JP4891586B2 - 発泡性熱可塑性樹脂粒子とその製造方法、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品 - Google Patents

発泡性熱可塑性樹脂粒子とその製造方法、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品 Download PDF

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Description

本発明は、発泡性熱可塑性樹脂粒子とその製造方法、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品に関し、特に小粒径の発泡性熱可塑性樹脂粒子を効率よく安価に製造することができる発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法に関する。
熱可塑性樹脂からなる発泡体は、一般に、軽量で断熱性や外部からの応力の緩衝性が良好であることから、断熱材、緩衝材、芯材、食品容器などとして、幅広く利用されている。なかでも、ポリオレフィン系樹脂からなる発泡体は、耐薬品性、耐衝撃性および耐熱性が良好であるため、特に、緩衝材として好適に利用されている。
また特許文献1に記載されているように、熱可塑性樹脂を押出機に供給して溶融混錬して水中カット方式により造粒して楕円形状(卵状)の樹脂粒子を得ることが記載され、その押出機で造粒した樹脂とポリスチレン系樹脂を形成するスチレン系モノマーを水性媒体中に任意の比率で懸濁させ、これに重合触媒を加えて重合させて熱可塑性樹脂粒子を得ることが提案されている。
また特許文献2には、2種以上の樹脂を押出機にて溶融混練し、押出機先端に設けられたダイスよりストランド状に引き取り、これを切断してミニペレットを作製する方法が提案されている。
また、特許文献3には、延伸方向の寸法収縮率が50%以下の再生スチレン系樹脂ペレットを粉砕して、粒子径0.2mm〜2.5mmの再生スチレン系樹脂粒子を作製し、この再生スチレン系樹脂粒子を核として、水性媒体中に懸濁させ、重合開始剤とスチレン系単量体を前記再生スチレン系樹脂粒子に含浸させ、引き続きスチレン系単量体を加えて重合を行い、その後、含浸温度100℃以上において、発泡剤を含浸させる再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、再生発泡スチレン系樹脂に対する再生スチレン系樹脂粒子の比率が70重量%以下である再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法が提案されている。しかし、この特許文献3には、より軟質の熱可塑性樹脂を用いた場合の適用可能性に関しては示唆されていない。
特開2005−97555号公報 特開2001−302837号公報 特開2005−154600号公報
しかしながら、前述した従来技術では、生産プロセスが複雑となり、またランニングコストが高くなるという問題がある。
さらに、押出機に樹脂材料を投入し、溶融混練させることから、得られるミニペレット(発泡性熱可塑性樹脂粒子)の構成樹脂が熱劣化してしまうために、得られるミニペレットの発泡性能が低下してしまう問題がある。
また、前述した従来技術では、小粒化に限界があり、さらに、ミニペレットを作製できる樹脂が限定されてしまうなどの問題がある。特により軟質系の樹脂は小粒化が困難であった。
本発明は、生産プロセスが簡易でランニングコストが安価になり、発泡性能に優れ、樹脂材料や粒子径の選択の自由度を広げることが可能な発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、1.0mm〜7.0mmの平均粒子径を有する引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂を遠心ミルを用いて粉砕処理し、平均粒子径が0.3〜0.8mmの範囲である不定形な粉砕樹脂粒子からなる種粒子を作製し、次いで、該種粒子(A)20〜70質量部と、スチレン系モノマー(B)30〜80質量部とを水性媒体中に懸濁させ、これに重合触媒を加えて重合させて熱可塑性樹脂粒子を作製すると共に、該熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法を提供する。
本発明の製造方法において、熱可塑性樹脂が、ポリスチレン系エラストマー樹脂、ポリオレフィン系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂のいずれか1種類であることが好ましい。
本発明の製造方法において、種粒子作製時に、グラインディング・トラック方式の遠心ミルを用いて熱可塑性樹脂を粉砕することが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法により製造されたことを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子を提供する。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子において、種粒子(A)の構成樹脂が、粒子中心部よりも粒子表層部に多く存在していることが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子を加熱し、嵩密度0.01〜0.20g/cmの範囲に発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子を提供する。
また本発明は、本発明に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子を成形型内に充填し、型内発泡成形して得られた発泡成形品を提供する。
本発明によれば、引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂を粉砕処理することにより、平均粒子径の小さな種粒子が得られることから、その種粒子にポリスチレン系樹脂を重合させ、さらに発泡剤を含浸させることで、種々の粒径の発泡性熱可塑性樹脂粒子を製造することができ、特に従来法では製造が困難であった小粒径の発泡性熱可塑性樹脂粒子を効率よく製造することができる。またこの小粒径の発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させて得られる小粒径の熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、型内成形においても薄肉部への充填性が良好となり、成形精度に優れ、外観も優れた高品質な発泡成形品を得ることができる。
また、本発明によれば、引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂を粉砕処理することにより、平均粒子径が0.3〜0.8mmの範囲である不定形な粉砕樹脂粒子を作製し、これを種粒子として用いているので、この種粒子にポリスチレン系樹脂を重合させる際に種粒子が不定形で表面積が大きいことから、短時間でモノマーを重合させることができ、生産効率を高めることができる。
また、本発明は、熱可塑性樹脂を加熱せずに発泡性熱可塑性樹脂粒子とすることで、発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成する樹脂の熱劣化を防ぐことができ、発泡性能に優れた発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることができる。
本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法は、まず、引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂を粉砕処理し、平均粒子径が0.3〜0.8mmの範囲である不定形な粉砕樹脂粒子からなる種粒子を作製する。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の一成分となる種粒子の材料としては、引張伸びが50%以上である各種の熱可塑性樹脂を用いることができるが、本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡成形品とした場合に、緩衝性などの機械的強度に優れている点から、ポリスチレン系エラストマー樹脂、ポリオレフィン系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂のいずれかとすることが望ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−エチレンとα−オレフィンとのコポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、アイオノマーなどエチレンと極性モノマーとのコポリマー、プロピレン単独重合体、プロピレンとα−オレフィンとのランダム共重合体、プロピレン単独重合体のマトリックス中に約20%までのエチレン−プロピレンゴム(EPR)を含むインパクト共重合体(ブロック共重合体ともいう)、ポリブテン−1などが挙げられる。また、スチレン系エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン共重合体、SBSの水添物、SISの水添物等が挙げられる。
また、前記熱可塑性ウレタン系樹脂としては、ソフトセグメントが、アジペート型エステルタイプ、エーテルタイプ、カプロラクトンタイプ、ポリ炭酸タイプが挙げられる。
本発明の製造方法において、前記種粒子は、1.0mm〜7.0mmの平均粒子径を有する引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂を粉砕機によって粉砕処理することが望ましい。前記熱可塑性樹脂を粉砕処理する方法としては、例えば、せん断式や衝撃式の粉砕機を用いて行う方法が挙げられるが、粉砕機による粉砕であれば特に限定されるものではない。
この粉砕処理において、遠心ミルを使用する方法が好ましい。この装置はブラストロータやウイングビータなどの回転刃を使用してせん断の力で樹脂を小粒化し、外側にある一定の粒径の穴が無数に開いてあり、その穴以下に粉砕されれば、その穴を通るといった装置になっている。このような装置であれば、粒度分布についても、外側の穴径以上の粒径を防ぐことが出来るので、かなりシャープな分布をもった粒度の種粒子作製が可能になる。その結果、小粒径で粒の揃った熱可塑性樹脂予備発泡粒子が得られ、この熱可塑性樹脂予備発泡粒子を用いることで、型内発泡成形において、より細い部分の成形も可能になり、型内発泡成形が可能な形状や寸法の範囲を広げることができる。
前述した粉砕機を用いて粉砕処理する場合、熱可塑性樹脂の引張伸びが50%未満であると、粉砕機でカットする際に、樹脂が砕けて、得られる粉砕樹脂粒子の平均粒子径が0.3mm未満のものが多く生成してしまう。引張伸びは、好ましくは100%以上であり、より好ましくは200%以上であり、最も好ましくは400%以上である。
また、粉砕処理して得られる粉砕樹脂粒子の形状は、不定形となる。なお、この不定形の形状について、本発明では、真球状、真楕円状、円柱状ではなく、個々の粒子が全く異なった形になっている状態を指す。また、粉砕樹脂粒子は不定形であるため表面積が大きい粒子となっている。
また、この粉砕処理において、1.0mm〜7.0mmの平均粒子径を有する引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂を遠心ミルを使用して粉砕処理することにより、不定形な0.3〜0.8mmの平均粒子径の種粒子を効率よく得ることができる。この種粒子は、一般的なストランドカットや水中カットでミニペレットを作製した時より、不定形であるために表面積が大きくなり、その結果、ポリスチレン系樹脂を形成するスチレン系モノマーとの重合が促進される。前記熱可塑性樹脂の平均粒子径が1.0mm未満であると、粉砕機にて粉砕した際に、粉砕されない状態のまま粉砕機から排出され、結果、表面積の小さいものとなり好ましくない。一方、前記熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径が7.0mmを超えると、粉砕機にて粉砕した際に、目的の粒子径にするために粉砕機内に滞留する時間が長くなり、結果、摩擦による発熱で樹脂粒子同士の合着が起き好ましくない。
前記粉砕処理によって、平均粒子径が0.3〜0.8mmの範囲である不定形な粉砕樹脂粒子からなる種粒子を作製する。この種粒子の平均粒子径が0.3mm未満であると、スチレン系モノマーと重合させた後の粒子径が小さくなりすぎて、結果、発泡剤を含浸させた樹脂粒子の発泡剤の逸散が速くなる。そのことで発泡倍数のバラツキ等の問題が生じるので好ましくない。一方、この種粒子の平均粒子径が0.8mmを超えると、スチレン系モノマーと重合させた後の粒子径が大きくなりすぎて、結果、発泡粒子も大きくなり、型内成形においての充填性が低下して好ましくない。
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の他の成分となるポリスチレン系樹脂としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン等のスチレン系モノマーに由来する樹脂が挙げられる。更に、ポリスチレン系樹脂は、スチレン系モノマーと、スチレン系モノマーと共重合可能な他のモノマーとの共重合体であってもよい。他のモノマーとしては、ジビニルベンゼンのような多官能性モノマーや、(メタ)アクリル酸ブチルのような構造中にベンゼン環を含まない(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が例示される。これら他のモノマーは、実質的にポリスチレン系樹脂に対して5質量%を超えない範囲で使用してもよい。なお、本明細書では、スチレン及びスチレンと共重合可能なモノマーもスチレン系モノマーと称している。
前記種粒子は、熱可塑性樹脂を粉砕処理した粉砕樹脂粒子をそのまま使用しても良いが、この粉砕樹脂粒子を、例えば篩を用いたスクリーニングや風力選別などを用いて所望の粒度範囲の粒子を分取し、種粒子として用いてもよい。
次に、前記種粒子(A)20〜70質量部と、スチレン系モノマー(B)30〜80質量部とを水性媒体中に懸濁させ、これに重合触媒を加えて重合させて熱可塑性樹脂粒子を作製すると共に、該熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る。
この重合工程において、スチレン系モノマー(B)の配合量が80質量部より多いと、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡成形品の耐薬品性及び耐衝撃性が低下するため好ましくない。一方、スチレン系モノマー(B)の配合量が30質量%より少ないと、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡成形品の剛性が低下するため好ましくない。このスチレン系モノマー(B)の配合量は、40〜70質量部の範囲がより好ましい。
この重合工程において、スチレン系モノマー(B)は、種粒子(A)に含浸させるために、水系媒体に連続的にあるいは断続的に添加できる。スチレン系モノマーは、水性媒体中に徐々に添加していくのが好ましい。水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、アルコール)との混合媒体が挙げられる。
この重合工程において、種粒子(A)とスチレン系モノマー(B)以外に、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、タルク、珪酸カルシウム、エチレンビスステアリン酸アミド、メタクリル酸エステル系共重合体等の発泡核剤、合成あるいは天然に産出される二酸化ケイ素等の充填剤、ヘキサブロモシクロドデカン、トリアリルイソシアヌレート6臭素化物等の難燃剤、ジイソブチルアジペート、流動パラフィン、グリセリンジアセトモノラウレート、やし油等の可塑剤、カーボンブラック、グラファイト等の着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。
また、重合開始剤としては、スチレン系モノマーの重合に汎用されている重合開始剤を使用できる。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−アミルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。なお、重合開始剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合開始剤の水性媒体中への添加要領としては、特に限定されないが、下記要領で行なうことが好ましい。即ち、スチレン系モノマーの使用量が使用総量の90質量%に達するまでに、重合開始剤を、熱可塑性樹脂粒子及びスチレン系モノマーの使用総量の0.02〜2.0質量%添加することが好ましい。重合開始剤は、より好ましくは使用総量の85質量%、特に80質量%に達するまでに添加することが好ましい。また、より好ましい重合開始剤の添加量は、スチレン系モノマーの使用総量に対して、0.10〜1.50質量%である。
前記重合工程により形成された熱可塑性樹脂粒子に、発泡剤を含浸させる方法は、使用する発泡剤の種類に応じて適宜変更可能である。例えば、熱可塑性樹脂粒子が分散している水性媒体中に発泡剤を圧入して熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法、熱可塑性樹脂粒子を回転混合機に供給し、この回転混合機内に発泡剤を圧入して熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法が挙げられる。なお、熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させる温度は、通常、50〜140℃である。
熱可塑性樹脂粒子に含浸させる発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル等の揮発性発泡剤が挙げられる。発泡剤は、単独で用いてもよいし、2種類以上併用してもよい。発泡剤の添加量としては、熱可塑性樹脂粒子100質量部に対して5〜25質量部の範囲が好ましい。更に、発泡助剤を発泡剤と共に用いてもよい。このような発泡助剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、D−リモネン等の溶剤、ジイソブチルアジペート、ジアセチル化モノラウレート、やし油等の可塑剤(高沸点溶剤)が挙げられる。なお、発泡助剤の添加量としては、熱可塑性樹脂粒子100質量部に対して0.1〜2.5質量部が好ましい。
熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させることで、本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子が製造される。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子には、結合防止剤、融着促進剤、帯電防止剤、展着剤等の表面処理剤を添加してもよい。結合防止剤は、改質樹脂粒子を予備発泡させる際の熱可塑性樹脂予備発泡粒子同士の合着を防止する役割を果たす。ここで、合着とは、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の複数個が合一して一体化することをいう。具体例としては、タルク、炭酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、水酸化アルミニウム、エチレンビスステアリン酸アミド、第三リン酸カルシウム、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
融着促進剤は、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を二次発泡成形する際の熱可塑性樹脂予備発泡粒子同士の融着を促進させる役割を果たす。具体例としては、ステアリン酸、ステアリン酸トリグリセリド、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸ソルビタンエステル等が挙げられる。
帯電防止剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ステアリン酸モノグリセリド等が挙げられる。
展着剤としては、ポリブテン、ポリエチレングリコール、シリコーンオイル等が挙げられる。
なお、前記表面処理剤の総添加量は、樹脂粒子100質量部に対して0.01〜2.0質量部が好ましい。
前述した製造方法により得られた本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子は、平均粒子径が0.33mm〜1.37mmの範囲であり、好ましくは0.50mm〜0.90mmの範囲である。この平均粒子径が0.33mm未満であると、発泡剤の逸散が速くなり、そのことで発泡倍数のバラツキ等の問題が生じるので好ましくない。一方、平均粒子径が1.37mmを超えると、発泡粒子も大きくなるので、型内成形においての充填性が低下して好ましくない。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子は、種粒子(A)の構成樹脂が、粒子中心部よりも粒子表層部に多く存在していることが好ましい。このような構造になっていることで、引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂が高比率で粒子表面に存在することとなり、優れた耐衝撃性、耐薬品性を生じさせることとなる。
この発泡性熱可塑性樹脂粒子は、水蒸気等の加熱媒体を用いて加熱し、所定の嵩密度に予備発泡させて、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得ることができる。
更に、この熱可塑性樹脂予備発泡粒子を成形機の型内に充填し、加熱して二次発泡させ、熱可塑性樹脂予備発泡粒子同士を融着一体化させることによって所望形状を有する発泡成形品を得ることができる。
前記成形機としては、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子から発泡成形品を製造する際に用いられる成形機を用いることができるが、これに限らない。
熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、0.01〜0.20g/cmの嵩密度を有する。好ましい嵩密度は、0.014〜0.15g/cmである。嵩密度が0.010g/cmより小さいと、発泡粒子の独立気泡率が低下して、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を発泡させて得られる発泡成形品の強度が低下するため好ましくない。一方、0.20g/cmより大きいと、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を発泡させて得られる発泡成形品の質量が増加するので好ましくない。
熱可塑性樹脂予備発泡粒子の形態は、その後の二次発泡に影響を与えないものであれば、特に限定されない。例えば、真球状、楕円球状(卵状)、円柱状、角柱状等が挙げられる。この内、型内への充填が容易である真球状、楕円球状が好ましい。
前記のようにして得られた発泡成形品は、車輛用バンパーの芯材、ドア内装緩衝材等の車輛用緩衝材、電子部品、各種工業資材、食品等の搬送容器等の各種用途に用いることができる。特に、車輛用緩衝材として好適に用いることができる。
本発明によれば、熱可塑性樹脂を粉砕処理することにより、平均粒子径の小さな種粒子が得られることから、その種粒子にポリスチレン系樹脂を重合させ、さらに発泡剤を含浸させることで、種々の粒径の発泡性熱可塑性樹脂粒子を製造することができ、特に従来法では製造が困難であった小粒径の発泡性熱可塑性樹脂粒子を効率よく製造することができる。またこの小粒径の発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させて得られる小粒径の熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、型内成形においても薄肉部への充填性が良好となり、成形精度に優れ、外観も優れた高品質な発泡成形品を得ることができる。
また、本発明によれば、引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂を粉砕処理することにより、平均粒子径が0.3〜0.8mmの範囲である不定形な粉砕樹脂粒子を作製し、これを種粒子として用いているので、この種粒子にポリスチレン系樹脂を重合させる際に種粒子が不定型で表面積が大きいことから、短時間でモノマーを重合させることができ、生産効率を高めることができる。
また、本発明は、熱可塑性樹脂を加熱せずに発泡性熱可塑性樹脂粒子とすることで、発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成する樹脂の熱劣化を防ぐことができ、発泡性能に優れた発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることができる。
本発明に係る実施例1〜8、及び比較のために従来法による比較例1〜4によって、それぞれ発泡性熱可塑性樹脂粒子を製造し、これを予備発泡させて熱可塑性樹脂予備発泡粒子とし、更にこの熱可塑性樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形して発泡成形品を製造し、粉砕後の平均粒子径、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度と発泡成形品の融着率、樹脂の引張伸びを測定し、比較した。粉砕後の平均粒子径、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度、発泡成形品の融着率、樹脂の引張伸びは、次の要領で測定した。
<平均粒子径>
粉砕樹脂粒子(種粒子)、発泡性熱可塑性樹脂粒子、粉砕処理前の樹脂粒子の平均粒子径は下記の要領で測定する。試料約50〜100gをロータップ型篩振とう機(飯田製作所社製)を用いて、ふるい目開き4.00mm、目開き3.35mm、目開き2.80mm、目開き2.36mm、目開き2.00mm、目開き1.70mm、目開き1.40mm、目開き1.18mm、目開き1.00mm、目開き0.85mm、目開き0.71mm、目開き0.60mm、目関き0.50mm、目開き0.425mm、目開き0.355mm、目開き0.300mm、目開き0.250mm、目開き0.212mm、目開き0.180mmのJIS標準ふるいで10分間分級し、ふるい網上の試料重量を測定し、その結果から得られた累積重量分布曲線を元にして累積重量が50%となる粒子径(メディアン径)を平均粒子径と称する。
<嵩密度>
熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度は下記の要領で測定する。まず、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を500cmメスシリンダ内に500cmの目盛りまで充填する。なお、メスシリンダを水平方向から目視し、熱可塑性樹脂予備発泡粒子が一粒でも500cmの目盛りに達しているものがあれば、その時点で熱可塑性樹脂予備発泡粒子のメスシリンダ内への充填を終了する。次に、メスシリンダ内に充填した熱可塑性樹脂予備発泡粒子の質量を少数点以下2位の有効数字で秤量し、その質量をW(g)とする。そして、下記式により熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度を算出する。
嵩密度(g/cm)=W/500
<融着率>
縦400mm×横300mm×高さ50mmの直方体形状の発泡成形品の表面にカッターで横方向に長さ300mm、深さ5mmの切り込み線を入れ、この切り込み線に沿って発泡成形品を二分割した。そして、発泡成形品の分割面において、発泡粒子内で破断している発泡粒子数(a)と、発泡粒子間の界面で破断している発泡粒子数(b)を測定し、下記式に基づいて融着率を算出した。
融着率(%)=100×(a)/〔(a)+(b)〕
<樹脂の引張伸び>
試験片の作製として、150mm(W)×150mm(L)×1.0mm(t)のスペーサー内に樹脂を入れて、熱プレス機を用いて、210℃で7分間予熱し、その後加圧10回行い脱泡し、次に12〜15MPaで2分間加圧し、その後冷却を行い、150mm(W)×150mm(L)×1.0mm(t)のサンプルを得た。そのサンプルをJIS K6251のダンベル状1号試験片に打ち抜き、試験片を3つ作製した。
その試験片を、テンシロン万能試験機 UCT−10T(オリエンテック社製)で、引張速度10mm/min、つかみ具間隔70mm、温度23℃、試験片の数3個で引張伸びを測定した。引張伸びは次式により算出する。
引張伸び(%)=100×(L1−L0)/L0
L0:試験前のつかみ具間距離(mm)
L1:切断時のつかみ具間距離(mm)
なお、引張伸びが400%でも切断しなかった場合、引張伸び400%以上とする。
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(日本ユニカー社製 商品名「NUC−3221」、酢酸ビニル含有量:5質量%、融点:107℃、メルトフローレート:0.5g/10分、密度:0.93g/cm)を三井鉱山社製のCUM300型遠心ミル(グラインディング・トラック方式、0.6mmの目皿)を用いて粉砕処理し、平均粒子径0.3mmのEVA樹脂製の種粒子を得た。得られた種粒子の拡大図を図1に示す。図示したように、得られた種粒子は、多数の凹凸を有し、不定形であった。
攪拌機付の100リットルのオートクレーブ中に、70℃の水100質量部、ピロリン酸マグネシウム0.8質量部及びドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.02質量%を攪拌しながら供給して水性媒体とした。しかる後、水性媒体中に前記EVA樹脂製の種粒子40質量部を攪拌しながら懸濁させた。
そして、水性媒体を85℃に加熱した上で、下記の工程を行なった。
重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.15質量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート0.01質量部、並びに、架橋剤としてジクミルパーオキサイド0.25質量部をスチレンモノマー(St)20質量部に溶解させて第一スチレン系モノマーを作製した。
また、スチレンモノマー(St)40質量部に気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド0.05質量部を溶解させて第二スチレン系モノマーを作製した。
そして、第一スチレン系モノマーを一時間当たり10質量部の割合で前記水性媒体中に連続的に滴下し、スチレンモノマー、重合開始剤及び架橋剤を種粒子中に含浸させながら、スチレンモノマーを種粒子中にて重合させた。
次に、第一スチレン系モノマーの水性媒体への添加が終了した後、第二スチレン系モノマーを水性媒体中に一時間当たり20質量部の割合で連続的に滴下して、スチレンモノマー及び気泡調整剤を樹脂粒子中に含浸させながら、スチレンモノマーを樹脂粒子中にて重合させた。
更に、水性媒体を攪拌しつつ、第二スチレン系モノマーの水性媒体への滴下が終了してから1時間放置した後、水性媒体を140℃に加熱して3時間保持した。しかる後、重合容器を冷却してグラフト重合した熱可塑性樹脂粒子を得た。
次に、攪拌機付の100リットルのオートクレーブ中に、グラフト重合した熱可塑性樹脂粒子100質量部、水1.0質量部、ステアリン酸モノグリセリド0.15質量部及びジイソブチルアジペート0.5質量部を供給して回転させながら常温でブタン14質量部を圧入した。そして、回転混合機内を70℃に昇温して4時間保持した後に25℃まで冷却して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。その時の攪拌速度は150回転/分とした。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を直ちに予備発泡機(積水工機製作所社製 商品名「SKK−70」)に供給し、0.03MPaの圧力の水蒸気を用いて予備発泡させて嵩密度0.03g/cmの熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。
次に、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を室温で7日間放置した後、成形機(積水工機製作所社製 商品名「ACE−3SP」)の成形型内に充填した。そして、成形型内に水蒸気を供給して熱可塑性樹脂予備発泡粒子を二次発泡させて、縦400mm×横300mm×高さ50mmの直方体形状の発泡成形品を製造した。製造した発泡成形品の融着率をそれぞれ測定した。結果を表1に記す。
(実施例2)
三井鉱山社製のCUM300型遠心ミル(グラインディング・トラック方式、0.8mmの目皿)を使用し、平均粒子径0.6mmのEVA樹脂製の種粒子を得たこと以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品を得た。
実施例2で用いた種粒子は不定形であった。また、この種粒子の拡大図を図2に示す。
実施例2で得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度及び発泡成形品の融着率をそれぞれ測定し、結果を表1に記す。
(実施例3)
三井鉱山社製のCUM300型遠心ミル(グラインディング・トラック方式、1.0mmの目皿)を使用し、平均粒子径0.8mmのEVA樹脂製の種粒子を得たこと以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品を得た。
実施例3で用いた種粒子は不定形であった。
実施例3で得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度及び発泡成形品の融着率をそれぞれ測定し、結果を表1に記す。
(実施例4)
三井鉱山社製のCUM300型遠心ミルを使用し、平均粒子径0.6mmのEVA樹脂製の種粒子を得、水性媒体中に懸濁させた種粒子を20質量部としたこと、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.25質量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート0.02質量部、並びに、架橋剤としてジクミルパーオキサイド0.15質量部をスチレンモノマー30質量部に溶解させて第一スチレン系モノマーを作製し、第一スチレン系モノマーを一時間当たり10質量部の割合で水性媒体中に滴下したこと、スチレンモノマー50質量部に気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド0.14質量部を溶解させて第二スチレン系モノマーを作製し、第二スチレン系モノマーを一時間当たり15質量部の割合で水性媒体中に滴下したこと以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品を得た。
実施例4で得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度及び発泡成形品の融着率をそれぞれ測定し、結果を表1に記す。
(実施例5)
三井鉱山社製のCUM300型遠心ミルを使用し、平均粒子径0.6mmのEVA樹脂製の種粒子を得、水性媒体中に懸濁させたEVA樹脂製の種粒子を70質量部としたこと、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.10質量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート0.01質量部、並びに、架橋剤としてジクミルパーオキサイド0.25質量部をスチレンモノマー10質量部に溶解させて第一スチレン系モノマーを作製し、第一スチレン系モノマーを一時間当たり5質量部の割合で水性媒体中に滴下したこと、スチレンモノマー20質量部に気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド0.05質量部を溶解させて第二スチレン系モノマーを作製し、第二スチレン系モノマーを一時間当たり10質量部の割合で水性媒体中に滴下したこと以外は実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品を得た。
実施例5で得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度及び発泡成形品の融着率をそれぞれ測定し、結果を表1に記す。
(実施例6)
実施例2で得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を、予備発泡機に投入し、0.04MPaの圧力の水蒸気を用いて予備発泡させることにより、嵩密度0.015g/cmの熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。その後、実施例1と同様にして、発泡成形品を得た。発泡成形品の融着率を測定し、結果を表1に記す。
(実施例7)
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(日本ユニカー社製 商品名「TUF−2032」、融点:125℃、メルトフローレート:0.9g/10分、密度:0.923g/cm)を三井鉱山社製のCUM300型遠心ミルを使用し、平均粒子径0.6mmのLLDPE製の種粒子を得た。得られた種粒子の拡大図を図3に示す。図示したように、得られた種粒子は、多数の凹凸を有し、不定形であった。
実施例1と同一の重合装置を用い、この重合装置の重合容器内に、70℃の水100質量部、ピロリン酸マグネシウム0.8質量部及びドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.02質量部をV型パドル翼で攪拌しながら供給して水性媒体とした。しかる後、水性媒体中に前記LLDPE製の種粒子35質量部を攪拌しながら懸濁させた。そして、水性媒体を125℃に加熱した上で、下記の工程を行なった。
一方、スチレンモノマー20質量部に重合開始剤としてジクミルパーオキサイド0.15質量部を溶解させて第一スチレン系モノマーを作製した。
そして、第一スチレン系モノマーを一時間当たり10質量部の割合で前記水性媒体中に連続的に滴下し、スチレンモノマー及び重合開始剤をLLDPE製の種粒子中に含浸させながら、スチレンモノマーを種粒子中にて重合させた。
次に、第一スチレン系モノマーの水性媒体への添加が終了した後、スチレンモノマー45質量部を水性媒体中に一時間当たり15質量部の割合で連続的に滴下して、スチレンモノマーを樹脂粒子中に含浸させながら、スチレンモノマーを樹脂粒子中にて重合させた。なお、このスチレンモノマーは、表1において、便宜上、第二スチレン系モノマーの欄に記載した。
更に、水性媒体を攪拌しつつ、スチレンモノマーの水性媒体への滴下が終了してから1時間放置した後、水性媒体を140℃に加熱して1時間保持した。しかる後、重合容器を冷却して熱可塑性樹脂粒子を得た。
続いて、実施例1と同一のオートクレーブ中に、熱可塑性樹脂粒子100質量部、ステアリン酸モノグリセリド0.15質量部及びジイソブチルアジペート0.5質量部を供給して回転させながら常温でブタン14質量部を圧入した。そして、回転混合機内を80℃に昇温して3時間保持した後に25℃まで冷却して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子は、水蒸気を用いて直ちに予備発泡させて嵩密度0.06g/cmの熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。
次に、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を室温で7日間放置した後、成形機(積水工機製作所社製 商品名「ACE−3SP」)の成形型内に充填した。そして、成形型内に水蒸気を供給して熱可塑性樹脂予備発泡粒子を二次発泡させて、縦400mm×横300mm×高さ50mmの直方体形状の発泡成形品を製造した。製造した発泡成形品の融着率を測定した。結果を表1に記す。
(実施例8)
ポリスチレン系エラストマー樹脂(旭化成ケミカルズ社製 商品名「SS9000」、メルトフローレート:2.7g/10分)を三井鉱山社製のCUM300型遠心ミル(グラインディング・トラック方式、0.8mmの目皿)を用いて、平均粒子径0.6mmの樹脂を得た。得られた種粒子の拡大図を図4に示す。図示したように、得られた種粒子は、多数の凹凸を有し、不定形であった。
攪拌機付の100リットルのオートクレーブ中に、70℃の水100質量部、ピロリン酸マグネシウム0.8質量部及びドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.02質量%を攪拌しながら供給して水性媒体とした。しかる後、水性媒体中に前記種粒子40質量部を攪拌しながら懸濁させた。
そして、水性媒体を85℃に加熱した上で、下記の工程を行なった。
重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.15質量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート0.01質量部をスチレンモノマー(St)20質量部に溶解させて第一スチレン系モノマーを作製した。
また、スチレンモノマー(St)40質量部に気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド0.05質量部を溶解させて第二スチレン系モノマーを作製した。
そして、第一スチレン系モノマーを一時間当たり10質量部の割合で前記水性媒体中に連続的に滴下し、スチレンモノマー、重合開始剤をスチレン系エラストマー樹脂粒子中に含浸させながら、スチレンモノマーをスチレン系エラストマー樹脂製の種粒子中にて重合させた。
次に、第一スチレン系モノマーの水性媒体への添加が終了した後、第二スチレン系モノマーを水性媒体中に一時間当たり20質量部の割合で連続的に滴下して、スチレンモノマー及び気泡調整剤を種粒子中に含浸させながら、スチレンモノマーを種粒子中にて重合させた。
更に、水性媒体を攪拌しつつ、第二スチレン系モノマーの水性媒体への滴下が終了してから1時間放置した後、水性媒体を140℃に加熱して3時間保持した。しかる後、重合容器を冷却して熱可塑性樹脂粒子を得た。
次に、攪拌機付の100リットルのオートクレーブ中に、前記熱可塑性樹脂粒子100質量部、水1.0質量部、ステアリン酸モノグリセリド0.15質量部及びジイソブチルアジペート0.5質量部を供給して回転させながら常温でブタン14質量部を圧入した。そして、回転混合機内を70℃に昇温して4時間保持した後に25℃まで冷却して発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。その時の攪拌速度は150回転/分とした。
得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子を直ちに予備発泡機(積水工機製作所社製 商品名「SKK−70」)に供給し、0.03MPaの圧力の水蒸気を用いて予備発泡させて嵩密度0.03g/cmの熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。
次に、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を室温で7日間放置した後、成形機(積水工機製作所社製 商品名「ACE−3SP」)の成形型内に充填した。そして、成形型内に水蒸気を供給して熱可塑性樹脂予備発泡粒子を二次発泡させて、縦400mm×横300mm×高さ50mmの直方体形状の発泡成形品を製造した。製造した発泡成形品の融着率を測定した。結果を表1に記す。
(比較例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(日本ユニカー社製 商品名「NUC−3221」、酢酸ビニル含有量:5質量%、融点:107℃、メルトフローレート:0.5g/10分、密度:0.93g/cm)をφ65mmの単軸押出機に供給して溶融混錬して押出機先端に装備した成形型(ノズル径φ0.6mmの240穴)を用い、水中カット方式により作製した種粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品を得た。
比較例1で用いた種粒子は、平均粒子径0.9mmであった。この種粒子の拡大図を図5に示す。図示したように、比較例1で用いた種粒子は、凹凸が少ない略球状であった。
この比較例1で得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子の嵩密度及び発泡成形品の融着率をそれぞれ測定し、結果を表2に記す。
(比較例2)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(日本ユニカー社製 商品名「NUC−3221」、酢酸ビニル含有量:5質量%、融点:107℃、メルトフローレート:0.5g/10分、密度:0.93g/cm)をφ65mmの単軸押出機に供給して溶融混錬して押出機先端に装備した成形型(ノズル径φ0.6mmの240穴)を用い、水中カット方式により、作製した種粒子を用いたこと以外は実施例6と同様にして熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品を得た。
比較例2で用いた種粒子は、平均粒子径0.9mmであった。
(比較例3)
ポリスチレン系エラストマー樹脂(旭化成ケミカルズ社製 商品名「SS9000」、メルトフローレート:2.7g/10分)を比較例1と同様に造粒したが、カット後にペレット同士が合着を起こし、良好なミニペレットが出来なかった。
(比較例4)
ポリスチレン系エラストマー樹脂(旭化成ケミカルズ社製 商品名「SS9000」、メルトフローレート:2.7g/10分)をφ30mmの単軸押出機に供給して溶融混錬して押出機先端に装備した成形型(ノズル径φ1.0mmの9穴)比較例1と同様に造粒したが、カット後にペレット同士が合着を起こし、良好なミニペレットが出来なかった。
(比較例5)
ポリスチレン(東洋スチレン社製、商品名「HRM18」、引張伸び1%)を用いて粉砕処理したところ、使用した粉砕機では、粉砕機でカットする際に、樹脂が砕けて、平均粒子径0.25mmの小径の種粒子しか作製できなかった。この粒子を用いた以外は、実施例5と同様にして、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品を得た。種粒子の粒子径が小さかったために、スチレンモノマーを重合させた後の粒子径も小さく、発泡倍数のバラツキが大きくなり、これによって発泡成形品の融着率が低下したものしか出来なかった。
Figure 0004891586
Figure 0004891586
表1,2に記したように、本発明に係る実施例1〜8に関しては、粉砕機により小粒化した熱可塑性樹脂を、ポリスチレン系樹脂を形成するスチレン系モノマーにてグラフト重合し、その後発泡剤を含浸させ熱可塑性樹脂粒子を予備発泡させたが、複雑な型内成形においても小粒により充填性が良好であった。
また、得られた発泡成形品は、融着性が良好であった。
実施例1で作製した種粒子の拡大図である。 実施例2で作製した種粒子の拡大図である。 実施例7で作製した種粒子の拡大図である。 実施例8で作製した種粒子の拡大図である。 比較例1で作製した種粒子の拡大図である。

Claims (7)

  1. 1.0mm〜7.0mmの平均粒子径を有する引張伸びが50%以上の熱可塑性樹脂を遠心ミルを用いて粉砕処理し、平均粒子径が0.3〜0.8mmの範囲である不定形な粉砕樹脂粒子からなる種粒子を作製し、次いで、該種粒子(A)20〜70質量部と、スチレン系モノマー(B)30〜80質量部とを水性媒体中に懸濁させ、これに重合触媒を加えて重合させて熱可塑性樹脂粒子を作製すると共に、該熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
  2. 熱可塑性樹脂が、ポリスチレン系エラストマー樹脂、ポリオレフィン系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂のいずれか1種類であることを特徴とする請求項1に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
  3. 種粒子作製時に、グラインディング・トラック方式の遠心ミルを用いて熱可塑性樹脂を粉砕することを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法により製造されたことを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子。
  5. 種粒子(A)の構成樹脂が、粒子中心部よりも粒子表層部に多く存在していることを特徴とする請求項に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
  6. 請求項4又は5に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子を加熱し、嵩密度0.01〜0.20g/cmの範囲に発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
  7. 請求項4〜のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を成形型内に充填し、型内発泡成形して得られた発泡成形品。
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