JP4139351B2 - 射出成形金型装置および射出成形方法 - Google Patents

射出成形金型装置および射出成形方法 Download PDF

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本発明は、貫通穴を有する樹脂成形体を成形する射出成形金型装置と、射出成形方法に関するものである。
貫通穴を有する樹脂成形体を射出成形するにあたり、図4に示す従来の金型装置による射出成形方法では、固定側金型10’および可動側金型20’を型締めして形成されるキャビティ内に、スプールからピンポイントゲート4Pを介して樹脂を充填することにより成形していた。この金型装置の可動側金型にはスリーブピン23’およびコアピン24Pが備えられており、スリーブピン23’は、可動側金型20’に対して摺動可能に配置され、図示しない外部エジェクタ部材を作動させるとその作動力により摺動する。なお、コアピン24Pは可動側金型20’に対して摺動することなく固定されており、キャビティのうち貫通穴5aを形成する部位に配置されている。
該金型装置による射出成形の工程を以下に説明すると、はじめに、図4(a)に示す如く型締めされた両金型10’,20’のキャビティ内に樹脂を充填する。次に、図4(b)に示す如く両金型を型開きし、その後、外部エジェクタ部材を固定側金型10’に近づく向きに前進させて、図4(c)に示す如くスリーブピン23’を前進させる。すると、樹脂成形体5がスリーブピン23’によって可動側金型20’から押し出され、図4(d)に示す如く自重により落下して離型する。次に、図4(e)に示す如く型締めを行い、図4(a)〜(e)を繰り返す。
ここで、ピンポイントゲート4Pを採用した図4の従来方法では、キャビティ内に充填される溶融樹脂が、樹脂成形体の端面に位置するピンポイントゲート4Pの位置から、貫通穴5aを中心とした時計回りおよび反時計回りの両方向でキャビティ内を流動する。そのため、時計回りの溶融樹脂と反時計回りの溶融樹脂とが流れ合わさる箇所でウエルドラインが発生してしまい、樹脂成形体5の強度が低下してしまうといった問題があった。この問題に対し特許文献1および2等に記載の金型装置では、ディスクゲート4’(図5参照)を採用することで、キャビティ内に充填される溶融樹脂が貫通穴5a周りを両方向で流動することなく充填されることを可能とし、ウエルドラインによる強度低下を抑制できる。
図5は特許文献1の金型装置を示しており、図4に示すスリーブピン23’およびコアピン24’と同様のピンが可動側金型20’に備えられている。そして、スリーブピン23’を前進させることによりディスクゲート4’内の樹脂を押し潰すようにカットして貫通穴5aを形成している。
特開平6−39880号公報 特開平11−86358号公報
しかしながら、ピンポイントゲート4Pを採用した図4の金型装置ではスリーブピンスリーブピン23’を樹脂成形体の離型に用いることができるのに対し、ディスクゲート4’を採用した特許文献1および2等に記載の金型装置では、スリーブピン23’を貫通穴カットに用いなければならないため、樹脂成形体5を離型させるための図示しないエジェクターピンがスリーブピン23’とは別に必要となり、さらに、このエジェクターピンを動かすための外部エジェクタ部材がスリーブピン23’を動かすための外部エジェクタ部材とは別に必要となる。
従って、ディスクゲート4’を採用した従来の金型装置では、ウエルドラインによる強度低下を抑制できる反面、エジェクターピンおよび外部エジェクタ部材を新規に設ける必要が生じてしまい、コストアップとなってしまう。因みに、ディスクゲート4’を採用した金型装置において、樹脂成形体5を離型させた後に別装置で貫通穴5aを形成しようとすると、工程数増となるばかりでなく別装置を必要とするためコストアップは避けられない。
また、特許文献1による金型装置では、貫通穴5aより大径となるスリーブピンがカットを行う構造であるため、ディスクゲート4’内の樹脂を押し潰すようにカットする構造にせざるを得ず、そのため貫通穴5aの寸法安定性が損なわれてしまう。
また、特許文献2による金型装置では、両金型を型開きした状態でスリーブピンによるカットを行う構造であり、樹脂成形体のうち固定側金型に対向する端面が支持されていない状態でカットが行われる。すると、カット時における樹脂成形体の固定が不十分となるため貫通穴の寸法安定性が損なわれてしまう。さらに、このように端面が支持されずに開放した状態でカットが行われると、その端面の貫通穴周囲にバリが発生してしまう。
本発明は、上記点に鑑み、貫通穴を有する樹脂成形体を射出成形するにあたり、ウエルドラインによる強度低下を抑制しつつも、コストアップの抑制と、寸法安定性の向上と、バリ発生の抑制とを実現可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
固定側金型および可動側金型を型締めして形成されるキャビティ内に、スプールからディスクゲートを介して溶融樹脂を充填することにより、前記両金型の型締め方向に延びる貫通穴を有する樹脂成形体を成形する、射出成形金型装置であって、
前記可動側金型には、前記型締め方向に摺動可能に配置されたスリーブピンと、該スリーブピンの内部にて前記型締め方向に摺動可能に配置されたコアピンとが備えられ、
前記可動側金型に対して前記固定側金型と反対側に位置して前記型締め方向に往復動する外部エジェクタ部材の作動力により、前記スリーブピンおよび前記コアピンが摺動するように構成されており、
前記両金型を型締めして溶融樹脂を充填した状態で、前記外部エジェクタ部材を前記固定側金型に近づけるように第1位置から第2位置に作動させるカット作動の際には、前記コアピンは、前記スリーブピンに対して摺動して前記ディスクゲート内の樹脂をカットすることで前記貫通穴を形成し、
前記両金型を型開きした状態で、前記外部エジェクタ部材を前記第2位置よりもさらに前記固定側金型に近づける第3位置に作動させる離型作動の際には、前記スリーブピンは、前記可動側金型に対して摺動して前記樹脂成形体を前記可動側金型から離型させるようになっており、前記外部エジェクタ部材が前記第1位置から前記第2位置に作動することにより弾性変形する弾性部材を備え、前記弾性部材の弾性力により、前記スリーブピンは前記樹脂成形体に押し付けられるようになっていることを特徴とする。
なお、本発明の樹脂成形体は、貫通穴を有するものであればその形状は限定されるものではないが、円筒形状である場合に本発明の効果が好適に発揮されるものである。
請求項に記載の発明では、
前記可動側金型に対して前記固定側金型と反対側に配置されたスリーブ用プレートと、前記スリーブ用プレートに対して前記固定側金型と反対側に配置されたコア用プレートとを備え、
前記スリーブ用プレートには前記スリーブピンが固定され、前記コア用プレートには前記コアピンが固定され、
前記スリーブ用プレートは前記外部エジェクタ部材の作動力を前記スリーブピンに伝達し、前記コア用プレートは前記外部エジェクタ部材の作動力を前記コアピンに伝達し、
前記両金型を型締めした状態で前記外部エジェクタ部材を前記第1位置に位置させた状態では、前記コア用プレートと前記スリーブ用プレートとの間には第1所定間隔が空けられ、かつ、前記スリーブ用プレートと前記可動側金型との間には第2所定間隔が空けられるようになっており、
前記離型作動の際には、前記コア用プレートが前記スリーブ用プレートに当接することで、前記作動力が前記コア用プレートを介して前記スリーブ用プレートに伝達され、前記第2所定間隔が狭められるように構成されていることを特徴とすることが好ましい
請求項に記載の発明では、前記ディスクゲートの前記型締め方向における位置を、前記貫通穴の中央部分近傍としたことを特徴とすることが好ましい
請求項に記載の発明では、前記外部エジェクタ部材は、前記キャビティ内の樹脂が硬化した後に前記カット作動を行うように制御されていることを特徴とすることが好ましい
請求項に記載の発明では、前記固定側金型には、前記スプールを形成するスプールブッシュが前記型締め方向に移動可能に配置されており、前記カット作動の際には、前記スプールブッシュを前記コアピンから遠ざかる向きに移動させることを特徴とすることが好ましい
請求項に記載の発明では、
スリーブピンが型締め方向に摺動可能に配置されるとともにコアピンが該スリーブピンの内部にて前記型締め方向に摺動可能に配置された可動側金型と、固定側金型とを型締め状態にしてキャビティを形成する第1工程と、
前記キャビティ内に、スプールからディスクゲートを介して溶融樹脂を充填する第2工程と、
前記型締め状態を維持しつつ、前記可動側金型に対して前記固定側金型と反対側に位置して前記型締め方向に往復動する外部エジェクタ部材を、前記固定側金型に近づけるように第1位置から第2位置に作動させることで、前記コアピンが、前記外部エジェクタ部材の作動力により前記スリーブピンに対して摺動して前記ディスクゲート内の樹脂をカットし、これにより前記キャビティ内の樹脂成形体に前記型締め方向に延びる貫通穴を形成する第3工程と、
前記両金型を型開き状態にするとともに、前記外部エジェクタ部材を前記第2位置よりもさらに前記固定側金型に近づける第3位置に作動させることで、前記スリーブピンが、前記外部エジェクタ部材の作動力により前記可動側金型に対して摺動して前記樹脂成形体を前記可動側金型から離型させる第4工程と、
前記外部エジェクタ部材を前記第3位置から前記第1位置に向けて作動させる第5工程を備え、
前記第5工程では、前記第3工程における前記外部エジェクタ部材の作動により弾性変形する弾性部材の弾性力により、前記スリーブピンを前記コアピンに対して前記樹脂成形体に近づく向きに押し付けることを特徴とする。
なお、本発明の樹脂成形体は、貫通穴を有するものであればその形状は限定されるものではないが、円筒形状である場合に本発明の効果が好適に発揮されるものである。
請求項に記載の発明では、前記第3工程は、前記キャビティ内の樹脂が硬化した後に行われることを特徴とすることが好ましい
請求項に記載の発明では、前記固定側金型には、前記スプールを形成するスプールブッシュが前記型締め方向に移動可能に配置されており、前記第3工程の際には、前記スプールブッシュを前記コアピンから遠ざかる向きに移動させた後に、前記コアピンによって前記ディスクゲート内の樹脂をカットすることを特徴とすることが好ましい
請求項1に記載の発明によれば、ディスクゲートを採用しているので、キャビティ内に充填される溶融樹脂が貫通穴周りを両方向で流動することなく充填されることを可能にでき、ウエルドラインによる強度低下を抑制できる。
また、本発明では、スリーブピンを型締め方向に摺動可能に配置するとともに、コアピンを、該スリーブピンの内部にて型締め方向に摺動可能に配置する構成としたことに加え、外部エジェクタ部材をカット作動させる際にはコアピンがスリーブピンに対して摺動してカットを行い、外部エジェクタ部材を離型作動させる際にはスリーブピンが可動側金型に対して摺動して離型を行うといった構成を採用している。このような構成により、スリーブピンとコアピンの両方を1つの外部エジェクタ部材の作動力で摺動させることを実現できるので、スリーブピンとは別のエジェクターピンを不要にでき、1つの外部エジェクタ部材でスリーブピンとコアピンを動かすことができる。よって、ウエルドラインによる強度低下を抑制しつつもコストアップの抑制を実現できる。
また、本発明では、コアピンがカットを行う構造であるため、スリーブピンがディスクゲート内の樹脂を打ち抜くようにカットすることができるので、ウエルドラインによる強度低下を抑制しつつも貫通穴の寸法安定性を向上できる。
しかも、本発明では、両金型を型締めした状態でカットを行う構造であるため、樹脂成形体の両端面が支持された状態、かつ、密閉された状態でカットが行われることとなる。よって、ウエルドラインによる強度低下を抑制しつつも貫通穴の寸法安定性を向上でき、かつ、端面の貫通穴周囲にバリが発生してしまうことを抑制できる。
ところで、上記請求項1に記載の発明を実施するにあたり、外部エジェクタ部材を離型作動させる際、或いは離型作動させた後、樹脂成形体がスリーブピンから離れて自重落下するようにすれば、樹脂成形体を吸引させる装置等を不要にでき、コストアップを抑制できる点で望ましい。そして、このような自重落下を実現させるためには、外部エジェクタ部材を離型作動させる際、或いはこの離型作動が終了した後に、コアピンが貫通穴から抜き出されているような構造にする必要がある。
求項に記載の発明によれば、弾性部材の弾性力によりスリーブピンは樹脂成形体に押し付けられるので、外部エジェクタ部材を離型作動させる際、或いはこの離型作動が終了した後において、スリーブピンを樹脂成形体の端面に押し付けた状態のままコアピンを貫通穴から抜き出させることを、シンプルな構造で容易に実現できるとともに、樹脂成形体が自重落下することを確実にできる。
請求項に記載の発明によれば、ディスクゲートを採用した射出成形方法であるので、キャビティ内に充填される溶融樹脂が貫通穴周りを両方向で流動することなく充填されることを可能にでき、ウエルドラインによる強度低下を抑制できる。
また、本発明では、第3工程ではコアピンがスリーブピンに対して摺動してカットを行い、第4工程ではスリーブピンが可動側金型に対して摺動して離型を行うため、スリーブピンとコアピンの両方を1つの外部エジェクタ部材の作動力で摺動させることを実現できる。よって、スリーブピンとは別のエジェクターピンを不要にでき、1つの外部エジェクタ部材でスリーブピンとコアピンを動かすことができるので、ウエルドラインによる強度低下を抑制しつつもコストアップの抑制を実現できる。
また、本発明では、コアピンがカットを行う射出成形方法であるため、スリーブピンがディスクゲート内の樹脂を打ち抜くようにカットすることができるので、ウエルドラインによる強度低下を抑制しつつも貫通穴の寸法安定性を向上できる。
しかも、本発明では、両金型を型締めした状態でカットを行う射出成形方法であるため、樹脂成形体の両端面が支持された状態、かつ、密閉された状態でカットが行われることとなる。よって、ウエルドラインによる強度低下を抑制しつつも貫通穴の寸法安定性を向上でき、かつ、端面の貫通穴周囲にバリが発生してしまうことを抑制できる。
請求項に記載の発明によれば、弾性部材の弾性力によりスリーブピンがコアピンに対して樹脂成形体に近づく向きに押し付けられるので、外部エジェクタ部材を離型作動させる際、或いはこの離型作動が終了した後において、スリーブピンを樹脂成形体の端面に押し付けた状態のままコアピンを貫通穴から抜き出させることを、シンプルな構造で容易に実現できるとともに、樹脂成形体が自重落下することを確実にできる。
以下に、本発明の好適な実施形態について図1乃至図3を参照して説明する。図1は本実施形態に係る射出成形金型装置1を側方から臨む断面図、図2は図1の射出成形金型装置1を上方から臨む断面図であり、図3(a)〜(g)は射出成形金型装置1による射出成形方法を説明する模式図である。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは無論である。
はじめに、図1および図2を参照して射出成形金型装置1の構造を説明する。
射出成形金型装置1は、固定側金型10および可動側金型20を備えており、これらの金型10,20を型締めして形成されるキャビティ2内に、スプール3からディスクゲート4を介して溶融樹脂を充填することにより、樹脂成形体5が射出成形される。本実施形態に係る樹脂成形体5は円筒形状であり、両金型10,20の型締め方向(図中の矢印Aに示す方向)に延びる貫通穴5aを有する形状である。なお、型締め方向Aは水平方向である。
また、固定側金型10には入れ子部材11が嵌め込まれ、可動側金型20には入れ子部材21が嵌め込まれている。そして、前述のキャビティ2は、これらの入れ子部材11,21により形成されている。図中の符号PLに示されるラインは、両入れ子部材11,21の当接面であるパーティションラインを示すものである。なお、可動側金型20と入れ子部材21とはボルト21aにて締結されている。
ディスクゲート4は、型締め方向Aにおいて、樹脂成形体5の貫通穴5aの中央部分近傍となるように配置されている。具体的には、パーティションラインPLに対して可動側金型20の側に隣接する位置に配置されている。
可動側金型20は、射出成形金型装置1の外部装置である射出成形機6に備えられた図示しないアクチュエータにより、固定側金型10に対して開閉移動する。図中の符号22は可動側金型20に固定されたガイドピンを示し、符号12は、固定側金型10に固定されてガイドピン22が挿入配置されるガイドブシュを示している。そして、可動側金型20が固定側金型10に対して開閉移動する際に、ガイドピン22がガイドブシュ12内を摺動することで、精度良く開閉移動するようにガイドする。
固定側金型10には、スプール3を形成するスプールブッシュ13が型締め方向Aに反復移動可能に配置されている。また、スプールブッシュ13は、キャビティ2のうち樹脂成形体5の貫通穴5aおよび端面に対応する部分を構成し、入れ子部材11は、キャビティ2のうち樹脂成形体5の外周面に対応する部分を構成している。
図中の符号14は固定側金型10に固定されたガイドピンを示しており、スプールブッシュ13が固定側金型10に対して反復移動する際に、スプールブッシュ13に形成された貫通穴13a内をガイドピン14が摺動することで、精度良く反復移動するようにガイドする。固定側金型10のうち可動側金型20と反対側の面は、取付プレート15に取り付けられており、この取付プレート15にはスプールブッシュ押えプレート16がボルト16aにて取り付けられている。そして、スプールブッシュ押えプレート16と入れ子部材11とにより、スプールブッシュ13の反復移動が規制されるようになっている。図中の符号st1に示す範囲が、スプールブッシュ13の反復移動可能範囲となる。
射出成形機6が有する外部ノズル6aは溶融樹脂を射出するノズルであり、型締め方向Aに移動する。外部ノズル6aは、スプールブッシュ13に向けて前進してスプールブッシュ13の当接面13bに当接し、さらに前進するとスプールブッシュ13が入れ子部材11に向けて突き動かされることとなる。このとき、スプールブッシュ13と入れ子部材11との間に配置された弾性部材としての第1ばね17が弾性変形し、その弾性力は、スプールブッシュ13を入れ子部材11から離す向きに作用する。従って、外部ノズル6aを後退させると第1ばね17の弾性力によりスプールブッシュ13はスプールブッシュ押えプレート16に向けて移動することとなる。
可動側金型20の入れ子部材21には、型締め方向Aに摺動可能に配置されたスリーブピン23と、該スリーブピン23の内部にて型締め方向Aに摺動可能に配置されたコアピン24とが備えられている。これらのスリーブピン23およびコアピン24は二重管構造となっており、コアピン24は円柱形状、スリーブピン23は円筒形状に形成されている。
スリーブピン23は、キャビティ2のうち樹脂成形体5の端面に対応する部分を構成し、コアピン24は、キャビティ2のうち樹脂成形体5の貫通穴5aに対応する部分を構成している。また、入れ子部材21は、キャビティ2のうち樹脂成形体5の外周面に対応する部分を構成している。なお、コアピン24の先端およびスプールブッシュ13の先端で挟まれた空間が前述のディスクゲート4を形成している。
射出成形機6が有する外部エジェクタ部材6bは、可動側金型20に対して固定側金型10と反対側に位置し、型締め方向Aに往復動する。本実施形態の外部エジェクタ部材6bは、油圧を駆動源としたアクチュエータにより往復動するものであるが、本発明の実施にあたり、電動を駆動源としたアクチュエータにより往復動する外部エジェクタ部材6bを採用してもよい。そして、外部エジェクタ部材6bが往復動すると、その作動力によりスリーブピン23およびコアピン24が摺動するように構成されている。
スリーブピン23には、可動側金型20に対して固定側金型10と反対側に配置されたスリーブ用プレート25が固定されている。本実施形態のスリーブ用プレート25は2枚のプレート25a,25bに分割されている。そして、スリーブピン23の径拡大部23aをこれら2枚のプレート25a,25bに挟持させ、ボルト25cによりこれらのプレート25a,25bを締結することで、スリーブ用プレート25へのスリーブピン23の固定を容易ならしめている。
コアピン24には、スリーブ用プレート25に対して固定側金型10と反対側に配置されたコア用プレート26が固定されている。本実施形態のコア用プレート26は2枚のプレート26a,26bに分割されている。そして、コアピン24の径拡大部24aをこれら2枚のプレート26a,26bに挟持させ、ボルト26cによりこれらのプレート26a,26bを締結することで、コア用プレート26へのコアピン24の固定を容易ならしめている。
コア用プレート26bにはエジェクターロッド27がボルト27aにて締結されており、外部エジェクタ部材6bを固定側金型10に近づけるように作動(この作動を以下前進作動と呼ぶ)させると、外部エジェクタ部材6bの先端がエジェクターロッド27に当接するように構成されている。外部エジェクタ部材6bの型締め方向Aにおける位置のうち、前進作動させてエジェクターロッド27に当接する位置を第1位置とし、この第1位置から外部エジェクタ部材6bをさらに前進させると、エジェクターロッド27は外部エジェクタ部材6bに突き押されて、コア用プレート26およびコアピン24とともに前進作動する。すなわち、外部エジェクタ部材6bの作動力は、エジェクターロッド27およびコア用プレート26を介してコアピン24に伝達される。
コア用プレート26を前進作動させると、コア用プレート26aの面がスリーブ用プレート25bの面に当接するように構成されている。外部エジェクタ部材6bの型締め方向Aにおける位置のうち、前進作動させてコア用プレート26aがスリーブ用プレート25bに当接する位置を第2位置とし、この第2位置から外部エジェクタ部材6bをさらに前進させると、スリーブ用プレート25はコア用プレート26に突き押されて、スリーブピン23とともに前進作動する。すなわち、外部エジェクタ部材6bの作動力は、エジェクターロッド27、コア用プレート26およびスリーブ用プレート25を介してスリーブピン23に伝達される。
コア用プレート26に対してスリーブ用プレート25と反対側にはコア取付プレート28が配置されており、コア取付プレート28は可動側金型20とともに移動する部材である。そして、コア取付プレート28と可動側金型20とは連結部材28aによって連結されて、コア取付プレート28と可動側金型20との間隔は固定されている。この間隔の範囲内において、スリーブ用プレート25およびコア用プレート26は、コア取付プレート28および可動側金型20に対して反復移動するように構成されている。図中の符号st2に示す範囲がスリーブ用プレート25の反復移動可能範囲となり、図中の符号st3に示す範囲がコア用プレート26の反復移動可能範囲となる。
図中の符号29aはスリーブ用プレート25に固定された第1リターンピンを示しており、スリーブ用プレート25が可動側金型20に対して反復移動する際に、可動側金型20に形成された貫通穴20a内を第1リターンピン29aが摺動することで、精度良く反復移動するようにガイドする。また、第1リターンピン29aの先端が固定側金型10によって移動規制されることで、両金型10,20を型締めした状態(図1および図2に示す状態)においてはスリーブ用プレート25が前進できないようになっており、st2が最大ストロークとなるように位置規制される。
図中の符号29bはコア用プレート26に固定された第2リターンピンを示しており、コア用プレート26が可動側金型20に対して反復移動する際に、可動側金型20に形成された貫通穴20b内を第2リターンピン29bが摺動することで、精度良く反復移動するようにガイドする。また、第2リターンピン29bの先端が固定側金型10によって移動規制されることで、両金型10,20を型締めした状態においてはコア用プレート26がスリーブ用プレート25と当接した状態では前進できないようになっており、スリーブ用プレート25と可動側金型20との間には、st2が最大ストロークとなる第2所定間隔が空けられるようになっている。
図中の符号29cはスリーブ用プレート25に固定された第3リターンピンを示しており、スリーブ用プレート25が反復移動する際に、コア用プレート26bに形成された貫通穴26d内を第3リターンピン29cが摺動することで、精度良く反復移動するようにガイドする。また、第3リターンピン29cの先端がコア取付プレート28によって移動規制されることで、両金型10,20を型締めした状態で外部エジェクタ部材6bを第1位置に位置させた状態では、コア用プレート26とスリーブ用プレート25との間には、st3が最大ストロークとなる第1所定間隔が空けられるようになっている。
なお、第1リターンピン29aの径拡大部と第3リターンピン29cの径拡大部とを2枚のプレート25a,25bに挟持させてボルト25cで締結することで、スリーブ用プレート25への第1および第3リターンピン29a,29cの固定を容易ならしめている。また、第2リターンピン29bの径拡大部を2枚のプレート26a,26bに挟持させてボルト26cで締結することで、コア用プレート26への第2リターンピン29bの固定を容易ならしめている。
第2リターンピン29bには弾性部材としての第2ばね29dが取り付けられている。この第2ばね29dは、可動側金型20とコア用プレート26aとの間に挟み込まれるように配置されており、コア用プレート26が第1位置からさらに前進作動することにより弾性変形し、この弾性力により、コア用プレート26は可動側金型20から遠ざかる向きに摺動する。
また、第3リターンピン29cには弾性部材としての第3ばね29eが取り付けられている。この第3ばね29eは、スリーブ用プレート25bとコア用プレート26aとの間に挟み込まれるように配置されており、コア用プレート26が第1位置からさらに前進作動することにより弾性変形し、この弾性力により、スリーブ用プレート25はコア用プレート26に対して樹脂成形体5の端面に近づく向きに押し付けられる。
そして、以上の構成による射出成形金型装置1の特徴的作動を以下に説明すると、両金型10,20を型締めした状態で、外部エジェクタ部材6bを固定側金型20に近づけるように第1位置から第2位置に前進作動させるカット作動の際には、コアピン24は、スリーブピン23に対して摺動して前進し、ディスクゲート4内の樹脂をカットすることで樹脂成形体5の貫通穴5aを形成する。そして、両金型10,20を型開きした状態で、外部エジェクタ部材6bを第2位置よりもさらに固定側金型10に近づける第3位置に作動させる離型作動の際には、スリーブピン23は、可動側金型20に対して摺動して樹脂成形体5を可動側金型20から離型させるようになっている。
次に、図3を参照して射出成形金型装置1による射出成形方法を説明する。
はじめに、射出成形機6のアクチュエータにより可動側金型20および固定側金型10を、図3(a)に示す型締め状態にする(型締め工程)。次に、外部ノズル6aを、スプールブッシュ13に向けて前進させてスプールブッシュ13の当接面13bに当接させる。なお、図3(a)では両入れ子部材11,21およびスプールブッシュ13を示す断面ハッチングを省略している。また、図1および図2に示す状態は図3(a)の状態と同じである。
次に、外部ノズル6aをさらに前進させてスプールブッシュ13を突き動かすことで、外部ノズル6aを入れ子部材11に密着させてキャビティ2を形成するとともに、第1ばね17を弾性変形させる(ノズル前進工程)。
次に、外部ノズル6aから溶融樹脂を射出して、スプール3からディスクゲート4を介してキャビティ2内に溶融樹脂を充填する(射出工程)。その後、キャビティ2内に充填された溶融樹脂を所定時間冷却して固化させる(冷却工程)。冷却工程期間中には、射出成形機6で次の樹脂成形体5を射出成形する準備として、充填する樹脂の分量を計量する。
次に、前記冷却工程の期間中において、型締め状態を維持しつつ外部ノズル6aを後退させて、第1ばね17の弾性力によりスプールブッシュ13をコアピン24から遠ざかる向きに移動させる(ノズル後退工程)。
次に、前記冷却工程の期間中において、型締め状態を維持しつつ、外部エジェクタ部材6bを、固定側金型10に近づけるように第1位置から第2位置に前進してカット作動させる(ゲートカット工程)。すると、外部エジェクタ部材6bの作動力がエジェクターロッド27およびコア用プレート26を介してコアピン24に伝達され、コアピン24がスリーブピン23に対して摺動してディスクゲート4内の樹脂を打ち抜くようにカットすることで、キャビティ2内の樹脂成形体5に貫通穴5aが形成される。打ち抜かれたディスクゲート4およびスプール3内の樹脂は、突き抜けた勢いでスプールブッシュ13に向けて飛ばされ、後述する型開き状態にした後、外部の取り出しロボットで吸着されて、両金型10,20内から取り除かれる。なお、打ち抜かれて飛ばされた樹脂は自重で落下するようにしてもよい。
図3(a)は前記第1位置におけるコアピン24の位置を示しており、このとき、符号st2,st3に示す間隔はともに最大となっている。図3(b)は前記第2位置におけるコアピン24の位置を示しており、このとき、コア用プレート26はスリーブ用プレート25に当接し、符号st3に示す間隔は最大となっている。
なお、ゲートカット工程時において、スリーブピン23は、ガイドピン22が固定側金型10に押さえられている為、作動しない。また、ゲートカット工程における外部エジェクタ部材6bのカット作動により、第2ばね29dおよび第3ばね29eは弾性変形する。また、冷却工程の期間中にてゲートカット工程を行うタイミングは、キャビティ2内の樹脂が硬化した後となるように設定されており、例えば、冷却工程開始から所定時間が経過したタイミングでゲートカット工程を行うようにして好適である。
また、外部エジェクタ部材6bはカット作動した後すぐに第1位置に戻るようにピストン作動する。すると、第2ばね29dの弾性力により、コア用プレート26は後退し、これにより、コアピン24が図3(c)に示す位置に戻ることとなる。そして、冷却工程終了の後、射出成形機6のアクチュエータにより、可動側金型20および固定側金型10を型開き状態にする(型開き工程)。
次に、型開き状態において、外部エジェクタ部材6bを、固定側金型10に近づけるように第1位置から第2位置を通過して第3位置に再度前進させて離型作動させる(ノックアウト工程)。すると、外部エジェクタ部材6bの作動力がエジェクターロッド27およびコア用プレート26を介してコアピン24に伝達されるとともに、コア用プレート26がスリーブ用プレート25に当接することで、外部エジェクタ部材6bの作動力がスリーブ用プレート25を介してスリーブピン23にも伝達される。そして、スリーブピンが可動側金型20の入れ子部材21に対して摺動して図3(d)に示す状態となり、樹脂成形体5が入れ子部材21から離型される。
図3(d)は前記第3位置におけるコアピン24の位置を示しており、このとき、コア用プレート26はスリーブ用プレート25に当接し、スリーブ用プレート25は可動側金型20に当接する。また、ノックアウト工程における外部エジェクタ部材6bの離型作動により、第2ばね29dおよび第3ばね29eは弾性変形する。
ノックアウト工程ではコアピン24はスリーブピン23とともに前進するため、ノックアウト工程終了時点では図3(d)に示すようにコアピン24は樹脂成形体5の貫通穴5a内に位置する。そして、外部エジェクタ部材6bは、ノックアウト工程終了後すぐに第1位置に戻るようにピストン作動する(コアピン後退工程)。すると、第2ばね29dの弾性力により、コア用プレート26は後退し、これにより、コアピン24が図3(e)に示す位置に戻ることとなる。図3(e)は、コアピン後退工程が終了した時点での第1位置におけるコアピン24の位置を示しており、このとき、スリーブ用プレート25は可動側金型20に当接し、符号st3に示す間隔は最大となっている。
コアピン後退工程のとき、第3ばね29eの弾性力により、スリーブ用プレート25は、コア用プレート26に対して樹脂成形体5に近づく向きに押し付けられて可動側金型20に当接した状態が維持される。よって、スリーブピン23は、コアピン24に対して樹脂成形体5に近づく向きに押し付けられ、ノックアウト工程終了時における位置(図3(d)(e)(f)に示す位置)に維持される。このようなコアピン後退工程時の作動により、コアピン24は貫通穴5a内から抜き出されるので、図3(f)に示すように樹脂成形体5はスリーブピン23から離れて自重落下することとなる。
そして、上述した各工程を繰り返す。すなわち、型締め工程、ノズル前進工程、射出工程、冷却工程、ノズル後退工程、ゲートカット工程、型開き工程、ノックアウト工程、コアピン後退工程、型締め工程、ノズル前進工程、射出工程、冷却工程、ノズル後退工程、ゲートカット工程、型開き工程、ノックアウト工程、コアピン後退工程を順に繰り返す。なお、コアピン後退工程終了時点では、スリーブピン23の先端はパーティションラインPLよりも前進した位置に突き出ているが、型締め工程において第1リターンピン29aが取付プレート15に押されることにより、スリーブピン23は図3(g)に示す位置に戻り、図3(a)に示すように溶融樹脂の射出が可能な状態となる。
なお、上記型締め工程は特許請求の範囲に記載の第1工程に相当し、上記射出工程は特許請求の範囲に記載の第2工程に相当し、上記ゲートカット工程は特許請求の範囲に記載の第3工程に相当し、上記ノックアウト工程は特許請求の範囲に記載の第4工程に相当し、上記コアピン後退工程は特許請求の範囲に記載の第5工程に相当する。
以上により、本実施形態によれば、ディスクゲート4を採用しているので、キャビティ2内に充填される溶融樹脂が貫通穴5a周りを両方向で流動することなく充填されることを可能にでき、ウエルドラインによる強度低下を抑制できる。また、スリーブピン23とコアピン24の両方を1つの外部エジェクタ部材6bの作動力で摺動させることを実現できるので、スリーブピン23とは別のエジェクターピンを不要にでき、コストアップの抑制を実現できる。
また、本実施形態によれば、コアピン24がディスクゲート4内の樹脂を打ち抜くようにカットすることができるので、貫通穴5aの寸法安定性を向上できる。また、型締め状態でカットを行う構造であるため、樹脂成形体5の両端面が支持された状態、かつ、密閉された状態でカットが行われることとなる。よって、貫通穴5aの寸法安定性を向上でき、かつ、端面の貫通穴5a周囲にバリが発生してしまうことを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第3ばね29eの弾性力によりスリーブピン23はコアピン24に対して樹脂成形体5に近づく向きに押し付けられるので、外部エジェクタ部材6bを離型作動させる際、或いはこの離型作動が終了した後において、スリーブピン23を樹脂成形体5の端面に押し付けた状態のままコアピン24を貫通穴5aから抜き出させることを、シンプルな構造で容易に実現できるとともに、樹脂成形体5が自重落下することを確実にできる。
また、本実施形態によれば、ディスクゲート4の型締め方向Aにおける位置を貫通穴5aの中央部分近傍としているので、ガス発生によるウエルドラインを抑制できる。また、キャビティ2内に充填された樹脂成形体5は、硬化した後にカットされるので、充填された樹脂の密度ばらつきを抑制でき、これにより、熱収縮変形による寸法精度低下を抑制できる。
また、本実施形態によれば、ノズル後退工程にて、カット作動を行う前にスプールブッシュ13をコアピン24から遠ざかる向きに移動させるので、カット時にスプールブッシュ13とコアピン24先端とが接触することを防止でき、スプールブッシュ13とコアピン24の磨耗防止を図ることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では第1ばね17、第2ばね29dおよび第3ばね29eにコイルばねを採用しているが、本発明の実施にあたり、コイルばね以外の弾性部材を採用してもよいことは勿論である。
また、上記実施形態では、ゲートカット工程が完了して図3(b)の状態になった後に外部エジェクタ部材6bを後退させてコアピン24を図3(c)に示す位置に戻し、その後で、外部エジェクタ部材6bを再度前進させるノックアウト工程を行っている。すなわち、図3(a)から図3(g)までによる射出成形1サイクル中に、外部エジェクタ部材6bを二往復させている。これに対し、本発明の他の実施形態として、射出成形1サイクル中に外部エジェクタ部材6bを一往復させるようにしてもよい。
なお、一般的に汎用機とされている射出成形機6の仕様では、外部エジェクタ部材6bを所定の前進位置(第2位置)で停止させた後、そのまま第3位置に前進させることができず、第2位置から一端後退させた後に再度前進させて第3位置に作動させるようになっている。従って、ゲートカット工程およびノックアウト工程の工程毎に外部エジェクタ部材6bを往復作動させる図3の実施形態によれば、上述した汎用機としての射出成形機6をそのまま利用して本発明を実現できるので、好適である。
尚、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲に於て、改変等を加えることが出来るものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれることとなる。
貫通穴を有する樹脂成形体が、径方向に荷重を受けるローラーとして使用されるものである場合には、特に強度低下抑制、寸法安定性の向上およびバリ発生の抑制が要求されるので、このような使用形態となる樹脂成形体を成形する射出成形金型装置、射出成形方法に本発明を利用することは、産業上の利用における好適な例として挙げられる。
本発明の一実施形態に係る射出成形金型装置1を側方から臨む断面図である。 図1の射出成形金型装置1を上方から臨む断面図である。 図1および図2に記載の射出成形金型装置1による射出成形方法を説明する模式図である。 ピンポイントゲートを採用した従来の射出成形金型装置を示す模式図である。 特許文献1に係る射出成形金型装置を示す模式図である。
符号の説明
1…射出成形金型装置 2…キャビティ 3…スプール 4…ディスクゲート
5…樹脂成形体 5a…貫通穴 6…射出成形機 6a…外部ノズル
6b…外部エジェクタ部材 10…固定側金型 20…可動側金型 A…型締め方向

Claims (2)

  1. 固定側金型および可動側金型を型締めして形成されるキャビティ内に、スプールからディスクゲートを介して溶融樹脂を充填することにより、前記両金型の型締め方向に延びる貫通穴を有する樹脂成形体を成形する、射出成形金型装置であって、
    前記可動側金型には、前記型締め方向に摺動可能に配置されたスリーブピンと、該スリーブピンの内部にて前記型締め方向に摺動可能に配置されたコアピンとが備えられ、
    前記可動側金型に対して前記固定側金型と反対側に位置して前記型締め方向に往復動する外部エジェクタ部材の作動力により、前記スリーブピンおよび前記コアピンが摺動するように構成されており、
    前記両金型を型締めして溶融樹脂を充填した状態で、前記外部エジェクタ部材を前記固定側金型に近づけるように第1位置から第2位置に作動させるカット作動の際には、前記コアピンは、前記スリーブピンに対して摺動して前記ディスクゲート内の樹脂をカットすることで前記貫通穴を形成し、
    前記両金型を型開きした状態で、前記外部エジェクタ部材を前記第2位置よりもさらに前記固定側金型に近づける第3位置に作動させる離型作動の際には、前記スリーブピンは、前記可動側金型に対して摺動して前記樹脂成形体を前記可動側金型から離型させるようになっており、
    前記外部エジェクタ部材が前記第1位置から前記第2位置に作動することにより弾性変形する弾性部材を備え、
    前記弾性部材の弾性力により、前記スリーブピンは前記樹脂成形体に押し付けられるようになっていることを特徴とする射出成形金型装置。
  2. スリーブピンが型締め方向に摺動可能に配置されるとともにコアピンが該スリーブピンの内部にて前記型締め方向に摺動可能に配置された可動側金型と、固定側金型とを型締め状態にしてキャビティを形成する第1工程と、
    前記キャビティ内に、スプールからディスクゲートを介して溶融樹脂を充填する第2工程と、
    前記型締め状態を維持しつつ、前記可動側金型に対して前記固定側金型と反対側に位置して前記型締め方向に往復動する外部エジェクタ部材を、前記固定側金型に近づけるように第1位置から第2位置に作動させることで、前記コアピンが、前記外部エジェクタ部材の作動力により前記スリーブピンに対して摺動して前記ディスクゲート内の樹脂をカットし、これにより前記キャビティ内の樹脂成形体に前記型締め方向に延びる貫通穴を形成する第3工程と、
    前記両金型を型開き状態にするとともに、前記外部エジェクタ部材を前記第2位置よりもさらに前記固定側金型に近づける第3位置に作動させることで、前記スリーブピンが、前記外部エジェクタ部材の作動力により前記可動側金型に対して摺動して前記樹脂成形体を前記可動側金型から離型させる第4工程と、
    前記外部エジェクタ部材を前記第3位置から前記第1位置に向けて作動させる第5工程を備え、
    前記第5工程では、前記第3工程における前記外部エジェクタ部材の作動により弾性変形する弾性部材の弾性力により、前記スリーブピンを前記コアピンに対して前記樹脂成形体に近づく向きに押し付けることを特徴とする射出成形方法。
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