JPS63170434A - 耐熱性架橋塩化ビニリデン系樹脂型内発泡成形体 - Google Patents

耐熱性架橋塩化ビニリデン系樹脂型内発泡成形体

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JPS63170434A
JPS63170434A JP62000943A JP94387A JPS63170434A JP S63170434 A JPS63170434 A JP S63170434A JP 62000943 A JP62000943 A JP 62000943A JP 94387 A JP94387 A JP 94387A JP S63170434 A JPS63170434 A JP S63170434A
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foam
resin
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JP62000943A
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Akira Fujie
富士栄 昭
Nobuo Miura
信雄 三浦
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 不発明は新規な耐熱性に優れた架橋塩化ビニリデン系樹
脂型内発泡成形体に関するものである。
さらに詳しくいえば、本発明は、断熱材や緩衝材などと
して好適な、高いガラス転移点を有する非品性架橋塩化
ビニリデン系共重合体を基材樹脂とする熱変形性の改善
された型内発泡成形体に関するものである。
従来の技術 従来、均一微細な独立気泡を有する合成樹脂発泡体は断
熱性や緩衝性などに優れていることから、その基材樹脂
の有する物性に応じて徨々の用途に使用されてきた。
他方、合成樹脂の付加価値を同上する目的で種々の研究
がなされておシ、その1つとして1発泡体のもつ機能に
着目し、合成樹脂の発泡に関する研究が、近年盛んに行
われるようになシ、その結果、多くの樹脂が発泡可能に
なるとともに、発泡技術が大きく進展してきている。そ
の中にあって。
塩化ビニリデン系樹脂はガスバリアー性や難燃性に優れ
るなどの特性を有することから、その特性を活かした発
泡体が期待されているものの、一般に(1)樹脂を溶融
加工する加工温度と、分解反応が進む分解温度とが接近
しすぎているため、押出加工工程において樹脂の熱分解
が起きやすい、(2)バリアー性が高く、樹脂への発泡
剤の含浸が困難である、(3)発泡温度近辺における樹
脂の粘弾性の温度に対する依存性が大きいので、発泡条
件の調整が難しい、などの欠点を有するために、熱分解
を起こさずに高度に発泡した良好均質な発泡体を得るこ
とは極めて困難であった。
こうした状況下にあって、最近実質的に非品性の塩化ビ
ニリデン系樹脂から成る発泡性粒子、及び多泡質発泡粒
子の多数個がたがいに融着して形成された発泡成形体が
提案されている(特開昭60−125649号公報、特
開昭60−127333号公報)。
これらの提案における技術は、塩化ビニリデン系樹脂の
もつ特性、すなわち難燃性、耐油・耐薬品性、ガスバリ
アー性、機械的強度などを生かした発泡体を可能にし、
かつ低い熱伝導率を長期にわたって維持しうるという断
熱性に優れた発泡体を実現しうる画期的なものであった
しかしながら、この従来技術においては、基材樹脂とし
てガラス転移点(Tg)の低い塩化ビニリデン系樹脂が
用いられているために、それから得られた発泡体は雰囲
気温度によっては気泡内の気体が膨張又は収縮して、そ
の寸法が変化したり、あるいはこの変化によシ発泡体を
構成する気泡膜に永久変形を起こしたシする上に、特に
高温の際には雰囲気温度による二次膨張をきたし、著し
く変形しやすいという重大な欠点があった。その結果、
該発泡体は優れた断熱性能を有するにもかかわらず、用
途の制限を免れなかった。
このように、塩化ビニリデン系樹脂の発泡体に関しては
、十分に満足しうるものは、いまだに見い出さnていな
いのが実情である。
発明が解決しようとする問題点 不発明は、このような事情のもとで、塩化ビニリデン系
樹脂の本来有する特性1例えばガスバリアー性、難燃性
、耐油・耐薬品性、機械的強度などを保持し、かつ低い
熱伝導性を長期にわたって維持しうるという優れた断熱
性能を有する上に、熱変形性が著しく改善された塩化ビ
ニリデン系樹脂型内発泡成形体を提供することを目的と
してなされたものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、前記の優れた特性を有する塩化ビニリデ
ン系樹脂型内発泡成形体を開発するために鋭意研究を重
ねた結果、基材樹脂として、特定の組成、ガラス転移点
及びゲル分率を有する非品性架橋塩化ビニリデン系共重
合体を用いることによシ、その目的を達成しうろことを
見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明は、塩化ビニリデン単位、N−置換マ
レイミド単位、これらと共重合可能な少なくとも1種の
ビニル系モノマー単位及び一般式R1R1 (式中のR1は水素原子又はメチル基、 R2はの整数
、nは2又は3)で示される2価の基又はフェニレン基
である) で表わされる架橋性化合物単位から成シ、かつガラス転
移点が85℃以上で、ゲル分率が10〜70チの非品性
架橋塩化ビニリデン系共重合体から成る多泡質発泡粒子
の多数個が、隣接する粒子と密に融着して発泡体を形成
していることを特徴とする耐熱性架橋塩化ビニリデン系
樹脂型内発泡成形体を提供するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の発泡成形体においては、基材樹脂として、塩化
ビニリデン、N−置換マレイミド、これらの共重合可能
な少なくとも1種のビニル系モノマー及び前記一般式(
1)で表わされる架橋性化合物を共重合して得られたも
のであって、ガラス転移点が85℃以上で、かつゲル分
率が10〜70%の範囲にある非品性架橋塩化ビニリデ
ン系共重合体が用いられる。ガラス転移点が85℃未満
のものでは得られる発泡成形体の高温における寸法安定
性が低く、本発明の目的が達せられない。
また、該ゲル分率が10%未満のものでは、多泡質発泡
粒子の独立気泡率が80%未満になシやすく、本発明の
効果が十分に発揮されず、一方70チを超えると発泡倍
率が低下する。一般に、熱可塑性樹脂の発泡加工におい
ては、発泡剤を含む樹脂を加熱して軟化流動状態にし、
同時に発生する発泡剤の気体圧力によって、多数の独立
した気泡を生起させるが、この加工温度における樹脂の
粘弾性挙動は極めて重要であシ1弾性率が高すぎると高
倍率の発泡体が得られに<<、また粘性流動が支配的で
あると、個々の独立した気泡が生じにくく、連続気泡が
生じるようになる。本発明においては、基材樹脂の粘弾
性挙動は、ゲル分率が所定の範囲になるように架橋構造
を導入することによって制御され、好ましいゲル分率は
25〜55チの範囲で選ばれる。なお、本発明で定義す
るゲル分率とは、基材樹脂の全重量に対する、温度40
℃のテトラヒドロフランに不溶な成分の含有率として戎
わされるものである。
また、架橋構造を導入した基材樹脂を用いた発泡成形体
は、架橋構造をもたない基材樹脂を用いた発泡成形体に
比べて加熱寸法安定性がよシ優れたものとなる。後者の
発泡成形体では、70℃の温度における体積変化率が5
%以下であるのに対し、前者の発泡成形体では3%以下
に抑制できる。
該基材樹脂の共重合成分として用いられるN−置換マレ
イミドは、基材樹脂のガラス転移点を高める働きを有し
ておシ、具体例としては、N−メチルマレイミド、N−
エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチ
ルマレイミド、N −シクロへキシルマレイミド、N−
フェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミ
)”、N−2−エチルフェニルマレイミド、N−2−ク
ロロフェニルマレイミド、N−2−メトキシフェニルマ
レイミ)e、N−2,6−シメチルフエニルマレイミド
などを挙げることができるが、これらの中でN−フェニ
ルマレイミド及UN−2−”ロロフェニルマレイミドが
工業的に入手しやすくて好ましく、とシわけN−フェニ
ルマレイミドが好適である。これらのN−置換マレイミ
ドはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わ
せて用いてもよい。
また、塩化ビニリデン及び前記のN−置換マレイミドと
共重合可能なビニル系モノマーとしては、例えば塩化ビ
ニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレ
/、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アクリル酸、メ
タクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート
、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、2−エチルへキシルアクリレート
、2−エチルへキシルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げ
られ、これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
これらのビニル系モノマーの中で、アクリロニトリル、
スチレン及びメチルメタクリレートは、共重合体のガラ
ス転移点を高めうるので好ましく、またアクリロニトリ
ルは共重合体に難燃性を付与しうる点からも好ましいが
、アクリロニトリルとスチレンの併用は、共重合体の熱
可塑性や高温における伸度も大きくなり、さらに好適で
ある。
他方、基材樹脂に架橋構造を導入するための架橋性化合
物としては、一般式 %式% (式中のR1及びR2は前記と同じ意味をもつ)で表わ
される゛1分子中に二重結合を2個有する化合物が用い
られる。前記一般式(1)で表わされる化合物の具体例
としては、ジビニルベンゼン、1.3−ブチレングリコ
ールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート
、エチレングリコールジメタクリレート、その他エチレ
ングリコール系ジメタクリレート、プロピレングリコー
ル系ジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
エチレングリコール系ジアクリレート、プロピレングリ
コール系ジアクリレートなどが挙げられ、これらはそれ
ぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
本発明発泡成形体においては、基材樹脂として、塩化ビ
ニリデン単位30〜65モル%、N−置換マレイミド単
位1〜10モルチ、これらの共重合可能な少なくとも1
種のビニル系モノマー単位25〜70モルチ及び前記一
般式(I)で表わされる架橋性化合物単位o、ooi〜
0.1モルチから成るものを用いることが好ましい。塩
化ビニリデン単位の含有量が30モルチ未満のものでは
得られる発泡成形体の難燃性が不十分であシ、一方、6
5モルチを超えると発泡剤の含浸性が不十分となる。
また、N−置換マレイミド単位の含有量が1モルチ未満
では基材樹脂のガラス転移点が低くて、得られる発泡成
形体は加熱寸法安定性に劣るし、10モルチを超えると
発泡剤の含浸性が不良となる。
該ビニル系モノマー単位の含有量が前記範囲を逸脱する
ものでは、本発明の効果が十分に発揮されず好ましくな
い。さらに架橋性化合物単位の含有量が0.01モルチ
未満ではゲル分率が低くて独立気泡性に富む多泡質発泡
粒子が得られにくく、一方0.1モルチを超えると発泡
能が低下し、型内成形性に劣るものとなる。
この基材樹脂として用いる非品性架橋塩化ビニリデン系
共重合体は公知の重合方法1例えば懸濁重合、乳化重合
、溶液重合、塊状重合などの中から任意の方法を用いて
製造することができる。重合開始剤としては、公知のラ
ジカル重合開始剤が用いられる。また1重合温度や重合
時間は、使用するラジカル重合開始剤の種類、重合熱除
去法、収率などを考慮して適宜選ばれる。生成した共重
合体は、例えば凝集、蒸発、ろ過、乾燥などの公知の手
段によって1反応液から分離1回収することができる。
このようにして得られた非品性架橋塩化ビニリデン系共
重合体は、所望に応じ、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、
酸化防止剤、滑剤、着色剤などの添加剤を配合し、本発
明の発泡成形体の基材樹脂として用いられる。なお、非
品性共重合体とは、示差走査熱量計(DSO)による測
定において、結晶成分の融解に基づく吸熱ピークを示さ
ないもの。
さらにはX線回折法による結晶成分に基づく回折ピーク
を示さないものをいう。一般には、塩化ビニリデン単位
の含有量が85モルチよシ多くなると結晶性となるが、
この結晶性共重合体は本発明から除外される。
本発明の発泡成形体は、前記の非品性架橋塩化ビニリデ
ン系共重合体から成る多泡質発泡粒子の多数個が隣接す
る粒子と密に融着して形成されたものである。この発泡
成形体においては、それを構成する微細な気泡は、たが
いに隣接する気泡間で高いガスバリアー性の隔壁で仕切
られた独立気泡であって、気泡内の気体が容易に周囲の
大気雰囲気に拡散透過しないことが望ましい。このよう
な発泡成形体では断熱性に優れたものとなシ、特に気泡
内に低熱伝導性の気体1例えば7ツ化炭化水素ガスなど
を閉じ込めた発泡成形体では、低い熱伝導性を長期間に
わたシ維持することができる。
前記の特性を有する型内発泡成形体を得るには。
該多泡質発泡粒子が高い独立気泡率を有することが必要
である。この多泡質発泡粒子の独立気泡率が低すぎると
、それから得られる発泡成形体は断熱性能に劣る上に、
該発泡粒子を膨張させ、粒子間空隙を埋めて融着させる
場合に、金型に対する型再現性に劣り、ヒケや収縮が生
じやすく、著しい場合には発泡成形体が得られない。し
たがって、該多泡質発泡粒子の独立気泡率は60%以上
が好ましく、さらに優れた断熱性能を付与させるために
は80%以上であることが好ましい。
この多泡質発泡粒子の粒子径は通常0.2〜5flの範
囲にあシ、また気泡径は0.01〜1.0tlの範囲に
あることが好ましい。なお、ここでいう多泡質発泡粒子
とは、粒子中に微細な気泡が少なくとも数個存在する発
泡粒子のことをいう。
前記多泡性発泡粒子は1発泡剤を含浸した発泡性樹脂粒
子を公知の方法により発泡させることによって製造する
ことができる。該発泡性樹脂粒子は基材樹脂に発泡剤を
接触含浸させることによシ得られるが、本発明において
は、使用する基材樹脂は耐熱性モノマー単位を含有して
いて、発泡剤の溶解性が低下しているために、できるだ
け高温で発泡剤を接触含浸させる必要がある。ところが
、塩化ビニリデン系樹脂は一般に易熱分解性であり、本
発明における基材樹脂もその性質を免れないため、長時
間高温の雰囲気下におくと、脱塩酸反応が進行して熱変
性が生じ、その結果得られる発泡性樹脂粒子は発泡能が
著しく低下し、さらには発泡成形体の物性が劣化するな
どの問題がある。また、基材樹脂の熱分解によって発生
する塩醸や塩素が原因で耐圧容器などの装置に腐食をも
たらし、製造上の安全性の面からも大きな問題となる。
したがって、このような徨々の問題点をバランスさせな
がら、十分な発泡能を有する発泡性樹脂粒子が得られる
ように1発泡剤を基材樹脂粒子に含浸させる必要がある
本発明者らは、基材樹脂粒子の粒子径を0.1〜1.0
111の範囲に調整し、かつ発泡剤の含浸温度ケ)を、
基材樹脂のガラス転移点(Tg)を基準として、式 %式%() で示される範囲内で選ぶことにより、前記目的を達成す
ることができた。
第3図は、種々の粒子径をもつ本発明に係る塩化ビニI
Jデン系樹脂粒子を、温度100℃の発泡剤の液中に7
0時間保持して、該樹脂粒子に発泡剤を含浸させた場合
の、樹脂粒子径と樹脂粒子中に含まれる発泡剤量との関
係の例を示すグラフであシ、曲線Vは含浸直後の樹脂粒
子、■はその樹脂粒子を温度32℃の大気圧下に8日間
開放放置したのちの樹脂粒子についてのデーターである
。この図から明らかなように、発泡剤の含浸量は樹脂粒
子径に大きく依存し、粒子径の小さいものほど高含浸性
であり、また1粒子径が0.1〜0.6fiの範囲では
、粒子径とほぼ直線的な相関があるが。
0.1關未満又は1關を超える粒子径のものでは直線性
から大きくずれている。一方、発泡剤の保持性について
は、粒子径の小さいものほど逃散しやすいが、必ずしも
直線的な関係は得られておらず。
0.1u未満の樹脂粒子では発泡剤の逃散が著しい。
したがって、該樹脂粒子は1粒子径が0.1〜1m。
よシ好ましくは0.2〜0.60の範囲にあるものが望
ましい。
また、基材樹脂粒子の粒子径が不均一であれば。
それから得られる多泡質発泡粒子の発泡倍率の分布も不
均一となるため1局部的な密度のバラツキのある型内発
泡体しか得られず、したがって、基材樹脂粒子の粒子径
分布は均一であることが好ましい。
さらに、第4図は、発泡剤の含浸温度を変化させて、同
量の発泡剤を含有するように調整された発泡性樹脂粒子
を、一定の加熱条件で1次発泡させた際の、含浸温度と
発泡倍率との関係の1例を示すグラフである。この図か
ら分かるように、含浸温度が基材樹脂のガラス転移点+
20℃を超えると発泡倍率は急減する。これは、前記し
たように、含浸処理操作によシ、基材樹脂の熱変性が起
こシ、加熱発泡温度における樹脂の粘弾性が大きく変化
したためと思われる。一方、含浸温度が低いと、必要な
発泡剤量を含浸させるのに長時間を要する。したがって
、発泡剤の含浸温度は(Tg−io)℃ないしくTg+
20)t:の範囲で選ぶことが好ましい。また、発泡剤
の含浸時間は、その含浸温度及び所望の発泡倍率に応じ
て適宜選ばれるが、通常200時間以内、好ましくはi
oo時間以内で選ばれる。
前記発泡性樹脂粒子に用いられる発泡剤としては、基材
樹脂のガラス転移点よシ低い沸点を有する揮発性有機発
泡剤が好適である。この発泡剤は。
樹脂への溶解性、発泡温度における蒸気圧、沸点などを
考慮して適宜選ばれるが、通常溶解度係数(sp値)が
5.5〜1O60の範囲にあるものが好ましく用いられ
る。このようなものとしては、例えばグ自パン(6,4
)、ブタン(6,8)、インブタン(6,8)、ペンタ
ン(7,0)、インペンタン(6,7)。
ネオペンタン(6,3)などの脂肪族炭化水素類、塩化
メチル(9,7)、塩化エチル(9,2)、塩化メチレ
ン(9;7)などの塩素化炭化水素類、トリクロロモノ
フルオロメタン(7,6)、ジクロロジフルオロメタン
(5,5)、ジクロロモノフルオロメタン(8,3)、
モノクロロジフルオロメタン(6,5) 、  トIJ
 クロロトリフルオロエタン(7,3)、 ジクロロテ
トラフルオロエタン(6,2)、モノクロロジフルオロ
エタン(6,8)、ジフルオロエタン(7,0)などの
フッ化炭化水素類、ジメチルエーテル(7,6)、メチ
ルエチルエーテル(7,6)などのエーテル類などが挙
げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上組み合
わせて用いてもよい。
これらの発泡剤において、()内に記した溶解度係数(
sp値)は、「ポリマーハンドブックn (Polym
er Hand Book 5econd Editi
on ) J(J、 BRANDRUP 、 E、 H
,工MMEFjGUT共著、1974年刊行)に記載さ
れた値か、又はこれに記載されていない場合には他の文
献値若しくは次式により算出した温度25℃における値
を使用した。
(SP値)2−−(、ΔH−RT)−−−(2)ただし
、 d:密度   (f /cc )M:分子量  (
f/moi) ΔH:蒸発潜熱 (ca1/mox )R:ガス定数 
(cal / mol、’K )T:絶対温度 (0K
) なお、混合発泡剤を用いる場合は、各成分のSP値とそ
のモル分率との積の合計であるモル平均溶解度係数を用
いた。
前記発泡剤の中でも、本発明の目的の1つである低熱伝
導性を長期にわたって維持させるためには、フッ化炭化
水素系の発泡剤が好適である。この7ツ化炭化水素系の
混合発泡剤を用いる場合には、樹脂のもつガスバリアー
性とあいまって、発泡性樹脂粒子は発泡能の保持性に優
れたものとなり、また得られる発泡成形体は断熱性能に
優れ、長期にわたってその性能が維持される。
該発泡剤を基材樹脂粒子中に含浸させる方法については
特に制限はなく、従来慣用されている方法1例えば樹脂
粒子に必要ならば加熱加圧下で発泡剤を気体状又は液体
状で含浸させる気相又は液相含浸法、樹脂粒子を水中に
懸濁し発泡剤を含浸させる水中懸濁含浸法などを用いる
ことができるし、また、重合を発泡剤の存在下に行って
発泡性重合体粒子を直接得ることもできる。
該発泡剤の含浸量については、発泡成形体の所望密度に
応じて適宜選ばれるが、通常樹脂粒子100重量部に対
し、1〜40重量部、好ましくは5〜30重景部の範囲
で選ばれる。
本発明においては、このようにして調製された発泡性樹
脂粒子を、公知の発泡方法、例えば蒸気、熱水、熱風な
どの加熱媒体を用いて加熱する方法により発泡させて、
多泡質発泡粒子を得る。この多泡質発泡粒子における独
立気泡率は、前記したように加熱流動状態にある発泡剤
と基材樹脂の粘張性挙動に大きく影響されるが1本発明
においては、基材樹脂に架橋構造が導入され、そのゲル
分率が10〜70%の範囲にあることがら、通常独立気
泡率80%以上の多泡質発泡粒子が得られる。
ここで、独立気泡率とは空気比較式比重計で測定される
もので1発泡体における独立気泡が全気泡に対して占め
る割合のことをいう。
該多泡質発泡粒子は1発泡性樹脂粒子を、前記の加熱方
法を用いて基材樹脂のガラス転移点以上の温度において
、所要時間加熱することによシ得られる。加熱温度及び
加熱時間は所望の発泡倍率に応じて適宜選ばれるが、一
般には100〜130℃の範囲の温度において、5〜1
80秒間程度加熱するという条件が用いられる。
本発明の型内発泡成形体は、このようにして得られた多
泡質発泡粒子を、公知の型内成形法、すなわち、多数の
小孔を有する閉鎖しうるが密閉しえない金型に多泡質発
泡粒子を充てんし、型壁の外部から小孔を通じて水蒸気
などの流体で加熱することによって発泡膨張を生じさせ
、粒子間空隙を埋めて融着させたのち、これを急冷する
といった方法を用いて、型内成形することによシ、羨造
することができる。このような型内成形法によシ得られ
た本発明の発泡成形体は、非品性架橋塩化ビニリデン系
共重合体を基材樹脂とする多泡質発泡粒子の多数個が、
隣接する粒子の外表面に密に接して融着し、一体となっ
た構造を有している。
この型内成形の加熱条件としては、よく知られているポ
リスチレン発泡粒子の型内成形法とほぼ同一の条件を用
いることができるが、最適条件は所望の発泡成形体の形
状や肉厚などによシ適宜設定される。一般的には、OK
P/i−Gの水蒸気による金型加熱、0.1〜0.5K
P/i−Gの水蒸気による一方加熱及び0.7〜2.0
 K91ctd−Gの水蒸気による両面加熱の工程、さ
らに冷水による金型冷却の工程によシ、発泡成形体が得
られる。
本発明の型内発泡成形体の密度は、該成形体の所望の機
械的強度により適宜選ばれる。この密度は、発泡剤の含
浸量、多泡質発泡粒子を得る際の加熱温度及び時間など
によシ発泡倍率を制御することによって、一般に15〜
300に97m”の範囲で調整することができる。
また、本発明の大きな特徴である優れた断熱性能を発揮
させるためには、気泡内に閉じ込められた気体状の発泡
剤が大気中へ拡散透過するのを最小限に抑えることが好
ましい。したがって、発泡性樹脂粒子を加熱して多泡質
発泡粒子を得てから、型内発泡成形体とするまでの熟成
時間は短くすることが好ましく、一般には室温で24時
間以内、特に好ましくは1時間以内とすることが望まし
い。
もちろん、断熱材以外の使用目的であれば、このかぎシ
でなく、発泡スチレン粒子と同様の取扱いが可能であシ
1例えば1週間程度の熟成期間を要してもさしつかえな
い。
このようにして得られた本発明の型内発泡成形体は、高
温における体積変化率が、従来の塩化ビニリデン系樹脂
から成る発泡成形体の体積変化率に比べて著しく小さい
という特徴を有している。
第1図に、本発明の発泡成形体及び従来の塩化ビニリデ
ン系樹脂から成る発泡成形体(特開昭58−12564
9号公報に開示されたもの)における加熱温度と体積変
化率との関係の例をグラフに示す。
この図において、曲線■は本発明の発泡成形体、■は従
来の発泡成形体についてのデーターである。
第1図から、本発明の発泡成形体は、従来の塩化ビニリ
デン系樹脂から成る発泡成形体に比べて。
高温での寸法安定性が付与されていることが明らかであ
る。すなわち1本発明の発泡成形体は、塩化ビニ17デ
ン系樹脂の優れた特性の1つである難燃性をそこなうこ
となく、加熱寸法安定性が改善されている。このことは
−例えば基材樹脂の特性値で示せば、分子のミクロブラ
ウン運動が凍結された状態を維持できるガラス転移点、
及び難燃性の尺度としての限界酸素指数が、本発明で用
いる基材樹脂の1例ではそれぞれ96℃及び32である
のに対し、従来技術において用いられる塩化ビニリデン
系基材樹脂の1例ではそれぞれ71℃及び23であるこ
とからも明らかである。
さらに、本発明の型内発泡底形体、特に気泡内にフッ化
炭化水素ガスなどの低熱伝導性の気体を閉じ込めた発泡
成形体は、長期間にわたって低い熱伝導性を維持しうる
など、優れた断熱性能を有している。第2図に1本発明
の型内発泡成形体及び市販の押出ポリスチレン発泡成形
体における経過日数と熱伝導率との関係の例をグラフで
示す。
図において、曲線■は本発明の型内発泡成形体、■は市
販の押出ポリスチレン発泡成形体についてのデーターで
ある。この第2図から明らかなように、不発明の型内発
泡成形体は、市販の押出ポリスチレン発泡成形体に比べ
て断熱性能に優れている。
発明の効果 本発明の耐熱性架橋塩化ビニリデン系樹脂型内発泡成形
体は、高いガラス転移点を有する非品性架橋塩化ビニリ
デン系共重合体を基材樹脂とするものであって、塩化ビ
ニリデン系四指の本来有する特性、例えばガスバリアー
性、難燃性、耐油・耐薬品性、機械的強度などを保持す
る上に、低い熱伝導性を長期にわたって維持しうるとい
う優れた断熱性能を有し、かつ熱変形性が著しく改善さ
れるなど、優れた特徴を有しておシ、例えば断熱材や緩
衝材などとして、多くの分野で好適に用いられる。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明は、これらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、各物性は次の方法に従って評価した。
○発泡体密度: JIS K−6767に基づく。
○発泡倍率 二基付樹脂密度を発泡体密度で除したもの
O独立気泡率: ASTM D−2856に基づく。
Q熱伝導率 : ASTM C−5j8に基づく。
O平均気泡径二発泡体の任意断面における気泡径を5〜
10点測定し、その算術平 均値を用いた◇ 05チ圧縮強度: ASTM D−1621に基づき、
圧縮歪量を5チとして求めた。
O限界酸素指数: JIS K−7201に基づく。
Oガラス転移点: ASTM D−5418−y5に準
じて示差走査熱量計(DSC)により、発熱又 は吸熱微分曲線を、微分熱量と温 度関数との関係から求め、ガラス 転移点を求めた。
Oゲル分率 :所定量の重合体試料(”o g )を秤
量し、40℃に加熱された過剰量 のテトラヒドロフラン中に浸せき 溶解したのち、不溶分を200メツ シユノフイルターを介してろ取し、 秤量して(Wg)、次の式より求 めた。
ゲル分率(%)=−X100 参考例 反応容器に水150重量部及び懸濁剤としてのヒドロキ
シプロピルメチルセルロース0.2重量部を仕込みζこ
れに、単量体として塩化ビニリデン50 重J1部(4
1,1モル%)、N−フェニルマレイミド5重量部(2
,4モル%)、アクリロニトリル30重量部(45,1
モルチ)、スチレン15重量部(11,4モルチ)及び
ラジカル重合開始剤としてのラウリルパーオキサイド0
.6重量部を添加した。次いで、窒素置換したのち、か
きまぜを開始し、60℃で24時間反応させた。重合終
了後、生成ポリマーをろ別し、乾燥した。残存単量体は
0.2%以下であり、重合率は98チであった。
このポリマーの重量平均分子量はゲルパーミェーション
クロマトグラフィー分析法により、299.000であ
った。またガラス転移点は96℃であり、限界酸素指数
は32チであった。
実施例1 懸濁重合法により、塩化ビニリデン41.1モルチ、N
−フェニルマレイミド2.4モルチ、アクリロニトリル
45.1モルチ、スチレン11.4モルチ及びジビニル
ベンゼン0.Of9モルチの混合物ヲ参考例と同様にし
て重合させ、共重合体樹脂粒子を得た。
このものの比重は1.49 、ガラス転移点は96C1
ゲル分率は47%であった。
平均粒子径が0.4flの該樹脂粒子100重量部をオ
ートゲレープ内に入れ、密閉後、真空脱気し、次いでフ
ロン11とフロン22との液状混合発泡剤(重量比90
 : 10 ) 30(1重量部を圧入した。
そして100℃にて約70時間かきまぜながら保持した
のち、室温まで冷却し、常圧に戻してから、発泡性樹脂
粒子を取り出した。この粒子には、発泡剤約19重量部
が含浸されていた。
該発泡性樹脂粒子を発泡剤含浸後2週間、室内に開放状
態で放置したのち、0−5 kg/cm”−aのスチー
ムで20秒間加熱発泡し、発泡倍率24倍の予備光−泡
粒子を得た。得られた発泡粒子は、平均粒子径が約1.
2ff、平均気泡径が0.1ff、及び独立気泡率が9
5%であった。
次に、この発泡倍率24倍の予備発泡粒子を、発泡直後
から50分以内に発泡性ポリスチレン用型内スチーム成
形機にて約1 、1kg / at” −Gのスチーム
で加熱し型内成形し、厚さ25 yni、’ 300 
ynz四方、密度401g/−の発泡平板成形体を得た
得られた成形品を100 X 100 X25  ff
の寸法に切り出し、所定の温度で24時間熱処理したも
のの寸法変化を読み取り体積変化率を測定した。
その結果を第1図のIに示す。また5%圧縮強度は2.
okg/calであった。
また上記密度40kg/−の平板の熱伝導率の経時変化
を追跡した結果を第2図の■に示す。比較のために熱伝
導率が優れているとされるポリスチレン押出発泡板のそ
れも第2図の■に示す。
比較例1 塩化ビニリデン単位60モルチとメチルメタクリレート
単位40モルチの共重合体から成る型内発泡成形体を、
特開昭60−125549号公報における明細書の実施
例1に準じ、次のようにして作成した。
このようにして得られた型内発泡成形体の基材樹脂のガ
ラス転移点は71℃であった。
この発泡成形体を100  X 100  X 25 
mの寸法に切り出し、実施例1と同様にして、加熱後の
体積変化率を測定し、その結果を第1図のHに示した。
第1図から明らかなように、本発明の発泡成形体の加熱
寸法安定性は、従来の塩化ビニリデン系樹脂発泡成形体
の加熱寸法安定性に比べて大きく改善されていることが
分かる。
実施例2.比較例2 架橋剤であるジビニルベンゼンの量ヲ0.0.01゜0
.0.?(りos 、 0.07モルチと変化させたこ
と以外は実施例1と同様の重合により共重合体樹脂粒子
を得た。
平均粒子径がQ、4flの樹脂粒子を選び実施例1と同
様に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子を得、この樹脂
粒子を2週間室内に放置したのち、1.0kg/32−
Gのスチームで30秒間加熱発泡した。
得られた多泡質発泡粒子の発泡倍率、独立気泡率、平均
気泡径を第1表に示す。
さらに、これら多泡質発泡粒子を発泡直後から24時間
以内に実施例1と同様にして成形し、型内発泡成形体を
得た。得られた型内成形体の5%圧縮強度、70℃加熱
時の体積変化率、熱伝導率を測定した結果を第1表に示
す。
第1表の結果から、基材樹脂のゲル分率が10−未満の
場合には、多泡質発泡粒子の独立気泡率が80チに満た
なく得られる型内発泡成形体の熱伝導率もやや高い値を
示すこと、また、ゲル分率が70%を越える場合は、発
泡倍率が低く、型内発泡成形体の多泡質粒子間の融着が
不良で密度の割には圧縮強度が低いものとなることが明
らかである。
実施例3 基材樹脂の粒子径を0.08 、0,1 、0,2 。
0.4 、0.6 、0.8 、1.0 、1.2ff
とした以外は、実施例1と全く同様にして発泡性樹脂粒
子を得た。これらの発泡性樹脂粒子中に含まれる発泡剤
量を含浸直後(曲線v)、及び32℃の常圧下(=8日
間開放放置したもの(曲線Vl)l二ついて測定した結
果を第3図に示す。
第3図から明らかなように、基材樹脂の粒子径が1ff
を超えるものは発泡剤の含浸性が著しく低下する。また
、粒子径が0.1ff未満のものでは、経時変化による
発泡剤の逃散が大きいことが分かる。
実施例4.比較例3 基材樹脂粒子、発泡剤を実施例1と同様にして、オート
クレーブ内に仕込み、第2表に示すように、発泡剤の含
浸温度及び時間を調整して所定量の発泡剤を含浸させた
発泡性樹脂粒子を作成した。それぞれの粒子に含まれる
発泡剤量を同様に第2表に示す。
これらの発泡性樹脂粒子を2週間、室内に開放状態で放
置したのち、1.0.kg/1f−Gのスチームで30
秒間加熱発泡し予備発泡粒子を得た。得られた発泡粒子
の気泡径、独立気泡率、及び発泡倍率を同じく第2表に
示す。なお、発泡倍率について、含浸温度条件との相関
を第4図に示す。
この図から明らかなように、含浸温度が130℃のもの
では、その発泡能が著しく低下している。
これは130℃という高温の条件下におかれた基材樹脂
が熱分解反応を起こし、樹脂本来の性質が大きく変化し
ているためである。したがって、発泡剤の含浸温度は、
115℃以下、つまり基材樹脂のTg(=96℃)+2
0℃以下にとる必要がある。゛また本実施例で得られた
予備発泡粒子を1日室内(:て熟成したのち、発泡性ポ
リスチレン用型内成形機にて成形し、厚さ25 M、 
300 tx四方の成形体を得た。その際の、予備発泡
粒子間の空隙がなくたがいに密に接して融着するのに必
要なスチーム圧力、及び得られた成形体の密度、さらに
その5%圧縮強度を同じく第2表にまとめて示す。
以上、明らかなように、150tEの発泡剤含浸条件で
は、発泡性ポリスチレン用型内成形機の設備耐圧(約1
.5に9/cI12)を超えるスチーム圧力を必要とし
好ましくない。
また、発泡剤の含浸温度が低すぎると所定の発泡剤を含
浸させるのに極めて長時間を必要とし好ましくない。許
容しうる温度として85℃、つまり基材樹脂のTg−1
0℃以上であることが好ましい。
実施例5.比較例4 塩化ヒニリテン(VDC)、N−フェニルマレイミド(
N−PMI )、アクリロニトリル(AN )及びスチ
レン(St)を第3表に示すモル比で用い、かつこれら
単量体の合計100重量部に対し、架橋剤としてのジビ
ニルベンゼン(DVB)ヲ第3表に示す割合で用いて、
実施例1と同様な操作で基材樹脂粒子を製造した。
平均粒子径が0.5Nの該基材粒子に、フロン11とエ
チレンクロリドとの重量比が90:10の混合発泡剤を
、実施例1と同様にして含浸させ、発泡性樹脂粒子を得
た。発泡剤の含浸量は第3表に示すように含浸時間を変
えて調整した。
このようにして得られた発泡性樹脂粒子を2週間室内に
放置したのち、0.5に9/rr?−G のスチームで
30秒間加熱発泡し予備発泡粒子を得た。得られた発泡
粒子の発泡倍率、独立気泡率、粒子径を第3表に示す。
さらに、これら発泡粒子を1日室内にて熟成後、型内成
形体を得、その密度、及び70℃にて24時間加熱後の
体積変化率を第6表に示す。
比較例5 第3表に示す組成の塩化ビニリデンとアクリロニトリル
との共重合体、及び塩化ビニリデンとアクリロニトリル
とメタクリロニトリル(MAN )との共重合体から成
る平均粒子径が0.5flの樹脂粒子に、フロン11と
エチレンクロリドとの重量比が90:10の混合発泡剤
を、実施例1と同様にして含浸させ、発泡性樹脂粒子を
得た。
このようにして得られた発泡性樹脂粒子を用い、実施例
5と同様にして予備発泡粒子を得、さらに型内発泡成形
体を作成し、それぞれについて評価した結果を第3表に
示した。
第3表から分かるように、実験隘16の基材樹脂は、加
熱時の引張延伸度が50チと極めて低く、予備発泡粒子
の独立気泡率が35チという結果となっている。一方、
隘15及び17の基材樹脂は、それぞれ引張延伸度が3
80チ及び680チであり、発泡粒子の独立気泡率は6
0%及び72%となっている。引張延伸度の高い樹脂は
ど、得られる多泡質発泡粒子の独立気泡率は高くなる傾
向がある。
しかし、克17の基材樹脂から得られる予備発泡粒子は
、原因は不明であるが、該粒子径に対して気泡径が大き
く多泡質粒子が得にくかった。
比較例4の基材樹脂は架橋構造を有していないために、
その多泡質発泡粒子の独立気泡率は、架橋構造を有する
実施例5のものに比べて、かなり低くなっている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の発泡成形体及び比較例の塩化
ビニリデン系樹脂から成る発泡成形体における加熱温度
と体積変化率との関係を示すグラフであり、図中曲線■
は実施例の発泡成形体、曲線■は比較例の発泡成形体の
場合である。 第2図は本発明の実施例の型内発泡成形体及び市販の押
出ポリスチレン発泡成形体における経過日数と熱伝導率
との関係を示すグラフであり、図中曲線■は本発明の型
内発泡体、曲線■は市販の押出ポリスチレン発泡成形体
の場合である。 第3図は本発明に係る塩化ビニリデン系樹脂粒子に発泡
剤を含浸させた場合の、樹脂粒子径と発泡剤量との関係
の例を示すグラフであり、曲線Vは含浸直後の樹脂粒子
、曲線■はその樹脂粒子を温度32℃の大気圧下に8日
間開放放置したのちの樹脂粒子の場合である。 第4図は、本発明に係る発泡性樹脂粒子を1次発泡させ
た場合の、発泡剤含浸温度と発泡倍率との関係の1例を
示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化ビニリデン単位、N−置換マレイミド単位、こ
    れらと共重合可能な少なくとも1種のビニル系モノマー
    単位及び一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中のR_1は水素原子又はメチル基、R_2は▲数
    式、化学式、表等があります▼(ただし、mは1〜 25の整数、nは2又は3)で示される2価の基又はフ
    ェニレン基である) で表わされる架橋性化合物単位から成り、かつガラス転
    移点が85℃以上で、ゲル分率が10〜70%の非晶性
    架橋塩化ビニリデン系共重合体から成る多泡質発泡粒子
    の多数個が、隣接する粒子と密に融着して発泡体を形成
    していることを特徴とする耐熱性架橋塩化ビニリデン系
    樹脂型内発泡成形体。 2 密度が15〜300Kg/m^2である特許請求の
    範囲第1項記載の発泡成形体。 3 温度70℃における体積変化率が3%以下である特
    許請求の範囲第1項又は第2項記載の発泡成形体。 4 多泡質発泡粒子が独立気泡率80%以上のものであ
    る特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項記載の発泡
    成形体。 5 非晶性架橋塩化ビニリデン系共重合体が塩化ビニリ
    デン単位30〜65モル%、N−置換マレイミド単位1
    〜10モル%、これらと共重合可能な少なくとも1種の
    ビニル系モノマー単位25〜70モル%及び架橋性化合
    物単位0.001〜0.1モル%を含有するものである
    特許請求の範囲第1項、第2項、第3項又は第4項記載
    の発泡成形体。
JP62000943A 1987-01-06 1987-01-06 耐熱性架橋塩化ビニリデン系樹脂型内発泡成形体 Pending JPS63170434A (ja)

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US07/137,641 US4771080A (en) 1987-01-06 1987-12-24 Expandable vinylidene chloride composition and foam therefrom
DE88300022T DE3879231T2 (de) 1987-01-06 1988-01-05 Schaumfähige Vinylidenchloridzusammensetzung und daraus hergestellter Schaum.
EP88300022A EP0274410B1 (en) 1987-01-06 1988-01-05 An expandable vinylidene chloride composition and a foam therefrom
KR1019880000021A KR910008773B1 (ko) 1987-01-06 1988-01-06 발포성 비닐리덴 클로라이드 조성물 및 그의 발포체
HK24795A HK24795A (en) 1987-01-06 1995-02-23 An expandable vinylidene chloride composition and a foam therefrom

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091839A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡性熱可塑性樹脂粒子とその製造方法、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007091839A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡性熱可塑性樹脂粒子とその製造方法、熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡成形品

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