JP4766296B2 - フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、温和で且つ簡便なフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの製造方法に関する。
従来、反射防止膜等の光学材料として、屈折率を低下させる等の光学特性と架橋反応によって三次元構造を形成し力学特性を発現させるために、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの単独使用、或いはこれを含む硬化性組成物を用いることは有用であり、種々の該化合物、その製造方法及びそれを含有する組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、前記特許文献1記載のフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートは、その製造方法としてポリオールとパーフルオロアルキルカルボン酸及び(メタ)アクリル酸との縮合反応を利用するため、合成触媒として硫酸等の強酸を使用しなければならず、また該縮合反応が平衡反応であることから合成反応を円滑に進行させるために系中に副生する水を除外する必要があり、その結果85℃以上の高温に加熱する為、反応条件が過酷になるばかりでなく、使用できる設備に制約がある等の問題がある。
特開平9−157326号公報(第3頁)
この様な状況に鑑み、本発明の課題は、より温和で且つ簡便なフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、特定の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、特定のフッ素化アルキル基を有する化合物とを用いてマイケル付加反応によりフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートを製造する方法が、これらの問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a1)と、フッ素化アルキル基を有する化合物(a2)とを用いてマイケル付加反応を経由してフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートを製造する方法であって、前記化合物(a1)が下記(a1−1)、(a1−2)、(a1−3)又は(a1−4)の化合物であり、前記化合物(a2)が下記一般式(1)又は(2)で表される化合物であることを特徴とするフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの製造方法を提供するものである。
(a1−1):下記一般式(3)で表される化合物
Figure 0004766296
〔式中、R’は炭素数1〜4のアルキル基、CH =CHCO CH −、CH =C(CH )CO CH −、又は下記一般式(4)で表される基であり、R は(メタ)アクリロイル基であり、R は水素原子であり、rは2又は3であり、sは0又は1であって且つr+s=3である。〕
Figure 0004766296
(式中、R は(メタ)アクリロイル基であり、R は水素原子であり、tは0〜3の整数であり、uは0〜3の整数であって且つt+u=3である。)
(a1−2):2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレート(x1)とジイソシアネート化合物(x2)との付加反応で得られるウレタン(メタ)アクリレート
(a1−3):シアヌレート環含有トリ(メタ)アクリレート
(a1−4):リン酸トリ(メタ)アクリレート

Rf(CH ZH (1)
〔式中、mは0〜2の整数であり、Rfは−C 2n+1 (nは4、6又は8である。)であり、Zは水素原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を有する窒素原子、酸素原子、硫黄原子、又は−SO −NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基である。)である。〕
Figure 0004766296
〔式中、Yは酸素原子、又は硫黄原子であり、pとqは同一でも異なっていても良い1〜4の整数であり、RfとRf は同一でも異なっていても良い−C 2n+1 (nは4、6又は8である。)である。〕
本発明によれば、光学材料用、コーティング材料用等に好適に用いることのできるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートを、温和な条件で簡便に製造する方法を提供することができる。この製造方法は、市販若しくは製造可能な多官能(メタ)アクリレートを原料として用いることができ、且つマイケル付加反応を応用するものであるから副生する成分がなく化学量論的に反応が進行し、所望のフッ素原子含有率を有するフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートが得られるものであり、工業的応用価値が高い。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基とメタクリロイル基とを総称するものである。また、フッ素化アルキル基は、アルキル基中の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたもの(パーフルオロアルキル基)と、アルキル基中の一部の水素原子がフッ素原子で置換されたもの(例えば、HCFCFCFCF−等)との総称である。尚、該フッ素化アルキル基中に酸素原子を含むもの(例えば、CF−(OCFCF−等)も本定義中に含めるものとする。
本発明の製造方法は、(メタ)アクリロイル基に対するマイケル付加反応を利用するものであり、具体的には、2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する化合物(a1)に対するフッ素化アルキル基を有する化合物(a2)とのマイケル付加反応を利用したものである。該反応は付加反応であるため、反応により副生する化合物はなく、後述する反応条件も温和な条件下で進行させることが可能である。
本発明に用いる2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a1)としては、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有している化合物であり、原料の工業的入手が容易であり、且つ温和な反応条件を選択できる等の観点から、下記(a1−1)、(a1−2)、(a1−3)又は(a1−4)の化合物である。
(a1−1):下記一般式(3)で表される化合物
Figure 0004766296
〔式中、R’は炭素数1〜4のアルキル基、CH =CHCO CH −、CH =C(CH )CO CH −、又は下記一般式(4)で表される基であり、R は(メタ)アクリロイル基であり、R は水素原子であり、rは2又は3であり、sは0又は1であって且つr+s=3である。〕
Figure 0004766296
(式中、R は(メタ)アクリロイル基であり、R は水素原子であり、tは0〜3の整数であり、uは0〜3の整数であって且つt+u=3である。)
(a1−2):2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレート(x1)とジイソシアネート化合物(x2)との付加反応で得られるウレタン(メタ)アクリレート
(a1−3):シアヌレート環含有トリ(メタ)アクリレート
(a1−4):リン酸トリ(メタ)アクリレート
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a1)としては、具体的には以下の化合物が挙げられる。
3官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(例えば、第一工業製薬株式会社製ニューフロンティアPET−3等)、EO変性リン酸トリアクリレート(例えば、大阪有機化学株式会社製ビスコート3A)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMTPA)(例えば、第一工業製薬株式会社製ニューフロンティアTMTP等)、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(例えば、日立化成株式会社製ファンクリルFA−731A等)等が挙げられる。
4官能の(メタ)アクリレートしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETA)(例えば、新中村化学株式会社製NKエステルA−TMMT等)等が挙げられる。
5官能または6官能(メタ)アクリレートしては、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート(例えば、化薬サートマー株式会社製SR−399E等)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(例えば、大日本インキ化学工業株式会社製DAP−600等)、ジペンタエリスリトールペンタおよびヘキサアクリレートベース・多官能モノマー混合物(例えば、大日本インキ化学工業株式会社製LUMICURE DPA−620等)等が挙げられる。
れらは単独での使用、或いは(メタ)アクリロイル基数が異なる複数の化合物を混合して用いても、更に、構造も異なる複数の化合物を混合して用いても良い。また、一般に市販入手可能な前記化合物(a1)としては、主成分となる目的化合物に対して(メタ)アクリロイル基数の異なる化合物の混合物であることが多い。使用に際しては、各種クロマトグラフィー、抽出等の精製方法で目的とする(メタ)アクリロイル基数の化合物を取り出して用いてもよいが、混合物のまま用いてもよい。
また、本発明で用いる前記化合物(a1)としては、ウレタン(メタ)アクリレート(a1−2)を使用することも可能である。前記ウレタン(メタ)アクリレート(a1−2)の製造方法としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレート(x1)とイソシアネート化合物(x2)の付加反応等により得ることが可能である。
前記反応は、無触媒で行うことも可能であるが、反応効率等の観点からウレタン化触媒等の反応助剤等も使用できる。前記ウレタン化触媒としては、例えば、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジブチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられ、原料として用いる水酸基含有(メタ)アクリレート(x1)とイソシアネート化合物(x2)との総重量に対して、0.01〜10重量%用いるのが好ましい。
前記水酸基含有(メタ)アクリレート(x1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート(例えば、日本油脂株式会社製ブレンマーGAM等)等が挙げられる。
前記イソシアネート化合物(x2)としては、芳香族イソシアネート化合物、脂肪族イソシアネート化合物、脂環式イソシアネート化合物の何れも用いることは可能であり、例えば、トルエンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、アダマンチルジイソシアネート等が挙げられ、得られる硬化物のガラス転移温度の高さ、硬化物の耐擦傷性などの観点から、脂環構造を有するものであることが好ましく、例えばノルボルナンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、アダマンチルジイソシアネートを用いることが好ましい。即ち、ウレタン(メタ)アクリレート(a1−2)としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレート(x1)と脂環構造を有するイソシアネート化合物(x2)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。尚、ウレタン(メタ)アクリレート(a1−2)にマイケル付加によってフッ素化アルキル基を導入して得られる化合物は、前記化合物(a1−1)として水酸基を有するものを使用し、これにマイケル付加反応によってフッ素化アルキル基を導入した後、イソシアネート化合物と反応させることによっても合成することが可能であり、反応順序としては特に制限されるものではない。
次に、フッ素化アルキル基と活性水素とを有する化合物(a2)について説明する。
フッ素化アルキル基としてはパーフルオロアルキル基であることが効果的にフッ素原子由来の性能を発現できる点から好ましいものである。なお、パーフルオロアルキル基以外のフッ素化アルキル基を用いた場合は、必要に応じて配合されるその他の成分との相溶性が向上し、ひいては硬化物の透光性等が向上する効果を有するものであり、又、硬化物の柔軟強靭性や密着性が求められる用途等に用いる際に効果を有するものであり、必要とされる性能のレベルや用途等によってフッ素化アルキル基の構造や種類を選択することが好ましい。
前記化合物(a2)としては工業的入手が容易であり、且つ温和な反応条件を選択できる等の観点から、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物である。
Rf(CHZH (1)
〔式中、mは0〜の整数であり、Rfは−C2n+1(nは4、6又は8である。)であり、Zは水素原子若しくは炭素数1〜のアルキル基を有する窒素原子、酸素原子、硫黄原子、又は−SO−NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜のアルキル基である。)である。〕
Figure 0004766296
〔式中、Yは酸素原子、又は硫黄原子であり、pとqは同一でも異なっていても良い1〜4の整数であり、RfとRfは同一でも異なっていても良い−C2n+1(nは4、6又は8である。)である。〕
前記一般式(1)又は前記一般式(2)で表わされる化合物を用いて製造したフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートは、応用的な観点、即ち、光硬化性組成物に応用した場合に必要に応じて併用するその他の成分との相溶性、得られる硬化物の透明性等とフッ素原子に由来する表面特性、光学特性の両立に対しても有利である。
前記一般式(1)で表わされる化合物としては、例えば以下の化合物が挙げられ、これらは単独でも、2種以上の混合物として使用しても良い。
Figure 0004766296
また、前記一般式(2)で表される化合物の製造方法としては、例えば、2−ヒドロキシコハク酸(以下、リンゴ酸と記す。)、2−メルカプトコハク酸(以下、チオリンゴ酸と記す。)にフッ素化アルキル基含有アルコールまたはフッ素化アルキル基含有メルカプタンを反応させてジエステル体とする方法が挙げられ、具体的には下記の化合物が挙げられる。
Figure 0004766296
前記化合物(a1)と前記化合物(a2)との仕込み比としては、得られる光硬化性組成物の使用用途、目的とする物性により適宜調整されるものであり、マイケル付加反応後に(メタ)アクリロイル基が1個以上残存する仕込み比であれば、なんら制限されるものではない。具体的には得られる硬化物の表面特性、光学特性等のフッ素原子由来の効果を効率よく発現するため、前記化合物(a1)1モルに対して、通常前記化合物(a2)を[0.01〜(k−1)〔kは前記化合物(a1)1分子中の平均(メタ)アクリロイル基数〕]モルで使用し、[0.05〜(k−1)]モルで使用することが好ましく、[0.1〜(k−1)]モルで使用することがより好ましい。
前記化合物(a1)と前記化合物(a2)との反応は、通常のマイケル付加反応の方法に従えば良く、フッ素原子を有することによる特別の配慮は特に必要ではなく、無溶媒でも溶媒存在下でも製造できる。溶媒を使用する場合には、前記化合物(a1)及び前記化合物(a2)の溶解性、沸点、使用する設備等を考慮し適宜、選択されるものであるが、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン(以下、MEKと略記する。)、メチルイソブチルケトン(以下、MIBKと略記する。)等のケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族系炭化水素類等が挙げられ、単独でも2種以上の溶媒を混合して使用しても良い。これらの中でもエステル類、芳香族系炭化水素類、ケトン類、アルコール類、エーテル類、ジメチルホルムアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を用いることが好ましく、エステル類、ケトン類、アルコール類、エーテル類を用いることが特に好ましい。
さらに、用いる化合物(a1)及び化合物(a2)によっては、熱も反応活性化エネルギー源として単独使用または併用使用することが可能である。反応温度としては通常、0℃〜還流温度であり、好ましくは20〜100℃、特に好ましくは20〜70℃である。反応時、溶媒などを使用した場合、溶質濃度としては通常2〜90重量%であり、好ましくは20〜80重量%である。反応資材の投入順序としては特に制限されない。このようにして得られた生成物は、抽出などによる洗浄、およびカラムクロマトグラフィー等で精製して使用することも可能であるが、そのまま使用することも可能である。特に(メタ)アクリロイル基数の多い化合物(a1)を用いた場合には、前記化合物(a2)が付加する場所を制御することは通常困難であり、付加した場所が異なる種々の化合物からなる混合物であるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートが得られるが、この場合においても、単離・精製によって単一物質を取り出す必要はなく、マイケル付加反応の位置が異なる種々の化合物からなる混合物として使用することが可能である。
以上の如く、前記化合物(a1)と、前記化合物(a2)とのマイケル付加反応を経由することで、強酸触媒などを必要とした縮合反応を経ることなく、より簡便且つ穏和な条件下でフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートを製造できる。また、現在市販品として入手が容易である、或いは合成が容易である様々な多官能(メタ)アクリレートを出発原料として使用することが可能であるため、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートを含有する光硬化性組成物の使用目的、用途また要求特性に対して、構造或いは1分子中のフッ素原子含有率や(メタ)アクリロイル基数を適宜調整するといった変更が容易であり、より有効な製造方法といえる。
前記手法によって得られるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの具体例としては、下記の化合物が挙げられる。尚、下記具体例はいずれもアクリレートの場合を示したものであり、式中のアクリロイル基は何れもメタクリロイル基に変更可能である。更に、下記具体例は原料として用いる(メタ)アクリレートとしてアクリレートを用いた場合に精製する化合物であり、カルボニル炭素に結合するメチレン基中の水素原子の1つは何れもメチル基に変更可能である。
Figure 0004766296
Figure 0004766296
Figure 0004766296
Figure 0004766296
このようにして得られるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの使用方法、用途としては、特に制限はない。例えば該アクリレートを単独、又は他の化合物を併用し、硬化性組成物として利用できる。該アクリレートを単独で重合硬化した場合、低屈折率等の光学特性を有する硬化物を得ることができる。また使用する用途、目的、要求性能等に応じて、他の化合物を配合した硬化性組成物を重合硬化した場合、得られる硬化物の屈折率低下に由来する反射防止膜などの光学材料への応用が期待できる。また、パーフルオロアルキル基の高い撥水撥油性を利用した防汚コーティング剤等への応用も可能である。このような硬化性組成物を設計する場合、得られる硬化物のガラス転移点、強度、塗膜硬度等の力学特性と経済性の観点から、配合されるその他の化合物としては、例えば、非フッ素(メタ)アクリレート、非フッ素多官能モノマー、他の含フッ素(メタ)アクリレート、フッ素系重合体等を挙げることができる。
本発明で得られるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレート又はこれを含む硬化性組成物は、その硬化物の使用目的に合致した形で、塗布あるいは含浸させた後、光、電子線、放射線などの活性エネルギー線を照射することにより、重合硬化させ、所望の硬化物を形成することができる。又、場合によっては、熱もエネルギー源として単独使用または併用使用することが可能である。
光により重合させる場合には、光重合開始剤をフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレート又はこれを含む硬化性組成物に対して、0.01〜10重量%添加することが好ましく、より好ましくは0.1〜7重量%添加する。電子線又は放射線にて重合硬化する場合には、特に重合開始剤等の添加は要しない。
また、エネルギー源として熱を利用する場合、無触媒又はアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾインパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、ナフテン酸コバルトなどの重合開始剤の存在下にて、例えば、80〜200℃で重合硬化することができる。
一方、活性エネルギー線により重合硬化する場合、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀ランプ、中圧または高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光を光源とする紫外線、または走査型、またはカーテン型電子加速器による電線などを使用することができる。また紫外線硬化時の酸素障害等を回避する等の点で、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射することも可能である。
重合硬化における作業性、生産性、そして経済性、さらには硬化物の性能の観点から、紫外線、電子線、放射線のいずれかによって硬化性組成物を硬化することが好ましい。この中でも、紫外線によって重合硬化する方法が最も簡便かつ経済的である。
このようにして得られる硬化物は、低屈折率等の光学特性、或いは高い撥水撥油性等の表面特性を有する。しかも、前記特許文献1に提案されている(メタ)アクリレートを用いて得られる硬化物と比較した場合に、硬化物の長期の性能維持の面でも優れたものとなる。これは、前記特許文献1に提案されている(メタ)アクリレートが、パーフルオロアルキル基が直接エステル結合中のカルボニル炭素に結合している構造上、該炭素原子の電気密度低下を招くことになり、加水分解し易いためと考えられる。本発明で製造できるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートはパーフルオロアルキル基とカルボニル炭素との間にアルキレン鎖等が存在することになるため、該(メタ)アクリレートの保存安定性や得られる硬化物の耐加水分解性に優れるものであり、工業的に有用である。
次に本発明をより詳細に説明するために、実施例を掲げるが、これらの実施例によって本発明が何ら限定されるものではないことは勿論である。
実施例1 フッ素化アルキル基含有メタクリレートの合成 平均付加官能基数1
200ml反応フラスコにトリメチロールプロパントリメタクリレート(新中村化学株式会社製NKエステルTMTP)67.0g(0.20モル)、パーフルオロブチルエチルメルカプタン56.0g(0.20モル)を投入し、撹拌下、トリエチルアミン2gを徐々に加えた。反応温度は35℃まで上昇した。加え終わった後、さらに50℃で3時間撹拌した。撹拌終了後、ウォータバス温度50℃以下で、酸素を吹き込みながら、トリエチルアミンを減圧留去した後、さらに真空ポンプで乾燥することで、前記構造式()でアクリロイル基がメタクリロイル基であり、カルボニル炭素に隣接する炭素原子上にメチル基を有する構造であるフッ素化アルキル基含有メタクリレート120.0gを得た。生成物のH−NMRスペクトルのピーク及び積分値は、合成を支持するものであった。
H−NMR:
δ
0.87(t,J=7.0Hz,3H),
1.25(d,J=7.2Hz,3H),
1.31−1.60(m,2H),
2.22−2.52(m,1H),
2.43−3.00(m,6H),
4.20−4.40(m,6H),
5.85(d,J=10.2Hz,2H),
6.1(dd,J=10.2,17.3Hz,2H),
6.45(d,J=17.3Hz,2H)
実施例2 フッ素化アルキル基含有アクリレートの合成 平均付加官能基数1
200ml反応フラスコにペンタエリスリトールトリアクリレート(大日本インキ化学工業株式会社製LUMICURE PEA−300)59.7g(0.20モル)、N−プロピル−パーフルオロオクチルエチルアミン101g(0.20モル)を投入し、湯浴上で撹拌、均一とした。この中にトリエチルアミン2.0gを徐々に加えた。加え終わった後、さらに50℃で3時間撹拌した。反応終了後、50℃以下の条件でエバポレーターを用いて、トリエチルアミンを減圧留去し、さらに真空ポンプで乾燥することで、前記構造式(ii)で示されるフッ素化アルキル基含有アクリレート160.0gを得た。生成物のH−NMRスペクトルのピーク及び積分値は、合成を支持するものであった。
H−NMR:
δ
2.20−2.50(m,2H),
2.50−2.90(m,6H),
3.30−3.60(m,2H),
4.10−4.30(m,6H),
5.86(d,J=10.3Hz,2H),
6.10(dd,J=10.3,17.3Hz,2H),
6.40(d,J=17.3Hz,2H)
実施例3 フッ素化アルキル基含有アクリレートの合成 平均付加官能基数2
200ml反応フラスコにジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート(化薬サートマー株式会社製SR−399E)26.2g(0.05モル)、パーフルオロヘキシルエチルメルカプタン19.1g(0.05モル)およびパーフルオロオクチルエチルメルカプタン24.1g(0.05モル)を投入し、撹拌下、トリエチルアミン1.0gを徐々に加えた。投入後、さらに50℃で3時間撹拌した。次にエバポレーター(バス温50℃以下)で減圧下、トリエチルアミンを留去することで前記構造式(vi)で示されるフッ素化アルキル基含有アクリレート69.4gを得た。生成物のH−NMRスペクトルのピーク及び積分値は、合成を支持するものであった。
H−NMR:
δ
2.20−2.50(m,4H),
2.50−2.90(m,12H),
3.30−3.60(m,2H),
3.60−3.80(m,4H),
4.10−4.30(m,10H),
5.86(d,J=10.3Hz,6H),
6.10(dd,J=10.3,17.3Hz,6H),
6.40(d,J=17.3Hz,6H)
実施例4 フッ素化アルキル基含有アクリレートの合成 平均付加官能基数1
メルカプトコハク酸ジエステルの合成
攪拌装置、Dean−starkトラップを付した500mlのフラスコにパーフルオロヘキシルエチルメルカプタン 150.0g、チオリンゴ酸 30.0g、濃硫酸1.5g、トルエン200mlを仕込み、理論量の水分(7.2g)が除去できるまで加熱還流を行った。60℃まで冷却後、消石灰20gを加え同温度で30分間攪拌した。濾別後、トルエンを減圧留去することで黄色透明の粘性液体としてチオリンゴ酸ジ−(パーフルオロへキシルエチルエステル)168.0gを得た。
フッ素化アルキル基含有アクリレートの合成
200ml反応フラスコにペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成株式会社製アロニックスM−450)17.6g(0.05モル)、チオリンゴ酸ジ−(パーフルオロへキシルエチルエステル)43.7g(0.05モル)、酢酸エチル10gを投入し、50℃で撹拌下、トリエチルアミン1.0gを徐々に加えた。加え終わった後、さらに50℃で3時間撹拌した。反応終了後50℃以下の条件で、酢酸エチル、トリエチルアミンを減圧留去した後、さらに真空ポンプで乾燥することで、前記構造式()で示されるフッ素化アルキル基含有アクリレート25.0gを得た。生成物のH−NMRスペクトルのピーク及び積分値は、合成を支持するものであった。
H−NMR:
δ
2.05−2.20(m、2H),
2.30−2.90(m,12H),
3.90−4.30(m、9H),
5.80(d,J=10.2Hz,3H),
6.0(dd,J=10.2,17.3Hz,3H),
6.45(d,J=17.3Hz,3H)
実施例5 含フッ素ウレタンアクリレートの合成 平均付加官能基数2
500mlの反応フラスコ中、ヘキサメチレンジイソシアナート16.8g(0.1モル)のMIBK100ml溶液に、エアーバブリングを行いながらペンタエリスリトールトリアクリレート59.6g(0.20モル)のMIBK50ml溶液を25℃で滴下した。滴下終了後、ジブチル錫ジラウレート0.3gを加え更に70℃で4時間加熱攪拌を行った。反応終了後、反応溶液を5%塩酸100mlで洗浄した。有機層を分取した後、40℃以下で溶媒を減圧留去することで無色透明粘調液体のウレタンアクリレート74.8gを得た。
200ml反応フラスコに、ウレタンアクリレート37.3g(0.05モル)、N−プロピル−パーフルオロブタンスルホニルアミド34.0g(0.1モル)、MIBK60gを投入し均一とした。この混合溶液に25℃でトリエチルアミン1.0gを徐々に加えた。加え終わった後、さらに50℃で3時間撹拌した。反応終了後、50℃以下の条件でエバポレーターを用いて、トリエチルアミンを減圧留去し、さらに真空ポンプで乾燥することで、前記構造式(xi)で示される含フッ素ウレタンアクリレートを得た。生成物のH−NMRスペクトルのピーク及び積分値は、合成を支持するものであった。
H−NMR:
δ
0.95(t,J=7.3Hz,6H),
1.30−1.80(m,12H),
3.25(t,J=7.0Hz,4H)
3.40−3.90(m,8H),
4.00−4.50(m,20H),
4.90(brs,2H),
5.85(d,J=10.2Hz,2H),
6.0(dd,J=10.2,17.3Hz,2H),
6.40(d,J=17.3Hz,2H)
実施例6 フッ素化アルキル基含有ウレタンアクリレートの合成 平均付加官能基数3
500mlの反応フラスコ中、イソホロンジイソシアナート22.2g(0.1モル)のMIBK100ml溶液に、エアーバブリングを行いながらペンタエリスリトールトリアクリレート59.6g(0.20モル)のMIBK50ml溶液を25℃で滴下した。滴下終了後、ジブチル錫ジラウレート0.3gを加え更に70℃で4時間加熱攪拌を行った。反応終了後、反応溶液を5%塩酸100mlで洗浄した。有機層を分取した後、40℃以下で溶媒を減圧留去することで無色透明粘調液体のウレタンアクリレート80.5gを得た。
200ml反応フラスコに、調製したウレタンアクリレート40.8g(0.05モル)、パーフルオロオクチルエチルメルカプタン71.9g(0.15モル)、MIBK60gを投入し均一とした。この混合溶液に25℃でトリエチルアミン1.0gを徐々に加えた。加え終わった後、さらに50℃で3時間撹拌した。反応終了後、50℃以下の条件でエバポレーターを用いて、トリエチルアミンを減圧留去し、さらに真空ポンプで乾燥することで、前記構造式(xiv)で示されるフッ素化アルキル基含有ウレタンアクリレートを得た。生成物のH−NMRスペクトルのピーク及び積分値は、合成を支持するものであった。
H−NMR:
δ
0.80−1.20(m,9H),
1.30−1.50(m,6H),
2.0−3.0(m,24H),
3.15−3.55(m,16H),
5.5(brs,2H),
5.85(d,J=10.2Hz,3H),
6.1(dd,J=10.2,17.3Hz,3H),
6.35(d,J=17.3Hz,3H)
実施例7 フッ素化アルキル基含有ウレタンアクリレートの合成 平均付加官能基数4
200ml反応フラスコにジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート(化薬サートマー株式会社製SR−399E)15.7g(0.03モル)、パーフルオロオクチルエチルメルカプタン28.8g(0.06モル)を投入し、撹拌下、トリエチルアミン1.0gを徐々に加えた。投入後、さらに50℃で3時間撹拌した。次にエバポレーター(バス温50℃以下)で減圧下、トリエチルアミンを留去することで前記構造式()で示されるフッ素化アルキル基含有アクリレート69.4gを得た。
500mlの反応フラスコ中、水添4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート7.86g(0.03モル)、MIBK100g混合溶液に、前記で得たフッ素化アルキル基含有アクリレート()88.0g(0.06モル)のMIBK50ml溶液を25℃で滴下した。滴下終了後、ジブチル錫ジラウレート0.3gを加え更に55℃で4時間加熱攪拌を行った。反応終了後、反応溶液を5%塩酸100mlで洗浄した。有機層を分取した後、40℃以下で溶媒を減圧留去することで前記構造式(xv)で示されるロウ状のフッ素化アルキル基含有ウレタンアクリレート91.4gを得た。生成物のH−NMRでのビニルプロトン(−OCOCH=CH)とエーテル結合炭素(C−CH−O−CH−C)の積分比、及びFT−IRスペクトルより目的物の生成を確認した。
H−NMR:
δ
ビニル基水素
5.85(d,J=10.2Hz,6H),
6.1(dd,J=10.2,17.3Hz,6H),
6.35(d,J=17.3Hz,6H)
エーテル結合炭素上水素
3.20−3.45(m、8H)
FT−IR(cm−1):3370、1730、1520、1200
実施例8 フッ素化アルキル基含有アクリレートの合成 平均付加官能基数1
200ml反応フラスコにトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(東亜合成株式会社製アロニックスM−315)21.2g(0.05モル)、トリエチルアミン1.0g、酢酸エチル15g溶液に、室温でパーフルオロヘキシルエチルメルカプタン19.0g(0.05モル)を、撹拌しながら滴下した(反応温度は35℃まで上昇した)。投入後、さらに50℃で3時間撹拌し、50℃以下で減圧下、酢酸エチル、トリエチルアミンを留去することで前記構造式(xvi)で示されるフッ素化アルキル基含有アクリレート39.4gを得た。生成物のH−NMRスペクトルのピーク及び積分値は、合成を支持するものであった。
H−NMR:
δ
2.22−2.52(m,2H),
2.43−3.00(m,6H),
4.25−4.40(m,6H),
5.80(d,J=10.0Hz,2H),
6.05(dd,J=10.0,17.2Hz,2H),
6.32(d,J=17.2Hz,2H)
実施例9 フッ素化アルキル基含有アクリレートの合成 平均付加官能基数1
実施例8においてトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(東亜合成株式会社製アロニックスM−315)21.2g(0.05モル)の代わりにEO変性リン酸トリアクリレート15.1g(0.05モル)を、パーフルオロヘキシルエチルメルカプタン19.0g(0.05モル)の代わりにパーフルオロオクチルエチルメルカプタン24.0g(0.05モル)を用いた以外は実施例8と同様にして、前記構造式(xvii)で示されるフッ素化アルキル基含有アクリレート40.0gを得た。生成物のH−NMRスペクトルのピーク及び積分値は、合成を支持するものであった。
H−NMR:
δ
2.30−2.52(m,2H),
2.43−3.00(m,6H),
4.10−4.30(m,6H),
4.30−4.45(m,6H),
5.82(d,J=10.0Hz,2H),
6.05(dd,J=10.0,17.2Hz,2H),
6.30(d,J=17.2Hz,2H),

Claims (2)

  1. 2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a1)と、フッ素化アルキル基を有する化合物(a2)とを用いてマイケル付加反応を経由してフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートを製造する方法であって、前記化合物(a1)が下記(a1−1)、(a1−2)、(a1−3)又は(a1−4)の化合物であり、前記化合物(a2)が下記一般式(1)又は(2)で表される化合物であることを特徴とするフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの製造方法。
    (a1−1):下記一般式(3)で表される化合物
    Figure 0004766296
    〔式中、R’は炭素数1〜4のアルキル基、CH =CHCO CH −、CH =C(CH )CO CH −、又は下記一般式(4)で表される基であり、R は(メタ)アクリロイル基であり、R は水素原子であり、rは2又は3であり、sは0又は1であって且つr+s=3である。〕
    Figure 0004766296
    (式中、R は(メタ)アクリロイル基であり、R は水素原子であり、tは0〜3の整数であり、uは0〜3の整数であって且つt+u=3である。)
    (a1−2):2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレート(x1)とジイソシアネート化合物(x2)との付加反応で得られるウレタン(メタ)アクリレート
    (a1−3):シアヌレート環含有トリ(メタ)アクリレート
    (a1−4):リン酸トリ(メタ)アクリレート

    Rf(CH ZH (1)
    〔式中、mは0〜2の整数であり、Rfは−C 2n+1 (nは4、6又は8である。)であり、Zは水素原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を有する窒素原子、酸素原子、硫黄原子、又は−SO −NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基である。)である。〕
    Figure 0004766296
    〔式中、Yは酸素原子、又は硫黄原子であり、pとqは同一でも異なっていても良い1〜4の整数であり、RfとRf は同一でも異なっていても良い−C 2n+1 (nは4、6又は8である。)である。〕
  2. 下記一般式(3)で表される化合物(a1−1)のうち水酸基を有するものを使用し、これに下記一般式(1)又は(2)で表される化合物(a2)を用いて、マイケル付加反応によってフッ素化アルキル基を導入した後、ジイソシアネート化合物(x2)を反応させることを特徴とするフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリレートの製造方法。
    Figure 0004766296
    〔式中、R’は炭素数1〜4のアルキル基、CH =CHCO CH −、CH =C(CH )CO CH −、又は下記一般式(4)で表される基であり、R は(メタ)アクリロイル基であり、R は水素原子であり、rは2又は3であり、sは0又は1であって且つr+s=3である。〕
    Figure 0004766296
    (式中、R は(メタ)アクリロイル基であり、R は水素原子であり、tは0〜3の整数であり、uは0〜3の整数であって且つt+u=3である。)

    Rf(CH ZH (1)
    〔式中、mは0〜2の整数であり、Rfは−C 2n+1 (nは4、6又は8である。)であり、Zは水素原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を有する窒素原子、酸素原子、硫黄原子、又は−SO −NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基である。)である。〕
    Figure 0004766296
    〔式中、Yは酸素原子、又は硫黄原子であり、pとqは同一でも異なっていても良い1〜4の整数であり、RfとRf は同一でも異なっていても良い−C 2n+1 (nは4、6又は8である。)である。〕
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