JP4789302B2 - 染毛剤収納容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、染料を含有する酸化染毛剤の第1剤を内部に収納する染毛剤収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酸化染毛剤の第1剤を収納する収納容器としては、従来、チューブ容器やエアゾール缶等が使用されている。このチューブ容器は、アルミニウムの金属からなる容器に、エポキシフェノール系樹脂による内面塗装が施されており、第1剤が内部に収納されるようになっている。また、エアゾール缶は、アルミニウムの金属からなる外容器に、ポリエチレン等の合成樹脂からなる内容器が内設された構成となっており、第1剤は内容器の内部に収納されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の収納容器は、使用後はそのまま廃棄物として処分されており、環境保護の面で問題があると共に、内部の視認性が悪いため、内容物が何であるのか確認できないという問題があった。
【0004】
また、エアゾール缶は、内容器が外容器に内設された複雑な構成であるため、製造コストが嵩むという問題があった。
【0005】
さらに、チューブ容器は中身を絞り出すのにやや力が必要なため、高齢者等には使用しにくいという問題があった。また、エアゾール缶も同様に高齢者には操作がやや困難であるという問題があった。
【0006】
そこで、上記の問題を解決する方法として、包装袋に酸化染毛剤を収納する試みがなされている。この包装袋は、シート素材によって扁平袋状に形成され、シャンプーやリンス等の携帯用容器として従来より使用されているものである。
【0007】
しかし、この包装袋に酸化染毛剤の第1剤を収納した場合には、第1剤に配合された染料やアンモニア等がシート材に浸透して包装袋の外に漏出してしまい、包装袋の中身を安定して保存することができないという問題があった。
【0008】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、酸化染毛剤の第1剤の保存安定性を向上させることができる染毛剤収納容器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の染毛剤収納容器は、酸化染毛剤の第1剤を収納する染毛剤収納容器であって、前記収納容器が、少なくとも3層の積層構造を有し、最外層が無機物を蒸着してなる飽和ポリエステル樹脂層であり、中間層がエチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミド系2軸延伸樹脂層であり、最内層がポリオレフィン系樹脂層であることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2に記載の発明の染毛剤収納容器は、請求項1に記載の発明において、前記無機物を蒸着してなる飽和ポリエステル樹脂層の厚さが5〜20μmで、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミド系2軸延伸樹脂層の厚さが5〜25μmで、前記ポリオレフィン系樹脂層の厚さが20〜200μmであることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図1に従って説明する。
【0012】
図1(a)、(b)に示すように、この染毛剤収納容器11は、最外層12に無機物を蒸着してなる飽和ポリエステル樹脂層を配し、中間層13にエチレン−ビニルアルコール共重合体層13aまたはポリアミド系2軸延伸樹脂層13bを配し、最内層14にポリオレフィン系樹脂層14aを配した少なくとも3層の積層構造を備えている。そして、容器本体には酸化染毛剤の第1剤が収納されている。
【0013】
最外層12は飽和ポリエステル樹脂層12aとその内面に蒸着された無機物蒸着層12bとから形成される。
【0014】
飽和ポリエステル樹脂層12aの形成材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)がより好ましい。
【0015】
また、飽和ポリエステル樹脂12aに代わる形成材料としては、延伸ナイロン、延伸ポリビニルアルコール、延伸ポリプロピレンなどが挙げられる。
【0016】
無機物蒸着層12bを形成する無機物としては、酸化ケイ素(SiO)、アルミナ(Al)等が挙げられる。これらはいずれも高いバリアー性を有するとともに透明性も有している。そして、飽和ポリエステル樹脂層12aに高いバリアー性を付与するとともに、良好な廃棄性を付与するものである。
【0017】
無機物蒸着層12bの厚さは、通常50〜5,000オングストロームが好ましい。この厚さが50オングストローム未満であると十分なバリアー性が得られない。一方、5,000オングストロームを超えても、それに相当する効果は得られず、かえって製造コストの点で不利となる。
【0018】
無機物蒸着層12bの形成に用いられる蒸着方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマ蒸着法、化学的気相蒸着法(CVD法)等が挙げられる。
【0019】
最外層12の厚さは、5〜20μmが好ましい。この厚さが5μm未満であると耐水性が得られない。一方、20μmを超えても、それに相当する効果は得られず、かえって製造コストの点で不利となる。
【0020】
中間層13は、エチレン−ビニルアルコール共重合体層13aまたはポリアミド系2軸延伸樹脂層13bで形成される。そして前記エチレン−ビニルアルコール共重合体層13aおよびポリアミド系2軸延伸樹脂層13bは、バリアー性を有している。ここで、バリアー性とは、ガスバリアー性、揮発性物質の耐透過性、および液状物質の耐透過性等をいう。
【0021】
ポリアミド系2軸延伸樹脂層13bの形成材料としては、強度、柔軟性に優れた二軸延伸ナイロンが好ましい。
【0022】
中間層13の厚さは、5〜25μmが好ましい。この厚さが5μm未満であるとバリアー性が得られない。一方、25μmを超えても、それに相当する効果は得られず、かえって製造コストの点で不利となる。
【0023】
最内層14は、ポリオレフィン系樹脂層14aで形成される。そして前記ポリオレフィン系樹脂層14aは耐水性、耐薬品性を有している。
【0024】
ポリオレフィン系樹脂層14aの形成材料としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂等が挙げられる。これらの中でも、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー樹脂が好ましい。
【0025】
最内層を形成するポリオレフィン系樹脂層14aの厚さは、20〜200μmが好ましい。この厚さが20μm未満であると十分な耐水性、耐薬品性が得られない。一方、200μmを超えても、それに相当する効果は得られず、かえって製造コストの点で不利となる。
【0026】
また、最外層12、中間層13および最内層14の各層間は接着され、積層されている。各層間の接着方法としては、ドライラミネーション法が好適に採用される。
【0027】
また、この染毛剤収納容器11の最外層12又は中間層13には印刷を施すことが可能であり、好適に採用可能な印刷方法としては、例えばグラビア印刷法が挙げられる。
【0028】
また、容器の形状としては、スタンディングパウチ、パウチ、ボトル、チューブ等が挙げられる。これらの中でも、スタンディングパウチ、パウチがより好ましい。
【0029】
次に、酸化染毛剤の第1剤及び第2剤に配合される各種成分について説明する。
酸化染毛剤の第1剤に配合される酸化染料中間体としては、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、トルイレンジアミン類、アミノニトロフェノール類、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類等及びそれらの塩類から選ばれた少なくとも一種が使用される。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。これらの中でもパラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、N−フェニル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロパラフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミン酸及びそれらの塩類が染毛力の点から好ましい。
【0030】
酸化染料中間体の配合量は、第1剤の全重量に対して0.01〜15重量%が好ましく、0.01重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られず、15重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには0.1〜10重量%が特に好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染毛効果が得られる。一方、10重量%を越えた場合は染毛効果の上昇は少なくなる。
【0031】
また、カップラーとして、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、ジフェニルアミン、パラメチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール等及びそれらの塩から選ばれた少なくとも一種を第1剤に配合してもよい。
【0032】
その配合量は0.01〜10重量%が好ましく、0.01重量%よりも少ないと十分な染色性が得られず、10重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには0.1〜5重量%が特に好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色性が得られる。一方、5重量%を越えた場合は染色性の上昇は少なくなる。その他、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されたものを適宜配合してもよい。
【0033】
第1剤に配合される直接染料としては、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、4−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、ピクラミン酸、1−アミノ−4−メチルアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクリン酸及びそれらの塩、並びに、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた酸性染料である、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、黒色401号等から選ばれた少なくとも一種が使用される。そして、この直接染料を配合することにより、染め上がり及び染色性に、より優れた効果が得られる。
【0034】
直接染料の配合量は0.001〜10重量%が好ましく、0.001重量%よりも少ないと十分な染め上がり及び染色性が得られず、10重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには、0.01〜5重量%が特に好ましく、0.01重量%以上配合することにより、より優れた染め上がり及び染色性が得られる。一方、5重量%を越えた場合は染め上がり及び染色性の上昇は少なくなる。
【0035】
第1剤に配合されるアルカリ剤としては、アンモニア、アルカノールアミン類(トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等から選ばれる少なくとも一種が使用される。更にそれらを組み合わせて緩衝溶液としても良い。そして、第1剤のpHはpH8〜11に調整される。
【0036】
第2剤に配合される過酸化水素の配合量は、第2剤の全重量に対して0.1〜9重量%が好ましく、0.1重量%よりも少ないと良好な染毛効果あるいはブリーチ効果が得られず、9重量%を越えると毛髪の損傷のおそれがある。さらには、2.0〜6.0重量%が特に好ましく、2.0重量%以上配合することにより、優れた染毛力あるいはブリーチ効果が得られる。一方、6.0重量%以下にすることにより毛髪の損傷のおそれがより少なくなる。
【0037】
第2剤に配合される安定剤としては、例えば、フェナセチン、EDTA、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸、パラベン等から選ばれた少なくとも一種が使用される。
【0038】
第2剤に配合されるpH調整剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸等が使用され、第2剤のpHは2〜6、好ましくは3〜5に調整される。
【0039】
次に、前記のように構成された染毛剤収納容器11の作用について説明する。
さて、酸化染毛剤の第1剤を実施形態の染毛剤収納容器11に収納した状態で保存しているとき、第1剤中の染料やアンモニアが内側から徐々に最内層14に浸透し、外部に漏出しようとする。しかし、染料やアンモニアは染毛剤収納容器11の表面へ浸透することはできないため、第1剤中の染料やアンモニアの量が保存時に減少するおそれはない。
【0040】
以上のように、この実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・ 実施形態の染毛剤収納容器11は、中間層13の外面に無機物を蒸着した飽和ポリエステル樹脂層を、内面にポリオレフィン系樹脂層14aを接合した素材によって形成されている。
【0041】
そして、無機物を蒸着した飽和ポリエステル樹脂層は、第1剤中の染料を浸透させない特性を有すると共に、外部からの酸素や水分等の浸透を防止する特性を有している。このため、第1剤中の染料が容器本体の表面まで浸透するのを防止することができるとともに、外部からの酸素による容器本体内での染料の酸化(黒変)を防止することができる。
【0042】
また、最外層12、中間層13は、第1剤中のアンモニアの浸透を防止する特性を有している。このため、第1剤中のアンモニアが保存時に次第に減少するのを防止することができる。よって、酸化染毛剤の第1剤の保存安定性を向上させることができる。
【0043】
・ 実施形態の染毛剤収納容器11は、透明性を有する素材によって形成されている。このため、内容物の残量を容易に確認することができると共に、収納されている内容物が何であるのかを、外から見ただけで容易に確認することができる。則ち、二剤式の酸化染毛剤の場合、第1剤と第2剤を見間違えることはない。
【0044】
・ 実施形態の染毛剤収納容器11は、環境に対しクリーンな素材によって形成されている。このため、焼却時にダイオキシン等を発生することがなく、焼却残査も極めて少ない。
【0045】
・ 実施形態の染毛剤収納容器11は、三枚の樹脂素材を接合することによって形成されている。このため、構成が簡単であり、従来のエアゾール缶やチューブ容器に比べて材料コストや製造コストの低減を図ることができる。
【0046】
以下、前記実施形態をさらに具体化した実施例について説明する。
実施例1および比較例1,2においては、第1容器と第2容器を別体で形成し、それぞれ表1に示す材質(左端が外層側、右端が内層側を示す)からなる樹脂素材によって第1容器と第2容器を形成した。そして、第1容器と第2容器に酸化染毛剤の第1剤と第2剤をそれぞれ収納して45℃恒温槽にて三ヶ月間保存した後、第1容器の表面への染料の浸透の有無及び毛束に対する染毛効果について評価した。その結果を表1に示す。
【0047】
なお、第1容器は、最外層の厚さを略12μm、中間層の厚さを略15μm、最内層の厚さを略50μmとしたものを使用した。
【0048】
また、第1剤としては、パラフェニレンジアミンを2.0重量%、レゾルシンを1.0重量%、ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテルを3.0重量%、セトステアリルアルコールを8.0重量%、流動パラフィンを2.0重量%、アンモニア水をpH9とする量、精製水を残部配合したものを使用した。また、第2剤としては、過酸化水素を6.0重量%、EDTAを0.5重量%、セタノールを2.0重量%、アルキル硫酸ナトリウムを0.5重量%、フェナセチンを0.1重量%、精製水を残部配合したものを使用した。
【0049】
また、第1容器への着色は目視により評価し、第1容器の表面に染料の浸透がなく、着色が認められない場合には○、染料の浸透がややあり、斑点状の着色が認められる場合には△、染料の浸透があり、かなりの着色が認められる場合には×で示した。染毛効果も目視により評価し、保存前の染毛剤を使ったときの染毛効果と比較して、期待する染毛効果が得られた場合には○、やや異なる染毛効果が得られた場合には△、かなり異なる染毛効果となった場合には×で示した。
【表1】
Figure 0004789302
【0050】
表1の結果より、実施例1において、第1容器の表面への染料の浸透がなく、また染毛効果も良好であることが示された。即ち、PET−Al層とO−Ny層をそれぞれ最外層、中間層に配置した積層容器の場合、第1剤の保存安定性が良好であることが示された。
【0051】
また、比較例1においては、第1容器の表面への染料の浸透が認められ、また染毛効果もやや不良であることが示された。即ち、アルミナ蒸着をしないPET樹脂層を最外層に配置して、第1容器を形成した場合、第1剤の保存安定性が不良であることが示された。
【0052】
また、比較例2においては、染毛効果が不良であることが示された。則ち、2軸延伸ナイロン層を含まない層構成で、第1容器を形成した場合、第1剤の保存安定性が不良であることが示された。
【0053】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 実施形態の染毛剤収納容器11を中央で連結した一対の第1包装袋と第2包装袋とで構成すること。このように構成した場合、酸化染毛剤の第1剤と第2剤をそれぞれ収納することができる。
【0054】
・ 実施形態の染毛剤収納容器11を自立性を有するスタンディングパウチ容器として形成すること。このように構成した場合、詰替容器としても、本体容器としても使用することができる。
【0055】
・ 実施形態の染毛剤収納容器11の層構成を、最外層から最内層の順に、例えば、無機物蒸着PET層/EVOH/O−Ny/ポリオレフィン系樹脂層、無機物蒸着PET層/O−Ny/EVOH/ポリオレフィン系樹脂層、無機物蒸着PET層/O−Ny/O−PP(延伸ポリプロピレン)/ポリオレフィン系樹脂層、無機物蒸着PET層/EVOH/O−PP/ポリオレフィン系樹脂層等として形成すること。このように構成した場合、よりバリアー性を向上させることができる。
【0056】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記収納容器が、透明性を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の染毛剤収納容器。このように構成した場合、内容物の残量を容易に確認することができると共に、収納されている内容物が何であるのかを、外から見ただけで容易に確認することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の染毛剤収納容器によれば、酸化染毛剤の第1剤の保存安定性を向上させることができる。
【0058】
請求項2に記載の発明の染毛剤収納容器によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、コストメリットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はこの発明の染毛剤収納容器の第1実施形態を示す斜視図、(b)はその構成素材の断面図。
【符号の説明】
11…染毛剤収納容器、12…最外層、12a…飽和ポリエステル樹脂層、12b…無機物蒸着層、13…中間層、14…最内層

Claims (3)

  1. 染料を含有する酸化染毛剤の第1剤を収納した染毛剤収納容器であって、前記収納容器が、少なくとも3層の積層構造を有し、最外層がアルミナ(Al を蒸着してなる飽和ポリエステル樹脂層であり、中間層がエチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミド系2軸延伸樹脂層であり、最内層がポリオレフィン系樹脂層であることを特徴とする染毛剤収納容器。
  2. 前記酸化染毛剤の第1剤が、アルカリ剤としてアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミンから選ばれる1種以上を含有するものであることを特徴とする請求項1記載の染毛剤収納容器。
  3. 前記アルミナ(Al を蒸着してなる飽和ポリエステル樹脂層の厚さが5〜20μmで、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミド系2軸延伸樹脂層の厚さが5〜25μmで、前記ポリオレフィン系樹脂層の厚さが20〜200μmであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の染毛剤収納容器。
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