JPH10259202A - サイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステルの製法及びサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステル - Google Patents

サイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステルの製法及びサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステル

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JPH10259202A
JPH10259202A JP6621097A JP6621097A JPH10259202A JP H10259202 A JPH10259202 A JP H10259202A JP 6621097 A JP6621097 A JP 6621097A JP 6621097 A JP6621097 A JP 6621097A JP H10259202 A JPH10259202 A JP H10259202A
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meth
cyclodextrin
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acrylic acid
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Masayuki Moriwaki
雅幸 森脇
Misao Uohama
操 魚浜
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収率、転化率の良好なサイクロデキストリン
の(メタ)アクリル酸エステルの製法を提供すると共
に、硬化性が高い多官能のサイクロデキストリンの(メ
タ)アクリル酸エステルを提供すること。 【解決手段】 (1)サイクロデキストリンと(メタ)
アクリル酸のアルキルエステルとをエステル交換反応さ
せるサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステ
ルの製法。(2)一分子中に(メタ)アクリロイル基を
2〜8個有するサイクロデキストリンの(メタ)アクリ
ル酸エステル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性エネルギー線
硬化性化合物あるいは熱重合性化合物として有用なサイ
クロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステルの製法
及び新規なサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸
エステルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸エステルは、単独で
あるいは他の重合性単量体、オリゴマー、ポリマー、染
料、顔料、無機充填剤等と混合の上で、熱分解あるいは
紫外線・放射線照射等の活性エネルギー線照射による分
解等によって生じるラジカルによって容易に重合し、機
械的特性、耐熱性、耐候性、耐酸化性等に優れたポリマ
ーを生成する。
【0003】また、(メタ)アクリル酸エステルは、炭
素−炭素二重結合を有する種々の化合物と容易に共重合
し、しかも、用途に応じてポリマーの特性を調節するこ
とができるので、塗料、インキ、コーティング剤、接着
剤、粘着剤、樹脂、ゴム、光学材料等の原料として広範
な分野に利用されている。
【0004】しかしながら、従来知られている(メタ)
アクリル酸エステル類は、活性エネルギー線硬化性化合
物、あるいは、熱重合性化合物として用いた場合、硬化
性、密着性等の点で必ずしも十分に満足できる性能を示
すものではなかった。
【0005】また、特に今日、環境保全の観点から、塗
料、印刷インキ等の水性化が進められているが、上記の
硬化性や密着性等に優れ、かつ、このような水性の活性
エネルギー線硬化性樹脂、あるいは、熱重合性樹脂に用
いることが可能なアクリル酸エステル化合物は、現在の
ところ、皆無に等しい。
【0006】本発明者は、水溶性機能を有する(メタ)
アクリル酸エステル化合物を提供すべく、その原料とし
て一分子中に多数の水酸基を有するサイクロデキストリ
ンに着目した。
【0007】サイクロデキストリンは、その特異的構造
から包接化合物を形成することができるので、食品、農
薬等の分野で応用研究がなされている[御船昭、島淳
之、有機合成化学 第35巻第2号第116頁(199
7年発行)]。また、サイクロデキストリンとエピクロ
ルヒドリン等の架橋剤によって得られるポリマー等も、
その包接作用により、物質の吸着や分離分画等に利用す
ることができることが知られている[原耕三 他、食品
工業第30頁(1988年発行)]。
【0008】従来、サイクロデキストリンの(メタ)ア
クリル酸エステルに関しては、例えば、[A.Harada、M.
Furue、and S.Nozakura、Macromolecules、第9巻(第5
号)、第701頁(1976年発行)]には、 m−ニトロフェニ
ルアクリレートを製造し、該m−ニトロフェニルアクリ
レートとサイクロデキストリンとを、炭酸塩を用いてp
H11に調節した緩衝溶液中で、触媒未使用下で、エス
テル交換反応させて、サイクロデキストリンの(メタ)
アクリル酸エステルを合成する方法が示されている。
【0009】該製法により合成されるサイクロデキスト
リンのアクリル酸エステルは、従来公知のフェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート等の単官能性(メタ)アクリル酸エステル化
合物等と同様に、硬化後の密着性は良好である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該製法
により合成されるサイクロデキストリンのアクリル酸エ
ステル化合物は、サイクロデキストリン分子の2級水酸
基の一つだけが(メタ)アクリレート化された単官能
(メタ)アクリル酸エステルであり、硬化性が低いとい
う欠点があった。
【0011】また、該製法により得られる単官能(メ
タ)アクリル酸エステルは、原料のサイクロデキストリ
ンが全て単官能アクリル酸エステルとなった場合を転化
率100%とすると、転化率が40%で、収率が15〜
20%と低く、かつ、その製造に費やすコストやプロセ
スからも、工業的に満足できる製法ではなかった。
【0012】さらに、サイクロデキストリンとエピクロ
ルヒドリン等の架橋剤によって得られるポリマーは、溶
剤に不溶であり、その用途はクロマトグラフ用の担体
等、極めて限定されたものにならざるを得なかった。
【0013】本発明が解決しようとする課題は、収率、
転化率が共に良好なサイクロデキストリンの(メタ)ア
クリル酸エステルの製法を提供すると共に、硬化性が高
い多官能のサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸
エステルを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、サイクロデキストリ
ンと、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルとをエス
テル交換反応させることにより、 (1)高収率で、転化率
が良く、また簡便に、サイクロデキストリンの(メタ)
アクリル酸エステルが得られること、 (2)該製法で得ら
れる物質の中で、一分子中の(メタ)アクリロイル基数
の合計が2〜8の範囲にあるサイクロデキストリンの
(メタ)アクリル酸エステルは、 (2-a)新規化合物であ
り、活性エネルギー線硬化性化合物、あるいは、熱重合
性化合物等として有用であること、(2-b)硬化性、密着
性等の性質に優れた活性エネルギー線硬化性化合物、あ
るいはラジカル重合性化合物等として、また、適度な水
溶性を有しているため、水性の活性エネルギー線硬化性
樹脂原料あるいは熱重合性硬化樹脂原料としても有用で
あること、を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0015】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、(1)サイクロデキストリンと、(メタ)アクリル
酸のアルキルエステルとをエステル交換反応させるサイ
クロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステルの製
法、並びに、(2)一分子中に(メタ)アクリロイル基
を2〜8個有するサイクロデキストリンの(メタ)アク
リル酸エステルを提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のサイクロデキストリンの
(メタ)アクリル酸エステルの製法は、サイクロデキス
トリンと(メタ)アクリル酸のアルキルエステルとを反
応させるエステル交換反応を用いることを特徴とする。
【0017】該エステル交換反応は、均一系、又は、不
均一系のどちらの条件下においても実施することができ
る。その中でも、不均一系で反応を行った場合には、反
応あたりの得量を多くすることができるので好ましい。
【0018】本発明の製法で使用するサイクロデキスト
リンは、通常、一分子中にグルコースが6〜8個環状に
結合した化合物であるが、本発明においては、一分子中
に6〜8個の範囲にある特定の個数のグルコース骨格を
有するサイクロデキストリンを単独で用いても良く、ま
た、一分子中に6〜8個の範囲の任意の個数のグルコー
ス骨格を含するサイクロデキストリンが、任意の割合で
含まれる混合物を用いても良いが、通常は、一分子中に
6〜8個の特定の個数のグルコースを含有するサイクロ
デキストリンを単独で用いる。
【0019】本発明の製法で使用する(メタ)アクリル
酸のアルキルエステルは、特に制限されるものではない
が、エステル交換反応によって副生するアルコールを、
系外へ留去させて反応の進行を容易にするためには、ア
ルコール部分が炭素原子数1〜4のアルキル基である
(メタ)アクリル酸のアルキルエステルが好ましい。
【0020】エステル交換反応に用いる(メタ)アクリ
ル酸のアルキルエステルの使用量は、副生するアルコー
ルの留去方法や、希望する(メタ)アクリロイル基の置
換基数等に応じて決定される。例えば、副生するアルコ
ールを溶媒及び/又は原料の(メタ)アクリル酸のアル
キルエステルと共沸させて、一緒に系外へ留去する方法
において、副生するアルコールを(メタ)アクリル酸の
アルキルエステルと一緒に系外へ留去する場合には、反
応系内の原料に用いる(メタ)アクリル酸のアルキルエ
ステルを絶やさないために、サイクロデキストリンに対
し大過剰の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用
する必要がある。また、副生するアルコールを溶媒及び
/又は原料の(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと
共沸させて、一緒に系外に留去する方法において、副生
するアルコールのみを留去物から選択的に抽出させる方
法、具体的には、デカンター等を使用して、副生するア
ルコールのみをデカンター内に充填させた水等の溶媒に
選択的に抽出させる等の方法を用いる場合には、原料の
(メタ)アクリル酸のアルキルエステルを損失すること
なく反応が行なえるので、その使用量は使用するサイク
ロデキストリン1モルに対して、通常1〜10モルの範
囲で、希望する(メタ)アクリロイル基の置換基数に応
じて選択して用いる。
【0021】また、エステル交換反応は、原料に用いる
(メタ)アクリル酸のアルキルエステル以外の溶媒(以
下、溶媒という)を用いた溶媒中で、あるいは無溶媒に
て反応を行なうことができるが、溶媒の存在下で反応を
行なうことがより好ましい。
【0022】エステル交換反応に用いる溶媒は、反応に
不活性であり、かつ原料のサイクロデキストリンがある
程度可溶であれば、特に限定されるものではない。その
中でも、原料のサイクロデキストリンが溶解しやすい溶
媒が好ましく、具体的には、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルホスホ
トリアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、
ジメトキシエタン等の非プロトン性極性溶媒が挙げられ
る。
【0023】溶媒の使用量は、原料のサイクロデキスト
リン100重量部に対して、10〜1000重量部の範
囲が好ましく、その中でも原料のサイクロデキストリン
100重量部に対して、30〜200重量部の範囲が、
更に好ましい。溶媒の使用量は、エステル交換反応を、
均一系又は不均一系のいずれで行なうかにより異なる。
反応を均一系で行なう場合においては、用いる溶媒の量
は、サイクロデキストリンが十分溶解可能である量が必
要となる。また、反応を不均一系で行なう場合において
は、用いる溶媒の量は、反応混合物を十分撹拌可能とな
る量が必要となる。
【0024】エステル交換反応においては、一般にエス
テル交換反応触媒として知られている公知の化合物を触
媒として用いることができるが、得られた(メタ)アク
リル酸エステルが重合を起こさないような触媒を用いる
必要がある。。
【0025】そのようなエステル交換反応触媒として
は、例えば、ジブチルスズオキシド、ブチルスズ酸、テ
トラエチルチタネート、テトラブトキシチタン、アセチ
ルアセトネートのコバルト錯塩等の有機金属化合物;水
酸化リチウム、炭酸リチウム、塩化リチウム、リン酸カ
リウム、リン酸水素カリウム、ナトリウムメトキシド等
のアルカリ金属化合物;塩化カルシウム、酸化カルシウ
ム等の無機化合物等;又は前記化合物の水和物等が挙げ
られる。これら中でも、アルカリ金属化合物、有機スズ
化合物が好ましい。更にこれらの中でも、水酸化リチウ
ム、ジブチルスズオキシド等が特に好ましい。
【0026】触媒の使用量は、用いるサイクロデキスト
リン100重量部に対して、0.1〜100重量部の範
囲が好ましく、5〜50重量部の範囲が特に好ましい。
【0027】エステル交換反応は、通常、反応によって
副生するアルコールを系外に留去させることにより、反
応を容易に進行させることができるが、留去の方法は特
に制限されない。例えば、副生するアルコールのみを系
外に留去させても良いし、溶媒及び/又は原料の(メ
タ)アクリル酸のアルキルエステルと共沸させて、一緒
に留去させても良い。また、溶媒及び/又は原料の(メ
タ)アクリル酸のアルキルエステルと共沸させて副生す
るアルコールを系外に留去させる場合、例えば、デカン
ター等を用いてデカンター内に充填させた水等の溶媒に
留去物から副生するアルコールを選択的に抽出すること
により、原料の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル
を損なうことなく副生するアルコールを除くことができ
る。
【0028】また、エステル交換反応は、常圧下でも減
圧下でも同様に行なうことができ、該エステル交換反応
における温度範囲、反応時間は、圧力条件により適宜調
節して行なう。
【0029】エステル交換反応を常圧で行なう場合の反
応時間は、通常、5〜60時間であり、反応温度及び希
望する(メタ)アクリロイル基の置換数に応じて調節す
ることができる。
【0030】エステル交換反応を常圧で行なう場合、反
応温度は、50〜160℃の範囲が好ましく、60〜1
00℃の範囲が特に好ましく、更に詳しくは、通常、副
生するアルコールの留去可能な範囲で行なう。即ち、副
生するアルコールのみを系外に除く方法を用いる場合に
おいては、アルコールの沸点以上で、かつ溶媒及び原料
の(メタ)アクリル酸のアルキルエステルの沸点未満の
範囲でエステル交換反応を行なう。また、副生するアル
コールを、溶媒及び/又は原料の(メタ)アクリル酸の
アルキルエステルと共沸させて、一緒に系外に除く方法
を用いる場合においては、その共沸温度以上で、かつ溶
媒及び/又は原料の(メタ)アクリル酸のアルキルエス
テルの還流あるいは留去可能な温度範囲において、エス
テル交換反応を行なう。
【0031】原料の(メタ)アクリル酸のアルキルエス
テルの沸点よりも高い温度で反応させる場合には、サイ
クロデキストリン、溶媒及び触媒の混合溶液を、原料の
(メタ)アクリル酸のアルキルエステルの沸点よりも高
い温度に加熱した中に、(メタ)アクリル酸のアルキル
エステルを滴下しながら、副生するアルコールと(メ
タ)アクリル酸のアルキルエステルを一緒に留去する方
法により、反応を行なう。
【0032】また、エステル交換反応の反応系内の圧力
は、常圧でも減圧条件下でも、同様に反応が可能であ
る。
【0033】エステル交換反応終了後、サイクロデキス
トリンの(メタ)アクリレートを単離するための後処理
操作は、特に制限されるものではないが、通常、反応終
了後、原料の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル及
び溶媒を減圧下で留去させ、析出した固体を洗浄、乾燥
させることによる方法を用いる。
【0034】また、本発明におけるサイクロデキストリ
ンの(メタ)アクリル酸エステルの製造においては、重
合禁止剤の存在下に反応及び脱溶媒等の操作を実施する
ことが好ましい。
【0035】エステル交換反応に用いる重合禁止剤とし
ては、例えば、ハイドロキノン、メトキノン、tert
−ブチルカテコール等のフェノール系化合物;フェノチ
アジン、ジフェニルアミン等のアミン系化合物;硫酸
銅、酢酸銅、塩化銅等の銅化合物;酸素又は酸素と不活
性ガスの混合物等が挙げられる。これらの重合禁止剤
は、単独で、あるいは2種以上を併用して用いることも
できる。
【0036】以上の製法により、請求項5記載の一分子
中に(メタ)アクリロイル基を2〜8個有するサイクロ
デキストリンの(メタ)アクリル酸エステルを含む、サ
イクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステルが得
られる。
【0037】本発明の製法により得られるサイクロデキ
ストリンの(メタ)アクリル酸エステルは、通常、一分
子中の(メタ)アクリロイル基の合計数が1〜8の範囲
における特定の個数である1種以上の化合物からなる混
合物として得られるが、上述したように、原料の使用割
合、反応温度、反応時間等を調節することによって、一
分子中の(メタ)アクリロイル基の合計数を希望する所
定の範囲とすることができる。
【0038】また、本発明の一分子中に(メタ)アクリ
ロイル基を2〜8個有するサイクロデキストリンの(メ
タ)アクリル酸エステルは、その中でも、グルコース骨
格の繰り返し単位が6〜8であるサイクロデキストリン
の(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
【0039】請求項5記載のサイクロデキストリンの
(メタ)アクリル酸エステルの、一分子中の(メタ)ア
クリロイル基の合計数は、2〜8の範囲において、使用
目的に応じて調節することが可能である。例えば、硬化
速度が優れた化合物を望む場合には、一分子中の(メ
タ)アクリロイル基の合計数が4〜8の範囲の(メタ)
アクリルエステルを用いることが好ましく、また、水溶
性の硬化樹脂原料の用途に用いる場合には、一分子中の
(メタ)アクリロイル基の合計数が1〜4の範囲の(メ
タ)アクリルエステルが好ましい。
【0040】更に、本発明のサイクロデキストリンの
(メタ)アクリル酸エステルは、サイクロデキストリン
を構成するグルコース骨格の繰り返し単位が6〜8の特
定の整数である化合物が、単独で構成されたものであっ
てもよく、また、このグルコース骨格の繰り返し単位が
6〜8の任意の整数をとる各化合物が、任意の割合で構
成された混合物であってもよい。
【0041】また、請求項5記載のサイクロデキストリ
ンの(メタ)アクリル酸エステルの製法は、前述の、サ
イクロデキストリンと(メタ)アクリル酸のアルキルエ
ステルとを、溶媒の存在下に触媒を用いて反応させるエ
ステル交換法が好ましいが、エステル交換法に限定され
るものではなく、その製法は問わない。
【0042】エステル交換法以外のエステル化法として
は、例えば、(メタ)アクリル酸ハライドとサイクロデ
キストリンとの間の脱ハロゲン化水素反応によるエステ
ル化法等が挙げられる。
【0043】脱ハロゲン化水素反応によるエステル化法
に用いられる(メタ)アクリル酸ハライドとしては、例
えば、(メタ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリル
酸ブロミド、(メタ)アクリル酸アイオダイド等が挙げ
られる。
【0044】脱ハロゲン化水素反応に用いられる(メ
タ)アクリル酸ハライドの使用量は、サイクロデキスト
リン1モルに対して、2〜20モルと広範囲に変化させ
ることができ、希望する(メタ)アクリロイル基の置換
基数に応じて変化させる。
【0045】脱ハロゲン化水素反応では、反応触媒又は
発生するハロゲン化水素補足剤として、塩基を用いる必
要がある。用いる塩基は、特に制限されないが、例え
ば、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルア
ミノピリジン、N, N−ジメチルアミン等のアミン化合
物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物等が挙げられる。
【0046】脱ハロゲン化水素反応における塩基の使用
量は、使用する(メタ)アクリル酸ハライド1モルに対
して、0.5〜5.0モルの範囲が好ましく、1.0〜
1.5モルの範囲が特に好ましい。
【0047】脱ハロゲン化水素反応の反応温度は、通常
−20〜200℃の範囲が好ましく、0〜40℃の範
囲が特に好ましい。また、反応時間は、反応温度及び希
望する(メタ)アクリロイル基の置換基数に応じて調節
することができる。
【0048】反応終了後、サイクロデキストリンの(メ
タ)アクリレートを単離するための後処理操作は、特に
制限されるものではないが、通常、反応終了後、原料の
(メタ)アクリル酸ハライド及び溶媒を減圧下に留去
し、析出した固体を洗浄、乾燥させることによる方法を
用いる。
【0049】本発明のサイクロデキストリンの(メタ)
アクリル酸エステルは、活性エネルギー線硬化性化合
物、あるいは、熱重合性化合物として有用であり、塗
料、インキ、各種コーティング材料等に広範囲に用いら
れる。
【0050】本発明のサイクロデキストリンの(メタ)
アクリル酸エステルを含有する活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物あるいは熱重合性樹脂組成物は、必要に応じ
て、本発明のサイクロデキストリンの(メタ)アクリル
酸エステル以外の他の重合性単量体、オリゴマー類、ポ
リマー類、重合開始剤、及び各種の添加剤を配合するこ
とができる。
【0051】他の重合性単量体としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メ
タ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエ
チル等のモノ(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタン
ジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート
等のジ(メタ)アクリル酸エステル類;ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メ
タ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリル酸エステル
類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ
ート等のテトラ(メタ)アクリル酸エステル類;ジペン
タエリスリトールヘキサ(ペンタ)(メタ)アクリレー
ト等の五価以上の(メタ)アクリル酸エステル類;上記
化合物のアルコール部分にエチレンオキシド、プロピレ
ンオキシド等のアルキレンオキシドを変性させた誘導体
の(メタ)アクリル酸エステル類;等が挙げられる。
【0052】オリゴマー類としては、例えば、ポリエー
テルポリオールのポリウレタン(メタ)アクリレート、
カーボネートポリオールのポリウレタン(メタ)アクリ
レート、ポリエステルポリオールのポリウレタン(メ
タ)アクリレート等のポリウレタン(メタ)アクリレー
ト類;ビスフェノールAエポキシ樹脂の(メタ)アクリ
レート、ビスフェノールFエポキシ樹脂の(メタ)アク
リレート、ビスフェノールAウレタン変性樹脂(メタ)
アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,5−ヘキサ
ンジオール等のジオール化合物とコハク酸、アジピン
酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸等の二塩基酸から
なるポリエステルジオールの(メタ)アクリレート類等
が挙げられる。
【0053】これらの重合性単量体及びオリゴマー類
は、必要に応じて、単独で、あるいは2種以上を任意の
割合で混合して使用することができる。
【0054】ポリマー類としては、例えば、無水フタル
酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフ
タル酸等の誘導体等が挙げられる。
【0055】本発明のサイクロデキストリンの(メタ)
アクリル酸エステルを含有する活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物の硬化に用いられる活性エネルギー線として
は、例えば、電子線、X線、紫外線、可視光線等が挙げ
られるが、これらの中でも、特に、紫外線を用いて硬化
するのが好ましい。
【0056】紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられ
る。
【0057】また、紫外線を用いて樹脂を硬化させる場
合は、通常、硬化性樹脂組成物中に光重合開始剤を添加
する。
【0058】光重合開始剤としては、例えば、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のア
セトフェノン系化合物;ベンゾイルエチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、2−ベンジル−2−ジ
メチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタ
ノン等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ο−ベ
ンゾイルベンゾイックアシドメチルエステル、N,N−
ジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化
合物;2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピル
チオキサントン等のチオキサントン系化合物;ベンジ
ル、2−エチルアンスラキノン、p−ジメチルアミノベ
ンジルアルデヒド等のその他の化合物等が挙げられる。
【0059】これらの光開始重合剤は単独で、又は2種
以上を混合して使用することができる。また、その使用
量は、その種類や重合条件等により異なる。
【0060】また、必要に応じて、光重合開始剤と併用
して、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸イソアミル等の光開始助剤を用いるこ
ともできる。
【0061】活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に含有
される各種の添加剤は、活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物の用途によって異なるが、必要に応じて有機又は無
機顔料、可塑剤、界面活性剤、熱重合禁止剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤等を添加することもできる。
【0062】一方、本発明のサイクロデキストリンの
(メタ)アクリル酸エステルは、過酸化物、過硫酸塩、
アゾビス化合物等のラジカル開始剤の存在下、常温又は
加熱することにより容易に重合硬化させることができ
る。
【0063】本発明のサイクロデキストリンの(メタ)
アクリル酸エステルを含有する硬化性樹脂組成物は、塗
料、被覆材料、繊維処理剤、紙加工剤等のコーティング
材料、インキ、接着剤、シーリング剤、光学材料、歯科
材料、フォトレジスト、写真材料、電気絶縁材料、成形
樹脂用原料等として利用することができる。
【0064】また、本発明のサイクロデキストリンの
(メタ)アクリル酸エステル及びそのポリマー類は、サ
イクロデキストリン骨格を有しているため包接化合物を
形成することができる。
【0065】包接される化合物は、多岐にわたり、有機
化合物の他、希ガス、ハロゲン、無機化合物、水等が挙
げられる。
【0066】このような性質を用いて、本発明のサイク
ロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステルは、揮発
性物質の不揮発安定化や、分解性物質の保護安定化、あ
るいは、吸着剤としての物質の分離、分画等に利用する
ことができる。
【0067】また、この包接化合物は、前述したような
塗料、被覆材料、繊維処理剤、紙加工剤等のコーティン
グ材料、インキ、接着剤、シーリング剤、光学材料、歯
科材料、フォトレジスト、写真材料、電気絶縁材料、成
形樹脂用原料等として利用することができる。
【0068】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明の内容は、これらの実施例の範囲に限
定されるものではない。なお、以下の実施例において、
「部」及び「%」は、特に断りがない限り『重量部』及
び『重量%』を夫々表わす。また、例中の収率(%)
は、用いたサイクロデキストリンに対するモル%を示
す。
【0069】<実施例1>蒸留装置、温度計及び撹拌機
を備えた容量1リットルのガラス製丸底四つ口フラスコ
に、β−サイクロデキストリン79.5部、ジメチルホ
ルムアミド100部、メチルヒドロキノン0.16部、
水酸化リチウム1水和物5.9部(サイクロデキストリ
ン100部に対し7.4部に相当)及びメチルアクリレ
ート506.2部を仕込んだ。
【0070】次に、この混合液体中に空気を10ml/分
で吹き込みながら、かつ、混合液を撹拌しながら、85
〜90℃に加熱し、メチルアクリレートとメタノール及
び若干量のジメチルホルムアミドとを約50部/時の速
度で系外へ留去した。なお、留去に伴ない減少する系内
のメチルアクリレートとジメチルホルムアミドは減少し
た分だけフラスコ内に添加した。留去を開始してから3
0時間後、留去液中に含まれるメタノール量は6.91
部であり、脱メタノール量から3官能に相当する水酸基
がアクリル酸エステル化されていることが確認された
(4官能アクリル酸エステルとしては転化率79%)。
【0071】その後、反応液を115℃まで加熱し、メ
チルアクリレートを反応液内に50部/時の速度で滴下
しながら反応を継続した。留去を開始してから48時間
後、留去液中のメタノール量は合計9.11部であり、
脱メタノール量から4官能に相当する水酸基がアクリル
酸エステル化されていることが確認された(4官能アク
リル酸エステルとして転化率100%)。
【0072】反応液を減圧下で濃縮し、残留物に酢酸エ
チルを添加して目的物を結晶化させた後、結晶を濾別し
た。得られた結晶を酢酸エチルで洗浄し、乾燥させてβ
−サイクロデキストリンの4官能アクリル酸エステル9
3.7部を得た(4官能アクリル酸エステルとして収率
99%)。
【0073】<溶解度データ>このようにして得たβ−
サイクロデキストリンの4官能アクリル酸エステルの2
5℃及び100℃における水に対する溶解度を測定し、
表1に示した。
【0074】
【表1】
【0075】<NMRスペクトル>また、このようにし
て得たβ−サイクロデキストリンの4官能アクリル酸エ
ステルのジメチルスルホキシド溶液の 1H−NMRスペ
クトルを図1に示した。図1に示した 1H−NMRスペ
クトルから、アクリロイル基中の炭素−炭素二重結合を
形成する2つの炭素原子に結合する3つの水素原子のう
ち、カルボニル置換基に対するゼミナル位及びシス位の
2つの水素原子に帰属されるピーク(δ6.0〜6.5
ppm )の積分値と、β−サイクロデキストリンの炭素原
子に結合する49個全ての水素原子のうち、β−サイク
ロデキストリンを構成する7つのグルコース各々におけ
る、1位の炭素原子に結合した水素原子7個を除く42
個の水素原子に帰属されるピーク(δ3.3〜4.0pp
m )の積分値の比から、4官能アクリル酸エステルであ
ることが認められる。
【0076】<IRスペクトル>さらに、このようにし
て得たβ−サイクロデキストリンの4官能アクリル酸エ
ステルの赤外線吸収スペクトルを測定した結果を下記に
示した。
【0077】IR(KBr):3000〜3700,2
900,1720,1650,1635,1560,1
410,1360,1295,1190,1150,1
140,805[ν(cm-1)]
【0078】<実施例2>蒸留装置、温度計及び撹拌機
を備えた容量1リットルのガラス製丸底四つ口フラスコ
に、β−サイクロデキストリン79.5部、ジメチルホ
ルムアミド400部及びメチルヒドロキノン0.16部
を仕込んだ。
【0079】次に、この混合液を撹拌して均一状態とし
た後、ジブチルスズオキシド17.4部(β−サイクロ
デキストリン100部に対し22部に相当)を加え、混
合液体中に空気を10ml/分で吹き込みながら、かつ、
溶液を撹拌しながら110℃まで加熱した。次に、反応
液の温度を110℃に保ちながら、反応液中にメチルア
クリレート800部を約40g/時の速度で21時間か
けて滴下した。
【0080】留去を開始してから21時間後、留去液中
に含まれるメタノール量は6.95部であり、脱メタノ
ール量から、3官能に相当する水酸基がアクリル酸エス
テル化されていることが確認された(3官能アクリル酸
エステルとして転化率105%)。
【0081】反応液中の触媒を濾別し、濾液を減圧下に
濃縮した後、残留物にイソプロパノールを添加して目的
物を結晶化し、結晶を濾別した。得られた結晶をイソプ
ロパノールで洗浄し、乾燥させてβ−サイクロデキスト
リンの3官能アクリル酸エステル72.6部を得た(3
官能アクリル酸エステルとして収率80%)。
【0082】<実施例3>蒸留装置、温度計及び撹拌機
を備えた容量1リットルのガラス製丸底四つ口フラスコ
に、β−サイクロデキストリン79.5部、ジメチルホ
ルムアミド400部及びメチルヒドロキノン0.16部
を仕込んだ。
【0083】次に、この混合液を撹拌して均一の状態と
した後、水酸化リチウム1水和物5.88部(β−サイ
クロデキストリン100部に対し7部に相当)を加え、
混合液体中に空気を10ml/分で吹き込みながら、か
つ、混合液を撹拌しながら110℃まで加熱した。次
に、反応液の温度を110℃に保ちながら、反応液中に
メチルアクリレート800部を約40g/時の速度で1
0時間かけて滴下した。
【0084】留去を開始してから10時間後、留去液中
に含まれるメタノール量は4.49部であり、脱メタノ
ール量から、2官能に相当する水酸基がアクリル酸エス
テル化されていることが確認された(2官能アクリル酸
エステルとして転化率100%)。
【0085】反応液を室温に冷却した後、酢酸8.4部
を加え、しばらく撹拌した後、減圧下に反応液を濃縮し
た。残留液にエタノールを添加して目的物を結晶化し、
結晶を濾別した。得られた結晶をエタノールで洗浄し、
乾燥させてβ−サイクロデキストリンの2官能アクリル
酸エステルを72.4部得た(2官能アクリル酸エステ
ルとして収率83%)。
【0086】<実施例4>蒸留装置、温度計及び撹拌機
を備えた容量1リットルのガラス製丸底四つ口フラスコ
に、β−サイクロデキストリン79.5部、ジメチルホ
ルムアミド400部及びメチルヒドロキノン0.16部
を仕込んだ。
【0087】次に、この混合液を撹拌して均一の状態と
した後、水酸化リチウム1水和物5.88部(β−サイ
クロデキストリン100部に対し7部)を加え、混合液
体中に空気を10ml/分で吹き込みながら、かつ、混合
液を撹拌しながら110℃まで加熱した。次に、反応液
の温度を110℃に保ちながら、反応液中にメチルメタ
クリレート930部を約40g/時の速度で15時間か
けて滴下した。
【0088】留去を開始してから15時間後、留去液中
に含まれるメタノール量は4.49部であり、脱メタノ
ール量から、2官能に相当する水酸基がメタクリル酸エ
ステル化されていることが確認された(2官能メタクリ
ル酸エステルとして転化率100%)。
【0089】反応液を室温に冷却した後、酢酸8.4部
を加え、しばらく撹拌した後、減圧下、反応液を濃縮し
た。残留液にエタノールを添加して目的物を結晶化し、
結晶を濾別した。得られた結晶をエタノールで洗浄し、
乾燥させてβ−サイクロデキストリンの2官能メタクリ
ル酸エステルを69.6部得た。(2官能メタクリル酸
エステルとして収率78%)
【0090】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、活性エネル
ギー線硬化性化合物及び熱重合性化合物として有用で、
硬化性、密着性等に優れ、かつ、適度な水溶性を有する
サイクロデキストリンの多官能の(メタ)アクリル酸エ
ステルを、高収率、高転化率で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得たβ−サイクロデキストリンの
(メタ)アクリル酸エステルの1H−NMRスペクトル
図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイクロデキストリンと(メタ)アクリ
    ル酸のアルキルエステルとをエステル交換反応させるこ
    とを特徴とするサイクロデキストリンの(メタ)アクリ
    ル酸エステルの製法。
  2. 【請求項2】 エステル交換反応を触媒の存在下に溶媒
    中で行なうことを特徴とする請求項1記載のサイクロデ
    キストリンの(メタ)アクリル酸エステルの製法。
  3. 【請求項3】 溶媒が非プロトン性極性溶媒である請求
    項2記載のサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸
    エステルの製法。
  4. 【請求項4】 触媒がアルカリ金属化合物及び有機スズ
    化合物から成る群から選ばれる触媒である請求項2又は
    3記載のサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エ
    ステルの製法。
  5. 【請求項5】 一分子中に(メタ)アクリロイル基を2
    〜8個有するサイクロデキストリンの(メタ)アクリル
    酸エステル。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4いずれかに記載の製法によ
    って得られる一分子中に(メタ)アクリロイル基を2〜
    8個有するサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸
    エステル。
  7. 【請求項7】 グルコース骨格の繰り返し単位が6〜8
    の範囲にある請求項5又は6記載のサイクロデキストリ
    ンの(メタ)アクリル酸エステル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6613703B1 (en) 2000-04-27 2003-09-02 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Thermoplastic nonwoven web chemically reacted with a cyclodextrin compound
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WO2014206023A1 (zh) * 2013-06-27 2014-12-31 京东方科技集团股份有限公司 颜料分散剂、颜料分散液、彩色光刻胶及其制备和应用
WO2021200885A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 群栄化学工業株式会社 水溶性糖類、感光性組成物、および水溶性糖類の製造方法

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