JP2000095254A - 二室チューブ容器及びチューブ絞り器具 - Google Patents

二室チューブ容器及びチューブ絞り器具

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JP2000095254A
JP2000095254A JP10266707A JP26670798A JP2000095254A JP 2000095254 A JP2000095254 A JP 2000095254A JP 10266707 A JP10266707 A JP 10266707A JP 26670798 A JP26670798 A JP 26670798A JP 2000095254 A JP2000095254 A JP 2000095254A
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tube
chamber
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hair dye
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JP10266707A
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Toshiaki Aichi
敏明 相地
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Hoyu Co Ltd
Original Assignee
Hoyu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二剤式染毛剤の第1剤及び第2剤を充填する
ための、保存安定性に優れた二室チューブ容器及び操作
性に優れたチューブ絞り器具を提供する。 【解決手段】 二室チューブ容器1は、合成樹脂を透過
可能な成分を有する染毛剤第1剤を充填するための第1
チューブ11と、第1チューブ11を内挿するととも
に、合成樹脂を透過可能な成分を有しない染毛剤第2剤
を充填するための第2チューブ12と、第1チューブ1
1及び第2チューブ12の開口部を封止するためのキャ
ップ13とから構成されている。第1チューブ11は、
染毛剤第1剤に含まれる染料が透過しないように、可撓
性合成樹脂層の間にアルミニウム層を挟んだ少なくとも
3層の積層構造により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二室チューブ容器及
びチューブ絞り器具に関し、詳しくは、二剤式染毛剤の
第1剤および第2剤を充填するための保存安定性に優れ
た二室チューブ容器、および操作性に優れたチューブ絞
り器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、使用時に複数の液剤を混合し
て使用する薬剤、毛髪化粧料等が知られている。そのよ
うな毛髪化粧料として、例えば、第1剤及び第2剤を混
合させることにより染毛効果を発揮する二剤式染毛剤が
挙げられる。
【0003】この二剤式染毛剤には、例えば、第1剤と
してアンモニア等のアルカリ剤及び酸化染料等を含有
し、第2剤として過酸化水素のような酸化剤等を含有す
るものがある。このような場合には、第1剤と第2剤と
の液性(液体の性質)の違いから収容する容器は各々の
液性に対する耐腐食性が必要となるため、第1剤と第2
剤とは、それぞれ別々のチューブ容器に保存されてい
た。具体的には、第1剤のチューブ容器としては、アルミ
ニウム製チューブの内面を樹脂コートしたものが使用さ
れ、第2剤のチューブ容器としては、アルミニウム製チュ
ーブの内側に合成樹脂製のチューブが挿入されたものが
使用されていた。使用時には、第1剤と第2剤をトレイに
排出し、混合してから頭髪へ塗布する。
【0004】しかし、第1剤と第2剤を別々に絞り出す
には手間がかかるため、1回の操作で同時に絞り出すこ
とができるチューブ容器が望まれていた。こうした中、
例えば、2種類の薬剤を充填するための二室構造のチュ
ーブ容器が、特開平9-286445号、特開平7-4351号、特公平
7-98545号、特開平10-77052号、実公平8-2111号,実公平7-
6098号、実公平7-14201号等の公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
例示された二室チューブ容器を染毛剤の容器に適用した
場合には、チューブ内の液剤の保存安定性に関する問題
があった。すなわち、第1チューブ内に第1剤として含
有されるアンモニアや染料は、樹脂製のチューブを透過
して第2チューブ内に移行するため、チューブ表面や第
2剤を着色させてしまうことがあった。また、第1剤中
のアンモニアが、第2剤の過酸化水素を分解して酸素を
発生させ、第2チューブを膨張させてしまうということ
があった。更に、第2チューブで発生した酸素が第1チ
ューブへ移行して、染毛剤第1剤中の染料を酸化して変
色させてしまうという問題も生じた。
【0006】また、上記のような二室チューブの内容物
を絞り出す場合に、良好な染毛効果を得るためには第1
剤と第2剤とを均等に絞り出すことが必要であるが、手
で直接内容物を絞り出そうとすると、その握力の加減に
より均等に絞り出すことが困難であるという操作上の問
題があった。
【0007】本発明は二剤式染毛剤の第1剤及び第2剤
を充填するための、保存安定性に優れた二室チューブ容
器及び操作性に優れたチューブ絞り器具を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑みてなされ
た本願請求項1記載の二室チューブ容器は、染毛剤第1
剤を封入する第1室と、染毛剤第2剤を封入する第2室
とを有し、上記染毛剤第1剤と上記染毛剤第2剤とが少
なくとも上記第1室の周壁を介して隣接する二室チュー
ブ容器であって、上記第1室の周壁は外側から内側に層
をなす合成樹脂層の間にアルミニウム層が配置された積
層構造を有することを特徴とする。
【0009】具体的構成としては、本願請求項2に記載
のように、上記第1室は、筒状の本体の一端が閉じら
れ、該本体の他端に内容物を排出するための排出口が設
けられた第1チューブにより構成され、上記第2室は、
筒状の本体に上記第1チューブを内挿し、該本体の一端
が閉じられ、該本体の他端に内容物を排出するための排
出口が設けられた第2チューブにより構成されたもので
もよい。
【0010】あるいは、上記のような第2チューブを上
記第1チューブと同様の形状で構成し、これらを並設し
て固定したものを一つの二室チューブ容器としてもよ
い。上記構成においては、染毛剤第1剤と染毛剤第2剤
とが、アルミニウム層を有するチューブ等の周壁を介し
て隣接している。染毛剤第1剤の成分であるアンモニア
や染料等は、当該周壁を構成する合成樹脂層を透過する
ことはできても、アルミニウム層を透過することはでき
ない。このため、染毛剤第1剤に含まれるアンモニア等
が上記周壁を透過し、第2室内の染毛剤第2剤中の成分
と化学反応を起こして内容物を変色させたり、周壁を変
色させたりする等の従来の問題が回避される。また、染
毛剤第2剤に含まれる過酸化水素が分解して発生した酸
素も、上記アルミニウム層を透過することはできないた
め、上記周壁を透過して第1室内に移行し、第1室を膨
張させたり、染毛剤第1剤中の染料を酸化して変色させ
たりする等の従来の問題も回避される。この結果、二室
チューブ容器に封入された内容物の品質を長期にわたっ
て良好に維持することが可能となる。
【0011】また、本願請求項3に記載のように、上記
アルミニウム層は、厚さ5〜20μmのアルミニウム箔
により構成されることが好ましい。これは、アルミニウ
ム箔の厚さを5μmよりも薄く構成すると染料の透過を
十分防ぐことができず、一方、アルミニウム箔の厚さを
20μmよりも厚く構成するとチューブ全体の厚さが厚
くなりすぎ、内容物を絞り出しにくくなるためである。
【0012】また、上記チューブを構成する合成樹脂層
としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、
中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン
(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物(EVO
H)、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステ
ル、ビニール、ナイロン等の単層または積層が用いられ
る。
【0013】そして、特に上記請求項2に記載されるよ
うな第1チューブを第2チューブに内挿する構成をとる
場合には、第1室の周壁の積層構造として、本願請求項
4記載のように、アルミニウム層の内側に、耐アルカリ
性に優れたMDPE、LDPE、あるいはLLDPEを
配置し、アルミニウム層の外側に、耐酸性に優れたLD
PE/HDPE(外側からLDPE、HDPEの積層:
以下同様)、PET/PE(PEはMDPE、LDP
E、LLDPEのいずれでもよいことを示す:以下同
様)、PE/EVOH/PE、LLDPE、LDPE、
あるいはMDPEを配置するのが好ましい。このように
合成樹脂の積層構造を選択するのは、第1チューブの内
側に収容される染毛剤第1剤の液性がアルカリ性であ
り、第1チューブの外側に第2チューブとの間で収容さ
れる染毛剤第2剤の液性が酸性であり、各々の液性に対
する耐腐食性を保証する必要があるからである。
【0014】また、上記のように、本願請求項5記載の
ように、第1チューブ外面の予め定められた複数位置、
及び第2チューブ内面の上記予め定められた複数位置の
各々に対向する位置には、それぞれ係止凸部又は係止凹
部のいずれかが設けられ、該係止凸部及び係止凹部が弾
性的に係合又は離脱することにより、第1チューブが第
2チューブに対して係止あるいは係止解除されることを
特徴とする構成とするのが好ましい。
【0015】上記係止凸部及び係止凹部との配置を予め
設定しておくことにより、第1チューブを第2チューブ
に対して挿入するだけで簡単取り付けることができる。
このことは、特に二室チューブの製造時において、第1
チューブを第2チューブに対して仮止めをする際にも都
合がよい。
【0016】また、本願では上記二室チューブ容器はも
とより、他のあらゆるチューブの内容物を絞り出す際の
操作性に優れたチューブ絞り器具をも開示している。す
なわち、本願請求項6記載のチューブ絞り器具は、チュ
ーブを収納可能な小箱と、該小箱に装着可能な絞り器と
から構成されるチューブ絞り器具であって、上記絞り器
は、上記小箱に挿入可能な大きさで形成された本体と、
該本体の端部に設けられ、上記小箱の上部端縁部に引っ
かけられる少なくとも一対の引っかけ部とを有し、上記
本体には、該本体を上下方向に貫通し、チューブ下端の
シール部を挿通可能な長さ及び幅を有する水平方向に延
びるスリットが設けられ、該スリットにチューブをその
下端から挿入して下方に押圧することによりチューブ内
の内容物を絞り出すことができることを特徴とする。
【0017】上記構成は、通常チューブの包装用に使用
されている小箱をそのまま利用できるところに特徴を有
する。上記絞り器の材質は特に限定されないが、その本
体に設けられたスリットからチューブが挿入され、押圧
されても変形しない強度を持つ必要があるため、プラス
チック製あるいは金属製のものが好ましい。
【0018】使用時は、小箱の上蓋を開いた状態で、そ
の端縁に上記絞り器を引っかけて固定する。そしてチュ
ーブをその下端から絞り器本体に設けられたスリットに
挿入することによってチューブの内容物を絞り出すので
ある。上記構成によれば、絞り器を小箱に固定した状態
で作業を行うことができるため、使用者はチューブを上
方から押圧するだけでよい。このため、内容物を絞り出
す際に余分な握力を必要とせず、容易にチューブの内容
物を絞り出すことができる。このことは、特にチューブ
の内容物の粘性が大きく、手で絞り出すと相当の握力を
必要とする場合や、手先の不自由な人が使用する場合に
は都合がよい。なお、上記絞り器を小箱に装着せず、単
独で使用してもよいことはもちろんである。
【0019】また、チューブ絞り器具の別の態様として
は、本願請求項7記載のように、内部にチューブを収納
するために2分割可能に構成された中空の本体と、該本
体の上面を上下方向に貫通し、チューブ下端のシール部
を挿通可能な長さ及び幅を有する水平方向に延びるスリ
ットと、該スリットの長手方向に延びる両縁部から下方
に延出した一対のフランジとから構成される絞り部とを
有し、該絞り部にチューブをその下端から挿入して下方
に押圧することによりチューブ内の内容物を絞り出すこ
とができるものでもよい。
【0020】上記構成は、チューブの容器自体に絞り部
が設けられた構成であり、上記請求項6に示したような
絞り器を別体で脱着する手間が省けるため、作業を更に
容易に行うことができる。あるいは、更に別の態様とし
て、チューブを挿通可能な外側筒部と、該外側筒部にそ
の下方から内挿される内側筒部とを備え、上記外側筒部
はその上端にチューブに引っかかる縮管部を有し、上記
内側筒部はその上端が上端面により閉口され、該上端面
の中央には、該上端面を上下方向に貫通し、チューブ下
端のシール部を挿通可能な長さ及び幅を有する水平方向
に延びるスリットが設けられ、上記外側筒部の下方から
チューブを挿入し、該チューブを上記縮管部に引っかけ
た状態で、上記内側筒部を上記外側筒部の下方から挿入
し、上記スリットにチューブの下端を挿入し、上記外側
筒部を上記内側筒部に対して下方に押し下げることによ
り、チューブ内の内容物を絞り出すことができるもので
もよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を図
面に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形態は、
下記の実施例に限定されることなく、本発明の技術的範
囲に属する限り種々の形態をとりうることはいうまでも
ない。 [第1実施例]図1に本発明の第1実施例に係る二室チ
ューブ容器の構造を示す。
【0022】本実施例の二室チューブ容器1は、後述す
る染毛剤第1剤を充填するための第1チューブ11と、
第1チューブ11を内挿するとともに染毛剤第2剤を充
填するための第2チューブ12と、第1チューブ11及
び第2チューブ12の開口部を封止するためのキャップ
13とから構成されている。
【0023】第1チューブ11は、複数種類の可撓性合
成樹脂を積層した外径25mm円筒状の胴部111と、
胴部111の一端を縮管して構成され、その先端に開口
部114を有する頚部112と、胴部111の他端をそ
の直径方向に圧接・熱溶着して形成されたシール部11
3とを有する。また、上記胴部111と頚部112とを
連結するテーパ部115の外面には、当該第1チューブ
11を第2チューブ12に対して係止するための係止凸
部116が突設されている。
【0024】第2チューブ12は、複数種類の可撓性合
成樹脂を積層した外径35mm円筒状の胴部121と、
胴部121の一端を縮管して構成され、その先端に開口
部124を有する頚部122と、胴部121の他端をそ
の直径方向に圧接・熱溶着して形成されたシール部12
3とを有する。また、上記胴部121と頚部122とを
連結するテーパ部125の内面には、第1チューブ11
を当該第2チューブ12に対して係止させるために上記
係止凸部116を収容把持可能な係止凹部126が設け
られている。更に、頚部122の外周にはネジ山127
が切られており、キャップ13に設けられたネジ溝13
7と螺合可能に構成されている。当該第2チューブ12
は、第1チューブ11に対して同心軸上に内挿配置され
ている。
【0025】図2に図1のA部詳細、すなわち、係止凸
部116が係止凹部126に係止された状態を示す。係
止凸部116は、第1チューブ11のテーパ部115の
外面の所定位置が隆起され、その中央から球状の係止突
起が突設されて形成されている。一方、係止凹部126
は、第2チューブ12のテーパ部125の内面の所定位
置が隆起され、その中央に上記係止突起の外径よりも僅
かに大きい径を有する球状凹部が凹設されて形成されて
いる。この球状凹部の開口部の径は、係止突起の外径よ
りも小さく形成されているが、係止突起との係合時には
その可撓性及び伸縮性により弾性的に拡開し、係止突起
を把持できるようになっている。
【0026】図3に、図1における第1チューブ11の
B方向矢視図を示すように、第1チューブ11のテーパ
部115の外面上には、合計3つの係止凸部116が設
けられており、この3つの係止凸部116は、各々の頂
点を結ぶ直線が正三角形を形成する位置に配置されてい
る。このため、第1チューブ11は第2チューブ12に
バランスよく支持され、第1チューブ11の開口部11
4は、常に第2チューブ12の開口部124の中央に配
置されるようになっている(図1参照)。
【0027】なお、本実施例においては、上記のように
係止凸部を3つ設けたが、係止凸部の数についてはこれ
に限られず、適宜選択することができる。また、本実施
例に挙げた各種寸法等の数値については、設計の都合上
適宜変更することが可能であることはいうまでもない。
【0028】以下、上記第1チューブ11及び第2チュ
ーブ12の積層構造について詳述する。第1チューブ1
1は、染毛剤第1剤に含まれる染料が透過しないよう
に、可撓性合成樹脂層の間にアルミニウム層を挟んだ少
なくとも3層の積層構造により構成される。合成樹脂層
としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、
中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン
(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物(EVO
H)、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステ
ル、ビニール、ナイロン等の単層または積層が用いられ
る。そして、この合成樹脂層の間には、厚さ5〜20μ
mのアルミニウム箔(Al)が挟み込まれる。
【0029】具体的には、第1チューブ11の積層構造
として、アルミニウム層の内側に、耐アルカリ性に優れ
たMDPE、LDPE、あるいはLLDPEを配置し、
アルミニウム層の外側に、耐酸性に優れたLDPE/H
DPE(外側からLDPE、HDPEの積層:以下同
様)、PET/PE(PEはMDPE、LDPE、LL
DPEのいずれでもよいことを示す:以下同様)、PE
/EVOH/PE、LLDPE、LDPE、あるいはM
DPEを配置することが好ましい。
【0030】上記のように合成樹脂の積層構造を選択す
るのは、第1チューブ11内側に収容される染毛剤第1
剤の液性がアルカリ性であり、第1チューブ11の外側
に第2チューブ12との間で収容される染毛剤第2剤の
液性が酸性だからである。本実施例における第1チュー
ブ11の積層構造としては、保存安定性の観点から、特
にLDPE/HDPE/Al/PE(図4参照:図1に
おけるC部詳細)、PET/PE/Al/PE、あるい
はPE/EVOH/PE/Al/PEの積層構造が好ま
しい。
【0031】また、第2チューブ12については、内側
に収容される染毛剤第2剤の液性から、耐酸性に優れた
LDPE/HDPE、PET/PE、PE/EVOH/
PE、LLDPE、LDPE、あるいはMDPEの単層
又は積層構造が好ましい。本実施例では、特に第1チュ
ーブ11の積層構造の中にアルミニウム層を設けること
により、第1チューブ11内の染料やアンモニア等が管
壁を透過してしまうことを防止したところに特徴を有す
る。本願出願人は、このアルミニウム層を設けたことに
よる効果を確認するための実験を行ったので、その結果
を下記に示す。
【0032】本実験においては、表1に示すように、第
1チューブ11にアルミニウム層が設けられた本実施例
に係る二室チューブ容器を用いた実施例1及び実施例2
と、アルミニウム層が設けられない二室チューブ容器を
用いた比較例1〜4の合計6種類の二室チューブ容器に
ついて比較実験を行った。
【0033】
【表1】
【0034】具体的には、本実施例に係る好適な実施例
として、第1チューブ11にLDPE/HDPE/Al
/MDPEの積層構造、第2チューブ12にLDPEの
単層構造を用いたものを実施例1とし、第1チューブ1
1にPE/EVOH/PE/Al/MDPEの積層構
造、第2チューブ12にLDPE/EVOH/LDPE
の積層構造を用いたものを実施例2とした。そして、こ
れらと比較するための構造として、上記実施例1及び実
施例2からアルミニウム層を取り除いた構造、すなわ
ち、第1チューブ11にLDPE/HDPE/MDPE
の積層構造、第2チューブ12にLDPEの単層構造を
用いたものを比較例1とし、第1チューブ11にPE/
EVOH/PE/MDPEの積層構造、第2チューブ1
2にLDPE/EVOH/LDPEの積層構造を用いた
ものを比較例2とした。そして、更に別の構造として、
第1チューブ11にLDPEの単層構造、第2チューブ
12にLDPEの単層構造を用いたものを比較例3と
し、第1チューブ11にLDPE/EVOH/LDPE
の積層構造、第2チューブ12にLDPE/EVOH/
LDPEの積層構造を用いたものを比較例4とした。
【0035】そして、染毛第1剤として表2に示す組成
の液剤を第1チューブ11に充填し、染毛第2剤として
表3に示す組成の液剤を第2チューブ12に充填したも
のを用い、45℃恒温槽にて3ヶ月間保存した後、チュ
ーブへの着色と内容物の変色を確認する保存安定性試験
を行った。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】上記実験の結果、実施例1,2については
チューブへの着色はなく、また内容物の変色もなかっ
た。また、チューブの膨らみも見られなかった。これに
対し、比較例1〜4については、第1チューブの表面を
染料が透過したことにより、当該第1チューブ11の表
面に着色が見られた。また染毛剤第1剤中の染料が、第
2チューブ12の方へ移行したため、染毛剤第2剤が黒
色化していた。更に、染毛剤第1剤中のアンモニアが、
第2チューブ12の方へ移行したため、染毛剤第2剤の
過酸化水素が分解され酸素が発生し、第2チューブ12
の膨らみが見られた。また逆に、このとき発生した酸素
が第1チューブ11へ移行したため、染毛剤第1剤中の
染料が酸化され、黒色化されていた。
【0039】以上の実験結果から、第1チューブ11に
設けられたアルミニウム層が、染料やアンモニアの透過
を有効に防止していることが確認された。従って、二剤
式染毛料を特に長期にわたって使用あるいは保存する場
合には、本実施例に係るチューブ構造により保存安定性
に優れた効果が得られることが分かる。なお、当該二剤
式チューブ容器1の未使用時において、第1チューブ1
1の開口部114には図示しないアルミニウムシールが
貼着されている。このため、染料の酸化が確実に防止さ
れ、特に未使用時の保存安定性に優れた効果が得られ
る。
【0040】また、本発明に使用される染毛剤として
は、酸化染毛剤、半永久染毛料あるいは毛髪脱色剤など
の公知の染毛剤が挙げられる。酸化染毛剤の場合、酸化
染料中間体として、通常、フェニレンジアミン類、アミ
ノフェノール類、トルイレンジアミン類、アミノニトロ
フェノール類、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニル
アミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミ
ノピリジン類等およびそれらの塩類の1種または2種以
上が挙げられる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩
等が挙げられる。これらの中でもパラフェニレンジアミ
ン、パラトルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、N−フェニ
ル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルアミン、2−クロロパラフェニレンジアミン、
N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、パラアミノ
フェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミ
ン、パラアミノフェニルスルファミン酸およびそれらの
塩類が染毛力の点から好ましい。その配合量は染毛用第
1剤の全重量に対して0.01〜15重量%であり、
0.01重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られ
ず、15重量%を越えても、その効果は変わらず経済的
ではない。さらには0.1重量%〜10重量%が好まし
く、0.1重量%以上配合することにより、より優れた
染毛効果が得られる。一方、10重量%を越えた場合は
染毛効果の上昇は少なくなる。
【0041】またレゾルシン、ピロガロール、カテコー
ル、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、
オルトアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノー
ル、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,
4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロ
キノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトク
レゾール、ジフェニルアミン、パラメチルアミノフェノ
ール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエ
タノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没
食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−
ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール等お
よびそれらの塩を配合することができる。この配合量は
0.01〜10重量%であり、0.01重量%よりも少
ないと十分な染色性が得られず、10重量%を越えて
も、その効果は変わらず経済的ではない。さらには、
0.1重量%〜5重量%が好ましく、0.1重量%以上
配合することにより、より優れた染色性が得られる。一
方、5重量%を越えた場合は染色性の上昇は少なくな
る。その他、「医薬部外品原料規格」(1991年6月
発行,薬事日報社)に収載されたものも適宜、用いるこ
とができる。
【0042】さらに直接染料を配合することにより、染
め上がりおよび染色性により優れた効果が得られる。直
接染料としては、4−ニトロ−o−フェニレンジアミ
ン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、4−ニトロ
−m−フェニレンジアミン、ピクラミン酸、1−アミノ
−4−メチルアントラキノン、1,4−ジアミノアント
ラキノン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−ア
ミノ−5−ニトロフェノール、ピクリン酸、およびその
塩、「医薬品等に使用することができるタール色素を定
める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められ
た酸性染料である、赤色2号、赤色3号、赤色102
号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤
色106号、赤色201号、赤色227号、赤色230
号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤
色232号、赤色401号、赤色502号、赤色503
号、赤色504号、赤色506号、黄色4号、黄色5
号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄
色203号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄
色406号、黄色407号、だいだい色205号、だい
だい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色
204号、緑色205号、緑色401号、緑色402
号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202
号、青色203号、青色205号、かっ色201号、黒
色401号などが挙げられる。その配合量は0.001
〜10重量%であり、0.001重量%よりも少ないと
十分な染め上がりおよび染色性が得られず、10重量%
を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さら
には、0.01重量%〜5重量%が好ましく、0.01
重量%以上配合することにより、より優れた染め上がり
および染色性が得られる。一方、5重量%を越えた場合
は染め上がりおよび染色性の上昇は少なくなる。
【0043】なお、これらの染料を含有しない場合は、
脱色剤として使用でき、また酸化染料中間体を使用しな
いで直接染料のみを用いる場合は、半永久染毛料として
使用できる。すなわち第一チューブには染毛剤第1剤か
ら染料を除いたものを充填し、第二チューブには酸化剤
を充填した場合には脱色剤として使用することができ
る。また第一チューブには酸化染料中間体を配合せずに
直接染料のみを配合した染毛剤第1剤を充填し、第二チ
ューブには酸化剤を充填した場合には脱色効果を有する
半永久染毛料として使用することができる。
【0044】染毛剤第2剤としては、過酸化水素を含
み、その配合量は0.1〜9重量%であり、0.1重量
%よりも少ないと良好な染毛結果が得られず、9重量%
を越えると毛髪の損傷の恐れがある。さらには、2.0
〜6.0重量%が好ましく、2.0重量%以上配合する
ことにより、優れた染毛力とブリーチ効果が得られる。
一方、6.0重量%以下にすることにより毛髪の損傷の
恐れがより少なくなる。また、安定剤として、例えば、
フェナセチン、EDTA、8−ヒドロキシキノリン、ア
セトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール
酸、尿酸、タンニン酸、パラベンなどを配合することが
できる。また、pH調整剤として、例えば、リン酸、ク
エン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸などを用いて、pH
2〜6、好ましくは3〜5に調整する。 [第2実施例]図5に本発明の第2実施例に係る二室チ
ューブ容器の構造を示す。
【0045】本実施例に係る二室チューブ容器2は、第
1チューブ21が第2チューブ22内の片側に偏った位
置に内挿配置される構成を除いては、第1実施例に係る
二室チューブ容器1とほぼ同様の構成を有する。すなわ
ち、第1チューブ21の胴部211の断面は、第2チュ
ーブ22の胴部221の内径とほぼ等しい外径を有する
円を半分にした半円形状に構成されており、その円弧状
の外面が第2チューブ12の内面に沿って配置されてい
る。また、上記第1実施例と同様、第1チューブ21及
び第2チューブ22の各々の胴部と頚部とを連結するテ
ーパ部には、各々複数の係止凸部216、係止凹部22
6が設けられ、これらが係合することにより第1チュー
ブ21が第2チューブ22に固定支持されている。ま
た、第1チューブ21及び第2チューブ22の積層構造
は、第1実施例と同じものが使用される。
【0046】なお、図5においては、第1チューブ21
及び第2チューブ22の開口部を封止するためのキャッ
プが省略されている。 [第3実施例]図6に本発明の第3実施例に係る二室チ
ューブ容器の構造を示す。
【0047】本実施例の二室チューブ容器3は、染毛剤
第1剤を充填するために、第1実施例の第1チューブ1
1と同様の積層構造を有する第1チューブ31と、染毛
剤第2剤を充填するために、上記第1実施例の第2チュ
ーブ12と同様の単層あるいは積層構造を有する第2チ
ューブ32とを並べて配設し、第3チューブ33内に収
容する態様で構成されている。
【0048】すなわち、第1チューブ31,第2チュー
ブ32,及び第3チューブ33の胴部はともに円筒形状
を有し、第1チューブ31の胴部311の外径と、第2
チューブ32の胴部321の外径との和が、第3チュー
ブ33の胴部331の内径にほぼ等しくなるように構成
されている。なお、第3チューブ33は、上記第1チュ
ーブ31及び第2チューブ32を収容して一体化するた
めに設けられたものであり、第2チューブ32と同様の
単層あるいは積層構造を有するが、液剤は充填されな
い。
【0049】また、上記第1実施例と同様、第1チュー
ブ31及び第2チューブ32の各々の胴部と頚部とを連
結するテーパ部には、複数の係止凸部316,326が
設けられ、第3チューブ33の胴部と頚部とを連結する
テーパ部には、複数の係止凹部336が設けられてい
る。そして、これら係止凸部316,326と係止凹部
336とが係合することにより、第1チューブ31及び
第2チューブ32が第3チューブに固定支持されてい
る。
【0050】図7には、二室チューブ容器3の製造工程
の一部が示されている。なお、図7においては、便宜上
二室チューブ容器3を上下逆さまにした図を示してい
る。すなわち、二室チューブ容器3は、上記係止凸部3
16,326と係止凹部336とを係合することによ
り、第1チューブ31及び第2チューブ32を第3チュ
ーブ33に固定した後、各々のチューブ底部の開放端3
13,323,333を図中二点鎖線で示される矢印方
向に押圧し、熱溶着して形成される。この熱溶着された
底部が、図6に示される二室チューブ容器3のシール部
340を形成している。なお、図6及び図7において
は、第1チューブ31、第2チューブ32、及び第3チ
ューブ33の開口部を封止するためのキャップが省略さ
れている。 [第4実施例]図8〜10に本発明の第4実施例に係る
チューブ絞り器具を示す。
【0051】当該チューブ絞り器具4は、第1実施例〜
第3実施例に係る二室チューブ容器はもとより、他のあ
らゆるチューブの内容物を絞り出すのに好適な器具であ
る。図8に示すように、チューブ絞り器具4は、チュー
ブの包装に使用される小箱70とこの小箱70に装着可
能な絞り器40とから構成される。
【0052】図9に絞り器40の詳細を示す。なお、図
9(a)はその平面図、図9(b)はその正面図、図9
(c)はその側面図をそれぞれ示す。絞り器40は、金
属又は合成樹脂素材からなる直方体形状の本体41と、
本体41の両端から上方に延出して設けられた引っかけ
部42とから構成されている。 引っかけ部42は、本
体41の両側面からその幅と同一の幅をもって上方に延
出した平板を所定高さ位置で下方に折り返した形状を有
する。この折り返した平板の先端縁は本体41の上面の
高さ位置にほぼ等しい位置に配置されるように構成され
ている。
【0053】また、本体41には上面から下面に貫通
し、長手方向延びるスリット43が設けられている。こ
のスリット43の長さ及び幅は、挿入するチューブ下端
のシール部が挿通できる大きさに形成されている。ま
た、図9(c)に点線で示されるように、スリット43
は上下方向に曲面形状を有し、上下方向ほぼ中央でその
幅が最も小さくなるように形成されている。チューブは
この最も狭くなった部分を通過する際に最も絞られる。
【0054】図8に示すように、チューブ絞り器具4
は、チューブを取り出した小箱70の上蓋を開いた状態
でその左右の上端縁71,71に、上記絞り器40の引
っかけ部42を引っかけて構成される。使用時には、図
10に示されるように、チューブ下端のシール部81を
絞り器40のスリット43に上方から挿入し、下方へ押
圧する。チューブ80はこのスリット43を通過する際
に絞られ、内容物が上方に押し上げられるため、内容物
はチューブの上部開口83から排出される。
【0055】上記構成によれば、チューブを下方に押圧
するだけで内容物を排出することが可能である。このた
め、特に内容物の粘性が大きく、チューブ自体を手で押
圧して内容物を絞り出そうとすると大きな握力を要する
場合や、手先が不自由な人がチューブの内容物を絞り出
す場合に都合がよい。
【0056】なお、上記小箱70及び絞り器40の形状
等については上記のものに限られず、種々の態様をとる
ことができる。例えば、小箱の形状として円筒形状のも
のを使用してもよいし、絞り器本体の形状として円盤形
状のものを使用してもよい。また、絞り器の引っかけ部
についても、上記のように本体に一体的に設けられたも
のではなく、針金等で形成した引っかけ部を本体端部に
装着してもよいことはもちろんである。 [第5実施例]図11及び図12に本発明の第5実施例
に係るチューブ絞り器具を示す。
【0057】当該チューブ絞り器具5は、直方体形状の
小箱50からなり、小箱50は直方体形状の第1本体及
び第2本体が、ヒンジ56,56により接続されて構成
され、内部にチューブを収納できるように2分割可能と
なっている。図11には小箱50が閉じた状態が、図1
2には小箱50が開いた状態がそれぞれ示されている。
【0058】小箱50の上面には、チューブ下端のシー
ル部を挿通できる長さ及び幅を有する長方形状のスリッ
ト54が設けられており、このスリット54の長手方向
に延びる両縁部から一対のフランジ55が下方に延出し
て絞り部53を構成している。このフランジ55は断面
が半円形状に形成され、この一対のフランジ55の間隔
は上下方向の中央付近で最も狭くなっている。チューブ
はこの最も狭くなった部分を通過する際に最も絞られ
る。
【0059】第1本体51の側縁部中央には平板の先端
を直角に折り曲げた断面L字状の爪部57が設けられ、
第2本体52の側縁部中央には爪部57の先端を収容可
能な長方形状の溝58が設けられている。小箱50を閉
じる際には、第1本体51とび第2本体52とを各々の
開口縁を互いに当接させ、爪部57の先端を溝58に係
止して固定する(図11参照)。また、小箱50を開く
際には、爪部57と溝58の係合を解き、第2本体52
をヒンジ56,56を中心に回動させ、第1本体51に
対して離間させる。
【0060】なお、小箱50は通常チューブのパッケー
ジとして使用される紙製の小箱をそのまま利用すること
が好ましいが、強度が足らない場合には、樹脂製若しく
は金属製の小箱を使用してもよい。あるいは、スリット
近傍のみ樹脂製若しくは金属製の材料を使用して形成し
てもよい。
【0061】当該チューブ絞り器具5の使用時には、第
4実施例と同様にして、チューブ下端のシール部を絞り
器の絞り部53に上方から挿入し、下方へ押圧する。チ
ューブはこの絞り部53を通過する際に絞られ、内容物
が上方に押し上げられるため、内容物はチューブの上部
開口から排出される。 [第6実施例]図13に本発明の第6実施例に係るチュ
ーブ絞り器具を示す。チューブ絞り器具6は、外側筒部
61と内側筒部62とから構成されている。外側筒部6
1は、チューブ90の外径よりも大きい内径を有する円
筒体の上端を縮管した形状を有し、その縮管部の端縁6
3がチューブの胴部95の上部に引っかかるように構成
されている。一方、内側筒部62は、外側筒部61の内
径よりも僅かに小さい外径を有する円筒体の上端が上端
面64により閉口されて構成され、この上端面64の中
央に長方形状のスリット66が形成されている。このス
リット66の長さ及び幅は、挿入するチューブ90の下
端のシール部91が挿通できる大きさに形成されてい
る。なお、上記第2実施例に示したように、本実施例に
おいても、スリット66の下端から延出するフランジ構
造を採用することができる。
【0062】使用時には、まず、チューブ90を外側筒
部61の下方から挿入し、外側筒部61の上端縁63を
チューブ90の上部に引っかけた状態で内側筒部62を
外側筒部61の下方から挿入する。このとき、同時にチ
ューブ90の下端のシール部91が内側筒部62のスリ
ット66に挿入される。そして、外側筒部61が内側筒
部62の外面に沿って更に押し下げられることにより、
チューブ90はスリット66を通過する際に絞られる。
このとき、内容物が上方に押し上げられるため、内容物
はチューブ90の上部開口93から排出される。
【0063】なお、図13においては、外側筒部及び内
側筒部として円筒形状のものを用いたが、直方体形状等
の他の形状に構成してもよいことはもちろんである。ま
た、図13には、内側筒部62の外側筒部への挿入を容
易にするため、チューブ90の形状を、胴部95が上部
から下部にかけて小さくなるものを示したが、縮管部6
3の開口径の大きさをそのままにした状態で外側筒部6
1の内径の大きさを大きくとることにより、外側筒部6
1の胴部95形状が上部から下部にかけて小さくならな
い通常の形状のチューブを使用することもできる。
【0064】また、上記のように、外側筒部と内側筒部
とは使用時に別体で用いられるが、上記外側筒部及び内
側筒部をチューブの収納容器として使用することも考え
られる。例えば、外側筒部の縮管部を段状に構成してそ
の縮管部にネジ山を設け、内側筒部の下端部内側にはこ
れに対応するネジ溝を設けることにより、チューブ収納
時には内側筒部をチューブ上部のキャップとして構成す
ることが考えられる。ただし、この場合、チューブを外
側筒部に固定するために、チューブ及び外側筒部の上端
部に互いに嵌合する凹凸部を設ける等の固定手段が必要
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る二室チューブ容器
の断面図である。
【図2】 図1のA部詳細の説明図である。
【図3】 本発明の第1実施例に係る第1チューブの平
面図(図1のB方向矢視図)である。
【図4】 図1のC部詳細の説明図である。
【図5】 本発明の第2実施例に係る二室チューブ容器
の説明図である。
【図6】 本発明の第3実施例に係る二室チューブ容器
の説明図である。
【図7】 本発明の第3実施例に係る二室チューブ容器
の製造工程の一部を表した図である。
【図8】 本発明の第4実施例に係るチューブ絞り器具
の説明図である。
【図9】 本発明の第4実施例に係る絞り器の説明図で
ある。
【図10】 本発明の第4実施例に係るチューブ絞り器
具の使用方法の説明図である。
【図11】 本発明の第5実施例に係るチューブ絞り器
具の説明図である。
【図12】 本発明の第5実施例に係るチューブ絞り器
具の説明図である。
【図13】 本発明の第6実施例に係るチューブ絞り器
具の説明図である。
【符号の説明】
1,2,3・・・二室チューブ容器、 4,5,6・・
・チューブ絞り器具、11,21,31・・・第1チュ
ーブ、 12,22,32・・・第2チューブ、13・
・・キャップ、 33・・・第3チューブ、40・・・
絞り器、 41・・・本体、 42・・・引っかけ部、
43・・・スリット、 51・・・第1本体、 52・
・・第2本体、53・・・絞り部、 54・・・スリッ
ト、 55・・・フランジ、56・・・ヒンジ、 57
・・・爪部、 58・・・溝、61・・・外側筒部、
62・・・内側筒部、 63・・・縮管部、66・・・
スリット、 116,216,316,326・・・係
止凸部、126,226,316,336・・・係止凹

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染毛剤第1剤を封入する第1室と、 染毛剤第2剤を封入する第2室と、 を有し、 前記染毛剤第1剤と前記染毛剤第2剤とが少なくとも前
    記第1室の周壁を介して隣接する二室チューブ容器であ
    って、 前記第1室の周壁は外側から内側に層をなす合成樹脂層
    の間にアルミニウム層が配置された積層構造を有するこ
    とを特徴とする二室チューブ容器。
  2. 【請求項2】 前記第1室は、筒状の本体の一端が閉じ
    られ、該本体の他端に内容物を排出するための排出口が
    設けられた第1チューブにより形成され、 前記第2室は、筒状の本体に前記第1チューブを内挿
    し、該本体の一端が閉じられ、該本体の他端に内容物を
    排出するための排出口が設けられた第2チューブにより
    構成されたことを特徴とする請求項1記載の二室チュー
    ブ容器。
  3. 【請求項3】 前記アルミニウム層は、厚さ5〜20μ
    mのアルミニウム箔により構成されることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の二室チューブ容器。
  4. 【請求項4】 前記第1室の周壁の積層構造は、前記ア
    ルミニウム層の内側に合成樹脂層としてのMDPE、L
    DPE、あるいはLLDPEのいずれかを配置し、前記
    アルミニウム層の外側に合成樹脂層としてのLDPE/
    HDPE、PET/PE、PE/EVOH/PE、LL
    DPE、LDPE、あるいはMDPEのいずれかを配置
    した構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の二室チューブ容器。
  5. 【請求項5】 前記第1チューブ外面の予め定められた
    複数位置、及び前記第2チューブ内面の前記予め定めら
    れた複数位置の各々に対向する位置には、それぞれ係止
    凸部又は係止凹部のいずれかが設けられ、該係止凸部及
    び係止凹部が弾性的に係合又は離脱することにより、前
    記第1チューブが前記第2チューブに対して係止あるい
    は係止解除されることを特徴とする請求項2〜4のいず
    れかに記載の二室チューブ容器。
  6. 【請求項6】 チューブを収納可能な小箱と、該小箱に
    装着可能な絞り器とから構成されるチューブ絞り器具で
    あって、 前記絞り器は、前記小箱に挿入可能な大きさで形成され
    た本体と、 該本体の端部に設けられ、前記小箱の上部端縁部に引っ
    かけられる少なくとも一対の引っかけ部とを有し、 前記本体には、該本体を上下方向に貫通し、チューブ下
    端のシール部を挿通可能な長さ及び幅を有する水平方向
    に延びるスリットが設けられ、 該スリットにチューブをその下端から挿入して下方に押
    圧することによりチューブ内の内容物を絞り出すことが
    できることを特徴とするチューブ絞り器具。
  7. 【請求項7】 内部にチューブを収納するために2分割
    可能に構成された中空の本体と、 該本体の上面を上下方向に貫通し、チューブ下端のシー
    ル部を挿通可能な長さ及び幅を有する水平方向に延びる
    スリットと、該スリットの長手方向に延びる両縁部から
    下方に延出した一対のフランジとから構成される絞り部
    とを有し、 該絞り部にチューブをその下端から挿入して下方に押圧
    することによりチューブ内の内容物を絞り出すことがで
    きることを特徴とするチューブ絞り器具。
  8. 【請求項8】 チューブを挿通可能な外側筒部と、 該外側筒部にその下方から内挿される内側筒部と、 を備え、 前記外側筒部はその上端にチューブに引っかかる縮管部
    を有し、 前記内側筒部はその上端が上端面により閉口され、該上
    端面の中央には、該上端面を上下方向に貫通し、チュー
    ブ下端のシール部を挿通可能な長さ及び幅を有する水平
    方向に延びるスリットが設けられ、 前記外側筒部の下方からチューブを挿入し、該チューブ
    を前記縮管部に引っかけた状態で、前記内側筒部を前記
    外側筒部の下方から挿入し、前記スリットにチューブの
    下端を挿入し、前記外側筒部を前記内側筒部に対して下
    方に押し下げることにより、チューブ内の内容物を絞り
    出すことができることを特徴とするチューブ絞り器具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014051292A (ja) * 2012-09-05 2014-03-20 Toppan Printing Co Ltd 押出チューブ
KR101546714B1 (ko) 2014-01-24 2015-08-24 주식회사 인수산업 이 액 분리 염색제튜브용기용 시트와 이 액 분리 염색제튜브용기
RU2657978C1 (ru) * 2017-10-11 2018-06-18 Талагаева Елена Владимировна Двухкамерный пакет для раздельного размещения красящей основы краски для волос или краски для бровей и ресниц и окислителя для волос или для бровей и ресниц.
KR102024789B1 (ko) * 2018-06-11 2019-09-24 (주)아모레퍼시픽 배출부재의 교체가 가능한 이종 내용물 배출용기

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