JP4747921B2 - Pdp用基板の欠陥検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、PDP(プラズマディスプレイパネル)を製造するときのPDP用基板の欠陥検査方法に関する。
一般的なPDPは、蛍光体層を形成した微小な放電セルを縦、横マトリクス状に配置し、各放電セルの放電を制御することにより画像を表示するデバイスである。PDPは、ガラス基板からなる前面基板と背面基板とをシーリング材で接合して構成されており、前面基板と背面基板との間に形成された放電空間には、キセノン(Xe)、ネオン(Ne)、ヘリウム(He)等からなる放電ガスが常圧よりも低い圧力で封入されている。
前面基板上には透明電極が形成され、この透明電極を通して蛍光体層の発光を観察する。透明電極は高抵抗であるが部分的に金属配線(バス電極)を透明電極上に形成し、高い放電電流が流れることを可能にしている。透明電極およびバス電極を覆うように、厚さ数10μmの透明低融点ガラスからなる誘電体層が形成され、さらにその誘電体層上には、耐スパッタリング性能を高めるとともに、放電特性を改善するために厚さ1μm程度の酸化マグネシウム(MgO)などの薄膜が保護層として形成されている。背面基板上には、個々の放電セルを分離するために高さ100μm程度の隔壁が形成され、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)に発光する蛍光体層が放電セル内に塗布形成されている。蛍光体層の下には厚さ10μm程度の誘電体層が形成され、さらにその下層には透明電極およびバス電極と直交する方向にアドレス電極が形成されている。
ところで、誘電体層の形成工程において、異物付着、誘電体層の一部欠落、誘電体層の内部に気泡が残留した欠陥が生じることがある。ここで、異物付着は洗浄により、誘電体層の一部欠落はリペア処理により修正することが可能であるが、誘電体層の内部に存在する気泡により誘電体層の表面に突起が形成された場合、それを修正することは容易ではない。誘電体層中に存在する気泡の発生原因としては、印刷時あるいは塗布時に巻き込んで残留した気泡、誘電体ガラスペーストに予め巻き込まれ焼成時に発生した気泡、電極あるいはブラックストライプからの脱ガス等が考えられる。
前面基板上に形成された誘電体層の表面に所定の大きさ(高さ、および径)以上の突起が存在すると、背面基板と貼り合わせた時に、隔壁を破損させる、あるいは突起のために正常な放電ができなくなるなどの現象を誘発することがあり、このような現象を誘発するような突起は欠陥である。そのため、誘電体層を形成した後、突起の形状(高さ、および径)を高精度に測定、検査し、その突起が欠陥であるか否かの判定を行うことが非常に重要である。
特許文献1には、偏光特性を持つレーザー光を検査対象の基板に向けて照射し、受光素子を用いて基板からの反射光を受光することで突起欠陥の有無を検出し、同じ基板からの反射光を別に受光して画像処理を行うことで、突起欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって突起欠陥の高さを計測することが開示されている。
特開2004−219119号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている欠陥検査方法は、突起にレーザー光を照射し、後方への散乱光を受光素子により検出する方式であり、照射光の入射角度の調整が検出能力を決定する最大の要因の一つである。これは様々な仰角を持つ突起に対して、同じ基準で測定することが困難であることを示している。よって、同一基板上に存在する様々な仰角を持つ突起に対して正確な形状測定をすることは容易ではない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、PDPを製造する際に、基板上の突起の検出を高精度に行うことができる欠陥検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基板を載せるステージと、そのステージの上面に対して平行にレーザー光を照射するレーザー照射装置および前記レーザー光を受光する受光装置を有する検出装置とを備えた欠陥検査装置を用い、基板上に誘電体層が形成されてなるPDP用基板を前記ステージ上に載せて、前記レーザー照射装置からレーザー光を照射しながら、前記PDP用基板が前記レーザー照射装置と前記受光装置との間を通過するように、少なくとも前記PDP用基板または前記検出装置を移動させて前記レーザー光を前記受光装置で受光し、その受光による信号レベルの変化から突起の大きさを求めるステップ1と、前記PDP用基板に対して前記レーザー光の方向が前記ステップ1と異なる状態で、前記レーザー照射装置からレーザー光を照射しながら、前記PDP用基板が前記レーザー照射装置と前記受光装置との間を通過するように、少なくとも前記PDP用基板または前記検出装置を移動させて前記レーザー光を前記受光装置で受光し、その受光による信号レベルの変化から突起の大きさを求めるステップ2と、前記ステップ1および前記ステップ2で得られたデータから前記突起の位置を求め、その位置および前記突起の大きさを用いて良否判定を行うステップとを有することを特徴とするPDP用基板の欠陥検査方法である。
本発明によれば、レーザー光の遮光の程度で基板上の突起形状を高精度に測定できるため、突起が欠陥であるか否かの合否判定を容易に行うことが可能になる。
(実施の形態1)
以下、本発明のPDP用基板の検査方法について、図面を参照しながら説明する。まず初めに、PDPの構造について図1を用いて説明する。図1(a)はPDPの断面図であり、この断面に直交する面で切った断面図を同図(b)に示している。
図1に示すように、ガラス基板からなる背面基板1上にはストライプ状のアドレス電極2が形成され、それを覆うように誘電体層3が形成されている。誘電体層3上には、隣り合うアドレス電極2の中間に位置するようにストライプ状の隔壁4が形成され、隣り合う隔壁4の間には、赤色、緑色または青色に発光する蛍光体層5が形成されている。隔壁4の形状としては格子状でもよい。またガラス基板からなる前面基板6上には、アドレス電極2と直交するように透明電極7とバス電極8からなる表示電極11が設けられ、表示電極11を覆うように誘電体層9が形成されている。さらに、誘電体層9上にマグネシウム(Mg)を主成分とする酸化膜よりなる保護層10が形成されている。PDPは、このような背面基板1と前面基板6とを対向配置させて周囲を封着し、基板間に形成される放電空間にネオン(Ne)、キセノン(Xe)などの希ガスを封入した構造になっている。
表示を行う最小単位である放電セル12は、2本の表示電極11と1本のアドレス電極2との立体交差部に形成される。この放電セル12内の2本の表示電極11間に交流電圧を印加し、放電によって生じる真空紫外線により、蛍光体層5の蛍光体を励起発光させて前面基板6を透過する光でカラー画像表示を行うものである。
続いて、PDPの製造方法について説明する。始めに、表示電極11やアドレス電極2などの電極を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、メッキ法、スクリーン印刷法、コーティング法、フィルムラミネート法などによってガラス基板上に電極材料の膜を形成し、これをフォトリソグラフィー法によってパターニングする方法と、スクリーン印刷あるいはオフセット印刷によりパターンニングする方法とがある。
次に、誘電体層3、9を形成する方法として、スクリーン印刷法、ロールコーティング法、ダイコーティング法、フィルムラミネート法などが用いられる。また、隔壁4を形成する方法としては、コーティング法やスクリーン印刷法などにより、基板上に隔壁4用の材料で隔壁材料膜を形成し、フォトリソグラフィー法を用いて隔壁材料膜のサンドブラストに耐性があるパターンをフォトレジスト膜で形成した後に、フォトレジスト膜をマスクとして隔壁材料膜の不要部分を削り取り、隔壁4の部分のみを残すサンドブラスト法がある。隔壁4を形成する他の方法として、ガラス基板上に隔壁4用の材料の感光性ペーストをコーティング法により成膜後、フォトリソグラフィー法により直接隔壁4をパターニング形成する方法、隔壁パターンをマスク化したスクリーンを用い、隔壁4用の材料のペーストまたはインクで印刷を複数回繰り返し、乾燥させて隔壁4を形成するスクリーン印刷法などがある。また、蛍光体層5を形成する方法としては、ディスペンサーによる塗布法や、スクリーン印刷法により隔壁4の間に各色の蛍光体ペーストを選択的に充填する方法などがあり、通常、蛍光体ペースト塗布後に乾燥工程、焼成工程を経て蛍光体層5が形成される。
誘電体層9上に保護層10を形成する方法としては、スクリーン印刷法、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、有機金属原料を用いた熱CVD法(化学的気相成長法)などがある。現在では、Mgを主成分とする金属酸化物ペレットからなる蒸着源に、電子銃を用いて発生させた大電流の電子ビームを照射して蒸着源を加熱蒸発させ、酸素雰囲気中でMgを主成分とする金属酸化物であるMgO薄膜を形成させる電子ビーム蒸着法が最も広く用いられている。
ここで、特に前面基板6上に形成された誘電体層9の表面に突起が存在し、その突起が所定の大きさ(高さ、および径)以上の場合、正常な放電ができなくなるなど所望の表示品質が得られず、その突起は欠陥となる。このため、前面基板6上に誘電体層9を形成した後、誘電体層9の表面に欠陥となり得る突起が存在するか否か、検査する必要がある。このような検査を行うためのPDP用基板の欠陥検査方法について、図2〜図4を参照しながら説明する。
図2に示すように、本実施の形態における欠陥検査方法を実現するための欠陥検査装置21は、以下の構成を有している。すなわち、検査対象の基板20を載せるためのステージ22と、レーザー光を照射するレーザー照射装置23と、レーザー照射装置23と対向して配置された受光装置24と、受光装置24で検出した信号を演算処理する演算処理装置25とを備えている。レーザー照射装置23と受光装置24とは、ステージ22上に載せられた検査対象の基板20を挟むように対向して配置されており、ステージ22の上面(基板20を載せている面)と平行方向(すなわち、水平方向)および垂直方向に数値制御で移動可能な駆動装置(図示せず)上に設置されている。レーザー照射装置23は、ステージ22の上面に対して平行にレーザー光を照射するように構成されている。ここで、直交座標系を定義し、レーザー光に平行にx軸を設定し、x軸と直角な水平面内の軸をy軸とし、垂直方向の軸をz軸とする。
ステージ22は、基板20を所定の位置に真空吸着して固定するための位置決め手段および真空吸着装置(図示せず)を備えており、基板20を所定の位置に水平な状態で固定することができる。レーザー照射装置23としては例えば、口径20μmΦ、波長670nmのレーザー光を照射する半導体レーザーを用いることができる。受光装置24としては例えば、レーザー照射装置23からのレーザー光を受光し、光電効果により入射光強度を電流値として出力する口径100μmΦの光電子増倍管を用いることができる。演算処理装置25としては例えば、32ビット、3GHz動作のCPU、一時的なデータ記憶装置としての512メガバイトのDRAMおよび保存装置としての80Gバイトのハードディスクを備えたパーソナルコンピュータを用いることができる。
図3は、本実施の形態における欠陥検査方法を説明するための図であり、図3(a)は基板表面にレーザー光を水平に走査している状態を示す図であり、図3(b)はレーザー光を走査したとき受光装置24によって検出された信号を示している。また、図3(a)には前述の直交座標系の軸を示している。
図3(a)に示すように、検査対象の基板20の基準表面(基板20の表面のうち突起が無い平坦な部分)から一定の距離を保ちながら、レーザー照射装置23からx軸(図2参照)に平行にレーザー光を照射し、y軸に平行にレーザー照射装置23および受光装置24を同期して移動させる。これにより、基板表面に沿ってレーザー光が走査される。
このとき、図3(b)に示すように、検査対象の基板20上に突起がある部分では受光装置24からの出力信号の信号レベルが低下する。これは、基板20の基準表面から一定の距離を保ちながら、基板20の基準表面と平行にレーザー光を照射しているために、基板20の表面にレーザー光の位置よりも高い突起が存在した場合、その突起部分で遮られたレーザー光の光束は受光装置24に到達しないため、受光装置24からの出力信号の信号レベルが小さくなるためである。
一方、突起が無い部分においては照射されたレーザー光の光束が全て受光装置24に到達するため、そのときの受光装置24からの出力信号の信号レベルは、突起が存在する部分をレーザー光が走査した場合の出力信号の信号レベルよりも大きく、一定の信号レベルが得られる。また、突起の径が異なると、レーザー光が受光装置24に到達しない状態の持続時間が変化する。すなわち、突起の径が大きくなれば受光装置24から出力される信号レベルが低い状態が長くなり、突起の径が小さくなれば反対に短くなる。
また、突起の被レーザー照射面の径および高さが大きいほど受光装置24に到達する光束は少なくなる。このようにして検出した受光装置24からの信号の時間変化から突起の形状を推定することができる。このように、レーザー照射装置23と受光装置24は突起を検出するための検出装置を構成する。
以上で説明した方法を用いて欠陥検査を行ったときの一例について、以下に説明する。検査対象は、前面基板6上に形成した誘電体層9の表面であり、前面基板6上に、透明電極7およびバス電極8を覆うように所定の材料を塗布・焼成して誘電体層9を形成したものを検査対象の基板(PDP用基板)20とする。ここで、前面基板6の大きさを、長辺950mm、短辺480mm(対角42インチ)とし、誘電体層9の厚みを50μmとし、基板20の厚み、すなわち前面基板6の厚みと誘電体層9の厚みの合計を3mmとした。
欠陥検査装置21においては、半導体レーザーからなるレーザー照射装置23をステージ22の端部に設置し、光電子増倍管からなる受光装置24を、レーザー照射装置23と対向するようにステージ22の端部に設置している。レーザー照射装置23から照射されたレーザー光は受光装置24で受光されるとともに、受光装置24の受光面の中心とレーザー光の中心とが一致するように予め調整しておく。また、レーザー照射装置23から照射されるレーザー光の下端の位置が、基板20の基準表面から所定の距離(例えば10μm)だけ上方の位置となるようにしておく。
このように構成された欠陥検査装置21のステージ22上に、誘電体層9が上になるように前述の基板20を載せて位置合わせを行い、真空吸着して基板20を固定した。ここで、基板20の長辺がy軸に平行になるように配置した。
次に1回目のレーザー走査を行った。すなわち、レーザー照射装置23からレーザー光を照射した状態で、レーザー照射装置23および受光装置24を基板20の長辺に平行に0.1m/秒の速度で移動させ、約10秒でレーザー照射装置23および受光装置24の移動が終了した(走査1)。ここで、レーザー照射装置23から照射されるレーザー光の下端の位置が、基板20の基準表面から10μmだけ上方の位置となるようにした。
次に、レーザー光の下端の位置が、基板20の基準表面から20μmの距離だけ上方の位置となるように、レーザー照射装置23を移動させ、対向配置した受光装置24も受光面の中心とレーザー光の中心が一致する位置に移動させた。
続いて2回目のレーザー走査を行った。すなわち、レーザー照射装置23からレーザー光を照射した状態で、レーザー照射装置23および受光装置24を前面基板6の長辺に平行に0.1m/秒の速度で移動させ、約10秒でレーザー照射装置23および受光装置24の移動が終了した(走査2)。
走査1のステップによって得られた、受光装置24からの出力信号の時間変化を図4(a)に示しており、走査2のステップによって得られた、受光装置24からの出力信号の時間変化を図4(b)に示している。図4(a)に示すように、走査1のステップにおいて1msの間にわたって信号レベルの低下があった箇所、図4(b)に示すように、走査2のステップにおいて500nsの間にわたって信号レベルの低下があった箇所(図4(a)、(b)においてD1と図示)では、高さが20μm以上の突起が存在し、その突起の下部における径が約100μmであると判断される。また、図4(a)に示すように、走査1のステップにおいてのみ500nsの間にわたって信号レベルの低下があった箇所(図4(a)においてD2と図示)では、高さが10μm以上、20μm以下の突起が存在し、その突起の下部における径が約50μmであると判断される。また、走査1のステップにおいて、信号レベルの低下が無かった領域では、高さ10μm以上の突起が存在しないものと判断される。
上記の走査1および走査2のステップを行うことにより、誘電体層9の表面における突起の有無を確認でき、突起が存在する場合にはその突起の大きさ(高さと径)を検出することができる。そして、検出された突起が欠陥となり得る大きさであるか否かを判定基準(予め決められた突起の大きさ)に基づいて良否判定するステップを行うことで、誘電体層9の表面の欠陥検査が行われる。
ここで、走査1および走査2のステップでは、レーザー光の下端の位置を、基板20の基準表面からの距離が10μm以上となるようにしており、10μm以下の高さの突起が存在しても検出されない。このように設定しているのは、突起の高さが10μm以下の場合には、その突起が欠陥にならない大きさであるため、そのような突起を検出する必要が無いことに基づいている。このように、レーザー光の下端の位置は、検出したい突起の高さの最小値に応じて設定すればよい。
図4に示す結果を用いれば、x方向(基板20の短辺に平行な方向)のどの位置に突起が存在しているかを知ることができるが、y方向(基板20の長辺に平行な方向)の位置についてはわからない。もしも、検出されたすべての突起が判定基準より小さい大きさのものであれば基板20は良品である。しかし、この判定基準が、「隔壁4と接触する位置に形成された突起が欠陥になるときの最小の大きさ」であれば、この判定基準を超える大きさの突起であっても、その突起の位置が隔壁4と接触しない位置(例えば放電セルの中央部)に存在すれば、その突起が欠陥にならない場合もある。そこで、上記の検査において判定基準を超える突起が検出されれば、その突起のy方向の位置を検出して突起の平面上の位置を特定し、その突起が欠陥になるか否かを判定する。
突起のy方向の位置を検出するには、欠陥検査装置21のステージ22上に、基板20の長辺がx軸に平行になるように基板20を固定し、上記と同様のレーザー走査を行うステップを実施する。すなわち、基板20に対してレーザー光の照射方向が前述のステップと異なる状態で、レーザー照射装置23からレーザー光を照射し、レーザー走査を行うステップを実施する。そして、得られた突起の位置(x方向およびy方向の位置)と大きさを判定基準と比較し、その突起が欠陥になるか否か良否判定するステップを行う。
以上説明したように、本実施の形態による欠陥検査方法によれば、検査対象の基板20の基準表面と平行に、基板20の基準表面からの距離を変えて複数回照射したレーザー光を受光装置24で検出し、その検出したレーザー光強度から遮光レベルを計算することにより、基板20上の突起の大きさを高精度に測定できる。また、基板20の大きさにもよるが1回のレーザー光の走査には10秒程度でよく、レーザー光の走査回数も数回でよいので、欠陥検査を高速に行うことができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における欠陥検査方法について、図5〜図7を参照しながら説明する。図5は、実施の形態2における欠陥検査方法を実現するための欠陥検査装置26であり、図2に示したものと同じ構成要素については同じ符号を付している。
図5に示すように、欠陥検査装置26は、検査対象の基板20を載せるためのステージ22と、レーザー光を照射するレーザー照射装置27と、レーザー照射装置27と対向して配置された受光装置28と、受光装置28で検出した信号を演算処理する演算処理装置25とを備えている。レーザー照射装置27と受光装置28は、ステージ22上に載せられた検査対象の基板20を挟むように対向して配置されており、ステージ22の上面と平行方向(すなわち、水平方向)および垂直方向に数値制御で移動可能な駆動装置(図示せず)上に設置されている。レーザー照射装置27は、ステージ22の上面に対して平行にレーザー光を照射するように構成されている。ここで、直交座標系を定義し、レーザー光に平行にx軸を設定し、x軸と直角な水平面内の軸をy軸とし、垂直方向の軸をz軸とする。
レーザー照射装置27としては例えば、口径20μmΦ、波長670nmのレーザー光を照射する3個の半導体レーザー29a、29b、29cを並べて構成したものを用いることができる。受光装置28としては例えば、レーザー照射装置27からのレーザー光を検出し、光電効果により入射光強度を電流値として出力する口径30μmΦの3個の光電子増倍管30a、30b、30cを並べて構成したものを用いることができる。光電子増倍管30aは半導体レーザー29aのレーザー光を検出し、光電子増倍管30bは半導体レーザー29bのレーザー光を検出し、光電子増倍管30cは半導体レーザー29cのレーザー光を検出する。レーザー照射装置27として使用する半導体レーザーの個数は3個に限らず、検出に際して必要な分解能に応じて適当な個数を選択すればよい。
レーザー照射装置27から照射されたレーザー光の一例の断面図を図6に示しており、3個の半導体レーザー29a、29b、29cからそれぞれ照射されたレーザー光を符号31a、31b、31cで表している。レーザー光31a、31b、31cの下端と、基板20の基準表面との距離が、それぞれ10μm、20μm、30μmとなるように半導体レーザー29a、29b、29cが配置されている。また、それぞれのレーザー光31a、31b、31cが干渉しないように、レーザー光31aの中心とレーザー光31bの中心との水平方向の距離を50μmとし、レーザー光31bの中心とレーザー光31cの中心との水平方向の距離を50μmとしている。ここで、基板20の基準表面に最も近いレーザー光であるレーザー光31aの下端の位置は、検出したい突起の高さの最小値に応じて設定すればよい。
以上で説明した欠陥検査装置26を用いて欠陥検査を行ったときの一例について、以下に説明する。検査対象は、前面基板6上に形成した誘電体層9の表面であり、前面基板6上に、透明電極7およびバス電極8を覆うように所定の材料を塗布・焼成して誘電体層9を形成したものを検査対象の基板20とする。ここで、前面基板6の大きさを、長辺950mm、短辺480mm(対角42インチ)とし、誘電体層9の厚みを50μmとし、基板20の厚み、すなわち前面基板6の厚みと誘電体層9の厚みの合計を3mmとした。
欠陥検査装置26においては、3個の半導体レーザー29a、29b、29cからなるレーザー照射装置27をステージ22の端部に設置し、3個の光電子増倍管30a、30b、30cからなる受光装置28を、レーザー照射装置27と対向するようにステージ22の端部に設置している。レーザー照射装置27は、3本のレーザー光の位置が、図6で説明した間隔および基板20の基準表面からの距離となるように、構成した。レーザー照射装置27から照射された3本のレーザー光31a、31b、31cは、それぞれ対応して配置された光電子増倍管30a、30b、30cにより受光されるように、また、光電子増倍管30a、30b、30cの受光面の中心とレーザー光31a、31b、31cの中心とが一致するように配置した。
このように構成された欠陥検査装置26のステージ22上に、前述の基板20を載せて位置合わせを行い、真空吸着して基板20を固定した。ここで、基板20の長辺がy軸に平行になるように配置した。
次にレーザー走査を行った。すなわち、レーザー照射装置27から3本のレーザー光31a、31b、31cを照射した状態で、レーザー照射装置27および受光装置28を基板20の長辺に平行に0.1m/秒の速度で移動させ、約10秒でレーザー照射装置27および受光装置28の移動が終了した。
上記のレーザー走査のステップによって得られた、受光装置28からの出力信号の時間変化を図7に示す。図7(a)はレーザー光31aを受ける光電子増倍管30aからの出力信号であり、同図(b)はレーザー光31bを受ける光電子増倍管30bからの出力信号であり、同図(c)はレーザー光31cを受ける光電子増倍管30cからの出力信号である。図7(a)〜(c)に示すように、光電子増倍管30a、30b、30cから出力された信号に、それぞれ1ms、750ns、500nsの間にわたって信号レベルの低下があった箇所(図7(a)〜(c)においてD1と図示)では、高さが30μm以上の突起が存在し、その突起の下部における径が100μmであると判断される。光電子増倍管30a、30bのみから出力された信号に、それぞれ500ns、300nsの間にわたって信号レベルの低下があった箇所(図7(a)、(b)においてD2と図示)では、高さが20μm以上、30μm以下の突起が存在し、その突起の下部における径が50μmであると判断される。光電子増倍管30aのみから出力された信号に2msの間にわたって信号レベルの低下があった箇所(図7(a)においてD3と図示)では、高さが10μm以上、20μm以下の突起が存在し、その突起の下部における径が200μmであると判断される。また、図7(a)において信号レベルの低下が無かった領域では、高さ10μm以上の突起が存在しないものと判断される。
上記のレーザー走査のステップを行うことにより、誘電体層9の表面における突起の有無を確認でき、突起が存在する場合にはその突起の大きさ(高さと径)を検出することができる。そして、検出された突起が欠陥となり得る大きさであるか否かを判定基準(予め決められた突起の大きさ)に基づいて良否判定することで、誘電体層9の表面の欠陥検査が行われる。
ここで、実施の形態2における上記の検査において判定基準を超える突起が検出されれば、実施の形態1の場合と同様に、その突起のy方向の位置を検出して突起の平面上の位置を特定し、その突起が欠陥になるか否かを判定する。突起のy方向の位置を検出するには、欠陥検査装置26のステージ22上に、基板20の長辺がx軸に平行になるように基板20を固定し、上記と同様のレーザー走査を行うステップを実施する。そして、得られた突起の位置(x方向およびy方向の位置)と大きさを判定基準と比較し、その突起が欠陥になるか否かを判定するステップを行う。
以上説明したように、本発明の実施の形態2による欠陥検査方法によれば、検査対象の基板20の基準表面と平行に、基板20の基準表面からの距離が異なる複数のレーザー光を照射して受光装置28で検出し、その検出したレーザー光強度から遮光レベルを計算することにより、基板20上の突起の大きさを高精度に測定できる。また、基板20の大きさにもよるが1回のレーザー光の走査には10秒程度でよいので、欠陥検査を高速に行うことができる。
上記した各実施の形態においては、レーザー光の口径を20μmΦ、波長670nmとして説明したが、特にこの数値に限定されるものでなく、検出対象に応じて適当な性能のレーザー光を選択すればよい。また、レーザー光の受光装置として光電子増倍管を例に挙げたが、CCD等のデバイスを使用することも可能である。
また、上記した各実施の形態においては、レーザー照射装置23(27)および受光装置24(28)からなる検出装置を水平に移動させることにより、基板20の表面全体を走査しているが、レーザー照射装置23(27)および受光装置24(28)を固定し、基板20を水平に移動させることにより、基板20の表面全体をレーザー光によって走査してもよい。すなわち、レーザー照射装置23(27)からレーザー光を照射しながら、基板20がレーザー照射装置23(27)と受光装置24(28)との間を通過するように、少なくとも基板20または検出装置を移動させ、レーザー光を受光装置24(28)で検出することで、基板20の表面状態を把握することができる。すなわち、基板20をステージ22上に載せて、レーザー照射装置23(27)からレーザー光を照射しながら、基板20がレーザー照射装置23(27)と受光装置24(28)との間を通過するように、少なくとも基板20または検出装置を移動させてレーザー光を受光装置24(28)で受光し、その受光による信号レベルの変化から突起の大きさを求めることができる。
以上の説明からわかるように、本発明にかかる欠陥検査方法によれば、正確かつ高速に基板上の突起を検出できるため、PDPの歩留りを高められ、特にPDPの量産時における欠陥検査方法として有用である。
(a)、(b)はPDPの一例を示す断面図 本発明の実施の形態1における欠陥検査装置を示す図 (a)、(b)は同欠陥検査装置を用いた欠陥検査方法を説明するための図 (a)、(b)は同欠陥検査装置を用いた検査結果を示す図 本発明の実施の形態2における欠陥検査装置を示す図 同欠陥検査装置におけるレーザー光の配置を示す図 (a)〜(c)は同欠陥検査装置を用いた検査結果を示す図
符号の説明
1 背面基板
2 アドレス電極
3、9 誘電体層
4 隔壁
6 前面基板
7 透明電極
8 バス電極
11 表示電極
20 基板(PDP用基板)
21、26 欠陥検査装置
22 ステージ
23、27 レーザー照射装置
24、28 受光装置
25 演算処理装置

Claims (3)

  1. 基板を載せるステージと、そのステージの上面に対して平行にレーザー光を照射するレーザー照射装置および前記レーザー光を受光する受光装置を有する検出装置とを備えた欠陥検査装置を用い、基板上に誘電体層が形成されてなるPDP用基板を前記ステージ上に載せて、前記レーザー照射装置からレーザー光を照射しながら、前記PDP用基板が前記レーザー照射装置と前記受光装置との間を通過するように、少なくとも前記PDP用基板または前記検出装置を移動させて前記レーザー光を前記受光装置で受光し、その受光による信号レベルの変化から突起の大きさを求めるステップ1と、前記PDP用基板に対して前記レーザー光の方向が前記ステップ1と異なる状態で、前記レーザー照射装置からレーザー光を照射しながら、前記PDP用基板が前記レーザー照射装置と前記受光装置との間を通過するように、少なくとも前記PDP用基板または前記検出装置を移動させて前記レーザー光を前記受光装置で受光し、その受光による信号レベルの変化から突起の大きさを求めるステップ2と、前記ステップ1および前記ステップ2で得られたデータから前記突起の位置を求め、その位置および前記突起の大きさを用いて良否判定を行うステップとを有することを特徴とするPDP用基板の欠陥検査方法。
  2. レーザー光の垂直方向の位置を変えて前記レーザー光を複数回照射することを特徴とする請求項1に記載のPDP用基板の欠陥検査方法。
  3. 垂直方向の位置が異なる複数のレーザー光を照射するレーザー照射装置を用いることを特徴とする請求項1に記載のPDP用基板の欠陥検査方法。
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