JP4466867B2 - ゴルフクラブ - Google Patents

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本発明は、ゴルフクラブに関し、詳細には、中空構造のヘッドを有するゴルフクラブに関する。
従来、中空構造のゴルフクラブでは、その飛距離を向上すべく、様々な工夫が施されている。例えば、特許文献1には、中空構造のヘッドに関し、クラウン部を低剛性化して飛距離を向上する技術思想が開示されている。この技術思想は、クラウン部を低剛性化することでフェースの下端を支点とする弾性力を生じさせ、これによりバックスピンの掛かり具合を抑えて飛距離の向上を図るというものである。
また、例えば、特許文献2には、中空構造のヘッドに関し、ソール部を低剛性化して飛距離を向上する技術思想が開示されている。この技術思想は、ソール部を低剛性化することで、フェース部下方位置の打球の反発性を高め、スイートエリアやスイートエリアの下部で打球しても、安定して飛距離の向上を図るというものである。
特開平4−82574号 特開2004−174224号
上記した特許文献1に開示されている技術思想は、フェース部の下端を支点としてフェースが弾性的にたわむため、打球時にボールがフェース面に沿って転がり上昇する傾向となり、これがボールにバックスピンを与える要因となって、充分にバックスピン量が低減できないと考えられる。すなわち、バックスピン量を充分に減少できないことから、飛距離の向上には限界がある。
また、上記した特許文献2に開示されている技術思想は、スイートエリアよりも下で打球した際、ソール部がたわむため反発性は高まるものの、重心を中心としたヘッドの回転(フェース部の上側が前方に倒れる向きの回転)により、ボールには、いわゆるギヤ効果によってバックスピンを増大する回転力が作用してしまう。この結果、ボールが吹け上がる傾向となって、飛距離の向上には限界がある。
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、打球時に、バックスピン量の低減を図って、飛距離の向上が図れるゴルフクラブを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係るゴルフクラブは、シャフトと、前記シャフトの一端に基準水平面に対して規定のライ角およびロフト角に設定され固着される中空構造のヘッドとを備えており、前記ヘッドは、ボールを打球するフェース部と、前記フェース部上縁から後方に延在する上面部と、前記フェース部下縁から後方に延在する下面部と、を有し、前記上面部と下面部は、前記ヘッドの重心よりフェース部側の領域に、夫々、前記フェース部側に向けて上昇する上面傾斜状部及び下面傾斜状部を有することを特徴とする。
上記したような構造を備えたヘッドを有するゴルフクラブによれば、ボールをフェース部で打球した際、フェース部の上下縁に連結される上面傾斜状部及び下面傾斜状部が、衝撃によって座屈し易い(揺動し易い)構造となって、フェース部は、フェース面に沿って上下方向に揺動可能となる。すなわち、フェース部の上下の縁部が上面傾斜状部及び下面傾斜状部に連結されていることで、打球時に水平方向の力が作用すると、フェース部を介して上面傾斜状部及び下面傾斜状部は座屈(揺動)することが可能となる。これにより、ヘッドの進行方向である水平方向に作用する力と、打球方向となるフェース面に対して直角方向に作用する力の分力は、そのままフェース面に沿って上方側に作用するようになって、打球時にフェース部は上方向に揺動可能となる。
このように、打球時にフェース部が上方向に移動することで、打球時のボールには、ロフト角によるバックスピンを相殺するように、フェース揺動によるスピンが作用するようになって、これにより、ボールが吹け上がる方向のバックスピン量の低減が図れ、飛距離の向上が図れるようになる。
また、上記した目的を達成するために、本発明に係るゴルフクラブは、シャフトと、前記シャフトの一端に基準水平面に対して規定のライ角およびロフト角に設定され固着される中空構造のヘッドとを備えており、前記ヘッドは、ボールを打球するフェース部と、前記フェース部上縁から後方に延在する上面部と、前記フェース部下縁から後方に延在する下面部と、を有し、前記上面部と下面部は、前記フェース部を、フェース面に沿って上下方向に揺動可能にする揺動支点を有することを特徴とする。
上記したような構造を備えたヘッドを有するゴルフクラブによれば、ボールをフェース部で打球した際、フェース部の上下縁に連結される上面部及び下面部が、揺動支点を中心として揺動できるため、打球時において、ヘッドの進行方向である水平方向に作用する力と、打球方向となるフェース面に対して直角方向に作用する力の分力は、そのままフェース面に沿って上方側に作用し、打球時にフェース部は上方向に揺動可能となる。
このように、打球時にフェース部が上方向に移動することで、打球時のボールには、ロフト角によるバックスピンを相殺するように、フェース揺動によるスピンが作用するようになって、これにより、ボールが吹け上がる方向のバックスピン量の低減が図れ、飛距離の向上が図れるようになる。
本発明によれば、打球時に、バックスピン量の低減が図れるようになり、これにより飛距離の向上が図れるゴルフクラブが得られる。
以下、本発明に係るゴルフクラブの実施形態について説明する。
図1から図7は、本発明に係るゴルフクラブの第1の実施形態を示す図であり、図1はゴルフクラブの正面図、図2はヘッドの正面図、図3はヘッドの側面図、図4は図2のA−A線に沿った断面図、図5は図4のB−B線に沿った断面図、図6はヘッドの分解斜視図、そして、図7はヘッド本体の平面図である。
本実施形態に係るゴルフクラブ1は、金属やFRPで構成されたシャフト5の先端に、基準水平面Pに対して所定のライ角α、及び所定のロフト角βに設定されたヘッド7を止着して構成されている。この場合、ヘッド7は、ボールを打球するフェース部7aと、フェース部7aの上縁から後方に延出する上面部7bと、フェース部7aの下縁から後方に延出する下面部7cとを備えており、更に、前記フェース部のトウ側縁からバック側を経由し、フェース部のヒール側縁にかけて延在し、前記上面部7b及び下面部7cの縁部を繋ぐサイド部7dとを備えた中空構造に形成されている。
なお、図面において、そのようなサイド部7dを構成するトウ部、バック部及びヒール部を、夫々符号7e,7f,7gで示す。また、前記上面部7b及び下面部7cは、その一部又は全部が露出した状態であっても良いし、後述するように、カバー部材が止着されて、外部に露出することなく覆われていても良い(本実施形態では、上面部7bの周囲にカバー部材30が止着されて、上面部全てを覆っている)。
前記ヘッド7は、フェース部7aに止着されるフェース材7a´以外(ヘッド本体7Aと称する)については、例えば、チタン合金(Ti-6Al-4V,Ti-15V-3Cr-3Sn-3Al)、鉄系合金(17-4ph,SUS304)、或いは、Custum450(カーペンター社製)等を鋳造することで一体形成することが好ましく、その前面側にフェース部7aの打球面を構成するフェース材7a´が止着される開口7Bが形成されている。また、ヘッド本体7A内には、前記シャフト5の先端を止着するシャフト止着部8が一体形成されている。この場合、シャフト止着部8は、上面部7bとは離間しており、シャフト5は、上面部7bの前端側(後述する上面傾斜状部)に形成される開口孔12を介してシャフト止着部8に差し込まれて止着される。なお、シャフト止着部8と上面部7bは離間することなく、一体的に連結されていても良いし、ゴムや合成樹脂のような低剛性部材によって連結されていても良い。
もちろん、前記ヘッド本体7Aは、それを構成する各部材(フェース部、上面部、下面部、サイド部;外殻部材)を個別に形成しておき、夫々を溶着、接着等によって固定しても良い。また、上面部の一部を別体として、残部(フェース部を除く)を一体の鋳造品とするのも良い。この場合、金型構造が単純になり、生産性が向上し、バネ性の必要な材料に変えることも可能となる。
前記フェース部7aに止着されるフェース材7a´は、例えば、チタン合金(Ti-15V-3Cr-3Sn-3Al,Ti-6Al-4V,SP700,Ti-15V-6Cr-4Al,Ti-15Mo-5Zr-3Al)、鉄系合金(Custum455,465(カーペンター社製),18Ni-12Co-4.5Mo-1.5Ti-Fe)、或いは、Ti-30Nb-10Ta-5Zr等を、所定の板形状となるように、プレス加工(更にミーリング加工しても良い)することで一体形成することが好ましく、そのように形成されたフェース材7a´は、前記フェース部7aに形成された開口7Bに嵌合し、接着、溶着、ロウ付け等によって止着される。
もちろん、前記フェース部7aについては、別部材となるフェース材7a´を嵌合するのではなく、前記ヘッド本体7Aと共に一体形成しても良いし、フェース部7a全体が本体7Aとは別のフェース材で構成されていても良い。
前記フェース部7aの上縁から後方に延出する上面部7b、及びフェース部7aの下縁から後方に延出する下面部7cは、夫々、フェース部7aを、フェース面に沿って上下方向(図4の矢印方向)に揺動させる機能を備えている。
本実施形態では、上面部7b及び下面部7cは、ヘッド7の重心Gよりフェース部側の領域に、夫々、前記フェース部側に向けて上昇する上面傾斜状部17及び下面傾斜状部27を備えており、これにより、ボールをフェース部7aで打球した際、その上縁における上面傾斜状部17及び下縁における下面傾斜状部27が、その衝撃によって座屈し易い構造となって、フェース部7aは、フェース面に沿って上下方向に揺動可能としている。すなわち、打球時において、ヘッドの進行方向である水平方向に作用する力と、打球方向となるフェース面に対して直角方向に作用する力の分力は、そのままフェース面に沿って上方側に作用するようになり、フェース部7aは、打球時において矢印方向に揺動可能となっている。
この場合、上面傾斜状部17及び下面傾斜状部27は、図4に示すように、平面状で互いに略平行に形成しておくことが好ましい。
このように、両傾斜状部を、平面状で互いに略平行に形成しておくことにより、打球時に水平方向の衝撃が作用した際、フェース部7aの上下部分が同期して揺動し易くなる。
上記した上面傾斜状部17、及び下面傾斜状部27については、その傾斜角度(上面傾斜状部及び下面傾斜状部における接線L1と、ロフト角を規定するフェース部接平面(スイートスポットSにおける接線L2)との交差角度θ、θ´で定義する)が大きすぎたり、小さすぎると、打球時にフェース部7aが揺動し難くなるため、その傾斜角度θ、θ´は、鋭角(90°以下)とされ、好ましくは、10°〜75°の範囲、より好ましくは、30°〜60°の範囲に設定される。
なお、両傾斜状部については、図4に示すような平面形状以外にも、例えば、湾曲状に形成したり(図10参照)、平面部と湾曲部との組み合わせによって構成する等、適宜変形することが可能であるが、この場合の上記傾斜角度θ、θ´を規定する接線L1については、重心Gよりフェース部側のいずれかの位置における接線によって定義される。すなわち、重心Gよりフェース部側のいずれかの位置における接線が、フェース部における接線L2と交差するに際し、上記した角度の範囲内となるように、両傾斜状部17,27が形成されていれば良い。
また、上面傾斜状部17及び下面傾斜状部27は、夫々上面部7b及び下面部7cに対して、ヘッドの重心Gよりもフェース部側に位置する屈曲部P1,P2を介して、上昇するように構成されていることが好ましい。
すなわち、そのような屈曲部P1,P2を形成したことで、各屈曲部P1,P2を支点としてフェース部側が相対的に揺動し易くなり、これによりフェース部7aを上下方向に揺動し易くすることができる。また、屈曲部P1,P2が重心Gよりもフェース部側にあることで、バック側の重量(慣性力)によって、フェース部側が揺動し易くなる。
さらに、上面傾斜状部17及び下面傾斜状部27は、夫々上面部7b及び下面部7cにおける傾斜状部が形成されていない部分に対して、薄肉厚に形成することが好ましい。
このようにフェース部7aの上下縁を揺動できるように支持している部分を薄肉厚化しておくことで、フェース部7aをより揺動させ易くすることが可能になる。具体的に、本実施形態の構成では、上面部7bの肉厚は0.7mm〜2.5mm、好ましくは0.7mm〜1.2mmに設定され、上面傾斜状部17の肉厚は0.6mm〜2.5mm、好ましくは0.8mm〜1.8mmの範囲に設定される。また、下面部7cの肉厚は0.7mm〜3.0mm、好ましくは0.9mm〜1.2mmに設定され、下面傾斜状部27の肉厚は0.6mm〜2.5mm、好ましくは0.8mm〜1.8mmの範囲に設定される。
さらに、上記した構成においては、上面傾斜状部17は、前記下面傾斜状部27よりも長く形成しておくことが好ましい。
このように、上面傾斜状部17を下面傾斜状部27よりも長く形成しておくことで、打球時にフェース部7aの上方が後方に倒れ易くなり、打ち出し角を大きくして飛距離を向上することが可能になる。
また、前記上面部7bには、少なくともヘッドの重心Gより後方側に、基準水平面Pと略平行(±15°の範囲)な水平面17aを形成しておくことが好ましい。
このように構成することで、打球時におけるエネルギーロスを大きくすること無く、フェース部7aを揺動させることが可能となる。もちろん、上面部7bに、上記のような水平面17aを形成することなく、傾斜させたり湾曲させても良い。
また、前記上面傾斜状部17のトウ側及びヒール側には、開口19a,19bを形成しておくことが好ましい。
すなわち、上記したヘッド本体7Aのサイド部7dについては、形状的に剛性を高くしていることから、このような開口19a,19bを形成しておくことで、トウ・ヒール側の剛性を下げて、フェース部7aを揺動させ易くすることができる。また、このような開口を形成しておくことで、ヘッド7Aを低重心化することが可能となり、高弾道で安定して打球することが可能になる。
なお、上記した開口19a,19bを形成する際、図5及び図7に示すように、上面傾斜状部17(上面部7b)の幅W1は、打球が成されるスイートスポットを中心とした所定の範囲、具体的には、ヘッド幅Wの1/4〜1/2(特に好ましくは1/3程度)にすることが好ましい。すなわち、このような幅に設定しておくことで、ヘッドの軽量化及び低重心化が図れると共に、打球時にフェース部7aを上下方向に揺動させ易くなる。この場合、幅W1を大きくすることで剛性が増し、打球ズレによる方向性の変化が少なくなるが、リブ等を形成して剛性を向上させつつ、幅W1を小さくしても良い。
また、前記幅W1に対応する下面傾斜状部27(下面部7c)は、図5に示すように、曲率半径Rが100mm以上となるように形成しておくことが好ましい。
このように構成することで、フェース部7aの中央領域を上方に揺動させ易くすることが可能となる。
上記したように構成されるヘッド本体7Aは、その上面部7bが、水平面17aと上面傾斜状部17によって構成されており、かつ開口19a,19bが形成されていることから、アドレス時等、外観形状に違和感を与えることが考えられる。
このため、その上面部7bのすべてを覆うように、シャフト止着孔31が形成されたカバー部材30を止着しておいて、一般的なゴルフクラブヘッドのいわゆるクラウン部のような外形状にすることが好ましい。そして、このようなカバー部材30は、上面部7bを構成する材料と比較して、低比重、低剛性で、かつ高強度の材料で構成されていることが好ましい。具体的に、カバー部材30は、ポリカーボネイト(PC)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルホン(PES)等によって形成し、さらには、重量化しないように(高重心化しないように)、肉厚も0.6mm〜2.5mm程度にすることが好ましい。
或いは、上面部7bとカバー部材30とは、夫々のヤング率E1,E2の差が大きい関係にあることが好ましい。具体的には、E1/E2>10であるような関係の材料を選択することが好ましい(異方性材料の場合は打球方向のヤング率とする)。
また、カバー部材30に、繊維強化プラスチックを用いても良く、その場合、ヤング率高くなるのを防止するため、フェースからバック側へ配向する繊維を少なく(全体の30%以下)したものが好ましい。
カバー部材30を、上記したように構成することで、上面部7b及び上面傾斜状部17における上述した特性(フェース部7aを揺動させる特性)が損なわれることがなく、ヘッド本体7Aの外形状を変更することが可能になる。もちろん、このようなカバー部材は、下面部側に装着しても良いし、その一部を覆うようにしても良い。
以上のように構成されるゴルフクラブによれば、打球時において、ボールに作用するバックスピン量を軽減して、飛距離の向上を図ることが可能になる。
すなわち、図8に示すように、フェース部7aで打球した際、ヘッドの進行方向である水平方向に作用する力F1と、打球方向となるフェース面に対して直角方向に作用する力F2の分力は、フェース部7aのフェース面に沿って矢印で示す上方側に作用する。このとき、上記したように、フェース部7aは、屈曲部P1,P2を中心として、上面傾斜状部17及び下面傾斜状部27を介して上下方向に揺動可能に構成されていることから、フェース部7aは、図9に示すように、フェース面に沿って上方に向けて移動するようになる。そして、このようなフェース部7aの上方側への移動により、ボールには、ロフト角によるバックスピンS1を相殺するようにフェース揺動によるスピンS2が作用するようになり、これにより、バックスピン量の低減が図れて、飛距離の向上が図れるようになる。
実際に、上記したようにフェース部7aが上下方向に揺動可能に支持されたヘッドを装着したゴルフクラブ(実施例)と、基準水平面に対して略平行に延びるクラウン部とソール部にフェース部の上下縁が支持されて、フェース部が上下方向に揺動できないように構成された一般的な中空構造のヘッドを装着したゴルフクラブ(比較例1及び比較例2)について、試打試験を行ない、それぞれバックスピン量、及び飛距離について測定を行なった。
なお、この試打試験では、各ゴルフクラブのフェース部については、同じ材料(SP700)、同じ厚さ(2.8mm)、同じロフト角(10.5°)のものをヘッド本体に止着すると共に、本実施例のヘッドは、上面部7bにポリエーテルサルホン(PES)によるカバー部材30を止着した。また、本実施例のヘッドは、下面部7cが、そのままヘッドのソール部となるように構成した。さらに、各ゴルフクラブに装着されるヘッドの重量は、192gとなるように形成すると共に、その体積も略400ccとなるように形成し、シャフトについては、全て同一のもの(45インチ、フレックスR)を用いた。
試打試験は、ロボット(ミヤマエ社製のロボット試験機)を用い、ヘッドスピードは42m/s、フェース部の中心で打撃ができるように設定し、各ゴルフクラブについて10球を打撃してその平均値を求めたところ、以下の表1で示す試験結果が得られた。なお、飛距離は、キャリーとランを含めたトータル飛距離で測定した。
Figure 0004466867
この試打試験に見られるように、フェース部が上下方向に揺動可能に支持されていることで、ボールの初速度は略同一であるにも拘らず、打球時のバックスピン量を他の比較例のバックスピン量よりも低減することが可能となり、これによって、飛距離の向上を図ることができた。具体的には、バックスピン量については、略20%〜30%減少することが可能となり、これに伴い、飛距離を3m〜7m程度向上することができた。
図10は、本発明の第2の実施形態を示す図であり、ヘッドの中央断面図である。
この実施形態では、フェース部7aの上縁から後方に延出する上面部7bと、フェース部7aの下縁から後方に延出する下面部7cが、ヘッドの重心Gよりも前方側が、湾曲状に次第に上昇するように形成されている。この場合、上面傾斜状部17A,及び下面傾斜上部27Aについては、そのいずれかの位置における接線L1,L1´と、ロフト角を規定するフェース部接平面;スイートスポットSにおける接線L2との交差角度θ,θ´が鋭角(90°以下で、好ましくは、10°〜75°の範囲、より好ましくは、30°〜60°の範囲)となるように形成されていれば良い。すなわち、このような交差角度θが存在するように上面傾斜状部17A,及び下面傾斜上部27Aを形成しておくことにより、フェース部7aを上下方向に揺動できるようにすることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、フェース部を、フェース面に沿って上下方向に揺動できるような支持構造を備えたものであれば良く、ヘッドの全体的な形状、材質、形成方法等については、種々変形することが可能である。すなわち、本発明は、フェース部の上下の縁部から後方に延出する上面部と下面部が設けられており、この上面部及び下面部が、フェース部を上下方向に揺動できるような構造を備えたものであれば良い(上面部及び下面部がフェース部を上下方向に揺動させるような揺動支点を有する構造であれば良い)。
また、上面部や下面部については、フェース部を上下方向に揺動できるように支持するものであれば、互いに平行に形成されていなくても良い。さらに、上面部や下面部は、フェース部の幅方向全体に亘って後方に延在するように構成されていたが、幅方向に亘って所定の間隔毎に後方側に延在するような構成であっても良い。
本発明に係るゴルフクラブの第1の実施形態を示す図であり、ゴルフクラブの正面図。 ヘッドの正面図。 ヘッドの側面図。 図2のA−A線に沿った断面図。 図4のB−B線に沿った断面図。 ヘッドの分解斜視図。 ヘッド本体の平面図。 打球時におけるヘッドのフェース部の作用を説明する図(その1)。 打球時におけるヘッドのフェース部の作用を説明する図(その2)。 本発明の第2の実施形態を示すヘッドの中央断面図。
符号の説明
1 ゴルフクラブ
5 シャフト
7 ヘッド
7A ヘッド本体
7a フェース部
7b 上面部
7c 下面部
17 上面傾斜状部
27 下面傾斜上部
G 重心
P 基準水平面

Claims (9)

  1. シャフトと、前記シャフトの一端に基準水平面に対して規定のライ角およびロフト角に設定され固着される中空構造のヘッドとを備えたゴルフクラブにおいて、
    前記ヘッドは、ボールを打球するフェース部と、前記フェース部上縁から後方に延在する上面部と、前記フェース部下縁から後方に延在する下面部と、を有し、
    前記上面部と下面部は、前記ヘッドの重心よりフェース部側の領域に、夫々、前記フェース部側に向けて上昇する上面傾斜状部及び下面傾斜状部を有することを特徴とするゴルフクラブ。
  2. 前記上面傾斜状部及び下面傾斜状部は、略平行に形成されることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブ。
  3. 前記上面部及び下面部には、ヘッドの重心よりもフェース部側に、前記上面傾斜状部及び下面傾斜状部に移行する屈曲部が形成されることを特徴とする請求項2に記載のゴルフクラブ。
  4. 前記上面傾斜状部は、前記下面傾斜状部よりも長く形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゴルフクラブ。
  5. 前記上面傾斜状部及び下面傾斜状部は、前記上面傾斜状部及び下面傾斜状部における接線と、ロフト角を規定するフェース部接平面とが10°〜75°の範囲で交差するよう形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載ゴルフクラブ。
  6. 前記上面部には、少なくとも前記ヘッドの重心より後方側に、基準水平面と平行な水平面が形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載ゴルフクラブ。
  7. 前記上面傾斜状部のトウ側及びヒール側には、開口が形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゴルフクラブ。
  8. 前記上面部及び/又は下面部は、少なくともその一部がカバー部材によって覆われることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載ゴルフクラブ。
  9. シャフトと、前記シャフトの一端に基準水平面に対して規定のライ角およびロフト角に設定され固着される中空構造のヘッドとを備えたゴルフクラブにおいて、
    前記ヘッドは、ボールを打球するフェース部と、前記フェース部上縁から後方に延在する上面部と、前記フェース部下縁から後方に延在する下面部と、を有し、
    前記上面部と下面部は、前記フェース部を、フェース面に沿って上下方向に揺動可能にする揺動支点を有することを特徴とするゴルフクラブ。
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