JP4774878B2 - 射出成形品の製造装置およびその製造方法 - Google Patents

射出成形品の製造装置およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、アンダカット部を有する射出成形品の製造装置およびその製造方法に関し、射出成形品の製造技術の分野に属する。
従来より、自動車のバンパは射出成形により成形され、該バンパの縁部等には補強等の目的で内側に折曲するフランジ部が設けられることがあるが、このようにフランジ部を設けると、該フランジ部が型開き方向に対して交差すること等によりアンダカット部となる場合がある。ここで、アンダカット部とは、金型からの取り出しに際して該成形品を変形させるかまたは特殊な金型構造を用いなければ離型が不可能な部分をいう。
例えば特許文献1には、図25に示すように、断面形状が屈曲形状の本体部xaと、端部に屈曲形状の内方に向けて設けられたフランジ部xfとを有し、該フランジ部xfがアンダカット部となるバンパx(成形品)を製造する装置において、バンパxの本体部xaの外面側を成形する第1成形型101と、バンパxのフランジ部xf及び該フランジ部xfに続く所定の範囲の部分を除く部分の内面側を成形するコア型103、ならびに該コア型103に対してスライド可能とされてフランジ部xf及び該フランジ部xfに続く所定の範囲の部分の内面側を成形するスライド型104とで構成された第2成形型102と、前記スライド型104に対して前記フランジ部xfに直交する方向にスライド可能とされ、フランジ部xfの外面側を成形する第3成形型105と、前記スライド型104及び第3成形型105を、該スライド型104が前記フランジ部xfの内面側から離間する方向に同時に移動させる第1移動手段106と、前記第3成形型105を、前記フランジ部xfの外面側から離間する方向に移動させる第2移動手107段とを有し、前記第1成形型101と第2成形型102とが離間される離型時に、前記スライド型104と第3成形型105とで前記フランジ部xfを挟持した状態で、前記第1移動手段106によって該スライド型104と第3成形型105とを同時に移動させることにより、射出成形品としてのバンパxが該第1成形型101から離型され、その後、前記第2移動手段107によって前記第3成形型105を離型方向に移動させることにより、前記フランジ部xfの挟持が解除されてバンパxの弾力により離型され、さらにその後、前記第1移動手段106によって前記スライド型104を第1成形型101からの離型方向に移動させることによってスライド型104の外端縁をフランジ部xfの内端縁よりも内方に離間させ、これにより、スライド型104の外端縁と前記フランジ部xfの内端縁との干渉を生じさせることなく成形品としてのバンパxの取出しを可能としたものが開示されている。
特開2003−205536号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置においては、成形品xの取り出しを可能とするために、スライド型104を、フランジ部xfとスライド型104との干渉が生じない高い位置にまで上昇させねばならないので、スライド型104とコア型103とのスライドストロークが長くなり、両部材の摺接面やスライド機構108に摩耗やかじり等の劣化が生じやすくなるという問題がある。
そこで、本発明は、断面形状が屈曲した板状の本体部と、端部に本体部の内方に向けて設けられたフランジ部とを有し、該フランジ部が成形時のアンダカット部となる射出成形品の製造装置及びその製造方法において、成形品の取り出しに際してのスライド型とフランジ部との干渉を回避しつつ、スライド型のスライドストロークを小さくすることができる装置および方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、断面形状が屈曲した板状の本体部と、その少なくとも一方の端部に本体部の内方に向けて設けられたフランジ部とを有し、該フランジ部が成形時のアンダカット部となる射出成形品の製造装置であって、本体部の外面側を成形する第1成形型と、本体部の内面側及びフランジ部の内外面を成形する第2成形型とが備えられており、前記第2成形型は、該成形型の本体を構成し、成形品の内面側におけるフランジ部及び該フランジ部に続く所定の範囲を除く部分、並びにフランジ部の外面側を成形するコア型と、成形品の内面側におけるフランジ部及び該フランジ部に続く所定の範囲の部分を成形し、前記コア型に対して、型開き方向に対して傾斜する方向であってフランジ部から離反する方向にスライド可能なスライド型とで構成され、該スライド型が所定位置までスライドされた状態で、成形品のフランジ部の内端縁スライド型の外端縁よりも外側に押し出す押出し手段設けられていると共に、前記スライド型をスライド移動させる手段は、該スライド型を所定位置までスライドさせるエジェクターロッドと、該スライド型に型閉じ方向の付勢力を作用させる付勢手段とを有し、かつ、前記押出し手段は、スライド型に備えられて、前記離反方向に移動可能に設けられ、成形品のフランジ部の内端縁がスライド型の外端縁よりも外側に押し出されることとなる突出位置まで突出する押出し部材と、コア型に備えられて、前記スライド型が前記所定位置までスライドしたときに前記押出し部材の移動方向線上に位置するように配設された駆動手段と、前記押出し部材を待機位置側に付勢する付勢手段とを有すると共に、前記押出し部材の後端部と前記駆動手段の先端部とに、それぞれ、スライド型を前記所定位置までスライドさせときにのみ係合し、駆動手段の作動によって押出し部材を前記突出位置まで突出させると共に該押出し部材を突出位置から前記待機位置へ引き戻し可能とする係合部が設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、断面形状が屈曲した板状の本体部と、その少なくとも一方の端部に本体部の内方に向けて設けられたフランジ部とを有し、該フランジ部が成形時のアンダカット部となる射出成形品の製造方法であって、前記成形品を成形する型として、本体部の外面側を成形する第1成形型と、本体部の内面側及びフランジ部の内外面を成形する第2成形型とを用い、かつ、前記第2成形型として、該成形型の本体を構成し、成形品の内面側におけるフランジ部及び該フランジ部に続く所定の範囲を除く部分、並びにフランジ部の外面側を成形するコア型と、成形品の内面側におけるフランジ部及び該フランジ部に続く所定の範囲の部分を成形し、前記コア型に対して、型開き方向に対して傾斜する方向であってフランジ部から離反する方向にスライド可能なスライド型とで構成されたものを用い、第1成形型と第2成形型とを型締めした状態で形成されるキャビティに溶融樹脂を射出し、次に、型開きに際して、スライド型を所定位置までスライドさせ、該スライド型に備えられた押出し部材と前記コア型に備えられた駆動手段とにそれぞれ設けられた係合部を係合させた状態で、該駆動手段により押出し部材を、成形品のフランジ部の内端縁がスライド型の外端縁よりも外側に押し出されることとなる突出位置まで突出させ、その後、前記係合部を係合させた状態で、前記駆動手段により押出し部材を前記突出位置から待機位置へ引き戻すことを特徴とする。
そして、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記射出成形品は車両用バンパであることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、スライド型が所定位置までスライドされたときに、押出し手段によって、成形品のフランジ部が、その内端縁がスライド型の外端縁のよりも外側まで押出されるので、スライド型を、フランジ部とスライド型との干渉が生じない高い位置にまで上昇させる必要がなくなる。したがって、成形品取り出しに際してのスライド型とフランジ部との干渉を回避しつつ、スライド型のスライドストロークを小さくすることができる。また、この結果、スライド型とコア型との摺接面等に摩耗やかじり等の劣化が生じるのを抑制することができる。さらに、この発明によれば、スライド型を離反方向にスライドさせる移動手段は、スライド型を所定位置までスライドさせるエジェクターロッドと、該スライド型に型閉じ方向の付勢力を作用させる付勢手段とを有しているから、成形品の取り外し完了後、エジェクターロッドをもとに戻した際、スライド型が確実に型閉じ位置に復帰することとなる。
また、請求項1に記載の発明によれば、スライド型が所定位置までスライドしたときに、押出し部材が駆動手段によってフランジ側に押出され、これにより成形品のフランジがスライド型から離反する方向に押出されることとなる。その場合に、型として小さなスペースしかないスライド型内に、駆動手段を設けるスペースがない場合でも、押出し手段を構成することができる。
その場合に、この請求項1に記載の発明によれば、スライド型を所定位置までスライドさせときに、押出し部材の後端部及び前記駆動手段の先端部の係合部同士が係合するので、フランジ部の押出し後、例えばかじり等によりリターンスプリングの付勢力だけでは押出し部材を復帰させることが困難な場合でも、確実に押出し部材を待機位置まで復帰させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1において説明したのと同様の作用効果 が得られることとなる。
そして、請求項3に記載の発明によれば、例えば周縁部にアンダカット部としてのフランジが設けられるバンパにおいて前記作用効果が実現されることとなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る射出成形装置により製造された成形品としてのリヤバンパXが取り付けられた車両の後部側面図を示している。図2は、図1のA−A断面(端面)図(図2において左右が車幅方向である)であり、この図2に示すように、リヤバンパXは断面形状が屈曲した板状の本体部Xbと、該本体部Xbの両端部に該本体部Xbの内方に向けて設けられたフランジ部Xaとを有している。このフランジ部Xaは、図1に示すように、ホイールWに対向する縁部に、車両側面に略直交する方向に延びるように設けられており、リヤバンパXの剛性向上等を目的として設けられている。
図3は、前記リヤバンパXを成形するための射出成形装置1を示しており、図2、図3に示すように、該射出成形装置1は、リヤバンパXの本体部Xbの外面側Xb1を成形する成形面11aを有する第1成形型11と、本体部Xbの内面側Xb2、及びフランジ部Xaの外面側Xa1及び内面側Xa2を成形する第2成形型12とを有している。第1成形型11は、型開きに際して、第2成形型12に対して図上上方へ移動するように構成されている。したがって、フランジ部Xaの延び方向が型開き方向に対してほぼ直交するため、該フランジ部Xaが成形時におけるアンダカット部となる。
第1成形型11は、成形面11aが下縁部において内方に回り込んでおり、意匠面となる本体部Xbの外面側Xb1に加え、フランジ部Xaの外面側Xa1における基端部部分についても成形するようになっている。これは、本体部Xbの外面側Xb1は、車体への取付状態で外部から視認可能な意匠面であり、パーティングラインが形成されることが望ましくない面であるからである。したがって、この点においても、フランジ部Xaが第1成形型11の型開きに際してアンダカット部となる。
第2成形型12は、バンパXの本体部Xbの内面側Xb2における後面部Xc部分(本体部Xbにおける側部Xd,Xdを除く部分)、並びにフランジ部Xaの外面側Xa1を成形する成形面13aが備えられたコア型13を有していると共に、バンパXの本体部Xbの内面側Xb2における側部Xd,Xd部分、並びにフランジ部Xaの内面側Xa2を成形する成形面14a,14aが備えられたスライド型14,14とを有している。
図4〜図6に示すように、スライド型14の左右両側部には、コア型13とスライド型14との傾斜する摺接面に対して平行に延びるガイド溝14e,14eが形成されていると共に、コア型13の両側面には、前記ガイド溝14e,14eに摺動可能に嵌合する係合部15a,15aを有するL字状のガイド部材15,15が取り付けられ、スライド型14がコア型13に対してスライド可能とされている。その場合に、前記摺接面及びガイド溝15a,15aの形成方向は、型開き方向に対して傾斜する方向であって、スライド型14をコア型13に対して上方へスライドさせると、スライド型14が水平方向で内側(図5右方向)に、すなわち第1成形型11から右方に離間する方向に移動し、成形されたリヤバンパXのフランジ部Xaから離反するようになっている。
なお、本実施の形態においては、図4、図5に示すように、リヤバンパXのフランジ部Xaの外面側Xa1のうちの基端部を除く部分は、コア型13の本体に固着された分割ブロック(コア型を構成する)16により成形されるようになっている。また、リヤバンパXにおける、リヤフェンダパネルRの縁部と対向する(図1参照)折曲部Xeの外面側(本体部Xbの一部である)は、図4に示すように、スライド型14を構成する押し付けブロック17により成形されるようになっている。この押し付けブロック17は、スライド型14のベース面14b上に固定された油圧シリンダ21のロッドの先端に取り付けられて、スライド型14の上下スライド時に、スライド型14と共に昇降するようになっていると共に、油圧シリンダ21によりスライド型14のベース面14b上を図4において左右にスライド可能とされている。そして、この押し付けブロック17は、型開き時において、スライド型14が後述する第1所定位置(図12に示す位置)に上昇するまで、前記折曲部Xeの外面側をスライド型14の型面14aに押し付けて、バンパXがスライド型14の型面14aから離型しないように構成されている。
次に、スライド型14を上下動させる構成について説明する。すなわち、図4、図7に示すように、スライド型14の下方において、コア型13には、図示しない駆動手段により上下動可能なエジェクターロッド31が挿通されていると共に、該ロッド31の上端面がスライド型14の下面に対して摺動可能に当接しており、駆動手段によりエジェクターロッド31が上昇されると、スライド型14が前記ガイド15に導かれながら前記傾斜方向に上昇することとなる。
また、スライド型14の下方には、図4、図5に示すように、該スライド型14を型閉じ方向に付勢する付勢機構40が備えられている。この付勢機構40は、コア型13に上下方向に形成された貫通孔13hと、該貫通孔13hに挿通され、一端がスライド型14の下部に嵌合固着されたロッド41と、該ロッド41の他端側に設けられた抜け止め板と貫通孔13hの段差面との間に介設されたスプリング42とで構成され、スライド型14が上昇したときに、スプリング42が圧縮されることにより、スライド型14が型閉じ方向に付勢されるようになっている(図19参照)。
ここで、本実施の形態においては、前記フランジ部Xaをスライド型14から離型させる押出機構50を有している。この押出し機構50は、図5、図8、図9に示すように、スライド型14側に設けられた押出し部51と、コア型13における、スライド型14との摺接面の凹部内に固定されたシリンダ装置52とにより構成されている。押出し部51は、スライド型14に水平方向に形成されて両端側に拡径部が設けられた貫通孔14hと、該貫通孔14hに挿通されて一端に押出し板53が固着されたロッド54と、該ロッド54の他端側に設けられた抜け止め板54aと貫通孔14hの段差面との間に介設されたスプリング55とを有している。シリンダ装置52は、エアシリンダまたは油圧シリンダのいずれでもよく、該シリンダにエアまたは油圧を導く図示しない通路が第2成形型12のコア型13に設けられている。
また、ロッド54の抜け止め板54a側端部及びシリンダ装置52のロッド先端部には、それぞれL字状の係合部54b,52aが設けられており、図14、図15に示すようにスライド型14が第2所定位置まで上昇したときに、両係合部54b,52aが係合するようになっている。なお、押出し部51のロッド54及びシリンダ装置52のロッドにはそれぞれ、ロッドが軸回りに回転するのを防止する図示しない回り止めが設けられている。
次に、本射出成形装置1によるバンパXの製造について説明する。
まず、図10に示すように第1成形型11と第2成形型12とを型閉じして、キャビティY内に溶融樹脂を射出する。
次いで、溶融樹脂の固化後、以下のように型開きを行う。すなわち、まず、第1成形型11を図示しない駆動手段により、またスライド型14をエジェクターロッド31により、これらを同期して、図12に示すように、第1所定高さ位置まで上昇させる。なお、前述のようにスライド型14の下面とエジェクターロッド31の上面とは摺動可能とされていると共に、スライド型14はガイド15によりコア型13に対して移動方向が前記傾斜方向に規制されているので、この上昇時、右方へ変位することとなる。
また、この上昇時、押付けブロック17は、図4において右方へ位置しており、リヤバンパXをスライド型14の成形面14aに対して押付けて密着させている。ここで、この第1所定高さは、第1成形型11の、バンパXのフランジ部Xaの基端部を形成するための突出部11bの内端縁が、成形品のフランジ部Xaの外端縁よりも外側となり、第1成形型11の型開きに際して、両者が干渉しなくなる高さに設定されている。
次いで、スライド型14の高さを維持した状態で、第1成形型11のみを最終状態まで上昇させる。
次いで、押付けブロック17を、図4において左方へ移動させて、スライド型14へのバンパXの押付けを解除する。そうすると、図13に示すように、バンパX自体の弾力により左右両端部側が左右に広がることとなる。
次いで、図14に示すように、スライド型14内のロッド54の軸心が、シリンダ装置52のシリンダロッド軸心に一致する高さ位置まで、エジェクターロッド31によりスライド型14を上昇させる。なお、このとき、スライド型14は、図12に示す状態と比較してさらに右方にまで変位し、バンパXの内面側Xa2,Xb2からさらに離反している。そして、このとき、図15にも示すように、押出し部51のロッド54の係合部54bとシリンダ装置52の係合部52aとが係合する。
そして、この状態でシリンダ装置52を作動させて、図16、図17に示すように、ロッド54を、バンパXのフランジ部Xaの内端縁がスライド型14の外端縁よりも外側に押し出されることとなる位置まで突出させる。
そして、図18に示すように、真空吸着装置60等により、リヤバンパXを上方に持ち上げながら取り出す。
以上のように、本実施の形態によれば、スライド型14を、フランジ部Xaとスライド型14との干渉が生じない高い位置にまで上昇させる必要がなくなって、リヤバンパX取り出しに際してのスライド型14とフランジ部Xaとの干渉を回避しつつ、スライド型14のスライドストロークを小さくすることができる。また、この結果、スライド型14とコア型13との摺接面やカイド溝14e及びガイド部材15等に摩耗やかじり等の劣化が生じるのを抑制することができる。加えて、押出し機構50を容易に構成することができる。
また、型として小さなスペースしかないスライド型14内にシリンダ装置等を設けるスペースがない場合でも、押出し手段を容易に構成することができる。
なお、次の成形に際しては、この状態から、各型11,12及びブロックを型閉じするわけであるが、この場合、まず、シリンダ装置52のロッドを図14に示すように縮長させる。なお、シリンダ装置52のロッドの係合部52aと押出し部51のロッド54の係合部54bとが係合しているので、このとき、押出し部51のロッド54が強制的にスライド型14内に引き戻されることとなる。したがって、例えばかじり等によりスプリングの付勢力だけでは押出し部51のロッド54を復帰させることが困難な場合でも、確実に待機位置まで復帰させることができる。
次いで、エジェクターロッド31を下方へ引き下げることにより、スライド型14を図1に示す状態まで下降させる。その場合に、図19に示すように、付勢機構40のスプリング42が圧縮された状態であるので、スライド型14に、自重による下方への引き下げ力に加えて、スプリング42の伸張力による下方への引き下げ力が加わることとなる。したがって、スライド型14とコア型13との摺接面や、ガイド15の摺接面に仮にかじりや摩耗等が生じても、スライド型14が型締め位置まで確実に戻ることとなる。
また、スライド型14の下方への引き下げに際して、ロッド54は、シリンダ装置52のシリンダロッドとの係合状態が解除された後、スプリング55によりコア型13側に付勢されているので、コア型13側に拘束され、引き下げ中等に反コア型13側に突出するようなことがない。
そして、次に、第1成形型11を下降させて型締めを行い、前述の手順を繰り返す。
なお、本実施の形態に係る射出成形装置においては、前述の効果以外にも、以下のような効果が得られる。すなわち、背景技術で説明した技術文献に係る射出成形装置においては、スライド型をエジェクタプレ―ト上に設けていたため、該エジェクタプレートを昇降させる昇降手段を設け、かつエジェクタプレートを第1成形型へ向う方向へ押圧する押圧手段をエジェクタプレート上に設ける必要があったが、本実施の形態においては、コア型は固定型とし、スライド型14を、エジェクターロッド31により単独で直接持ち上げ可能としたため、従来技術のようなエジェクタプレート及び押圧手段を該コア型内に設ける必要がない。従って、金型構造をシンプルにすることができると共に、コア型13内を中空にする必要がなくなって該コア型13の剛性が向上し、この結果、第1成形型11と合せ面が密着し、バリの発生等を防止することができる。
なお、本実施の形態に係る射出成形装置1において、リヤバンパXの車幅方向中間部をコア型13から良好に離型させるものとして、以下に述べるような機構を設けてもよい。
すなわち、図20〜図22に示すように、コア型13の中間部上面に凹部を設けると共に、該凹部に直上ブロック71,72を設け、かつ、該直上ブロック71,72を昇降させるエジェクターロッド73,73を設け、第1成形型11の型開き時に、該直上ブロック71,72を第1成形型11に同期してエジェクターロッド73,73で所定量持ち上げることにより、成形品をコア型13から離型させるものである。なお、エジェクターロッド73,73の下部には、該エジェクターロッド73,73を下方に付勢するスプリング74,74が設けられており、これによれば、エジェクターロッド73,73を下降させたときに、直上ブロック71,72が確実に図21に示す待機位置に復帰することとなる。
また、図23、図24に示すように、コア型13の中間部上面に凹部を設けると共に、該凹部に直上ブロック81,82を設け、かつ、該直上ブロック81,82を上方に付勢するスプリング83…83を設け、第1成形型11の型開き時に、該直上ブロック81,82をスプリング83…83の付勢力により第1成形型11に同期して持ち上げることにより、バンパXをコア型13から離型させるものである。なお、上方位置は、ボルト84,84の頭部に当接させることにより制限する。
なお、本実施の形態においては、射出成形品として、自動車用リアバンパXを例として説明したが、これに限定されるものでなく、アンダカット部となるフランジ部Xaを有するものであれば、例えば自動車のフェンダであってもよく、また自動車用成型品以外であってもよい。

最後に、特許請求の範囲と実施の形態との対応について説明しておく。なお、符号の説明等において明らかなものは適宜省略する。すなわち、請求項1における成形品のフランジ部はフランジ部Xaに対応し、本体部は本体部Xbに対応し、フランジ部に続く所定の範囲は側部Xdに対応し、該範囲を除く部分は後面部Xcに対応し、所定の位置は第2の所定位置に対応する。
本発明は、アンダカット部を有する射出成形品の製造装置およびその製造方法に広く適用することができる。
本発明の実施の形態に係る射出成形装置により製造された射出成形品としてのバンパが備えられた車両の後部側面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の実施の形態に係る射出成形装置の型開き状態における全体断面図である。 図3のB矢視図である。 図3の左半分の一部断面を変更した拡大図である。 図4のD−D断面図である。 図4のF−F断面図である。 図5のE−E断面図である。 図5のC−C断面図である。 型締め状態における図5相当の図である。 型締め状態において溶融樹脂を射出した状態における図10相当の図である。 スライド型を第1所定位置まで上昇させた状態における図10相当の図である。 第1成形型を最終状態まで型開き状態における図10相当の図である。 第2成形型を第2所定位置まで上昇させた状態における図10相当の図である。 図14のG−G断面図である。 シリンダ装置を作動させた状態における図15相当の図である。 シリンダ装置を作動させた状態における図10相当の図である。 成形品取り出し中の状態における図5相当の図である。 第2成形型を第2所定位置まで上昇させた状態における図5相当の図である。 直上ブロックを設けた場合における図11相当の図である。 図20のH−H断面図である。 直上ブロックを上昇させた状態における図21相当の図である。 図20のI−I断面図である。 直上ブロックを上昇させた状態における図23相当の図である。 従来技術に係る射出成形装置の説明図である。
符号の説明
1 射出成形装置(射出成形品製造装置)
11 第1成形型
12 第2成形型
13 コア型
14 スライド型
31 エジェクターロッド
40 付勢機構(付勢手段)
50 押し出し機構(押出し手段)
51 押し出し部(押出し部材)
52 シリンダ装置(駆動手段)
52a 係合部
54 ロッド
54b 係合部
55 スプリング(付勢手段)
X バンパ(成形品)
Xa フランジ部
Xb 本体部

Claims (3)

  1. 断面形状が屈曲した板状の本体部と、その少なくとも一方の端部に本体部の内方に向けて設けられたフランジ部とを有し、該フランジ部が成形時のアンダカット部となる射出成形品の製造装置であって、
    本体部の外面側を成形する第1成形型と、本体部の内面側及びフランジ部の内外面を成形する第2成形型とが備えられており、
    前記第2成形型は、
    該成形型の本体を構成し、成形品の内面側におけるフランジ部及び該フランジ部に続く所定の範囲を除く部分、並びにフランジ部の外面側を成形するコア型と、
    成形品の内面側におけるフランジ部及び該フランジ部に続く所定の範囲の部分を成形し、前記コア型に対して、型開き方向に対して傾斜する方向であってフランジ部から離反する方向にスライド可能なスライド型とで構成され、
    該スライド型が所定位置までスライドされた状態で、成形品のフランジ部の内端縁スライド型の外端縁よりも外側に押し出す押出し手段設けられていると共に、
    前記スライド型をスライド移動させる手段は、該スライド型を所定位置までスライドさせるエジェクターロッドと、該スライド型に型閉じ方向の付勢力を作用させる付勢手段とを有し、かつ、
    前記押出し手段は、
    スライド型に備えられて、前記離反方向に移動可能に設けられ、成形品のフランジ部の内端縁がスライド型の外端縁よりも外側に押し出されることとなる突出位置まで突出する押出し部材と、
    コア型に備えられて、前記スライド型が前記所定位置までスライドしたときに前記押出し部材の移動方向線上に位置するように配設された駆動手段と、
    前記押出し部材を待機位置側に付勢する付勢手段とを有すると共に、
    前記押出し部材の後端部と前記駆動手段の先端部とに、それぞれ、スライド型を前記所定位置までスライドさせときにのみ係合し、駆動手段の作動によって押出し部材を前記突出位置まで突出させると共に該押出し部材を突出位置から前記待機位置へ引き戻し可能とする係合部が設けられていることを特徴とする射出成形品の製造装置。
  2. 断面形状が屈曲した板状の本体部と、その少なくとも一方の端部に本体部の内方に向けて設けられたフランジ部とを有し、該フランジ部が成形時のアンダカット部となる射出成形品の製造方法であって、
    前記成形品を成形する型として、本体部の外面側を成形する第1成形型と、本体部の内面側及びフランジ部の内外面を成形する第2成形型とを用い、
    かつ、前記第2成形型として、該成形型の本体を構成し、成形品の内面側におけるフランジ部及び該フランジ部に続く所定の範囲を除く部分、並びにフランジ部の外面側を成形するコア型と、成形品の内面側におけるフランジ部及び該フランジ部に続く所定の範囲の部分を成形し、前記コア型に対して、型開き方向に対して傾斜する方向であってフランジ部から離反する方向にスライド可能なスライド型とで構成されたものを用い、
    第1成形型と第2成形型とを型締めした状態で形成されるキャビティに溶融樹脂を射出し、
    次に、型開きに際して、スライド型を所定位置までスライドさせ、
    該スライド型に備えられた押出し部材と前記コア型に備えられた駆動手段とにそれぞれ設けられた係合部を係合させた状態で、該駆動手段により押出し部材を、成形品のフランジ部の内端縁がスライド型の外端縁よりも外側に押し出されることとなる突出位置まで突出させ、
    その後、前記係合部を係合させた状態で、前記駆動手段により押出し部材を前記突出位置から待機位置へ引き戻すことを特徴とする射出成形品の製造方法
  3. 請求項2に記載の射出成形品の製造方法であって、
    前記射出成形品は車両用バンパであることを特徴とする射出成形品の製造方法
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