JP2007247743A - 電磁遮断弁およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】励磁動作を継続させることなく動作位置を維持可能な簡素な構造の電磁遮断弁およびその制御方法を提供する。
【解決手段】円筒形のコイル3内に固定鉄心5と、弾性部材7Aによって常時固定鉄心5から離間する方向に付勢された状態のプランジャ6とが配置され、バルブボディ10には、入口ポート11Aと出口ポート12Aとが弁孔13を介して連通する流路が形成され、前記コイル3への励磁によって先端に主弁体15を連結した前記プランジャ6が摺動移動し、弁孔13に設けた弁座24に対して主弁体15が当接・離間する電磁遮断弁であって、前記電磁遮断弁の開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体15に係合して、主弁体15を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔13の壁面から弁孔13内に進出するロック手段23を備えるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】円筒形のコイル3内に固定鉄心5と、弾性部材7Aによって常時固定鉄心5から離間する方向に付勢された状態のプランジャ6とが配置され、バルブボディ10には、入口ポート11Aと出口ポート12Aとが弁孔13を介して連通する流路が形成され、前記コイル3への励磁によって先端に主弁体15を連結した前記プランジャ6が摺動移動し、弁孔13に設けた弁座24に対して主弁体15が当接・離間する電磁遮断弁であって、前記電磁遮断弁の開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体15に係合して、主弁体15を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔13の壁面から弁孔13内に進出するロック手段23を備えるようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、励磁動作を継続させることなく動作状態である開状態若しくは閉状態を維持可能な電磁遮断弁およびその制御方法に関するものである。
従来から消費電力を低減するために、励磁動作を継続することなく動作状態である開状態若しくは閉状態を維持可能な電磁遮断弁が提案されている(特許文献1参照)。
これは、プランジャの内周壁面に端面形状が鋸刃状をなし且つ一個置きの鋸刃面の後端側部分を外周側に陥没させたガイド部を周方向に設けると共に、この鋸刃の軸方向端面に順次係合する爪を外周に備えて、爪を鋸刃先端面と陥没部とに交互に係合させることによりプランジャに対する軸方向位置が高低に順次変化するカム手段を設け、バネによりカム手段の前方に当接され且つ他端がプランジャから突出する弁体を配置すると共に、プランジャの作動位置への移動時にカム手段をガイド部から一時的に離脱させる押圧手段を設けて構成されている。そして、電磁コイルへの一時的な通電によるプランジャの作動位置への移動毎にカム手段の軸方向位置を変化させて弁体のプランジャからの突出し量を順次高低に変化させ、電磁遮断弁に電力を供給し続けなくても、閉弁状態または開弁状態でロックするようにしている。
特開平9-280408号公報
しかしながら、上記従来例では、プランジャ内にカム手段、押圧手段、弁体およびスプリング等の多くの部品を内蔵する必要があるため、構造が複雑となり、プランジャの重量増・大型化し、プランジャ駆動電力が増加するという不具合があった。また、弁体の閉弁力はプランジャを一方へ付勢するスプリング力に依存するため、長期使用によりカム部が磨耗した場合には、スプリングが伸長して閉弁時における弁体の押付け力が低下し、閉弁力が低下する不具合も懸念される。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、励磁動作を継続させることなく動作位置を維持可能な簡素な構造の電磁遮断弁およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、円筒形のコイル内に固定鉄心と、弾性部材によって常時固定鉄心から離間する方向に付勢された状態のプランジャとが配置され、バルブボディには、入口ポートと出口ポートとが弁孔を介して連通する流路が形成され、前記コイルへの励磁によって先端に主弁体を連結した前記プランジャが摺動移動し、弁孔に設けた弁座に対して主弁体が当接・離間する電磁遮断弁であって、前記電磁遮断弁の開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体に係合して、主弁体を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔の壁面から弁孔内に進出するロック手段を備えるようにした。
したがって、本発明では、電磁遮断弁の開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体に係合して、主弁体を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔の壁面から弁孔内に進出するロック手段を備えるようにしたため、簡素な構造でありながら励磁動作を継続させることなく動作位置を維持可能であり、消費電力を低減することができる。
以下、本発明の電磁遮断弁およびその制御方法の一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。図1は本発明を適用した一実施形態の電磁遮断弁の断面図、図2は主弁体の拡大図、図3は電磁遮断弁の要部の断面図、図4は電磁遮断弁の適用例を示すシステム構成図、図5〜図11は電磁遮断弁の作動状態を説明する断面図である。
図1において、本実施形態の電磁遮断弁は、ソレノイドからなる駆動部1と流路の開閉を行う弁部2とから構成されている。
前記駆動部1は、コイル3が巻装された円筒形状のボビン内にガイドパイプ4が挿入され、ガイドパイプ4の一方(図中の上方)から固定鉄心を構成するプラグ5がねじ込みにより挿入固定され、他方(図中の下方)から円柱状のプランジャ6が摺動(上下動)可能に挿入されている。前記プランジャ6はプラグ5との間に配置されたパイロット弁スプリング7Aによりボビンから他方(図中下方、閉弁方向)へ押出すよう付勢されている。プラグ5にはOリング8が嵌められており、ガイドパイプ4との間でシールするようにしている。駆動部1のコイル3は樹脂によってモールドされ、その外周側全体が磁気枠9により覆われている。
前記駆動部1は前記ガイドパイプ4のプランジャ6が挿入された側の外周に取付ねじが形成され、取付ねじを弁部2を構成するバルブボディ10にねじ込み、ガイドパイプ4外周に設けたフランジ4Aをバルブボディ6に当接させて固定される。前記取付ねじとフランジ4Aとの間にもOリング8が配置されて、バルブボディ6と駆動部1との間がシールされる。
前記弁部2は、全体として筒状に形成されたバルブボディ6を備え、バルブボディ6の横方向に設けたねじ穴に一次側コネクタ11(入力ポート)がねじ込み固定され、縦方向に設けたねじ穴に二次側コネクタ12(出力ポート)がねじ込み固定されている。両コネクタ11、12間には、前記プランジャ6と同軸に円柱状の弁孔13が形成され、弁孔13の底部に形成した弁座を構成するポート14が出力ポート12Aに連通している。また、弁孔13の壁面の一次側コネクタ11が固定された部分には、弁孔13の軸方向と円周方向とに夫々対向面を備える矩形断面の矩形孔21が形成され、この矩形孔21を介して弁孔13と入力ポート11Aが連通している。
前記弁孔13内には、主弁体15が摺動自在に挿入されている。前記主弁体15は、図2に示すように、外周が段付16を境として小径部16Bと大径部16Aとに形成され、大径部16Aが弁孔13に摺動自在に接触される。前記段付部16には、例えば、ゴム製のシム17が貼付けられている。この段付部16は、後述するロック板23の先端部の端面に端面方向から当接して、主弁体15のバルブスプリング7A、7Bによる閉弁移動を阻止するものである。前記段付部16のシム17は、ロック板23を押さえ込むときの衝撃を緩和し、かつ、車両運転中に流量変動や振動によってロック板23が滑って座面落ちするのを防止するものである。
また、主弁体15の一端(下端)は前記弁座ポート14に着座するポペット弁部15Aに形成されている。主弁体15の内部は中空に形成されてパイロット室18を構成し、パイロット室18はオリフィスを構成する横穴19を介して弁孔13内部と連通され、パイロット弁座を構成する底部に設けた貫通孔20を介して二次側コネクタ12の出力ポート12Aに連通している。
前記パイロット室18には前記プランジャ6の先端が挿入され、プランジャ6の先端がパイロット弁6Aとして前記パイロット弁座を構成する貫通穴20を閉じる閉弁状態で当接可能となっている。この場合には、主弁体15も弁孔13の底部の弁座(14)に着座する方向(閉弁方向)に付勢される。また、前記プランジャ6の先端近傍にはフランジ6Bが設けられ、駆動部1の励磁により引上げられるプランジャ6上昇時に、フランジ6Bがパイロット室18の上部壁面に当接して主弁体15も共に引上げる(開弁方向)よう機能する。前記主弁体15とプランジャ6との間には、両者を離反させる方向に作用する主弁スプリング7Bが配置されている。
前記矩形孔21には、図3に示すように、弁孔13の軸方向と直交する両壁面に、差渡して配置した枢軸22にロック板23を揺動自在に支持している。ロック板23は矩形のプレートで形成されたフラップであり、待機状態で、破線で示すように、前記一次側コネクタ11の入口ポート11Aの開口を略完全に塞ぐように覆って位置され、約90度の角度で揺動された作動状態で、実線で示すように、矩形孔21の開口部24から先端が弁孔13内に突出するよう位置される。前記ロック板23と矩形孔21の壁面との間には、ねじりコイルばねで形成したリターンスプリング25が配置され、ロック板23を待機位置に付勢している。ねじりコイルばね25のスプリング反力は、例えば、数グラム程度に設定される。
前記ロック板23は、入口ポート11Aから矩形孔21内に流入するガスの流れが発生した場合に、その流体力を受止めながら待機位置から作動位置に前記ねじりコイルばね25に抗して揺動されるように構成される。矩形孔21の開口24には、開口24の内部側へ突出させて幅広のリブ26が設けられ、リブ26で構成する開口24の高さは前記ロック板23の高さと略同等に形成しており、ロック板23が作動位置に揺動して、その側面が開口24の縁に当接して揺動が停止された際に、その作動位置にロック板23が止まるようストッパ機能を備えた突起27が開口24の下側に設けられている。また、ロック板23が作動位置に揺動して開口24の縁に当接した際に、その衝撃を緩和するための、例えば、ゴム製のシム28が設けられている。
なお、ロック板23やスプリング25等は、燃料ガスとしての水素ガスに接する金属の材質は、耐水素脆性に優れるオーステナイト系ステンレス材や6000番アルミニウム合金材が使用されることが望ましい。
以上の構成を備える電磁遮断弁は、例えば、図4に示すように、燃料電池自動車の高圧水素ガス供給システムにおける燃料ガスの遮断弁として用いられる。図4は燃料電池による発電力により走行する燃料電池自動車の概略システム構成図であり、水素タンク30の水素ガスは、遮断弁31を介して、供給ガスの流量調整を行うレギュレータ弁32、供給ガスの圧力調整を行う電制調圧弁33等を介して燃料電池スタック34に供給され、図示しない供給空気との電気化学反応により発電した電力を駆動モータ35に供給することで、駆動輪36を駆動して車両走行可能としている。前記電磁遮断弁31、電制調圧弁33および燃料電池スタック34は、車両コントローラ37により、夫々制御される。
前記高圧水素ガス供給システムにおける燃料ガスの遮断弁31は、高圧で使用され、燃料電池発電を行う車両走行中の全領域において開弁状態とされることから、その開弁時の駆動電圧を極力小さくできるように、本実施形態における電磁遮断弁を使用することが望まれる。
以上の構成の電磁遮断弁の動作について、図4に示す燃料電池自動車の高圧水素ガス供給システムにおける燃料ガスの遮断弁31に適用した場合を一例として、以下に説明する。
図1は、高圧水素ガス供給システムの停止時の閉弁状態を示している。駆動部1は非励磁状態であり、プランジャ6は弁スプリング7Aにより閉弁方向に付勢され、主弁体15が弁座14に着座され、パイロット弁体6Aが主弁体15に設けたパイロット弁座20に着座して、パイロット弁および主弁は夫々遮断状態となっている。ロック板23はリターンスプリング25により押し戻されて、入口ポート11Aの開口を略完全に塞いだ待機状態(破線図示状態)に位置する。水素ガスはこれらパイロット弁および主弁の上流である弁孔13およびパイロット室18に充満され、これらの弁で下流への流出が遮断されている。
車両を走行させるべく燃料電池スタック34に水素ガスを供給するために、駆動部1に電圧を印加すると、図5に示すように、駆動部1が励磁され、プランジャ6が吸引されて図中上方に移動される。プランジャ6は先端側フランジ6Bがパイロット室18の上部壁面に当接するまで移動され、主弁体15は弁孔13内に存在する水素ガス圧力により弁座14側に押付けられて閉弁状態に維持される。
上記プランジャ6の移動により、パイロット弁が開弁され、入口ポート11Aからの水素ガスが矩形孔21、弁孔13、主弁体15の横穴19、パイロット室18、ポート20の順に流動して、出口ポート12Aから吐出される。前記水素ガスの矩形孔21通過時にロック板23は流動する水素ガスによりリターンスプリング25に抗してわずかに開かれる。
前記パイロットポート20を経由しての水素ガスの出口ポート12Aへの流動により、出口ポート12A内の水素ガス圧が上昇して、主弁の前後の圧力差が減少して、1次側と2次側が略均圧になると、図6に示すように、主弁体15がプランジャ6を介して駆動部1に引張られ、主弁も開弁する完全な開弁状態となる。この状態においては、主弁体15の外周段付部16は弁孔13の側方に開口する矩形孔21の開口24を越えて上昇された状態となっており、矩形孔21の開口24に対して主弁体15の小径部16Bが対面されている。
完全な開弁状態に電磁遮断弁が開弁した後、下流の燃料電池スタック34が発電し始めると、供給水素ガスの流量が増大し、図7に示すように、ロック板23に加わる水素ガスの動圧が上昇し、ロック板23はその動圧により開度が最大(角度90度の実線の図示位置)となる作動位置に達する。ロック板23の先端は弁孔13内に突出した状態となる。この時にロック板23の先端を主弁体15の小径部16Bに当接させてもよい。
その後、燃料電池スタック34の発電を検知される(図4のA参照)と、車両コントローラ37は電磁遮断弁31の電圧印加を停止する指令が出力される(図4のB参照)。電磁遮断弁31は、駆動部1が励磁状態から非励磁状態となるため、図8に示すように、プランジャ6が弁スプリング7Aにより押出され、パイロット弁、主弁が閉弁方向に移動される。主弁体15の小径部16Bと大径部16Aとの境の段付部16が前記ロック板23の端面に当接することにより、それ以上の主弁体15の閉弁方向への移動は阻止される。プランジャ6は弁スプリング7Aに押圧されて主弁体15のパイロット室18に押込まれて先端のパイロット弁体6Aをパイロット弁座20に着座させてパイロット弁は閉じられる。
前記パイロット弁の弁スプリング7Aによる押出し力は主弁体15を閉弁方向に押圧し、前記段付部16をロック板23端面にスプリング力で押さえ込む状態になる。主弁体15がロック板23を押さえ込む段付の座面には、ゴム製のシム17が貼られているため、ロック板23を押さえ込む際の衝撃を緩和し、かつ、車両運転中に流量変動や振動によってロック板23が滑って座面落ちするのを防止できる。この状態では、主弁が開弁しているため、水素タンクからの水素ガスが継続して燃料電池スタック34に供給され続ける。
次に、燃料電池スタック34の運転を停止する場合について説明する。水素ガス供給を遮断し、燃料電池システムを停止する場合は、図4に示すように、車両コントローラ37の制御により、先に燃料電池スタック34の上流に設置した電制調圧弁33(燃料電池出力を制御するための調圧弁)を閉止する(図4のC参照)。電磁遮断弁31を通過する水素ガスの流量も零となる。
前記調圧弁33が閉じられると、燃料電池スタック34の発電量が零となり、コントローラ37は発電量が零となった(図4のD参照)ことを確認すると、電磁遮断弁31に、例えば、5秒程度電圧を印加する(図4のE参照)。すると、図9に示すように、駆動部1の励磁により、プランジャ6が引上げられ、そのフランジ6Bにより主弁体15を上方に移動させ、ロック板23の端面と段付座面16との係合も解除される。ロック板23は、通過する水素ガス流量が零となっており、水素ガスの動圧が作用していないため、図10に示すように、リターンスプリング25により待機位置に押し戻される。
前記電磁遮断弁31への前記通電時間が経過すると、駆動部1が再び非励磁状態となり、弁スプリング7Aによりプランジャ6が押出され、図11に示すように、パイロット弁および主弁が閉じられ(主弁は1秒程度で開弁する)、図1に示す遮断状態に復帰する。
なお、上記実施形態において、電磁遮断弁として、パイロットバルブを備えるものについて説明したが、図示はしないが、駆動部1により作動されるプランジャ6により直接主弁体15を移動させて主弁を直接開閉するものであってもよい。
また、上記実施形態において、ロック手段23の作動機構として、入口ポート11Aから出口ポート12Aに向けて流れる作動流体の流体力(動圧)を利用して弁孔13内に進出するものについて説明したが、図示はしないが、油圧や電気的なアクチュエータにより作動されて弁孔13内に進出するものであってもよい。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)円筒形のコイル3内に固定鉄心5と、弾性部材7Aによって常時固定鉄心5から離間する方向に付勢された状態のプランジャ6とが配置され、バルブボディ10には、入口ポート11Aと出口ポート12Aとが弁孔13を介して連通する流路が形成され、前記コイル3への励磁によって先端に主弁体15を連結した前記プランジャ6が摺動移動し、弁孔13に設けた弁座24に対して主弁体15が当接・離間する電磁遮断弁であって、前記電磁遮断弁の開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体15に係合して、主弁体15を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔13の壁面から弁孔13内に進出するロック手段23を備えるようにした。このため、簡素な構造でありながら励磁動作を継続させることなく動作位置を維持可能であり、消費電力を低減することができる。
(イ)主弁体15は、弁孔13内にオリフィス19を介して連通し且つパイロット弁座ポート20を介して出口ポート12Aに連通するパイロット室18を内部に備え、前記プランジャ6は前記主弁体15に対して軸方向に予め設定した遊びを持って連結され、プランジャ6の先端に前記パイロット弁座20に着座可能なパイロット弁体6Aを一体的に備えるため、開弁時の駆動電圧を極力小さくでき、高圧で使用することができる。
(ウ)ロック手段として、入口ポート11Aを弁孔13に連通させるよう入口ポート11Aと弁孔13の壁面との間に設けた通路21中に配置され、主弁体15の摺動方向と平行な軸22回りに揺動可能であり且つ待機位置で前記入口ポート11Aの前記通路21への開口を塞ぐように覆って配置され、回動位置ではその先端を弁孔13内に進出するロック板23を備え、電磁遮断弁の開弁時における入口ポート11Aから出口ポート12Aへの作動流体の流れによる動圧により前記ロック板23を回動させてロック板23の先端部分を前記通路21内から弁孔13内に進出させて主弁体15に係合させるよう構成したことにより、流体の受圧効率が大きく且つ確実に回動させて、ロック板23により作動位置における主弁体15に係合させることができ、ロック手段を作動させるための電力や油圧等の駆動源を必要とせず、付帯装置による重量化、大型化することなく効果(ア)を達成できる。
(エ)ロック板23は、弾性部材25により待機位置へ復帰するよう付勢されていることにより、ロック手段を解除させるための電力や油圧等の駆動源を必要とせず、付帯装置による重量化、大型化することなく効果(ア)を達成できる。
(オ)ロック板23は、待機位置で入口ポート11Aの開口に対面し、回動位置で入口ポート11Aから流出する流体流に沿う、例えば、角度90度程度回転された位置にされることにより、開弁時にロック板23による流路抵抗が最小限となり、電磁遮断弁内を流れる流体の圧力損失を抑えることができる。
(カ)駆動部1への励磁電力は、ロック手段の弁孔13内への進出後にその供給を遮断し、プランジャ6に作用する弾性部材7Aの付勢力により主弁体15を軸方向に移動させてロック手段と軸方向面同士により係合させて主弁体15を開弁位置に固定することにより、電磁遮断弁内を流れる流体の流量変動や振動によりロック手段が移動、例えば、回転角が変化しないため、圧力損失の変化がなく、供給流量を安定化することができる。
(キ)燃料供給源30と燃料電池スタック34との間に配置され、燃料供給源30からの燃料ガスを燃料電池スタック34へ供給および遮断する電磁遮断弁31では、開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体15に係合して、主弁体15を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔13の壁面から弁孔13内に進出するロック手段(23)を設けることにより、燃料電池スタック34の運転開始時に前記電磁遮断弁31の駆動部1へ励磁電力を供給して電磁遮断弁31を開弁状態とし、燃料電池スタック34の発電状態が検出された後に電磁遮断弁31の駆動部1への励磁電流の供給を遮断することで、ロック手段(23)の作動検知がなくても駆動部1への供給電力の遮断タイミングを判定でき、付帯装置による重量化、大型化なしに効果(ア)を達成できる。
本発明の電磁遮断弁は、燃料電池自動車の高圧水素ガス供給システムにおける燃料ガスの遮断弁として用いるものについて説明しているが、これに限定されるものでなく、その他の高圧ガスの供給システムにも使用することができる。
1 駆動部
2 弁部
3 コイル
4 ガイドパイプ
5 プラグ、固定鉄心
6 プランジャ
7 弁スプリング
8 Oリング
10 バルブボディ
11 一次側コネクタ
11A 入口ポート
12 二次側コネクタ
12A 出口ポート
13 弁孔
15 主弁体
18 パイロット室
23 ロック手段としてのロック板
2 弁部
3 コイル
4 ガイドパイプ
5 プラグ、固定鉄心
6 プランジャ
7 弁スプリング
8 Oリング
10 バルブボディ
11 一次側コネクタ
11A 入口ポート
12 二次側コネクタ
12A 出口ポート
13 弁孔
15 主弁体
18 パイロット室
23 ロック手段としてのロック板
Claims (9)
- 円筒形のコイル内に固定鉄心と、弾性部材によって常時固定鉄心から離間する方向に付勢された状態のプランジャとが配置され、バルブボディには、入口ポートと出口ポートとが弁孔を介して連通する流路が形成され、前記コイルへの励磁によって先端に主弁体を連結した前記プランジャが摺動移動し、弁孔に設けた弁座に対して主弁体が当接・離間する電磁遮断弁であって、
前記電磁遮断弁の開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体に係合して、主弁体を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔の壁面から弁孔内に進出するロック手段を備えることを特徴とする電磁遮断弁。 - 前記主弁体は、弁孔内にオリフィスを介して連通し且つパイロット弁座ポートを介して出口ポートに連通するパイロット室を内部に備え、前記プランジャは前記主弁体に対して軸方向に予め設定した遊びを持って連結され、プランジャの先端に前記パイロット弁座に着座可能なパイロット弁体を一体的に備えることを特徴とする請求項1に記載の電磁遮断弁。
- 前記ロック手段は、入口ポートを弁孔に連通させるよう入口ポートと弁孔の壁面との間に設けた通路中に配置され、主弁体の摺動方向と平行な軸回りに揺動可能であり且つ待機位置で前記入口ポートの前記通路への開口を塞ぐように覆って配置され、回動位置ではその先端を弁孔内に進出するロック板を備え、
電磁遮断弁の開弁時における入口ポートから出口ポートへの作動流体の流れによる動圧により前記ロック板を回動させてロック板の先端部分を前記通路内から弁孔内に進出させて主弁体に係合させるよう構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁遮断弁。 - 前記ロック板は、弾性部材により待機位置へ復帰するよう付勢されていることを特徴とする請求項3に記載の電磁遮断弁。
- 前記ロック板は、待機位置で入口ポートの開口に対面し、回動位置で入口ポートから流出する流体流に沿うよう位置されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電磁遮断弁。
- 前記コイルへの励磁電力は、ロック手段の弁孔内への進出後にその供給を遮断し、プランジャに作用する弾性部材の付勢力により主弁体を軸方向に移動させてロック手段と軸方向面同士により係合させて主弁体を開弁位置に固定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の電磁遮断弁。
- 燃料供給源と燃料電池スタックとの間に配置され、円筒形のコイル内に固定鉄心と、弾性部材によって常時固定鉄心から離間する方向に付勢された状態のプランジャとが配置され、バルブボディには、入口ポートと出口ポートとが弁孔を介して連通する流路が形成され、前記コイルの励磁によって先端に主弁体を連結した前記プランジャが摺動移動し、弁孔に設けた弁座に対して主弁体が当接・離間することにより、燃料供給源からの燃料ガスを燃料電池スタックへ供給および遮断する電磁遮断弁を備える燃料電池システムにおける電磁遮断弁の制御方法であり、
前記電磁遮断弁は、開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体に係合して、主弁体を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔の壁面から弁孔内に進出するロック手段を備え、
燃料電池スタックの運転開始時に前記電磁遮断弁のコイルへ励磁電力を供給して電磁遮断弁を開弁状態とし、燃料電池スタックの発電状態が検出された後に電磁遮断弁のコイルへの励磁電流の供給を遮断することを特徴とする燃料電池システムにおける電磁遮断弁の制御方法。 - 円筒形のコイル内に固定鉄心と、弾性部材によって常時固定鉄心から離間する方向に付勢された状態のプランジャとが配置され、バルブボディには、入口ポートと出口ポートとが弁孔を介して連通する流路が形成され、前記コイルへの励磁によって先端に主弁体を連結した前記プランジャが摺動移動し、弁孔に設けた弁座に対して主弁体が当接・離間する電磁遮断弁の制御方法であり、
前記電磁遮断弁に、開弁状態若しくは閉弁状態の主弁体に係合して、主弁体を開弁状態若しくは閉弁状態に保持するよう弁孔の壁面から弁孔内に進出するロック手段を設け、
開弁時においては、先ずコイルに励磁電力を供給して主弁を開弁状態とし、
次いでロック手段を作動させて開弁状態の主弁体に係合させ、
次に前記コイルへの励磁電力の供給を遮断し、ロック手段により主弁体を開弁状態に保持することを特徴とする電磁遮断弁の制御方法。 - 前記電磁遮断弁は、その上流若しくは下流に第2の遮断弁を備えると共に、電磁遮断弁のロック手段は、入口ポートを弁孔に連通させるよう入口ポートと弁孔の壁面との間に設けた通路中に配置され、主弁体の摺動方向と平行な軸回りに揺動可能であり且つ待機位置で前記入口ポートの前記通路への開口を塞ぐように覆って配置され、弾性部材による付勢力に抗して回動された回動位置ではその先端を弁孔内に進出するロック板を備えるよう構成し、
閉弁時においては、先ず前記第2の遮断弁を閉弁して作動流体の流動を止め、
次いで、電磁遮断弁のコイルに励磁電力を供給して、前記ロック手段と主弁体との係合を解除し、
弾性部材による付勢力によりロック板を待機位置に復帰させ、
次いで、電磁遮断弁のコイルへの励磁電力を遮断するようにしたことを特徴とする請求項8に記載の電磁遮断弁の制御方法。
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JP2020073420A (ja) * | 2018-08-13 | 2020-05-14 | エスケーシー ソルミックス カンパニー,リミテッド | 炭化ホウ素焼結体及びこれを含むエッチング装置 |
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2006
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