JP4752160B2 - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下PDPという)の欠陥検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年双方向情報端末として大画面、壁掛けテレビへの期待が高まっている。そのため、液晶TV、フィールドエミッションディスプレイ、エレクトローラーミネッセンスディスプレイ等に代表されるディスプレイパネルが数多くあり、一部は市販され、一部は開発中である。
【0003】
これらの中でもPDPは自発光型で美しい画像表示ができる、大画面化が容易であるなど他のデバイスにはない特徴を持っている。
【0004】
このPDPは、それぞれ電極を備えた前面パネルと背面パネルからなり、前面パネルは、前面ガラス基板上に、複数の表示電極(主に透明電極なる電極と抵抗を下げるために導電性の高い金属からなる電極(行電極))を形成し、その上に表示電極を覆うように誘電体層及び酸化マグネシウム(MgO)を形成した構成である。
【0005】
また、背面パネルは、背面ガラス基板上に、アドレス電極、誘電体層、隔壁、及び蛍光体層を形成した構成であり、そしてこのような前面パネルと背面パネルとを周辺シール材によって貼り合わせ、隔壁で仕切られた空間に放電ガスを封入することで放電空間を形成することによりPDPが構成されている。なお、カラー表示のためには前記蛍光体層は、通常、赤、緑、青の3色が順に配置されている。
【0006】
ところで、このPDPにおいては、アドレス電極、表示電極には、銀、Cr−Cu−Cr等が用いられる。このうち銀による電極の製造方法としては、スクリーン印刷法のように銀、樹脂、溶剤などを含有する銀ペーストを用いる方法や、ラミネート法のように、銀、樹脂などを含有するフィルムを用いる方法などがある。
【0007】
さらに、前記電極を被覆する誘電体層は、通常低融点鉛ガラスなどの粉末、結着樹脂および溶剤を含有するガラスペースト組成物を調製し、これをスクリーン印刷またはダイコート塗布等によって、ガラス基板に塗工し、乾燥、焼成することで形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の電極または誘電体形成工程において、異物、電極の欠陥、誘電体の欠陥に起因する不良が生じることがある。そこで、それらの欠陥を検出するために、撮影手段により撮影された画像に画像処理をかけることによって欠陥及び欠陥位置を把握する外観検査が行われることがある。この外観検査は、欠陥部に修正を施す位置と必要性を判断するために行われる場合と、欠陥が重大な場合には基板を前もって選別するために、電極または誘電体層が形成された直後において施される。
【0009】
本発明はこのような現状に鑑みなされたもので、PDPの欠陥検査方法において、信頼性の高い検査が行えるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明は、基板上に電極および誘電体を形成する工程と、誘電体の欠陥を検査する工程とを有し、誘電体の欠陥を検査する工程において、基板への略垂直方向への落射光を照射するステップと、落射光による散乱光を光学センサで受けるステップと、光学センサで受けた検出信号に基づいて欠陥を検出するステップとを有し、落射光は、電極と誘電体との境界が検出されない強度であることを特徴とするPDPの製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図1〜図3の図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態に係るプラズマディスプレイである。このプラズマディスプレイは図1に示すようにそれぞれ電極を備えた前面パネル101と背面パネル111からなる。
【0015】
前面パネル101は、前面ガラス基板102上に、例えばインジウム錫酸化物又は酸化錫等からなる透明電極104を互いに平行となるように配列して形成し、その透明電極104上に透明電極のライン抵抗を下げるために抵抗の低い金属、例えばCr/Cu/CrまたはAgなどからなるバス電極105を形成することにより、複数列の行電極103を形成している。なお、この行電極103のバス電極105は発光光を遮らないように、透明電極104よりも十分に幅が狭く形成されている。
【0016】
そして、この行電極103を覆うように前面ガラス基板102上に誘電体層106が形成され、さらにこの誘電体層106上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層107が形成されている。
【0017】
また、背面パネル111は、背面ガラス基板112上に、アドレス電極113、誘電体層114、隔壁115、及び蛍光体層116(赤、緑、青の3色が順に配置)が設けられて形成されている。
【0018】
そして、このような前面パネル101と背面パネル111とが周辺シール材(図示せず)によって貼り合わせられ、この前面パネル101と背面パネル111との間の隔壁115で仕切られた放電空間に、例えばNe、XeガスやHe、Neガスのような放電ガスを封入することにより構成されている。
【0019】
ところで、従来においては、上記のような構成のPDPにおいて、前面パネル101の欠陥を検査する場合、前面パネル101に対して垂直な方向から照射できる第1の照射光学系による落射光と、前面パネル101に対して垂線から任意の傾きから光束を照射する第2の照射光学系による反射光と、前面パネル101の裏面から前面パネル101に対して垂直な方向から照射できる第3の照射光学系による透過光により前面パネル101に対して設定される検査領域に光束を照射し、第1、第2および第3の照射光学系による検査領域からの散乱光を光学センサで受けてこの光学センサからの検出信号に基づいて前面パネル101の欠陥の検査を行っていた。
【0020】
このような検査方法によれば、前面パネル101の裏面から前面パネル101に対して垂直な方向から照射できる第3の照射光学系からの光速の照射により、バス電極以外の光を通す部分の異物、電極の断線、短絡、電極の形状異常、バス電極以外の誘電体中に存在する異物、それらによる泡等は、全て光を遮るもしくは散乱することによって、光学センサへの光を遮り黒い欠陥として容易に認識でき、様々な種類の欠陥を同時に検出することができるため、通常はこの方法を用いて検査を行っている。また、この場合には電極上が完全に影の部分となるため、通常は前記透過光とあわせて、落射光および反射光を用いて電極上の欠陥も検出できるように調整している。
【0021】
ところが、透過光を含む場合には、それにより欠陥で形成される濃度差が落射及び反射で形成される濃度差よりも大きくなるため、電極上の欠陥を検出するために感度を向上させると、膨大な欠陥を検出し、レビューに多大な時間を必要とするため重要な欠陥の特定が困難になるという課題があった。
【0022】
一方、PDPの不具合が発生する要因について本発明者らが調査検討した結果、誘電体層の絶縁破壊がバス電極付近に集中していることを見出した。
【0023】
そこで、本発明者らがこのような検査方法について検討を行った結果、バス電極付近を選択的に信頼性良く検査できるようにすることが効果的であるとのことを見出したものである。
【0024】
すなわち、本発明においては、間に放電空間が形成されるように対向配置する基板としての前面ガラス基板および背面ガラス基板上に電極を形成するとともに、その電極を覆うように誘電体層を形成したプラズマディスプレイパネルにおいて、前記電極および誘電体層を形成した基板の欠陥を検査する際に、前記基板の検査領域に基板とほぼ垂直な方向から光束を照射するとともに、その照射光による前記検査領域からの散乱光を光学センサで受け、この光学センサからの検出信号に基づいて前記基板の欠陥を検出するものである。
【0025】
すなわち、本発明においては、図2において、前面パネル101に対して垂直な方向から照射できる光照射手段201による落射光により、前面パネル101に対して設定される検査領域に光束を照射し、検査領域からの散乱光を光学センサで受けてこの光学センサからの検出信号に基づいて前面パネル101の欠陥の検査を行うものである。図3に光学センサからの信号に基づき検出結果を画像表示した状況を模擬的に示す図であり、この図3に示すようにバス電極105上の誘電体層106の欠陥部301を検出することができる。
【0026】
なお、前面パネル101の検査領域に照射する光束は、欠陥部分以外は反射により画像として白色として表示される強度としている。これは、バス電極上のそれ自体が色を持たない誘電体の欠陥に対しても、十分な濃度差を持たせるようにすればよいことを見出したことに基づくもので、通常落射光を用いる場合はバス電極とそれ以外の部分がはっきりと認識できる光束の強度を用いるが、本発明では、特定の欠陥以外の全ての領域が落射光の反射により白い画像として認識されるに十分な強度の光束を照射するもので、電極付近の欠陥の検出にフォーカスしているにもかかわらず、電極が鮮明に見える光束の強度をあえて用いないものである。つまり、基板を垂直方向から見た際に、電極と誘電体との境界が検出されない強度の光束を照射することである。
【0027】
また、本発明の欠陥検査方法に用いる検査装置は、前記電極および誘電体層を形成した基板の検査領域に基板とほぼ垂直な方向から光束を照射する光照射手段と、前記検査領域からの散乱光を検出する光学センサとを備えた構成としている。
【0028】
以上説明したように、本発明によれば、誘電体形成後に、誘電体に影響を与える行電極付近の欠陥のみを選択的に検出することができるため、検出感度を向上させても検出数が膨大になることを防ぐことができる。なお、この方法によれば、行電極自体の欠陥を検出することはできないが、電極の欠陥は電極形成後で誘電体層形成前に検査を行うことにより、電極自体の欠陥を検出することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電極および誘電体層を形成した基板の欠陥を検査する際に、前記基板の検査領域に基板とほぼ垂直な方向から光束を照射するとともに、その照射光による前記検査領域からの散乱光を光学センサで受け、この光学センサからの検出信号に基づいて前記基板の欠陥を検出するものであり、誘電体形成後のバス電極近傍の欠陥を選択的に検出することができ、歩留まりの向上による低コスト化に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマディスプレイパネルを示す分解斜視図
【図2】本発明の一実施の形態による欠陥検出方法を説明するための概略図
【図3】本発明による欠陥検出結果の一例を示す概略図
【符号の説明】
101 前面パネル
102 前面ガラス基板
103 行電極
104 透明電極
105 バス電極
106 誘電体層
201 光照射手段
301 欠陥部
Claims (1)
- 基板上に電極および誘電体を形成する工程と、前記誘電体の欠陥を検査する工程とを有し、
前記誘電体の欠陥を検査する工程において、前記基板への略垂直方向への落射光を照射するステップと、前記落射光による散乱光を光学センサで受けるステップと、前記光学センサで受けた検出信号に基づいて欠陥を検出するステップとを有し、
前記落射光は、前記電極と前記誘電体との境界が検出されない強度であることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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