JP4782371B2 - スチレン系重合体発泡粒子、スチレン系重合体発泡粒子成形体及びスチレン系重合体発泡粒子の製造方法 - Google Patents
スチレン系重合体発泡粒子、スチレン系重合体発泡粒子成形体及びスチレン系重合体発泡粒子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4782371B2 JP4782371B2 JP2003344986A JP2003344986A JP4782371B2 JP 4782371 B2 JP4782371 B2 JP 4782371B2 JP 2003344986 A JP2003344986 A JP 2003344986A JP 2003344986 A JP2003344986 A JP 2003344986A JP 4782371 B2 JP4782371 B2 JP 4782371B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particles
- styrene polymer
- mold
- bead
- foamed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
しかし、該アタクチックポリスチレンは成形が容易であるものの、非結晶性であることから耐熱性が低いという課題を有している。即ち、従来の発泡スチロールは、100℃程度になると熱変形を生じるので、耐熱性を必要とする分野においての使用には課題を残すものであった。
また、上記特許文献3には、1〜49重量%のシンジオタクチックポリスチレンと99〜51重量%のアタクチックポリスチレンとを混合してなる組成物の結晶化を抑制することにより、型内成形時の融着性に優れる発泡粒子を得ることが記載されている。
〔1〕発泡剤を含有する発泡性粒子を発泡して得られる、シンジオタクチックスチレン系重合体(SPS)15〜70重量%とアタクチックスチレン系重合体(APS)30〜85重量%との混合物(但し、SPSとAPSとの合計量は100重量%)からなるスチレン系重合体発泡粒子であって、該発泡粒子の熱流束示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo:Bead)が0〜3J/gであると共に吸熱量(ΔHendo:Bead)が3〜15J/g(但し、ΔHexo:Bead/ΔHendo:Beadは0.4未満)であり、見かけ密度が7〜100kg/m3であり、前記発泡剤が炭素数5〜6の脂肪族炭化水素を25重量%以上含む物理発泡剤であることを特徴とする型内成形用スチレン系重合体発泡粒子。
〔2〕前記アタクチックスチレン系重合体(APS)の重量平均分子量(MW)が16〜40万であることを特徴とする前記〔1〕に記載の型内成形用スチレン系重合体発泡粒子。
〔3〕前記発泡粒子の平均気泡径が40〜500μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の型内成形用スチレン系重合体発泡粒子。
〔4〕請求項1〜3のいずれかに記載の型内成形用スチレン系重合体発泡粒子を型内成形して得られるスチレン系重合体発泡粒子型内成形体であって、
該発泡粒子型内成形体の熱流束示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo:Mold)が0〜3J/gであると共に吸熱量(ΔHendo:Mold)が5〜18J/g(但し、ΔHexo:Mold/ΔHendo:Moldは0.4未満)であることを特徴とするスチレン系重合体発泡粒子型内成形体。
〔5〕スチレン系重合体発泡粒子型内成形体の独立気泡率(X)が60%以上であり、該独立気泡率(X)と該スチレン系重合体発泡粒子型内成形体の75%圧縮後の独立気泡率(Y)との関係が下記(1)式を満足することを特徴とする前記〔4〕に記載の衝撃吸収用スチレン系重合体発泡粒子型内成形体。
Y/X≦0.65・・・(1)
(尚、XおよびYの単位はいずれも%である。)
〔6〕密閉容器内にてスチレン系重合体粒子を分散媒体中に分散させ物理発泡剤の存在下で加熱、攪拌することにより軟化状態の発泡性スチレン系重合体粒子とし、次いで該発泡性スチレン系重合体粒子を密閉容器内から低圧域へ放出するスチレン系重合体発泡粒子の製造方法において、
A.該スチレン系重合体粒子がシンジオタクチックスチレン系重合体(SPS)15〜70重量%とアタクチックスチレン系重合体(APS)30〜85重量%との混合物(但し、SPSとAPSとの合計量は100重量%)からなり、
B.該物理発泡剤が、炭素数5〜6の脂肪族炭化水素を25重量%以上含むものであり、
C.該スチレン系重合体粒子を密閉容器内にて〔スチレン系重合体粒子のガラス転移温度(Tg)〕〜〔スチレン系重合体粒子の融点(Tm)−80℃〕の温度範囲内で、熱流束示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo:Bead)が0〜3J/gであると共に吸熱量(ΔHendo:Bead)が3〜15J/g(但し、ΔHexo:Bead/ΔHendo:Beadは0.4未満)である発泡粒子が得られる時間保持することを特徴とする、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の型内成形用スチレン系重合体発泡粒子の製造方法。
本発明のスチレン系重合体発泡粒子は、該発泡粒子の結晶化度を調整することにより相反する耐熱性と型内成形性とを両立させ、耐熱性にすぐれた発泡粒子でありながら型内成形性に優れたものである。このことにより、該発泡粒子から得られる発泡粒子成形体は発泡粒子相互の融着性に優れたものとなり、特に得られた発泡粒子成形体を高温で養生するなどの結晶化を高める操作をしなくても耐熱性に優れたものが得られる。
本発明のスチレン系重合体発泡粒子成形体は耐熱性、耐溶剤性、機械的物性に優れ、特に、機械的物性の中でも衝撃吸収性が優れるものである。
また、本発明のスチレン系重合体発泡粒子の製造方法は、相反する耐熱性と型内成形性とのバランスを保ち上記効果を有する見かけ密度の小さなスチレン系重合体発泡粒子を効率よく得ることができる。
本発明の発泡性スチレン系重合体粒子(以下、単に発泡性粒子ともいう。)は、シンジオタクチックスチレン系重合体(以下、SPSともいう。)とアタクチックスチレン系重合体(以下、APSともいう。)との混合物からなる。SPSの配合量が少なすぎる場合には本発明で所望される耐熱性、耐溶剤性を得ることができない。一方、SPSの配合量が多すぎる場合には本発明で所望される発泡性を得ることや得られる発泡粒子の良好な型内成形性を示すものとすることができない虞がある。このように耐熱性と発泡性、型内成形性とを両立させるという観点から、SPSとAPSとの混合比は重量比でSPS15〜70重量%とAPS30〜85重量%(但し、SPSとAPSとの合計量は100重量%)であり、SPS25〜60重量%とAPS40〜75重量%(但し、SPSとAPSとの合計量は100重量%)であることが好ましい。
上記GPC分析条件の詳細は以下の通りである。
使用機器:島津製作所製GPC−LC3A型
カラム:島津製作所製HSGシリーズ充填カラム(島津高速液体クロマトグラフLCカラムHSG−40とHSG−50とHSG−60とをこの順に直列に連結したもの)
カラム温度:23℃
流速:1.7ml/分
検出器:島津製作所社製示差屈折計検出機RID−4型
注入量:100μl
発泡剤の含有量が該重合体粒子100gに対して0.05モル未満の場合は、本発明で所望される見かけ密度の小さいスチレン系重合体発泡粒子(以下、単に発泡粒子ともいう。)を得ることができない。また、得られる発泡粒子を型内成形する際の発泡力が低下し、発泡粒子相互の融着性が悪くなる虞がある。一方、1モル超の場合は、発泡時の収縮が激しく、良好な発泡粒子を得ることができない。かかる観点から、該脂肪族炭化水素の含有量は該重合体粒子100gに対して0.05〜0.75モルであることが好ましく、0.05〜0.5モルであることがより好ましい。
本発明において、炭素数5〜6の脂肪族炭化水素を25重量%以上含む物理発泡剤が重合体粒子100gに対して0.05〜1モル含有されていることにより、通常使用される炭素数4のブタン発泡剤を含有してなるものと比較して、発泡性粒子の発泡時の発泡速度が遅くなり、発泡速度と樹脂の粘弾性とのバランスが保たれ、独立気泡構造の好ましい気泡形成がなされるようになると考えられる。かかる観点から、物理発泡剤中に炭素数5〜6の脂肪族炭化水素を40〜100重量%含有することが好ましく、60〜100重量%含有することがより好ましい。
発熱量(ΔHexo:Bead)が3J/gを超えるということは、SPSの結晶が充分に成長していないことを意味し、発泡粒子の潜在的な耐熱性を十分に発現させていないものとなり、該発泡粒子から得られる発泡粒子成形体において耐熱性を高める為の高温養生などの付加的な工程が必要となる。
吸熱量(ΔHendo:Bead)が3J/g未満の場合、SPSの結晶が十分に成長した場合であっても発泡粒子全体の結晶化度が低く、得られる発泡粒子成形体の耐熱性が低いものとなる。一方、吸熱量(ΔHendo:Bead)が15J/gを超える場合、発泡粒子全体の結晶化度が高すぎて、型内成形時における発泡粒子どうしの融着性が悪いものとなる虞がある。
かかる観点から、本発明の発泡粒子においては熱流束示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo: Bead)が0〜2J/gであると共に吸熱量(ΔHendo:Bead )が5 〜 15J/g( 但し、ΔHexo:Bead/ΔHendo:Bead は0.4 未満)であることが好ましい。なお、ΔHexoは結晶性樹脂の結晶化に伴う発熱量であり、ΔHendoは結晶性樹脂の結晶の融解に伴う吸熱量であることから、本発明における熱流束示差走査熱量測定により求められるΔHexo:BeadとΔHendo:Beadとの関係は、ΔHexo:Bead≦ΔHendo:Bead となる。従って、ΔHexo:Bead/ΔHendo:Beadの比が1を超えることはない。
試料をDSC装置の容器に入れ、熱処理を行わず、2℃/minの加熱速度にて40℃から300℃まで昇温する際のDSC曲線を測定する。このようにして得られたDSC曲線の一例を図1に示す。
尚、発泡粒子の発熱量(ΔHexo:Bead)は該DSC曲線の発熱ピークの低温側のベースラインから発熱ピークが離れる点を点cとし、発熱ピークが高温側のベースラインへ戻る点を点dとして、点cと点dとを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から求められる値とする。また、発泡粒子の吸熱量(ΔHendo:Bead)は、該DSC曲線の吸熱ピークの低温側のベースラインから吸熱ピークが離れる点を点eとし、吸熱ピークが高温側のベースラインへ戻る点を点fとして、点eと点fとを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から求められる値とする。
発熱ピークに対して低温側で湾曲しているベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して高温側への延長線を作図し、該延長線と発熱ピークが離れる点を点cとする。
発熱ピークに対して高温側で湾曲しているベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して低温側への延長線を作図し、該延長線と発熱ピークが交わる点を点dとする。
吸熱ピークに対して低温側で湾曲しているベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して高温側へ延長線を作図し、該延長線と吸熱ピークが離れる点を点eとする。
吸熱ピークに対して高温側で湾曲しているベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して低温側への延長線を作図し、該延長線と吸熱ピークが交わる点を点fとする。
発熱量(ΔHexo:Mold)が3J/gを超える場合、SPSの結晶が充分に成長していないことを意味し、発泡粒子成形体の潜在的な耐熱性を十分に発現されていないものとなる。
吸熱量(ΔHendo:Mold)が5J/g未満の場合、SPSの結晶化が十分に成長した場合であっても発泡粒子成形体全体の結晶化度が低いので、発泡粒子成形体に所望される耐熱性が発現しない虞がある。一方、吸熱量(ΔHendo:Mold)が18J/gを超える場合、発泡粒子成形体全体の結晶化度が高すぎて、発泡粒子どうしの融着性が悪い発泡粒子成形体になっており、機械的物性が不十分なものとなる虞がある。
Y/X≦0.65・・・(1)
(尚、XおよびYの単位はいずれも%である。)
該比(Y/X)が0.65以下であるものは、圧縮時に気泡膜が坐屈し破れる程度が高いことを意味し、気泡膜が坐屈し破れることによるエネルギー吸収効果や圧縮変形後の発泡粒子成形体からの反力の低減効果が期待でき衝撃吸収性に優れたものとなり、特に、歩行者保護バンパー芯材など高いエネルギー吸収性能が要求される用途に好適である。尚、該比(Y/X)の下限は概ね0.25である。また、該比(Y/X)は0.3〜0.6であることが特に好ましい。
独立気泡率(%)=(V1−W/d)/(V2−W/d)×100 (2)
まず、SPSとAPSとを適宜配合して押出機に供給して、溶融混練してから押出機の出口に取付けたダイからストランド状に押出し、冷却してから所望の多きさに切断してスチレン系重合体粒子(以下、単に重合体粒子ともいう。)を作製する。
次に、該重合体粒子を密閉容器内で水性媒体中に分散させ、物理発泡剤の存在下にて加熱、攪拌することにより、発泡剤を重合体粒子中に含浸させて前記発泡性粒子を形成する。なお、上記の操作にて密閉容器内への発泡剤の仕込み量の70〜80重量%が該重合体粒子中に含浸され、また、発泡剤が混合発泡剤の場合には、該混合発泡剤と略同様の組成比にて混合発泡剤が該重合体粒子中に含浸される。次に、水性媒体温度を調整して、軟化状態の発泡性粒子と水性媒体を低圧の雰囲気へ放出すれば、発泡粒子を得ることができる。尚、該重合体粒子を密閉容器内で水性媒体中に分散させ、物理発泡剤の存在下にて加熱保持することにより発泡剤を重合体粒子中に含浸させた後、水性媒体の温度を室温近くまで下げてから、発泡剤を含浸させた発泡性粒子を取り出す方法により、本発明の発泡性粒子を得ることができる。該発泡性粒子は後工程にて周知のスチーム発泡機にて加熱発泡させることにより発泡粒子とすることができる。
JIS K7121−1987の熱流束示差走査熱量測定により、重合体粒子2〜4mgを試験片としてJIS K7121−1987の3.試験片の状態調節(2)記載の条件(但し、冷却速度は10℃/min)を採用して前処理を行なった後、40℃から300℃まで10℃/分の昇温速度で加熱することによってDSC曲線を得る。得られたDSC曲線の融解ピークの頂点温度を融点とする。尚、融解ピークが2つ以上現れる場合は、最も面積の大きな融解ピークの頂点温度を融点とする。
JIS K7121−1987の熱流束示差走査熱量測定により、重合体粒子2〜4mgを試験片としてJIS K7121−1987の3.試験片の状態調節(3)記載の条件(但し、冷却速度は10℃/min)を採用して前処理を行なった後、40℃から300℃まで10℃/分の昇温速度で加熱することによってDSC曲線を得る。得られたDSC曲線の中間点ガラス転移温度として求められる値をガラス転移温度とする。
実施例1
シンジオタクチックポリスチレン(出光石油化学社製『ザレックS100』)9kgと、アタクチックポリスチレン(PSジャパン社製『HH102』Mw=26万)21kgをミキサーで混合した後、内径30mmの単軸押出機に供給して、280〜300℃の温度で溶融混合し、溶融した樹脂を押出機の出口に取付けたダイよりストランド状に押し出し、直ちに約30℃の水槽に導入して冷却後、ストランドカッターにより、重量が約1mg/個の円柱状の重合体粒子(ガラス転移温度(Tg)100℃、融点(Tm)266℃)を作成した。
発泡剤としてブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)56.25g、ペンタン(n−ペンタン80%、イソペンタン20%の混合物)40g、シクロヘキサン28.75gを用い、密度50kg/m3の発泡粒子成形体を得た他は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
シンジオタクチックポリスチレン『ザレックS100』12kgと、アタクチックポリスチレン『HH102』18kgを用いた他は、実施例1と同様に行い、重合体粒子を得た。
その後、発泡剤としてブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)15g、ペンタン(n−ペンタン80%、イソペンタン20%の混合物)20g、シクロヘキサン15gを用い、容器内容物を160℃まで30分で昇温し、160℃で60分保持した後、圧力容器内に3MPa圧力の窒素を導入しながら、圧力容器底のバルブを開放し、該容器内容物を大気中に放出させて発泡粒子を得た以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
シンジオタクチックポリスチレン『ザレックS100』12kgと、アタクチックポリスチレン(PSジャパン社製『680』Mw=20万)18kgをミキサーで混合した後、内径30mmの単軸押出機で280〜300℃の温度で溶融混合し、溶融した樹脂を押出機先端のダイよりストランド状に押し出し、直ちに約30℃の水槽に導入して冷却後、ストランドカッターにより、重量が約1mg/個の円柱状の重合体粒子(ガラス転移温度(Tg)99℃、融点(Tm)267℃)を作成した。次いで、得られた重合体粒子に発泡剤としてブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)82.5g、ペンタン(n−ペンタン80%、イソペンタン20%の混合物)42.5g、シクロヘキサン25g含浸させた他は、実施例1と同様に発泡粒子を得た。該発泡粒子を用いて密度33kg/m3の発泡粒子成形体を得た他は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
発泡剤として、ブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)25g、ペンタン(n−ペンタン80%、イソペンタン20%の混合物)50g、シクロヘキサン25gを用い、容器内容物を120℃まで30分で昇温し、120℃で60分保持した後、圧力容器内に3MPa圧力の窒素を導入しながら、圧力容器底のバルブを開放し、該容器内容物を大気中に放出させて発泡粒子を得た以外は、実施例3と同様に行った。
撹拌機付きの50リットルのオートクレーブに、イオン交換水20リットルと、難水溶性の無機系懸濁剤としての第3リン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)80gと、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業株式会社製)0.8gとを投入した。
次いで、撹拌下に、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートを45gとt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート27gと、可塑剤としてシクロヘキサン270gと硬化牛脂135gを溶解させたスチレンモノマー18kgとを投入した。
ただし、発泡性ポリスチレン用のスチーム発泡機で発泡する際に、発泡粒子の見かけ密度を調整して、それぞれ67kg/m3(比較例1)、50kg/m3(比較例2)、33kg/m3(比較例3)の密度の発泡粒子成形体を作成した。評価結果を表1に示す。
発泡剤として、ブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)50gを用い、容器内容物を100℃まで30分で昇温し、100℃で60分保持した後、圧力容器内に3MPa圧力の窒素を導入しながら、圧力容器底のバルブを開放し、該容器内容物を大気中に放出させて発泡粒子を得た以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
発泡剤としてブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)12g、ペンタン(n−ペンタン80%、イソペンタン20%の混合物)3gを用いた以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
シンジオタクチックポリスチレン『ザレックS100』30kgを内径30mmの単軸押出機で280〜300℃の温度で溶融混合し、溶融した樹脂を押出機先端のダイよりストランド状に押し出し、直ちに約30℃の水槽に導入して冷却後、ストランドカッターにより、重量が約1mg/個の円柱状の重合体粒子(ガラス転移温度(Tg)100℃、融点(Tm)269℃)を作成した。次いで、得られた重合体粒子に発泡剤としてブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)25g、ペンタン(n−ペンタン80%、イソペンタン20%の混合物)40g、シクロヘキサン35g含浸させた他は、実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
発泡剤としてブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)68g、ペンタン(n−ペンタン80%、イソペンタン20%の混合物)17gを用いた以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
発泡剤として、ブタン(n−ブタン70%、イソブタン30%の混合物)82gを用いた以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
縦300mm、横75mm、厚さ25mmの発泡粒子成形体の縦方向両端を手で持ち曲げ破断させ、破断面において発泡粒子の界面に生じた裂けを目視にて観察した。発泡粒子の全ての界面で裂けが発生している場合を0%とし、発泡粒子の界面で裂けが全く生じていない場合を100%として評価した。尚、評価は0%から100%の10%毎の10段階にて行った。
発泡粒子成形体から縦50mm、横50mm、厚み25mmの試験片を切出し、90℃で24時間加熱し、加熱前後の寸法変化率が3%以下の場合を○、3%を超える場合を×とした。
発泡粒子成形体から縦50mm、横50mm、厚み25mmの試験片を切出し、23℃で24時間、ガソリン中に浸漬させ、縦方向および横方向の体積変化率が10%以下の場合を○、縦方向および/または横方向の体積変化率が10%を超える場合を×とした。尚、APSからなる通常のポリスチレン発泡粒子成形体の場合、ガソリン中に浸漬させると瞬時に収縮、変形する。
Claims (6)
- 発泡剤を含有する発泡性粒子を発泡して得られる、シンジオタクチックスチレン系重合体(SPS)15〜70重量%とアタクチックスチレン系重合体(APS)30〜85重量%との混合物(但し、SPSとAPSとの合計量は100重量%)からなるスチレン系重合体発泡粒子であって、該発泡粒子の熱流束示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo:Bead)が0〜3J/gであると共に吸熱量(ΔHendo:Bead)が3〜15J/g(但し、ΔHexo:Bead/ΔHendo:Beadは0.4未満)であり、見かけ密度が7〜100kg/m3であり、前記発泡剤が炭素数5〜6の脂肪族炭化水素を25重量%以上含む物理発泡剤であることを特徴とする型内成形用スチレン系重合体発泡粒子。
- 前記アタクチックスチレン系重合体(APS)の重量平均分子量(MW)が16〜40万であることを特徴とする請求項1に記載の型内成形用スチレン系重合体発泡粒子。
- 前記発泡粒子の平均気泡径が40〜500μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の型内成形用スチレン系重合体発泡粒子。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の型内成形用スチレン系重合体発泡粒子を型内成形して得られるスチレン系重合体発泡粒子型内成形体であって、
該発泡粒子型内成形体の熱流束示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo:Mold)が0〜3J/gであると共に吸熱量(ΔHendo:Mold)が5〜18J/g(但し、ΔHexo:Mold/ΔHendo:Moldは0.4未満)であることを特徴とするスチレン系重合体発泡粒子型内成形体。 - スチレン系重合体発泡粒子型内成形体の独立気泡率(X)が60%以上であり、該独立気泡率(X)と該スチレン系重合体発泡粒子型内成形体の75%圧縮後の独立気泡率(Y)との関係が下記(1)式を満足することを特徴とする請求項4に記載の衝撃吸収用スチレン系重合体発泡粒子型内成形体。
Y/X≦0.65・・・(1)
(尚、XおよびYの単位はいずれも%である。) - 密閉容器内にてスチレン系重合体粒子を分散媒体中に分散させ物理発泡剤の存在下で加熱、攪拌することにより軟化状態の発泡性スチレン系重合体粒子とし、次いで該発泡性スチレン系重合体粒子を密閉容器内から低圧域へ放出するスチレン系重合体発泡粒子の製造方法において、
A.該スチレン系重合体粒子がシンジオタクチックスチレン系重合体(SPS)15〜70重量%とアタクチックスチレン系重合体(APS)30〜85重量%との混合物(但し、SPSとAPSとの合計量は100重量%)からなり、
B.該物理発泡剤が、炭素数5〜6の脂肪族炭化水素を25重量%以上含むものであり、
C.該スチレン系重合体粒子を密閉容器内にて〔スチレン系重合体粒子のガラス転移温度(Tg)〕〜〔スチレン系重合体粒子の融点(Tm)−80℃〕の温度範囲内で、熱流束示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo:Bead)が0〜3J/gであると共に吸熱量(ΔHendo:Bead)が3〜15J/g(但し、ΔHexo:Bead/ΔHendo:Beadは0.4未満)である発泡粒子が得られる時間保持することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の型内成形用スチレン系重合体発泡粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003344986A JP4782371B2 (ja) | 2003-10-02 | 2003-10-02 | スチレン系重合体発泡粒子、スチレン系重合体発泡粒子成形体及びスチレン系重合体発泡粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003344986A JP4782371B2 (ja) | 2003-10-02 | 2003-10-02 | スチレン系重合体発泡粒子、スチレン系重合体発泡粒子成形体及びスチレン系重合体発泡粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005112882A JP2005112882A (ja) | 2005-04-28 |
JP4782371B2 true JP4782371B2 (ja) | 2011-09-28 |
Family
ID=34538427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003344986A Expired - Fee Related JP4782371B2 (ja) | 2003-10-02 | 2003-10-02 | スチレン系重合体発泡粒子、スチレン系重合体発泡粒子成形体及びスチレン系重合体発泡粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4782371B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5372783B2 (ja) * | 2008-01-30 | 2013-12-18 | 積水化成品工業株式会社 | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法及び発泡成形体 |
US20170283555A1 (en) * | 2014-09-30 | 2017-10-05 | Sekisui Plastics Co., Ltd. | Amide elastomer foam particles, method for producing same, foam molded body and method for producing foam molded body |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07119306B2 (ja) * | 1988-01-13 | 1995-12-20 | 出光興産株式会社 | 熱可塑性樹脂発泡体とその製造方法 |
JPH07119307B2 (ja) * | 1989-03-23 | 1995-12-20 | 出光興産株式会社 | 熱可塑性樹脂発泡体とその製造方法 |
JPH09263650A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-10-07 | Asahi Chem Ind Co Ltd | スチレン系樹脂発泡体及びその製造方法 |
-
2003
- 2003-10-02 JP JP2003344986A patent/JP4782371B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005112882A (ja) | 2005-04-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4718597B2 (ja) | スチレン改質ポリプロピレン系樹脂粒子、発泡性スチレン改質ポリプロピレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、スチレン改質ポリプロピレン系樹脂発泡成形体 | |
JP5248630B2 (ja) | ポリオレフィン/スチレンポリマー混合物に基づく弾性成形フォームビーズ | |
KR101869577B1 (ko) | 발포성이 개선된 발포성 열가소성 비드를 제조하는 방법 | |
JP4933913B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子とその製造方法、スチレン系樹脂発泡粒子及びスチレン系樹脂発泡成形品 | |
WO2012043439A1 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子、ポリスチレン系樹脂発泡成形体及びその製造方法、断熱材、並びに緩衝材 | |
JP4769419B2 (ja) | 発泡性が改善された発泡性ビニル芳香族ポリマーに基づく組成物 | |
JP3653393B2 (ja) | 発泡性ゴム変性スチレン系樹脂組成物 | |
JP4782371B2 (ja) | スチレン系重合体発泡粒子、スチレン系重合体発泡粒子成形体及びスチレン系重合体発泡粒子の製造方法 | |
JP7405516B2 (ja) | 発泡性塩素化塩化ビニル系樹脂粒子、その発泡粒子、およびこれを用いた塩素化塩化ビニル系樹脂発泡成形体 | |
JP2018100380A (ja) | ポリスチレン系樹脂発泡性粒子及びその製法、ポリスチレン系樹脂発泡粒子及びその製法、並びに、ポリスチレン系樹脂発泡成形体及びその製法 | |
JP5986410B2 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子、ポリスチレン系樹脂発泡成形体 | |
JP3436816B2 (ja) | 発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子及びそれからなる発泡樹脂粒子及び発泡成形体 | |
JP4773007B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法 | |
JP4101379B2 (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂発泡成形体 | |
JP5809902B2 (ja) | 改質ポリプロピレン系樹脂粒子、その予備発泡粒子およびその製造方法ならびに発泡成形体の製造方法 | |
RU2799780C2 (ru) | Экспандируемая винилароматическая полимерная композиция, обладающая улучшенными механическими и изолирующими свойствами | |
JP5704831B2 (ja) | 気泡含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法 | |
JP4891586B2 (ja) | 発泡性熱可塑性樹脂粒子とその製造方法、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品 | |
JP2013072003A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形体 | |
BR112021002795A2 (pt) | composição de polímero aromático vinílico expansível com propriedades mecânicas e isolantes aprimoradas | |
JP4990814B2 (ja) | 改質ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法、予備発泡粒子及び発泡成形体。 | |
JP6209116B2 (ja) | 複合樹脂粒子とその製造方法、発泡性複合樹脂粒子、予備発泡複合樹脂粒子、及び複合樹脂発泡成形体 | |
JP2012214750A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子、ポリスチレン系樹脂発泡成形体 | |
JP2012076753A (ja) | 緩衝材とその製造方法 | |
JP2013071998A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060803 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090209 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090218 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100304 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100506 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110407 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110602 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110630 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110707 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4782371 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |