JP4807154B2 - 欠陥検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル、半導体、液晶表示パネル、フィールドエミッションディスプレイなどの製造工程において、検査対象基板上の突起、異物、表面のうねり(ラフネス)による欠陥を検出し判定する欠陥検出方法に関するものである。
近年、表示デバイスには高品質表示や薄型・大画面などの更なる高性能化が要求されるようになってきている。代表的な表示デバイスとしては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などが挙げられる。中でも、PDPは自発光型で美しい画像表示ができ、大画面化が容易などの理由により、視認性に優れた薄型表示デバイスとして注目されている。
このPDPは、大別して、駆動方法としてはAC型とDC型があり、放電形式では面放電型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化および製造の簡便性から、現状では、PDPの主流は、3電極構造の面放電型のものである。
この面放電型のPDPの一般的な構造としては、少なくとも前面側が透明な一対の基板を基板間に放電空間が形成されるように対向配置することで形成されている。この前面側の基板(前面板)には放電を発生させる電極とメモリ駆動を可能とする誘電体が形成され、背面側の基板(背面板)には、放電空間を複数の放電セルに仕切るための隔壁と、赤色、緑色、青色に発光する蛍光体層が形成されている。そして放電により発生する波長の短い真空紫外光によって蛍光体層を励起し、3原色となる赤色、緑色、青色の可視光を発することによりカラー表示を行っている。
そして上記の誘電体層は、通常低融点鉛ガラスなどの粉末、バインダー、溶剤を含有するガラスペーストで組成されており、これをスクリーン印刷またはダイコート塗布等によって基板上に、成膜・乾燥・焼成することで形成される。
ところがこの誘電体形成工程において、異物付着による欠陥、誘電体膜の一部欠落による欠陥、誘電体膜中に残留した気泡による欠陥が生じることがある。そしてこれらの欠陥は、誘電体の耐圧を低下させ、画像表示時に誘電体破壊を生じたり、欠陥が突起形状となって背面板の隔壁を破損させたりする場合がある。ここで異物付着は洗浄により除去することができ、誘電体膜の一部欠落はリペア処理により修正することが可能であるが、誘電体膜中に残留した気泡によって突起欠陥になった場合は、修正は容易ではない。
このような気泡起因による突起欠陥の発生原因としては、誘電体印刷時あるいは塗布時に巻き込まれた雰囲気ガスや、ペースト内残留異物が誘電体焼成時に燃焼することにより発生するガスや、電極あるいはブラックストライプから誘電体焼成時に発生する脱ガス等が考えられる。
そこでこのような気泡起因の突起欠陥を検出するために、撮影手段により撮影された画像に画像処理をかけることによって、突起欠陥および突起欠陥位置を把握する外観検査が行われることがある。
この欠陥検査は、検査対象基板に対して垂直な方向から光束を照射する同軸落射光か、任意の傾きで光束を照射する反射光か、または検査対象基板の裏面から垂直に光束を照射する透過光のいずれか、またはそれらの任意の組合せにより検査対象領域に光束を照射し、得られる光束を光学センサ部において受光し、この光学センサからの信号を画像処理することによって行われている。そして気泡起因の突起欠陥等は、入射する光束が欠陥部において遮光もしくは散乱することによって、光学センサで受光される量が変化し、容易に認識できる。
この検査方法の一例として特許文献1に示すものが知られている。この検査方法はPDPの電極および誘電体膜を形成した基板を検査対象基板とし、基板とほぼ垂直な方向から照射する光束を入射光として用いている。この場合、欠陥候補部分以外では、反射されて受光される光束が高強度となり、画像としては白色として表示される。これによって、電極上に存在するが、それ自体は色を持たない誘電体の欠陥に対しても、十分な濃度差が得られ検出できるようになる。
特開2003−86103号公報
しかしながら、こういった従来の検査方法では、本来欠陥として当てはまらないものを欠陥として誤認識してしまうという場合がある。これは誘電体の透過率の向上や、誘電体自体が持つ表面のうねり(ラフネス)によって、非欠陥部であっても欠陥部と同じように、反射される光束の強度が低下し、非欠陥部−欠陥部の強度差が小さくなっていることに起因している。このため欠陥判定に用いる、受光される光束の強度のしきい値設定が非常に困難になっており、検査工程において過検出あるいは検出漏れを生じることになっている。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、欠陥検査方法において、気泡起因の突起欠陥と、異物起因の突起欠陥と、誘電体表面のうねり等による非欠陥を正確に認識し、精度の高い欠陥検査方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の欠陥検査方法は、検査対象基板とほぼ垂直な方向から光束を照射し、その照射光によって発生した反射光の強弱を光学センサで受光する工程と、前記光学センサで検出した信号に基づいて画素ごとの2値化処理した画像を作成し、欠陥候補部の形状を認識し、この形状の重心の座標を算出する工程と、前記光学センサで検出した信号に基づいて画素ごとの階調分布を算出し、前記欠陥候補部における階調の極大値の座標を算出する工程と、前記極大値の座標と前記重心の座標の位置関係によって欠陥の種類を判別する工程を備えることを特徴とする。
このとき、前記極大値の座標と前記重心の座標の位置が一致する場合に、欠陥候補部の種別を気泡起因の欠陥と判別する工程を備えることを特徴としても良い。
また、本発明の欠陥検査方法は、検査対象基板とほぼ垂直な方向から光束を照射し、その照射光によって発生した反射光の強弱を光学センサで受光する工程と、前記光学センサで検出した信号に基づいて画素ごとの2値化処理した画像を作成し、欠陥候補部の形状を認識する工程と、前記光学センサで検出した信号に基づいて画素ごとの階調分布を算出し、前記欠陥候補部における階調の極大値の座標を算出する工程と、前記極大値の座標を通り互いに直交する2本の直線が前記欠陥候補部の外周と交差する点を算出する工程と、前記極大値の座標と前記交差する点の座標の位置関係によって欠陥の種類を判別する工程を備えることを特徴とする。
このとき、前記極大値の座標と前記交差する点との距離を算出し、前記極大値の座標を挟んで対角に位置する前記交点との距離が一致する場合に、欠陥候補部の種別を気泡起因の欠陥と判別する工程を備えることを特徴としても良い。
さらに、前記気泡起因の欠陥と判定されなかった欠陥候補部の面積により、表面のうねり(ラフネス)と異物起因の欠陥とを判別する工程を備えることを特徴としても良い。
さらに、前記欠陥候補部の階調分布を算出した際に前記極大値を示す座標が存在しない場合、または前記極大値を示す座標が2箇所以上存在した場合に、気泡起因以外の欠陥と判別する工程を備えることを特徴としてもよい。
本発明によれば、検査対象基板とほぼ垂直な方向から光束を照射し、その照射光によって発生した反射光の強弱を光学センサで受光するとともに、この光学センサで検出した信号に基づいて特定の画像処理をすることで、気泡起因の突起欠陥と、異物起因の突起欠陥と、表面のうねり等による非欠陥を正確に判別し、精度の高い検査をすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態による欠陥検査方法について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態では、PDPの製造工程において、背面板と張り合わせる前の前面板表面の欠陥検査を例に挙げて説明する。
まず、PDPの構造について図1を用いて簡単に説明する。PDPは、ガラス製の前面板1と背面板2とを、その間に放電空間を形成するように対向配置することにより構成されている。前面板1上には表示電極を構成する走査電極3と維持電極4とが互いに平行に対をなして複数形成されている。そして、走査電極3および維持電極4を覆うように誘電体層5が形成され、誘電体層5上には保護層6が形成されている。
また、背面板2上には絶縁体層7で覆われた複数のデータ電極8が設けられ、その絶縁体層7上には井桁状の隔壁9が設けられている。また、絶縁体層7の表面および隔壁9の側面を被覆するように赤色、緑色、青色の蛍光体層10が設けられている。そして、走査電極3および維持電極4とデータ電極8とが交差するように前面基板1と背面基板2とが対向配置されており、その間に形成される放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンの混合ガスが封入されている。
なお、PDPの構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
次に、PDP前面板の製造方法について簡単に説明する。前面板1に形成される表示電極である走査電極3と維持電極4の電極の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、メッキ法、スクリーン印刷法、コーティング法、フィルムラミネート法などによってガラス基板上に電極材料の膜を形成し、これをフォトリソグラフィー法によってパターニングする方法と、スクリーン印刷あるいはオフセット印刷によりパターニングする方法とがある。次にこの表示電極を被覆するように、誘電体層5が形成される。この誘電体層5は、低融点鉛ガラスなどの粉末、バインダー、溶剤を含有するガラスペースト組成物を調製し、このペーストを一定の膜厚でスクリーン印刷法、ダイコート法などによって塗布、乾燥、焼成し形成される。最後に誘電体層5の上に、保護層6としてスクリーン印刷法、スパッタ法、電子ビーム蒸着法などの形成方法を用いて、耐スパッタ効果のある材料、例えばMgOを用いて形成されている。本発明の欠陥検査方法は、このようなPDP前面板の構成部である、誘電体層5の気泡突起欠陥、表面のうねり、異物を正確に判定するものである。検査工程は、誘電体層5を塗布し焼成した後、もしくは保護層6であるMgOを形成した後でも良い。
次に、本発明の実施の形態における欠陥検査方法について図2〜7を参照しながら具体的に説明する。図2には本発明に用いた欠陥検査装置の概略図を示す。光学系ユニット11は、1画素が10μm角の画素分解能であり、4096画素を備えた、ラインセンサ12、及び外部よりメタルハライドランプ13による光源から、光ファイバ、ハーフミラーなどを通して、検査対象基板にほぼ垂直に光束が当たるように調整された照明系で構成されている。この光学系ユニットが欠陥検査を行う際に走査することで、1回の走査で4096画素×10μm=40.96mmの距離を検査し、走査を繰り返すことで検査対象基板全面を検査することが可能になっている。
画像処理装置14では、検査対象基板からの反射光の強弱を光学ユニット11中のラインセンサ12により検出し、随時送られた信号を処理する。ここで、検査対象基板は誘電体層5形成後の前面板1であり、搬送系15に設置してある。また図2記載の矢印は入射光の光束と反射光の光束を示している。
図3(a)に検査対象基板に同軸落射光を照射し、この基板上の欠陥候補部がある領域から反射した光束をラインセンサ12で受光し、受光したアナログ画像を255階調にディジタル変換した後の欠陥候補部の画像を示している。図3(b)には図3(a)に示すディジタル画像の一断面であるA−A断面の階調分布を算出した結果を示す。欠陥候補部を抽出する方法としては一般的に使用されている隣接比較法による処理を行うことで可能である。
本発明の欠陥検査方法では、欠陥が存在した場合、照射された入射光は欠陥部分にて散乱し、ラインセンサ12で検出される反射光の光束は少なくなり、欠陥が無い平坦部と比較して低階調の画像が得られる。ところが、気泡起因の突起欠陥では、欠陥の頂上部において平坦な形状となるため、ラインセンサ12で検出される光量は突起欠陥中腹部よりも大きくなり、図3(b)に示す階調分布のように突起欠陥の中心付近で極大値を示す分布となる。
このように欠陥候補部全体に対して階調分布を取ることで、極大値を算出し、欠陥候補部の極大値の位置座標を記憶する。ここで検査対象基板面内をX−Y座標系として、この極大値を示した画素の座標を(X1、Y1)とする。ただし、本発明の実施の形態では画素の座標は、その画素の中心点とする。
続いて、ラインセンサ12からの信号を画素ごとに隣接比較処理し、2値化処理した2次元画像を図4に示す。このように2値化された白黒のディジタル画像により突起欠陥候補部の形状が明確となり、この2次元画像の面積から欠陥候補部の重心の座標を算出することが出来る。ここでこの重心を示した画素の座標を(X2、Y2)とする。このようにして算出された欠陥候補部の極大値の画素(X1、Y1)と重心の画素(X2、Y2)の位置関係により、欠陥候補部の種類判別を行う。
つまり気泡起因の突起欠陥では円または楕円系の形状をしており、その階調分布はほぼ対称性を有する形状となる。このため、極大値の画素(X1、Y1)と重心の画素(X2、Y2)はほぼ一致することになる。一方、異物起因の突起欠陥や誘電体表面のうねり等の非欠陥部では、形状が必ずしも対称性を有しておらず極大値の画素(X1、Y1)と重心の画素(X2、Y2)は一致しない。
このように2点の座標の位置関係によって気泡起因の突起欠陥かまたはそれ以外の欠陥候補部かを判別する。
そして、それ以外の欠陥と判定された欠陥候補部は、さらにその面積によって、異物起因の突起欠陥か誘電体表面のうねり等の非欠陥部かを判別する。
以下に実際に測定した例を挙げる。図5(a)にはラインセンサ12で受光し、アナログ画像を255階調にディジタル変換した後のある欠陥候補Aのディジタル画像の階調分布を示し、図5(b)にはこの欠陥候補Aを画素ごとに隣接比較処理し、2値化処理した2次元画像を示している。また図6(a)には、図5(a)と同様に処理したある欠陥候補Bの階調分布を示し、図6(b)には2値化処理した2次元画像を示している。
ここで、欠陥候補Aの階調分布での極大値を示した画素の座標を(PXA、PYA)、2値化画像での重心を示した画素の座標を(QXA、QYA)とする。同様に欠陥候補Bの階調分布での極大値を示した画素の座標を(PXB、PYB)、2値化処理した画像での重心を示した画素の座標を(QXB、QYB)とする。
図5(a)のような階調分布を持つ欠陥候補Aの極大値から求めた位置座標は、PXA=460.500mm、PYA=125.320mmであった。一方で、図5(b)の2値化処理した画像から求めた欠陥候補Aの重心座標は、QXA=460.510mm、QYA=125.330mmであった。ここで事前に座標の一致、不一致を判定するしきい値として、各座標の差が±10μm(すなわち±1画素分に相当)以下であった場合、一致していると判定することとした。
この測定結果を設定値と比較すると、PXAとQXAの差、PYAとQYAの差、いずれも設定した±10μm以下であるため、この2点は一致すると判定し、欠陥候補Aは気泡に起因した突起欠陥と判別した。
続いて図6(a)に示す欠陥候補Bの階調分布の極大値から求めた画素の座標はPXB=325.310mm、PYB=221.430mmであり、図6(b)から求めた欠陥候補Bの重心を示した画素の座標はQXB=325.280mm、QYB=221.420mmであった。そしてそれぞれの座標の差を算出した結果、PXBとQXBの差は30μm、PYBとQYBの差は10μmとなり、Y座標の差は設定範囲内であるが、X座標の差が設定した範囲よりも大きいため、この2点は不一致と判定し、欠陥候補Bは気泡起因以外の欠陥候補であると判別した。
さらにこのように実施の形態のような方法で気泡起因以外の欠陥候補として判別された欠陥候補Bにおいて、一般的に利用されている結合処理を施した2値化処理した画像から面積7600μm2が算出された。事前に、基板上に存在する異物の大きさは30000μm2以上と見積もられ、判別基準として設定されており、欠陥候補Bはそれ以下であることから、表面のうねりとして最終的に判別された。
本実施の形態では、ラインセンサ12の画素分解能を10μm角として説明したが、検査対象により画素分解能を変更することができる。また、欠陥候補の極大値の座標(PX、PY)と、重心の座標(QX、QY)の差が±10μmを判定基準として気泡突起を判定しているが、この値に限るものでなく、画素分解能や、基板に存在する気泡突起の大きさ、面積の傾向によって変化させてもよい。
さらに本実施の形態において、表面のうねりと異物起因の欠陥との判別のしきい値として面積30000μm2を用いたが、この値に限るものではなく、基板に存在する異物や表面のうねりの面積の傾向によって適宜変更しても本発明の趣旨から外れるものではない。
上記実施の形態では欠陥候補部の階調分布の極大値の座標と、重心の座標の位置関係によって気泡起因の突起欠陥か否かの判別を行ったが、同じ極大値の座標から欠陥部−非欠陥部の境界までの距離の対称性からも、気泡起因の突起欠陥と、それ以外の欠陥候補部との判定が可能である。以下にその方法について、測定例を挙げて説明する。
本実施の形態における欠陥検査装置の概略および、欠陥候補部の階調分布から極大値を算出する方法および、欠陥候補部の画素ごとの隣接比較処理による2値化処理方法は、上記の実施の形態と同様である。図7(a)にはある欠陥候補Cの2値化処理した画像を示し、図7(b)にはある欠陥候補Dの2値化処理した画像を示している。
まず、この極大値を示す画素の座標を通り、X軸方向、Y軸方向にそれぞれ直線をとる。そしてこの2直線と、2値化処理した画像において欠陥候補部の形状となる外周との交点である4画素の座標をとる。この4画素の座標から極大値を示す画素の座標までの距離をそれぞれ、欠陥候補Cについてはu1、u2、u3、u4とし、欠陥候補Dについてはv1、v2、v3、v4とした。そしてそれらを算出した結果、欠陥候補Cはu1=50μm、u2=40μm、u3=50μm、u4=40μmであり、また欠陥候補Dでは、v1=30μm、v2=30μm、v3=70μm、v4=30μmであった。
このようにして求められた距離から欠陥候補部の種類を判別する。判別基準としては、欠陥候補部の形状が対称性を有しているか否かである。すなわち極大値を示した画素を挟み対角に位置する距離が、等しい場合この欠陥候補部は対称性があると判断し、気泡起因の突起欠陥であると判別する。一方、等しくない場合はこの欠陥候補部は対称性がないと判断し、気泡起因以外の欠陥候補部であると判定する。
本実施の形態で示した測定では、対角する距離の差が±10μm(すなわち±1画素分に相当)以下である場合に、この距離は等しく、欠陥候補部は対称性があると判断するように設定した。
この測定結果によると、欠陥候補Cでは対角する距離u1とu2の差、u3とu4の差はともに±10μm以下である。一方、欠陥候補Dでは対角する距離v1とv2の差は±10μm以下であるが、v3とv4の差は40μmでありが±10μm以上であることがわかる。この結果、欠陥候補Cは気泡起因の突起欠陥であり、欠陥候補Dはそれ以外の欠陥候補部として判別された。
さらに気泡起因以外の欠陥候補部として判別された欠陥候補Dにおいて、先に行われた2値化処理した画像から面積7600μm2が算出された。事前に、基板上に存在する異物の大きさは30000μm2以上と見積もられ、判定基準として設定されており、欠陥候補Dはそれ以下であることから、表面のうねり等の非欠陥部として最終的に判別された。
本実施の形態では、この極大値を示す画素を挟み対角に位置する距離の差が、±10μm以下を判定基準として気泡起因の突起欠陥を判別しているが、この値に限るものでなく、画素分解能や、基板に存在する気泡起因の突起欠陥の大きさ、面積の傾向によって変化させてもよい。
また、欠陥候補部の形状の外周との交点を、実施の形態ではX軸方向、Y軸方向で算出したが、これに限るものではなく、例えば画素に対して斜めの直交する2直線上で選んでも本発明の趣旨からは外れない。
さらに本実施の形態において、表面のうねりと異物起因の突起欠陥との判別のしきい値として面積30000μm2を用いたが、この値に限るものではなく、基板に存在する異物や表面のうねりの面積の傾向によって適宜変更しても本発明の趣旨から外れるものではない。
上記の本実施の形態において、例えばPDPの前面板に形成された誘電体層の欠陥を検査する際に、前面板とほぼ垂直な方向から光束を照射し、その照射光によって発生した反射光の強弱を光学センサで受光するとともに、この光学センサで検出した信号に基づいて特定の画像処理をすることで、気泡起因による突起欠陥と、異物による突起欠陥と、表面のうねり等による非欠陥を正確に認識し、精度の高い検査手法を提供することが可能である。
また本実施の形態においてはPDPの製造工程の背面板と張り合わせる前の前面板表面の欠陥検査を例に挙げて説明したが、半導体、液晶パネルなどの基板上の突起欠陥を検査する場合にも応用が可能である。
以上のように本発明は、基板の気泡突起欠陥を検査する際に、気泡起因の突起欠陥と、異物起因の突起欠陥と、表面のうねり等の非欠陥を正確に判別し、精度の高い検査手法を提供する有用な発明である。
プラズマディスプレイパネルの要部を示す斜視図 本実施の形態において用いた欠陥検査装置の概略図 本実施の形態における階調分布の極大値の求め方の説明図 本実施の形態における2値化処理した画像の模式図 本実施の形態における欠陥候補Aの階調分布及び2値化処理した画像の模式図 本実施の形態における欠陥候補Bの階調分布及び2値化処理した画像の模式図 本実施の形態における欠陥候補C及び欠陥候補Dの2値化処理した画像の模式図
符号の説明
1 前面板
11 光学系ユニット
12 ラインセンサ
13 メタルハライドランプ
14 画像処理装置
15 搬送系

Claims (6)

  1. 検査対象基板とほぼ垂直な方向から光束を照射し、その照射光によって発生した反射光の強弱を光学センサで受光する工程と、
    前記光学センサで検出した信号に基づいて画素ごとの2値化処理した画像を作成し、欠陥候補部の形状を認識し、この形状の重心の座標を算出する工程と、
    前記光学センサで検出した信号に基づいて画素ごとの階調分布を算出し、前記欠陥候補部における階調の極大値の座標を算出する工程と、
    前記極大値の座標と前記重心の座標の位置関係によって欠陥の種類を判別する工程を備えることを特徴とする欠陥検出方法。
  2. 前記極大値の座標と前記重心の座標の位置が一致する場合に、欠陥候補部の種別を気泡起因の欠陥と判別する工程を備えることを特徴とする請求項1記載の欠陥検出方法。
  3. 検査対象基板とほぼ垂直な方向から光束を照射し、その照射光によって発生した反射光の強弱を光学センサで受光する工程と、
    前記光学センサで検出した信号に基づいて画素ごとの2値化処理した画像を作成し、欠陥候補部の形状を認識する工程と、
    前記光学センサで検出した信号に基づいて画素ごとの階調分布を算出し、前記欠陥候補部における階調の極大値の座標を算出する工程と、
    前記極大値の座標を通り互いに直交する2本の直線が前記欠陥候補部の外周と交差する点を算出する工程と、
    前記極大値の座標と前記交差する点の座標の位置関係によって欠陥の種類を判別する工程を備えることを特徴とする欠陥検出方法。
  4. 前記極大値の座標と前記交差する点との距離を算出し、前記極大値の座標を挟んで対角に位置する前記交点との距離が一致する場合に、欠陥候補部の種別を気泡起因の欠陥と判別する工程を備えることを特徴とする請求項3記載の欠陥検出方法。
  5. 前記気泡起因の欠陥と判定されなかった欠陥候補部の面積により、表面のうねり(ラフネス)と異物起因の欠陥とを判別する工程を備えることを特徴とする請求項1及び3に記載の欠陥検出方法。
  6. 前記欠陥候補部の階調分布を算出した際に前記極大値を示す座標が存在しない場合、または前記極大値を示す座標が2箇所以上存在した場合に、気泡起因以外の欠陥と判別する工程を備えることを特徴とする請求項1及び3に記載の欠陥検出方法。
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