JP4771529B2 - 水性インクと該インクを用いた画像形成方法及び記録画像 - Google Patents

水性インクと該インクを用いた画像形成方法及び記録画像 Download PDF

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Description

本発明は、水性インク、更に詳しくは、記録画像品位が高く、さらに耐擦過性が良好で、堅牢性、特に耐水性が良好な画像を与えることができ、且つ信頼性の高い水性インク、およびそれらを用いた記録画像形成方法、記録画像を提供するものである。好ましい応用として蛍光発光性の良好な水性インク及びそれらを用いた記録画像形成方法、記録画像にも関する。
従来から筆記具用インク、インクジェット記録用インクを始めとする多くの水性インクに於いて、記録画像の堅牢性向上や良好な記録画像のために、さまざまなインクが提案、検討され報告されている。
従来水性インクの色材としては、水溶性色材が用いられてきたため、耐固着性、経時安定性等の信頼性が良好で、且つ、良好な画像濃度を与えることができた。その反面、総じて、記録画像の堅牢性、例えば、耐水性、耐光性が思わしくない場合が多かった。
これに対し、例えば、カルボン酸を有する水溶性色材を用いる提案がなされている。しかしながら、画像の耐水性が良好になる反面、インク中の色材が析出物が固着しやすくなり、特にノズルよりインク滴を吐出するインクジェット記録方法に用いると、目詰まりが発生しやすくなる。
また、近年、記録画像の耐水性、耐光性等の堅牢性向上の為に、カーボンブラック、有機顔料等の水分散色材を水性インクに分散させて用いる試みがなされている。この分散色材を用いた水性インクとしては、一般に、色材に対して界面活性剤や樹脂を化学的、物理的に作用させて水系中に分散させたインクが提案されている。このインクを被記録材上に付与すると、水及び液媒体が被記録材上で蒸発し、また被記録材中に浸透、拡散することで、水分散色材同士の凝集が生じ、これによって記録画像の堅牢性、例えば、耐水性、耐光性等を良好にすることができる。その一方で、水分散色材を含むインクによる記録では、被記録材表面上で色材全体が凝集してしまうことにより、記録物の耐擦過性が悪くなる。
一方、特開2000−113331号公報は、蛍光特性を溶剤と蛍光色材の関係で向上させる発明を開示する。この公報は、同色蛍光色材を2種有し(蛍光性を持たない色材を加えた例示もある)、互いに相溶性のない2種の有機溶媒(グリセリンとノニオン界面活性剤等)とこれらを溶解する純水を含む記録用インクを開示している。
従来の顔料(水分散色材)インクはいずれも、相対的に多くの顔料(たとえば、4質量%)と浸透性を向上するレベルでの界面活性剤(例えば、1質量%)等を含むもので、それによる記録画像は、記録媒体表面に面状に凝集した画像であった。
以上の従来技術に対し、本発明は、水分散色材を用いた場合における記録画像の堅牢性(例えば耐水性、耐擦過性)を本質的に改善し、従来では得られない効果を奏するインク及び画像形成方法を提供することを第一の目的とする。
本発明は、更に画像濃度を改善した画像記録方法を提供することを第二の目的とする。また、本発明インクの色材として蛍光色材を用いた場合に優れた蛍光特性を得られるインク及び画像形成方法を提供することを第三の目的とする。本発明の更なる目的は、以下の説明から理解できよう。
上記目的は以下の本発明によって達成することができる。本発明にかかる水性インクは、
水、水分散色材及び界面活性剤を含有する液媒体を含む水性インクであって、
該水分散色材が、親水性基を表面に有する色材であり、該水分散色材の含有量が2質量%以下であり、
該界面活性剤が下記式(VIII)で示され、水溶液とした時に水溶液から相分離せず、かつ13以下のHLBを有するノニオン系界面活性剤を含み、ノニオン系界面活性剤の含有量が臨界ミセル濃度以上、2質量%以下であり、
該水分散色材の被記録材上での定着状態を、複数の微小凝集した該水分散色材の点在した配置により形成することを特徴とする水性インクである(但し、該水性インクが更に下記式(A)で示される化合物またはアニオン系界面活性剤を含有する場合を除く)
Figure 0004771529
Figure 0004771529
(式中、Xは窒素またはリンを示し、R 1 〜R 4 は水素、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基またはハロゲン化アルキル基を示す。)
本発明にかかる画像形成方法は、上記の水性インクを、被記録材上に付与して複数ドットで画像を形成することを特徴とする画像形成方法である。
本発明にかかる記録画像は、上記の画像形成方法により形成されていることを特徴とする記録画像である。
水性インクは、常温環境下で固体である水可溶性の結晶性物質を含んでいることが好ましい。
次に好ましい発明の実施の形態を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
本発明者達は、良好な信頼性を有し、耐水性を始めとする画像堅牢性、記録画像の品位、濃度、或は耐擦過性が良好な画像を与えることのできる多種多様なメカニズム、多種多様な色材やインクについて検討及び確認を行ってきた。その結果、水、水分散色材及び界面活性剤を含有する液媒体を含む水性インクであって、前記水分散色材の被記録材上での定着状態が、複数の微小凝集した色材の点在した配置により形成されていることを特徴とする水性インクは、記録画像の堅牢性(特に耐水性)や耐擦過性、画像品位を良好にするという事実を見出し、本発明に至った。
ここにおける水分散色材とは、色材自身では水に対しほとんど分散、溶解しないが、界面活性剤や高分子等の水可溶化基を有する化合物の化学的、物理的な作用により水に分散する色材や、材表面を低分子の親水性基を有する化合物や酸化処理することでスルホン基、カルボキシル基等の親水性基を化学結合させることにより水に分散できるようになった色材を指す。
従来のインクや画像が、水分散性色材が相互に凝集した大きな集合体を形成しているのに対して、本発明は、インク滴が形成する画像領域に微小な水分散性色材の集合体(例えば、光学顕微鏡で300倍に拡大して見ることができる、被記録材上のドット100μmに対して、5m〜20μm程度の大きさの微小集合体)が点在する状態を形成することにより、記録画像の堅牢性、例えば耐水性や耐擦過性を本質的に改善することができたものである。
先ず、本発明の水性単体インクが、画像堅牢性、特に耐水性を良好にし、記録画像の品位や濃度を良好にし、耐耐擦過性、場合によっては蛍光性も良好にするメカニズムについて説明する。ただし、本発明は複雑な相互作用を含んでいるため、以下に記載の推定メカニズムが全てを網羅するものではない。
本発明の水、水分散色材及び界面活性剤を含有する液媒体を含む水性インクの被記録材上での定着状態を図7、8に示す。
図7、8における黒色部は色材が定着した部分である。図7、8における上図は、被記録材に付与されたひとつのインク滴から形成された、色材の定着部であるドットを被記録材の記録面の上方からみた平面モデル図である。図7、8の断面図はドットの被記録材内部の状態を示すモデル図である。
本発明にかかる水性インクは、インク滴として被記録材上に付与されると、インク中の界面活性剤が、被記録材表層部から内部に向かって、被記録材構成成分に対し吸着してゆき、インク滴の被記録材への濡れ性を上げ、インク滴の被記録材表面、内部への拡散や浸透を良好にする。また同時に、前記界面活性剤は、水分散色材に対しても吸着する。インク中の液媒体の拡散、浸透により色材周辺から液媒体が希薄に成ることで、微小な凝集会合成長が生じている水分散色材に対し、あたかも界面活性剤のミセル内に水分散色材を内包するように界面活性剤が吸着することで、水分散色材の凝集性をさらに高める。このことより、色材を被記録材内部の表層近傍に色材が凝集会合した状態の定着を達成できる。したがって、この記録画像は表面の擦れ(特に被記録上にインク滴を付与直後の記録画像部のこすれ)による記録画像品位の低下が起こりにくくなり、さらに、色材が、インク滴中心部に点在して残るため、記録画像濃度や記録画像品位が良好になると考えられる。また、耐固着性に関しても、上記、色材凝集会合状態が生じる際、界面活性剤が吸着して成長段階の色材の凝集会合体の間に入り込むため、強固で大型化した色材の凝集会合が起こりにくくなる効果がある。例えば、インクジェット記録ヘッドに本発明インクを用いた場合、ノズル近傍での目詰まりも生じ難くなると考えられる。
そして、図8の様に、被記録材中に複数の小さい凝集がより多く形成されるのは、界面活性剤の水分散色材に対する吸着作用がもっとも効果的に発現しているためである。具体的には、色材の凝集や会合成長段階が、まだ微小な凝集や小さい会合状態のときに、界面活性剤が吸着して作用することにより、被記録材の構成成分に吸着、付着する色材の凝集や会合状態が小さくなる。したがって被記録材の構成成分に接触していない色材の割合が少なくなることで、記録画像表面をこすった時、特に被記録体上にインク滴を付与直後に記録画像部がこすれることによる記録画像品位の低下が起こり難く考えられる。以上より、図8の様な定着状態を被記録材に形成する本発明のインクは、界面活性剤の被記録材に対する作用且つ界面活性剤の水分散色材に対する作用により、良好な効果を発現するものと考えられる。また、使用される界面活性剤が、水分散色材に対して、溶解性が良好でない貧溶解性である界面活性剤液体であると、色材の被記録媒体内への浸透拡散を抑制したり、色材への吸着作用により、色材の凝集性を高めるので、本発明の目的を達成しやすくなる。また、インク中に、水分散色材に対して溶解性の良好な液媒体を併用すると、例えば、インク滴を吐出するようなノズル口近傍での色材の固着を抑制できるため好ましい。また、図7、8のような定着状態を被記録材上に形成する為には、界面活性剤の種類、使用量、及びインク中に使用される液媒体の種類、使用量には十分に注意を払う必要がある。図7、8に示した状態の被記録材上の前記微小凝集した色材は、被記録材上のドット100μmに対して、5μm〜20μm程度が好ましい。また、この状態は、凝集状態が人の目の識別限界を超えて小さいため、複数の凝集が一つの集合体として人の目で認識され、記録画像濃度は、複数の小凝集体を形成しないものと比べ、遜色ない。
更に、ドットにより記録画像を形成する場合、ドットが目立ちにくくなり、良好な品位の記録画像を得ることが可能となる。インクに対して色材濃度を3質量%以下にした上で、界面活性剤のインク中の含有量を、臨界ミセル濃度以上にすると、インクの被記録材上及びその内部への拡散が良好になり、界面活性剤の色材への吸着が良好になるため、本発明の効果を確実なものとする。また、使用される界面活性剤の動的界面張力と静的界面張力の差が小さいほうが好ましい。これは界面活性剤の界面への配向スピードが速いことを意味し、被記録材上及びその内部へのインク液媒体の拡散を早めることができる。更に、水分散色材に対して前記界面活性剤がすばやく吸着しやすいため小さい凝集状態の水分散色材に配向吸着して被記録材上に微小凝集の水分散色材を形成することが出来るので、本発明の効果をさらに良好にする。
また、本発明者らは、水分散色材に対して貧溶媒となる界面活性剤を選択すると、本発明の効果を更に良好に発現できることを解明した。ここで、上記貧溶媒とは、水分散色材を1質量%以上含有すると、水分散色材が沈殿または沈降するものである。上記水分散色材に対して貧溶媒となる界面活性剤を用いた場合のモデル図を図7に示す。図7において、黒塗り部は色材の定着部を、白抜き部は水分散色材に対して貧溶媒となる界面活性剤を含む液媒体による包囲定着領域を示す。図7における上面は、被記録材に付与されたひとつのインク滴から形成された色材の定着部としてのドットを被記録材の記録面の上方からみた平面モデル図である。図7の断面図は被記録材に付与されたインク滴から形成された色材の定着部からなるドットの被記録材内部のモデル図である。尚、「液媒体が存在した包囲定着状態」とは、図7に示すように集中画像部が、点在する微小凝集した水分散材を含んでなり、この集中画像部が記録媒体中に存在する部分の周囲全体に液媒体が包囲するように存在することを意味するものである。本発明にとって、常温環境下で固体である水可溶性の結晶性物質をインク中に溶解していることは画像形成面における「核」(後述する)の形成ができるのでより好ましいものである。
そのメカニズムは以下のように考えられる。水分散色材を多く含有しにくい界面活性剤をインク中に用いた場合、インクの界面張力が低下し、被記録材に対し濡れやすくなり、被記録材に対し、早期に濡れやすくなり、内部に浸透、拡散しやすくなる。このとき、水分散色材は、色材の特性から、凝集しようとする。一方、液媒体は、インクの溶剤、界面活性剤と共に、被記録材上及び内部へ拡散、浸透していくと同時に、被記録材上及び内部に於いて、色材の分離が発生し、図8の様なインクの定着が発生する。
上記、界面活性剤と水分散色材の組み合わせの見分け方としては、例えば、所望の水分散色材溶液、例えば、15質量%水分散色材水溶液を、選択された界面活性剤液にスポイトで滴下し(例えば、約0.1g)水分散色材が、選択された界面活性剤液界面に凝集性を有して浮遊状態を形成するものであり、また、それを、密閉状態で長期間放置したり、60℃環境下に放置しても水分散色材が溶解せずに、沈降するものである。
好ましい組み合わせとして、図1の"水分散色材が、界面活性剤液面に浮き状態で分離するが、経時後、底に沈殿状態で分離する"もの、図2"水分散色材が、界面活性剤液底面に沈殿状態で分離し、経時後も、底に沈殿状態で分離する"ものが挙げられ、好ましくない組み合わせとして、図3"水分散色材が、界面活性剤液底面に沈殿状態で分離するが、経時後、全体に拡散し、溶解状態になる"もの、図4"水分散色材が、界面活性剤液面に浮き状態で分離するが、経時後、全体に拡散し、溶解状態になる"ものをあげることができる。
また、図1〜図4における、斜線部は界面活性剤溶液を示し、黒色部は、水分散色材を示すものとする。
更に、インク中の液媒体に、水分散色材に対して良溶媒となる有機溶剤を用いていると、本発明は、更に効果的になる。すなわち、水、水分散色材に対する貧溶媒、水分散色材に対する良溶媒となる有機溶剤の系が、被記録材に拡散していく時、良溶媒の影響で、水分散色材が、拡散しながら凝集するため、水分散色材の集中画像部内に、複数の水分散色材の凝集物を形成する。この水分散色材の複数の凝集物は、被記録材内に多数存在するため、耐擦過性を更に良好にする。また、複数の水分散色材の凝集物は、互いに適度に分散した集合体を形成する。
ここで、上記記載の良溶媒とは、溶媒が水分散色材を10質量%以上含有しても、目視判別で水分散色材が安定に分散しているもの、水分散色材を分散させた溶媒の上澄みの吸光度値と底部の吸光度値を比較して良溶媒か貧溶媒かを判別する方法もある。この場合、吸光度差が10%以下であるものを良溶媒とみなす。また、目視判別による液媒体と水分散色材の組み合わせの見分け方としては、例えば、所望の水分散色材溶液(例えば、15wt%水分散色材水溶液)を、選択された液媒体にスポイトで滴下し(例えば、約0.1g)水分散色材が、選択された液媒体界面に凝集性の浮遊状態や沈澱状態を形成しないものであり、また、それを、長期間放置したり、密閉して60℃環境下に放置することで水分散色材が溶解しているものである。
好ましい組み合わせとして、図3"水分散色材が、液媒体液面に沈殿状態で分離するが、経時後、全体に拡散し、溶解状態になる"もの、図4"水分散色材が、液媒体液面に浮き状態で分離するが、経時後、全体に拡散し、溶解状態になる"ものが挙げられ、好ましくない組み合わせとして、図1の"水分散色材が、液媒体液面に浮き状態で分離するが、経時後、底に沈殿状態で分離する"もの、図2"水分散色材が、液媒体液面に沈殿状態で分離し、経時後も、底に沈殿状態で分離する"ものをあげることができる。
また、図1〜図4における、黒斜線部は、ここでは、液媒体を示し、黒色部は、水分散し色材を示すものとする。
また、図9に示すように本発明の水性インクを使用して、水分散色材の集中画像形成部が隣接しないように複数ドットで画像を形成すると、画像品位が良好になることがわかった。
更に、図10に示すように、被記録材上に、中央部に色材の集中画像を形成し、該集中画像の被記録材内の面を含む周囲全体に液媒体の包囲定着領域を形成するような水性インクを用い、水分散色材の集中画像形成部が隣接しないように複数ドットで画像を形成すると、画像品位がさらに良好になることがわかった。
更に、被記録材上に、中央部に色材の集中画像を形成し、該集中画像の被記録材内の面を含む周囲全体に液媒体の包囲定着領域を形成する水性インクを用いて形成される記録画像解像度が、縦の解像度≠横の解像度に成るように記録画像を形成すると、色材と界面活性剤を含む液媒体との分離が容易になり、本発明のインクの効果を更に良好にすることができることが分かった。
被記録材上に、色材の集中画像形成部を隣接しないように複数のインク滴ドットを付与するとは、例えば、図9のように、インクドット間に、インク滴を付与しないドット未付与部を存在させるものである。図9は被記録材の記録面を平面図としたモデル図であり、黒丸はインク滴を付与した部分、白丸はインク滴の未付与部分である。
図14に示すように、被記録材上に複数の微小凝集した色材の点在配置を形成する水性インクを、被記録材上で、重ねて印字すると、図7,8において色材が微小凝集していない領域に、後から吐出されたインク中の色材が、微小凝集することで、印字濃度を良好にするばかりか、被記録材構成成分に対し、微小凝集状態で、色材が付着や吸着するため、擦ったりしても剥がれにくくなり、耐擦過性も良好となり、印字濃度と耐擦過性を両立することができる。
また、界面活性剤のインク中の含有量を、着色成分濃度3質量%を前提として(好ましくは2質量%以下)臨界ミセル濃度以上にすると、インクの被記録材上及び内部への拡散が良好になるばかりか、水分散色材の凝集体形成が良好になり、本発明の効果がさらによくなる。
一方、本発明の水性インクには、上述した界面活性剤に加えて常温環境下で固体である水可溶性の結晶性物質(結晶形成用成分)を含んでいることが好ましい。この好ましい態様のインクは、水分散色材、液媒体(水性媒体)、上記の作用をもつ界面活性剤及び水可溶性の結晶形成用成分が混合され、安定な状態である。かかるインクが放置されると、インク中の水分が、蒸発により減少し、更にインク中の水可溶性の結晶形成成分の濃度が、インク中で飽和濃度に達し、結晶形成用成分が結晶析出をはじめる。更に同時に、水分散色材も飽和濃度に達し、色材分散状態が不安定な凝集しやすい状態になる。この2種の状態、すなわち、インク中に結晶を析出させた状態と水分散色材が不安定な凝集しやすい状態を同時に発現させると、水分散色材が、インク中に析出した個々の結晶を核として、集合分散体を形成する(図11)。この状態のインクは、インク中に結晶を核とした分散色材の集合体が存在する状態になり、通常の水分散色材を用いたインクにおける水分散色材同士のネットワーク形成(図12)を阻害する。また、これに加えて、上記の作用を有する界面活性剤の濃度が高まると、水分散色材の凝集性も高まり、水分散色材の集合分散体が形成されやすくなる。結晶を核とした分散色材の集合体は、このネットワークを形成しにくいため、分散色材単独におけるような強固な固着を形成しないため耐固着性、耐目詰り性が良好になる。更にこの集合体は水可溶性の核を有しているため、例えば、インクジェットヘッドのノズル近傍で目詰りが生じても、目詰りを生じているノズル近傍に存在する該結晶を核とした水分散色材の集合体に対して吸引加圧等の回復操作を行なうと、外と内からの作用により、目詰り状態を容易に回復させることができる。
また、被記録材上では、被記録材に付与されたインクの水分が、蒸発、浸透により減少し、結晶成分を核に回りに集合した水分散色材集合体が、被記録材表面で発現すると同時に、水分散色材が被記録材を構成するセルロース繊維等と化学的、物理的に強固にインターラクションするため、耐水性等の堅牢性が良好になる(図13)。
一方、本発明のインクに含有させる結晶形成用成分は、常温環境下で固体であり、かつ水に可溶性の物質から構成され、この物質自身は、結晶性物質であり、針状、球状等の結晶性を有し、且つ水に添加すると溶解するものをさす。また、該物質を含有する水溶液から、加温等により、水分量を減少させていくと再度結晶を形成するものである。この物質としては、例えば、尿素、エチレン尿素、εカプロラクトン、スクシンイミド、チオ尿素、ジメチロール尿素及び2−ピロリドン等が挙げられ、またこれらの化合物に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びアルキルの少なくとも1種を置換基として付加してもよい。また、好ましくは、環状構造を有しているとインク中での結晶成分の安定性の点から好ましい。結晶形成用成分は1種を単独で、あるいは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができる。また、常温環境下で固体形態を示すものが、本発明の結晶成分の析出による発明の効果を良好に発現できる。前記、常温環境下とは、20℃〜25℃の範囲を示すが、使い勝手を考慮すると、常温環境下で固体形態を示す結晶形成用成分の融点が30℃以上にあるもの、好ましくは60°以上に融点を示すものが好ましく、更に好ましくは、120°以上に融点を有するもが良い。これらのインク中における含有量は被記録材に種類に応じて選択することができるが、インク全質量に対して、1〜30質量%、更に、2〜20質量%とするのが好ましい。少な過ぎると、本発明の効果が発現できず、また、多すぎると、インクジェット記録に用いた場合、吐出性に悪影響を与える。
更に、本発明のインクが、インクの構成成分として、水性媒体、水分散色材及び結晶形成用成分を含有する場合は、インク中に、結晶形成用成分が溶解する有機溶剤を併用する方が、好ましい効果を出すことができる。かかる有機溶剤が併用されている本発明のインクによれば、水分散色材が、結晶を核とした集合体を形成しやすくなるばかりか、有機溶媒を含んだインク中では該集合体が個々に独立して存在することができるため、耐固着性が効果的に発現するためである。特に前記有機溶剤において、グリセリン、トリエチレングリコール等の常温環境下で揮発しにくいものが好ましい。
更に、上記有機溶剤と結晶形成用成分との関係で、インク中に含有する結晶形成成分含有量が、選択されたインク中に使用される有機溶剤含有量に対し、飽和濃度以上である関係であることが特に好ましい。これは、結晶形成用成分から得られる結晶を核とした水分散色材の集合体を作りやすくするためである。よって、結晶形成用成分の有機溶剤中での飽和濃度は、使用される水に対する飽和濃度以下である方が、本発明のメカニズムを発現するには特に好ましい。
また、結晶形成成分のインク中での含有量は、インク中の水に対する飽和濃度以下で、且つインク中に使用される有機溶剤に対する飽和濃度以上である場合に、本発明の効果を更に良好に発現できる。すなわち、インク中で結晶形成成分は良好に溶解しているが、インク中の蒸発性成分が蒸発していくと、結晶形成成分の結晶形成が速やかに起こるからである。
一方、本発明者らは、遊離酸の状態で主にスルホン基を水溶性基とする色材より、遊離酸の状態でカルボキシル基を主水溶性基とする色材を選択した方が、本発明を更に良好にすることを解明した。更に、上記の結晶形成用成分を含有させることでこれらの効果を更に向上させることができる。
以下、上記したメカニズムによって優れた効果が得られる本発明のインクの構成成分等について更に詳細に説明する。
先に述べたように本発明の構成成分である色材は、色材自身では水に対し、ほとんど分散、溶解せず、界面活性剤や高分子等の水可溶化基を有する化合物の化学的、物理的な作用により初めて水に分散する色材や、このような水分散色材を低分子の親水性基を有する化合物で表面処理したり色材表面を酸化処理することでスルホン基、カルボキシル基等の親水性基を化学結合させて分散できるようにした色材であって、色材をポリマー等に内包したエマルジョンやカプセルも含まれる。
例えば、水分散色材としては、無機顔料として、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料で、市販品や、別途新たに調製されたものも使用することができる。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機顔料として不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料建染染料からの誘導体、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、イソインドリノン系顔料、イミダゾロン系顔料、ピランスロン系顔料、チオインジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、その他の顔料を使用することができる。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、色材の表面に親水基をジアゾニウム基を介して結合し水分散させる方法や、次亜塩素酸等で色材表面を酸化させ親水基を反応させ、水に分散させる方法、色材を界面活性剤やポリマーに内包し、エマルジョンやカプセル状態で水に分散させる方法、界面活性剤やポリマーなどの分散剤を水分散色材の表面に物理吸着させて水に分散させる方法が挙げられる。
分散剤としては、例えば、ランダムやブロック重合されたスチレンアクリル酸共重合体、スチレンマレイン酸共重合体等の樹脂;ミセル状態やエマルジョン状態を用いて水分散状態を付与できるノニオン界面活性剤やアニオン界面活性剤;あるいはスチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体(このうち少なくとも1つは親水性単量体)からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩;等が挙げられる。中でも、本発明を実施する上で特に好ましい分散剤は、ブロック共重合体である。ブロック共重合体でえられた水分散色材は、個々の水分散色材間にばらつきが少なく、安定なインクを提供しやすいからである。
また、これらの重合体についての製造方法は、特開平05−179183号公報、特開平06−136311号公報、特開平07−053841号公報、特開平10−87768号公報、特開平11−043639号公報、特開平11−236502号公報、特開平11−269418号公報において開示されている。
特に、多様な環境下におけるインクの経時安定性や本発明の良好な効果を考慮すると、樹脂を用いた分散剤のほうが好ましく、特にブロック重合樹脂を用いた分散体が好ましい。
樹脂分散剤は、1種を単独で、あるいは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができ、好ましい樹脂分散剤量はインク全量に対して0.5〜10質量%、好ましくは0.8〜8質量%、より好ましくは、1〜6質量%の範囲である。もし、分散剤の含有量がこの範囲よりも高い場合、所望のインク粘度を維持するのが困難となる場合がある。
インク中に使用される水分散性色材の着色成分の含有量は、本発明の被記録材上での微小凝集が発現できる範囲であればよく、特に範囲限定されるものではないが、3質量%未満の範囲が好ましく、より好ましくは、2質量%以下である。これらの顔料の含有量の下限は、所望とする画像濃度に応じて設定できる。また、水分散色材の含有量が多いと、被記録材上で微小凝集が発現されにくくなり、本発明の効果を得ることが困難になる。
また、水分散性色材が染料で染着された樹脂や染料を内包した樹脂等で分散させるエマルジョンやマイクロカプセルである場合、樹脂と共に用いられる染料として、例えば、C.I.Basic Yellowの40、C.I.Basic Redの1、13、27、C.I.Basic Violetの7、10、11、15、25、C.I.Basic Blueの1,7,54,C.I.Disperse Yellowの11,82,186,C.I.Disperse Blueの7、C.I Solvent Redの49、C.I.Solvent Yellowの44、C.I.Solvent Blueの5、C.I.Acid Redの9、30、52、C.I.Acid Yellowの7、C.I.Acid Yellowの7、C.I.Acid Violetの36、C.I.Acid 9,71,22、C.I.Direct Yellowの85などの着色染料、C.I.Fluorescent Brightener 162,174,219,226,239,363、C.I.Fluorescent Brightening Agent 3034,48,52,135などの蛍光増白剤などが挙げられる。これらの染料は、単独又は2種以上を混合して用いることにより、得られるインク組成物が所望の色相と成るように調整すればよく、得られるインク組成物の色相には特に限定が無い。
また、用いられる樹脂としては、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、α−メチルスチレン−メタクリニトリル共重合体などのスチレン−(メタ)アクリロニトリル系共重合体、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、α−メチルスチレン−メタクリル酸共重合体、などのスチレン−(メタ)−アクリル酸系共重合体、アクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体などの(メタ)アクリル−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、アクリル酸エチル−N−ビニルピロリドン共重合体などの(メタ)アクリル酸エステル−N−ビニルピロリドン系共重合体、アクリルアミド−酢酸ビニル共重合体などの(メタ)アクリルアミド−酢酸ビニル系共重合体、アクリルアミド−アクリル酸メチル共重合体などの(メタ)アクリルアミド−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エチル−アクリル酸ブチル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸メチル−アクリロニトリル−メタクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチル−アクリロニトリル共重合体などの(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリロニトリル系共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、クロロスチレン−アクリル酸エチル−メタクリロニトリル共重合体、などのスチレン−(メタ)アクリ酸エステル−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリロニトリル系共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリロニトリル系共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリルニトリル共重合体などのスチレン−(メタ)−アクリロニトリル系共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸メチル共重合体、などのスチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エチル−アクリロニトリル共重合体などの(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリロニトリル系共重合体、などが挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中で、染着性や発色性の点から(メタ)アクリル酸エステル−N−ビニルピロリドン系共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリロニトリル系共重合体などが好ましい樹脂である。
上記染料の配合量は、かかる染料の種類などにより異なるので、一概には決定することが出来ず、所望の色相となるように調整すればよいが、通常、発色性の良好なインク組成物を得るためには、前記樹脂100重量部に対して0.5重量以上、好ましくは1.0重量部以上であり、染料が十分に樹脂に取り込まれるようにするには、樹脂100重量部に対して、染料10重量部以下、好ましくは8重量部以下である。
上記、着色樹脂の代表的な形態としては、染料で着色された樹脂の分散体が挙げられる
前記樹脂の分散体に含まれる樹脂固形分量は、発色性の良好なインク組成物を得るためには、5重量%以上、好ましくは10重量%以上となるように調整する。また、樹脂の分散体中の樹脂固形分量は、あまりにも粘度が高くなって使用性が低下するのを防ぐためには、60重量%以下、好ましくは50重量%以下にするのが好ましい。
樹脂の分散体としては、例えば、樹脂エマルジョン、樹脂懸濁液が挙げられる
樹脂エマルジョンは、樹脂モノマーを乳化剤を用いて水中に乳化、分散させ、重合開始剤を用いて重合させた後、染料を用いて樹脂を染着させることによりえることができる。
前記原料のモノマーの配合量は、得られる樹脂エマルジョン中の樹脂固形分量が、樹脂の分散体中の樹脂固形分量と同一と成るように調整する。
乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸Na、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルスルホン酸Na、ドデシルベンゼンスルホン酸Na、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、スレアリル酸Na、アルキルナフタリンスルホン酸Na、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸Na、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリル酸モノエタノールアミン、ステアリル酸Na、ラウリル硫酸Na、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン系界面活性剤、アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカチオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して用いることができる。前記乳化剤の配合量は、安定した乳化重合を行うためには、原料モノマー100部に対して、0.1部以上、好ましくは0.3部以上であることが望ましく、過剰の乳化剤による耐水性などの劣化を防止するためには、原料モノマー100部に対して、30部以下、好ましくは20部以下である。
前記重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素水などが挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
得られた樹脂エマルジョンの粘度は(25℃)、樹脂エマルジョン中の樹脂を効果的に染着させ、発色性の良好なインク組成物を得るためには、500CPS,好ましくは200CPS以下とするのが好ましい。なお、樹脂エマルジョンの粘度は、樹脂の分子量を調節したり、樹脂エマルジョンを得た後水を添加することにより調節することができる。なお、染料を用いて樹脂を染着させて樹脂エマルジョンを調整する際には、染着時に該樹脂の乳化安定性を向上し、安定して樹脂を染着することができるように、必要に応じて、例えば、アルキルナフタレンスルホン酸Na、B−ナフタレンスルホン酸Na、ジアルキルスルホコハク酸Na、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸Na、ポリオキシエチレンラウリル硫酸Na、スチレン−アクリル酸共重合体の塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルベタインなどのカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン性界面活性剤などの乳化剤の1種又は2種以上を、目的を阻害しない範囲で用いてもよい。
樹脂懸濁液は、染料を用いて染着された着色樹脂塊を例えばボールミル、サンドミル、ジェットミル、超音波分散機、ロールミル、ハンマーミル、ニーダーなどによって、粉砕することによって得られた樹脂粒子を水中に分散させることにより得られる。樹脂懸濁液を用いる場合は、樹脂粒子の粒子径は保存安定性を良好にし、ノズルのどでの目詰まりをなくすためには、3μm以下、好ましくは1μm以下であるのが好ましい。前記樹脂粒子を水中に分散させる際は、分散剤を用いることが好ましい。前記分散剤としては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリオキシエチレンアルキル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドなどがあげられ、単独又は2種以上を混合して用いられる。前記分散剤の配合量は、水中に安定かつ均一な樹脂粒子の分散状態を維持するためには、着色樹脂100部に対して0.1部以上、好ましくは0.3部以上であるのが好ましい。インク組成物の粘度が高くなりすぎないように、良好な吐出性のためには、着色樹脂100部に対して200部以下、好ましくは100部以下である。
着色樹脂を着色エマルジョン、樹脂懸濁液などの樹脂分散体として用いることができるが、前記着色樹脂の固形分量は、普通紙に対しての発色性を考慮すると、0.5重量%以上、好ましくは1重量%以上、15重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
また、ここで使用される溶媒については、溶媒種によっては、カプセルやエマルジョンを構成している樹脂等の成分を溶解したり色材から分離させてしまう、例えば、図5や図6のようになるものがあるため注意を要する。ここで、図5、図6において黒色は、色材の分散又は溶解状態を示し、薄墨色の部分はカプセルやエマルジョンが壊れ、カプセル、エマルジョン成分が溶出した物を示す。
なお、インク中での水分散色材の含有量が多すぎると、結晶を核とし、前記結晶の回りに水分散色材が集合した集合体を形成する際に、集合できない水分散色材がインク中の存在してしまい、本発明の効果を低減させる場合がある。また、水分散色材は、1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、水分散色材の微小凝集を阻害しない範囲で、水可溶性色材を併用することも可能である。
水分散色材などの成分を含有させる液媒体としては、水と水溶性有機溶剤との混合物が好ましい。この水溶性有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6 ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、スルホラン、ジメチルサルフォキサイド、2−ピロリドン等や、結晶性を有する、例えば、尿素、エチレン尿素、εカプロラクトン、スクシンイミド、チオ尿素、ジメチロール尿素及び2−ピロリドン等があげられ、またこれらの化合物に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びアルキルの少なくとも1種を置換基として付加してもよい。また、好ましくは、環状構造を有しているとインク中での結晶成分の安定性の点から好ましい。結晶形成用成分は1種を単独で、あるいは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、常温環境下で固体形態を示すものが、本発明の結晶成分の析出による発明の効果を良好に発現できる。前記、常温環境下とは、20℃〜25℃の範囲を示すが、使い勝手を考慮すると、常温環境下で固体形態を示す結晶形成用成分の融点が30℃以上にあるもの、好ましくは60°以上に融点を示すものが好ましく、更に好ましくは、120°以上に融点を有するもが良い。これらのインク中における含有量は被記録材に種類に応じて選択することができるが、インク全質量に対して、1〜30質量%、更に、2〜20質量%とするのが好ましい。少な過ぎると、本発明の効果が発現できず、また、多すぎると、インクジェット記録に用いた場合、吐出特性に悪影響を与える。これらは、単独で、あるいは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記した水溶性有機溶剤の含有量は、一般には、インクの全質量に対して、1%〜40質量%が好ましく、より好ましくは3%〜30質量%の範囲である。
又、インク中の水の含有量は、好ましくは、30〜95質量%の範囲から選択する。30質量%より少ないと水溶性の成分の溶解性が確保できない場合があり、またインクの粘度も高くなる。一方、水が95質量%より多いと蒸発成分が多過ぎて、十分な固着特性を満足することができない場合がある。
本発明のインクの構成成分として好ましい界面活性剤としては多種多様なものを使用することができるが、水分散色材に対して相対的に水可溶性色材を多く含有することができる界面活性剤や、遊離酸の状態で主にカルボン酸を水溶性基とする色材に対して相対的に遊離酸の状態でスルホン酸を主な水溶性基とする色材を多く含有することができる界面活性剤を目的に応じて選択して用いる。
好ましい界面活性剤は、ノニオン性、又アニオン性を有する界面活性剤である。カチオン性を有すると発色性、信頼性が低下する傾向があるからである。更に好ましくは、インク中の色材の安定性を考慮すると、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤であり、特に好ましくは、ノニオン性界面活性剤を用いるのが好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、水溶液状態で、該水溶液からそれ自身が相分離しないものが用いられる。水溶液から相分離する状態のノニオン系界面活性剤を使用した場合には、インク化したときにインクが不安定になるので好ましくない。このことは、見かけ上は、水に溶けた状態や均一状に分散しているものを使用することが好ましいことを示しており、特に、水溶液に対してエマルジョン状態になるノニオン系界面活性剤を選択するとよいことがわかった。更に、ノニオン系界面活性剤のインク中の含有量を、水溶液の状態でエマルジョン状態を保持できる添加量以下に選択すると、本発明の吸着効果を良好に発現できるので好ましい。
本発明に使用される界面活性剤の中でも本発明に好適なものとしては、そのHLBが13以下のものである。一般的に、HLBが13よりも大きくなると、水溶性特性が強くなり、本発明のメカニズムが発現されにくくなる場合がある。
また、本発明に用いられる界面活性剤のなかで、動的界面張力と静的界面張力の差が小さいものが好ましい。前記界面張力の差が大きいと、本発明を効果的に発現出来ないからである。
また、界面活性剤の中でも本発明に好適なものは、一般的なインク使用環境下で液体状態を示すものである。固体状態のものは、インク作製時は、インクに溶解しても、使用環境下での得られた記録画像上において、さらにはインク吐出口近傍で、該界面活性剤が固体化しやすく、本発明の効果を得にくい場合があるからである。ここで一般的なインク使用環境下とは、20℃から40℃の範囲を示す。
前述した水分散色材含有量に対して、本発明のインクにおける界面活性剤の含有量は、具体的には、インク全質量に対して1質量%以上、更には、1〜3質量%が好ましい。1質量%より少ないと、画像形成に於いて、所望とする被記録材上での水分散色材の微小凝集の発現が得られない場合があり、又、3質量%より多いと、所望とする印字品位のバランス、例えば、画像濃度、画像の定着性、ヒゲ状の滲みであるフェザリングの発生の防止などの各性能の良好なバランスがとれなくなる場合がある。
以上に挙げた要件を具備する界面活性剤の中でも、本発明のインクの構成成分とするのに特に好ましいものとしては、被記録材成分、及び水分散色材に対して吸着性の良好な性質を有しているものであり、この様な吸着性の良好な性質を有するものとして、例えば、アセチレン基を構造内に有しているもの、及びアルキル鎖を末端に有しているものである。アルキル鎖としては、炭素数が8以上のものが好ましい。炭素数が少なすぎると吸着性が低下するからである。親水基としては、一般的なエチレンオキサイドを用いてよく、前記吸着基と該エチレンオキサイドの付加数を調整して本発明のインクに使用する界面活性剤を選択する。また、プロピレンオキサイドを構造中に、好ましくはエチレンオキサイド末端に有すると好ましい。
下記の一般式(I)で示される化合物及び下記(II)〜(VII)に列挙した化合物が挙げられる。
Figure 0004771529
[上記一般式(I)において、A及びBは夫々独立に、CnH2n+1(nは1〜10の整数)を表し、X及びYは、それぞれ開環したエチレンオキサイドユニット及び/又は開環したプロピレンオキサイドユニットを表す。]
Figure 0004771529
又、上記一般式(I)で表されるノニオン系界面活性剤の中でも特に好ましいのは、下記の一般式(VIII)で示される化合物であり、本願発明ではこの一般式(VIII)で示される化合物を用いる。
Figure 0004771529
インクの安定性の面から、本発明のインクは、更に、インク中に一価アルコールが併用されているものであることが好ましい。一価アルコールは、目詰り等に影響を与えるカビ等の菌などの増殖、発生を防止する。更に、一価アルコールは、被記録材上にインクを付与した場合に、蒸発や、被記録材中への浸透に対して良好な効果があるため、本発明の効果をより良好に発現させるものとして有効である。一価アルコールの本発明のインク中への含有量としては、インク全質量に対して0.1質量〜20質量%、好ましくは、0.5質量〜10質量%である。本発明のインク成分として使用することのできる一価アルコールの具体例としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール及びn−ブタノール等が挙げられ、これらは単独で、あるいは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のインクは、必要に応じて、更に、水溶性有機溶剤、界面活性剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマー及びpH調整剤等の種々の添加剤を含有してもよい。
本発明のインクは、表面張力が40mN/m以下であることが好ましい。先に説明したメカニズムの発現のためには、例えば、液滴が記録後に広がりを有する方が効果を出すのは好ましいからである。又、本発明のインクのpHは、インクの安定性の面から6.5以上であることが好ましい。
更に、本発明のインクは、色材の対イオンとして、複数のアルカリ金属イオンを併用することが好ましい。インクジェット記録に用いた場合、両者が併用されていると、インクの安定性が良好になる。アルカリ金属イオンとしては、Li+、Na+、K+等を挙げることができる。
また、インク中に、アルカリ金属イオンとアンモニア、アミン等の含窒素化合物が併用されていると、インクの安定性ばかりでなく、インクジェット記録方法に用いた場合、ノズルからのインク吐出性が良好になるので好ましい。
本発明のインクを用いて記録を行うのに好適な方法及び装置としては、記録ヘッドの室内のインクに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネルギーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げられる。
以上のようにして構成される本発明の水性インクは、通常の文具用のインクとしても用いることができるが、インクジェット記録で用いられる際に特に効果的である。インクジェット記録方法としては、インクに力学的エネルギーを作用させて液滴を吐出する記録方法、及びインクに熱エネルギーを加えてインクの発泡により液滴を吐出するインクジェット記録方法があるが、特に、熱エネルギーによるインクの発泡現象によりインクを吐出させるタイプのインクジェット記録方法に適用する場合に好適であり、吐出が極めて安定となり、サテライトドットの発生等が生じないという特徴がある。但し、この場合には、熱的な物性値(例えば、比熱、熱膨張係数、熱伝導率等)を調整する場合もある。
更に、本発明のインクは普通紙等に記録した場合の印字記録物のインクの耐水性の問題を解決すると同時に、インクジェット用ヘッドに対するマッチングを良好にする面から、インク自体の物性として25℃における表面張力が30〜40mN/m、粘度が15cP以下、好ましくは10cP以下、より好ましくは5cP以下に調整されることが望ましい。従って、上記物性にインクを調整し、普通紙における問題を解決するためには、本発明のインク中に含有される水分量としては50質量%以上98質量%以下、好ましくは60質量%以上95質量%以下とするのが好適である。
本発明は、インクジェット吐出方式のヘッドに用いられ、また、そのインクが収納されているインク収納容器としても、あるいは、その充填用のインキとしても有効である。特に、本発明は、インクジェット記録方式の中でもバブルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に於いて、優れた効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、インクが保持されているシートや液路に対応して配置された電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し、インク内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介してインクを吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れたインクの吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。
尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成にも本発明は有効である。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通すると吐出孔を電気熱変換体の吐出部とする構成(特開昭59年第123670号公報等)に対しても、本発明は有効である。更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発揮することができる。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。又、本発明は、適用される記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードである。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。尚、文中、%とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
以下に示す各成分を混合し、十分に攪拌して溶解及び/又は分散させた後、ポアサイズ0.1μmのフロロポアフィルター(商品名:住友電工(株)製)にて加圧濾過し、実施例及び比較例のインクを夫々調製した。
実施例1のインク組成:
Cabo jet300(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 2%
グリセリン 10%
エチレングリコール 5%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 10モル付加物) 2%
純水 残り
実施例2のインク組成:
Cabo jet300(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 2%
グリセリン 7%
エチレン尿素 10%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 10モル付加物) 1%
純水 残り
上記エチレン尿素使用量は、グリセリン使用量に対し飽和濃度以上である。
実施例3のインク組成:
Cabo jet200(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 2%
グリセリン 10%
エチレングリコール 5%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 10モル付加物) 2%
純水 残り
参考例A
分散液の製造
ベンジルメタクリレート、メタクリル酸及びエトキシエチレングリコールメタクリレートを原料として、定法により、酸価350、数平均分子量5000のABC型ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。この50%ポリマー溶液を60g、カーボンブラックを100gおよびイオン交換水を340g混合し、そして機械的に0.5時間撹拌した。ついで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約10,000psi((約70Mpa)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理し、分散液を得た。この分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を除去して分散液1とした。得られた分散液1は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度3.5%であった。
インク組成:
上記記載の方法で作製された分散液1(水溶性基:カルボン酸基) 33%
トリエチレングリコール 7%
1,5ペンタンジオール 7%
1,2,6ヘキサンジオール 7%
1633(CH2CH2O)10H(液状、HLB=13)) 1%
純水 残り
実施例4のインク組成:
Cabo jet300(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 2%
Cabo jet200(水分散色材、水溶性基:スルホン酸基) 1%
グリセリン 7%
エチレン尿素 10%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド10モル付加物) 2%
純水 残り
上記エチレン尿素使用量は、グリセリン使用量に対し飽和濃度以上である。
参考例Bのインク組成:
実施例で作製された水分散色材(水溶性基:カルボン酸基) 33%
グリセリン 9%
1,5ペンタンジオール 9%
1633(CH2CH2O)10H(液状、HLB=13)) 1%
純水 残り
参考例C
色材分散液の製造
ベンジルメタクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価250、数平均分子量3000のAB型ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。このポリマー溶液を100g、C.I.ピグメントレッド122を100gおよびイオン交換水を300gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌した。ついで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約10,000psi(約70Mpa)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理し、分散液を得た。この分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去して分散液2とした。得られた分散液2は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度が5%であった。
インク組成:
分散液 2(水溶性基:カルボン酸基) 35% ジエチレングリコール 5%
トリエチレングリコール 7%
トリメチロールプロパン 7%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 6モル付加物) 0.2%
1633(CH2CH2O)10H(液状、HLB=13)) 1%
純水 残り
参考例Dのインク組成:
実施例で作製された水分散色材(水溶性基:カルボン酸基) 20%
グリセリン 7%
1,5ペンタンジオール 7%
エチレン尿素 7%
1633(CH2CH2O)10H(液状、HLB=13)) 1%
純水 残り
参考例Eのインク組成:
実施例で作製された水分散色材(水溶性基:カルボン酸基) 25%
グリセリン 7%
1,2,6ヘキサンジオール 7%
1633(CH2CH2O)5H(液状、HLB=9) 1%
純水 残り
実施例のインク組成:
Cabo jet300(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 2%
エチレングリコール 7%
ジエチレングリコール 5%
トリメチロールプロパン 7%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 10モル付加物) 0.5%
純水 残り
参考例F
イオン交換水59部、ラウリル硫酸トリエタノールアミン5.2部、メチルスチレン21部、メタクリロニトリロ17部、過硫酸アンモニウム0.5部を還流管付反応容器で窒素気流下で80℃で混合攪拌反応を3時間行い、固形分38質量%の乳化重合体をえた。
次に、得られた乳化重合体100部にC.I.Basic Violet11を3部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸Na塩7部、イオン交換水90部加え、90℃、3時間、混合攪拌した後、常温まで冷やし、グリセリン7.5部、12プロパンジオール7.5部、エチレングリコール5部、一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 10モル付加物)1.3部、イオン交換水を加え、十分攪拌し、固形分10質量%の蛍光インクを得た。
参考例1のインク組成:
実施例で作製された水分散色材(水溶性基:カルボン酸基) 20%
下記記載の方法で作製された水分散色材(水溶性基:カルボン酸基) 5%
ベンジルメタクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価250、数平均分子量3000のAB型ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。このポリマー溶液を180g、C.I.ピグメントブルー15:3を100gおよびイオン交換水を220gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌した。ついで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を、液体圧力約10,000psi(約70Mpa)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理し、分散液を得た。更に、この分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去して分散液1とした。得られた分散液1は、その顔料濃度が10質量%、分散剤濃度が10質量%であった。
トリエチレングリコール 7%
1,5ペンタンジオール 7%
1633(CH2CH2O)18H(液状、HLB=15.1) 1%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 6モル付加物) 0.5%
純水 残り
参考例2のインク組成:
実施例で作製された水分散色材(水溶性基:カルボン酸基) 2.5%
グリセリン 7%
1,2,6ヘキサンジオール 7%
1633(CH2CH2O)11H(波状、HLB=13.2) 1%
純水 残り
参考例3のインク組成:
実施例で作製された水分散色材(水溶性基:カルボン酸基) 2.5%
グリセリン 7%
1,2,6ヘキサンジオール 7%
1633(CH2CH2O)4H(液状、HLB=8) 1%
純水 残り
参考例4のインク組成:
Cabo jet300(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 2%
エチレングリコール 7%
ジエチレングリコール 5%
トリメチロールプロパン 7%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 10モル付加物) 0.1%
純水 残り
参考例5のインク組成:
Cabo jet300(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 5%
グリセリン 7%
1,5ペンタンジオール 7%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 10モル付加物) 1%
純水 残り
比較例1のインク組成:
C.I.Food Black 2(水溶解色材、水溶性基:スルホン酸基) 2%
グリセリン 10%
エチレングリコール 5%
一般式(VIII)の界面活性剤(エチレンオキサイド 10モル付加物) 2%
純水 残り
比較例2のインク組成
C.I.Food Black 2(水溶解色材、水溶性基:スルホン酸基) 2%
グリセリン 10%
エチレングリコール 5%
純水 残り
比較例3のインク組成
C.I.Direct Black 195(水溶解色材、水溶性基:カルボン酸基)2%
グリセリン 10%
エチレングリコール 5%
純水 残り
比較例4のインク組成:
Cabo jet300(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 2%
グリセリン 7%
エチレングリコール 7%
純水 残り
比較例5のインク組成:
Cabo jet300(水分散色材、水溶性基:カルボン酸基) 2%
グリセリン 7%
エチレングリコール 7%
イソプロピルアルコール 6%
純水 残り
比較例6のインク組成:
実施例で作製された水分散色材(水溶性基:カルボン酸基) 2%
グリセリン 7%
トリメチロールプロパン 7%
純水 残り
<評価>
(色材の分離評価1)
実施例、参考例及び比較例の各インクを、市販のスポイトを用いて、0.5cc、市販の上質紙に、紙面上10cmの高さから滴下し、上質紙上のインク滴変化を下記基準で評価した。
○:紙面上に、中央部に色材の集中画像が形成され、その周囲全体に液媒体の包囲領域がはっきりと形成された。更に、インク滴を滴下した面の裏側部に、液媒体の拡散が認められた。
△ :紙面上に、中央部に色材の集中画像が形成され、その周囲全体に液媒体包囲領域が第一集中画像の縁に僅かに認められた。しかし、インク滴を滴下した面の裏側部には、液媒体の拡散が認められた。
× :紙面上に、中央部に色材の集中画像が形成されたが、その周囲全体に液媒体の包囲領域が認められなかった。また、インク滴を滴下した面の裏側部には、液媒体の拡散が認められた。
××:紙面上に、中央部に色材の色材の集中画像が形成されたが、その周囲全体には液媒体の包囲領域は認められなかった。また、インク滴を滴下した面の裏側部にも、液媒体の拡散は認められなかった。
(色材の微小凝集評価)
実施例、参考例及び比較例の各インクを、市販のインクジェット記録装置として、BJS600(商品名、キヤノン(株)製)を用いて、印字用紙として、市販の上質紙に独立したドットを印字し、顕微鏡を用い、300倍の倍率で下記基準で評価した。
○:紙面上のドット内に、多くの色材の微小凝集が観察された。
×:紙面上のドット内に、多くの色材の微小凝集が見られず、色材の面凝集が観察された。
(品位の評価)
実施例、参考例及び比較例の各インクを、市販のインクジェット記録装置として、BJS600(商品名、キヤノン(株)製)を用いて、印字用紙として、市販の上質紙に英数文字を印字し、目視で、下記基準で評価した。
○:シャープな、滲みのない良好な印字品位が得られた。
△:シャープさはないが、滲みはみられなかった
×:シャープさはなく、滲みも認められた
(耐固着性の評価)
実施例、参考例及び比較例の各インクを、市販のインクジェット記録装置として、BJS600(商品名、キヤノン(株)製)に搭載し、35℃、湿度10%環境下に、1ヶ月放置後、常温常湿環境下、25℃、湿度50%環境下に戻し、市販の上質紙に50%Dutyのベタ画像を印字し、下記の基準で評価した。
◎:かすれや不吐出はなく、きれいな印字が行われた。
○:かすれ、不吐出が僅かに認められたが、連続で印字していると回復した。
△:かすれや不吐出が僅かに認められ、且つ連続で印字しても回復しなかったが、回復操作をおこなうと回復した。
×:かすれや不吐出が認められ、連続で印字、回復操作を行っても初期印字までは回復しなかった。
(耐水性の評価)
実施例、参考例及び比較例の各インクを、市販のインクジェット記録装置として、BJS600(商品名、キヤノン(株)製)で、市販の上質紙に50%Dutyのベタ画像を印字し、24時間放置後、市水に5分間浸漬し、印字濃度の変化を、マクベスRD918を用いて、下記基準で評価した。下記の基準で評価した。
○:濃度変化が20%未満であった。
△:濃度変化が50%未満〜20%以上であった。
×:濃度変化が、50%以上であった
××:印字できなかった
(耐擦過性の評価)
実施例、参考例及び比較例の各インクを、市販のインクジェット記録装置として、BJS600(商品名、キヤノン(株)製)で、市販の上質紙に英数文字を印字後、印字に使用した上質紙を水でぬらした紙で、印字部を擦り、印字部周囲の汚れを肉眼で、下記基準により評価した。
○:英数文字周辺に汚れは認められなかった。
△:英数文字周辺が僅かに汚れが認められたが、50cm離して見ると目立たなかった。
×:英数文字周辺の汚れが容易に認められた。
(保存性の評価)
実施例、参考例及び比較例の各インクを、密閉ガラス容器に入れ、60℃環境下に1ヶ月放置後、インクをサンプリングし、純水で所定の濃度に希釈後、市販の自記分光光度測定装置 U−3200(商品名、日立(株)製)を用いて吸光度を測定し、下記基準で評価した。
○:保存前のインクに対し吸光度変化が5%未満であった。
△:保存前のインクに対し吸光度変化が10%未満であった。
×:保存前のインクに対し吸光度変化が11%以上であった。
(評価結果)
得られた結果を表1に示す。
Figure 0004771529
また、参考例Fのインクについて、蛍光発光性の評価として、波長254nmの紫外光を照射し、蛍光発光性を目視で評価したところ、昼光下でも良好な蛍光発光性を判別することが出来た。
更に、実施例1のインクを用いて、市販のインクジェット記録装置として、BJS600(商品名:キヤノン(株)製)に搭載し、市販のA4サイズの上質紙に50%Dutyのパターンを、画像1ドットを吐出するインク滴2ドットで形成した画像パターンを印字後、水で濡らした紙で、印字部を擦り、印字部周囲の汚れを目視で観察したが、汚れはめだたなかった。また、印字部濃度も、目視評価で高くなった。
以上説明したように、本発明によれば、記録画像の品位、画像堅牢性を共に保存性を始めとする信頼性を良好にする水性インク、記録画像及び記録方法の提供することができる。
図1は、水分散色材が、界面活性剤溶液或いは液媒体液面に浮いた状態で分離するが、時間が経つと、底に沈殿状態で分離する様子を示したものである。 図2は水分散色材が、界面活性剤溶液或いは液媒体底面沈殿した状態で分離し、時間が経っても、底に沈殿状態で分離している状態を示した図である。 図3は水分散色材が、界面活性剤溶液或いは液媒体底面に沈殿状態で分離するが、時間が経つと、全体に拡散し、溶解状態になる状態を示した図である。 図4は水分散色材が、界面活性剤溶液或いは液媒体液面に浮いた状態で分離するが、時間が経つと、全体に拡散し、溶解状態になる状態を示した図である。 図5はマイクロカプセル状水分散色材が、液媒体表面に凝集して分離するが、時間が経つと、色材が全体に拡散し溶解状態になり、カプセル部分が液媒体表面に凝集する状態を示した図である。 図6はマイクロカプセル状水分散色材が、液媒体底面に沈殿状態で分離するが、時間が経つと、カプセル部分が色材と分離して沈殿する状態を示した図である。 図7は本発明のインクにより被記録材に形成されたドットの構造を模式的に示す図である。 図8は本発明のインクにより被記録材に形成されたドットの構造を模式的に示す図である。 図9は本発明のインクで形成された画像におけるインクドットの配置を模式的に説明するための図である。 図10は本発明のインクにより被記録材に形成されたドットの配置を模式的に示す図である。 図11は本発明のインクにおける集合体の形成を説明するための図である。 図12は水分散色材の凝集体の形成を説明するための図である。 図13は本発明における水分散色材の集合体が被記録材に付着した際の状態を説明するための図である。 図14は本発明のインクを用いて、インクジェット記録装置を用いて、被記録材にインク滴を重ねて吐出して形成された定着ドットを被記録材上面、横から見たイメージを模式的に示す図である。ここで、黒丸は、被記録材上に始めに吐出された微小凝集色材で、白抜き三角は、重ねて吐出されたインク滴により形成された微小凝集色材を示す。

Claims (7)

  1. 水、水分散色材及び界面活性剤を含有する液媒体を含む水性インクであって、
    該水分散色材が、親水性基を表面に有する色材であり、該水分散色材の含有量が2質量%以下であり、
    該界面活性剤が下記式(VIII)で示され、水溶液とした時に水溶液から相分離せず、かつ13以下のHLBを有するノニオン系界面活性剤を含み、ノニオン系界面活性剤の含有量が臨界ミセル濃度以上、2質量%以下であり、
    該水分散色材の被記録材上での定着状態を、複数の微小凝集した該水分散色材の点在した配置により形成することを特徴とする水性インク(但し、該水性インクが更に下記式(A)で示される化合物またはアニオン系界面活性剤を含有する場合を除く)
    Figure 0004771529
    Figure 0004771529
    (式中、Xは窒素またはリンを示し、R 1 〜R 4 は水素、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基またはハロゲン化アルキル基を示す。)
  2. 更にエチレン尿素を含有する請求項1に記載の水性インク。
  3. 前記水性インクが、インクジェット記録用インクである請求項1または2に記載の水性インク。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水性インクを、被記録材上に付与して複数ドットで画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  5. の解像度≠横の解像度となるように画像を形成する請求項4に記載の画像形成方法。
  6. ンクジェット記録方法を用いて画像を形成する請求項4または5に記載の画像形成方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法により形成されていることを特徴とする記録画像。
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