JP2006292668A - 表面検査装置および表面検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラットディスプレイパネル基板に形成された塗布膜等の大面積の被検査物表面形状を短時間かつ低コストで検査する。
【解決手段】点光源12と、点光源12から発せられた出射光13の光路上に設けられたハーフミラー14と、ハーフミラー14の後方に配置され、ハーフミラー14により折り曲げられて塗布膜11に照射され塗布膜11表面で反射するとともにハーフミラー14により点光源12とは別の光路に導かれた反射光15を投影するための、塗布膜11よりも広い面積を有するスクリーン16と、反射光15によってスクリーン16に投影された塗布膜11の表面状態を表す画像を観察するためのCCDカメラ19とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面検査装置と表面検査方法に関し、特に基板上に形成されたフラットディスプレイパネル塗布膜の表面検査装置および表面検査方法に関するものである。
液晶ディスプレイ装置やプラズマディスプレイ装置等に用いるフラットディスプレイパネル(以下、「パネル」とも略記する)では、基板上に形成された塗布膜がパネルを構成する要素部材として各種の目的で使用されている。このような塗布膜の多くには、表面の平坦性、局所的な凹凸のないこと、膜厚が均一であること等が要求される。
例えば、プラズマディスプレイパネルは、前面基板および背面基板の両ガラス基板を対向配置して放電空間を形成し、両ガラス基板の周囲を封着材で封着し、放電空間に放電ガスを封入することにより構成されている。前面基板上には誘電体層で覆われた複数の電極が形成され、背面基板上には複数の電極および隔壁が形成されるとともに隣接する隔壁間の溝に赤色、緑色、青色に発光する蛍光体層が形成されている。このプラズマディスプレイパネルでは、前面基板上に形成された誘電体層や背面基板上に形成された隔壁は、いずれも高い厚み精度や表面の平坦性を要求されることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
通常、基板上に形成された塗布膜の塗布状態は、それぞれの基板で微妙に異なる場合があり、塗布膜の性状を検査するときは全数の基板について基板全面の状態を検査できることが求められる。このような検査には、段差計または光学干渉式膜厚測定装置を用いた検査方法がある。この検査方法では、点あるいは微少エリアでの測定評価を積み重ねて基板全面を評価する。
また上記のような、点あるいは微少エリアで検査する検査方法以外に、ある面積について一括して面の反射光を解析して反射光の明暗から塗布膜表面の凹凸を検出する検査方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。このような方法は、一般に、魔鏡または魔鏡方式と呼ばれている。この魔鏡方式では、高い平行度を持つ平行光を被検査物膜面に照射すると、膜面の凹凸が反射光の方向を変えるために光束密度分布が生じて明暗の差として検出されるという原理が利用されている。この魔鏡方式は非常に検出感度が高く極微小な凹凸も明暗として検出でき、現在主として半導体分野のシリコンウェファの表面解析に適用されている。この方法は、検出の性能は高いが、非常に高い平行度を持つ平行光を生成するために高い精度の光学レンズが必要とされる。
特開2000−164145号公報 特公昭63−019001号公報
しかしながら、塗布膜の測定に段差計または光学干渉式膜厚測定装置を用いた検査方法では、点あるいは微少エリアでの測定評価を積み重ねて基板全面を評価することになるため、膜厚分布傾向の評価はできるが、局所的な膜厚ムラまで検出しようとすると測定ポイント数を非常に多くとらねばならないことになる。したがって、量産化における検査工程として考えた場合に、検査に要する時間(検査タクト)が非現実的なものとなってしまう。
例えば、1m×1mの大きさの検査対象領域において10mmφの窪みを見つけるためには、少なくとも検査対象領域を100×100の10000ポイント(あるいは領域)に分割して各ポイント(あるいは各領域)について測定を行い、その測定値の比較分析で局所的な膜厚ムラの有無を判定することが必要になる。各ポイントでの測定にかかる時間と測定ポイント間の移動にかかる時間とに、例えば5秒かかるとすれば、1台あたり5秒×10000ポイントで50000秒(約14時間)の検査時間が必要となってしまう。したがって、このような検査方法を用いて検査対象である塗布膜の全面について膜厚の異常な部分、あるいは表面の凹凸部分を検査することを、量産化における検査工程に用いることは難しい。
また、魔鏡方式を用いた検査方法では、平行光を評価対象の膜面全面に一括して照射するためには、平行光を生成するための光学レンズとして、評価対象膜面サイズと同等以上のサイズが必要となる。そのため、魔鏡方式の検査装置は比較的面積が小さく面積あたりの付加価値の高い半導体ウェファの用途等にしか適用されていない。仮に、この魔鏡方式で大画面のフラットディスプレイパネル基板等の大面積検査用の検査装置を実現しようとすると、高精度に加工した大口径の光学レンズが必要になり設備価格が極端に高額になってしまう。したがって、大画面のフラットディスプレイパネル基板に適用できるような大面積検査用の検査装置を実現することは難しい。
現在、実用化されている魔鏡検査装置としては、一括評価可能範囲が300mmφ程度のものが最大である。そのため、この検査装置で一括評価可能範囲を越える大きな面積を検査するには、被検査範囲を分割して評価し、これを積み重ねて基板全面を評価する必要があり、その分検査タクトに時間がかかることになる。例えば、300mmφ視野の評価可能エリアを有する検査装置で1m×1mの大きさの検査対象領域を検査する場合、方形基板での検査では最大でも一度に評価できる面積は200mm×200mm視野が限度である。したがって、1辺に対して5回の評価、すなわち5×5=25視野に分割して評価を行い各視野についてそれぞれ解析する必要がある。仮に、各視野毎の移動と解析にそれぞれ10秒ずつかかるとすると、1枚あたりに必要な検査時間は250秒+各視野間解析時間となり、量産化における検査工程として考えた場合には、さらなる時間短縮が求められる。また、この装置では高精度加工した光学レンズを使用するため設備価格が非常に高いものになってしまうという課題も有している。
本発明は、これらの課題に鑑みなされたものであり、大画面のフラットディスプレイパネルの塗布膜等の被検査物の表面形状を、短時間で、かつ低コストに検査できるようにする表面検査装置および表面検査方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の表面検査装置は、点光源と、点光源から発せられた光の光路上に設けられ、その光をその光路を変えて被検査物表面に照射するように設けられたハーフミラーと、被検査物表面に照射され、被検査物表面で反射した後ハーフミラーを通過した光を投影するためにハーフミラーの後方に設けられたスクリーンとを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、フラットディスプレイパネルのような大面積基板の塗布膜等の表面形状を短時間かつ低コストで検査することができる。
また、スクリーンは、被検査物表面における被検査範囲より大なる面積を有する構成としてもよい。この構成によれば、点光源より出射され拡散光として被検査物表面に照射された光が、被検査物表面において反射した後拡散して被検査範囲よりも大なる面積の反射光となっても、スクリーン上に投影することが可能となる。
また、被検査物表面で反射しスクリーンに投影された光によりなる画像を観察するための観察手段をさらに備えた構成としてもよい。この構成によれば、例えばCCDカメラ等を観察手段として用いることで、そのCCDカメラによって撮影された画像を解析することで被検査物表面の検査を行うことができるようになり、検査の自動化が容易になる。
また、本発明の表面検査方法は、点光源から発せられた光を、ハーフミラーを経由して被検査物表面に照射し、被検査物表面において反射した後ハーフミラーを通過した光をハーフミラー後方に設けられたスクリーンに投影して被検査物表面を観察することを特徴とする。
この方法によれば、フラットディスプレイパネルのような大面積基板の塗布膜等の表面形状を短時間かつ低コストで検査することができる。
また、被検査物表面で反射した光を、被検査物表面における被検査範囲より大なる面積を有するスクリーンに投影するようにしてもよい。この方法によれば、点光源から拡散光を出射して被検査物表面に照射し、被検査物表面での反射光がその後拡散して被検査範囲より大なる面積となっても、スクリーン上に投影することが可能となる。
また、基板上に膜材料を塗布して塗布膜を形成してから塗布膜を焼成するまでの間に、点光源から発せられた光を塗布膜表面に照射し塗布膜表面で反射した光をスクリーンに投影して塗布膜表面を観察するようにしてもよい。この方法によれば、塗布膜からの乱反射光が少ない状態で塗布膜表面の反射画像をスクリーン上に投影できるので、高いコントラストの観察画像を得ることができる。
また、塗布膜として塗布された膜材料中の溶剤を乾燥させる乾燥工程を有する塗布膜製造工程における表面検査方法において、基板上に膜材料を塗布して塗布膜を形成してから乾燥工程に入るまでの間に、点光源から発せられた光を塗布膜表面に照射し塗布膜表面で反射した光をスクリーンに投影して塗布膜表面を観察するようにしてもよい。この方法によれば、塗布膜からの乱反射光がさらに少ない状態で塗布膜表面の反射画像をスクリーン上に投影できるので、さらに高いコントラストの観察画像を得ることができる。
本発明によれば、高価なレンズを用いて平行光を生成する必要がなく、大画面のフラットディスプレイパネルのような大面積基板の塗布膜等の被検査物の表面形状を、短時間でかつ低コストに検査することができる表面検査装置および表面検査方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態による表面検査装置および表面検査方法について、フラットディスプレイパネルであるプラズマディスプレイパネルの塗布膜表面を被検査物として検査する場合について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、プラズマディスプレイパネル10の構造を示す斜視図である。第1の基板であるガラス製の前面板20上には、ストライプ状の走査電極22とストライプ状の維持電極23とで対をなす表示電極が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層24が形成され、その誘電体層24上に保護層25が形成されている。
第2の基板である背面板30上には、走査電極22および維持電極23と立体交差するように、誘電体層33で覆われた複数のストライプ状のデータ電極32が形成されている。誘電体層33上にはデータ電極32と平行に複数の隔壁34が配置され、この隔壁34間の誘電体層33上に蛍光体層35が設けられている。また、データ電極32は隣り合う隔壁34の間の位置に配置されている。
これら前面板20と背面板30とは、走査電極22および維持電極23とデータ電極32とが直交するように、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着している。そして放電空間には、例えばネオン(Ne)とキセノン(Xe)の混合ガスが放電ガスとして封入されている。放電空間は、隔壁34によって複数の区画に仕切られており、各区画には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が順次配置されている。そして、走査電極22および維持電極23とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成され、各色に発光する蛍光体層35が形成された隣接する3つの放電セルにより1つの画素が構成される。この画素を構成する放電セルが形成された領域が画像表示領域となり、画像表示領域の周囲は、ガラスフリットが形成された領域等のように画像表示が行われない非表示領域となる。ここに示した誘電体層24、33、保護層25等は、基板に塗布材料を塗布した後これを乾燥、焼成して形成した塗布膜である。これら塗布膜は、表面の平坦性、局所的な凹凸のないこと、膜厚が均一であること等が要求される。本発明の表面検査装置および表面検査方法は、これら塗布膜を検査するのに用いられる。
図2は、基板100上に形成された塗布膜11を本発明の実施の形態1における表面検査装置によって検査するときの概略を示す図である。
本発明の実施の形態1における表面検査装置は、点光源12と、点光源12から発せられた出射光13の光路上に設けられたハーフミラー14と、ハーフミラー14の後方に配置され、ハーフミラー14により折り曲げられて塗布膜11に照射され塗布膜11表面で反射するとともにハーフミラー14により点光源12とは別の光路に導かれた反射光15を投影するための、塗布膜11よりも広い面積を有するスクリーン16と、反射光15によってスクリーン16に投影された塗布膜11の表面状態を表す画像を観察するためのCCDカメラ19とを有する。
点光源12は、図示していないが、ピンホール板にハロゲンランプを照射する構成となっている。この場合はピンホールの位置が点光源の位置となる。点光源12から発せられた出射光13は、その光路上に設けられたハーフミラー14により折り曲げられ、塗布膜11に照射される。塗布膜11の表面によって反射された反射光15はハーフミラー14を通過しハーフミラー14の後方に配置されたスクリーン16に投影される。スクリーン16に投影された塗布膜11表面による反射光15は塗布膜11の表面状態を表す画像となってスクリーン16上に表示され、その画像は観察手段であるCCDカメラ19によって撮影される。なお、反射光15は進行方向に従って広がるので、スクリーン16は被検査物である塗布膜11よりも広い面積にして設けてある。このように、本発明の実施の形態1では、スクリーン16を塗布膜11の面積より広く設けることで反射光15を収束させるための収束レンズを不要としている。
ここで、塗布膜11に凹部11aがある場合、点光源12から発せられた光束17は、凹部11aにより収束光18aとなり、凹凸のない平面な塗布膜11表面によって反射された反射光よりも高い光束密度を持った反射光としてスクリーン16に投影される。
図3は、本発明の実施の形態1における表面検査装置において図2に示した塗布膜11の反射画像をCCDカメラ19で撮影した画像を模式的に表した図である。
上述したように、凹部11aの位置では反射光15が収束して収束光18aとなり、他の凹凸のない平面から反射された反射光と比較して光束密度が高く明るくなるので、スクリーン16には図3に示すような画像が投影される。すなわち図3において、破線16aで囲まれた領域では周囲の領域に比べて明るくかつ領域の中心へ行くほど明るくなる画像が得られる。
図4は、基板100上に形成された塗布膜11を本発明の実施の形態1における表面検査装置によって検査するときの概略の他の一例を示す図である。なお、図4は、表面検査装置自体の構成および動作原理は図2と同様であり、塗布膜11の表面状態が異なるだけであるので、図2と同じ構成部については同じ符号を用い説明を省略する。
ここで、塗布膜11に凸部11bがある場合、点光源12から発せられた光束17は、凸部11bにより、凹部11aによる収束光18aとは逆の、拡散光18bとなり、凹凸のない平面な塗布膜11表面によって反射されたものよりも低い光束密度を持った反射光としてスクリーン16に投影される。
図5は、本発明の実施の形態1における表面検査装置において図4に示した塗布膜11の反射画像をCCDカメラ19で撮影した画像を模式的に表した図である。
上述したように、凸部11bの位置では反射光15が拡散して拡散光18bとなり、他の凹凸のない平面から反射された反射光と比較して光束密度が低く暗くなるので、スクリーン16には図5に示すような画像が投影される。すなわち図5において、破線16bで囲まれた領域では周囲の領域に比べて暗くかつ領域の中心へ行くほど暗くなる画像が得られる。
こうして、本発明の実施の形態1の表面検査装置においては、スクリーン16に投影された塗布膜11の表面状態を示す画像を、CCDカメラ19によって撮影し、得られる画像の明暗状況を解析することによって塗布膜11の表面形状を検査でき、特に検査の難しい局所的な表面の凹凸形状を検査することができる。
なお、スクリーン16を目視で観察する構成としてもよいが、CCDカメラ19を用い、基板100に塗布膜11を形成する前の、基板100表面からの反射光をCCDカメラ19で撮像した画像と、基板100に塗布膜11を形成した後の、塗布膜11からの反射光をCCDカメラ19で撮像した画像との変化分を測定することで、塗布膜の平坦性や厚さムラ等の表面形状をより正確に自動的に検査することができる。
ここで、本発明との比較例として、従来例を図6に示す。図6は、半導体ウェファ等の検査に用いられる従来の表面検査装置の概略を示す図である。図6に示すように、点光源12から発せられた光は、その光路上に設けられたハーフミラー14により折り曲げられ、平行光生成用のレンズ90によって平行光123に変換され、塗布膜11に照射される。塗布膜11からの反射光124は再びレンズ90によって集光され、ハーフミラー14を直進して結像レンズ125によって観察手段であるCCDカメラ126に結像される。そして、塗布膜11に凹部11aがある場合には平行光123は凹部11aで反射されて収束光124aになり、塗布膜11に凸部11bがある場合には平行光123は凸部11bで反射されて拡散光124bとなる。このような反射光124、収束光124a、拡散光124bをCCDカメラ126で撮像し光束分布密度を解析することで塗布膜11の表面を検査する。
半導体ウェファのような精密に凹凸を検出する必要のある検査には、高い平行度の平行光が必要とされるため、通常、平行光生成用のレンズ90には高精度に研磨した球面レンズが使用されている。この平行光生成用のレンズ90を、検査範囲全面をカバーできる大きさにするためには大口径のレンズが必要になる。しかしながら、この高精度研磨した大口径球面レンズを作成するのは非常に難しく設備コストが高くなる原因となっており、現在は300mmφサイズの検査用装置しか実用化されていない。
これに対して、大型フラットディスプレイパネル用基板の塗布膜検査では半導体ウェファのような微細な凹凸を検出する必要はなく、おおよそ10mmφ以上の凹凸を検出することができれば実用上問題のないレベルとして量産化における検査工程に用いることができる。本発明者らは、実験により、このような検査においては半導体ウェファの検査に求められるような高い精度の平行光は必ずしも必要ではなく、指向性の高い光束であればたとえ平行光でなくとも被検査物の表面の凹凸による光束の乱れを検出することが可能であることを見い出した。さらに、表面検査装置の光源として、点光源、蛍光灯のような線光源、ELやLED等を敷き詰めた面光源の3種類の光源をそれぞれ用いた場合の比較では、線光源、面光源では光の分散が大きく、反射光の凹凸による光束密度の変化が表れにくいため、点光源が最適であることも見い出した。すなわち、大型フラットディスプレイパネル用基板に形成された塗布膜等の表面検査においては、点光源12から発せられる指向性の高い光束であれば、たとえ平行光でなくとも、実用上何ら問題なく使用することができる。
次に、本発明の実施の形態1における表面検査装置を用いて大型フラットディスプレイパネル用基板に形成された塗布膜を検査するときの検査タクトについて説明する。図7は、被検査物表面の検査状況を従来技術による表面検査装置と本発明の実施の形態1による表面検査装置とで比較して示した図である。図7(a)は、従来技術による表面検査装置を用いての被検査物表面の検査の状況を示した図であり、図7(b)は、本発明の実施の形態1における表面検査装置を用いての被検査物表面の検査の状況を示した図である。
図7(a)に示すように、従来技術による表面検査装置における1回の検査可能エリア80が300mmφであったとすると、検査エリア81は200mm×200mm程度となるので、1m×1mの基板100に形成された塗布膜を検査する場合、塗布膜表面を25の検査エリアに分割して検査する必要がある。一方、図7(b)に示すように、本発明の実施の形態1における表面検査装置では、検査可能エリア82を広げて検査エリア83を基板100に形成された塗布膜と同じ面積にすることができるので、検査の工程を1回で済ませられ、従来技術による表面検査装置を用いた場合の25分の1の検査エリア数で検査を行うことができる。このように、本発明の実施の形態1における表面検査装置を用いた検査では、従来技術と比較して、検査時間を大幅に短縮することが可能となる。
すなわち、本発明の実施の形態1における表面検査装置は、点光源12から発せられる指向性の高い光を、被検査物である塗布膜11の表面に照射するようにハーフミラー14を設け、ハーフミラー14の後方に配置され塗布膜11より広い面積を有するスクリーン16に塗布膜11表面からの反射光15を投影する構成とすることで、実現が難しく高価な大口径の平行光生成用のレンズを用いることなく、大型フラットディスプレイパネル用基板に形成された塗布膜等の大面積の被検査物の表面形状を、十分な精度でしかも一度の工程で検査することができるので、検査時間を大幅に短縮することが可能となるとともに、検査装置の設備価格を低く抑えることが可能となる。
なお、表面粗さの粗い塗布膜11の表面に出射光13を照射した場合、その表面粗さによって乱反射光成分が多く発生するため、塗布膜11の表面の情報を有する正反射光成分は少なくなる。図8は、基板100上に形成された表面粗さの粗い塗布膜11を本発明の実施の形態1における表面検査装置によって検査するときの概略の他の一例を示す図である。なお、図8は、表面検査装置自体の構成および動作原理は図2と同じであり、塗布膜11の表面状態が異なるだけであるので、図2と同じ構成部については同じ符号を用い説明を省略する。
図8に示すように、基板100上に形成された表面粗さの粗い塗布膜11に点光源12から発せられた出射光13が照射されると、その表面粗さによって乱反射光成分130が多く発生する。一方、塗布膜11の表面の情報を有し正反射する反射光15はその分弱くなってしまう。同様に、凹部11aで正反射する収束光18aも弱くなる。このように、乱反射光成分130が主体となってしまうと、スクリーン16に投影される塗布膜11の表面状態を表す画像は十分なコントラストの得られない薄い濃淡の画像となってしまい、塗布膜11表面の正確な検査を行うことが難しくなる。
したがって、本発明の表面検査装置および表面検査方法は、塗布形成した膜表面の反射光全量に対する正反射光の割合が高く維持されている状態の間に検査するのが望ましい。基板100上に塗布膜11を塗布した直後では正反射の割合が高く維持されているが、塗布膜11を乾燥することにより正反射の割合が下がる。また、その後の工程で塗布膜11を焼成することにより正反射の割合はさらに低下してしまう。したがって、反射光15を観察して表面粗さを検査する工程は、塗布膜11を基板100に塗布して形成した後、塗布膜11を焼成する前までに行うことが望ましい。さらに、製造工程中に塗布膜11の膜材料中の溶剤を乾燥させる乾燥工程を有する場合には、基板上に膜材料を塗布して塗布膜を形成してから乾燥工程に入るまでの間、すなわち塗布膜11が乾燥するまでの間に表面粗さを検査する工程を行うことが最も望ましい。
なお、ハーフミラー14は、点光源12から発せられた出射光13を折り曲げ、塗布膜11全面に照射できる程度の大きさであれば、本発明の目的を達することは可能である。しかし、スクリーン16に投影される反射光15が、ハーフミラー14を通る領域と通らない領域とに分かれると、それらの領域の境界がスクリーン16に影として投影される恐れがある。そういった問題を低減するためには、全ての反射光15がハーフミラー14を通過してスクリーン16に投影されるようにハーフミラー14の大きさを設定しておくことが望ましい。
また、本発明の実施の形態1では、被検査物の表面全てを一度に検査する構成を説明したが、何らその構成に限定するものではなく、例えば、表面検査装置の設置場所に制限がある等の理由でスクリーン16やハーフミラー14等の大きさが制限され、被検査物の表面を二度あるいはそれ以上に分けて検査する場合であっても、従来技術と比較して、十分な効果を得ることができる。
なお、本発明の実施の形態1では、フラットディスプレイパネルの基板に形成された塗布膜の表面を検査する例を示したが、本発明の表面検査装置および表面検査方法は、これらの例に限らず種々の大面積の被検査物の表面形状の検査に適用できる。
本発明に係る表面検査装置および表面検査方法は、フラットディスプレイパネルの基板に形成された塗布膜等、大面積の被検査物表面形状の局所的な凹凸異常を短時間でかつ低コストに検査することができるので、表面検査装置および表面検査方法として有用である。
プラズマディスプレイパネルの構造を示す斜視図 基板上に形成された塗布膜を本発明の実施の形態1における表面検査装置によって検査するときの概略を示す図 同表面検査装置において図2に示した塗布膜の反射画像をCCDカメラで撮影した画像を模式的に表した図 基板上に形成された塗布膜を同表面検査装置によって検査するときの概略の他の一例を示す図 同表面検査装置において図4に示した塗布膜の反射画像をCCDカメラで撮影した画像を模式的に表した図 半導体ウェファ等の検査に用いられる従来の表面検査装置の概略を示す図 被検査物表面の検査状況を従来技術による表面検査装置と本発明の実施の形態1による表面検査装置とで比較して示した図 基板上に形成された表面粗さの粗い塗布膜を本発明の実施の形態1における表面検査装置によって検査するときの概略の他の一例を示す図
符号の説明
10 プラズマディスプレイパネル
11 塗布膜
11a 凹部
11b 凸部
12 点光源
13 出射光
14 ハーフミラー
15,124 反射光
16 スクリーン
17 光束
18a,124a 収束光
18b,124b 拡散光
19,126 CCDカメラ
20 (ガラス製の)前面板
22 走査電極
23 維持電極
24,33 誘電体層
25 保護層
30 背面板
32 データ電極
34 隔壁
35 蛍光体層
80,82 検査可能エリア
81,83 検査エリア
90 (平行光生成用の)レンズ
100 基板
123 平行光
125 結像レンズ
130 乱反射光成分

Claims (7)

  1. 点光源と、
    前記点光源から発せられた光の光路上に設けられ、前記光をその光路を変えて被検査物表面に照射するように設けられたハーフミラーと、
    前記被検査物表面に照射され、前記被検査物表面で反射した後前記ハーフミラーを通過した前記光を投影するために前記ハーフミラーの後方に設けられたスクリーンと
    を備えた表面検査装置。
  2. 前記スクリーンは、前記被検査物表面における被検査範囲より大なる面積を有することを特徴とする請求項1記載の表面検査装置。
  3. 前記被検査物表面で反射し前記スクリーンに投影された前記光によりなる画像を観察するための観察手段をさらに備えた請求項2記載の表面検査装置。
  4. 点光源から発せられた光を、ハーフミラーを経由して被検査物表面に照射し、前記被検査物表面において反射した後前記ハーフミラーを通過した前記光を前記ハーフミラー後方に設けられたスクリーンに投影して前記被検査物表面を観察することを特徴とする表面検査方法。
  5. 前記被検査物表面で反射した前記光を、前記被検査物表面における被検査範囲より大なる面積を有する前記スクリーンに投影することを特徴とする請求項4記載の表面検査方法。
  6. 基板上に膜材料を塗布して塗布膜を形成してから前記塗布膜を焼成するまでの間に、前記点光源から発せられた前記光を前記塗布膜表面に照射し前記塗布膜表面で反射した前記光を前記スクリーンに投影して前記塗布膜表面を観察することを特徴とする請求項5記載の表面検査方法。
  7. 塗布膜として塗布された膜材料中の溶剤を乾燥させる乾燥工程を有する塗布膜製造工程における表面検査方法において、基板上に膜材料を塗布して前記塗布膜を形成してから前記乾燥工程に入るまでの間に、前記点光源から発せられた前記光を前記塗布膜表面に照射し前記塗布膜表面で反射した前記光を前記スクリーンに投影して前記塗布膜表面を観察することを特徴とする請求項5記載の表面検査方法。
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