JP5998092B2 - アイアン型ゴルフクラブ - Google Patents

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本発明は、アイアン型のゴルフクラブに関する。
通常、アイアン型のゴルフクラブのヘッドは、打球がなされるフェース部をヘッド本体と共に一体形成したり、ヘッド本体とは別体のフェース部(フェース部材)をヘッド本体に対して接着、溶着、カシメなどによって一体化することが知られている。また、前記フェース部の肉厚を薄くして打球時の撓みを利用し、反発係数を向上させて飛距離の向上を図ることも知られている。
しかしながら、その肉厚は概ね均一に薄くしていることが多く、その結果、フェース部中央位置(フェース部におけるトウ・ヒール方向の最大幅部分の中間点)の反発係数が最も高く、周囲に移行するに連れて急激に反発係数が落ちてしまうことにより、中央位置での打球とオフセンター位置での打球の初速差が大きくなって、飛距離のばらつきが増えてしまう。特に、アイアンヘッドでは、ヒール側にホーゼル部が存在し、かつ低重心化を図ることから、一般的にスイートスポット(重心位置からフェース面に対して垂線を引いたときの交点)は、前記フェース部の中央位置よりも、ヒール側かつソール側に位置している。このため、ゴルファーが最も意識して打球しようとする中央位置と、最も効率良く打球して飛距離が出る位置(スイートスポット位置)にずれが生じており、中央位置で打球した際、飛距離のばらつきを感じることとなる。
そこで、特許文献1には、フェース部の中央位置に最大厚肉部を形成するとともに、ここからトップ側、及びソール側に肉厚変化部(テーパ)を形成し、トップ側肉厚変化部とソール側肉厚変化部に挟まれる薄肉厚領域の広がり角度について、トウ側の広がり角度θ1をヒール側の広がり角度θ2よりも大きくしたアイアン型のゴルフクラブが提案されている。
上記した構成によれば、フェース部の中央位置に最大厚肉部を形成したことで、フェース部の中央位置における撓みが抑制され、かつ、トウ側の薄肉厚領域をヒール側の薄肉厚領域に比較して広い範囲にしたことで、フェース部の最大撓み位置を、中央位置からヒール側に移動させることが可能となる。すなわち、フェース部の最大撓み位置がスイートスポット位置に近づくことで打球効率の向上が図れるようになり、かつ、薄肉厚領域を効果的に設けることで、撓み量域を確保しつつ重心がトウ側にシフトすることのないフェース構造が得られる。
特開2012−115393号
通常、フェース部に厚肉部を形成するとその部分が撓み難くなるため、フェース部の中央位置を最も厚肉化しておくことで中央位置の撓みが抑制され、これにより、中央位置と同じような高反発となる領域を拡大することが可能となる。
しかし、アイアン型のゴルフクラブの形状は、ヒール側の上下方向(トップ・ソール方向)の幅よりも、トウ側の上下方向の幅が広くなっており、フェース部全体を見ると、トウ側の面積がヒール側の面積よりも広くなっている。このため、相対的にトウ側の方が撓み易い形状となっており、必ずしもフェース部の中央位置が最も撓み易い位置になってはいない。
すなわち、上記した従来の構造では、高反発エリアの拡大は図れるものの、効率的に高反発エリアを拡大するためには改良の余地がある。また、フェース部に厚肉部を形成したり、肉厚変化部を形成することによって高反発エリアを拡大することはできるものの、これによりヘッドの重量が重くなることは好ましくはない。さらに、厚肉部の領域を多くすると、打感(打球音や振動等)に影響を及ぼしてしまう。
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、重量を重くすることなく、効率的に高反発エリアの拡大を図ったアイアン型のゴルフクラブを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、打球面を備えたフェース部を具備し、フェース部の裏側にキャビティが形成されたヘッド本体を有するアイアン型ゴルフクラブであって、前記フェース部は、中央位置からトウ側に最大厚肉部を有すると共に、前記最大厚肉部を中心としてトップ側、ソール側及びトウ側に肉厚が変化する厚肉部を有しており、前記厚肉部の周囲に亘って、厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉厚部を連続形成し、前記トウ側に形成されている厚肉部には、ヒール側に向けて前記薄肉厚部が凹状に形成されていることを特徴とする。
上記した構成のアイアン型ゴルフクラブでは、フェース部の中央位置からトウ側に最大厚肉部を設けたことで、フェース部の撓み易い領域の撓みを抑制している。すなわち、アイアン型のゴルフクラブのフェース部の形状は、ヒール側の上下方向の幅よりもトウ側の上下方向の幅が広く(トウ側の領域がヒール側の領域よりも広い)、フェース部の中央位置よりもトウ側の方が相対的に撓み易くなっているため、最大厚肉部を中央位置よりもトウ側に設けることで撓み易い部分における撓みが抑制され、高反発エリアを効率的に拡大することが可能となる。また、最大厚肉部を中心としてトップ側、ソール側及びトウ側に肉厚が変化する厚肉部を形成し、その厚肉部の周囲に亘って、厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉厚部を連続形成したことで、フェース部全体として撓み性の向上が図れ、しかもトウ側に形成されている厚肉部に対し、前記薄肉厚部をヒール側に向けて凹状に形成したことで、重量を増加させることなく、効率的に高反発エリアを拡大することが可能となる。
上記した構成では、フェース部の表面(打球面側)は平坦とされるため、そのような最大厚肉部、厚肉部、及び薄肉肉厚部は、フェース部の裏面側において現れるようになる。この場合、最大厚肉部を中心としてトップ側およびソール側には、トップ側およびソール側へ向けて薄肉厚化する厚肉部が形成され、かつ、フェース部のトウ側には、最大厚肉部からトウ側に移行するに従い薄肉厚化する厚肉部が形成される。そして、そのような厚肉部は、その周囲に亘って形成される薄肉厚部に囲まれた状態となり、かつ、トウ側の厚肉部には、ヒール側に凹状に窪む薄肉厚部が形成される。
なお、上記した構成において、前記最大厚肉部は、フェース部の形成材料によって異なるが、撓み易い部分の撓みが効果的に抑制されるように、肉厚が2.0mm〜4.0mmの範囲で特定され、前記厚肉部については、上記した範囲内で特定される最大厚肉部に対して、肉厚変化が0.2mm〜2.3mmの範囲で特定される。また、厚肉部の周囲に連続形成される前記薄肉厚部は、前記厚肉部よりも肉厚が薄くなっており、その肉厚が0.7mm〜2.0mmの範囲で特定される。この場合、厚肉部の周囲に存在する薄肉厚部については、上記した範囲内において、均一な肉厚に形成されていても良いし、周囲に向けて次第に薄肉厚化する等、テーパ状に形成されていても良い。
本発明によれば、フェース部の重量を重くすることなく、効率的に高反発エリアを拡大したアイアン型のゴルフクラブが得られる。
本発明に係るアイアン型のゴルフクラブの第1の実施形態を示しており、ヘッド部分の正面図。 図1に示すヘッド部分の背面図。 図2のA−A線に沿った断面図。 (a)〜(d)を含み、それぞれフェース部とヘッド本体との取着態様の例を示す断面図。 本発明に係るアイアン型のゴルフクラブの第2の実施形態を示しており、ヘッド部分の背面図。
以下、添付図面を参照して本発明に係るアイアン型のゴルフクラブの実施形態について説明する。
図1から図3は、本発明に係るアイアン型のゴルフクラブの第1の実施形態を示しており、図1はヘッド部分の正面図、図2は図1に示すヘッド部分の背面図、そして、図3は図2のA−A線に沿った断面図である。
本実施形態に係るゴルフクラブ1は、シャフト3とヘッド本体(アイアンヘッド)5を備えており、シャフト3の先端にヘッド本体5を止着して構成されている。前記シャフト3とヘッド本体5は、ゴルフクラブ1を基準水平面Pに対して構えた際、シャフト3の軸線Xと基準水平面Pとの間が所定のライ角αとなるように設定されている。
前記ヘッド本体5は、シャフト3を挿入して先端領域を止着するホーゼル5aと、打球が成されるフェース面6Fを具備した板状のフェース部6とを有する。この場合、本実施形態のフェース部6は、ヘッド本体5とは別体として形成されており、リング状に形成されたヘッド本体5の開口5bに形成された段部(フェース支持部)5cに対して、所定のロフト角βとなるように、カシメ、溶着、接着などによって止着されている。なお、前記ヘッド本体5およびフェース部6は、例えば、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、炭素鋼、タングステン、タングステン合金等の金属材料を用いて鋳造などによって一体形成されている。
前記リング状に形成されたヘッド本体5は、トップ部5d、ソール部5e、トウ部5f及びヒール部5gを具備しており、これらは開口5bに沿ってその内周に形成される段部5cに止着されるフェース部の周縁に沿って後方に向けて延設されている。これにより、ヘッド本体5は、フェース部6の後側が開口した構造、いわゆるキャビティ構造となっている。この場合、前記トップ部5dは、バック側に延びてその先端側が下方に垂下するように屈曲され、前記ソール部5eは、バック側に延びながら上方に立ち上げられ、前記トウ部5f及びヒール部5gは、バック側に延びると共にその先端側が中央に向けて屈曲されている。
なお、ソール部5eについては、低重心化が図れるように、ヘッド本体5の構成材料よりも高比重の材料によって形成しても良いし、別途、ウエイト部材を取着したものであっても良い。また、前記トップ部5d、ソール部5e、前記トウ部5f及びヒール部5gについては、上記のように、フェース部周縁に沿って後方に延設されてその端部が中央側に向けて屈曲されているが、この屈曲状態については適宜変形することが可能である。例えば、図3に示すように、ソール部5eにおける中央部分の屈曲高さHを最も低く形成しておき、トウ側及びヒール側に移行するに連れて、その高さHを次第に高くなるように形成しても良い。また、このような屈曲部によって、後述する厚肉部の一部が後方から見て覆われる状態になっていても良い。
前記フェース部6については、ヘッド本体と共に一体形成しても良いが、別体として形成する場合、その形状やヘッド本体に対する取着方法については、適宜変形することが可能である。例えば、図4(a)に示すように、ヘッドのソール部5eに前方側に向けて突出するフランジ5hを形成しておき、この部分に板状のフェース部6を当て付けるようにしても良く、さらに、フェース部6に、当て付け部に沿って溝部6gを形成しても良い。また、例えば、図4(b)に示すように、フェース部6のソール側の縁部にフランジ6hを形成しておき、このフランジ6hをヘッドのソール部5eに形成されたフランジ5hに当て付けても良い。或いは、図4(c)に示すように、フェース部6のフランジ6h部分に段部6iを形成しておき、より薄肉厚化した状態でソール部に取着しても良い。また、例えば、図4(d)に示すように、板状のフェース部6を当て付けるとともに、ヘッドのソール部5eのフランジ5hに溝部5gを形成しても良い。
このように、ヘッド本体に対するフェース部の取着方法については、適宜変形することが可能であり、上記したように、フェース部とヘッド本体の取着領域に溝部やフランジを形成することによって、フェース部の撓み性を向上することが可能となる。なお、図4に示す構成では、ヘッド本体のソール部におけるフェース部の取着態様を図示しているが、トップ部、トウ部、ヒール部についても同様に構成することが可能である。
前記ヘッド本体5およびフェース部6は、正面から見て、ヒール側からトウ側に移行するに従い、トップ・ソール方向(上下方向)の幅が大きくなる形状を有しており、同様の形状を有するフェース部6には、トウ・ヒール方向に沿ってスコアライン6Lが複数本形成されている。
上記したように止着されるフェース部6は、その周囲が段部5cに対して当て付いた状態で支持されており、その後方側がキャビティ構造となっているため、バック側に撓むことが可能となっている。この場合、フェース部6は、図2,図3で示すように、段部5cによって支持されていることから、支持端縁(キャビティの周縁部)Eで囲まれる中央領域が最も撓み量が大きくなる位置となるが、最も撓み量が大きくなる位置は、フェース部の中央位置(所定のライ角αで設定した状態で基準水平面Pと平行で、トウ・ヒール方向で最も支持状態の幅が広くなるラインL1の中間点)Cとは厳密に一致しない。すなわち、アイアン型のゴルフクラブのヘッド形状は、ヒール側の上下方向(トップ・ソール方向)の幅よりも、トウ側の上下方向の幅が広くなっており、フェース部全体を見ると、トウ側の面積がヒール側の面積よりも広くなっているため、相対的にトウ側の方が撓み易い形状となっている。なお、図1,2で示すようなフェース部の形状によれば、最も撓み易い位置は、中央位置Cよりもトウ側で、かつ、トップ側となっている。
また、このヘッドのスイートスポットSは、ヘッド本体5の重心位置に依存しており、通常、ヘッド本体5は、図1に示すように、ヒール側にホーゼルを形成するなど、ヒール側に重量偏倚しているため、上記のように特定されるフェース部の中央位置Cに対して、ヒール側に存在する。この場合、低重心化を図るためにソール部5eにウエイトを配置したり重量化すると、スイートスポットSは、図1及び図2で示す位置よりもソール側にシフトする。
上記した構成のフェース部6の裏面には、中央位置Cからトウ側に最大厚肉部Qが設けられており、本実施形態の形状のフェース部6では、中央位置Cに対して、トウ側かつトップ側となる位置に最大厚肉部Qが設けられている。すなわち、上記したように、アイアン型のゴルフクラブのフェース部の形状は、ヒール側の上下方向の幅よりもトウ側の上下方向の幅が広く、フェース部6の中央位置Cよりもトウ側の方が相対的に撓み易くなっていることから、最大厚肉部Qを中央位置Cよりもトウ側、かつトップ側に設けることによって、最も撓み易い部分における撓みを抑制し、高反発エリアを効率的に拡大している。なお、最大厚肉部Qは、点状に形成されていても良いし、湾曲状に形成されたものであっても良い。或いは、所定の範囲を平坦面として形成されたものであっても良い。
上記したように形成される最大厚肉部Qを中心としてトップ側、ソール側及びトウ側には、肉厚が変化する(テーパ状に薄肉厚化する)厚肉部8,9,10が形成されており、その厚肉部の周囲には、各厚肉部8,9,10よりも肉厚が薄い薄肉厚部20a,20b,20cが連続して形成されている。この薄肉厚部20a〜20cは、各厚肉部8,9,10よりも薄肉厚で厚肉部を囲むように形成されていれば良く(厚肉部の一部がキャビティの周縁部Eに繋がっていても良い)、その境界部分には、肉厚変化に伴う稜線R1,R2,R3が生じている。
この場合、本実施形態の各厚肉部8,9,10は、図2で示すように、キャビティの周縁部Eに対して、フェース部のヒール側端部P1、トウ・トップ間の角部P2、及びトウ・ソール間の角部P3の位置で、前記キャビティの周縁部Eに最も近づくように形成されている。
そして、上記したように形成されるトウ側の厚肉部10には、薄肉厚部20cがヒール側に凹状に窪むように形成されている。すなわち、前記トウ側の厚肉部10は、トウ・トップ間の角部P2、及びトウ・ソール間の角部P3を結ぶ線分よりもヒール側に窪んでおり、これにより、薄肉厚部20cが入り込んで厚肉部10の領域が少なくなるように形成されている。なお、本実施形態では、トウ側の厚肉部10に入り込んで形成される薄肉厚部20cは、ヒール側に向けて湾曲(稜線R3が湾曲)するように形成されている。
上記したような最大厚肉部Qを中心として厚肉部8,9,10を形成し、かつ、その厚肉部8,9,10の周囲に亘って、厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉厚部20a〜20cを連続形成したことで、高反発エリアを効率的に拡大することができ、これにより飛距離のばらつきを抑制しつつ、フェース部全体として撓み性の向上を図り、飛距離を向上することが可能となる。また、トウ側に形成されている厚肉部10に対し、薄肉厚部20cをヒール側に向けて凹状に形成したことにより、重量を増加させることなく、効率的に高反発エリアを拡大することが可能となる。すなわち、凹状に窪ませた領域は、本来、打球をしない位置であることから、この部分における厚肉領域をできるだけ減らすことによって軽量化を図るとともに反発性を高めることが可能となり、さらに、トウ側が重量化しないことから、スイングし易いゴルフクラブが得られる。
なお、上記したように、スイートスポットSは、中央位置Cよりもヒール側に存在しているが、高反発エリアが拡大したことによって、スイートスポットSで打球した場合においても高反発状態が維持され、これにより飛距離のばらつきが生じることもない。すなわち、スイートスポットSで打球した際の反発性が向上すると共に、効率良く初速増加を図ることができ、本来、そのアイアンが有している飛距離性能を十分に発揮することが可能となる。
また、上記したように、ヒール側に凹状に窪ませた薄肉厚部20cについては、湾曲状に形成したことで、薄肉厚部20cを限界まで薄くしても、応力集中を防止することが可能となる。この場合、厚肉部10の面積については、窪んだ部分における薄肉厚部20cの面積よりも小さくすることが好ましく、これにより、反発性をより向上することが可能となる。
また、本実施形態では、前記トップ側、及びソール側に形成されている厚肉部8,9については、ともにトウ側からヒール側に移行するに従って幅狭となるように形成されている。すなわち、フェース部6は、上下方向の幅を考慮すると、ヒール側が撓み難い形状となっているため、厚肉部8,9を、ともにトウ側からヒール側に移行するに従って幅狭となるように形成することで、バランスよく高反発エリアを拡大することが可能となる。また、厚肉部8,9がフェース形状に合せた形状となるため、効率的に打球時の振動を抑えることができ、打球音を静かにすることが可能となる。
また、上記した構成では、各厚肉部8,9,10を、ヒール側端部P1、トウ・トップ間の角部P2、及びトウ・ソール間の角部P3の位置で、前記キャビティの周縁部Eに最も近づくように形成しているため、効率的に薄肉厚部20a〜20cを補強しつつ、周縁部Eに接触させないことで薄肉厚部の反発性を低下させないようにしている。さらに、このような厚肉部8,9,10の形状により、打球時における振動を効果的に抑制して打球音を静かにすることが可能となる。
上記した構成において、最大厚肉部Qについては、フェース部6の形成材料によって異なるが、撓みを抑制するように、肉厚は2.0mm〜4.0mmの範囲で特定される。また、厚肉部8,9,10については、上記した範囲内で特定される最大厚肉部Qに対して、肉厚変化が0.2mm〜2.3mmの範囲で特定される。さらに、厚肉部8,9,10の周囲に連続形成される薄肉厚部20a〜20cについては、厚肉部8,9,10よりも肉厚が薄くなっており、その肉厚が0.7mm〜2.0mmの範囲で特定される。この場合、各薄肉厚部については、上記した範囲内において、均一な肉厚に形成されていても良いし、周囲に向けて次第に薄肉厚化する等、テーパ状に形成されていても良い。
また、各薄肉厚部の肉厚については、ソール側の薄肉厚部20b>トップ側の薄肉厚部20a>トウ側の薄肉厚部20cにするのが好ましく、これにより、低重心化が図れるとともに、最も効率よく反発領域を拡大することが可能となる。また、このような肉厚関係にすることで、反発領域の拡大に加え強度バランスも良くなる。
また、フェース部6の中央位置Cにおけるトップ・ソール方向の厚肉部8,9に関しては、その上下幅W1が少なくとも10mm存在するように形成することが好ましい。
これは、最も打球がされる部分となる中央位置Cにおいて、打球時にボールが潰れて高圧力で接触する範囲は、トップ・ソール方向において10mm程度となることから、この部分における上下幅を10mm確保しておくことにより、効率的に振動を抑えることが可能となる。この場合、厚肉部の上下幅を多く確保することで振動が効率的に抑制されることから、中央位置Cを通る上下方向の幅(フェース部の上下の端縁間の幅)に対し、30%以上、好ましくは50%以上確保しておくのが良い。
また、上記した構成において、厚肉部8のトップ側の縁部(稜線R1)、及び厚肉部9のソール側の縁部(稜線R2)は、図2に示すように、それぞれ、キャビティのトップ側周縁部、及びソール側周縁部と略平行に形成されていることが好ましい。
厚肉部8,9をこのように形成することで、フェース形状に沿って厚肉部がバランスよく形成されることとなり、これにより、高反発エリアを効率的に拡大することが可能となる。なお、ここでの略平行とは、その方向性が同じであり、極端に方向にずれが生じていなければよい。
また、トップ側の薄肉厚部20aの幅、及びソール側の薄肉厚部20bの上下方向の幅については、トウ・ヒール方向に亘って略均一に形成されていることが好ましい。
このような薄肉厚部とすることで、打球位置の相違による反発ムラを無くし、飛距離のばらつきを抑制することが可能となる。
本実施形態における厚肉部8,9,10は、最大厚肉部Qを中心にして、トップ側、ソール側、及びトップ側に、端縁Eに向けて次第に薄肉厚化するように形成されていることから、それぞれの厚肉部8,9,10の相互の隣接領域には、境界が生じるようになる。このような境界は、図2に示すように、稜線R4,R5,R6として視認できるようになっていても良いし、曲面によって境界が形成されていても良い。また、このような境界については、図2の稜線R4,R5,R6のように、直線状になっていても良いし、湾曲した境界であっても良い。
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5は、ヘッド部分の背面図を示す図である。なお、以下の実施形態では、第1の実施形態と異なる部分について説明することとし、同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、詳細な説明については省略する。
本実施形態のフェース部6に形成される厚肉部8´,9´,10´は、フェース部のヒール側端部P1、トウ・トップ間の角部P2、及びトウ・ソール間の角部P3の位置で所定幅を有するように形成されており、この位置に対応する薄肉厚部は、所定幅を有する厚肉部の端部からキャビティの周縁部Eに向けて次第に薄肉厚化するように形成されている(図5では、そのように薄肉厚化される部分を符号21,22,23で示してある)。
このように形成することで、厚肉部から周縁部Eに移行する部分に段差が生じることがなくなり、応力集中を避けることができ、さらに、打球時の振動を軽減することが可能となる。
また、上記した構成において、トウ側の厚肉部10´に窪むように形成される薄肉厚部20cは、その稜線R3が、稜線R5,R6と平行となるように直線形状に形成されており、これにより、ヒール側に窪む薄肉厚領域20cをできるだけ多く確保している。
このように、薄肉厚領域20cを多く確保することで、撓み性の向上が図れるとともに、軽量化を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、トップ側の薄肉厚部20aを、トウ側からヒール側に移行するに従い上下幅が次第に広くなるように形成している。
薄肉厚部20aをこのように形成することで、撓み難いヒール側を撓み易くすることができ、全体として撓みバランスを向上して高反発エリアを拡大することが可能となる。もちろん、ソール側の薄肉厚部20bも同様にトウ側からヒール側に移行するに従い上下幅が次第に広くなるように形成しても良い。
また、本実施形態のフェース部6には、ソール側のキャビティの周縁部Eに沿って溝部6gが形成されている。
このように、キャビティの周縁部Eに沿うように溝部を形成することで、フェース部の撓み性を向上することが可能となる。
以上、本発明に係るゴルフクラブの実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることは無く、種々、変形することが可能である。
例えば、ヘッド本体の形状において、ヒール側に対しトウ側が幅広になる度合いについては、図に示した形状に限定されることはない。すなわち、トウ側がヒール側に比べて僅かに幅広になっているような形状であっても良く、このようなフェース形状では、最大厚肉部Qは、フェース部の中央位置Cに対してトウ側にシフトさせれば良い。また、各厚肉部8,9,10は、直線状に肉厚変化していても良いし、湾曲状に肉厚変化するものであっても良い。
1 ゴルフクラブ
3 シャフト
5 ヘッド本体
6 フェース部
8,9,10 厚肉部
20a,20b,20c 薄肉厚部
C フェースの中央位置
E キャビティの周縁部
Q 最大厚肉部
P 基準水平面
S スイートスポット

Claims (7)

  1. 打球面を備えたフェース部を具備し、フェース部の裏側にキャビティが形成されたヘッド本体を有するアイアン型ゴルフクラブであって、
    前記フェース部は、中央位置からトウ側に最大厚肉部を有すると共に、前記最大厚肉部を中心としてトップ側、ソール側及びトウ側に肉厚が変化する厚肉部を有しており、
    前記厚肉部のトップ側、及びソール側の縁部は、それぞれ前記キャビティのトップ側周縁部、及びソール側周縁部と略平行に形成されており、
    前記厚肉部の周囲に亘って、厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉厚部を連続形成し、
    前記トウ側に形成されている厚肉部には、ヒール側に向けて前記薄肉厚部が凹状に形成されていることを特徴とするアイアン型ゴルフクラブ。
  2. 前記トップ側、及びソール側に形成されている厚肉部は、前記最大厚肉部からヒール側に移行するに従って幅狭に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアイアン型ゴルフクラブ。
  3. 前記厚肉部の周囲に亘って形成される薄肉厚部の肉厚は、ソール側の薄肉厚部>トップ側の薄肉厚部>トウ側の薄肉厚部に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアイアン型ゴルフクラブ。
  4. 前記フェース部の中央位置のトップ・ソール方向における前記厚肉部は、少なくとも10mm存在することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のアイアン型ゴルフクラブ。
  5. 前記厚肉部は、前記フェース部のヒール側端部、トウ・トップ間の角部、及びトウ・ソール間の角部の位置で、前記キャビティの周縁部に最も近づくことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のアイアン型ゴルフクラブ。
  6. 前記厚肉部は、前記フェース部のヒール側端部、トウ・トップ間の角部、及びトウ・ソール間の角部の位置で所定幅を有しており、
    前記薄肉厚部は、前記所定幅を有する厚肉部の端部からキャビティの周縁部に向けて次第に薄肉厚化されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のアイアン型ゴルフクラブ。
  7. 前記凹状に形成される薄肉厚部は、ヒール側に向けて湾曲するように形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のアイアン型ゴルフクラブ。
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