JP5217819B2 - ハロゲン系ガスの除去剤およびハロゲン系ガスの除去方法 - Google Patents
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しかし、特許文献1の方法は、本ハロゲン系ガスがF2、Cl2、Br2、I2である場合に、次亜ハロゲン酸塩が生成することにより中和反応が阻害され、処理容量が低下するおそれがあった。また、特許文献2の方法は、前述した被処理ガスの発火、使用済吸着剤からの臭気による作業環境の悪化および固形廃棄物の増大等の問題を解決するとともに、充填物の吸着容量を増加させることで該充填物の入れ替え作業頻度を低減することができる。しかし、高濃度の本ハロゲン系ガスを除去する場合には充分な除去性能を有するものの、5質量%以下の低濃度の本ハロゲン系ガスに対しては充分な除去性能が得られなかった。また、特許文献3の方法は、消石灰を主剤とした除去剤とした際に、中和反応の発熱量が大きい。更に除去剤粒子中のハロゲン系ガスの拡散が悪くなり、除去剤と本ハロゲン系ガスとの反応効率が低下し、多くの消石灰が未反応で残ってしまう。また消石灰は水に対する溶解度が極めて小さいため、処理後に水に溶解させて固形廃棄物を低減させることが困難であった。
しかし、さらに優れた性能で、より高い稼働率を維持して安定して半導体を製造するため、除去効率により優れた本ハロゲン系ガスの除去方法が望まれている。
また、本発明のハロゲン系ガスの除去剤は、前記造粒物が、該造粒物の全質量に対して、45〜99.8質量%の前記アルカリ金属の炭酸水素塩および/または炭酸塩と、0.1〜30質量%の前記炭素質材料と、0質量%超15質量%以下の前記アルカリ土類金属の水酸化物と、0.1〜10質量%の前記アルカリ土類金属のハロゲン化物の水和物とを含有することが好ましい。
また、前記造粒物が、該造粒物の全質量に対して、1〜20質量%の多孔質体をさらに含有することが好ましい。
また、前記造粒物が、前記アルカリ土類金属のハロゲン化物の水和物として塩化カルシウムの水和物を含有することが好ましい。
また、前記造粒物が、前記アルカリ金属塩の炭酸水素塩として炭酸水素ナトリウムおよび/または炭酸水素カリウムを含有することが好ましい。
前記造粒物が、前記アルカリ土類金属の水酸化物として、水酸化カルシウムおよび/または水酸化マグネシウムを含有することが好ましい。
前記造粒物における粒子径が4.0mm以下の粒子の質量割合が90質量%以上であり、かつ粒子径が1.0mm以下の粒子の質量割合が10質量%以下であることが好ましい。
粒子径が1.4mm以上2.0mm未満の造粒物の平均硬度が5N以上であることが好ましい。
また、粒子径が2.0mm以上2.8mm未満の造粒物の平均硬度が15N以上であることが好ましい。
粒子径が2.8mm以上の造粒物の平均硬度が25N以上であることが好ましい。
また、本発明のハロゲン系ガスの除去方法は、前記造粒物を充填密度0.7g/cm3以上で充填した充填層を形成し、該充填層に前記被処理ガスを供給することが好ましい。
また、前記被処理ガスが、半導体の製造において排出されるドライエッチング排ガスであることが好ましい。
また、本発明の除去方法は、被処理ガスとの反応熱による除去剤の発熱の抑制、および処理後の固形廃棄物の発生の低減が可能であり、低濃度の本ハロゲン系ガスを含む被処理ガスに対しても、優れた除去効率で本ハロゲン系ガスを除去することができる。
本発明における被処理ガスは、F2、Cl2、Br2、I2、ハロゲン化水素、次亜ハロゲン酸、および、加水分解してハロゲン化水素または次亜ハロゲン酸を生成する化合物からなるハロゲン系ガス(本ハロゲン系ガス)の群より選ばれる少なくとも1種を含有するガスである。
加水分解してハロゲン化水素または次亜ハロゲン酸を生成する化合物としては、例えば、SiF4(四フッ化ケイ素)、SiH2Cl2(ジクロロシラン)SiCl4(四塩化ケイ素)、AsCl3(三塩化ヒ素)、PCl3(三塩化リン)、BF3(三フッ素化ホウ素)、BCl3(三塩化ホウ素)、BBr3(三臭素化ホウ素)、WF6(六フッ化タングステン)、ClF3(三フッ化塩素)、COF2(フッ化カルボニル)が挙げられる。また、これらの化合物に比べて若干除去効率が低くなるものの、加水分解が進行するCOCl2(ホスゲン)も除去対象とすることができる。
本発明の除去剤は、アルカリ金属の炭酸水素塩および/または炭酸塩(以下、これらをまとめて「本アルカリ金属塩」という。)と、炭素質材料と、アルカリ土類金属の水酸化物(以下、「本水酸化物」という。)と、アルカリ土類金属のハロゲン化物の水和物(以下、「本水和物」という。)とを含有する造粒物(以下、「本造粒物」という。)からなる。
アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム(Na2CO3・NaHCO3・2H2O)、炭酸カリウムが挙げられる。炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウムは、天然、合成に関わらず使用することができる。また、炭酸ナトリウムは、軽質(軽灰)、重質(重灰)に関わらず使用することができる。
また、本アルカリ金属塩は、本ハロゲン系ガスと反応して揮発性を有さない塩を生成する。そのため、本造粒物を充填して充填層を形成させて被処理ガスを処理する場合、処理後の充填物を交換する際に、活性炭のみを用いた方法のように該活性炭から脱着した本ハロゲン系ガスにより作業環境が悪化することを防止できる。そのため、より作業環境を改善することができ、また作業場に設置する除害設備も小型化することができる。
さらに、本アルカリ金属塩は、吸湿性が無く、本造粒物の製造および保存が容易で、大量かつ安価に入手可能である等、工業的な製造原料として適している点から、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。
本水酸化物を用いることによって本ハロゲン系ガスの除去効率が向上する機構については、詳細には解明されていないが、本アルカリ金属塩と本水酸化物との総量の利用効率が向上するためであると考えられる。
本造粒物が本水和物を含有されていることにより、本ハロゲン系ガスの除去反応の開始に必要な水が充分に供給され、除去反応が速やかに開始され、除去効率が向上すると考えられる。特に、本水和物は、ハロゲン化物の水和物であるため、安価に入手可能な点で優れている。
多孔質体としては、例えば、天然または合成のゼオライト、シリカゲル、アルミナ、多孔質ガラス、ケイソウ土、珪酸カルシウム、多孔質セラミックスが挙げられる。多孔質体は、工業的に安価に入手しやすい点から、天然または合成のゼオライトが好ましい。
また、本造粒物は除去反応によって生じた過剰な水分を吸収すると、本造粒物の粒子同士が溶解によって相互に付着する。そのため、本造粒物をカラム等に充填して用いる場合、該カラムから処理後の本造粒物を取り出し難くなってしまう。しかし、水分の吸着性に優れた多孔質体を用いることにより、本造粒物の粒子同士が相互に付着することを抑制できる。また、本造粒物は、処理後に水に溶解して固形廃棄物を低減したときに濾過することにより多孔質体を回収することができる。そのため、必要に応じて多孔質体を再利用できることから、資源のリサイクルに役立つ。
多孔質体の平均細孔半径が0.1nm以上であれば、ガスが本造粒物中に充分に拡散しやすく、本ハロゲン系ガスの除去反応の反応速度および反応効率がより向上する。また、多孔質体の平均細孔半径が50nm以下であれば、充分な硬度を有し、粉化し難い本造粒物を得ることが容易になる。
粘土としては、例えば、活性白土、酸性白土、パーライト、クリソタイルやベントナイト等の層状ケイ酸塩、セピオライト、パリゴルスカイト、アロフェン、イモゴライト、アンチゴライトの酸処理生成物、合成層状化合物が挙げられる。粘土は、工業的に安価に入手しやすい点から、活性白土、ベントナイトが好ましい。
また、多孔質体と粘土とを併用する場合には、それらを合計した含有率が、1〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。
本造粒物の平均粒子径を前記範囲内とすることにより、新たな設備を導入することなく、活性炭用やゼオライト用等の既存の充填式の乾式除害設備をそのまま利用できる。また、本造粒物の平均粒子径が0.5mm以上であれば、本造粒物を充填した充填層に被処理ガスを通過させる際の圧力損失をより低減することができ、減圧ポンプ等の吸引設備を設けなくても処理を行え、所要電力を抑えやすい。また、本造粒物の平均粒子径が20mm以下であれば、被処理ガスと本造粒物の外表面との接触面積を大きくしやすく、本ハロゲン系ガスの除去効率がより向上する。
本造粒物における粒子径が4.0mm以下の粒子の質量割合が90質量%以上であることにより、本ハロゲン系ガスが内部まで浸透しやすくなって反応効率がより高くなる効果も得られる。また、本造粒物における粒子径が1.0mm以下の粒子の質量割合が10質量%以下であることにより、その小粒子が他の粒子間の間に入り込んで充填層の充填構造が不均一になり、被処理ガスの均一な流れを阻害することを抑制することもできる。
具体例としては、目開き1.4mm、2.0mm、2.8mmの篩により順に篩い分けを行うことにより、粒子径が1.4mm以上2.0mm未満の本造粒物、粒子径が2.0mm以上2.8mm未満の本造粒物、粒子径が2.8mm以上の本造粒物を得ることができる。これら各範囲の粒子径を有する本造粒物から20個ずつを採取して硬度を測定し、その平均をそれぞれの粒子径範囲における平均硬度とする。
粒子径が2.0mm以上2.8mm未満の本造粒物の平均硬度は、15N以上であることが好ましく、20N以上であることがより好ましい。
粒子径が2.8mm以上の本造粒物の平均硬度は、25N以上であることが好ましく、30N以上であることがより好ましい。
各粒子径の本造粒物が前記条件を満たすことにより、本造粒物を充填層として使用する際、本造粒物の配管での堆積、目皿への詰まり、減圧ポンプへの吸引、被処理ガスが充填層を通過する際の圧力損失の増加等が発生することを防止することが容易になる。
結合剤としては、例えば、水ガラス(濃ケイ酸ナトリウム水溶液)、ケイ酸ナトリウム、CMC(カルボキシメチルセルロース)またはPVA(ポリビニルアルコール)、シリコーンオイルが挙げられる。これらは、被処理ガスに含まれる本ハロゲン系ガスの組成によって適宜選択して用いることができる。
乾式の造粒方法としては、例えば、圧縮成形法が挙げられる。湿式の造粒方法としては、例えば、転動式造粒法、攪拌式造粒法、押し出し式成形法、スプレードライ法、流動層法が挙げられる。これらのなかでも、乾燥工程が不要である等、工程が簡略なため工業的な生産に有利であり、結合剤を用いなくても硬度の高い本造粒物を得ることができる点から、打錠成形法、ロールプレス法等による乾式の圧縮成形法が好ましい。また、この方法は、本アルカリ金属塩、炭素質材料、本水酸化物および本水和物の合計量を容易に増加させることができ、加えて本ハロゲン系ガスにより結合剤が劣化して本造粒物の強度が低下する懸念がない点で好ましい。この場合の本造粒物の粒度分布と平均粒子径の調節方法としては、乾式圧縮成形機で成形後、粗砕し、篩い分ける工程からなる方法を採用することができる。
また、ペレタイザーで成形した後にマルメライザー等の転動式造粒機で球状にすることにより、本造粒物の磨耗部分(例えば、飛び出した出っ張り等の、本造粒物から欠け落ちやすい部分)の発生を抑制し、かつ、充填層に充填した際の密度を上げることができる。この効果は、篩い分けを複数回実施することによっても達成される。また、複数回の篩い分けは、本造粒物の粒度分布を狭くし、充填層としたときの充填構造を均一化する効果も得られる。これにより、充填層の理論段数を上げて、本ハロゲン系ガスの除去効率をさらに向上させることができる。
以下、本造粒物からなる除去剤による本ハロゲン系ガスの除去反応について、本アルカリ金属塩として炭酸水素ナトリウム、炭素質材料として活性炭、本水酸化物として消石灰、および本水和物として塩化カルシウム・二水和物を含有する本造粒物を使用し、Cl2を含有するガスを被処理ガスとした場合を例に詳細に説明する。
また、下記式[3]に示すように、下記式[2]で発生する塩化水素等の酸は、下記式[1]の反応で生成する次亜塩素酸ナトリウムの分解を促進すると考えられる。
2NaHCO3+Cl2→NaClO+NaCl+H2O+2CO2 ・・・[1]
C+Cl2+H2O→CO+2HCl ・・・[2]
2NaClO+2HCl→2NaCl+Cl2+H2O+(1/2)O2 ・・・[3]
HCl+NaHCO3→NaCl+H2O+CO2 ・・・[4]
C+4NaHCO3+2Cl2→4NaCl+2H2O+4CO2+CO+(1/2)O2 ・・・[5]
本発明の除去剤は、後述するハロゲン系ガスの除去方法に好適に用いることができる。
本発明の除去方法は、前述した本造粒物からなる除去剤と、本ハロゲン系ガスを含有する被処理ガスとを接触させることで、該被処理ガスから本ハロゲン系ガスを除去する方法である。
本発明の本ハロゲン系ガスの除去は、本造粒物を充填した充填層を形成し、該充填層に被処理ガスを供給することにより行うことが好ましい。充填層の形成は、カラム等の充填容器に本造粒物を充填することにより行うことができる。
充填層に供給する被処理ガスの温度も、同様の理由から、0〜50℃とすることが好ましく、10〜40℃とすることがより好ましい。
被処理ガスが、加水分解してハロゲン化水素または次亜ハロゲン酸を生成する化合物を含む場合、該化合物は、それらは被処理ガスに含まれる水、除去剤である造粒物に付着した僅かな量の水、アルカリ金属塩、および/または、本水和物から脱離により生成する水、本造粒物の反応生成物である水によって加水分解され、HF、HCl、HBr、HIのハロゲン化水素、またはHClO、HBrO、HIOの次亜ハロゲン酸を生成する。
また、本発明の除去方法は、緊急除害用の散布薬剤や、防毒マスクの吸収管等にも好適に用いることができる。
すなわち、従来では、前記式[2]の反応に用いられる水は、被処理ガス中に混入している水や、造粒物に付着したわずかな量の水等により供給されていたため、反応を円滑に開始するのに充分な量の水が供給しきれていなかったと考えられる。これに対し、本発明の除去方法では、本水和物からの水が加わることで前記式[2]の反応が進行しやすくなったことで、本ハロゲン系ガスの除去効率が向上すると考えられる。
本実施例において、硬度は、木屋式デジタル硬度計KHT−20型(藤原製作所社製)を使用して測定した。また、硬度は、粒子径によって異なるため、篩分けして粒子径を揃えた状態で測定した。
本造粒物における一次粒子の平均粒子径については、平均粒子径70μm未満のものについては、マイクロトラックFRA9220(日機装社製)を使用して測定し、平均粒子径70μm以上のものは篩い分けにより測定した。また、本造粒物の平均粒子径については篩い分けにより測定した。
一次粒子の平均粒子径が95μmの工業用炭酸水素ナトリウムの粉末(旭硝子社製)を15.8kg使用し、これに平均粒子径67μmの活性炭(商品名:白鷺C、日本エンバイロケミカルズ社製)2.0kg、平均粒子径が5μmである消石灰(関東化学社製)0.2kg、平均粒子径2.0μm、平均細孔半径8.24nm、細孔容積0.010cm3/gの合成A型ゼオライト(日本ビルダー社製)1.8kg、塩化カルシウム・二水和物(関東化学社製試薬一級)0.2kgを均一に混合し、ロールプレス式圧縮成形機(ターボ工業株式会社製、商品名:ローラーコンパクターWP型、ロール外径:230mm、ロール長:80mm)を使用して線圧36.8kN/cmで圧縮成形することにより、炭酸水素ナトリウム、活性炭、消石灰、塩化カルシウム・二水和物およびゼオライトの混合物であって、消石灰の含有率が1質量%のフレーク状の成形体を得た。この成形体100質量%に対して、炭酸水素ナトリウムは79質量%、活性炭は10質量%、塩化カルシウム・二水和物は1質量%、ゼオライトは9質量%であった。
塩素ガスの処理後のカラムからの破過を、前記半導体材料ガス検知器を使用して行なったが、開始直後の検出はなかった。
処理開始から2540分経過後に除去対象ガスが破過し、ガス検知器の警報が作動した。本造粒物1kgあたりに除去された塩素ガスは、標準状態換算で、40.4Lであった。
一次粒子の平均粒子径が95μmの工業用炭酸水素ナトリウムの粉末(旭硝子社製)を15.8kg使用し、これに平均粒子径67μmの活性炭(商品名:白鷺C、日本エンバイロケミカルズ社製)2.0kg、平均粒子径が5μmである消石灰(関東化学社製)0.2kg、平均粒子径2.0μm、平均細孔半径8.24nm、細孔容積0.010cm3/gの合成A型ゼオライト(日本ビルダー社製)2.0kgを用いた以外は実施例1と同様にして、消石灰の含有率が1質量%のフレーク状の成形体を得た。この成形体100質量%に対して、炭酸水素ナトリウムは79質量%、活性炭は10質量%、ゼオライトは10質量%であった。
また、造粒物の硬度は、1.4〜2.0mmの間の粒子の平均硬度が37.8N、2.0〜2.8mmが45.1N、2.8mm以上が56.8Nであった。
塩素ガスの処理後のカラムからの破過を、前記半導体材料ガス検知器を使用して行なったが、開始直後の検出はなかった。
処理開始から2,485分経過後に除去対象ガスが破過し、ガス検知器の警報が作動した。本造粒物1kgあたりに除去された塩素ガスは、標準状態換算で、38.6Lであった。
Claims (13)
- F 2 、Cl 2 、Br 2 およびI 2 からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する被処理ガスから、F2、Cl2、Br2、I2、ハロゲン化水素、次亜ハロゲン酸、および、加水分解してハロゲン化水素または次亜ハロゲン酸を生成する化合物からなるハロゲン系ガスの群より選ばれる少なくとも1種を除去するハロゲン系ガスの除去剤であって、
未反応時の組成が、アルカリ金属の炭酸水素塩および/または炭酸塩と、炭素質材料と、アルカリ土類金属の水酸化物と、アルカリ土類金属のハロゲン化物の水和物とを含有する造粒物からなる、ハロゲン系ガスの除去剤。 - 前記造粒物が、該造粒物の全質量に対して、45〜99.8質量%の前記アルカリ金属の炭酸水素塩および/または炭酸塩と、0.1〜30質量%の前記炭素質材料と、0質量%超15質量%以下の前記アルカリ土類金属の水酸化物と、0.1〜10質量%の前記アルカリ土類金属のハロゲン化物の水和物とを含有する、請求項1に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- 前記造粒物が、該造粒物の全質量に対して、1〜20質量%の多孔質体をさらに含有する、請求項1または2に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- 前記造粒物が、前記アルカリ土類金属のハロゲン化物の水和物として塩化カルシウムの水和物を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- 前記造粒物が、前記アルカリ金属塩の炭酸水素塩として炭酸水素ナトリウムおよび/または炭酸水素カリウムを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- 前記造粒物が、前記アルカリ土類金属の水酸化物として、水酸化カルシウムおよび/または水酸化マグネシウムを含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- 前記造粒物における粒子径が4.0mm以下の粒子の質量割合が90質量%以上であり、かつ粒子径が1.0mm以下の粒子の質量割合が10質量%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- 粒子径が1.4mm以上2.0mm未満の造粒物の平均硬度が5N以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- 粒子径が2.0mm以上2.8mm未満の造粒物の平均硬度が15N以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- 粒子径が2.8mm以上の造粒物の平均硬度が25N以上である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のハロゲン系ガスの除去剤。
- F 2 、Cl 2 、Br 2 およびI 2 からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する被処理ガスと、請求項1〜10のいずれか一項に記載の除去剤とを、前記アルカリ土類金属のハロゲン化物の水和物から供給される水以外の水を供給せずに接触させて前記ハロゲン系ガスを除去する、ハロゲン系ガスの除去方法。
- 前記造粒物を充填密度0.7g/cm3以上で充填した充填層を形成し、該充填層に前記被処理ガスを供給する、請求項11に記載のハロゲン系ガスの除去方法。
- 前記被処理ガスが、半導体の製造において排出されるドライエッチング排ガスである、請求項11または12に記載のハロゲン系ガスの除去方法。
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JP2010064040A (ja) | 2010-03-25 |
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