JP4758252B2 - 細胞賦活剤及びこれを含有する皮膚外用剤 - Google Patents

細胞賦活剤及びこれを含有する皮膚外用剤 Download PDF

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Description

本発明は、シラカンバ(Betula platyphylla Sukatchev var.japonica Hara)樹液(以下単にシラカンバ樹液で示す)を有効成分とする細胞賦活剤に関するものであり、またシラカンバ樹液を細胞賦活剤として含有することを特徴とする皮膚外用剤に関するものである。その利用分野としては、例えば、化粧料、医薬部外品、外用医薬品等の皮膚外用剤に用いることができる。
従来より、加齢などによる細胞の代謝機能の低下は、皮膚のターンオーバー速度の低下や肌荒れの原因となることや、またコラーゲンやエラスチン等の真皮マトリックスの減少又は変性を生じさせ、シワや皮膚の弾力性低下等の現象につながることが知られている。さらには老廃物の排出がスムーズになされないことから色素沈着や肌のくすみの原因となると言われている。これらの現象の進行を防止あるいは改善することを目的に、細胞の活性化を図り、増殖を促進させる成分の探索がなされてきた。例えば、モズク抽出物を細胞賦活剤として含有する老化及び肌荒れ改善用の皮膚外用剤(特許文献1参照)や、サフランの雌しべより得られる抽出物を細胞賦活剤(特許文献2参照)などが挙げられる。
一方、シラカンバ類を有効成分として化粧料等の皮膚外用剤に配合することも公知であり、例えば、シラカバ抽出液に保湿作用があり、このシラカバ抽出液とアセロラ抽出物との組み合わせで皮膚老化防止用や肌荒れ改善用の皮膚外用剤(特許文献3参照)や、カバノキ科植物のカバノキ属又はハンノキ属に属する植物抽出エキスの一種又は二種以上を含有する皮膚老化防止用化粧料組成物(特許文献4参照)や、シラカンバ樹液を配合した保湿作用に優れる肌荒れ改善用化粧料(特許文献5参照)などが挙げられる。しかし、シラカンバ樹液の細胞賦活作用についてはこれら先行文献にも記載はなく、また知られてもいなかった。
特開2003−267852号公報 特開2005−041812号公報 特開2000−212027号公報 特開平06−263627号公報 特開平09−291013号公報
加齢や紫外線などにより細胞の代謝機能が低下すると、肌荒れ症状や、肌のくすみなどの症状などが皮膚に現れる。これらの症状を改善・予防するための手段のひとつに、細胞賦活剤による細胞の代謝機能を改善することが挙げられ、種々様々な細胞賦活剤の検討がなされてきたが、未だ十分な細胞賦活効果を得られない場合が多かった。また、最近の植物志向を反映し、皮膚への安全性の面から、植物由来成分を皮膚外用剤に配合することが好まれている。従って、上記課題を解決できる植物由来の優れた細胞賦活剤の開発が望まれていた。
かかる事情を鑑み、本発明者らは上記課題を解決すべく、皮膚外用剤に用いることができる植物成分に着目し、鋭意研究を行った結果、シラカンバ樹液に表皮角化細胞の角化を促進したり、表皮角化細胞や真皮線維芽細胞の増殖を促進するなどの細胞賦活作用があることを見出した。また、この細胞賦活剤を含有する皮膚外用剤には、肌荒れ、肌のくすみなどを抑制又は改善するなどの優れた美肌効果があることを見出し、本発明を完成した。
本発明の細胞賦活剤は、シラカンバ樹液を有効成分とするもので、皮膚に対する安全性が高く、表皮角化細胞の角化を促進する作用や、表皮角化細胞や真皮線維芽細胞の増殖を促進する作用などの細胞賦活作用に優れるものであった。また、この細胞賦活剤を含有する皮膚外用剤は、肌荒れや、肌のくすみなどを抑制又は改善するなど優れた美肌効果を有するものであった。
本発明で用いるシラカンバ(Betula platyphylla Sukatchev var.japonica Hara)は、カバノキ科の植物で別名シラカバ、ガンピと呼ばれ、岐阜県以東の本州、北海道、千島列島、サハリン、朝鮮、中国、シベリアに分布する落葉高木であり、用いるシラカンバ樹液は、早春の開花及び開葉までの1ヶ月間に限り、幹に穿孔することにより得られる溢出樹液である。この樹液の成分としてはミネラル、糖類、有機酸、アミノ酸等を含む。尚、本発明ではその栽培方法や産地は特に限定されるものではない。
本発明で用いるシラカンバ樹液の調製法は特に限定されるものではないが、本発明に用いる調製法の一例としては、幹より採取した樹液を95℃で10分間加熱滅菌して冷却し、濾過したものを5℃で3日間放置し、オリや沈殿を濾過して得られもの等が挙げられる。市販品としては、森の雫(有限会社 さっぷ社製)等が挙げられる。
本発明の皮膚外用剤におけるシラカンバ樹液の含有量は、好ましくは0.0001〜50質量%(以下単に「%」で示す)であり、より好ましくは0.001〜30%である。この範囲内であれば、該樹液を安定に配合することができ、かつ高い美肌効果を発揮することができる。
また、このシラカンバ樹液は、皮膚外用剤に通常用いられる各種の薬効剤、例えば、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤、保湿剤、血行促進剤等から選ばれる薬効剤の一種又は二種以上と併用して皮膚外用剤に含有させることにより、本発明の効果をより高めることが可能である。
これらの薬効剤の具体的なものとしては、それぞれ以下に示すものが例示される。ここで「誘導体」には形成可能なエステルや塩が含まれる。また、ひとつのものが複数の薬効を有する場合があるので、複数の薬効剤に同一名を記載したものもある。(尚、植物の場合、かっこ内に別名の生薬名等を併せて記載した。)
抗酸化剤としてはビタミンE及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、カロチノイド、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ルチン及びその誘導体、グルタチオン及びその誘導体、スーパーオキサイドディスムターゼ、マンニトール、ケイケットウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、サンザシ抽出物、シャクヤク抽出物、スーパーオキサイドディスムターゼ、イチョウ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、トルメンチラ抽出物、ブドウ抽出物、ヤシャジツ(ヤシャ)抽出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)等が挙げられる。
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、イオウ及びその誘導体、アロエ抽出物、アシタバ抽出物、イラクサ抽出物、インチンコウ(カワラヨモギ)抽出物、ウコン抽出物、キハダ(オウバク)抽出物、オトギリソウ抽出物、カミツレ抽出物、コンフリー(ヒレハリソウ)抽出物、スイカズラ(キンギンカ)抽出物、クレソン抽出物、サルビア(セージ)抽出物、ワレモコウ(ジユ)抽出物、シソ抽出物、シラカバ抽出物、ニワトコ抽出物、ガマ(ホオウ)抽出物、ムクロジ抽出物、ユーカリ抽出物、ヨモギ抽出物、レンゲソウ抽出物、クマザサ抽出物、酸化亜鉛等が挙げられる。
細胞賦活剤としては、ビタミンA及びその誘導体、アスパラガス抽出物、ダイズ抽出物、ナツメ(タイソウ)抽出物、ニンニク抽出物、ニンジン抽出物、ブナノキ抽出物、ローヤルゼリー、酵母抽出物、微生物醗酵代謝産物、霊芝抽出物等が挙げられる。
紫外線防止剤としては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン及びその誘導体、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛及び微粒子酸化亜鉛等が挙げられる。酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体は、微粒子のものを用いるとより高い効果が発揮される。
保湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、タンパク質又はそれらの誘導体もしくは加水分解物並びにそれらの塩(コラーゲン、エラスチン等)、ヒアルロン酸及びその塩、アミノ酸及びそれらの誘導体、糖類、D−パンテノール及びその誘導体、糖脂質、リン脂質、セラミド、尿素、ムチン、アーモンド抽出物、アボカド抽出物、アルテア抽出物、温泉水、アロエ抽出物、ウスベニアオイ抽出物、オノニス抽出物、カラスムギ抽出物、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、クインスシード抽出物、クララ(クジン)抽出物、クチナシ抽出物、グレープフルーツ抽出物、クレソン抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ゴボウ抽出物、コムギ抽出物、サイシン抽出物、サボテン抽出物、サボンソウ抽出物、サンザシ抽出物、ジオウ抽出物、シモツケ抽出物、ショウガ抽出物、ゼニアオイ(ウスベニタチアオイ)抽出物、クワ(ソウハクヒ)抽出物、タチジャコウソウ(タイム)抽出物、冬虫夏草抽出物、ドクダミ抽出物、ハッカ抽出物、ハトムギ抽出物、ハマメリス抽出物、バラ抽出物、ヒノキ抽出物、フキタンポポ抽出物、ブドウ抽出物、プルーン抽出物、ヘチマ抽出物、ボダイジュ抽出物、ホップ抽出物、マツ抽出物、マルメロ抽出物、マロニエ抽出物、メリッサ抽出物、ヤグルマソウ抽出物、ユリ抽出物、ライム抽出物、ラベンダー抽出物、リンゴ抽出物、コメ及びコメヌカ抽出物、ブラックカラント抽出物、イブキトラノオ抽出物、ノイバラ(エイジツ)抽出物、エゾウコギ抽出物、海藻抽出物等が挙げられる。
更に、皮膚表面のシーリングによる保湿(エモリエント)剤として、ホホバ油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、杏仁油、パーシック油、サフラワー油、ヒマワリ油、アボガド油、メドゥホーム油、ツバキ油、アーモンド油、エゴマ油、ゴマ油、ボラージ(ルリジサ)油、カカオ脂、シア脂等が挙げられる。
血行促進剤としては、ユズ抽出物、アルニカ抽出物、トウガラシチンキ、ショウブ抽出物、γ―オリザノール等が挙げられる。
これらの抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤、保湿剤、血行促進剤の各成分は、一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明の皮膚外用剤には、前記成分以外のもので、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に通常使用される各種の成分、即ち、水、アルコール、多価アルコール、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、殺菌剤、酵素、pH調整剤、動植物・微生物由来の抽出物、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。
皮膚外用剤の配合形態の例としては、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、メーキャップ化粧料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤等から選ばれるいずれの形態の化粧料であっても、外用医薬品等であっても良い。
次に、試験例、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
試験例1 表皮角化細胞に対する角化促進作用
正常ヒト新生児皮膚表皮角化細胞(クラボウ社製)を、表皮角化細胞増殖用培地(クラボウ社製)を用いて、直径24マルチウェルプレートに6000個/ウェルにて播種し、5%vol二酸化炭素環境下、37℃で24時間培養した。培養後シラカンバ樹液を最終濃度10%添加した例(実施例1)、比較例として無添加の例(比較例1)及び陽性対象として最終濃度1.5mMとなるように塩化カルシウムを添加し例(比較例2)を3日間培養した。培養後、細胞の形態を撮影後、MTT(3−(4,5−Dimethyl−2−thiazolyl)−2,5−diphenyl−2H−tetrazorium bromide)アッセイ法にて生細胞の存在率を評価した。その結果を図1〜3(細胞形態)及び4(生細胞数比較)に示す。
図1〜3から、シラカンバ樹液を添加した例(図1)及び塩化カルシウムを添加した例(図3)は、それらの成分を無添加の例(図2)と比べ、細胞の肥大化と重層化が認められ、角質化を促進することが認められた。また、呼吸する通常の細胞は角質細胞化することにより呼吸しなくなり、その結果、培養細胞の酸素消費量が少なくなる。従って細胞が剥離しない限り、角質化すると生細胞数は減少することになる。図4の結果からシラカンバ樹液は、今まで知られている角質化剤である塩化カルシウムとほぼ同程度の角質化促進作用を有することが明らかとなった。
試験例2 細胞増殖促進作用
MTTアッセイ法を用いてヒト新生児由来の線維芽細胞(NB1RGB)の細胞賦活率を測定した。MTTは生細胞に取り込まれ、ミトコンドリア内に存在する酵素(NADH)と反応することで還元的開裂をうけて570nmに吸収のピークを有する不溶性のホルマザンを生成する。これらの生成したホルマザン量とNADH量は相関していることが知られているため、本法によって生成したホルマザンを可溶化し、吸光度を測定することで間接的に細胞のエネルギー代謝活性や細胞数を測定することが可能である。
24ウェルマイクロプレートに培地を適量とり、ヒト新生児由来の線維芽細胞を播種し、37℃、二酸化炭素濃度5%中にて静置した。一方、通常用いる精製水の代わりにシラカンバ樹液にてイーグルMEM(ニッスイ社製)を作成し、通常のMEM培地にて希釈系列を作成した。翌日、シラカンバ樹液の含量が75%(実施例2)、100%(実施例3)となるように希釈した培地を添加した。通常の培地にて培養したものを対照として用いた(比較例3)。培養4日目に培地を交換し、再度試料を添加した。翌日、MTT(SIGMA社製)を5mg/mLになるように作製した溶液を各ウェルにそれぞれ100μLずつ添加した。4時間培養したのち、培地を除去し、イソプロパノールを用いて生成したホルマザンを溶解した。マイクロプレートリーダーを用いてリファレンスを630nmとし570nmで吸光度を測定し、対照に対する比率を算出した。その結果を図5に示す。
図5から、シラカンバ樹液は濃度依存的に細胞の増殖を促進することが認められた。以上のことから、シラカンバ樹液は細胞の増殖を促進する細胞賦活効果があることが確認された。
以下に本発明のシラカンバ樹液を含有した各種剤型の皮膚外用剤を例示する。
(実施例4)化粧水
(成分) (%)
(1)グリセリン 3.0
(2)1,3−ブチレングリコール 2.0
(3)プロピレングリコール 4.0
(4)オレイルアルコール 0.1
(5)モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 1.5
(6)ポリオキシエチレン(20E.O.)ラウリル
エーテル 0.5
(7)スクワラン 0.5
(8)エチルアルコール 20.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)酢酸dl−α−トコフェロール*1 0.5
(11)香料 適量
(12)グリチルリチン酸ジカリウム*2 0.5
(13)ローズマリー抽出物*3 0.5
(14)dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム*4 0.2
(15)ローカストビーンガム 1.0
(16)ヨクイニン抽出物*5 0.5
(17)シラカンバ樹液*6 20.0
(18)精製水 残量
*1 エーザイ社製
*2 丸善製薬社製
*3 丸善製薬社製
*4 味の素社製
*5 丸善製薬社製
*6 さっぷ社製(森の雫)
(製法)
A.成分(1)〜(11)を混合溶解する。
B.成分(12)〜(18)を混合溶解する。
C.AにBを加え均一に混合して化粧水を得た。
実施例4は、みずみずしくさっぱりとした使用感を有し、肌荒れや肌のくすみなどがない美しい肌とすることができる化粧水であった。
(実施例5)クリーム
(成分) (%)
(1)スクワラン 20.0
(2)ミツロウ 5.0
(3)ホホバ油 5.0
(4)モノステアリン酸グリセリル 2.0
(5)モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 2.0
(6)モノステアリン酸ソルビタン 2.0
(7)フィトステロール*1 0.5
(8)キャンデリラロウ 1.0
(9)グリセリン 5.0
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(11)ユリ抽出物*2 1.0
(12)ニンジン抽出物*3 1.0
(13)イチョウ抽出物*4 1.0
(14)タイソウ抽出物*5 1.0
(15)クララ抽出物*6 1.0
(16)加水分解米抽出物*7 1.0
(17)甘草抽出物*8 1.0
(18)トウキ抽出物*9 1.0
(19)シラカンバ樹液*10 5.0
(20)精製水 残量
(21)香料 適量
*1 エーザイ社製
*2 丸善製薬社製
*3 丸善製薬社製
*4 常磐植物化学研究所社製
*5 丸善製薬社製
*6 丸善製薬社製
*7 テクノーブル社製
*8 丸善製薬社製
*9 日本粉末薬品社製
*10 さっぷ社製(森の雫)
(製法)
A.成分(1)〜(10)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(20)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて乳化する。
D.Cを冷却後、成分(21)を加えて混合しクリームを得た。
実施5は、滑らかでコクのある使用感を有し、肌荒れや肌のくすみなどがない美しい肌とすることができるクリームであった。
(実施例6)クレンジングクリーム
(成分) (%)
(1)パラフィンワックス 10.0
(2)ミツロウ 3.0
(3)ワセリン 15.0
(4)流動パラフィン 41.0
(5)セスキオレイン酸ソルビタン 4.2
(6)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 0.8
(7)水素添加大豆リン脂質 0.5
(8)メドゥホーム油*1 1.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)クインスシード抽出物*2 1.0
(11)サボンソウ抽出物*3 1.0
(12)ゼニアオイ抽出物*4 1.0
(13)シラカンバ樹液*5 5.0
(14)精製水 残量
(15)香料 適量
*1 日本サーファクタント社製
*2 香栄興業社製
*3 丸善製薬社製
*4 丸善製薬社製
*5 さっぷ社製(森の雫)
(製法)
A.成分(1)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(10)〜(14)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて乳化する。
D.Cを冷却後、成分(15)を加えて混合しクレンジングクリームを得た。
実施例6は、軽やかで滑らかな使用感を有し、メイク汚れとのなじみも良く、汚れ落ちに優れ、肌荒れや肌のくすみなどがない美しい肌にするクレンジングクリームであった。
(実施例7)乳液
(成分) (%)
(1)モノステアリン酸ソルビタン 0.3
(2)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 0.1
(3)親油型モノステアリン酸グリセリル 0.2
(4)ステアリン酸 0.5
(5)セタノール 0.5
(6)スクワラン 3.0
(7)流動パラフィン 4.0
(8)植物性スクワラン*1 0.2
(9)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
(10)ジメチルポリシロキサン 1.0
(11)水素添加大豆リン脂質 0.1
(12)ニコチン酸dl−α−トコフェロール*2 0.05
(13)パラオキシ安息香酸エチル 0.1
(14)カルボキシビニルポリマー 0.1
(15)水酸化ナトリウム 0.05
(16)グリセリン 5.0
(17)1,3−ブチレングリコール 7.0
(18)精製水 残量
(19)シラカンバ樹液*3 10.0
(20)シャクヤク抽出物*4 2.0
(21)霊芝抽出物*5 2.0
(22)ヒアルロン酸ナトリウム1%水溶液*6 5.0
(23)アセチルグルタミン酸*7 0.3
(24)エチルアルコール 5.0
(25)多孔質シリカ 3.0
(26)香料 適量
*1 日光ケミカルズ社製
*2 エーザイ社製
*3 さっぷ社製(森の雫)
*4 丸善製薬社製
*5 丸善製薬社製
*6 日光ケミカルズ社製
*7 協和醗酵社製
(製法)
A.成分(14)〜(23)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(1)〜(13)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて乳化する。
D.Cを冷却後、成分(24)、(25)、(26)を加えて混合し乳液を得た。
(実施例8)乳液
(成分) (%)
(1)モノステアリン酸ソルビタン 0.3
(2)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 0.1
(3)親油型モノステアリン酸グリセリル 0.2
(4)ステアリン酸 0.5
(5)セタノール 0.5
(6)スクワラン 3.0
(7)流動パラフィン 4.0
(8)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
(9)ジメチルポリシロキサン 1.0
(10)水素添加大豆リン脂質 0.1
(11)ルチン*1 0.2
(12)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(13)カルボキシビニルポリマー 0.1
(14)水酸化ナトリウム 0.05
(15)グリセリン 5.0
(16)1,3−ブチレングリコール 7.0
(17)シラカンバ樹液*2 3.0
(18)精製水 残量
(19)酵母抽出物*3 0.5
(20)アシタバ抽出物*4 0.5
(21)ホップ抽出物*5 0.5
(22)モモ抽出物*6 0.5
(23)エチルアルコール 5.0
(24)多孔質シリカ 3.0
(25)香料 適量
*1 シグマ社製
*2 さっぷ社製(森の雫)
*3 BIO−DELL社製
*4 丸善製薬社製
*5 丸善製薬社製
*6 丸善製薬社製
(製法)
A.成分(13)〜(22)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(1)〜(12)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて均一に乳化する。
D.Cを冷却後、成分(23)、(24)、(25)を加えて混合し乳液を得た。
実施例7及び実施例8は、滑らかでマイルドな使用感を有し、肌荒れや肌のくすみなどがない美しい肌にする乳液であった。
(実施例9)パック
(成分) (%)
(1)ポリビニルアルコール 13.0
(2)無水ケイ酸 0.5
(3)ポリエチレングリコール 0.5
(4)メドゥホーム油*1 0.2
(5)ポリオキシプロピレン(10P.O.)
メチルグルコシド 5.0
(6)グリセリン 5.0
(7)精製水 残量
(8)茶抽出物*2 1.0
(9)ハマナス抽出物*3 1.0
(10)無水カフェイン*4 1.0
(11)シラカンバ樹液*5 5.0
(12)リン酸−L−アスコルビルマグネシウム*6 3.0
(13)精製水 10.0
(14)パラオキシ安息香酸エチル 0.1
(15)エチルアルコール 13.0
(16)香料 適量
*1 日本サーファクタント工業社製
*2 丸善製薬社製
*3 丸善製薬社製
*4 純正薬品工業社製
*5 さっぷ社製(森の雫)
*6 日光ケミカルズ社製
(製法)
A.成分(1)〜(7)を混合し、70℃に加熱し溶解する。
B.成分(8)〜(13)を混合溶解する。
C.成分(14)〜(16)を混合溶解する。
D.BをAに加え、混合した後、冷却し、更にCを混合してパックを得た。
実施例9は、適度な清涼感と緊張感があり、パックした後の肌には、肌にははり感があり、肌荒れや肌のくすみなどがない美しい肌にするパックであった。
(実施例10)クリームファンデーション
(成分) (%)
(1)セスキオレイン酸ソルビタン 3.0
(2)自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 2.0
(3)ステアリン酸アルミニウム 0.5
(4)セレシンワックス 5.0
(5)スクワラン 10.0
(6)流動パラフィン 15.0
(7)ワセリン 5.0
(8)酸化チタン 8.0
(9)タルク 4.0
(10)着色顔料 適量
(11)パラオキシ安息香酸メチル 0.05
(12)プロピレングリコール 5.0
(13)キンギンカ抽出物*1 1.0
(14)シラカバ抽出物*2 1.0
(15)マロニエ抽出物*3 1.0
(16)シラカンバ樹液*4 10.0
(17)精製水 残量
(18)香料 適量
*1 長岡香料社製
*2 丸善製薬社製
*3 香栄興業社製
*4 さっぷ社製(森の雫)
(製法)
A.成分(1)〜(11)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(12)〜(17)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて乳化する。
D.Cを冷却後、成分(18)を加えて混合しクリームファンデーションを得た。
(実施例11)リキッドファンデーション
(成分) (%)
(1)液状ラノリン 2.0
(2)流動パラフィン 5.0
(3)ステアリン酸 2.0
(4)セタノール 1.0
(5)自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 1.0
(6)パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 8.0
(7)4−tert−ブチル−4’−メトキシ
ジベンゾイルメタン 2.0
(8)パルミチン酸レチノール*1 0.2
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)グリセリン 5.0
(11)トリエタノールアミン 1.0
(12)カルボキシメチルセルロース 0.2
(13)ベントナイト 0.5
(14)シラカバ抽出液*2 5.0
(15)精製水 残量
(16)マンニトール*3 0.1
(17)シラカンバ樹液*4 5.0
(18)アスパラガス抽出物*5 0.5
(19)甘草抽出物*6 0.5
(20)酸化チタン 6.0
(21)微粒子酸化チタン 2.0
(22)微粒子酸化亜鉛 5.0
(23)マイカ 2.0
(24)タルク 4.0
(25)着色顔料 4.0
(26)香料 適量
*1 日本ロシュ社製
*2 丸善製薬社製
*3 シグマ社製
*4 さっぷ社製(森の雫)
*5 丸善製薬社製
*6 丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(9)を混合溶解する。
B.Aに成分(20)〜(25)を加え、均一に混合し、70℃に保つ。
C.成分(10)〜(19)を均一に溶解し、70℃に保つ。
D.CにBを添加して乳化する。
E.Dを冷却後、成分(26)を加えて混合しリキッドファンデーションを得た。
実施例10及び11は、コクのある滑らかな使用感を有し、均一で美しい仕上がりが得られ、肌荒れや肌のくすみなどがない美しい肌にするクリームファンデーション、リキッドファンデーションであった。
(実施例12)日焼け止め乳液
(成分) (%)
(1)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 1.0
(2)ジメチルポリシロキサン 5.0
(3)オクタメチルシクロテトラシロキサン 20.0
(4)イソノナン酸イソトリデシル 5.0
(5)パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 5.0
(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(7)シリコーン処理微粒子酸化チタン 10.0
(8)シリコーン処理微粒子酸化亜鉛 10.0
(9)ポリスチレン末 3.0
(10)トリメチルシロキシケイ酸 0.5
(11)ジプロピレングリコール 3.0
(12)エチルアルコール 10.0
(13)シラカンバ樹液*1 10.0
(14)食塩 0.2
(15)精製水 残量
(16)β−カロチン*2 0.01
(17)カミツレ抽出物*3 1.0
(18)ワレモコウ抽出物*4 1.0
(19)香料 適量
*1 さっぷ社製(森の雫)
*2 シグマ社製
*3 丸善製薬社製
*4 丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(10)を混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(15)を混合し、70℃に保つ。
C.AにBを添加して、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、成分(16)〜(19)を加えて混合し日焼け止め乳液を得た。
実施例12は、べたつきのない滑らかな使用感を有し、紫外線から肌を守るとともに、肌荒れや肌のくすみなどのない美しい肌にする日焼け止め乳液であった。
:表皮細胞角化促進作用試験結果;シラカンバ樹液10%添加した場合の細胞形態(実施例1) :表皮細胞角化促進作用試験結果;無添加の場合の細胞形態(比較例1) :表皮細胞角化促進作用試験結果;1.5mM塩化カルシウム添加した場合の細胞形態(比較例2) :表皮細胞角化促進作用試験;MTTassayによる生細胞数比較 :細胞増殖促進試験結果

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  1. シラカンバ(Betula platyphylla Sukatchevva r.japonica Hara)樹液を有効成分とする表皮角化細胞の角化促進剤
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