JP4763231B2 - 鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シート - Google Patents

鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シート Download PDF

Info

Publication number
JP4763231B2
JP4763231B2 JP2003351944A JP2003351944A JP4763231B2 JP 4763231 B2 JP4763231 B2 JP 4763231B2 JP 2003351944 A JP2003351944 A JP 2003351944A JP 2003351944 A JP2003351944 A JP 2003351944A JP 4763231 B2 JP4763231 B2 JP 4763231B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
laminated
decorative
film
decorative film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003351944A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005111923A (ja
Inventor
恭志 徳永
正樹 鳴海
清隆 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Technos Corp
Original Assignee
Riken Technos Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riken Technos Corp filed Critical Riken Technos Corp
Priority to JP2003351944A priority Critical patent/JP4763231B2/ja
Publication of JP2005111923A publication Critical patent/JP2005111923A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4763231B2 publication Critical patent/JP4763231B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

本発明は、鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シートに関する。さらに詳しくは、本発明は、耐湿熱性、エンボス転写性に優れ、熱ラミネート時の層間の密着性、表面エンボスの耐シボ流れ性に優れた鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シートに関する。
家庭電気製品、家具調度品、家屋内装材などには、金属板が多量に用いられている。以前は、ロールコーターなどを用いて金属板に塗装し、加熱乾燥したのちにコイルとして巻き取られたプレコート金属板が一般的であった。しかし、塗料の使用に伴う有機溶剤による環境汚染を避けるために、化粧フィルムを金属板に積層したラミネート金属板が普及してきた。
ラミネート金属板用の化粧フィルムとしては、塩化ビニル樹脂フィルムやその積層化粧シートが用いられてきたが、昨今の環境問題などの影響から、ポリオレフィン系化粧フィルムが用いられるようになってきた。しかし、ポリオレフィン系化粧フィルムは、表面硬度が低いためにラミネート金属板に傷がつきやすく、またラミネート金属板を切断したときに糸引き現象がおこり、切断したラミネート金属板を重ねると、化粧フィルムの糸の跡が残るという問題があった。
隠蔽性、表面硬度、耐溶剤性、耐熱性に優れ、カールを生じにくく、金属板との積層が容易である化粧フィルムとして、樹脂成分が、ポリブチレンテレフタレート系樹脂30〜90重量%とジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールである非晶性ポリエステル樹脂10〜70重量%からなる化粧フィルムが提案されている(特許文献1)。この化粧フィルムは、表面硬度や耐熱性には優れているが、化粧フィルム同士を積層して積層化粧シートとする際に、加熱ドラムなどを用いた熱ラミネートの際の密着性が悪く、また、表面にエンボス加工をする際のエンボス転写性も不十分であった。
メンブレンプレス成形などの熱加工性が良好であり、耐溶剤性も改良され、従来の塩化ビニル樹脂製化粧シートと同様に扱うことができるポリエステル樹脂製積層化粧シートとして、非晶質ポリエステル樹脂を主成分とする基材フィルム層と、テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノール25〜35モル%とエチレングリコール65〜75モル%からなるジオール成分を共重合した非晶質ポリエステル樹脂40〜95重量%と、結晶性を有するポリエチレンテレフタレート樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂5〜60重量部%からなる保護フィルム層を積層した化粧シートが提案されている(特許文献2)。この積層化粧シートは、成形加工性が良好であり、エンボス加工も可能であるが、単純に塩化ビニル樹脂製積層化粧シートをこのポリエステル樹脂積層化粧シートで置き換えると、耐湿熱性が悪く、フィルムの膨れなどの現象が起こりやすい。そのために、家屋内装材の中でも高温多湿に曝されるユニットバスなどに用いられる鋼板用積層化粧シートには適していない。
また、非配向の結晶性ポリエステル樹脂を主成分として5〜40重量%の結晶性の低い樹脂層を備えることにより、金属板の上に凹凸模様を形成させた、意匠性を付与したポリエステル樹脂被覆金属板を得ることができると提案されている(特許文献3)。この樹脂フィルムは表面硬度や耐熱性には優れているが、金属板に積層する前のフィルムの状態でエンボス加工すると、結晶性の樹脂を主成分としているために、結晶化により物性が低下するとともに、アフターエンボス転写性、熱ラミネート密着性においても不十分であった。
本発明者らは、先に、ガラス転移温度−30℃以上20℃未満の変性ポリエステル樹脂3〜97重量%、ガラス転移温度20℃以上50℃未満のダイマー酸共重合ポリエステル樹脂0〜94重量%及びガラス転移温度50℃以上120℃未満のポリエステル樹脂3〜97重量%からなり、特定の流れ値を有する柔軟性ポリエステル化粧シート組成物から、風合が良好であり、施工時にシワやワレが入りにくく、浮きが発生しにくく、欠点部を加熱により容易に修正することができる、壁装材に適した化粧シートが得られることを見いだした(特許文献4)。しかし、この化粧シートも耐湿熱性が若干劣り、フィルムの膨れなどの現象が起こる場合がある。そのために、家屋内装材の中でも高温多湿に曝されるユニットバスなどに用いられる鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シートには適していない。
特開2002−338709号公報(第2頁) 特開2000−233480号公報(第2頁、第4頁) 特許第3251020号公報(第2頁、第4頁) 特願2002−367147号公報
本発明は、耐湿熱性、エンボス転写性に優れ、熱ラミネート加工時の層間の密着性、表面エンボスの耐シボ流れ性に優れた鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シートを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂成分として(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含有し、引張試験における20%モジュラスが2〜25MPaであり、ボンデ鋼板にポリウレタン系二液硬化型接着剤を用い、鋼板温度220℃、ラミネートロール温度50℃で圧着して得られるラミネート鋼板を、沸騰水中に30分間浸漬したのち目視観察する耐沸騰水性試験において、表面に膨れが認められない化粧フィルムは、鋼板用化粧フィルムとして優れた性能を有し、該化粧フィルムを積層して得られる積層化粧シートも、鋼板用積層化粧シートとして優れた性能を有することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
)フィルムの樹脂成分として、(A)ガラス転移温度−10〜40℃のジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコールとポリテトラメチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂30〜97重量%と、(B)ガラス転移温度50〜120℃のジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60モル%以上90モル%未満と1,4−シクロヘキサンジメタノール10モル%以上40モル%未満である非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂3〜70重量%を含有し、該フィルムの引張試験における20%モジュラスが、2〜25MPaであり、かつ、ボンデ鋼板にポリウレタン系二液硬化型接着剤を用い、鋼板温度220℃、ラミネートロール温度50℃で圧着して得られるラミネート鋼板を、沸騰水中に30分間浸漬したのち目視観察する耐沸騰水性試験において、表面に膨れが認められないことを特徴とする鋼板用化粧フィルム、
)フィルムの樹脂成分として、(A)ガラス転移温度−10〜40℃のジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコールとポリテトラメチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂36〜94重量%、(B)ガラス転移温度50〜120℃のジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60モル%以上90モル%未満と1,4−シクロヘキサンジメタノール10モル%以上40モル%未満である非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂4〜68重量%及び(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂3〜60重量%を含有し、該フィルムの引張試験における20%モジュラスが、2〜25MPaであり、かつ、ボンデ鋼板にポリウレタン系二液硬化型接着剤を用い、鋼板温度220℃、ラミネートロール温度50℃で圧着して得られるラミネート鋼板を、沸騰水中に30分間浸漬したのち目視観察する耐沸騰水性試験において、表面に膨れが認められないことを特徴とする鋼板用化粧フィルム、
)フィルムの樹脂成分として、(D)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体(AES)、アクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン共重合体(AAS)、メタクリル酸エステル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体、メタクリル酸エステル−アクリロニトリル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)又は熱可塑性ウレタンエラストマー1〜50重量%を含有する第1項又は第2項に記載の鋼板用化粧フィルム、
)樹脂成分100重量部に対して、(E)滑剤0.2〜10重量部を含有し、カレンダー加工機を用いて製膜してなる第1項ないし第項のいずれかに記載の鋼板用化粧フィルム、
)顔料を含有し、隠蔽率が0.95以上である第1項ないし第項のいずれかに記載の鋼板用化粧フィルム、
)上面にエンボス加工されてなる第1項ないし第項のいずれかに記載の鋼板用化粧フィルム、
)上面に二液硬化型トップコート又は紫外線硬化型トップコートを有する第項又は第記載の鋼板用化粧フィルム、
)上地が、第1項ないし第項のいずれかに記載の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、第記載の鋼板用化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用積層化粧シート、
)上地が、第1項ないし第項のいずれかに記載の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、樹脂成分として、(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂10〜60重量%と、(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂40〜90重量%を含有する化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用積層化粧シート、
10)上地が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、下地が、第記載の鋼板用化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用積層化粧シート、
11)上地が、第記載の鋼板用化粧フィルムであり、下地が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用積層化粧シート、
12)上地が、第1項ないし第項のいずれかに記載の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、樹脂成分として、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用化粧シート、
13)上地の厚さが10〜400μmであり、下地の厚さが10〜400μmである第項ないし第12項のいずれかに記載の鋼板用積層化粧シート、
14)積層した上地の上面若しくは下面又は下地の上面にエンボス加工されてなる第項ないし第13項のいずれかに記載の鋼板用積層化粧シート、及び、
15)積層した上地の上面に二液硬化型トップコート又は紫外線硬化型トップコートを有する第項ないし第14項のいずれかに記載の鋼板用積層化粧シート、
を提供するものである。
本発明の鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シートは、耐湿熱性、エンボス転写性が良好であり、熱ラミネート加工時の層間の密着性、表面エンボスの耐シボ流れ性にも優れ、高温多湿の環境においても、安定して使用することができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、樹脂成分として、(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含有し、引張試験における20%モジュラスが、2〜25MPaであり、ボンデ鋼板にポリウレタン系二液硬化型接着剤を用い、鋼板温度220℃、ラミネートロール温度50℃で圧着して得られるラミネート鋼板を、沸騰水中に30分間浸漬したのち目視観察する耐沸騰水性試験において、表面に膨れが認められない鋼板用化粧フィルムである。
本発明に用いる(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などをジカルボン酸成分とし、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール化合物のエチレンオキサイド付加物などをグリコール成分として共重合した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂などを挙げることができる。これらの中で、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコールとポリテトラメチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを主体として共重合した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を特に好適に用いることができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、引張試験における20%モジュラスが、2〜25MPaであり、より好ましくは3〜20MPaである。引張試験における20%モジュラスは、あらかじめ1mmの厚さにプレスした樹脂シートから、幅15mm、長さ150mmの試験片を切り取り、標線間距離50mmの標線を付け、23±2℃で24時間状態調節したのち、同じ温度で、つかみ具間距離100mmで試験片をつかみ、引張速度50mm/分で引張試験を行い、伸び20%のときの引張応力を読み取り、試験片の元の断面積で除して、20%モジュラスを算出することができる。20%モジュラスが2MPa未満であると、フィルムの傷つき性が悪くなるとともに、熱ラミネート加工時に加熱ドラムからの剥離が困難となり、加工性が悪くなるおそれがある。20%モジュラスが25MPaを超えると、耐湿熱性が悪くなるおそれがある。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、ボンデ鋼板にポリウレタン系二液硬化型接着剤を用い、鋼板温度220℃、ラミネートロール温度50℃で圧着して得られるラミネート鋼板を、沸騰水中に30分間浸漬したのち目視観察する耐沸騰水性試験において、表面に膨れが認められない。ボンデ鋼板は、電気亜鉛めっき鋼板にリン酸塩処理を施した鋼板である。ポリウレタン系二液硬化型接着剤は、末端にヒドロキシル基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる接着剤であり、例えば、ソニーケミカル(株)のSC611などを挙げることができる。ポリウレタン系二液硬化型接着剤を用いて、本発明の鋼板用化粧フィルムを鋼板に積層して得られるラミネート鋼板は、耐湿熱性が良好であり、沸騰水中に30分間浸漬しても、表面に変化が全く生じない。したがって、本発明の鋼板用化粧フィルム又は鋼板用積層化粧シートを用いて製造されたラミネート鋼板は、ユニットバスなどの高温多湿の環境に曝される用途に好適に用いることができる。耐湿熱性に劣るラミネート鋼板は、沸騰水中に30分間浸漬すると、表面に膨れが生じたり、剥離しやすくなったりする。このようなラミネート鋼板は、高温多湿の環境における使用には適さない。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、樹脂成分として、(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂30〜97重量%と(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂3〜70重量%を含有することができ、より好ましくは、(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂55〜85重量%と(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂15〜45重量%を含有することができる。(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂としては、例えば、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60モル%以上90モル%未満と1,4−シクロヘキサンジメタノール10モル%以上40モル%未満であるポリエチレンテレフタレート系共重合体、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール10モル%以上60モル%未満と1,4−シクロヘキサンジメタノール40モル%以上90モル%未満であるポリエチレンテレフタレート系共重合体、さらにジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とネオペンチルグリコール又はネオペンチルグリコールとジエチレングリコール10〜40モル%であるネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート系共重合体などを挙げることができる。樹脂成分として、(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含有させることにより、製膜加工性を向上することができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、樹脂成分として、(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂40〜97重量%と(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂3〜60重量%を含有することができ、より好ましくは、(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂55〜85重量%と(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂15〜45重量%を含有することができる。(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ジカルボン酸成分がテレフタル酸とイソフタル酸であり、グリコール成分がテトラメチレングリコールであるポリブチレンテレフタレート系樹脂などを挙げることができる。樹脂成分として、(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含有させることにより、耐湿熱性と耐熱性を向上することができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、樹脂成分として、(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂36〜94重量%、(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂4〜68重量%及び(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂3〜60重量%を含有することができ、より好ましくは、(A)ガラス転移温度−10〜40℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂40〜65重量%、(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂15〜50重量%及び(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂5〜35重量%を含有することができる。(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂と(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含有させることにより、製膜加工性が良く、しかも耐湿熱性と耐熱性が向上したフィルムをつくることができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、樹脂成分が、(D)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体(AES)、アクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン共重合体(AAS)、メタクリル酸エステル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体、メタクリル酸エステル−アクリロニトリル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)、熱可塑性ウレタンエラストマーなどのエラストマーを含有することができる。これらのエラストマーの含有量は、1〜50重量%であることが好ましく、3〜25重量%であることがより好ましい。これらのエラストマーを含有させることにより、化粧フィルムの低温特性を向上し、低温時におけるワレの発生を防止することができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムを製造する方法に特に制限はなく、例えば、カレンダー加工機を用いて製膜することができ、あるいは、押出機とTダイを用いて製膜することもできる。使用するカレンダー加工機に特に制限はなく、例えば、直立型3本ロール、直立型4本ロール、L型4本ロール、逆L型4本ロール、Z型ロールなどを挙げることができる。使用する押出機に特に制限はなく、例えば、単軸押出機、同方向回転二軸押出機、異方向回転二軸押出機などを挙げることができる。使用するTダイに特に制限はなく、例えば、マニホールドダイ、フィッシュテールダイ、コートハンガーダイなどを挙げることができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムをカレンダー加工機を用いて製造するとき、樹脂成分100重量部に対して(F)滑剤0.2〜10重量部を含有させることが好ましく、0.5〜5重量部を含有させることがより好ましい。含有させる滑剤に特に制限はなく、例えば、パラフィンワックス、ホリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどの炭化水素系ワックス、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、複合型ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸系ワックス、ステアリン酸アミド、オキシステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルシルアミド、リシノール酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドなどの脂肪族アミド系ワックス、ステアリン酸n−ブチル、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪族エステル系ワックス、脂肪族金属石けん系ワックス、尿素−ホルムアルデヒドワックスなどを挙げることができる。これらの中で、脂肪族エステル系ワックスは、非晶質ポリエステル樹脂との相溶性が良好であり、樹脂組成物の透明性を損なうことなく、成形性を向上することができるので、特に好適に用いることができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、顔料を含有させて隠蔽性を付与することができる。含有させる顔料に特に制限はなく、例えば、白色顔料としての酸化チタンを配合することにより隠蔽性を付与することができ、あるいは、黒色顔料としてのカーボンブラックを配合することにより隠蔽性を付与することもでき、さらには、白色顔料と他の有色顔料を配合することにより所望の色調と濃度の隠蔽性を付与することもできる。本発明の鋼板用化粧フィルムにおいて、顔料を含有する化粧フィルムの隠蔽率は0.95以上であることが好ましく、0.97以上であることがより好ましく、0.99以上であることがさらに好ましい。隠蔽率が0.95未満であると、化粧フィルムを鋼板と積層して得られるラミネート鋼板の外観が、基材である鋼板の色調に影響されるおそれがある。化粧フィルムの隠蔽率は、JIS K 5400 7.2に準じて測定することができる。視感反射率80±1の白地と、視感反射率2以下の黒地に塗り分けたアート紙を隠蔽率試験紙とし、隠蔽率試験紙に化粧フィルムを重ねて視感反射率を測定し、黒地の上の化粧フィルムの視感反射率をB、白地の上の化粧フィルムの視感反射率をWとすると、隠蔽率HPは次式により求めることができる。
HP = B/W
視感反射率が0.98になると、肉眼では白地の上と黒地の上を識別することができない。化粧フィルムを積層する鋼板には、白地と黒地のような極端な色調の差はないので、隠蔽率0.95以上の鋼板用化粧フィルムにより均一な色調のラミネート鋼板を安定して製造することができる。
本発明の鋼板用化粧フィルムには、必要に応じて、エンボス加工を施すことができる。エンボス加工の方法に特に制限はなく、例えば、オンラインで製膜と同時にエンボス加工することができ、あるいは、オフラインでドラム加熱型エンボッサー、マルチシリンダー型エンボッサーなどを用いる、いわゆるアフターエンボス加工をすることもできる。
本発明の鋼板用化粧フィルムは、表面に二液硬化型トップコート又は紫外線硬化型トップコートを有することができる。表面にトップコートを施すことにより、鋼板用化粧フィルムの耐擦傷性を向上し、表面に傷のつきにくい優れた鋼板用化粧フィルムを得ることができる。二液硬化型トップコートは、例えば、ポリオール成分とポリイソシアネート成分からなる二液型ポリウレタン系コーティング剤を塗布して硬化させることにより形成することができる。紫外線硬化型トップコートは、コート層の紫外線硬化波長とは異なる波長帯の特性吸収波長を有し、材料劣化を引き起こす特定の紫外線を吸収する紫外線吸収剤と光安定剤を含む材料を鋼板用化粧フィルムに塗布して、紫外線硬化することにより形成することができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートの第一の態様は、上地が、本発明の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、顔料を含有し、隠蔽率が0.95以上である本発明の鋼板用化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなる積層化粧シートである。上地と下地の両方の化粧フィルムを同質の樹脂成分とすることにより、ラミネート性を向上して大きい接着強度を得ることができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートの第二の態様は、上地が、本発明の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、樹脂成分として、(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂10〜60重量%と、(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂40〜90重量%を含有する鋼板用化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなる積層化粧シートである。下地に、樹脂成分として、(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂と(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルムを用いることにより、耐湿熱性と耐熱性を向上することができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートの第三の態様は、上地が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、下地が、顔料を含有し、隠蔽率が0.95以上である本発明の鋼板用化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなる積層化粧シートである。二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムに比べてさらに耐湿熱性が良好であり、また、上地として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを積層することにより、表面に傷がつきにくい鋼板用積層化粧シートを得ることができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートの第四の態様は、上地が、顔料を含有し、隠蔽率が0.95以上である本発明の鋼板用化粧フィルムであり、下地が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、上地と下地が積層されてなる積層化粧シートである。上地に顔料を含有する化粧フィルムを用い、下地に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることにより、化粧フィルムの伸縮を小さくすることができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートの第五の態様は、上地が、本発明の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、樹脂成分として、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなる積層化粧シートである。(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂は、例えば、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分の主成分がトリメチレングリコールであるポリエステル樹脂を挙げることができる。本態様の鋼板用積層化粧シートにおいては、下地に、樹脂成分として、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂のみを含有する化粧フィルムを用いることができ、あるいは、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂と(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルムを用いることもでき、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂と(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルムを用いることもでき、さらには、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂、(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルム及び(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルムを用いることもできる。下地に、樹脂成分として、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルムを用いることにより、耐湿熱性と耐熱性を向上することができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートにおいて、上地と下地を積層する方法に特に制限はなく、例えば、熱ラミネート、ドライラミネートなどを挙げることができる。熱ラミネートにおいては、2枚の化粧フィルムを加熱ロールで圧着して貼り合わせ、冷却して鋼板用積層化粧シートとして巻き取ることができる。ドライラミネートにおいては、化粧フィルムの表面に有機溶剤に溶解した接着剤を塗工し、乾燥炉で溶剤を蒸発させて乾燥したのち、他の化粧フィルムと加熱ロールで圧着し、鋼板用積層化粧シートとして巻き取ることができる。必要に応じて、一方又は両方の接着面にあらかじめコロナ放電処理して、接着性を高めることができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートの第一の態様、第二の態様、第三の態様、第五の態様において、上地のフィルムの裏面にバックプリント印刷層又は下地の化粧フィルムの積層面に印刷層を有することができる。印刷層を形成する方法に制限はなく、例えば、凸版、平版、凹版、孔版のいずれの版式を用いることもできる。これらの中で、凹版印刷の一種であるグラビア印刷と、凸版印刷の一種であるフレキソ印刷を好適に用いることができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートにおいて、上地の厚さは、10〜400μmであることが好ましく、15〜200μmであることがより好ましく、20〜100μmであることがさらに好ましい。上地の厚さが10μm未満であると、破損しやすく、下地との積層が困難になるおそれがある。上地の厚さは400μm以下で鋼板用積層化粧シートとして十分な性能を有し、通常は厚さが400μmを超える上地の必要はない。本発明の鋼板用積層化粧シートにおいて、下地の厚さは、10〜400μmであることが好ましく、30〜300μmであることがより好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。下地の厚さが10μm未満であると、破損しやすく、上地との積層が困難になるおそれがある。下地の厚さは400μm以下で鋼板用積層化粧シートとして十分な性能を有し、通常は厚さが400μmを超える下地の必要はない。
本発明の鋼板用積層化粧シートには、必要に応じて、積層した上地の上面若しくは下面又は下地の上面にエンボス加工を有することができる。上地の上面にエンボス加工を有する鋼板用積層化粧シートは、上地の鋼板用化粧フィルムの製膜時にオンラインで、又は、製膜後にオフラインでエンボス加工し、エンボス加工を有する面を上面として下地の化粧フィルムと積層することにより製造することができ、あるいは、上地の鋼板用化粧フィルムと下地の化粧フィルムを積層するときにオンラインで、又は、積層後にオフラインでエンボス加工することにより製造することもできる。上地の下面にエンボス加工を有する鋼板用積層化粧シートは、上地の鋼板用化粧フィルムの製膜時にオンラインで、又は、製膜後にオフラインでエンボス加工し、エンボス加工を有する面を下面として下地の化粧フィルムと積層することにより製造することができる。下地の上面にエンボス加工を有する鋼板用積層化粧シートは、下地の化粧フィルムの製膜時にオンラインで、又は、製膜後にオフラインでエンボス加工し、エンボス加工を有する面を上面として上地の化粧フィルムと積層することにより製造することができる。
本発明の鋼板用積層化粧シートは、表面に二液硬化型トップコート又は紫外線硬化型トップコートを有することができる。表面にトップコートを施すことにより、鋼板用積層化粧シートの耐擦傷性を向上し、表面に傷のつきにくい優れた鋼板用積層化粧シートを得ることができる。二液硬化型トップコートは、例えば、ポリオール成分とポリイソシアネート成分からなる二液型ポリウレタン系コーティング剤を塗布して硬化させることにより形成することができる。紫外線硬化型トップコートは、コート層の紫外線硬化波長とは異なる波長帯の特性吸収波長を有し、材料劣化を引き起こす特定の紫外線を吸収する紫外線吸収剤と光安定剤を含む材料を鋼板用積層化粧シートに塗布して、紫外線硬化することにより形成することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、化粧フィルムと積層化粧シートの評価は、下記の方法により行った。
(1)引張試験(20%モジュラス)
あらかじめ1mmの厚さにプレスした樹脂シートから、幅15mm、長さ150mmの試験片を切り取る。試験片の中央部の厚さを測定したのち、標線間距離50mmの標線を付ける。23±2℃で24時間状態調節したのち、同じ温度で、つかみ具間距離100mmで試験片をつかみ、引張速度50mm/分で引張試験を行う。伸び20%のときの引張応力を読み取り、試験片の元の断面積で除して、20%モジュラスを算出する。
(2)隠蔽率
JIS K 5400 7.2に準じて測定する。
(3)アフターエンボス転写性
加熱ドラム温度が160℃のダブリング装置と冷却ドラムの中間に、金属製彫刻ロールと半硬質ゴムで被覆した圧ロールからなるエンボスロールを設置し、梨地柄の砂目模様のエンボス加工を行い、エンボス加工によって得られた化粧フィルム又は積層化粧シートについて、表面性を目視により観察し、下記の基準により判定する。
○:良好
△:やや不良
×:不良
(4)熱ラミネート密着性
温度160℃の加熱ドラムを用いて熱圧着により化粧フィルムを積層し、得られた積層化粧シートを両手を使って剥離することを試み、下記の基準により判定する。
○:密着性が良好で、層間で剥離することができない。
×:密着性が低く、層間での剥離が可能である。
(5)耐沸騰水性
厚さ0.3mmのボンデ鋼板に、ポリウレタン系二液硬化型接着剤[ソニーケミカル(株)、SC611]を用い、鋼板温度220℃、ラミネートロール温度50℃で、化粧フィルム又は積層化粧シートを圧着してラミネート鋼板を作製する。得られたラミネート鋼板を沸騰水中に30分間浸漬したのち、目視により表面の状態を観察し、下記の基準により判定する。
○:表面に変化が全く認められない。
△:表面に軽微な膨れが認められる。
×:表面に膨れが目立ち、剥離しやすくなる。
参考例
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124、テレフタル酸/エチレングリコール/ポリテトラメチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ガラス転移温度10℃]をTダイから押し出し、厚さ80μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置[(株)川上鉄工所]の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、3.6MPaであった。エンボス転写性は良好であり、又耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例2
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]70重量部と(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763、テレフタル酸/エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ガラス転移温度81℃]30重量部を混合し、Tダイから押し出し、厚さ80μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、11MPaであった。エンボス転写性は良好であり、又耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例3
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]50重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]30重量部及び(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP、イソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ガラス転移温度22℃]20重量部を混合し、Tダイから押し出し、厚さ60μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、18MPaであった。エンボス転写性は良好であり、又耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例4
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]50重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]40重量部及び(D1)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体[鐘淵化学工業(株)、カネエースB−31]10重量部を混合し、Tダイから押し出し、厚さ100μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、15MPaであった。エンボス転写性は良好であり、又耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例5
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]60重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]35重量部、(D1)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体[鐘淵化学工業(株)、カネエースB−31]5重量部及び(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP、カルシウムけん化モンタン酸エステルワックス]2重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ70μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、10MPaであった。エンボス転写性は良好であり、又耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例6
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]45重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]35重量部、(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP]10重量部、(D1)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体[鐘淵化学工業(株)、カネエースB−31]10重量部、(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP]2重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441、白色マスターバッチ]30重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ100μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムの隠蔽率は、0.999であった。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、16MPaであった。エンボス転写性は良好であり、又耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例7
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]55重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]30重量部、(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP]10重量部、(D1)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体[鐘淵化学工業(株)、カネエースB−31]5重量部、(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP]2重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441、白色マスターバッチ]30重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ90μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.998であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは17MPaであった。
実施例5で得られた透明の化粧フィルムを上地として繰り出し、ダブリング装置[(株)川上鉄工所]の加熱ドラムに密着させ、上記の下地化粧フィルムを繰り出して加熱ドラム上の上地と圧着して積層し、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
その積層化粧シートのエンボス転写性は良好であり、熱ラミネートにおいて、密着性は良好であった。耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例8
(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]40重量部、(C2)ポリブチレンテレフタレート樹脂[東レ(株)、トレコン1200S、ガラス転移温度40℃]60重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441]30重量部を混合し、Tダイから押し出し、厚さ80μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.998であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは21MPaであった。
実施例7と同様にして、実施例5で得られた透明の化粧フィルムを上地とし、ダブリング装置とエンボスロールを用い、上記の下地化粧フィルムと圧着して積層し、エンボス加工を行った。
その積層化粧シートのエンボス転写性は良好であり、熱ラミネートにおいて、密着性は良好であった。耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例9
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]55重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]35重量部、(D2)メタクリル酸エステル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体[鐘淵化学工業(株)、カネエースFM21]10重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441]30重量部を混合し、Tダイから押し出し、厚さ90μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.998であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは17MPaであった。
この化粧フィルムに、厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)、E5131]を上地とし、ドライラミネーションにより積層し、積層化粧シートを得た。この積層化粧シートは、耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例10
(B2)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PCTG5445、1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ガラス転移温度81℃]60重量部、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂[旭化成(株)、10N00、ガラス転移温度47℃]40重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441]30重量部を混合し、Tダイから押し出し、厚さ100μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.999であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは24MPaであった。
実施例7と同様にして、実施例5で得られた透明の化粧フィルムを上地とし、ダブリング装置とエンボスロールを用い、上記の下地化粧フィルムと圧着して積層し、エンボス加工を行った。
その積層化粧シートのエンボス転写性は良好であり、熱ラミネートにおいて、密着性は良好であった。耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
実施例11
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]55重量部、(B3)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[東洋紡績(株)、SR173CA]10重量部、(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP]30重量部、(D1)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体[鐘淵化学工業(株)、カネエースB−31]5重量部、(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP]2重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441、白色マスターバッチ]30重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ90μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.998であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは19MPaであった。
実施例7と同様にして、実施例5で得られた透明の化粧フィルムを上地とし、ダブリング装置とエンボスロールを用い、上記の下地化粧フィルムと圧着して積層し、エンボス加工を行った。
その積層化粧シートのエンボス転写性は良好であり、熱ラミネートにおいて、密着性は良好であった。
さらに、積層化粧シートの表面に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料[(株)ニッコー化学研究所、T−UV−1]を塗布し、硬化させることにより、トップコートを形成した。
このトップコートを有する積層化粧シートは、耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
比較例1
(C2)ポリブチレンテレフタレート樹脂[東レ(株)、トレコン1200S、ガラス転移温度40℃]をTダイから押し出し、厚さ100μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置[(株)川上鉄工所]の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、21MPaであった。エンボス転写性は、不良であった。又耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
比較例2
(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]90重量部、(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP]10重量部及び(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP]2重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ80μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、28MPaであった。エンボス転写性は良好であった。又耐沸騰水性試験において、表面に膨れが目立ち、剥離しやすくなった。
比較例3
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]15重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]80重量部、(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP]5重量部、(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP]2重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441、白色マスターバッチ]30重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ90μmの化粧フィルムを製膜した。この化粧フィルムの隠蔽率は、0.999であった。この化粧フィルムをオフラインにて、ダブリング装置の加熱ドラムに密着させ、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
この1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは、27MPaであった。エンボス転写性は良好であった。又耐沸騰水性試験において、表面に膨れが目立ち、剥離しやすくなった。
比較例4
比較例1と同様にして、(C2)ポリブチレンテレフタレート樹脂[東レ(株)、トレコン1200S、ガラス転移温度40℃]を用いて、厚さ70μmの上地化粧フィルムを製膜した。
(C2)ポリブチレンテレフタレート樹脂[東レ(株)、トレコン1200S、ガラス転移温度40℃]100重量部、(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP]2重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441、白色マスターバッチ]30重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ80μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.998であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは21MPaであった。
上地化粧フィルムを繰り出し、ダブリング装置[(株)川上鉄工所]の加熱ドラムに密着させ、下地化粧フィルムを繰り出して加熱ドラム上の上地と圧着して積層し、エンボスロールによりエンボス加工を行った。
その積層化粧シートのエンボス転写性は、不良であり、熱ラミネートにおいて、密着性が低く、層間での剥離が可能であった。耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
比較例5
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]20重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]30重量部、(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP]50重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441]30重量部を混合し、Tダイから押し出し、厚さ90μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.999であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは20MPaであった。
比較例4と同様にして、比較例1で得られた透明の化粧フィルムを上地とし、ダブリング装置とエンボスロールを用い、上記の下地化粧フィルムと圧着して積層し、エンボス加工を行った。
その積層化粧シートのエンボス転写性は、不良であり、熱ラミネートにおいて、密着性が低く、層間での剥離が可能であった。耐沸騰水性試験において、表面に変化は全く認められなかった。
比較例6
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]50重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]40重量部、(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP]10重量部、(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP]2重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441]30重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ100μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.999であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは18MPaであった。
比較例4と同様にして、比較例2で得られた透明の化粧フィルムを上地とし、ダブリング装置とエンボスロールを用い、上記の下地化粧フィルムと圧着して積層し、エンボス加工を行った。
その積層化粧シートのエンボス転写性は良好であり、熱ラミネートにおいて、密着性は良好であった。耐沸騰水性試験において、表面に膨れが目立ち、剥離しやすくなった。
比較例7
(A)変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[三菱レイヨン(株)、DN124]5重量部、(B1)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763]90重量部、(C1)ポリブチレンテレフタレート系樹脂[ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP]5重量部、(E)モンタン酸エステルワックス[クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP]2重量部及び着色剤[住化カラー(株)、EPM7A1441]30重量部をバンバリミキサーで混練し、逆L型カレンダーを用いて、厚さ70μmの下地化粧フィルムを製膜した。この下地化粧フィルムの隠蔽率は0.998であり、1mm厚樹脂プレスシートの20%モジュラスは27MPaであった。
比較例4と同様のダブリング方法で、実施例5で得られた透明の化粧フィルムを上地とし、ダブリング装置とエンボスロールを用い、上記の下地化粧フィルムと圧着して積層し、エンボス加工を行った。
その積層化粧シートのエンボス転写性は良好であり、熱ラミネートにおいて、密着性は良好であった。
さらに、積層化粧シートの表面に、ポリウレタン系二液硬化型塗料[ザ インンテック(株)、NHWP]を塗布し、硬化させることにより、トップコートを形成した。
このトップコートを有する積層化粧シートは、耐沸騰水性試験において、表面に膨れが目立ち、剥離しやすくなった。
実施例2〜11及び参考例1の配合組成と構成を第1表に、その評価結果を第2表に示し、比較例1〜7の配合組成と構成を第3表に、その評価結果を第4表に示す。ただし、表中、各成分は、下記の略号により表す。
(A)変性PET系:変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、三菱レイヨン(株)、DN124、テレフタル酸/エチレングリコール/ポリテトラメチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ガラス転移温度10℃。
(B1)非晶性PET系:非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PETG6763、テレフタル酸/エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ガラス転移温度81℃。
(B2)非晶性PET系:非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、イーストマン ケミカル ジャパン(株)、PCTG5445、1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ガラス転移温度81℃。
(B3)非晶性PET系:非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、東洋紡績(株)、SR173CA、ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ガラス転移温度79℃。
(C1)PBT系:ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリプラススチック(株)、ジュラネックス500LP、イソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ガラス転移温度22℃。
(C2)PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂、東レ(株)、トレコン1200S、ガラス転移温度40℃。
(D1)MBS:メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体、鐘淵化学工業(株)、カネエースB−31。
(D2)FM21:メタクリル酸エステル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体、鐘淵化学工業(株)、カネエースFM21。
(E)滑剤:モンタン酸エステルワックス、クラリアントジャパン(株)、リコワックスOP、カルシウムけん化モンタン酸エステルワックス。
(F)PTT系:ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂、旭化成(株)、10N00、ガラス転移温度47℃。
着色剤:住化カラー(株)、EPM7A1441、白色マスターバッチ。
Figure 0004763231
Figure 0004763231
Figure 0004763231
Figure 0004763231
Figure 0004763231
Figure 0004763231
樹脂成分として、(A)ガラス転移温度10℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含有し、20%モジュラスが3.6MPaである参考例1の化粧フィルム、(A)ガラス転移温度10℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂と(B1)ガラス転移温度81℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含有し、20%モジュラスが11MPaである実施例2の化粧フィルム、(A)ガラス転移温度10℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、(B1)ガラス転移温度81℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂及び(C1)ガラス転移温度22℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含有し、20%モジュラスが18MPaである実施例3の化粧フィルム、(A)ガラス転移温度10℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、(B1)ガラス転移温度81℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂及び(D1)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体を含有し、20%モジュラスが15MPaである実施例4の化粧フィルム、(A)ガラス転移温度10℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、(B1)ガラス転移温度81℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂及び(D1)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体を含有し、20%モジュラスが10MPaである実施例5の化粧フィルム、(A)ガラス転移温度10℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、(B1)ガラス転移温度81℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、(C1)ガラス転移温度22℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂及び(D1)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体を含有し、20%モジュラスが16MPaである着色剤を配合した実施例6の化粧フィルムは、いずれもエンボス転写性が良好であり、耐沸騰水性も優れている。
同様な樹脂成分を含有し、20%モジュラスが17〜19MPaである化粧フィルムを下地とし、実施例5の化粧フィルムを上地として積層した実施例7と実施例11の積層化粧シート、上地が実施例5の化粧フィルムであり、下地の化粧フィルムが樹脂成分として(B1)ガラス転移温度81℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂40重量%と(C2)ガラス転移温度40℃のポリブチレンテレフタレート樹脂60重量%を含有する実施例8の積層化粧シート、上地が実施例5の化粧フィルムであり、下地の化粧フィルムが樹脂成分として(B2)ガラス転移温度が81℃である非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂60重量%と(F)ガラス転移温度47℃のポリトリメチレンテレフタレート系樹脂40重量%を含有する実施例10の積層化粧シートは、いずれもエンボス転写性が良好であり、耐沸騰水性も優れ、熱ラミネートによる上地と下地の密着性も良好である。又同様な樹脂成分を含有し、20%モジュラスが17MPaである化粧フィルムを下地とし、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを上地としてドライラミネーションにより積層した実施例9の積層化粧シートは、耐沸騰水性に優れている。
これに対して、樹脂成分として(C2)ガラス転移温度40℃のポリブチレンテレフタレート樹脂のみを含有し、20%モジュラスが21MPaである比較例1の化粧フィルムは、エンボス転写性が不良である。樹脂成分として(B1)ガラス転移温度81℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂と(C1)ガラス転移温度22℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含有し、20%モジュラスが28MPaである比較例2の化粧フィルム、(A)ガラス転移温度10℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、(B1)ガラス転移温度81℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂及び(C1)ガラス転移温度22℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含有するが、(A)成分の含有量が少なく、20%モジュラスが27MPaである比較例3の化粧フィルムは、耐沸騰水性が不良である。
比較例1と同じ樹脂組成の化粧フィルムを積層した比較例4の積層化粧シート、比較例1の化粧フィルムを積層した比較例5の積層化粧シートは、エンボス転写性が不良であり、熱ラミネート密着性も低い。比較例2の化粧フィルムを積層した比較例6の積層化粧シートは、耐沸騰水性が不良である。実施例5の化粧フィルムを積層し、二液硬化型のトップコートを施しても、下地の化粧フィルムの樹脂成分の(A)ガラス転移温度10℃の変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂の含有量が少ない比較例7の積層化粧シートは、耐沸騰水性が不良である。
本発明の鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シートは、耐湿熱性とエンボス転写性に優れ、熱ラミメネート時の層間の密着性、表面エンボスの耐シボ流れ性に優れるので、ラミネート鋼板に加工して、家庭電気製品、家具調度品、家屋内装材などとして好適に用いることができる。

Claims (15)

  1. フィルムの樹脂成分として、(A)ガラス転移温度−10〜40℃のジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコールとポリテトラメチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂30〜97重量%と、(B)ガラス転移温度50〜120℃のジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60モル%以上90モル%未満と1,4−シクロヘキサンジメタノール10モル%以上40モル%未満である非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂3〜70重量%を含有し、該フィルムの引張試験における20%モジュラスが、2〜25MPaであり、かつ、ボンデ鋼板にポリウレタン系二液硬化型接着剤を用い、鋼板温度220℃、ラミネートロール温度50℃で圧着して得られるラミネート鋼板を、沸騰水中に30分間浸漬したのち目視観察する耐沸騰水性試験において、表面に膨れが認められないことを特徴とする鋼板用化粧フィルム。
  2. フィルムの樹脂成分として、(A)ガラス転移温度−10〜40℃のジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコールとポリテトラメチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂36〜94重量%、(B)ガラス転移温度50〜120℃のジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60モル%以上90モル%未満と1,4−シクロヘキサンジメタノール10モル%以上40モル%未満である非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂4〜68重量%及び(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂3〜60重量%を含有し、該フィルムの引張試験における20%モジュラスが、2〜25MPaであり、かつ、ボンデ鋼板にポリウレタン系二液硬化型接着剤を用い、鋼板温度220℃、ラミネートロール温度50℃で圧着して得られるラミネート鋼板を、沸騰水中に30分間浸漬したのち目視観察する耐沸騰水性試験において、表面に膨れが認められないことを特徴とする鋼板用化粧フィルム。
  3. フィルムの樹脂成分として、(D)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体(AES)、アクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン共重合体(AAS)、メタクリル酸エステル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体、メタクリル酸エステル−アクリロニトリル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)又は熱可塑性ウレタンエラストマー1〜50重量%を含有する請求項1又は2に記載の鋼板用化粧フィルム。
  4. 樹脂成分100重量部に対して、(E)滑剤0.2〜10重量部を含有し、カレンダー加工機を用いて製膜してなる請求項1ないしのいずれかに記載の鋼板用化粧フィルム。
  5. 顔料を含有し、隠蔽率が0.95以上である請求項1ないしのいずれかに記載の鋼板用化粧フィルム。
  6. 上面にエンボス加工されてなる請求項1ないしのいずれかに記載の鋼板用化粧フィルム。
  7. 上面に二液硬化型トップコート又は紫外線硬化型トップコートを有する請求項又は6に記載の鋼板用化粧フィルム。
  8. 上地が、請求項1ないしのいずれかに記載の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、請求項5に記載の鋼板用化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用積層化粧シート。
  9. 上地が、請求項1ないしのいずれかに記載の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、樹脂成分として、(B)ガラス転移温度50〜120℃の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂10〜60重量%と、(C)ガラス転移温度20〜50℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂40〜90重量%を含有する化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用積層化粧シート。
  10. 上地が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、下地が、請求項5に記載の鋼板用化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用積層化粧シート。
  11. 上地が、請求項5に記載の鋼板用化粧フィルムであり、下地が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用積層化粧シート。
  12. 上地が、請求項1ないしのいずれかに記載の透明な鋼板用化粧フィルムであり、下地が、樹脂成分として、(F)ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂を含有する化粧フィルムであり、上地と下地が積層されてなることを特徴とする鋼板用化粧シート。
  13. 上地の厚さが10〜400μmであり、下地の厚さが10〜400μmである請求項ないし12のいずれかに記載の鋼板用積層化粧シート。
  14. 積層した上地の上面若しくは下面又は下地の上面にエンボス加工されてなる請求項ないし13のいずれかに記載の鋼板用積層化粧シート。
  15. 積層した上地の上面に二液硬化型トップコート又は紫外線硬化型トップコートを有する請求項ないし14のいずれかに記載の鋼板用積層化粧シート。
JP2003351944A 2003-10-10 2003-10-10 鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シート Expired - Fee Related JP4763231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003351944A JP4763231B2 (ja) 2003-10-10 2003-10-10 鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003351944A JP4763231B2 (ja) 2003-10-10 2003-10-10 鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005111923A JP2005111923A (ja) 2005-04-28
JP4763231B2 true JP4763231B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=34543028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003351944A Expired - Fee Related JP4763231B2 (ja) 2003-10-10 2003-10-10 鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4763231B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4679833B2 (ja) * 2004-04-14 2011-05-11 リケンテクノス株式会社 柔軟性難燃ポリエステル系化粧シート用組成物及び柔軟性難燃ポリエステル系化粧シート
JP4566625B2 (ja) * 2004-06-04 2010-10-20 リケンテクノス株式会社 ガラス用装飾フィルム
JP4791837B2 (ja) * 2006-01-30 2011-10-12 リケンテクノス株式会社 積層化粧シート
JP5074957B2 (ja) * 2008-02-28 2012-11-14 リケンテクノス株式会社 化粧フィルム
JP5495326B2 (ja) * 2010-08-25 2014-05-21 帝人デュポンフィルム株式会社 二軸配向積層ポリエステルフィルム
KR102404831B1 (ko) * 2018-09-03 2022-06-02 (주)엘엑스하우시스 이종 수지층이 구비된 적층 필름 및 이를 포함하는 화장시트
US20220212444A1 (en) * 2019-05-20 2022-07-07 Toyo Kohan Co., Ltd. Resin film for laminating metal plate and laminated metal plate using the same

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07119295B2 (ja) * 1988-07-01 1995-12-20 大日本印刷株式会社 賦形用フィルム
JPH0985925A (ja) * 1995-09-20 1997-03-31 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート及び化粧板
JPH10166499A (ja) * 1996-12-12 1998-06-23 Toppan Printing Co Ltd 化粧鋼鈑
JP3905316B2 (ja) * 2001-01-26 2007-04-18 東洋鋼鈑株式会社 化粧フィルムおよびその化粧フィルムを積層した化粧板
JP4792175B2 (ja) * 2001-06-15 2011-10-12 東洋鋼鈑株式会社 化粧フィルムおよびそのフィルムを積層した化粧板
JP4264253B2 (ja) * 2001-12-18 2009-05-13 リケンテクノス株式会社 柔軟性ポリエステル壁装用化粧シート用組成物及び柔軟性ポリエステル壁装用化粧シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005111923A (ja) 2005-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101071622B1 (ko) 수지 피복 금속판, 수지 피복 금속판용 의장 시트 및 수지피복 금속판의 제조 방법
JP4654084B2 (ja) 金属板被覆用積層シート、および積層シート被覆金属板
JP4264253B2 (ja) 柔軟性ポリエステル壁装用化粧シート用組成物及び柔軟性ポリエステル壁装用化粧シート
JP4823853B2 (ja) 金属調シート及びそれを用いた金属調化粧材
JP2009248363A (ja) 艶消し積層フィルム
JP4763231B2 (ja) 鋼板用化粧フィルム及び鋼板用積層化粧シート
JP5198128B2 (ja) 金属板被覆用積層シ−ト、および該積層シートで被覆した金属板
JP4566625B2 (ja) ガラス用装飾フィルム
JP2006297758A (ja) 金属板被覆用積層シートおよび積層シート被覆金属板
JP4463508B2 (ja) 化粧フィルム及び積層化粧シート
JP2006224650A (ja) 意匠性被覆用積層シートおよび積層シート被覆金属板
JP4727843B2 (ja) 化粧フィルム及び該フィルムを積層してなるラミネート金属板並びにそれらの製造方法
JP4526753B2 (ja) 化粧フィルム及び積層化粧シート
JP4791864B2 (ja) 積層化粧シート
JP4160377B2 (ja) 印刷意匠シート、及び、印刷意匠シートを被覆した金属板
JP4791837B2 (ja) 積層化粧シート
JP4567717B2 (ja) 化粧フィルム及び積層化粧シート
JP5586177B2 (ja) 積層シート、及び積層シートを被覆した金属板
JP5116241B2 (ja) 積層シ−ト、エンボス意匠シートおよびエンボス意匠シート被覆金属板
JP4089988B2 (ja) 積層化粧シート
JP5249803B2 (ja) 樹脂被覆金属板用積層シ−ト、積層シート被覆金属板、ユニットバス部材、建築内装部材、鋼製家具部材、および樹脂被覆金属板用積層シートの製造方法
JP2008254348A (ja) 金属板被覆用積層シートおよび積層シート被覆金属板
JP5121665B2 (ja) 樹脂被覆金属板用積層シ−ト、該積層シートの製造方法、および、意匠性積層シート被覆金属板、ユニットバス部材、建築内装材、および、鋼製家具部材
JP2004075924A (ja) 化粧フィルム及び積層化粧シート
JP3733080B2 (ja) 高意匠化粧金属板積層用印刷樹脂フィルム及びそれを被覆した金属板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110527

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110609

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4763231

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees