JP4755763B2 - 電子時計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、外部環境のエネルギを利用して発電する発電手段とその発電エネルギを蓄電する蓄電手段とを内蔵し、その発電エネルギあるいは蓄電エネルギによって計時動作する電子時計と、その電子時計の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光や機械的エネルギなどの外部エネルギを電気エネルギに変換する発電手段を内蔵し、その電気エネルギによって計時手段を駆動する電子時計が種々製品化され、使用されている。
このような発電手段を内蔵した電子時計には、発電手段が太陽電池である太陽電池式電子時計や、回転錘の機械的エネルギを電気的エネルギに変換して利用する機械発電式電子時計や、熱電対を複数直列接続してその熱電対の両端の温度差により発電する温度差発電式電子時計などがある。
【0003】
これらの発電手段を内蔵した時計は、外部のエネルギがなくなったときでも、常に安定した時計の駆動を継続して行うために、外部エネルギがあるときにその外部エネルギによって発電手段が発電する電気エネルギを時計の内部に蓄積する蓄電手段も内蔵している。
このような電子時計は、外部からのエネルギの供給がなく、且つ蓄電手段の蓄電エネルギが放電しきってしまうと計時動作を停止してしまうが、少なくとも外部からのエネルギ供給が再開した後には、再び計時動作を開始する。
上記各種の発電手段を内蔵した電子時計のうちの太陽電池式電子時計が、例えば特公平4−50550号公報に記載されている。
【0004】
このような従来の電子時計の電源系について図6及び図7を用いて説明する。図6は従来の電子時計の構成を示す回路図であり、図7は一般的なトランスミッションゲートの回路構成を示す回路図である。
この図6に示す電子時計では、発電手段1が充放電制御手段4を介して蓄電手段3と計時手段2に接続している。
発電手段1は太陽電池であり、ダイオード43と計時手段2とで閉回路を形成している。なお、計時手段2は、電気エネルギによって時刻表示を行う計時ブロック5と、容量が10μF程度のコンデンサ23を並列に接続して構成されている。
【0005】
また発電手段1は、ダイオード44と第2のスイッチ手段42と蓄電手段3とによってもう一つの閉回路を形成している。なお、第2のスイッチ手段42は、蓄電手段3の充電用であるが説明は省略する。
そして、第1のスイッチ手段であるトランスミッションゲート60は、コンデンサ23と蓄電手段3とを並列に接続できるように、コンデンサ23と蓄電手段3との双方の負極間に接続している。
トランスミッションゲート60は、蓄電手段3が放電しきった後、発電手段1が発電を再開した時には発電手段1を計時手段2のみに接続することによって、計時手段2の再起動動作を可能にするために、その再起動時にはオフ状態に制御されるようになっている。
なお、第2のスイッチ手段42についても同様に、再起動時はオフ状態に制御されるようになっている。
すなわち、蓄電手段3がほぼ空まで放電した状態で、発電手段1も発電していないときは、計時手段2は動作を停止しているが、発電手段1が発電を開始すると、その発電エネルギは計時手段2にのみ送られるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的にトランスミッションゲートは、図7に示すように、2つのトランジスタを並列接続した構成、すなわちトランジスタ61とトランジスタ62のソース端子(S)とドレイン端子(D)をそれぞれ共通に接続した構成となっている。ここでは、トランジスタ61,62には共にMOS電界効果型トランジスタ(以下、「MOSFET」と称す)を使用している。
そして、トランジスタ61はPチャンネルMOSFETで、トランジスタ62はNチャンネルMOSFETで構成するのが普通である。
なお、トランジスタ61とトランジスタ62をオン・オフ制御するためには、それぞれに反転信号が必要なため、内部インバータ63が必要である。
【0007】
この内部インバータ63とトランジスタ61および62は、計時手段2内の計時ブロック5から出力されるスイッチ制御信号S4によって動作する。そのスイッチ制御信号S4は、コンデンサ23の端子間電圧が所定値以上のときは、計時手段2の負極VSS1のレベルで、所定値未満のときは接地レベルになる信号である。
このトランスミッションゲート60をオフにするためには、トランジスタ62のゲート端子をソース端子と同じ電位にし、且つトランジスタ61のゲート端子を内部インバータ63により接地電位にしなければならない。しかし、仮にこのように制御できても、トランジスタ61,62には構造上PN接合が存在し、特にトランジスタ62にはソース端子(S)からドレイン端子(D)へ矢印Q方向に電流が流れる向きのダイオードが形成されている。
【0008】
したがって、トランジスタ62はオフになっても、完全には回路は切断されず、蓄電手段3の蓄電エネルギは、計時手段2側へ常に放電可能な構成になってしまっている。
すると、計時手段2の計時ブロック5内の発振回路やその他の制御回路は完全には停止せず、無駄なリーク電流が長時間流れ続け、その結果、蓄電手段3の放電が進んでしまう。
そのため、この電子時計が一旦長時間放置されると、発電が再開しても計時手段2が動作し続けるレベルまで再充電するには少なくとも数10分から数時間が必要であり、その間に発電手段1の発電が停止してしまうと、計時手段2はすぐに停止してしまうという問題があった。
【0009】
いいかえれば、発電手段1が発電を再開しても、上述のように蓄電手段3がリーク電流により余分に放電してしまった分を充電する間は、発電手段1の発電エネルギは単に蓄電手段3を蓄電するために使用されるだけで、直接的に計時手段2の計時動作のためのエネルギとしては全く利用できないため、計時動作の再開が遅れ、発電式電子時計の初期起動動作特性上大きな問題であった。
【0010】
この発明は、このような問題を改善するためになされたものであり、発電式電子時計において、発電手段が発電を停止してから長時間経過しても、蓄電手段が必要以上に過放電することがないようにし、発電手段が発電を再開したときに、すぐに計時動作が開始されるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、次のように構成した電子時計を提供する。
この発明による電子時計は、外部からのエネルギを電気エネルギに変換する発電手段と、その発電手段のエネルギを蓄電する蓄電手段と、その蓄電手段あるいは上記発電手段のエネルギにより計時動作する計時手段と、上記発電手段と蓄電手段と計時手段との間のエネルギの伝達または遮断を行う充放電制御手段と、上記蓄電手段の端子電圧を計測する電圧計測手段とを有する電子時計であって、
上記計時手段における計時動作の停止を検出する計時停止検出手段を備え、上記充放電制御手段は、ソース端子を上記蓄電手段に接続しドレイン端子を上記計時手段に接続する経路に接続した電界効果型トランジスタからなる放電スイッチと、上記計時停止検出手段によって計時動作の停止が検出された場合には上記放電スイッチのゲート電位をソース電位に等しくする手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
さらに、上記計時手段に接続する経路中に、ドレイン端子を上記電界効果型トランジスタのドレイン端子に接続し、ソース端子を上記計時手段に接続した別の電界効果型トランジスタを介挿し、上記計時停止検出手段によって計時動作の停止が検出された場合に、上記別の電界効果型トランジスタのゲート電位をソース電位と等しくする手段を設けるとなおよい。
あるいは、上記計時手段における計時動作の停止を検出する計時停止検出手段と、上記電圧計測手段によって計測される端子電圧が所定値未満になった場合には、前記蓄電手段の全ての放電経路を遮断し、その後、上記計時停止検出手段が上記計時手段の計時動作の停止を検出するまでの間は、上記電圧計測手段の電圧計測動作を無効にするか計測結果を無効にして、上記充放電制御手段が上記放電経路を遮断した状態を維持する手段を有してもよい。
さらに、上記蓄電手段の蓄電残量が所定量未満であり、且つ発電手段の発電エネルギが所定量以上であるときは、その発電エネルギを計時手段へ優先的に送るように制御する手段を設けるとよい。
【0013】
あるいは、上記蓄電手段の蓄電残量が所定量未満であり、且つ発電手段の発電エネルギが所定量以上であるときは、その発電エネルギを計時手段および蓄電手段に送るように制御する手段を設けてもよい。
この発明によれば、従来問題であった蓄電手段の過放電を防止でき、電子時計が一旦停止した後であっても再起動を確実に行えるうえに、一旦電子時計が再起動した後は仮に発電が停止してもそれまで充電を行った分のエネルギはすべて計時動作のために利用可能で安定した動作が可能な電子時計を実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を実施するための最良の形態の電子時計とその制御方法を図面を用いて説明する。
〔電子時計の全体構成:図1〕
まず、図1から図3を用いてこの発明による電子時計の構成について説明する。図1はその電子時計の全体構成を示すブロック回路図であり、図6に示した従来例と同じ部分には同一の符号を付している。
この実施形態における発電手段10は外部に存在する熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電発電器(発電素子ブロック)である。すなわち、この実施の形態の電子時計は、温度差により発電を行う熱電発電器をエネルギ源とする電子時計を想定している。
【0015】
また、とくに図示はしていないが、その熱電発電器は、熱電対を多数直列に接続した熱電素子を、温接点側を裏蓋に接触させ、また冷接点側を裏蓋と熱絶縁されたケースに接触させるように配置した構成で、携帯時にケースと裏蓋との間に発生する温度差により発電し、その電気エネルギで時計を駆動する。
この発電手段10は、1℃の温度差で約2.0Vの熱起電力(電圧)が得られるものを仮定する。
ダイオード43およびダイオード44は後述する蓄電手段30内のエネルギが発電手段10へ逆流するのを防止するためのスイッチング素子である。
すなわち、ダイオード43とダイオード44のカソードは、ともに発電手段10の負極に接続している。
【0016】
そして、ダイオード43のアノードは、後述する計時手段20の負極に接続している。ダイオード44は、第2のスイッチ手段42を介して蓄電手段30と発電手段10とが閉回路を形成するように接続している。
すなわち、MOSFETによる第2のスイッチ手段42のドレイン端子(D)が蓄電手段30の負極に接続し、ソース端子(S)がダイオード44のアノードに接続している。
蓄電手段30はリチウムイオン2次電池であり、発電手段10の発電エネルギを蓄え、発電手段10が発電していないときでも計時手段20を動作可能にするために設けている。その蓄電手段30の正極は、発電手段10の正極および計時手段20の正極と共に接地している。
【0017】
第1のスイッチ手段41は、蓄電手段30と計時手段20とを並列接続する目的で設けている。すなわち、第1のスイッチ手段41は一方の端子を計時手段20の負極に、他方の端子を蓄電手段30の負極に接続している。
この第1のスイッチ手段41もMOSFET群で構成されており、第2のスイッチ手段42とともに蓄電手段30の充放電を行うスイッチング回路である。第1のスイッチ手段41の具体的な構成については後述する。
そして、この実施の形態においては、ダイオード43,44と第1のスイッチ手段41および第2のスイッチ手段42とにより、充放電制御手段40を構成している。
【0018】
一方、計時手段20は、電気エネルギで時刻表示を行う計時ブロック50と、容量が22μF程度のコンデンサ23とを並列に接続して構成されている。この計時手段20における計時ブロック50の構成の詳細についても後述する。
計時手段20を構成する計時ブロック50からは、第1のスイッチ信号S41と第2のスイッチ信号S42と第3のスイッチ信号S43が出力しており、第2のスイッチ信号S42は第2のスイッチ手段を制御し、第1のスイッチ信号S41および第3のスイッチ信号S43は第1のスイッチ手段41を制御する。
【0019】
なお、ここで図示はしていないが、計時手段20の制御回路部分は一般的な電子時計と同様に相補型電界効果(CMOS)集積回路を用いている。
また発電手段10の正極および計時手段20の正極は接地しており、発電手段10とダイオード43と計時手段20とで閉回路を形成している。
ここで、以後の説明のため、計時手段20の負極をVSS1とし、蓄電手段30の負極をVSS2とする。
さらに、蓄電手段30の端子間電圧が所定の値を越えているかどうかを検知するために、電圧計測手段80を蓄電手段30の負極に接続している。この電圧計測手段80の計測出力は計測結果信号S81として計時手段20へ送られる。
この電圧計測手段80にも、計時ブロック50から計測タイミングを与える信号S5が入力されている。そして、この電圧計測手段80も計時手段20の制御回路と同様にCMOS回路で構成する。その具体的な構成については後述する。
【0020】
〔第1のスイッチ手段:図2および図3〕
次に、図2および図3を用いて、図1における第1のスイッチ手段の具体的な構成例について説明する。
この第1のスイッチ手段41は、図2に示すように、第1のトランジスタ45、第2のトランジスタ46、第3のトランジスタ47、第4のトランジスタ48、およびレベルシフタ56によって構成されている。その第1から第4のトランジスタ45〜48は、いずれもNチャンネルのMOSFETである。
そして、特に第1のトランジスタ45および第2のトランジスタ46には、充分チャンネル幅が大きく、オン抵抗が低いものを用いる。
【0021】
第1のトランジスタ45および第2のトランジスタ46はドレイン端子(D)がともに接続し、第1のトランジスタ45のソース端子(S)が計時手段20の負極VSS1に接続し、第2のトランジスタ46のソース端子(S)が蓄電手段30の負極VSS2に接続している。
第1のスイッチ信号S41は第1のトランジスタ45のゲート端子(G)に入力する。
レベルシフタ56は、接地電位〜VSS1の電位の論理信号レベルを接地電位〜VSS2の電位の論理信号レベルへ変換するレベルシフタである。
このレベルシフタ56の負論理のイネーブル入力端子/Eには第3のスイッチ信号S43が入力し、レベル変換出力を第2のトランジスタ46のゲート端子に入力している。
【0022】
第3のトランジスタ47および第4のトランジスタ48は、第3のスイッチ信号S43がハイレベル、すなわち接地電位である間は、第1のトランジスタ45および第2のトランジスタ46を共にオフにするように動作するプルダウン用のトランジスタである。すなわち、第3のトランジスタ47はドレイン端子(D)が第1のトランジスタ45のゲート端子(G)に、ソース端子(S)がVSS1にそれぞれ接続している。
また、第4のトランジスタ48はドレイン端子(D)が第2のトランジスタ46のゲート端子(G)に、ソース端子(S)がVSS2にそれぞれ接続している。
第3のトランジスタ47および第4のトランジスタ48のゲート端子(G)には、ともに第3のスイッチ信号S43が入力する。
【0023】
図3はレベルシフタ56の構成例を示す回路図である。このレベルシフタは、PチャネルMOSFETによるトランジスタQ1,Q2,Q3と、NチャネルMOSFETによるトランジスタQ4,Q5とが、アースとVSS2との間に図示のように接続され、トランジスタQ1のゲート端子に第3のスイッチ信号S43が入力し、入力端子INが直接トランジスタQ3のゲート端子に、インバータ59を介してトランジスタQ2のゲート端子にそれぞれ接続されている。
なお、インバータ59は、接地〜VSS1間の論理信号を出力するインバータである。
また、トランジスタQ2とQ4の接続点がトランジスタQ5のゲート端子に接続されると共に出力端子OUTに接続され、なお、トランジスタQ3とQ5の接続点がトランジスタQ4のゲート端子に接続されている。
【0024】
トランジスタQ1のゲート端子は負論理のイネーブル入力端子/Eとなり、第3のスイッチ信号S43を入力している。
このレベルシフタ56は、負論理のイネーブル入力端子/Eがハイレベルのときは出力がオープンになるタイプのものであり、入力端子INと出力端子OUTは完全に絶縁されている。
【0025】
〔計時ブロックと電圧計測手段:図4〕
次に、図4を用いて図1における計時手段20の計時ブロック50および電圧計測手段80の具体的な構成例について説明する。
計時手段20は、前述の通り計時ブロック50とコンデンサ23とによって構成されている。そして、計時ブロック50は、図4に示すように、時刻表示手段21と、波形生成手段51と、データラッチ52と、オアゲート53,57と、発振停止検出回路55と、RSフリップフロップ回路58とによって構成されている。 時刻表示手段21は、図示しないステッピングモータと、減速輪列と時刻表示指針と文字板などからなり、ステッピングモータの回転を減速輪列で減速伝達し、時刻表示用の指針を回転することによって時刻表示を行う部分である。
【0026】
波形生成手段51は、一般的な電子時計と同様に、水晶振動子の発振周波数を少なくとも周期が2秒となる周波数まで分周し、さらにこの分周信号を時刻表示手段21内のステッピングモータの駆動に必要な波形に変形する部分である。
なお、波形生成手段51と時刻表示手段21については、一般的な電子時計と同様の要素であるため詳細な説明は省略する。
また、電圧計測手段80は、分圧抵抗81、分圧スイッチ82、コンパレータ83、定電圧回路84、およびレベルシフタ85によって構成されている。
計時ブロックの波形生成手段51は、計測信号S1と分配信号S2とを出力している。計測信号S1は、ハイレベルとなる時間が90マイクロ秒で、周期が2秒の波形である。
【0027】
また分配信号S2は、発電手段10の発電エネルギを蓄電手段30とコンデンサ23に振り分けるための基準となるタイミングを与える信号であり、周波数が2Hzの矩形波である。
この分配信号S2は、後述の発振停止検出回路55により波形生成手段51が動作しているかどうかを検出するのに用いる信号を兼ねている。
なお、これらの波形生成は、簡単な波形合成で可能であるため、その生成方法については説明を省略する。
電圧計測手段80におけるコンパレータ83は、定電圧回路84の出力電圧である基準電圧と、分圧抵抗81によって分圧された入力電圧との大小を比較することが可能な一般的なコンパレータである。
【0028】
定電圧回路84は、電圧が変動する電源から一定の基準電圧を得るために用いられるレギュレータ回路である。ここでは定電圧回路84は−0.8Vの基準電圧を出力するものとし、定電圧回路84の動作のためのエネルギは図1に示した計時手段20のコンデンサ23より供給する。
分圧抵抗81は高精度の高抵抗素子であり、分圧抵抗81の一端は分圧スイッチ82のドレイン端子(D)と接続し、分圧抵抗81の他端は接地している。
また、分圧スイッチ82のソース端子(S)は蓄電手段30の負極、すなわちVSS2に接続している。ここでは、分圧抵抗81は500KΩの抵抗値を有するものとする。
【0029】
分圧スイッチ82のゲート端子(G)には、レベルシフタ85の出力が印加される。レベルシフタ85は、計測信号S1の論理レベルを接地電位〜VSS2の電位に変換するために設けている。
コンパレータ83には、非反転入力端子に定電圧回路84からの基準電圧を入力している。また、コンパレータ83の反転入力端子には分圧抵抗81の中間点からの分圧電圧を入力している。この中間点は、接地側から見て分圧抵抗81の4/5の抵抗値(400KΩ)となる点とする。
【0030】
この構成では、分圧スイッチ82がオンすれば、分圧抵抗81には電流が流れ、蓄電手段30の負極VSS2の電圧の4/5に分圧された電圧がコンパレータ83に入力される。その電圧が、定電圧回路84からの基準電圧である−0.8Vを下まわれば(絶対値が大きければ)、コンパレータ83は出力信号S81をハイレベルにし、下回らなければ(絶対値が小さければ)出力信号S81をロウレベルにする。この出力信号S81が蓄電手段30の端子電圧の計測結果の信号である。
すなわち、蓄電手段30の端子間電圧が1.0Vを下回れば、分圧抵抗81による分圧電圧が−0.8Vを下回らなくなるので、コンパレータ83の出力はロウレベルとなる。
【0031】
なお、コンパレータ83にはイネーブル端子(E)があり、このイネーブル端子には、計測信号S1とオアゲート57の出力信号である計測許可信号S3とのアンドをとるアンドゲート54の出力信号S5が入力している。すなわち、計測許可信号S3がハイレベルの間は、コンパレータ83は計測信号S1がハイレベルとなったときだけ動作するようになっている。
また、コンパレータ83が動作しない間、すなわちイネーブル端子がロウレベルであるときは、コンパレータ83の出力は強制的にハイレベル、すなわち接地電位にプルアップされる。
そして、コンパレータ83の出力信号S81はデータラッチ52のデータ入力となる。このコンパレータ83の出力信号S81を以下では計測結果信号という。
【0032】
データラッチ52は、電源が投入されたときに出力がリセットされるデータラッチ回路である。
このデータラッチ52のラッチ端子には、アンドゲート54の出力信号S5(オアゲート57の出力である計測許可信号S3がハイレベルの間は計測信号S1と同じ)が入力しており、計測信号S1の波形の立ち下がりで、データ入力の信号すなわち計測結果信号S81の論理を保持して出力する。
このデータラッチ52の出力は、第1のスイッチ信号S41として充放電制御手段40の第1のスイッチ手段41に送出される。
さらに、2入力をもつオアゲート53は、データラッチ52の出力と波形生成手段51からの分配信号S2との論理和を出力する。このオアゲート53の出力は第2のスイッチ信号S42として充放電制御手段40の第2のスイッチ手段42に送出される。
【0033】
データラッチ52の出力である第1のスイッチ信号S41は、RSフリップフロップ回路58のリセット端子Rにも入力して、その立上りでRSフリップフロップ回路58をリセットし、そのRS出力をローレベルにするが、第1のスイッチ信号S41がハイレベルの間はオアゲート57の出力である計測許可信号S3はハイレベルを維持する。しかし、計測結果信号S81がローレベルになり、アンドゲート54の出力信号S5がローレベルのままになるので、データラッチ52の出力である第1のスイッチ信号S41がローレベルになると、オアゲート57の出力である計測許可信号S3もローレベルになり、コンパレータ83は動作しなくなり、データラッチ52のラッチ動作も行われなくなって、第1のスイッチ信号S41はローレベルの状態を保持する。
【0034】
また、この実施の形態においては、所定の周波数(ここでは2Hz)以上のクロック入力があればロウレベルを出力し、それ以外ではハイレベルを出力する発振停止検出回路55を備えている。
この発振停止検出回路55が計時停止検出手段であり、波形生成手段51からの分配信号S2が入力しており、その分配信号S2が入力されている間は出力をローレベルにしているが、分配信号S2が入力されなくなると出力をハイレベルにして、発振停止を検知する。この発振停止検出回路55の出力信号が第3のスイッチ信号S43となって、充放電制御手段40の第1のスイッチ手段41に送出される。
【0035】
この第3のスイッチ信号S43は、計時ブロック50内のRSフリップフロップ回路58のセット端子Sにも入力し、発振停止の検出によりRSフリップフロップ回路58をセットして、そのRS出力をハイレベルにする。それによってオアゲート57の出力である計測許可信号S3がハイレベルになる。
したがって、この時点からアンドゲート54の出力信号S5は計測信号S1と同じになり、計測信号S1が出力されればコンパレータ83の計測動作が可能になり、その出力である計測結果信号S81のデータがラッチされ、それが第1のスイッチ信号S41として出力されることになる。
【0036】
なお、発振停止検出回路55は一般的に用いられている回路であるので、これについての詳細な構成説明は省略する。
上記の各制御回路部分は、図1に示した計時手段20のコンデンサ23に蓄えられたエネルギで動作するように構成しており、第1のスイッチ信号S41〜第3のスイッチ信号S43および計測結果信号S81の論理信号レベルは、接地電位〜VSS1の電位である。
【0037】
〔この電子時計の動作説明:図1〜図4、図5〕
次に、上述した実施形態の電子時計の動作について図1から図4および図5を用いて説明する。新たに参照する図5は、この電子時計における回路要部の電圧を示す波形図である。なお。図5においては、VSS1は計時手段20の負極電圧、VSS2は蓄電手段30の負極電圧としている。
まず、この電子時計が起動するときの動作について説明する。
ここでは仮に、蓄電手段30がほとんど充電されていない状態でこの電子時計に組み込まれており、蓄電手段30の蓄電電圧が0.6V程度であったとする。
【0038】
図1において、発電手段10が発電を開始すると、発電手段10に発生した発電エネルギが、まず第1のダイオード43を介してコンデンサ23に蓄電される。この電子時計が腕時計であれば腕に付けて携帯するなどして、熱電発電器である発電手段10に温度差が生じることによって、発電が開始される。
このときに、計時手段20内の波形生成手段51はまだ動作をしていないとすると、発振停止検出回路55はハイレベルの信号を出力しているので、充放電制御手段40の第1のスイッチ手段41における図2に示した第3のトランジスタ47および第4のトランジスタ48は共にオンとなっている。
すると第1のスイッチ手段41内の第1のトランジスタ45のゲート電位はVSS1の電位となり、かつ第2のトランジスタ46のゲート電位はVSS2の電位となる。そのため、第1のトランジスタ45および第2のトランジスタ46は、ともに強制的にオフとなる。
【0039】
この状態では、トランジスタの構造上、VSS1からVSS2、VSS2からVSS1のどちらの方向にも電流が流れることがなくなって、計時手段20の負極であるVSS1と蓄電手段30の負極であるVSS2とは完全に切断されて絶縁状態となる。
また、図4におけるデータラッチ52は、計時手段20の電源投入時には出力がリセットされるので、第1のスイッチ信号S41はロウレベルとなり、かつ第2のスイッチ信号S42もロウレベルとなる。
すると、図1における第2のスイッチ手段42はオフとなり、発電手段10の発電エネルギは計時手段20のみに送られ、コンデンサ23への充電が急速に行われることとなる。
【0040】
コンデンサ23の端子間電圧が約1.0Vを越えれば、計時手段20は始動可能になり、計時動作を開始する。
それによって、図4に示した計時ブロック50内の波形生成手段51は発振分周動作を開始し、分配信号S2として所定の周波数の矩形波が現れる。
すると、発振停止検出回路55の出力である第3のスイッチ信号S43はロウレベルとなり、図2における第1のスイッチ手段の第3のトランジスタ47および第4のトランジスタ48はオフとなる。
ただしこのときは、第1のスイッチ信号S41はロウレベルであるので、第1のトランジスタ45および第2のトランジスタ46は、ともにオフのままでありVSS1とVSS2の間は絶縁状態を保っている。
【0041】
つぎに、この電子時計の電圧計測動作および充電動作について説明する。
発電手段10が上記の起動動作以降も発電を継続すれば、分配信号S2は所定の波形を出力しつづけるので、第2のスイッチ信号S42は250ミリ秒毎に交互にハイレベルとロウレベルとを繰り返す。その結果、図1における第2のスイッチ手段42は交互にオンオフを繰り返すので、第2のスイッチ手段42がオンしている間は蓄電手段30に発電手段10が接続され、その間だけ第2のダイオード44を介して発電手段10から蓄電手段30へ充電電流が供給される。
また、第2のスイッチ信号S42がロウレベルの間は、蓄電手段30への充電は行われず、その結果発電手段10の発電エネルギは計時手段20側へ供給され、コンデンサ23へ充電が行われる。
【0042】
このコンデンサ23に蓄えられたエネルギは、計時ブロック50が動作することにより消費される。
また、計測信号S1には、前述のように2秒周期でハイレベルになる微小パルスが現れる。その計測信号S1がハイレベルになると、電圧計測手段80内の分圧スイッチ82がオンとなり、その間、分圧抵抗81には蓄電手段30からの電流が発生する。するとコンパレータ83の負入力端子には蓄電手段30の端子間電圧の4/5が現れる。
この間コンパレータ83もイネーブルとなっており、コンパレータ83は定電圧回路84からの基準電圧と分圧抵抗81からの分圧電圧とを比較する。
【0043】
このときに蓄電手段30の端子間電圧が1.0V未満(蓄電残量が所定値未満)であれば、コンパレータ83の反転入力端子には−0.8Vよりも接地電位に近い電位が入力するため、コンパレータ83の出力である計測結果信号S81はロウレベルになる。
計測信号S1が90マイクロ秒後にロウレベルに立ち下がると、そのタイミングでデータラッチ52はロウレベルである計測結果信号S81をラッチし、第1のスイッチ信号S41はロウレベルを継続する。
同様に第2のスイッチ信号S42は分配信号S2と同じ波形を出力し続ける。このため、蓄電手段30の端子電圧が低く充電があまりされていない間は第1のスイッチ手段41の状態は上記と同様の動作を継続することになる。
ただし、この間図5には図示はしないが、発電手段10が数秒の短時間のあいだでも発電を停止してしまうと、計時手段20へのエネルギ供給が絶たれるため、従来と同様に計時動作は停止してしまう。
【0044】
さらに発電手段10が発電を継続すれば前述の通りに、蓄電手段30には充電が行われるため、蓄電手段30の端子間電圧は上昇していく。
そして蓄電手段30の端子間電圧が1.0Vを越えた(蓄電残量が所定値を越えた)とき、計測信号S1のパルスが現れると、コンパレータ83の反転入力端子には−0.8Vより低い(絶対値が大きい)電位が入力するため、計測結果S81はハイレベルとなる。
そして、計測信号S1が立ち下がればデータラッチ52にはハイレベルのデータが取り込まれ、第1のスイッチ信号S41はハイレベルになる。
以後は第2のスイッチ信号S42も、分配信号S2とは無関係に常にハイレベルになる。
【0045】
すると、図1における第2のスイッチ手段42はオン状態となる。また第1のスイッチ手段41では、図2に示す第1のトランジスタ45と第2のトランジスタ46の両方がオンとなり、VSS1とVSS2間が導通状態になる。
その結果、計時手段20と蓄電手段30とは発電手段10に対して、第1のダイオード43および第2のダイオード44とをそれぞれ介した並列接続となる。したがって、これ以降は発電手段10の発電エネルギは計時手段20と蓄電手段30との双方に供給されることになる。
また、これ以降は発電手段10がごく短時間の間だけ発電を停止してしまっても、VSS1とVSS2の間は導通状態であり、蓄電手段30に蓄電されたエネルギを計時手段20へ供給可能であるため、計時手段20の計時動作はそのまま継続可能である。
なお、第1のスイッチ信号S41がハイレベルに立ち上ったとき、図4における計時ブロック50内のRSフリップフロップ回路58がリセットされ、そのRS出力がローレベルになるが、第1のスイッチ信号S41がハイレベルであるため、オアゲート57の出力である計測許可信号S3はハイレベルのままである。
【0046】
次に、この電子時計が発電を長時間停止した場合について説明する。
蓄電手段30の端子間電圧が1.0V以上である間は前述の通りであり、一旦蓄電手段30に蓄えられたエネルギは全て計時手段20の動作に利用することができることになる。
しかしながら、発電手段10が発電を長時間停止したままであると、蓄電手段30の端子間電圧は計時手段20のエネルギ消費によりやがて1.0Vを下まわる(蓄電残量が所定値未満になる)ようになる。
計測信号S1がハイレベルとなると、図4における電圧計測手段80の分圧スイッチ82がオンとなり、前述した起動時と同様に、コンパレータ83の反転入力端子には−0.8Vよりも接地電位に近い電位が入力される。したがって、コンパレータ83の出力である計測結果信号S81はロウレベルになる。
【0047】
さらに、計測信号S1が立ち下がればデータラッチ52の出力はロウレベルとなり第1のスイッチ信号S41もロウレベルとなる。
すると、図2に示した第1のスイッチ手段41では第1のトランジスタ45のゲート電位はVSS1の電位と等しくなり、第2のトランジスタ46のゲート電位はVSS2の電位と等しくなる。
したがって、第1のトランジスタ45と第2のトランジスタ46は、完全にオフとなり、VSS1とVSS2との間は完全に切断されて絶縁状態となる。すなわち第1のスイッチ手段41としての動作はオフとなる。
すると、コンデンサ23には、どこからもエネルギ供給がなされなくなり、すでに蓄えられたエネルギを計時制御手段20が自身の動作で消費しきってしまえば、計時手段20の計時動作は停止する。
【0048】
第1のスイッチ信号S41もロウレベルになると、図4におけるオアゲート57の出力である計測許可信号S3がローレベルになり、アンドゲート54は計測信号S1を出力しなくなり、その出力信号S5はローレベルのままになるので、電圧計測手段80は計測動作を行わず、データラッチ52は計測結果信号S81ラッチ動作を行わない。
その後、コンデンサ23の蓄電エネルギも消耗して、計時ブロック50が動作を停止すると、波形生成手段51は動作を停止するため、発振停止検出回路55はそれを検知して、第3のスイッチ信号S43をハイレベル(接地電位)にする。そのため、図2における第3のトランジスタ47および第4のトランジスタ48は第1のトランジスタ45および第2のトランジスタ46のゲート電位をそれぞれのソース電位と等しくなるようにするため、第1のスイッチ手段41はさらに強制的なオフ状態を維持する。
【0049】
この状態では再び発電手段10が発電を再開しないかぎり、この電子時計は動作を再開しないが、蓄電手段30に対しては電気的な放電経路が完全に切断されており、蓄電手段30の端子電圧が1.0Vを大きく下回ることはなく、この後も蓄電手段30の端子電圧はほぼ1.0V近傍にあることになり、蓄電手段30の過放電を確実に防止できる。
なお、発電手段10が発電を再開するときには、第3のスイッチ信号S43はハイレベルになると、RSフリップフロップ回路58がセットされ、RS出力がハイレベルになるため、オアゲート57の出力である計測許可信号S3が再びハイレベルになり、波形生成手段51が計測信号S1を出力するようになれば、それがアンドゲート54を通して信号S5として出力され、電圧計測手段80の計測動作が開始され、その計測結果信号S81をデータラッチ52がラッチし得る状態になる。
【0050】
したがって、つぎに発電を再開して上記のように蓄電手段30へ充電を行えば、蓄電手段30の端子電圧は1.0Vを即時に越え、それ以降に蓄電手段30に充電した分のエネルギは、すべて有効に計時手段20の動作に利用可能になる。
上記までの説明におけるこの実施形態の電子時計においては、蓄電手段30としては、初めから端子電圧が低いものを使用した場合について説明したので、一度は1.0V以上まで充電する必要があったが、所定の容量以上正しく充電した蓄電手段30を用いればその必要はない。
また、電気的には放電しなくても、蓄電手段30自体に化学的な自己放電効果をもつような性質をもつ2次電池を用いる場合では、上記のようにはじめから蓄電電圧が下がっている場合と同様の現象が起きるので、そのような場合でもこの実施の形態を採用するのがよい。
【0051】
上述した実施形態のように、第1のスイッチ手段41として図2に示した回路を使用すれば、蓄電手段30の蓄電残量が所定値未満であり、且つ発電手段の発電エネルギが所定量以上のときには、第1のスイッチ手段41は第1のトランジスタ45と第2のトランジスタ46のオフによって、VSS1とVSS2との間が完全に切断されているため、発電手段10から蓄電手段30にわずかな充電電流が流れることもない。
したがって、発電手段10の発電エネルギを計時手段へ優先的に送って、そのコンデンサ23を急速に充電することができ、計時ブロック50の再起動をより早めることができる。
【0052】
しかし、近年の2次電池には自己放電効果がほとんどないものが多いため、そのようなものを蓄電手段30に利用できる場合は、以下に示すように第1のスイッチ手段41をより簡素な構成にしてもよい。
特に図示はしないが、図2に示した第1のスイッチ手段41において、第2のトランジスタ46のドレイン端子(D)を計時手段20の負極VSS1に接続する経路に介挿された第1のトランジスタ45を削除した構成とすればよい。
このように構成すれば、蓄電手段30の端子電圧が1.0Vを下まわった場合には、第1のスイッチ手段41の第2のトランジスタ46がオフになり、そのとき、第2のトランジスタ46のドレイン端子(D)からソース端子(S)の方向には完全な切断状態になるので、蓄電手段30から計時手段20への放電経路は完全に遮断され、先に説明した実施の形態の場合と同様に、蓄電手段30の過放電を防止することができる。
【0053】
さらにその後、再度発電手段10が2.0V程度の高い電圧を発電した場合は、発電手段10の発電エネルギは第1のスイッチ手段41と第1のダイオード43を介して蓄電手段30にも流れるが、蓄電手段30の自己放電がないため、VSS2の電位は−1.0Vであり、このときは第1のスイッチ手段41での電圧降下分により計時手段20の端子間電圧は少なくとも蓄電手段30の端子間電圧である1.0V以上にできるため、計時手段20は再起動が可能になる。
ただし、この場合には、第2のトランジスタ46はオフ状態においても、ソース端子(S)からドレイン端子(D)の方向にはダイオードが形成されるため、蓄電手段30の蓄電残量が所定値未満であり、且つ発電手段の発電エネルギが所定量以上のときには、発電手段10の発電エネルギを計時手段および蓄電手段30に送り、両方を充電することになる。
また、上述した実施形態のように電圧計測手段を用いることにより、蓄電手段の放電する下限量を任意に設定することが可能であり、その結果、制御回路やその他の負荷の動作に必要な電圧範囲を広く設計する必要がなくなるという効果もある。
【0054】
この実施の形態では発電手段10としては熱電発電器を用いたが、この他の発電器を用いてもよい。
たとえば、太陽電池や機械式発電器なども発電手段10として問題なく使用可能である。また、発電手段の発電電圧を昇圧して蓄電手段に蓄電し、計時手段に供給するようにした場合にも、勿論この発明を適用することができる。
例えば、発電手段10として熱電発電器を用いる場合でも、熱電対の対数を少なくして、1℃の温度差で約1.0Vの熱起電圧を発電するようにしたものを用い、その発電電圧が低い分を昇圧回路を用いて昇圧して利用する場合にも、この発明を同様に適用できる。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、この発明による電子時計は蓄電手段の端子電圧が所定の値未満となったときには、少なくとも蓄電手段から電気的に放電する経路を完全に遮断する。
そのため蓄電手段の蓄電量は所定の値を大きく下まわってしまうような過放電が無くなり、その後に発電が再開した場合には再びその蓄電量から充電を行えるため、従来問題となっていたように、リークにより無駄に消失させてしまった過放電量の分を再充電する必要がなくなる。したがって、充電した電気エネルギは計時動作のエネルギとしてすべて有効に活用できるようになり、特に発電再開時の計時動作の起動を速め、且つ充電初期における動作の安定性が向上した電子時計を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による電子時計の一実施形態を示すブロック回路図である。
【図2】 図1における第1のスイッチ手段の具体例を示す回路図である。
【図3】 図2におけるレベルシフタ56の具体例を示す回路図である。
【図4】 図1における計時ブロックと電圧計測手段の構成例を示す回路図である。
【図5】 図1に示したこの発明による電子時計の要部の電圧波形を示す波形図である。
【図6】 従来の電子時計の構成を示す回路図である。
【図7】 図6における第1のスイッチ手段として使用される一般的なトランスミッションゲートの構成を示す回路図である。
【符号の説明】
10:発電手段 20:計時手段
23:コンデンサ 30:蓄電手段
40:充放電制御手段 41:第1のスイッチ手段
42:第2のスイッチ手段 43,44:ダイオード
45:第1のトランジスタ
45:第2のトランジスタ(電界効果型トランジスタ)
55:発振停止検出回路(計時停止検出手段)
80:電圧計測手段

Claims (5)

  1. 外部からのエネルギを電気エネルギに変換する発電手段と、
    その発電手段のエネルギを蓄電する蓄電手段と、
    その蓄電手段あるいは前記発電手段のエネルギにより計時動作する計時手段と、
    前記発電手段と蓄電手段と計時手段との間のエネルギの伝達または遮断を行う充放電制御手段と、
    前記蓄電手段の端子電圧を計測する電圧計測手段とを有する電子時計であって、
    前記計時手段における計時動作の停止を検出する計時停止検出手段を備え、
    前記充放電制御手段は、ソース端子を前記蓄電手段に接続しドレイン端子を前記計時手段に接続する経路に接続した電界効果型トランジスタからなる放電スイッチと、前記計時停止検出手段によって計時動作の停止が検出された場合には前記放電スイッチのゲート電位をソース電位に等しくする手段とを備えたことを特徴とする電子時計。
  2. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記計時手段に接続する経路中に、ドレイン端子を前記電界効果型トランジスタのドレイン端子に接続し、ソース端子を前記計時手段に接続した別の電界効果型トランジスタを介挿し、前記計時停止検出手段によって計時動作の停止が検出された場合に、前記別の電界効果型トランジスタのゲート電位をソース電位と等しくする手段を設けたことを特徴とする電子時計。
  3. 外部からのエネルギを電気エネルギに変換する発電手段と、
    その発電手段のエネルギを蓄電する蓄電手段と、
    その蓄電手段あるいは前記発電手段のエネルギにより計時動作する計時手段と、
    前記発電手段と蓄電手段と計時手段との間のエネルギの伝達または遮断を行う充放電制御手段と、
    前記蓄電手段の端子電圧を計測する電圧計測手段とを有する電子時計であって、
    前記計時手段における計時動作の停止を検出する計時停止検出手段と、
    前記電圧計測手段によって計測される端子電圧が所定値未満になった場合には、前記蓄電手段の全ての放電経路を遮断し、その後、前記計時停止検出手段が前記計時手段における計時動作の停止を検出するまでの間は、前記電圧計測手段の電圧計測動作を無効にするか計測結果を無効にして、前記充放電制御手段が前記放電経路を遮断した状態を維持する手段を有する電子時計。
  4. 請求項に記載の電子時計において、
    前記蓄電手段の蓄電残量が所定値未満であり、且つ前記発電手段の発電エネルギが所定量以上であるときは、その発電エネルギを前記計時手段へ優先的に送るように制御する手段を有することを特徴とする電子時計。
  5. 請求項に記載の電子時計において、
    前記蓄電手段の蓄電残量が所定値未満であり、且つ前記発電手段の発電エネルギが所定量以上であるときは、その発電エネルギを前記計時手段および前記蓄電手段に送るように制御する手段を有することを特徴とする電子時計。
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