JP4761069B2 - ラズベリージャム - Google Patents

ラズベリージャム Download PDF

Info

Publication number
JP4761069B2
JP4761069B2 JP2007035496A JP2007035496A JP4761069B2 JP 4761069 B2 JP4761069 B2 JP 4761069B2 JP 2007035496 A JP2007035496 A JP 2007035496A JP 2007035496 A JP2007035496 A JP 2007035496A JP 4761069 B2 JP4761069 B2 JP 4761069B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jam
raspberry
fruit
viscosity
seeds
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007035496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008173102A (ja
Inventor
民子 萩尾
Original Assignee
民子 萩尾
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 民子 萩尾 filed Critical 民子 萩尾
Priority to JP2007035496A priority Critical patent/JP4761069B2/ja
Publication of JP2008173102A publication Critical patent/JP2008173102A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4761069B2 publication Critical patent/JP4761069B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)

Description

本発明はラズベリーの風味を保ちつつ、適切な粘度を有し食感にすぐれたジャムを提供するものである。
特開2005−130843号公報(特許文献1)要約部に、「トウガラシ属シシトウガラシ(Capsicum annuum L.var.angulosum Mill.)および/またはニガウリ属ツルレイシ(Momordica charantia L.)をカッターミキサーで細刻し、甘味剤を35〜90wt%好ましくは40〜50wt%添加し、混合して、加温濃縮釜に投入し、105〜150℃好ましくは110〜130℃で煮詰め、酸味剤を0.003〜0.007wt%添加することを主な工程とする野菜ジャムの製造方法。」という記載がある。
特開2005−168390号公報(特許文献2)の「発明の詳細な説明」の段落番号[0013]には、メープルシロップと低強度寒天のみにてジャム様の物性にすることも可能である」という記載がある。
「調理と理論 第二版」(非特許文献1)の411頁には「ジャム・マーマレード・ゼリーにおけるペクチン・酸・砂糖の割合」として、「ペクチン質0.5〜1.5%、有機酸0.5〜1.0%、pH3.0〜3.5、糖分50〜70%」がよいといわれている旨の記載がある。
「果実の科学」(非特許文献2)の141頁には「レモン果汁の特性は、クエン酸含量が4.2〜8.3%(平均5.9%)ときわめて高く、糖分は少ない」との記載があり、また「レモンはペクチン質を多く含み、良質の粉末ペクチンが作られている」との記載がある。
特開2005−130843号公報 特開2005−168390号公報 「調理と理論 第二版」山崎清子、島田キミエ共著 「果実の科学」伊藤二郎編
果実と砂糖との混合物を煮詰めることによって製作されるジャムにおいては、果実が有するペクチン成分と酸、および砂糖との相互作用によって適度のゲル化を進め、パン等の食品に塗布するに適した固さや粘度が得られている。通常、ジャムに適した成分割合としては、ペクチン質が0.5から1.5%、pHが3.0から3.5といわれている。(「調理と理論 第二版」山崎清子、島田キミエ共著)
しかしながら一部の果実や成熟した果実においてはペクチン成分が不十分なものがあり、そのジャムの製造過程においては別途精製されたペクチン添加物を添加することによらなければゲル化が不十分でジャムとしての使用に不適切なものがある。さらに完熟した果実においては酸成分が減少するものが多く、そのためジャムとして適切な粘度が得られないという場合がしばしば生ずる。ラズベリーもそのような果実の一つであり、風味に優れた成熟果実を用いてジャムを製造しようとしてもゲル化が不十分でジャムとしての商品価値が劣るものとなる。そのため、商品化されたジャムにおいては添加物としてペクチンがしばしば添加されている。しかしながら無添加食品を好む消費者からは敬遠され、工業的に精製された添加物を含まないジャムに対する要望が高い。
ラズベリージャムにおいて、工業的に精製された添加物を用いずにゲル化を進めて適切な粘度を得る方法の一つにレモンを加えて混合ジャムとする方法があり、商品化されたラズベリージャムにおいても一般的に用いられている。しかしながら、そのようなジャムにおいてはレモンが有する強い酸味と香りのためにラズベリー本来の風味が著しく損なわれている。レモン果汁に含まれる酸は大部分がクエン酸であり、レモン果汁におけるクエン酸含有量は4.2〜8.3%ときわめて高く(「果実の科学」伊藤三郎編)、クエン酸のもつ強い酸味がラズベリー本来の風味を損ねる原因となっている。
本発明は上記の従来技術が有する課題を解決するためになされたものであり、ラズベリー本来の風味と塗布するのに適した固さや粘度とを兼ね備えたジャムを提供するものである。
本発明者は上述した問題点を解決するために、消費者に親しまれた果実を中心に、ペクチン成分と酸とを適度に有し、ラズベリージャムの粘度を高める効果を有するものを鋭意検討した結果、柚子が好適であることを見出した。本発明の請求項1に記載の発明は、ラズベリーの果実に柚子の果実を重量比率にして0.5%〜5%混合するものである。また請求項2に記載の発明は請求項1のジャムの製造において柚子のじょうのうを投入して加熱した後、柚子のじょうのうを除去する工程を含むものである。
柚子に含まれる酸はクエン酸とリンゴ酸とからなっており、また、主要香気成分はリモネン、γ−テルビネン等でよく親しまれた香りである。またペクチン含量も高く、緑色果で果汁の2%程度となっている。本発明は、ラズベリーの風味を損ねることなくゲル化を進めてジャムとして使いやすい固さや粘度を得るために、ラズベリー果実に柚子果実を適量混合するものである。
本発明によればラズベリーに0.5%〜5%の柚子を加えて、ラズベリーの果実と柚子の果実とを混合してなるジャムとすることにより、ラズベリー本来の風味と塗布等の使用に適した固さや粘度とを兼ね備えたジャムを提供できる。またその製造工程においてじょうのうを投入することによって、風味と粘度との兼ね合いをより一層自由に調整することができる。
ラズベリー果実に混合する柚子果実の重量比率は0.5%〜5%とする。0.5%以下では、粘度が不足しパンなどの食品に塗布しにくくなる。一方、5%以上では粘度が高くなりすぎ、ジャムとしての滑らかさが損なわれる。 また、加熱時にじょうのうを投入することによって、消費者の嗜好に合わせた酸味、粘度の調整を行なう。
ジャムは通常の使用においてはパンなど他の食品に塗布してから食用に供されることが多い。この際、適度な粘度が求められる。すなわちやわらかすぎれば、スプーンなどから流れ落ちるためすくいにくくなり、かつパンなどに吸収されて塗り広げることが困難になる。一方、硬すぎればやはり塗り広げることが困難になる。このような適度の粘度を得るために、従来よりペクチン等の添加物や酸味の強いレモン果汁を用いた粘度の制御がなされてきたのに対し、本発明の方法は柚子果実を用いることによって著しい食味の変化なく適度な粘度を得ることができるものである。
このような適度な粘度、流動性を得ることができる製造方法の一例は次のようなものである。すなわち、ラズベリージャムの製造過程において、はじめラズベリー500gに砂糖250g、柚子果汁15gを加えて数時間放置したのち加熱処理し煮詰めてジャムとしての適度な粘度を得る。柚子果汁を加える際に、柚子の種子やじょうのう膜を共に加えるこハにより粘度を一層高めることが可能である。種子やじょうのう膜は投入時にメッシュ状の袋にいれておいて後にとりだすか、あるいはある程度煮詰めた後にメッシュにより濾しとり除去すれば食感を損ねることがない。
上記の例ではラズベリーに対する柚子の重量比率を3%としたが、ジャムとしての十分なゲル化と固さや粘度を得るためには柚子の重量比は0.5%〜5%の間であればよい。ゲルの固さと柚子果実の重量比率との関係を図1に示す。0.5%から5%の間の重量比率に対応する範囲でジャムとして適切な固さが得られている。柚子の種子やじょうのう膜を併用した場合は、それ自身の重量増があるために投入量としては1%〜8%の比率において、なお一層食感に優れたジャムとすることができる。
また、ラズベリー、柚子のほかに、さらにレモンを加えることも本発明の一実施態様と考えることができる。レモンの持つ酸味とゲル化作用を柚子が有するそれらと組み合わせることによって、ジャムのゲル化度および酸味のさらに幅広い制御が可能となる。
ラズベリージャムの場合、食感を損ねているもう一つの要因は果実中に含まれる種子の存在である。ラズベリーの種子はイチゴ等に比べて大きく、かつ種皮も比較的噛み切りにくいため食感を損ねている要因となっている。一方、種子の存在が視覚的には果実らしさをかもし出す要因ともなっている。種子についてはこのように相反する要因が絡んでいるが、本発明者はジャムに含まれる種子量について試食実験を繰り返した結果、種子を適当量除去しジャム中に残った種子のジャムに対する重量比を0.01〜1%とすることによって、視覚的にも優れ食感にも優れたラズベリージャムとできることを見出した。種子の除去は柚子の種子やじょうのうを除去する際に同時に行なうことができるが、ラズベリーの種子をわずかに残すために柚子の種子やじょうのうを除去後に専用メッシュでラズベリーの種子の除去を行ない、柚子による粘度制御とラズベリー種子の残量制御とを別個に行なうことも可能である。
本発明のラズベリージャムの製造方法は、現在商品化されているレモン果汁との混合ジャムと比べて設備的に大きく変わるものではなく、大量生産が可能である。従来から商品化されてきたラズベリージャムに比して食味が改善され、苺ジャムやブルーベリージャムと同様に普及することが見込まれる。
ラズベリージャムの固さとジャムに対する柚子果実の重量比の関係を示す図

Claims (2)

  1. ラズベリーの果実と柚子の果実を混合してなり、柚子果実の重量比率がラズベリーに対して0.5%〜5%であるジャム。
  2. ラズベリーの果実に柚子のじょうのうを投入して加熱した後、柚子のじょうのうを除去する工程を含む請求項1のジャムの製造方法。
JP2007035496A 2007-01-18 2007-01-18 ラズベリージャム Expired - Fee Related JP4761069B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007035496A JP4761069B2 (ja) 2007-01-18 2007-01-18 ラズベリージャム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007035496A JP4761069B2 (ja) 2007-01-18 2007-01-18 ラズベリージャム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008173102A JP2008173102A (ja) 2008-07-31
JP4761069B2 true JP4761069B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=39700629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007035496A Expired - Fee Related JP4761069B2 (ja) 2007-01-18 2007-01-18 ラズベリージャム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4761069B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101905032B1 (ko) * 2016-05-31 2018-10-08 농업회사법인 유한회사 섬진강 로즈팜 밀크 딸기잼 제조방법 및 그 조성물
JP7234676B2 (ja) * 2019-02-14 2023-03-08 味の素株式会社 W1/o/w2型乳化食品

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11346678A (ja) * 1998-06-05 1999-12-21 Snow Brand Food Co Ltd ジャム様食品及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008173102A (ja) 2008-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5784970B2 (ja) 液体調味料
WO2013084848A1 (ja) 乳化液状調味料
CN104738779B (zh) 一种复合植物蛋白饮料
JP4761069B2 (ja) ラズベリージャム
JP7213324B2 (ja) 酢の刺激抑制方法
KR20140142105A (ko) 매실 맛술의 제조방법 및 그 제조방법을 통하여 제조된 매실 맛술
JP5500731B2 (ja) 加工ウメ及びその製造方法
JP2010220534A (ja) アロエ葉肉含有加工品とその製造方法
JP4767202B2 (ja) 酸性水中油型乳化油脂組成物
JP6546757B2 (ja) ゲル化剤含有組成物の製造方法
CN104543132A (zh) 一种桔子花红茶的制备方法
JP2008193907A (ja) 冷凍用米飯の製造方法
JP6903026B2 (ja) 液垂れが抑制された海藻佃煮の製造方法
KR101272701B1 (ko) 과즙으로 호화된 쌀가루를 이용한 한국과과의 제조방법 및 이에 의해 제조된 과즙으로 호화된 쌀가루를 이용한 한국과과
CN103704821B (zh) 一种冻金柑果汁及其制作方法
CN106036684A (zh) 一种绿色健康水蜜桃果冻及其制备方法
CN101649289A (zh) 一种椒麦香醋的制备方法
KR101701570B1 (ko) 배 잼 및 그 제조방법
JP5623559B2 (ja) ケチャップ
JP2015171332A (ja) シャーベット状飲料用組成物、容器入り組成物、及び溶出性向上方法
JP2004135608A (ja) パン類の製造方法
JP7345218B1 (ja) ペースト状食品用品質向上剤、およびペースト状食品
JP7036764B2 (ja) 昆布ペーストの製造方法。
JP2012254046A (ja) 米飯、及び米飯の製造方法
JP2010220533A (ja) アロエ葉肉含有食品とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110524

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4761069

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees