JP4776650B2 - 糸条巻取り機及び糸条巻取り方法 - Google Patents

糸条巻取り機及び糸条巻取り方法 Download PDF

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Description

本発明は、糸条、例えば合成繊維糸条をボビンに巻き取ってパッケージを形成する糸条巻取り機及び糸条巻取り方法に関する。
例えば、糸条巻取り機としてのワインダーには、ボビンの軸方向に往復動するトラバースガイドを備えたトラバース装置が設けられている。そして、ボビンをタッチローラ又はフリクションローラに接触させながら回転させ、糸条を綾巻きしながらパッケージを巻き太らせるように構成されている。しかしながら、パッケージの両端における糸条のターン部で糸密度が集中することで、パッケージの両端が中央部に比べて高くなる耳高部が発生し、パッケージが鼓形となってしまう問題があった。耳高部が発生すると、後工程でパッケージから糸条を解舒する際に解舒不良が生じる問題がある。
従来、この耳高現象を解消するために、パッケージに接触するローラとパッケージとの接触状態を保ちつつ、トラバース装置とローラとの距離を変化させるようにした機構(耳崩し機構)が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。この耳崩し機構は、パッケージ形成期間中にトラバース装置とローラとの間にある糸条のフリーレングス(自由長)を一時的に増大させた後に元に戻す動作を行う。この動作により、トラバースガイドが往復動する幅を変化させることなく巻幅を一時的に狭くすることができ、この巻幅の調整を繰り返し行うことによって耳高現象を解消する。
また、上記耳高現象とは別に、バルジ巻きという現象もある。バルジ巻きは、パッケージを巻き太らせるに従い、巻き付けた糸条の締め付け力によってパッケージ側面が凸状に膨出する現象であり、パッケージ形状の体裁が悪化するという問題がある。
このバルジ巻きを解消するために、パッケージ形成期間の前期段階と後期段階とで綾巻きする角度(綾角)を徐々に変更する機構(バルジ抑制機構)が開発されている。このバルジ抑制機構は、パッケージ形成期間の前期段階では、小さい綾角から巻き付けを開始して、徐々に大きい綾角に増大させ、後期段階では、大きい綾角から徐々に小さい綾角に減少させ、巻き終わりに至るようにしたものである。バルジ抑制機構は、パッケージ形成期間中に徐々にトラバース速度を変更することで、綾角を変更し、パッケージの密度を前期段階では高密度から低密度に変化させ、後期段階では低密度から高密度へと変化させる。このように糸層が締まり過ぎることを防止することによって、バルジ巻きを解消しているのである。
尚、綾角は、パッケージ形成に適した角度となるように、糸条の種類などの上位要件によって決定される。綾角はトラバース速度と糸条の巻取り速度との関係で決定されるため、綾角の変更は、トラバース速度又は糸条の巻取り速度の変更によって行うことができる。例えばワインダーでは、トラバース速度を変更することで綾角の変更を行っている。糸条の種類などの上位要件によって決定される綾角、及び、これに対応するトラバース速度は、パッケージ形成期間を通じて一定の場合もある。これに対して、上述のバルジ抑制機構のように、パッケージ形成期間中の段階によって徐々に変更されていく場合もある。以下では、糸条の種類などの上位要件によって決定される綾角を「基準綾角」といい、基準綾角に対応するトラバース速度を「基準速度」という。
特開2005−225611号公報
ところで、上記従来の耳崩し機構では、糸条の種類などによっては巻幅を調整する効果が小さくなり、耳高現象を十分に解消できない場合があった。これは、基準綾角が大きい場合では、巻幅を調整する効果が大きく、耳高現象を十分に解消できるのに対し、基準綾角が小さい場合では巻幅を調整する効果が小さく、耳高現象を十分に解消できないというものである。基準綾角が大きい場合とは、例えば、基準綾角が10度以上の場合であり、基準綾角が小さい場合とは、例えば、基準綾角が6度以下の場合である。糸条の種類などの上位要件によっては、パッケージ形成期間中の基準綾角を小さくせざるを得ない場合があり、上記従来の耳崩し機構では巻幅を調整する効果が小さく、耳高現象を十分に解消できないという問題があったのである。
また、耳高現象とバルジ巻きを両方解消するため、上記従来の耳崩し機構に、上記バルジ抑制機構を併設することが考えられる。しかしながら、上記従来の耳崩し機構では、巻幅を調整する効果がバルジ抑制機構によって損ねられてしまい、耳高現象の解消とバルジ巻きの解消を両方同時に達成できないという問題があった。これは、上記従来の耳崩し機構は、基準綾角が大きい場合に巻幅を調整する効果が十分得られるものであるのに対し、バルジ抑制機構は、パッケージの巻き始め付近と巻き終わり付近での基準綾角を小さくするためである。パッケージの巻き始め付近と巻き終わり付近で基準綾角を小さくすると、その期間では、耳崩し機構による巻幅を調整する効果が損なわれ、耳高現象を解消できないのである。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、第1の目的は、糸条の種類などの上位要件によって基準綾角を小さくする場合であっても、耳高現象を解消する効果の高い糸条巻取り機及び糸条巻取り方法を提供することである。また、第2の目的は、バルジ抑制機構によってパッケージの巻き始め付近と巻き終わり付近で基準綾角を小さくする場合であっても、耳高現象を解消する効果の高い糸条巻取り機及び糸条巻取り方法を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、第1の発明では、パッケージを形成する糸条巻取り機であって、
パッケージ形成期間中に前記パッケージに接触するローラと、
前記ローラに対して糸条の進行方向の上流側に配置され、トラバース速度を変更可能として、前記パッケージ形成期間中に、前記トラバース速度を一時的に基準速度から目標速度まで増大させた後に前記基準速度まで減少させるトラバース速度変更を繰り返すようにしたトラバース装置と、
前記パッケージ形成期間中に、前記ローラと前記トラバース装置との間にある前記糸条のフリーレングスを変更可能として、前記フリーレングスを一時的に増大させた後に減少させるフリーレングス変更を繰り返すようにしたフリーレングス変更手段と、を備え、
前記フリーレングス変更を行うフリーレングス変更期間中に、前記トラバース速度変更を行い、前記フリーレングス変更期間と、前記トラバース速度変更を行うトラバース速度変更期間とが一致又は重複するように、前記フリーレングス変更と前記トラバース速度変更とを繰り返すことを特徴とする糸条巻取り機とする。
第2の発明では、第1の発明において、
前記トラバース装置は、前記トラバース速度変更期間における前記目標速度を調整可能としたことを特徴とする糸条巻取り機とする。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
前記トラバース装置は、前記パッケージ形成期間の前期段階では、基準速度を徐々に増大させ、後期段階では、前記基準速度を徐々に減少させるとともに、前記パッケージ形成期間中に、前記トラバース速度を一時的に前記基準速度から目標速度まで増大させた後に前記基準速度まで減少させるトラバース速度変更を繰り返すことを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の糸条巻取り機とする。
第4の発明では、第3の発明において、
前記トラバース装置は、前記トラバース速度変更期間における前記目標速度を一定とし、前記パッケージ形成期間の前期段階では、トラバース速度変更期間でのトラバース速度の変化量を徐々に減少させ、前記パッケージ形成期間の後期段階では、トラバース速度変更期間でのトラバース速度の変化量を徐々に増大させたことを特徴とする糸条巻取り機とする。
第5の発明では、パッケージを形成する糸条巻取り方法であって、
パッケージ形成期間中に、トラバース装置のトラバース速度を一時的に基準速度から目標速度まで増大させた後に前記基準速度まで減少させるトラバース速度変更を繰り返すようにし、
前記パッケージ形成期間中に、糸条のフリーレングスを一時的に増大させた後に減少させるフリーレングス変更を繰り返すようにし、
前記フリーレングス変更を行うフリーレングス変更期間中に、前記トラバース速度変更を行い、前記フリーレングス変更期間と、前記トラバース速度変更を行うトラバース速度変更期間とが一致又は重複するように、前記フリーレングス変更と前記トラバース速度変更とを繰り返すことを特徴とする糸条巻取り方法とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
第1の発明によれば、フリーレングス変更を行うフリーレングス変更期間中に、トラバース速度変更を行い、フリーレングス変更期間と、トラバース速度変更を行うトラバース速度変更期間とが一致又は重複するように、フリーレングス変更とトラバース速度変更とを繰り返すことにより、フリーレングス変更を行っている間に、一時的に綾角を大きくすることができる。このため、糸条の種類などの上位要件によって基準綾角を小さくしても、フリーレングス変更を行っている間に、一時的に綾角を大きくでき、巻幅を調整する効果が十分得られ、効果的に耳高現象を解消することができる。
第2の発明によれば、トラバース速度変更期間における目標速度を調整可能としたことにより、パッケージ形成期間中の段階に応じて、目標速度を、巻幅を調整する効果の高い速度にすることができる。このため、効果的に耳高現象を解消することができる。
第3の発明によれば、パッケージ形成期間の前期段階では、基準速度を徐々に増大させ、後期段階では、基準速度を徐々に減少させることにより、糸層が締まり過ぎることを防止して、バルジ巻きを解消することができる。また、パッケージの巻き始め付近と巻き終わり付近における、基準速度が小さく、基準綾角が小さい段階において、トラバース速度を一時的に基準速度から目標速度にする。これにより、一時的に綾角を大きくすることができ、巻幅を調整する効果が十分得られ、効果的に耳高現象を解消することができる。よって、耳高現象とバルジ巻きを両方解消することができる。
第4の発明によれば、トラバース速度変更期間における目標速度を一定とし、トラバース速度を目標速度にするために、パッケージ形成期間中の段階に応じて、トラバース速度変更期間でのトラバース速度の変化量を徐々に変化させる。これにより、目標速度を効果的に耳高現象が解消できる速度にして、耳高現象とバルジ巻きを効果的に解消することができる。
第5の発明によれば、フリーレングス変更を行うフリーレングス変更期間中に、トラバース速度変更を行い、フリーレングス変更期間と、トラバース速度変更を行うトラバース速度変更期間とが一致又は重複するように、フリーレングス変更とトラバース速度変更とを繰り返すことにより、フリーレングス変更を行っている間に、一時的に綾角を大きくすることができる。このため、糸条の種類などの上位要件によって基準綾角を小さくしても、フリーレングス変更を行っている間に、一時的に綾角を大きくでき、巻幅を調整する効果が十分得られ、効果的に耳高現象を解消することができる。
次に、発明の実施の形態について図を用いて説明する。
本発明の実施例1に係る、糸条巻取り機としてのワインダー11について、図1から図8を用いて説明する。本実施例1のワインダー11は、糸条としての合繊(合成繊維糸条)Yをボビン17に巻き取ってパッケージ18を形成するものである。尚、以下では、合繊(合成繊維糸条)を巻き取る糸条巻取り機について説明するが、本発明はこれに限定されず、綿糸等の紡績繊維糸条を巻き取る糸条巻取り機とすることもできる。
図1に示すように、ワインダー11は機体フレーム12を備え、機体フレーム12には、機体フレーム12に対して昇降自在のスライドボックス42と、機体フレーム12に対して回転可能なターレット板14とが設けられている。ターレット板14は回転駆動装置(図示せず)によって回転軸15を中心に回動可能である。ターレット板14には、ボビン17を装着する2本のボビンホルダ16が回転軸15に対して対称となる位置に突設されている。ターレット板14を回転駆動装置によって反転させることで、ボビンホルダ16の一方が上方の巻取位置に、他方が下方の待機位置となるように、2本のボビンホルダ16の位置を交代させることができる。
図4に示すように、ターレット板14に設けられた2本のボビンホルダ16は、それぞれボビンホルダ駆動モータ19に接続されており、回転可能である。各ボビンホルダ駆動モータ19はコントローラ13に電気的に接続されている。コントローラ13は、公知のマイクロコンピュータとして構成されており、演算装置としてのCPUや、ROM、RAM、外部記憶装置等の記憶手段を備えている。コントローラ13は、後記説明する各種センサが発生する信号に基いて、各種駆動モータの駆動を制御する。
図1に示すように、ワインダー11は、また、トラバース装置21、接触ローラ31、及び、トラバース装置21と接触ローラ31との間のフリーレングスFLを変更するためのフリーレングス変更手段41を備えている。機体フレーム12に対して昇降自在に設けられたスライドボックス42は、フリーレングス変更手段41の一部を構成している。トラバース装置21と接触ローラ31は、スライドボックス42に設けられている。
トラバース装置21は、接触ローラ31に対して、合繊Yの進行方向の上流側に配置され、スライドボックス42に対して位置が固定されている。トラバースガイド22が、図1の上方から供給される合繊Yと係合した状態でトラバース範囲を往復動することによって、下流方向に送られる合繊Yを綾振運動させる。図4に示すように、トラバース装置21には、トラバースガイド22を駆動するためにトラバースモータ23が設けられ、このトラバースモータ23がコントローラ13に電気的に接続され駆動が制御されている。コントローラ13でトラバースモータ23の回転数を制御することにより、トラバース速度を変更することが可能である。尚、トラバース装置21としては、トラバース速度を変化可能としたものであればよく、回転羽根を用いたロータリー式トラバース装置や、他の公知のトラバース装置であってもよい。
図2に示すように、接触ローラ31は、合繊Yのパッケージ形成期間P1中にパッケージ18に従動して回転し、トラバース装置21によって綾振された合繊Yを受け継いで、パッケージ18の外周に合繊Yを受け渡すものである。接触ローラ31はアーム32の第1端部33側に回転自在に支持されており、アーム32は、スライドボックス42に対して揺動自在に設けられている。アーム32の第2端部34側には、スライドボックス42との間にエアシリンダ35が連結されている。アーム32が上下方向に揺動することによって、接触ローラ31は、巻取位置にあるボビン17に接近する方向、あるいは、ボビン17から離隔する方向へ移動し、スライドボックス42に対する相対位置を変えることができる。エアシリンダ35は接圧調整手段であり、これにより、接触ローラ31は所定の接圧でパッケージ18の外周面に接触し、パッケージ18の回転により従動回転する。
フリーレングス変更手段41は、従来の耳崩し機構と同様に、パッケージ形成期間P1中に、接触ローラ31とトラバース装置21との間にある合繊YのフリーレングスFLを変更可能とするものである。本実施例1では、フリーレングス変更手段41は、スライドボックス42、レール43、ボールネジ機構44、などから構成されている。本実施例1におけるフリーレングスFLは、トラバース装置21と係合している合繊Yがトラバース装置21から解放されて、接触ローラ31の周面に接するまでの合繊Yの自由長のことをいうものとする。スライドボックス42は、機体フレーム12の上下方向に設けたレール43に案内されており、機体フレーム12に設けたボールネジ機構44によって上下方向に移動自在である。
ボールネジ機構44は、ネジ棒45、ボールナット46、昇降駆動モータ47などから構成される。ネジ棒45は上下方向に向けて配置され、機体フレーム12に対して回転自在に支持されている。昇降駆動モータ47はネジ棒45を回転駆動するものであり、ネジ棒45の下端に接続されている。昇降駆動モータ47はコントローラ13に電気的に接続され、駆動が制御される(図4参照)。スライドボックス42にはネジ棒45に螺合するボールナット46が設けられ、昇降駆動モータ47によってネジ棒45が正逆回転することによってスライドボックス42が上昇、及び、下降する。スライドボックス42は、上昇することでパッケージ18から離間し、下降することでパッケージ18に対して接近する。
図2、図4に示すように、スライドボックス42には、アーム32の傾動を検出するアーム位置センサ36が設けられている。アーム位置センサ36はコントローラ13に電気的に接続されており、アーム32がスライドボックス42に対して定常位置になった時にON状態となり、アーム32が定常位置から所定の距離以上離れるとOFF状態になる。アーム32の傾動は、パッケージ18が巻き太ることによって接触ローラ31が上方に変位することで生じたり、スライドボックス42の上昇、下降によって接触ローラ31が上下に変位することで生じるものである。すなわちアーム位置センサ36は、ON状態で接触ローラ31がスライドボックス42に対して定常位置にあることを検出する。また、OFF状態で接触ローラ31がスライドボックス42に対して相対的に上方、又は、下方に変位していることを検出する。
図2、図4に示すように、アーム32には、接触ローラ31の回転速度を検出する回転センサ37が設けられている。回転センサ37は、パッケージ18に従動して回転する接触ローラ31の回転速度を検出し、パッケージ18の外周速度を検出するものである。回転センサ37は、コントローラ13に電気的に接続されている。そして、回転センサ37が検出する回転速度が一定となるように、ボビンホルダ駆動モータ19の駆動を制御する。具体的には、回転センサ37の検出値が巻取速度に応じた所定の値を下回ればコントローラ13がボビンホルダ駆動モータ19の回転速度を増加させる。逆に、検出値が所定の値を上回ればコントローラ13がボビンホルダ駆動モータ19の回転速度を減少させるように制御する。
次に、パッケージ形成期間P1中にフリーレングスFLを一時的に増大させた後に減少させるフリーレングス変更を繰り返す制御について説明する。この制御は、従来の耳崩し機構においても行われていた制御であり、図5に示すように、フリーレングス変更を行う制御と、フリーレングスを定常とする制御の2種類の制御を繰り返すものである。すなわち、フリーレングス変更を行う制御を間欠的に且つ周期的に行い、その間にフリーレングスを定常とする制御を行うのである。この制御を行うプログラムは、コントローラ13のROMに記憶されており、RAMに読み込まれて実行される。尚、フリーレングス変更を行う期間をフリーレングス変更期間F2とし、フリーレングスが定常である期間をフリーレングス定常期間F1とする。
まず、フリーレングスを定常とする制御について説明すると、フリーレングスを定常とする制御は、スライドボックス42に対する接触ローラ31の相対位置を定常に保つ制御である。スライドボックス42に対する接触ローラ31の相対位置を定常に保つため、パッケージ形成期間P1中におけるパッケージ18の巻き太りに応じて、スライドボックス42を上昇させる制御を行う。
パッケージ18の巻き太りに応じてスライドボックス42を上昇させる制御は、以下のようにして行われる。図2に示すように、ボビン17上にある程度パッケージ18が形成されているものとし、このときのパッケージ18の半径をrとする。そして、このときのアーム32の位置がスライドボックス42に対して定常位置であるとする。更に巻き太りが進んで、パッケージ18の半径が微小量のdrだけ増加してr+drとなったとする。すると、パッケージ18に接触する接触ローラ31は、この巻き太り分drだけスライドボックス42に対して相対的に上昇する。そして、図2の状態よりもアーム32の位置がスライドボックス42に対して定常位置から上方に傾動する。
ON状態からOFF状態となってアーム32の傾動を検出したアーム位置センサ36は、コントローラ13に信号を送る。信号を受けたコントローラ13は、ボールネジ機構44の昇降駆動モータ47を駆動して、スライドボックス42を巻き太り分drだけ上昇させる。スライドボックス42を上昇させることで、接触ローラ31をスライドボックス42に対して下降させ、接触ローラ31のスライドボックス42に対する位置を元の定常位置に戻すように制御するのである。
このように、接触ローラ31のスライドボックス42に対する相対位置をアーム位置センサ36によって検出するようにする。そして、接触ローラ31の相対的な上昇が検出されたら、スライドボックス42を上昇させて接触ローラ31のスライドボックス42に対する相対位置を元に戻す制御を行うのである。この制御により、パッケージ形成期間P1中のパッケージ18の巻き太りに応じてスライドボックス42は徐々に上昇する。また、トラバース装置21のトラバースガイド22と接触ローラ31の周面との間の合繊YのフリーレングスFLは一定に保たれる。
尚、フリーレングスを定常とする制御においては、フリーレングスFLが最小(FL=FL1)となるようしている。フリーレングスFLが最小に保たれる制御を行うことで、合繊Yがトラバースされた軸方向位置と、糸が実際に接触ローラ31に受け継がれる軸方向位置の差(トラバース遅れ)が最少に保たれる。これによってパッケージ18の巻幅を設定した通りの巻幅とすることができる。
続いて、フリーレングス変更を行う制御について説明する。この制御は、パッケージ18の巻き太りに関係なく、パッケージ形成期間P1中にフリーレングスFLを一時的に増大させた後に減少させる制御である。本実施例では、フリーレングスFLを増大させた後、減少させてフリーレングスFLを元に戻すようにしている。図3に示すように、まず、コントローラ13は昇降駆動モータ47を駆動させてスライドボックス42を一時的に上昇させる。スライドボックス42を上昇させると、接触ローラ31は自重によってスライドボックス42に対して相対的に下降し、パッケージ18に接触した状態を保つ。一方、トラバース装置21はスライドボックス42に固定されているため、トラバース装置21はスライドボックス42とともに上昇する。この結果、トラバース装置21のトラバースガイド22と接触ローラ31との間の合繊YのフリーレングスFLは増大することとなる。スライドボックス42を最も高く上昇させた状態で、接触ローラ31とトラバース装置21との間の合繊YのフリーレングスFLは、最大となる(FL=FL2)。
その後、コントローラ13は昇降駆動モータ47を逆方向に駆動させてスライドボックス42を下降させ、フリーレングスFLを減少させる。そしてスライドボックス42を元の位置に戻すことによって、フリーレングスFLを元に戻し(FL=FL1)、フリーレングス変更を行う制御を終了する。
この制御は、図6に示すように、合繊Yがトラバースされた軸方向位置(トラバースガイド22の位置)と、合繊Yが接触ローラ31に受け継がれる軸方向位置との差を増加させる制御である。すなわち、トラバース遅れD1を一時的にトラバース遅れD2に増加させるということである。つまり、基準綾角A1が一定(a1)であるとすると、フリーレングスFL=FL1のときは、合繊Yは軸方向位置N1で接触ローラ31に受け継がれ、トラバース遅れはD1である。また、フリーレングスFL=FL2のときは、合繊Yは軸方向位置N2で接触ローラ31に受け継がれ、トラバース遅れはD2となる。このトラバース遅れの差(D2−D1)により、トラバースガイド22がトラバース範囲の端部に達しても、合繊Yは実際には、トラバース遅れの差(D2−D1)の分だけ軸方向中央寄りの位置でパッケージ18に巻かれることとなる。すなわち、スライドボックス42を上昇させてフリーレングスFLをFL1からFL2に一時的に増大させることにより、合繊Yをパッケージ18に巻くときの軸方向の巻幅が一時的に狭められることとなる。
そして、図5に示すように、パッケージ形成期間P1中において、フリーレングス定常期間F1と、フリーレングス変更期間F2とを繰り返す。これにより、フリーレングス定常期間F1での巻取によりやや耳高状態となったパッケージ18に対し、フリーレングス変更期間F2での巻取では、巻幅を狭めてパッケージ18の軸方向中央側に巻くこととなる(巻幅の変化量W1)。
ところで、これまで説明した、従来の耳崩し機構でも行われていた制御により、耳高現象を十分に解消できる場合もあるが、合繊Yの種類などによっては巻幅を調整する効果が小さくなり、耳高現象を十分に解消できない場合があった。これは、基準綾角A1が大きい場合では巻幅を調整する効果が大きく、耳高現象を十分に解消できるのに対し、基準綾角A1が小さい場合では巻幅を調整する効果が小さく、耳高現象を十分に解消できないというものである。尚、基準綾角が大きい場合とは、例えば、基準綾角が10度以上の場合であり、基準綾角が小さい場合とは、例えば、基準綾角が6度以下の場合である。
この現象は、次のように説明することができる。図5に示したように、フリーレングス変更期間F2においてフリーレングスFLを一時的にFL2に増加させるということは、図6に示すように、トラバース遅れD1を一時的にD2に増加させるということである。すなわち、合繊Yがトラバースされた軸方向位置(トラバースガイド22の位置)と、合繊Yが実際に接触ローラ31に受け継がれる軸方向位置との差を一時的に増加させるということである。図7に示すように、基準綾角A1が大きい場合(A1=a1)は、このトラバース遅れの差(D2−D1)も十分大きくなる。合繊Yはトラバース遅れの差(D2−D1)の分だけ軸方向中央寄りの位置でパッケージ18に巻かれることとなって、巻幅を調整する効果も大きい。これに対して、基準綾角A1が小さい場合(A1=a2)は、このトラバース遅れの差(d2−d1)が小さいものとなる。合繊Yは軸方向外側寄りまでトラバースされてパッケージ18に巻かれることとなって、巻幅を調整する効果が小さい。従って、基準綾角A1が小さい場合、すなわちトラバース遅れが小さい場合は、フリーレングスFLを一時的に増大させても合繊Yの巻幅を狭くする効果が少なく、耳高現象を十分に解消できないのである。
そこで、本発明の実施例1に係るワインダー11では、従来の耳崩し機構における上記問題点を解消するため、フリーレングスFLを一時的にFL1からFL2に増大させるタイミングに合わせて、一時的に綾角を大きくする。つまり、図8に示すように、フリーレングスFLを一時的にFL1からFL2に増大させるタイミングに合わせて、トラバース装置21がトラバース速度を変更して綾角が大きくなるような制御を行っている。この制御は、トラバース速度の変更を行う制御と、トラバース速度を定常とする制御の2種類の制御を繰り返すものである。すなわち、トラバース速度の変更を行う制御を間欠的に且つ周期的に行い、その間にトラバース速度を定常とする制御を行うのである。この制御を行うプログラムは、コントローラ13のROMに記憶されており、RAMに読み込まれて実行される。尚、トラバース速度の変更を行う期間をトラバース速度変更期間T2とし、トラバース速度を定常とする期間をトラバース速度定常期間T1とする。そして、本実施例1では、トラバース速度変更期間T2と、前述したフリーレングス変更期間F2とを一致させている。
まず、トラバース速度定常期間T1における、トラバース速度を定常とする制御について説明する。この制御は、トラバース速度を定常とすることで、綾角を定常とする制御である。この場合の綾角は、合繊Yの種類などの上位要件によって決定される基準綾角A1であり、基準綾角A1に対応するトラバース速度(基準速度V1)が計算によって求められる。基準綾角A1に対応するトラバース速度(基準速度V1)は予めコントローラ13のプログラムに設定される。本実施例1における基準速度V1は一定であり、コントローラ13はトラバースモータ23の駆動を制御して、トラバース速度が基準速度V1を保つように制御する。
続いて、トラバース速度変更期間T2における、トラバース速度の変更を行う制御について説明する。この制御は、パッケージ形成期間P1中にトラバース速度を一時的に基準速度V1から目標速度V2まで増大させた後に基準速度V1まで減少させることを繰り返す制御である。目標速度V2は、フリーレングス変更期間F2におけるフリーレングスFLの変化により、合繊Yの巻幅を狭くする効果が十分に現れるような綾角(目標綾角A2)に対応したトラバース速度である。目標綾角A2、及び、目標速度V2は、フリーレングスFLの変化量(FL2−FL1)、及び、基準綾角A1に基いて定められる速度であり、予めコントローラ13のプログラムに設定される。コントローラ13はトラバースモータ23の駆動を制御して、トラバース速度を基準速度V1から一時的に目標速度V2まで増大させ、その後、基準速度V1まで減少するように制御する。尚、本実施例における基準速度V1は一定であるから、トラバース速度の変更の前後における基準速度V1は一定である。
このように、実施例1によれば、トラバース速度変更を行うトラバース速度変更期間T2と、フリーレングス変更を行うフリーレングス変更期間F2とを一致させる。これにより、フリーレングス変更を行っている間に、一時的に綾角を大きくできる。このため、合繊Yの種類などの上位要件によって基準綾角A1を小さくする場合でも、フリーレングス変更を行っている間に、一時的に綾角を大きくでき、巻幅を調整する効果が十分得られ、効果的に耳高現象を解消できる。
次に、本発明の実施例2に係る、糸条巻取り機としてのワインダー11について、図9から図10を用いて説明する。実施例2では、実施例1のワインダー11に、バルジ抑制機構を併設した点が実施例1と大きく異なっている。実施例1と同一部分の詳しい説明は省略する。
バルジ抑制機構は、従来から知られている機構であり、パッケージ18のバルジ巻きを解消するために、図9に示すように、パッケージ形成期間P1の前期段階P2と後期段階P3とで綾角を徐々に変更する機構である。この場合の綾角は、合繊Yの種類などの上位要件によって決定される基準綾角A1である。従って、バルジ抑制機構では、基準綾角A1が変化するものである。バルジ抑制機構では、パッケージ形成期間P1の前期段階P2では、小さい基準綾角A1から巻き付けを開始して、徐々に基準綾角A1を増大させ、後期段階P3では、徐々に小さい基準綾角A1に減少させ、巻き終わりに至る。バルジ抑制機構は、パッケージ18の密度を前期段階P2では高密度から低密度へと変化させ、後期段階P3では低密度から高密度へと変化させ、糸層の締まり過ぎを防止して、バルジ巻きを解消するのである。
このようなバルジ抑制機構に、フリーレングス変更を行う制御と、フリーレングスを定常とする制御を繰り返すだけの従来の耳崩し機構を併設すると、巻幅を調整する効果がバルジ抑制機構によって損ねられるという問題があった。そのため、耳高現象の解消とバルジ巻きの解消を両方同時に達成できないという問題があった。これは、従来の耳崩し機構は、基準綾角A1が大きい場合に巻幅を調整する効果が十分得られるのに対し、バルジ抑制機構は、図9に示すように、パッケージ18の巻き始め付近と巻き終わり付近での基準綾角A1を小さくするためである。パッケージ18の巻き始め付近と巻き終わり付近で基準綾角A1を小さくすると、その期間では、耳崩し機構による巻幅を調整する効果が損なわれ、耳高現象を解消できないのである。
そこで、実施例2に係るワインダー11では、上記問題点を解消するため、図10に示すように、フリーレングスFLを一時的に増大させるタイミングに合わせて、一時的に綾角を増大させる。そして、基準綾角A1の小さい、パッケージ18の巻き始め付近と巻き終わり付近では、綾角の変化量をより増大させるようにしている。
実施例2におけるトラバース速度の制御を詳しく説明すると、この制御は、トラバース速度の変更を行う制御と、トラバース速度を定常とする制御の2種類の制御を繰り返すものである。すなわち、トラバース速度の変更を行う制御を間欠的に且つ周期的に行い、その間にトラバース速度を定常とする制御を行うのである。そして、トラバース速度を定常とする制御においても、パッケージ形成期間P1の前期段階P2では、基準綾角A1(基準速度V1)が徐々に増大する。また、後期段階P3では、基準綾角A1(基準速度V1)が徐々に減少する。このため、トラバース速度を定常とする制御においても、トラバース速度を緩やかに変化させている。この制御を行うプログラムは、コントローラ13のROMに記憶されており、RAMに読み込まれて実行される。そして、本実施例1では、トラバース速度変更期間T2と、前述したフリーレングス変更期間F2とを一致させている。
トラバース速度を定常とする制御について説明する。この制御は、トラバース速度を定常とすることで、綾角を定常とする制御である。この場合の綾角は、合繊Yの種類などの上位要件、及び、バルジ抑制機構によって決定される基準綾角A1であり、基準綾角A1はパッケージ形成期間P1中において徐々に変化するものである。そして、徐々に変化する基準綾角A1に対応するトラバース速度(基準速度V1)が計算によって求められ、予めコントローラ13のプログラムに設定される。コントローラ13はトラバースモータ23の駆動を制御して、トラバース速度が基準速度V1を保つように制御する。
続いて、トラバース速度の変更を行う制御について説明する。この制御は、パッケージ形成期間P1中にトラバース速度を一時的に基準速度V1から目標速度V2まで増大させた後に基準速度V1まで減少させる制御である。目標速度V2は、フリーレングス変更期間F2におけるフリーレングスFLの変化により、合繊Yの巻幅を狭くする効果が十分に現れるような綾角(目標綾角A2)に対応したトラバース速度である。目標綾角A2、及び、目標速度V2は、フリーレングスFLの変化量(FL2−FL1)、及び、基準綾角A1に基いて定められる速度であり、予めコントローラ13のプログラムに設定される。コントローラ13はトラバースモータ23の駆動を制御して、トラバース速度を基準速度V1から一時的に目標速度V2まで増大させ、その後、基準速度V1まで減少するように制御する。尚、本実施例における基準速度V1は変化しているから、トラバース速度の変更の前後における基準速度V1も変化している。
このように、実施例2によれば、パッケージ形成期間P1の前期段階P2では、基準速度V1を徐々に増大させる。また、後期段階P3では、基準速度V1を徐々に減少させる。これにより、糸層が締まり過ぎることを防止して、バルジ巻きを解消することができる。また、パッケージ18の巻き始め付近と巻き終わり付近において、基準綾角A1が小さい段階であっても、トラバース速度を一時的に基準速度V1から目標速度V2にする。これにより、一時的に綾角が大きくなり、巻幅を調整する効果が十分得られて効果的に耳高現象を解消できる。よって、耳高現象とバルジ巻きを両方解消することができる。
尚、本発明は上記各実施例に限定されず、例えば以下のように変更することができる。
上記実施例では、トラバース速度変更を行うトラバース速度変更期間T2と、フリーレングス変更を行うフリーレングス変更期間F2とを一致させている。しかしながら、一致させることに限定されず、トラバース速度変更期間T2と、フリーレングス変更期間F2とを重複させればよい。すなわち、トラバース速度変更を行うタイミングと、フリーレングス変更を行うタイミングとが完全に一致しなくともよい。フリーレングスFLが増大している期間と、トラバース速度が増大している期間とが一部でも重なれば、フリーレングスFLの増大による巻幅を調整する効果が大きくなり、耳高現象を解消する効果を大きくできる。
また、トラバース速度の目標速度V2を一定としたが、これに限定されず、調整可能としてもよい。この場合、パッケージ形成期間P1中の段階に応じて、目標速度V2を、巻幅を調整する効果の高い速度にすることができる。このため、効果的に耳高現象を解消することができる。
また、トラバース速度変更と、フリーレングス変更を行う開始時期、回数、変化量、終了時期などについては、それぞれ適宜調整することが可能である。
以上説明した本発明の技術的範囲は、上記の実施例に限定されるものではなく、上記実施例の形状に限定されない。本発明の技術的範囲は、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
本発明の実施例1に係るワインダー11を示す正面図である。 スライドボックス42の構成を示した拡大正面図である。 フリーレングス定常期間F1においてパッケージ18の巻き太りに応じてアーム32が傾動する様子を示した拡大正面図である。 ワインダー11の制御システム図である。 フリーレングスFL、巻幅、及び、綾角の関係を示す図である。 フリーレングスFL、及び、トラバース遅れの関係を示す図である。 フリーレングスFL、綾角、及び、トラバース遅れの関係を示す図である。 フリーレングスFL、巻幅、及び、綾角の関係を示す図である。 バルジ抑制機構の基準綾角A1を示す図である。 本発明の実施例2に係るワインダー11の基準綾角A1、及び、目標綾角A2を示す図である。
符号の説明
11 ワインダー
12 機体フレーム
13 コントローラ
14 ターレット板
15 回転軸
16 ボビンホルダ
17 ボビン
18 パッケージ
19 ボビンホルダ駆動モータ
21 トラバース装置
22 トラバースガイド
23 トラバースモータ
31 接触ローラ
32 アーム
33 アームの第1端部
34 アームの第2端部
35 エアシリンダ
36 アーム位置センサ
37 回転センサ
41 フリーレングス変更手段
42 スライドボックス
43 レール
44 ボールネジ機構
45 ネジ棒
46 ボールナット
47 昇降駆動モータ
FL フリーレングス
F1 フリーレングス定常期間
F2 フリーレングス変更期間
T1 トラバース速度定常期間
T2 トラバース速度変更期間
P1 パッケージ形成期間
P2 パッケージ形成期間の前期段階
P3 パッケージ形成期間の後期段階
A1 基準綾角
A2 目標綾角
V1 基準速度
V2 目標速度
Y 合繊

Claims (5)

  1. パッケージを形成する糸条巻取り機であって、
    パッケージ形成期間中に前記パッケージに接触するローラと、
    前記ローラに対して糸条の進行方向の上流側に配置され、トラバース速度を変更可能として、前記パッケージ形成期間中に、前記トラバース速度を一時的に基準速度から目標速度まで増大させた後に前記基準速度まで減少させるトラバース速度変更を繰り返すようにしたトラバース装置と、
    前記パッケージ形成期間中に、前記ローラと前記トラバース装置との間にある前記糸条のフリーレングスを変更可能として、前記フリーレングスを一時的に増大させた後に減少させるフリーレングス変更を繰り返すようにしたフリーレングス変更手段と、を備え、
    前記フリーレングス変更を行うフリーレングス変更期間中に、前記トラバース速度変更を行い、前記フリーレングス変更期間と、前記トラバース速度変更を行うトラバース速度変更期間とが一致又は重複するように、前記フリーレングス変更と前記トラバース速度変更とを繰り返すことを特徴とする糸条巻取り機。
  2. 前記トラバース装置は、前記トラバース速度変更期間における前記目標速度を調整可能としたことを特徴とする請求項1に記載の糸条巻取り機。
  3. 前記トラバース装置は、前記パッケージ形成期間の前期段階では、基準速度を徐々に増大させ、後期段階では、前記基準速度を徐々に減少させるとともに、前記パッケージ形成期間中に、前記トラバース速度を一時的に前記基準速度から目標速度まで増大させた後に前記基準速度まで減少させるトラバース速度変更を繰り返すことを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の糸条巻取り機。
  4. 前記トラバース装置は、前記トラバース速度変更期間における前記目標速度を一定とし、前記パッケージ形成期間の前期段階では、トラバース速度変更期間でのトラバース速度の変化量を徐々に減少させ、前記パッケージ形成期間の後期段階では、トラバース速度変更期間でのトラバース速度の変化量を徐々に増大させたことを特徴とする請求項3に記載の糸条巻取り機。
  5. パッケージを形成する糸条巻取り方法であって、
    パッケージ形成期間中に、トラバース装置のトラバース速度を一時的に基準速度から目標速度まで増大させた後に前記基準速度まで減少させるトラバース速度変更を繰り返すようにし、
    前記パッケージ形成期間中に、糸条のフリーレングスを一時的に増大させた後に減少させるフリーレングス変更を繰り返すようにし、
    前記フリーレングス変更を行うフリーレングス変更期間中に、前記トラバース速度変更を行い、前記フリーレングス変更期間と、前記トラバース速度変更を行うトラバース速度変更期間とが一致又は重複するように、前記フリーレングス変更と前記トラバース速度変更とを繰り返すことを特徴とする糸条巻取り方法。
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