JP4759991B2 - 流体供給システム - Google Patents

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Description

本発明は流体供給システムに関し、より詳細にはタンクに貯蔵されている流体状の燃料などを供給するのに好適である流体供給システムに関する。
流体を供給するシステムは、例えばガスエンジンの燃料供給系や燃料電池を搭載する車両の燃料供給系等に採用されている。このような流体供給システムは、一般にタンクに貯蔵した高圧の燃料(天然ガスや水素など)を配管を介してエンジンや燃料電池に供給する。また、このように燃料を供給するシステムでは、一般に起動時間の短縮や安全確保という観点から配管の途中にパイロット式遮断弁が配置されている。パイロット式遮断弁はパイロット弁とメイン弁とを備えており、パイロット弁により上流側と下流側との差圧(前後差圧とも称す)が設定圧以下となったときにメイン弁が開弁するように構成されている。
特許文献1は、パイロット式遮断弁の前後差圧を短時間に減少させて始動直後での走行性を高めるようにしたガスエンジンの燃料供給装置を開示している。この装置は、パイロット式遮断弁をバイパスするように配置した手動弁をエンジンの始動に際して開弁することで、前後差圧を早めに小さくして短時間でメイン弁が開くようにしている。また、特許文献2は、パイロット式遮断弁の下流側に圧力を保つための貯留タンクを配置して始動直後の走行性を高めるガスエンジンの燃料供給装置を開示する。この装置は貯留タンクを備えるのでエンジン停止後も長時間に亘り下流圧を維持することで、エンジンの始動に際して前後差圧を小さくして短時間でメイン弁が開くようにしている。
特開2002−295312号公報 特開2002−295313号公報
しかしながら、特許文献1の装置は運転者が手動弁を操作するので、エンジンの始動時に開弁操作を忘れると装置の起動時間が長くなってしまう。さらに運転者が手動弁を誤操作する可能性がある。また、特許文献2の装置は貯留タンクを新たに設けるのでシステムのコストが上昇すると共に、配管途中に高圧燃料を長時間滞留させるという点で安全上の問題がある。
なお、パイロット式遮断弁の下流側にさらに遮断弁を配置して、上記問題に対処できるガス供給システムも知られている。しかし、このガス供給システムは下流に配置した遮断弁の開弁時期がずれるとパイロット式遮断弁のメイン弁をタイミングよく開弁できず、ガスの供給開始までに長時間を要するという問題が発生する。
したがって、本発明は、短時間で流体の供給を開始できる安全な流体供給システムを提供することである。
上記目的は、上流側で流体供給タンクに接続され、メイン弁とパイロット弁とを有しており、上流側と下流側との差圧が設定圧以下となったときに前記メイン弁が開弁するパイロット式遮断弁と、前記パイロット式遮断弁の下流側に配置した低圧遮断弁と、前記パイロット式遮断弁の上流側での流体の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力に基づいて、前記低圧遮断弁の開弁時期を制御する開弁制御手段とを備えた流体供給システムにより達成できる。
本発明によると、開弁制御手段が前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力に基づいて前記低圧遮断弁の開弁時期を制御するので、パイロット式遮断弁のメイン弁が開弁したときに下流側の遮断弁を自動的に開弁することができる。よって、短時間で流体の供給を開始できる。
そして、前記低圧遮断弁が、上流側と下流側との差圧を受けると共に、バネ力と該バネ力に抗する電磁力を受ける弁体を含み、前記差圧と電磁力との合力が前記バネ力を超えたときに前記弁体を開弁するように形成され、前記開弁制御手段は、前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力と前記パイロット式遮断弁の前記設定圧との差から、前記低圧遮断弁を開弁する電磁力を発生させる通電量を算出して、該低圧遮断弁に通電するように構成することができる。また、前記開弁制御手段は、前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力が変化したときに、前記通電量の算出を行うことが望ましい。
また、前記開弁制御手段は、前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力と前記パイロット式遮断弁の前記設定圧とに基づいて該パイロット式遮断弁のメイン弁の開弁時期を算出して、前記メイン弁の開弁時期を参照して、前記低圧遮断弁への通電を行わない通電遅延時間を設定するようにしてもよい。そして、複数の流体供給タンクのそれぞれに接続された複数のパイロット式遮断弁が前記低圧遮断弁に接続され、前記開弁制御手段は、前記流体供給タンクの個数に応じて前記通電遅延時間を変更するようにしてもよい。
また、前記低圧遮断弁は、該低圧遮断弁の上流側と下流側との差圧について予め定めた最大差圧よりも大きな圧力を発生させるように、前記バネ力が設定されていることが望ましい。更に、前記低圧遮断弁は、前記流体の圧力がシステムの耐圧範囲を超えるときには開弁するように前記バネ力が設定されていることがより好ましい。上記流体供給システムを適用して燃料電池に燃料を供給する燃料供給システムを形成すれば、短時間にて発電を開始できる。
本発明によれば、短時間で流体の供給を開始できる安全な流体供給システムを提供できる。
以下、本発明の一実施形態に係る流体供給システムを図を参照して説明する。図1は、流体供給システムを燃料電池に燃料を供給する燃料供給システムとして形成した一例を示すブロック図である。
燃料供給システム1は、燃料として高圧の水素を貯蔵する燃料タンク2と燃料電池3との間に配設されており、配管10により燃料タンク2と燃料電池3とを接続している。配管10の途中には、上流側(燃料タンク2側)から順にパイロット式の高圧遮断弁11(以下、単に高圧遮断弁11と称す)、低圧遮断弁12が配置されている。高圧遮断弁11と低圧遮断弁12との間には高圧側調圧弁13、低圧遮断弁12と燃料電池3との間には低圧側調圧弁14がそれぞれ配置されている。さらに、タンク2と高圧遮断弁11との間には圧力検出手段としての圧力センサ15が配置されている。
燃料供給システム1は、本システムを全体的に制御する電子制御装置20(Electronic Control Unit:以下、ECU20と称す)を備えている。このECU20は圧力センサ15からの信号を参照して、低圧遮断弁12の開弁時期を最適化する制御を実行する。ECU20によって実行される制御内容については後に詳述する。圧力センサ15は高圧遮断弁11の上流側での前記燃料の圧力を検出する。また、燃料供給システム1は調圧精度を高めるより好ましい構成として高圧調圧弁13及び低圧調圧弁14を配置している。これら調圧弁は高圧燃料を所定圧以下に減衰させて配管10を保護する。
高圧遮断弁11は、前後差圧が設定圧(例えば5Mpa)となったときにメイン弁が開弁するように設計されている。高圧遮断弁11は、パイロット弁とメイン弁とを備えた一般的な構造のパイロット式遮断弁を採用できる。図2は、高圧遮断弁11の構造例を示した図である。高圧遮断弁11はコイル111の励磁状態により駆動部112を上下動させるソレノイドを含んだ構造を有している。この駆動部112はバネ114により下方へ所定圧で付勢されている。
また、駆動部112は外向きに突出した一対のピン113,113を備える共に、底部にはパイロット弁118が固定されている。駆動部112の下方に移動体115が配置されている。この移動体115は下端にメイン弁117が固定され、上端部にはピン113が当接するように形成した当接部119を備えている。
上記構造の高圧遮断弁11は、コイル111に通電して所定の励磁状態を形成すると、駆動部112が上方へ吸引されてパイロット弁118が開く。このときに、駆動部112のピン113が移動体115の当接部119に当接するが、移動体115はバネ114による下方への付勢力及び上流側の高圧燃料FEの圧力を受けるので上方への移動が規制される。すなわち、パイロット弁118は開弁するがメイン弁117は閉弁状態が維持される。この状態では上流側から下流側への燃料FEの流れは小さい。図2はこの状態を示している。
ところが、上記状態(パイロット弁118のみが開弁している状態)が継続すると高圧遮断弁11の前後差圧が徐々に減少する。すなわち、上流側と下流側の圧力差が縮小して、メイン弁117を下に押し付ける圧力が減少する。よって、バネ114の設定バネ力及びコイル111の励磁条件を予め調整しておくと、前後差圧が一定圧以下となったときにメイン弁117を開弁できることになる。このようにメイン弁117を開弁させるために予め定めた前後差圧を設定圧という。メイン弁117が開弁すると十分な燃料FEを配管10により搬送できる。このように高圧遮断弁11は前後差圧が設定圧以下となったときに、メイン弁が開弁するように設計されている遮断弁である。なお、図1に示すように高圧遮断弁11はECU20により駆動が制御されており、ECU20は設定圧が維持されるようにコイル111への通電を制御する。
また、燃料供給システム1は、上記高圧遮断弁11の下流側に低圧遮断弁12を備えているので、高圧遮断弁11又は低圧遮断弁12の一方が故障しても安全上の問題が生じない構造となっている。しかし、高圧遮断弁11のメイン弁117が開弁する前に低圧遮断弁12が開弁すると、高圧遮断弁11の下流側の圧力が低下する。この状態になると高圧遮断弁11の前後差圧を上記設定圧以下にすることが困難になるので、メイン弁117の開弁に長時間を要する場合がある。これに対してメイン弁117が開弁したことを確認してから、低圧遮断弁12を開弁するようにシステムを設計することが考えられる。しかし、メイン弁117が実際に開いたことを確認してから低圧遮断弁12の開弁動作に入ると、メイン弁117の開弁後さらに低圧遮断弁12の開弁を待つことになるので燃料の供給開始までに長時間を要することになる。
燃料供給システム1は上記問題を解消する構成を備えている。以下では、さらにこの点の構成について説明する。燃料供給システム1で採用する低圧遮断弁12は、上流側(高圧遮断弁11側)の圧力が高くなると開き易くなるように設計されている。図3は、低圧遮断弁12の構造例を示した図である。
図3で示すように、低圧遮断弁12はコイル121の励磁状態により駆動部122が上下動するソレノイドを含んで形成されている。この駆動部122はバネ123により、下方へ所定圧で付勢されている。また、駆動部122の底部には弁体124が固定されている。この弁体124は高圧の燃料FEを流入させる上流側の配管10の流入口に対向し、この流入口を塞ぐように配置されている。弁体124は高圧の燃料FEを受け止める構造となっているので、燃料FEの圧力が高い程、バネ123に抗する力が大きくなる。このように低圧遮断弁12は上流側(すなわち、高圧遮断弁11の下流側)の圧力が高くなる程に開弁し易くなるように設計されている。
上記のように低圧遮断弁12を高圧時に開弁し易い構造としたことに関して図4を参照して説明する。図4は、図3で示すバネ123の設定バネ力と、上流圧が変化したときのコイル121により発生させる電磁力MPとの関係を模式的に示した図である。ここで図3に示した高圧の燃料FEが通過する配管10の横断面積をSとすると、弁体124はこの面積Sで燃料FEの圧力を受けていることになる。よって、
低圧遮断弁12の前後差圧×面積S + 電磁力MP > 設定バネ力
となったときに低圧遮断弁12が開弁することになる。
低圧遮断弁12の上流圧は高圧遮断弁11の下流圧である。高圧遮断弁11は燃料タンク2に接続されているので、低圧遮断弁12の上流圧は燃料タンク2の圧力により変化する。一方、低圧遮断弁12の下流側は燃料電池3であり、圧力は低く略一定である。
よって、燃料タンク2の圧力が低い場合には低圧遮断弁12の上流圧も低くなるので、前後差圧が小さくなり開弁するのに大きな電磁力MPを必要とすることになる。これに対して、燃料タンク圧が高くなると低圧遮断弁12の上流圧が上がる。このようになると上流の燃料FEに基づくバネ123に抗する力RPが大きくなるので小さな電磁力MPで低圧遮断弁12を開弁できる。低圧遮断弁12がこのような構成を備えると、上流側が高圧であると開弁するのが容易となるので開弁応答性が向上する。また、上流側が高圧時のときにはコイル121への通電量を抑制できることになる。なお、図3で示した構造は一例であり、これに限定するものではない。
次に、図1を参照して低圧遮断弁12の開弁時期を制御する開弁制御手段として機能するECU20について説明する。ECU20には、高圧遮断弁11の上流側での燃料FEの圧力を検出する圧力センサ15から検出信号が供給されている。また、ECU20は高圧遮断弁11及び低圧遮断弁12の駆動を制御する。ECU20は内部にROM21及びRAM22を備えている。ROM21は、高圧遮断弁11及び低圧遮断弁12の制御するためのプログラムや制御を実行する際に使用するデータ等が格納されている。RAM22は処理領域を提供する。
ECU20は、設定圧以下となったときにメイン弁117を開弁するようにコイル111への通電量を維持して高圧遮断弁11の開弁時期を制御する。また、ECU20は、圧力センサ15の検出信号から高圧遮断弁11の上流側の圧力値を確認できる。よって、ECU20は、圧力センサ15による高圧遮断弁11の上流側の圧力と上記設定圧との差から、メイン弁117が開弁したときの下流圧(すなわち、低圧遮断弁12の上流圧)を算出できる。
また、ECU20は低圧遮断弁12の駆動も制御している。ECU20はコイル121への通電を制御して弁体124が開くときの電磁力を調整できる。よって、ECU20が上記のようにメイン弁117が開弁する下流圧(すなわち、低圧遮断弁12の上流圧)を算出したときに弁体124が開弁する電磁力となるようにコイル121に通電しておくことで、メイン弁117が開弁したときにこれに連動するように低圧遮断弁12を自動的に開弁できる。
以上のように燃料供給システム1では、ECU20はメイン弁117が開弁するときの低圧遮断弁12の上流圧をメイン弁117が開弁する前に算出し、更にECU20は上記の上流圧で弁体124が開弁するように低圧遮断弁12への通電を制御する。よって、燃料供給システム1では高圧遮断弁11のメイン弁が開弁したときに低圧遮断弁12を自動的に開弁することができる。また、低圧遮断弁12は前述したようにメイン弁117が開弁して上流側が昇圧したときには、少ない電磁力で開弁するように設計されているので消費電力を抑制しながら開弁させることができる。よって、この燃料供給システム1を採用することにより燃料FEを効率良く供給できるので、燃料電池3は短時間で発電を開始することができる。
また、燃料供給システム1ではメイン弁117が開いたときの上流圧を算出し、この算出した上流圧で低圧遮断弁12が開弁するように設定されるので、メイン弁117が開弁する前に開くことがない。よって、低圧遮断弁12が先に開弁して高圧遮断弁11のメイン弁117を開弁が遅れるという事態を防止できる。また、メイン弁117が開弁するまでは低圧遮断弁12が開弁することがないので、コイル121への通電は高圧遮断弁11のコイル111への通電と同じ時期とすることができる。この様に通電しておくと低圧遮断弁12が開弁待機状態となるので、メイン弁117が開弁して上流圧が上昇したときには低圧遮断弁12を速やかに開弁させることができる。
(変形例1)
燃料電池3は、図示しないモータ等を起動するときに発電を行う。そして、燃料供給システム1は、燃料電池3で発電を開始するときに高圧遮断弁11及び低圧遮断弁12をタイミングよく開弁することが要求される。また、発電を停止したときには閉弁される。燃料タンク2に貯蔵している燃料FEは消費されて減少するので燃料タンク2内の圧力、すなわち高圧遮断弁11の上流圧は変化する。
上記のように高圧遮断弁11の上流圧が変化すると、高圧遮断弁11のメイン弁117が開弁されるときの下流圧(すなわち低圧遮断弁12の上流圧)も変化する。よって、燃料供給システム1では、圧力センサ15が検出する圧力値が変化したときにはECU20がメイン弁117が開弁する圧力を算出し直すと共に、低圧遮断弁12のコイル121への通電量をこれに応じて変更するように設定しておくことが好ましい。例えば、燃料供給を停止していた燃料供給システム1を起動するときに、ECU20が圧力センサ15の検出値から上記算出を行って、コイル121への通電量を初期設定するようにしておけばよい。このようにシステムの起動時に、ECU20が常に低圧遮断弁12のコイル121への通電量に設定するようにすれば、燃料タンク2の圧力変化に応じてコイル121への通電量を変更できる。
上記実施例1では、ECU20はメイン弁117が開くときの低圧遮断弁12の上流圧を算出し、この上流圧となったときに低圧遮断弁12が開くようにコイル121への通電量を制御する。また、高圧遮断弁11への通電と同時に低圧遮断弁12への通電を行って待機状態とすることで、メイン弁117が開いたときに低圧遮断弁12を連動して開弁できる。しかし、パイロット弁118が開弁した後からメイン弁117が開弁するまでには所定時間を要する。その間に低圧遮断弁12への通電を行う必要はない。この点ついて図5を参照して説明する。
図5は、高圧遮断弁11の開弁時期と低圧遮断弁の開弁時期との関係を模式的に示した図である。なお、図5の上側で低圧遮断弁12の上流側での圧力PRの変化を対応して示している。実施例1の場合はECU20が高圧遮断弁11へ通電を行ってパイロット弁を開弁したときに、低圧遮断弁12にも通電を行っている。このように低圧遮断弁12に予め通電して待機状態にしておくことで、高圧遮断弁11のメイン弁が開弁した後に低圧遮断弁12を短時間で開弁させることができる。しかし、高圧遮断弁11のパイロット弁118を開弁してからメイン弁117が開弁するまでには一定時間を要するので、この時間が長くなると低圧遮断弁12に無駄な通電を行っていることになる。本実施例2は低圧遮断弁12への無駄な通電を抑制するように改善した燃料供給システムである。燃料供給システムとしての基本構成は図1と同様である。
本実施例2では、パイロット弁118の開弁時からメイン弁117の開弁時までの間に低圧遮断弁12への通電開始時を設定する。パイロット弁118を開弁した後であって、低圧遮断弁12への通電を遅らせても低圧遮断弁12の開弁動作に影響を与えない時間として通電遅延時間を設定する。
高圧遮断弁11はパイロット弁118を開弁することにより前後差圧を縮小してゆき、この前後差圧が設定圧以下となったときにメイン弁117が開く構造である。上流側の燃料圧によりパイロット弁を通過する燃料の流量はほぼ一定となるので、圧力センサ15で検出した圧力と前述した設定圧とからメイン弁117が開くまでの時間(メイン開弁所要時間)を特定できる。また、低圧遮断弁12へ通電を開始してから低圧遮断弁12の開弁準備が完了するまでには一定の時間(駆動準備時間)を要する。そこで、実施例2ではメイン開弁所要時間と低圧遮断弁12の駆動準備時間との差を通電遅延時間として設定する。このように低圧遮断弁12への通電に関して通電遅延時間を設定することで、更に消費電力を抑制できる燃料供給システムとなる。通電遅延時間の設定は、高圧遮断弁11の下流圧を測定する圧力センサを別途設け、圧力センサ15で検出した上流圧と別途測定した下流圧とから、メイン弁が開弁可能となる差圧に下流圧がなる時間を算出するようにしてもよい。そのときに下流圧は、通電遅延時間が最短となる値で代用してもよい。
ところで、図1において点線で示しているように、燃料供給システム1は複数の燃料タンク2を具備する形態としてもよい。複数の燃料タンク2を配置しておけば、燃料電池3に燃料をより安定して供給できる。ただし、この場合には低圧遮断弁12の上流側には複数倍(図1の場合は3倍)量の燃料が供給されることになるので上記通電遅延時間を追加した燃料タンク2の数に応じて変更することが好ましい。この点について図6を参照して説明する。
図6は、タンクの個数の増加に応じて高圧遮断弁11が開弁可能圧となるまでに要する時間Tについて示した図である。タンクの本数が1個から3個に増加すると、所要時間がT1からT3へと短くなる。よって、このようなデータを収集して予めROM21に収納しておくことで、ECU20はこのデータに基づいてタンクの配置数に応じた通電遅延時間を設定できる。この場合にはタンクの個数が変化しても消費電力を抑制できる燃料供給システムとなる。
さらに、上記実施例で使用する低圧遮断弁12の構造に関して好ましい構造例について説明する。再度図3及び図4を参照する。低圧遮断弁12は高圧遮断弁11のメイン弁が開弁するときに短時間で開弁する構造であることが好ましい。そのために前述したように上流側が昇圧すると開き易い構造となっている。しかし、低圧遮断弁12は燃料供給を要しない停止時等にあっては、燃料の流れを確実に止める機能が求められる。そこで、図3に示すバネ123の設定バネ力は、図4で示すように低圧遮断弁12の前後差圧が予め定めた最大差圧のときに少なくともコイル121に通電して最小の電磁力MBPを加えないと開弁しないように設定しておくことが望ましい。すなわち、バネ123の設定バネ力は、最大差圧時に発生する圧力よりも大きな圧力を発生させるように設定されている。ここでの最大差圧は、例えば燃料供給を停止しているときに低圧遮断弁12の上流側に加わる最大の燃料圧を参照して定めることができる。低圧遮断弁12が上記のような構造を備えることで、不必要時には燃料の流れを確実に遮断できる。
その一方、燃料圧が異常に昇圧してシステムの耐圧範囲を超える場合には燃料を流して保護を図ることが望ましい。そこで、バネ123の設定バネ力を燃料の圧力がシステムの耐圧範囲を超えるときには開弁するように上限値を設定しておくのが望ましい。このようにバネ力の上限値を設定しておくことでシステム内の燃料が異常な高圧となったときに保護を図ることができる。一般にこのような燃料供給システムではリリーフ弁を配置して破壊を防止するが、低圧遮断弁12のバネ123のバネ力を上記のように設定することで同様の効果が得られる。よって、リリーフを用いる必要がないので構成の簡素化を図ることができる。
上記のように上限値と下限値を設定したバネ123を備える低圧遮断弁12を組込むことで、必要なときに燃料を確実に遮断でき、また、安全性を向上させたより好ましい燃料供給システムとすることができる。
さらに、上記実施例の調圧弁(レギュレータ)13、14の配置例について説明する。図1では調圧弁13は高圧遮断弁11と低圧遮断弁12との間、調圧弁14は低圧遮断弁12と燃料電池3との間に配置しているがこれに限るものではない。図7は燃料供給システム1で採用できる複数の配置例(a)〜(d)を示している。調圧弁の配置位置には特に限定はない。ここでは2個の調圧弁を用いる例を示すが3個以上としてもよい。調圧弁の数を増加させると燃料圧を所望圧に近付けることができる。
ただし、高圧遮断弁11と低圧遮断弁12との間に調圧弁を配置する構成(図1及び図7の(a)、(d))では、調圧値より低い圧力で高圧遮断弁11のメイン弁117が開くようにする。このように設定しておくことで、高圧遮断弁11のメイン弁117を確実に開弁でき、またメイン弁117が開弁したときに低圧遮断弁12を確実に開弁できる。
以上説明した実施例の燃料供給システムによるとECU20が、メイン弁117が開弁するときの低圧遮断弁12の上流圧をメイン弁117が開弁する前に算出し、更にECU20は上記の上流圧で弁体124が開弁するように低圧遮断弁12への通電を制御するので低圧遮断弁12を自動的でタイミングよく開弁することができる。また、低圧遮断弁12は少ない電磁力で開弁するように設計されているので消費電力を抑制しながら開弁させることができる。よって、このような燃料供給システムを燃料電池3のアノード極(水素極)側に配置することにより短時間で発電を開始できるようになる。
なお、前述した実施例では高圧遮断弁11の上流に配置した圧力センサ15により圧力を検出しているが、燃料タンク2の燃料圧を検出するタンク用の圧力センサを用いてもよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
流体供給システムを燃料電池に燃料を供給する燃料供給システムとして形成した一例を示すブロック図である。 高圧遮断弁の構造例を示した図である。 低圧遮断弁の構造例を示した図である。 図3で示す低圧遮断弁のバネの設定バネ力と、上流圧が変化したときのコイルにより発生させる電磁との関係を示した図である。 高圧遮断弁の開弁時期と低圧遮断弁の開弁時期との関係を模式的に示した図である。 タンクの個数の増加に応じて高圧遮断弁の前後が設定圧となるまでに要する時間について示した図である。 燃料供給システムで採用できる複数の配置例を示した図である。
符号の説明
1 燃料供給システム
2 燃料タンク
3 燃料電池
10 配管
11 高圧遮断弁(パイロット式遮断弁)
12 低圧遮断弁(遮断弁)
13 高圧側調圧弁
14 低圧側調圧弁
15 圧力センサ(圧力検出手段)
20 ECU(開弁制御手段)

Claims (8)

  1. 上流側で流体供給タンクに接続され、メイン弁とパイロット弁とを有しており、上流側と下流側との差圧が設定圧以下となったときに前記メイン弁が開弁するパイロット式遮断弁と、
    前記パイロット式遮断弁の下流側に配置した低圧遮断弁と、
    前記パイロット式遮断弁の上流側での流体の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力に基づいて、前記低圧遮断弁の弁時期を制御する開弁制御手段とを備えたことを特徴とする流体供給システム。
  2. 前記低圧遮断弁が、上流側と下流側との差圧を受けると共に、バネ力と該バネ力に抗する電磁力を受ける弁体を含み、前記差圧と電磁力との合力が前記バネ力を超えたときに前記弁体を開弁するように形成され、
    前記開弁制御手段は、前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力と前記パイロット式遮断弁の前記設定圧との差から、前記低圧遮断弁を開弁する電磁力を発生させる通電量を算出して、該低圧遮断弁に通電することを特徴とする請求項1に記載の流体供給システム。
  3. 前記開弁制御手段は、前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力が変化したときに、前記通電量の算出を行うことを特徴とする請求項2に記載の流体供給システム。
  4. 前記開弁制御手段は、前記圧力検出手段が検出する前記流体の圧力と前記パイロット式遮断弁の前記設定圧とに基づいて該パイロット式遮断弁のメイン弁の開弁時期を算出して、
    前記メイン弁の開弁時期を参照して、前記低圧遮断弁への通電を行わない通電遅延時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の流体供給システム。
  5. 複数の流体供給タンクのそれぞれに接続された複数のパイロット式遮断弁が前記低圧遮断弁に接続され、
    前記開弁制御手段は、前記流体供給タンクの個数に応じて前記通電遅延時間を変更することを特徴とする請求項4に記載の流体供給システム。
  6. 前記低圧遮断弁は、該低圧遮断弁の上流側と下流側との差圧について予め定めた最大差圧よりも大きな圧力を発生させるように、前記バネ力が設定されていることを特徴とする請求項2に記載の流体供給システム。
  7. 前記低圧遮断弁は、前記流体の圧力がシステムの耐圧範囲を超えるときには開弁するように前記バネ力が設定されていることを特徴とする請求項2に記載の流体供給システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の流体供給システムを適用して燃料電池に燃料を供給する燃料供給システム。
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