B−10−4)の調製
Figure 0004792126
化合物B−10−3(70g、0.336mol)、CuI(6.3g、0.0336mol)およびPd(PPhCl(7g)のEtN(1L)中の混合物に、エチニル−トリメチル−シラン(35.6g、0.352mol)を0℃でN雰囲気下に滴加した。添加の後に、反応混合物を室温に加温し、1.5時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 5:1)により、出発物質の完全な消費が示された。混合物を真空濃縮すると、粗製の化合物B−10−4が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 20:1)により精製すると、純粋な化合物B−10−4(36.5g、収率42%)が黄色の固体として得られた。
3−クロロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(B−10−5)の調製
Figure 0004792126
化合物B−10−4(32g、0.14mol)およびt−BuOK(63.5g、0.57mol)のt−BuOH(1L)溶液を80℃で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 5:1)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物を室温に冷却した。次いで、濃HCl(200mL)を混合物に加えた。生じた混合物を80℃に加熱し、一晩還流させた。TLC(石油エーテル/EtOAc 5:1)により、反応が完了したことが示された。反応混合物を室温に冷却し、水(1L)に注ぎ、EtOAc(1L×3)で抽出した。合わせた有機層を50%NaCO(300mL)、HO(500mL)および飽和NaCl水溶液(1L)で連続して洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、粗製のB−10−5が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 10:1)により精製すると、純粋なB−10−5(15g、収率:63%)が黄色の固体として得られた。
3−クロロ−5−メチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(B−10−6)の調製
Figure 0004792126
溶液を、無水DMF3ml中の化合物B−10−5 310mg(1.95mmol)から製造した。この混合物を、鉱油中60%のNaH分散液125mg(3.05mmol)の無水DMF3ml溶液に加えた。さらにDMF6mlを使用して、容器をすすいだ。反応混合物を室温で15分間攪拌した。さらにMeI150μl(2.40mmol)を加えた。2時間攪拌した。LCMSにより、1つのピークM+H=168がCl同位体パターンで示される。反応混合物を飽和NHCl溶液(100ml)に徐々に注ぎ、次いで、EtOAc(3×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させ、濾過した。シリカゲルクロマトグラフィーにより、EtOAc/ヘキサンを使用すると、化合物B−10−6 257mg(収率76%)が黄色の固体として得られた。
5−メチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−3−イルボロン酸(B−10−7)の調製
Figure 0004792126
フラスコで、トリシクロヘキシルホスフィン36mg(0.128mmol)およびPd(dba)48mg(0.052mmol)を無水ジオキサン5mlに溶かした。アルゴンで10分間泡立て、室温でさらに20分間攪拌した。これに、ビス(ピナコラト)ジボロン429mg(1.69mmol)を加えた。最後に、化合物B−10−6 257mg(1.53mmol)およびKOAc226mg(2.30mmol)のジオキサン5ml懸濁液を加えた。反応フラスコに空冷コンデンサーを備え付け、80℃に一晩加熱した。24時間後に、反応混合物を飽和NaCl水溶液に注ぎ、EtOAc(3×75ml)で抽出し、水で洗浄した。有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空除去した。Biotageでの勾配カラムを、CHClからCHCl中15%(EtOH中5%のNHOH)で流すと、化合物B−10−7が茶色固体(73mg、収率27%)として単離された。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(5−メチル−5H−ピロロ[3,2−b]ピラジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−10)の調製
Figure 0004792126
フラスコで、化合物B−1−3 155mg(0.40mmol)およびボロン酸B−10−7 73mg(0.41mmol)を無水DMF6mlに溶かした。この混合物に、2.0MのNaCO溶液600μlを加えた。アルゴンガスを反応混合物に10分間気泡導入した。最後に、Pd(dppf)CHCl触媒17mg(0.052mmol)を加え、反応を80℃に一晩加熱した。20時間後に、反応混合物を飽和NaCl水溶液40mlに注ぎ、EtOAc(3×50ml)で抽出した。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空除去した。化合物(B−10)がHPLCにより、ガラス状の固体として収率20%(34mg)で単離された。
(実施例B−12)
(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−12)の調製
Figure 0004792126
tert−ブチル5−ブロモ−2,3−ジヒドロピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレート(B−12−2)の調製
Figure 0004792126
攪拌されている5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(500mg、2.51ミリモル)およびBoc無水物(658mg、3.01ミリモル)のDMF10mL溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(357mg、2.76ミリモル)を加えた。混合物を窒素下に1時間還流させた。TLCにより、反応の完了が示された。反応を乾燥するまで濃縮した(高真空下に)。残渣をEtOAcと飽和NaCl水溶液に分配した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣を15gプレパックドシリカゲルカートリッジでクロマトグラフィー処理した。DCM中0〜5%のEtOAcで溶離すると、tert−ブチル5−ブロモ−2,3−ジヒドロピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレート(B−12−2)がオフホワイト色の固体(725mg)として得られた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.56 (s, 9 H) 3.05 (t, J=8.59 Hz,
2 H) 4.03 (t, 2 H) 7.50 (d, J=2.02 Hz, 1 H) 8.26 (d, J=2.02 Hz, 1 H).
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルボロン酸(B−12−3)の調製
Figure 0004792126
tert−ブチル5−ブロモ−2,3−ジヒドロピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレート(B−12−2)(725mg、2.42ミリモル)およびビス(ピナコラト)ジボロン(894mg、3.52ミリモル)のDMF20ml中の混合物に、酢酸カリウム(691mg、7.04ミリモル)および[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン(1:1)複合体(34.3mg、0.0469ミリモル)を加えた。混合物を100℃のマイクロ波反応器中で60分間加熱した。LCMSにより、反応が完了したことが示された。反応物を濾過し、濾液を高真空下に乾燥するまで濃縮した。残渣をEtOAcと飽和NaCl水溶液に分配した。水性層をEtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣を、25gシリカゲルカートリッジで、溶媒としてDCM中1〜4%のMeOHを用いてクロマトグラフィー処理した。粗製の生成物を次のステップで使用した。
(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−12)の調製
Figure 0004792126
1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルボロン酸(B−12−3)(546mg、2.07ミリモル)および(2S)−1−(4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(400mg、1.03ミリモル)のDMF10mL溶液に、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン(1:1)複合体(22.7mg、0.031ミリモル)および2Nの炭酸ナトリウム水溶液(1.55mL、3.10ミリモル)を加えた。混合物を窒素で5分間掃気し、次いで、マイクロ波中、100℃で1時間加熱した。LCMSにより、反応の完了が示された。反応物を濾過し、濾液を高真空下に残渣まで濃縮した。残渣をEtOAcと水に分配した。有機層を飽和NaCl水溶液で一度洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、残渣まで濃縮した。次いで、残渣を25gシリカゲルカートリッジに負荷した。初めに、DCM中50%のEtOAcで、次いで、1:3のMTBE:DCM中2〜5%のMeOHで溶離すると、Boc保護された生成物が白色の固体として得られた。これを、DCM中でジオキサン中4NのHClで室温、窒素下に一晩処理し、続いて、溶媒を除去すると、茶色がかった残渣が得られた。この残渣をDCMに溶かし、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、次いで、15gシリカゲルカートリッジに負荷した。DCM中2〜5%のMeOHで溶離すると、(2S)−1−(4−(3−(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(B−12)が白色の泡(125mg)として得られた。
(実施例B−33)
3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリルの調製
4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルチオ)ピリミジン(B−33−1)の調製
Figure 0004792126
中間体A(83g、0.26mol)のDMF(600mL)溶液に、KCO(58g、0.417mol)および1,1−ジフルオロ−2−ヨード−エタン(60g、0.313mol)を加えた。次いで、混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(CHCl:MeOH=20:1)により、反応が完了したことが示された。混合物を濃縮し、固体をCHCl(500mL)で希釈した。スラリーを濾過し、濾液を濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、分取SFCを介して精製すると、化合物B−33−1(41.1g、41.3%)が白色の固体として得られた。
4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルスルホニル)ピリミジンおよび/または4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(メチルスルフィニル)ピリミジンの調製
Figure 0004792126
化合物B−33−1(41.1g、0.107mol)のTHF(360mL)溶液に、オキソン(81.2g、0.132mol)のHO(200mL)溶液を加えた。次いで、混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(CHCl:MeOH=10:1)により、反応が完了したことが示された。混合物を約1/2に濃縮した。混合物をCHCl(600mL)で抽出した。有機層を水(100mL×2)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮すると、スルホンおよびスルホキシドの混合物(HPLCにより決定すると7:3)(38.6g、88.2%)が黄色の固体として得られた。
3−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル(B−33−3)の調製
Figure 0004792126
スルホンおよびスルホキシド(16g、0.039mol)のTHF(250mL)中の混合物に、3−アミノ−プロピオニトリル(16g、0.23mol)を加えた。次いで、混合物を80℃で2日間攪拌した。TLC(CHCl:MeOH=10:1)により、反応が完了していないことが示された。混合物をこの温度でさらに1日間攪拌した。混合物を乾燥するまで濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=80:1)により精製すると、B−33−3(9.8g、61.5%)が白色の固体として得られた。
3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル(B−33)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンから知られている文献方法に従って調製された5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンB−33−4(145mg、0.594mmol)、3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル(200mg、0.495mmol)およびフッ化セシウム(1Mの水溶液1.48mL)のDME3mL中の混合物を、窒素気泡を用いて5分間脱酸素化し、次いで、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの1:1複合体(41mg、0.05mmol)を加えた。次いで、混合物をマイクロ波反応器中、80℃で2.5時間加熱した。反応を脱ガスし、新たな触媒(20mg)を加えた。混合物をマイクロ波中、80℃でさらに4時間加熱した。生じた暗色の混合物を酢酸エチルとブラインに分配した。水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、最小量まで減らした。残渣をシリカゲルで、tert−ブチルメチルエーテルおよびジクロロメタン(1:1)の混合物中0〜8%のメタノール(10%の水酸化アンモニウムを含有)の勾配を使用して精製すると、所望の生成物が淡オレンジ色の固体として得られた。この物質をtert−ブチルメチルエーテルで2回摩砕すると、分析によると純粋な3−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパンニトリル82mg(42%)がオフホワイト色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ ppm 9.73 (br. s., 1 H), 8.37 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 8.22 (s, 1 H),
8.10 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 8.08 (d, J=1.52 Hz, 1 H), 7.35 - 7.46 (m, 1 H), 6.54
(d, J=3.79 Hz, 1 H), 6.51 (dd, J=3.54, 2.02 Hz, 1 H), 6.30 (tt, J=55.04, 3.82
Hz, 1 H), 5.91 (br. t, J=6.82 Hz, 1 H), 4.62 (td, J=14.65, 3.79 Hz, 2 H), 3.39
(br. s., 2 H), 2.40 (br. s., 2 H).
(実施例B−49)
3−(4−(1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリルの調製
Figure 0004792126
メチル2−(3−ヨード−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパノエート(B−49−1)の調製
Figure 0004792126
化合物A(60g、0.19mol)およびメチル2−ブロモ−2−メチルプロパノエート(102g、0.57mol)のDMF(400mL)中の混合物に、新たに摩砕した炭酸カリウム(65g、0.47mol)を1回で加えた。反応混合物を80℃で18時間攪拌した。LC−MSにより、反応が完了したことが示された。反応混合物を濾過し、濾液を酢酸エチル(1200mL)とブライン(300mL)に分配した。水性層をEtOAc(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより、溶離剤として石油エーテル中5〜30%のEtOAcを使用して精製すると、化合物B−49−1(62g、78%)がシロップとして得られ、これは、放置すると固化した。
2−(3−ヨード−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(B−49−2)の調製
Figure 0004792126
化合物B−49−1(48g、0.11mol)の無水CHCl(1800mL)溶液に−78℃で、DIBAL溶液(256mL、1M)をシリンジを介して滴加した。混合物を−78℃から0℃で1時間攪拌した。反応混合物をMeOH(80mL)を加えることによりクエンチし、次いで、混合物を飽和Rochelle塩水溶液およびCHClで希釈した。生じた懸濁液を、層が分離するまで激しく攪拌した。水性層をジクロロメタン(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して黄色のオイル70gにした。オイルをシリカゲルクロマトグラフィーにより、DCM中0〜40%のエーテルを溶離剤として使用して精製すると、化合物B−49−2(20g、45%)が白色の固体として得られた。
2−(3−ヨード−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(B−49−3)の調製
Figure 0004792126
化合物B−49−3(20g、51mmol)およびオキソン(61.5g、0.10mol)のTHF(300mL)および水(300mL)中の混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物をEtOAc(2L)とブライン(600mL)に分配した。水性層をEtOAc(1L×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣をショートカラムクロマトグラフィーにより、0〜50%エーテル/DCMを溶離剤として使用して精製すると、生成物B−49−3(15g、74%)が白色の固体として得られた。
3−(4−(1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル(B−49−4)の調製
Figure 0004792126
マイクロ波反応器に、スルホンB−49−3(6g、14.3mmol、5バッチで)、3−アミノプロパンニトリル(3.0g、42.9mmol)およびCsF(2.39g、15.7mmol)をDMSO(60mL)中で装入した。生じた溶液にマイクロ波照射を120℃で30分間かけた。反応混合物を室温に冷却した。混合物をEtOAc(600mL)とブライン(100mL×3)に分配した。層を分離し、水性層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣をショートカラムクロマトグラフィーにより、石油エーテル中0〜50%のEtOAcを溶離剤として使用して精製し、さらに、分取HPLCにより精製すると、生成物B−49−4(3.055g、55%)が茶色の泡状の固体として得られた。
3−(4−(1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル(B−49)の調製
Figure 0004792126
DME(3.7mL)に溶かしたヨージドB−49−4(156.2mg、0.374mmol)および5−メトキシピリジン−3−ボロン酸(122.1mg、0.798mmol)の溶液を溶媒が沸騰し始めるまで排気により脱ガスし、続いてアルゴンパージした(3サイクル)。2.0Mの炭酸ナトリウム水溶液1.5mLおよび[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン複合体25.5mg(0.035mmol)を加え、さらに3サイクルで脱ガスした。80℃の油浴で3.5時間加熱し、次いで、室温に一晩冷却した。反応混合物を酢酸エチル25mLと脱イオン水10mLに分配した。水性層を酢酸エチル15mLで逆抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより、酢酸エチル中0〜20%の[エタノール+5%濃水酸化アンモニウム]で溶離して精製した。生成物を凍結乾燥させると、B−49(128.4mg、84%)が淡ピンク色の固体として得られた。
3−(4−(3−(5−アセチル−6−アミノピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル(B−78)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−(プロプ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン(B−78−2)の調製
Figure 0004792126
2−アミノ−5−ブロモ−3−ヨードピリジンB−78−1(4.75g、15.9mmol)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(3.28mL、2.94g、17.5mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン複合体(1:1)(295mg、0.403mmol)のジメチルホルムアミド(48mL)中の溶液を2.0Mの炭酸ナトリウム水溶液24mLで処理した。生じた二相混合物をアルゴン下に65℃の油浴中で6時間攪拌した。室温に冷却した後に、混合物を酢酸エチル200mLおよび脱イオン水75mLで希釈し、次いで、吸引濾過して、多少の不溶性の黒色の沈澱物を除去した。分離の後に、水性層を酢酸エチル100mLで逆抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して茶色のオイル5.87gにした。粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10〜50%の酢酸エチルの勾配で溶離)により精製すると、B−78−2(2.5501g、75.3%)が黄褐色の固体として得られた。
B−78−3の調製
Figure 0004792126
化合物B−78−2(2.50g、11.7mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(7.75g、35.5mmol)、トリエチルアミン(8.3mL、60mmol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(391mg、3.1mmol)のアセトニトリル(59mL)溶液を室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、次いで、残渣を酢酸エチル100mLと飽和重炭酸ナトリウム水溶液25mLに分配した。水性層を酢酸エチル30mLで逆抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、オレンジ色のゲル5.38gにした。粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜40%の酢酸エチルの勾配で溶離)により精製すると、化合物B−78−3(4.22g、87%)が無色のオイルとして得られた。
B−78−4の調製
Figure 0004792126
B−78−3(4.15g、10.0mmol)およびホウ酸トリイソプロピル(5.8mL、4.8g、25mmol)の2−メチルテトラヒドロフラン(67mL)溶液を−70℃(内部温度)に冷却した。これに、ヘキサン中1.6Mのn−ブチルリチウム溶液16mL(25.6mmol)を4分にわたって滴加した。−70℃で30分間攪拌した後に、脱イオン水25mLを加え、混合物を室温に加温した。揮発性物質を真空除去し、水性残渣をジエチルエーテル(2×30mL)で抽出した。これらの抽出物を廃棄した。水性層を6NのHClを用いてpH2に酸性化し、室温で一晩攪拌し、顆粒状の白色の沈澱物を形成させた。沈澱物を吸引濾過により集め、50℃の真空炉中で6時間乾燥させると、ボロン酸B−78−4(2.9348g、62.2%)が白色の粉末として得られた。
3−(4−(3−(6−アミノ−5−(プロプ−1−エン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル(B−78−5)の調製
Figure 0004792126
ボロン酸B−78−4(721.4mg、1.88mmol)、ヨージドB−33−3(576.0mg、1.425mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン複合体(66.5mg、0.091mmol)のDME(14.2mL)溶液を2.0Mの炭酸ナトリウム水溶液(2.4mL)で処理し、生じた二相混合物を80℃の油浴中で15時間加熱した。室温に冷却した後に、混合物を酢酸エチル(50mL)と脱イオン水(25mL)に分配した。水性層を酢酸エチル25mLで逆抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、乾燥するまで濃縮した。残渣をジクロロメタン(27mL)に溶かし、トリフルオロ酢酸(3mL)を加え、混合物を室温で6.5時間攪拌した。次いで、溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(50mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mL)に分配した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して茶色のタールにした。粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、酢酸エチル中0〜20%の[エタノール+5%濃水酸化アンモニウム]で溶離して精製すると、B−78−5(325.7mg、56%)が淡茶色の泡として得られた。
3−(4−(3−(5−アセチル−6−アミノピリジン−3−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパンニトリル(B−78)の調製
Figure 0004792126
アルケン6(227.8mg、0.555mmol)のジクロロメタン(28mL)溶液を−70℃に冷却し、溶液の色が茶色から鮮黄色に変化するの十分な時間、オゾンで30秒間処理した。溶液を窒素で2分間パージし、次いで、硫化ジメチル(0.50ml、6.8mmol)でクエンチした。冷却浴を外し、混合物を室温で3時間攪拌した。溶液を乾燥するまで濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより、酢酸エチル中0〜20%の[EtOH+5%NH4OH]で溶離して精製した。ケトンB−78(63.4mg、28%)が黄色の固体として得られた。1H NMR 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 2.57 (s, 3 H) 2.60 - 2.71 (m, 2 H) 3.56 - 3.74 (m, 2 H) 4.55
(td, J=13.45, 4.17 Hz, 2 H) 5.54 (t, J=5.05 Hz, 1 H) 6.21 (tt, J=55.29, 4.20
Hz, 1 H) 6.61 (d, J=5.31 Hz, 1 H) 8.03 (s, 1 H) 8.21 (d, J=5.05 Hz, 1 H) 8.23
(d, J=2.02 Hz, 1 H) 8.45 (d, J=2.27 Hz, 1 H).
(実施例B−79)
3−{4−[3−(5−アミノ−6−メトキシ−ピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−プロピオニトリルの調製
Figure 0004792126
B−79−2の調製:
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−アミン(4.50g、19.8mmol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(1.24g、10.1mmol)のTHF70ml溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(10.4g、47.6mmol)を加え、反応混合物を室温で5.5時間攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残渣を3:1のヘキサン/EtOAcで溶離するシリカゲルフラッシュカラムにかけると、B−79−2が白色の固体(5.403g、67%)として得られた。
ジ−tert−ブチル[3−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラジン−2−イル]イミドジカーボネート(B−79−3)の調製:
Figure 0004792126
ビス(ピナコラト)ジボロン(1.12g、4.4mmol)、ジ−tert−ブチル(5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)イミドジカーボネートB−79−2(1.62g、4mmol)および酢酸カリウム(1.2g、12mmol)のトルエン(40mL)中の混合物を窒素バブラーで数分間脱酸素化し、その後、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロメタン複合体(78mg、0.096mmol)を加えた。次いで、混合物を50℃の油浴中で4日間加熱した。LCMSにより、反応が完了したことが示された。混合物を濾過し、濾液を最小量まで減らした。残渣B−79−3を、定量と仮定して、精製することなく次のステップにそのまま持ち越した。
3−{4−[3−(5−アミノ−6−メトキシ−ピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−プロピオニトリル(B−79)の調製
Figure 0004792126
粗製のジ−tert−ブチル[3−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラジン−2−イル]イミドジカーボネートB−79−3(0.6mmol)のジメトキシエタン(2.5mL)溶液に、3−{4−[1−(2,2−ジフルオロ−エチル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−プロピオニトリルB−33−3(150mg、0.37mmol)およびフッ化セシウム(1Mの水溶液1.1mL、1.1mmol)を加えた。生じた混合物を窒素バブラーで5分間脱酸素化し、次いで、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン複合体(15mg、0.019mmol)を加えた。次いで、混合物を80℃の油浴中で20時間加熱した。LCMSにより、ヨージドが完全に消費されたことが示された。混合物を酢酸エチルと水に分配した。水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、最小量に減らした。残渣をジメトキシエタン(3mL)に入れ、次いで、マイクロ波中、170℃で25分間加熱して、tert−ブトキシカルボニル基を加熱分解した。生じた暗色の混合物を0.45μのフィルターで濾過し、濾液を最小量に減らした。残渣をHPLCにより精製すると、所望のフラクションを凍結乾燥させた後に、B−79 59mg(37%)がフワフワとした白色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ ppm 8.17 (s, 1 H), 8.15 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 7.83 (s, 1 H), 6.72
(d, J=5.31 Hz, 1 H), 6.27 (tt, J=54.98, 3.76 Hz, 1 H), 5.91 (br.t, J=5.18 Hz, 1
H), 5.34 (br. s., 2 H), 4.59 (td, J=14.65, 3.79 Hz, 2 H), 3.76 (s, 3 H), 3.55
(q, J=6.23 Hz, 2 H), 2.64 (t, J=6.44 Hz, 2 H)
(実施例C−1)
[4−[2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリルの調製
5−[4−(2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−1)の調製
Figure 0004792126
4−[3−ヨード−1−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−2−メチルスルファニル−ピリミジンB(1.33g、3.3mmol)および5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1g、4.1mmol)のDMF(30mL)溶液に、炭酸ナトリウムの2M溶液(2mL)を加えた。加えると、炭酸ナトリウムが溶液から出てくるようであった。混合物を窒素バブラーで数分間脱酸素化した。パラジウム触媒を加え、窒素気泡導入を数分間継続して、その後、バブラーを外した。混合物を85℃で18時間加熱した。LCMSにより、生成物への完全な変換が示される。混合物を飽和NaCl水溶液に滴加し、生じた固体を濾過により集め、水ですすいだ。固体をメタノール/ジクロロメタン(1:9)に溶かし、MgSO上で乾燥させ、最小量に減らした。残渣をシリカゲルのショートカラムで、ジクロロメタン中0〜50%の酢酸エチルの勾配を溶離剤として使用して精製すると、5−[4−(2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−1)(0.89g、69%)が黄色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.73 (br. s., 1 H), 8.69 (s, 1 H), 8.43 (d, J=5.31 Hz, 1 H),
8.29 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 8.07 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 7.51 (t, J=3.03 Hz, 1 H),
7.11 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 6.48 (dd, J=3.28, 1.77 Hz, 1 H), 5.53 (dd, J=9.85,
2.27 Hz, 1 H), 4.00 (br. d, J=13.39 Hz, 1 H), 3.61 - 3.76 (br. m, 1 H), 2.10 -
2.24 (br. m, 4 H), 1.91 - 2.06 (br. m, 2 H), 1.65 - 1.80 (br. m, 1 H), 1.50 -
1.63 (br. m, 2 H).
1−ベンゼンスルホニル−5−[4−(2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−2)の調製
Figure 0004792126
5−[4−(2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−1)(870mg、2.22mmol)のDMF(10mL)溶液に25℃で、水素化ナトリウム(オイル中60%の分散液、133mg、3.32mmol)を加えた。ガスの発生が止むまで、生じた懸濁液を周囲温度で数分間攪拌した。塩化ベンゼンスルホニル(0.4mL、3.13mmol)を加えると、混合物は濁った。周囲温度で15分間攪拌した後に、LCMSにより、所望の生成物への完全な変換が示された。混合物を飽和NaCl水溶液150mlに徐々に加えた。生じた沈澱物を濾過し、水で洗浄し、空気乾燥させた。固体をジクロロメタンに溶かし、MgSO上で乾燥させ、最小量に減らした。残渣をシリカゲルのショートカラムで、ジクロロメタン中0〜20%の酢酸エチルの勾配を溶離剤として使用して精製すると、1−ベンゼンスルホニル−5−[4−(2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−2)(0.83g、70%)が黄色の泡として得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm
8.77 (s, 1 H), 8.47 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 8.43 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 8.16 (d,
J=2.02 Hz, 1 H), 8.09 - 8.15 (m, 2 H), 7.95 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 7.68 - 7.77
(m, 1 H), 7.57 - 7.67 (m, 2 H), 7.29 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 6.86 (d, J=4.04 Hz, 1
H), 5.52 (dd, J=9.85, 2.27 Hz, 1 H), 3.98 (br. d, J=11.87 Hz, 1 H), 3.62 - 3.74
(m, 1 H), 2.07 - 2.23 (br. m, 1 H), 1.90 - 2.05 (br. m, 2 H), 1.66 - 1.77 (br.
m, 1 H), 1.65 (s, 3 H), 1.50 - 1.61 (br. m, 2 H).
5−{4−[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−3)の調製
Figure 0004792126
1−ベンゼンスルホニル−5−[4−(2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−2)(750mg、1.41mmol)のMeOH(1mL)溶液に、HClのジオキサン溶液(約4N、0.1mL)を加えた。周囲温度で45分間攪拌した後に、溶液をリン酸緩衝液(pH 7、15mL)に滴加した。生じた沈澱物を濾過により集め、水ですすぎ、空気乾燥させると、5−{4−[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−3)(622mg、98%)が得られ、これを、さらに精製することなく持ち越した。1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ ppm 11.51 (br. s., 1 H),
8.47 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 8.34 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 8.23 (br. s., 1 H), 8.14
(d, J=7.58 Hz, 2 H), 8.10 (d, J=1.77 Hz, 1 H), 7.84 (d, J=2.78 Hz, 1 H), 7.68
(t, J=7.45 Hz, 1 H), 7.57 (t, J=7.71 Hz, 2 H), 7.07 (d, J=4.80 Hz, 1 H), 6.75
(d, J=3.79 Hz, 1 H), 1.81 (s, 3 H).
[3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−(2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル(C−1−4)の調製
Figure 0004792126
5−{4−[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(C−1−3)(638mg、1.42mmol)およびブロモアセトニトリル(0.5mL、7mmol)のDMF溶液に、新たに摩砕した炭酸カリウム(254mg、1.84mmol)を加えた。生じた懸濁液を75℃で18時間攪拌した。LCMSにより、出発物質の完全な消費が示された。混合物を酢酸エチルと飽和NaCl水溶液に分配した。水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で2回、飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、最小量に減らした。残渣をシリカゲルで、ヘキサン中25から100%のメチルtert−ブチルの勾配を溶離剤として使用して精製すると、[3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−(2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル(C−1−4)(440mg、63%)がパリパリとした泡として得られた。1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ ppm 8.46 (d, J=2.02 Hz, 1
H), 8.36 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 8.31 (s, 1 H), 8.11 - 8.16 (m, 2 H), 8.09 (d,
J=2.02 Hz, 1 H), 7.83 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 7.64 - 7.71 (m, 1 H), 7.57 (t,
J=7.71 Hz, 2 H), 7.01 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 6.75 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 5.26 (s, 2
H), 1.88 (s, 3 H).
[3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−(2−メタンスルホニル−ピリミジン−4−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル(C−1−5)の調製
Figure 0004792126
[3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−(2メチルスルファニル−ピリミジン−4−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル(C−1−4)(175mg、0.36mmol)のTHF(2mL)およびHO(2mL)中の溶液を0℃に冷却し、オキソン(330mg、0.54mmol、1.5当量)を1回で加えた。生じた黄色のスラリーを0℃で10分間攪拌し、次いで、周囲温度で一晩攪拌した。生じた混合物を濾過し、固体を酢酸エチルおよび水ですすいだ。濾液を酢酸エチルと水に分配した。水性層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、最小量に減らした。残渣をメチルtert−ブチルエーテルで摩砕し、固体を濾過により集めると、[3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−(2−メタンスルホニル−ピリミジン−4−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル(C−1−5)(158mg、85%)が得られ、これを、さらに精製することなく持ち越した。1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ ppm 8.74 (d, J=5.56 Hz, 1
H), 8.53 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 8.45 (s, 1 H), 8.18 (d, J=2.27 Hz, 1 H), 8.12 -
8.17 (m, 2 H), 7.84 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 7.63 - 7.73 (m, 1 H), 7.55 - 7.62 (m,
2 H), 7.53 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 6.75 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 5.29 (s, 2 H), 2.78
(s, 3 H).
{3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−[2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピラゾール−1−イル}−アセトニトリル(C−1−6)の調製
Figure 0004792126
[3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−(2−メタンスルホニル−ピリミジン−4−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル(C−1−5)(310mg、0.6mmol)および(S)−(+)−1−アミノ−2−プロパノール(134mg、1.8mmol)のTHF(5mL)中の混合物を80℃で18時間加熱した。混合物をシリカゲル上で濃縮し、次いで、シリカゲルで、ジクロロメタンおよび酢酸エチルの混合物(1:1)中0〜6%のメタノール勾配を溶離剤として使用して精製すると、{3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−[2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピラゾール−1−イル}−アセトニトリル(C−1−6)220mg(72%)がメチルtert−ブチルエーテルから泡として得られた。1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ ppm 8.52 (d, J=2.02 Hz, 1
H), 8.20 (s, 1 H), 8.07 - 8.17 (m, 4 H), 7.81 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 7.63 - 7.73
(m, 1 H), 7.52 - 7.60 (m, 2 H), 6.75 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 6.53 (br. s., 1 H),
5.67 (br. t, J=4.93 Hz, 1 H), 5.24 (s, 2 H), 3.56 (br. s., 1 H), 2.64 - 3.28
(br. m, 3 H), 0.74 (br. s., 3 H).
[4−[2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル(C−1)の調製
Figure 0004792126
{3−(1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−[2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピラゾール−1−イル}−アセトニトリル(C−1−6)(145mg、0.28mmol)のTHF(5mL)溶液に−40℃で、水酸化ナトリウム(MeOH中10mg/mLの溶液1.1mL、0.28mmol)を加えた。混合物を0℃に徐々に加温した。2時間後に、混合物をTHF10mLで希釈し、攪拌を0℃で2時間継続した。混合物をpH7のリン酸緩衝液と酢酸エチルに分配した。水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、最小量に減らした。残渣をHPLCにより精製すると、[4−[2−((S)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−ピラゾール−1−イル]−アセトニトリル(C−1)が収率23%で得られた。1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ ppm 9.78 (br. s., 1H),
8.42 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 8.22 (s, 1 H), 8.05-8.14 (m, 2 H), 7.38 - 7.45
(m, 1 H), 6.42 - 6.56 (m, 2 H), 5.74 (br. s., 1H), 5.25 (s, 2 H), 3.72 (br. s.,
1 H), 3.19 (br. s., 1 H), 3.04 (br. s., 1 H), 0.95 (br. s., 3 H).
(実施例D−1)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールの調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−2−フルオロニコチンアルデヒド(D−1−2)の調製
Figure 0004792126
ジイソプロピルアミン(17mL、0.17mol)の無水THF(200mL)溶液に、ヘキサン中2.5Mのn−BuLi(68mL、0.17mol)を0℃でN雰囲気下に滴加した。添加の後に、生じた混合物を−65℃に冷却した。次いで、5−ブロモ−2−フルオロピリジン(25g、0.14mol)の無水THF(100mL)溶液を滴加した。生じた混合物を−65℃で90分間攪拌した。次いで、ギ酸エチル(15.6g、0.21mol)を混合物に滴加した。10分間攪拌した後に、反応混合物をTHF中10%のクエン酸溶液(100mL)で−65℃でクエンチした。生じた混合物を室温に加温し、水(100mL)に注ぎ、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を分離し、飽和NaCl水溶液(100mL×2)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、化合物D−1−2(25g、85%)が黄色の固体として得られた。
5−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−1−3)の調製
Figure 0004792126
化合物D−1−2(20g、0.1mol)および無水ヒドラジン(18g、0.56mol)のエタノール溶液を一晩還流加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物を約50mLの体積まで真空濃縮し、水(500mL)に注ぎ、生じた混合物を濾過した。ケークを水(50mL×3)およびエーテル(20mL×3)で洗浄し、次いで、真空乾燥させると、化合物D−1−3(9.0g、46%)が黄色の固体として得られた。
1−(4−メトキシベンジル)−5−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−1−4)の調製
Figure 0004792126
化合物D−1−3(3.47g、17.5mmol)の無水DMF(50mL)溶液に、NaH(77mg、19.25mmol)を0℃で少量ずつ加えた。添加の後に、生じた混合物を0℃で30分間攪拌した。次いで、PMBCl(3.29g、21mmol)を0℃で滴加した。生じた混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 1:1)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物をHO(100mL)に注ぎ、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をHO(100mL×2)および飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。粗製の生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc、50:1から4:1へ)により精製すると、純粋な化合物D−1−4(4.3g、収率:77.2%)が黄色の固体として得られた。
1−(4−メトキシベンジル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−1−5)の調製
Figure 0004792126
攪拌されている化合物D−1−4(4.3g、13.5mmol)の無水DMF(80mL)溶液に、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−[2,2’]ビ[[1,3,2]ジオキサボロラニル](6.9g、27mmol)、KOAc(3.9g、40.5mmol)およびPd(PPhCl(0.43g、0.5mmol)をN雰囲気下に加えた。生じた混合物を80〜90℃で一晩加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc 4:1)により、化合物39の完全な消費が示された。反応混合物をHO(300mL)に注ぎ、EtOAc(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層をHO(300mL×2)および飽和NaCl水溶液(300mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、粗製のD−1−5(8g、収率:100%)が黒色のオイルとして得られ、これを何ら精製することなく、次のステップへそのまま使用した。
1−(4−メトキシベンジル)−5−(1−イソプロピル−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−1−6)の調製
Figure 0004792126
攪拌されている化合物B−1−1(1.8g、5mmol)のトルエン(60mL)およびEtOH(20mL)中の溶液に、化合物D−1−5の粗製の混合物(8g、13.5mmol)、2NのNaCO水溶液(7.5mL)およびPd(PPh(0.18g、0.11mmol)をN雰囲気下に加えた。生じた混合物を一晩還流加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)により、化合物7の完全な消費が示された。反応混合物をHO(50mL)および飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 2:1)を介して精製すると、粗製の化合物D−1−6が得られ、これを分取HPLCを介して精製すると、純粋な化合物D−1−6(560mg、収率:23.8%)が黄色のオイルとして得られた。
1−(4−メトキシベンジル)−5−(1−イソプロピル−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−1−7)の調製
Figure 0004792126
化合物D−1−6(560mg、1.19mmol)およびオキソン(1.1g、1.79mmol)のTHF(10mL)およびHO(10mL)中の混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物を真空濃縮した。HO(30mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、化合物D−1−7(600mg、収率:100%)が赤色のオイルとして得られた。
(2S)−1−(4−(3−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(D−1−8)の調製
Figure 0004792126
化合物D−1−7(600mg、1.2mmol)および(S)−1−アミノプロパン−2−オール(528mg、7.15mmol)のTHF(30mL)中の混合物を2日間還流加熱した。TLC(CHCl/MeOH 15:1)により、出発物質の完全な消費が示された。混合物を真空濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc)を介して精製すると、化合物D−1−8(460mg、収率:77.4%)が黄色がかったオイルとして得られた。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(D−1)の調製
Figure 0004792126
化合物D−1−8(460mg、0.92mmol)のTFA(20mL)溶液を室温で3日間攪拌した。TLC(CHCl/MeOH 15:1)により、化合物D−1−8のほぼ半分が消費されたことが示された。反応混合物を真空濃縮した。飽和NaHCO(10mL)により、残渣をpH約8まで塩基性にし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣を分取HPLCを介して精製すると、D−1(130mg、収率:21.5%)が黄色の固体として得られた。
(実施例D−2)
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールの調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−2−クロロ−N−メトキシ−N−メチルニコチンアミド(D−2−2)の調製
Figure 0004792126
化合物D−2−1(23.5g、0.1mol)の無水CHCl(400mL)溶液に、CDI(19.5g、0.12mol)を室温でN雰囲気下に少量ずつ加えた。添加の後に、混合物を1時間攪拌した。次いで、O,N−ジメチル−ヒドロキシルアミン(11.5g、0.12mol)を室温で少量ずつ加えた。添加の後に、生じた混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 8:1)により、出発物質の完全な消費が示された。HO(200mL)を加え、有機層を分離し、1NのHCl(100mL)、1NのNaCO(100mL)および飽和NaCl水溶液(200mL)で連続して洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、化合物D−2−2(25g、90%)が黄色の固体として得られた。
5−ブロモ−2−クロロニコチンアルデヒド(D−2−3)の調製
Figure 0004792126
攪拌されている化合物D−2−2(25g、89.4mmol)の無水THF(200mL)溶液に、LiAlH(1.7g、27mmol)を−10℃でN雰囲気下に加えた。添加の後に、反応混合物を室温に加温し、一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 5:1)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物に、1NのKHSO(200mL)を加え、EtOAc(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、粗製の化合物D−2−3が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 30:1)により精製すると、純粋な化合物D−2−3(8.0g、45%)が白色の固体として得られた。
1−(5−ブロモ−2−クロロピリジン−3−イル)エタノール(D−2−4)の調製
Figure 0004792126
攪拌されている化合物D−2−3(8.0g、36.3mmol)の無水THF(100mL)溶液に、THF中3MのCHMgBr溶液(18.14mL、54.4mmol)を−78℃でN雰囲気下に滴加した。添加の後に、生じた混合物を室温に加温し、一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 8:1)により、大部分の化合物D−2−3が消費されたことが示された。HO(200mL)を反応混合物に加え、混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、粗製の化合物D−2−4が得られ、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 50:1)により精製すると、純粋な化合物D−2−4(6.3g、73.6%)が黄色のオイルとして得られた。
1−(5−ブロモ−2−クロロピリジン−3−イル)エタノン(D−2−5)の調製
Figure 0004792126
攪拌されているピリジン(13g、0.165mol)のCHCl(200mL)溶液に、CrO(8.25g、0.083mol)およびシリカゲル(20mL)を0℃で少量ずつ加えた。添加の後に、反応混合物を10分間攪拌した。次いで、化合物D−2−4(6.5g、27.5mmol)を加え、生じた混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 8:1)により、大部分の化合物D−2−4が消費されたことが示された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮すると、粗製の化合物D−2−5が得られ、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 石油エーテル/EtOAc 20:1)により精製すると、純粋な化合物D−2−5(5g、収率:77%)が黄色のオイルとして得られた。
5−ブロモ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−2−6)の調製
Figure 0004792126
化合物D−2−5(4g、16mmol)およびヒドラジン(30mL)のエタノール(300mL)中の混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 5:1)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物を真空濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 15:1)を介して精製すると、粗製の化合物D−2−6が得られ、これを、分取HPLCによりさらに精製すると、純粋な化合物D−2−6(800mg、収率:20%)が白色の固体として得られた。
1−(4−メトキシベンジル)−5−ブロモ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−2−7)の調製
Figure 0004792126
攪拌されている化合物D−2−6(0.6g、3mmol)の無水DMF(50mL)溶液に、NaH(0.24g、6mmol)を0℃でN雰囲気下に少量ずつ加えた。生じた混合物を室温で1時間攪拌した。次いで、PMBCl(0.52g、3.3mmol)を0℃で滴加した。生じた混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物をHO(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 8:1から5:1へ)を介して精製すると、化合物D−2−7(0.7g、収率:71%)が白色の固体として得られた。
1−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−2−8)の調製
Figure 0004792126
化合物D−2−7(0.7g、2.1mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−[2,2’]ビ[[1,3,2]ジオキサボロラニル](1.05g、4.2mmol)、KOAc(0.63g、6.3mmol)および触媒量のPd(PPhClの無水DMF(80mL)溶液を80〜90℃でN雰囲気下に一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)により、出発物質の完全な消費が示された。HO(100mL)を加え、反応混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、粗製のD−2−8(0.8g、収率:100%)が茶色のオイルとして得られ、これを何らさらに精製することなく、そのまま使用した。
1−(4−メトキシベンジル)−5−(1−イソプロピル−4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−2−9)の調製
Figure 0004792126
攪拌されている化合物B−1−1(0.38g、1.05mmol)のトルエン(60mL)およびEtOH(20mL)中の溶液に、化合物D−2−8の粗製物質(0.8g、2.1mmol)および2NのNaCO水溶液(1.6mL)をN雰囲気下に加えた。10分後に、触媒量のPd(PPhを加えた。生じた混合物一晩還流させた。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)により、D−2−8の完全な消費が示された。水(30mL)を反応混合物に加え、混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 5:1)を介して精製すると、化合物D−2−9(0.9g、30.1%)が白色の固体として得られた。
1−(4−メトキシベンジル)−5−(1−イソプロピル−4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(D−2−10)の調製
Figure 0004792126
化合物D−2−9(0.4g、0.82mmol)およびオキソン(0.76g、1.2mmol)のTHF(10mL)およびHO(10mL)中の混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(EtOAc)により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物を真空濃縮した。HO(30mL)を残渣に加え、混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮すると、化合物D−2−10(0.42g、収率:100%)が黄色の固体として得られた。
(2S)−1−(4−(3−(1−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(D−2−11)の調製
Figure 0004792126
化合物D−2−10(0.42g、0.82mmol)および(S)−1−アミノプロパン−2−オール(0.6g、8.2mmol)のトルエン(25mL)中の混合物を一晩還流させた。TLC(EtOAc)により、出発物質の完全な消費が示された。混合物を真空濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc)を介して精製すると、化合物D−2−11(0.4g、収率:100%)が黄色の固体として得られた。
(2S)−1−(4−(1−イソプロピル−3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(D−2)の調製
Figure 0004792126
化合物D−2−11(400mg、0.82mmol)のTFA(5mL)溶液を室温で48時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 1:2)により、化合物D−2−11のほぼ半分が消費されたことが示された。EtN(10mL)を混合物に加え、生じた混合物を真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 1:1)により精製すると、粗製の生成物が得られ、これを分取HPLCによりさらに精製すると、純粋なD−2(141.1mg、収率:47%)が白色の固体として得られた。
(実施例F−1)
3−クロロ−5−(1−イソプロピル−4−(ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの調製
Figure 0004792126
4−イソオキサゾール−4−イルピリミジン(F−1−2)の調製
Figure 0004792126
結晶質トリホスゲン(44.3g、0.447mol、2.1当量)を4−メチルピリミジン(20.3g、0.213mol)およびジメチルホルムアミド(32.7g、0.447mol、2.1当量)の溶液に−10℃で加え始めた。これは、激しい発熱と反応物質の高密度化を伴った。冷却混合物を複数回変え、クロロホルムを反応混合物に加えることが必要であった(全部で60mL)。3時間後に、トリホスゲンの添加が終了したら、冷却混合物を除去し、反応混合物を35℃に加熱した。反応混合物が冷却し始めたら、クロロホルムを蒸発させ、赤色の油性の残渣を酢酸エチルで摩砕すると、粗製の化合物F−1−1a(収率78g)が得られた。
化合物F−1−1aを塩酸ヒドロキシルアミン(17.8g、0.258mol、1.2当量)およびNaHCO(17.9g、0.213mol)の水(300mL)溶液に10℃で攪拌下に慎重に散布した。加えて、NaHCO(36g、2当量.)を得られた混合物に加えたが(発泡に注意)、これは、軽い結晶質沈澱物の形成を伴った。沈澱物を酢酸エチルでの抽出にかけた。翌日、抽出を繰り返した。合わせた抽出物を蒸発させると、化合物F−1−2が結晶質生成物(4メチルピリミジンで算出して収率94%、29.6g)として得られた。
3−オキソ−2−ピリミジン−4−イルプロパンニトリル(F−1−3)の調製
Figure 0004792126
化合物F−1−2をNaOH(8.06g、0.201mol)の水/エタノールの混合物(30mL/30mL)中の溶液に攪拌しながら散布した。混合物は70℃に自発的に発熱し、茶色がかった赤色の溶液を形成し、軽い沈澱物を形成した。高密度化したら、水を加えた。自発的な発熱が止まった後に、混合物を室温で1時間攪拌した。エタノールを加え、溶液を回転蒸発させた。この操作を2回繰り返し、残渣をフィルター上で酢酸エチルおよびエーテルを用いて洗浄すると、化合物F−1−3がベージュ色の結晶(収率100%、34g)として得られた。
4−ピリミジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−アミン(F−1−4)の調製
Figure 0004792126
化合物F−1−3(30g、0.178mol)をヒドラジン水和物(20mL)の氷酢酸(300mL)溶液に散布したが、これは、密なオレンジ色の沈澱物の形成を伴った。得られた混合物を攪拌しながら70〜80℃で1時間保持した。沈澱物が消失し、溶液はより濃くない色になった。反応物質を半分の体積まで蒸発させ、過剰のアンモニア水溶液で中和すると、化合物F−1−4が軽い沈澱物(収率66%、18.9g)として得られた。
3−[5−(メトキシカルボニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル]安息香酸(F−1−5)の調製
Figure 0004792126
NaNO(4.7g、0.068mol)の水(20mL)溶液を−3℃で、薄いジェットで、化合物F−1−4(10.9g、0.068mol)の氷酢酸(200mL)および水(50mL)の混合物中の溶液に注いだ。温度が−1℃に高まり、溶液は透明なオレンジ色になった。濃HSO(1.85mL、0.0338mol)を得られた溶液に注ぎ、KI(33.7g、0.2mol、3当量)およびI(35g、138mmol、2当量)の溶液を加えた。得られた溶液を55℃に1時間加熱し、酢酸を、かなり過剰のアンモニア水溶液で中和した。ヨウ素を過剰のNaで中和すると、軽い沈澱物(16.5g)が形成した。沈澱物を濾過により分離し、母液を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチルを蒸発させ、残渣をTHFに溶かした。溶液をシリカゲルに、酢酸エチルで洗浄して通過させ、蒸発させると、化合物F−1−5(全体収率93%、17.1g)が得られた。
4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−ピリミジン(F−1−6)の調製
Figure 0004792126
ピラゾールF−1−5(3.0g、11mmol)およびK2CO3(1.98g、14.3mmol)のDMF溶液に、ヨウ化イソプロピル(5.51ml、55.1mmol)を加えた。反応混合物を55℃で加熱した。25時間後に、さらなるヨウ化イソプロピル(1ml 10mmol)およびK2CO3(457mg、3.3mmol)を加えた。さらに2時間攪拌した。冷却した。飽和NaCl溶液300mlに注ぎ、TBME(2×)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下に濃縮して、黄色/オレンジ色の固体にした。TBMEから再結晶化させた。TLC分析により、結晶質生成物はイソプロピル生成物F−1−6の一方の異性体で濃縮されていることが示された。固体をTBME(3×)で摩砕すると、黄色の粉末680mgが得られ、これは、純粋な異性体F−1−6を示す。
3−クロロ−5−(1−イソプロピル−4−(ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの調製
Figure 0004792126
4−(3−ヨード−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−ピリミジン(0.05g、0.2mmol)、3−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.089g、0.318mmol)および2MのNaCO水溶液(0.067g、0.636mmol、0.318mL、3.0当量)のDMF(4mL)中の混合物を窒素で15分間泡立て、DPPF PdCl(0.0140g、0.019mmol、0.06当量)を加え、次いで、biotageマイクロ波イニシエーター内で100℃で高吸収下に2時間加熱した。生じた黒色の反応物を室温に冷却した。反応物をH2O(100mL)に注ぎ、抽出した(EtOAC3×50mL)。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、真空濃縮して黒色のオイルにし、これを、ヘキサンを充填されているBiotageカラム(Si25+M)により、(5%MeOH/EtOAc)/ヘキサン(0〜50%:700mL、50〜100%:700mL、100%;700mL、27mLフラクション)で溶離して精製すると、生成物F−1がオフホワイト色の固体(0.025、50%)として得られた。
(実施例G−1)
(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オールの調製
メチル1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボキシレート(G−1−1a)の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(90g、0.4mol)およびdppp(3g、0.072mol)のDMSO(300mL)およびMeOH(300mL)中の混合物にPd(OAc)(16.5g、0.072mol)を加えた。生じた混合物をN下に2分間脱ガスし、次いで、100℃にCOガス2MPa下に2日間加熱した。TLC(石油エーテル:EtOAc=4:1)により、反応が完了したことが示された。混合物を冷却し、濾過し、次いで、濃縮した。得られた残渣を氷−水に注いだ。形成した固体を集め、真空下に乾燥させると、粗製の化合物5(86.1g、粗製)が得られ、これを、さらに精製することなく、次の反応にそのまま使用した。
メチル1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−カルボキシレート(G−1−2)の調製
Figure 0004792126
G−1−1a(58g、0.33mol)の無水THF(800mL)溶液に、NaH(20g、0.495mol)を0〜10℃で少量ずつ加えた。生じた混合物を10℃で1時間攪拌した。BsCl(70.1g、0.397mol)を滴加した。生じた混合物を室温に加温し、一晩攪拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=2:1)により、反応が完了したことが示された。反応混合物を冷却し、水でクエンチした。混合物をEtOAc(400mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、石油エーテル:EtOAc=3:1での再結晶化により精製すると、化合物G−1−2(60g、57.6%)が灰黄色の固体として得られた。
2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1−(1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)エタノン(G−1−3)の調製
Figure 0004792126
n−BuLi(2.5M、93mL、0.233mol)をi−Pr2NH(32.5mL、0.233mol)の無水THF(420mL)溶液に−78℃で滴加し、生じた溶液を−78℃で30分間攪拌した。次いで、4−メチル−2−(メチルチオ)ピリミジン(22.33g、0.16mol)の無水THF(110mL)溶液を滴加し、生じた混合物を−78℃でさらに30分間攪拌した。次いで、化合物G−1−2(50.0g、0.145mol)の無水THF(250mL)溶液を−110℃で滴加した。添加の後に、生じた混合物を−110℃で10分間攪拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc 1:1)により、反応が完了したことが示された。EtOAc(300mL)およびHO(300mL)を反応混合物に加えて、反応をクエンチした。有機層を分離し、水性層をEtOAc(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(500mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製すると、化合物7(36.0g、58.5%)が黄色の固体として得られた。
(Z)−3−(ジメチルアミノ)−2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1−(1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)プロプ−2−エン−1−オン(G−1−4)の調製
Figure 0004792126
化合物G−1−3(30g、70.7mmol)のDMF−DMA(300mL)溶液を80℃に3.5時間加熱した。TLC(CHCl:MeOH=20:1)により、反応が完了したことが示された。溶媒を減圧下に濃縮すると、粗製の化合物G−1−4(36g)が暗赤色のオイルとして得られ、これを、精製することなく次の反応にそのまま使用した。
5−(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾール−5−イル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(G−1−5)の調製
Figure 0004792126
化合物G−1−4(36g、粗製)のEtOH(360mL)溶液をNHNH.HO(30mL)に加えた。混合物を室温で5時間攪拌した。生成物が反応混合物から堆積した。混合物を濾過し、固体をEtOH(50mL×3)で洗浄すると、生成物(19.6g、2ステップで62.1%)がオレンジ色の固体として得られた。
5−(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(G−1−6)の調製
Figure 0004792126
化合物G−1−5(1.9g、4.24mmol)、
Figure 0004792126
(1.02g、5.088mmol)、CsCO(4.13g、12.72mol)のDMSO(20mL)中の混合物を80℃に加熱し、一晩攪拌した。混合物を室温に冷却し、水(100mL)およびCHCl(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水性層をCH2Cl2で3回抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(300mL×3)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、蒸発させると、粗製の化合物が得られ、これを、カラムクロマトグラフィーにより、次いで、分取HPLCを介して精製すると、化合物G−1−6(700mg、43.75%)が黄色の固体として得られた。
5−(4−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(G−1−7)の調製
Figure 0004792126
冷却されている化合物G−1−6(370mg、0.98mmol)のTHF(30mL)中の混合物に、NaH(47.0mg、1.176mmol、オイル中60%)を徐々に加えた。添加の後に、混合物を1時間攪拌し、続いて、BsCl(207.56mg、1.176mmol)を加え、TLC分析(MeOH/CHCl=1/10)により出発物質が消費されたことが示されるまで、室温で2時間攪拌した。次いで、生じた混合物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、濃縮した。残渣をEtOAc(50m×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(300mL×3)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、蒸発させると、粗製の化合物G−1−7(600mg、100%)が得られ、これを、さらに精製することなく、次のステップでそのまま使用した。
5−(4−(2−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(G−1−8)の調製
Figure 0004792126
粗製の化合物G−1−7(600mg、0.98mmol)をTHF/HO(1/1、15mL)中のオキソン(0.90g、1.47mmol)と混合し、TLC分析(EtOAc/石油=1/2)により、出発物質が消費されたことが示されるまで、室温で5時間攪拌した。生じた混合物をEtOAc(100mL)および水(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水性層をEtOAcで3回抽出した。次いで、合わせた有機層を水(100mL×1)、飽和NaHCO水溶液(100mL×2)、飽和NaCl水溶液(100mL)で別々に洗浄した。生じた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、蒸発させると、化合物G−1−8(600mg、100%)が得られ、これを、さらに精製することなく、そのまま次のステップで使用した。
(2S)−1−(4−(3−(1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(G−1−9)の調製
Figure 0004792126
化合物G−1−8(600mg、0.98mmol)、S−1−アミノプロパン−2−オール(367.5mg、4.9mmol)のTHF(25mL)中の混合物を還流加熱し、TLC分析(MeOH/CHCl=1/10)により、出発物質が消費されたことが示されるまで、24時間攪拌した。次いで、生じた混合物を乾燥するまで濃縮し、残渣をCHCl(200mL)に溶かし、水(100mL×2)および飽和NaCl水溶液(100mL×1)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、続いて、蒸発させると、化合物G−1−9(500mg、100%)が黄色のオイルとして得られた。
(2S)−1−(4−(3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(G−1−10)の調製
Figure 0004792126
粗製の化合物G−1−9(500mg、0.98mmol)のMeOH(15mL)溶液に、NaOH(78.4mg、1.96mmol)のHO(3mL)溶液を加えた。次いで、混合物を穏やかに加熱し、一晩攪拌した。TLC分析(MeOH/CHCl=1/10)により、出発物質の完全な消費および新規生成物の形成が示された。そこで、生じた混合物をEtOAc(250mL)で希釈し、有機層を分離し、飽和NaCl水溶液(100mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、蒸発させると、粗製の生成物G−1−10(400mg、100%)が得られ、これを、次のステップでそのまま使用した。
(2S)−1−(4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(G−1)の調製
Figure 0004792126
DMF(50mL)中の粗製のアザインドールG−1−10(400mg、0.98mmol)、N−クロロスクシンイミド(NCS、130.83mg、0.98mmol)をN雰囲気下に40℃に加熱し、一晩攪拌した。LC−MSにより、出発物質が完全に消費されたことが示された。次いで、生じた混合物をEtOAc(500mL)で希釈した。有機層を分離し、水および飽和NaCl水溶液で複数回洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、蒸発させると、粗製の生成物(380mg)が得られた。粗製の生成物を分取HPLCにより精製すると、生成物G−1(170mg、39.53%)が緑色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 11.281
(s, 1H), 9.809 (s, 1H), 8.508 (s, 1H), 8.284 (s, 1H), 8.2166 (m, 1H), 7.811 (s,
1H), 7.353 (s, 1H), 7.194 (s, 1H), 6.604 (s, 1H), 5.044 (s, 1H), 4.190-4.122
(m, 2H), 4.061-4.022 (m, 1H), 3.966-3.908 (m, 1H), 2.940 (s, 2H), 2.583-2.510
(m, 1H), 2.490-2.364 (m, 1H), 0.917 (s, 3H).
(実施例H−1)
4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン
5−ブロモ−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(H−1−2)の調製
Figure 0004792126
NaH(87g、2.18mol、オイル中60%)の無水THF(1L)懸濁液に、5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンH−1−1(120g、0.62mol)の無水THF(1L)溶液に0℃で滴加した。添加の後に、混合物を0℃でN下に0.5時間攪拌した。混合物に、BsCl(219.5g、1.24mol)を5℃で滴加した。添加の後に、混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 5:1)により、反応が完了したことが示された。反応混合物を氷冷飽和NHCl(500mL)に徐々に注いだ。混合物をEtOAc(600mL×2)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(700mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣を石油エーテル/EtOAc(15:1、1.5L)で洗浄すると、化合物H−1−2(198g、94.8%)がオフホワイト色の固体として得られた。
5−(1−エトキシビニル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(H−1−3)の調製
Figure 0004792126
化合物H−1−2(110g、0.33mol)および2−エトキシプロプ−1−エン(141.3g、0.39mol)のトルエン(2L)溶液に、Pd(PPhCl(11.4g、16.3mmol)をN下に加えた。混合物を一晩還流させた。TLC(石油エーテル/EtOAc 5:1)により、反応が完了したことが示された。反応混合物を次のステップでそのまま使用した。
1−(1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)エタノン(H−1−4)の調製
Figure 0004792126
化合物H−1−3(216g、0.66mol)のトルエン(2L)中の混合物に、HCl(3N、440mL、1.32mol)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)により、反応が完了したことが示された。混合物を真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 5:1〜3:1)を介して精製すると、化合物H−1−4(188g、95.0%)がオフホワイト色の固体として得られた。
(E)−3−(ジメチルアミノ)−1−(1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)プロプ−2−エン−1−オン(H−1−5)の調製
Figure 0004792126
化合物H−1−4(97.5g、0.325mol)のDMF−DMA(500mL)中の混合物をN下に一晩還流させた。TLC(石油エーテル/EtOAc 1:1)により、反応が完了したことが示された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をEtOAcで洗浄すると、化合物H−1−5(35g、30.3%)が黄色の固体として、粗製の化合物H−1−5(90g)が茶色のオイルとして得られた。
1−(フェニルスルホニル)−5−(1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(H−1−6)の調製
Figure 0004792126
化合物H−1−5(50g、0.14mol)のEtOH(200mL)中の混合物に、化合物5B(6.8g、0.21mol)をN下に加えた。添加の後に、混合物を一晩還流させた。TLC(石油エーテル/EtOAc 1:1)により、反応が完了したことが示された。EtOHの溶媒の約半分を真空除去し、生じた混合物を濾過した。ケークを真空中で乾燥させると、化合物H−1−6(34g、75%)が灰色の固体として得られた。
5−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(H−1−7)の調製
Figure 0004792126
NaH(2.96g、74.1mmol、オイル中60%)のDMF(200mL)中の混合物に、化合物H−1−6(20g、61.7mmol)を0℃でN下に少量ずつ加えた。0℃で0.5時間攪拌した後に、ヨウ化イソプロピル(31.5g、185.2mmol)を混合物に0℃で滴加した。生じた混合物を0℃で0.5時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 1:1)により、大部分の化合物H−1−6が消費されたことが示された。反応混合物を氷冷飽和NHCl(1000mL)に注いだ。混合物をEtOAc(400mL)で抽出した。水性層をKCOを用いてpH約8まで塩基性にし、NaClで飽和させ、EtOAc(400mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(400mL×5)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 10:1)を介して精製すると、化合物H−1−7(9g、38.1%)が白色の固体として、粗製の化合物H−1−7(3g)が茶色のオイルとして得られた。
5−(4−ブロモ−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(H−1−8)の調製
Figure 0004792126
化合物H−1−7(5g、14mmol)のCHCl(100mL)溶液に、NBS(2.8g、16mmol)をN下に加えた。添加の後に、混合物を室温で3時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)により、反応が完了したことが示された。反応混合物を真空濃縮した。残渣に、EtOAc(200mL)を加えた。混合物を水(200mL)および飽和NaCl水溶液(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空濃縮した。残渣を石油エーテル/EtOAc(3:1、15mL)で洗浄すると、粗製の化合物H−1−8(4.5g、72%)が黄色の固体として得られた。粗製の固体をCHCl/石油エーテル(1:20、50mL)から再結晶化させると、純粋な化合物H−1−8(4.35g、70%)がオフホワイト色の固体として得られた。
5−(4−ブロモ−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(H−1−9)の調製
Figure 0004792126
KOHの水8ml溶液を、Bs保護されたアザインドール(H−1−8)のEtOH50ml懸濁液に加えた。室温で一晩攪拌した。反応を回転蒸発により濃縮した。濃縮された反応混合物をEtOAcおよび飽和NaCl水溶液で希釈し、層を分離した。水性層をEtOAcで再抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO上で乾燥させた。溶液を濾過し、減圧下に濃縮すると、黄色の固体が得られた。TBME(2×)で摩砕すると、H−1−9 3.37gが黄色の固体として得られた。生成物をさらに精製することなく次のステップで使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.47 (d,
J=6.82 Hz, 6 H) 4.36 - 4.66 (m, 1 H) 6.53 (d, J=2.53 Hz, 1 H) 7.40 - 7.60 (m, 1
H) 8.15 (s, 1 H) 8.30 (d, J=2.02 Hz, 1 H) 8.61 (d, J=2.02 Hz, 1 H) 11.76 (br.
s., 1 H).
4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(H−1−10)の調製
Figure 0004792126
ピラゾールH−1−9(400mg、1.31mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン(375mg、1.70mmol)および1Nの炭酸ナトリウム(4ml、4mmol)のDME5mL中の混合物を窒素で5分間掃気した。次いで、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(96mg、0.131mmol)を加え、混合物を油浴中で加熱した。5分以内に反応は暗色になった。80℃での加熱をさらに18時間継続し、この時点で、さらなる4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン150mgおよびさらなる1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド25mgを加えた。脱ガスの後に、反応を密閉し、マイクロ波中に80℃で60分間置いた。混合物を濾過し、固体を水およびMeOHですすいだ。濾液を酢酸エチルと飽和NaCl水溶液に分配した。水性層を酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を水、飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、真空下に濃縮して、粗製の茶色オイル(570mg)にし、これを、逆相HPLCにより精製すると、H−1−10 51mg(収率12%)が白色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.50 (d,
J=6.57 Hz, 6 H) 4.45 - 4.65 (s, 1 H) 5.79 (s, 2 H) 6.25 - 6.38 (m, 2 H) 6.45
(dd, J=3.41, 1.89 Hz, 1 H) 7.40 - 7.55 (m, 1 H) 7.71 - 7.86 (m, 1 H) 7.95 (d,
J=2.02 Hz, 1 H) 8.09 (s, 1 H) 8.22 (d, J=1.77 Hz, 1 H) 11.68 (br. s., 1 H).
4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(H−1)の調製
Figure 0004792126
4−(1−イソプロピル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(H−1−10)(40mg、0.13mmol)およびN−クロロスクシンイミド(19.3mg、0.14mmol)のCHCl(2ml)中の混合物を室温で18時間攪拌した。さらなるポーションのN−クロロスクシンイミド(5mg、0.04mmol)を加え、攪拌を室温でさらに4時間継続した。反応を減圧下に濃縮し、残渣を逆相HPLCにより精製すると、4−(3−(3−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(H−1)14mg(収率31%)が白色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.51 (d,
J=6.82 Hz, 6 H) 4.43 - 4.69 (m, 1 H) 6.22 - 6.63 (m, 4 H) 7.72 (d, J=2.78 Hz, 1
H) 7.82 (d, J=5.81 Hz, 1 H) 7.92 (d, J=1.77 Hz, 1 H) 8.23 (s, 1 H) 8.30 (d,
J=2.02 Hz, 1 H) 12.08 (d, J=1.77 Hz, 1 H).
(実施例I−1)
(2S)−1−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オールの調製
I−1−1の調製
Figure 0004792126
5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−アミン(4.05g、19.8mmol)の無水THF70mL溶液に、DMAP(1.24g、10.1mmol)を、続いて、boc無水物(10.4g、47.6mmol)を1回で室温で加えた。生じた混合物を室温で攪拌した。TLCにより、出発物質が無くなったら、反応混合物を減圧下に濃縮して、コハク色のオイルにした。オイル残渣を3:1のヘキサン/EtOAc中でスラリー化すると、沈澱物が生じ、これを集めた。沈澱物をEtOAcに溶かし、pHが約5になるように多少の0.5NのHClを含む飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮した。粗製の生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(3:1のヘキサン/EtOAcで溶離)により精製すると、化合物I−1−1 5.40gが白色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.36 (s, 18
H) 3.99 (s, 3 H) 8.37 (s, 1 H).
(2S)−1−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(トリメチルスタンニル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール(I−1−2)の調製
Figure 0004792126
(2S)−1−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール(2.0g、4.9mmol)およびヘキサメチルジスズ(1.9g、5.9mmol)のトルエン(15mL)溶液を、窒素バブラーで5分間脱ガスし、その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(566mg、0.489mmol)を加えた。生じた混合物を20mLマイクロ波反応バイアルに密閉し、油浴中、90℃で18時間、次いで110℃で2時間加熱した。混合物を油浴から外し、室温に冷却した。混合物をシリカゲルにそのまま負荷し、ジクロロメタン中0〜35%の酢酸エチルの勾配を溶離剤として使用して精製すると、I−1−3 1.26g(58%)がオイルとして得られた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.17 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 7.99 (s, 1 H), 6.68 (d, J=5.31 Hz, 1
H), 6.15 (tt, J=55.52, 4.55, 4.42 Hz, 1 H), 5.23 (br. t, J=5.31 Hz, 1 H), 4.56
(td, J=13.52, 4.29 Hz, 2 H), 3.91 - 4.17 (m, 1 H), 3.51 - 3.75 (m, 1 H), 3.28 -
3.48 (m, 1 H), 1.25 (d, J=6.32 Hz, 3 H), 0.36 (t, J=28.55 Hz, 9 H)
(2S)−1−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール(I−1)の調製
Figure 0004792126
ジ−tert−ブチル(5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)イミドジカーボネート(517mg、1.28mmol)、(2S)−1−({4−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−(トリメチルスタンニル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール(570mg、1.28mmol)、ヨウ化銅(5mg、0.026mmol)のDMF(13mL)中の混合物をNバブラーを用いて数分間脱酸素化し、その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(74mg、0.064mmol)を加えた。混合物をマイクロ波バイアルに密閉し、油浴中、100℃で18時間加熱した。次いで、この混合物をマイクロ波中、170℃で20分間加熱して、tert−ブトキシカルボニル基を加熱分解した。混合物を酢酸エチルと飽和NaCl水溶液に分配した。多少の暗色の不溶性固体はどちらの相にも入らず、濾過により除去した。層を分離し、水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水および飽和NaCl水溶液でそれぞれ1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、最小体積まで減らした。次いで、残渣をシリカゲルで、tert−ブチルメチルエーテルおよびジクロロメタン(1:1)の混合物中0〜8%のメタノール(10%水酸化アンモニウムを含有)の勾配を溶離剤として使用して精製した。tert−ブトキシカルボニル基をまだ含有する少量の生成物がカラムから回収された。この物質をメタノール中10%の塩酸で70℃で2時間処理して、脱保護を完了した。混合物を重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルに分配した。水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水(1×)、飽和NaCl水溶液(1×)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、最小体積まで減らした。次いで、残渣をシリカゲルで同様の方法で精製すると、生成物の第2バッチが得られた。バッチを合わせ、メタノールおよび水の混合物に溶かし、次いで、凍結乾燥させると、(2S)−1−({4−[3−(5−アミノ−6−メトキシピラジン−2−イル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリミジン−2−イル}アミノ)プロパン−2−オール(I−1)180mg(33%)がフワフワした白色の固体として得られた。1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ ppm 8.05 - 8.15 (m, 2 H), 7.83 (s, 1 H), 6.65 (d, J=5.31 Hz, 1 H),
6.27 (tt, J=54.95, 3.79 Hz, 1 H), 5.73 (br. t, J=4.93 Hz, 1 H), 5.34 (br. s., 2
H), 4.58 (td, J=14.72, 3.66 Hz, 2 H), 3.81 (br. s., 1 H), 3.76 (s, 3 H), 3.54
(br. s., 1 H), 3.27 - 3.41 (br. m, 1 H), 3.06 - 3.23 (br. m, 1 H), 1.08 (d,
J=6.32 Hz, 3 H).
(2S)−1−(4−(1−(2,2−ジフルオロエチル)−3−ヨード−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)プロパン−2−オール(I−1−2)の調製
ステップ1:
Figure 0004792126
化合物I−1−2a(22g、69.2mmol)、1,1−ジフルオロ−2−ヨードエタン(16g、83.3mmol)およびKCO(19.2g、0.138mol)のDMF(80mL)中の混合物を30℃で一晩攪拌した。TLC(EtOAc/石油エーテル=1:4)により、反応が完了したことが示されたら、DMFを減圧下に蒸発させた。残渣をEtOAc(500mL)に入れた。混合物をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗製の生成物が得られ、これを、SFCを介して精製すると、生成物(12.1g、45.8%)が黄色の固体として得られた。
ステップ2:
Figure 0004792126
I−1−2b(10g、26.2mmol)のTHF(100mL)および水(100mL)中の溶液に、オキソン(24g、39.1mmol)を0〜5℃で加えた。添加の後に、混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(EtOAc/石油エーテル=1:2)により、反応が完了したことが示され、混合物を1/2の体積まで濃縮し、次いで、EtOAc(200mL)を加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、I−1−2c(10.9g、100%)が黄色の固体として得られた。
ステップ3:
Figure 0004792126
I−1−2c(10.9g、26.3mmol)および(S)−1−アミノプロパン−2−オール(7.9g、0.105mol)のTHF(100mL)中の混合物を一晩還流加熱した。TLC(CHCl:MeOH=10:1)により反応が完了したことが示されたら、EtOAc(300mL)およびブライン(100mL)を混合物に加え、層を分離した。有機層をブライン(80mL×5)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、生成物I−1−2(10.1g、93.9%)が淡色の固体として得られた。
Figure 0004792126
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Figure 0004792126
Figure 0004792126
Figure 0004792126
Figure 0004792126
(実施例J)
Raf生化学的アッセイ
本発明の化合物をb−Rafに対する効力に関して、in vitroキナーゼアッセイを使用して評価した。Rafキナーゼ活性を、ATPから特異的Raf基質Mek1への放射線標識32−Pホスフェートの移動を決定することによりin vitroで測定する。全長野生型b−Rafを組換え形態で発現させ、細菌または昆虫細胞から精製する。組換えMek1は、E.コリ(E.coli)細菌細胞から精製する。一アッセイ形式(G1と称される)では、全長野生型Mek1を、b−Raf基質として使用する。第2アッセイ形式(G2と称される)では、全長K97R Mek1突然変異体をb−Raf基質として使用する。
in vitroキナーゼアッセイを、50mMのHepes(pH7.4)、5nMのb−Raf、0.8μMのMek1、10mMのMgCl2、25μMのATP、0.002%(v/v)のTween−20、5μg/mLのロイペプチン、1.2mMのDTT、2%(v/v)のDMSO、0.2〜1.0μCiの[γ−32P]ATPを1ウェル当たり含有する溶液中で行う。
アッセイを、96ウェルポリプロピレン丸底プレートのウェルで行い、ここで、各ウェルは、アッセイミックス43.5μLおよび阻害剤化合物またはDMSO媒体1.5μLを含有する。b−Rafミックス15μLを加え、プレートをプレート振盪機上で振盪し、周囲温度で10分間予備インキュベーションする。ATPミックス15μLを加え、振盪することにより、反応を開始する。40分後に、0.5MのEDTA(pH7.4)25μLを加えることにより、反応を停止する。
停止した反応物60μLを、96ウェルナイロン66Biodyne AメンブレンSilent Screenフィルタープレート(Nalge/Nunc:256081)のウェルに移す。ウェルを濾過し、0.85%リン酸で5回洗浄する。フィルターを、0.85%リン酸約50mLを伴うトレイに入れ、軌道振盪機上で10分間静かに回転させる。手順を、新たな0.85%リン酸で一度繰り返す。ATPミックス0.5μLの5つの試料もまた、特異的活性を算出するために濾紙上にスポットする。フィルターを1時間空気乾燥させ、Amersham Biosciences Storage Phosphor Screen上のセロファンラップの間に挟み、少なくとも一晩にわたって展開させる。Molecular Dynamics Storm 840 phosphoimagerを使用して、イメージを読み取る。スポットの体積を、ImageQuant5.1を使用して算出する。
[32−P]ATPの特異的活性、Mek1への32−P導入およびb−Raf濃度から、Rafキナーゼ活性を算出する。
(実施例K)
Raf細胞アッセイ
本発明の化合物をb−Rafに対する効力に関して、細胞アッセイを使用して次のように評価した。細胞におけるRafキナーゼの活性を、in vivoでRafキナーゼによりリン酸化される部位であるセリン217/221でのMek1/2のリン酸化レベルを測定することにより決定する。Mek1/2 Serリン酸化は、抗ホスホ−Mek1/2抗体(Cell Signaling #9121)を使用してELISA形式で測定する。
健康な発育ヒト黒色腫A2058細胞(b−Raf突然変異を内包する)をアッセイのために使用する。A2058細胞を10%FBS DMEM媒体中で増殖させる。細胞が85%+コンフルエンスに近くなったら、細胞をPBSで1回すすぎ、トリプシン/EDTAで3分間トリプシン処理する。細胞を10%FBS DMEMに再懸濁させ、1000rpmで5分間遠心分離する。細胞を10% FBS DMEMに再懸濁させ、細胞カウンターでカウントする。細胞を50000細胞/ウェルで、10%FBS DMEM中100μL/ウェルの体積で、96ウェル平底プレートに播種する。陰性対照ウェルには、細胞なしで、10%FBS DMEM媒体100μLのみを与える。プレートを、細胞培養インキュベーター中、5%CO、37℃で一晩インキュベーションする。
2日目に、試験化合物を、10%FBS DMEM媒体中で調製し、11種の試験濃度のために1:3で連続希釈する。化合物の各濃度を二重に試験する。化合物溶液を25μL/ウェルで、細胞プレート中の対応するウェルに加え、媒体(10%FBS DMEM中0.5%のDMSO)25μL/ウェルを陰性対照ウェル(無細胞)および陽性対照ウェル(化合物なしの細胞)に加える。プレートを、細胞培養インキュベーター中、5%CO、37℃で1時間インキュベーションする。1時間のインキュベーションの後に、媒体を除去し、細胞溶解緩衝液100μL/ウェルを細胞プレートに加え、プレートを室温で15分間振盪する。15分後に、細胞溶解産物をELISAプレート(抗−Mek1抗体でプレコーティング、Cell Signaling #2352)に移し、プレートを静かに振盪しながら室温で2時間インキュベーションする。2時間後に、ウェルの内容物を吸引し、ウェルを洗浄緩衝液で4回洗浄する。ホスホ−Mek1/2検出抗体(Cell Signaling #9121)100μLを各ウェルに加え、プレートを静かに振盪しながら室温で1時間インキュベーションする。1時間後に、ウェルを吸引し、洗浄緩衝液で4回洗浄する。抗ウサギIgG HRP−結合抗体(Cell Signaling #7074)100μLを各ウェルに加え、プレートを静かに振盪しながら室温で1時間インキュベーションする。1時間後に、ウェルの内容物を吸引し、ウェルを洗浄緩衝液で4回洗浄する。TMB基質溶液(Sigma #T0440)100μLを各ウェルに加え、プレートを静かに振盪しながら室温で10から20分間インキュベーションする。発色の後に、停止溶液(1Nの塩酸)100μLを各ウェルに加えて、発色を停止する。プレートを450nmで、ELISAプレートリーダーで読み取る。
Figure 0004792126
Figure 0004792126
Figure 0004792126

Claims (3)

  1. 下記に示される化合物
    Figure 0004792126
    または薬学的に許容できるその塩。
  2. 請求項1に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩および薬学的に許容できる担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
  3. 異常な細胞増殖を治療するための、請求項2に記載の医薬組成物。
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