JP4755364B2 - ハロゲン単体とハロゲン化物との除去方法 - Google Patents

ハロゲン単体とハロゲン化物との除去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる一種以上のハロゲン単体(以下、特定ハロゲン単体という)を含有し、かつ、BCl、CCl、SiCl、COCl、COF、SiF、WF及びClFからなる群より選ばれる一種以上のハロゲン化物(以下、特定ハロゲン化物という)を含有するガス(以下、本ハロゲン系ガスという)から特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物とをともに除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物とを含有するドライエッチング排ガスやCVD(化学気相蒸着法)チャンバ排ガス等から特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物とをともに除去する処理方法として、設備の小型化及び操作の簡便化のため、活性炭等の吸着剤を使用した乾式による処理方法等が採用されている。しかし、活性炭等の吸着剤の吸着容量が小さいため長時間にわたる処理ができないこと、ガス吸着時の吸着熱による発火のおそれがあること、使用済み吸着剤が臭気を有し、かつ、固形廃棄物として別途処理を要すること、等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題に鑑み、吸着剤を使用することを要せず、したがって、吸着剤の発火の問題、使用済み吸着剤の臭気や固形廃棄物処理の問題がなく、又は、低減され、かつ、除去能力が高い、特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物との除去方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる一種以上のハロゲン単体と、BCl、CCl、SiCl、COCl、COF、SiF、WF及びClFからなる群より選ばれる一種以上のハロゲン化物とを含有するガスを、ガス温度0℃〜100℃で、Pd、Fe、Ni、Co、Mn及びCuからなる群より選ばれる一種以上の元素(以下、特定金属元素という)を含む触媒を充填した触媒層に接触させ、次いで炭酸水素塩の粒状物層に接触させることによって、前記ハロゲン単体および前記ハロゲン化物と前記炭酸水素塩とを反応させて水溶性の塩を生成させ、前記ガスから前記ハロゲン単体と前記ハロゲン化物とを除去する方法を提供する。
前記触媒は、活性炭またはシリカゲルに前記特定金属元素を担持した触媒であることが好ましい。
前記触媒層中の前記特定金属元素の含有量は、0.0001〜10%(全触媒質量に対する、金属単体に換算した全特定金属元素質量の割合)であることが好ましい。
前記触媒中の前記特定金属元素は、金属単体の状態で存在することが好ましい。
前記炭酸水素塩の粒状物が、平均粒子径10〜500μmの炭酸水素塩一次粒子の造粒物であって、造粒物の平均粒子径が0.5〜20mmであることが好ましい。
前記造粒物が炭酸水素塩を70%以上含有することが好ましい。
前記炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウムであることが好ましい。
前記ガスの処理に使用した後の炭酸水素塩の粒状物を水に溶解させることが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明では、本ハロゲン系ガス、すなわち、特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物とを含有するガスを処理して、処理後のガス中の特定ハロゲン単体濃度及び特定ハロゲン化物をともに低減させる。低減の程度としては、処理前の濃度に対して処理後の濃度が、例えば1/10以下であれば、本発明の多くの場合にあっては、特定ハロゲン単体濃度は0.1体積ppm以下に、かつ、特定ハロゲン化物濃度は検出限界以下に、低減する。さらに、本発明の多くの場合において、処理前の本ハロゲン系ガス中に特定ハロゲン化物以外のハロゲン化合物ガスやFガスが含まれていても、含まれていなくても、処理後のガス中には、特定ハロゲン化物以外のハロゲン化合物ガスやFガスが実質的に検出されない。
【0006】
本ハロゲン系ガス中に含まれる特定ハロゲン単体は、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる一種であってもよく、二種以上であってもよく、典型例としてはClのみの場合が挙げられる。本ハロゲン系ガス中に含まれる特定ハロゲン化物は、BCl、CCl、SiCl、COCl、COF、SiF、WF及びClFからなる群より選ばれる一種であってもよく、二種以上であってもよく、典型例としてはBClのみの場合が挙げられる。
【0007】
本ハロゲン系ガスは、特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物とのみからなっていてもよく、特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物とに加えて、さらに他のハロゲン化合物ガスやFガスを含んでいてもよく、不活性ガス(例えば、アルゴンガス、Nガス)やOガス、空気、COガス、HOガス等を含んでいてもよい。
本発明において、炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が使用できる。特に、大量かつ安価に入手できることから工業的に適していることや、吸湿性が少なく、造粒物の製造や保存にあたって使用しやすいことから、炭酸水素ナトリウムが好ましい。一方、除去処理後の排ガス等へのナトリウムの混入を防ぎたい場合は炭酸水素カリウムが好ましい。
【0008】
本発明の典型例においては、中空筒状容器に特定金属元素を含む触媒を充填して触媒層を形成し、この触媒層の隣に炭酸水素塩の粒状物を充填して粒状物層を形成し、本ハロゲン系ガスをまず触媒層内に流通せしめ、次いで粒状物層内に流通せしめる。触媒層と粒状物層との間に空管や間仕切板を設けてもよい。触媒層が反復利用できるのに対し、粒状物層は触媒層に比べて相対的に短い時間で本ハロゲン系ガス処理能力を失うので、空管や間仕切板を設けてあると消耗した粒状物の交換再充填に好都合なことがある。ただし、実用上の観点からは、このような空管や間仕切板を設けることなく、触媒層に接して粒状物層が形成されていても支障ない。本発明における触媒層は粒状物層の反応性を向上させて粒状物層の利用効率を高める効果を奏するが、その観点からは触媒層と粒状物層とが接していることも好ましい。
【0009】
特定金属元素を含む触媒としては、担体(例えば、活性炭やシリカゲル)に特定金属元素を担持した触媒が好ましい。触媒中の特定金属元素は金属単体の状態で存在するのが好ましいが、金属化合物の状態で又は金属単体と金属化合物の混合物の状態で存在していてもよい。特定金属元素としては、Pd、Fe、Ni、Co、Mn及びCuから選ばれる一種であってもよく、二種以上を併用してもよい。
【0010】
触媒層中の特定金属元素の含有量は0.0001〜10%(全触媒質量に対する、金属単体に換算した全特定金属元素質量の割合)であることが好ましい。含有量が0.0001%未満であると、粒状物層の反応性向上の効果が不充分で好ましくなく、含有量が10%超であると、それ以上には粒状物層の反応性が向上せず、不必要に特定金属元素を使用することになるので好ましくない。含有量は0.1〜2%が特に好ましい。
【0011】
特定金属元素を含む触媒は、多孔質であることが好ましいが、無孔質であっても使用できる。触媒形状は、塊状、針状、片状等のいずれでもよい。触媒中の特定金属元素成分の平均粒子径は、比表面積を大きくして触媒活性を高めるために0.1μm以下が好ましい。
【0012】
炭酸水素塩の粒状物は造粒物であることが好ましい。造粒物は、質量基準で炭酸水素塩を70%以上含有することが好ましい。造粒物中において、炭酸水素塩が70%未満であると、本ハロゲン系ガス処理剤としてのガス処理容量が低下し、炭酸水素塩粒状物層の入れ替え頻度が高くなるので好ましくない。炭酸水素塩の含有量は、特に80%以上であることが好ましい。なお、造粒物中に含まれうる他の物質としては、炭酸水素塩以外の吸着剤、バインダー等が挙げられる。
【0013】
炭酸水素塩の造粒物としては、平均粒子径10〜500μmの炭酸水素塩一次粒子の造粒物であることが好ましい。一次粒子の平均粒子径が10μm未満であると、流動性が不充分で、ハンドリング等が難しくなるので好ましくない。また、平均粒子径が500μm超であると、造粒物を製造することから、技術的に困難であり、コスト的に高くなるので好ましくない。なお、一次粒子とは炭酸水素塩の単結晶であり、平均粒子径とは重量基準による平均粒子径である。
【0014】
炭酸水素塩一次粒子の造粒物の平均粒子径は0.5〜20mmであることが好ましい。造粒物の平均粒子径が0.5〜20mmであることにより、本ハロゲン系ガス処理用に、従来から使用されている充填塔等を使用できる。造粒物の平均粒子径が0.5mm未満であると、本ハロゲン系ガスが充填層等を通過する際の圧力損失が高くなり好ましくなく、平均粒子径が20mmを超えると、本ハロゲン系ガスと造粒物との接触面積が低下し、本ハロゲン系ガス処理性能を低下させるため好ましくない。造粒物の平均粒子径としては0.5〜10mmが特に好ましい。
【0015】
造粒物の平均粒子径は、以下の方法により測定できる。造粒物の粒子径に対応した範囲の目開きの篩を重ねあわせ、最下部に底皿を設置し、上から造粒物を注ぎ、振とう機で振とうさせた後、各標準篩上残渣の質量を測定し、各目開き値に対する篩上残渣質量の累計を折れ線グラフに表し、篩上残渣質量の累計が50%のときの粒子径を平均粒子径とする。上下の篩の目開きの差は、造粒物の粒子径にもよるが、0.5mmのピッチを使用することが好ましい。
【0016】
造粒物は、圧縮成形法、転動式造粒法、撹拌式造粒法等の様々な方法により得ことができる。ここで、圧縮成形法は、工程が簡略なため工業的に簡便であり、バインダーを使用しなくても造粒物を得ることができること、また、硬度が高く壊れにくく、ガス処理容量の大きな造粒物を得ることができることから特に好ましい。
【0017】
所望粒子径の造粒物を得る方法として、例えば、圧縮成形機を使用し、乾式で成形した後、粗粉砕し、篩分ける方法が挙げられる。また、水溶性のバインダーを使用して湿式の圧縮成形機で成形し、その後乾燥させる方法も挙げられる。
【0018】
炭酸水素塩一次粒子の造粒物は、本ハロゲン系ガスを処理するために、中空筒状容器に充填されて使用される場合、強度が低いと、粉化して充填層を通過する際の圧力損失が上昇することがある。このため造粒物の強度は高くすることが好ましい。
【0019】
造粒物の強度は、硬度で評価できる。ここで、硬度とは、造粒物粒子の1個を上方より垂直に荷重をかけて圧縮して破壊するに必要な力のことである。
【0020】
造粒物の硬度は、平均粒子径に応じて造粒物粒子を分級し、粒子径を揃えた粒子群について評価する。例えば、平均粒子径1.5mm以上2.0mm未満の造粒物については、目開き1.5mmの篩と目開き2.0mmの篩を使用して篩分け、1.5mm篩上かつ2.0mm篩下の粒子を20個採取し、各粒子の硬度を測定してその平均値を粒子強度の評価基準として採用する。
【0021】
造粒物の硬度としては、平均粒子径0.5mm以上1.0mm未満の造粒物の場合は粒子径0.5mm以上1.0mm未満の造粒物の平均硬度が1N以上であること、平均粒子径1.0mm以上1.5mm未満の造粒物の場合は粒子径1.0mm以上1.5mm未満の造粒物の平均硬度が4N以上であること、平均粒子径1.5mm以上2.0mm未満の造粒物の場合は粒子径1.5mm以上2.0mm未満の造粒物の平均硬度が10N以上であること、平均粒子径2.0mm以上20mm未満の造粒物の場合は粒子径2.0mm以上20mm未満の造粒物の平均硬度が30N以上であること、が好ましい。
【0022】
本発明では、本ハロゲン系ガス中の特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物を除去する。例えば、本ハロゲン系ガスに該当するドライエッチング排ガス等を処理して、該排ガス中の特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物を除去する。その他にも、例えば、HCl、HF、NF、HBr等のハロゲン化合物又はFを含んでもよい。
【0023】
本ハロゲン系ガスの温度が0℃〜100℃であると、効率的に除去処理できるので好ましい。本ハロゲン系ガスの温度が0℃未満であると、反応速度が低下するので好ましくない。また、100℃以下であれば、充填塔等の設備を高価な耐熱材料又は構造とする必要がなく、操作及び設備等を簡略化できる。
【0024】
本発明において、炭酸水素塩は、特定ハロゲン単体及び特定ハロゲン化物と反応し、水溶性の塩を生成する。炭酸水素塩自身も水溶性であるために、本ハロゲン系ガスの処理に使用した後、造粒物を水に溶解できる。また、後述のように、触媒層と炭酸水素塩粒状物層と活性炭層との三者を併用した場合には活性炭層のみの場合に比べて固形廃棄物を大幅に減少できる。
【0025】
炭酸水素塩は、活性炭吸着の場合のように特定ハロゲン単体又は特定ハロゲン化物が脱離して臭気を発生することがないため、炭酸水素塩粒状体層の入れ替え作業が容易にできる。また、炭酸水素塩自身に消火性があるため発火の危険性がない。
【0026】
本発明において、本ハロゲン系ガスを前記触媒層と前記粒状物層とに接触させるのに加えて、さらに、活性炭層に接触させることも好ましい。この場合にも粒状物層は触媒層より下流に配置するが、活性炭層は触媒層より上流、触媒層と粒状物層との中間、又は、粒状物層より下流、のいずれの位置に配置してもよい。触媒層、粒状物層に加えて活性炭層を配置して本ハロゲン系ガスを接触させることにより、活性炭層のみによって、本ハロゲン系ガスから特定ハロゲン単体と特定ハロゲン化物を除去する場合に比べて活性炭層の負荷を大幅に軽減でき、活性炭層からの臭気の発生も低減できる。
【0027】
【実施例】
以下の各例において、硬度は、藤原製作所製の木屋式デジタル硬度計KHT−20型を使用して測定した。また、硬度は粒子の大きさにより異なるため篩分けして粒子径を揃えたものについて測定した。
【0028】
平均粒子径は、以下の方法により測定した。標準篩(内径:200mm、金網:ステンレス鋼製)でそれぞれ目開き3.35mm、2.80mm、2.36mm、2.00mm、1.70mm、1.00mmのものを重ねあわせ、最下部に底皿を設置した上に、炭酸水素塩粉末の造粒物100gを注ぎ、飯田製作所製ロータップシェーカー式振とう機(周波数60Hz、290回転/分、打数165回/分)で10分間振とうさせた後、それぞれの標準篩上残渣の質量を測定し、各目開き値に対する篩上残渣質量の累計を折れ線グラフに表し、篩上残渣質量の累計が50%のときの粒子径を平均粒子径とした。
[例1]
一次粒子の平均粒子径が91μmの食品添加物用炭酸水素ナトリウムの粉末(旭硝子社製)300kgをロールプレス式圧縮成形機(ターボ工業社製、商品名:ローラーコンパクターWP型、ロール外径230mm、ロール長80mm)を使用して線圧36.8kN/cmで圧縮成形し、フレーク状の炭酸水素ナトリウムの粉末の成形体を得た。得られたフレーク状の成形体をフレークブレーカーで粗砕し、ロータリー式整粒機のメッシュ目開きを4.75mmに設定して全通させた後、回転篩機(ターボ工業社製、商品名:ターボスクリーナーTS型)を使用して、粒子径4.0mm以上の粒子と粒子径1.0mm以下の粒子を除去し、平均粒子径が2.3mmの炭酸水素ナトリウム粉末の造粒物を得た。この造粒物はバインダーを含まず、炭酸水素ナトリウム含有量は実質的に100%であった。
【0029】
また、前述の硬度測定法によって、造粒物の粒子強度を測定した。すなわち得られた平均粒子径2.3mmの造粒物を1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mmの目開きの篩で篩分け、各粒度の硬度を20個測定し平均値を求めたところ、1.0〜1.5mmの間の粒子の平均硬度が12N、1.5〜2.0mmの間の粒子の平均硬度が23N、2.0〜2.5mmの間の粒子の平均硬度が63Nであった。
【0030】
次に、底面が通気性焼結板で内径300mm、長さ1300mmのフッ素樹脂ライニング付きステンレス鋼製の充填容器に、充填物として、パラジウム触媒を0.01%担持した活性炭を2kg充填し、その上に前記造粒物を30kg充填した。本ハロゲン系ガスとして、組成比がBCl:20体積%、Cl:60体積%、アルゴン:20体積%の混合ガスを流量200cm/分、温度25℃、常圧下で、上記充填容器の底部から注入した。充填容器の上部から流出したガスを分析したところ、BClは検出されず、Cl濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0031】
処理開始から364時間経過後に流出ガス中のCl濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。この時点で造粒物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この造粒物を水中に投じたところすべて溶解し、固形廃棄物の発生はなかった。
【0032】
[例2]
パラジウム触媒を、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、銅のいずれか一種以上の元素を含む触媒にかえる以外は、例1と同様にして操作を行うと、例1と同じ結果が得られる。
[例3(比較例)]
パラジウム触媒を担持した活性炭を充填しなかった以外は、例1と同様にして試験した。例1と同様にして流出ガスを分析したところ、BClは検出されず、Cl濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0033】
処理開始から310時間経過後に流出ガス中のCl濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。この時点で造粒物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この造粒物を水中に投じたところすべて溶解し、固形廃棄物の発生はなかった。
[例4(比較例)]
炭酸水素ナトリウム造粒物30kgのかわりに活性炭30kgを使用した以外は、例1と同様にして試験した。例1と同様にして流出ガスを分析したところ、BClは検出されず、Cl濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0034】
処理開始から189時間経過後に流出ガス中のCl濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。活性炭を取り出したところ、活性炭粒子の粉化はなかったが、塩素臭気が認められた。
【0035】
【発明の効果】
本発明により、本ハロゲン系ガスを除去するに際して、除去能力がより高く、効率のよいハロゲンガスの除去方法が得られる。また、本発明の方法は、従来の活性炭を使用する充填塔等にそのまま適用できる。

Claims (8)

  1. Cl、Br及びIからなる群より選ばれる一種以上のハロゲン単体と、BCl、CCl、SiCl、COCl、COF、SiF、WF及びClFからなる群より選ばれる一種以上のハロゲン化物とを含有するガスを、ガス温度0℃〜100℃で、Pd、Fe、Ni、Co、Mn及びCuからなる群より選ばれる一種以上の特定金属元素を含む触媒を充填した触媒層に接触させ、次いで炭酸水素塩の粒状物層に接触させることによって、前記ハロゲン単体および前記ハロゲン化物と前記炭酸水素塩とを反応させて水溶性の塩を生成させ、前記ガスから前記ハロゲン単体と前記ハロゲン化物とを除去する方法。
  2. 前記触媒が、活性炭またはシリカゲルに前記特定金属元素を担持した触媒である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記触媒層中の前記特定金属元素の含有量が、0.0001〜10%(全触媒質量に対する、金属単体に換算した全特定金属元素質量の割合)である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記触媒中の前記特定金属元素が、金属単体の状態で存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記炭酸水素塩の粒状物が、平均粒子径10〜500μmの炭酸水素塩一次粒子の造粒物であって、造粒物の平均粒子径が0.5〜20mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記造粒物が炭酸水素塩を70%以上含有する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウムである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記ガスの処理に使用した後の炭酸水素塩の粒状物を水に溶解させる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
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