JP4766254B2 - ヒータ異常検知回路 - Google Patents
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Description
しかしながら、上記従来のヒータ異常検知回路101では、比較的高価な部品であるフォトカプラが使用されているため、ヒータ関連の全機種に展開することはコスト上、難しいという問題がある。
請求項1に記載のヒータ異常検知回路によれば、交流電源からヒータに供給される電力をオン・オフするヒータスイッチと前記交流電源との間に接続されて極性が互いに逆になるように並列接続された二つの通常型のダイオードと、前記ヒータスイッチをオン・オフ制御するとともに前記ダイオードに印加された直流定電圧が当該ダイオードの前記ヒータスイッチ接続側から出力された順方向電圧を分圧した検出電圧に基づいて、前記ヒータスイッチがオンでヒータが駆動状態のとき前記検出電圧がパルス状の波形であり、前記ヒータスイッチがオフでヒータが停止状態のとき前記検出電圧が直線状の波形であれば、前記ヒータは正常状態と判断し、そうでない時はヒータは異常と判断するヒータ異常検知手段とを備えたものであり、比較的高価な部品であるフォトカプラを使用していない。これにより、低価格なヒータ異常検知回路でヒータの異常・正常を判断することができる。
Va1=R70(Vcc−Vf1)/(R60+R70)
Va2=R70(Vcc+Vf1)/(R60+R70)
で示されるパルス状の波形となるため、ヒータ異常検知手段は、ヒータが駆動状態のときの検出電圧Va1,Va2がパルス状の波形を形成すれば、ヒータが正常である、と判断することができる。
Va3=R70(Vcc−Vf2)/(R60+R70)
で示される直線状の波形となるため、ヒータ異常検知手段は、ヒータが停止状態のときの検出電圧Va3が直線状の波形であれば、ヒータが正常である、と判断することができる。
Va1=R70(Vcc−Vf1)/(R60+R70)
Va2=R70(Vcc+Vf1)/(R60+R70)
で示されるパルス状の波形となるとともに、
前記ヒータスイッチがオフで前記ヒータが停止状態のときの前記ダイオードの順方向電圧をVf2、ダイオードの順方向電圧Vf2を分圧する抵抗をR60、R70とすれば、前記検出電圧Va3は
Va3=R70(Vcc−Vf2)/(R60+R70)
で示される直線状の波形となる請求項1に記載のヒータ異常検知回路において、
前記ヒータスイッチがオンの状態で前記ヒータが駆動状態のときの前記検出電圧Va1,Va2と、前記ヒータスイッチがオフの状態のときの検出電圧Va3との間で、次の不等式
Va1<Va3<Va2
が成立するように前記分圧抵抗R60、R70の値を設定して当該分圧回路を流れる電流を調整することによって、前記ヒータの駆動状態と停止状態それぞれにおける前記検出電圧の電位に変化を付けることもできる。こうすれば、分圧抵抗R60,R70の値を高く設定して当該分圧回路を流れる電流を小さくすることにより、ヒータ異常検知手段は、ヒータの駆動状態と停止状態のときの検出電圧の電位に変化を付けることができる。
図1は、トイレの便座に内蔵されたヒータや、給湯機に内蔵された凍結予防ヒータ、あるいは暖房器具のヒータなどのように長時間連続的に通電されるヒータの断線等の異常を検知するためのヒータ異常検知回路1の回路図を示している。
図1に示すように、ヒータ異常検知回路1は、交流電源10から電力の供給を受けて発熱するヒータ20と、ヒータ20に対して交流電源10から供給される電力をオン・オフするヒータスイッチ22と、ヒータスイッチ22と交流電源10との間に接続されて極性が互いに逆になるように並列接続された二つの通常型のダイオード30,40と、ヒータスイッチ22をオン・オフ制御するとともにダイオード30,40に印加された直流定電圧Vccが当該ダイオード30,40のヒータスイッチ22の接続側から出力されたダイオードの順方向電圧Vf1(ヒータスイッチ22がオンで交流電源10からヒータ20に電力が供給されている状態での順方向電圧)、もしくはVf2(ヒータスイッチ22がオフで交流電源10からヒータ20に電力が供給されていない状態での順方向電圧)を抵抗60と抵抗70とで分圧した検出電圧Vaに基づいて、ヒータの異常・正常を判断するマイコン50とを備えたものである。
尚、上記ヒータスイッチ22は、トライアック、ソリッドステートリレー、あるいは電磁リレーなどが用いられる。
Va1=R70(Vcc−Vf1)/(R60+R70)
Va2=R70(Vcc+Vf1)/(R60+R70)
となり、検出電圧Vaは、図2で示されるパルス状の波形となる。
Va3=R70(Vcc−Vf2)/(R60+R70)
となり、検出電圧Va3は、図3で示される直線状の波形となる。これにより、マイコン50は、ヒータが停止状態のときの検出電圧Va3が直線状の波形であれば、ヒータが正常である、と判断することができる。
Va1<Va3<Va2
が成立するように、分圧抵抗R60,R70の値を高く設定して当該分圧回路を流れる電流を小さくすることにより、ヒータ異常検知手段は、ヒータの駆動状態と停止状態のときの検出電圧の電位に変化を付けることができる。
上記判断に際して、検出電圧Vaの値を一定間隔でマイコン50に読み取らせ、そのデータを収集させる。以下、このデータサンプリングについて説明する。尚、図5は以下に説明するデータサンプリングの説明図であり、図6はデータサンプリング行程と後述するパルス判定行程を示したフローチャートである。
Va[t1]>Va[t0]+Vs (ただし、t1=t0+x) (1)
ここで、Vsはしきい値電圧を示し、Va[t1]の値がt0時よりもVs以上大きければ、式(1)が成立し、このあと説明するパルス判定のためのカウント(COUNT)が加算される。そのあと、t0にt1を、Va[t0]にVa[t1]を代入し、更新されたt0からx秒後の検出電圧を新しいVa[t1]として式(1)の判定を行い、カウント更新の有無終了後、再びVa[t0]を更新する。この作業をデータサンプリング時間が終了するまで繰り返したあと、後で説明するようにパルス判定用カウントが規定の範囲内であれば、その波形はパルスであると判定し、規定の範囲よりも少ない場合、あるいは多い場合はパルス以外の波形であると判定する。
10 交流電源
20 ヒータ
22 ヒータスイッチ
30,40 ダイオード
50 マイコン
60,70 分圧抵抗
Vcc 直流定電圧
Claims (6)
- 交流電源からヒータに供給される電力をオン・オフするヒータスイッチと前記交流電源との間に接続されて極性が互いに逆になるように並列接続された二つの通常型のダイオードと、前記ヒータスイッチをオン・オフ制御するとともに前記ダイオードに印加された直流定電圧が当該ダイオードの前記ヒータスイッチ接続側から出力されたダイオードの順方向電圧を分圧した検出電圧に基づいて、前記ヒータスイッチがオンでヒータが駆動状態のとき前記検出電圧がパルス状の波形であり、前記ヒータスイッチがオフでヒータが停止状態のとき前記検出電圧が直線状の波形であれば、前記ヒータは正常状態と判断し、そうでない時はヒータは異常と判断するヒータ異常検知手段とを備えたことを特徴とするヒータ異常検知回路。
- 請求項1に記載のヒータ異常検知回路において、
前記極性が互いに逆になるように並列接続された二つの通常型のダイオードに印加された直流定電圧をVcc、前記ヒータスイッチがオンで前記ヒータが駆動状態のときの前記ダイオードの順方向電圧をVf1、ダイオードの順方向電圧Vf1を分圧する抵抗をR60、R70とすれば、前記ヒータに流れる交流電源からの電流の方向に対応した前記検出電圧Va1,Va2はそれぞれ、
Va1=R70(Vcc−Vf1)/(R60+R70)
Va2=R70(Vcc+Vf1)/(R60+R70)
で示されるパルス状の波形となることを特徴とするヒータ異常検知回路。 - 請求項1に記載のヒータ異常検知回路において、
前記極性が互いに逆になるように並列接続された二つの通常型のダイオードに印加された直流定電圧をVcc、前記ヒータスイッチがオフで前記ヒータが停止状態のときの前記ダイオードの順方向電圧をVf2、ダイオードの順方向電圧Vf2を分圧する抵抗をR60、R70とすれば、前記検出電圧Va3は
Va3=R70(Vcc−Vf2)/(R60+R70)
で示される直線状の波形となることを特徴とするヒータ異常検知回路。 - 前記極性が互いに逆になるように並列接続された二つの通常型のダイオードに印加された直流定電圧をVcc、前記ヒータスイッチがオンで前記ヒータが駆動状態のときの前記ダイオードの順方向電圧をVf1、ダイオードの順方向電圧Vf1を分圧する抵抗をR60、R70とすれば、前記ヒータに流れる交流電源からの電流の方向に対応した前記検出電圧Va1,Va2はそれぞれ、
Va1=R70(Vcc−Vf1)/(R60+R70)
Va2=R70(Vcc+Vf1)/(R60+R70)
で示されるパルス状の波形となるとともに、
前記ヒータスイッチがオフで前記ヒータが停止状態のときの前記ダイオードの順方向電圧をVf2、ダイオードの順方向電圧Vf2を分圧する抵抗をR60、R70とすれば、前記検出電圧Va3は
Va3=R70(Vcc−Vf2)/(R60+R70)
で示される直線状の波形となる請求項1に記載のヒータ異常検知回路において、
前記ヒータスイッチがオンの状態で前記ヒータが駆動状態のときの前記検出電圧Va1,Va2と、前記ヒータスイッチがオフの状態のときの検出電圧Va3との間で、次の不等式
Va1<Va3<Va2
が成立するように前記分圧抵抗R60、R70の値を設定して当該分圧回路を流れる電流を調整することによって、前記ヒータの駆動状態と停止状態それぞれにおける前記検出電圧の電位に変化を付けることを特徴とするヒータ異常検知回路。 - 請求項1に記載のヒータ異常検知回路において、
前記ヒータ異常検知手段は、前記ヒータの駆動中に、所定の間隔で前記ヒータスイッチをオフするテスト信号を出力することによって一時的にヒータを駆動から停止に反転した状態で一定間隔で読み取った前記検出電圧の値を所定のパルス判定条件式に基づいて当該検出電圧の波形がパルスであるか否かを判定したうえ、当該検出電圧の波形がパルスであると判定した場合には、前記ヒータスイッチが異常であると判断することを特徴とするヒータ異常検知回路。 - 請求項1に記載のヒータ異常検知回路において、
前記ヒータ異常検知手段は、前記ヒータの停止中に、所定の間隔で前記ヒータスイッチをオンするテスト信号を出力することによって一時的にヒータを停止から駆動に反転した状態で一定間隔で読み取った前記検出電圧の値を所定のパルス判定条件式に基づいて当該検出電圧の波形がパルスであるか否かを判定したうえ、当該検出電圧の波形がパルス以外の波形であると判定した場合には、前記スイッチがオープン状態になっているか、ヒータの断線などの通電経路の異常であると判断することを特徴とするヒータ異常検知回路。
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