JP4782026B2 - テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法 - Google Patents

テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4782026B2
JP4782026B2 JP2007010833A JP2007010833A JP4782026B2 JP 4782026 B2 JP4782026 B2 JP 4782026B2 JP 2007010833 A JP2007010833 A JP 2007010833A JP 2007010833 A JP2007010833 A JP 2007010833A JP 4782026 B2 JP4782026 B2 JP 4782026B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hub
reel
recording tape
shaped member
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007010833A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008176885A (ja
Inventor
英昭 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2007010833A priority Critical patent/JP4782026B2/ja
Priority to EP07024154A priority patent/EP1947646B1/en
Priority to US11/956,208 priority patent/US7802751B2/en
Publication of JP2008176885A publication Critical patent/JP2008176885A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4782026B2 publication Critical patent/JP4782026B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B23/00Record carriers not specific to the method of recording or reproducing; Accessories, e.g. containers, specially adapted for co-operation with the recording or reproducing apparatus ; Intermediate mediums; Apparatus or processes specially adapted for their manufacture
    • G11B23/02Containers; Storing means both adapted to cooperate with the recording or reproducing means
    • G11B23/04Magazines; Cassettes for webs or filaments
    • G11B23/08Magazines; Cassettes for webs or filaments for housing webs or filaments having two distinct ends
    • G11B23/107Magazines; Cassettes for webs or filaments for housing webs or filaments having two distinct ends using one reel or core, one end of the record carrier coming out of the magazine or cassette
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B23/00Record carriers not specific to the method of recording or reproducing; Accessories, e.g. containers, specially adapted for co-operation with the recording or reproducing apparatus ; Intermediate mediums; Apparatus or processes specially adapted for their manufacture
    • G11B23/02Containers; Storing means both adapted to cooperate with the recording or reproducing means
    • G11B23/04Magazines; Cassettes for webs or filaments
    • G11B23/041Details
    • G11B23/044Reels or cores; positioning of the reels in the cassette

Description

本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープ等の記録テープが巻回されるテープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法に関する。
従来から、コンピューター等のデータ記録再生媒体(データバックアップ用)として使用されている磁気テープ等の記録テープをリール(テープリール)のハブ(巻芯部)に巻回し、そのリールを単一でケース内に収容してなる記録テープカートリッジが知られている。この記録テープカートリッジは、ドライブ装置に装填されると、記録テープカートリッジに設けられた開口からリーダー部材を介して記録テープが引き出され、その引き出された記録テープが、テープガイド及び記録再生ヘッドを介して、ドライブ装置内のマシンリールに巻き取られる。
このような記録テープが巻回されるリール等において、例えばハブの幅方向中央部を膨らませて(凸状にして)略太鼓形状にすることが従来に開示されている(例えば、特許文献1参照)。このように、ハブの外周面に両端部の外径よりも大きい外径とされる部分(最大径部)が形成されるリールは、ハブとフランジを、ポリカーボネート(PC)やポリアセタール(POM)等のプラスチック材料を射出成形し、その後、接着、溶着、弾性を利用したスナップフィット(爪係合)などにより組み立てられて製造されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、射出成形によって成形されるハブの形状を、例えば略太鼓形状に形成しようとすると、所謂アンダーカット(成形後の金型からの離型時に、金型から突き出せない形状)となる問題がある。また、射出成形したハブの外周面の形状は、所謂ヒケ、成形圧力分布の不均一、冷却の不均一、形状や肉厚による影響などにより、テーパー状や、鼓形やこれらを組合わせた複雑な形状となり、ましてや、太鼓や壺等の形状を精度よく射出成形で実現することはできなかった。
この問題を解決する方法としては、ハブの最大径部にパーティングラインを設ける方法や、幅方向(ハブの高さ方向)の複数箇所に分割部を設けるとともに、金型にスライド機構を設ける方法が考えられた。しかしながら、このような方法では、記録テープを巻回するハブの外周面に分割線が発生し、この部分に段差やバリが生じて、記録テープの切断、損傷、変形や、損傷・変形によるサーボ信号やデータ(情報)の損傷・破壊が起きるおそれがあった。つまり、サーボトラッキングエラーや情報の記録・再生エラーの発生原因となるおそれがあった。
また、近年の高容量化により、記録テープTは薄肉化される傾向にあり、強度も低下しているため、これまで以上に記録テープは損傷、変形、切断を受けやすくなっている。更に、ハブと上下フランジをそれぞれ独立して成形する構造とし、ハブのみ、切削加工により略太鼓形状等に形成する方法も考えられたが、ハブには略太鼓形状等の形成だけではなく、両端部に上下フランジやドライブ装置との係合のための位置決め形状も加工する必要があるため、製作コストが数倍となってしまう問題がある。また、ドライブ装置にもマシンリールが備えられているが、このマシンリールに対しても同様である。
特開平6−309837号公報 特開2001−118358号公報
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、外周面に両端部の径よりも大きい径とされた部分を備えたハブを低コストで容易に製造できるテープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のテープリールの製造方法は、記録テープが巻回される樹脂製のハブと、前記ハブの両端部に設けられたフランジと、を備えたテープリールの製造方法であって、リング状部材を圧入した後に、前記ハブの一方の端部側の外径と他方の端部側の外径が略同一か、又は一方が他方に比べて大きくなるように、該ハブの外周面の形状を予め形成する工程と、前記ハブの内側に、該ハブの少なくとも一部の内径よりも大きい外径とされるとともに該ハブの幅よりも小さい幅とされたリング状部材を圧入し、前記ハブの外周面の少なくとも一部に、該ハブの両端部の径よりも大きい径とされた部分を形成する工程と、を有することを特徴としている。
そして、本発明に係る請求項6に記載のマシンリールの製造方法は、ドライブ装置内に設けられるとともに、記録テープカートリッジから引き出された記録テープが巻回される樹脂製のハブと、前記ハブの両端部に設けられたフランジと、を備えたマシンリールの製造方法であって、リング状部材を圧入した後に、前記ハブの一方の端部側の外径と他方の端部側の外径が略同一か、又は一方が他方に比べて大きくなるように、該ハブの外周面の形状を予め形成する工程と、前記ハブの内側に、該ハブの少なくとも一部の内径よりも大きい外径とされるとともに該ハブの幅よりも小さい幅とされたリング状部材を圧入し、前記ハブの外周面の少なくとも一部に、該ハブの両端部の径よりも大きい径とされた部分を形成する工程と、を有することを特徴としている。
請求項1及び請求項に記載の発明によれば、外周面に両端部の径よりも大きい径とされた部分を備えたハブを有するテープリール及びマシンリールを低コストで容易に製造することができる
つまり、従来のテープリール及びマシンリールの安価で高精度な製作方法である射出成形を継承しつつ、品質の向上(特に記録テープに対する加傷がなく、精度も安定している)とコストの低減を両立させることができ、大量生産が実現できる。
また、結果的に、ハブの剛性が向上するため、保存時の記録テープや記録テープに書き込まれた、記録再生ヘッドがトラッキングするための基準となるサーボ信号やデータ信号の寸法変化が小さくなり、良好に保存することができる。
特に、ハブと少なくとも上下どちらかのフランジが一体になっているテープリール及びマシンリールでは、テープ巻回時や、温湿度変化や経時でのフランジの変形量を小さくすることができる。
また、ハブが、その外周面に両端部の径よりも大きい径とされた部分を備えると、その最大径部に寄って記録テープが巻回されるので、テープリール又はマシンリールに巻回された状態で、その巻き面から記録テープが飛び出したり、段差になったりする量を抑制することができる。
したがって、テープリールから繰り出される、又はマシンリールに巻き取られる記録テープの走行位置を安定させることができ、ドライブ装置において、記録テープの走行時に、記録テープが上下方向(記録テープの走行方向と垂直な方向であり、記録テープの幅方向)に位置変動するのを抑制することができる。
また、記録テープの1枚飛び出し等が防止されるので、輸送時やハンドリング時においても、記録テープのテープエッジダメージの発生を低減させることができる。したがって、高密度記録のドライブ装置でも、サーボ信号の読取エラーやデータ信号(情報)の記録・再生エラーの発生を低減することができる。
また、外周面に両端部の径よりも大きい径とされた部分を備えたハブを良好に形成することができる。
つまり、リング状部材又は略リング状部材をハブ内に挿入した際に、意図する所定の寸法との差異が生じる場合があるが、リング状部材又は略リング状部材をハブ内に挿入する前に、その差異を予めハブに形状付与しておけば、ハブ内に挿入した後に、ハブの外径が、意図した所定の寸法・形状に近いものを得ることができる。
なお、リング状部材又は略リング状部材の幅は、ハブの幅の略1/4以上5/6以下、好ましくは1/4以上3/4以下である。1/4より小さいと、形状が段になったり、そろばんの駒のような形状になったりして、いびつになることがある。また、5/6より大きいと、凸量(ハブの外径差)を必要量得られないことがある。
また、請求項に記載のテープリールの製造方法は、請求項1に記載のテープリールの製造方法において、前記リング状部材の弾性率が、前記ハブの弾性率以上であることを特徴としている
そして、請求項に記載のマシンリールの製造方法は、請求項に記載のマシンリールの製造方法において、前記略リング状部材の弾性率が、前記ハブの弾性率以上であることを特徴としている。
請求項2及び請求項7に記載の発明によれば、ハブの剛性を向上させることができる。
また、請求項に記載のテープリールの製造方法は、請求項1又は請求項2に記載のテープリールの製造方法において、前記リング状部材の外周面が、側面視で円弧状に形成されていることを特徴としている。
そして、請求項に記載のマシンリールの製造方法は、請求項6又は請求項に記載のマシンリールの製造方法において、前記略リング状部材の外周面が、側面視で円弧状に形成されていることを特徴としている。
請求項3及び請求項8に記載の発明によれば、リング状部材又は略リング状部材をハブ内に圧入しやすくできるとともに、外周面に両端部の径よりも大きい径とされた部分を備えたハブを良好に形成することができる
また、請求項に記載のテープリールの製造方法は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のテープリールの製造方法において、前記記録テープの幅に対する前記ハブの両端部のどちらか大きい方の半径と前記リング状部材圧入後の最大径部の半径との差の比が、0.0063以下であることを特徴としている
そして、請求項に記載のマシンリールの製造方法は、請求項乃至請求項の何れか1項に記載のマシンリールの製造方法において、巻回される前記記録テープの幅に対する前記ハブの両端部のどちらか大きい方の半径と前記略リング状部材圧入後の最大径部の半径との差の比が、0.0063以下であることを特徴としている。
請求項4及び請求項9に記載の発明によれば、記録テープを、ハブの最大径部に寄らせて巻回することが良好にできる。なお、記録テープの幅は、その記録テープが使用されるドライブ装置における記録テープのテープ幅に関する規格値並びに公差幅の中央値とする
また、記録テープの幅に対するハブの両端部のどちらか大きい方の半径とリング状部材又は略リング状部材圧入後の最大径部の半径との差の比は、0.0050以下が好ましい。
また、請求項に記載のテープリールの製造方法は、請求項1乃至請求項の何れか1項に記載のテープリールの製造方法において、前記記録テープの幅が略12.65mmであり、前記ハブの両端部のどちらか大きい方の半径と前記リング状部材圧入後の最大径部の半径との差が、0.08mm以下であることを特徴としている。
そして、請求項1に記載のマシンリールの製造方法は、請求項6乃至請求項8の何れか1項に記載のマシンリールの製造方法において、巻回される前記記録テープの幅が略12.65mmであり、前記ハブの両端部のどちらか大きい方の半径と前記略リング状部材圧入後の最大径部の半径との差が、0.08mm以下であることを特徴としている
請求項5及び請求項10に記載の発明によれば、記録テープを、ハブの最大径部に寄らせて巻回することが良好にできる。なお、上記差は、0.064mm以下が好ましい。0.08mmより大きいとテープエッジにダメージが発生する。
また、0.064mmより大きく0.08mm以下の範囲では、後述の実施例では特に問題なかったが、記録テープの厚さやハブの剛性の影響を受けやすい可能性がある。テープエッジの品質を確実に確保するためには0.064mm以下とすることが好ましい
ここで、記録テープカートリッジは、1個当たりの記録容量を増加させるために、記録テープが薄肉化される傾向にある。したがって、記録テープの剛性が低下し、テープエッジの強度も低下するが、上記したように、記録テープの上下方向の位置変動を抑制できるため、記録テープがフランジ等に当たることによるテープエッジダメージや、そのフランジ等に当たることをきっかけとした1枚飛び出し現象の発生頻度を低く抑えることができる
したがって、リールにおいて、記録テープの整巻き性が向上し、記録テープの走行時におけるハブの軸方向への位置変動を抑制することができるため、高記録容量が望まれるコンピューターのデータバックアップ用としての1リールの記録テープカートリッジに好適となる
なお、ハブの最大径部が、ハブの略中央部に形成されていると、ハブを略太鼓形状に形成することができる。また、その最大径部が、ハブの略中央部より、どちらか一方のフランジ側に偏在していると、ハブを略壺形状に形成することができる
ハブが略太鼓形状である場合、記録テープをハブの略中央部に巻回することができる。ハブが略壺形状である場合、記録テープをどちらか一方のフランジに寄らせながら、かつ中央から偏在した箇所を中心に巻回することができる
また、リング状部材又は略リング状部材は、アルミニウム、ステンレス鋼、メッキした鋼又は銅又は黄銅等の金属で成形されていると、ハブの剛性を向上させることができるとともに、錆びないので好ましい
なお、アルミニウムには、アルマイト処理を施すことが好ましい。また、リング状部材又は略リング状部材は、ハブと同じ樹脂材で成形されていてもよい。その場合、リング状部材又は略リング状部材をハブ内に圧入しやすくできる。
以上のように、本発明によれば、外周面に両端部の径よりも大きい径とされた部分を備えたハブを低コストで容易に製造できるテープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図1において、記録テープカートリッジ10のドライブ装置70(図4参照)への装填方向を矢印Aで示し、それを記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とする。そして、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向(右側)とする。また、矢印C方向を本実施形態における幅方向とし、上下方向及び高さ方向、更にはリール20(リールハブ22)及びマシンリール80(リールハブ82)の軸方向と同方向とする。
図1、図2で示すように、記録テープカートリッジ10は、略矩形箱状のケース12を有している。このケース12は、ポリカーボネート(PC)等の樹脂製の上ケース14と下ケース16とが、それぞれ天板14Aの周縁に立設された周壁14Bと、底板16Aの周縁に立設された周壁16Bとを互いに当接させた状態で、超音波溶着やネジ止め等によって接合されて構成されている。
ケース12の内部には、リール(テープリール)20が1つだけ回転可能に収容される。このリール20は、軸心部(巻芯部)を構成する有底略円筒状のリールハブ22と、その上端部に設けられる上フランジ24と、その下端部に設けられる下フランジ26と、を有しており、下フランジ26とリールハブ22が一体成形されている。そして、リールハブ22の上端部に、環状とされた上フランジ24が超音波溶着されて一体的に構成されている。
なお、上フランジ24の内周縁部に下方に向かって延設され、リールハブ22の内周面側上端部に径方向内側から係合するボス部24Bの高さは、上フランジ24の板厚より若干高くなる程度に形成されている。これにより、上フランジ24の形状精度を確保できる構成である。また、上フランジ24と下フランジ26の互いに対向する面は、外方側(外周縁側)に向かうに従って徐々にそのフランジ間隔が増加するようなテーパー面24A、26Aとされている(図3参照)。
また、リールハブ22の外周面に、情報記録再生媒体としての磁気テープ等の記録テープTが、所定の巻き締め力F(例えばF=0.588N〜0.980N)で巻回され、上フランジ24及び下フランジ26によって、その巻回された記録テープTの幅方向の変動幅を規制している。なお、この記録テープTは、記録容量の増加のため、厚さが7.5μm以下、好ましくは6.9μm以下とされている。
また、図3で詳細に示すように、このリールハブ22の内側(内周面側)で、かつ幅方向略中央部には、リールハブ22の内径よりも所定量大きい外径とされるとともに、その幅(高さ)Kが、例えばリールハブ22の幅Hの1/3程度とされた金属製又は樹脂製の円筒状とされたリング状部材48が圧入されている。そして、これにより、このリールハブ22は、その形状が、例えば側面視で幅方向略中央部が円弧状(円弧状に限定されるものではない)に膨張した略太鼓形状(以下「クラウニング形状」という場合がある)とされている。
なお、リング状部材48の幅Kは、リールハブ22の幅Hの略1/4以上5/6以下、好ましくは1/4以上3/4以下である。1/4より小さいと、形状が段になったり、そろばんの駒のような形状になったりして、いびつになることがある。また、5/6より大きいと、後述するクラウニング量(凸量)ΔRを必要量得られないことがある。
また、リールハブ22の上下両端部の外径は、上フランジ24側と下フランジ26側とで同一とされることが望ましいが、必ずしも同一である必要はなく、幅方向略中央部の外径より小さければよい。また、リング状部材48を圧入後のリールハブ22の剛性は高い方が望ましく、そのリング状部材48が圧接している部分のリールハブ22の曲げ弾性率Eは16.0GPa以上、好ましくは19.2GPa以上とされている。
ここで、リールハブ22の板厚をa、その材料の曲げ弾性率をEaとし、リング状部材48の板厚をb、その材料の曲げ弾性率をEbとすると、上記曲げ弾性率Eは、E=Ea×a/(a+b)+Eb×b/(a+b)で求められる。なお、リング状部材48の曲げ弾性率Ebは、リールハブ22の曲げ弾性率Ea以上とされている。また、16.0GPa、19.2GPaという値は、下記表1の結果に基づいている。すなわち、表1の実施例1と実施例2の曲げ弾性率Eの値に対して、元々の曲げ弾性率Ea、Ebの値がばらつきや誤差を5%含んでいると仮定して計算した下限値である。
Figure 0004782026
また、リング状部材48を圧入した後のリールハブ22の最大径部(この場合は幅方向略中央部)の半径と上下両端部のどちらか大きい方の半径との差であるクラウニング量(凸量)ΔRは、ΔR≦0.08mm、好ましくはΔR≦0.064mmとされている。そして、ドライブ装置70側で規定された記録テープTの幅G(この場合は1/2インチ幅で12.65mm:図6参照)に対するクラウニング量ΔRの比J(J=ΔR/G)は、J≦0.0063、好ましくはJ≦0.0050とされている。
ここで、上記したクラウニング量(凸量)ΔRの測定方法について説明する。図18で示すように、リール20のドライブ装置70とのチャッキング部(後述するリールギア44)を下にして、図示しないマスターチャッキングギア(高精度の基準ギア)上に、そのリール20をセットする。そして、この状態で、接触式の3次元測定機のタッチセンサープローブ90で、リールハブ22の外形を、下端部側から上端部側まで測定する。
なお、このとき、リールハブ22の半径を測定する際の仮の中心(軸心)は、マスターチャッキングギアの中心(軸心)とする。更に、測定位置の上端部及び下端部の位置は、直径1mmのタッチセンサープローブ90を使用するため、上フランジ24又は下フランジ26に干渉しないように、測定時にその中心位置がリールハブ22の上端部及び下端部から、それぞれ0.7mm〜1.0mmの範囲となるように設定する。そして、その測定点がトータルで、少なくとも10点以上となるように、ほぼ等間隔に測定点を設定する。この測定を60度毎の6箇所で同様に行う。
この結果から、リールハブ22のクラウニング量ΔR=(ΔRmax+ΔRmin)/2を算出する。なお、ΔRmaxはΔR1〜ΔR6の最大値であり、ΔRminはΔR1〜ΔR6の最小値である。また、ΔR1〜ΔR6は60度毎6箇所それぞれの位置でのRnmax−(上端部及び下端部の半径値のうち、大きい方の半径値)(n=1〜6)である。更に、R1max〜R6maxは、上記の方法で測定したときの60度毎6箇所の位置での半径測定値のうちの最大値である。
一方、図3で示すように、リールハブ22の底壁28の下面には、リールギア44が環状に形成されており、下ケース16の中央部には、そのリールギア44を外部に露出するためのギア開口40が穿設されている(図2参照)。このギア開口40から露出されるリールギア44が、ドライブ装置70(図4、図5参照)側の駆動ギア(図示省略)に噛合されて回転駆動されることにより、ケース12内において、リール20がケース12に対して相対回転可能とされる。
また、底壁28の下面におけるリールギア44の径方向内側には、磁性材より成る環状のリールプレート46がインサート成形等により固着されており、ドライブ装置70側の環状マグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されるようになっている。更に、リール20は、上ケース14及び下ケース16の内面にそれぞれ部分的に突設されて、ギア開口40と同軸的な円形の軌跡上にある内壁としての遊動規制壁42によってガタつかないように保持されている(図2参照)。
また、図1、図2で示すように、ケース12の右壁12Bには、リール20に巻装された記録テープTを引き出すための開口18が形成されており、この開口18から引き出される記録テープTの自由端部には、ドライブ装置70の引出部材であるリーダーブロック85(図4、図7参照)によって係止(係合)されつつ引き出し操作されるリーダーピン30が固着されている。リーダーピン30の記録テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝32が形成されており、この環状溝32がリーダーブロック85のフック85A等に係止される(図7参照)。なお、図4、図7ではそれぞれ異なるドライブ装置が示されている。
また、ケース12の開口18の内側、即ち上ケース14の天板14A内面及び下ケース16の底板16A内面には、ケース12内においてリーダーピン30を位置決めして保持する上下一対のピン保持部36が設けられている。このピン保持部36は、記録テープTの引き出し側が開放された略半円形状をしており、直立状態のリーダーピン30の両端部34は、その開放側からピン保持部36内に出入可能とされている。
また、ピン保持部36の近傍には、板バネ38が固定配置されるようになっており、この板バネ38の二股状の先端部がリーダーピン30の上下両端部34にそれぞれ係合してリーダーピン30をピン保持部36に保持するようになっている。なお、リーダーピン30がピン保持部36に出入する際には、板バネ38の先端部は適宜弾性変形してリーダーピン30の移動を許容する構成である。
また、その開口18は、ドア50によって開閉される。このドア50は、開口18を閉塞可能な大きさの略矩形板状に形成され、ケース12の右壁12Bに沿って移動できるように、開口18内側の天板14A及び底板16Aには、ドア50の上下端部を摺動可能に嵌入させる溝部64が形成されている。
また、ドア50の後端部中央には、シャフト52が突設されており、そのシャフト52には、コイルバネ58が挿嵌されている。そして、シャフト52の後端には、そのコイルバネ58を脱落防止とする拡開部54が形成されている。また、下ケース16には、そのシャフト52に挿嵌されたコイルバネ58の後端を係止する係止部62を有する支持台60が突設されている。
したがって、ドア50は、シャフト52が支持台60上に摺動自在に支持されるとともに、コイルバネ58の後端が係止部62に係止されることにより、そのコイルバネ58の付勢力によって、常時開口18の閉塞方向へ付勢される構成である。なお、開口18の開放時、シャフト52を支持する支持台66を支持台60の後方側に更に突設しておくことが好ましい。
また、ドア50の前端部には、開閉操作用の凸部56が外方に向かって突設されている。この凸部56が、記録テープカートリッジ10のドライブ装置70への装填に伴い、そのドライブ装置70側の開閉部材(図示省略)と係合するようになっている。これにより、ドア50がコイルバネ58の付勢力に抗して開放される構成である。
次に、記録テープカートリッジ10が装填されるドライブ装置70の一例について説明する。このドライブ装置70は、図4〜図7で示すように、記録テープカートリッジ10からリーダーピン30を介して引き出された記録テープTが巻回されるマシンリール80を有している。
そして、このマシンリール80も、リール20とほぼ同様の構成とされている。すなわち、このマシンリール80は、軸心部(巻芯部)を構成する有底略円筒状のリールハブ82と、その上端部に設けられる上フランジ84と、その下端部に設けられる下フランジ86と、を有しており、下フランジ86とリールハブ82が一体成形されている。
そして、リールハブ82の上端部に、上フランジ84が金属製の押さえ板(図示省略)を介してネジ止めされて(固着されて)一体的に構成されている。なお、上フランジ84と下フランジ86の互いに対向する面は、外方側(外周縁側)に向かうに従って徐々にそのフランジ間隔が増加するようなテーパー面84A、86Aとされている(図5参照)。
また、リールハブ82の外周面に記録テープTが巻回可能とされており、上フランジ84及び下フランジ86によって、その巻回された記録テープTの幅方向の変動幅を規制するようになっている。また、このリールハブ82の内側(内周面側)で、かつ幅方向略中央部にも、リールハブ82の内径よりも所定量大きい外径とされるとともに、その幅(高さ)Kが、例えばリールハブ82の幅Hの1/3程度とされた金属製又は樹脂製の略円筒状とされた略リング状部材68が圧入されている。
なお、略リング状部材68の幅Kは、リールハブ82の幅Hの略1/4以上5/6以下、好ましくは1/4以上3/4以下である。1/4より小さいと、形状が段になったり、そろばんの駒のような形状になったりして、いびつになることがある。また、5/6より大きいと、クラウニング量(凸量)ΔRを必要量得られないことがある。
ここで、略リング状部材68としているのは、図4、図7で示すように、マシンリール80のリールハブ82には、リーダーピン30を把持するリーダーブロック85を収容するスリット部82Aが、高さ方向(リールハブ82の軸方向)に形成されているからである。つまり、略リング状部材68は、平面視で略「C」字状に形成されているからである(図4参照)。
そして、この略リング状部材68が圧入されることにより、リールハブ82は、リールハブ22と同様に、その形状が、例えば側面視で幅方向略中央部が円弧状(円弧状に限定されるものではない)に膨張した略太鼓形状(クラウニング形状)とされている。なお、リーダーブロック85のリールハブ82の外周面に相当する巻取面85Bにも、リールハブ82の外周面の略太鼓形状と段差が無いように、同様の形状を形成しておくことが必要である。
また、リールハブ82の上下両端部の外径は、上フランジ84側と下フランジ86側とで同一とされることが望ましいが、必ずしも同一である必要はなく、幅方向略中央部の外径より小さければよい。また、略リング状部材68を圧入後のリールハブ82の剛性は高い方が望ましく、その略リング状部材68が圧接している部分のリールハブ82の曲げ弾性率Eは、リール20と同様に、16.0GPa以上、好ましくは19.2GPa以上とされている。なお、これらのことは、略リング状部材68の曲げ弾性率Ebが、リールハブ82の曲げ弾性率Ea以上とされていることなども含めて、リール20と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
また、図5で示すように、略リング状部材68を圧入した後のリールハブ82の最大径部(この場合は幅方向略中央部)の半径と上下両端部のどちらか大きい方の半径との差であるクラウニング量(凸量)ΔRは、ΔR≦0.08mm、好ましくはΔR≦0.064mmとされている。そして、ドライブ装置70側で規定された記録テープTの幅G(この場合は12.65mm)に対するクラウニング量ΔRの比J(J=ΔR/G)は、J≦0.0063、好ましくはJ≦0.0050とされている。これらのことも、リール20と同様である。
以上のような構成の記録テープT及びリール20を備えた記録テープカートリッジ10と、マシンリール80を備えたドライブ装置70において、次に、その作用について説明する。上記構成の記録テープカートリッジ10では、図1で示すように、ドライブ装置70(図4〜図6参照)に装填しない不使用時(保管時や運搬時等)には、開口18がドア50によって閉塞されている。そして、記録テープTを使用する際には、前壁12Aを先頭にして記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿って、ドライブ装置70内へ装填する。
すると、記録テープカートリッジ10は図示しないバケット内に挿入され、そのバケット(ドライブ装置70側)に設けられた開閉部材(図示省略)が、ドア50の凸部56に係合する。そして、この状態で、記録テープカートリッジ10が更に矢印A方向へ移動すると、開閉部材が凸部56をコイルバネ58の付勢力に抗しつつ相対的に後方へ移動させる。すると、その凸部56が突設されているドア50は、右壁12Bに沿って溝部64内を後側へ摺動し、開口18を開放する。
こうして、記録テープカートリッジ10がドライブ装置70(バケット)に所定深さ装填され、開口18が完全に開放されると、記録テープカートリッジ10を収容したバケットが所定高さ下降し、ドライブ装置70の位置決め部材(図示省略)が、下ケース16に形成された位置決め用の穴部(図示省略)に相対的に挿入される。これにより、記録テープカートリッジ10がドライブ装置70内における所定位置に精確に位置決めされ、ドア50のそれ以上の摺動(後方への移動)が規制される。
また、この記録テープカートリッジ10(バケット)の下降動作によって、駆動ギア(図示省略)が相対的にギア開口40から進入し、リールギア44と噛合するとともにリール20を所定高さまで上昇させる。そして、駆動ギアとリールギア44とが完全に噛合した状態で、リールプレート46が、駆動ギアの内側に設けられた環状マグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されることにより、リール20は、駆動ギアに対するリールギア44の噛合が維持されつつ、ケース12内で、そのケース12に対して相対回転可能となるロック解除状態とされる。
一方、開放された開口18からは、ドライブ装置70側に設けられたリーダーブロック85がケース12内に進入し、ピン保持部36に位置決め保持されたリーダーピン30を把持して引き出す。なお、このとき、記録テープカートリッジ10はドライブ装置70内において精確に位置決めされているので、リーダーブロック85は確実にリーダーピン30の環状溝32にそのフック85Aを係止させることができる。また、リール20は、その回転ロック状態が解除されているので、リーダーピン30の引出動作に伴って回転できる。
こうして、開口18から引き出されたリーダーピン30を把持したリーダーブロック85は、図7で示すように、リールハブ82の一部を構成するように、そのリールハブ82に取り付けられる(収容される)。そして、そのマシンリール80とリール20とを同期して回転駆動することにより、記録テープTは、マシンリール80に巻き取られつつ順次ケース12から引き出される。
また、このとき、ケース12内から引き出された記録テープTは、最も記録テープカートリッジ10に近接配置されたテープガイド72に摺接する。このテープガイド72は、回転自在に支持され、その高さ位置が中央或いは上下どちらか一方の位置、例えば下位置に偏在するように組み付けられている。
したがって、テープガイド72に摺接した記録テープTは、そのテープガイド72の上側のフランジ72Aによって、上端のエッジが規制された状態で走行し、次に、回転自在に支持されたテープガイド74に摺接する。このテープガイド74は、その幅方向(高さ方向)の中心位置が、リールハブ22の幅方向(高さ方向)の中心位置よりも上位置に偏在されるように組み付けられ、その下側のフランジ74Bによって、記録テープTの下端のエッジを規制するようになっている。
そして、テープガイド74によって位置規制された記録テープTは、次に、回転自在に支持されたテープガイド76に摺接する。なお、このテープガイド76に摺接する前に、記録テープTは記録再生ヘッド88に摺接する。テープガイド76は、テープガイド74とは逆に、即ちテープガイド72と同様に、その幅方向(高さ方向)の中心位置が、リールハブ22の幅方向(高さ方向)の中心位置よりも下位置に偏在されるように組み付けられ、その上側のフランジ76Aによって、記録テープTの上端のエッジを規制するようになっている。
そして、テープガイド76によって位置規制された記録テープTは、最後に、回転自在に支持されたテープガイド78に摺接する。テープガイド78は、テープガイド74と同様に、その幅方向(高さ方向)の中心位置が、リールハブ22の幅方向(高さ方向)の中心位置よりも上位置に偏在されるように組み付けられ、その下側のフランジ78Bによって、記録テープTの下端のエッジを規制するようになっている。
このように、ドライブ装置70内の各テープガイド72〜78の高さ位置(幅方向の位置)が、記録テープTのテープパス経路に沿って交互に異なっていると、記録テープTの幅方向(上下方向)の位置規制を好適に行える利点がある。なお、各テープガイド72〜78は、それぞれ回転自在に支持されているので、記録テープTのエッジが各テープガイド72〜78によってダメージを受けることは少ない。
こうして、記録テープTがテープガイド72〜78によって幅方向(上下方向)の位置を規制されつつ、所定のテープガイド74、76間に配設された記録再生ヘッド88に摺接することで、情報の記録や再生が行われる。ここで、この記録再生ヘッド88は、例えば図示しないアクチュエーターによって、上下方向(高さ方向)に移動可能に支持され、記録テープT上に予め設けられたサーボ信号S(図6参照)に追従して、記録テープTの幅方向(リールハブ22、82の軸方向)に移動可能になっている。
このサーボ信号Sは、例えば図6で示すように、4本(又は5本等でもよい)平行に並べられたパターンPが略「ハ」字状とされて1組とされ、その略「ハ」字状とされた1組のサーボ信号Sが、記録テープTの上下端部近傍に、その拡開側を外側にして複数組1列に配設されて構成されている。
このようなサーボ信号Sによれば、1組のサーボ信号S間(図6においてWで示す)の検知時間(距離)が長くなったときには、走行している記録テープTの位置が記録再生ヘッド88に対して、上下どちらかにずれていることが判るので、それによって、記録再生ヘッド88の上下方向(高さ方向)の位置を調整することができる。
本実施形態では、リール20のリールハブ22及びマシンリール80のリールハブ82が共にクラウニング形状とされているので、後で詳述するように、記録テープTの上下方向(リール20やマシンリール80の軸方向)への位置変動が好適に抑制される。したがって、記録テープTの走行位置を安定させることができ、サーボ信号Sの読取エラー(サーボトラッキングエラー)やデータ信号(情報)の記録・再生エラーの発生を低減することができる。
こうして、各テープガイド72〜78やリール20及びマシンリール80のリールハブ22、82の形状によって、その高さ位置(幅方向の位置)が規制されつつ記録再生ヘッド88に摺接することで、情報の記録や再生がエラー無く終了した記録テープTは、駆動ギア及びマシンリール80が逆回転することによってリール20に巻き戻される。
記録テープTがリール20に最後まで巻き戻されて、リーダーピン30がピン保持部36に保持されると、記録テープカートリッジ10を収容しているバケットは所定高さ上昇し、位置決め部材(図示省略)が位置決め用の穴部(図示省略)から抜き出されるとともに、駆動ギアがギア開口40から抜き出され、リールギア44に対する駆動ギアの噛合が解除される。そして、リール20が、記録テープカートリッジ10内において元の高さ位置まで下降する。
その後、記録テープカートリッジ10は、図示しないイジェクト機構によって矢印A方向とは反対方向に移動されるが、この移動に伴って、ドア50はコイルバネ58の付勢力によって開口18の閉塞方向へ摺動し、開口18を完全に閉塞する(初期状態に復帰する)。こうして、開口18が閉塞された記録テープカートリッジ10は、ドライブ装置70(バケット)内から完全に排出される。
ここで、上記したリール20及びマシンリール80の製造方法と作用・効果について詳細に説明する。なお、マシンリール80の製造方法及び作用・効果は、リール20の製造方法及び作用・効果と略同一であるため、即ちリールハブ22には環状とされたリング状部材48が圧入され、リールハブ82には平面視略「C」字状とされた略リング状部材68が圧入されるが、リング状部材48と略リング状部材68の作用・効果は略同一であるため、以下、リール20についてのみ説明し、マシンリール80については、適宜その説明を省略する。
図3、図8(A)で示すように、リールハブ22は、下フランジ26と一体に形成されており、そのリールハブ22の上面に上フランジ24が溶着によって設けられるようになっている。そして、その上フランジ24の溶着前に、リールハブ22の内周面側で、かつ幅方向略中央部に、リールハブ22の下フランジ26側端部の内径よりも所定量大きい外径を有する所定高さ(例えばリールハブ22の幅Hの1/3程度とされた幅)Kのリング状部材48が圧入により配設されている。
なお、このとき、リールハブ22の上フランジ24側端部の外径は、下フランジ26側端部の外径よりも所定量Lだけ小さくなるように、リールハブ22が予め成形されている(プリフォームされている)。リールハブ22を予めこのような形状にプリフォームしておくと、リールハブ22の内側にリング状部材48を圧入したときに、上フランジ24側端部の外径と下フランジ26側端部の外径をほぼ等しくする(上下端部の外径のバランスを取る)ことが可能となったり、また、意図した所定の寸法を付与して径差を付けることも可能となる(図8(B)参照)。
つまり、これにより、リールハブ22を、例えば上下両端側の外径がほぼ等しく、幅方向略中央部が、上フランジ24側及び下フランジ26側(上下両端部側)端部の外径よりも大きくなるような良好な略太鼓形状(クラウニング形状)に形成することができる。なお、リング状部材48の圧入代は、0.005mm〜0.060mmとされているので、リールハブ22の内周側上端部に面取部22Aを形成するだけで、充分に圧入可能である。また、このとき、リング状部材48の外周面を、側面視で所定の円弧面に形成してあると、リールハブ22の内側(内周面側)に更に圧入しやすくなるとともに、リールハブ22の形状を更に良好な略太鼓形状(クラウニング形状)に形成することができる。
また、図示しないが、リールハブ22内には、リール20が不使用時に回転しないように、ブレーキ部材等が設けられる。そのため、図8で示すように、リールハブ22の内周面には、そのブレーキ部材の位置を規制する立リブ23が等間隔に複数形成されている。したがって、この立リブ23の高さを規定することにより、リング状部材48の配設位置を、幅方向略中央部に規制することができる。
すなわち、リング状部材48は、立リブ23に当接するまで圧入させればよいので、その圧入工程を簡略化することができる。なお、リング状部材48の内径は、立リブ23の径方向内側の端面によって規定される部分の内径と同じか、それより大きくされる(図示のものは同じとされている)。これにより、上記したブレーキ部材等がリング状部材48に干渉しないようにできる。また、立リブ23の上端部は、リング状部材48の位置が正確に決まるように、少なくともリング状部材48が当接する部分をフラットにすることが望ましい。
また、リング状部材48の材質としては、金属であることが好ましく、錆びないように、アルミニウム、ステンレス鋼、メッキした鋼又は銅又は黄銅等であることが好ましい。そして、アルミニウムには、アルマイト処理が施してあることが好ましい。なお、リング状部材48は、金属製に限定されるものではなく、例えば板厚が厚く形成されていれば、リールハブ22と同じ樹脂材で成形されていてもよい。この場合は、リング状部材48をリールハブ22の内側(内周面側)に圧入しやすくなる。何れにしても、リング状部材48の弾性率は、リールハブ22の弾性率以上とすることが好ましく、これにより、リールハブ22の剛性を向上させることができる。
こうして、略太鼓形状とされたリールハブ22を備えたリール20が作製されるが、このリール20によれば、記録テープTはリールハブ22の幅方向略中央部(最大径部)に寄せられて巻回されることになるので、整巻き性を向上させることができる。図15、図16は、リールハブ22に巻回された記録テープTのリール20の径方向におけるエッジの位置を示す巻き姿測定チャートである。なお、図15、図16における(A)は、フランジ間隔が従来と同様にされたリール20の場合を示し、図15、図16における(B)は、フランジ間隔が従来よりも狭くされた(リールハブ22の幅から記録テープTの幅を減算したクリアランスCが、C=0.10mm〜0.18mmとされた)リール20の場合を示す。
そして、図15は、クラウニング形状とされていない(実際には若干鼓形状になっており、鼓形状を太鼓形状に対してマイナスで表せば、ΔR=−16μmとされた)従来のリールハブ(図示省略)に記録テープTを巻回した場合を示し、図16は、クラウニング量ΔRが、ΔR=58μmとされたリールハブ22に記録テープTを巻回した場合を示している。なお、図15(A)を例にして示す「最大段差/飛び出し量」とは、巻き姿測定チャートの段差或いは飛び出し量の何れかの最大値であり、記録テープTが全体の巻き面から部分的に飛び出している変化量の最大値である。また、「巻き乱れ量」とは、巻き姿測定チャートの最大値から最小値を減算した量であり、段差、飛び出し、巻き面の傾斜等を含んでいる。
更に、図17は、クラウニング量(凸量)ΔRと最大段差/飛び出し量との関係を示すグラフである。つまり、横軸がクラウニング量(凸量)ΔRとされ、縦軸が最大段差/飛び出し量とされている。そして、白抜きの正方形のドットD1は、フランジ間隔が従来と同様にされたリール20の場合を示し、黒塗りの菱形のドットD2は、フランジ間隔が従来よりも狭くされた(リールハブ22の幅から記録テープTの幅を減算したクリアランスCが、C=0.10mm〜0.18mmとされた)リール20の場合を示す。
また更に、下記表2にクラウニング形状とされていない(実際には若干鼓形状になっており、鼓形状を太鼓形状に対してマイナスで表せば、ΔR=−16μmとされた)第1リールのリールハブ(図示省略)における最大段差/飛び出し量と、クラウニング形状とされず(実際には若干鼓形状になっており、鼓形状を太鼓形状に対してマイナスで表せば、ΔR=−8μmとされ)、フランジ間隔が狭とされた(クリアランスCが、例えばC=0.15mmとされた)第2リールのリールハブ(図示省略)における最大段差/飛び出し量を基準にした場合のそれぞれのクラウニング量(凸量)ΔRの変化による最大段差/飛び出し量の低減値と、フランジ間隔の違い(第1リールのフランジ間隔は、クリアランスCが、例えばC=0.30mm)による最大段差/飛び出し量の低減値を示す。
Figure 0004782026
図15〜図17及び表2の結果から次のようなことが判る。すなわち、従来のリールのようにフランジ間隔が広くても(C=0.30mmでも)、クラウニング量ΔRが僅かにでもあれば(例えばΔR≦0.064mm(64μm)であっても)、記録テープTの巻き締まりによるリールハブ22の変形により、フランジ間隔を良好に狭めることができるため、最大段差/飛び出し量及び巻き乱れ量を充分に低減することができる。しかも、初めからフランジ間隔が狭くされている(C=0.15mmとされている)リール20では、更にその効果を高めることができる。
このように、リールハブ22に上下フランジ24、26が一体的に設けられたリール20では、リールハブ22にクラウニング形状(略太鼓形状)を付与すると、かなり小さなクラウニング量(凸量)ΔR(ΔR≦0.08mm:図17参照)でも、記録テープTの巻き面の段差や飛び出し量(巻き乱れ量)を大幅に小さくできる。これは、リールハブ22に上下フランジ24、26が一体的に設けられているリール20では、記録テープTの巻き締まりによるリールハブ22の変形に伴い、上下フランジ24、26が、互いにその間隔を狭めるように変形するからである。
なお、このリール20では、上記したように、クラウニング量ΔRが、ΔR≦0.08mm(80μm)、好ましくはΔR≦0.064mm(64μm)でも効果があることが立証されたが、ΔR<0.007mm(7μm)、比Jで言うと、J<0.00055であると、記録テープTをリールハブ22の幅方向略中央部に誘導する効果が小さくなるおそれがあることが実験で確認されている。
また、クラウニング量ΔRが、ΔR>0.08mm(80μm)、比Jで言うと、J>0.0063であると、リールハブ22に上下フランジ24、26が一体的に設けられたリール20においては、リールハブ22の外周面近傍の記録テープTの巻き面に、放射、シンチング、ワカメ等と呼ばれる記録テープT自体の塑性変形や記録テープT間に隙間が発生する可能性が大きくなることが実験で確認されている。
また、クラウニング量ΔRが、0.064mm(64μm)<ΔR≦0.08mm(80μm)、比Jで言うと、0.0050<J≦0.063の範囲では、特に問題なかったが、記録テープTの厚さやリールハブ22の剛性の影響を受けやすい可能性がある。テープエッジの品質を確実に確保するためには、ΔR≦0.064mm(64μm)、比Jで言うと、J≦0.0050とすることが好ましい。
なお、これらの実験データにおける数値は、記録テープTの厚さが、7.5μm以下の場合であり、記録テープTの厚さが厚ければ、この数値も変化する。少なくとも厚さ6.6μmの記録テープTを、10%グラスファイバー強化のPC樹脂製で肉厚2.5μmのリールハブ22に巻回した場合には、クラウニング量ΔRが、ΔR=0.08mm前後までは、巻き面に放射等が発生しなかったが、これより大きくなると、ワカメ状の変形やシンチングなどが発生したことが実験で確認されている。このように、記録テープTの厚さが薄いことが、ワカメ状の変形やシンチングの発生に影響している可能性が高い。
また、このリール20によれば、リールハブ22に記録テープTを巻回する際(リール20の製造時やドライブ装置70から取り出すために巻き戻されたときを含む)、リールハブ22の幅方向略中央部に寄せて巻回することができ、最大段差/飛び出し量や巻き乱れ量を低減することができるので、輸送時やハンドリング時に、記録テープカートリッジ10(リール20)に衝撃が加えられても、記録テープTのエッジが折れてしまうような不具合(テープエッジダメージ)の発生を防止することができる。
特に、記録テープTは、厚さが厚い分には剛性が確保されるために問題は無いが、記録テープカートリッジ10の1個当たりの記録容量を増加させるため、最近の記録テープTは薄肉化される傾向にあり、剛性の低下、即ちエッジ強度の低下、塑性変形の受けやすさが懸念されている。しかし、本実施形態に係るリール20では、巻き面から記録テープTが1枚だけ(又は複数枚)飛び出す1枚(又は複数枚)飛び出し現象の発生頻度自体を低減させることができるため、記録テープTが薄肉化されても(例えば6.6μmとされても)、テープエッジダメージの発生を防止することができる。
また、ドライブ装置70によって記録テープTを走行させる際、記録テープTは、マシンリール80のリールハブ82に、その幅方向略中央部(最大径部)へ寄せられた状態で走行するので、リール20から繰り出される記録テープTの走行位置を適正位置に安定させることができる。つまり、記録テープTの走行中における上下方向(リールハブ82の軸方向)への位置変動を抑制することができる。
したがって、ドライブ装置70に設けられたテープガイド72〜78やマシンリール80のフランジ84、86、更にはリール20のフランジ24、26との接触により発生するエッジ折れ等のテープエッジダメージや、これにより起きる磨耗粉の発生を防止することができる。特に、摩耗粉は記録テープTに付着してエラーやドロップアウトを発生させるだけでなく、記録再生ヘッド88に付着して、更に深刻な故障を発生させる可能性もあるため、これを防止できることは、極めて有効である。よって、高密度記録のドライブ装置70でも、サーボ信号Sの読取エラー(サーボトラッキングエラー)やデータ信号(情報)の記録・再生エラーの発生を低減することができ、更には、ポジションエラーシグナル(位置誤差信号)やオフトラックの低減を期待することができる。
次に、リール20の変形例について説明する。なお、図9〜図14において、図8で説明した部位と同等の部位には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。図9で示すように、この第1変形例では、リング状部材48の外周面がストレートに形成されるとともに、その上側外周縁部と下側外周縁部に面取部48Aが形成されている。そして、立リブ23の径方向内側の上端部には、所定角度のテーパー部23Aが形成されており、リング状部材48をリールハブ22の内側に圧入後、リング状部材48の内周面が、テーパー部23Aの上端部と側面視で面一になるように構成されている。
このような構成にすると、リング状部材48を圧入したときに、従来の立リブ(図示省略)とほぼ同じ形状とすることができる。つまり、記録テープカートリッジ10の不使用時には、ブレーキ部材の径方向の移動を立リブ23によって規制することができ、使用時には、テーパー部23Aより上側で支持されるブレーキ部材が、リング状部材48に干渉するのを確実に防止することができる。なお、リング状部材48の圧入代は、0.005mm〜0.060mmとされているので、リールハブ22の内周側上端部に面取部22Aを形成するだけで、充分に圧入可能となる。
また、この図9で示すリール20の具体的な寸法を例示すると、リールハブ22の外径は約φ44mm、内径は約φ40mmである。したがって、リールハブ22の板厚は2mmとなる。そして、リールハブ22の外周面における高さは約12.8mmである。一方、リング状部材48の外径は約φ40.08mm(圧入代:約0.04mm)、高さは5mm(又は3mm)である。このリング状部材48が、リールハブ22の内側に、その下端面が、リールハブ22の上端面から約9.4mmの高さになるまで圧入されて構成されている。
また、図10で示す第2変形例では、リング状部材48の高さ(幅K)が、図8、図9で示したものより少し高く形成され、そのリング状部材48を圧入後、上フランジ24のボス部24Bで、そのリング状部材48を上方から押さえる構成とされている。つまり、上フランジ24のボス部24Bの高さも、上フランジ24をリールハブ22の上端部に溶着したときに、リング状部材48の上端部に当接可能となる高さまで延設されている。
このような構成にすれば、落下等により記録テープカートリッジ10(リール20)に衝撃が加えられたときに、上フランジ24でリング状部材48の離脱や移動を抑止することができる効果がある。なお、これ以外の構成・効果は、図9で示したリール20とほぼ同等であるため、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
更に、図11で示す第3変形例では、リング状部材48の高さ(幅K)が、リールハブ22の高さ(幅H)と略同一か、それより若干低く形成され、そのリング状部材48を圧入後、上フランジ24のボス部24Bで、そのリング状部材48を上方から押さえる構成とされている。したがって、この場合は、立リブ23の高さが低く形成されている。
このような構成にすれば、リールハブ22全体の剛性を高めることができ、リールハブ22の上下両端部付近を良好な略円弧形状に形成することができる。なお、それ以外の構成・効果は、図9、図10で示したリール20とほぼ同等であるため、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
また、図12で示す第4変形例では、リング状部材48の高さ(幅K)が、リールハブ22の高さ(幅H)と略同一とされるとともに、外周面がクラウニング形状とされている。したがって、この場合、立リブ23は省略される。このような構成にすれば、リールハブ22全体の剛性を高めることができるとともに、上下フランジ24、26の変形を抑制することができる。
つまり、長期保存時において、リールハブ22の部分的な剛性の差による、記録テープTの部分的なダメージ(変形)を抑制することができる。なお、この場合、リールハブ22の板厚は、図8〜図11で説明したリールハブ22の板厚よりも少し薄くすることが好ましい。また、この場合には、上記したようなプリフォームをしなくても、良好な略太鼓形状に形成することができる。
また、上記実施例及び上記第1〜第4変形例では、リールハブ22と下フランジ26を一体成形させたが、下フランジ26とリールハブ22を別体にする構成にしても同様である。すなわち、図13、図14で示すように、上フランジ24のボス部24Bをリールハブ22の高さのほぼ1/2まで延設し、下フランジ26のボス部26Bをリールハブ22の高さのほぼ1/2まで延設して、ボス部24Bの下端面とボス部26Bの上端面を互いに溶着可能に構成する(例えばボス部26Bの上端面にエネルギーダイレクター27を形成する)とともに、そのボス部24B、26Bの径方向外側に、リング状部材48を挿嵌し、更に、そのリング状部材48の径方向外側に、円筒状のリールハブ22を挿嵌する構成としても同様である。
この場合、リング状部材48の外周面の形状をクラウニング形状にすることで、容易に略太鼓形状のリールハブ22を形成することができる。また、この場合、上フランジ24及び下フランジ26と、リールハブ22とが互いに独立しているので、記録テープTの巻き締まりによるリールハブ22の変形の影響が、上フランジ24及び下フランジ26に及ばない(上フランジ24及び下フランジ26が変形しない)効果がある。なお、リング状部材48は、リールハブ22の幅方向全長に亘って形成されている必要はなく、図8〜図11と同様に、短い部材とされてもよい。また、この場合には、リング状部材48の外形が略太鼓形状ではなく、ストレートであっても構わない。
また、上フランジ24及び下フランジ26には、それぞれ係合部24C、26Cが所定間隔を隔てて複数突設されており、リング状部材48の外周面の上下端部にそれぞれ所定間隔を隔てて複数形成された被係合部48Bに、その円周方向内側が係合するようになっている。そして、径方向には、リールハブ22の形状・経時変化を吸収できる範囲のクリアランスを空けて係合するようになっている。これにより、上フランジ24及び下フランジ26に対してリング状部材48が回転不能となり、かつ両者の位置決めがなされ、更には、リールハブ22と上下フランジ24、26の変形が相互に影響しない構成である。
また、この場合には、リング状部材48の外周面のクラウニング形状により、リールハブ22が略太鼓形状に撓んで、両者の摩擦係数が増加するので、両者の相対回転が不能となる。これにより、上フランジ24及び下フランジ26に対してリールハブ22が回転不能となる構成である。なお、係合部24C、26Cの径方向外側には、リールハブ22の面取部22A、22Bが略係合するようになっている。
その他、リール20の構成としては、リールハブ22を下フランジ26ではなく、上フランジ24と一体成形させてもよく、更には、リールハブ22と上フランジ24と下フランジ26を一体成形させてもよい。何れの場合も、リールハブ22の内側に、リールハブ22の端部側内径よりも大きい外径を有する所定幅Kのリング状部材48を圧入するだけでよいため、このような略太鼓形状のリールハブ22を備えたリール20を低コストで容易に製造することができる。
つまり、従来のリールの安価で高精度な製作方法である射出成形を継承しつつ、品質の向上(特に記録テープTに対する加傷がなく、精度も安定している)とコストの低減を両立させることができるので、大量生産が実現可能となる。また、結果的に、リールハブ22の剛性を向上させることができるため、保存時の記録テープTや記録テープTに書き込まれたサーボ信号・データ信号の寸法変化が小さくなり、良好に保存することができる。特に、リールハブ22と少なくとも上下どちらかのフランジ24、26とが一体成形されているリール20では、温湿度変化や経時でのフランジ24、26の変形量を小さくすることができる。
また、本実施形態のリール20では、リールハブ22を略太鼓形状に形成したが、本実施形態に係るリール20は、少なくともリールハブ22の一部の外径が、その上下両端部の外径よりも大きくなるように形成されるリールを全て含む。また、本実施形態では、リール20を単一でケース12内に収容して構成される記録テープカートリッジ10に適用した実施例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、2つのリールをケース内に収容した2リールタイプの記録テープカセットに、本発明を適用してもよい。
本実施形態に係る記録テープカートリッジの概略斜視図 本実施形態に係る記録テープカートリッジの概略分解斜視図 本実施形態に係るリールの概略側断面図 記録テープカートリッジが装填された後のドライブ装置の概略平面図 記録テープカートリッジが装填された後のドライブ装置の概略側面図 記録テープのサーボ信号を示す概略側面図 マシンリールの引出部材の構成を示す概略斜視図 リールの製造方法を説明する概略側面図 別のリールの製造方法を説明する概略側面図 別のリールの製造方法を説明する概略側面図 別のリールの製造方法を説明する概略側面図 別のリールの製造方法を説明する概略側面図 別のリールの製造方法を説明する概略側面図 別のリールの製造方法を説明する概略側面図 (A)ΔR=−16μm、フランジ間隔(従来)の場合の記録テープの巻き姿測定チャート、(B)ΔR=−16μm、フランジ間隔(従来より狭)の場合の記録テープの巻き姿測定チャート (A)ΔR=58μm、フランジ間隔(従来)の場合の記録テープの巻き姿測定チャート、(B)ΔR=58μm、フランジ間隔(従来より狭)の場合の記録テープの巻き姿測定チャート クラウニング量と最大段差/飛び出し量との関係を示すグラフ リールの半径を測定する方法を説明するための概略斜視図
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
14 上ケース
16 下ケース
20 リール(テープリール)
22 リールハブ
24 上フランジ
26 下フランジ
48 リング状部材
68 略リング状部材
70 ドライブ装置
80 マシンリール
82 リールハブ
84 上フランジ
86 下フランジ
88 記録再生ヘッド

Claims (10)

  1. 記録テープが巻回される樹脂製のハブと、
    前記ハブの両端部に設けられたフランジと、
    を備えたテープリールの製造方法であって、
    リング状部材を圧入した後に、前記ハブの一方の端部側の外径と他方の端部側の外径が略同一か、又は一方が他方に比べて大きくなるように、該ハブの外周面の形状を予め形成する工程と、
    前記ハブの内側に、該ハブの少なくとも一部の内径よりも大きい外径とされるとともに該ハブの幅よりも小さい幅とされたリング状部材を圧入し、前記ハブの外周面の少なくとも一部に、該ハブの両端部の径よりも大きい径とされた部分を形成する工程と、
    を有することを特徴とするテープリールの製造方法。
  2. 前記リング状部材の弾性率が、前記ハブの弾性率以上であることを特徴とする請求項1に記載のテープリールの製造方法
  3. 前記リング状部材の外周面が、側面視で円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテープリールの製造方法
  4. 前記記録テープの幅に対する前記ハブの両端部のどちらか大きい方の半径と前記リング状部材圧入後の最大径部の半径との差の比が、0.0063以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のテープリールの製造方法
  5. 前記記録テープの幅が略12.65mmであり、前記ハブの両端部のどちらか大きい方の半径と前記リング状部材圧入後の最大径部の半径との差が、0.08mm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載のテープリールの製造方法
  6. ドライブ装置内に設けられるとともに、記録テープカートリッジから引き出された記録テープが巻回される樹脂製のハブと、前記ハブの両端部に設けられたフランジと、を備えたマシンリールの製造方法であって、
    リング状部材を圧入した後に、前記ハブの一方の端部側の外径と他方の端部側の外径が略同一か、又は一方が他方に比べて大きくなるように、該ハブの外周面の形状を予め形成する工程と、
    前記ハブの内側に、該ハブの少なくとも一部の内径よりも大きい外径とされるとともに該ハブの幅よりも小さい幅とされたリング状部材を圧入し、前記ハブの外周面の少なくとも一部に、該ハブの両端部の径よりも大きい径とされた部分を形成する工程と、
    を有することを特徴とするマシンリールの製造方法。
  7. 前記略リング状部材の弾性率が、前記ハブの弾性率以上であることを特徴とする請求項に記載のマシンリールの製造方法
  8. 前記略リング状部材の外周面が、側面視で円弧状に形成されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のマシンリールの製造方法
  9. 巻回される前記記録テープの幅に対する前記ハブの両端部のどちらか大きい方の半径と前記略リング状部材圧入後の最大径部の半径との差の比が、0.0063以下であることを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れか1項に記載のマシンリールの製造方法
  10. 巻回される前記記録テープの幅が略12.65mmであり、前記ハブの両端部のどちらか大きい方の半径と前記略リング状部材圧入後の最大径部の半径との差が、0.08mm以下であることを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れか1項に記載のマシンリールの製造方法
JP2007010833A 2007-01-19 2007-01-19 テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法 Active JP4782026B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007010833A JP4782026B2 (ja) 2007-01-19 2007-01-19 テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法
EP07024154A EP1947646B1 (en) 2007-01-19 2007-12-12 Tape reel, recording tape cartridge, take-up reel, and drive device
US11/956,208 US7802751B2 (en) 2007-01-19 2007-12-13 Tape reel, recording tape cartridge, take-up reel, and drive device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007010833A JP4782026B2 (ja) 2007-01-19 2007-01-19 テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008176885A JP2008176885A (ja) 2008-07-31
JP4782026B2 true JP4782026B2 (ja) 2011-09-28

Family

ID=39430979

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007010833A Active JP4782026B2 (ja) 2007-01-19 2007-01-19 テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7802751B2 (ja)
EP (1) EP1947646B1 (ja)
JP (1) JP4782026B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20060043227A1 (en) * 2004-09-01 2006-03-02 Wataru Iino Reel and method of designing same
JP2008176886A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Fujifilm Corp テープリール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置
JP4782026B2 (ja) * 2007-01-19 2011-09-28 富士フイルム株式会社 テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法
JP2009205780A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Fujifilm Corp リール及び記録テープカートリッジ
JP4949294B2 (ja) * 2008-02-29 2012-06-06 富士フイルム株式会社 リール及び記録テープカートリッジ
US9087550B2 (en) * 2012-03-20 2015-07-21 Oracle International Corporation Method for fabricating an apparatus for use in a tape drive
US9007715B1 (en) * 2014-07-22 2015-04-14 Oracle International Corporation System for reducing contact between tape and flanges of reel in tape drive
JP6552426B2 (ja) * 2016-02-01 2019-07-31 富士フイルム株式会社 リールの製造方法
JP2022170599A (ja) * 2021-04-28 2022-11-10 富士フイルム株式会社 磁気テープカートリッジおよび磁気記録再生装置
NL2031790B1 (en) * 2022-05-06 2023-11-14 Vmi Holland Bv Stock reel, wind-up station comprising said stock reel and method for winding-up a continuous strip

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6154086A (ja) * 1984-08-24 1986-03-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd テ−プリ−ル
JPS63222844A (ja) * 1987-03-12 1988-09-16 Jiyuken Kogyo:Kk 異径ロ−ラの製造方法
JPH06309837A (ja) * 1993-04-27 1994-11-04 Sony Corp 磁気記録媒体用カセットのリール及び磁気記録媒体用カセット
JP3460377B2 (ja) * 1995-05-15 2003-10-27 ソニー株式会社 テープリール
US6257519B1 (en) * 1999-09-30 2001-07-10 Imation Corp. Three-piece tape reel assembly for a data storage tape cartridge
JP2002303319A (ja) * 2001-04-06 2002-10-18 Apurusu Kk ガイドローラーおよびその製造方法
JP2003168278A (ja) * 2001-11-29 2003-06-13 Mitsumi Electric Co Ltd 磁気記録テープ巻き取り用リールおよび磁気記録テープドライブ
JP4424897B2 (ja) * 2002-09-30 2010-03-03 富士フイルム株式会社 記録テープカートリッジ
JP4139678B2 (ja) * 2002-11-27 2008-08-27 富士フイルム株式会社 磁気テープカートリッジ用リール
JP2006269042A (ja) * 2005-02-22 2006-10-05 Fuji Photo Film Co Ltd 記録テープカートリッジ
JP4593514B2 (ja) * 2006-04-27 2010-12-08 富士フイルム株式会社 リール及び記録テープカートリッジ
JP2008004143A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Fujifilm Corp リール及び記録テープカートリッジ
JP2008097721A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Fujifilm Corp リール
JP4782026B2 (ja) * 2007-01-19 2011-09-28 富士フイルム株式会社 テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1947646B1 (en) 2011-07-27
EP1947646A2 (en) 2008-07-23
EP1947646A3 (en) 2009-05-27
US7802751B2 (en) 2010-09-28
US20080173749A1 (en) 2008-07-24
JP2008176885A (ja) 2008-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4782026B2 (ja) テープリールの製造方法及びマシンリールの製造方法
JP4777294B2 (ja) テープリール、記録テープカートリッジ、マシンリール、引出部材及びドライブ装置
US6651917B2 (en) Tape cartridge
JP4749963B2 (ja) リール及び記録テープカートリッジ
US20060032962A1 (en) Reel
US7419119B2 (en) Tape reel for magnetic tape cartridge
US20080265078A1 (en) Tape reel, recording tape cartridge, take-up reel, pullout member, and drive device
JP2009211743A (ja) テープリール、テープカートリッジ及びテープドライブシステム
JP2008097721A (ja) リール
JP4833171B2 (ja) リール
JP2008243294A (ja) テープリール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置
JP2007109277A (ja) 記録テープカートリッジ及びドライブ装置
EP1970907A1 (en) Tape reel, recording tape cartridge, take-up reel, drawing-out member, and drive device
JP4964343B1 (ja) 記録テープカートリッジ
JP5528837B2 (ja) リールの製造方法及びリール並びに記録テープカートリッジ
JP2008176886A (ja) テープリール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置
EP1693847B1 (en) Recording tape cartridge
JP4593431B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2005293691A (ja) テープカートリッジ
JP2009076178A (ja) リール
JP2008159116A (ja) リール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置
JP2006252741A (ja) リール
JP2007052831A (ja) リール及び記録テープカートリッジ
JP2008097744A (ja) リール
JP2008097745A (ja) リール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110614

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110706

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4782026

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250