JP4783579B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフクラブヘッドに関し、特に、ボールを打球するフェース部に、ヘッド本体で周縁部を支えられたフェース部材を有するゴルフクラブヘッドに関する。
フェース部の反発性を高めてボールの飛距離の増大を図るため、フェース部を薄肉の中央領域と、この中央領域を取り囲む肉厚の環状領域と、この環状領域を取り囲む外縁領域とに区分し、中央領域の肉厚を薄くすることにより、打球位置付近の局部的な剛性を下げ、フェース部の反発性と耐久性とを高めたゴルフクラブヘッドが開発されている(例えば特許文献1参照)。
このゴルフクラブヘッドによると、フェース部の中央領域で正確に打球することにより、その反発性により、飛距離の増大を図ることができる。
特開2002−331051
しかし、プレーヤの技量により、打点位置が中央領域からずれる場合があり、また地面に置かれたボールを打球する際には打点位置が中央領域から下方にずれることが多い。このように打点位置のずれにより、ボールの打ち出し角度がずれ、飛距離にばらつきが生じる。
すなわち、クラブヘッドの重心からフェース部に延設した垂線とこのフェース部との交点であるスイートスポットで打球したときのボールの打出し角度あるいは方向が最適で、このときに最大の飛距離が得られるとした場合、スイートスポットよりも下方の部分で打球すると、通常、クラブヘッドは、その重心を中心として前方に回転し、フェース部が地面側に向く傾向がある。これにより、ボールの打出し角度が低くなる。一方、スイートスポットよりも上方の部分で打球すると、クラブヘッドは、その重心を中心として後方に回転し、フェース部が上方に向く傾向がある。これにより、ボールの打出し角度が高くなる。いずれの場合も、打ち出し角度が高くあるいは低くなることにより、飛距離が伸びなくなる。
また、ボールをスイートスポットのトウ側あるいはヒール側で打球した場合は、クラブヘッドが、その重心を中心としてトウ側あるいはヒール側に回転し、フェース部もトウ側あるいはヒール側に向く傾向がある。これにより、打球は、右方向あるいは左方向に曲がることになる。特にゴルフ初心者にとっては、このような打点位置のずれにより、ボールの安定性を確保することが困難なこととなっている。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、打点位置がスイートスポットからずれた場合であっても、ボールの打出し方向を最適の方向に近付け、そのばらつきを少なくすることのできるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のゴルフクラブヘッドは、ボールを打球するフェース部に、ヘッド本体で周縁部を支えられたフェース部材を有するゴルフクラブヘッドであって、前記フェース部材は、ヘッド本体に区画された開口部のフェース部側の全周にわたって、周縁部を固定され、この周縁部に沿って連続的に形成された薄肉部と、スイートスポットの近傍に直線状に延設され、前記薄肉部に連接する溝状部と、この溝状部の両側に、トウ・ヒール方向とトップ・ソール方向との少なくとも一方の方向に沿いかつ前記薄肉部の内側で2つに区画される厚肉領域とを裏面側に有し、前記薄肉部と溝状部との剛性を厚肉領域よりも低く形成し、インパクト時の衝撃でインパクト時の衝撃で薄肉部及び溝状部を撓ませて、溝状部を挟む2つの厚肉領域を互いに逆方向に傾動させることを特徴とする。
更に、本発明によると、ボールを打球するフェース部に、ヘッド本体で周縁部を支えられたフェース部材を有するゴルフクラブヘッドであって、前記フェース部材は、ヘッド本体に区画された開口部のフェース部側の全周にわたって、周縁部を固定され、この周縁部に沿って連続的に形成された薄肉部と、スイートスポットの近傍に延設され、各端部が前記薄肉部に連接する溝状部と、この溝状部の両側に、トウ・ヒール方向とトップ・ソール方向との少なくとも一方の方向に沿いかつ前記薄肉部の内側で2つに区画される厚肉領域とを裏面側に有し、前記溝状部の少なくとも一方の端部側は、前記薄肉部に向けて溝幅が滑らかに拡大し、前記薄肉部と溝状部との剛性を厚肉領域よりも低く形成し、インパクト時の衝撃でインパクト時の衝撃で薄肉部及び溝状部を撓ませて、溝状部を挟む2つの厚肉領域を互いに逆方向に傾動させるゴルフクラブヘッドが提供される。
本発明のゴルフクラブヘッドによると、インパクト時の衝撃で薄肉部および溝状部が撓み、周縁部の内側で溝状部の両側に区画される2つの厚肉領域が、溝状部を中心として互いに逆方向に傾動することにより、この打点位置がスイートスポットからずれた場合であっても、打球位置のフェース部すなわち厚肉領域は、このクラブヘッドの回転方向と逆方向に向く。これにより、打点位置がスイートスポットからずれた場合であっても、ボールの打出し方向を、スイートスポットで打球したときの打出し方向に近づけ、そのばらつきを少なくすることができる。
図1から図4は、本発明の好ましい実施形態によるゴルフクラブ10を示す。
本実施形態のゴルフクラブ10は、例えば繊維強化樹脂あるいは金属で管状構造に形成したシャフト12の先端にクラブヘッド14を取付け、天然ゴムあるいは合成ゴム等の柔軟性材料や軟質材料で形成したグリップ(図示しない)を基端に取付けたアイアンクラブとして形成してある。
本実施形態のゴルフクラブヘッド14は、打球面あるいはフェース面16aを形成するフェース部16に、高弾性かつ高強度のフェース部材18を配置してある。このフェース部材18は、例えばステンレス合金、マルエージング鋼、チタンあるいはチタン合金等の金属材料で板状に形成し、この板状のフェース部材18が、例えば金属製のヘッド本体20に固定される。このヘッド本体20は、中央部が僅かに下方に膨出したソール部22と、湾曲した先端部を形成するトウ部24と、ホーゼル部26を突出させたヒール部28と、このヒール部28からトウ部24に向けて上方すなわちソール部22から離隔する方向に傾斜したトップ部30とで、フェース部16側からバック部32(図2参照)に貫通する開口部34を区画したフレーム状に形成してあり、この開口部34にフェース部材18が固定される。このフェース部材18は、周縁部がヘッド本体20で支えられることにより、打球時にフェース部材18を大きく撓ませることができ、反発力を向上させることができる。
このようなヘッド本体20は、ステンレス鋼、純チタンあるいはチタン合金で形成するのが好ましいが、この他にも、アルミニウム合金、マルエージング鋼等の金属に加え、このような金属と同様な強度を有するものであればその一部あるいは全体を繊維強化樹脂、繊維強化金属等で形成することも可能であり、したがって本発明のクラブヘッド14にはこのような繊維強化樹脂あるいは繊維強化金属で形成されるものも含まれる。また、例えばヘッド本体20を複数の材料を組合せて形成することも可能である。なお、いずれの場合にも、フェース部材18は、他の部分よりも高硬度の材質や高剛性の材質、更に、高強度の材料を用いることが好ましいが、低弾性、低比重の材料でも良い。
図2に示すように、ヘッド本体20は、トップ部30よりもソール部22側をバック部32側に大きく突出させた低重心構造を有し、例えばタングステン等の比重の大きな材料で形成されたウェイト部材36が取付けられている。このクラブヘッド14は、バック部32側でトウ部24とヒール部28との間およびトップ部30とソール部22との間の中間部位が、開口部34により大きく窪んだ凹設構造に形成される。なお、ウェイト部材36は、複数の場合もあり、その大きさおよび形状もクラブヘッド14に必要な重心位置、慣性モーメント等の諸条件に応じて設定することができる。
本実施形態では、ヘッド本体20の開口部34に、フェース部16側の全周にわたって段部38を設けた段付き構造(図2参照)に形成してあり、この段部38を介して、フェース部材18の周縁部に沿って連続的に形成された薄肉部40を支える。この薄肉部40はフェース部材18の裏面側すなわちバック部32側を凹設して形成され、その厚さはフェース面16aからの段部38の深さにほぼ等しい(図2参照)。これにより、フェース部材18を開口部34に嵌合したときに、クラブヘッド14のフェース部16側で、フェース部材18とヘッド本体20とが面一状に配置され、凹凸のほとんどない滑らかな打球面を形成する。なお、打球面には、スコアライン等を凹設してもよい。
この薄肉部40の幅は、フェース部材18の全周部に沿って、段部38の幅よりも広く形成してあり、したがってこの段部38に隣接した部分は、他の部分よりも剛性が小さく、変形し易い構造に形成される。なお、この開口部34に嵌合されるフェース部材18は、外周側の部位で、このヘッド本体20に溶接やカシメ等により固定することが好ましく、あるいは、接着剤等により、固着してもよい。
更に、本実施形態では、フェース部材18の裏面側に、スイートスポットSの近傍で直線状に延設されて薄肉部40に連接する溝状部42が凹設されている。この溝状部42はトウ・ヒール方向に向け、ほぼソール部22に沿って延びており、このソール部22を地面につけてアドレスしたときに、ほぼ水平方向に延びる。この溝状部42は、トウ側およびヒール側で溝底部が薄肉部40に移行し、この溝状部42の両側に2つの剛性の高い厚肉領域44,44が区画される。この溝状部42は直線状であるのが好ましいが、溝底部が薄肉部40に移行していれば湾曲していても良い。ソール部22側の厚肉領域44は下側の角部を湾曲させた横長の形状に形成され、トップ部30側の厚肉領域44は、先端側に短辺部を有する略三角形状に形成されている。
この溝状部42を延設する位置は、スイートスポットSすなわちクラブヘッド14の重心Gを通りかつフェース面16aに垂直な仮想線gとの交点よりもトップ部30側に、例えば開口部34の領域で図2に示すトップ・ソール方向の幅の1/3程度の位置となるように、離隔させて配置するのが好ましい。また、この重心GおよびスイートスポットSを通る横断面内におけるソール部22から溝状部42までの高さhは、ソール部22からトップ部30までの高さHの半分以上とすることが好ましい。このように溝状部42をスイートスポットSよりもトップ部30側に配置することで、アイアンクラブでは、ティアップすることなく、地面に置いたボールを直接打球するため、フェース部16の下側すなわちソール部22側にボールが当たる機会が多く、このような場合における打出し方向のばらつきを少なくすることもできる。また、フェース中央部でボールをインパクトしたとき、ボールがフェース面上を滑るためである。
図3は、このようなクラブヘッド14にゴルフボールBが当たった瞬間の状態を模式的に示す。
スイートスポットSから下方にずれて、ソール部22側の溝状部42より下方で打球した場合、ボールB1との衝撃により、クラブヘッド14は重心Gを中心として矢印Raの方向に回転する。このようにクラブヘッド14が回転すると、通常の場合、フェース面16aが下方すなわちロフト角が小さくなる方向に向き、打出し角度は、スイートスポットSで打球したときよりも小さくなり、ボールは低い弾道で打出されることになる。
しかし、本実施形態のクラブヘッド14は、フェース部材18が、薄肉部40および溝状部42の剛性を厚肉領域よりも低く形成してあるため、インパクト時の衝撃でこれらの薄肉部40および溝状部42が撓み、厚肉領域44,44が溝状部42を挟んで互いに逆方向に傾動する。フェース面16aは、一点鎖線で示す平坦な状態から開口部34内に「く」字状に変形し、ソール部22側の厚肉領域44は、平坦なフェース面16aに対して角度θ1を形成する。これにより、矢印Ra方向への重心Gを中心とするクラブヘッド14の回転で下方に向いたフェース面16aが、打点位置における厚肉領域44の傾動により、角度θ1だけ上方に向けられ、クラブヘッド14の回転によるフェース面16aの下方への変化が補正される。
逆に、スイートスポットSから上方にずれて、トップ部30側の溝状部42より上方で打球した場合、ボールB2との衝撃により、クラブヘッド14は重心Gを中心として矢印Rbの方向に回転する。このとき、フェース部材18は、厚肉領域44,44が溝状部42を挟んで互いに逆方向に傾動し、トップ部30側の厚肉領域44は、平坦なフェース面16aに対して角度θ2を形成する。これにより、矢印Rb方向への重心Gを中心とするクラブヘッド14の回転で上方に向いたフェース面16aが、打点位置における厚肉領域44の傾動により、角度θ2だけ下方に向けられ、クラブヘッド14の回転によるフェース面16aの変動が補正される。
また、スイートスポットSあるいはこの近傍で打球した場合は、クラブヘッド14は回転しにくく、フェース部材18の撓みが大きく、このため、フェース部16の反発性が向上してボールの飛距離が向上する。
図4に示すように、このような厚肉領域44,44を形成する薄肉部40および溝状部42は種々の構造に形成することができる。例えば、図4の(A)に示すように、フェース部材18は、薄肉部40を例えば2.0mmに形成し、溝状部42を形成する部位を、これよりも厚い2.2mmに形成し、最も厚い厚肉領域44の厚さは2.4mm程度に形成してもよい。このように、薄肉部40の厚さを、溝状部42を形成する部位の厚さよりも薄く形成することにより、この溝状部42の耐久性を向上することができる。また、薄肉部が最も撓みやすくなり、打点位置フェースが変形し難くなり、打感が向上する。
また、図4の(B)にフェース部材18aで例示するように、薄肉部40と厚肉領域44と溝状部42とのそれぞれの境界部あるいは遷移部を滑らかな曲面状に形成して、応力の集中を防止する構造に形成してもよい。特に、溝状部42の境界部および遷移部を断面円弧状に形成するとフェースが撓み易くかつ反発性が向上する。更に、図4の(C)にフェース部材18bで例示するように、薄肉部40の厚さを溝状部42を形成する部位の厚さと等しく形成してもよい。この場合には、フェースが撓みやすく、より反発性が向上してミスショット時の打出し角のバラツキを少なくする利点がある。この溝状部42を更に凹ませて薄肉構造に形成しも良い。
このように形成されたクラブヘッド14を備えたゴルフクラブ10によれば、スイートスポットSの近傍で正確に打球した場合に、フェース部材18を大きく撓ませてボールの飛距離を増大することができる。更に、ボールの打点位置がスイートスポットSから上方あるいは下方にずれた場合には、打球位置の厚肉領域44がクラブヘッド14の回転方向とは逆方向に傾動してクラブヘッド14の回転を相殺するように作用する。これにより、スイートスポットSからずれた位置で打球した場合であっても、ボールの打出し方向を、スイートスポットSで打球したときの打出し方向に近づけ、そのばらつき少なくすることができる。
図5は、変形例によるクラブヘッド14を示す。なお、以下に説明する種々の実施形態あるいは変形例は、基本的には上述の実施形態と同様であるため、同様な部位には同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5の(A)に示すクラブヘッド14は、溝状部42が、トップ部30側厚肉領域44とソール部22側厚肉領域44とのトップ・ソール方向に沿う幅W1,W2の比率をトウ部24側とヒール部28側とで等しく形成してある。幅W1,W2は、それぞれヒール部28側からトウ部24側に向けて増大し、その間を延びる溝状部42の幅W3は同じ寸法を維持する。この変形例のクラブヘッド14は、クラブヘッド14の長さ方向すなわちヒール部28側からトウ部24側のいずれの部位で打球しても、トップ部30側の厚肉領域44とソール部22側の厚肉領域とがそれぞれ形成する傾動角度θ1,θ2(図3参照)の比率が一定となる。上述の実施形態と同様に、打点位置のばらつきが生じても飛距離を安定させることができる。なお、図5の(A)は、W1=W2の状態を示すが、幅W1,W2の一方を他方より大きくしてもよい。
図5の(B)に示すクラブヘッド14は、溝状部42がほぼトップ部30に沿って延び、ヒール部28側からトウ部24側に向けて上方に傾斜する。これにより、ヒール部28側からトウ部24側に向けて、トップ部30側の厚肉領域44の幅W1はほぼ一定で変化しないが、ソール部22側の厚肉領域44は次第に増大して略三角形状に形成される。溝状部42の幅W3は、図5の(A)に示す変形例と同様に、同じ寸法を維持する。この変形例では、トウダウンやアウトサイドインのスイング時等のトウ側でのミスショットした打球のバラツキを少なくする利点がある。また、幅W3は、薄肉部40に連接する部位を薄肉部40に向かうに従って幅広に形成し、より撓みやすくしても良い。
図5の(A)および(B)に示す変形例は、いずれもソール部22側の厚肉領域44の幅W3をトウ部24側で大きく形成したため、例えばスイング時にクラブヘッド14のトウ部24側が遠心力でソール部22側に撓むトウダウン現象が発生した場合も、ソール部22側の厚肉領域44で打球することができる。
図6は、トップ・ソール方向の溝状部46を有する2つの変形例を示す。
図6の(A)に示すクラブヘッド14では、このトップ・ソール方向すなわちフェース部16の横方向に延びる剛性の低い溝状部46により、フェース部材18Aの裏面側に、トウ部24側とヒール部28側とにそれぞれ剛性の高い厚肉領域48,48が区画される。この溝状部46も、スイートスポットSの近傍に延在することが好ましい。このようにトウ部24側とヒール部28側とにそれぞれ形成される厚肉領域48,48は、打球時に溝状部46が撓むことにより、この溝状部46を挟んで互いに逆方向に傾動する。これにより、クラブヘッド14が回転してフェース面16aがトウ部24側あるいはヒール部28側に、その向きが変化する動きを補正し、左右方向すなわちトウ・ヒール方向に打点位置がばらついても、打出し方向をほぼ一定の方向に揃え、安定化させることができる。
図6の(B)に示すクラブヘッド14は、フェース部材18Bにトウ・ヒール方向の溝状部42と、トップ・ソール方向の溝状部46とを形成し、これらの溝状部42,46により4つの厚肉領域50を区画してある。このクラブヘッド14では、上下方向および左右方向で打点位置のばらつきが生じても、打出し方向をほぼ同じ方向に近づけ、そのばらつきを少なくすることができる。
図7に示すように、フェース部材は板状構造に代え、周縁部からバック部32側に周壁部あるいは立上り部52を突出させたカップ状構造に形成することも可能である。
このフェース部材18Cの周縁部に形成した立上り部52は、薄肉部40に対してほぼ垂直でかつほぼ一定高さの周壁部を形成し、曲率半径の小さな湾曲部54を介して薄肉部40に移行する。この立上り部52の厚さは、薄肉部40よりも厚く形成することにより、例えば溶接によりヘッド本体20に取付ける際の接合代を確保し、強度を向上することが好ましい。
一方、ヘッド本体20は、開口部34の周部に突条37を延設し、この突条37の外側に、立上り部52の先端部を支える段部39を形成してある。この突条37の高さは立上り部52の高さよりも低く形成し、薄肉部40が撓み変形する際にこの薄肉部40と干渉を防止することが好ましい。また、段部39の幅は立上り部52の厚さとほぼ等しく形成することが好ましい。
このようなフェース部材18Cを備えたクラブヘッド14は、フェース面16aの全体をフェース部材18Cで形成することができ、フェース部16の反発性を向上させることができる。
図8に示すクラブヘッド14は、フェース部材18DがスイートスポットSの近傍でトウ・ヒール方向に延設された溝状部52を有する。この溝状部52はトウ部24側およびヒール部28側に向けて溝幅が滑らかに拡大している。換言すると、この溝状部52はソール部22側の厚肉領域44のトップ部30側に突出する湾曲縁部と、トップ部30側の厚肉領域44のソール部22側に突出する湾曲縁部とで区画されている。
この溝状部52の溝幅すなわちトップ・ソール方向の寸法は、スイートスポットSに近接した中央部の領域で最も小さく、トウ部24側およびヒール部28側の端部側に移行するにつれて滑らかに増大する。溝状部52を区画するこのトップ部30側の縁部52aと、ソール部22側の縁部52bとは互いに対称的に湾曲する曲線で形成されることが好ましい。溝状部52の縁部52a,52bをこのような滑らかな曲線で形成することにより、打球時のフェース部材18Dの撓みが縁部52a,52bに沿ってスムーズに行われ、反発エネルギをゴルフボールに効率よく伝達することができる。縁部52a,52bの中間位置における応力集中は生じない。
また、溝状部52の溝幅がこのようにトウ部24側およびヒール部28側に移行するにつれて拡大することにより、打球時にトウ部24側あるいはヒール部28側に打点がずれても、トウ部24側あるいはヒール部28側が撓みやすいために反発性が向上し、スイートスポットSの近傍で打球したときの飛距離との差を小さくすることができる。更に、トウ部24側あるいはヒール部28側で打球した際の厚肉部44の傾動角度を大きくすることができるため、スイートスポットSの近傍で打球した際の厚肉部44の傾動角度に近づけることができる。
図8に示すように、フェース部材18Dのトップ・ソール方向寸法がトウ部24側よりもヒール部28側で小さく形成されている場合には、ヒール部28側が撓み難い。この場合には、溝状部52のヒール部28側の溝幅をトウ部24側よりも大きく形成することにより、ヒール部28側の反発性を向上させてもよい。
なお、溝状部52の溝幅は、トウ部24側およびヒール部28側の一方の端部側でのみ滑らかに拡大させてもよい。また、このように少なくとも一方の端部側で溝幅が拡大する溝状部52は、トップ・ソール方向に延設させることも可能であり、更に、トウ・ヒール方向およびトップ・ソール方向の双方に延設することもできる。
また、フェース部材18Dの各部の肉厚については、厚肉部44が最も厚く、溝状部52の肉厚は薄肉部40よりも厚いことがフェース部材の強度維持の理由から好ましいものであるが、溝状部52と薄肉部40とはそれぞれの肉厚を等しく形成してもよい。
以上、本発明の種々の実施形態および変形例について個々に説明してきたが、本発明はいずれかの実施形態あるいは変形例に限定されるものではなく、様々な用途に応じて適宜に組合せることが可能である。例えば、上述の実施形態では、フレーム状のヘッド本体を有するクラブヘッドについて説明したが、中空構造のヘッド本体を有するゴルフクラブヘッドにも適用することが可能である。
本発明の好ましい実施形態によるゴルフクラブヘッドの正面図。 図1のII−II線方向に沿う断面図。 打球時の状態を模式的に示す断面図。 図1のゴルフクラブヘッドに用いるフェース部材の種々の変形例を示す断面図。 2つの変形例によるゴルフクラブヘッドの正面図。 横方向の溝状部を有する2つの変形例によるゴルフクラブヘッドの正面図。 更に他の変形例によるフェース部材を備えたクラブヘッドを示し、(A)は正面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図。 更に他の変形例によるフェース部材を備えたゴルフクラブヘッドの正面図。
符号の説明
14…クラブヘッド、16…フェース部、20…ヘッド本体、18…フェース部材、40…薄肉部、42…溝状部、44…厚肉領域。

Claims (6)

  1. ボールを打球するフェース部に、ヘッド本体で周縁部を支えられたフェース部材を有するゴルフクラブヘッドであって、前記フェース部材は、ヘッド本体に区画された開口部のフェース部側の全周にわたって、周縁部を固定され、この周縁部に沿って連続的に形成された薄肉部と、スイートスポットの近傍に直線状に延設され、前記薄肉部に連接する溝状部と、この溝状部の両側に、トウ・ヒール方向とトップ・ソール方向との少なくとも一方の方向に沿いかつ前記薄肉部の内側で2つに区画される厚肉領域とを裏面側に有し、前記薄肉部と溝状部との剛性を厚肉領域よりも低く形成し、インパクト時の衝撃で薄肉部及び溝状部を撓ませて、溝状部を挟む2つの厚肉領域を互いに逆方向に傾動させることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. ボールを打球するフェース部に、ヘッド本体で周縁部を支えられたフェース部材を有するゴルフクラブヘッドであって、前記フェース部材は、ヘッド本体に区画された開口部のフェース部側の全周にわたって、周縁部を固定され、この周縁部に沿って連続的に形成された薄肉部と、スイートスポットの近傍に延設され、各端部が前記薄肉部に連接する溝状部と、この溝状部の両側に、トウ・ヒール方向とトップ・ソール方向との少なくとも一方の方向に沿いかつ前記薄肉部の内側で2つに区画される厚肉領域とを裏面側に有し、前記溝状部の少なくとも一方の端部側は、前記薄肉部に向けて溝幅が滑らかに拡大し、前記薄肉部と溝状部との剛性を厚肉領域よりも低く形成し、インパクト時の衝撃でインパクト時の衝撃で薄肉部及び溝状部を撓ませて、溝状部を挟む2つの厚肉領域を互いに逆方向に傾動させることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  3. 前記溝状部は、少なくとも1つがスイートスポットよりもトップ部側で、トウ・ヒール方向に沿って延びることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記溝状部は、少なくとも1つがフェース部のトップ・ソール方向の中央部よりもトップ部側に沿って延設されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記溝状部は、少なくとも1つがトップ・ソール方向に沿って延びることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 前記フェース部材は、薄肉部よりも溝状部の方が肉厚構造に形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のゴルフクラブヘッド。
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