JP3330500B2 - 三弗化窒素ガスの除害剤及び除害方法 - Google Patents

三弗化窒素ガスの除害剤及び除害方法

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JP3330500B2 JP32998296A JP32998296A JP3330500B2 JP 3330500 B2 JP3330500 B2 JP 3330500B2 JP 32998296 A JP32998296 A JP 32998296A JP 32998296 A JP32998296 A JP 32998296A JP 3330500 B2 JP3330500 B2 JP 3330500B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三弗化窒素ガスの
除害剤及び除害方法に関する。
【0002】
【従来技術】三弗化窒素ガス(以下、NFと称す)
は、近年、半導体製造に於いてクリーニングガスとし
て、多量に使用されている。しかし、毒性があることか
ら、排ガス中に残存するNFを除去する必要がある。
【0003】上記問題を解決する方法に、高温下で活性
炭を充填したカラムにNFを含む排ガスを通気する方
法が知られている。しかしながら、この方法では、地球
温暖下の原因の一つとも言われるCFを放出する結果
となる。
【0004】また、高温下で金属を充填したカラムにN
を通気する方法も知られているが、これによって生
成されるガス状のフッ化物を洗浄塔等で処理する必要が
あり、装置が大型化する欠点がある。更に、金属酸化物
を利用する方法も知られているが、これも約500℃の
高温下で行うことに加え、NOxを生成するという問題
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、地球環境に悪影
響をもたらすフロンやCOなどに対して規制が行われ
ていることは周知であり、NFも自然界ではなかなか
分解しない物質である。従って本発明は、NFを安
全、かつ効率的に処理することを目的としたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
の欠点を改良し工業的実施の可能な方法について鋭意検
討した結果、特定する金属を特定する条件で用いること
により、NFの除害方法を見いだし、本発明を達成す
ることに至った。
【0007】即ち、本発明はSi、Ge、W、Moのう
ち少なくとも一種以上の金属1重量部に対し、金属フッ
化物或いは金属酸化物を0.3〜100重量部混合せし
めることを特徴とする三弗化窒素ガスの除害剤と、通気
ガスの上流側にSi、Ge、W、Moのうち少なくとも
一種以上の金属、下流側に金属フッ化物或いは金属酸化
物をカラムに充填し、150〜500℃で加熱し、三弗
化窒素ガスの有するガスを通気すること、またはSi、
Ge、W、Moのうち少なくとも一種以上の金属1重量
部に対し、金属フッ化物或いは金属酸化物を0.3〜1
00重量部混合し、該混合物をカラムに充填し、150
〜500℃で加熱することを特徴とする三弗化窒素ガス
の除害方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明で使用する金属は、比較的安価で、取り扱い
が容易で、かつNFとの反応によりガス状のフッ化物
を生成しうる金属であって、更にこの生成するガス状の
フッ化物が金属フッ化物或いは金属酸化物に反応、吸着
しうることが必要不可欠である。従って上記の条件を満
たす金属としてSi、Ge、W、Moが挙げられ、これ
らのうち少なくとも一種以上の金属が使用される。中で
もSiは、安価であり、98重量%以上の純度であれば
十分使用できるので最も好ましい。
【0009】これらの金属は、NFと150℃以上の
温度で反応し、ガス状のフッ化物を生成する。このガス
状のフッ化物は、同一カラム内の金属フッ化物或いは金
属酸化物と反応または吸着する。よってNFはもとよ
り、ガス状のフッ化物をも除去するので効率的に処理が
できる。
【0010】従って、これらの金属と金属フッ化物或い
は金属酸化物をそれぞれ充填する場合において、通気す
るガスに対して、金属をカラム充填層の上流側に、また
金属フッ化物或いは金属酸化物を下流側に充填する必要
がある。また、この場合ガスの通気抵抗が大きくならな
いように金属は、粉状のものより魂状のものを使用する
ことが好ましく、金属フッ化物或いは金属酸化物も成型
し用いることが好ましい。更に好ましくは、粉状の金属
と、金属フッ化物或いは金属酸化物の混合物を、造粒ま
たは圧縮によって成型せしめた除害剤を用いる方法であ
る。
【0011】成型時にバインダーを用いること、または
種類については、本発明では何ら特定するものではない
が、一般的に使用されるメチルセルロース、メチルエチ
ルセルロース、ポリビニルアルコール等が使用される。
粉状の金属と、金属フッ化物或いは金属酸化物の混合物
を、造粒または圧縮によって成型せしめた除害剤を用い
ることにより、充填作業が簡単で、かつ前述する方法、
即ち、金属と、金属フッ化物或いは金属酸化物を充填す
る方法において、誤って逆に充填してしまうというよう
なトラブルはなく、安全面からも適したものといえる。
【0012】本発明で使用する金属フッ化物には、数多
く使用できるが、中でもアルカリ属、及びアルカリ土類
属より選ばれる金属フッ化物が好ましい。これらは、金
属とNFの反応で生成する該ガス状のフッ化物を珪フ
ッ化物とし固定化するもので、これらを例示すると、L
iF、NaF、KF、BaF、MgF等が挙げられ
る。
【0013】また金属酸化物もほとんど使用できるもの
の、金属とNFの反応で生成するガス状のフッ化物
とよく反応、吸着するものとして、Ca、Ba、Al、
Mn、Sb、Feの酸化物が好適に使用できる。また、
反応、吸着効率をよくするには比表面積は10m/g
以上のものが好ましい。比表面積が10m/g未満で
は、反応吸着効率が低くなり、したがって充填量を増す
必要性から充填カラムの容量が大きくなり好ましくな
い。また、反応により固体金属弗化物となり得る金属酸
化物にあっては、CaOが最も反応性がよく好ましい。
【0014】金属と、金属フッ化物或いは金属酸化物の
混合割合は、金属1重量部に対し、金属フッ化物或いは
金属酸化物を0.3〜100重量部であり、好ましくは
1〜50重量部、更に好ましくは3〜20重量部が好ま
しい。カラムには、高温で使用可能な汎用の材質で鉄、
銅、ステンレス、ニッケルといった金属製、あるいは、
ガラス、アルミナといった酸化物系で、一般的に円筒状
のものを使用する。また、サイズについては、除害量や
除害能力に応じたものを使用する。
【0015】本発明では、カラムを外部より加熱し温度
を加える。カラム温度は150〜500℃、好ましくは
200〜400℃、更に好ましくは250〜350℃で
NF ガスの有するガスを通気して除害する。また、5
00℃を超えると逆にガス状フッ化物が放出されるため
に好ましくない。
【0016】以上の如く、カラム内で一旦NFと金属
が反応し、更にガス状のフッ化物は、金属フッ化物との
反応では珪フッ化物として固定させ、金属酸化物とは吸
着、反応することで、カラムの出口よりフッ素を含むガ
スを排出しないという除害効果を持たせることができる
のである。
【0017】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明する。なお、ガス濃度の%は容量%を表す。 実施例1〜16 長さ300mm、内径12mmφのSUS製のカラム
と、カラムを加熱するためのヒーターを備えた装置を使
用した。このカラムの通気ガスの上流側に、Si、G
e、W、Moの金属粉または金属片を5g充填し、下流
側には各金属フッ化物及び金属酸化物を充填した。この
充填したカラムを150〜500℃に加熱し、Nガス
で希釈されたNF 濃度1%のガスを50cc/min
の流量で通気した。通気開始から5分後、出口のガスを
ガスクロマトグラフィーで分析した結果、表1に示すよ
うに、NF濃度は減少しており除害効果が認めらた。
また出口ガスを水に吸収し、該金属との反応によって得
られるガス状のフッ化物を分析した結果、これも減少し
ていることが明らかとなった。
【0018】実施例17〜30 Si、Ge、W、Moのうち粒径100μ以下の金属粉
と、各金属フッ化物及び金属酸化物を混合し、タブレッ
トマシーンで3mmφ×3mmの円柱状の成型品を得
た。これを長さ300mm、内径12mmφのSUS製
のカラムに充填し、カラム温度を150〜500℃の温
度条件下でNガスで希釈されたNF濃度1%のガス
を50cc/minの流量で通気した。通気開始から5
分後、出口のガスをガスクロマトグラフィーで分析した
結果、表2に示すように、NF濃度は減少しており除
害効果が認めらた。また出口ガスを水に吸収し、該金属
との反応によって得られるガス状のフッ化物を分析した
結果、これも減少していることが明らかとなった。
【0019】実施例31〜32 60meshのSi金属粉に、KF、MnOをそれぞれ
加え混合し、これに少量の水と極少量のバインダー(メ
チルセルロース)を加えペースト状にし、100℃で乾
燥した。これを砕いて8〜12メッシュの造粒品を得
た。これを長さ300mm、内径12mmφのSUS製
のカラムに充填し、カラム温度を300℃の温度条件下
でNガスで希釈されたNF濃度1%のガスを50c
c/minの流量で通気した。通気開始から5分後、出
口のガスをガスクロマトグラフィーで分析した結果、表
2に示すように、NF濃度は減少しており除害効果が
認めらた。また出口ガスを水に吸収し、該金属との反応
によって得られるガス状のフッ化物を分析した結果、こ
れも減少していることが明らかとなった。
【0020】比較例1〜2 カラムの加熱温度を100℃及び600℃に変更した以
外は、実施例19と同様に行った。通気開始から5分
後、出口のガスをガスクロマトグラフィーで分析した結
果、表3に示すように、100℃ではNF濃度の減少
は認められなかった。また、600℃では、該金属との
反応によって得られるガス状のフッ化物が増加している
ことが明らかとなった。
【0021】比較例3〜6 60meshの、Si、Ge、W、Moの金属粉を長さ
300mm、内径12mmφのSUS製のカラムに充填
し、カラム温度を300℃の温度条件下でNガスで希
釈されたNF濃度1%のガスを50cc/minの流
量で通気した。通気開始から5分後、出口のガスをガス
クロマトグラフィーで分析した結果、表3に示すよう
に、NF濃度の減少は認めらたものの、金属との反応
によって生成する該ガス状のフッ化物が多量に発生する
結果となった。
【0022】比較例7〜8 100mesh以上のLiF、BaFをタブレット(3
mmφ×3mmの円柱状)を長さ300mm、内径12
mmφのSUS製のカラムに充填し、カラム温度を30
0℃の温度条件下でNガスで希釈されたNF濃度1
%のガスを50cc/minの流量で通気した。通気開
始から5分後、出口のガスをガスクロマトグラフィーで
分析した結果、表3に示すように、NF濃度の減少は
認められない。
【0023】比較例9〜10 100mesh以上のCaO、MnOをタブレット(3
mmφ×3mmの円柱状)を長さ300mm、内径12
mmφのSUS製のカラムに充填し、カラム温度を45
0℃の温度条件下でNガスで希釈されたNF濃度1
%のガスを50cc/minの流量で通気した。通気開
始から5分後、出口のガスをガスクロマトグラフィーで
分析した結果、表3に示すように、NF濃度の減少は
わずかながら認められたものの、NOxが発生した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】本発明はNFを、特定する金属と金属
フッ化物或いは金属酸化物とを併用し使用する除害方
法、また特定する金属を、金属フッ化物或いは金属酸化
物と混合し使用する除害方法及び除害剤を提供すること
により、NFの除害を効率よく行うことが可能となっ
た。更には除害装置の小型化が可能であることからコス
ト面で大きな効果がある。また、本発明の方法はCF
や窒素酸化物を発生しないので地球環境上、有意義であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−155540(JP,A) 特開 平8−99017(JP,A) 特開 平9−228077(JP,A) 特開 昭61−204025(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si、Ge、W、Moのうち少なくとも
    一種以上の金属1重量部に対し、金属フッ化物或いは金
    属酸化物を0.3〜100重量部混合せしめることを特
    徴とする三弗化窒素ガスの除害剤。
  2. 【請求項2】 金属と、金属フッ化物或いは金属酸化物
    との混合物を、造粒または圧縮によって成型せしめる請
    求項1記載の三弗化窒素ガスの除害剤。
  3. 【請求項3】 金属フッ化物が、アルカリ金属或いはア
    ルカリ土類金属の群より選ばれる請求項1または2記載
    の三弗化窒素ガスの除害剤。
  4. 【請求項4】 金属酸化物が、Ca、Ba、Al、M
    n、Sb、Feより成る請求項1または2記載の三弗化
    窒素ガスの除害剤。
  5. 【請求項5】 金属酸化物の比表面積が、10m/g
    以上である請求項1〜4項いずれか1項に記載の三弗化
    窒素ガスの除害剤。
  6. 【請求項6】 Si、Ge、W、Moのうち少なくとも
    一種以上の金属1重量部に対し、金属フッ化物或いは金
    属酸化物を0.3〜100重量部混合し、該混合物をカ
    ラムに充填し、150〜500℃で加熱することを特徴
    とする三弗化窒素ガスの除害方法。
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