図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の正面図である。
<全体構成>
図1に示すスロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の絵柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112は図示しないステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。本実施形態において、各絵柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の絵柄は、遊技者から見ると、絵柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの絵柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える絵柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は絵柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、絵柄表示窓113に表示される個々の絵柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の絵柄ごとに遮蔽されて個々の絵柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部のあいだを、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の絵柄の回転方向の位置を判断し、目的とする絵柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回のゲームにおいて入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回のゲームが再遊技可能であること(メダルの投入が不要)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において、特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、ゲームを開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもでき、投入とは両者を含む意味である。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。表示器126は、各種の内部情報を数値で表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望するメダル枚数を投入して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチである。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155より受皿210に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。ドアキー140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿210は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿210は、本実施形態では発光可能な受皿を採用しており、以下受け皿ランプと呼ぶこともある。
音孔160はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、受皿ランプ210は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。灰皿部200は、煙草の吸殻を入れるための容器であり、受け皿210の内側にネジ止めされている。リールパネル161は、絵柄表示窓113を有するパネルであり、タイトルパネル162は、そのスロットマシンの機種名や各種のデザインが描かれるパネルである。演出装置600は、液晶表示装置を含み、各種の情報が表示される。
<制御部>
次に、図2及び図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。スロットマシン100は、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信された信号に応じて各種機器を制御する副制御部400と、から構成されている。
<主制御部>
まず、図2を参照してスロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やリールを回転駆動するモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止制御用データ等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル投入センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチ324、メダル払い出しセンサ326の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル投入センサ320は、メダル投入口134の内部の通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー135に設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。メダル投入ボタンセンサ323は、メダル投入ボタン130、131のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているメダルを遊技用のメダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算スイッチ324は、精算ボタン135に対する操作を検出し、精算ボタン135が一回押されると、精算可能なメダルが払い出されることになる。本実施形態では、精算可能なメダルとは貯留されているメダルとベットされているメダルの双方であるが、貯留されているメダルのみとしてもよい。メダル払い出しセンサ326はスロットマシン100から払い出されるメダルをカウントするために、払い出されるメダルを1枚づつ検出するセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。
CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、リールを回転駆動するステッピングモータ等を駆動させるためのリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。図示せず。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント表示器341(払出枚数表示器125、表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基いて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
<副制御部>
次に、図3を参照して、スロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。主制御コマンドは主制御部300側で何らかの状態(ゲームの開始操作、内部抽選結果、入賞結果、遊技状態の変更等)が発生した場合、随時副制御部400へ送信される。
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の絵柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、演出装置制御部500からの信号を入力するための入力インタフェース471、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、払出口ストロボ171及び受け皿ランプ210を制御する。なお、CPU410は、演出装置制御部500への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。演出装置制御部500は、演出装置600を制御する。
<絵柄配列>
図4は、各リール110〜112に施される絵柄の配列を平面的に展開して示した図である。同図に示すように、各リール110乃至112には、複数種類の絵柄が所定コマ数(ここでは21コマ)だけ配置されている。なお、同図では、各絵柄を簡略化して文字で示しているが、実際には、各種デザイン、例えば、「スイカ」ならば、スイカを模した絵図等が描かれている。なお、同図の左端に示した番号0乃至20は、各リール110〜112上の絵柄の配置位置を示す番号である。例えば、左リール110の番号0のコマにはチェリーの絵柄、右リール112の番号1のコマにはリプレイの絵柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
入賞役の種類は任意に採用することができるが、図5に示す通り本実施形態では以下の入賞役を採用する。図5は、通常遊技、BB一般遊技、役物遊技の各場合につき、入賞役の種類と、対応する絵柄組合せと、入賞時のメダルの払出枚数と、内部抽選の当選確率とを示した図である。
(1)ビッグボーナス(BB)
入賞によりビッグボーナスゲーム(BBゲーム/本実施形態における特別遊技)が開始される入賞役である。
(2)レギュラーボーナス(RB)
入賞により、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される入賞役である。
(3)シフトレギュラーボーナス(SRB)
BBゲーム中(より詳細にはBB一般遊技中)にのみ入賞する入賞役であって、入賞によりRBゲームと内容が同じシフトレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される入賞役である。
(4)小役
入賞により所定数のメダルが払い出される役で、本実施形態の場合、小役は、スイカ、ベル、チェリー、フルーツである。対応する絵柄組合せや払出枚数は、同図に示す通りである。「any」は、どの絵柄でもよいことを示している。フルーツの絵柄組合せは、「上半円」、「下半円」、「ベル」の3種類の絵柄から構成され、3×3×3=27通りある。また、本実施形態においてBB一般遊技において「ベル」の内部抽選は「SRB」と共通に一括して行われる。
(5)再遊技
入賞により、次回のゲームでメダルの投入を行うことなくゲームを行うことができる入賞役であり、メダルの払出は行わない。なお、対応する絵柄の組合せは本実施形態の場合、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。また、再遊技の抽選データは2種類用意されており、通常確率(設定Nにつき1/7.3)と、高確率(設定Nにつき1/1.14)とが存在する。但し、後述するリールの停止制御によって、再遊技に内部当選しても再遊技の絵柄組合せが揃わない制御が選択される確率を高くすることで、再遊技の抽選データとして高確率のものが設定されたとしても、再遊技の入賞確率は、通常確率のものが設定された場合と略同様となる。
(6)役物
RBゲーム及びSRBゲーム中にのみ入賞する入賞役であって、入賞により所定数(ここでは、15枚)のメダルが払い出される。絵柄組合せは、上述したフルーツの場合と同じく、「上半円」、「下半円」、「ベル」の3種類の絵柄から構成され、3×3×3=27通りある。
次に、各入賞役には、設定値(例えば1〜6)ごと、に内部当選確率が設定されている(図5は設定値Nとして一例を例示)。尤も、各設定値間で当選確率を同じにしてもよい。なお、同図では当選確率を示しているが、実際の内部抽選時の処理としては以下のようになる。すなわち、入賞役内部抽選時に取得される乱数値の範囲(0〜65535)はあらかじめいくつかの領域(各当選確率の大きさに相当する領域)に分割されており、各領域に各入賞役の当選やはずれが対応付けられている。これらの情報は、入賞役抽選テーブルとしてROM312に格納されており、入賞役の内部抽選では、取得した乱数値がどの範囲に属するかで入賞役の内部当選の当否が決定する。後で述べる各種の抽選処理についても同様な方式を採用することができる。
<遊技状態>
本実施形態では、大別すると、遊技状態として通常遊技、BBゲーム、RBゲーム及びSRBゲームがある。
・BBゲーム:
BBゲームの内容は、複数種類考えられるが、本実施形態では、BBゲーム中にSRBに入賞することが可能で、これに入賞するとSRBゲームが開始される。なお、BBゲームを、SRBゲーム中の場合とそうでない場合とを区別するため、後者をBB一般遊技と称する。BBゲームの終了条件は、複数種類考えられるが、本実施形態では、SRBの入賞回数が所定数に達した場合(ここでは2回)か、BB一般遊技のゲーム回数が所定数に達した場合(ここでは15回)にBBゲームを終了する。BB一般遊技のゲーム回数及びSRBの入賞回数は、それぞれRAM313上の所定のエリアに設定される、BB一般遊技回数カウンタ、SRB入賞回数カウンタにより管理される。
・RBゲーム、SRBゲーム(本実施形態における特殊遊技)
RBゲーム及びSRBゲームの内容は複数種類考えられるが、本実施形態の場合、予め定めた回数(本実施形態では8回)の役物遊技を消化するか、あるいは、役物が予め定めた回数(本実施形態では8回)入賞するかのいずれかの条件が成立することにより終了し、結果として本実施形態では役物遊技が8回消化されれば終了することになる。RBゲーム、SRBゲームのゲーム回数及び役物の入賞回数は、それぞれRAM313上の所定のエリアに設定される、役物遊技回数カウンタ、役物入賞回数カウンタにより管理される。
<遊技モード>
本実施形態では、複数種類の遊技モードが設定されている。この遊技モードは、放出モード(RT0モード)とストックモード(RT1モード)に大別される。なお、再遊技の内部当選確率はRT0モードの場合に通常確率が採用され、RT1モードの場合に高確率が採用される。
RT0モードでは所定の入賞役(本実施形態ではBB及びRB)に対する入賞が許容される。つまり、入賞役の内部抽選に内部当選しており、かつ、対応する絵柄の組合せが表示されることを条件として、当該入賞役に入賞することが可能となる。一方、RT1モードでは、前記所定の入賞役(本実施形態ではBB及びRB)に対する入賞が規制される。つまり、RT1モード中は、前記所定の入賞役に入賞することが規制される規制期間となる。この場合、入賞役の内部抽選に内部当選していても、入賞することはできない。本実施形態の場合、この規制をリール110〜112の停止制御により行う。要約すれば、RT1モードにおいては、前記所定の入賞役に対応する絵柄の組合せが表示されないように前リール110〜112の停止制御を行い、RT0モードにおいては、前記所定の入賞役に対応する絵柄の組合せが表示されることを許容するように、換言すれば、遊技者が適切に停止操作すれば当該絵柄の組合せが表示されるようにリール110〜112の停止制御を行う。
次に、本実施形態ではストックの対象となる入賞役がBB、RB、SRBに設定されている。そして、BB、RB、SRBに内部当選した場合、その数がカウントされる。このカウントは、RAM313上の所定のエリアにカウント値を記憶することで構成されるBB内部当選回数カウンタ、RB内部当選回数カウンタ、SRB内部当選回数カウンタにより行う。BB、RB又はSRBに内部当選すると、対応する内部当選回数カウンタのカウント値が1つ加算される。BB、RB又はSRBに入賞すると、対応する内部当選回数カウンタのカウント値が1つ減数されることになる。以下、内部当選回数カウンタのカウント値が1以上の場合をBB、RB又はSRBのストックありといい、0の場合をストックなしともいう。BB、RB、SRBのストックがある場合、BB、RB、SRBの内部当選を示す各フラグ(RAM313の所定のエリアに設定される)がONとなる。本実施形態では、BB、RB、SRBに内部当選すると、これに入賞するまで内部当選状態が持ち越されるが(フラグ持ち越し)、BB、RB、SRBのストックがあると、これらのフラグ持ち越し中となる。但し、BB、RBはいずれか一方のみがフラグ持ち越し中となるように処理される。
<BBの連荘と高確期間>
本実施形態では、BBゲーム中、BBゲームの終了後の通常遊技において遊技者に有利となる権利が抽選で設定される。本実施形態ではこの権利としてRT0モードが設定される権利が設定される。この権利が設定されると、BBゲーム終了後直ちにBBに入賞可能となり、BBの連荘(いわゆる1G連)が可能となる(但し、BBのストックがあることが前提である。)。本実施形態では、この権利は、後述するリール停止制御テーブルのうち、所定のテーブルがBBゲーム(BB一般遊技及びSRBゲームの双方)において選択されることであり、リール停止制御テーブルの選択が権利の抽選を兼ねる。また、本実施形態ではRBゲーム中にも同様の手法によりこの権利が設定され得、更に、BBゲーム又はRBゲームの直後のゲームにおいて、BBではなくRBに入賞することも可能である。
次に、上述した通り、本実施形態ではBBゲーム中に1G連の権利が抽選で設定されるが、本実施形態では所定の条件を満たした場合、この権利の当選確率が高くなる高確期間がBBゲーム中に設定される。このため、同じBBゲーム中でありながら、高確期間のゲームとそうでない期間のゲームとで1G連の権利が設定される確率が変わることになる。このため、BBゲーム中に遊技者の興奮度の高低差を生じさせることができる。従って、BBゲーム中の遊技者の興奮度を確実に高めることができる。
本実施形態では、高確期間においては後述するリール停止制御テーブルの番号0〜24のいずれかのテーブルが選択されると1G連の権利が設定され、高確期間ではない場合においては番号12〜24のいずれかのテーブルが選択されると1G連の権利が設定されることになり、前者の方が1G連の権利の設定の対象となるテーブルの番号の範囲が広いため、高確率となる。
本実施形態においては1G連の抽選による設定は、BB一般遊技とSRBゲームの双方の各ゲームにおいて実行され、また、高確期間はゲーム数で設定されるため、BB一般遊技とSRBゲームとにまたがって設定可能である。このため、1G連の権利獲得に関し、遊技者に対してBB一般遊技とSRBゲームとの区別を認識させず、BBゲーム全体に渡って1G連の権利設定に関する処理が行われているという印象を抱かせることができる。図19は高確期間の設定例を示す図である。同図の例ではBBゲームの5ゲーム目で高確期間が12ゲーム(BBゲームの6ゲーム目〜17ゲーム目まで。)設定された場合を想定している。BBゲームの14ゲーム目でSRBに入賞し、15ゲーム目からSRBゲームが開始されているが、高確期間は終了することなく、BB一般遊技とSRBゲームとに跨って設定されている。なお、高確期間のゲーム数は、RAM313上の所定のエリアに設定される高確期間カウンタにより管理される。
<遊技の概略>
次に、遊技状態、遊技モードの移行関係について概説する。まず、現在のゲームが、通常遊技におけるRT0モード(BB、RBストックなし)にあるとする。ここで、BB又はRBに内部当選すると、そのゲームでは後述するリール停止制御によりBB、RBに入賞できず、BB、RBの内部当選がストックされ、遊技モードがRT1モードに移行する。
このRT1モードは、原則として所定のゲーム回数(RT遊技回数という。)が消化されると終了し、RT0モードに移行して、BB又はRBの入賞が可能となる。RT遊技回数はRAM313上の所定のエリアに設定されるRT遊技回数カウンタにより管理され、最初に所定の回数が設定され、ゲームを消化する度に減算されていくことになる。なお、RT1モードでは所定のリール停止制御テーブルが選択されるとRT遊技回数が変更され、より短期にRT遊技回数を消化することが可能となる。これを解除と呼ぶ。解除はRT遊技回数カウンタに新たな値を上書きすることで行なわれる。
RT0モードに移行後、BB、RBに入賞するとBBゲーム又はRBゲームが開始される。BBゲーム、RBゲームの各ゲームでは上述した通り1G連の権利が抽選で設定される。1G連の権利が設定されると、BBゲーム又はRBゲームの終了直後の通常遊技からRT0モードが継続して設定され、BB又はRBに入賞可能となる。1G連の権利が設定されなかった場合はBBゲーム又はRBゲームの終了後の通常遊技はRT1モードが設定されることになる。
<リールの停止制御>
次に、リール110乃至112の停止制御について説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御テーブルの中から内部抽選結果、遊技状態並びに遊技モードに基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御テーブル(リール制御のデータ)に基づき行う。本実施形態ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。リール停止制御テーブルは主制御部300のROM312に格納されている。図6乃至図8はリール停止制御テーブルの説明図であり、図6は通常遊技で採用されるもの、図7はBB一般遊技で採用されるもの、図8は役物遊技(RBゲーム、SRBゲームの個々のゲーム)で採用されるもの、を示す。
図6乃至図8の説明図は、リール停止制御テーブルの選択条件と、選択されるリール停止制御テーブルの番号、停止制御の内容及び関連事項を示したものである。同図において、各リール停止制御テーブルの選択条件には、現在の遊技状態、現在の遊技モード(RT0かRT1か)、BB・RBのフラグ持ち越中か否か、及び、そのゲームでの内部抽選結果、が含まれる。図7に示すBB一般遊技の場合は選択条件に遊技モードは関係せず、図8に示す役物遊技の場合は選択条件に遊技モード及びフラグ持ち越しの双方が関係しない。これらの選択条件に該当するリール停止制御テーブルが複数ある場合は抽選によりいずれかが選択されることになる。
図6乃至図8において、「テーブル番号」は各リール停止制御テーブルの種類を識別するための識別番号である。「停止制御内容」は、そのリール停止制御テーブルが選択されたことにより実行されるリールの停止制御の内容を示す。このうち、「揃う」とされているものは、内部抽選結果に対応する絵柄組合せが入賞ライン114上に揃って表示されることを許容するリール停止制御テーブルであることを示す。また、「...揃う」とされているもの、例えばテーブル番号65の「BB揃う」、はBBの絵柄組合せが入賞ライン114上に揃って表示されることを許容するリール停止制御テーブルであることを示す。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137乃至139を操作するタイミングが悪ければ対応する絵柄組合せが揃わない場合もある。尤も、リール110乃至112における絵柄の配置と引き込みコマ数次第で100%揃う場合もある。
「揃う(単)」(テーブル番号48等)、「揃う(2連)」(テーブル番号49号)とはチェリー絵柄が一つ(単)又は2つ(2連)表れることを示す。「ハズレ目」とは入賞役に対応する絵柄組合せがいずれも揃わないことを意味する。「チャンス目」とは「ハズレ目」ではあるが、遊技者に何らかの期待感を抱かせる絵柄組合せを意味する。その詳細は割愛する。図7において、例えば、テーブル番号28のように”SRB押し順:左⇒中⇒右”と記載されているものは、当該順序で各リール110乃至112の停止操作をした場合にのみ、SRBの絵柄組合せが揃って表示されることを意味する。ここで、SRBの押し順は複数種類あるが、右⇒中⇒左の押し順(いわゆる逆押し)は設定されていない。本実施形態ではBB一般遊技を15回消化するか、SRBに2回入賞するとBBゲームが終了するため、いわゆるリプレイ外しを行う場合、BB一般遊技を13回消化するまで逆押して14回目及び15回目には逆押しせずにSRBに入賞するようにするか、或いは、SRBに1回入賞しておいてBB一般遊技を14回消化するまで逆押しし、15回目には逆押しせずにSRBに入賞するようにすることでBBゲームを完走できる。
次に、「...(丸絵柄1)」、「...(丸絵柄2)」、「...(丸絵柄3)」とは、リール110乃至112により表示される絵柄組合せに含まれる組合せ構成要素として丸絵柄が表示されることを意味する。丸絵柄とは図9(a)に示すように、上半円絵柄と下半円絵柄との2つの絵柄から構成されて全体として略円形に見える絵柄であり、例外的に2コマ分の絵柄から構成されるものである。そして、丸絵柄1とは図9(b)に3パターン例示するように、丸絵柄が各リール110乃至112により1個示される場合、丸絵柄2とは図9(c)に3パターン例示するように、丸絵柄が各リール110乃至112により2個示される場合、丸絵柄3とは図9(d)に1パターン例示するように、丸絵柄が各リール110乃至112により3個示される場合、を意味する。図9(d)は丸絵柄が不成立の場合を2パターン示しており、下半円絵柄だけで切れていたり、上半円絵柄だけで切れているものは丸絵柄ではない。
図6乃至図8に戻り、「その他」欄について説明する。テーブル番号43、44の「RT遊技回数抽選」とは、BB、RBのストック無しの状態でこれらのいずれかに内部当選し、テーブル番号43又は44が選択された場合にRT遊技回数の初期値を決定するRT遊技回数抽選が行われることを示している。「解除...G」とは、そのリール停止制御テーブルが選択されると、上述した解除(RT遊技回数の変更)が行われることを意味しており、解除の文字の後の数字+Gは、変更後のRT遊技回数を示している。「高確当選(...G)」とは、そのリール停止制御テーブルが選択されると、高確期間が設定されることを意味しており、括弧内は高確期間のゲーム数を示している。つまり、選択されたリール停止制御テーブルの種類に応じて、高確期間の設定の有無とその長さが設定されることになる。
「1G連確定」とは、そのリール停止制御テーブルが選択されると、1G連の権利が設定されることを意味する。「高確時1G連確定」とは、高確期間中にそのリール停止制御テーブルが選択されると、1G連の権利が設定されることを意味する。1G連の権利が設定される確率は、「1G連確定」又は「高確時1G連確定」と示されたリール停止制御テーブル(テーブル番号:12〜24、0〜11)が選択される確率に等しく、この確率は、フルーツ、チェリー、ハズレ、役物の内部当選確率と、これらの入賞役の内部当選に対応するリール停止制御テーブルの中からテーブル番号12〜24、0〜11の個々のリール停止制御テーブルが選択される確率と、を掛け合わせ、これらの各確率を合計することで決定される。本実施形態ではBB一般遊技とSRBゲームの各ゲーム(各役物遊技)とにおいて、1G連の権利が設定される確率が同じである場合を想定している。つまり、1G連の権利が設定される確率はBB一般遊技かSRBゲームか否かで差がない。こうすることで、1G連の権利獲得に関し、遊技者に対してBB一般遊技とSRBゲームとの区別を認識させず、BBゲーム全体に渡って1G連の権利の抽選確率が平等であるという印象を抱かせることができる。
<丸絵柄と1G連の権利との関係>
上述した丸絵柄が表示されるリール停止制御テーブル(テーブル番号:0〜17、22、23)が選択された場合は1G連の権利が設定される(図6及び図7参照)。従って、丸絵柄を組合せ構成要素に含む絵柄組合せがリール110乃至112により表示された場合には、少なくとも1G連の権利が設定されていることになる。このため、遊技者にはBBゲームに丸絵柄を含む絵柄組合せが表示されるようにこれを狙ってリールの停止操作をする楽しみが増える。また、丸絵柄を狙ってリールの停止操作をして丸絵柄が表示されると、1G連の権利を自分の技量で獲得したという感覚を得られる。従って、BBゲーム中の遊技者の興奮度を確実に高めることができる。
また、本実施形態の場合、1G連の権利はBB一般遊技とSRBゲームとの双方の各ゲームにおいて設定可能であり、丸絵柄もBB一般遊技とSRBゲームとの双方の各ゲームにおいて表示され得る(図7および図8参照)。こうすることで、1G連の権利獲得に関し、遊技者に対してBB一般遊技とSRBゲームとの区別を認識させず、遊技者はBBゲーム全体に渡って丸絵柄を狙うことができる。
<遊技の基本的制御>
図10は、本実施形態のスロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。遊技の基本的制御は、MainCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を実行する。以下、この処理について説明する。電源投入が行われると、まず、S101で初期化処理が実行される。S102では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回のゲームで再遊技に入賞した場合はメダルの投入が不要である。
S103では、ゲームのスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定し、続くS104では、有効な入賞ライン114を確定する。S105では、乱数発生器311で発生させた乱数を取得する。S106では、S105で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。但し、BB、RB、SRBの場合はいずれかのフラグが既にONとされている場合はONにしない。また、内部抽選結果に基づいて、図6乃至図8に示したいずれか一つのリール停止制御テーブルを選択する。S107では各種設定更新処理を行う。ここでは主として1G連の権利の設定等に関する処理を行う。詳細は後述する。S108では全リール110乃至112の回転を開始させる。
S109では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかを、S106で選択したリール停止制御テーブルに基づいて停止させる。S110では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、内部当選を示すフラグがONになっている入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン114上に、「スイカ−スイカ−スイカ」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、各入賞役の内部当選を示すフラグがリセットされる。但し、BB、RB、SRBについては入賞によりその内部当選を示すフラグがリセットされるが、入賞しなかった場合はONの状態が維持され、次ゲーム移行に持ち越される(上述したフラグ持ち越し。)。
S112では、遊技状態更新処理を実行する。この遊技状態更新処理では主に遊技状態を移行するための制御が行われる。詳細は後述する。S113ではRT制御処理を実行する。このRT制御処理では主に遊技モードに関する処理を行う。詳細は後述する。以上により1ゲームが終了し、以降S102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<各種設定更新処理>
次に、S107の各種設定更新処理について説明する。図11はS107の各種設定更新処理を示すフローチャートである。S121では1G連閾値を初期値にセットする。上述した通り、本実施形態では高確期間ではテーブル番号0〜24のいずれかのリール停止制御テーブルが選択されると1G連の権利が設定され、高確期間でない場合はテーブル番号12〜24のいずれかのリール停止制御テーブルが選択されると1G連の権利が設定される。1G連閾値は高確期間とそうでない場合とで1G連の権利が設定されるテーブル番号の範囲を切替えるための閾値であり、初期値は12である。
S122では高確期間カウンタの値が0か否かを判定する。該当する場合は高確期間でないとしてS125へ進む。該当する場合は高確期間であるとしてS123へ進む。S123では高確期間カウンタの値を一つ減算する。S124ではS121で初期値にセットした1G連閾値を補正し、0にする。これにより、1G連の権利が設定されるテーブル番号の範囲が12〜24から0〜24へ拡大し、当選確率が高くなる。
S125では今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が1G連閾値より小さいか否かを判定する。該当する場合はS132へ進み、該当しない場合はS126へ進む。S126では今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が24以下か否かを判定する該当する場合はS127へ進み、該当しない場合はS128へ進む。
S127では権利設定処理を行う。ここでは1G連の権利を設定する。1G連の権利の設定はRAM313上の所定のエリアに設定される1G連フラグをONにすることで行う。S128では今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が29〜40の範囲か否かを判定する。該当する場合はS129へ進み、該当しない場合はS132へ進む。S129では高確期間設定処理を行う。S128で判定したテーブル番号29〜40はいずれも高確期間が設定されるリール停止制御テーブルであり(図7及び図8参照)、S129では今回選択されたリール停止制御テーブルに設定されているゲーム数(図7及び図8参照)を高確期間カウンタにセットする。既にセットされている場合はカウンタの値を加算することになる。S129の処理により高確期間が設定されることになり、既に設定されている場合は高確期間の延長が設定されることになる。
S130では今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が25〜28又は41〜43の範囲か否かを判定する。該当する場合はS131へ進み、該当しない場合はS132へ進む。S131ではストックの設定を更新する。詳細には、今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が25〜28の範囲内であれば、今回のゲームでSRBに内部当選したことになるから(図7参照)、SRBの内部当選回数カウンタを一つ加算する。また、今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が41、43であれば今回のゲームでBBに内部当選したことになるから(図6参照)、BBの内部当選回数カウンタを一つ加算する。そして、今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が42、44であれば今回のゲームでRBに内部当選したことになるから(図6参照)、RBの内部当選回数カウンタを一つ加算する。
S132では副制御部400へ演出コードを送信する。演出コードは、今回の内部抽選結果や遊技状態、遊技モード、1G連確定の有無或いは高確期間か否かに応じて設定される。以上により各種設定更新処理が終了する。
<遊技状態更新処理>
次に、S112の遊技状態更新処理について説明する。図12はS112の遊技状態更新処理を示すフローチャートである。S140ではボーナスゲーム設定更新処理を行う。ここでは、現在の遊技状態がBB一般ゲーム、RBゲーム又はSRBゲームの場合に、上述したBB一般遊技回数カウンタ、SRB入賞回数カウンタ、役物遊技回数カウンタ、役物入賞回数カウンタの初期値設定、更新等を行う。例えば、BB入賞時にはBB一般遊技回数カウンタ、SRB入賞回数カウンタの初期値としてそれぞれ15回、2回が設定され、遊技状態が通常遊技からBBゲームに移行する。また、BBゲーム中、BB一般遊技が消化される毎にBB一般遊技回数カウンタを減算し、SRBに入賞する毎にSRB入賞回数カウンタを減算する。いずれかが0になるとBBゲームを終了する。
また、RB、SRB入賞時には役物遊技回数カウンタ、役物入賞回数カウンタの初期値としてそれぞれ12回、8回が設定され、遊技状態が通常遊技からRBゲームに、又は、BB一般遊技からSRBゲームに、移行する。また、RB・SRBゲーム中、ゲームが消化される毎に役物遊技回数カウンタを減算し、役物に入賞する毎に役物入賞回数カウンタを減算する。いずれかが0になるとRBゲーム又はSRBゲームを終了する。
S141では遊技状態設定を行う。ここでは、通常遊技中にBB又はRBに入賞すると遊技状態を通常遊技からBB一般遊技中、RBゲーム中(役物遊技中)に変更する。また、BB一般遊技中にSRBに入賞すると遊技状態をSRBゲーム中(役物遊技中)に変更する。BBゲーム、RBゲーム、SRBゲームが終了すると、通常遊技中又はBB一般遊技中に遊技状態を変更する。遊技状態の情報はRAM313上の所定のエリアを利用して管理される。
次に、S142では今回のゲームがBBゲーム、RBゲーム又はSRBゲームの終了時のゲームか否かを判定する。該当する場合はS143へ進み、そうでない場合は処理を終了する。S143ではボーナスフラグ設定処理を行う。ここでは、主として、ボーナスゲーム(BBゲーム、RBゲーム、SRBゲーム)の終了時に、BB、RB、SRBのストックが有る場合にどのボーナスの内部当選フラグをONにするかを設定する。
<ボーナスフラグ設定処理>
図13(a)はS143のボーナスフラグ設定処理のフローチャートである。S150ではボーナスフラグ設定種別を仮設定する。図13(b)はボーナスフラグ設定種別の仮設定の説明図である。SRBゲーム終了時には1が、RBゲーム終了時には2が、BBゲーム終了時には4が、それぞれ仮設定される。なお、特に詳述しないが、内部当選確率の設定1〜6の変更時にはボーナスフラグ設定種別として0が仮設定される。
図13(a)に戻り、S151では今回のゲームがSRBゲーム終了時のゲームか否かを判定する。該当する場合はS152へ進み、該当しない場合はS157へ進む。S152はBBゲーム終了時に関係する処理であって、BBゲームがパンクしたか否かを判定し、パンクした場合はS153へ進み、そうでない場合及びRBゲームの終了時である場合はS126へ進む。BBゲームがパンクした場合とは、BBゲーム中にSRBに2回入賞しなかった場合であり、この場合はS153で遊技者に対する救済が行われる。但し、この救済を受けるために意図的にBBゲームをパンクさせる事態も想定されるため、SRBに内部当選したが入賞しなかった回数と、SRBの残入賞回数(2回−SRB入賞回数)と、の差が0未満の場合をもって、BBゲームがパンクしたと判定される。S153では遊技者の救済として例外的に1G連の権利を設定し、1G連フラグをONにする。
S154では、1G連が確定しているか否か、つまり、現在1G連フラグがONか否かを判定する。該当する場合はS155へ進み、該当しない場合はS156へ進む。S155では仮設定されたボーナスフラグ設定種別を補正する。図13(c)はボーナスフラグ設定種別の補正値の説明図である。RBゲーム終了時には2から3に、BBゲーム終了時には4から5に、それぞれ補正される。S156では1G連の権利設定をクリアする。詳細には1G連フラグをOFFにする。S157ではS150で仮設定したボーナスフラグ設定種別又はS155で補正したボーナスフラグ設定種別を確定する。S158ではボーナスフラグ抽選処理を行う。
<ボーナスフラグ抽選処理>
図14(a)はS158のボーナスフラグ抽選処理のフローチャートである。S160では抽選が必要か否かを判定し、抽選が必要であればS161で抽選処理を行い、不要であればS162へ進み、抽選を行わずにボーナスフラグを設定する。図14(b)はBB、RB、SRBの各フラグのどれを成立させるか否かを定める情報を示す図である。ボーナスフラグの設定は、ボーナスフラグ設定種別の値と、各ボーナスの内部当選回数カウンタの値とに基づき行う。図14(b)に示すように、ボーナスフラグ設定種別が0、2、4の場合、基本的にストックのあるボーナスのフラグが成立することになり、BB、RBの双方のストックがある場合は抽選(S161)により設定する。図14(c)はBB、RBのフラグの成立確率を示すデータである。このデータはRT抽選タイプ(A〜D)毎に構成されており、成立確率は内部抽選の当選確率の設定1〜6毎に設定されている(同図では代表例として設定Nの場合を示す)。RT抽選タイプは後述する各種の抽選にも用いられる抽選種別である。
図14(b)に戻り、ボーナスフラグ設定種別が3、5の場合も基本的にストックのあるボーナスのフラグが成立することになるが、BB、RBの双方のストックがある場合はBBのフラグが成立する。ボーナスフラグ設定種別が1の場合、SRBのストックがあればSRBのフラグを成立させ、なければフラグは成立しないことになる。BB、RB、SRBのボーナスフラグを成立させると、対応する内部当選回数カウンタのカウント値が一つ減算され、ストックが減ることになる。
図14(a)に戻り、S163ではS162によりいずれかのボーナスフラグが成立したか否かを判定する。該当する場合はS164へ進み、該当しない場合は処理を終了する。S164ではRT遊技回数抽選種別設定パラメータを設定する。このパラメータは後述するRT遊技回数抽選種別を決定するパラメータの一つであり、ボーナスフラグ設定種別により設定される。図14(d)はボーナスフラグ設定種別とRT遊技回数抽選種別設定パラメータとの関係を示す図である。例えば、現在のボーナスフラグ設定種別が2であると、RT遊技回数抽選種別設定パラメータは14に設定される。
<RT制御処理>
次に、S113のRT制御処理について説明する。図15はS113のRT制御処理を示すフローチャートである。S170ではRT遊技回数抽選準備処理を実行する。詳細は後述する。S171ではRT遊技回数カウンタの値が0か否かを判定する。該当する場合は処理を終了し、該当しない場合はS172へ進む。S172ではRT遊技回数カウンタを1つ減算する。S173ではBB、RB、のいずれかの内部当選中か否かを判定する。該当する場合はS174へ進み、該当しない場合は処理を終了する。S174ではRT遊技回数カウンタの値が0か否かを判定する。該当する場合はS175へ進み、遊技モードとしてRT0モードを設定する。該当しない場合はS176へ進み、遊技モードとしてRT1モードを設定する。S177ではRT抽選タイプ移行抽選処理を実行する。詳細は後述する。
<RT遊技回数抽選準備処理>
次に、S170のRT遊技回数抽選準備処理について説明する。図16(a)はS170のRT遊技回数抽選準備処理を示すフローチャートである。S180では今回のゲームで選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が43〜56の範囲か否かを判定する。テーブル番号43、44はストック無しの状態でBB、RBに内部当選した場合に選択されるテーブル(図6参照)、テーブル番号45〜56は上述した解除の対象テーブルである。該当する場合はS182へ進み、該当しない場合はS181へ進む。S181ではRT遊技回数抽選種別設定パラメータが0以外か否かを判定する該当する場合はS187へ進み、該当しない場合は処理を終了する。
S182では今回のゲームで選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が43又は44かを判定する。該当する場合はストック無しの状態でBB、RBに内部当選した場合であり、S187へ進む。該当しない場合はS183へ進む。S183では今回のゲームで選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が45〜47の範囲か否かを判定する。該当する場合はS185へ進み、該当しない場合はS184へ進む。解除の対象となるテーブル番号45〜56のリール停止制御テーブルのうち、特に、テーブル番号45〜47のテーブルが選択された場合は、更に、S185で遊技者に有利になるような処理を行う。
S184ではRT遊技回数カウンタの下位8ビットの値が32未満か否かを判定する(本実施形態ではRT遊技回数カウンタが16ビットのカウンタである場合を想定している。)。これは遊技回数が256回につき、1回の割合で32ゲームの期間中に解除の対象となるリール停止制御テーブルが選択された場合にS185で遊技者に有利になるような処理を行う。
S185ではRT抽選タイプCフラグをONにする。RT抽選タイプCフラグはRAM313上の所定のエリアに設定されるフラグで、これがONであると後述するRT抽選タイプ移行抽選処理において遊技者に有利に働く。S186ではRT遊技回数カウンタの値が50未満か否かを判定する。該当する場合は処理を終了し、該当しない場合はS187へ進む。これは、解除が実行されるとRT遊技回数は基本的には短くなるのであるが、残りのRT遊技回数が50未満の場合は解除によりこれより長いRT遊技回数が設定されてしまう場合もあるため、遊技者の利益を考慮して解除を行わない趣旨のものである。
S187ではRT遊技回数抽選種別を設定する。RT遊技回数抽選種別は、今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号と、RT遊技回数抽選種別設定パラメータと、により設定される。図16(b)はリール停止制御テーブルのテーブル番号と、RT遊技回数抽選種別設定パラメータと、RT遊技回数抽選種別との関係を示す図である。例えば、RT遊技回数抽選種別設定パラメータが14、15の時は、今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号に関わらず、RT遊技回数抽選種別として14、15がそれぞれ設定される。一方、RT遊技回数抽選種別設定パラメータが14、15以外の時は、今回のゲームにおいて選択されたリール停止制御テーブルのテーブル番号が45であればRT遊技回数抽選種別として2が設定される。図16(a)に戻り、S188ではRT遊技回数設定処理を実行する。詳細は後述する。以上により処理が終了する。
<RT遊技回数抽選処理>
次に、S188のRT遊技回数抽選処理について説明する。図17(a)はS188のRT遊技回数設定処理を示すフローチャートである。S190ではRT遊技回数抽選の有無を判定する。この判定はRT遊技回数抽選種別に基づき行う。図17(b)はRT遊技回数抽選種別とRT遊技回数抽選の有無との関係を示す図である。RT遊技回数抽選種別が0、1、14の場合には抽選でRT遊技回数を設定し、その他の場合は予め定めた値でRT遊技回数を設定することになる。
図17(a)に戻り、S191ではS190の判定の結果、抽選が必要か否かを判定する。抽選が必要な場合はS192へ進み、そうでない場合はS194へ進む。S192では抽選データテーブルを取得する。図17(d)は抽選データテーブルの例を示す図である。RT遊技回数は基準遊技回数に加算値を加算して設定される。基準遊技回数と加算値の範囲とは、RT抽選タイプ毎に選択確率が異なり、また、RT抽選タイプA及びBの場合は内部当選確率の設定(1〜6)によって更に選択確率が異なるものとなっている。図17(d)において、例えば、現在のRT抽選タイプがAであり、内部当選確率の設定が1の場合、2/256の確率で、基準遊技回数:1、加算値の範囲:0〜0となる。また、2/256の確率で基準遊技回数:700、加算値の範囲:0〜100となる。加算値は加算値の範囲の中から更に抽選で設定される。図17(d)に示すように、RT抽選タイプCでは基準遊技回数及び加算値の範囲が共に少なくなる傾向にあり、遊技者に有利なRT抽選タイプである。
図17(a)に戻り、S193ではS192で取得した抽選データテーブルに基づいて抽選処理を実行する。S194では基準遊技回数と加算値とを決定する。まず、S193の抽選処理を経た場合は抽選の結果決定された基準遊技回数が決定され、加算値は抽選の結果決定された加算値の範囲の数値の中から更に抽選で決定される。S193の抽選処理を経ずにS191からS194へ進んだ場合はRT遊技回数抽選種別に基づき基準遊技回数と加算値とが決定される。図17(c)はRT遊技回数抽選種別と基準遊技回数並びに加算値の範囲との関係を示す図である。例えば、RT遊技回数抽選種別が3の場合、基準遊技回数として3が、加算値の範囲として0〜1が決定される。加算値は抽選で0か1となる。
図17(a)に戻り、S195ではRT遊技回数を設定し、RT遊技回数カウンタに設定した値をセットする。RT遊技回数はS194で決定した基準遊技回数に加算値を加算した値である。以上により処理が終了する。
<RT抽選タイプ移行抽選処理>
次に、S177のRT抽選タイプ移行抽選処理について説明する。図18(a)はS177のRT抽選タイプ移行抽選処理のフローチャートである。S200では現在の遊技モードがRT0モードか否かを判定する。該当する場合はS201へ進み、該当しない場合は処理を終了する。S201ではRT抽選タイプCフラグがONかOFFかに応じて、RT抽選タイプ移行抽選のための抽選データを選択する。図18(b)はRT抽選タイプCフラグと選択される抽選データ(A、B)との関係を示す図であり、RT抽選タイプCフラグがONの場合、抽選データAが選択され、OFFの場合、抽選データBが選択される。
図18(a)に戻り、S202ではRT抽選タイプCフラグをクリアする。詳細にはONの場合はOFFとし、OFFの場合はOFFのままとする。S203ではS201で選択した抽選データA又はBを取得する。S204ではS203で取得した抽選データに基づいて、RT抽選タイプを移行する抽選処理を行う。図18(c)は抽選データAの内容を示す図であり、100%RT抽選タイプCに当選する。RT抽選タイプCは上述した通りRT遊技回数抽選で有利になるRT抽選タイプであり、RT抽選タイプCフラグがONになるとこの有利なRT抽選タイプCが必ず設定されることになる。
図18(d)は抽選データBの内容を示す図である。抽選データBは現在設定されているRT抽選タイプ(A〜D)毎に設定されており、移行先のRT抽選タイプは内部当選確率の設定(1〜6)により異なる確率で決定する。同図では一例として内部当選確率の設定がN(1〜6のいずれかを指す。)の場合を示している。例えば、現在のRT抽選タイプがタイプAの場合、12/128の確率で移行先のRT抽選タイプがAとなる。また、現在のRT抽選タイプがタイプCの場合、64/128の確率で移行先のRT抽選タイプがCとなる。現在のRT抽選タイプがタイプDであると、移行先のRT抽選タイプとしてタイプCが設定され易く(確率:104/128)、RT抽選タイプDはRT抽選タイプCの前段階と位置付けられる。図18(a)に戻り、S205ではS204の抽選処理の結果により、移行先のRT抽選タイプを設定し、処理が終了する。
<副制御部400の処理>
図20(a)は副制御部400のメイン処理を示すフローチャートである。電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を実行する。以下、この処理について説明する。電源投入が行われると、まず、S210で初期処理が実行される。S211では主制御部300から主制御コマンドを受信しているか否かを判定する。受信していればS212へ進み、そうでなければ待ちとなる。S212では受信した主制御コマンドの内容に応じて演出処理1を実行する。S213では受信した主制御コマンドの内容に応じて演出処理2を実行する。演出処理の実行後、S211へ戻り、同様の処理を繰り返すことになる。
S212の演出処理1の中には、演出装置制御部500へ演出命令を出力して、演出装置600による演出を実行させるものも含まれる。図20(b)は演出装置600の演出例を示す図であり、特に、その液晶表示装置の表示例を示す図である。同図の例は、高確期間のゲームにおいて、当該ゲームが高確期間中のゲームであることを遊技者に報知する例を示しており、演出装置600の液晶表示装置に”高確中”と表示することにより報知している。従って、演出装置600は高確期間の報知手段として機能する。なお、この報知手段としては他の形式の表示手段や、高確期間であることを音声で報知する音声出力手段を採用してもよい。
図20(c)は演出装置600の他の演出例を示す図であり、特に、その液晶表示装置の他の表示例を示す図である。同図の例は、遊技者に対して丸絵柄を狙うよう促す報知(表示)をしたものである。この演出は丸絵柄が揃って表示されることが可能なリール停止制御テーブルが選択された場合(テーブル番号:0〜17、22、23)に行うことができる。これにより遊技者に丸絵柄を狙う期待感を一層高められる。遊技者に対して丸絵柄を狙うよう促す報知を行う報知手段としては、演出装置600以外にも他の形式の表示手段や、丸絵柄を狙うことを音声で報知する音声出力手段を採用してもよい。
次に、S213の演出処理2の詳細について説明する。演出処理2は通常遊技時において、RT1モード(規制期間)の終了予定ゲームから遡って複数回のゲームに渡って、RT1モードの終了を報知する真の演出と、RT1モード中においてRT1モードの終了を報知するガセの演出と、に関する演出の設定及び実行に関する設定処理を行う。これらの演出は、主として演出装置600の液晶表示装置に各種の画像を表示することで実行することができる。
本実施形態ではRT1モードの期間、つまり、RT遊技回数カウンタの初期値が設定されたこと(図17(a)のS195)を契機として真の演出の演出期間(真演出期間)を予め設定する。
ここで、RT遊技回数カウンタの初期値は様々な値を取るので、RT遊技回数カウンタの初期値が設定された現在のゲームからRT1モードが終了する予定のゲームまでの期間(ゲーム数)も様々な期間となる。そこで、本実施形態では、真演出期間を長さ(ゲーム数)が異なる複数種類用意し、上記期間に応じて、その期間内に真の演出が完結するように演出期間を設定する。こうすることで、RT1モード(規制期間)の終了と真の演出の終了とを確実に一致させることができ、RT1モードの終了に関する演出を効果的に行うことができる。
また、本実施形態では上記の通りガセの演出も行なう。そこで、真演出期間とガセの演出の演出期間(ガセ演出期間)とのいずれか一方を設定した後に他方を設定する場合、一方の期間に応じて、他方の期間のゲーム数を設定する。こうすることで、一方の演出が途中で途切れて他方の演出が開始される事態を回避でき、RT1モードの終了に関する演出を効果的に行うことができる。
本実施形態の場合、RT遊技回数カウンタの初期値が設定されると、真演出期間が予め設定されるので、基本的にガセ演出期間を設定する場合には既に真演出期間が設定されていることになる。従って、ガセ演出期間を設定する場合は、ガセ演出期間を設定する現在のゲームから真演出期間が開始するゲームまでのゲーム数以下となるようにガセ演出期間のゲーム数を設定する。こうすることで真演出期間を確保してガセ演出期間を設定できる。
一方、本実施形態ではRT1モードで所定のリール停止制御テーブルが選択されると、RT遊技回数が変更され、より短期にRT遊技回数を消化することが可能となる、解除がある。つまり、解除によりRT遊技回数カウンタの値が上書きされて、より小さな値となり、当初のRT1モードの終了時期よりも早期にRT1モードの終了時期が到来する場合がある。この解除によりRT遊技回数カウンタの値が上書きされて変更された場合、RT1モードの終了時期も変わるので真演出期間も再度設定する。この場合、ガセ演出期間が既に設定されている場合も考えられる。そこで、ガセ演出期間を設定した後に真演出期間を設定する場合、ガセ演出期間が終了するゲームからRT1モードが終了するゲームまでのゲーム数以下となるように真演出期間のゲーム数を設定する。こうすることで、ガセ演出を途中で終わらせることなく、真演出期間を確保できる。
図21はS213の演出処理2を示すフローチャートである。S221では演出設定処理を行う。ここでは真演出期間及びガセ演出期間の設定を行なう。詳細は後述する。S222では現在のゲームがガセ演出期間中のゲームか否かを判定する。該当する場合はS223へ進み、該当しない場合はS224へ進む。S223ではS221で設定したガセ演出を実行する。S224では現在のゲームが真演出期間中のゲームか否かを判定する。該当する場合はS225へ進み、該当しない場合は処理を終了する。S225ではS221で設定した真演出を実行し、その後、処理を終了する。
<演出設定処理>
図22はS221の演出設定処理を示すフローチャートである。S231では真演出の設定タイミングか否かを判定する。本実施形態では上記の通りRT遊技回数カウンタの初期値が設定された場合(図17(a)のS195)に設定タイミングであると判定される。なお、図17(a)のS195では解除の場合にRT遊技回数カウンタの値が変更され新たな初期値が設定される場合も含まれる。該当する場合はS232へ進み、該当しない場合はS238へ進む。
S232では既にガセ演出期間が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS234へ進み、該当しない場合はS233へ進む。S233及びS234ではこれから設定する真演出期間として設定可能な最大の演出期間(最大演出期間)を設定する。S233ではガセ演出期間が設定されていない場合であるので、現在のゲームからRT1モードの終了予定ゲームまでのゲーム数、つまり、RT遊技回数カウンタの値により示される残りゲーム数が最大演出期間のゲーム数となる。一方、S234ではガセ演出期間が既に設定されている場合であるので、設定されているガセ演出期間終了からRT1モードの終了予定ゲームまでのゲーム数、つまり、RT遊技回数カウンタの値により示される残りゲーム数から、現在のゲームからガセ演出期間終了までのゲーム数を差し引いたゲーム数が最大演出期間のゲーム数となる。
S235ではS233又はS234で設定した最大演出期間が予め定めたゲーム数以上か否かを判定する。予め定めたゲーム数とは真演出期間の最短のゲーム数であり、最大演出期間がこれ以上でない場合、つまり、RT1モードが直ぐに終わってしまう場合は真演出を行わない。本実施形態では真演出期間の最短のゲーム数は3である。該当する場合はS236へ進み、該当しない場合はS238へ進む。
S236では真演出の内容及びゲーム数を選択する処理を行なう。真演出はS233又はS234で設定した最大演出期間内に収まる期間となるように選択される。図23(a)は真の演出の種類の例を示すテーブルである。同図の例では、真の演出パターンとしてA乃至Eの5種類に大別されており、それぞれ演出期間の最大の長さ(ゲーム数)が、3、5、10、20、30というように異なるものとなっている。S236では、まず、S233又はS234で設定した最大演出期間内に演出期間が収まるものをいずれか選択する。例えば、S233又はS234で設定した最大演出期間が13ゲームの場合、演出パターンA乃至Cのいずれかが選択される。
次に、各演出パターンは、複数の小演出期間(前兆演出期間、発展演出期間、確定演出期間)から構成され、これらの小演出期間毎に演出の内容が設定される。こうすることで真演出期間に実行される真の演出の内容が固定化されず、多様な演出を遊技者に楽しませ、また、真の演出かガセの演出かを遊技者に見破られ難くすることができる。
前兆演出期間は、例えば、演出装置600の液晶表示装置にキャラクタが登場する画像を表示する等、演出のストーリの前振りとなる演出が行われる期間である。発展演出期間は、例えば、表示されたキャラクタ同士が画面上対決する画像を表示する等、演出のストーリのつなぎとなる演出が行われる期間である。確定演出期間は、例えば、キャラクタ同士の対決が終了し、勝敗が決する等、演出のストーリの結末となる演出が行われる期間である。真の演出の場合、確定演出では、例えば、主人公であるキャラクタが対決に勝利し、RT1モードの終了を遊技者に感じさせる演出内容となる。
各小演出期間は複数回のゲームに渡るものがあり、抽選等により内容が決定される。例えば、演出パターンBが選択されると、最大演出期間は5ゲームであるが、前兆演出期間と発展演出期間とはそれぞれ1ゲームか2ゲームに渡る内容のいずれかとなる。前兆演出期間が2ゲームで発展演出期間が1ゲームの場合、トータルの演出期間は4ゲーム(2+1+1)となる。
図22に戻り、S237では真演出期間の設定を行う。ここではS236で選択した演出の開始ゲーム、終了ゲーム(RT1モードの最終予定ゲーム)、その期間内の各ゲームにおける演出の内容を設定する。設定した内容はRAM413の所定のエリアに格納され、設定された内容は図21のS225で実行されることになる。
次に、S238以下ではガセ演出に関する処理を行なう。S238ではガセ演出の設定タイミングか否かを判定する。本実施形態では通常遊技中において真演出の設定タイミングでない場合はガセ演出の設定タイミングとする(但し、後述するように抽選がある)。該当する場合はS239へ進み、該当しない場合は処理を終了する。
S239ではガセ演出を設定するか否かの抽選を行い、その抽選の結果、ガセ演出に当選したか否かを判定する。つまり、ガセ演出は通常遊技中で真演出の設定タイミングではなく、かつ、抽選に当選した場合に設定される。該当する場合はS240へ進み、該当しない場合は処理を終了する。S240では既にガセ演出期間が設定されているか否かを判定する。本実施形態では既にガセ演出が設定されている場合はガセ演出を新たに設定しない。該当する場合は処理を終了し、該当しない場合はS241へ進む。
S241ではこれから設定するガセ演出期間として設定可能な最大演出期間を設定する。ガセ演出が設定される場合には、既に真演出が設定されているので、最大演出期間は、現在のゲームから真演出期間開始までのゲーム数となる。S142では、S241で設定した最大演出期間が予め定めたゲーム数以上か否かを判定する。予め定めたゲーム数とはガセ演出期間の最短のゲーム数であり、最大演出期間がこれ以上でない場合、つまり、真演出期間と重複してしまう場合はガセ演出は設定しない。本実施形態ではガセ演出期間の最短のゲーム数は3である。該当する場合はS243へ進み、該当しない場合は処理を終了する。
S243ではガセ演出の内容及びゲーム数を選択する処理を行なう。ガセ演出はS241で設定した最大演出期間内に収まる期間となるように選択される。図23(b)はガセの演出の種類の例を示すテーブルである。同図の例では、ガセの演出パターンとしてa乃至dの5種類に大別されており、真の演出パターンの場合と同様に、それぞれ演出期間の最大の長さ(ゲーム数)が、3、5、10、15というように異なるものとなっている。S243では、まず、S241で設定した最大演出期間内に演出期間が収まるものをいずれか選択する。例えば、S241で設定した最大演出期間が8ゲームの場合、演出パターンa又はbのいずれかが選択される。
各演出パターンは、真の演出パターンと同様に、複数の小演出期間(前兆演出期間、発展演出期間、非確定演出期間)から構成され、これらの小演出期間毎に演出の内容が設定される。こうすることでガセ演出期間に実行されるガセの演出の内容が固定化されず、多様な演出を遊技者に楽しませ、また、真の演出かガセの演出かを遊技者に見破られ難くすることができる。
前兆演出期間及び発展演出期間に行なわれる演出の内容は真の演出パターンと同様のものである。非確定演出期間は、例えば、演出装置600の液晶表示装置に表示されたキャラクタ同士の対決が終了し、勝敗が決する等、演出のストーリの結末となる演出が行われる期間であるが、真の演出の確定演出と異なり、例えば、主人公であるキャラクタが対決に敗北し、RT1モードが終了しないことを遊技者に感じさせる演出内容となる。また、ガセの演出パターンには演出パターンaのように、前兆演出期間だけで終わってしまう場合もある。これもRT1モードが終了しないことを遊技者に感じさせることになる。
真の演出パターンと同様に、各小演出期間は複数回のゲームに渡るものがあり、抽選等により内容が決定される。例えば、演出パターンbが選択されると、最大演出期間は5ゲームであるが、前兆演出期間は1ゲームか2ゲームに渡る内容、発展演出期間は2ゲームから3ゲームに渡る内容となる(非確定演出はなし)。前兆演出期間が2ゲームで発展演出期間が2ゲームの場合、トータルの演出期間は4ゲーム(2+2+0)となる。
図22に戻り、S244ではガセ演出期間の設定を行う。ここではS243で選択した演出の開始ゲーム、終了ゲーム、その期間内の各ゲームにおける演出の内容を設定する。設定した内容はRAM413の所定のエリアに格納され、設定された内容は図21のS223で実行されることになる。
<演出期間の設定例>
図24(a)乃至(c)は演出期間の設定例を示す図である。図24(a)は真演出期間を設定した場合の例であり、ガセ演出期間が設定されていない場合の例である。この例の場合、RT遊技回数の設定が行われた現在のゲームからRT1モードの終了予定ゲームまでの全規制期間が真演出期間の最大設定期間となる。
図24(b)も真演出期間を設定した場合の例であるが、解除によりRT遊技回数カウンタの値が上書きされて変更された際、ガセ演出期間が既に設定されている場合の例である。この例の場合、既に設定されているガセ演出期間から、解除により新たに設定されたRT1モードの終了予定ゲームまでの規制期間が真演出期間の最大設定期間となる。真演出期間は同図に示すように改めて設定される。
図24(c)はガセ演出期間を設定した場合の例であり、ガセ演出に当選した現在のゲームから真演出期間の開始までが最大演出期間となり、最大演出期間に収まるようにガセ演出期間が設定される。