JP6051287B2 - 回胴式遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、図柄が表示されたリールを回転させて停止させ、停止時における図柄の組み合わせによって遊技価値を付与する回胴式遊技機に関する。
従来、スロットマシンに代表される回胴式遊技機では、特許文献1及び特許文献2に開示されているように、ビッグボーナス(以下、「BB」という)やアシストタイム(以下、「AT」という)等の当選を契機として、このBBやATが実際に開始されるまでの所定の期間において、遊技者の期待感を向上させる演出を複数ゲームにわたって行う、いわゆる前兆状態に移行させるスロットマシンが知られている。
特開2007−185339号公報 特開2006−158553号公報
上記特許文献1及び特許文献2に示すような、前兆状態に移行可能な従来のスロットマシン(以下、「従来のスロットマシン」という)では、この前兆状態において、通常の状態では起こり得ない演出が頻発して行われたり、前兆状態特有の演出が行われたりする。これにより、前兆状態を設けない場合に比べて、BBやATに当選したかもしれないという遊技者の期待感を当該前兆状態においてより高めることができるものである。
しかしながら、上記従来のスロットマシンにおける前兆状態は、予め定めた所定期間で終了となるため、前兆状態の終了後にBBやATの当選が告知(報知)や示唆されないと、当該前兆状態が単なるガセ演出であったと遊技者に容易に判断されてしまう。このような場合、前兆状態の終了時が遊技者にとっての遊技の止めどきとなりやすい。したがって、前兆状態を経由することで、引き続き遊技を継続しようという遊技者の遊技意欲が損なわれてしまうという問題があった。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、前兆状態を経由しても遊技者の遊技意欲が損なわれにくい回胴式遊技機を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために請求項1に記載の発明に係る回胴式遊技機は、複数の図柄が周面に配された複数のリールと、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段と、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、当選役を決定する当選役決定手段と、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、前記複数のリールを回転する制御を行うリール回転制御手段と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、遊技者による停止操作を検出する停止操作検出手段と、前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことと、前記当選役決定手段により決定された前記当選役に基づいて、前記リール回転制御手段により回転されている前記リールを停止させる停止制御手段と、前記当選役決定手段により決定された前記当選役を報知する当選役報知手段と、前記当選役報知手段による前記報知を予め定められた期間にわたって実行する当選役報知ゲームを実行するか否かを決定する当選役報知ゲーム決定手段と、前記当選役報知ゲーム決定手段によ前記当選役報知ゲームを実行しないことが決定されたことに基づいて、複数のゲーム回数の中から何れかのゲーム回数を、前記当選役報知ゲームが実行される可能性を示唆する第1の示唆演出を実行する示唆期間として設定するか否かを決定する示唆期間決定手段と、前記当選役報知ゲーム決定手段により前記当選役報知ゲームを実行しないことが決定されたことに基づいて、前記示唆期間よりも前に、特定のゲーム回数にわたって、前記示唆期間への移行を期待させる演出を実行する、または前記示唆期間への移行を期待させる演出を実行した後に前記当選役報知ゲームが実行されないことを示唆する第2の示唆演出を実行する特定期間を設定するか否かを決定する特定期間決定手段と、前記複数のゲーム回数に応じて異なる前記第1の示唆演出を規定する示唆期間演出規定手段と、前記示唆期間決定手段により設定することが決定された前記ゲーム回数に応じて、前記示唆期間演出規定手段により規定された前記第1の示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、前記特定期間決定手段により前記特定期間を設定することが決定されたことに基づいて、前記特定期間を設定する制御と、前記特定期間決定手段により前記特定期間を設定することが決定されたこと、および前記示唆期間決定手段により前記示唆期間を設定することが決定されたことに基づいて、前記特定期間および前記示唆期間をともに設定する制御と、を行う制御手段と、を備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、前兆状態を経由しても遊技者の遊技意欲が損なわれにくい回胴式遊技機を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る回胴式遊技機であるスロットマシンの一例を示す斜視図である。 図1のスロットマシンの正面図である。 図1のスロットマシンの役物装置を示す図である。 図1のスロットマシンの内部構成を示す断面図である。 図1のスロットマシンに設けられている制御システムを説明するためのブロック図である。 図1のスロットマシンの表示窓の部分拡大図である。 図1のスロットマシンの各当選役と対応する図柄の組み合わせ及びその特典を示したものである。 図1のスロットマシンの各リールに付されたそれぞれのリール帯に表記された図柄列(主にボーナス図柄、ベル図柄)を平面的に展開した状態を示すである。 図1のスロットマシンにおける基本的な1ゲームの処理手順を示すフローチャートである。 図1のスロットマシンの始動処理の内容を示すフローチャートである。 図1のスロットマシンの全ての当選役についての当たり値と内部抽選確率を具体的に示した図である。 図1のスロットマシンのBBについての当たり値と内部抽選確率を具体的に示した図である。 図1のスロットマシンのリール停止処理の内容を示すフローチャートである。 図1のスロットマシンの判定処理の内容を示すフローチャートである。 図1のスロットマシンのBBゲーム開始処理の内容を示すフローチャートである。 図1のスロットマシンのBBゲーム終了判定処理の内容を示すフローチャートである。 図1のスロットマシンのサブ制御基板にて各種コマンドを受信したときに行われるコマンド解析に係る処理の概略を示すフローチャートである。 図16のコマンド解析に係る処理において実行される前兆判定処理の内容を示すフローチャートである。 図17の前兆判定処理において実行される前兆期間決定処理の内容を示すフローチャートである。 図17の前兆判定処理において実行されるガセ前兆期間決定処理の内容を示すフローチャートである。 図16のコマンド解析に係る処理において実行されるATゲーム開始処理の内容を示すフローチャートである。 図16のコマンド解析に係る処理において実行されるATゲーム終了処理の内容を示すフローチャートである。 図16のコマンド解析に係る処理において実行される演出パターン決定処理の内容を示すフローチャートである。 図16のコマンド解析に係る処理において実行される演出モード移行処理の内容を示すフローチャートである。 準備ゲーム用シナリオ決定テーブル及び前兆ゲーム用シナリオ決定テーブルを示す図である。 液晶表示装置にて出力される前兆ゲーム中における演出の一例を示す画像である。 液晶表示装置にて出力される準備ゲーム中における演出の一例(1)を示す画像である。 液晶表示装置にて出力される準備ゲーム中における演出の一例(2)を示す画像である。 液晶表示装置にて出力されるATゲーム中における演出の一例を示す画像である。 第2実施形態に係るスロットマシンの各当選役と対応する図柄の組み合わせ及びその特典を示したものである。 第2実施形態に係るスロットマシンの全ての当選役についての当たり値と内部抽選確率を具体的に示した図である。 第2実施形態に係るスロットマシンの判定処理の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るスロットマシンのRTゲーム設定処理の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るスロットマシンのRTゲーム終了判定処理の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るスロットマシンのRTゲーム途中終了処理の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るスロットマシンのサブ制御基板にて実行されるATゲーム開始処理の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るスロットマシンのサブ制御基板にて実行されるATゲーム終了処理の内容を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るスロットマシンのサブ制御基板にて実行される前兆期間決定処理の内容を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るスロットマシンの前兆ゲーム用シナリオ決定テーブル及び追加ゲーム用シナリオ決定テーブルを示す図である。 第4実施形態に係るスロットマシンのサブ制御基板にて実行される前兆期間決定処理の内容を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る回胴式遊技機の好適な一実施形態を、スロットマシンを例に図面を参照して具体的に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本第1実施形態のスロットマシン1の斜視図であり、図2(図2−1)はスロットマシン1の正面図である。また、図3は、前面扉3を開放した状態におけるスロットマシン1の内部構造を表した平面図である。
図1〜図3に示すように、回胴式遊技機であるスロットマシン1は、遊技者側に面する、いわゆるフロントマスクを構成する前面扉3が略矩形状の箱体である筐体2の開口側に対し、蝶番機構2aにより左側端部側を回動支点として開閉可能に取り付けられている。前面扉3は、上部パネル部3A、中部パネル部3B、操作パネル部3C及び下部パネル部3Dに概ね分けられ、これらは化粧板として視覚効果を高めてデザインされた硬質プラスチックにより一体的に形成されている。
筐体2の内部には、スロットマシン1全体の動作を統括制御するメイン制御基板300と、3個の円筒状の回転リールである左リール111、中リール112、右リール113を備える回胴装置110と、スロットマシン1の各部に電力を供給するための電源装置510と、ゲームの入賞に応じてメダルの払い出しを行うメダル排出スリット521を有するホッパ装置520と、ホッパ装置520から溢れたメダルを収納する補助貯留部530等とが設けられている。
ここで、回胴装置110は、メイン制御基板300からの回転駆動開始制御信号や回転駆動停止制御信号等を受ける後述のリール基板100によって各リール111,112,113の回転や回転停止が制御されるようになっている。また、回胴装置110は、筐体2の内部に取り付けられている台座120に対し引き出し及び押し戻し自在に載置されている。また、各リール111,112,113は、それぞれの周面を一方向(遊技者側)に向けて並設されている。
また、筐体2の内部に設けられている電源装置510のたとえば側面には、いわゆる配電盤に相当する後述の電源装置基板500が設けられている。この電源装置基板500には、電源装置510で発生される各種電源電圧を回胴装置110やホッパ装置520等の各所に配電する配電回路が形成されており、かかる配電回路からスロットマシン1の動作に必要なシステム電源を供給する。
また、前面扉3は、筐体2の開口を閉塞する位置で、操作パネル部3Cに設けられている鍵穴4を有する図示しない施錠装置によりロックされ、ホールスタッフ等がメイン制御基板300上の各電子素子等の状態の確認を含むメンテナンス作業や設定値変更等に伴う出玉管理作業等を行う場合、前面扉3の鍵穴4に専用鍵を差し込んでそのロックを解除すると、前面扉3が開放されるようになっている。
前面扉3の上部パネル部3Aには、遊技に伴った演出を行う演出表示部40が取り付けられている。演出表示部40は、たとえばゲームの進行に応じた動画像等を表示する液晶表示装置41と、この液晶表示装置41を覆う表示パネル42とから構成される。そして、この表示パネル42の中央部には、液晶表示装置41を視認可能とする略長方形の透明窓43が設けられており、液晶表示装置41において表示される各種動画像は、この透明窓43を通して視認することが可能となっている。
また、演出表示部40には、意匠的に遊技者の視覚に訴える形状及び色彩、模様、絵柄等を施してデザイン設計された複数の演出用ランプ44〜46と、演出用の効果音を発するスピーカ50a,51aを有する放音部50,51とが設けられている。
また、上部パネル部3Aの正面視左側には、二次元コード等の情報コード70A(携帯電話機700にて撮像または記憶された情報コード70A)を撮像可能なCCDカメラ71を有する読み取り部70が設けられている。上記二次元コード等の情報コード70Aには、液晶表示装置41から出力される情報コード70Aだけでなく、当該スロットマシン1とは別の回胴式遊技機(例えば、スロットマシンやパチンコ機など)等から出力されたそれぞれの情報コードもなりえるものとなっている。具体的には、スロットマシン1、上記別の回胴式遊技機から出力された情報コードを、遊技者が携帯電話機KT(図示せず)にて撮像する。そして、該撮像された情報コードを読み取り部70にて読み取らせることが可能となっている。なお、このように読み取られた情報コードを用いて、遊技実績(遊技時間や遊技回数など)に応じて各種特典(例えば、プレミアム画像)を付与するなどして利用することが可能となっている。
そして、前面扉3の上部パネル部3Aの背面に設けられているサブ制御基板400(後述する)にメイン制御基板300から演出開始を示唆する制御信号(演出コマンド等を含む)が供給されると、サブ制御基板400により液晶表示装置41による動画像等の表示や、演出用ランプ44〜46による点滅又は点灯によっての演出や、放音部50,51からの効果音による演出等が行われるようになっている。
前面扉3の中部パネル部3Bには、回胴装置110、貯留枚数表示器23、遊技進行表示器24、払出枚数表示器25が設けられており、これらは、パネル20により覆われている。このパネル20には、回胴装置110の各リール111,112,113を視認することが可能な透明な窓である表示窓21を含む複数の透明窓が設けられている。回胴装置110の各リール111,112,113に付されたリール帯(後述する)に描かれた図柄は、この表示窓21から確認することができるようになっている。また、上記各表示器23,24,25の表示は、パネル20に設けられたその他複数の透明窓から視認することが可能となっている。これらの表示器(貯留枚数表示器23、遊技進行表示器24、払出枚数表示器25)は、7セグメントLEDを複数有しており、0〜9までの10通りの数字で複数桁の数字を表示することが可能となっている。さらに、パネル20には、小役ナビ表示部26及びボーナス告知表示部27が設けられている。小役ナビ表示部26では、後述するATゲームにおいて当該ゲームで当選している当選役の押し順が報知される(詳細は後述する)。ボーナス告知表示部27は、BBに当選した場合に点灯することにより、遊技者にBBの当選を報知するものとなっている。
貯留枚数表示器23には、遊技停止中にメダルをクレジット(最大50枚まで)する際、後述のメダル投入部6から連続投入されたメダルの枚数が最大50までの数字で表示されるようになっている。
遊技進行表示器24には、遊技者に有利な特別遊技状態(ビックボーナス、レギュラーボーナス等)が発生した際、その特別遊技状態の残りゲーム数等が数字で表示されるようになっている。
払出枚数表示器25には、回胴装置110の各リール111,112,113の停止に伴い、その有効ライン上に揃った図柄に応じてのメダルの払い出しの枚数が数字で表示されるようになっている。また、払出枚数表示器25は、スロットマシン1における、例えば出玉率(メダルの払出率)を決定する際の設定値を表示するものとして兼用されている。
さらに、中部パネル部3Bの右側には、刀を模した役物装置28(以下、「刀役物28」という)が設けられている。この刀役物28は、刀の鍔及び柄を模した形状をなしており、通常時には中部パネル部3Bの右側ほぼ中央辺りに鍔の部分が位置するようになっている(図2−2(a)参照)。この刀役物28は図示しないソレノイド等を備えており、演出ボタン18の押下操作等(図示のように、演出ボタン18を連続して押下させる等)に合わせて中部パネル部3Bから上部パネル部3A間において上昇/下降動作を行うことが可能となっている。例えば、上昇時には中部パネル部3Bから上部パネル部3Aに向かって上昇していき、刀役物28の柄の先端部が上部パネル部3Aの上部に到達したところで上昇動作が停止するようになっている(図2−2(b)、図2−2(c)参照)。
また、刀の鞘(29Aで示す)及び刃(29Bで示す)の部分は、液晶表示部29(以下、「刀表示部29」という)にて表示されるものとなっており、刀役物28の上昇動作に合わせて、鞘29Aから刀(刃29B)が抜刀される様子を表すことができるようになっている(図2−2(a)〜(c)参照)。また、このとき、抜刀された刃29Bの部分に文字等のメッセージを表示させることにより、遊技者にBBの当選等を示唆することが可能となっている。例えば、図2−2(c)では、「豪華絢爛」というメッセージが表示されたときの様子を示している。
また、中部パネル部3Bの両側には、高輝度発光ダイオードを内蔵したサイドランプ5a,5bが配置されている。これらのサイドランプ5a,5bは、リーチや大当たり等の際に点灯又は点滅して遊技者の視覚に訴える演出を行うものである。
前面扉3の操作パネル部3Cには、ゲームに使用するメダルを投入するための投入口を有するメダル投入部6と、メダルを1枚ずつベットするベットスイッチ7と、メダルを一度に3枚ベットするMAXベットスイッチ8と、クレジットとして貯留されたメダルをスロットマシン1外へ払い出させる精算スイッチ9と、ゲームの操作を指示する操作ノブ10aを有するスタートスイッチ10と、回胴装置110の各リール111,112,113をストップさせる左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13を有するストップスイッチユニット14等が設けられている。また、操作パネル部3Cには、演出ボタン18が設けられている。この演出ボタンは各種演出において押下操作が可能(有効)となるものであり、この演出ボタン18の押下操作により上記演出が発展したり、刀役物28が作動したりすることとなる。
ベットスイッチ7及びMAXベットスイッチ8は、スロットマシン1のゲームに賭けるメダルの枚数を提示するための押圧式の操作スイッチである。メダルがクレジットされているとき、ゲーム開始時にベットスイッチ7又はMAXベットスイッチ8を操作すると、そのクレジットされているメダルのうち1枚、2枚又は3枚がベットされるようになっている。このとき、上述した貯留枚数表示器23に表示される枚数がベットスイッチ7又はMAXベットスイッチ8の操作に応じて減算されて表示される。
スタートスイッチ10は、回胴装置110の各リール111,112,113を一斉に回転させる指示をするためのレバースイッチであり、先端に設けられている球形の操作ノブ10aを上下左右のいずれかの方向に傾倒操作するとオン作動し、その操作ノブ10aから手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフするように構成されている。
左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13は、回胴装置110の左リール111、中リール112、右リール113の回転停止を個別に指示するための押圧式スイッチであり、各リール111,112,113の配列に対応してそれぞれ並設されている。
また、前面扉3の操作パネル部3Cの背面には、操作パネル部3Cのベットスイッチ7、MAXベットスイッチ8、精算スイッチ9、スタートスイッチ10、左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13等の各種操作スイッチが電気的に接続された中央表示基板200が設けられており、これらのスイッチの出力信号が中央表示基板200からメイン制御基板300に転送されるようになっている。
また、中央表示基板200には、開閉自在なカバー(図示省略)によって覆われている設定スイッチ15が設けられている。この設定スイッチ15は、スロットマシン1の出玉率(メダルの払出率)を決定する際の設定値(例えば、「1」〜「6」までの6段階に分けられた設定値)を変更する場合に操作されるものであって、設定スイッチ15の操作に応じて払出枚数表示器25に設定値を示す数字(「1」〜「6」のいずれか)が表示される。なお、この設定値の変更の操作が行われた後に、スタートスイッチ10が操作されることにより、スロットマシン1の設定値が変更後の設定値に決定される。このとき、払出枚数表示器25に表示された設定値を示す数字(「1」〜「6」のいずれか)も消灯する。
上記貯留枚数表示器23、遊技進行表示器24及び払出枚数表示器25の各表示器は、中央表示基板200に接続されており、中央表示基板200を介して、メイン制御基板300により制御され、各種表示が行われるものとなっている。
前面扉3の下部パネル部3Dには、スロットマシン1の機種名やモチーフ等を遊技者へ認識させるため、たとえば登場キャラクタの絵などが描かれたパネル30が設けられている。
下部パネル部3Dの下方には、入賞時や精算時等においてメダルを排出するメダル排出口32を有する受皿ユニット31と、下部スピーカ33a,34aを内蔵しゲームの進行に応じて演出効果音を発生させる下部放音部33,34と、灰皿35等とがそれぞれ配設されている。
また、前面扉3の下部パネル部3Dの背面には、メダル投入部6より投入される投入物に対し正規のメダルか異物かを判別して振り分けるセレクタ16と、このセレクタ16で振り分けられたメダルを筐体2内に設けられているホッパ装置520へ案内するホッパガイド部材522と、セレクタ16で振り分けられた異物をメダル排出口32へ案内するガイド部材523と、ホッパ装置520のメダル排出スリット521から排出されたメダルを受皿ユニット31のメダル排出口32側にガイドする払出ガイド部材524とが設けられている。
なお、セレクタ16は、回胴装置110の各リール111,112,113の回転中やリプレイ当選による再遊技のときには、メダルの受け付けが不可(メダルの投入受け付けを禁止する状態)になり、メダル投入部6から投入されたメダルをガイド部材523側に振り分けるようになっている。そして、ガイド部材523側に振り分けられたメダルはメダル排出口32側から排出される。また、セレクタ16は、遊技待機中(回胴装置110が停止中であるとき)には、メダルの受け付けが可能(メダルの投入受け付けを許可する状態)になり、メダルの検出に併せてメダルの受け付けを行うようになっている。
図4は、スロットマシン1に設けられている制御システムを説明するためのブロック図である。制御システムは、主としてメイン制御基板300、サブ制御基板400、中央表示基板200、リール基板100、電源装置基板500を備え、それぞれが配線ケーブルによって接続されている。
メイン制御基板300には、メインCPU301、乱数発生器302、メインROM303、メインRAM304、I/F(インタフェース)回路305等が設けられている。
なお、メイン制御基板300は、本発明の遊技制御手段に該当する。
メインCPU301は、ROM302に予め記憶されているシステムプログラムやスロットマシンゲーム用のプログラム等を読み込み、ゲームの進行に合わせた所定の演算処理を行って、サブ制御基板400、リール基板100、中央表示基板200、電源装置基板500等に対する分散制御を行うための所定のコマンドを出力する。
乱数発生器302は、役抽選のための乱数を発生させる、主としてカウンタからなり、電源が投入されている間、常時0〜65535の数値を発生させ、所定の契機(遊技者の操作)に基づいて1つの数値が乱数値として出力される。
メインROM303は、システムプログラムやスロットマシンゲーム用のプログラム等を記憶しているものであり、役の抽選処理に用いる役抽選テーブルや、回転リールの停止制御に用いる停止位置決定テーブル等を記憶している。
メインRAM304は、メインCPU301によって実行されるシステムプログラム、スロットマシンゲーム用のプログラムや、メインCPU301による演算結果等を一時的に記憶する。
I/F(インタフェース)回路305は、サブ制御基板400、中央表示基板200、リール基板100、電源装置基板500間でのコマンドの送受信を行う。
サブ制御基板400は、主として演出を制御するものであり、演出制御基板410と画像音響生成基板420とを有している。演出制御基板410は、主として演出時にサイドランプ5a,5bや演出用ランプ44〜46を点灯させる制御を行うものであり、I/F(インタフェース)回路411、サブCPU412、乱数発生器413、サブROM414、サブRAM415を有している。
なお、サブ制御基板400及びサブCPU412が、本発明の演出制御手段、当選役報知手段、当選役報知ゲーム決定手段、示唆期間設定手段、特定期間付加手段、当選役報知ゲーム実行手段に該当する。
I/F(インタフェース)回路411は、メイン制御基板300のI/F(インタフェース)回路305からのコマンドの受信を行う。サブCPU412は、サブROM414に予め記憶されている演出用のプログラム等を読み込み、メイン制御基板300からの演出開始を示すコマンド、または、演出ボタン検出スイッチ18s等の入力信号に基づいて所定の演算を行い、その演算結果を画像制御IC421や音源IC424に与える。また、サブROM414には、読み取り部70から入力される情報コードが有効なものであるかを照合するための複数の情報コードから構成される情報コード群が予め記憶されている。サブRAM415は、サブCPU412の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
乱数発生器413は、演出抽選のための乱数を発生させる、主としてカウンタからなり、電源が投入されている間、常時0〜65535の数値を発生させ、メイン制御基板300からのコマンドに基づいて1つの数値が乱数値として出力される。サブROM414は、演出用のプログラム等を記憶しているものであり、演出の抽選処理に用いる演出抽選テーブル等を記憶している。サブRAM415は、サブCPU412によって実行される演出用のプログラムや、サブCPU412による演算結果等を一時的に記憶する。また、サブRAM415には、所定のフラグを記憶する記憶領域が設けられている。
画像音響生成基板420は、主として演出時に表示や音を制御するものであり、画像制御IC421、画像ROM422、ビデオRAM423、音源IC424、音源ROM425、アンプ426を有している。
画像制御IC421は、画像ROM422から画像に関するプログラムやデータを読み込み、液晶表示装置41に画像を表示させるための画像データ及び情報コード(例えば、二次元コードなど)を生成する。また、画像制御IC421はCCDカメラ71にて撮像された情報コード(二次元コードなど)を読み込み、当該情報コードに記憶されている情報を演出制御基板410に送信する。画像ROM422は、演出で用いる画像に関するプログラムやデータを記憶するものであり、主としてキャラクタ等の画像のデータおよび情報コード等の画像データを記憶している。ビデオRAM423は、演出を実行するためのプログラムやデータを一時的に記憶するものであり、主に画像データを合成して生成させるための作業エリアとされる。
音源IC424は、音源ROM425から音声に関するプログラムやデータを読み込み、スピーカ33a,34a,50a,51aを駆動させるための音声信号を生成する。音源ROM425は、演出を実行するためのプログラムやデータを記憶するものであり、主として音声に関するプログラムやデータを記憶している。アンプ426は、音源IC424からの音声信号を増幅してスピーカ33a,34a,50a,51aに出力する。
中央表示基板200には、ベットスイッチ7、MAXベットスイッチ8、精算スイッチ9、スタートスイッチ10、左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13、設定スイッチ15、セレクタ16が接続されている。
ベットスイッチ7は上述したようにメダルを1枚ずつベットするものであり、MAXベットスイッチ8は上述したようにメダルを一度に3枚ベットするものである。
精算スイッチ9は、メダルの投入や小役等の入賞により獲得したメダルがスロットマシン1内に貯留された状態であるときに、その貯留されたメダルをスロットマシン1外へ払い出させるためのスイッチである。
スタートスイッチ10は、上述したように各リール111,112,113を一斉に回転させる指示をするためのレバースイッチである。左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13は、上述したようにそれぞれ左リール111、中リール112、右リール113を停止させるためのものである。
設定スイッチ15は、上述したように、スロットマシン1の出玉率(メダルの払出率)を決定する際の設定値を変更する場合に操作されるものである。
セレクタ16は、上述したようにメダル投入部6より投入される投入物に対し正規のメダルか異物かを判別して振り分けるとともに、遊技待機中等でのメダル受付時(スロットマシン1がメダルの投入受け付けを許可する状態)に、メダルの検出に併せてメダルの受け付けを行うものである。
リール基板100には、左リールモータ101、中リールモータ102、右リールモータ103、左リールセンサ121、中リールセンサ122、右リールセンサ123、外部集中端子板190、ドアスイッチ4sが接続されている。
左リールモータ101、中リールモータ102、右リールモータ103は、それぞれ左リール111、中リール112、右リール113の加速、減速、停止を行うステッピングモータである。左リールセンサ121、中リールセンサ122、右リールセンサ123は、それぞれ左リール111、中リール112、右リール113の回転角度位置を検出するものである。
外部集中端子板190は、メダル払出、メダル投入等の遊技情報に関する信号と、ドア開放、設定値変更、投入エラー、払出エラー等のセキュリティに関する信号とを受信し、ホールコンピュータに出力するものである。ドアスイッチ4sは、ドア開閉スイッチ信号を送信するものである。
電源装置基板500には、電源装置510、ホッパ装置520、補助貯留部満タンセンサ530s、設定値変更有効化スイッチ540が接続されている。この電源装置510には、電源スイッチ511、リセットスイッチ512が設けられており、これらのスイッチは電源装置510を介して電源装置基板500に接続されている。ホッパ装置520は、上述したようにゲームの入賞に応じてメダルの払い出しを行うものである。
電源スイッチ511は、スロットマシン1全体に電源を供給する際に操作するものである。
リセットスイッチ512は、エラー信号等の出力を停止させ、エラー状態から復旧させるためのリセットスイッチ信号を出力する。
補助貯留部満タンセンサ530sは、補助貯留部530に貯留されたメダルが所定数を超えた場合に、これを検出するものである。したがって、該満タンセンサ530sによる検出が行われたときには、ホッパ装置520におけるメダルの貯留量が貯留可能な所定量を超過し、さらに、補助貯留部530においても収納可能な所定数を超えた場合となる。
設定値変更有効化スイッチ540は、上述した設定スイッチ15の操作を有効化するための設定変更有効化信号を送信する。
以上、スロットマシン1の内部構成例を説明した。かかる構成を有するスロットマシン1によるゲームは、遊技者がメダルの掛け数を決定した状態でスタートスイッチ10を操作すると左リール111、中リール112、右リール113が回転し、この後、遊技者が左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13を操作すると、対応する各リール111,112,113の停止制御が行われる。そして、全てのリール111,112,113が停止すると、有効ライン上での図柄の組み合わせ態様からゲーム結果を判断し、必要に応じて該当する当選役に対応する規定数のメダルが付与される。
以下では、上記のスロットマシン1によって行なわれるゲームの遊技性を、より特徴的に具現化するための制御について、より詳細に説明する。
まず、スロットマシン1における図柄および当選役について、図5〜7を用いて説明する。
図5は、表示窓21および表示窓21に表示される図柄の部分拡大図であり、図6は、スロットマシン1における各当選役の配当表(各当選役により付与される遊技特典の説明を示した表)である。また、図7は、各リール111,112,113に付されたリール帯の図柄列を示す配列図である。
[リールの図柄]
各リール111,112,113には、図7に示すように、複数種類の図柄が一定間隔に配されることで構成された図柄列(例えば、21個の図柄が配された図柄列)が表記されたリール帯151,152,153(具体的には、左リール帯151、中リール帯152、右リール帯153)がそれぞれ付されている。
そして、図5に示すように、各リール111,112,113が停止状態となったときに、表示窓21内には各リール帯151,152,153の図柄列中に配置された図柄のうち、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が視認可能となるように配置されている。
各リール帯に配された複数種類の図柄には、「白7」図柄(以下では白7図柄という)、「赤7」図柄(以下では赤7図柄という)、および「青7」図柄(以下では青7図柄という)が含まれている。これらの図柄は数字の「7」を模った図柄となっており、それぞれ、白7図柄は図柄全体が白で塗りつぶされており、赤7図柄は図柄全体が赤で塗りつぶされている。また、青7図柄は、図柄全体が青で塗りつぶされている。
上記白7図柄、赤7図柄及び青7図柄は、他の図柄に比べて大きい図柄となっており、また、白、赤及び青などの比較的目立ちやすい色が施されていることから、他の図柄に比べて視認しやすくなっている。
また、複数種類の図柄には、上記各7図柄およびBAR図柄の他、ベル(鐘)を模った図柄である「ベル図柄」、スイカ(西瓜)を模った図柄である「スイカ図柄」、チェリー(さくらんぼ)を模った図柄である「チェリー図柄」、および、「RP」という文字を模った図柄である「リプレイ図柄」がある。例えば、これらの図柄は、リール帯151,152,153に少なくとも1つ以上が配されている。図7では、リール帯151,152,153における、白,赤,青の各「7図柄」、および「ベル図柄」の配置について示している。なお、配列番号(図7中において、1〜21で示す)とは、リール帯上において図柄が配置された位置を示す番号であり、以下では、必要に応じて、リールの種別(左、中、右のいずれか)および配列番号を用いて図柄の説明をする。例えば、左リール111における4番の図柄といえば、リール帯151における配列番号4番の図柄、すなわち「青7図柄」のことをいい、中リール112における9番の「赤7図柄」といえば、リール帯152における配列番号9番の図柄(「赤7図柄」)を指す。また、左リールに「ベル図柄」が多数(9個)配置されていることについての詳細な説明は後述する。
[有効ライン]
図5(a)は、表示窓21を中心として、パネル20を部分的に拡大したところを示している。表示窓21からは、各リール111,112,113の図柄列中の図柄のうち、連続する3つの図柄が視認可能となっている。ここで連続する3つの図柄が表示されている位置を上から「上段(または上段位置)」、「中段(または中段位置)」、「下段(または下段位置)」という。例えば、図5において、赤7図柄は上段に表示されており、青7図柄は中段に、そして白7図柄は下段に表示されているということになる。このように、表示窓21内では、「段数×リールの数」個の図柄を表示させることが可能である。本実施形態のスロットマシン1では「段数(3)×リールの数(3)」より、表示窓21内には最大で9個の図柄を表示させることができる。
パネル20には、図示しないBETランプが備えられており、このBETランプとは、投入されたメダルのベット数に応じて、例えば、「BET1」,「BET2」,「BET3」というランプを点灯させるものである。なお、「BET1」は1ベット(掛けたメダルの枚数は1枚)、「BET2」は2ベット(掛けたメダルの枚数は2枚)、「BET3」は3ベット(MAXベット、掛けたメダルの枚数は3枚)のようにそれぞれベット数に対応している。
なお、本実施形態におけるスロットマシン1では、3ベット(MAXベット)にて1回のゲームを行うものとしている。
そして、各リール111,112,113が全て停止状態となったときに、後述する所定の当選役に対応する図柄が揃ったと判定される組み合わせ(直線型となる組み合わせ、直線型以外となる組み合わせ)が、有効ラインとして予め決められている。所定の当選役に対応する図柄の組み合わせは、一つの有効ライン上に並んで表示されてはじめて当該当選役に対応する図柄の組み合わせ態様として表示されたと判断されるものである。すなわち、所定の当選役に対応する図柄を構成する各図柄が表示窓21内に個々に表示されたとしても、それぞれの図柄が一つの有効ライン上に並んでいなければ、所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたとは判断されないことになる。なお、このような場合は、バラバラな図柄の組み合わせ態様(後述するハズレに対応する図柄の組み合わせ態様)が表示されたと判断される。
次に、スロットマシン1における有効ラインについて図5(b)〜図5(e)を用いて説明する。有効ラインには、図5(b)に示す、左リールの上段位置、中リールの中段位置および右リールの下段位置を繋いだ「上段−中段−下段」となる右下がりの並びとなる有効ライン171(以下、「右下がりライン171」という)と、図5(c)に示す、左リールの下段位置、中リールの中段位置および右リールの上段位置を繋いだ「下段−中段−上段」となる右上がりの並びの有効ライン172(右上がりライン172)と、の2つの直線型となる有効ラインがある。
また、図5(d)に示す、左リールの上段位置、中リールの中段位置および右リールの上段位置を繋いだ「上段−中段−上段」となるV字形を成す有効ライン173(以下、「V字ライン173」という)と、図5(e)に示す、左リールの下段位置、中リールの中段位置および右リールの下段位置を繋いだ「下段−中段−下段」となる逆V字を成す有効ライン174(逆V字ライン174)と、の2つの非直線型(直線型以外)となる有効ラインがある。
なお、有効ラインは上記のような直線型や非直線型に限られることはない。また、1回の遊技におけるベット数は、1ベット以上であれば遊技が開始可能とする形態であっても、MAXベットのみで遊技が開始可能となる形態であってもよい。さらには、ベット数が増えるごとに対応する有効ラインを増やす態様であってもよいし、ベット数に拘らず有効ラインが固定される(例えば、1ベットでもMAXベットでも常に上記4つの有効ラインの全てが有効となる)態様であってもよい。
また、パネル20には、スロットマシン1の遊技中に何かトラブル、故障等が生じた場合に点灯(あるいは点滅)を開始し、現在トラブル等が生じていることを遊技者等(ホールスタッフなども含む)に知らせるエラーランプ、ベット数が遊技を開始するのに可能なベット数(3ベット)に達すると点灯(あるいは点滅)を開始し、遊技者にスタートスイッチ10の操作を促すスタートランプ、遊技結果がリプレイ(後述する)となった場合に、再遊技ができることを遊技者に知らせるリプレイランプ(いずれも図示しない)等が備えられている。
[当選役と図柄の組み合わせ]
ここで、スロットマシン1の当選役(いわゆる入賞役と呼ばれるものを含む)と、それに対応する図柄の組み合わせについて、図6および図7を用いて具体的に説明をする。図6は、スロットマシン1の各当選役と対応する図柄の組み合わせ及びその特典(払い出し枚数等、以下では遊技特典という)を示したものである。なお、この図6は、遊技者に向けた配当表(各当選役の遊技特典の簡単な説明を表記したもの)としてパネル20等に表記するものとしてもよい。
前述したとおり、各リール111,112,113には、それぞれリール帯151,152,153が付されている。そして、リール帯ごとに図柄の順番や図柄の種類等はそれぞれ異なった順番になっており、例えば、複数の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が重複して表示窓21内に表示されることの無いものとなっている。なお、表示窓21内に複数の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が重複して表示されなければ、いくつかのリール帯の図柄の順番や図柄の種類が同じであってもよい。
そして、左リール111、中リール112、右リール113の全て(以下「全てのリール」という)を停止させた際に、表示窓21内に表示される表示内容(図柄の組み合わせ態様)から所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたか否かが判断される。具体的には、表示窓21内において、いずれか1つ以上の有効ラインに所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が表示されているか否かが判断される。
本実施形態では、所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様がいずれか1つ以上の有効ライン上に表示されることを、(所定の)当選役に対応する図柄(これを当選役図柄という)の組み合わせが揃う、あるいは、当選役図柄が揃うという。
スロットマシン1の図柄には、「白7図柄」、「赤7図柄」、「青7図柄」、「ベル図柄」、「スイカ図柄」、「チェリー図柄」および「RP図柄」があることは既に述べたとおりであるが、このうち、「白7図柄」、「赤7図柄」及び「青7図柄」は、他の図柄に比べて目立ち易く、識別しやすい図柄となっている。ここでいう識別のし易さとは、リールの回転中や、リールの停止した状態を含めて遊技者が容易に図柄を識別することができる度合いの高さのことをいう。
これに対して、「ベル図柄」、「スイカ図柄」、「チェリー図柄」、「RP図柄」は目立ちにくく、特にリールの回転中には、識別しにくい(識別困難な)図柄となっている。すなわち、遊技者がこれらの図柄を識別するためには、後述する「目押し」技術等に代表されるように動体視力の高さが要求される。したがって、これらの図柄を識別して、なおかつ、狙って表示窓21内に停止させようとするには、相当の熟練者(遊技に習熟した遊技者)でも精度の高い「目押し」技術を必要とする。言い換えれば、遊技に不慣れな初心者をはじめ、初心者に比べて「目押し」技術は高いものの熟練者とまではいえない中級程度の「目押し」技術を持った遊技者では、リールの回転中に、これら「ベル図柄」、「スイカ図柄」、「チェリー図柄」、「RP図柄」を識別することは困難なものとなっている。
図7は、左リール111、中リール112、右リール113に付されたそれぞれのリール帯151,152,153に、上記識別しやすい図柄(「白7図柄」、「赤7図柄」および「青7図柄」)、並びに「ベル図柄」が表記された図柄列を平面的に展開した状態を示す説明図である。これらの識別しやすい図柄のうち、「赤7図柄」および「青7図柄」については、各リール111,112,113に1つしか配置されておらず、「白7図柄」については、左リール111に2つのみ配置されているが、中リール112、右リール113には1つしか配置されていない。加えて色彩も白、赤および青と他の図柄に比べて視認しやすい。これらの図柄はリールの回転中もその色彩や図柄の大きさから、遊技者が目標の図柄にすることが容易である。
また、上記識別しにくい図柄のうち、「ベル図柄」については、各リール111,112,113に少なくとも3つ以上配置されている(具体的には、図示のように、左リール111には9つ、中リール112には5つ、右リール113には3つ、それぞれ配置されている)。
上記した各図柄はそれだけでは象徴的な図柄に過ぎないものであるが、所定の組み合わせとなることにより当選役に対応する図柄の組み合わせとなるものである。すなわち、図柄1つだけでは当選役に対応しない。ただし、後述するとおり、当選役がチェリーの場合は図柄一つだけで当選役に対応する。以下、図6に示された当選役、および、該当選役に対応する所定の図柄の組み合わせ態様について説明する。
[ビッグボーナス]
図6において、BBと示されている当選役が、ビッグボーナス(以下「BB」という)である。このBBには、対応する図柄(BB図柄)の組み合わせ態様として以下の5種類が予め決められている。すなわち、
「白7図柄−白7図柄−白7図柄」
「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」
「青7図柄−青7図柄−青7図柄」
「赤7図柄−赤7図柄−青7図柄」
「赤7図柄−赤7図柄−白7図柄」
が予め決められている。これらの組み合わせのいずれかが1つの有効ライン上に揃うと、BB図柄が揃ったことになる。
BB図柄が揃うと、ビッグボーナスゲーム(以下、BBゲームという)という遊技特典が付与される。このBBゲームは、メダルの獲得が容易な複数回にわたるゲームが集中して行われ、規定枚数のメダル(例えば、300枚)を賞として払い出すまで継続して実行される。払い出されたメダルが規定枚数分に到達すると(あるいは規定枚数を超えた場合としてもよい)、BBゲームは終了となる。
また、スロットマシン1においては、BB図柄が揃った際(BB図柄が揃った当該ゲーム)には、メダルは付与されない。つまり、BB図柄が揃うことはBBゲームへ移行する契機としての役割を果たすことになる。また、BB図柄は、特にリール112,113にそれぞれ1つずつしか配置されていないため(図7参照)、BB図柄を表示窓21内に正確に狙って停止操作を行わないと、BB図柄を揃えることができない。このように目的の図柄(この例ではBB図柄)を狙って停止操作を行うこと、すなわち「目押し」は、スロットマシン1に代表される回胴式遊技機における技術(または技量、遊技者が意図して行う必要がある操作)の一つである。
よって、遊技者の「目押し」の技術が高ければ、目的の図柄を狙った位置(例えば、表示窓21内)に表示させる(停止させる)ことが容易なものとなる。
一方、遊技者の「目押し」の技術が低ければ、目的の図柄を狙った位置に表示させる(停止させる)ことが容易なものとはならない(困難であるといえる)。
また、BBは「BB1」〜「BB5」にさらに分けられており、これらはそれぞれ別々のBBとして区別されている。すなわち、「BB1」〜「BB5」にはそれぞれ別々の当たり値が対応づけられている(後述する図10参照)。なお、以下では、BBと呼称する場合には、「BB1」〜「BB5」の全てを含むものとし、それ以外の場合には「BB○(○には1〜5のいずれか該当する番号が入る)」というようにBBの種類のうちのいずれかを指すものとする。
スロットマシン1では、「BB1」〜「BB5」までのそれぞれのBBゲームにおいて獲得可能なメダル総数はほぼ同数となる。したがって、「BB1」〜「BB5」のいずれに当選しても同じ内容のBBゲームが行われる。ただし、それぞれのBBゲームの終了後に設定されるAT(アシストタイム)ゲームが開始されるまでの準備期間(AT発動準備期間)が異なる。これにより、BB図柄が揃った時点で遊技者がその後の展開、すなわち、ATゲームが開始されるまでのゲーム数を見極めたうえで遊技を行うことができる。
[リプレイ]
図6において、リプレイと示されている当選役には、対応する図柄(リプレイ図柄)の組み合わせ態様として「RP図柄−RP図柄−RP図柄」が予め決められている。
リプレイ図柄が揃うと、リプレイゲームという遊技特典が付与される。このリプレイゲームにおいては、改めてメダルを投入もしくはベット操作をすることなく(例えば、自動的にベットされる等)、次回のゲームとして行うゲームを再遊技として実行できる。その場合の有効ライン数は、リプレイ図柄が揃った当該ゲームにおける有効ライン数と同じとなる。
このように、リプレイ図柄が揃った際にもメダルは付与されず、リプレイゲームへ移行する契機としての役割を持たせている。このリプレイゲームの遊技特典の特徴は、メダルの払出しを行わない代わりに次回のゲームで新たにメダルを消費する(ベット操作する)必要がないことである。またリプレイはメダルの払い出しを伴わない当選役であるため、例えばその当選確率を高くすることにより、当選頻度が高くなったとしてもホールにとって不利益となることは非常に少ないといえる。したがって、スロットマシン1では、概ね7回に1回程度は当選する確率としている(詳細は後述する)。これにより、遊技者が消費するメダルの量(一定時間当たりにつき消費するメダル数)をある程度一定の範囲に保つことが可能となる。つまり、リプレイという当選役を設けることで、ゲーム進行における過剰なメダルの消費を抑える役割を持たせることができる。
なお、図7等において特に図示はしないが、本実施形態においてリプレイ図柄は、各リール111,112,113にそれぞれ満遍なく配置する。例えば、リプレイ図柄からリプレイ図柄までの間に配置する他の図柄(リプレイ図柄とは異なる種類の図柄のこと)を1個から最大でも4個までにする。このようにすると、後述するリール停止制御により、リプレイ図柄は目押しの必要なく揃えることができるものとなる。また、スロットマシン1では、左リール111及び右リール113については、上段位置または下段位置のいずれかに表示させればよいため、左リール及び右リール113については、リプレイ図柄からリプレイ図柄までの間に配置する他の図柄を最大でも6個までとすることが可能である。なお、この図柄の配置と目押しの必要性との関係等については後述のリール停止処理にて説明する。
なお、本実施形態において、「当選」とは抽選により所定の当選役が選び出されたことを意味し、当該抽選に当選したことを条件に、当該当選役図柄を有効ライン上に揃えることが可能となる。ただし、前述したように「目押し」に失敗すると、たとえ抽選に当選したとしても当該当選役図柄が有効ライン上に揃わない場合がある。これを「取りこぼし」という。
[ベル]
図6において、ベルと示されている当選役には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」、「白7図柄−ベル図柄−ベル図柄」、「赤7図柄−ベル図柄−ベル図柄」、「青7図柄−ベル図柄−ベル図柄」が予め決められている。ベルに当選となった場合には、これらのいずれの組み合わせでも揃えることが可能となる。そして、左リール111において、ベル図柄は9つ配置されているとともに、左リール111におけるベル図柄は、上段位置および下段位置に2つのベル図柄が表示されうる配置となっている。例えば、1番から5番のベル図柄においては、1番のベル図柄が下段位置に表示されるときには、3番のベル図柄が上段位置に表示される。また、3番のベル図柄が下段位置に表示されるときには、5番のベル図柄が上段位置に表示される。同様のことは、8番〜12番におけるベル図柄、15番〜19番におけるベル図柄についてもいえることである。これにより、左リール111において、ベル図柄が上段位置および下段位置にともに表示されることとなった場合には、2つの有効ライン上(例えば、有効ライン171および有効ライン174)に、ベル図柄が揃う可能性があることとなる。
ベル図柄が揃うと、規定枚数(例えば、6枚)のメダルの払い出しが行われる。このときのメダルの払い出しは当該ゲームが終了したときに行われる。つまり、ベル図柄が揃うと6枚のメダルの払出しという遊技特典が付与される。
ここで、ベルには、ベル1、ベル2、ベル3、ベル4、ベル5の5種類が設けられており、これらのベル1〜ベル5は、それぞれリールの押し順(停止操作手順のこと、以下「押し順」という)に対応した当選役となっている。すなわち、当該当選したベルに対応する押し順に従った操作が行われたときには、左リール111において、上段位置および下段位置にベル図柄を表示させることが可能となっている。例えば、ベル1に当選した場合、左リール111⇒中リール112⇒右リール113という押し順に従ったときには、左リール111において、「配列番号1番のベル図柄および配列番号3番のベル図柄および配列番号5番のベル図柄」を下段位置および上段位置に、または「配列番号8番のベル図柄および配列番号10番のベル図柄および配列番号12番のベル図柄」を下段位置および上段位置に、または「配列番号15番のベル図柄および配列番号17番のベル図柄および配列番号19番のベル図柄」を下段位置および上段位置に表示させるリール停止制御が行われる。これにより、2つの有効ライン(例えば、有効ライン171および有効ライン174)に重複してベル図柄が揃っていると判定される。したがって、このときの払い出し枚数は、
〔 6枚×2=12枚 〕
となる。
一方、当該当選したベル(ベル1〜ベル5のいずれか)に対応しない押し順を行った場合には、左リール111において、上段位置および下段位置の一方にのみベル図柄または白7図柄、赤7図柄、青7図柄のいずれかを表示させるリール停止制御が行われる。これにより、1つの有効ライン(例えば、有効ライン172)のみにベル図柄が揃っていると判定される。したがって、このときの払い出し枚数は、
〔 6枚×1=6枚 〕
となる。
なお、中リール112及び右リール113においてはベル図柄が満遍なく配置されている。上記したリプレイ図柄と同様に、中リール112については、ベル図柄からベル図柄までの間に他の図柄が最大でも4個まで配置され、右リール113については、ベル図柄からベル図柄までの間に他の図柄が最大でも6個まで配置されるものとしている。すなわち、ベル図柄を揃えるにあたって、少なくとも1つの有効ライン上に揃えることについては、取りこぼしは生じないものとなっている。
なお、以下では、ベルと呼称する場合には、ベル1〜ベル5を全て含むものとする。
なお、ベル1〜ベル5は、本発明の特定当選役に該当する。
[スイカ]
また、図6においてスイカと示されている当選役には、対応する図柄(スイカ図柄)の組み合わせ態様として「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が予め決められている。
スイカ図柄が揃うと、ベル図柄が揃った場合と同じ規定枚数(例えば、6枚)のメダルの払い出しが行われる。このときのメダルの払い出しは当該ゲームにて行われる。つまり、スイカ図柄が揃うと6枚のメダルの払出しという遊技特典が付与される。
このように、ベル、および、スイカはゲームを進めるうえでメダルの増加を期待できたり、メダルの消費を抑えることが期待できたりする当選役であるといえる。ただし、ベル、および、スイカに当選する頻度が高くなると、遊技者はゲームを進めていくだけでメダルを増加させることが可能となってしまい(BBに当選しなくともメダルが増加してしまう虞がある)、スロットマシン1のゲーム性が損なわれてしまう。また、遊技者が過度のメダルを獲得することが容易となり、ホールとの利益バランスが崩れるという事態を招いてしまうことも危惧される。これらのことから、ベル、および、スイカという当選役には、ゲーム進行の中で遊技者がメダルを大量消費してしまうことを抑える程度の役割を持たせるに留め、リプレイと同程度若しくはそれ以下となるよう当選確率を抑えている。なお、スイカ図柄についても、前述のリプレイ図柄と同様、各リール111,112,113に満遍なく配置して目押しの必要なく揃えられるものとしても問題ない(図7等において特に図示はしない)。
[チェリー]
図6において、チェリーと示されている当選役には、対応する図柄(チェリー図柄)が予め決められている。また、チェリー図柄については、「ANY−ANY−チェリー図柄」というように、有効ライン上にチェリー図柄が1つ表示されるだけで(この例では、右リール113の上段位置・下段位置のいずれかに停止するのみで)、チェリー図柄が揃ったとみなされる。ここでいう「ANY」とはいずれの図柄でもよいことを示す。そして、チェリー図柄が揃うと、当該ゲームにて規定枚数(例えば、1枚)のメダルの払い出しが行われる。
したがって、チェリー図柄は、全てのリールが停止した状態における図柄の組み合わせ態様により揃ったと判定されるのではなく、少なくとも1つのリールについてのみ、当該リールが停止した状態において有効ライン上に表示された図柄により揃ったと判定されるものであるといえる。ただし、スロットマシン1では、メダルの払い出しは全てのリール停止後に行われる。なお、本実施形態では上記でいう「少なくとも1つのリール」を右リール113としている。
ここで、本実施形態では、前述した有効ライン(図5参照)から明らかなように、右リール113におけるチェリー図柄が、上段位置および下段位置に表示された場合、2つの有効ライン(この場合、有効ライン172および有効ライン173、あるいは有効ライン171および有効ライン174)に重複してチェリー図柄が揃っていると判定される。したがって、このときの払い出し枚数は、
〔 1枚×2=2枚 〕
となる。すなわち、チェリー図柄が揃ったと判定される場合には、常に2つの有効ラインに重複して揃っていると判定されるため、チェリー図柄が揃った場合には、常に2枚の払い出しがあることとなる。
また、チェリーについても、前述のベルおよびスイカと同様に、ゲームの進行の中で遊技者がメダルを大量消費してしまうことを抑える程度の役割を持たせるに留め、リプレイと同程度若しくはそれ以下となるよう当選確率を抑えている。
なお、チェリー図柄については、前述のリプレイ図柄等とは異なり、各リール111,112,113(特に、右リール113)に偏った配置とすることにより、目押しをしなければ確実に揃えることができない図柄とすることも可能である。例えば、右リール113にチェリー図柄を1つだけ配置するようにして、目押しをしなければ揃えることが困難とすることなどである(図7等において特に図示はしない)。
また、前述したベル、スイカおよびチェリーはいずれもメダルの払い出しという遊技特典に対応した当選役であることから、以下では、必要に応じてこれらをまとめて「小役」と呼ぶ。すなわち、小役図柄が揃った場合には、規定枚数のメダルの払出しが行なわれ、抽選処理から特典付与までが全て一回のゲームで完結する。
なお、本実施形態のスロットマシン1では、ベル、スイカおよびチェリーを小役として説明したが、これらの他にさらに小役を設けてもよい。例えば、ベル図柄、スイカ図柄およびチェリー図柄とは異なる種類の図柄を設けて、これに対応するメダルの払い出し枚数(規定枚数)を異ならせて上記の小役と区別することなどである。
[ハズレ]
図6に示された当選役のいずれにも該当しない場合は、ハズレとなる。そして、ハズレとなった当該ゲームでは、メダルの付与は行われず、また次回以降のゲームに変化を及ぼすこともない。なお、ハズレは遊技者に当該ゲーム及び次回以降のゲームにおいて何の遊技特典も付与しない当選役であるともいえる。
以上がスロットマシン1におけるそれぞれの当選役と、それぞれの当選役に対応する図柄の組み合わせ態様である。そして、本実施形態では、ボーナス図柄(BB図柄)の組み合わせが複数種類あり、それぞれ目押しをしなければ揃えることができないものとなっている。したがって、遊技者はいずれのボーナス図柄が揃うのかを試行錯誤しながら遊技を行うことが可能となる。
なお、図柄や図柄の組み合わせ態様は、上記図柄および上記図柄の組み合わせ態様に限定されるものではない。例えば、上記図柄に加えて複数種類の図柄を新たに設けることもできる。そして、当選役の種類をさらに増やすことや、あるいは減らすこともできる。さらに、上記で述べた当選役は全てを必ず設けることに限定されるものではなく、適宜必要な種類の当選役を選ぶこととしてもよい。また、各リール帯151,152,153に配置される図柄の数も21個に限らない。
[ゲーム処理]
次に、スロットマシン1におけるゲーム処理の流れについて説明する。以下のゲーム処理は、メイン制御基板300にて実行される制御プログラム上の処理手順に沿って進行する。なお、以下の処理は、特に説明がない限り、メインCPU301が実行するものである。図8は、スロットマシン1における基本的な1ゲームの処理手順を示している。
(ステップS1)
先ず、ステップS1において、メインCPU301は、ゲームスタートに備えるための初期設定を実行する。特に電源の立ち上げ時等においては、前述した各種装置の接続及び作動状況を確認するとともに、バックアップデータの有無を確認し、バックアップデータが存在する場合には、電源断前の状態に復帰させる処理を実行する。
(ステップS2)
次のステップS2において、メインCPU301は、メダル投入部6から投入されたメダルの枚数により、あるいはすでに貯留されているメダルがある場合にはMAXベットスイッチ8(あるいはベットスイッチ7)の押下操作により掛け数を決定するとともに、スタートスイッチ10の操作待ちの状態とする。すなわち、1回のゲームの掛け数が決定され、スタートスイッチ10の操作が可能な状態となるまでがBET処理にて実行される。
(ステップS3)
ステップS3において、メインCPU301は、上記ステップS2において操作待ちの状態となったスタートスイッチ10の操作によりゲームをスタートさせるとともに、いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定するための内部抽選処理を実行する。この内部抽選処理とは、次のステップS4において回転を開始する全てのリール111,112,113が停止状態(遊技者の停止操作により停止状態となること、または所定時間経過後に自動的にリールの停止制御を行い停止状態となること)となる前の段階において、いずれかの当選役を当該ゲームの抽選結果とするかを決定するために実行されるものである。すなわち、この抽選の抽選結果がいずれかの当選役に該当する場合に限り、該当する当選役が許容されるのである。
なお、メインCPU301の実行する内部抽選処理が、本発明の内部抽選手段に該当する。
(ステップS4)
次にステップS4において、メインCPU301は、上記ステップS3の内部抽選処理の終了に伴い全てのリール111,112,113の回転を開始させるリール回転処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール111,112,113の回転が開始された時点で左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13の押下操作を有効とし、各リールストップスイッチ11,12,13が有効になったことを知らせる操作有効ランプ(図示しない)を点灯させるとともに、次回のリール回転処理が実行されるまでのタイマカウントを開始する。なお、操作有効ランプは各リールストップスイッチ11,12,13にそれぞれ内蔵されるランプである。また、全てのリール111,112,113が回転を開始した後、所定の回転速度に達したことを条件に、リールストップスイッチ11,12,13の押下操作を有効とするものとしてもよい。
(ステップS5)
ステップS5において、メインCPU301は、遊技者による左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13の押下操作が受け付けられると、その受け付け順に操作有効ランプを消灯させるとともに、対応するリール111,112,113の回転を停止させるリール停止処理を実行する。
なお、左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13が、本発明の停止操作手段に該当し、リール停止処理を実行するメインCPU301が、本発明のリール停止制御手段に該当する。
(ステップS6)
次のステップS6において、メインCPU301は、上記ステップS5において全てのリール111,112,113の回転が停止状態になったと判定した時点で、有効ライン上に表示された表示内容(図柄の組み合わせ態様)と、上記ステップS3において決定された内部抽選の結果として許容されているものを照合して当選役の判定を行う判定処理を実行する。
(ステップS7)
ステップS7において、メインCPU301は、上記ステップS6において判定された当選役に対応する遊技特典の内容に基づくメダルの払出処理を実行する。また当選役がBB、リプレイの場合には、それぞれ遊技状態の変更や再遊技等の各種遊技特典の付与を実行する。すなわち、この払出処理には遊技状態の変更や再遊技等の各種遊技特典を付与する処理(以下「遊技特典付与処理」という)も含まれている。
なお、メインCPU301の実行する払出処理が、本発明の遊技価値付与手段に該当する。
以上が、スロットマシン1の基本的な1ゲームの処理手順である。ここで、ステップS2(BET処理)、ステップS3(内部抽選処理)、ステップS4(リール回転処理)は、一連の操作として遊技者により行われるものである。したがって、これらの処理(ステップS2、ステップS3、ステップS4)をまとめて始動処理と呼ぶ。
[始動処理]
以下ではこの始動処理の具体的な説明をする。図9は、始動処理で行われる各処理を具体的に示したものである。
(ステップS101)
まずステップS101において、メインCPU301は、メダルの投入またはベットスイッチ7、MAXベットスイッチ8の操作が有ったか否かを判定する。このとき、ベット操作またはメダル投入が有ったと判定された場合には、ステップS102に処理を移し、ベット操作またはメダル投入がないと判定された場合には、ステップS105に処理を移す。なお、この判定はMAXベットに相当するメダルの投入(つまり、3枚以上のメダルの投入)やMAXベットとなる操作が有った場合(すなわち、ベットスイッチ7の操作が3回有った、あるいはMAXベットスイッチ8の操作が有った場合)にのみ満たされるものとしている。
また、リプレイゲームでは、新たにメダルのベットを必要としないため、後述するリプレイゲーム処理においてMAXベットコマンドがメインRAM304に記憶され、このMAXベットコマンドにより、自動的にMAXベット状態にされるものとしている(詳細は後述する)。すなわち、当ステップS101における判定は、MAXベットコマンドがメインRAM304に記憶されている場合にも満たされることとなる。
(ステップS102)
ステップS102において、メインCPU301は、上記ステップS101においてメダル投入が有った場合には、メダル投入コマンドをサブ制御基板400に送信する。また、上記ステップS101において、ベット操作が有った場合には、ベット操作コマンド(クレジット検知コマンド)をサブ制御基板400に送信する。
(ステップS103)
ステップS103において、メインCPU301は、受付処理として、ベット数(この例ではMAXベットのみ)を決定するとともに、ベット数に応じたBETランプを点灯させる。
(ステップS104)
ステップS104において、メインCPU301は、スタートスイッチ10の操作入力有効化処理を実行する。ここでは、スタートスイッチ10の操作入力が有効化され、このスタートスイッチ10の操作入力が受け付けられるまで操作入力待ちの状態となり、次のステップS105に処理を移す。
(ステップS105)
次のステップS105において、メインCPU301は、スタートスイッチ10の操作入力が有効化されているか、また有効化されている場合にはスタートスイッチ10の操作入力が受け付けられたか否かを判定する。上記ステップS104においてスタートスイッチ10の操作入力が有効化されている場合には、遊技者によるスタートスイッチ10の操作入力が受け付けられると、この判定が満たされ、次のステップS106に処理を移す。
一方、スタートスイッチ10の操作入力が有効化されていないと判定された場合には、メインCPU301は、上記ステップS101に戻り、以降の処理を繰り返す。
(ステップS106)
ステップS106において、メインCPU301は、上記ステップS105において受け付けられたスタートスイッチ10の操作入力を受けて、スタートスイッチ10の操作入力無効化処理を実行する。すなわち、上記ステップ105においてスタートスイッチ10の操作入力が受け付けられると、それ以降のスタートスイッチ10の操作入力は受け付けられなくなる。また、このとき、メインCPU301は、始動コマンドをサブ制御基板400に送信する。
(ステップS107)
次にステップS107において、メインCPU301は、スタートスイッチ10の操作入力を契機として乱数の抽出を行う。ここで乱数の抽出を行った後、次のステップS108に処理を移す。
なお、このときの乱数を抽出するタイミングについては、スタートスイッチ10の操作入力後直ぐに行ったり、所定時間(例えば0.5秒後など)後に行ったりするなど、プログラミングの過程で適切な抽出タイミングを設定することができる。なお、本ステップS107において抽出された乱数値のみが後述するフラグ処理(ステップS108)に反映されるものであれば、ステップS108以降においてスタートスイッチ10の操作入力が受け付けられるたびに乱数の抽出を行うものであってよい(ただし、ステップS108以降で抽出された乱数はフラグ処理に反映されない、つまりリールの回転中に抽出された乱数が有った場合、これについては破棄等の処理がなされるものとする)。
(ステップS108)
ステップS108において、メインCPU301は、フラグ処理として、抽出された乱数値(以下では、抽出乱数値という)からいずれの当選役に該当するかを判定(乱数値の照合)する。この判定では、後述する当たり値判定テーブルにて抽出乱数値を照合する。ここで行われる乱数値の照合とは、予め決められた当選役の乱数値に、抽出乱数値が該当(または合致、一致)するか否かを判定することである。このとき抽出乱数値がいずれかの当選役に該当すると判定された場合、該当する当選役に応じたフラグをON(=1)にする。そして、このときONとなった当該当選役に対応するフラグのことを当該当選役当選フラグという。例えば、当該当選役がスイカであれば、スイカ当選フラグをONにする、といったことである。
そして、フラグ処理では、当該ゲームにて抽出乱数値の照合を行う際に、判定の基準となる当たり値判定テーブルを決定する場合、後述するBBゲーム中フラグなどのゲーム状態フラグを参照して当該ゲームにおける当たり値判定テーブルを決定する。すなわち、当該ゲームにてON状態となっているゲーム状態フラグに対応する当たり値判定テーブルをセットして抽出乱数値の照合を行う。このゲーム状態フラグには、BBゲーム中フラグ(後述の図10(b)に示される当たり値判定テーブルに基づいて行われるゲーム中フラグ)がある。そして、これらのゲーム状態フラグがOFF(=0)状態となっている場合には、常に通常ゲーム中フラグがON状態とされる。
一方、本ステップS108にて、抽出乱数値がいずれの当選役にも該当しないと判定された場合、いずれの当選役にも該当しない「ハズレ」となり、ハズレフラグをONにする。ここで、当選フラグまたはハズレフラグ(これらを総称して成立フラグという)とは、該当する成立フラグがONになっているときに限り、その成立フラグに該当した当選役図柄を揃えることが可能となるものである。したがって、成立フラグがハズレフラグに該当する場合は、いずれの当選役図柄も揃えることができないことになる。上記ステップS107および本ステップS108はスロットマシン1の内部において乱数抽選が行われていることから、以下ではこれらのステップS107およびステップS108における処理のことを「内部抽選」、あるいは「内部抽選を行う」等という。なお、この乱数の抽出からフラグ処理までは内部抽選処理(前述の図8におけるステップS3)に相当する。なお、以下では、必要に応じて、ハズレフラグを含む成立フラグのことを内部抽選フラグという。
(ステップS109)
また、ステップS109において、メインCPU301は、当該当選役当選フラグに係るコマンド(当選コマンド)をサブ制御基板400に送信する。
(ステップS110)
ステップS110において、メインCPU301は、前回の始動処理(具体的には当該ゲームの1回前に行われたゲーム)にてスタートさせたウェイトタイマがタイムアップ(例えば4.1秒経過)したか否かを判定する。なお、このウェイトタイマと呼ばれるタイマは、当該ゲームにおいてリールの回転が開始されたときから次回のゲームでリールの回転が開始されるまでの所定時間(例えば、4.1秒)の経過を計測するものである。ここで、ウェイトタイマがタイムアップ(既に4.1秒経過した)となった場合にはこの判定が満たされ、次のステップS111に処理を移す。そして、本ステップS110における判定はウェイトタイマがタイムアップするまでループする。
(ステップS111)
ステップS111において、メインCPU301は、全てのリール111,112,113の回転を開始させる。そして全てのリール111,112,113の回転の速さが一定となると、それぞれのリールストップスイッチ11,12,13の操作有効ランプを点灯させる。この点灯により、遊技者は各リールストップスイッチ11,12,13の押下操作が有効になったことを知ることとなる。
なお、スロットマシン1では、回転を開始したリールは遊技者による停止操作(リールストップスイッチ11,12,13の押下操作)が受け付けられるまで上記の一定の速さで回転を維持し続けるものである。
(ステップS112)
ステップS112において、メインCPU301は、リール回転コマンドをサブ制御基板400に送信する。
(ステップS113)
次にステップS113において、メインCPU301は、ウェイトタイマをリセットするとともに、次回の始動処理までウェイトタイマをスタートさせ、始動処理を終了する。
[内部抽選確率]
上記のとおり、スロットマシン1では、内部抽選の結果(抽出乱数値の照合の結果)が当該ゲームで許容された当選役となる。これが、所定の当選役に当選となる、ということである。ここで許容された当選役は、前述した「成立フラグ」として、内部抽選の結果を示す情報コマンドとして以降の処理(リール停止処理、判定処理、払出処理等)に反映されることになる。
スロットマシン1では、乱数抽出を行う際の乱数値の範囲(これを抽出範囲という)を、0から16383までの整数値(つまり、214=16384個の乱数)に予め決めている。なお、スロットマシン1では、抽出範囲の乱数値を0から16383まで(214=16384個の乱数値)としているが、0から32767まで(215=32768個の乱数値)や、0から65535まで(216=65536個の乱数値)をとるものとしてもよい。乱数の抽出範囲を拡大すると、その分だけ抽出可能な乱数値の範囲(いわゆる分母)が大きくなるので特定の乱数値が偏って抽出されるといった事象が起こりにくくなる。
上記の抽出範囲内においては、さらにそれぞれの当選役に対応する乱数値が予め割り当てられている。例えば、抽出範囲(0から16383)内の乱数値のうち、ある当選役『A』(『A』には、各当選役の名称が入る)に対応する乱数値を「1」とすれば、抽出乱数値が「1」となった場合に、内部抽選の結果は「『A』に当選した」ということになり、当選役『A』の当選フラグ(A当選フラグ)が当該ゲームでの情報コマンドとして処理されることになる。また、これを利用すると、抽出範囲及び当選役『A』に対応する乱数値から、『A』の当選確率(当選役『A』が内部抽選の結果として選び出される確率、抽選確率)を算出することができる。すなわち、当選役『A』の例でいえば、〔 『A』に対応する乱数値の総個数 / 抽出範囲内の乱数値の総個数 〕が、1/16384となり、『A』の当選確率は1/16384であるということになる。
このように全ての当選役にはそれぞれ対応する乱数値が決められており、これらの乱数値は、それぞれの当選役に対応する当たり値と呼ばれる。したがって、上記当選役『A』の例では、抽出範囲内の乱数値「1」が当選役『A』に対応する当たり値ということになる。また、当たり値が複数存在する場合、例えば、BBの当たり値を抽出範囲内の連続する乱数値「1」、「2」、「3」、「4」とすれば、BBの当たり値の範囲は乱数値「1」から「4」までとなる。そして、抽出乱数値が乱数値「1」から「4」までのいずれかに該当すると判定されると、内部抽選の結果として「BBに当選した」ということになる。
このことから全ての当選役はその当たり値の範囲が決められ、内部抽選で抽出乱数値がいずれかの当選役の当たり値の範囲に該当するか否かが判定されることになる。このとき、抽出乱数値がいずれの当選役の当たり値の範囲にも該当しない場合は、ハズレ、となる。すなわち、ハズレの当たり値の範囲は、全ての当選役の当たり値の範囲以外ということになる。なお、当たり値は当選許容値と呼ばれることもある。
図10および図11は、スロットマシン1の全ての当選役についての当たり値と内部抽選確率を具体的に示している。なお、これらはそれぞれ、当たり値判定テーブルとして予めメイン制御基板300(メインROM303)に記憶されているものである。この当たり値判定テーブルは、通常状態、BBゲーム中について、それぞれ、内部抽選確率が異なる複数の当たり値判定テーブルが記憶されている。また、当たり値判定テーブルは、いわゆる設定値(例えば、設定1〜6の6段階)ごとにそれぞれ別々の当たり値判定テーブルを予め定めておくことができる。図10および図11は、設定6の場合の当たり値判定テーブルである。
図10(a)は、通常状態において行われるゲーム(以下「通常ゲーム」という)における各当選役およびハズレの当たり値の範囲(乱数値の範囲)を示したものである(これを、通常ゲーム判定テーブルという)。そして、図11(a)は通常ゲームにおけるBBの当たり値のみをさらに詳細に示したものである。
すでに説明したが、BBはさらに「BB1」〜「BB5」までの5種類に分けられている。この「BB1」〜「BB5」までのいずれの当選フラグを契機とするBBゲームにおいても、そのゲーム内容(例えば、獲得できるメダル枚数)は同じである。ただし、当該BBゲーム終了後に付加される遊技特典がそれぞれ異なっているものが含まれている(詳細は後述する)。
さらにBBは、それぞれBBのみ当選となる当たり値の範囲(単独当選当たり値という)と、「BB+その他の当選役(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー)」双方に当選となる当たり値の範囲(共有当選当たり値)に分けられている。なお、上記その他の当選役として、BBを除く全ての当選役(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー)としたが、これに限られない。
また、スロットマシン1では、BBに当選したときはBBの当選フラグ(以下「BB当選フラグ」という)がONされた状態が次ゲーム以降まで持ち越されるものとしている。このため、BBに当選した当該ゲームにおいてBB図柄が揃わなかったとしても、次ゲーム以降においてBB図柄を揃えることが可能となる。一方、その他の当選役(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー)に当選したときは、これらの当選フラグが次ゲーム以降に持ち越されることがないので、当選した当該ゲームにおいてのみ当選役図柄を揃えることが可能となる。したがって、抽出乱数値が「BB+その他の当選役」の共有当選当たり値であったとき、BB図柄が当該ゲームにて揃わなかったとしても次ゲーム以降にて揃えることが可能となる一方で、その他の当選役(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー)図柄については、当選した当該ゲームにて揃わなかった場合には、次ゲーム以降にて揃えることが不可能となる。
BBの単独当選当たり値は、ベルやリプレイ等の単独当選当たり値と同様に、その該当する当選役1つのみに対応している。すなわち、この図10(a)において、例えば、
抽出乱数値が「1」の場合は、ベル1の単独当選当たり値に該当する。
抽出乱数値が「2300」の場合は、スイカの単独当選当たり値に該当する。
抽出乱数値が「2800」の場合は、チェリーの単独当選当たり値に該当する。
抽出乱数値が「5000」の場合は、リプレイの単独当選当たり値に該当する。
となる。同様に、図11(a)においては、
抽出乱数値が「2900」の場合は、BB2の単独当たり値に該当する。
抽出乱数値が「2950」の場合は、BB4の単独当たり値に該当する。
というように、1つの抽出乱数値に対して、1つの当選役のみが対応するものである。このような当選役のことを単独当選役という。
一方、BBの共有当選当たり値は、図11(a)において、例えば、
抽出乱数値が「2977」の場合は、BB1+スイカの共有当選当たり値に該当する。
抽出乱数値が「2995」の場合は、BB2+ベル2の共有当選当たり値に該当する。
抽出乱数値が「3000」の場合は、BB2+チェリーの共有当選当たり値に該当する。
というように、1つの抽出乱数値に対して、複数の当選役が対応するものである。このように、抽出乱数値が共有当選当たり値に該当する場合、複数の当選役のいずれにも当選したということになる。これは、前述したフラグ処理(図9のステップS108参照)にて、BBと、その他の当選役(つまり、リプレイ、ベル、スイカまたはチェリー)との2つの当選フラグを同時にONにするということである。このような当選役のことを共有当選役という。
なお、抽出乱数値がBBの単独当選当たり値に該当する場合、該当する当選フラグのことをBB単独フラグともいう。また、抽出乱数値がBBの共有当選当たり値に該当する場合、該当する当選フラグのことをBB重複フラグともいう。
そして、BBの当たり値については、単独当選当たり値及び共有当選当たり値を合計(合算)した当たり値の範囲がBB全体の当たり値ということになり、これによりBB全体の当選確率を算出することができる。すなわち、
BB(全体) 130/16384(1/126.03)
というように、BB全体の当選確率が算出される。
一方、図10(b)は、BBゲーム中における各当選役およびハズレの当たり値の範囲(乱数値の範囲)を示したものである(これを、「ボーナスゲーム判定テーブル」という)。そして、図11(b)はBBゲームにおけるBBの当たり値のみをさらに詳細に示したものである。ここで、BB重複フラグとなる「BB1」〜「BB5」までには取り消し線が付されているが、これはBB重複フラグであっても、BB以外のその他の当選役、すなわち、スイカ、ベル、チェリーのみ有効となることを示している。したがって、BBを除く当選役の実質的な当選確率は、図10(a)、図10(b)で示す当選確率に加えて、図11(a)においてBB重複フラグとなる当たり値におけるそれぞれの当選役に該当する当たり値も含まれることとなる。
また、図10(b)によれば、BBゲーム中は、ベルの当たり値が抽出範囲の大半以上を占めている(当たり値の総数12000個)。したがって、BBゲーム中は、約4回に3回程度はベルに当選することが多くなる。また、ベルの当たり値が増加した代わりに、ハズレに該当する当たり値は大幅に減少(当たり値の総数3548個)している。このため、ボーナスゲーム中は、通常ゲームに比べて極めてハズレとなる可能性が低くなり、ベルの当選により効率よくメダルを獲得することができる。
そして、「BB1」〜「BB5」ゲームにおける当たり値の判定は、全て共通するボーナスゲーム判定テーブル(図10(b))となっている。そして、「BB1」〜「BB5」までのいずれの当選フラグを契機とするBBゲームにおいても、そのゲーム内容は同じものとなる。なお、図10(b)からも明らかなように、ボーナスゲーム判定テーブルではハズレとなる可能性も含まれている。また、BBゲーム中の当選状況、つまりどの小役にどれだけ(回数)当選するかは常に一定とはなりえないため、「BB1」〜「BB5」ゲームのいずれのゲーム内容も同じではあるが、獲得できるメダルの総枚数は若干異なることもありえることになる。
[リール停止処理]
始動処理が終了すると、一定速度で回転を続けているリールを停止させるための操作(停止操作、つまり各リールストップスイッチ11,12,13の押下操作)待ちの状態となる。まず、リール停止処理の概要について説明する。なお、スロットマシン1では、いわゆる「テーブル方式」によりリールの停止制御についての処理を行うものとしている。
リール停止処理では、まず、当該ゲームでの内部抽選の結果を示す当選フラグにしたがってリール停止制御テーブル(不図示)が選択される。このリール停止制御テーブルは、内部抽選フラグに応じて、リール111,112,113ごと、また押し順ごとに設けられており、第1リールがリール111,112,113のいずれとなるかにより選択されるものとなっている。ここでいう「第1リール」とは第1番目に停止操作が受け付けられることにより第1番目に停止することとなるリールのことをいう。
また、特に当選フラグがベル1〜ベル5に該当する場合には、押し順正解用のリール停止制御テーブルおよび押し順不正解用のリール停止制御テーブルが設けられており、ベル1〜ベル5のそれぞれに対応した押し順に従ったときのみ、左リール111に、押し順正解用のリール停止制御テーブルが選択されるものとなっている。これにより、前述したとおり、押し順が正解したときに限り、左リール111において、ベル図柄が上段位置および下段位置に共に表示されるリールの停止制御が実行される。
そして、各リールストップスイッチ11,12,13の押下操作が受け付けられるまで待ち受け状態となる。これらの待ち受け状態で、左リール111、中リール112、右リール113の各リールについて押下操作が受け付けられ、全てのリール111,112,113が停止状態となるまでが本リール停止処理となる。
ここで、リールストップスイッチ11,12,13の押下操作の受け付けられた順番(停止操作手順)を、それぞれ「順押し」、「逆押し」、「中押し」と呼ばれる停止操作手順(または押し順ともいう)に分ける。
上記の「順押し」の停止操作手順とは、左リール111を第1番目に停止させる操作手順(つまり、左リールストップスイッチ11を第1番目に押下操作する手順)のことをいい、第2番目以降に停止させるリールの順番より、
〔 左リール→中リール→右リール 〕、
あるいは、
〔 左リール→右リール→中リール 〕となる2つの停止操作手順にさらに分けられる。これら2つをまとめて「順押し」と呼ぶ。なお、後者の停止操作手順は特に「順はさみ押し」とも呼ばれる。
上記の「逆押し」の停止操作手順とは、「順押し」と反対に右リール113を第1番目に停止させる操作手順(つまり、右リールストップスイッチ13を第1番目に押下操作する手順)のことをいい、第2番目以降に停止させるリールの順番より、
〔 右リール→中リール→左リール 〕、
あるいは、
〔 右リール→左リール→中リール 〕となる2つの停止操作手順にさらに分けられる。これら2つをまとめて「逆押し」と呼ぶ。なお、後者の停止操作手順は特に「逆はさみ押し」とも呼ばれる。
上記の「中押し」の停止操作手順とは、中リール112を第1番目に停止させる操作手順(つまり、中リールストップスイッチ12を第1番目に押下操作する手順)のことをいい、第2番目以降に停止させるリールの順番より、
〔 中リール→左リール→右リール 〕、
あるいは、
〔 中リール→右リール→左リール 〕となる2つの停止操作手順にさらに分けられる。これら2つをまとめて「中押し」と呼ぶ。
以下では、リール停止処理の詳細について、主に「順押し」の停止操作手順に従って、図12を用いて説明する。
(ステップS201)
まず、ステップS201において、メインCPU301は、当該ゲームでの内部抽選の結果を示す内部抽選フラグにしたがってリール停止制御テーブルを選択する。このリール停止制御テーブルは予め全ての内部抽選フラグについてパターンが用意されており、これらは読み出し専用のテーブルデータとしてメイン制御基板300(メインROM303)に格納されている。
(ステップS202)
上記のステップS201にて内部抽選フラグに基づいてリール停止制御テーブルが選択された状態になると、各リールストップスイッチ11,12,13の押下操作が受け付けられるまで待ち受け状態となる。ステップS202において、メインCPU301は、この待ち受け状態で、左リール111が停止状態となったことを示すフラグ(左リール停止フラグLF)がOFF(LF=0)であり、なおかつ、左リールストップスイッチ11の押下操作が受け付けられたか否かを判定する。左リール停止フラグLF=0であり、なおかつ、左リールストップスイッチ11の押下操作が受け付けられたと判定された場合、すなわち、「順押し」の停止操作手順に沿って最初(第1番目)に左リールストップスイッチ11が押下されたときには、メインCPU301は、ステップS203に処理を移し、左リール停止フラグLF=0ではない、または、左リールストップスイッチ11の押下操作が受け付けられていないと判定された場合、すなわち、「順押し」以外の停止操作手順に沿って最初(第1番目)のリールストップスイッチ(この場合は、中リールストップスイッチ12または右リールストップスイッチ13が該当する)が押下されたときには、ステップS210に処理を移す。
(ステップS203)
ステップS203において、メインCPU301は、第1リール停止フラグがOFF(F=0)であるか判定する。ここでは、「順押し」の停止操作手順に従って、左リール111の停止操作が第1番目に受け付けられるので、本ステップS203においては第1リール停止フラグがOFFの状態(F=0)となっている。したがって、本ステップS203の判定は満たされ、次のステップS204に処理を移す。
一方、「順押し」以外の停止操作手順による場合には、本ステップS203の判定は満たされず、ステップS208に処理を移す。
(ステップS204)
ステップS204において、メインCPU301は、左リール111について第1リール停止処理(左リール第1リール停止処理)を行う。この左リール第1リール停止処理では、内部抽選フラグに対応するリール停止制御テーブルに基づいて内部抽選フラグに対応する当選役図柄の停止位置の制御を実行する。
また、このとき、当選フラグがベル1に該当する場合には、押し順に従った停止操作となるため、左リール111において、ベル図柄が上段位置および下段位置に共に表示されるリールの停止制御が実行される(押し順正解用のリール停止制御テーブル(不図示)による停止制御が実行される)。ただし、当選フラグがベル2〜ベル5に該当する場合には、押し順に従わない停止操作となるため、左リール111において、ベル図柄、白7図柄、赤7図柄及び青7図柄のいずれか一つが上段位置または下段位置のどちらか一方にのみ表示されるリールの停止制御が実行される(押し順不正解用のリール停止制御テーブル(不図示)による停止制御が実行される)。
(ステップS205)
ステップS205において、メインCPU301は、残りの中リール112、右リール113のリール停止制御テーブルを決定する。例えば、当選フラグがスイカに該当する場合、第1停止リール(この場合は左リール111)における有効ライン上、つまり、表示窓21内の上段位置または下段位置に表示された図柄が当選役図柄となる可能性のある図柄(スイカ図柄)であった場合、その該当図柄を基準とした有効ライン上に残りのリール(中リール112、右リール113)の該当当選役図柄(スイカ図柄)を揃えることの可能なリール停止制御テーブルを選択することになる。
また、当選フラグがベル1に該当する場合には、残りのリール(中リール112、右リール113)において押し順正解用のリール停止制御テーブルが選択される。
この点を具体的に説明すると、例えば、第1停止リール(この場合は左リール111)において、表示窓21内の上段位置に、例えば、スイカ図柄が停止したとする。この場合は、右下がりライン171またはV字ライン173のいずれかに当該スイカ図柄を揃えることの可能なリール停止制御テーブルが選択される。すなわち、未だ回転中である残りのリール(中リール112、右リール113)に第2番目および第3番目の停止操作が受け付けられたときに、右下がりライン171またはV字ライン173のいずれかに当該スイカ図柄が停止されうるリール停止制御テーブルが選択されることとなる。
同様に、左リール111において、表示窓21内の下段位置に、例えば、スイカ図柄が停止した場合は、残りのリール(中リール112、右リール113)において停止操作が受け付けられたときに、右上がりライン172または逆V字ライン174のいずれかに当該スイカ図柄を揃えることの可能なリール停止制御テーブルが選択されることとなる。なお、停止状態となったリールにおいて、表示窓21内に表示される図柄群(3個の図柄)のことを停止目という。
すなわち、「順押し」の停止操作手順では、左リール111のみが停止状態となり、上段位置および下段位置にいずれかの当選役図柄があった場合、まだ2つの有効ラインのいずれにも該当当選役図柄を揃えることが可能である。したがって、本ステップS205の段階では、いずれの有効ラインにも該当当選役図柄を揃えることのできるリール停止制御テーブルを複数用意しておき、いずれかを選び出すものとすればよい。
(ステップS206)
ステップS206において、メインCPU301は、第1リール停止フラグをON(F=1)として、次のステップS207に処理を移す。
(ステップS207)
ステップS207において、メインCPU301は、左リール停止フラグLFをON(LF=1)として、ステップS209に処理を移す。
なお、このとき上記ステップS202〜ステップS207において左リール111の押下操作が受け付けられたことに基づく受付情報(例えば、これを「リール回転停止コマンド」という)が適宜サブ制御基板400に送信される。例えば、上記ステップS202の判定が満たされたときには押下操作の受け付けられた受付位置に係る情報(受付位置情報、例えば「リール停止操作受付コマンド」など)がサブ制御基板400に送信され、上記ステップS206、ステップS207においては停止目に係る情報(停止目情報、例えば「停止目コマンド」など)がサブ制御基板400に送信されるというように、リールストップスイッチ(左リールストップスイッチ11)が押下されたタイミングと、リール(左リール111)が停止状態となったタイミングで、その都度、上記受付情報がサブ制御基板400に送信される。また、「受付位置情報」とはリールの押下操作が受け付けられたタイミング(時点)において直ちに該リールが停止すると仮定した場合、該リールについて表示窓21に表示される停止目を意味するものである。また、「停止目情報」とは、リールが停止状態となったときに表示窓21に実際に表示された停止目を意味するものである。
(ステップS208)
一方、上記ステップS203において第1リール停止フラグがONの状態(F=1)となっていると判定された場合には、ステップS208において、メインCPU301は、左リール停止処理として、内部抽選フラグに対応するリール停止制御テーブル(この場合、順押し以外の停止操作手順に従って停止操作が受け付けられているので、後述するステップS213またはステップS220において決定したリール停止制御テーブル)に基づいて該当当選役図柄の停止位置の制御を実行する。そして、このとき左リール111は第2番目または第3番目に停止するリール(第2リール、または第3リール)となり、上記ステップS204〜ステップS206の処理は全て迂回され、上記ステップS207に処理を移す。
(ステップS209)
そして、ステップS209において、メインCPU301は、全てのリール111,112,113が停止状態となったか否かを判定する。例えば、上記ステップS203の判定が満たされた⇒ステップS204〜ステップS207の処理を経由した場合には、まだ左リール停止フラグLFがON(LF=1)となっただけであり、中リール112および右リール113はまだ回転中であることから、本ステップS209における判定が満たされず、上記ステップS202に戻り以降の処理を繰り返し実行する。そして、再びステップS202以降の処理が実行される場合、すでに左リール111は停止状態となっているのでステップS202の判定は満たされず、ステップS210に処理を移す。
一方、全てのリールが停止状態となったと判定された場合(本ステップS209=YES)には、メインCPU301は、ステップS224に処理を移す。
(ステップS210)
ステップS210において、メインCPU301は、中リール112が停止状態となったことを示すフラグ(中リール停止フラグMF)がOFF(MF=0)であり、なおかつ、中リールストップスイッチ12の押下操作が受け付けられたかを判定する。このとき、中リールストップスイッチ12の押下操作が受け付けられたと判定された場合には、次のステップS211に処理を移し、中リールストップスイッチ12の押下操作が受け付けられていないと判定された場合には、ステップS217に処理を移す。
(ステップS211)
ステップS211において、メインCPU301は、上記ステップS203と同様に第1リール停止フラグがOFF(F=0)であるか判定する。ここでは、「順押し」の停止操作手順に従って、この時点ではすでに第1リール停止フラグはON(F=1)となっているため、本ステップS211の判定が満たされず、ステップS216に処理を移す。
(ステップS212)(ステップS213)(ステップS214)
一方、上記ステップS211において、第1リール停止フラグがOFFの状態(F=0)であると判定された場合には、メインCPU301は、上記ステップS204〜ステップS206で説明した処理と同様の処理をステップS212〜ステップS214において実行する。すなわち、「中押し」の停止操作手順に従って中リールストップスイッチ12の押下操作が受け付けられた場合には、中リール112について第1リール停止処理(中リール第1リール停止処理)が行われ(ステップS212)、残りの左リール111、右リール113のリール停止制御テーブルが決定され(ステップS213)、第1リール停止フラグがON(F=1)にされる(ステップS214)。
また、当選フラグがベル2またはベル3に該当する場合には、ステップS213において、押し順に従った停止操作となるため、左リールストップスイッチ11の押下操作が受け付けられた場合には、左リール111においてベル図柄が上段位置および下段位置に共に表示される押し順正解用のリール停止制御テーブルが選択される。ただし、当選フラグがベル1、ベル4、ベル5に該当する場合には、押し順に従わない停止操作となるため、左リール111において、ベル図柄(白7図柄、赤7図柄、青7図柄)が上段位置または下段位置のどちらか一方にのみ表示される押し順不正解用のリール停止制御テーブルが選択される。
(ステップS215)
次いでステップS215において、メインCPU301は、中リール停止フラグMFをON(MF=1)として、上記ステップS209に処理を移す。
(ステップS216)
「中押し」以外の停止操作手順に従った停止操作が受け付けられた場合には、ステップS216において、メインCPU301は、中リール停止処理として、内部抽選フラグに対応するリール停止制御テーブル(この場合は上記ステップS206または後述するステップS220で決定したリール停止制御テーブル)に基づいて該当当選役図柄の停止位置の制御を実行する。そして、このとき中リール112は第2番目または第3番目に停止するリール(第2リールまたは第3リール)となり、上記ステップS212〜ステップS214の処理は全て迂回され、上記ステップS215に処理を移す。
なお、この中リール112についても、左リール111で説明したのと同様に、サブ制御基板400に受付情報(受付位置情報、停止目情報を含む)が適宜送信される。すなわち、上記ステップ210〜ステップS216において中リール112の押下操作が受け付けられたことに基づく受付情報が適宜サブ制御基板400に送信される。例えば、上記ステップS210の判定が満たされたときには押下操作の受け付けられた受付位置情報がサブ制御基板400に送信され、上記ステップS214、ステップS215においては停止目情報がサブ制御基板400に送信されるというように、リールストップスイッチ(中リールストップスイッチ12)が押下されたタイミングと、リール(中リール112)が停止状態となったタイミングで、その都度、受付情報がサブ制御基板400に送信される。
そして、「順押し」の停止操作手順に従った停止操作が受け付けられた場合には、左リール111および中リール112が停止状態となっただけであり、まだ右リール113は回転中で停止状態(右リール停止フラグRFがOFFとなっている)となっていないので、上記ステップS209においての判定が満たされず、再び、上記ステップS202に戻り、再度以降の処理を繰り返し実行する。
(ステップS217)
ステップS217において、メインCPU301は、右リール113が停止状態となったことを示すフラグ(右リール停止フラグRF)がOFF(RF=0)であり、なおかつ、右リールストップスイッチ13の押下操作が受け付けられたかを判定する。ここで、「順押し」の停止操作手順に従って、右リールストップスイッチ13の押下操作が受け付けられたと判定された場合には、本ステップS217の判定が満たされ、次のステップS218に処理を移す。
(ステップS218)
ステップS218において、メインCPU301は、上記ステップS203、ステップS211と同様に第1リール停止フラグがOFF(F=0)であるか判定する。ここで、「順押し」の停止操作手順に従った場合には、この時点ではすでに第1リール停止フラグはON(F=1)となっているため、本ステップS218の判定が満たされず、ステップS223に処理を移す。
(ステップS219)(ステップS220)(ステップS221)
なお、上記ステップS218において、第1リール停止フラグがOFFの状態(F=0)であると判定された場合には、上記ステップS204〜ステップS206で説明した処理と同様の処理が、ステップS219〜ステップS221において行われる。すなわち、「逆押し」の停止操作手順に従って右リールストップスイッチ13の押下操作が受け付けられた場合には、右リール113について第1リール停止処理(右リール第1リール停止処理)が行われ(ステップS219)、残りの左リール111、中リール112のリール停止制御テーブルが決定され(ステップS220)、第1リール停止フラグがON(F=1)にされる(ステップS221)。
また、当選フラグがベル4またはベル5に該当する場合には、ステップS220において、押し順に従った停止操作となるため、左リールストップスイッチ11の押下操作が受け付けられた場合には、左リール111においてベル図柄が上段位置および下段位置に共に表示される押し順正解用のリール停止制御テーブルが選択される。ただし、当選フラグがベル1、ベル2、ベル3に該当する場合には、押し順に従わない停止操作となるため、左リールストップスイッチ11の押下操作が受け付けられた場合には、左リール111において、ベル図柄、白7図柄、赤7図柄及び青7図柄のいずれか1つの図柄が上段位置または下段位置のどちらか一方にのみ表示される押し順不正解用のリール停止制御テーブルが選択される。
(ステップS222)
次いでステップS222において、メインCPU301は、右リール停止フラグRFをON(RF=1)として、上記ステップS209に処理を移す。
(ステップS223)
「逆押し」以外の停止操作手順に従った停止操作が受け付けられた場合には、ステップS223において、メインCPU301は、右中リール停止処理として、内部抽選フラグに対応するリール停止制御テーブル(この場合は上記ステップS205またはステップS212で決定したリール停止制御テーブル)に基づいて該当当選役図柄の停止位置の制御を実行する。そして、このとき右リール113は第2番目または第3番目に停止するリール(第2リールまたは第3リール)となり、上記ステップS219〜ステップS221の処理は全て迂回され、上記ステップS222に処理を移す。
なお、この右リール113についても、左リール111,中リール112で説明したのと同様に、サブ制御基板400に受付情報(受付位置情報、停止目情報を含む)が適宜送信される。すなわち、上記ステップ217〜ステップS223において右リール113の押下操作が受け付けられたことに基づく受付情報が適宜サブ制御基板400に送信される。例えば、上記ステップS217の判定が満たされたときには押下操作の受け付けられた受付位置情報がサブ制御基板400に送信され、上記ステップS221、ステップS222においては停止目情報がサブ制御基板400に送信されるというように、リールストップスイッチ(右リールストップスイッチ13)が押下されたタイミングと、リール(右リール113)が停止状態となったタイミングで、その都度、受付情報がサブ制御基板400に送信される。
(ステップS224)
ステップS224において、メインCPU301は、リール停止処理が終了となったことを示す情報(これを「リール停止コマンド」という)をサブ制御基板400に送信する。これにより、リール停止処理を終了する。
以上では、主に「順押し」の停止操作手順に従った停止操作が受け付けられた場合について説明したが、「逆押し」の停止操作手順の場合も上記と同様の説明ができるため、詳細な説明は省略する。ところで、「中押し」の停止操作手順に従った停止操作が受け付けられた場合には、上記の説明と一部異なる点があるため、以下に説明する。
すなわち、「中押し」の停止操作手順に従った場合には、「順押し」における上記ステップS205(あるいは、「逆押し」における上記ステップS220)とは異なり、この時点でまだ4つの有効ラインのいずれにも該当当選役図柄を揃えることが可能である。つまり、第1停止リール(この場合は中リール112)の停止目のうちで中段位置の図柄が当選役図柄となる可能性のある図柄であった場合、その該当図柄を基準とした有効ライン上に残りのリール(左リール111、右リール113)の該当当選役図柄を揃えることの可能なリール停止制御テーブルを選択することになる。
この点を具体的に説明すると、例えば、第1停止リール(この場合は中リール112)において、表示窓21内の中段位置に、当選役図柄となる可能性のある図柄が停止したとする。この場合は、右下がりライン171、右上がりライン172、V字ライン173および逆V字ライン174の全てが、中リール112の中段位置を有効停止位置(有効ラインを形成することが可能な図柄の停止表示位置)としていることから、全ての有効ラインにおいて残りのリール111,113の該当当選役図柄を揃えることができることなる。そのため、「中押し」の場合には、右下がりライン171、右上がりライン172、V字ライン173および逆V字ライン174のいずれにも残りのリール111,113の該当当選役図柄を揃えることの可能なリール停止制御テーブルを選択することとなる。したがって、「中押し」の停止操作手順に従った停止操作が受け付けられた場合には、中リール112のみが停止状態となり、中段位置に当選役図柄があった場合、まだ4つの有効ラインのいずれにも該当当選役図柄を揃えることが可能である。したがって、上記ステップS215の処理が行われた段階では、いずれの有効ラインにも該当当選役図柄を揃えることのできるリール停止制御テーブルを複数用意しておき、いずれかを選び出すものとすればよい。
[引き込み制御]
上記リール停止処理では、当選フラグに対応した当選役図柄(該当当選役図柄)を極力、表示窓21内(特に有効ライン上)に引き込むリール停止制御を行う。このようなリール停止制御は、いわゆる「引き込み制御」とも呼ばれ、この引き込み制御においては、1つの図柄を1コマとして所定のコマ数(つまり、所定個数分の図柄)を上限として図柄の引き込み制御が行われる。具体的には、遊技者によるリールの停止操作が受け付けられた時点で、表示窓21内に停止させることが可能な範囲(以下、「引き込み制御可能範囲」という)として例えば4コマを予め決めておき、その範囲内に当該ゲームにて許容された当選役に対応する当選役図柄がある場合、これを表示窓21内に引き込んでリールを停止させる制御を実行する。なお、ここでいう「引き込み制御可能範囲」とは、リールの停止操作が受け付けられてから当該リールが停止するまでに、当該リールがリールの回転方向に移動が可能な最大コマ数のことをいう(上記の例でいえば4コマ)。なお、スロットマシン1では、各リール帯151,152,153に21個の図柄が表記されており、このうちの4図柄分を上限として図柄の引き込み制御が行われる。
したがって、このようなリール停止制御によれば、リールの停止操作が受け付けられた時点で、表示窓21内に当該ゲームにて許容された当選役に対応する当選役図柄がなかったとしても、当該当選役図柄が引き込み可能な範囲内にあれば、その当該当選役図柄を表示窓21内にまで移動させたうえで停止させることが可能となる。また、この引き込み制御を行うことにより、遊技者が当該当選役図柄の目押しを行ったタイミングが多少早かったとしても、引き込み可能範囲内に当該当選役図柄があれば、その当該当選役図柄を表示窓21内に引き込んで停止させることが可能となる。これにより、取りこぼしが生じることを極力抑えることができる。既に説明したとおり、取りこぼしとは、当該当選役図柄を揃えることができずに当該当選役に対応する遊技特典を獲得できずにその遊技特典が消滅してしまうことをいう。
前述したように、リプレイ図柄及びベル図柄は、各リール111,112,113にそれぞれ満遍なく配置されている。例えば、リプレイ図柄からリプレイ図柄までの間に配置する他の図柄は、中リール112においては1個から最大でも4個まで、左リール111及び右リール113においては1個から最大でも6個までにされている。このため、リプレイが当選フラグとなる場合には、引き込み制御により、必ずいずれかの有効ライン上にリプレイ図柄を引き込むことができる。これにより、遊技者は目押しを必要とせずに必ずリプレイ図柄を揃えることができる。
[判定処理]
リール停止処理が終了すると、メインCPU301は、表示窓21内にていずれかの有効ライン上に当選役図柄が揃っているか(いずれかの当選役に該当する図柄の組み合わせ態様が表示されているか)否かについて判定を行う。このリール停止処理により全てのリールが停止した状態となると、表示窓21内の停止目の態様から、いずれかの有効ライン上に当選役図柄が揃っているか(当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が表示されているか)否かを判定する。なお、特に全てのリールが停止状態となった場合の停止目のことは出目と呼ばれることもあり、以下では必要に応じて、全てのリールが停止状態となった場合の停止目のことを出目という。
判定処理の具体的な内容について、図13を用いて説明する。
(ステップS301)
先ずステップS301において、メインCPU301は、現在BBゲーム中であるかを判定する。これは後述するBBゲーム中フラグというゲーム状態フラグのON(=1)状態、OFF(=0)状態を判定することである。このとき、BBゲーム中フラグがOFFとなっていると判定された場合には、本ステップS301の判定が満たされず、ステップS302に処理を移す。このとき、BBゲーム中フラグがONとなっていると判定された場合には、ステップS311に処理を移す。
(ステップS302)
ステップS302において、メインCPU301は、いずれかの有効ライン上にBB図柄が揃っているか否かを判定する。いずれかの有効ライン上にBB図柄が揃っていると判定された場合(例えば、「白7図柄−白7図柄−白7図柄」が有効ライン171上に揃っている場合)、本ステップS302の判定が満たされ、次のステップS303に処理を移す。このとき、いずれの有効ライン上にもBB図柄が揃っていないと判定された場合には、ステップS304に処理を移す。
(ステップS303)
次のステップS303において、メインCPU301は、BBゲーム開始処理(詳細は後述する)を実行する。ここでは、BBゲームとして、メダルの獲得が容易な複数回にわたるゲームが集中して行われるための処理がなされることとなる。
(ステップS304)
ステップS304において、メインCPU301は、いずれかの有効ライン上にリプレイ図柄が揃っているか否かを判定する。いずれかの有効ライン上にリプレイ図柄が揃っていると判定された場合(「RP図柄−RP図柄−RP図柄」が有効ライン171〜174のいずれかに揃っている場合)には、本ステップS304の判定が満たされ、次のステップS305に処理を移す。このとき、いずれの有効ライン上にもリプレイ図柄が揃っていないと判定された場合には、ステップS307に処理を移す。
(ステップS305)
ステップS305において、メインCPU301は、リプレイゲーム処理を実行する。このリプレイゲーム処理では、当該ゲームにおけるベット数と同じベット数(この例ではMAXベット)にて次回のゲームを開始させるために、MAXベットコマンドをメインRAM303に一旦記憶させる。このコマンドに基づき、次回のゲームを再遊技として開始させることができる。
(ステップS306)
そして、ステップS306において、メインCPU301は、リプレイ当選フラグをOFFにして判定処理を終了する。なお、この場合には、上記ステップS108においてONにされているリプレイ当選フラグがOFFにされる。
(ステップS307)
ステップS307において、メインCPU301は、いずれかの有効ライン上に小役図柄が揃っているかを判定する。いずれかの有効ライン上に小役図柄が揃っていると判定された場合(例えば、「青7図柄−ベル図柄−ベル図柄」が有効ライン171〜174のいずれかに揃っている場合)、本ステップS307の判定が満たされ、次のステップS308に処理を移す。このとき、いずれの有効ライン上にも小役図柄が揃っていないと判定された場合には、ステップS310に処理を移す。
(ステップS308)
次のステップS308において、メインCPU301は、いずれかの有効ライン上に揃っている小役図柄に応じた規定枚数のメダルの払い出しを実行する(ホッパ装置520より規定枚数のメダルを払い出す)。また、このとき、メインCPU301は、メダルの払出枚数を払出枚数表示器25に表示する。これにより、遊技者には当該小役に対応した規定枚数のメダルが払い出されたことが報知(または告知、表示)される。なお、払い出されるメダルの枚数について、払出に係る情報(払出コマンド)をサブ制御基板400に送信して、サブ制御基板400において液晶表示装置41等に表示させるものであってもよい。
(ステップS309)
そして、ステップS309において、メインCPU301は、該当する小役当選フラグをOFFにして判定処理を終了する。なお、この場合には、上記ステップS108においてONにされている小役当選フラグがOFFにされる。詳細には、単独当選役として、ベルに当選していた場合にはベル当選フラグをOFFにし、スイカに当選していた場合にはスイカ当選フラグをOFFにし、チェリーに当選していた場合にはチェリー当選フラグをOFFにする。
一方、ボーナスとの共有当選役(「小役+BB」、または「リプレイ+BB」)に当選し、且つ、上記ステップS304またはステップS307において小役図柄(またはリプレイ図柄)が揃ったと判定された場合には、本ステップS309において小役当選フラグ(またはリプレイ当選フラグ)はOFFにするが、BB当選フラグはOFFとせずにONのまま次ゲーム以降に持ち越される。
(ステップS310)
有効ライン上にいずれの当選役図柄も揃っていないと判定された場合、すなわち、上記ステップS302、ステップS304、ステップS307のいずれの判定も満たされなかった場合には、ステップS310において、メインCPU301は、ハズレ処理を実行する。なお、本ステップS310の処理が行われるときに表示窓21に表示されている出目は「ハズレ目(バラバラな図柄の組み合わせ態様)」とも呼ばれる。
ハズレ処理では、この時点でON状態となっている当選フラグがBB当選フラグを除く他の当選フラグの場合、当該当選フラグをOFFにする。また、いずれの当選フラグもONとなっていない場合(すなわち、ハズレフラグがONとなっている場合)には、ハズレフラグをOFFにする。したがって、当該当選フラグが、BB当選フラグに該当しない場合、この時点で「取りこぼし」が確定することになる。
また、当該当選フラグがBB当選フラグに該当する場合、当該当選フラグはOFFとならず、次ゲーム以降に持ち越される。これにより、BBについては取りこぼしを生じることがなく、該当する当選役図柄を揃えることができるまで当該当選フラグが持ち越されていくことになる。したがって、遊技者は、他の当選役(例えば、リプレイや小役)に比べて利益の度合いの高い当選役(BB)の取りこぼしを心配することがなく、BBの遊技特典は必ず獲得できるという安心感を持ってゲームに臨むことができる。また、特に目押しの技術の低い遊技者にとっては、BB図柄を揃えるまで何度でも目押しの練習ができることになる。
上記ステップS302〜ステップS310までの処理は、通常ゲームの場合に実行される。次にBBゲーム中に実行される処理(ステップS311以降の処理)について説明する。
(ステップS311)
ステップS311において、メインCPU301は、BBゲーム中有効役図柄が揃っているかを判定する。ここでいう「BBゲーム中有効役」とは、ベル、スイカ、チェリーを含めたBBゲーム中にメダルの払い出しがある当選役の総称である。そして、いずれかの有効ライン上にBBゲーム中有効役図柄が揃っていると判定された場合には、本ステップS311の判定が満たされ、次のステップS312に処理を移す。このとき、いずれの有効ライン上にもBBゲーム中有効役図柄が揃っていないと判定された場合には、ステップS314に処理を移す。
(ステップS312)
ステップS312において、メインCPU301は、いずれかの有効ライン上に揃っているBBゲーム中有効役図柄に応じた規定枚数のメダルの払い出しを実行する(ホッパ装置520より規定枚数のメダルを払い出す)。また、このとき、メインCPU301は、メダルの払出枚数を払出枚数表示器25に表示する。これにより、遊技者には当該BBゲーム中有効役に対応した規定枚数のメダルが払い出されたことが報知(または告知、表示)される。なお、上記ステップS308でも説明したとおり、このとき払い出されるメダルの枚数について、払出に係る情報(払出コマンド)をサブ制御基板400に送信して、サブ制御基板400において液晶表示装置41等に表示させるものであってもよい。
(ステップS313)
ステップS313において、メインCPU301は、BBゲーム終了判定処理を実行する(詳細は後述する)。
(ステップS314)
ステップ314において、メインCPU301は、当該成立フラグ(当選フラグまたはハズレフラグを含む)をOFFにする。すなわち、本ステップS314において当該ハズレフラグもOFFにされる。
[BBゲーム開始処理]
上記ステップS304の判定が満たされた場合、BBゲーム開始処理が実行される(図13参照)。このBBゲーム開始処理について図14を用いて説明する。
(ステップS304−1)
まず、ステップS304−1において、メインCPU301は、BB当選フラグがON(=1)となっているかを判定する。ここで、BBには「BB1」〜「BB5」までの5種類があることは既に説明したとおりである。したがって、BB当選フラグについても、BB1当選フラグ〜BB5当選フラグまで存在することになる。すなわち、本ステップS304−1においてはBB1当選フラグ〜BB5当選フラグのいずれがONとなっているかが判定される。本ステップS304−1の判定が満たされた場合には、次のステップS304−2に処理を移し、本ステップS304−1の判定が満たされない場合には、ステップS304−6に処理を移す。
(ステップS304−2)
ステップS304−2において、メインCPU301は、上記ステップS304−1においてONになっていると判定されたBB当選フラグに対応するBBゲーム中フラグをONにする。このBBゲーム中フラグについても、BB1〜BB5に対応してBB1ゲーム中フラグ〜BB5ゲーム中フラグが設けられている。
また、このときメインCPU301は、当該BB当選フラグをOFF(=0)にする。さらに、このとき、メインCPU301は、BB1ゲーム〜BB5ゲームが実行中であることを示すコマンド(BBゲーム実行中コマンド)をサブ制御基板400に送信する。
(ステップS304−3)
次いで、ステップS304−3において、メインCPU301は、図10(b)に示すボーナスゲーム判定テーブル(BBゲーム用の当たり値判定テーブル)を選択する。これにより、次のゲームから当たり値判定テーブルがボーナスゲーム判定テーブルに変更されたゲームが実行される。
(ステップS304−4)
ステップS304−4において、メインCPU301は、BBゲーム中の累計払出枚数カウントをクリアする。これにより、次のゲームから累計払出枚数の累算が実行される。そして、次ゲームからは、通常ゲームと同様の掛け数、つまり3ベット(3枚掛け)にてBBゲームが開始される。
(ステップS304−5)
ステップS304−5において、メインCPU301は、BBゲーム開始コマンドをサブ制御基板400に送信する。
(ステップS304−6)
上記ステップS304−1の判定が満たされない場合、ステップS304−6において、メインCPU301は、エラー処理を実行する。このような場合となるのは、BB当選フラグがOFFであるにも関わらず、BB図柄が揃ってしまうような場合が該当する。すなわち、何らかの不正な手段(例えば、ゴト行為)が行われたか、あるいはスロットマシン1に故障が生じたか、いずれかの場合に起こり得るものである。したがって、エラー処理では、サイドランプ5aなどのランプ類や、スピーカ33aなどによってエラー発生を知らせる表示を行う。
[BBゲーム終了判定処理]
図13で説明したとおり、上記ステップS314において、BBゲーム終了判定処理が実行される。このBBゲーム終了判定処理について図15を用いて説明する。
(ステップS314−1)
まず、ステップS314−1において、メインCPU301は、上記ステップS312(図13参照)においてメダルの払い出しがあったことを受けて、BBゲーム中の累計払出枚数に当該ゲームの払出枚数を加算する。
(ステップS314−2)
次にステップS314−2において、メインCPU301は、BBゲーム中における累計払出枚数が300枚を超えたか否かを判定する。BBゲーム中における累計払出枚数が300枚を超えていないと判定された場合には、次のステップS314−3に処理を移し、BBゲーム中における累計払出枚数が300枚を超えたと判定された場合には、ステップS314−7に処理を移す。
(ステップS314−3)
ステップS314−3において、メインCPU301は、BBゲームの残りゲーム数(G)が「0」であるか否かを判定する。BBゲームの残りゲーム数(G)が「0」ではないと判定された場合には、次のステップS314−4に処理を移し、BBゲームの残りゲーム数(G)が「0」であると判定された場合には、ステップS314−7に処理を移す。なお、スロットマシン1では、BBゲーム中において実行可能な最大ゲーム数は30回に設定されている。
(ステップS314−4)
ステップS314−4において、メインCPU301は、BBゲームの残りゲーム数(G)を「1」減算して、新たなBBゲームの残りゲーム数(G)として更新する。
(ステップS314−5)
ステップS314−5において、メインCPU301は、上記ステップS314−4において更新されたBBゲームの残りゲーム数(G)を、遊技進行表示器24に表示する。なお、BBゲームの残りゲーム数(G)については、該残りゲーム数に係る情報(残りゲーム数コマンド)をサブ制御基板400に送信して、サブ制御基板400において液晶表示装置41等に表示させるものであってもよい。
(ステップS314−6)
ステップS314−6において、メインCPU301は、払出枚数表示器25にBBゲーム中の累計払出枚数を表示する。なお、BBゲーム中に払い出されるメダルの枚数についても、払出に係る情報(払出コマンド)をサブ制御基板400に送信して、サブ制御基板400において液晶表示装置41等に表示させるものであってもよい。
(ステップS314−7)
ステップS314−7において、メインCPU301は、上記ステップS304−2(図14参照)においてONにされたBB1ゲーム中フラグ〜BB5ゲーム中フラグのいずれかのBBゲーム中フラグをOFFにする。
(ステップS314−8)
ステップS314−8において、メインCPU301は、BBゲーム終了コマンドをサブ制御基板400に送信して、上記ステップS314−6に処理を移す。
そして、メインCPU301は、本ステップS314−8を経由して上記ステップS314−6の処理を行った後、BBゲーム終了判定処理を終了する。
[演出動作の基本制御]
以上は、メイン制御基板300による制御の例であるが、スロットマシン1では、ゲームの進行にあわせてサブ制御基板400により各種演出動作の制御を実行する。図16は、サブCPU412によって制御される遊技処理の概略を示すフローチャートである。サブ制御基板400では、メイン制御基板300側から受信される各種コマンド(始動コマンド、BBゲーム開始コマンド、当選コマンド、BBゲーム終了コマンド、メダル投入コマンド、ベット操作コマンド、リール回転中コマンド、リール停止コマンド等、または出力信号)に基づいた各種遊技処理が適宜行われる。前述の通りメイン制御基板300から出力された各種コマンドは、一旦、サブ制御基板400(サブRAM415)に記憶される。そして、当該コマンドに基づき、予め用意された演出態様を選択し、実行するものである。このような演出態様は、演出態様データテーブル(図示しない)としてサブ制御基板400内(主にサブROM414、画像ROM422)に格納されており、当該コマンドに対応する演出態様が複数用意されている。
スロットマシン1では、所定の条件が成立したときに、所定期間だけ、ベル1〜ベル5の押し順についての報知が行われる当選役報知ゲーム(いわゆるアシストタイムのこと、以下「ATゲーム」という)が行われる。ATゲームでは、ベル1〜ベル5について、押し順の報知が行われる。この押し順の報知は通常ゲームでは行われないものとしているため、ATゲームでは、通常ゲームに比べてベルに当選したときに獲得できるメダルの枚数が倍になる。したがって、ATゲームでは、通常ゲームに比べて、遊技者にとって有利であると共に、じわじわとメダルを増やしながら、あるいはメダルをあまり減らさずに遊技を進めることが可能である。
図16を用いて、上記各種コマンド(特に、始動コマンド及びリール停止コマンド)を受信した場合に行われる処理(コマンド解析に係る処理)について説明する。なお、以下の処理は、特に説明がない限り、サブCPU412が実行するものである。
(ステップS1000)
まず、ステップS1000において、サブCPU412は、受信したコマンドが、始動コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが、始動コマンドではないと判定した場合には、ステップS1700に処理を移し、受信したコマンドが、始動コマンドであると判定された場合には、次のステップS1100に処理を移す。
(ステップS1100)
ステップS1100において、サブCPU412は、ATゲーム中フラグがON(=1)されているか否かを判定する。このATゲーム中フラグは、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられたATゲーム中フラグ記憶領域にてON/OFFされるものである。このとき、ATゲーム中フラグがONであると判定された場合には、ステップS1500に処理を移し、ATゲーム中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1200に処理を移す。
(ステップS1200)
ステップS1200において、サブCPU412は、前兆中フラグがON(=1)されているか否かを判定する。この前兆中フラグは、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられた前兆中フラグ記憶領域にてON/OFFされるものである。このとき、前兆中フラグがONであると判定された場合には、ステップS1400に処理を移し、前兆中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1300に処理を移す。
(ステップS1300)
ステップS1300において、サブCPU412は、前兆判定処理を実行する。詳細は図17にて後述する。
(ステップS1400)
ステップS1400において、サブCPU412は、ATゲーム開始処理を実行する。詳細は図20にて後述する。
(ステップS1500)
ステップS1500において、サブCPU412は、ATゲーム終了処理を実行する。詳細は図21にて後述する。
(ステップS1600)
ステップS1600において、サブCPU412は、演出パターン決定処理を実行する。詳細は図22にて後述する。
(ステップS1700)
ステップS1700において、サブCPU412は、受信したコマンドが、リール停止コマンドであるか否かを判定する。すなわち、全リールが停止状態となったか否かを判定する。このとき、受信したコマンドが、リール停止コマンドではないと判定した場合には、当該コマンド解析に係る処理を終了し、受信したコマンドが、リール停止コマンドであると判定された場合には、次のステップS1800に処理を移す。
(ステップS1800)
ステップS1800において、サブCPU412は、演出モード移行処理を実行する。詳細は図23にて後述する。
(ステップS1900)
ステップS1900において、サブCPU412は、データ出力処理として、サブRAM415の送信バッファにセットされている各種データを画像音響生成基板420へ送信する。
次に、図17を用いて、前兆判定処理について説明する。この前兆判定処理では、ATゲームが開始されるまでの所定期間(すなわち、前兆期間)が設定される。
(ステップS1301)
ステップS1301において、サブCPU412は、当該当選役が特定小役であるか否かを判定する。この当該当選役とは、当該ゲームにおいて当選した当選役のことをいう。スロットマシン1において、この特定小役はチェリー及びスイカとしている。すなわち、本ステップS1301では、当該当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであるか否かが判定される。このとき、当該当選役がチェリーまたはスイカのいずれにも該当しないと判定された場合には、ステップS1330に処理を移し、当該当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定された場合には、次のステップS1302に処理を移す。
(ステップS1302)
ステップS1302において、サブCPU412は、AT抽選を実行する。このAT抽選は、ATゲームを開始させるか否かを決定する抽選であり、
[ チェリー当選時・・・1/10 ]
[ スイカ当選時・・・・1/20 ]
というように当選確率が設定されている。このことから、チェリーまたはスイカが当該当選役となったときにAT抽選において当選となる確率は、
[ チェリー・・・・・・1/487.6 ](チェリーに当選、かつ、AT抽選に当選)
「 スイカ・・・・・・・1/655.4 」(スイカに当選、かつ、AT抽選に当選)
となる。
(ステップS1303)
ステップS1303において、サブCPU412は、上記ステップS1302のAT抽選において当選となったか否かを判定する。このとき、AT抽選に当選しなかった場合には、ステップS1330に処理を移し、AT抽選に当選した場合には、ステップS1310に処理を移す。
(ステップS1310)
ステップS1310において、サブCPU412は、前兆期間決定処理を実行する。詳細は図18にて後述する。
(ステップS1320)
ステップS1320において、サブCPU412は、前兆開始フラグをON(=1)にする。この前兆開始フラグは、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられた前兆開始フラグ記憶領域にてON/OFFされるものである。
(ステップS1321)
ステップS1321において、サブCPU412は、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にする。なお、ガセ前兆期間についての詳細は後述(図19参照)するが、ガセ前兆期間ではないときは本ステップS1321の処理は行われずに当該前兆判定処理が終了となる。
(ステップS1330)
ステップS1330において、サブCPU412は、ガセ前兆期間決定処理を実行する。詳細は図19にて後述する。
前兆期間は、最大継続ゲーム数が「32回」である前兆ゲームと、前兆ゲームに先んじて行われる最大継続ゲーム数が「6回」である準備ゲームとから構成されている。また、前兆ゲーム、準備ゲームはそれぞれ少なくとも「1回」は必ず行うものとなっている、すなわち、前兆期間の最小継続ゲーム数は「2回」、最大継続ゲーム数は「38回」ということになる。
前兆ゲームは、図24(b)に示す前兆ゲーム用シナリオ決定テーブルに基づいて決定される。前兆ゲームで選択されるシナリオには、通常演出、チャンスゾーン演出、超チャンスゾーン演出という3つの異なる態様のシナリオが設けられている。
図25は、液晶表示装置41において実行される前兆ゲームの3つのシナリオの態様を示す演出画像である。
図25(a)は、通常演出を示す演出画像であり、この通常演出では、峠の茶店(図中では「エビス屋」と表示されている)を中央に、旅人が行き交う様子が演出として実行される。
図25(b)は、チャンスゾーン演出を示す演出画像であり、キャラクタAが身構えている様子(図中ではキャラクタA(主人公キャラクタA)が片手で下段の構えをしている)が演出として実行される。このとき、「チャンスゾーン」という文字も表示される。
図25(c)は、超チャンスゾーンを示す演出画像であり、お寺及び月(満月)が表示される。このとき、「超チャンスゾーン」という文字も表示される。
準備ゲームは、図24(a)に示す準備ゲーム用シナリオ決定テーブルに基づいて決定される。準備ゲームで選択されるシナリオには、ざわつき演出(1回〜3回)、逃走演出、決闘演出、勝利演出、敗北演出という5つの演出を組み合わせた複数のシナリオが設けられている。
準備ゲームで選択されるシナリオは、当該準備ゲームに続いて演出が発展することを期待させる内容となっている。すなわち、準備ゲームとは、通常演出とは少し違いのある演出態様(通常演出に何らかの要素が付加された演出態様、いわゆる、「そわそわ」した演出態様)による演出を行うことにより、前兆ゲームに移行するかもしれないという期待感を遊技者に抱かせるものである。
図26及び図27は、液晶表示装置41において実行される準備ゲームのシナリオを構成する各演出の態様を示す演出画像である。
図26(a)は、ざわつき演出(1回)に対応する演出画像であり、このざわつき演出(1回)では、通常演出に重畳してメッセージが表示される。ここでは、通常演出に重畳して「敵が向かってくるらしいよ」というメッセージM1が表示される。
図26(b)は、ざわつき演出(2回)に対応する演出画像であり、このざわつき演出(2回)では、図26(a)における「敵が向かってくるらしいよ」というメッセージM1にさらに重畳して「ここも、あぶないかも」というメッセージM2が表示される。
図26(c)は、ざわつき演出(3回)に対応する演出画像であり、このざわつき演出(3回)では、図26(a)における「敵が向かってくるらしいよ」というメッセージM1に重畳した図26(b)における「ここも、あぶないかも」というメッセージM2にさらに重畳して「逃げろ〜〜」というメッセージM3が表示される。
このように、ざわつき演出は、1回⇒2回⇒3回と、回数が増えるごとに通常演出に重畳されるメッセージMの数が増える演出である。
図27(a)〜図27(e)は、逃走演出及び決闘演出(勝利、敗北)を示す演出画像である。逃走演出及び決闘演出(勝利、敗北)ともに、図27(a)に示すように、キャラクタT(敵キャラクタT)が登場して、この後、敵キャラクタTと主人公キャラクタAとが決闘する様子が展開される決闘演出(図27(b))、または、敵キャラクタTが逃げ出す様子を示す逃走演出(図27(e))のいずれかの演出に発展する。
図27(b)に示す決闘演出は、決闘の結果により、主人公キャラクタAが敵キャラクタTに勝つ勝利演出(図27(c))、または主人公キャラクタAが敵キャラクタTに負ける敗北演出(図27(d))のいずれかの演出へ発展する。図27(c)に示す勝利演出では、女の子5人組のキャラクタB,P,R,G,Yが登場して、主人公キャラクタAが決闘に勝ったことを示す「討ち取ったりー!」というメッセージが表示される。図27(d)に示す敗北演出では、主人公キャラクタAが決闘に負けたことを示す「敗北・・・」というメッセージを表示させる。
次に、上記ステップS1310において実行される前兆期間決定処理について、図18を用いて説明する。
(ステップS1311)
ステップS1311において、サブCPU412は、準備ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この抽選において、サブCPU412は、0〜5までの乱数値(準備ゲーム用乱数値)のうち、いずれか1つの乱数値を取得する。なお、前兆期間決定処理では、準備ゲーム用シナリオ抽選において図24(a1)に示す前兆時用の準備ゲーム用シナリオ決定テーブルが用いられる。
(ステップS1312)
ステップS1312において、サブCPU412は、準備ゲーム用シナリオ決定テーブル(図24(a1))から、上記ステップS1311において取得した乱数値(準備ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、準備ゲーム用シナリオとして決定する。これにより、準備ゲームのゲーム数(N)が決定する。
(ステップS1313)
ステップS1313において、サブCPU412は、前兆ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この抽選において、サブCPU412は、0〜31までの乱数値(前兆ゲーム用乱数値)のうち、いずれか1つの乱数値を取得する。
(ステップS1314)
ステップS1314において、サブCPU412は、上記ステップS1313において取得した乱数値(前兆ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、前兆ゲーム用シナリオとして決定する。これにより、前兆ゲームのゲーム数(M)が決定する。
(ステップS1315)
ステップS1315において、サブCPU412は、前兆残り回数(Z)を「N+M」としてセットする。具体的には、サブCPU412は、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられた前兆残り回数(Z)記憶領域に、「N+M」により算出される数値を前兆残り回数(Z)として記憶する。
(ステップS1316)
ステップS1316において、サブCPU412は、上記ステップS1312で決定した準備ゲーム用シナリオデータ、上記ステップS1314で決定した前兆ゲーム用シナリオデータから構成される前兆期間用シナリオデータをサブRAM415の送信バッファにセットする。
次に、上記ステップS1330において実行されるガセ前兆期間決定処理について、図19を用いて説明する。ガセ前兆期間は、図24(a)で説明した準備ゲームが少なくとも1ゲーム以上は行われ、さらに前兆ゲームが行われうるものとなっている。すなわち、ガセ前兆期間は、最小継続ゲーム数は「1回」で、最大継続ゲーム数は「38回」となる。
(ステップS1331)
ステップS1331において、サブCPU412は、ガセ前兆残り回数(G)が「0」であるか否かを判定する。なお、このガセ前兆残り回数(G)は、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられたガセ前兆残り回数(G)記憶領域に記憶される。このとき、「G=0」ではないと判定された場合には、ステップS1342に処理を移し、「G=0」であると判定された場合には、次のステップS1332に処理を移す。
(ステップS1332)
ステップS1332において、サブCPU412は、ガセ前兆演出を実行するか否かの抽選(ガセ前兆演出実行抽選)を行う。この抽選において当選となる確率は、1/100に設定されている。
(ステップS1333)
ステップS1333において、サブCPU412は、上記ステップS1332の結果、ガセ前兆演出を実行すると判定されたか否か、すなわち、ガセ前兆演出実行抽選に当選したか否かを判定する。このとき、ガセ前兆演出実行抽選に当選しなかった(非当選だった)場合には、当該ガセ前兆期間決定処理を終了し、ガセ前兆演出実行抽選に当選した場合には、次のステップS1334に処理を移す。
(ステップS1334)
ステップS1334において、サブCPU412は、準備ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この抽選は、上記ステップS1311で説明した処理とほぼ同じ内容であるが、ガセ前兆期間決定処理では、準備ゲーム用シナリオ抽選において図24(a2)に示すガセ前兆時用の準備ゲーム用シナリオ決定テーブルが用いられる。
(ステップS1335)
ステップS1335において、サブCPU412は、準備ゲーム用シナリオ決定テーブル(図24(a2))から、上記ステップS1334において取得した乱数値(準備ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、準備ゲーム用シナリオとして決定する。この処理も上記ステップS1312で説明した処理と同じ内容であるため、説明を省略する。
(ステップS1336)
ステップS1336において、サブCPU412は、前兆ゲームを実行するか否かの抽選(前兆ゲーム実行抽選)を行う。この抽選において当選となる確率は、1/2に設定されている。
(ステップS1337)
ステップS1337において、サブCPU412は、上記ステップS1336の結果、前兆ゲームを実行すると判定されたか否か、すなわち、前兆ゲーム実行抽選に当選したか否かを判定する。このとき、前兆ゲーム実行抽選に非当選だった場合には、ステップS1340に処理を移し、前兆ゲーム実行抽選に当選した場合には、次のステップS1338に処理を移す。
(ステップS1338)
ステップS1338において、サブCPU412は、前兆ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この処理も上記ステップS1313で説明した処理と同じ内容であるため、説明を省略する。
(ステップS1339)
ステップS1339において、サブCPU412は、上記ステップS1338において取得した乱数値(前兆ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、前兆ゲーム用シナリオとして決定する。この処理も上記ステップS1314で説明した処理と同じ内容であるため、説明を省略する。
(ステップS1340)
ステップS1340において、サブCPU412は、ガセ前兆残り回数(G)として、「N+M」により算出される数値をセットする。なお、ガセ前兆期間決定処理では、「M=0」となる場合がある。
(ステップS1341)
ステップS1341において、サブCPU412は、上記ステップS1335で決定した準備ゲーム用シナリオデータと、及び上記ステップS1338における前兆ゲーム用シナリオ抽選が行われた場合には、その結果として上記ステップS1339で決定した前兆ゲーム用シナリオデータと、から構成されるガセ前兆期間用シナリオデータをサブRAM415の送信バッファにセットする。
(ステップS1342)
ステップS1342において、サブCPU412は、ガセ前兆残り回数(G)を「1」減算して、新たなガセ前兆残り回数(G)として、ガセ前兆残り回数(G)記憶領域に記憶する。そして、当該ガセ前兆期間決定処理を終了する。
なお、上記ステップS1332におけるガセ前兆演出実行抽選、及び上記ステップS1336における前兆ゲーム実行抽選にて当選となる確率は、当該当選役の種別や遊技状態等に基づいて変更する形態としてもよい。
次に、図20を用いて、ATゲーム開始処理について説明する。このATゲーム開始処理は、前兆期間を経たのちに実行される。
(ステップS1401)
ステップS1401において、サブCPU412は、前兆残り回数(Z)が「0」であるか否かを判定する。このとき、「Z≠0」である、すなわち前兆残り回数(Z)が「0」ではないと判定された場合には、ステップS1405に処理を移し、「Z=0」である、すなわち前兆残り回数(Z)が「0」であると判定された場合には、次のステップS1402に処理を移す。
(ステップS1402)
ステップS1402において、サブCPU412は、ATゲーム残り回数(A)をセットする。このときセットされる回数は設定値に関わらず「50回」に固定されている。具体的には、サブCPU412は、サブRAM415内に設けられたATゲーム残り回数(A)記憶領域に「50」を記憶する。したがって、本ステップS1402では、ATゲーム残り回数(A)として「50」がセットされる。なお、「50回のATゲーム」を1セットのATゲームという。
(ステップS1403)
ステップS1403において、サブCPU412は、ATゲーム開始フラグをON(=1)にして、次のステップS1404に処理を移す。このATゲーム開始フラグも、サブRAM415内に設けられたATゲーム開始フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
(ステップS1404)
ステップS1404において、サブCPU412は、前兆中フラグをOFFにして、当該ATゲーム開始処理を終了する。この前兆中フラグもサブRAM415内に設けられた前兆中フラグ記憶領域においてON/OFFされる。
(ステップS1405)
ステップS1405において、サブCPU412は、前兆残り回数(Z)を「1」減算して、新たな前兆残り回数(Z)として、前兆残り回数(Z)記憶領域に記憶する。そして、当該ATゲーム開始処理を終了する。
次に、図21を用いて、ATゲーム終了処理について説明する。このATゲーム終了処理では、ATゲームを終了させるか否かが判定される。
(ステップS1501)
ステップS1501において、サブCPU412は、ATゲーム残り回数(A)が「0」であるか否かを判定する。このとき、「A≠0」である、すなわちATゲーム残り回数(A)が「0」ではないと判定された場合には、ステップS1504に処理を移し、「A=0」である、すなわちATゲーム残り回数(A)が「0」であると判定された場合には、次のステップS1502に処理を移す。
(ステップS1502)
ステップS1502において、サブCPU412は、ATゲーム終了フラグをON(=1)にして、次のステップS1503に処理を移す。このATゲーム終了フラグも、サブRAM415内に設けられたATゲーム終了フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
(ステップS1503)
ステップS1503において、サブCPU412は、ATゲーム中フラグをOFFにして、当該ATゲーム終了処理を終了する。
(ステップS1504)
ステップS1504において、サブCPU412は、ATゲーム残り回数(A)を「1」減算して、新たなATゲーム残り回数(A)として、ATゲーム残り回数(A)記憶領域に記憶する。
(ステップS1505)
ステップS1505において、サブCPU412は、当該当選役がベル1〜ベル5のいずれかであるか否かを判定する。このとき、当該当選役がベル1〜ベル5のいずれにも該当しないと判定された場合には、当該ATゲーム終了処理を終了し、当該当選役がベル1〜ベル5のいずれかであると判定された場合には、次のステップS1506に処理を移す。
(ステップS1506)
ステップS1506において、サブCPU412は、押し順報知フラグをON(=1)にして、当該ATゲーム終了処理を終了する。この押し順報知フラグも、サブRAM415内に設けられた押し順報知フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
次に、図22を用いて、演出パターン決定処理について説明する。この演出パターン決定処理では当該当選役や当該演出モードに基づいて各種演出パターンが決定される。なお、サブROM414内には、図示しない演出パターンテーブルが格納されており、この演出パターンテーブルは、例えば、押し順を報知する演出パターンや、当選役を示唆する演出パターンの他、複数の演出パターンから構成されている。
(ステップS1601)
ステップS1601において、サブCPU412は、押し順報知フラグがONされているか否かを判定する。このとき、押し順報知フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS1603に処理を移し、押し順報知フラグがONされていると判定された場合には、次のステップS1602に処理を移す。
(ステップS1602)
ステップS1602において、サブCPU412は、演出パターンとしてベル1〜ベル5のいずれか当該当選役に対応する押し順を報知する演出パターン(押し順報知演出パターン)を決定する。これにより、液晶表示装置41では、図27(b)に示すように、ベル1〜ベル5のそれぞれに対応した押し順を「1」「2」「3」というように表示して、遊技者に各リールストップスイッチ11,12,13を押下する順番を報知する。なお、図27(b)では、ベル3の当選コマンドを受信した場合に行われる押し順報知演出パターンを示している。また、ATゲームの残り回数(A)は、画像右上に「のこりGAME ○○/50」(○には数字が入る)と表示するようにしている。なお、図中ではATゲームの残り回数が15回であることを示している。
(ステップS1603)
ステップS1603において、サブCPU412は、押し順報知フラグをOFFにする。
(ステップS1604)
ステップS1604において、サブCPU412は、演出パターンとして、演出モード及び成立フラグに基づく演出パターンを決定する。
(ステップS1605)
ステップS1605において、サブCPU412は、上記ステップS1602または上記ステップS1604において決定した演出パターンデータをサブRAM415の送信バッファにセットする。
次に、図23を用いて、演出モード移行処理について説明する。スロットマシン1では、通常モード、前兆モード、ATモードの3種類の演出モード間を移行する。
(ステップS1801)
ステップS1801において、サブCPU412は、前兆開始フラグがONされているか否かを判定する。このとき、前兆開始フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS1805に処理を移し、前兆開始フラグがONされていると判定された場合には、次のステップS1802に処理を移す。
(ステップS1802)
ステップS1802において、サブCPU412は、前兆モード移行データをサブRAM415の送信バッファにセットする。
(ステップS1803)
ステップS1803において、サブCPU412は、前兆中フラグをON(=1)にする。この前兆中フラグもサブRAM415内に設けられた前兆中フラグ記憶領域においてON/OFFされる。
(ステップS1804)
ステップS1804において、サブCPU412は、前兆開始フラグをOFFにして、当該演出モード移行処理を終了する。
(ステップS1805)
ステップS1805において、サブCPU412は、ATゲーム開始フラグがONされているか否かを判定する。このとき、ATゲーム開始フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS1809に処理を移し、ATゲーム開始フラグがONされていると判定された場合には、次のステップS1806に処理を移す。
(ステップS1806)
ステップS1806において、サブCPU412は、ATモード移行データをサブRAM415の送信バッファにセットする。これにより、液晶表示装置41では、図27(a)に示すように、タヌキとキャラクタBが登場すると共に、「どっきどきの時間がはじまるよん!!」というメッセージが表示される。これにより、ATゲームが開始されることが報知される。
(ステップS1807)
ステップS1807において、サブCPU412は、ATゲーム中フラグをON(=1)にする。
(ステップS1808)
ステップS1808において、サブCPU412は、ATゲーム開始フラグをOFFにして、当該演出モード移行処理を終了する。
(ステップS1809)
ステップS1809において、サブCPU412は、ATゲーム終了フラグがONされているか否かを判定する。このとき、ATゲーム終了フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS1812に処理を移し、ATゲーム終了フラグがONされていると判定された場合には、次のステップS1810に処理を移す。
(ステップS1810)
ステップS1810において、サブCPU412は、通常モード移行データをサブRAM415の送信バッファにセットする。
(ステップS1811)
ステップS1811において、サブCPU412は、ATゲーム終了フラグをOFFにして、当該演出モード移行処理を終了する。
(ステップS1812)
ステップS1812において、サブCPU412は、前兆中フラグまたはATゲーム中フラグがONされているか否かを判定する。このとき、前兆中フラグまたはATゲーム中フラグのいずれもONされていないと判定された場合には、当該演出モード移行処理を終了し、前兆中フラグまたはATゲーム中フラグのいずれかがONされていると判定された場合には、次のステップS1813に処理を移す。
(ステップS1813)
ステップS1813において、サブCPU412は、モード内更新データをサブRAM415の送信バッファにセットする。このモード内更新データとは、例えば、ATゲーム中であれば、ATゲーム(N)回目⇒ATゲーム(N+1)回目といった回数が更新されたことを示す演出パターンに係るデータのことをいう。
以上のように、第1実施形態に係るスロットマシン1によれば、前兆ゲームに先んじて、該前兆ゲームとは別の内容のゲームが所定回数だけ加えられることとなるため、前兆ゲームの継続するゲーム回数に上限(最大継続ゲーム回数)が定められているような場合であっても、前兆ゲームの突入時や終了時を遊技者にとって見極めにくいものとすることができる。
[第2実施形態]
次に、上記第1実施形態の別実施形態である第2実施形態のスロットマシン1Aについて、図29〜図36を用いて説明する。なお、スロットマシン1Aについては、上記第1実施形態のスロットマシン1と構造等は同様のものとし、既に説明した箇所及び符号については説明を省略し、新たな処理等についてのみ説明する。スロットマシン1Aでは、リプレイの当選確率が通常ゲームに比べて変更されたRT(リプレイタイム)ゲームを行うことができる点で、前述したスロットマシン1と相違するものである。このため、上記ステップS108(図9参照)で説明したフラグ処理において参照されるゲーム状態フラグに、RTゲーム中フラグ(後述の図30(c)に示される当たり値判定テーブルに基づいて行われるフラグ)が新たに設けられる。以下では、RTゲームに係る処理を中心にして詳細に説明する。
図29は、スロットマシン1Aの各当選役と対応する図柄の組み合わせ及びその特典(払い出し枚数等、以下では遊技特典という)を示したものである。この図29は、上記第1実施形態における図6で説明した内容に加えて、リプレイに複数の種類、すなわち、リプレイ1〜リプレイ3を新たに設けた点で第1実施形態のスロットマシン1と相違する。以下に、このリプレイ1〜リプレイ3について説明する。
[リプレイ]
図29において、リプレイと示されている当選役には、対応する図柄(リプレイ図柄)の組み合わせ態様として「RP図柄−RP図柄−RP図柄」、「ベル図柄−RP図柄−RP図柄」が予め決められている。なお、各リール111,112,113におけるRP図柄及びベル図柄の配置については、上記図7で説明したものと同じ配置としているため説明は省略する。
ここで、リプレイには、リプレイ1(以下では、「通常リプレイ」ともいう)、リプレイ2及びリプレイ3(以下では、「突入リプレイ」ともいう)の3種類が設けられており、突入リプレイについては、リールの押し順(停止操作手順のこと、以下「押し順」という)に対応した当選役となっている。すなわち、当該当選したリプレイがリプレイ2であった場合には、これに対応する押し順に従った操作が行われたときに、左リール111において、上段位置および下段位置にベル図柄を表示させることが可能となっている。また、当該当選したリプレイがリプレイ3であった場合には、これに対応する押し順に従った操作が行われたときに、左リール111において、上段位置および下段位置にベル図柄を表示させることが可能となっている。なお、リプレイ2及びリプレイ3は第1番目に押すリール(第1リール)の押し順のみが決められているものであり、第2番目以降に押すリール(第2リール、第3リール)の押し順は不問となっている。
例えば、リプレイ3(突入リプレイ)に当選した場合、「右リール113⇒中リール112⇒左リール111」または「右リール113⇒左リール111⇒中リール112」という押し順に従ったときには、左リール111において、「配列番号1番,3番,5番,8番,10番,12番,15番,17番,19番」のいずれかのベル図柄を上段位置または下段位置に表示させるリール停止制御が行われる。これにより、有効ライン上に突入リプレイに対応する図柄の組み合わせが揃うこととなる。
一方、当該当選したリプレイ(リプレイ2またはリプレイ3のいずれか)に対応しない押し順を行った場合には、左リール111の上段位置または下段位置にRP図柄を表示させるリール制御が行われる。これにより、有効ライン上に通常リプレイ(リプレイ1)に対応する図柄の組み合わせが揃うこととなる。
なお、リプレイ2及びリプレイ3は、本発明の特定当選役に該当する。
図30は、スロットマシン1Aの全ての当選役についての当たり値と内部抽選確率を具体的に示している。すなわち、スロットマシン1と相違する点は、リプレイ1〜リプレイ3が設けられている点と、図30(c)の当たり値判定テーブルを有する点である。なお、図30(a)及び図30(b)は、リプレイを除く内部抽選確率については、それぞれ図10(a)及び図10(b)と同じであり、BBの内部抽選確率(図11参照)もスロットマシン1とスロットマシン1Aとで共通している(BBの内部抽選確率については図示を省略する)。
上記図30(c)も、当たり値判定テーブルとして予めメイン制御基板300(メインROM303)に記憶されているものである。図30(c)の当たり値判定テーブルは、RTゲーム中に参照される判定テーブル(以下、「RTゲーム判定テーブル」という)となっている。このRTゲーム判定テーブルについても、設定値(例えば、設定1〜6の6段階)ごとにそれぞれ別々の当たり値判定テーブルを予め定めておくことができる。なお、図30(c)は、設定6の場合の当たり値判定テーブルである。
スロットマシン1Aでは、所定条件が成立したことに応じてRTゲームが開始される。
ここで、RTゲームとは、リプレイの当選確率を通常ゲームに比べて当選しやすくした状態を、所定のゲーム回数(ゲーム期間)にわたって継続させるものである。
図30(c)のRTゲーム判定テーブルでは、前述した通常ゲーム判定テーブル(図30(a)参照)と比較すると、リプレイ1の当たり値の乱数幅が比較的大きく設定され、且つ、ハズレの当たり値の乱数幅が比較的狭く設定されている。なお、リプレイ1およびハズレ以外については、RTゲーム判定テーブルと通常ゲーム判定テーブルとは各当選役の乱数幅(当たり値の範囲)が同一のものとして設定されている。
具体的に通常ゲームとRTゲームとの違いについて、図30(a)及び図30(c)を参照して説明する。
通常ゲームは、リプレイの当選確率が概ね7.3分の1となっており、またハズレとなる確率(約1.47分の1)が極めて高いため、遊技者がメダルを増加させながらゲームを継続することはほとんど不可能な遊技状態である。すなわち、通常ゲームとは、BBゲームが行われておらず且つRTゲームも行われていない状態において行われるゲームのことである。
一方、RTゲームは、リプレイの当選確率が概ね1.64分の1と通常ゲームにおけるリプレイの当選確率に比べて約4.4倍程度当選しやすくなっているため、リプレイに当選する頻度が通常ゲームに比べて極めて高くなっている。さらに、RTゲームでは、ハズレとなる確率(約4.85分の1)が通常ゲームに比べて低くなっているため、ハズレとなるよりもリプレイに当選することが多くなる。このため、遊技者がメダルをほとんど減らさずにゲームを継続することが可能な遊技状態といえる。
このようなことから、通常ゲームに比べてRTゲームでは、ハズレとなるよりもリプレイに当選することが多くなるため、遊技者が保有するメダルの減少する程度(割合)を抑えて遊技を進めることや、若しくはメダルを若干増加させながら遊技を進めることができる。したがって、遊技者は、保有するメダルを大きく減らすことなく遊技を行うことができる。
次に、図31を用いて、スロットマシン1Aにおける判定処理について説明する。すなわち、スロットマシン1における判定処理とは、上記ステップS304に次いでメインCPU301がRTゲーム設定処理を行う点(ステップS400)と、BBゲーム中ではないと判定された場合(上記ステップS301=NO)において、メインCPU301がRTゲーム終了判定処理を行う点(ステップS500)と、上記ステップS308に次いでメインCPU301がRTゲーム途中終了処理を行う点(ステップS600)において相違する。以下では、この3つの相違点について、図32〜図34を用いて説明する。
まず、図32を用いて上記ステップS400において実行されるRTゲーム設定処理について説明する。
(ステップS401)
ステップS401において、メインCPU301は、RTゲーム中フラグがONされているか否かを判定する。このRTゲーム中フラグは、メインRAM304内に設けられたRTゲーム中フラグ記憶領域においてON/OFFされる。このとき、RTゲーム中フラグがONされていると判定された場合には、当該RTゲーム設定処理を終了し、RTゲーム中フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS402に処理を移す。
(ステップS402)
ステップS402において、メインCPU301は、当該当選していた当選役が突入リプレイであったか否かを判定する。すなわち、リプレイ2またはリプレイ3のいずれかに当選していたか否かが判定される。このとき、突入リプレイ(リプレイ2またはリプレイ3のいずれか)に当選していないと判定された場合には、当該RTゲーム設定処理を終了し、突入リプレイに当選していたと判定された場合には、ステップS403に処理を移す。
(ステップS403)
ステップS403において、メインCPU301は、上記ステップS307において、有効ライン上に揃っている図柄が、突入リプレイに対応する図柄の組み合わせであるか否かを判定する。すなわち、突入リプレイに当選となり、かつ、押し順に正解したか否かを判定する。このとき、突入リプレイの押し順に正解しなかったと判定された場合(つまり、押し順が不正解で、リプレイ2またはリプレイ3が有効ライン上に揃わずに、リプレイ1が有効ライン上に揃っている場合)には、当該RTゲーム設定処理を終了し、突入リプレイの押し順に正解したと判定された場合には、ステップS404に処理を移す。
(ステップS404)
ステップS404において、メインCPU301は、RTゲーム残り回数(R)に「50」をセットする。このRTゲーム残り回数(R)は、メインRAM304内に設けられたRTゲーム残り回数(R)記憶領域において記憶される。すなわち、本ステップS404において50回のRTゲームを開始することが決定される。
(ステップS405)
ステップS405において、メインCPU301は、RTゲーム中フラグをONにして、当該RTゲーム設定処理を終了する。
このように、RTゲームは、非RTゲーム中及び非BBゲーム中において、突入リプレイ(リプレイ2またはリプレイ3)の押し順に正解したときに開始される。
次に、図33を用いて上記ステップS500において実行されるRTゲーム終了判定処理について説明する。
(ステップS501)
まず、ステップS501において、メインCPU301は、RTゲーム中フラグがONとなっているか否かを判定する。このとき、RTゲーム中フラグがONとなっていないと判定された場合には、当該RTゲーム終了判定処理を終了し、RTゲーム中フラグがONとなっていると判定された場合には、次のステップS502に処理を移す。
なお、本ステップS501の判定が満たされない場合、いずれの処理も行われず当該RTゲーム終了判定処理が終了となる。このような場合となるのは、遊技状態が通常ゲームまたはRTゲーム準備期間に制御されているときが該当する。すなわち、遊技状態が通常ゲームに制御されているときは、RTゲーム中フラグはOFFとなっているため、通常ゲーム中フラグがONとなっている。したがって、本ステップS501の判定が満たされず、そのままRTゲーム終了判定処理が終了して通常ゲームが継続して実行されることとなる。
(ステップS502)
ステップS502において、メインCPU301は、上記ステップS404(図32参照)においてセットされたRTゲーム残り回数(R)を「1」だけ減算し、新たなRTゲーム残り回数(R)として、RTゲーム残り回数(R)記憶領域に記憶する。
(ステップS503)
ステップS503において、メインCPU301は、RTゲーム残り回数(R)が「0」であるか否かを判定する。このとき、RTゲーム残り回数(R)が「0」ではないと判定された場合には、ステップS505に処理を移し、RTゲーム残り回数(R)が「0」であると判定された場合には、ステップS504に処理を移す。
(ステップS504)
ステップS504において、メインCPU301は、RTゲーム中フラグをOFFにする。これにより、RTゲーム終了判定処理が終了するとともに、当該ゲームをもってRTゲームが終了することとなる。
(ステップS505)
ステップS505において、メインCPU301は、BB1当選フラグ〜BB5当選フラグのいずれかがONとなっているか否かを判定する。このとき、BB1当選フラグ〜BB5当選フラグのいずれのフラグもONとなっていないと判定された場合には、当該RTゲーム終了判定処理を終了し、BB1当選フラグ〜BB5当選フラグのいずれかのフラグがONとなっていると判定された場合、すなわち、当該RTゲームにおいて、BB1〜BB5のいずれかに当選した場合には、上記ステップS504に処理を移す。このように、本ステップS505を経由して上記ステップS504の処理が行われた場合には、RTゲームがBBの当選によって終了(途中終了)となることを示している。
なお、スロットマシン1Aでは、RTゲームにおいて、BBに当選することなくセットされた回数のゲームが行われたのちは、通常ゲーム(通常状態)に一旦戻るものとなっている。
次に、図34を用いて上記ステップS600において実行されるRTゲーム途中終了処理について説明する。
(ステップS601)
まず、ステップS601において、メインCPU301は、RTゲーム中フラグがONされているか否かを判定する。このとき、RTゲーム中フラグがONされていないと判定された場合には、当該RTゲーム途中終了処理を終了し、RTゲーム中フラグがONされていると判定された場合には、ステップS602に処理を移す。
(ステップS602)
ステップS602において、メインCPU301は、ベル1〜ベル5のうちのいずれかに当選していたか否かを判定する。このとき、ベル1〜ベル5のいずれにも当選していないと判定された場合には、当該RTゲーム途中終了処理を終了し、ベル1〜ベル5のいずれかに当選していたと判定された場合には、ステップS603に処理を移す。
(ステップS603)
ステップS603において、メインCPU301は、ベル1〜ベル5のうちのいずれかに当選していたうえで、当該当選役であるベルの押し順に正解したか否かを判定する。具体的には、上記ステップS308におけるメダル払い出し枚数が12枚(6枚×2)であるか否かにより判定する。このとき、当該当選役であるベルの押し順に正解していたと判定された場合には、当該RTゲーム途中終了処理を終了し、当該当選役であるベルの押し順に正解していないと判定された場合には、ステップS604に処理を移す。
(ステップS604)
ステップS604において、メインCPU301は、RTゲーム中フラグをOFF(=0)にして、当該RTゲーム途中終了処理を終了する。
このように、RTゲームが開始されても、ベルの押し順に正解しなかった場合には、RTゲームが途中で終了することとなる。また、スロットマシン1Aでは、後述するATゲーム中以外は押し順のある当選役についての報知が行われない。したがって、ATゲーム中以外において、RTゲームが開始された場合、ベルの押し順が報知されないため、RTゲームが途中で終了してしまう可能性が高いものとなる。
そして、スロットマシン1Aでも、サブ制御基板400により、ATゲームが行われる。サブ制御基板400による制御についても図16〜図28で説明したスロットマシン1と同様の制御が行われるが、以下では、スロットマシン1とスロットマシン1Aとで相違する点について説明する。
図35は、スロットマシン1AにおけるATゲーム開始処理について示している。
スロットマシン1AにおけるATゲーム開始処理では、上記ステップ1402(図20参照)の処理においてセットされるATゲーム残り回数(A)が定められていない。これにより、ATゲーム中にRTゲームを開始させることがほぼ確実なものとなっている。
図36は、スロットマシン1AにおけるATゲーム終了処理について示している。
(ステップS3000)
スロットマシン1Aでは、ステップS3000において、サブCPU412は、ATゲームを終了させる条件(以下、「終了条件」という)が成立したか否かを判定する。この終了条件は、RTゲームの残り回数(R)が「0」となることとしている。すなわち、ステップS3000において、サブCPU412は、「R=0」であるか否かを判定する。これは、メイン制御基板300から送信される受信コマンドにRTゲーム中フラグに係る情報が含まれているか否かにより判定される。このとき、「R=0」であると判定された場合には、ステップS1502(図21参照)に処理を移し、「R=0」ではないと判定された場合には、ステップS1504(図21参照)に処理を移す。
(ステップS3100)
スロットマシン1Aでは、ベル1〜ベル5だけでなく、リプレイ2及びリプレイ3についても押し順に正解することが必要な当選役として定められている。ステップS3100において、サブCPU412は、当該当選役がベル1〜ベル5、リプレイ2及びリプレイ3のいずれかであるか否かを判定する。このとき、当該当選役がベル1〜ベル5、リプレイ2及びリプレイ3のいずれにも該当しないと判定された場合には、当該ATゲーム終了処理を終了し、当該当選役がベル1〜ベル5、リプレイ2及びリプレイ3のいずれかであると判定された場合には、ステップS1506(図21参照)に処理を移す。
このように、スロットマシン1Aでは、ATゲーム中に、ベル1〜ベル5だけでなく、リプレイ2及びリプレイ3についても押し順の報知が行われる。したがって、ATゲーム中は、RTゲームが開始されやすい状態となり、遊技者が押し順報知に従ってリールの停止操作を行っていれば、ATゲーム中にRTゲームが開始されるようになっている。これにより、ATゲーム、かつ、RTゲームである、いわゆる、ART(アシストリプレイタイム)ゲームが開始される。そして、上記図35で説明したとおり、スロットマシン1Aでは、ATゲームの残り回数(A)が予め定められていない。したがって、ATゲームが後述する終了条件が成立するまで継続するものとなっている。すなわち、ATゲーム中にRTゲームが開始された場合、当該RTゲームの終了と共にATゲームが終了する。
以上のように、第2実施形態に係るスロットマシン1Aによれば、前兆ゲームに先んじて、該前兆ゲームとは別の内容のゲームが所定回数だけ加えられることとなるため、前兆ゲームの継続するゲーム回数に上限(最大継続ゲーム回数)が定められているような場合であっても、前兆ゲームの突入時や終了時を遊技者にとって見極めにくいものとすることができる。
また、第2実施形態に係るスロットマシン1Aによれば、ATゲームが開始されている状態で、RTゲームが開始されやすくなる。これは、RTゲームの開始条件を、突入リプレイ(リプレイ2またはリプレイ3)の押し順に正解したことを条件としているからである。すなわち、ATゲーム中においては、押し順の設定された当選役についての報知が行われるため、ベル1〜ベル5だけでなく、リプレイ2及びリプレイ3についても押し順の報知が行われる。これにより、ATゲーム中には、ほぼRTゲームを開始させることが可能な状態となる。また、ATゲームの継続する期間を定めていないため、ATゲーム中において、RTゲームの規定回数(50回)まで十分に行うことが可能である。つまり、ATゲームとRTゲームの双方を組み合わせたゲーム(ARTゲーム)を50回行うことが可能となっている。
以上のように、第2実施形態に係るスロットマシン1Aについても、第1実施形態に係るスロットマシン1と同様の効果を奏することができる。加えて、ATゲームとRTゲームを複合させたARTゲームを行うことが可能となる。したがって、遊技者の遊技意欲の減退を抑制できると共に、遊技者にとって面白みのある回胴式遊技機を提供することが可能となる。
[第3実施形態]
次に、上記第1実施形態の別実施形態である第3実施形態のスロットマシン1Bについて、図37及び図38を用いて説明する。なお、スロットマシン1Bについては、上記第1実施形態のスロットマシン1と構造等は同様のものとし、既に説明した箇所及び符号については説明を省略し、新たな処理等についてのみ説明する。スロットマシン1Bでは、前兆期間決定処理において、前兆ゲームの前に準備ゲームが行われずに、前兆ゲームの後に追加ゲームが行われる点で、前述したスロットマシン1と相違するものである。以下では、前兆期間決定処理を中心にして説明する。
追加ゲームは、図38(c1)に示す追加ゲーム用シナリオ決定テーブルに基づいて決定される。追加ゲームで選択されるシナリオも、準備ゲームで選択されるシナリオ同様に、ざわつき演出(1回)、逃走演出、決闘演出、勝利演出、敗北演出という5つの演出を組み合わせた複数のシナリオが設けられている。なお、図38(c1)に示す、「決闘×3」とは、決闘が3回(3ゲーム)にわたり行われることを意味するものである。また、液晶表示装置41における各演出の態様は、図26及び図27で説明したとおりであるため、説明は省略する。
次に、図37を用いて、スロットマシン1Bにおける前兆期間決定処理について説明する。
(ステップS1351)
ステップS1351において、サブCPU412は、前兆ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この抽選は、上記ステップS1313で説明した処理と同じ内容であるため、説明は省略する。
(ステップS1352)
ステップS1352において、サブCPU412は、上記ステップS1351において取得した乱数値(前兆ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、前兆ゲーム用シナリオとして決定する。これにより、前兆ゲームのゲーム数(M)が決定する。
(ステップS1353)
ステップS1353において、サブCPU412は、追加ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この抽選において、サブCPU412は、0〜5までの乱数値(追加ゲーム用乱数値)のうち、いずれか1つの乱数値を取得する。
(ステップS1354)
ステップS1354において、サブCPU412は、追加ゲーム用シナリオ決定テーブル(図38(c))から、上記ステップS1353において取得した乱数値(追加ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、追加ゲーム用シナリオとして決定する。これにより、追加ゲームのゲーム数(P)が決定する。
(ステップS1355)
ステップS1355において、サブCPU412は、前兆残り回数(Z)を「M+P」としてセットする。具体的には、サブCPU412は、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられた前兆残り回数(Z)記憶領域に、「M+P」により算出される数値を前兆残り回数(Z)として記憶する。
(ステップS1356)
ステップS1356において、サブCPU412は、上記ステップS1352で決定した前兆ゲーム用シナリオデータ、上記ステップS1354で決定した追加ゲーム用シナリオデータから構成される前兆期間用シナリオデータをサブRAM415の送信バッファにセットする。
なお、第3実施形態においても、上記第1実施形態と同様にガセ前兆期間決定処理を行うようにしてもよい。なお、この場合には、追加ゲーム用シナリオ抽選において、追加ゲーム用シナリオ決定テーブル(図38(c2)参照)を用いるものとする。
以上のように、第3実施形態に係るスロットマシン1Bによれば、前兆ゲームの後に該前兆ゲームとは別の内容のゲームが所定回数だけ加えられることとなるため、前兆ゲームの継続するゲーム回数に上限(最大継続ゲーム回数)が定められているような場合であっても、前兆ゲームの突入時や終了時を遊技者にとって見極めにくいものとすることができる。
なお、上記した第2実施形態に係るスロットマシン1Aに、第3実施形態に係るスロットマシン1Bの構成を組み合わせてもよい。このようにすると、本第3実施形態による効果に加えて、第2実施形態による効果をも奏することができる。すなわち、ATゲームとRTゲームを複合させたARTゲームを行うことが可能となり、遊技者の遊技意欲の減退を抑制できると共に、遊技者にとって面白みのある回胴式遊技機を提供することが可能となる。
[第4実施形態]
次に、上記第1実施形態の別実施形態である第4実施形態のスロットマシン1Cについて、図39を用いて説明する。なお、スロットマシン1Cについては、上記第1実施形態のスロットマシン1と構造等は同様のものとし、既に説明した箇所及び符号については説明を省略し、新たな処理等についてのみ説明する。スロットマシン1Cでは、前兆期間決定処理において、準備ゲーム及び追加ゲームが行われうる点で、前述したスロットマシン1と相違するものである。以下では、前兆期間決定処理を中心にして説明する。
(ステップS1371)
ステップS1371において、サブCPU412は、準備ゲームを実行するか否かの抽選(準備ゲーム実行抽選)を行う。この抽選において当選となる確率は、1/2に設定されている。
(ステップS1372)
ステップS1372において、サブCPU412は、上記ステップS1371の結果、準備ゲームを実行すると判定されたか否か、すなわち、準備ゲーム実行抽選に当選したか否かを判定する。このとき、準備ゲーム実行抽選に非当選だった場合には、ステップS1377に処理を移し、準備ゲーム実行抽選に当選した場合には、次のステップS1372に処理を移す。
(ステップS1373)
ステップS1373において、サブCPU412は、準備ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この処理は上記ステップS1311で説明した処理と同じ内容であるため、説明を省略する。
(ステップS1374)
ステップS1374において、サブCPU412は、上記ステップS1373において取得した乱数値(準備ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、準備ゲーム用シナリオとして決定する。この処理も上記ステップS1312で説明した処理と同じ内容であるため、説明を省略する。
(ステップS1375)
ステップS1375において、サブCPU412は、追加ゲームを実行するか否かの抽選(追加ゲーム実行抽選)を行う。この抽選において当選となる確率は、1/2に設定されている。
(ステップS1376)
ステップS1376において、サブCPU412は、上記ステップS1375の結果、追加ゲームを実行すると判定されたか否か、すなわち、追加ゲーム実行抽選に当選したか否かを判定する。このとき、追加ゲーム実行抽選に非当選だった場合には、ステップS1379に処理を移し、追加ゲーム実行抽選に当選した場合には、次のステップS1377に処理を移す。
(ステップS1377)
ステップS1377において、サブCPU412は、追加ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この抽選において、サブCPU412は、0〜5までの乱数値(追加ゲーム用乱数値)のうち、いずれか1つの乱数値を取得する。
(ステップS1378)
ステップS1378において、サブCPU412は、上記ステップS1377において取得した乱数値(追加ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、追加ゲーム用シナリオとして決定する。
(ステップS1379)
ステップS1379において、サブCPU412は、前兆ゲーム用シナリオ抽選を実行する。この処理も上記ステップS1313で説明した処理と同じ内容であるため、説明を省略する。
(ステップS1380)
ステップS1380において、サブCPU412は、上記ステップS1379において取得した乱数値(前兆ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、前兆ゲーム用シナリオとして決定する。
(ステップS1381)
ステップS1381において、サブCPU412は、前兆残り回数(Z)を「N+M+P」としてセットする。具体的には、サブCPU412は、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられた前兆残り回数(Z)記憶領域に、「N+M+P」により算出される数値を前兆残り回数(Z)として記憶する。
(ステップS1382)
ステップS1382において、サブCPU412は、上記ステップS1374で決定した準備ゲーム用シナリオデータ、上記ステップS1378で決定した追加ゲーム用シナリオデータ、及び上記ステップS1380で決定した前兆ゲーム用シナリオデータから構成される前兆期間用シナリオデータをサブRAM415の送信バッファにセットする。
なお、第4実施形態においても、上記第1実施形態と同様にガセ前兆期間決定処理を行うようにしてもよい。なお、この場合には、準備ゲーム用シナリオ抽選において、図24(a2)に示すガセ前兆時用の準備ゲーム用シナリオ決定テーブルが用いるものとし、追加ゲーム用シナリオ抽選においては、追加ゲーム用シナリオ決定テーブル(図38(c2)参照)を用いるものとする。
以上のように、第4実施形態に係るスロットマシン1Cによれば、前兆ゲームの前、前兆ゲームの後の何れか一方または双方に該前兆ゲームとは別の内容のゲームが所定回数だけ加えられることとなるため、前兆ゲームの継続するゲーム回数に上限(最大継続ゲーム回数)が定められているような場合であっても、前兆ゲームの突入時や終了時を遊技者にとって見極めにくいものとすることができる。
なお、本第4実施形態に係るスロットマシン1Cに、上記した第2実施形態に係るスロットマシン1Aの構成を組み合わせてもよい。このようにすると、本第4実施形態による効果に加えて、第2実施形態による効果をも奏することができる。すなわち、ATゲームとRTゲームを複合させたARTゲームを行うことが可能となり、遊技者の遊技意欲の減退を抑制できると共に、遊技者にとって面白みのある回胴式遊技機を提供することが可能となる。
[その他の演出動作について]
なお、サブ制御基板400は、上記したコマンドに基づく演出動作の他、各種演出動作についても実行する。例えば、当選コマンドに基づいて当該当選役を示唆(報知)する演出なども実行する。例えば、液晶表示装置41による画像の表示や、スピーカ33a等による効果音の発生、演出用ランプ44〜46、および、LED装飾等による発光や点灯等、として実行させることができる。このような演出態様は、遊技者が長い時間ゲームを続けている場合など、退屈な印象を与えづらくすることができるものである。なお、演出態様は、液晶表示装置41による画像の表示や、スピーカ33a,34a,50a,51aによる効果音の発生、演出用ランプ44〜46、LED装飾等で実行されることに限られるものではない。例えば、液晶表示装置41に代えて、ELディスプレイ(Electroluminescence Display)や、ドットLEDを用いてもよい。さらに、キャラクタを模した人形や、可動可能な模型等や、サイドリール(例えば、各リールとは別の位置に配され、演出の一環として遊技者の操作に因らずにその始動と停止を実行するもの)や、あるいは、ランプなどの照明(例えば、回転灯に代表される回転可能なライト等)を設けて各種演出を実行させるものとしてもよい。このような方法をとれば、液晶表示等を用いずとも遊技者を十分に楽しませることが可能である。
[その他の実施形態についての言及]
なお、本実施形態では、ATゲーム中またはRTゲーム中にのみ、押し順報知がなされる(押し順報知演出が実行される)ものとしたが、これに限られない。すなわち、通常ゲーム中やBBゲーム中においても押し順報知を行ってもよい。また、通常ゲームやBBゲーム中においては、ベル1〜ベル5のうち、全てのベルについて押し順の報知を行ってもよいし、一部のベルのみ押し順を報知するものとしてもよい。また、ベル、リプレイ以外にも押し順報知がなされる当選役を設けてもよい。
なお、本実施形態では、BBゲーム中においてもそれぞれの小役等の払い出し枚数は変えない構成としたが、これに限定されない。例えば、BBゲーム中のみ有効となる役(ボーナスゲーム専用役)を設けてもよい。また、BBゲーム中のみ、上述した小役の払い出し枚数を変更する構成としてもよい。さらに、ベット数に応じて小役等の払い出し枚数を変更するものでもよい。
また、本実施形態では、遊技者が大量のメダルを獲得できる遊技特典としてBBゲームのみの構成としたがこれに限られない。例えば、BBゲームとは獲得できるメダル総数の異なるレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)を設けてもよい。このようにすると、ボーナスゲームの種類も複数設けられることとなり、遊技の面白みを増すことができる。
また、本実施形態では、BBゲームの終了条件を所定数のメダルが払い出されるまで(300枚を超えたか否か)としたがこれに限られない。例えば、特定の当選役に当選すること、特定のゲーム回数に到達すること、および、特定遊技(例えば、RBゲーム)が規定回数行われることなどとしてもよい。また、これらを適宜組み合わせたものであってもよい。
また、本実施形態では、BB1ゲーム〜BB5ゲームにおける当たり値の判定は全て共通するボーナスゲーム判定テーブル(図10(b)参照)としたがこれに限られない。例えば、BB1〜BB5までのいずれの当選フラグを契機とするBBゲームにおいても獲得できるメダルの総枚数が同程度となるものであれば、BBゲームごとに異なる判定テーブルで当たり値の判定を行うものでもよい。
以上は、本発明のスロットマシン1の一形態であるが、これに限定されることはない。スロットマシン以外の回胴式遊技機、例えば、パチンコ機や、パチンコ機とスロットマシンとを融合させてなる回胴式遊技機等であっても本発明を適用することができる。また、本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が可能である。
1 スロットマシン
2 筐体
3 前面扉
3A 上部パネル部
3B 中部パネル部
3C 操作パネル部
3D 下部パネル部
11 左リールストップスイッチ
12 中リールストップスイッチ
13 右リールストップスイッチ
18 演出ボタン
18s 演出ボタン検出スイッチ
23 貯留枚数表示器
24 遊技進行表示器
25 払出枚数表示器
33a,34a,50a,51a スピーカ
41 液晶表示装置
44〜46 演出用ランプ
100 リール基板
110 回胴装置
111 左リール
112 中リール
113 右リール
151 左リール帯
152 中リール帯
153 右リール帯
200 中央表示基板
300 メイン制御基板
301 メインCPU
303 メインROM
304 メインRAM
400 サブ制御基板
410 演出制御基板
412 サブCPU
414 サブROM
415 サブRAM
420 画像音響生成基板
500 電源装置基板
510 電源装置
511 電源スイッチ
512 リセットスイッチ
520 ホッパ装置
530s 補助貯留部満タンセンサ
540 設定値変更有効化スイッチ

Claims (1)

  1. 複数の図柄が周面に配された複数のリールと、
    遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段と、
    前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、当選役を決定する当選役決定手段と、
    前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、前記複数のリールを回転する制御を行うリール回転制御手段と、
    前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、遊技者による停止操作を検出する停止操作検出手段と、
    前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことと、前記当選役決定手段により決定された前記当選役に基づいて、前記リール回転制御手段により回転されている前記リールを停止させる停止制御手段と、
    前記当選役決定手段により決定された前記当選役を報知する当選役報知手段と、
    前記当選役報知手段による前記報知を予め定められた期間にわたって実行する当選役報知ゲームを実行するか否かを決定する当選役報知ゲーム決定手段と、
    前記当選役報知ゲーム決定手段によ前記当選役報知ゲームを実行しないことが決定されたことに基づいて、複数のゲーム回数の中から何れかのゲーム回数を、前記当選役報知ゲームが実行される可能性を示唆する第1の示唆演出を実行する示唆期間として設定するか否かを決定する示唆期間決定手段と、
    前記当選役報知ゲーム決定手段により前記当選役報知ゲームを実行しないことが決定されたことに基づいて、前記示唆期間よりも前に、特定のゲーム回数にわたって、前記示唆期間への移行を期待させる演出を実行する、または前記示唆期間への移行を期待させる演出を実行した後に前記当選役報知ゲームが実行されないことを示唆する第2の示唆演出を実行する特定期間を設定するか否かを決定する特定期間決定手段と、
    前記複数のゲーム回数に応じて異なる前記第1の示唆演出を規定する示唆期間演出規定手段と、
    前記示唆期間決定手段により設定することが決定された前記ゲーム回数に応じて、前記示唆期間演出規定手段により規定された前記第1の示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、
    前記特定期間決定手段により前記特定期間を設定することが決定されたことに基づいて、前記特定期間を設定する制御と、
    前記特定期間決定手段により前記特定期間を設定することが決定されたこと、および前記示唆期間決定手段により前記示唆期間を設定することが決定されたことに基づいて、前記特定期間および前記示唆期間をともに設定する制御と、を行う制御手段と、
    を備えてなることを特徴とする回胴式遊技機。
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