JP2006297758A - 金属板被覆用積層シートおよび積層シート被覆金属板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 沸騰水浸漬に耐え得るとともに、積層シート被覆金属板を作製してから長期間が経過した後に2次加工を行っても加工性に問題を生じるおそれがない積層シート被覆金属板、およびこの金属板を構成する積層シートを提供する。
【解決手段】 顔料を含有する樹脂からなる基材層(A層)と、透明延伸ポリエステル系樹脂より構成され、厚みが100μm以下である表面層(B層)の少なくとも2層を有する積層シートにおいて、前記A層を、A層における樹脂成分全体の質量を100質量%として、3〜15質量%のエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマー(a−1成分)、21〜48質量%のポリブチレンテレフタレート系樹脂(a−2成分)、および42〜73質量%の実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂(a−3成分)よりなる構成とする。
【選択図】 図1(a)

Description

本発明は、金属板被覆用積層シート、およびこのシートで被覆した積層シート被覆金属板に関するものであり、特に、耐傷入り性、加工性に優れ、また、耐熱水性に優れることから、ユニットバス等の湿熱環境で用いられる建材用途に好ましく用いることができる積層シート被覆金属板、およびこの金属板を構成する金属板被覆用積層シートに関する。
従来、ユニットバス等の内装建材用途に用いる樹脂被覆金属板用の被覆シートとしては、着色された軟質PVCのシートを基材として、その上に表層である2軸延伸ポリエステル系シートを積層一体化したシートが用いられて来た。このシートにおいては、表面が2軸延伸ポリエステル系樹脂よりなるので、耐傷入り性や耐洗浄剤性に優れ、表面の平滑性が良好であり、またこの2軸延伸ポリエステル系シートの裏面にバックプリントと呼ばれる印刷を施すことで深み感のある印刷意匠を得ることができた。
しかし、近年、環境問題等から軟質PVCシートの使用が制限を受けるようになり、軟質PVC以外の樹脂を基材とした積層シート、およびこれを用いた樹脂被覆金属板が求められるようになった。
軟質PVC以外の樹脂を基材として積層シートとしては、まず、コスト面からポリオレフィン系樹脂からなる基材を用いることが検討された。しかし、この積層シートで被覆した樹脂被覆金属板は、折り曲げ加工を施した際に、ポリオレフィン系樹脂の結晶性に起因して、曲げ部分が白化する問題があった。また、この問題を解決するために、ポリオレフィン系樹脂の結晶性を低下させる処方を用いた場合は、表層として2軸延伸ポリエステル系シートが積層されている構成においても、表面硬度が低くなり耐傷入り性が劣化するとう問題があった。
そこで、加工性と表面硬度のバランスに優れるポリエステル系樹脂シートを基材として用いることが検討され、特許文献1では、イーストマンケミカル社のPETG6763などに代表される非晶性ポリエステル樹脂からなる基材を用いる多層複合体が記載されている。
また、特許文献2には、沸騰水浸漬試験において良好な結果を示すものとして、結晶性ポリエステル系樹脂と非晶性ポリエステル系樹脂とのブレンド組成とするポリエステル系樹脂シート状物が記載されている。
また、特許文献3には、ポリエステル樹脂に特定のメチルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン樹脂(MBS樹脂)を添加することで経時的な加工性の低下を防止した共重合ポリエステルシートおよびフィルムが記載されている。
特開2000−071407号公報 特開WO02/092689号公報 特開2002−121367号公報
しかし、特許文献1に記載の化粧フィルムにおいては、基材を形成する樹脂のガラス転移温度(Tg)は、ほぼ70〜85℃の範囲に存在し、かつ結晶性を有しないことから、ユニットバス等用途の評価項目として一般的に含まれる沸騰水浸漬試験を満足することができない。
さらに、無配向の非晶性ポリエステル樹脂においては、加熱成形後、該樹脂のガラス転移温度以下で長期間保管した場合、次第に破断伸び等の機械物性が低下する問題を有している。
この機械物性の低下は、いわゆるエンタルピー緩和の進行に起因するものと考えられている。基材層を単独でラミネートした樹脂被覆金属板や、通常用いられる厚みの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート系樹脂層と基材層とを積層した積層シートをラミネートした樹脂被覆金属板においては、これらの加工が困難になるほどの機械物性低下をもたらすものではなかった。しかし、この機械物性が低下するという問題が顕在化する場合として、深み感を得るために、表層に厚みのある2軸延伸ポリエステル系樹脂を積層した積層シート、あるいは同様の目的に加えて、さらに意匠感を付与するために、表層と基材との間に介在する接着剤層を厚くして、この接着剤層中に光輝性の粒子などを添加した積層シートで樹脂被覆金属板を作成した場合は、樹脂被覆金属板を作製後、長期間経過した後に、ノッチ入りエリクセン試験を施した場合、積層シートが金属板から部分的に剥離する等の問題が発生するおそれがあり、樹脂被覆金属板の加工性は劣ったものとなるおそれがあった。ここで、「ノッチ入りエリクセン試験」とは、図3に試験方法の概要を示したように、剥離の開始点となり得る切れ込みを樹脂層に付与した後、この樹脂層の伸びを伴うような変形を樹脂被覆金属板に施して、切り込み部の樹脂層の剥離状態を観察する試験方法である。
これは、基材のエンタルピー緩和が進行しない間の加工では、変形を受けた部分の2軸延伸ポリエステル樹脂からなる表層の変形応力が基材層内で分散吸収され、この変形応力が基材と金属板との界面にまでは達しなかったのに対し、基材のエンタルピー緩和が進行した後の加工では、2軸延伸ポリエステル樹脂からなる表層の変形応力が基材層内で分散吸収されずに、基材層と金属板との界面にまで達して、これにより基材層と金属板との間で剥離が発生することが原因であると考えられている。そして、特に、2軸延伸フィルムの厚みを増した場合や、接着剤層の厚みを増した場合にその影響が顕著になるものと考えられている。
上記した樹脂被覆金属板の加工性低下の原因が、エンタルピー緩和であることから、樹脂被覆金属板を加工する前に、この樹脂被覆金属板を被覆樹脂のガラス転移温度以上に加熱することによって、樹脂被覆金属板の加工性を回復することができる。しかし、このような処理は、工程増となるため好ましくなく、加工メーカーに受け入れられるものではなかった。
また、特許文献2に記載のポリエステル系樹脂シート状物においても、エンタルピー緩和の経時的進行は、特許文献1の化粧フィルムの場合と同様に進行する。従って、厚みのある2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂層を積層した構成などでは経時後の加工性に問題を生じるおそれがあった。
また、特許文献3に記載の共重合ポリエステルシートおよびフィルムにおいては、破断伸びの低下防止に関しては効果があるものの、このシートおよびフィルム自体が、樹脂被覆金属板用途のものではないため、樹脂被覆金属板として用いた場合における折り曲げ白化を充分に防止することができないものであった。また、この共重合ポリエステルシートおよびフィルムにおいては、架橋ゴムを添加していることから、樹脂被覆金属板として用いた場合の折り曲げ白化として、ボイド白化が発生すると考えられる。
そこで、本発明は、上記の問題点を解決すべく、沸騰水浸漬に耐え得るとともに、積層シート被覆金属板を作製してから長期間が経過した後に2次加工を行っても加工性に問題を生じるおそれがない積層シート被覆金属板、およびこの金属板を構成する積層シートを提供するものである。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
第一の本発明は、顔料を含有する樹脂からなる基材層(A層)(10)と、透明延伸ポリエステル系樹脂より構成され、厚みが100μm以下である表面層(B層)(20)の少なくとも2層を有する積層シートであって、前記A層(10)が、A層(10)における樹脂成分全体の質量を100質量%として、3〜15質量%のエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマー(a−1成分)、21〜48質量%のポリブチレンテレフタレート系樹脂(a−2成分)、および42〜73質量%の実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂(a−3成分)よりなる、金属板被覆用積層シート(100)である。
この積層シートにおいて、A層(10)のポリエステル系樹脂成分が、結晶性のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含むことにより、積層シート被覆金属板(200)とした場合の沸騰水浸漬性を良好にすることができる。そして、長時間高温の水と接触した後も平滑な外観を維持することができる積層シート被覆金属板(200)とすることができる。また、A層(10)のポリエステル系樹脂成分中に比較的微細分散させることが可能なエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマーを特定量含んでいるので、積層シート被覆金属板(200)を製造後、長期間経過した後に2次加工に供しても、加工性に問題を生ずるおそれが少ないものとすることができる。
上記の金属板被覆用積層シート(100)において、A層(10)の実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂(a−3成分)は、テレフタル酸、またはジメチルテレフタル酸をジカルボン酸成分の主体とし、ジオール成分の20〜80mol.%が1.4−シクロヘキサンジメタノール(1.4−CHDM)で、残りの80〜20mol.%がエチレングリコールよりなる共重合ポリエステルであることが好ましい。A層(10)の実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂として商業的に入手しやすい材料を用いることで原料供給の安定性とコストのメリットを得ることができる。
また、上記の金属板被覆用積層シート(100)において、A層(10)のエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマー(a−1成分)は、エポキシ変性されたスチレン・ブタジエン系ブロック共重合体、または、エポキシ変性されたポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。エポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマー(a−1成分)として、これらの樹脂を用いることが好ましいのは、商業的に入手し易い材料であると同時に、耐久性等の物性に影響を及ぼすことが少ないためである。
上記の金属板被覆用積層シート(100)において、B層(20)は2軸延伸ホモポリエチレンテレフタレート系樹脂であることが好ましい。また、B層(20)とA層(10)との間に印刷柄(印刷柄C)(30)、および、接着剤層(D層)(40)が配置されていてもよい。これにより、表面の平滑ないわゆる鏡面意匠を得ることができる。また、印刷意匠を有する積層シートを得ることができる。また接着剤層を透明なものとすることにより、A層(10)に添加された顔料による着色意匠を良好なものとすることができ、色合わせ等も容易なものとなる。
上記の金属板被覆用積層シート(100)において、B層(20)と印刷柄C(30)、およびD層(40)を合わせた厚みが、35μm以上115μm以下の範囲であることが好ましい。各層の厚みの合計をこの範囲とすることによって、深みのある意匠感を備えることができるとともに、積層シート被覆金属板(200)を良好な加工性を有するものとすることができる。
第2の本発明は、上記の金属板被覆用積層シート(100)をA層(10)側の表面を接着面として、金属板(50)の上にラミネートした積層シート被覆金属板(200)である。この積層シート被覆金属板(200)においては、沸騰水浸漬性が得られると同時に、深みのある意匠感を有し、積層シート被覆金属板(200)としてから長期間経過した後に2次加工を施した場合においても、加工性に問題が生ずるおそれが少ない。
また、上記の積層シート被覆金属板(200)においては、40℃、90%相対湿度の恒温恒湿槽内に30日間放置した後に、23℃の雰囲気温度下でノッチ入りエリクセン試験を行った際における、金属板被覆用積層シート(100)の金属板(50)からの剥離長さ(490)は、2mm以下であることが好ましい。ここで、「ノッチ入りエリクセン試験」とは、図3に試験方法の概要を示したように、積層シート被覆金属板(200)における積層シート(100)部分に、剥離の開始点となり得る切り込み(410)を付与し、JIS K6744で規定されるエリクセン試験装置を用いて、積層シート(100)側が凸になるように高さ(480)6mmの張り出し加工を施して、切り込み部分(420)の積層シート(100)と金属板(50)との剥離状態を観察する試験方法である。
第3の本発明は、上記の積層シート被覆金属板(200)を用いたユニットバス壁材、ユニットバス天井材、ドア材、一般内装壁材、パーティション材からなる群から選ばれる建築内装材である。
本発明の金属板被覆用積層シートを用いた積層シート被覆金属板は、積層シート被覆金属板を作製してから長期間経過した後においても、基材層(A層)におけるエンタルピー緩和の進行に伴う経時的な加工性低下を効果的に防止することが可能であり、二次加工における加工性低下の問題が生じない。また、深み感のある意匠性を得るために透明な表面層を厚くする等の構成とした場合に、上記の加工性低下の問題はより顕著となるものとなるが、本発明の積層シート被覆金属板においては、このような場合においても、二次加工における加工性低下の問題が生じない。さらに、基材層(A層)が結晶性ポリエステル樹脂であるポリブチレンテレフタレート系樹脂を含むことから、積層シート被覆金属板を耐熱水性に優れたものとすることができる。また、表層が透明延伸ポリエステル系樹脂であることから、耐傷入り性や耐薬品性に優れ、ユニットバス等の湿熱環境で用いられる建材用途に好ましく用いることができる。
以下、本発明を具体化した実施の形態を説明する。
なお、本発明の積層シートは、その厚みに関して一般的には「フィルム」と呼称する範囲と「シート」と呼称する範囲を含むものである。本発明においては便宜上これらに対してシートという単一呼称を用いた。
また、無配向という表現は、積層シートに何らかの性能を付与するために意図して延伸操作等の配向処理を行ったものではないことであり、押出し製膜時にキャスティングロールによる引き取りで発生する配向等まで存在していないという意味ではない。
図1(a)に層構成を模式的に示したように、本発明の金属板被覆用積層シート100は、基材層(A層)10および表面層(B層)20の少なくとも2層を有する積層シートである。以下、各層について説明する。
<基材層(A層)10>
基材層(A層)10は、A層10における樹脂成分全体の質量を基準(100質量%)として、3〜15質量%のエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマー(a−1成分)、21〜48質量%のポリブチレンテレフタレート系樹脂(a−2成分)、および42〜73質量%の実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂(a−3成分)より構成されている。
(a−2成分)
a−2成分であるポリブチレンテレフタレート系樹脂は、A層10に結晶性を付与するものである。a−2成分の量が少な過ぎると、A層10の結晶性が不充分となり、積層シート被覆金属板200を沸騰水浸漬試験に供した際に、A層10自体の変形に起因する表面荒れや、さらにはB層20の剥離等を生じるため、好ましくない。逆に、A層10のa−2成分の量が多過ぎると、A層10の結晶性が高くなり過ぎて、金属板50とのラミネート時に金属板50を比較的高温に加熱しておくか、ラミネート直後に非接触式のヒーター等による後加熱を行わないと積層シート100の平滑化が達成されず、いわゆる鏡面外観を得ることが難しくなり好ましくない。
以下において説明する表面層(B層)20である透明延伸ポリエステル系樹脂より構成されるシート、特に、好ましい形態である2軸延伸ホモポリエチレンテレフタレート系樹脂より構成されるシートは、極めて高い平滑性を有するのであるが、A層10との積層構成とする際における接着剤の塗布厚みのムラや、A層10自体の厚みムラに起因して、A層10との積層シートとした場合、平滑性が喪失して表面状態が凹凸形状となることがある。しかし、本発明の組成を有するA層10を用いた場合においては、本発明の金属被覆用積層シート100を金属板50にラミネートする際に、通常のラミネート温度(従来のPVCのラミネート設備で用いて来た程度の温度である230℃程度)に加熱された金属板50からの熱でA層10の弾性率が顕著に低下し(Aが一旦熔融したような状態になり)、B層20は短時間ではあるが、A層10による拘束力から解放されるため、B層20が本来有する弾性回復力により表面の鏡面外観を回復させることができ、本発明の積層シート被覆金属板200を鏡面外観に優れたものとすることができる。
これに対して、a−2成分が、本発明の範囲を超えて多過ぎると、A層10の結晶性が高くなり過ぎてしまい、上記したような機構による表面平滑化が起こらず、積層シート被覆金属板200を鏡面外観を有するものとすることができない。さらに、金属板50の表面の荒れ等の影響が反映されることにより、鏡面とはほど遠い外観となるおそれがある。
a−2成分であるポリブチレンテレフタレート系樹脂としては、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、もしくはジメチルテレフタル酸、ジオール成分として1.4−ブタンジオールの各単一成分(意図せざる共重合成分は含んでいても良い。)を用いた、いわゆるホモPBT樹脂を用いることがコストや安定供給性の点から好ましい。押出し製膜法によりシートを作成する場合は、原料IV値が1.0〜1.4程度のPBT樹脂を使用するのが一般的であり、各社から各種グレードのPBT樹脂が市販されている。
ただし、ホモPBT樹脂以外にも、酸成分の一部をイソフタル酸等のジカルボン酸で置換したものや、ポリトリメチレングリコール(PTMG)を共重合したもの等を用いることができる。
これに対して、ホモポリエチレンテレフタレート(ホモPET)樹脂も結晶性樹脂であるが、結晶化速度が遅いため、A層10のブレンド組成に沸騰水浸漬性を発現させることが難しいため、ホモPETを使用することは好ましくない。また、PET系樹脂が無配向で結晶化するとPET系樹脂の結晶相がPBT系樹脂の結晶相に比べてフレキシビリティに乏しいため加工性が著しく低下し、折り曲げると割れるような状態になり易い。この点からも、a−2成分としては、PET系樹脂ではなく、PBT系樹脂を用いることが好ましい。
(a−3成分)
a−3成分である、実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂としては、示差走査熱量計(DSC)により、昇温時に明確な結晶融解ピークを示さないポリエステル樹脂以外に、結晶性を有するものの結晶化速度が遅く、押出し法、カレンダー法等の製膜工程、において結晶性が高い状態とならないポリエステル系樹脂も使用することができる。
a−3成分の実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂は、テレフタル酸またはジメチルテレフタル酸をジカルボン酸成分の主体とし、ジオール成分の20〜80mol.%が1.4−シクロヘキサンジメタノール(1.4−CHで、残りの80〜20mol.%がエチレングリコールよりなる共重合体エステルであることが好ましい。
ここで、「主体とし」とは、ジカルボン酸成分全体を基準(100mol.%)として、テレフタル酸またはジメチルテレフタル酸を70mol.%以上、好ましくは80mol.%以上、より好ましくは98mol.%以上含むことをいう。
ジオール成分である、1.4−シクロヘキサンジメタノールの量が少な過ぎると、結晶性樹脂としての特徴が顕著になり、上記のホモPET樹脂が無配向で結晶化した場合と同様に加工性の低下をもたらすため好ましくない。逆に、1.4−シクロヘキサンジメタノールの量が多過ぎる場合も、結晶性が顕著になり、さらに非常に高い融点を示すようになることから金属板50とのラミネート時の密着力にも問題を生じるため好ましくない。
実質的に非結晶性であるポリエステル系樹脂の一例としては、原料の安定供給性や生産量が多いことから低コスト化が図られている、いわゆるPET−Gを挙げることができ、イーストマンケミカル社の「イースターPET−G・6763」やそれに類する樹脂を用いることが好ましい。この「イースターPET−G・6763」は、ポリエチレンテレフタレート樹脂のジオール成分の約30mol.%を1.4−シクロヘキサンジメタノールで置換した構造を有するもので、DSC測定で結晶化挙動が認められない実質的に非結晶性のポリエステル樹脂である。
ただし、これに限定されるものではなく、特定の条件では結晶性を示すが通常の条件では非晶性樹脂として取り扱うことが可能なイーストマンケミカル社の「PCTG・5445」(ポリエチレンテレフタレートのジオール成分の約65mol.%を1.4−シクロヘキサンジメタノールで置換した構造を有する。)等を用いることもでき、これ以外に、ネオペンチルグリコール共重合PETで結晶性を示さないものや、結晶性の低いもの、イソフタル酸を共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂で結晶性の低いものなど、共重合成分により結晶化を阻害した組成のものもa−3成分である実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂として用いることができる。
(a−1成分)
a−1成分であるエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマーを添加する目的は、A層10の体積緩和の進行に伴う経時的な加工性の低下を抑制すること、および、初期の積層シート物性としてより柔軟性を付与し、経時後の加工性をも良好なものとすることである。
また、加工性としては、割れやクラックの発生のみではなく、折り曲げ部の白化も問題とすることから、添加により、折り曲げ部の白化がより顕著になるようなものはa−1成分としては用いることはできない。
例えば、エポキシ基を有さないポリエステル系以外の熱可塑性エラストマーは、ポリエステル系樹脂との相容性に乏しいことから、ポリエステル系樹脂中において大粒径の粒子状分散となり、積層シート被覆金属板200における折り曲げ部に顕著な白化を生じるため好ましくない。
また、エポキシ基を有さないポリエステル系以外の熱可塑性エラストマーとして、無水マレイン酸変性を施したポリオレフィン樹脂等によって、ポリエステル系樹脂中での分散粒子径をある程度小さくすることは可能である。しかし、この場合においても、やはり積層シート被覆金属板200における折り曲げ部に白化を生じてしまうため好ましくない。
これに対して、本発明において用いるa−1成分は、エポキシ基を有することで、ポリエステル系樹脂中において微細分散することが可能である。よって、積層シート被覆金属板200における折り曲げ部において白化が起こり難いものである。
また、ポリエステル系のエラストマーを用いた場合は、ポリエステル系樹脂との相容性を有するため、エポキシ基を有さなくても折り曲げ白化を生じないブレンド組成物とすることができる。しかし、ポリエステル系のエラストマーとは共重合成分により室温より低いガラス転移温度を示すポリエステル系樹脂であることから、ブレンド組成物のガラス転移温度も低下させる。よって、本発明のA層10のように結晶性のポリブチレンテレフタレート系樹脂を含むブレンド組成においては、室温で保管することにより、A層10において過度に結晶化が進行してしまい、それに起因して経時後の積層シート被覆金属板200の加工性が低下するおそれがある。よって、ポリエステル系のエラストマーを用いることは、好ましくない。
a−1成分であるエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマーは、A層10の樹脂成分全体の質量を基準(100質量%)として、3〜15質量%の範囲で添加することが好ましく、5〜10質量%の範囲で添加することがより好ましい。
エポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマーの添加量が少な過ぎると、経時的な2次加工性の低下を抑制する効果が充分ではなく、逆に、この添加量が多過ぎると、いかにポリエステル系樹脂中に微細分散されているとはいえ、本来が相容性に乏しい非ポリエステル系の材料であるので、折り曲げ白化の問題を生じ易くなる。また、添加量が多過ぎると、A層10が過度に柔軟なものとなり、表面層20に比較的厚みのある延伸ポリエステル系樹脂を用いた場合においても、積層シート100の表面硬度が充分なものとならないおそれがある。
本発明のa−1成分であるエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマーとしては、エポキシ変性されたスチレン・ブタジエン系ブロック共重合体、または、エポキシ変性されたポリオレフィン系樹脂を好ましく用いることができる。
エポキシ変性されたスチレン・ブタジエン系ブロック共重合体としては、スチレン系化合物を主体とする重合体ブロック(a)と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(b)とから成るブロック共重合体(「a−b」、「a−b−a」等)の共役ジエン化合物由来単位における不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したものを好ましく用いることができる。具体的には、ダイセル化学工業株式会社の「エポフレンドA1020」等を用いることができる。
エポキシ変性されたポリオレフィン系樹脂としては、グリシジルメタクリレートとエチレンのランダム共重合体を好ましく用いることができる。具体的には、住友化学工業株式会社の「ボンドファーストE」等を用いることができる。
(その他の成分)
A層10には、意匠性の付与、被覆される金属板50の視覚的隠蔽効果の付与、さらに、表面に印刷柄30を付与する場合には、その発色の向上等の目的で顔料が添加される。使用される顔料は上記目的のために一般的に用いられているもので良く、その添加量に関しても上記目的のために一般的に添加される量で良い。一例としては、白系の着色では隠蔽効果が高く、かつ粒径が微細であることから積層シートの加工性に与える影響の少ない酸化チタン顔料を用いることができる。また、酸化チタン顔料をベースとして、色味の調整を有彩色の有機、無機の顔料を少量添加することで行うこともできる。さらに、意匠性を向上させる目的でメタリック顔料やパール顔料等が含まれていても良い。
下地の視覚的隠蔽効果に関しては、用途によって重要度が異なり一概には規定することができないが、一つの目安としては内装建材用途の積層シート被覆金属板200においてはJIS K5400 7.2「塗料一般試験方法・隠蔽率」に準拠して測定した隠蔽率が0.98以上であることを求められる場合が多く、本発明の積層シート被覆金属板200もこの値を満たしていることが好ましい。
また、A層10には、その性質を損なわない範囲において、各種添加剤を適宜な量添加しても良い。一般的な添加剤としては、燐系、フェノール系他の各種酸化防止剤、ラクトン系、フェノールアクリレート系他のプロセス安定剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、各種加工助剤、金属不活化剤、滑剤、抗菌・防かび剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料分散性改良剤、充填・増量剤等を挙げることができる。
A層10の好ましい厚みは、50〜200μmの範囲である。A層10の厚みが薄すぎる場合は、下地の視覚的隠蔽確保のために多量の顔料添加を必要とし、その結果、A層10の加工性が低下するおそれがある。逆に、A層10の厚みが厚過ぎると、A層10に要求される効果が飽和する。
<表面層(B層)20>
B層20が付与される目的は、耐傷入り性や耐薬品性等の表面物性の向上、意匠シート100にいわゆる鏡面性と呼ばれる表面の平滑な外観の付与、透明でかつある程度の厚みを有する層を表面に付与することによる意匠としての深み感の表現、および以下において説明する印刷柄C30を設けた場合における、この印刷柄C30の保護、である。
従来、基材層として軟質PVCシートを用いていた場合においても、透明ポリエステル系フィルムが上記の目的のために表面層として用いられていた。従って、B層20としては、上記の目的を達成可能な従来用いられてきた透明ポリエステル系フィルムであれば制限なく使用できるが、軟質PVCシートを使用していた時代から実績のある2軸延伸されたポリエステル系樹脂、中でも2軸延伸されたポリエチレンテレフタレート系の透明樹脂シートを好適に用いることができ、2軸延伸されたホモポリエチレンテレフタレート系の透明樹脂シートを特に好適に用いることができる。
B層20の厚みは、15〜100μmであることが好ましく、従来の軟質PVCシートへオーバーレイして鏡面性樹脂被覆金属板を得るのに用いられて来た透明樹脂フィルムの厚みと同様で良い。また、延伸倍率が2軸各方向に3.5〜5倍、延伸処理後の熱固定温度が220〜240℃の2軸延伸されたホモポリエチレンテレフタレート系シートを用いることが好ましい。このように、延伸倍率や熱固定温度等を従来と同一のものとすることで、入手コストの点から好ましいものとすることができる。
B層20の厚みが15〜30μmの範囲で、かつ、以下に説明する接着剤層(D層)40の厚みが1〜3μmの範囲の積層シート100とした場合は、A層10のエンタルピー緩和が進行した場合も積層シート被覆金属板200の2次加工性が問題となる場合は少ない。しかし、深みのある意匠感が得られるように、B層20の厚みは、35μm以上であることがより好ましく、あるいは、B層20とD層40との合計厚みは、35〜115μmであることがより好ましい。本発明の積層シート被覆金属板200においては、このように、B層20および/またはD層40の厚みを厚くした場合においても、積層シート被覆金属板200を作製後、長期間保管した場合における2次加工性を良好なものとすることができる。ただし、B層20とD層40との合計厚みが、115μmを超える場合は、初期の加工性が充分なものとならないおそれがあり、また製造した積層シート100の巻き取りが困難となり、積層工程や保管工程に問題を生じるおそれがあるので好ましくない。
鏡面外観と呼ばれる表面の平滑な意匠ではなく、エンボスによる表面凹凸が付与された意匠が求められる場合は、易加工性2軸延伸ポリエチレンテレフタレート等と呼称されるものをB層20として用いることができる。この易加工性2軸延伸ポリエチレンテレフタレートは、耐薬品性等の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートとしての基本性能を損なうことなく、配向の制御等により、下層に柔軟性を有する樹脂層を積層した状態でエンボス付与適性が得られるものであり、このような易加工性2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートの例としては、帝人デュポンフィルム社の「テフレックス」、東レ社の「ニューコンセプトルミラー」等を挙げることができる。
B層20には、各種樹脂用添加剤成分が適宜な量添加されていても良い。著しく透明性を低下させたり、延伸時にボイドを生じて物性低下を来すおそれがあったりするような添加剤以外は、A層10に用いることができる添加剤と同様なものを用いることができる。
<印刷柄C30>
図1(b)に層構成を模式的に示したように、本発明においては、印刷柄C30を設けることができる。印刷柄C30は、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等の公知の印刷方法で施すことができる。印刷柄C30の絵柄は石目調、木目調、あるいは幾何学模様、抽象模様等任意である。印刷柄C30は、部分印刷でも全面ベタ印刷でも良く、部分印刷柄とベタ印刷の両方が施されていても良い。
印刷柄C30は、B層20におけるA層10との積層面側にいわゆるバックプリントとして付与しても良く、A層10におけるB層20と積層する側の表面に付与しても良く、また、B層20側とA層10側の両方に付与してもよい。ただし、B層20のA層10との積層面側にバックプリントを施し、かつ、以下において説明する接着剤層(D層)40の厚みを厚くして深み感を出すことを意図する場合(図1(d)に層構成の模式図を示した形態。)は、印刷柄C30には比較的光線透過部分の多い部分印刷とするか、隠蔽性の低い印刷インクを用いることが好ましい。なお、図1(f)に、A層10側とB層側20の両方に印刷柄C30を付与し、その間に接着剤層(D層)40を配置した層構成を模式的に示した。
<接着剤層(D層)40>
図1(c)〜図1(f)に層構成を模式的に示したように、本発明の金属板被覆用積層シート100においては、A層10とB層20との間(図1(c)の形態)、あるいは、印刷柄C30を設けた場合は、印刷柄C30とA層10との間(図1(d)の形態)、印刷層C30とB層20との間(図1(e)の形態)、印刷層C30と印刷層C30との間(図1(f)の形態)に、接着剤層(D層)40が配置される。
D層40としては、ポリエステル系樹脂やポリエーテル系樹脂等を主剤としてイソシアネート系架橋剤で硬化する一般的にドライラミネート用接着剤と呼ばれるものを用いることが作業性の点から好ましい。また、このようなドライラミネート用接着剤の中でも紫外線による黄変の問題が少ない点から、脂肪族系のものを用いることがより好ましい。
D層40の厚みは、乾燥膜厚で1〜20μmの範囲とするのが好ましい。D層40の厚みが薄すぎる場合は、塗布ムラによる接着不良を生じ易く、一方、D層40の厚みが厚過ぎる場合は、積層シート100の加工性が低下するおそれがある。また、ドライラミ方式では厚みが20μmを超える接着剤層を均一に形成することは難しい。
B層20と印刷柄C30、およびD層40の合計厚みは、35〜115μmの厚みとすることが深みのある意匠感を得るためには好ましいが、上記のように、D層40の厚みは20μmが上限であるため、残りの厚みはB層20の透明延伸ポリエステル系樹脂シートで確保するのが好ましい。この合計厚みが薄すぎる場合では、A層10のエンタルピー緩和の進行が、実際の加工性の低下には繋がり難い一方で、深みのある意匠感を得るのが難しくなる。逆に、この合計厚みが厚過ぎる場合は、A層10の組成に関わらず良好な加工性を得ることが困難になり好ましくない。
D層40には、意匠性付与のために、染料系などの透明着色剤、蛍光剤、青み付与剤等で着色を行っても良く、また、表面修飾マイカ粉、アルミ微粉等の金属粉、ホログラム箔、表面修飾ガラスフレーク等を添加しても良い。さらに、一般的に硬化型接着剤に添加される各種添加剤を適宜な量含んでいても良い。
ただし、D層40としては、上記したものに限定されず、紫外線硬化型の接着剤や電子線・放射線硬化型接着剤等を用いても良い。あるいは、B層20の透明延伸ポリエステル系樹脂シートとして、ホットメルト接着性の樹脂層を共押出等の方法で付与したいわゆる易接着性延伸ポリエステルシートを用いることで、D層40を省略してもよい。また、接着性を有する樹脂層をA層10と共押出することにより形成し、D層40を省略してもよい。
積層シート100に深み感のある意匠性を付与するためには、B層20またはD層40の厚みを厚くすることが必要となるが、従来、軟質PVC樹脂被覆金属板の折り曲げ加工などの成形加工に用いて来た成形金型の使用を可能にするためには、金属板被覆用積層シート100の総厚みは、300μm以下であることが好ましい。
<金属板(E)50>
図1(g)に本発明の積層シート被覆金属板200の層構成を模式的に示した。本発明の積層シート被覆金属板200に用いる金属板50としては、熱延鋼板、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、亜鉛・アルミニウム合金系メッキ鋼板、亜鉛・アルミニウム・マグネシウム合金系メッキ鋼板、スズメッキ鋼板、ステンレス鋼板等の各種鋼板やアルミニウム板、アルミニウム系合金板、チタン系合金板、ニッケル系合金板等を使用することができる。
また、これらの金属板50は、通常の化成処理を施した後に使用しても良い。金属板50の厚さは、積層シート被覆金属板200の用途等により異なるが、0.1〜10mmの範囲で選ぶことができる。また、エレベーター内装材の用途では、1〜2mmの範囲の厚みを有する熔融亜鉛メッキ鋼板を用いることが一般的である。
<金属板被覆用積層シート100、積層シート被覆金属板200の製造方法>
本発明のA層10の製造方法としては、各種公知の製膜方法を特に限定なく採用することができる。例えば、押出機を用いたTダイ製膜法やインフレーション法等を採用することができる。また、A層10に用いられるポリブチレンテレフタレート系樹脂の融点以上に混練ロールを加熱することが可能なカレンダー設備があれば、カレンダー製膜法によってもA層10のシートを得ることができる。
B層20に関しても、延伸設備を備えた押出機によって製膜することが可能であるが、従来のPVC樹脂被覆鋼板のオーバーレイ用途のための各種厚みのものが市販されており、これを利用するのが便利である。
本発明の金属板被覆用積層シート100の製造方法の一例としては、B層20の積層面側にバックプリントを施した後、さらにその上にドライラミ接着剤をコーターを用いて塗布し、熱風乾燥機等を用いて溶剤を揮散乾燥させ、上記で得られたA層10と重ね合わせると同時に、40〜80℃の加熱された一対の圧着ロール間を通過させることで積層シートとし、ドライラミ接着剤が乾燥するまでの間養生するという方法を挙げることができる。
次に、積層シ−ト被覆金属板200の製造方法について説明する。前述の各種金属板50にリバースコーター、キスコーター等の一般的に使用されるコーティング設備を使用し、積層一体化されたシートを貼り合せる金属面に乾燥後の接着剤膜厚が2〜10μm程度になるように、熱硬化型接着剤60を塗布する。この熱硬化型接着剤60としては、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤等一般的に使用される熱硬化型接着剤を挙げることができる。
ついで、赤外線ヒーターおよび/または熱風加熱炉により塗布面の乾燥および加熱を行い、金属板50の表面温度を、190〜250℃程度の温度に保持しつつ、直ちにロールラミネーターを用いて金属板被覆用積層シ−ト100のA層10側が接着面となるように被覆する。その後、自然冷却、水冷、空冷等の強制冷却を実施し、積層シート被覆金属板200を得る
本発明をより具体的かつ詳細に説明するために、次に実施例を示すが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(A層の製膜)
表1に示す樹脂組成でベント付き同方向二軸混練押出機を用いて、ポリエステルシートの製膜に関しては一般的な方法であるTダイ製膜法により、厚み80μmの基材層(A層)(「a−1」〜「a−24」)を製膜した。A層には表1の樹脂組成以外に酸化チタン系白色顔料と、有機系緑色顔料が添加されており、淡緑色(L.a.b色座標でL値=76、a値=−34、b値=9)に着色されている。顔料の添加量はすべてのA層に関して同一である。なお、表1における値は、質量%である。
Figure 2006297758
表1で使用した各原料は以下の通りである。
「ノバデュラン5020S」は、三菱エンジニアリングプラスチックス社製のポリブチレンテレフタレート(ホモPBT)樹脂である。I.V.値=1.2の押出し製膜用標準グレードである。融点は225℃である。
「イースターPETG・6763」は、イーストマン・ケミカル・カンパニー社製であり、ジカルボン酸成分はテレフタル酸であり、ジオール成分の約30mol.%が1.4−シクロヘキサンジメタノール、約70mol.%がエチレングリコールである非晶性共重合PET系樹脂である。ガラス転移温度は78℃、融点は観察されない。
「PCTG・5445」は、イーストマン・ケミカル・カンパニー社製であり、ジカルボン酸成分はテレフタル酸であり、ジオール成分の約65mol.%が1.4−シクロヘキサンジメタノール、約35mol.%がエチレングリコールである実質的に非晶性である共重合PET系樹脂である。ガラス転移温度は86℃、融点は観察されない。
「ダイヤナイト・DN−124」は、三菱レイヨン社製の低結晶性ポリエステルエラストマーである。ガラス転移温度は19℃、融点は観察されない。
「エポフレンドA−1020」は、ダイセル化学工業社製のエポキシ変性されたスチレン・ブダジエン・スチレン・トリブロック共重合体である。
「ボンドファーストE」は、住友化学社製のエチレン・グリシジルメタアクリレート共重合体である。
「ダイナロン1320P」は、JSR社製のスチレン・水添ブタジエンゴム・ブロック共重合体である。
「ハイブラー7125」は、クラレ社製のスチレン・ビニル・ポリイソプレン・トリブロック共重合体である。
(B層、印刷柄CおよびD層の準備)
表2に示す厚みの市販の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(B層)(テイジンテトロンSG:テイジンデュポンフィルム社製)の片面にグラビアコート法によって抽象模様柄の部分印刷をバックプリントで施し(印刷柄C)、この印刷面に表2に示す厚みでシアネート硬化型ポリエステル系接着剤(主剤はTM−K51:東洋モートン社製)を塗布し、溶剤を揮散させるための予備乾燥を行った。これにより、印刷柄Cが付与され、接着層(D層)が形成されたB層(「b−1」〜「b−8」)を得た。なお、印刷インクの種類、印刷柄(インクの塗布量)はすべてのB層に関して同一である。
Figure 2006297758
(実施例1〜23)
表3に示す種類のA層と、印刷柄Cが付与され、接着層(D層)が形成されたB層とを重ね合わせて、これを80℃に誘導加熱された一対のロール間を通過させることにより加圧一体化し、本発明の金属板被覆用積層シートを得た。そして、厚み0.45mmの亜鉛めっき鋼板における積層シートを張り合わせる面に、市販されているポリ塩化ビニル被覆金属板用のポリエステル系接着剤を乾燥後の接着剤膜厚が2〜4μm程度になるように塗布し、ついで赤外線ヒーターおよび熱風加熱炉により接着剤塗布面の溶剤乾燥および加熱を行い、亜鉛めっき鋼板の表面温度を235℃に保持しつつ、直ちにロールラミネーターを用いて、上記で作製した金属板被覆用積層シートを被覆し、冷却することにより本発明の積層シート被覆金属板を得た。なお、ラミネート後の積層シート被覆金属板に対する非接触式のヒーター等による表面加熱や、該加熱状態における鏡面ロールでの押圧等は特に実施していない。
(比較例1〜15)
表4に示す種類のA層と、印刷柄Cが付与され、接着層(D層)が形成されたB層とを重ね合わせた以外は、実施例1と同様にして、金属板被覆用積層シートおよび積層シート被覆金属板を得た。
<評価方法>
上記実施例および比較例において作製した積層シート被覆金属板の評価方法を以下に示す。また、各評価方法に従って評価した結果を表3および表4に示した。なお、実施例1〜12と、比較例1〜12は、B層およびD層として同一のものを用いた例である。
(加工性評価(1):曲げ加工性試験)
40mm×60mmの積層シート被覆金属板に「JIS Z−2248」で規定されるV曲げ法の評価を行った。V曲げ法では、図2(a)に全体図を示したスクリュー曲げ試験装置300を使用する。スクリュー曲げ試験装置300は、上型昇降用ハンドル310、上型昇降スクリュー320、上型設置部分330および下型設置部分340を備えている。上型昇降スクリュー320上部に設けられた上型昇降用ハンドル310を手動で回すことによって、上型昇降スクリュー320が上下方向に移動し、それに伴って、上型昇降スクリュー320の下端に設けられた上型設置部分330が上下方向に移動する。また、図2(b)にV曲げ部分の拡大図を示したように、上型設置部分330には、V曲げ用上型350が設けられ、下型設置部分340には、V曲げ用下型360が設けられている。そして、上型昇降用ハンドル310を操作することによって、上型設置部分330に設けたV曲げ用上型350を下方向に移動し、試験片380をV曲げ用下型360との間で挟み込むことによって、試験片380をV型に変形させる。
具体的には、角度90度のV型溝370が形成された金属製の下型360の上に平板状の試験片380を積層シート被覆側が下型360と当接する状態で載置し、先端が下型360のV溝370に対応して90度のV型突起状に形成された金属製の上型350を手回しスクリュー310、320で降下させて試験片380をV溝370に押し込むことで90度の折り曲げ加工を行うものである。
この加工性評価は雰囲気温度23℃で実施した。エンタルピー緩和の進行していない初期の加工性評価に関しては、積層シートを金属板にラミネートしてから24時間以内に測定を実施し、経時後の加工性評価に関しては、40℃×90%RHに保たれた恒温恒湿槽中に30日間シートを静置した後に取り出し、23℃の室内に24時間放置した後、測定を実施した。加工後の曲げ加工部の金属板被覆用積層シートの面状態を目視で判定し、ほとんど変化がないものを「○」、表層に若干クラックが発生したもの、および若干の曲げ白化を生じたものを「△」、表層に割れが発生したものや著しい折り曲げ白化を生じたものを「×」として評価した。
(加工性評価(2):ノッチ入りエリクセン試験)
60mm×60mmの積層シート被覆金属板200の表面に図3(a)および図3(b)に正面図および側面図を示すように市販のカッターナイフを用いて、上下および左右各二本ずつ、積層シート100と金属板50との界面に及ぶ切り込み410を入れ、5mm幅の切り込み部分420を形成した。そして、「JIS K−6744」で規定されるエリクセン試験装置を用いて、積層シート100被覆側が凸になるようにして高さ(H)が6mmの張り出し加工を施し、樹脂層の切り込みを入れた部分420の剥離状況を観察した。張り出し加工を施した状態の積層シート被覆金属板200の正面図を図3(c)に示し、側断面図を図3(d)および図3(e)に示した。
エンタルピー緩和の進行していない初期の加工性評価に関しては、積層シートを金属板にラミネートしてから24時間以内に測定を実施し、経時後の加工性の測定に関しては、40℃×90%RHに保たれた恒温恒湿槽中に30日間シートを静置した後に取り出し、23℃の室内に24時間放置した後、測定を実施した。
図3(d)に示すように剥離が全く認められないもの、および、剥離長さ(L)が1mm未満のものを「○」、著しい剥離を生じたものを「×」、その中間程度で剥離長さ(L)が1〜2mmのものを「△」として評価した。なお、剥離長さ(L)とは、図3(e)に示すように、金属板50と積層シート100とが剥離した部分における、切り込み410aから境界線450までの直線距離をいう。剥離長さの測定は、試料数2で、1試料に付き4ヶ所で測定を実施して平均値を求めているが、1ヶ所でも2mmを超える剥離長さがある場合は「×」として評価した。
(沸騰水浸漬試験)
60mm×60mmの積層シート被覆金属板に「JIS K−6744」で規定されるエリクセン試験装置を用いて、積層シート被覆側が凸になるように6mmの張り出しを設けた後、沸騰水中に3時間浸漬し、その樹脂シートの面状態を目視で判定した。全く変化のなかったものを「○」、若干表面に荒れがでたものや、表層に積層した透明二軸延伸ポリエチレンテレフタレート系樹脂層と基材層との間にわずかな剥離を生じたものを「△」、樹脂層に著しい膨れ等の変形が生じたものを「×」として評価した。
(鏡面性:鮮明度光沢度値(Gd値))
財団法人日本色彩研究所が開発した<PGD>携帯用鮮明度光沢度計PGD−IVを用い、同法人が規定する測定法により実施例および比較例の各積層シート被覆金属板の鏡面反射性を測定し鏡面性の判定基準とした。測定は、同一サンプル中5箇所で測定を行い、その平均値を鮮明度光沢度値(Gd値)とした。Gd値が0.9以上の場合を「○」、0.8以上0.9未満の場合を「△」、0.8未満の場合を「×」として評価した。
Figure 2006297758
Figure 2006297758
<評価結果>
比較例1は、A層に非晶性のポリエステル樹脂のみを用いた場合であり、沸騰水浸漬試験で著しい外観変化を生じると同時に、経時後のノッチ入りエリクセン試験でも積層シートが金属板から著しく剥離していた。
比較例2および比較例3は、A層に結晶性ポリエステル樹脂であるPBT樹脂が添加されていることにより、沸騰水浸漬では概ね問題は生じていないが、経時後のノッチ入りエリクセン試験では著しい剥離を生じる結果となっている。また、PBT樹脂の添加量が多い比較例3では樹脂被覆金属板の鏡面性がやや劣る結果となった。
PBTの添加量がさらに多い比較例4では、経時後の加工性低下がそれほど見られない結果となった。これはA層の結晶性が高く、非晶体積が少ないことからエンタルピー緩和の影響が少ないことによると考えられる。しかし、鏡面性が劣る結果となった。
比較例5も、比較例1〜4と同様にA層に非ポリエステル系熱可塑性エラストマー成分を添加していない場合であるが、経時後のノッチ入りエリクセン試験の結果が、劣ったものとなった。
比較例6および比較例8は、A層に添加されるエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマーの量が少ない場合であり、経時後のノッチ入りエリクセン試験の結果が、熱可塑性エラストマーを添加しない場合と大差ない結果となった。
比較例7および比較例9はA層に添加されるエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマーの量が多い場合であり、経時後のノッチ入りエリクセン試験では良い結果が得られているが、90度折り曲げ試験は初期から悪い結果となっている。これはエポキシ基を有する熱可塑性エラストマーがいかにポリエステル系樹脂中に微分散されるとしても、多量に添加した場合は当初より折り曲げ白化を生じてしまうことによる。
比較例10および比較例11は、エポキシ基を持たない熱可塑性エラストマーを添加した場合であるが、この場合も経時後のノッチ入りエリクセン試験に対しては改善効果が認められるものの、90度折り曲げ試験は初期から悪い結果となっている。ポリエステル系樹脂中にエラストマー成分が比較的大きなサイズで分散されることにより、折り曲げ白化を生ずるものと考えられる。
比較例12は、ポリエステル系のエラストマーを添加した場合であるが、90度折り曲げ試験、ノッチ入りエリクセン試験とも経時後の結果が悪くなっている。この場合はエンタルピー緩和の進行が原因ではなく、A層のブレンド組成のガラス転移温度が低下したことにより、40℃×90%RHの環境下で結晶化が進行して加工性の低下を来したものと考えられる。本来的に結晶性が高い比較例4との違いは、比較例12のような非晶成分の多い組成で低温・長期間の条件下で結晶化が進行した場合は巨大な球晶が形成されることによると考えられる。なお、A層のPBT樹脂のブレンド比率が比較例12と同レベルであるが、ポリエステル系エラストマーが添加されていない、従ってブレンド組成のTgがそれほど低くない比較例3および比較例5では経時後の90度折り曲げ試験の結果は悪くなっていない。
比較例13、14、及び15は、A層として本発明の実施例7、8、および実施例12と同一のものを用いているが、B層の厚みが厚過ぎることにより初期から90度折り曲げ試験およびノッチ入りエリクセン試験を満足することができていない。
これらに対して、本発明の実施例1〜23に関しては、A層のPBT添加量が本発明の範囲の下限に近い実施例1で、沸騰水浸漬後の外観が多少悪くなっており、エポキシ基を有する熱可塑性エラストマーの添加量が本発明の下限である実施例6で、経時後のノッチ入りエリクセン試験の結果がやや悪くなっているが、いずれも実用上問題のないレベルであると判断された。また、B層+D層の厚みが本発明の好ましい範囲における上限である実施例18と実施例23でノッチ入りエリクセンの結果が初期からやや悪い結果となっているが、これも実用上は問題のないレベルと判断された。それ以外の実施例に関しては、これら評価に関して、良好な結果が得られている。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う金属板被覆用積層シートおよび積層シート被覆金属板もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
金属板被覆用積層シート100aの層構成を示した模式図である。 金属板被覆用積層シート100bの層構成を示した模式図である。 金属板被覆用積層シート100cの層構成を示した模式図である。 金属板被覆用積層シート100dの層構成を示した模式図である。 金属板被覆用積層シート100eの層構成を示した模式図である。 金属板被覆用積層シート100fの層構成を示した模式図である。 積層シート被覆金属板200の層構成を示した模式図である。 スクリュー曲げ試験装置の全体図(図2(a))およびV曲げ部分の拡大図(図2(b))である。 ノッチ入りエリクセン試験方法の概要を示す説明図である。
符号の説明
100 金属被覆用積層シート
200 積層シート被覆金属板
10 基材層(A層)
20 表面層(B層)
30 印刷柄C
40 接着剤層(D層)
50 金属板
60 接着剤
300 スクリュー曲げ試験装置
310 上型昇降用ハンドル
320 上型昇降スクリュー
330 上型設置部分
340 下型設置部分
350 V曲げ用上型
360 V曲げ用下型
370 下型のV字型溝部分
380 試験片
410、410a 切り込み
420 切り込み部分
450 境界線

Claims (8)

  1. 顔料を含有する樹脂からなる基材層(A層)と、透明延伸ポリエステル系樹脂より構成され、厚みが100μm以下である表面層(B層)の少なくとも2層を有する積層シートであって、
    前記A層が、A層における樹脂成分全体の質量を100質量%として、3〜15質量%のエポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマー(a−1成分)、21〜48質量%のポリブチレンテレフタレート系樹脂(a−2成分)、および42〜73質量%の実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂(a−3成分)よりなる、金属板被覆用積層シート。
  2. 前記A層の前記実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂(a−3成分)が、テレフタル酸、またはジメチルテレフタル酸をジカルボン酸成分の主体とし、ジオール成分の20〜80mol.%が1.4−シクロヘキサンジメタノールで、残りの80〜20mol.%がエチレングリコールよりなる共重合ポリエステルである、請求項1に記載の金属板被覆用積層シート。
  3. 前記A層の前記エポキシ基を有する非ポリエステル系の熱可塑性エラストマー(a−1成分)が、エポキシ変性されたスチレン・ブタジエン系ブロック共重合体、または、エポキシ変性されたポリオレフィン系樹脂である、請求項1または2に記載の金属板被覆用積層シート。
  4. 前記B層が2軸延伸ホモポリエチレンテレフタレート系樹脂であり、前記B層と前記A層との間に印刷柄(印刷柄C)、および、接着剤層(D層)が配置されている、請求項1〜3のいずれかに記載の金属板被覆用積層シート。
  5. 前記B層と前記印刷柄C、および前記D層を合わせた厚みが、35μm以上115μm以下の範囲である、請求項1〜4のいずれかに記載の金属板被覆用積層シート。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の金属板被覆用積層シートをA層側の表面を接着面として、金属板の上にラミネートした積層シート被覆金属板。
  7. 40℃、90%相対湿度の恒温恒湿槽内に30日間放置した後に、23℃の雰囲気温度下でノッチ入りエリクセン試験を行った際における、金属板被覆用積層シートの金属板からの剥離長さが2mm以下である、請求項6に記載の積層シート被覆金属板。
  8. 請求項6または7に記載の積層シート被覆金属板を用いた、ユニットバス壁材、ユニットバス天井材、ドア材、一般内装壁材、パーティション材からなる群から選ばれる建築内装材。
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