JP2008159116A - リール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録テープの巻回時の巻き締りによるハブの変形を低減し、ハブ外周面近傍の記録テープの変形やダメージを防止することができるリール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置を得る。
【解決手段】リールハブ22の外周面に、厚さ0.008〜0.025mmの無電解ニッケルメッキMを施すことで、リールハブ22の剛性を上げることができ、リールハブ22の外周面近傍の記録テープTの変形やダメージを防止することができる。また、リールハブ22の変形に伴って上フランジ24及び下フランジ26も変形するが、リールハブ22の高剛性化によって、上フランジ24及び下フランジ26の変形も抑制され、上フランジ24及び下フランジ26で構成される内部空間が狭くなることにより発生する記録テープTのテープエッジのダメージを防止することができ、記録テープTのテープ走行位置を安定させることができる。
【選択図】図3
【解決手段】リールハブ22の外周面に、厚さ0.008〜0.025mmの無電解ニッケルメッキMを施すことで、リールハブ22の剛性を上げることができ、リールハブ22の外周面近傍の記録テープTの変形やダメージを防止することができる。また、リールハブ22の変形に伴って上フランジ24及び下フランジ26も変形するが、リールハブ22の高剛性化によって、上フランジ24及び下フランジ26の変形も抑制され、上フランジ24及び下フランジ26で構成される内部空間が狭くなることにより発生する記録テープTのテープエッジのダメージを防止することができ、記録テープTのテープ走行位置を安定させることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープ等の記録テープを巻回するリールとマシンリール、リールがケース内に収容された記録テープカートリッジ及び記録テープカートリッジが装填されるドライブ装置に関する。
従来から、コンピューター等のデータ記録再生媒体として使用されている磁気テープ等の記録テープをリール(ハブ)に巻回し、そのリールを単一でケース内に収容してなる記録テープカートリッジが知られている。この記録テープカートリッジは、ドライブ装置に装填されると、記録テープカートリッジに設けられた開口からリーダー部材を介して記録テープが引き出される。そして、その引き出された記録テープは、テープガイド及び記録再生ヘッドを挟んで記録テープカートリッジと反対側に配置されている巻取リールに巻き取られる。
ところで、記録テープをリールに巻回する際、記録テープの巻き締りによりハブが変形し、ハブ外周面近傍の記録テープが変形やダメージを受けることがある。更に、このハブの変形に伴って上下フランジが両フランジ間の内部空間を狭くする方向に変形し、テープの端部と接触してテープエッジにダメージを与える。このため、ハブの変形とこれに伴うテープダメージを低減させる必要がある。
例えば、特許文献1では、上フランジと一体の環状顎部をハブに嵌め込んで固定することで、ハブを強化しているが、環状顎部をハブへ圧入するため組み立てが難しかったり、ハブに巻き締り力が掛かった際には環状顎部に応力が掛かり環状顎部が歪むため、結局上フランジは変形を免れ得ない。また、追加の複数部品、あるいは形状が複雑な追加部品が必要となるため、コストが高くなり、組み立ても煩雑となる。さらに、構造が複雑で射出成形時の精度確保が難しかったり、離型抵抗が大きく、突き出し時に上フランジの変形を招いたりするなどの問題が生じる。また、特許文献2、3においても上記と同様の問題がある。
一方、特許文献4では、インサート成形により金属リングをハブに一体化させて該ハブを強化しているが、インサート部品の金型内での固定方法・金型内への供給方法/供給設備の設備投資・開発の労力・費用が発生する。また、インサート部品と金型の隙間からのバリの発生、射出圧力によるインサート部品の変形等も考えられ、また、インサート部品の肉厚分ハブの樹脂部が薄肉になることによりプラスチック部分の流動性が悪くなりハブだけではなくフランジの寸法・形状精度が出ないという問題も懸念される。さらに、インサート部品が増えることによるコストアップの問題も生じる。
更に、ハブと上フランジと下フランジをそれぞれ単体で形成する構造では、リールのギア部とハブの位置決めが困難であり、3部品の組み立てが煩雑になる。また、組み立てが楽なスナップフィットによる固定では、落下衝撃によりリールが分解してしまうなどの問題がある。
また、1リールカートリッジ用のドライブには巻取り用のリール(マシンリールあるいはドライブリールと呼ばれる)が備えられているが、このリールに対しても上述の記録テープカートリッジ用のリールと同様の要求がある。
特開2005−182948号公報
特開2005−116163号公報
特開2004−14023号公報
特開2004−14022号公報
そこで、本発明は上記事実を考慮し、記録テープの巻回時の巻き締りによるハブの変形を低減し、ハブ外周面近傍の記録テープの変形やダメージを防止することができるリール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、リールにおいて、記録テープが巻回されたハブと、前記ハブの両端部に設けられたフランジと、を有し、少なくとも前記ハブがプラスチック材料で形成され、少なくとも該ハブの外周面がメッキ処理されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ハブの剛性を上げることができ、ハブの外周面近傍の記録テープの変形やダメージを防止することができる。また、ハブとフランジが一体(溶着等を含む)になっている場合、ハブの変形に伴ってハブの端部に位置するフランジが変形するが、ハブの変形の抑制により両フランジの変形も抑制され、両フランジで構成される内部空間が必要以上に狭くなることにより発生する記録テープのテープエッジのダメージを防止することができ、記録テープのテープ走行位置を安定させることができる。
また、メッキ処理によって、温度・湿度等の環境変化に寄らず、ハブの寸法形状を高精度に維持することができ、ハブに巻回された記録テープの保存性を向上させることができる。
さらに、メッキ処理によりハブの剛性を向上させることで、従来のリールの安価で高精度な製作方法であるプラスチック材料による射出成形方法での製造方法を継承しつつ、品質とコストを両立させることができる。また、組み立て性も従来と変わらず、追加の設備投資も必要なく、組み立て加工が可能なリールを提供することができる。
また、ハブの外周面以外にもハブの内周面、或いはフランジもメッキ処理を行うことで、ハブに限らずフランジの剛性も上げることができる。ハブとフランジが一体になっている場合、ハブとフランジは同時にメッキ処理を行うことができるため、作業工程が別途追加されることもない。また、メッキは外周面に関わらず、ハブ部の内外周にメッキ処理すれば更に剛性が上がり、更にマスク処理する部分も減るので更に好ましい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリールにおいて、メッキの厚さが0.008〜0.025mmであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、メッキの厚さを0.008〜0.025mmとすることで、請求項1に記載の発明の効果を得ることができ、メッキの品質安定性を考慮すると、0.01〜0.023mmのメッキ厚が好ましく、さらに、効果の程度と現在の技術で可能な量産性を考慮すると、0.013〜0.022mmのメッキ厚が好ましい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のリールにおいて、前記メッキが無電解ニッケル、あるいはニッケルクロムであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、耐食性、耐候性に優れ、また、密着性も高く、複雑な形状であっても均一なメッキ厚を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のリールにおいて、前記記録テープに、ドライブ装置側の記録再生ヘッドがトラッキングするための基準となるサーボ信号が予め書き込んであることを特徴とする。
ハブの剛性が上がることで、保存時の記録テープや記録テープに書き込まれたサーボ信号や記録信号の寸法変化が小さくなり、記録テープカートリッジを良好な状態で保存できるため、請求項4に記載の発明では、高密度記録でもサーボ信号や記録信号の記録・再生エラーを軽減することができる。
請求項5に記載の発明は、記録テープカートリッジにおいて、請求項1〜4の何れか1項に記載のリールと、前記リールを回転可能に収容するケースと、を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4の何れか1項に記載の発明の効果と略同一の効果を得ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の記録テープカートリッジにおいて、前記リールが単一であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、高記録密度が望まれるコンピュータバックアップ用1リールの記録テープカートリッジに適用させるため、特に効果的である。
請求項7に記載の発明は、ドライブ装置内に設けられ、記録テープカートリッジから引き出された記録テープが巻回されるマシンリールであって、記録テープが巻回されるハブと、前記ハブの両端部に設けられたフランジと、を有し、少なくとも前記ハブがプラスチック材料で形成され、少なくとも該ハブの外周面がメッキ処理されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1に記載の発明の効果と略同一の効果を得ることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のマシンリールにおいて、前記記録テープカートリッジから記録テープを引き出し、前記ハブに収納された状態で該ハブの巻取り面の一部を構成する引出部材を有し、前記引出部材の少なくとも前記巻取り面がメッキ処理されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、記録テープカートリッジから記録テープを引き出す引出部材をマシンリールのハブに対して収納可能に設け、該引出部材をハブに収納した状態で、マシンリールのハブの巻取り面の一部を構成させる。この引出部材の少なくとも巻取り面に相当する部分(引出部材の外周面)をメッキ処理している。
引出部材の外周面と引出部材以外のハブの外周面との間で段差が生じた場合、マシンリールのハブに記録テープを巻回したとき、この段差により、いわゆる「写り」が発生し、その部分でドロップアウトが生じたりエラーとなったりする可能性が大きくなる。しかし、請求項8に記載の発明によれば、引出部材自体にもメッキ処理を行うため、ハブの外周面の全体に渡って、このような段差は生じない。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のマシンリールにおいて、メッキの厚さが0.008〜0.025mmであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項2に記載の発明の効果と略同一の効果を得ることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項7〜9の何れか1項に記載のマシンリールにおいて、メッキが無電解ニッケル、あるいはニッケルクロムであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、請求項3に記載の発明の効果と略同一の効果を得ることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項7〜10の何れか1項に記載のマシンリールにおいて、前記記録テープに、ドライブ装置側の記録再生ヘッドがトラッキングするための基準となるサーボ信号が予め書き込んであることを特徴とする。
請求項11に記載の発明では、請求項4に記載の発明の効果と略同一の効果を得ることができる。
請求項12に記載の発明は、記録テープカートリッジから記録テープを引き出し、前記ハブに収納された状態で該ハブの巻取り面の一部を構成する引出部材であって、少なくとも前記巻取り面がメッキ処理されていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、請求項8に記載の発明の効果と略同一の効果を得ることができる。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の引出部材において、メッキの厚さが0.008〜0.025mmであることを特徴とする。
請求項13に記載の発明では、請求項2に記載の発明の効果と略同一の効果を得ることができる。
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13に記載の引出部材において、メッキが無電解ニッケル、あるいはニッケルクロムであることを特徴とする。
請求項14に記載の発明では、請求項3に記載の発明の効果と略同一の効果を得ることができる。
請求項15に記載の発明は、ドライブ装置において、記録テープカートリッジが装填され、該記録テープカートリッジから引き出された記録テープが巻回される請求項7〜11の何れか1項に記載のマシンリールを有することを特徴とする。
請求項15に記載の発明では、請求項1〜4の何れか1項に記載の効果と略同一の効果を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、記録テープの巻回時の巻締まりによるハブの変形を低減し、ハブ外周面近傍の記録テープの変形やダメージを防止することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図1において、記録テープカートリッジ10のドライブ装置70(図4参照)への装填方向を矢印Aで示し、それを記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とする。そして、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向(右側)とする。また、矢印C方向を本発明における幅方向とし、高さ方向及び上下方向と同方向とする。
図1、図2で示すように、記録テープカートリッジ10は、略矩形箱状のケース12を有している。このケース12は、ポリカーボネート(PC)等のプラスチック製の上ケース14と下ケース16とが、それぞれ天板14Aの周縁に立設された周壁14Bと、底板16Aの周縁に立設された周壁16Bとを互いに当接させた状態で、超音波溶着やねじ止め等によって接合されて構成されている。
ケース12の内部には、リール20が1つだけ回転可能に収容される。このリール20は、PC等のプラスチックで形成され、軸心部を構成する有底円筒状のリールハブ22と、その下端部に設けられる下フランジ26とが一体に成形されて、上フランジ24がリールハブ22の上端部に超音波溶着されて構成されている。
そして、リールハブ22の外周面には、厚さ0.008〜0.025mmの無電解ニッケルメッキMが施されており、その表面には、情報記録再生媒体としての磁気テープ等の記録テープTが巻回され、上フランジ24及び下フランジ26によって、その巻回された記録テープTの幅方向の変動幅を規制している。
一方、下フランジ26の中央部の外面(下面)には、リールギア27が環状に形成されており、下ケース16の中央部には、そのリールギア27を外部に露出するためのギア開口40(図2参照)が穿設されている。このギア開口40から露出されるリールギア27が、ドライブ装置70(図4参照)側の駆動ギア(図示省略)に噛合されて回転駆動されることにより、ケース12内において、リール20がケース12に対して相対回転可能とされる。
また、底壁28の下面におけるリールギア27の径方向内側には、磁性材より成る環状のリールプレート29(図3参照)がインサート成形等により固着されており、ドライブ装置70側の環状マグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されるようになっている。更に、リール20は、上ケース14及び下ケース16の内面にそれぞれ部分的に突設されて、ギア開口40と同軸的な円形の軌跡上にある内壁としての遊動規制壁42によってガタつかないように保持されている。
また、ケース12の右壁12Bには、リール20に巻装された記録テープTを引き出すための開口18が形成されており、この開口18から引き出される記録テープTの自由端部には、ドライブ装置70の引出部材であるリーダーブロック85(図7参照)によって係止(把持)されつつ引き出し操作されるリーダーピン30が固着されている。リーダーピン30の記録テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝32が形成されており、この環状溝32がリーダーブロック85のフック85A等に係止される(図7参照)。
また、ケース12の開口18の内側、即ち上ケース14の天板14A内面及び下ケース16の底板16A内面には、ケース12内においてリーダーピン30を位置決めして保持する上下一対のピン保持部36が設けられている。このピン保持部36は、記録テープTの引き出し側が開放された略半円形状をしており、直立状態のリーダーピン30の両端部34は、その開放側からピン保持部36内に出入可能とされている。
また、ピン保持部36の近傍には、板ばね38が固定配置されるようになっており、この板ばね38の二股状の先端部がリーダーピン30の上下両端部34にそれぞれ係合してリーダーピン30をピン保持部36に保持するようになっている。なお、リーダーピン30がピン保持部36に出入する際には、板ばね38の先端部は適宜弾性変形してリーダーピン30の移動を許容する構成である。
また、その開口18は、ドア50によって開閉される。このドア50は、開口18を閉塞可能な大きさの略矩形板状に形成され、ケース12の右壁12Bに沿って移動できるように、開口18内側の天板14A及び底板16Aには、ドア50の上下端部を摺動可能に嵌入させる溝部64が形成されている。
また、ドア50の後端部中央には、シャフト52が突設されており、そのシャフト52には、コイルばね58が挿嵌されている。そして、シャフト52の後端には、そのコイルばね58を脱落防止する拡開部54が形成されている。また、下ケース16には、そのシャフト52に挿嵌されたコイルばね58の後端を係止する係止部62を有する支持台60が突設されている。
したがって、ドア50は、シャフト52が支持台60上に摺動自在に支持されるとともに、コイルばね58の後端が係止部62に係止されることにより、そのコイルばね58の付勢力によって、常時開口18の閉塞方向へ付勢される構成である。なお、開口18の開放時、シャフト52を支持する支持台66を支持台60の後方側に更に突設しておくことが好ましい。
また、ドア50の前端部には、開閉操作用の凸部56が外方に向かって突設されている。この凸部56が、記録テープカートリッジ10のドライブ装置70への装填に伴い、そのドライブ装置70側の開閉部材(図示省略)と係合するようになっている。これにより、ドア50がコイルばね58の付勢力に抗して開放される構成である。
次に、記録テープカートリッジ10が装填されるドライブ装置70の一例について説明する。 図4〜図7で示すように、このドライブ装置70は、記録テープカートリッジ10からリーダーピン30を把持したリーダーブロック85を収容し該リーダピン30を介して引き出された記録テープTが巻回される巻取リール(マシンリール)80を有している。
この巻取リール80も、リール20のリールハブ22と同様、PC等のプラスチックで形成され、軸心部を構成する有底円筒状のリールハブ82と、その下端部に設けられる下フランジ86とが一体に成形されて、上フランジ84がリールハブ82の上端部に金属製の押え板(図示省略)を介してネジ止めされて構成されている。
そして、リールハブ82の外周面には、厚さ0.008〜0.025mmの無電解ニッケルメッキM(図7(A)参照)が施されている。
ここで、図7(A)、(B)で示すように、巻取リール80のリールハブ82には、リーダーピン30を把持し、平面視にて弓形状を成すリーダーブロック85がリールハブ82に対して着脱可能(収納可能)に設けられている。リーダーブロック85が外れた状態で露出するリールハブ82のフラット面82Aの高さ方向(リールハブ82の軸方向)には、リーダーブロック85の一端部に取り付けられたリーダーテープ87を許容するスリット部82Bが形成されている。
そして、リーダーブロック85のフラット面85Bがリールハブ82のフラット面82Aに対面した状態でリーダーブロック85はリールハブ82に装着され、この状態でリーダーブロック85はリールハブ82の外周面(巻取り面)の一部を構成する。このリーダーブロック85の少なくとも円弧面(巻取り面)85C側にも、厚さ0.008〜0.025mmの無電解ニッケルメッキMが施されている。
リーダーブロック85はリールハブ82に装着された状態で、リールハブ82の巻取り面の一部を構成するため、リーダーブロック85の円弧面85Cとリールハブ82の外周面との間で段差が生じた場合、リールハブ82に記録テープTを巻回したとき、この段差により、いわゆる「写り」が発生し、その部分でドロップアウトが生じたりエラーとなったりする可能性が大きくなる。このため、リーダーブロック85の少なくとも円弧面85C側にも、リールハブ82と同じようにメッキMを施すことで、リールハブ82の外周面の全体に渡って、このような段差が生じないようにしている。
一方、ドライブ装置70には、複数のテープガイド72、74、76、78が配設されている(ここでは、テープガイドを4箇所配設している)。このテープガイド72〜78には、円筒状のハブ72C〜78Cの両端部に上フランジ72A〜78Aと下フランジ72B〜78Bがそれぞれ設けられており、ドライブ装置70内に装填された記録テープカートリッジ10から引き出された記録テープTの上下方向(ハブ72C〜78Cの軸方向)の走行位置を規制する。そして、テープガイド74とテープガイド76の間には、記録再生ヘッド88が配設されており、該記録再生ヘッド88によって、記録テープTの情報の記録や再生が行われる。
以上のような本実施の形態に係る記録テープカートリッジ10及びドライブ装置70において、次に、その作用について説明する。上記構成の記録テープカートリッジ10では、図1に示すように、ドライブ装置70(図4参照)に装填しない不使用時(保管時や運搬時等)には、開口18がドア50によって閉塞されている。そして、記録テープTを使用する際には、前壁12Aを先頭にして記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿って、ドライブ装置70内へ装填する。
すると、記録テープカートリッジ10は図示しないバケット内に挿入され、そのバケット(ドライブ装置70側)に設けられた開閉部材(図示省略)が、ドア50の凸部56に係合する。そして、この状態で、記録テープカートリッジ10が更に矢印A方向へ移動すると、開閉部材が凸部56をコイルばね58の付勢力に抗しつつ相対的に後方へ移動させる。すると、その凸部56が突設されているドア50は、右壁12Bに沿って溝部64内を後側へ摺動し、開口18を開放する。
こうして、記録テープカートリッジ10がドライブ装置70(バケット)に所定深さ装填され、開口18が完全に開放されると、記録テープカートリッジ10を収容したバケットが所定高さ下降し、ドライブ装置70の位置決め部材(図示省略)が、下ケース16に形成された位置決め用の穴部(図示省略)に相対的に挿入される。これにより、記録テープカートリッジ10がドライブ装置70内における所定位置に精確に位置決めされ、ドア50のそれ以上の摺動(後方への移動)が規制される。
また、この記録テープカートリッジ10(バケット)の下降動作によって、駆動ギア(図示省略)が相対的にギア開口40(図2参照)から進入し、リールギア27(図3参照)と噛合するとともにリール20を所定高さまで上昇させる。そして、駆動ギアとリールギア27とが完全に噛合した状態で、リールプレート29が、駆動ギアの内側に設けられた環状マグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されることにより、リール20は、駆動ギアに対するリールギア27の噛合が維持されつつ、ケース12内で、そのケース12に対して相対回転可能となるロック解除状態とされる。
一方、開放された開口18からは、ドライブ装置70側に設けられたリーダーブロック85(図7(A)参照)がケース12内に進入し、ピン保持部36に位置決め保持されたリーダーピン30を把持して引き出す。なお、このとき、記録テープカートリッジ10はドライブ装置70内において精確に位置決めされているので、リーダーブロック85は確実にリーダーピン30の環状溝32にそのフック85Aを係止させることができる。また、リール20は、その回転ロック状態が解除されているので、リーダーピン30の引出動作に伴って回転できる。
こうして、開口18から引き出されたリーダーピン30を把持したリーダーブロック85は、図7(A)、(B)で示すように、巻取リール80が回転することによって、リールハブ82の一部を構成するように、そのリールハブ82に取り付けられる。そして、その巻取リール80とリール20とを同期して回転駆動することにより、記録テープTは、巻取リール80に巻き取られつつ順次ケース12から引き出される。
また、このとき、ケース12内から引き出された記録テープTは、最も記録テープカートリッジ10に近接配置されたテープガイド72に摺接する。このテープガイド72は、回転自在に支持され、その高さ位置が中央或いは上下どちらか一方の位置、例えば下位置に偏在するように組み付けられている。
したがって、テープガイド72に摺接した記録テープTは、そのテープガイド72の上フランジ72Aによって、上端のエッジが規制された状態で走行し、次にテープガイド74に摺接する。このテープガイド74は、その幅方向(高さ方向)の中心位置が、リールハブ22の幅方向(高さ方向)の中心位置よりも上位置に偏在されるように組み付けられ、その下フランジ74Bによって、記録テープTの下端のエッジを規制するようになっている。
そして、テープガイド74によって位置規制された記録テープTは、次にテープガイド76に摺接する。なお、このテープガイド76に摺接する前に、記録テープTは記録再生ヘッド88に摺接する。テープガイド76は、テープガイド74とは逆に、即ちテープガイド72と同様に、その幅方向(高さ方向)の中心位置が、リールハブ22の幅方向(高さ方向)の中心位置よりも下位置に偏在されるように組み付けられ、その上フランジ76Aによって、記録テープTの上端のエッジを規制するようになっている。
そして、テープガイド76によって位置規制された記録テープTは、最後にテープガイド78に摺接する。テープガイド78は、テープガイド74と同様に、その幅方向(高さ方向)の中心位置が、リールハブ22の幅方向(高さ方向)の中心位置よりも上位置に偏在されるように組み付けられ、その下フランジ78Bによって、記録テープTの下端のエッジを規制するようになっている。
このように、ドライブ装置70内の各テープガイド72〜78の高さ位置(幅方向の位置)が、記録テープTのテープパス経路に沿って交互に異なっていると、記録テープTの幅方向(上下方向)の位置規制を好適に行える利点がある。
こうして、記録テープTが、テープガイド72〜78によって幅方向(上下方向)の位置が規制されつつリーダーピン30が巻取リール80のリールハブ82に収容されたら、その巻取リール80とリール20とが同期して回転駆動することにより、記録テープTは、巻取リール80に巻き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテープガイド74、76間に配設された記録再生ヘッド88によって情報の記録や再生が行われる。
ここで、記録再生ヘッド88は、図示しないアクチュエーターによって、上下方向(高さ方向)に移動可能に支持されており、記録テープT上に設けられた後述するサーボ信号S(図6参照)に追従して、上下方向(高さ方向)に移動するようになっている。このサーボ信号Sは、例えば図6で示すように、4本(又は5本等でもよい)平行に並べられたパターンPが略「ハ」字状とされて1組とされ、その略「ハ」字状とされた1組のサーボ信号Sが、記録テープTの上下端部近傍に、その拡開側を外側にして複数組1列に配設されて構成されている。
このようなサーボ信号Sによれば、1組のサーボ信号S間(図6においてWで示す)の検知時間(距離)が長くなったときには、走行している記録テープTの位置が記録再生ヘッド88に対して、上下どちらかにずれていることが判るので、それによって、記録再生ヘッド88の上下方向(高さ方向)の位置を調整することができる。
こうして、各テープガイド72〜78によって、その高さ位置(幅方向の位置)が規制されつつ記録再生ヘッド88に摺接することで、情報の記録や再生がエラー無く終了した記録テープTは、駆動ギア及び巻取リール80が逆回転することによってリール20に巻き戻される。
記録テープTがリール20に最後まで巻き戻されて、リーダーピン30がピン保持部36に保持されると、記録テープカートリッジ10を収容しているバケットは所定高さ上昇し、位置決め部材(図示省略)が位置決め用の穴部(図示省略)から抜き出されるとともに、駆動ギアがギア開口40から抜き出され、リールギア27に対する駆動ギアの噛合が解除される。そして、リール20が元の高さ位置まで下降する。
その後、記録テープカートリッジ10は、図示しないイジェクト機構によって矢印A方向とは反対方向に移動されるが、この移動に伴って、ドア50はコイルばね58の付勢力によって開口18の閉塞方向へ摺動し、開口18を完全に閉塞する(初期状態に復帰する)。こうして、開口18が閉塞された記録テープカートリッジ10は、ドライブ装置70(バケット)内から完全に排出される。
次に、発明の実施の形態に係るリールの作用について説明する。
図3に示すように、本実施形態では、リール20のリールハブ22と下フランジ26とをプラスチックで一体に成形し、リールハブ22の外周面に、厚さ0.008〜0.025mmの無電解ニッケルメッキMを施している。また、巻取リール80(図5参照)もリール20同様、リールハブ82と下フランジ86とをプラスチックで一体成形し、リールハブ82の外周面に、厚さ0.008〜0.025mmの無電解ニッケルメッキM(図3参照)を施している(なお、該巻取リール80の効果もリール20の効果と略同一であるため、以下、巻取リール80の説明については省略する)。
このように、リールハブ22の外周面にメッキを施すことで、リールハブ22の剛性を上げることができ、リールハブ22の外周面近傍の記録テープTの変形やダメージを防止することができる。
例えば、グラスファイバを10%混入したPC樹脂製のリールハブ22(厚さ2.5mm)の外周面のみに0.015mmの無電解Niメッキ処理を行った場合、リールハブ22のメッキ前とメッキ後の弾性率は、それぞれ3.6GPa、5.1GPa程度となり、メッキ自体は薄いが、該メッキにより弾性率が約39%も向上することが分かった。また、リールハブ22の材料を、グラスファイバを30%混入したPC樹脂とし、同じく外周面のみ0.020mmの無電解Niメッキ処理を行った場合には、弾性率は8.4GPa程度まで向上する。更に、リールハブ22の内外周面の両方、あるいはリールハブ22全体にメッキ処理を行えば、その効果は更に大きくなることは言うまでもない。
一方、リールハブ22と上フランジ24及び下フランジ26が一体(溶着も含む)になっている場合、リールハブ22の変形に伴って上フランジ24及び下フランジ26も変形するが、リールハブ22の高剛性化によって、上フランジ24及び下フランジ26の変形も抑制され、上フランジ24及び下フランジ26で構成される内部空間が必要以上に狭くなることにより発生する記録テープTのテープエッジのダメージを防止することができ、記録テープTのテープ走行位置を安定させることができる。
また、メッキ処理によって、温度・湿度等の環境変化に寄らず、リールハブ22の寸法形状を高精度に維持することができ、リールハブ22に巻回された記録テープTの保存性を向上させることができる。
さらに、メッキ処理によりリールハブ22の剛性を向上させることで、従来のリールの、安価で高精度な製作方法であるプラスチックによる射出成形方法での製造方法を継承しつつ、品質(特に記録テープTに対する加傷がなくリールハブ22の精度も安定している)とコスト(金属リングのインサートや圧入などと比較して部品点数も少なく低コスト)を両立させることができる。また、組み立て性も従来と変わらず、追加の設備投資も必要なく、組み立て加工が可能なリール20を提供することができる。
また、リールハブ22の剛性が上がることで、保存時の記録テープTや記録テープTに書き込まれたサーボ信号S(図6参照)や記録信号の寸法変化が小さくなり、記録テープカートリッジ10を良好な状態で保存することができる。このため、高密度記録でもサーボ信号Sや記録信号の記録・再生エラーを軽減することができ、高記録密度が望まれるコンピュータバックアップ用1リールの記録テープカートリッジ10では、特に効果的である。
なお、本実施形態では、リールハブ22の外周面のみにメッキ処理を行ったが、リールハブ22の内周面、上フランジ24、下フランジ26もメッキ処理を行っても良い。これにより、リールハブ22に限らず上フランジ24、下フランジ26の剛性も上げることができる。本実施形態では、リールハブ22と下フランジ26を一体にしているため、リールハブ22と下フランジ26は同時にメッキ処理を行うことができ、作業工程が別途追加されることもない。
また、本実施形態では、メッキの厚さを0.008〜0.025mmとしたが、メッキの品質安定性を考慮すると、0.01〜0.023mmのメッキ厚が好ましく、さらに、効果の程度と現在の技術で可能な量産性を考慮すると、0.013〜0.022mmのメッキ厚が好ましい。
また、ここでは、無電解Niメッキ処理を行ったが、ニッケルクロムメッキでも良い。これらは、耐食性、耐候性に優れ、また、密着性も高く、複雑な形状であっても均一なメッキ厚を得ることができる。
さらに、本実施形態では、リールハブ22と下フランジ26を一体成形させたが、リールハブ22と上フランジ24を一体成形させても良いし、また、リールハブ22と上フランジ24及び下フランジ26を一体成形させても良い。また、リールハブ22を独立した状態で形成し、上フランジ24及び下フランジ26をリールハブ22の両端部にそれぞれ固着させて形成するリール20に適用させても良い。
またさらに、図8及び図9で示すように、リールハブ22をリング状とし、上フランジ24から垂下させた上円筒部24Aと下フランジ26上に立設する下円筒部26Aの外側に該リールハブ22を配置させた状態で、上円筒部24Aと下円筒部26Aを溶着し、上フランジ24と下フランジ26とでリールハブ22を挟持して形成するリール20に適用させても良い。メッキ処理を施す場合、通常メッキしない部分にはマスキングを行うが、本実施形態の場合、リールハブ22が単体で形成されているため、このようなマスキングを行う必要が無い。このため、作業性が良く、マスキング等が必要な場合と比較してコストダウンを図ることができる。
また、ここでは、単一のリールをケース12内に収容して構成される記録テープカートリッジ10にリール20を適用した例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、2つのリールをケース内に収容した2リールタイプの記録テープカートリッジにリール20を適用しても良い。
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
20 リール(テープリール)
22 リールハブ(ハブ)
24 上フランジ
26 下フランジ
70 ドライブ装置
80 巻取リール(マシンリール)
82 リールハブ
84 上フランジ
85 リーダーブロック(引出部材)
86 下フランジ
S サーボ信号
M メッキ
12 ケース
20 リール(テープリール)
22 リールハブ(ハブ)
24 上フランジ
26 下フランジ
70 ドライブ装置
80 巻取リール(マシンリール)
82 リールハブ
84 上フランジ
85 リーダーブロック(引出部材)
86 下フランジ
S サーボ信号
M メッキ
Claims (15)
- 記録テープが巻回されたハブと、前記ハブの両端部に設けられたフランジと、を有し、
少なくとも前記ハブがプラスチック材料で形成され、少なくとも該ハブの外周面がメッキ処理されていることを特徴とするリール。 - メッキの厚さが0.008〜0.025mmであることを特徴とする請求項1に記載のリール。
- メッキが無電解ニッケル、あるいはニッケルクロムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のリール。
- 前記記録テープに、ドライブ装置側の記録再生ヘッドがトラッキングするための基準となるサーボ信号が予め書き込んであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のリール。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載のリールと、前記リールを回転可能に収容するケースと、を備えたことを特徴とする記録テープカートリッジ。
- 前記リールが単一であることを特徴とする請求項5に記載の記録テープカートリッジ。
- ドライブ装置内に設けられ、記録テープカートリッジから引き出された記録テープが巻回されるマシンリールであって、
記録テープが巻回されたハブと、前記ハブの両端部に設けられたフランジと、を有し、
少なくとも前記ハブがプラスチック材料で形成され、少なくとも該ハブの外周面がメッキ処理されていることを特徴とするマシンリール。 - 前記記録テープカートリッジから記録テープを引き出し、前記ハブに収納された状態で該ハブの巻取り面の一部を構成する引出部材を有し、
前記引出部材の少なくとも前記巻取り面がメッキ処理されていることを特徴とする請求項7に記載のマシンリール。 - メッキの厚さが0.008〜0.025mmであることを特徴とする請求項7又は8に記載のマシンリール。
- メッキが無電解ニッケル、あるいはニッケルクロムであることを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載のマシンリール。
- 前記記録テープに、ドライブ装置側の記録再生ヘッドがトラッキングするための基準となるサーボ信号が予め書き込んであることを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載のマシンリール。
- 記録テープカートリッジから記録テープを引き出し、前記ハブに収納された状態で該ハブの巻取り面の一部を構成する引出部材であって、
少なくとも前記巻取り面がメッキ処理されていることを特徴とする引出部材。 - メッキの厚さが0.008〜0.025mmであることを特徴とする請求項12に記載の引出部材。
- メッキが無電解ニッケル、あるいはニッケルクロムであることを特徴とする請求項12又は13に記載の引出部材。
- 記録テープカートリッジが装填され、該記録テープカートリッジから引き出された記録テープが巻回される請求項7〜11の何れか1項に記載のマシンリールを有することを特徴とするドライブ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006344743A JP2008159116A (ja) | 2006-12-21 | 2006-12-21 | リール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006344743A JP2008159116A (ja) | 2006-12-21 | 2006-12-21 | リール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008159116A true JP2008159116A (ja) | 2008-07-10 |
Family
ID=39659877
Family Applications (1)
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JP2006344743A Pending JP2008159116A (ja) | 2006-12-21 | 2006-12-21 | リール、記録テープカートリッジ、マシンリール及びドライブ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008159116A (ja) |
-
2006
- 2006-12-21 JP JP2006344743A patent/JP2008159116A/ja active Pending
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