JP2009076178A - リール - Google Patents

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Abstract

【課題】フランジの寸法精度に優れたリールの提供を課題とする。
【解決手段】外周面に記録テープTが巻回されるハブ22と、樹脂材で成形され、ハブ22の両端部に設けられる一対のフランジ24、26と、を備えたリール20において、一対のフランジ24、26の少なくとも一方の一部に、インサート成形によって、補強部材70、72を設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープ等の記録テープが巻装されるリールに関する。
従来から、コンピューター等のデータ記録再生媒体(データバックアップ)として使用される磁気テープ等の記録テープを合成樹脂製のリールに巻装し、そのリールをケース内に単一で収容してなる記録テープカートリッジが知られている。この記録テープカートリッジは、長期保存されることがあるが、長期保存する環境下によっては、内部に収容したリールのフランジが、記録テープの幅方向端部(以下「エッジ」という)で構成された巻面に押されて、リールの高さ方向にクリープ変形してしまうことがあった。
このように、リールのフランジがクリープ変形してしまうと、記録テープカートリッジを落下させるなどして衝撃が加えられたときには、フランジが自由振動し、記録テープのエッジ(巻面)に強く接触して、そのエッジを折ったり、ドライブ装置に装填して記録テープを走行させたときには、フランジの高さ位置が絶えず変動することになるため、記録テープの位置規制の効果が薄れたりする問題が発生してしまう。
そのため、従来では、フランジを金属製とすることが提案された(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この場合、材料コストが高くなることはもちろん、リールのハブに対して金属製フランジをビス止めすることになるため、加工コストも高くなるといった欠点がある。また、ドライブ装置に装填して記録テープを走行させたときに、その記録テープのエッジとの摺動性についても、樹脂製のフランジに比べて悪化する懸念があった。
特開平7−61716号公報
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、長期保存下でも樹脂製フランジの寸法精度に優れたリールを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のリールは、外周面に記録テープが巻回されるハブと、樹脂材で成形され、前記ハブの両端部に設けられる一対のフランジと、を備えたリールであって、前記一対のフランジの少なくとも一方の一部に、インサート成形によって、補強部材を設けたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、一対の樹脂製フランジの少なくとも一方の一部に、補強部材を設けたので、フランジの剛性を向上させることができる。したがって、長期保存した場合でも、フランジのクリープ変形を低減させることができ、フランジの寸法を精度よく維持できる。また、落下等によりフランジに衝撃が加えられても、フランジの変形や自由振動を抑制することができるため、フランジが記録テープのエッジに接触することによって起きるエッジダメージを低減することができる。更に、その補強部材は、インサート成形によって、フランジに設けられるため、製造コストが安価で済む。
また、請求項2に記載のリールは、請求項1に記載のリールにおいて、前記補強部材が設けられた前記フランジの一部の前記ハブ側に樹脂層があり、該樹脂層が、側面視で前記ハブ側に張り出していることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、補強部材が設けられた部分のハブ側における樹脂層が、側面視でそのハブ側に張り出しているため、記録テープのエッジは、その樹脂層に接触する。したがって、記録テープの巻き癖を矯正することができ、その巻き癖によるフランジの変形を低減させることができる。
また、請求項3に記載のリールは、請求項1又は請求項2に記載のリールにおいて、前記補強部材が、前記一対のフランジの両方に設けられ、該補強部材が、平面視で同じ位置に設けられていることを特徴としている。
ここで、補強部材が、平面視で一対のフランジの同じ位置に設けられていない場合、補強部材が設けられた部分のハブ側における樹脂層と記録テープのエッジとが上下交互に位置をずらして接触することになるため、その接触周期が短くなり、記録テープの蛇行周波数が高くなって、ドライブ装置の記録再生ヘッドに対する追従性が悪化する。
しかし、請求項3に記載の発明によれば、補強部材が、平面視で一対のフランジの同じ位置に設けられているため、補強部材が設けられた部分のハブ側における樹脂層と記録テープのエッジとは上下同じ位置で接触することになり、その接触周期を長くすることができる。これにより、記録テープの蛇行周波数を低くすることができ、ドライブ装置の記録再生ヘッドに対する追従性を良好にできる。
また、請求項4に記載のリールは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のリールにおいて、前記補強部材が、金属製であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、フランジの剛性を向上させることができるので、長期保存下において、フランジのクリープ変形を低減させることができる。
また、請求項5に記載のリールは、請求項4に記載のリールにおいて、前記補強部材が、アルミニウム製であることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、製造コストを安価にできる。また、アルミニウムは比較的軽いので、補強部材が設けられる構成であっても、リールの重量が増大するのを抑制することができる。
以上のように、本発明によれば、長期保存下でも樹脂製フランジの寸法精度に優れたリールを提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。まず最初に、本実施形態に係るリール20を備えた記録テープカートリッジ10の概略構成について説明する。なお、説明の便宜上、図1で示すように、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向を矢印Aで示し、それを記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とする。そして、矢印A方向と直交する方向を矢印Bで示し、それを記録テープカートリッジ10の右方向(右側)とする。また、矢印A方向及び矢印B方向と直交する方向を矢印Cで示し、それを記録テープカートリッジ10及びリール20の上方向(上側)とする。
図1、図2で示すように、記録テープカートリッジ10は、略矩形箱状のケース12を有している。このケース12は、ポリカーボネート(PC)等の樹脂製の上ケース14と下ケース16とが、それぞれ天板14Aの周縁に立設された周壁14Bと、底板16Aの周縁に立設された周壁16Bとを互いに当接させた状態で、超音波溶着やビス止め等によって接合されて構成されている。
ケース12の内部には、ポリカーボネート(PC)等の樹脂製のリール20が1つだけ回転可能に収容されている。このリール20は、軸心部を構成する有底円筒状のリールハブ22と、その下端部に設けられる下フランジ26とが一体に成形され、上フランジ24が、リールハブ22の上端部に超音波溶着されて構成されている。
そして、そのリールハブ22の外周面に、情報記録再生媒体としての磁気テープ等の記録テープTが巻回され、上フランジ24及び下フランジ26によって、その巻回された記録テープTのエッジ(巻面)が保持されるようになっている。なお、ケース12やリール20を成形する樹脂材は、ポリカーボネート(PC)に限定されるものではなく、射出成形が可能な他の樹脂材であっても構わない。また、リール20については後で詳述する。
また、ケース12の右壁12Bには、リール20に巻装された記録テープTを引き出すための開口18が形成されており、この開口18から引き出される記録テープTの自由端部には、ドライブ装置の引出部材(図示省略)によって係止(係合)されつつ引き出し操作されるリーダーピン30が固着されている。
リーダーピン30の記録テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝32が形成されており、この環状溝32が引出部材のフック等に係止される。これにより、記録テープTを引き出す際に、フック等が記録テープTに接触して傷付けることがない構成である。
また、ケース12の開口18の内側、即ち上ケース14の天板14A内面及び下ケース16の底板16A内面には、ケース12内においてリーダーピン30を位置決めして保持する上下一対のピン保持部36が設けられている。このピン保持部36は、記録テープTの引き出し側が開放された略半円形状をしており、直立状態のリーダーピン30の両端部34は、その開放側からピン保持部36内に出入可能とされている。
また、ピン保持部36の近傍には、板バネ38が固定配置されるようになっており、この板バネ38の二股状の先端部がリーダーピン30の上下両端部34にそれぞれ係合してリーダーピン30をピン保持部36に保持するようになっている。なお、リーダーピン30がピン保持部36に出入する際には、板バネ38の先端部は適宜弾性変形してリーダーピン30の移動を許容する構成である。
また、下ケース16の中央部には、リールハブ22の底壁28の下面に略環状に形成されたリールギア44(図6参照)を外部に露出するためのギア開口40が設けられており、リール20はリールギア44がドライブ装置の駆動ギア(図示省略)に噛合されて、ケース12内で回転駆動されるようになっている。そして、リール20は、上ケース14の天板14A内面及び下ケース16の底板16A内面にそれぞれ部分的に突設されて、ギア開口40と同軸的な円形の軌跡上にある内壁としての遊動規制壁42によってガタつかないように保持されている。
また、図6で示すように、リールハブ22の底壁28の下面に形成されたリールギア44の径方向内側には、磁性材料でできた環状金属板であるリールプレート46が、インサート成形によって同軸的かつ一体的に固着されている。そして、図3で示すように、リールハブ22の底壁28の上面には、不使用時(ドライブ装置に装填されないとき)において、リール20の回転を阻止する制動部材(図示省略)と噛合する係合ギア48が環状に形成されている。
また、リールギア44上には、底壁28の上面で、かつ制動部材の下側に設けられる解除部材(図示省略)の脚部が挿通される貫通孔28Aが等間隔に3個形成されており、使用時(ドライブ装置に装填されたとき)において、駆動ギアがリールギア44に噛合することによって脚部(解除部材)を介して制動部材が押し上げられ、係合ギア48との噛合が解除されるようになっている。
また、開口18は、ドア50によって開閉されるようになっている。このドア50は、開口18を閉塞可能な大きさの矩形板状に形成され、ケース12の右壁12Bに沿って移動できるように、開口18内側の天板14A及び底板16Aには、ドア50の上下端部を摺動可能に嵌入させる溝部64が形成されている。
また、ドア50の後端部中央には、シャフト52が突設されており、そのシャフト52には、コイルバネ58が嵌挿されている。そして、シャフト52の後端には、そのコイルバネ58を脱落防止とする拡開部54が形成されている。また、下ケース16には、そのシャフト52に嵌挿されたコイルバネ58の後端を係止する係止部62を有する支持台60が突設されている。
したがって、ドア50は、シャフト52が支持台60上に摺動自在に支持されるとともに、コイルバネ58の後端が係止部62に係止されることにより、そのコイルバネ58の付勢力によって、常時開口18の閉塞方向へ付勢される構成である。なお、開口18の開放時、シャフト52を支持する支持台66を支持台60の後方側に更に突設しておくことが好ましい。
また、ドア50の前端部には、開閉操作用の凸部56が外方に向かって突設されている。この凸部56が、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填に伴い、そのドライブ装置側の開閉部材(図示省略)と係合するようになっており、これによって、ドア50がコイルバネ58の付勢力に抗して開放される構成になっている。
次に、リール20について詳細に説明する。図3〜図7で示すように、このリール20は、リールハブ22と下フランジ26とが一体成形され、環状の上フランジ24がリールハブ22の上端部に超音波溶着されて構成される、いわゆる2ピース構造とされている。したがって、図3、図5で示すように、上フランジ24の内周縁部には、リールハブ22の上端部における内周縁部に係合する短筒部25が下方に向かって形成されており、その短筒部25よりも径方向外側の下面に、リールハブ22の上端面に接触させるエネルギーダイレクター(溶着しろ)41が略環状となるように(底面視で後述する補強部材70を避けて)複数形成されている。
このような構成のリール20において、上フランジ24の上面(外面)と下フランジ26の下面(外面)の一部には、それぞれ補強部材70、72がインサート成形によって一体的に設けられている。すなわち、各補強部材70、72は、例えばアルミニウム材等の金属材料で構成され、幅W(例えばW=10mm)、厚さD(例えばD=1.0mm)、長さL(例えばL=26.5mm)の矩形プレート状に形成されている。そして、各補強部材70、72は、それぞれ上フランジ24及び下フランジ26の中心を通る径方向に直線状に2枚並設されている。
より具体的に説明すると、上フランジ24の補強部材70は、図5の底面視で示すように、エネルギーダイレクター41を避けた上面(外面)側の一部に、上フランジ24の中心を通る径方向に直線状に2枚並設されており、上フランジ24の下面(内面)側には、その補強部材70が露出しないように構成されている。そして、図4で示すように、その補強部材70が設けられた部分の直下における樹脂層24Aが、リールハブ22側(下側)に向かって僅かに張り出すように(反るように)構成されている。
なお、この樹脂層24Aの幅W及び長さLは、補強部材70と同一とされているが、厚さEは、例えばE=0.8mmとされている。また、補強部材70が設けられた部位(樹脂層24A)を除く、上フランジ24の厚さFは、例えばF=1.2mmとされている。したがって、補強部材70は、図4の側面視で示すように、D+E−F=0.6mm程度、上方側へ盛り上がる構成になっている。
一方、下フランジ26の補強部材72は、図6の底面視で示すように、上フランジ24をリールハブ22に溶着したときに、平面視で同じ位置となるような(平面視で完全に重なるような)下面(外面)側の一部に、下フランジ26の中心を通る径方向に直線状に2枚並設されており、下フランジ26の上面(内面)側には、その補強部材72が露出しないように構成されている。そして、図4で示すように、その補強部材72が設けられた部分の直上における樹脂層26Aが、リールハブ22側(上側)に向かって僅かに張り出すように(反るように)構成されている。
なお、この樹脂層26Aの幅W及び長さLは、補強部材72と同一とされているが、厚さEは、例えばE=0.8mmとされている。また、補強部材72が設けられた部位(樹脂層26A)を除く、下フランジ26の厚さFは、例えばF=1.2mmとされている。したがって、補強部材72は、図4の側面視で示すように、D+E−F=0.6mm程度、下方側へ盛り上がる構成になっている。
また、補強部材70、72に使用されるアルミニウム材は、上フランジ24の樹脂層24A及び下フランジ26の樹脂層26Aが、記録テープTのエッジで構成された巻面に接触しても、各樹脂層24A、26A部分の変形量が許容量以下となる(へたりが生じない)ように、充分な耐力を有するものが望まれる。本実施例の場合、その耐力として350[N/mm]のアルミニウム材を使用している。
次に、このような構成の記録テープカートリッジ10の作用について説明する。上記構成の記録テープカートリッジ10では、不使用時(保管時や運搬時等)には、開口18がドア50によって閉塞されている。そして、記録テープTを使用する際には、前壁12Aを先頭にして記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿って、ドライブ装置内へ装填する。
すると、まず、そのドライブ装置側に設けられた開閉部材が、ドア50の凸部56に係合する。そして、この状態で、記録テープカートリッジ10が更に矢印A方向へ移動すると、開閉部材が凸部56をコイルバネ58の付勢力に抗しつつ相対的に後方へ移動させる。すると、その凸部56が突設されているドア50は、右壁12Bに沿って溝部64内を後側へ摺動し、開口18を開放する。
こうして、記録テープカートリッジ10がドライブ装置に所定深さ装填され、開口18が完全に開放されると、ドライブ装置の位置決め手段(図示省略)によって、記録テープカートリッジ10がドライブ装置内における所定位置に正確に位置決めされ、ドア50のそれ以上の摺動(略後方への移動)が規制される。
そして、開放された開口18から、ドライブ装置の引出部材がケース12内に進入し、ピン保持部36に位置決め保持されたリーダーピン30を把持して引き出す。なお、このとき、記録テープカートリッジ10はドライブ装置内において正確に位置決めされているので、引出部材は確実にリーダーピン30を把持できる。
開口18から抜き出されたリーダーピン30は図示しない巻取リールに収容される。そして、その巻取リールとリール20とを同期して回転駆動することにより、記録テープTは、巻取リールに巻き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド(図示省略)によって情報の記録や再生が行われる。
情報の記録や再生が終了した記録テープカートリッジ10をドライブ装置から排出する際には、まず、記録テープTがリール20に巻き戻されて、リーダーピン30がピン保持部36に保持される。そして、ドライブ装置の記録テープカートリッジ10に対する位置決め手段が解除され、記録テープカートリッジ10は、図示しないイジェクト機構によって、矢印A方向とは反対方向に移動される。この移動に伴って、ドア50は、コイルバネ58の付勢力によって開口18の閉塞方向へ摺動し、開口18を完全に閉塞する(初期状態に復帰する)。そして、開口18が閉塞された記録テープカートリッジ10は、ドライブ装置内から完全に排出される。
次に、リール20の作用について説明する。このリール20の上フランジ24の上面(外面)及び下フランジ26の下面(外面)の一部には、金属製、例えばアルミニウム製の補強部材70、72がそれぞれインサート成形によって設けられている。すなわち、この補強部材70、72は、幅W、厚さD、長さLの矩形プレート状に形成され、上下フランジ24、26の中心を通る径方向に直線状に並ぶように各2枚設けられている。
したがって、上下フランジ24、26の剛性を向上させることができ、落下等により上下フランジ24、26に衝撃が加えられても、上下フランジ24、26の変形や自由振動を抑制することができる。これにより、上下フランジ24、26が記録テープTの巻面(エッジ)に接触することによって起きるエッジダメージを低減することができる。
また、これにより、記録テープカートリッジ10(リール20)を長期保存した場合でも、上下フランジ24、26のクリープ変形を低減させることができる。特に、補強部材70、72を上記のような金属製とすると、記録テープTの巻面が長時間接触し続けることによって起きる上下フランジ24、26の高さ方向のクリープ変形を低減させることができる。よって、上下フランジ24、26の寸法を精度よく維持することができる。
また、このように、上下フランジ24、26の変形を抑制することができると、ドライブ装置内において、記録テープTの走行位置を規制することが良好にでき、記録テープTの走行を安定化することが可能となる。なお、補強部材70、72は、インサート成形によって、上下フランジ24、26に設けられる構成であるため、製造コストが安価で済む。特に、補強部材70、72が、上記したアルミニウム製であると、製造コストを更に安価にでき、かつアルミニウムは比較的軽い金属であるため、補強部材70、72が設けられる構成であっても、リール20の重量が増大するのを抑制することができる。
また、補強部材70、72が設けられている部分の内面側(リールハブ22側)の樹脂層24A、26Aは、側面視でリールハブ22側(記録テープTの巻面側)に僅かながら張り出しているため、記録テープTのエッジ(巻面)は、その樹脂層24A、26Aに接触する。したがって、補強部材70、72により剛性が高められた樹脂層24A、26Aにより、記録テープTの巻き癖を矯正することができ、その巻き癖による上下フランジ24、26の変形(記録テープTの巻き癖が付いた巻面が長時間接触し続けることによって起きる上下フランジ24、26の高さ方向のクリープ変形)を低減させることができる。
更に、記録テープTのエッジ(巻面)は、各樹脂層24A、26Aには直接接触するが、金属製の補強部材70、72には直接接触することがないので、上下フランジ24、26の内面(上フランジ24の下面及び下フランジ26の上面)との摺動性にも優れる。よって、記録テープTのエッジ(巻面)の位置を良好に規制することができ、記録テープTの走行を安定化することができる。
また、記録テープTが、金属製の補強部材70、72に直接接触しないことにより、記録テープTのエッジが補強部材70、72に当たって折れるような不具合の発生も防止することができる。そして更に、樹脂材の種類を変更することにより、記録テープTのエッジに対する上下フランジ24、26の摺動性を調整することもできる。
ところで、補強部材70、72が、平面視で上下フランジ24、26の同じ位置に設けられていない場合、上下フランジ24、26の各樹脂層24A、26Aと記録テープTのエッジとが上下交互に位置をずらして接触することになるため(同位相とならないため)、その接触周期が短くなり、記録テープTの走行(蛇行)周波数が高くなって、ドライブ装置の記録再生ヘッドに対する追従性が悪化する。
しかし、本実施例における補強部材70、72は、平面視で上下フランジ24、26の同じ位置(平面視で完全に重なる位置)に設けられているため、上下フランジ24、26の各樹脂層24A、26Aと記録テープTのエッジとが上下同じ位置で接触することになり(同位相となり)、その接触周期を長く(半回転毎に)することができる。これにより、記録テープTの走行(蛇行)周波数を低くすることができ、ドライブ装置の記録再生ヘッドに対する追従性を良好にできる。
なお、図3〜図7で示したリール20は、上下一対とされた上フランジ24及び下フランジ26の両方に、それぞれ補強部材70、72が、平面視で同じ位置となるように設けられていたが、図8、図9で示すように、補強部材70、72は、上下フランジ24、26のどちらか一方のみに設ける構成にしてもよい。
また、補強部材70、72のサイズ(幅W、厚さD、長さL)や材質等は、本実施例に限定されるものではなく、上下フランジ24、26の剛性を高められるものであれば(剛性が樹脂材より高ければ)、例えば非金属材であってもよいが、クリープ変形が少ない材料であることが望ましい。そして、補強部材70、72に、アルミニウム材などの腐食性を有する材料を用いた場合には、その表面にメッキ処理等の腐食防止加工(アルマイト処理)を施すことが望ましい。
また、上記実施例では、補強部材70、72を上下フランジ24、26の中心を通る径方向に直線状となるように(中心角が180度となるように)2枚設けたが、補強部材70、72の数量は、図示のものに限定されない。すなわち、補強部材70、72は、例えば図示しないが、等間隔に(中心角が120度となるように)3枚設ける構成等にしてもよい。
また、上記実施例では、補強部材70、72を上下フランジ24、26の中心を通る径方向に直線状となるように(中心角が180度となるように)2枚設けたが、片側だけに1枚だけ設ける構成にしてもよい。但し、この場合、少なくとも対向するもう一方の片側にバランサー(図示省略)等を設けることが望ましい。
また、上記実施例では、高記録密度の記録テープTが巻回されるために高精度な寸法形状が要求されるリール20を備えた、コンピューターバックアップ用の1リール型の記録テープカートリッジ10について説明したが、2リール型の記録テープカセット(図示省略)にも適用可能である。
また、上記実施例では、リールハブ22と、上フランジ24又は下フランジ26とが一体成形される、いわゆる2ピース構造のリール20について説明したが、リールハブ22と上フランジ24と下フランジ26がそれぞれ別構成の、いわゆる3ピース構造のリール(図示省略)にも適用可能である。
更に、記録テープTは、情報の記録及び記録した情報の再生が可能な長尺テープ状の情報記録再生媒体として把握されるものであれば足り、記録テープカートリッジ10(リール20)が如何なる記録再生方式の記録テープTにも適用可能であることは言うまでもない。
記録テープカートリッジの概略斜視図 記録テープカートリッジの概略分解斜視図 上フランジ及び下フランジに補強部材が設けられたリールの概略斜視図 上フランジ及び下フランジに補強部材が設けられたリールの概略断面図 上フランジの概略底面図 下フランジの概略底面図 上フランジ及び下フランジに補強部材が設けられたリールの概略底面図 上フランジに補強部材が設けられたリールの概略斜視図 下フランジに補強部材が設けられたリールの概略斜視図
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
14 上ケース
16 下ケース
18 開口
20 リール
22 リールハブ
24 上フランジ
24A 樹脂層
25 短筒部
26 下フランジ
26A 樹脂層
28 底壁
30 リーダーピン
41 エネルギーダイレクター
44 リールギア
46 リールプレート
48 係合ギア
50 ドア
70 補強部材
72 補強部材

Claims (5)

  1. 外周面に記録テープが巻回されるハブと、
    樹脂材で成形され、前記ハブの両端部に設けられる一対のフランジと、
    を備えたリールであって、
    前記一対のフランジの少なくとも一方の一部に、インサート成形によって、補強部材を設けたことを特徴とするリール。
  2. 前記補強部材が設けられた前記フランジの一部の前記ハブ側に樹脂層があり、該樹脂層が、側面視で前記ハブ側に張り出していることを特徴とする請求項1に記載のリール。
  3. 前記補強部材が、前記一対のフランジの両方に設けられ、該補強部材が、平面視で同じ位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリール。
  4. 前記補強部材が、金属製であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のリール。
  5. 前記補強部材が、アルミニウム製であることを特徴とする請求項4に記載のリール。
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