JP4655404B2 - 物品検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は物品検査方法に関し、より詳しくは、例えば水晶板の表面検査に用いて好適な物品検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板状物品の表面検査方法はつぎのように行われている。すなわち、まず検査対象となる物品に光を照射して、該物品から反射される反射光を撮影手段で撮影する。次に、この撮影手段で撮影した反射光を画像取り込み手段で取り込んで、この画像取り込み手段で取り込んだ反射光の画像について輝度と画素数との関係で表現されるヒストグラムを作成する。
つぎに、上記ヒストグラムにおける輝度の最頻値とその前後の輝度が極大及び極小となる範囲において、画素数の変化率が切り換わる位置を傷の有無を検査するためのしきい値として設定するとともに、表面のしみの有無を検査するためのしきい値を設定する。
より詳細には、傷があるか否かを検査する場合には、ヒストグラムにおける最頻値よりも輝度が小さい側に上記しきい値を設定して、そこを超えた輝度が小さくなる側の画素数が所定画素数よりも多い場合に検査対象である物品が不良品であると判定するようにしている。他方、表面にしみがあるか否かを検査する場合には、ヒストグラムにおける最頻値よりも輝度が大きい側に上記しきい値を設定して、そのしきい値を超えた輝度が大きい側の画素数が所定の画素数よりも多い場合に物品が不良品であると判定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の検査方法においては、物品の表面に傷があるか否かの検査と、物品の表面にしみがあるか否かの検査を同時に処理できないという欠点があった。
より詳細には、物品に傷があるか否かを検査するときには、物品以外の背景部分の影響を排除するために、物品以外の背景部分については画像処理によって白いマスクを施す。これにより、物品のみについて傷があるか否か、つまり黒い異常が表れるか否かを検査するようにしている。
他方、物品にしみがあるか否かを検査するときには、物品以外の背景部分の影響を排除するために、物品以外の背景部分については画像処理によって黒いマスクを施す。これにより、物品のみについてしみがあるか否か、つまりしろい異常が表れるか否かを検査するようにしている。
このような従来の検査方法において、物品に傷があるか否か及びしみがあるか否かを検査しようとすると、検査対象となる同一の物品について、上述した白いマスクを施しての傷の有無の検査と、黒いマスクを施してのしみの有無の検査をそれぞれ行う必要があった。
したがって、従来では、物品に傷があるか否か及びしみがあるか否か検査しようとすると、物品の検査が極めて煩雑で時間が掛かるという欠点があった。
そこで、本発明の目的は、従来に比較して容易に物品検査を行うことが可能な物品検査装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、物品および該物品の背景部分を撮影手段で撮影し、この撮影手段で撮影した画像をもとに輝度の違いに応じた画素数で表現されるヒストグラムを作成し、
上記ヒストグラムにおける物品領域の最頻値となる輝度あるいは平均輝度を求めて、上記最頻値となる輝度あるいは上記平均輝度をマスキング値として設定し、
上記画像における検査対象領域以外の領域における輝度を上記マスキング値に置き換えるとともに、該マスキング値の前後の不良領域となる側の所要の輝度をしきい値として設定し、
該検査対象領域以外の領域における輝度を上記マスキング値に置き換えた画像において、上記しきい値を超えた不良領域側となる輝度の画素数をもとに物品の良否を判定するようにした物品検査方法を提供するものである。
このような構成によれば、物品の画像における検査対象領域以外の領域における輝度を上記マスキング値に置き換えているので、該検査対象領域以外の領域における輝度を上記マスキング値に置き換えた画像において、輝度の違いに基づいて物品の良否を判定する際の演算を極めて簡単に行うことができる。しかも、マスキング値に置き換える処理は1つの物品について1回行うだけでよい。そのため、物品の画像では黒として表現される傷があるか否かについて、及び物品の画像では白として表現されるしみがあるか否かを1回で検査することが可能となる。
したがって、従来に比較して物品検査に要する時間を短縮することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、1は水晶板の品質検査を行う物品検査装置である。
この物品検査装置1による品質検査の対象となる物品は、略正方形をした薄板状の水晶板2である(図2参照)。この水晶板2は、縦横それぞれ10mm未満で厚さも1mm未満の薄板であり、想像線で示した円の内方側を有効領域(検査対象領域)2’としている。本実施例の検査装置はこの水晶板2における有効領域2’に付いて、傷があるか否か及び表面にしみがあるか否かを検査するようにしている。なお、検査対象領域となる水晶板2の形状は略矩形であっても良く、また上述した水晶板2の寸法は例示であって、検査対象となる水晶板2は上述した寸法に限定されるものではない。さらに、水晶板2の有効領域2’の形状は楕円あるいは略矩形であっても良い。
図1に示すように、水晶板2はインデックステーブルの供給ポジションに供給される。インデックステーブルのグリッパ3は供給された水晶板2を把持して所定角度づつ回転し、各ポジションごとに所定の処理を行う。供給ポジションに供給された水晶板2はグリッパ3により把持され、所定のポジションで位置補正などの所定の処理がなされた後、順次検査位置Aに供給されて水平に支持されるようになっている。
検査位置Aにおいて、グリッパ3は、先ず水晶板2をその表面が上方に位置するように水平に支持するようにしてあり、この状態で物品検査装置1によって水晶板2の表面の検査を行う。その後、次の位置にグリッパ3が移動して水晶板2を反転させた後、さらに検査位置Bにおいて裏面が上方となるように水晶板2を水平に支持した状態で、物品検査装置1によって水晶板2の裏面の検査を行うようにしている。
上記検査位置A、Bにおいて、水晶板2の表面及び裏面について物品検査装置1による品質検査が終了したら、グリッパ3は検査終了後の水晶板2を検査位置Bから次の位置に移動し、所定の処理を行った後で排出ポジションで離すようになっている。グリッパ3から離された水晶板2は別体のロボットハンドによって次の工程へ搬送される。その間にも新たな水晶板2がグリッパ3によって検査位置A、Bに順次供給されるようになっている。
【0006】
本実施例の物品検査装置1は、検査位置Aの上方に撮影手段としてのCCDカメラ4を備えている。このCCDカメラ4には光ファイバを介して光源5を接続してあり、この光源5から光ファイバと上記CCDカメラ4を介して上記検査位置Aに供給された水晶板2に向けて同軸落射照明により光を照射するようにしている。
検査位置Aの水晶板2に光が照射されると、水晶板2によって反射された反射光がCCDカメラ4によって撮影されるようになっている。
物品検査装置1は判定手段としての処理装置6を備えている。処理装置6としては、FAパソコンやパソコンなどを使用できるが、本実施例ではパソコンを使用している。
上記CCDカメラ4によって撮影された画像は、処理装置6のA/D変換器6Aによってアナログ信号をデジタル信号に変換されてから取り込み部6Bに取り込まれるようになっている。
図4はCCDカメラ4で撮影した水晶板2の生画像を示したものである。このように、CCDカメラ4で水晶板2を撮影すると、該水晶板2そのものが画像は灰色で表示されるとともに、水晶板2以外の背景部分が黒枠として同時に表示されるようになっている。
そして、取り込み部6Bに取り込まれた水晶板2の画像は、画像処理部6Cに読み込まれる。画像処理部6Cは、読み込んだ画像データにおいて、検査対象領域2’となる円に外接する正方形を想定し、その正方形の内部領域について、上記画像データから縦軸を画素数とし、横軸を0から255の256階調の輝度(明るさ)として表現したヒストグラムを作成するようにしている(図3参照)。
【0007】
上述したように、本実施例においては、検査対象となる物品は半透明の水晶板2である。そのため、水晶板2の表面及び裏面はほぼ均一な平坦面となっている。したがって、図3に示すように、輝度112で水晶板2について最頻値Maxが見られるようになっている。この最頻値Maxとその前後の極小輝度Sから極大輝度Lの範囲が水晶板2についての輝度と画素数とを示したものである。
従来一般の検査方法においては、取り込んだ画像の全体についてヒストグラムを作成した後に、そのヒストグラムにおける極小輝度Sから極大輝度Lにおける輝度の違いに応じた画素数の変化を基に水晶板2の良否を判定するようにしていたものである。
これに対して、本実施例は、単に取り込んだ画像全体についてのヒストグラムをもとに水晶板2の良否を判定するのではなく、図3のヒストグラムをもとにして画像処理部6Cが水晶板2の画像データに対してマスキング処理を行い、そのようにマスキング処理した後の水晶板2の画像データをもとにして後述する判定部6Eによって水晶板2の良否を判定するようにしたものである。
【0008】
すなわち、画像処理部6Cは、図3に示すヒストグラムを作成した後に、図6に示すように、水晶板2における検査領域2’の輝度が0となるようなマスク画像を作成する。この図6における外側の灰色の枠がマスク画像である。
次に、画像処理部6Cは、この図6のマスク画像と図4に示した当初の画像における検査対象領域2’とを合体させて、図7に示した合成画像を作成する。すなわち、図7には明瞭に出ていないが、この図7において中央の円形の領域は図4の当初の画像における検査対象領域2’であり、その外側の灰色の枠が図6のマスク画像である合成画像を作成する。
この図7に示した合成画像においては、検査対象領域2’中の中央左側に黒い斜めの線が表れており、また、その右方側に白い大きな点が表れている。黒い斜めの線は傷と考えられ、白い点はしみが存在すると考えられる。
本実施例は、上記図3のヒストグラムにおける最頻値Maxをマスキング値として設定し、上記当初の図3に示した画像における検査対象領域以外の領域をマスキング値として置き換える処理を行っている。その処理を行うことで、図7の合成画像を得るようにしている。
このようにして図7の合成画像を得たら、画像処理部6Cは、この図7の合成画像全体について画素数を求める。つまり、画像処理部6Cは、合成画像全体について、後述するしきい値設定部6Dにより求めたしきい値を超える画素数を求める。その際、図7はマスキング処理を施した後の合成した画像であるため、輝度の違いに応じた画素数をきわめて容易に演算によって求めることができる。
本実施例においては、図7の合成画像を得る前の段階において、最初に得たヒストグラムを基にして、所定領域にわたる隣り合う輝度の画素数について平均化処理を行って第2のヒストグラムを作成し、しきい値設定部6Dは、その第2のヒストグラムにおいてしきい値M1、M2を求めるようにしてあり、その後、判定部6Eによって水晶板2の良否を判定するようにしている。
【0009】
すなわち、本実施例では、画像処理部6Cは、上記合成画像を得る処理の前に、しきい値を設定するために上記最初のヒストグラムを基に第2のヒストグラムは作成する。より詳細には、図3の最初のヒストグラムにおいて、極小輝度Sからその右方側の傾斜が緩やか領域の輝度について、および極大輝度Lから左方に隣接する傾斜が緩やかな領域の輝度について、隣り合う輝度における画素数の平均値を求めて、その平均値を基に再度ヒストグラムを作成する。その様にして作成した第2のヒストグラムにおいては、各輝度に対応する画素数の変化が滑らかになっており、それによりしきい値を的確に求めることができる。
そして、画像処理部6Cによって得た図7の合成画像からの輝度と画素数との関係が、例えば図5に示すようなヒストグラムであったとする。便宜上、この図5では、水晶板2が良品である場合(最頻値Xとその前後)、水晶板2が傷のある不良品である場合(最頻値Yとその前後)及び水晶板2がしみの不良品である場合(最頻値Zとその前後)を同時に表示している。
ここで、しきい値設定部6Dは、最頻値X(Y、Z)より小さい側(左方側)となる輝度における変化率が切り換わる箇所を、しきい値M1として設定するようにしている。その際、本実施例では、順次隣り合う位置の輝度における画素数の平均値を求めて、その各々の平均値を基に再度ヒストグラムを作成し、再度作成したヒストグラムにおいて、最頻値から左方側へ向かいながら変化率が切り換わる個所の輝度をM1として設定するようにしている。このしきい値M1は、判定部6Eが水晶板2の表面に傷があるか否かの判定する際の判定の基準として用いるようにしている。
他方、しきい値設定部6Dは、最頻値X(Y、Z)より大きい側(右方側)となる輝度における変化率が切り換わる箇所の輝度をしきい値M2として設定するようにしている。本実施例では、この場合も、順次隣り合う位置の輝度における画素数の平均値を求めて、上記再度作成したヒストグラムにおいて最頻値から右方側へ向かいながら変化率が切り換わる個所をM2として設定している。
ここで、この図5に示したように、水晶板2が傷やしみのない良品の場合には、この図5の最も左方側に示すように、最頻値Xの左右両側となる輝度(大きい側及び小さい側の輝度)の分布が少なく表れるようになっている。
これに対して、水晶板2に傷がある不良品の場合には、図5の右方側に示すように最頻値Yに隣接する左方側(小さい側)の輝度の分布が多く表れるようになっている。また、水晶板2にしみがある不良品の場合には、この図5の中央側に示すように最頻値Zに隣接する右方側(大きい側)の輝度の分布が多く表れるようになっている。
【0010】
そこで本実施例では、しきい値設定部6Dは、最頻値Maxの前後において変化率が切り換わる箇所の輝度を上記しきい値M1、M2として設定するようにしている。
次に、処理装置6は判定部6Eを備えており、判定部6Eは、上記しきい値設定部6Dによるしきい値M1、M2の設定が終わったら、上記画像処理部6Cが求めた図7の合成画像における輝度と画素数及びしきい値設定部6Dが設定したしきい値M1、M2をもとに次のような演算を行って水晶板2の良否を判定するようになっている。
すなわち、判定部6Eは、先ず図7の合成画像全体についてしきい値M1よりも輝度の小さい画素の総画素数を求める。また、それと同時に、しきい値M1よりも輝度が小さいもので一塊にまとまった箇所の画素数も求める。ここで、一塊となった箇所とは例えば図7の合成画像における黒い線である。そして、そのようにして求めた画素数がそれぞれ予め設定した所定の画素数よりもどちらか一方でも多い場合には、その検査対象となった水晶板2の表面に傷があることを記憶しておく。それに対して、その求めた画素数がそれぞれ予め設定した所定の画素数よりもどちらも少ない場合には、判定部6Eは検査対象となった水晶板2には傷がないことを記憶しておく。
【0011】
また、判定部6Eは、図7の合成画像全体について、もう一方のしきい値M2よりも輝度の大きい画素の総画素数を求める。またそれと同時に、しきい値M2よりも輝度が大きいもので一塊にまとまった箇所の画素数も求める。ここで、一塊になった箇所とは、例えば図7の合成画像における白い点である。そして、そのようにして求めた画素数がそれぞれ予め設定した所定の画素数よりもどちらか一方でも多い場合には、検査対象となる水晶板2の表面にしみがあることを記憶しておく。これに対して、検査対象領域2’におけるその求めた画素数が、それぞれ予め設定した所定画素数よりもどちらも少ない場合には、判定部6Eは検査対象となった水晶板2にはしみがないことを記憶しておく。
そして、判定部6Eは検査対象となった水晶板2に対して傷の有無の記憶及びしみの有無の記憶により、傷もしみも両方ともない場合には、その水晶板2は良品であると判定し、他方傷又はしみのうちどちらか一方でもあれば不良品であると判定するようにしている。
さらに、本実施例の処理装置6は表示部6Fを備えており、上記判定部6Eによる判定結果は、この表示部6Fに表示されるようになっている。
【0012】
上述したように、本実施例においては、画像処理部6cが検査対象領域2’以外の領域についてのマスク画像を作成した後、このマスク画像と当初の画像における検査対象領域2’とを合成させて図7に示した合成画像を作成するようにしている。換言すると、図3に示したヒストグラムにおける最頻値Maxをマスキング値として設定し、当初の水晶板2の画像データにおける検査対象以外の領域をマスキング値としての最頻値Maxに置き換える処理を行っている。
そして、本実施例では、図7の合成画像をもとに判定部6Eが水晶板2の傷およびしみの有無について判定する際には、判定の対象領域が検査対象領域2’内であるか否か、さらに図4において外側の黒枠として表示されていた背景部分であるかなどを判別する必要がない。
そのため、判定部6Eが水晶板2の良否を判定する際の演算が極めて容易になる。しかも、本実施例によれば、画像処理部6Cはマスク画像を1回だけ作成して、それと当初の画像とを合成して、図7に示した合成画像を1回だけ作成すればよい。つまり、黒く表れる傷の検査と白く表れるしみの検査を行う際に、マスキング処理は1つの水晶板2について1回だけで良い。したがって、黒く表示される傷と白く表示されるしみについてそれぞれマスキング処理を行う必要があった従来に比較して、本実施例は物品検査に要する時間を短縮することができる。
【0013】
なお、上記実施例において、画像処理部6Cは、検査対象領域2’以外の箇所を図3のヒストグラムにおける最頻値Maxとするマスク画像を作成するようにしているが、このマスク画像を作成するに際して、上記最頻値Maxの代わりに、検査対象領域2’の円に外接する正方形の領域内における平均の輝度を用いても良い。
また、上記ヒストグラムは取り込み画像の全体(背景部分をも含めた画像全体)について作成しても良い。この場合にも、作成したヒストグラムを上記しきい値M1、M2の設定の際に利用することができる。さらに、上記ヒストグラムは水晶板2の領域だけについて作成するようにしても良い。
また、上記実施例においては、画像処理部6Cは図6に示すマスク画像を作成し、そのマスク画像と図4の画像とを組み合わせて、図7に示した合成画像を作成するようにしているが、上記マスク画像の作成及びその後の当初の画像との組み合わせ工程とを省略しても良い。つまり、CCDカメラ4によって撮影される領域は決まっているので、予め幾つかのサンプリングとしての水晶板2について、大まかな最頻値となる輝度を求めてそれをマスキング値として設定する。次に、実際に検査をおこなう水晶板2をCCDカメラ4で撮影したときに、取り込み部6Bから伝達された水晶板2の画像データについて検査対象領域以外の領域を上記マスキング値に置き換える処理を行えばよい。その様にすることで、取り込み部6Bから画像処理部6Cに画像データが伝達された時点で、上記図7に示したものと同様の合成画像を得ることができる。
また、上記実施例によれば、水晶板2の表面の割れや欠け、コートずれなどの有無を検査することもできる。
また、上記実施例は本発明を水晶板2の表面検査装置に用いた場合を説明したが、反射光の他に透過光を用いて水晶板2の内部の傷や空洞の有無を検査する検査に用いても良い。
さらに、水晶板だけではなく、ガラス、金属、鏡面体などの表面検査装置としても本発明を用いることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、従来に比較して物品検査が容易になるとともに、物品検査に要する時間を短縮することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略の構成図。
【図2】水晶板を示す平面図。
【図3】図1に示した画像処理部6Cによって作成したヒストグラムを示す図。
【図4】図1に示したCCDカメラ4で撮影した画像を示す図。
【図5】しきい値M1、M2の設定の仕方を説明する図。
【図6】図1に示した画像処理部6Cによって作成したマスク画像を示す図。
【図7】図1の画像処理部6Cで作成した合成画像を示す図。
【符号の説明】
1…物品検査装置 2…水晶板(物品)
4…CCDカメラ(撮影手段) 5…光源
6…処理装置 6C…画像処理部
6D…しきい値設定部 6E:判定部

Claims (3)

  1. 物品および該物品の背景部分を撮影手段で撮影し、この撮影手段で撮影した画像をもとに輝度の違いに応じた画素数で表現されるヒストグラムを作成し、
    上記ヒストグラムにおける物品領域の最頻値となる輝度あるいは平均輝度を求めて、上記最頻値となる輝度あるいは上記平均輝度をマスキング値として設定し、
    上記画像における検査対象領域以外の領域における輝度を上記マスキング値に置き換えるとともに、該マスキング値の前後の不良領域となる側の所要の輝度をしきい値として設定し、
    該検査対象領域以外の領域における輝度を上記マスキング値に置き換えた画像において、上記しきい値を超えた不良領域側となる輝度の画素数をもとに物品の良否を判定することを特徴とする物品検査方法。
  2. 上記撮影手段で撮影した画像における検査対象領域以外の領域を上記マスキング値に置き換えたマスク画像を作成し、
    上記撮影手段で撮影した画像と上記マスク画像とを合成して合成画像を作成し、
    この合成画像における輝度の違いに基づいて、物品の良否を判定することを特徴とする請求項1に記載の物品検査方法。
  3. 上記検査対象となる物品は、水晶板あるいはガラス製品であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の物品検査方法。
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