JPH1135640A - ウレタンメタアクリレート含有組成物 - Google Patents

ウレタンメタアクリレート含有組成物

Info

Publication number
JPH1135640A
JPH1135640A JP19602697A JP19602697A JPH1135640A JP H1135640 A JPH1135640 A JP H1135640A JP 19602697 A JP19602697 A JP 19602697A JP 19602697 A JP19602697 A JP 19602697A JP H1135640 A JPH1135640 A JP H1135640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
polyol
urethane methacrylate
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19602697A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazufumi Kai
和史 甲斐
Masaya Eto
昌哉 江藤
Hiroshi Uchida
博 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP19602697A priority Critical patent/JPH1135640A/ja
Publication of JPH1135640A publication Critical patent/JPH1135640A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のウレタン(メタ)アクリレートに比べ
て、硬化性を損なうことなく、表面硬度が極めて高い硬
化物を与えるウレタンメタアクリレート含有組成物を開
発する。 【解決手段】 下記の(A)、(B)、(C)を構成成
分とするウレタンメタアクリレート含有組成物により、
上記課題を達成できる。 (A)下記一般式(1)で表されるウレタンメタアクリ
レート 50〜95重量% (CH2=CR1 −COO )a-X-(O −CONH(R2O)m-OC-C(CH3)=CH2b (1) (式中、Xは(a+b)個の水酸基を有するポリオール
から水酸基を除いた有機残基、R1は水素原子またはメチ
ル基、R2は炭素数2〜4のアルキレン基、a、bは1〜
11の整数かつ3≦a+b≦12、m は0または1を表
す) (B)上記(A)以外の多官能(メタ)アクリレート
5〜50重量% (C)上記(B)以外の重合性エチレン性不飽和モノマ
ー 0〜30重量%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化性に優れた新
規なウレタンメタアクリレート化合物を含有する組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性および光硬化性樹脂は、作業の
効率化や生産性向上の観点から硬化速度の速いアクリル
酸エステルやメタクリル酸エステルを主成分とする系が
よく使用されている。特に、硬化樹脂の重合度を上げ、
硬化樹脂の表面硬度を上げるためには、二官能以上の多
官能アクリル酸およびメタクリル酸エステルを使用する
方法がとられている。しかし、これらの多官能アクリル
酸エステルは、ラジカル重合の場合、空気阻害を受け
て、空気に触れた部分は未硬化になり、べたつきが残る
ことや、コーティングや塗料用途では、基盤との接着性
が不十分であるなどの欠点がある。
【0003】一方、ウレタン(メタ)アクリレートは、
硬化性が優れており、熱、紫外線、ラジカル重合開始剤
の存在下で容易に単独または、他の不飽和含有化合物と
共重合し、その硬化物は接着性が優れている。また、ウ
レタン基を有するアクリレートは、比較的空気阻害によ
る影響が少なく、硬化物はべたつきが少ない。特に、二
官能以上のウレタン(メタ)アクリレートは、硬化性が
よい。しかし、分子あたりのウレタン基の数が増加する
と、硬化性や接着性は向上するが、逆に耐熱性や耐水性
が低下するなどの欠点がある。さらに、アクリル基だけ
を有するウレタンアクリレートの場合は、重合性は優れ
るが、硬化物の耐熱性や機械強度が低下する傾向があ
る。
【0004】特公昭63-107954 では、アクリル/メタア
クリル酸混成エステルとして、アクリル基とメタアクリ
ル基を有するウレタン化合物が記載されている。このウ
レタンメタアクリレートは、硬化性がよく、得られた硬
化物は、強度が向上するが、アクリルとメタアクリルの
二官能であるため、硬化物は、十分な分子量まで上がら
ず、表面硬度が低い欠点がある。また、特公平4-53809
では、不飽和エステルウレタンと(メタ)アクリル酸ア
ルキルからなる成形材料用熱硬化性液状樹脂組成物が記
載されている。この場合は、三官能もしくは四官能の不
飽和エステルウレタンを使用しているため、硬化物は、
分子量が上がるが、ここで添加されている(メタ)アク
リル酸アルキルは不飽和エステルウレタンの反応希釈剤
とされており、メチルメタアクリレート等の単官能のも
のが挙げられている。しかし、単官能の(メタ)アクリ
ル酸アルキルではコーティング用途のような紫外線硬化
では、硬化が遅く、表面にべたつきが出るなどの問題が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、硬化性を
損なうことなく、表面硬度が優れたウレタンメタアクリ
レート樹脂を開発するためのウレタンメタアクリレート
含有組成物を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、ある特定の構造を有するウレタンメタア
クリレートと多官能アクリレートの組成物が、硬化性に
優れ、表面硬度が極めて高いことを見出した。すなわ
ち、本発明は以下の各項からなる。 1)下記の(A)、(B)、(C)を構成成分とするウ
レタンメタアクリレート含有組成物。 (A)下記一般式(1)で表されるウレタンメタアクリ
レート 50〜95重量% (CH2=CR1 −COO )a-X-(O −CONH(R2O)m-OC-C(CH3)=CH2b (1) (式中、Xは(a+b)個の水酸基を有するポリオール
から水酸基を除いた有機残基、R1は水素原子またはメチ
ル基、R2は炭素数2〜4のアルキレン基、a、bは1〜
11の整数かつ3≦a+b≦12、m は0または1を表
す) (B)上記(A)以外の多官能(メタ)アクリレート
5〜50重量% (C)上記(B)以外の重合性エチレン性不飽和モノマ
ー 0〜30重量% 2)上記(B)の多官能(メタ)アクリレートがトリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレートおよび/ま
たは、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
トである上記1)記載のウレタンメタアクリレート含有
組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明をより詳細に説明す
る。本発明の前記一般式(1)のウレタンメタアクリレ
ートは、例えば、ポリオールと(メタ)アクリル酸また
はその誘導体から水酸基を含んだポリオール(メタ)ア
クリレートを合成し、該ポリオール(メタ)アクリレー
トと、イソシアネート基を含んだメタクリル酸誘導体を
付加反応させることで得られる。水酸基を含んだポリオ
ール(メタ)アクリレートの合成法は、例えば、ポリオ
ールと(メタ)アクリル酸クロライドを脱HCl反応で
縮合、または(メタ)アクリル酸と脱水縮合する方法な
どがある。この反応において、ポリオールの水酸基の一
部を脱HClまたは脱水縮合させ、残りの水酸基を含ん
だポリオール(メタ)アクリレートとする。このポリオ
ール(メタ)アクリレートは(メタ)アクリレートが単
分子または二分子以上含まれるものである。ポリオール
と(メタ)アクリル酸クロライドの反応は、例えばジク
ロロメタンなどの溶媒にポリオールを溶解し、25〜4
0℃の反応温度下、所定量の(メタ)アクリル酸クロラ
イドを滴下し、反応進行に伴い副生するHClを中和処
理しながら合成することで、ポリオール(メタ)アクリ
レートを得ることができる。また、ポリオールと(メ
タ)アクリル酸の反応は、例えばベンゼン溶媒中に所定
量のポリオールと(メタ)アクリル酸を溶解して、触媒
に硫酸などの酸触媒を用い、80℃の反応温度下で、エ
ステル化反応を行い、反応進行に伴い生成する水を反応
系外に除去しながら合成を行うことでポリオール(メ
タ)アクリレートを得ることができる。
【0008】このポリオールは、水酸基を2個以上有す
るものであり、例えば、エチレングリコール、1,2−
プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ノナン
ジオールなどの二価のアルコール、トリメチロールプロ
パン、グリセリンなどの三価のアルコール、ペンタエリ
スリトール、ジトリメチロールプロパンなどの四価のア
ルコール、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなど
の6価のアルコール、グリセリンの縮合物であるポリグ
リセリン(重合度2〜10、水酸基数4〜12)などが
挙げられる。また、ポリオールと反応させる(メタ)ア
クリル酸またはその誘導体としては、アクリル酸クロラ
イドおよびブロマイド、メタクリル酸クロライドおよび
ブロマイド、アクリル酸、メタクリル酸などである。
(メタ)アクリル酸誘導体はアクリルとメタクリルの両
方を混合して反応させても構わない。反応におけるポリ
オールと(メタ)アクリル酸またはその誘導体の混合割
合はポリオールの水酸基の少なくとも1つを残す範囲に
おいて、反応させたいポリオールの水酸基の数に対応し
た(メタ)アクリル酸またはその誘導体の当量を基準と
すればよい。
【0009】上記の反応で得られる水酸基を含んだポリ
オール(メタ)アクリレートの中では、三官能以上のも
のが、架橋度が上げることから好ましく、例えば、グリ
セリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイル
オキシプロピルメタアクリレート、水酸基含有したポリ
グリセリン(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0010】ポリオール(メタ)アクリレートと反応さ
せるイソシアネート基を有するメタクリル酸の誘導体と
しては、具体的には、メタクリロイルイソシアネート、
メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−メタ
クリロイルオキシプロピルイソシアネート、2−メタク
リロイルオキシ−1−メチルエチルイソシアネート、2
−メタクリロイルオキシ−2−メチルエチルイソシアネ
ート等が挙げられる。これらの中で、取り扱い性や化学
的安定性、および工業的入手の観点から考えるとメタク
リロイルオキシエチルイソシアネートが最も好ましい。
これらのポリオール(メタ)アクリレートとイソシアネ
ート含有(メタ)アクリル酸誘導体は、OH基とイソシ
アネート基の比率で、1:0.9〜1.1となるように
反応させることで一般式(1)のウレタン(メタ)アク
リレートは合成できる。この合成の際、ポリオール(メ
タ)アクリレートとイソシアネート含有(メタ)アクリ
ル酸誘導体は、必ずしも一種類である必要はなく、複数
以上のものが使用できる。
【0011】反応は、無溶媒、または適当な溶媒中で、
無触媒または触媒存在下、必要に応じて熱重合禁止剤を
入れ、0℃〜150℃の温度範囲で反応させることによ
り得ることができる。この反応は、無触媒で加熱するだ
けでも行うことができるが、熱重合を避けるために低温
で触媒を併用することもできる。ここで用いられる触媒
とは、高級脂肪酸の金属塩であるラウリル酸ジブチル
錫、またはオクタン酸錫(II)、第三級アミノ基を有す
る化合物のピリジン、メチルピリジン、N,N−ジメチ
ルピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミンなどで、
触媒の使用量は、反応液全量を基準として0.01〜
1.5重量%である。また、熱重合禁止剤としては、4
−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノール、2−t−ブチルハイドロキノン、2
−t−ブチルハイドロキノンモノメチルエーテル等のフ
ェノール系重合禁止剤やフェノチアジン、ナフトエ酸コ
バルト、ナフトエ酸銅等を用いることができ、重合禁止
剤の使用量は、0.01〜2重量%である。また、溶媒
としては塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ト
リクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、ジエチルエー
テル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化
合物、または場合によっては、反応性溶媒のスチレン、
メチルメタクリレートを使用することができる。これら
の溶媒は、イソシアネート基と反応する水を除去するた
め、従来知られている方法により脱水処理することが好
ましい。
【0012】ポリオール(メタ)アクリレートとイソシ
アネート含有(メタ)アクリル酸誘導体の反応は、一般
的には上記したように0℃〜150℃、好ましくは30
℃〜100℃の範囲で行う。反応圧力は、一般には常圧
下であるが、減圧または加圧下でもできる。反応温度が
高すぎると、合成中に熱重合を起こしやすく、また、反
応温度が低すぎると反応の進行が極端に遅くなり好まし
くない。このようにして得られた反応混合物は、溶媒を
含む場合は、常圧または減圧下で、溶媒を除去すること
により熱硬化性および光硬化性樹脂として使用すること
ができる。また、用途によって溶媒を含んだまま使用す
ることも可能である。また、本発明の一般式(1)で表
されるウレタンメタアクリレートに、反応性希釈剤かつ
硬化促進剤として、多官能(メタ)アクリレートを加え
ることにより、粘度を低減し、さらに硬化性を上げ、架
橋密度を高め、硬化物の表面硬度を上げることができ
る。
【0013】多官能(メタ)アクリレートは、2価以上
の官能基数をもつものであれば使用できるが、好ましく
はポリオールの(メタ)アクリレートで水酸基を含み又
は含まないもの、例えば、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サ(メタ)アクリレート等が挙げられる。この多官能
(メタ)アクリレーの中では、組成物の低粘度下や、架
橋密度の向上の効果を考えると、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレートが特に好ましい。この多官能
(メタ)アクリレートの使用量は、5〜50重量%が好
ましく、50重量%を越えると、組成物中のウレタン基
濃度が低下するため、硬化物の接着性などの物性に悪影
響を及ぼす。
【0014】本発明の組成物は基本的には上記の2成分
よりなるが、さらに前記(B)以外のエチレン性不飽和
結合を有する重合性モノマーを配合して、樹脂用組成物
として使用することもできる。重合性モノマーは、(メ
タ)アクリル基と共重合するものなら、どれでも用いる
ことが可能である。具体的な重合性モノマーとしては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、ス
チレン、α−スチレン、メトキシスチレン、ジビニルベ
ンゼン等の芳香族ビニル化合物、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジ
アリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、イタ
コン酸ジアリル、トリメリット酸ジアリル、シアヌル酸
トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、ジアリルカー
ボネート、ジエチレングリコールビスアリルカボネート
等のアリル化合物、N−メチルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、マレイ
ン酸、フマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチ
ル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル等の不飽和
二塩基酸およびその誘導体等が挙げられ、これらの重合
性モノマーは、単独もしくは複数以上の使用が可能であ
る。
【0015】これら重合性モノマーの使用量は、0〜3
0重量%、好ましくは5〜20重量%である。30重量
%を越えると、ウレタン基の濃度が極端に低下して、硬
化物の接着性低下、硬化時の空気阻害の影響などの問題
が生じて好ましくない。本発明の組成物の製造におい
て、上記の多官能(メタ)アクリレートおよび重合性エ
チレン性不飽和モノマーは、場合によっては、合成反応
時に、溶媒として使用することも可能である。本発明の
ウレタンメタアクリレート含有組成物は、用途や使用目
的によっては、一旦、有機溶媒で希釈することにより、
粘度を低下させて使用することができる。この有機溶媒
としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブ
チルアルコール、イソブチルアルコール、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン
等が挙げられる。
【0016】本発明のウレタンメタアクリレート含有組
成物は、ラジカル重合開始剤存在下、熱、紫外線等によ
り容易に硬化することができる。これらの硬化物は、コ
ーティング材、塗装材、成型材などに利用することがで
きる。特に、コーテイング材には、硬化が速いこと、表
面硬度が高い特徴を生かす事ができるために適してお
り、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、アクリル樹脂などの樹脂成形板やフ
ィルムの表面コート剤として応用ができる。
【0017】
【実施例】以下実施例により、更に詳しく説明するが、
本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明は、実施例に限
定されるものではない。
【0018】(A)成分の合成 撹拌装置、冷却管、温度計を取り付けた1リットル四つ
口フラスコに、ペンタエリスリトールトリアクリレート
298g(1モル)、ラウリル酸ジブチル錫0.06
g、4−メトキシフェノール0.6gを仕込み、70℃
に加熱して撹拌を行った。反応系内の温度が一定になっ
たところでメタクリロイルオキシエチルイソシアネート
155g(1モル)を、滴下ロートを用いて、温度が急
上昇しないように慎重に滴下した。滴下終了後、さらに
6時間反応を続けた。反応液をサンプリングして、GC
分析で、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが
1%以下であることを確認した後、反応液を冷却して生
成物を取り出した。生成物は前記一般式(1)で示され
るウレタンメタアクリレートであることが確認された。
【0019】 (GC条件)(以下本発明では、この条件で測定) 使用機種:島津GC−17A カラム :DB−1(100%ジメチルポリシロキサン) (J&W Scientific 社製) 膜厚1.0 μm 内径0.32mm 長さ30m キャリアーガス:ヘリウム スプリット比:1/30 インジェクション温度:200℃ 検出器温度:200℃ カラム温度:80℃/8分→200℃(25℃/分) 200℃/20分
【0020】(実施例1)上記の(A)成分の合成で得
られた生成物240gと、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート60gを混ぜて、重合性組成物を得た。
【0021】(実施例2)上記の(A)成分の合成例と
同様にして得られた生成物270gとトリメチロールプ
ロパントリメタクリレート30gを混ぜて、重合性組成
物を得た。
【0022】(実施例3)実施例1と同様な装置を用い
て、ペンタエリスリトールトリアクリレート60重量
%、ペンタエリスリトールジアクリレート5重量%、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート35重量%の混
合物(共栄社化学(株)製、商品名ライトアクリレート
PE−3A)200gとラウリル酸ジブチル錫0.14
g、4−メトキシフェノール0.8gを反応器に仕込
み、50℃で加熱して撹拌を行った。反応系内の温度が
一定になったところで、メタクリロイルオキシエチルイ
ソシアネート72gを滴下ロートを用いて、反応温度が
急上昇しないように、慎重に滴下を行った。滴下終了
後、さらに6時間反応を続けた。GC分析で、メタクリ
ロイルオキシエチルイソシアネートが1%以下であるこ
とを確認して、生成物を取り出した。生成物は水酸基を
有する前記ペンタエリスリトールトリアクリレート及び
ペンタエリスリトールジアクリレートと前記イソシアネ
ートとの反応生成物(本発明の(A)成分)202gと
前記の水酸基を有しないペンタエリスリトールテトラア
クリレート(本発明の(B)成分)70gとの混合物で
あった。上記で(A)成分は前記一般式(1)で示され
る化合物であることが確認された。
【0023】(実施例4)上記の(A)成分の合成例と
同様にして得られた生成物60gと、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート30gとメチルメタアクリレー
ト10gを混ぜて、重合性組成物を得た。
【0024】(比較例1)実施例1と同様な装置を用い
て、ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モ
ル)、4−メトキシフェノール0.3gを反応容器に仕
込み、70℃に加熱して撹拌を行った。反応系内の温度
が一定になったところで、メタクリロイルオキシエチル
イソシアネート155g(1モル)を滴下ロートを用い
て、反応温度が急上昇しないように、慎重に滴下を行っ
た。滴下終了後、さらに12時間反応を続けた。GC分
析で、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが1
%以下であることを確認して、生成物を取り出した。生
成物は下記の一般式(2)で示されるものであった。 CH2=CH-COO-CH2-CH2-OCONH-CH2-CH2-OOCC(CH3)=CH2 (2)
【0025】(比較例2)前記(A)成分の合成と同様
にして得られた生成物240gと、メチルメタアクリレ
ート60gを混ぜて、重合性組成物を得た。
【0026】(硬化物の製造)実施例および比較例のウ
レタンメタアクリレート含有組成物と希釈溶剤イソプロ
ピルアルコールを80:20(重量比)の割合で混合
し、重合開始剤に1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェ
ニルケトン(チバガイギー社、商品名イルガキュア18
4)を4phr配合し、ポリカーボネート板(80×80×
2mm )に、約15ミクロンで塗布した後、コンベア付の
UV照射装置で硬化させた。コンベアスピードは0.5
m/分とした。得られた硬化物の物性値を表1に示す。 UV照射装置:トスキュア401(東芝(株)製) (ランプ)高圧水銀ランプ (UV強度)照射距離100mm-70mw/cm2以上
【0027】
【表1】
【0028】尚、物性、硬化性については、以下の試験
法で行った。 1.鉛筆硬度 JISK−5400に準じて行った。 2.硬化性 コーティングした面がタックフリーになるまでのUV照
射装置のコンベアを通した回数。実施例1〜実施例4の
本発明のウレタンメタアクリレート含有組成物を硬化さ
せたものは、硬化が速く、鉛筆硬度がHと高いことがわ
かる。また、単官能のメタクリロイルオキシエチルイソ
シアネートとヒドロキシエチルアクリレートを反応させ
た比較例1および前記(A)成分の合成で得られたウレ
タンアクリレートと単官能のメチルメタクリレートの重
合性組成物の比較例2は、実施例に比べて、硬化が遅
く、鉛筆硬度もHBと低いことがわかる。
【0029】
【発明の効果】本発明のウレタンメタアクリレート含有
組成物は重合が速く、硬化することによって優れた硬化
物が得られる。該硬化物は、表面硬度が高く、塗料、コ
ーティング材等に使用でき産業上の利用価値は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)、(B)、(C)を構成成
    分するウレタンメタアクリレート含有組成物。 (A)下記一般式(1)で表されるウレタンメタアクリ
    レート 50〜95重量% (CH2=CR1 −COO )a-X-(O −CONH(R2O)m-OC-C(CH3)=CH2b (1) (式中、Xは(a+b)個の水酸基を有するポリオール
    から水酸基を除いた有機残基、R1は水素原子またはメチ
    ル基、R2は炭素数2〜4のアルキレン基、a、bは1〜
    11の整数かつ3≦a+b≦12、m は0または1を表
    す) (B)上記(A)以外の多官能(メタ)アクリレート
    5〜50重量% (C)上記(B)以外の重合性エチレン性不飽和モノマ
    ー 0〜30重量%
  2. 【請求項2】 上記(B)の多官能(メタ)アクリレー
    トがトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
    および/または、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)
    アクリレートである請求項1記載のウレタンメタアクリ
    レート含有組成物。
JP19602697A 1997-07-22 1997-07-22 ウレタンメタアクリレート含有組成物 Pending JPH1135640A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19602697A JPH1135640A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 ウレタンメタアクリレート含有組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19602697A JPH1135640A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 ウレタンメタアクリレート含有組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1135640A true JPH1135640A (ja) 1999-02-09

Family

ID=16350989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19602697A Pending JPH1135640A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 ウレタンメタアクリレート含有組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1135640A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007077351A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Jsr Corp 硬化性組成物、及びその硬化膜
JPWO2009142237A1 (ja) * 2008-05-23 2011-09-29 昭和電工株式会社 反応性(メタ)アクリレートポリマーを含有した硬化性組成物およびその硬化物
WO2016002615A1 (ja) * 2014-06-30 2016-01-07 Dic株式会社 紫外線硬化性組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007077351A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Jsr Corp 硬化性組成物、及びその硬化膜
JPWO2009142237A1 (ja) * 2008-05-23 2011-09-29 昭和電工株式会社 反応性(メタ)アクリレートポリマーを含有した硬化性組成物およびその硬化物
WO2016002615A1 (ja) * 2014-06-30 2016-01-07 Dic株式会社 紫外線硬化性組成物
JP6075677B2 (ja) * 2014-06-30 2017-02-08 Dic株式会社 紫外線硬化性組成物
JPWO2016002615A1 (ja) * 2014-06-30 2017-04-27 Dic株式会社 紫外線硬化性組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5711346B2 (ja) 多数の水酸基を含むマイケル受容体、およびこれから誘導されたマイケル付加生成物
JPH0347567A (ja) コーティング形成方法
JP7245824B2 (ja) 重合体ならびにそれを用いた酸素吸収剤および樹脂組成物
JPH09272707A (ja) 活性エネルギー線硬化型(メタ)アクリレート組成物
JP2764324B2 (ja) ポリカーボネートアクリレート樹脂またはポリカーボネートメタクリレート樹脂の製造方法
JP2000327724A (ja) 活性エネルギー線硬化型組成物
JP3807035B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型被覆用組成物
JPH1135640A (ja) ウレタンメタアクリレート含有組成物
JPH01108215A (ja) アクリロイルオキシ及びメタクリロイルオキシ含有縮合重合体
JP4253977B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型組成物
JP2001172336A (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP3035700B2 (ja) 硬化性組成物
JP3653781B2 (ja) 反応性樹脂の製造方法
JP2018178071A (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びその硬化物
JP3680705B2 (ja) 架橋性樹脂組成物
JPH07110836B2 (ja) ポリ(α―ケトエステル)化合物
JPH1160540A (ja) 芳香族エステル(メタ)アクリレートデンドリマー及び硬化性樹脂組成物
JP2004315570A (ja) ウレタン(メタ)アクリレート樹脂組成物
JPH1072404A (ja) ソルビトールの(メタ)アクリル酸エステル及びその製法
JPH10259202A (ja) サイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステルの製法及びサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステル
JPS6258368B2 (ja)
JP2001064327A (ja) 新規なマレイミド化合物からなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP4068406B2 (ja) 重合性化合物、該化合物の製造方法、該化合物を含む重合性組成物、該組成物を硬化してなる硬化物、及び該硬化物の製造方法
JPH033690B2 (ja)
JPS62290715A (ja) ウレタン(メタ)アクリレ−トプレポリマ−およびこれを含有する組成物