JPH1114549A - 基板の欠陥検査方法および検査装置 - Google Patents

基板の欠陥検査方法および検査装置

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JPH1114549A
JPH1114549A JP10131056A JP13105698A JPH1114549A JP H1114549 A JPH1114549 A JP H1114549A JP 10131056 A JP10131056 A JP 10131056A JP 13105698 A JP13105698 A JP 13105698A JP H1114549 A JPH1114549 A JP H1114549A
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inspection
substrate
inspection area
optical system
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JP10131056A
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English (en)
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Takahito Tabata
高仁 田畑
Mitsuyoshi Koizumi
光義 小泉
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Hitachi Electronics Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面に凹凸の段差のある基板の欠陥検査が可能
な基板の欠陥検査方法および検査装置を提供することに
ある。 【解決手段】段差の上面からすそ野部分の範囲が照射で
きる所定の俯角でかつ段差の形成方向に対して傾斜させ
段差の両側からそれぞれ第1および第2の照射光学系に
より基板に対して設定される検査領域に光束を照射し、
所定の俯角で第3の照射光学系により段差の形成方向と
平行な方向から検査領域に対して光束を照射し、第1、
第2および第3の照射光学系による検査領域からの散乱
光を光学センサで受けてこの光学センサからの検出信号
に基づいて基板の欠陥を検出するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基板の欠陥検査
方法および検査装置に関し、詳しくは、凹凸の段差が多
数形成された基板、特に、リブ(線条溝と線条溝との間
に形成される隔壁部分)を有するPDP(プラズマ・デ
ィスプレイ)に使用されるガラス基板の欠陥検査に適す
る欠陥検査方法と検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】基板の表面欠陥の検査としては、従来か
ら、ウエハの異物検査やディスクの欠陥検査などが知ら
れている。これらの表面検査は、表面に存在するピット
欠陥や皿状欠陥、引っかき傷、微粒子の付着などを検査
する。これらの場合、検査対象となる基板は、パターン
付きウエハにおいてもパターンの高さは低く、実質的に
は平面的な面に存在する欠陥の検査である。一方、最近
では、このような平面的な基板とは異なり、表面に段差
のある凹凸部分として多数平行に形成された線条溝を持
つ基板としてPDPのガラス基板の欠陥検査の要請があ
る。PDPは、最近、カラー液晶パネルに対抗するもの
とし開発され、一部で実用されている。図7はPDPの
分解図を示し、図8はPDPの動作説明図である。図7
において、PDPは前面部と背面部よりなり、前面部
は、前面ガラス基板の裏面に誘電体と保護層を順次に貼
り付け、誘電体には透明な表示電極がY方向に所定の間
隔で複数個埋設されている。背面部は、背面ガラス基板
の表面に多数の線条溝が平行に形成され、このとき線条
溝を隔てる隔壁も同時に形成される。この隔壁をリブと
称して、背面部の基板がリブ基板(以下リブ板)と呼ば
れる。この点からこの基板をみれば、隔壁用の複数のリ
ブをX方向に所定の間隔をなしてY方向にストライプ状
に配列されてリブ板が形成される。そして、隣接したリ
ブ間の底面にはY方向のアドレス電極がそれぞれ植設さ
れ、さらに各リブの側面と各底面には、赤,緑,青光を
発色する蛍光体がサイクリックに塗布される。図8に示
すように、前面部の保護層に背面部の各リブの頂面を接
着して、隣接リブ間の各空間にヘリウムを主体とするプ
ラズマガスを充填してPDPが構成される。いずれかの
表示電極とアドレス電極間に高周波電圧を印加すると、
印加された両電極の交る空間のプラズマガスがプラズマ
化して紫外線(UV)を発生し、これにより各蛍光体は
それぞれの蛍光色を発色し、これらが前面ガラス基板を
透過して画像が表示される。
【0003】PDPを構成する各部分は、それぞれの製
作段階で検査されるが、ここではリブ板の欠陥検査を取
り上げる。図9(a) は製作過程のリブ基板(以下リブ
板)1の外観を示す。背面ガラス基板の表面に薄い厚さ
のガラス板を複数枚重ねて一体化した多層ガラス板と
し、その上の各リブに相当する位置にCADにより保護
膜をストライプ状に塗布した後、サンドブラスト法によ
り保護膜の部分を残して、保護膜の無い部分の多層ガラ
ス板を除去し、さらに各保護を除去するとリブ板1がで
きる。図9(b) は、リブ板1の各部の寸法の一例を説明
するもので、リブ11の高さHは120μm、リブ11
の基部の厚さdは50μm、リブ11間のピッチpは2
00μmである。したがって、隣接リブ間の底面12の
幅wTは120μmである。なお、各リブ11の両側面
112 はいくらか傾斜しているため、その頂面111
の幅は基部の厚さdより小さい。ここで、PDPのサイ
ズ(図7における横長Wと縦長L)のサイズは、大小あ
るが、大きいもののWは1400mm、Lは850mm
である。
【0004】さて、リブ板1の各部に削れや盛り上がり
などの傷が生じ、これらがある程度大きいと欠陥となっ
て、表示する画像の品質が阻害される。図10は各部の
傷を示し、リブ11の頂面111 、側面112 、およ
び底面12には、それぞれ削れと盛り上がりがあり、頂
面111 と側面112 にまたがる欠けやリブ11の破
断もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように表面に比較
的高さのある段差のある凹凸ストライプパターンを持つ
基板の欠陥検査をする場合には、従来のウエハの検査や
ディスクの検査のような検査技術を採用しても、十分な
検査はできない。例えば、前記したリブ板の検査をする
場合、リブ(線条溝の間の隔壁)の高さが高いために、
たとえ、多方向から光束を照射してもリブとリブとの間
の谷間となる底面部分に影が発生してそこの小さい傷、
あるいは細かい傷が欠陥として十分には検出できない。
また、検査すべき欠陥には、盛り上がりとへこみとがあ
って、特に、すそ野部分の盛り上がり欠陥の検出ができ
ない。しかも、表面に凹凸がある場合には、底の部分に
ダストなどが付着し易く、それの検出の問題がある。こ
のような底面部の影の問題を回避するために凹凸段差部
分の底面部分と上面とに垂直な光束を照射して落射照明
を用いても、あるいは、高い角度で照射したとしても、
段差の上部のエッジ部分からの散乱光が強くなるため
に、欠陥検査として欠陥から最適な散乱光を得ることは
難しく、また、段差の側面部にある凹部欠陥の検出も難
しい。この発明の目的は、このような従来技術の問題点
を解決するものであって、表面に凹凸の段差のある基板
の欠陥検査が可能な基板の欠陥検査方法および検査装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、この発明の基板の欠陥検査方法および検査装
置においては、段差の上面からすそ野部分の範囲が照射
できる所定の俯角でかつ段差の形成方向に対して傾斜さ
せ段差の両側からそれぞれ第1および第2の照射光学系
により基板に対して設定される検査領域に光束を照射
し、所定の俯角で第3の照射光学系により段差の形成方
向と平行な方向から検査領域に対して光束を照射し、第
1、第2および第3の照射光学系による検査領域からの
散乱光を光学センサで受けてこの光学センサからの検出
信号に基づいて基板の欠陥を検出するものである。そし
て、特に、PDP基板を検査する場合の最適な具体例と
しては、光学センサとして第1および第2のセンサを設
け、線条溝の一方の隔壁の上面からすそ野部分の範囲が
照射できる所定の俯角でかつ線条溝の方向に対して傾斜
させ線条溝の両側からそれぞれ第1および第2の照射光
学系により基板に対して設定される検査領域に光束を照
射し、所定の俯角で第3の照射光学系により線条溝の方
向と平行な方向から検査領域に対して光束を照射し、第
1および第2の照射光学系による検査領域からの散乱光
を第1の光学センサが受けて、この第1の光学センサか
らの検出信号に基づいて段差部分の上部と側面における
欠陥を検出し、第3の照射光学系による検査領域からの
散乱光を第2の光学センサが受けてこの第2の光学セン
サから得られる検出信号に基づいて段差の底面の欠陥を
検出するものである。
【0007】そして、PDPのリブ板を検査する検査装
置の最適な具体例としては、リブ板を載置してリブと直
角方向あるいは平行な方向に一定の間隔づつピッチ移動
する移動ステージと、移動ステージに載置したリブ板の
一定の照射範囲に対して、複数の照明光束を対称的に配
置して斜め方向より照射する照明系、および照射範囲内
の各リブと各底面の画像を、撮像レンズにより撮像して
光学センサとしてCCDリニアセンサを用い、これに検
査領域を結像させて受光する受光系よりなる検査光学
系、リブ板のピッチ移動ごとにCCDセンサの各検出素
子から順次読出した検査領域の検出信号を検出画素対応
の多階調のデジタル値とし、画像データとして得て、こ
れと基準の画素対応のリブの画像データとを画素対応に
比較して各リブ側または各底面側の傷をそれぞれ検出す
るものである。この検出においては、比較の結果として
差値のレベルが許容値を越えた場合に欠陥と判定する。
なお、欠陥検査の検査領域が移動する走査方向は、リブ
と直角方向あるいは平行のいずれかでよく、検出光学系
のCCDセンサとリブ板との移動は相対的なものであっ
てよい。
【0008】また、上記の検査装置の検査光学系の具体
例としては、照明光束を可視光とし、照明系をリブ照明
系と底面照明系とに分けて、それぞれに対応させて上記
の受光系を設けることができる。リブ照明系は、4本の
可視光束を上記の照射範囲内の各リブに対して適当な角
度で、かつ対称的な斜め4方向より照射し、底面照明系
は2本の可視光束を別位置の照射範囲内の各底面の方向
に平行で、かつ対称的な斜め上方より照射するとよく、
それぞれに対応して設けた両受光系のCCDリニアセン
サの画像信号を、それぞれ処理する1組の欠陥検出処理
回路をそれぞれに設けるとよい。
【0009】さらに、上記の検査装置の他の具体例とし
ては、可視光束によるリブ照明系と底面照明系を時分割
動作して、両照明系の可視光束を同一の照射範囲に交互
に照射し、同一照射範囲に対して共通の結像レンズとC
CDリニアセンサを有する受光系とし、CCDリニアセ
ンサにより検出される検査領域の検出信号を受けてこれ
に対応して画像データを生成し、時分割処理により欠陥
検出をすることができる。さらに、上記の検査装置の他
の具体例として、照明光束をレーザ光とし、波長λ1
4本のレーザ光束によるリブ照明系と、波長λ2 の2本
のレーザ光束による底面照明系の、それぞれのレーザ光
束を同一の照射範囲に同時に照射し、同一照射範囲に対
して、共通の結像レンズと、両レーザ光束を波長分離し
て結像する2個のフィルタおよび2個のCCDリニアセ
ンサとを有する1組の上記受光系、ならびに両CCDリ
ニアセンサに対する1組の欠陥検出処理回路を設けるこ
とができる。
【0010】
【発明の実施の形態】前記の発明の構成において、照射
範囲の像を光学センサに結像して第1および第2の照射
光学系の傾斜照射による散乱光を光学センサが受光する
ことで凹凸状態の比較的高さのある段差を持つ基板で
も、その段差の上部と側面にある段差のエッジからの散
乱を回避してこれらの部分の欠陥を検出することができ
る。この場合、底面部の欠陥は、大きいものでは検出可
能であるが、小さい欠陥は、それぞれの方向からの照射
光において段差の影に入るために比較的検出し難い。こ
れを補うために、第3の照射光学系の段差方向と平行な
平行照射による散乱光を光学センサが受光することで底
面の欠陥およびすそ野部分の盛り上がり欠陥を検出する
ことができる。なお、すそ野部分の盛り上がりは、底面
側の領域に張り出すので、底面領域にあるものとして検
出可能である。
【0011】この場合に、前者の第1および第2の照射
光学系は、底面に対して両側にある段差の上部と側面と
をそれぞれに照射する構成となっている。もちろん、段
差部分の影は両側から照射するので底部にはでき難い
が、それでも高い段差になると、底部の細かい欠陥につ
いては照射光量との関係で検出し難い。そのため、ここ
では、さらに第3の照射光学系を設けている。この場
合、底部の細かい欠陥を検出する最適な角度として、第
3の照射光学系の俯角が20゜〜40゜程度(基板側か
らの仰角も同じになり、20゜〜40゜程度)の低い角
度に設定するとよい。さらに、高精度に欠陥を検出する
場合には、光学センサも2つに分けると好適であるが、
それは、欠陥の検出精度をどこまでするかに関係してい
る。
【0012】以下の実施例では、最適な実施例として、
前記の第3の照射光学系の俯角が20゜〜40゜程度と
し、かつ、光学センサをそれぞれの照射光学系に対応し
て独立に設けた例を中心に説明するが、光学センサが1
つ設けるか、2つ設けるかは細かな欠陥をどの程度の精
度まで検出するかで決定される。検出精度に応じてある
いは光照射量の程度により光学センサが1つであっても
よいことはもちろんである。なお、受光センサを第1の
光学センサと第2の光学センサに分けて散乱光をそれぞ
れに受光するようにすると、それぞれ独立に受光するこ
とができるので、それぞれに最適な投光系と受光系の組
み合わせで条件を設定することができる。その分だけ、
精度を高くできる。特に、段差の突起側の散乱光の強度
と段差底面側の散乱光の強度とは、異なり、通常、段差
底面側の散乱光の強度が低いので、欠陥を検出する閾値
条件は、それぞれの対応して設定することになる。その
閾値としては、例えば、段差底面側の散乱光に対する欠
陥検出閾値が段差の突起側のものよりも低くなる。
【0013】また、受光する光学センサを1として第1
〜第3の照射系からの散乱光を同時に受光するようにす
る場合には、第1および第2の照射光学系を段差の上面
からすそ野部分を含む付近までの範囲で照射できる、基
板側からみてできるだけ低い仰角となるようにするとよ
い。このように、照射光学系からの俯角を設定すること
で、段差のエッジ部からの散乱光をできるだけ抑え、こ
のエッジ散乱光が低減した状態で段差突起部分の欠陥を
検出することができる。特に、この場合、基板側からの
仰角ができるだけ低くなるようにすそ野部分付近ぎりぎ
りに低い仰角になるようにするとよい。一方、底面側で
も、第3の照射光学系による段差の形成方向に沿った平
行光で照射しているので、段差のエッジ部分からの散乱
光が抑制されるが、前記した角度(仰角20゜〜40
゜)の範囲に設定して欠陥を検出するとよい。
【0014】以下の実施例では、第1の光学センサの受
光系と第2の光学センサの受光系とを設けたものを中心
とし、第2の光学センサは、底面部分に標準を合わせた
条件で欠陥検出ができるようにする。これにより、エッ
ジの影響を回避することができる上に、底面部分での小
さい傷、あるいは細かい傷を欠陥として検出できる。前
記した発明の構成のように、照射系を段差の上部および
側面側と底面側とにそれぞれに分けることで、それぞれ
に最適な条件で小さな欠陥までの検出が可能になる。
【0015】ところで、前記したPDP検査の場合の検
査装置では、リブ板は移動ステージに載置されてリブと
直角方向あるいは平行な方向に一定の間隔づつピッチ移
動し、このピッチ移動ごとに、検査光学系はリブの方向
に連続移動しながら、照明系がリブ板の一定の照射範囲
に対して、複数の照明光束を対称的な斜め方向より照射
し、照射範囲内のリブと底面の画像を、それぞれの受光
系が撮像レンズにより撮像してそれぞれのCCDリニア
センサの各検出画素に結像する。それぞれCCDリニア
センサにより検出される結像範囲が照射範囲内における
検査領域に対応している。このような場合には、検査領
域を単位として順次基板がそれぞれに検査領域に対応し
て走査されることになる。それぞれのCCDリニアセン
サが異なった検査領域をそれぞれに検査する場合であっ
ても順次走査位置が移動するので、それぞれのCCDリ
ニアセンサは、その走査位置において同じ検査領域で欠
陥を検出することができる。
【0016】欠陥検出処理回路は、検査領域として得ら
れる各CCD素子の検出画像信号(データ)を順次得
て、検査領域に対応する範囲の基準のリブパターンと比
較して各測定点対応(各走査の検査領域対応)に各リブ
または各底面の傷を検出し、その大きさが許容値を越え
た傷を欠陥と判定することができる。この場合には、検
査領域に対応する基準のリブの画像データとして1つ前
の照射範囲で採取された検査領域のリブの画像データを
遅延させることなどにより、それを比較基準画像データ
として採用することができる。このように、この発明の
基板の欠陥検査方法に基づく各検査装置では、段差部分
に対して両方向から照明光束を照射し、また底面に対し
て段差の形成された方向に平行な照明光束を照射するこ
とにより、小さな傷を含めてそれぞれの傷が高精度で検
出されて、段差を持つ基板の欠陥を高い信頼性で効率よ
く検査することができる。
【0017】
【実施例】図1は、この発明のPDP用リブ板の欠陥検
査装置の基本構成の一実施例を示し、図2はリブ検査光
学系の構成図、図3は底面検査光学系の構成図、図4と
図5はそれぞれ欠陥検査装置の他の実施例の構成図、図
6は欠陥検出処理回路の各種の検査方式と、これらを欠
陥検査光学系に適用した場合の動作説明図である。図1
において、欠陥検査装置10は、ピッチ移動ステージ
2、リブ検査光学系3、底面検査光学系4、連続移動機
構5、欠陥検査部6、および制御部7により構成され
る。リブ板1を載置したピッチ移動ステージ2に対し
て、MPU62の制御により、制御部7は間隔移動制御
回路71がモータ22を駆動して載置台21をガイドレ
ール23に沿ってX方向に間隔xsづつxsピッチでピッ
チ移動する。このxsピッチのピッチ移動ごとに、連続
移動制御回路71が連続移動機構5を駆動して、リブ検
査光学系3と底面検査光学系4とがそれぞれの照明光束
をリブ板1の一定の照射範囲Sに照射しながら、リブ板
1のY方向の一方の端から他方の端まで連続移動する。
【0018】この図1で説明する実施例では、リブ検査
光学系3と底面検査光学系4とを別々に設ける関係でそ
れぞれに照射範囲Sが設定されているが、図5の実施例
のように、照射範囲Sを同一にすることも可能である。
ここでは、リブ板1がxsピッチで移動して走査される
関係で、照射範囲Sがリブ検査光学系3から底面検査光
学系4へと移動した時点では、底面検査光学系4は、リ
ブ検査光学系3と実質的に同じ照射範囲Sにおいて同じ
検査領域を検査することになる。底面検査光学系4は、
リブ検査光学系3と走査方向に並んでいるからである。
ここでは、リブ検査光学系3のCCDリニアセンサ32
2と底面検査光学系4のCCDリニアセンサ422とが
受光する検査範囲が同一の範囲となるように設定されて
いる。これによりリブ板1に設定される検査領域(欠陥
検出領域)を同一にできる。検査光学系全体の関係とし
ては、図4に示すように、同じ照射範囲Sをそれぞれに
照射し、同じ検査領域を検査している場合と等価であ
る。
【0019】ここで、リブ検査光学系3は、リブの上面
と側面の欠陥を検出する欠陥検査系であり、底面検査光
学系4は、リブとリブとの谷間にあたる底部の欠陥とす
そ野からの盛り上がり欠陥を検出する欠陥検査系であ
る。すそ野からの盛り上がり欠陥は、底部側の領域に入
ることから容易に検出できる。ところで、以下の説明で
は、すそ野部分の盛り上がり欠陥を底部側の欠陥として
扱い底面側として説明する。そして、前者をリブ側とし
て説明する。なお、リブ検査光学系3でも底面側の欠陥
は検出可能であり、底面検査光学系4でもリブ上面の欠
陥は検出可能であるが、それぞれの最適な閾値が相違す
ることと、これについては、欠陥が検出されてしまえ
ば、その検出位置に基づいてデータ処理上でどちらに入
れてもよいので、リブ検査光学系3で検出可能な底面側
欠陥あるいは底面検査光学系4で検出可能なリブ側欠陥
については煩雑さを避けるために割愛し、それぞれにリ
ブ側と底面側の欠陥として区分けして説明する。そこ
で、欠陥検査部6には、リブ側の欠陥を検出する欠陥検
出処理回路61aと底面側の欠陥を検出する欠陥検出処
理回路61bとが設けられていて、それぞれには、最適
な欠陥検出の閾値が設定されている。これらは、照射範
囲Sにおいて設定される検査領域でそれぞれが欠陥を検
出する。
【0020】なお、以下で説明する図1と図4の実施例
では、照明光束を可視光とし、照明系をリブ照明系と底
面照明系とに分けている。リブ照明系は、4本の可視光
束を各リブに対して適当な角度で、かつ対称的な斜め4
方向より照射する。これにより、リブの頂面と両側面が
くまかく照明され、その画像はCCDリニアセンサに明
瞭に結像される。また、底面照明系は2本の可視光束を
各底面の方向に平行で、かつ対称的な斜め上方より照射
されるので、リブに邪魔されずに底面とその傷が有効に
照射されて、その画像もまたCCDリニアセンサに明瞭
に結像される。両CCDリニアセンサの画像信号は、そ
れぞれの欠陥検出処理回路より処理されてリブ側または
底面側の傷の検出と、欠陥の判定がそれぞれになされ
る。
【0021】図2は、リブ検査光学系3のXZ面とXY
面を示し、照明系31は4個のランプ光源311a〜3
11dの可視光を、4個の投射レンズ312a〜312d
により適当な直径の可視光束LT1〜LT4とし、光軸CT
を各リブ11に対してXZ面内で角度θT、XY面内で
角度φとして、対称的な4方向より照射範囲Sに照射す
る。受光系32は光軸CRを照射範囲Sの中心に対して
垂直として、照射範囲Sにおいて検査領域内の各リブ1
1の画像が撮像レンズ321 により撮像してCCDリ
ニアセンサ322に結像させる。ここで、図示するよう
に、リブ11の両側斜めから照射される光束の高さ方向
の角度θT(仰角に相当、このとき照射光学系からみた
俯角もθT)は、照射範囲Sにおいて検査領域としてそ
れぞれリブ11のすの野部分が照射される角度(所定の
仰角あるいは俯角になるよう)に選択されている。ま
た、リブ板1平行な平面内での角度φは、エッジからの
散乱光が少ない角度がよく、これは、45゜±15゜程
度が好ましい。
【0022】ここで検出領域の大きさについて説明する
と、照射範囲SとCCDリニアセンサ322のサイズ、
撮像レンズ321 の倍率などによって決定される。そ
の一例を説明すると、照射範囲SはX方向の幅を30m
mとし、この中にはリブ11が150本含まれる。一
方、撮像レンズ321 は倍率を1とし、CCDリニア
センサ322 は、7μm角の画素対応の検出素子eを
5000個有し、有効長を30mmとして検査領域が照
射範囲SとX方向の長さでは、ほぼ1:1の範囲内で対
応している。Y方向の検査領域はCCDの検出画素幅
(そのY方向の配列幅)となる。したがって、傷に対す
る分解能は7μmである。ただし、Y方向の連続移動中
には検出もれを防ぐため、CCDリニアセンサ322
を5μmごとにオーバラップ走査するので分解は実効的
には5μmとなり、これに対して欠陥の大きさの許容値
は10〜20μmであって欠陥の判定に適合している。
【0023】図3は、底面検査光学系4のXY面とYZ
面を示し、照明系41は、2個のランプ光源411a,4
11b の可視光を2個の投射レンズ412a,412b に
より可視光束LT5,LT6とし、光軸CTを各リブ11に
対してXY面内でリブ11に平行で、YZ面内で角度δ
をなして対称的な2方向より照射範囲Sに照射する。こ
のリブ11に平行に照射される光束の高さ方向の角度δ
(仰角に相当、このとき照射光学系からみた俯角もδ)
は、20゜〜40゜程度、特に25゜前後が最適であ
る。受光系42は光軸CRを照射範囲Sの中心に対して
垂直として設けられ、検査領域の各底面12の画像を撮
像レンズ421 により撮像してCCDリニアセンサ4
22に結像する。なお、この場合の照射範囲Sと検査領
域の大きさやCCDリニアセンサ422 の分解能など
は、リブ検査光学系3と同じである。
【0024】さて、照射範囲S内の各リブ11と各底面
12の画像は、両検査光学系3,4の受光系32,42
のCCDリニアセンサ322,422 (図2、3参照)
に結像され、まず、画素対応の検出信号として検査領域
の検出信号が得られる。これらの検出信号は、欠陥検査
部6の欠陥検出処理回路61a,61b にそれぞれ入力さ
れる。欠陥検出処理回路61a は、検出信号を画素対応
にA/D変換してデジタル値とし、リブ11の頂面11
1 と側面112 に存在する傷を検出し、その検出信号
のレベルにおいて許容値Kを越えた傷をリブ欠陥と判定
して、リブ欠陥データDA をMPU62に対して出力す
る。なお、このとき、検出信号のレベル画像処理により
その大きさ(広さや深さ、高さなど)を算出することも
可能であるが、これについては詳細を割愛する。また、
この場合、先に説明したように、底面側の欠陥も含めて
もよいことはもちろんである。同様に、欠陥検出処理回
路61b は、検査領域において、底面側の検出範囲に対
応して底面欠陥データDB を抽出してMPU62に出力
し、MPU62は両欠陥データに、間隔移動制御回路7
1と連続移動制御回路からえられるそれぞれの座標値を
付加して、プリンタ63によりプリントされ、必要に応
じてディスプレイに表示される。
【0025】ここで、欠陥検出処理回路61について説
明すると、欠陥検出処理回路61aは、リブ検査光学系
3からの検出信号を受けてこれを、例えば、CCDの検
出信号を8ビット256階調のデジタル値としてCCD
の画素対応にA/D変換して画素対応の画像データに展
開してそれぞれ基準の画素の多階調データと比較するこ
とで欠陥検出をする。この場合、基準側のデータとして
1つ前の測定点の対応検出画素の多階調データを比較対
象とすることができる。なお、実際の欠陥の検出は、さ
らに比較結果と所定の閾値と比較して閾値を超えたとき
に欠陥とされる。欠陥検出処理回路61bは、底面検査
光学系4からの検出信号を受けて、前記と同様に、CC
Dの検出信号を8ビット256階調のデジタル値として
CCDの画素対応にA/D変換して画素対応の画像デー
タに展開してそれぞれ基準の画素の多階調データと比較
することで欠陥検出をする。この場合も前記したように
1つ前の測定点の対応検出画素の多階調データを比較対
象とすることができる。なお、実際の欠陥の検出として
欠陥検出処理回路61bでは、比較結果と比較される所
定の閾値は、前記の欠陥検出処理回路61aの閾値より
も低い。
【0026】図4は、光学センサを1個設けた場合の欠
陥検査装置の説明図である。図4においては、欠陥検査
光学系8のリブ検査光学系3と底面検査光学系4とが同
時に照射範囲Sを照射してその検査領域からの散乱光を
同時にCCDセンサ82(1個の光センサ)が受光す
る。欠陥検出処理回路61は、CCDンサ82からの検
出信号を受けて、A/D変換してデジタル値にし、リブ
板1のリブ側と底面側の欠陥を同時に検出する。それぞ
れのCCDセンサ82の検出画素位置に応じてリブ側の
欠陥と底面側の欠陥とに分離して検出データDAとDBと
を生成してMPU62に送出する。これにより、リブ検
査光学系3からの検出信号を受ける欠陥検出処理回路6
1aと、底面検査光学系4からの検出信号を受ける欠陥
検出処理回路61bとによることなしに、欠陥検出処理
回路61によりリブ板1のリブ側と底面側の欠陥を同時
に検出することができる。リブ側、底面側と検出画素位
置に応じて閾値を替えるには、それぞれの範囲に対応す
る切換ウインドウパルスを発生させて閾値の切換制御を
すればよい。なお、この場合には、欠陥検出処理回路6
1は、CCDセンサ82の検出画素位置に応じてその閾
値を変化させて、リブ側と底面側の欠陥を検出する。通
常、リブ側は、散乱光が多いのでその欠陥検出の閾値が
高くなり、底面側は、リブ側に比べて散乱光が少ないの
でその欠陥検出の閾値はリブ側よりも低くなる。このよ
うな閾値の切換がCCDセンサ82の検出画素位置に応
じて行われる。また、この場合には、図しされている電
源切替回路73と時分割信号発生器74とは不要であ
る。
【0027】このような構成において、制御部7に前記
した電源切替回路73と時分割信号発生器74とを付加
して時分割駆動することで、CCDセンサ82に図1の
実施例と同様に、2つのCCDセンサ322と422の
役割を持たせることができる。以下、その時分割駆動に
ついて説明すると、欠陥検査光学系8は、リブ検査光学
系3のランプ光源311a〜311dと、底面検査光学系
4のランプ光源411a,411b とを、電源切替回路7
3により切り替えてON/OFFし、それぞれの照明光
束を同一の照射範囲Sに対して交互に照射する。これに
より検査領域として採取される各リブ11と各底面12
の画像を、共通の撮像レンズ81により撮像してCCD
リニアセンサ83に交互に結像し、このタイミングに合
わせたその画像信号は欠陥検出回路に入力し、時分割信
号発生器74よりの時分割信号により欠陥検出処理回路
61aと欠陥検出処理回路61bとして動作して時分割
処理でリブ欠陥データDA と底面欠陥データDB がMP
U62に対して出力される。この場合には、先に説明し
たように、欠陥検出処理回路61aと欠陥検出処理回路
61bは、それぞれリブ側と底面側の欠陥検出に対応す
る閾値に設定されている。
【0028】次の図5の実施例は、照明光束をレーザ光
とする場合で、リブ照明系の波長λ1の4本のレーザ光
束と、底面照明系の波長λ2の2本のレーザ光束とは、
同一の照射範囲に対して同時に照射され、受光系はこの
照射範囲内の各リブと各底面の画像を共通の結像レンズ
により撮像して、両フィルタにより波長分離してそれぞ
れのCCDリニアセンサに結像し、両CCDリニアセン
サの画像信号は、それぞれの欠陥検出処理回路で処理さ
れてそれぞれに傷の検出と欠陥の判定がなされる。
【0029】図5において、検査光学系9の照明系91
は、4個のレーザダイオード(LD)が出力するレーザ
光束LT1〜LT4と、2個のLDの波長λ2のレーザ光束
LT5,LT6とを、同一の照射範囲Sに同時に照射する。
各リブ11と各底面12の画像を、受光系92の撮像レ
ンズ921 で撮像してハーフミラー922 で2分し、
それぞれをフィルタ923a,923b により波長分離し
てCCDリニアセンサ924a,924b に結像し、これ
らの検出信号を欠陥検出処理回路61a,61bにより別
個に処理して、それぞれよりリブ欠陥データDA と底面
欠陥データDBが出力される。
【0030】さて、前記したように欠陥検出処理回路6
1においては、CCDリニアセンサの検出信号を受け
て、基準リブパターンと比較されるが、この基準リブパ
ターンの作り方には各種の方式があり、例えば、遅延比
較方式、時分割・遅延比較方式、およびCADのデータ
との比較方式の三方式を挙げることができる。図6(a)
は、遅延比較方式の欠陥検出処理回路61を、前記した
欠陥検査光学系2、3および9に適用した場合を示す。
欠陥検出処理回路61aと欠陥検出処理回路61bと
は、先に説明したようなその検出閾値を除けば、同一の
構成を有しているので、欠陥検出処理回路61としてそ
の説明する。欠陥検査光学系3,4のCCDリニアセン
サ322,422の画像信号は、それぞれ2分され、一
方の256階調の1つに変換された検出画素対応の検出
信号のデジタル値は、欠陥検出処理回路61において、
A/D変換回路(A/D)610を経て検出領域の画素
データとしてメモリ611のエリア(A)に直接記憶さ
れ、他方の256階調の1つに変換された検出画素対応
の検出信号のA/D変換されたデジタル値は、検査領域
の画素データとしてビット遅延回路612により1つ前
の測定点の検出領域の画像データ分だけ遅延されてエリ
ア(B)に記憶される。
【0031】両エリア(A),(B)の各画素データ
(画素対応の多階調値)は、検査領域において対応する
各画素対応の検出信号のレベルごとに差分回路613に
読出されて両者の差分が求められ、差分が所定の閾値よ
り大きいとき傷とされる。傷とされた差分データは、欠
陥判定回路614により許容値Kと比較され、K以下の
傷は無視し、Kを越えた傷は欠陥と判定される。その結
果としてリブ欠陥データDA あるいは底面欠陥データD
B が出力される。欠陥検査光学系9も欠陥検出処理回路
61と同様な構成であるので、単に、CCDリニアセン
サ部分を示し、他は省略する。すなわち、欠陥検出処理
回路61の下側に示すように、2個のCCDリニアセン
サ924a,924b の画像信号を1組の欠陥検出処理回
路61a,61b により上記と同様に処理する。なお、前
記の場合、比較画素データとしては、検査領域において
1つのリブ間隔に対応するパターンピッチごとに遅延さ
せてエリア(B)に記憶させて、パターンピッチごとに
比較するようにしてもよい。要するに、繰り返しパター
ンが発生する単位で画素データが比較できればよい。し
たがって、欠陥検出のパターンの比較は、検査領域に限
定されるものではなく、検査領域内において同じパター
ンが発生するものを単位としてそのパターンの範囲で相
互比較により検出を行うことができる。このような比較
を行う場合には、リブ板1のリブ11の形成方向に直角
となるようにCCDセンサの長手方向(長手の画素配列
方向)が配置されるようにCCDセンサをリブ板1に対
して配置するとよい。もちろん、リブの方向とCCDセ
ンサの長手方向とが平行であっても差し支えはない。
【0032】図6(b) は時分割・遅延比較方式の欠陥検
出処理回路61を、欠陥検査光学系8に適用した場合を
示し、各リブ11と各底面12の画像は交互にCCDリ
ニアセンサ83に結像され、その画像信号は時分割パル
スにより時分割に読出されて時分割ゲート615 より
交互に出力し、それぞれを(a) の遅延比較方式により処
理する。図6(c) は、CADデータの比較方式の欠陥検
出処理回路61を各欠陥検査光学系3,4,8および9
に適用した場合を示す。リブ11を形成するリブパター
ンデータ(検査領域に対応する比較基準となる基準画像
データ)は、検出領域の画像データの基準データとして
CADのメモリに格納されおり、これをビットパス発生
器に読出して検出領域の画像データのビットパルスデー
タ列として各画素対応に多階調のデータを発生し、逐次
にメモリ611 のエリア(B)に記憶する。上記によ
りエリア(A)に記憶されている画素対応の画像データ
の多階調値の差分を対応する検査領域の画素について差
分回路613 により求めて(a) の遅延比較方式により
処理する。
【0033】以上説明してきたが、この発明では、リブ
検査光学系と底面検査光学系とを別々に設けることによ
り、それぞれに適正な条件を設定して小さな欠陥まで欠
陥検出ができる。この場合、光学センサは共通として1
つであってもよい。すなわち、光センサとしてそれぞれ
の照射系に対応して2つの光センサを設けているが、先
に説明したように、1つの光センサをそれぞれの照射系
に対応して設けてもよい。また、これの実施例として、
リブ検査光学系については、4つの投光系を配置してい
るが、これはリブの両側に配置されればよく、2本の投
光系であってもよい。さらに、底面検査光学系は、2つ
の投光系を設けているが、これも、1本の投光系であっ
てもい。また、実施例では、走査方向がリブと直角なX
方向に対して行われている場合を中心に説明している
が、リブと直角なY方向に基板の走査がなされてもよい
ことはもちろんである。この走査は、光学系を移動させ
てもよく、走査あるいは基板の移動は、相対的なもので
あってよいことももちろんである。なお、この場合の光
学センサの幅や長さに応じて検出領域の範囲が決定さ
れ、この検出領域の範囲に応じて走査方向のピッチが決
定されることになる。さらに、実施例では、PDPのリ
ブ板について説明しているが、この発明は、実施例のリ
ブ板に限定されるものではなく、影が谷間にできるよう
な高さの段差のある基板の欠陥検査について適用できる
ことはもちろんである。
【0034】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明の欠陥検
査方法および装置にあっては、照射範囲の像を光学セン
サに結像して第1および第2の照射光学系の傾斜照射に
よる散乱光を光学センサが受光することで凹凸状態の比
較的高さのある段差を持つ基板でも、その段差の上部と
側面にある段差のエッジからの散乱を回避してこれらの
部分の欠陥を検出することができる。第3の照射光学系
の段差方向と平行な平行照射による散乱光を光学センサ
が受光することで底面の欠陥およびすそ野部分の盛り上
がり欠陥を検出することができる。その結果、段差のあ
る基板の欠陥を高精度で効率よく検査することができ、
特に、PDP等の検査においては品質の向上に寄与する
効果には大きいものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、この発明の欠陥検査装置の基本構成
の一実施例である。
【図2】 図2は、リブ検査光学系の構成図である。
【図3】 図3は、底面検査光学系の構成図である。
【図4】 図4は、欠陥検査装置の他の実施例の構成図
である。
【図5】 図5は、欠陥検査装置の他の実施例の構成図
である。
【図6】 図6は、欠陥検出処理回路の構成と、各欠陥
検査光学系に適用した場合の動作の説明図であって、
(a)〜(c)は、その回路ブロック図である。
【図7】 図7は、PDPの分解構成図である。
【図8】 図8はPDPの動作説明図である。
【図9】 図9は、リブ板の製作方法の説明図であっ
て、(a)はその外観図、(b)はリブ部分の詳細図である。
【図10】 図10は、リブ板に存在する各種の傷また
は欠陥の説明図である。
【符号の説明】
1…リブ板、11…リブ、12…隣接リブ間の底面、2
…ピッチ移動ステージ、21…載置台、22…モータ、
23…ガイドレール、3…リブ検査光学系、31…照明
系、311a〜311d…可視光ランプ、312a〜31
2d…投射レンズ、32…受光系、321…撮像レン
ズ、322 …CCDリニアセンサ、4…底面検査光学
系、41…照明系、411a〜311d…ランプ光源、4
12a,412b 投射レンズ、42…受光系、421 …
撮像レンズ、422…CCDリニアセンサ、5…連続移
動機構、6…欠陥検査部、61…欠陥検出処理回路、6
11 …メモリ、612 …ビット遅延回路、613 …
差分回路、614 …欠陥判定回路、615 …時分割ゲ
ート、62…MPU、63…プリンタ、7…制御部、7
1…間隔移動制御回路、72…連続移動制御回路、73
…電源切替回路、74…時分割信号発生器、8…欠陥検
査光学系、81…撮像レンズ、82…CCDリニアセン
サ、9…欠陥検査光学系、91…照明系、92…受光
系、921 …撮像レンズ、922 …ハーフミラー、9
23a,923b …フィルタ、924a,924b …CCD
リニアセンサ、10…基本構成の欠陥検査装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の凹凸段差を表面に有する基板の欠陥
    を検査する基板検査方法において、 前記段差の上面からすそ野部分の範囲が照射できる所定
    の俯角でかつ前記段差の形成方向に対して傾斜させ前記
    段差の両側からそれぞれ第1および第2の照射光学系に
    より前記基板に対して設定される検査領域に光束を照射
    し、 所定の俯角で第3の照射光学系により前記段差の形成方
    向と平行な方向から前記検査領域に対して光束を照射
    し、 前記第1、第2および第3の照射光学系による前記検査
    領域からの散乱光を光学センサで受けてこの光学センサ
    からの検出信号に基づいて前記基板の欠陥を検出する基
    板の検査方法。
  2. 【請求項2】平行に多数形成された線条溝を表面に有す
    る基板の欠陥を検査する基板検査方法において、 前記線条溝の一方の隔壁の上面からすそ野部分の範囲が
    照射できる所定の俯角でかつ前記線条溝の方向に対して
    傾斜させ前記線条溝の両側からそれぞれ第1および第2
    の照射光学系により前記基板に対して設定される検査領
    域に光束を照射し、 所定の俯角で第3の照射光学系により前記線条溝の方向
    と平行な方向から前記検査領域に対して光束を照射し、 前記第1、第2および第3の照射光学系による前記検査
    領域からの散乱光を光学センサで受けてこの光学センサ
    からの検出信号に基づいて前記基板の欠陥を検出する基
    板の検査方法。
  3. 【請求項3】前記光学センサは第1および第2のCCD
    センサを有し、前記第1および第2の照射光学系の前記
    俯角は、前記線条溝の一方の隔壁のすそ野部分付近まで
    を照射する角度に設定され、前記第1および第2の照射
    光学系は、前記線条溝の一方の隔壁の上面からすそ野部
    分付近までの範囲を照射するものであり、前記検査領域
    は、前記第1および第2の照射光学系に対応する第1の
    検査領域と前記第3の照射光学系に対応する第2の検査
    領域とからなり、前記第1の検査領域の像を前記第1の
    CCDセンサに結像して前記線条溝の上面およびすそ野
    部分の欠陥を検出し、前記第2の検査領域の像を前記第
    2のCCDセンサに結像して前記すそ野部分と前記線条
    溝の底面部分の欠陥を検出する請求項2記載の基板の検
    査方法。
  4. 【請求項4】前記光学センサは第1および第2のCCD
    センサを有し、前記第1および第2の照射光学系の前記
    俯角は、前記線条溝の一方の隔壁のすそ野部分付近まで
    を照射する角度に設定され、前記第3の照射光学系の前
    記検査領域に照射する光束が前記第1および第2の照射
    光学系の前記検査領域に照射する光束と異なる波長を有
    し、前記検査領域の像を前記第1のCCDセンサに結像
    して前記線条溝の上面およびすそ野部分の欠陥を検出
    し、前記検査領域の像を前記第2のCCDセンサに結像
    して前記すそ野部分と前記線条溝の底面部分の欠陥を検
    出する請求項2記載の基板の検査方法。
  5. 【請求項5】前記基板は、前記線条溝により形成される
    隔壁としてリブを有するプラズマディスプレイ用のガラ
    ス基板であり、前記光学センサは、CCDセンサであ
    り、このCCDセンサから得られる前記検査領域の画像
    信号とこれの1つ手前のタイミングで採取された同様な
    画像信号とを比較することにより欠陥を検出する請求項
    3記載の基板の検査方法。
  6. 【請求項6】多数の凹凸段差を表面に有する基板の欠陥
    を検査する基板検査装置において、 前記段差の上面からすそ野部分の範囲が照射できる所定
    の俯角でかつ前記段差の形成方向に対して傾斜させ前記
    段差の両側からそれぞれ前記基板に対して設定される検
    査領域に光束を照射する第1および第2の照射光学系
    と、 所定の俯角で前記段差の形成方向と平行な方向から前記
    検査領域に対して光束を照射する第3の照射光学系と、 前記第1、第2および第3の照射光学系による前記検査
    領域からの散乱光を受ける光学センサとを備え、前記光
    学センサからの検出信号に基づいて前記基板の欠陥を検
    出する基板の検査装置。
  7. 【請求項7】平行に多数形成された線条溝を表面に有す
    る基板の欠陥を検査する基板検査装置において、 前記線条溝の一方の隔壁の上面からすそ野部分の範囲が
    照射できる所定の俯角でかつ前記線条溝の方向に対して
    傾斜させ前記線条溝の両側からそれぞれ前記基板に対し
    て設定される検査領域に光束を照射する第1および第2
    の照射光学系と、 所定の俯角で前記線条溝の方向と平行な方向から前記検
    査領域に対して光束を照射する第3の照射光学系と、 前記第1、第2および第3の照射光学系による前記検査
    領域からの散乱光を受ける光学センサとを備え、前記光
    学センサからの検出信号に基づいて前記基板の欠陥を検
    出する基板の検査装置。
  8. 【請求項8】前記検査領域は、前記第1および第2の照
    射光学系に対応する第1の検査領域と前記第3の照射光
    学系に対応する第2の検査領域とからなり、 前記光学センサは、前記第1および第2の照射光学系に
    よる前記第1の検査領域からの散乱光を受ける第1の光
    学センサと前記第3の照射光学系による前記第2の検査
    領域からの散乱光を受ける第2の光学センサとを有し、 前記第1および第2の照射光学系の前記俯角は、前記線
    条溝の一方の隔壁のすそ野部分付近までを照射する角度
    に設定され、前記第1の検査領域の像を前記第1の光学
    センサに結像して前記線条溝の上面およびすそ野部分の
    欠陥を検出し、前記第2の検査領域の像を前記第2の光
    学センサに結像して前記すそ野部分と前記線条溝の底面
    部分の欠陥を検出する請求項7記載の基板の検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002071023A1 (fr) * 2001-03-06 2002-09-12 Toray Industries, Inc. Procede et dispositif de controle, et procede de fabrication d'un panneau d'affichage
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