JP5068952B2 - インボルクリン産生促進剤 - Google Patents

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Description

本発明は、シラカンバ(Betula platyphylla Sukatchev var.japonica Hara)樹液(以下単にシラカンバ樹液で示す)を有効成分とし、正常なバリア機能形成に関与するコーニファイドエンベロップ(角質肥厚膜、以下単にCEで示す)の前駆体蛋白であるインボルクリン産生促進剤、及びシラカンバ樹液をインボルクリン促進剤として含有することを特徴とする皮膚外用剤に関するものであり、その利用分野としては、例えば、化粧品、医薬部外品、外用医薬品等の皮膚外用剤に用いることができる。
従来より、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤等の皮膚外用剤には、これらに所定の薬効を付与することを目的として種々の薬効剤が加えられている。例えば、肌表皮におけるバリア機能の低下に起因する肌荒れなどの肌トラブルに対して様々な方法が提案されており、セラミドを配合した皮膚外用剤(非特許文献1)、コレステロール誘導体を含有した皮膚外用剤(非特許文献2)、スメクタイトを含有した皮膚外用剤(非特許文献3)等の提案がなされてきた。また、肌表皮は、表皮角化細胞が終末分化して形成された角層細胞と、細胞間を埋める細胞間脂質から形成される。セラミド、コレステロール、脂肪酸等の成分からなる細胞間脂質は、ラメラ構造体として存在する。一方、角層細胞は、ケラチン線維を主成分とし、膜蛋白であるCEから構成される。CEは、表皮角化細胞の分化に従って細胞内で産生される複数のCE前駆体蛋白が、トランスグルタミナーゼにより架橋され不溶化して形成される。更に、その一部と細胞間脂質であるセラミド等が共有結合し、角層バリア機能の基礎を形成することが知られている。
一方、シラカバ類を化粧品等の皮膚外用剤に配合のすることは既に公知であり、例えば、シラカバ抽出液に保湿作用があり、このシラカバ抽出液とアセロラ抽出物とを組み合わせた皮膚老化防止用又は肌荒れ改善用の皮膚外用剤(特許文献1参照)や、シラカンバ樹液を配合した保湿作用に優れる肌荒れ改善用化粧料(特許文献2参照)も知られている。しかし、これらシラカバ抽出液又はシラカンバ樹液にインボルクリン産生促進作用があることについてはこれら先行文献にも記載はなく、また知られてもいなかった。
特開2000−212027号 特開09−291013号 フレグランスジャーナル 臨時増刊 15(1996) 第117−127頁 フレグランスジャーナル臨時増刊 17(2000) 第123−128頁 フレグランスジャーナル臨時増刊 17(2000) 第175−184頁
従来からの角層バリア機能の低下防止に用いられていた成分は、細胞間脂質を補うことや、肌表皮に皮膜を形成することによりバリア機能の改善を発揮していたが、角層細胞におけるCEの形成については改善効果が十分でない場合もあり、また、CE前駆体蛋白であるインボルクリンの産生を促進させる成分についてはあまり知られていなかった。また、最近の皮膚外用剤の添加成分としては、安全性等の面から、化学物質より天然物質由来の成分が好まれる傾向にある。
従って、上記の課題を解決できる天然物質由来の成分の開発が望まれていた。
かかる事情を鑑み、本発明者らは上記課題を解決すべく皮膚外用剤に用いることができる植物成分に着目し、鋭意研究を行った結果、インボルクリン産生を促進させる成分としてシラカンバ樹液が有効であることを見出した。また、このインボルクリン産生促進剤を含有する皮膚外用剤は、肌表皮のバリア機能を正常にすることを見出し、本発明を完成した。
本発明のインボルクリン産生促進剤は、シラカンバ樹液を有効成分とするものであり、植物由来成分であり皮膚に対する安全性が高く、インボルクリン産生促進作用に優れるものであった

本発明で用いるシラカンバ(Betula platyphylla Sukatchev var.japonica Hara)は、カバノキ科の植物で別名シラカバ、ガンピと呼ばれ、岐阜県以東の本州、北海道、千島列島、サハリン、朝鮮、中国、シベリアに分布する落葉高木であり、用いるシラカンバ樹液は、早春の開花及び開葉までの1ヶ月間に限り、幹に穿孔することにより得られる溢出樹液である。この樹液の成分としてはミネラル、糖類、有機酸、アミノ酸等を含む。尚、本発明ではその栽培方法や産地は特に限定されるものではない。
本発明で用いるシラカンバ樹液の調製法は特に限定されるものではないが、本発明に用いる調製法の一例としては、幹より採取した樹液を95℃で10分間加熱滅菌して冷却し、濾過したものを5℃で3日間放置し、オリや沈殿を濾過して得られるもの等が挙げられる。市販品としては、森の雫(有限会社 さっぷ社製)等が挙げられる。
本発明の皮膚外用剤におけるシラカンバ樹液の含有量は、好ましくは0.0001〜50質量%(以下単に「%」で示す)であり、より好ましくは0.001〜30%である。この範囲内であれば、該樹液を安定に配合することができ、かつ、肌表皮での高い水分保持改善効果、肌荒れ防止効果を発揮することができる。
また、本発明の皮膚外用剤には、シラカンバ樹液と共に皮膚外用剤に通常用いられる各種の薬効剤、例えば、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤、保湿剤、血行促進剤等から選ばれる薬効剤の一種又は二種以上と併用して皮膚外用剤に含有させることにより、本発明の効果をより高めることが可能である。
これらの薬効剤の具体的なものとしては、それぞれ以下に示すものが例示される。ここで「誘導体」には形成可能なエステルや塩が含まれる。又、ひとつのものが複数の薬効を有する場合があるので、複数の薬効剤に同一名を記載したものもある。(尚、植物の場合、かっこ内に別名の生薬名等を併せて記載した。)
抗酸化剤としてはビタミンE及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、カロチノイド、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ルチン及びその誘導体、グルタチオン及びその誘導体、スーパーオキサイドディスムターゼ、マンニトール、ケイケットウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、サンザシ抽出物、シャクヤク抽出物、スーパーオキサイドディスムターゼ、イチョウ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、トルメンチラ抽出物、ブドウ抽出物、ヤシャジツ(ヤシャ)抽出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)等が挙げられる。
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、イオウ及びその誘導体、アロエ抽出物、アシタバ抽出物、イラクサ抽出物、インチンコウ(カワラヨモギ)抽出物、ウコン抽出物、キハダ(オウバク)抽出物、オトギリソウ抽出物、カミツレ抽出物、コンフリー(ヒレハリソウ)抽出物、スイカズラ(キンギンカ)抽出物、クレソン抽出物、サルビア(セージ)抽出物、ワレモコウ(ジユ)抽出物、シソ抽出物、シラカバ抽出物、ニワトコ抽出物、ガマ(ホオウ)抽出物、ムクロジ抽出物、ユーカリ抽出物、ヨモギ抽出物、レンゲソウ抽出物、クマザサ抽出物、酸化亜鉛等が挙げられる。
細胞賦活剤としては、ビタミンA及びその誘導体、アスパラガス抽出物、ダイズ抽出物、ナツメ(タイソウ)抽出物、ニンニク抽出物、ニンジン抽出物、ブナノキ抽出物、ローヤルゼリー、酵母抽出物、微生物醗酵代謝産物、霊芝抽出物等が挙げられる。
紫外線防止剤としては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン及びその誘導体、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛及び微粒子酸化亜鉛等が挙げられる。酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体は、微粒子のものを用いるとより高い効果が発揮される。
保湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、タンパク質又はそれらの誘導体もしくは加水分解物並びにそれらの塩(コラーゲン、エラスチン等)、ヒアルロン酸及びその塩、アミノ酸及びそれらの誘導体、糖類、D−パンテノール及びその誘導体、糖脂質、リン脂質、セラミド、尿素、ムチン、アーモンド抽出物、アボカド抽出物、アルテア抽出物、温泉水、アロエ抽出物、ウスベニアオイ抽出物、オノニス抽出物、カラスムギ抽出物、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、クインスシード抽出物、クララ(クジン)抽出物、クチナシ抽出物、グレープフルーツ抽出物、クレソン抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ゴボウ抽出物、コムギ抽出物、サイシン抽出物、サボテン抽出物、サボンソウ抽出物、サンザシ抽出物、ジオウ抽出物、シモツケ抽出物、ショウガ抽出物、ゼニアオイ(ウスベニタチアオイ)抽出物、クワ(ソウハクヒ)抽出物、タチジャコウソウ(タイム)抽出物、冬虫夏草抽出物、ドクダミ抽出物、ハッカ抽出物、ハトムギ抽出物、ハマメリス抽出物、バラ抽出物、ヒノキ抽出物、フキタンポポ抽出物、ブドウ抽出物、プルーン抽出物、ヘチマ抽出物、ボダイジュ抽出物、ホップ抽出物、マツ抽出物、マルメロ抽出物、マロニエ抽出物、メリッサ抽出物、ヤグルマソウ抽出物、ユリ抽出物、ライム抽出物、ラベンダー抽出物、リンゴ抽出物、コメ及びコメヌカ抽出物、ブラックカラント抽出物、イブキトラノオ抽出物、ノイバラ(エイジツ)抽出物、エゾウコギ抽出物、海藻抽出物等が挙げられる。
更に、皮膚表面のシーリングによる保湿(エモリエント)剤として、ホホバ油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、杏仁油、パーシック油、サフラワー油、ヒマワリ油、アボガド油、メドゥホーム油、ツバキ油、アーモンド油、エゴマ油、ゴマ油、ボラージ(ルリジサ)油、カカオ脂、シア脂等が挙げられる。
血行促進剤としては、ユズ抽出物、アルニカ抽出物、トウガラシチンキ、ショウブ抽出物、γ―オリザノール等が挙げられる。
これらの抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤、保湿剤、血行促進剤は、一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
又、本発明の皮膚外用剤には、前記成分以外のもので、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に通常使用される各種の成分、即ち、水、アルコール、多価アルコール、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、殺菌剤、酵素、pH調整剤、動植物・微生物由来の抽出物、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。
本発明の皮膚外用剤の形態の例としては、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、メーキャップ化粧料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤等から選ばれるいずれの形態の化粧料であっても、外用医薬品等であっても良い。
次に、製造例、試験例、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
試験例1 インボルクリン産生量測定
シラカンバ樹液の比較対照として、ヒト表皮細胞に分化促進を高める作用が知られているカルシウム溶液(塩化カルシウム溶液;以下単に「カルシウム容液」と記す。)を用い、また、培地のみで生育したものを対照としてインボルクリン産生量に与える作用について調べた。正常ヒト新生児表皮細胞を前培養後、培地の浸透圧低下を防ぐために培地量に対してシラカンバ樹液30v/v%、20v/v%、10v/v%、1v/v%等量分を凍結乾燥により1/10倍に濃縮して添加した。また、比較対照においてはカルシウム溶液を元々の培地中に含有されるカルシウムイオン濃度の0.03mM/mLに加えて総量で1.5mM/mLとなるように添加し、それぞれの培地条件で一週間培養した後、培地を取り除きPBS(−)で1回洗浄してから表皮細胞を回収した。次に、回収した細胞にpH7.5の10mMトリス塩酸緩衝液(8M尿素、1v/v%TritonX−100、プロテアーゼインヒビターカクテル(EDTA、PMSF、NMFがそれぞれ最終濃度1mMとなるよう調整)を含む)を加えた後、超音波にて4℃で10分間処理して細胞を破砕し、遠心分離により細胞残渣を取り除いてから、タンパク定量を行い、各サンプルのタンパク量が一定となるように4−12%のポリアクリルアミドゲルにサンプルをアプライし、SDS−PAGEを行った。電気泳動終了後、ゲル上のタンパクをニトロセルロース膜に転写し、ウエスタンブロッティングを行うことによりインボルクリンを検出した。1次抗体は抗ヒトインボルクリンマウス由来のモノクローナル抗体(abcam社製)、2次抗体は抗マウスペルオキシダーゼ標識IgG(アマシャム社製)を用いてケミルミネッセンス法により検出した。検出したバンドはデンシトメトリーで読み込み、面積を測定して生成量とみなし、対照に対する生成量の比を表1に示した。
表1から、シラカンバ樹液及びカルシウムは共にインボルクリン産生を促進する作用が認められたが、カルシウムに対してシラカンバ樹液はより高いインボルクリン産生促進作用が認められた。従ってシラカンバ樹液は、今まで知られていたインボルクリン産生を促進させるカルシウムよりも優れたインボルクリン産生促進作用を有することが明らかとなった。
以下に本発明のシラカンバ樹液を配合した各種形態の皮膚外用剤を例示する。
(実施例1)化粧水
(成分) (%)
(1)グリセリン 3.0
(2)1,3−ブチレングリコール 2.0
(3)プロピレングリコール 4.0
(4)オレイルアルコール 0.1
(5)モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20E.0.)
ソルビタン 1.5
(6)ポリオキシエチレン(20E.0.)ラウリル
エーテル 0.5
(7)スクワラン 0.5
(8)エチルアルコール 20.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)酢酸dl−α−トコフェロール*1 0.5
(11)グリチルリチン酸ジカリウム*2 0.5
(12)ローズマリー抽出物*3 0.5
(13)dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液*4 0.2
(14)ローカストビーンガム 1.0
(15)ヨクイニン抽出物*5 0.5
(16)シラカンバ樹液*6 20.0
(17)精製水 残量
*1 エーザイ社製
*2 丸善製薬社製
*3 丸善製薬社製
*4 味の素社製
*5 丸善製薬社製
*6 さっぷ社製(森の雫)
(製法)
A.成分(1)〜(10)を混合溶解する。
B.成分(11)〜(17)を混合溶解する。
C.AにBを加え均一に混合して化粧水を得た。
(実施例2)クリーム
(成分) (%)
(1)スクワラン 20.0
(2)ミツロウ 5.0
(3)ホホバ油 5.0
(4)モノステアリン酸グリセリル 2.0
(5)モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20E.0.)
ソルビタン 2.0
(6)モノステアリン酸ソルビタン 2.0
(7)フィトステロール*1 0.5
(8)キャンデリラロウ 1.0
(9)グリセリン 5.0
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(11)ユリ抽出物*2 1.0
(12)ニンジン抽出物*3 1.0
(13)イチョウ抽出物*4 1.0
(14)タイソウ抽出物*5 1.0
(15)クララ抽出物*6 1.0
(16)加水分解米抽出物*7 1.0
(17)甘草抽出物*8 1.0
(18)トウキ抽出物*9 1.0
(19)シラカンバ樹液*10 5.0
(20)精製水 残量
(21)香料 適量
*1 エーザイ社製
*2 丸善製薬社製
*3 丸善製薬社製
*4 常磐植物化学研究所社製
*5 丸善製薬社製
*6 丸善製薬社製
*7 テクノーブル社製
*8 丸善製薬社製
*9 日本粉末薬品社製
*10 さっぷ社製(森の雫)
(製法)
A.成分(1)〜(10)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(20)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて乳化する。
D.Cを冷却後、成分(21)を加えて混合し、クリームを得た。
実施例1及び実施例2は、いずれも皮膚に適用することにより、インボルクリン産生促進作用により肌表皮のバリア機能を正常にし、肌表皮の水分保持改善効果、肌荒れ防止効果に優れた化粧水とクリームであった。
(実施例3)クレンジングクリーム
(成分) (%)
(1)パラフィンワックス 10.0
(2)ミツロウ 3.0
(3)ワセリン 15.0
(4)流動パラフィン 41.0
(5)セスキオレイン酸ソルビタン 4.2
(6)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.0.)
ソルビタン 0.8
(7)水素添加大豆リン脂質 0.5
(8)メドゥホーム油*1 1.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)クインスシード抽出物*2 1.0
(11)サボンソウ抽出物*3 1.0
(12)ゼニアオイ抽出物*4 1.0
(13)シラカンバ樹液*5 5.0
(14)精製水 残量
(15)香料 適量
*1 日本サーファクタント社製
*2 香栄興業社製
*3 丸善製薬社製
*4 丸善製薬社製
*5 さっぷ社製(森の雫)
(製法)
A.成分(1)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(10)〜(14)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、成分(15)を加えて混合し、クレンジングクリームを得た。
実施例3は、皮膚に適用することにより、インボルクリン産生促進作用により肌表皮のバリア機能を正常にし、肌表皮の水分保持改善効果、肌荒れ防止効果等に優れたクレンジングクリームであった。
(実施例4)乳液
(成分) (%)
(1)モノステアリン酸ソルビタン 0.3
(2)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.0.)
ソルビタン 0.1
(3)親油型モノステアリン酸グリセリル 0.2
(4)ステアリン酸 0.5
(5)セタノール 0.5
(6)スクワラン 3.0
(7)流動パラフィン 4.0
(8)植物性スクワラン*1 0.2
(9)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
(10)ジメチルポリシロキサン 1.0
(11)水素添加大豆リン脂質 0.1
(12)ニコチン酸dl−α−トコフェロール*2 0.05
(13)パラオキシ安息香酸エチル 0.1
(14)カルボキシビニルポリマー 0.1
(15)水酸化ナトリウム 0.05
(16)グリセリン 5.0
(17)1,3−ブチレングリコール 7.0
(18)エチルアルコール 5.0
(19)シラカンバ樹液*3 10.0
(20)シャクヤク抽出物*4 2.0
(21)霊芝抽出物*5 2.0
(22)ヒアルロン酸ナトリウム1%水溶液*6 5.0
(23)アセチルグルタミン酸*7 0.3
(24)精製水 残量
(25)多孔質シリカ 3.0
(26)香料 適量
*1 日光ケミカルズ社製
*2 エーザイ社製
*3 さっぷ社製(森の雫)
*4 丸善製薬社製
*5 丸善製薬社製
*6 日光ケミカルズ社製
*7 協和醗酵社製
(製法)
A.成分(14)〜(24)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(1)〜(13)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、成分(25)、(26)を加えて混合し、乳液を得た。
(実施例5)乳液
(成分) (%)
(1)モノステアリン酸ソルビタン 0.3
(2)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.0.)
ソルビタン 0.1
(3)親油型モノステアリン酸グリセリル 0.2
(4)ステアリン酸 0.5
(5)セタノール 0.5
(6)スクワラン 3.0
(7)流動パラフィン 4.0
(8)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
(9)ジメチルポリシロキサン 1.0
(10)水素添加大豆リン脂質 0.1
(11)ルチン*1 0.2
(12)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(13)カルボキシビニルポリマー 0.1
(14)水酸化ナトリウム 0.05
(15)グリセリン 5.0
(16)1,3−ブチレングリコール 7.0
(17)シラカンバ樹液*2 3.0
(18)精製水 残量
(19)エチルアルコール 5.0
(20)酵母抽出物*3 0.5
(21)アシタバ抽出物*4 0.5
(22)ホップ抽出物*5 0.5
(23)モモ抽出物*6 0.5
(24)多孔質シリカ 3.0
(25)香料 適量
*1 シグマ社製
*2 さっぷ社製(森の雫)
*3 BIO−DELL社製
*4 丸善製薬社製
*5 丸善製薬社製
*6 丸善製薬社製
(製法)
A.成分(13)〜(23)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(1)〜(12)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、成分(24)、(25)を加えて混合し、乳液を得た。
実施例4及び実施例5は、いずれも皮膚に適用することにより、インボルクリン産生促進作用により肌表皮のバリア機能を正常にし、肌表皮の水分保持改善効果、肌荒れ防止効果に優れた乳液であった。
(実施例6)パック
(成分) (%)
(1)ポリビニルアルコール 15.0
(2)無水ケイ酸 0.5
(3)ポリエチレングリコール 0.5
(4)メドゥホーム油*1 0.2
(5)ポリオキシプロピレン(10P.O.)メチル
グルコシド 5.0
(6)グリセリン 5.0
(7)精製水 残量
(7)茶抽出物*2 1.0
(8)ハマナス抽出物*3 1.0
(9)無水カフェイン*4 1.0
(10)シラカバ樹液*5 5.0
(11)リン酸−L−アスコルビルマグネシウム*6 3.0
(12)精製水 5.0
(13)エチルアルコール 15.0
(14)パラオキシ安息香酸エチル 0.1
(15)香料 残量
*1 日本サーファクタント社製
*2 丸善製薬社製
*3 丸善製薬社製
*4 純正薬品工業社製
*5 さっぷ社製(森の雫)
*6 日光ケミカルズ社製
(製法)
A.成分(1)〜(7)を混合し、70℃に加熱し溶解する。
B.成分(8)〜(12)を混合溶解する。
C.成分(13)〜(15)を混合溶解する。
D.AにBを加え混合し冷却後、Cを加え混合し、パックを得た。
実施例6は、皮膚に適用することにより、インボルクリン産生促進作用により肌表皮のバリア機能を正常にし、肌表皮の水分保持改善効果、肌荒れ防止効果等に優れたパックであった。
(実施例7)クリームファンデーション
(成分) (%)
(1)セスキオレイン酸ソルビタン 3.0
(2)自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 2.0
(3)ステアリン酸アルミニウム 0.5
(4)セレシンワックス 5.0
(5)スクワラン 10.0
(6)流動パラフィン 15.0
(7)ワセリン 5.0
(8)酸化チタン 8.0
(9)タルク 4.0
(10)着色顔料 適量
(11)パラオキシ安息香酸メチル 0.05
(12)プロピレングリコール 5.0
(13)キンギンカ抽出物*1 1.0
(14)シラカバ抽出物*2 1.0
(15)マロニエ抽出物*3 1.0
(16)シラカンバ樹液*4 10.0
(17)精製水 残量
(18)香料 適量
*1 長岡香料社製
*2 丸善製薬社製
*3 香栄興業社製
*4 さっぷ社製(森の雫)
(製法)
A.成分(1)〜(11)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(12)〜(17)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、成分(18)を加え混合し、クリームファンデーションを得た。
(実施例8)リキッドファンデーション
(成分) (%)
(1)液状ラノリン 2.0
(2)流動パラフィン 5.0
(3)ステアリン酸 2.0
(4)セタノール 1.0
(5)自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 1.0
(6)パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 8.0
(7)4−tert−ブチル−4’−メトキシ
ジベンゾイルメタン 2.0
(8)パルミチン酸レチノール*1 0.2
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)グリセリン 5.0
(11)トリエタノールアミン 1.0
(12)カルボキシメチルセルロース 0.2
(13)ベントナイト 0.5
(14)シラカバ樹液*2 5.0
(15)マンニトール*3 0.1
(16)精製水 残量
(17)酸化チタン 6.0
(18)微粒子酸化チタン 2.0
(19)微粒子酸化亜鉛 5.0
(20)マイカ 2.0
(21)タルク 4.0
(22)着色顔料 4.0
(23)シラカンバ樹液*4 5.0
(24)アスパラガス抽出物*5 0.5
(25)甘草抽出物*6 0.5
(26)香料 適量
*1 日本ロシュ社製
*2 丸善製薬社製
*3 シグマ社製
*4 さっぷ社製(森の雫)
*5 丸善製薬社製
*6 丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(9)を混合溶解する。
B.Aに成分(17)〜(22)を加え、均一に混合し、70℃に保つ。
C.成分(10)〜(16)を均一に溶解し、70℃に保つ。
D.CにBを添加して、均一に乳化する。
E.Dを冷却後、成分(23)〜(26)を加えて混合し、リキッドファンデーションを得た。
(実施例9)日焼け止め乳液
(成分) (%)
(1)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 1.0
(2)ジメチルポリシロキサン 5.0
(3)オクタメチルシクロテトラシロキサン 20.0
(4)イソノナン酸イソトリデシル 5.0
(5)パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 5.0
(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(7)シリコーン処理微粒子酸化チタン 10.0
(8)シリコーン処理微粒子酸化亜鉛 10.0
(9)ポリスチレン末 3.0
(10)トリメチルシロキシケイ酸 0.5
(11)ジプロピレングリコール 3.0
(12)エチルアルコール 10.0
(13)シラカンバ樹液*1 10.0
(14)食塩 0.2
(15)精製水 残量
(16)β−カロチン*2 0.01
(17)カミツレ抽出物*3 1.0
(18)ワレモコウ抽出物*4 1.0
(19)香料 適量
*1 さっぷ社製(森の雫)
*2 シグマ社製
*3 丸善製薬社製
*4 丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(10)を混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(15)を混合し、70℃に保つ。
C.AにBを添加して、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、成分(16)〜(19)を加え混合し、日焼け止め乳液を得た。
実施例7〜9は、いずれも皮膚に適用することにより、インボルクリン産生促進作用により肌表皮のバリア機能を正常にし、肌表皮の水分保持改善効果、肌荒れ防止効果に優れたクリームファンデーション、リキッドファンデーション及び日焼け止め乳液であった。

Claims (1)

  1. シラカンバ(Betula platyphylla Sukatchev var.japonica Hara)樹液を有効成分とするインボルクリン産生促進剤。
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