JP2001299440A - 染毛剤収納容器 - Google Patents

染毛剤収納容器

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JP2001299440A JP2000117691A JP2000117691A JP2001299440A JP 2001299440 A JP2001299440 A JP 2001299440A JP 2000117691 A JP2000117691 A JP 2000117691A JP 2000117691 A JP2000117691 A JP 2000117691A JP 2001299440 A JP2001299440 A JP 2001299440A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化染毛剤の第1剤の保存安定性を向上させ
ることができる染毛剤収納容器を提供する。 【解決手段】 染毛剤収納容器11は、少なくとも3層
の積層構造を有しており、その最外層が無機物を蒸着し
てなる飽和ポリエステル樹脂層であり、中間層がエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体13aまたはポリアミド
系2軸延伸樹脂層13bであり、最内層がポリオレフィ
ン系樹脂層14aであり、前記染毛剤収納容器11には
酸化染毛剤の第1剤が収納されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、染料を含有する
酸化染毛剤の第1剤を内部に収納する染毛剤収納容器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化染毛剤の第1剤を収納する収納容器
としては、従来、チューブ容器やエアゾール缶等が使用
されている。このチューブ容器は、アルミニウムの金属
からなる容器に、エポキシフェノール系樹脂による内面
塗装が施されており、第1剤が内部に収納されるように
なっている。また、エアゾール缶は、アルミニウムの金
属からなる外容器に、ポリエチレン等の合成樹脂からな
る内容器が内設された構成となっており、第1剤は内容
器の内部に収納されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
収納容器は、使用後はそのまま廃棄物として処分されて
おり、環境保護の面で問題があると共に、内部の視認性
が悪いため、内容物が何であるのか確認できないという
問題があった。
【0004】また、エアゾール缶は、内容器が外容器に
内設された複雑な構成であるため、製造コストが嵩むと
いう問題があった。
【0005】さらに、チューブ容器は中身を絞り出すの
にやや力が必要なため、高齢者等には使用しにくいとい
う問題があった。また、エアゾール缶も同様に高齢者に
は操作がやや困難であるという問題があった。
【0006】そこで、上記の問題を解決する方法とし
て、包装袋に酸化染毛剤を収納する試みがなされてい
る。この包装袋は、シート素材によって扁平袋状に形成
され、シャンプーやリンス等の携帯用容器として従来よ
り使用されているものである。
【0007】しかし、この包装袋に酸化染毛剤の第1剤
を収納した場合には、第1剤に配合された染料やアンモ
ニア等がシート材に浸透して包装袋の外に漏出してしま
い、包装袋の中身を安定して保存することができないと
いう問題があった。
【0008】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、酸化染毛剤の第1剤の保存安定性を向上
させることができる染毛剤収納容器を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の染毛剤収納容器は、酸化
染毛剤の第1剤を収納する染毛剤収納容器であって、前
記収納容器が、少なくとも3層の積層構造を有し、最外
層が無機物を蒸着してなる飽和ポリエステル樹脂層であ
り、中間層がエチレン−ビニルアルコール共重合体また
はポリアミド系2軸延伸樹脂層であり、最内層がポリオ
レフィン系樹脂層であることを特徴とするものである。
【0010】請求項2に記載の発明の染毛剤収納容器
は、請求項1に記載の発明において、前記無機物を蒸着
してなる飽和ポリエステル樹脂層の厚さが5〜20μm
で、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポ
リアミド系2軸延伸樹脂層の厚さが5〜25μmで、前
記ポリオレフィン系樹脂層の厚さが20〜200μmで
あることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図1
に従って説明する。
【0012】図1(a)、(b)に示すように、この染
毛剤収納容器11は、最外層12に無機物を蒸着してな
る飽和ポリエステル樹脂層を配し、中間層13にエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体層13aまたはポリアミ
ド系2軸延伸樹脂層13bを配し、最内層14にポリオ
レフィン系樹脂層14aを配した少なくとも3層の積層
構造を備えている。そして、容器本体には酸化染毛剤の
第1剤が収納されている。
【0013】最外層12は飽和ポリエステル樹脂層12
aとその内面に蒸着された無機物蒸着層12bとから形
成される。
【0014】飽和ポリエステル樹脂層12aの形成材料
としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレ
フタレート(PBT)等が挙げられる。これらの中で
も、ポリエチレンテレフタレート(PET)がより好ま
しい。
【0015】また、飽和ポリエステル樹脂12aに代わ
る形成材料としては、延伸ナイロン、延伸ポリビニルア
ルコール、延伸ポリプロピレンなどが挙げられる。
【0016】無機物蒸着層12bを形成する無機物とし
ては、酸化ケイ素(SiO)、アルミナ(Al
)等が挙げられる。これらはいずれも高いバリア
ー性を有するとともに透明性も有している。そして、飽
和ポリエステル樹脂層12aに高いバリアー性を付与す
るとともに、良好な廃棄性を付与するものである。
【0017】無機物蒸着層12bの厚さは、通常50〜
5,000オングストロームが好ましい。この厚さが5
0オングストローム未満であると十分なバリアー性が得
られない。一方、5,000オングストロームを超えて
も、それに相当する効果は得られず、かえって製造コス
トの点で不利となる。
【0018】無機物蒸着層12bの形成に用いられる蒸
着方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法、プラズマ蒸着法、化学的
気相蒸着法(CVD法)等が挙げられる。
【0019】最外層12の厚さは、5〜20μmが好ま
しい。この厚さが5μm未満であると耐水性が得られな
い。一方、20μmを超えても、それに相当する効果は
得られず、かえって製造コストの点で不利となる。
【0020】中間層13は、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体層13aまたはポリアミド系2軸延伸樹脂層
13bで形成される。そして前記エチレン−ビニルアル
コール共重合体層13aおよびポリアミド系2軸延伸樹
脂層13bは、バリアー性を有している。ここで、バリ
アー性とは、ガスバリアー性、揮発性物質の耐透過性、
および液状物質の耐透過性等をいう。
【0021】ポリアミド系2軸延伸樹脂層13bの形成
材料としては、強度、柔軟性に優れた二軸延伸ナイロン
が好ましい。
【0022】中間層13の厚さは、5〜25μmが好ま
しい。この厚さが5μm未満であるとバリアー性が得ら
れない。一方、25μmを超えても、それに相当する効
果は得られず、かえって製造コストの点で不利となる。
【0023】最内層14は、ポリオレフィン系樹脂層1
4aで形成される。そして前記ポリオレフィン系樹脂層
14aは耐水性、耐薬品性を有している。
【0024】ポリオレフィン系樹脂層14aの形成材料
としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポ
リエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリ
プロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合
体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体、アイオノマー樹脂等が挙げられる。これら
の中でも、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポ
リエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリ
プロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、アイオノマー樹脂が好ましい。
【0025】最内層を形成するポリオレフィン系樹脂層
14aの厚さは、20〜200μmが好ましい。この厚
さが20μm未満であると十分な耐水性、耐薬品性が得
られない。一方、200μmを超えても、それに相当す
る効果は得られず、かえって製造コストの点で不利とな
る。
【0026】また、最外層12、中間層13および最内
層14の各層間は接着され、積層されている。各層間の
接着方法としては、ドライラミネーション法が好適に採
用される。
【0027】また、この染毛剤収納容器11の最外層1
2又は中間層13には印刷を施すことが可能であり、好
適に採用可能な印刷方法としては、例えばグラビア印刷
法が挙げられる。
【0028】また、容器の形状としては、スタンディン
グパウチ、パウチ、ボトル、チューブ等が挙げられる。
これらの中でも、スタンディングパウチ、パウチがより
好ましい。
【0029】次に、酸化染毛剤の第1剤及び第2剤に配
合される各種成分について説明する。酸化染毛剤の第1
剤に配合される酸化染料中間体としては、フェニレンジ
アミン類、アミノフェノール類、トルイレンジアミン
類、アミノニトロフェノール類、ジフェニルアミン類、
ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジ
アミン類、ジアミノピリジン類等及びそれらの塩類から
選ばれた少なくとも一種が使用される。塩類としては塩
酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。これらの中でも
パラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン、
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレ
ンジアミン、N−フェニル−パラフェニレンジアミン、
4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロパラ
フェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレン
ジアミン、パラアミノフェノール、2,6−ジクロロパ
ラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミ
ン酸及びそれらの塩類が染毛力の点から好ましい。
【0030】酸化染料中間体の配合量は、第1剤の全重
量に対して0.01〜15重量%が好ましく、0.01
重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られず、15
重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではな
い。さらには0.1〜10重量%が特に好ましく、0.
1重量%以上配合することにより、より優れた染毛効果
が得られる。一方、10重量%を越えた場合は染毛効果
の上昇は少なくなる。
【0031】また、カップラーとして、レゾルシン、ピ
ロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタ
フェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、2,4
−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオー
ル、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−
ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−
ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、
5−アミノオルトクレゾール、ジフェニルアミン、パラ
メチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジ
アミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、
没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、
五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メ
チルフェノール等及びそれらの塩から選ばれた少なくと
も一種を第1剤に配合してもよい。
【0032】その配合量は0.01〜10重量%が好ま
しく、0.01重量%よりも少ないと十分な染色性が得
られず、10重量%を越えても、その効果は変わらず経
済的ではない。さらには0.1〜5重量%が特に好まし
く、0.1重量%以上配合することにより、より優れた
染色性が得られる。一方、5重量%を越えた場合は染色
性の上昇は少なくなる。その他、「医薬部外品原料規
格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載された
ものを適宜配合してもよい。
【0033】第1剤に配合される直接染料としては、4
−ニトロ−o−フェニレンジアミン、4−ニトロ−m−
フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジア
ミン、ピクラミン酸、1−アミノ−4−メチルアントラ
キノン、1,4−ジアミノアントラキノン、2−アミノ
−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェ
ノール、ピクリン酸及びそれらの塩、並びに、「医薬品
等に使用することができるタール色素を定める省令」
(昭和41年告示、厚生省)により定められた酸性染料
である、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色10
4号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、
赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、
赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、
赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色50
4号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202
号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄
色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄
色407号、だいだい色205号、だいだい色207
号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑
色205号、緑色401号、緑色402号、紫色401
号、青色1号、青色2号、青色202号、青色203
号、青色205号、かっ色201号、黒色401号等か
ら選ばれた少なくとも一種が使用される。そして、この
直接染料を配合することにより、染め上がり及び染色性
に、より優れた効果が得られる。
【0034】直接染料の配合量は0.001〜10重量
%が好ましく、0.001重量%よりも少ないと十分な
染め上がり及び染色性が得られず、10重量%を越えて
も、その効果は変わらず経済的ではない。さらには、
0.01〜5重量%が特に好ましく、0.01重量%以
上配合することにより、より優れた染め上がり及び染色
性が得られる。一方、5重量%を越えた場合は染め上が
り及び染色性の上昇は少なくなる。
【0035】第1剤に配合されるアルカリ剤としては、
アンモニア、アルカノールアミン類(トリエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、イ
ソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン
等)、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパ
ンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等)、塩基性アミノ酸(アル
ギニン、リジン等)及びそれらの塩等から選ばれる少な
くとも一種が使用される。更にそれらを組み合わせて緩
衝溶液としても良い。そして、第1剤のpHはpH8〜
11に調整される。
【0036】第2剤に配合される過酸化水素の配合量
は、第2剤の全重量に対して0.1〜9重量%が好まし
く、0.1重量%よりも少ないと良好な染毛効果あるい
はブリーチ効果が得られず、9重量%を越えると毛髪の
損傷のおそれがある。さらには、2.0〜6.0重量%
が特に好ましく、2.0重量%以上配合することによ
り、優れた染毛力あるいはブリーチ効果が得られる。一
方、6.0重量%以下にすることにより毛髪の損傷のお
それがより少なくなる。
【0037】第2剤に配合される安定剤としては、例え
ば、フェナセチン、EDTA、8−ヒドロキシキノリ
ン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツ
ール酸、尿酸、タンニン酸、パラベン等から選ばれた少
なくとも一種が使用される。
【0038】第2剤に配合されるpH調整剤としては、
例えば、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸
等が使用され、第2剤のpHは2〜6、好ましくは3〜
5に調整される。
【0039】次に、前記のように構成された染毛剤収納
容器11の作用について説明する。さて、酸化染毛剤の
第1剤を実施形態の染毛剤収納容器11に収納した状態
で保存しているとき、第1剤中の染料やアンモニアが内
側から徐々に最内層14に浸透し、外部に漏出しようと
する。しかし、染料やアンモニアは染毛剤収納容器11
の表面へ浸透することはできないため、第1剤中の染料
やアンモニアの量が保存時に減少するおそれはない。
【0040】以上のように、この実施形態によれば次の
ような効果が発揮される。 ・ 実施形態の染毛剤収納容器11は、中間層13の外
面に無機物を蒸着した飽和ポリエステル樹脂層を、内面
にポリオレフィン系樹脂層14aを接合した素材によっ
て形成されている。
【0041】そして、無機物を蒸着した飽和ポリエステ
ル樹脂層は、第1剤中の染料を浸透させない特性を有す
ると共に、外部からの酸素や水分等の浸透を防止する特
性を有している。このため、第1剤中の染料が容器本体
の表面まで浸透するのを防止することができるととも
に、外部からの酸素による容器本体内での染料の酸化
(黒変)を防止することができる。
【0042】また、最外層12、中間層13は、第1剤
中のアンモニアの浸透を防止する特性を有している。こ
のため、第1剤中のアンモニアが保存時に次第に減少す
るのを防止することができる。よって、酸化染毛剤の第
1剤の保存安定性を向上させることができる。
【0043】・ 実施形態の染毛剤収納容器11は、透
明性を有する素材によって形成されている。このため、
内容物の残量を容易に確認することができると共に、収
納されている内容物が何であるのかを、外から見ただけ
で容易に確認することができる。則ち、二剤式の酸化染
毛剤の場合、第1剤と第2剤を見間違えることはない。
【0044】・ 実施形態の染毛剤収納容器11は、環
境に対しクリーンな素材によって形成されている。この
ため、焼却時にダイオキシン等を発生することがなく、
焼却残査も極めて少ない。
【0045】・ 実施形態の染毛剤収納容器11は、三
枚の樹脂素材を接合することによって形成されている。
このため、構成が簡単であり、従来のエアゾール缶やチ
ューブ容器に比べて材料コストや製造コストの低減を図
ることができる。
【0046】以下、前記実施形態をさらに具体化した実
施例について説明する。実施例1および比較例1,2に
おいては、第1容器と第2容器を別体で形成し、それぞ
れ表1に示す材質(左端が外層側、右端が内層側を示
す)からなる樹脂素材によって第1容器と第2容器を形
成した。そして、第1容器と第2容器に酸化染毛剤の第
1剤と第2剤をそれぞれ収納して45℃恒温槽にて三ヶ
月間保存した後、第1容器の表面への染料の浸透の有無
及び毛束に対する染毛効果について評価した。その結果
を表1に示す。
【0047】なお、第1容器は、最外層の厚さを略12
μm、中間層の厚さを略15μm、最内層の厚さを略5
0μmとしたものを使用した。
【0048】また、第1剤としては、パラフェニレンジ
アミンを2.0重量%、レゾルシンを1.0重量%、ポ
リオキシエチレン(10)オレイルエーテルを3.0重
量%、セトステアリルアルコールを8.0重量%、流動
パラフィンを2.0重量%、アンモニア水をpH9とす
る量、精製水を残部配合したものを使用した。また、第
2剤としては、過酸化水素を6.0重量%、EDTAを
0.5重量%、セタノールを2.0重量%、アルキル硫
酸ナトリウムを0.5重量%、フェナセチンを0.1重
量%、精製水を残部配合したものを使用した。
【0049】また、第1容器への着色は目視により評価
し、第1容器の表面に染料の浸透がなく、着色が認めら
れない場合には○、染料の浸透がややあり、斑点状の着
色が認められる場合には△、染料の浸透があり、かなり
の着色が認められる場合には×で示した。染毛効果も目
視により評価し、保存前の染毛剤を使ったときの染毛効
果と比較して、期待する染毛効果が得られた場合には
○、やや異なる染毛効果が得られた場合には△、かなり
異なる染毛効果となった場合には×で示した。
【表1】
【0050】表1の結果より、実施例1において、第1
容器の表面への染料の浸透がなく、また染毛効果も良好
であることが示された。即ち、PET−Al層と
O−Ny層をそれぞれ最外層、中間層に配置した積層容
器の場合、第1剤の保存安定性が良好であることが示さ
れた。
【0051】また、比較例1においては、第1容器の表
面への染料の浸透が認められ、また染毛効果もやや不良
であることが示された。即ち、アルミナ蒸着をしないP
ET樹脂層を最外層に配置して、第1容器を形成した場
合、第1剤の保存安定性が不良であることが示された。
【0052】また、比較例2においては、染毛効果が不
良であることが示された。則ち、2軸延伸ナイロン層を
含まない層構成で、第1容器を形成した場合、第1剤の
保存安定性が不良であることが示された。
【0053】なお、本実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ 実施形態の染毛剤収納容器11を中央で連結した一
対の第1包装袋と第2包装袋とで構成すること。このよ
うに構成した場合、酸化染毛剤の第1剤と第2剤をそれ
ぞれ収納することができる。
【0054】・ 実施形態の染毛剤収納容器11を自立
性を有するスタンディングパウチ容器として形成するこ
と。このように構成した場合、詰替容器としても、本体
容器としても使用することができる。
【0055】・ 実施形態の染毛剤収納容器11の層構
成を、最外層から最内層の順に、例えば、無機物蒸着P
ET層/EVOH/O−Ny/ポリオレフィン系樹脂
層、無機物蒸着PET層/O−Ny/EVOH/ポリオ
レフィン系樹脂層、無機物蒸着PET層/O−Ny/O
−PP(延伸ポリプロピレン)/ポリオレフィン系樹脂
層、無機物蒸着PET層/EVOH/O−PP/ポリオ
レフィン系樹脂層等として形成すること。このように構
成した場合、よりバリアー性を向上させることができ
る。
【0056】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 ・ 前記収納容器が、透明性を有することを特徴とする
請求項1又は請求項2に記載の染毛剤収納容器。このよ
うに構成した場合、内容物の残量を容易に確認すること
ができると共に、収納されている内容物が何であるのか
を、外から見ただけで容易に確認することができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明の
染毛剤収納容器によれば、酸化染毛剤の第1剤の保存安
定性を向上させることができる。
【0058】請求項2に記載の発明の染毛剤収納容器に
よれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、コストメ
リットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はこの発明の染毛剤収納容器の第1実
施形態を示す斜視図、(b)はその構成素材の断面図。
【符号の説明】
11…染毛剤収納容器、12…最外層、12a…飽和ポ
リエステル樹脂層、12b…無機物蒸着層、13…中間
層、14…最内層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/32 B32B 27/32 D 27/34 27/34 27/36 27/36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化染毛剤の第1剤を収納する染毛剤収
    納容器であって、前記収納容器が、少なくとも3層の積
    層構造を有し、最外層が無機物を蒸着してなる飽和ポリ
    エステル樹脂層であり、中間層がエチレン−ビニルアル
    コール共重合体またはポリアミド系2軸延伸樹脂層であ
    り、最内層がポリオレフィン系樹脂層であることを特徴
    とする染毛剤収納容器。
  2. 【請求項2】 前記無機物を蒸着してなる飽和ポリエス
    テル樹脂層の厚さが5〜20μmで、前記エチレン−ビ
    ニルアルコール共重合体またはポリアミド系2軸延伸樹
    脂層の厚さが5〜25μmで、前記ポリオレフィン系樹
    脂層の厚さが20〜200μmであることを特徴とする
    請求項1記載の染毛剤収納容器。
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