JP5008801B2 - ハロゲン系ガスの除去方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン単体又はハロゲン化合物からなるハロゲン系ガスの除去方法に関し、例えば、ハロゲン系ガスを含有するドライエッチング排ガス等からハロゲン系ガスを除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ハロゲン単体又はハロゲン化合物からなるハロゲン系ガスを含有するドライエッチング排ガスやCVD(化学気相蒸着法)チャンバーの排ガス等の処理方法として、設備の小型化及び操作の簡便化のため、活性炭等の吸着剤を使用した乾式による処理方法等が採用されている。しかし、活性炭の吸着容量が小さいため処理時間が短いこと、ガス吸着時の吸着熱による発火、使用済み吸着剤の臭気及び固形廃棄物の発生等が問題であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題に鑑み、吸着剤の発火を抑制し、ハロゲン系ガスの処理能力が高く、使用済み吸着剤の臭気及び固形廃棄物の発生を低減し、吸着剤入れ替え作業頻度の低い、ハロゲン系ガスの除去方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一次粒子の平均粒子径10〜500μmの炭酸水素ナトリウムの粉末を造粒し、炭酸水素ナトリウムを70質量%以上含有する得られた造粒物を活性炭とともに容器に充填して、温度50℃以上かつ80℃未満において、ハロゲン単体又はハロゲン化合物からなるハロゲン系ガスに接触させてハロゲン系ガスを除去する、ハロゲン系ガスの除去方法を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において、炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が使用できる。特に、大量かつ安価に入手できることから工業的に適していることや、吸湿性がなく、造粒物の製造や保存にあたって使用しやすいことから、炭酸水素ナトリウムが好ましい。一方、除去処理後の排ガス等へのナトリウムの混入を防ぎたい場合は炭酸水素カリウムが好ましい。
【0006】
本発明において、炭酸水素塩の粉末は造粒物にする。造粒物は、炭酸水素塩を70質量%以上含有することが好ましい。造粒物中において、炭酸水素塩が70質量%未満であると、ハロゲン系ガス除去剤としてのガス処理容量が低下し、除去剤充填層の入れ替え頻度が高くなるので好ましくない。炭酸水素塩の含有量は、特に80質量%以上であることが好ましい。なお、造粒物中において、他に含まれる材料としては、炭酸水素塩以外の吸着剤、バインダー等が挙げられる。
【0007】
本発明において、炭酸水素塩の粉末は、一次粒子の平均粒子径が10〜500μmであるものを使用する。一次粒子の平均粒子径が10μm未満であると、流動性がよくなくハンドリング等の取扱いが難しくなるため好ましくなく、500μm超であると、技術的に造粒物の製造が困難であり、コスト的に高くなるため好ましくない。なお、一次粒子とは炭酸水素塩の単結晶であり、平均粒子径とは重量基準による平均粒子径である。
【0008】
本発明において、炭酸水素塩の粉末の造粒物の平均粒子径は0.5〜20mmである。造粒物の平均粒子径が0.5〜20mmであることにより、ハロゲン系ガスの処理の際、従来から使用されている充填塔等を使用できる。造粒物の平均粒子径が0.5mm未満であると、ハロゲン系ガス又はそれを含有する被処理ガスが充填層等を通過する際の圧力損失が高くなり、平均粒子径が20mmを超えると、被処理ガスと造粒物との接触面積が低下し、排ガスの除去性能を低下させる。造粒物の平均粒子径としては、特に0.5〜10mmが好ましい。
【0009】
本発明では造粒物の平均粒子径は、以下の方法により測定する。造粒物の粒子径に対応した範囲の目開きの篩を重ねあわせ、最下部に底皿を設置し、上から造粒物を注ぎ、振とう機で振とうさせた後、それぞれの標準篩上残渣の質量を測定し、各目開き値に対する篩上残渣質量の累計を折れ線グラフに表し、篩上残渣質量の累計が50%の時の粒子径を平均粒子径とする。上下篩の目開きの差は、造粒物の粒子径にもよるが、0.5mmのピッチを使用することが好ましい。
【0010】
本発明において、造粒物は、圧縮成形法、押出成形法、転動式造粒法、撹拌式造粒法等の様々な方法によって得ることができる。ここで、圧縮成形法は、工程が簡略なため工業的に簡便であり、バインダーを使用しなくても造粒物を得ることができること、また、硬度が高く壊れにくい、ガス処理容量の大きな造粒物を得ることができることから、特に好ましい。
【0011】
造粒物を得る方法として、例えば、圧縮成形機を使用し、乾式で成形した後、粗粉砕し、篩分ける方法が挙げられる。また、水溶性のバインダーを使用して湿式の圧縮成形機で成形し、その後乾燥させる方法も挙げられる。
【0012】
本発明において、炭酸水素塩の粉末の造粒物は、ハロゲン系ガスを処理するために、充填層に充填されて使用される場合、強度が低いと、粉化して充填層を通過する際の圧力損失が上昇することがある。このため造粒物の強度は高くする。
【0013】
本発明における造粒物の強度評価方法として、硬度が挙げられる。ここで、硬度とは、造粒物粒子の1個を上方より垂直に荷重をかけて圧縮して破壊するに必要な力のことである。
【0014】
本発明での硬度の評価法は、平均粒子径に応じて造粒物粒子を分級し、粒子径を揃えた粒子群について行う。例えば、平均粒子径1.5mm以上2.0mm未満の造粒物については、平均目開き1.5mmの篩と目開き2.0mmの篩を使用して篩分け、1.5mm篩上かつ2.0mm篩下の粒子を20個採取し、各粒子の硬度を測定してその平均値を粒子強度の評価基準として採用する。
【0015】
本発明の炭酸水素塩の粉末の造粒物の硬度としては、平均粒子径0.5mm以上1.0mm未満の造粒物の場合は粒子径0.5mm以上1.0mm未満の造粒物の平均硬度が1N以上であり、平均粒子径1.0mm以上1.5mm未満の造粒物の場合は粒子径1.0mm以上1.5mm未満の造粒物の平均硬度が4N以上であり、平均粒子径1.5mm以上2.0mm未満の造粒物の場合は粒子径1.5mm以上2.0mm未満の造粒物の平均硬度が10N以上であり、平均粒子径2.0mm以上20mm以下の造粒物の場合は粒子径2.0mm以上20mm以下の造粒物の平均硬度が30N以上、であることが好ましい。
【0016】
本発明では、ハロゲン単体又はハロゲン化合物からなるハロゲン系ガスを除去する。例えば、ハロゲン系ガスを含有するドライエッチング排ガス等を処理して、該排ガス中のハロゲン系ガスを除去する。ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。具体的なハロゲン単体又はハロゲン化合物としてはBCl3、CCl4、Cl2、SiCl4、HCl、COCl2、F2、SiF4、HF、COF2、NF3、WF6、ClF3及びHBrから選ばれる一種又は二種以上が挙げられる。この他に、I2が挙げられる。
【0017】
本発明において、ハロゲン単体又はハロゲン化合物からなるハロゲン系ガスの温度を40℃以上かつ80℃未満とすることにより造粒物の反応性を高め、効率的に除去処理でき、造粒物の効果も長く持続する。ハロゲン系ガスは直接、温度40℃以上かつ80℃未満にしてもよく、また、造粒物を充填する充填塔等を40℃以上かつ80℃未満に設定してもよい。ハロゲン系ガスの温度が40℃未満であると、反応速度が低下するので好ましくない。また、80℃超であると、充填塔等の設備を高価な耐熱材料又は構造とする必要があり、また、取扱い作業が困難になる等のため好ましくない。ハロゲン系ガスの温度は50℃以上かつ70℃未満が特に好ましい。
【0018】
本発明において、炭酸水素塩は、ハロゲン単体又はハロゲン化合物と反応し、水溶性の塩を生成する。炭酸水素塩自身も水溶性であるために、排ガス中のハロゲン系ガスの除去に使用した後の造粒物を水に溶解できる。また、後述のように、例えば、炭酸水素塩と活性炭を併用した場合、固形廃棄物を減少できる。
【0019】
炭酸水素塩は、ハロゲン単体又はハロゲン化合物と反応して水溶性の塩を生成するため、活性炭吸着の場合のようにハロゲン単体又はハロゲン化合物が脱離して、臭気を発生することがないため、充填層等の入れ替え作業が容易にできる。また、炭酸水素塩自身に消火性があるため発火の危険性がない。
【0020】
本発明において、前記造粒物を活性炭とともに充填塔等の容器に充填してハロゲン系ガスと接触させて、ハロゲン系ガスを除去するのも好ましい。この方法により、活性炭を単独使用した場合と比較して、ハロゲン単体又はハロゲン化合物の除去量を増加できるのみでなく、活性炭からの臭気の発生も低減できる。具体的には、炭酸水素塩と活性炭を層状に充填塔等の容器に配置する等して使用する。
【0021】
【実施例】
以下の各例において、硬度及び平均粒子径の測定は下記の方法により行った。
【0022】
硬度は、藤原製作所製の木屋式デジタル硬度計KHT−20型を使用して測定した。また、硬度は粒子の大きさにより異なるため篩分けして粒子径を揃えた。
【0023】
平均粒子径は、以下の方法により測定した。粉末試料100gを、標準篩(内径:200mm、金網ステンレス製)でそれぞれ目開き5.60mm、4.75mm、4.00mm、2.80mm、2.00mm、1.00mmのものを重ねあわせ、最下部に底皿を設置した上に注ぎ、飯田製作所社製ロータップシェーカー式振とう機(周波数60Hz、290回転/分、打数165回/分)で10分間振とうさせた後、それぞれの標準篩上残渣の質量を測定し、各目開き値に対する通過質量の累計をグラフに表し、通過質量の累計が50%の時の粒子径を平均粒子径とした。
【0024】
[例1]
一次粒子の平均粒子径が91μmの食品添加物用炭酸水素ナトリウムの粉末(旭硝子社製)300kgをロールプレス式圧縮成形機(ターボ工業社製、商品名:ローラーコンパクターWP型、ロール外径230mm、ロール長80mm)を使用して線圧36.8kN/cmで圧縮成形し、フレーク状の炭酸水素ナトリウムの粉末の成形体を得た。得られたフレーク状の成形体をフレークブレーカーで粗砕し、ロータリー式整粒機のメッシュを4.75mmに設定して全通させた後、回転篩機(ターボ工業社製、商品名:ターボスクリーナーTS型)を使用して、粒子径4.0mm以上の粒子と粒子径1.0mm以下の粒子を除去し、平均粒子径が2.3mmの炭酸水素ナトリウムの粉末の造粒物を得た。
【0025】
また、前述の硬度測定法によって、造粒物の粒子強度を測定した。すなわち得られた平均粒子径2.3mmの造粒物を0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mmの目開きの篩で篩分け、各粒度の硬度を20個測定し平均値を求めたところ、0.5mm以上1.0mm未満の粒子の平均硬度が4N、1.0mm以上1.5mm未満が12N、1.5mm以上2.0mm未満が23N、2.0mm以上が63Nであった。
【0026】
次に、底面が通気性焼結板で内径300mm、長さ1300mmのフッ素樹脂ライニング付きステンレス鋼製の充填容器に、充填物として前記造粒物を30kg充填した。被処理ガスとして、標準状態での組成比がBCl3:20体積%、Cl2:60体積%、アルゴン:20体積%のガスを流量200cm3/分、温度60℃に加熱し、常圧下で、上記充填容器の底部から注入した。充填容器の上部から流出したガスを分析したところ、BCl3は検出されず、Cl2濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0027】
処理開始から361時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この充填物を水に溶解したところすべて溶解し、固形廃棄物の発生はなかった。
【0028】
[例2(比較例)]
被処理ガスの温度を25℃に変えた以外は、例1と同様にして試験を行った。例1と同様にして、流出ガスを分析したところ、BCl3は検出されず、Cl2濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0029】
処理開始から309時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この充填物の内、造粒物を水に溶解したところすべて溶解した。例1と比べ、炭酸水素ナトリウムの反応効率の悪くなったことから炭酸水素ナトリウムの有効時間が短かった。
【0030】
[例3(比較例)]
充填する炭酸水素ナトリウム30kgを活性炭30kgに変えた以外は、例1と同様にして試験を行った。例1と同様にして、流出ガスを分析したところ、BCl3は検出されず、Cl2濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0031】
処理開始から187時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、活性炭粒子の粉化はなかったが、塩素臭気の発生が認められた。
【0032】
[例4]
ガスを直接60℃に加熱せずに、充填容器そのものを電熱ヒータにより温度70℃とした以外は、例1と同様にして試験を行った。例1と同様にして、流出ガスを分析したところ、BCl3は検出されず、Cl2濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0033】
処理開始から362時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この充填物の内、造粒物を水に溶解したところすべて溶解した。
【0034】
[例5]
炭酸水素ナトリウムの充填される充填容器内を2.7kPaに減圧した以外は、例1と同様にして試験を行った。例1と同様にして、流出ガスを分析したところ、BCl3は検出されず、Cl2濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0035】
処理開始から355時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この充填物の内、造粒物を水に溶解したところすべて溶解した。
【0036】
[例6]
例1と同様にして得た炭酸水素ナトリウムの粉末の造粒物20kgと活性炭10kgとを、同じ充填容器に充填した。被処理ガスとして、標準状態での組成比がBCl3:20体積%、CCl4:0.6体積%、Cl2:41.1体積%、SiCl4:0.6体積%、HCl:4.8体積%、COCl2:0.6体積%、F2:2.7体積%、SiF4:0.6体積%、HF:4.8体積%、COF2:0.6体積%、NF3:0.8体積%、WF6:0.6体積%、ClF3:0.6体積%、HBr:4.8体積%、アルゴン:20.0体積%のガスを使用した以外は、例1と同様にして被処理ガスの温度を60℃として試験を行った。例1と同様にして、流出ガスを分析したところ、Cl2濃度は0.1体積ppm以下で、その他アルゴン以外のBCl3、CCl4、SiCl4、HCl、COCl2、F2、SiF4、HF、COF2、NF3、WF6、ClF3、HBr等は検出されなかった。
【0037】
処理開始から301時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この充填物の内、造粒物を水に溶解したところ90質量%以上溶解した。
【0038】
[例7(比較例)]
被処理ガスの温度を25℃に変えた以外は、例6同様に試験した。例6と同様にして、流出ガスを分析したところ、Cl2濃度は.1体積ppm以下で、その他アルゴン以外のBCl3、CCl4、SiCl4、HCl、COCl2、F2、SiF4、HF、COF2、NF3、WF6、ClF3、HBr等は検出されなかった。
【0039】
処理開始から268時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この充填物の内、造粒物を水に溶解したところ90質量%以上溶解した。例6と比べ、炭酸水素ナトリウムの反応効率の悪くなったことから炭酸水素ナトリウムの有効時間が短かった。
【0040】
[例8(比較例)]
炭酸水素ナトリウムを活性炭とした以外は、例6同様に試験した。例6と同様にして、流出ガスを分析したところ、Cl2濃度は0.1体積ppm以下で、その他アルゴン以外のBCl3、CCl4、SiCl4、HCl、COCl2、F2、SiF4、HF、COF2、NF3、WF6、ClF3、HBr等は検出されなかった。
【0041】
処理開始から184時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、活性炭粒子の粉化はなかったが、塩素臭気の発生が認められた。
【0042】
[例9]
一次粒子の平均粒子径が56μmの食品添加物用炭酸水素ナトリウムの粉末(旭硝子社製)25kgをニーダー(商品名:バッチニーダーKDHJ−100型、不二パウダル社製)に入れ、ここにバインダーとして食品添加物用カルボキシルメチルセルロース(商品名:F−20、ニチリン化学工業社製)2重量%水溶液3.75kgをスプレーで噴霧した。これを堅型ディスク・ダイロール式ディスク・ペレッタ(商品名:ディスク・ペレッタF−40型、不二パウダル社製)を使用して造粒した。得られた造粒物を球形整粒機(商品名:マルメライザーQ−400型、不二パウダル社製)により球形に整粒し、球状造粒物を得た。次に、この造粒物を二酸化炭素ガス雰囲気中で温度60℃で12時間静置乾燥した。
【0043】
得られた造粒物を5.6mmの目開きの篩で篩分け、その篩下を、さらに、2.8mmの目開きの篩で篩分け、平均粒子径4.4mmの球状造粒物を12kg得た。以上の操作を3回行い、球状造粒物を30kg得た。
【0044】
例1と同じ硬度測定法により、造粒物の硬度を20個測定し平均値を求めたところ、粒度2.0mm以上の粒子の平均硬度が56Nであった。
【0045】
充填物を粒度2.0mm以上の球状造粒物30kgに変えた以外は、例1と同様にして試験を行った。
【0046】
充填容器の上部から流出したガスを分析したところ、BCl3は検出されず、Cl2濃度は0.1体積ppm以下であった。
【0047】
処理開始から359時間経過後に流出ガス中のCl2濃度が0.1体積ppmを超えて上昇し始めた。充填物を取り出したところ、造粒物粒子の粉化や臭気の発生はなかった。また、この充填物を水に溶解したところすべて溶解し、固形廃棄物の発生はなかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明により、ハロゲン単体又はハロゲン化合物を吸着することのできる除去剤として、使用時に粉化せず、除去能力が高く、臭気の発生が少ない造粒物が得られる。また、本発明の造粒物は、従来の活性炭を使用する充填塔等にそのまま適用できる。本発明では、ハロゲン系ガスの温度を50℃以上かつ80℃未満とすることにより、造粒物のハロゲン系ガスの除去能力を高めることができ、また、造粒物の効果も長く維持できる。

Claims (3)

  1. 一次粒子の平均粒子径10〜500μmの炭酸水素ナトリウムの粉末を造粒し、炭酸水素ナトリウムを70質量%以上含有する得られた造粒物を活性炭とともに容器に充填して、温度50℃以上かつ80℃未満において、ハロゲン単体又はハロゲン化合物からなるハロゲン系ガスに接触させてハロゲン系ガスを除去する、ハロゲン系ガスの除去方法。
  2. 前記造粒物が平均粒子径0.5〜20mmであって、下記で規定される平均硬度を有する請求項1に記載のハロゲン系ガスの除去方法。
    平均粒子径0.5mm以上1.0mm未満の造粒物の場合は、平均目開き0.5mmの篩と目開き1.0mmの篩を使用して篩分け、0.5mm篩上かつ1.0mm篩下の粒子を20個採取し、各粒子の硬度を測定し求めた平均硬度が1N以上であり、
    平均粒子径1.0mm以上1.5mm未満の造粒物の場合は、平均目開き1.0mmの篩と目開き1.5mmの篩を使用して篩分け、1.0mm篩上かつ1.5mm篩下の粒子を20個採取し、各粒子の硬度を測定し求めた平均硬度が4N以上であり、
    平均粒子径1.5mm以上2.0mm未満の造粒物の場合は、平均目開き1.5mmの篩と目開き2.0mmの篩を使用して篩分け、1.5mm篩上かつ2.0mm篩下の粒子を20個採取し、各粒子の硬度を測定し求めた平均硬度が10N以上であり、
    平均粒子径2.0mm以上20mm以下の造粒物の場合は、平均目開き2.0mmの篩と目開き20mmの篩を使用して篩分け、2.0mm篩上かつ20mm篩下の粒子を20個採取し、各粒子の硬度を測定し求めた平均硬度が30N以上である。
  3. 前記ハロゲン系ガスが、BCl3、CCl4、Cl2、SiCl4、HCl、COCl2、F2、SiF4、HF、COF2、NF3、WF6、ClF3及びHBrからなる群より選ばれる一種以上であり、前記ハロゲン系ガスの温度が50℃以上かつ80℃未満である請求項1または2に記載のハロゲン系ガスの除去方法。
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