JP2004219119A - 欠陥検査方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】凹凸欠陥の高さあるいは深さの絶対値評価を行うことができるようにするとともに、その検査時間の短縮を同時に実現できるようにし、さらに欠陥の凹凸判別を行えるようにする。
【解決手段】偏光特性を持つレーザ光10を対象ワーク9に向けて照射する。受光素子4を用いて対象ワーク9からの反射光12を受光することで、凹凸欠陥8の存在を検出する。第1の検出手段6によって受光素子4とは別に反射光12を受光することで、画像処理装置17によって、凹凸欠陥8の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって凹凸欠陥8の高さあるいは深さを計測する。
【選択図】 図1
【解決手段】偏光特性を持つレーザ光10を対象ワーク9に向けて照射する。受光素子4を用いて対象ワーク9からの反射光12を受光することで、凹凸欠陥8の存在を検出する。第1の検出手段6によって受光素子4とは別に反射光12を受光することで、画像処理装置17によって、凹凸欠陥8の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって凹凸欠陥8の高さあるいは深さを計測する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は欠陥検査方法および装置に関し、特に、半導体や、液晶や、ハードディスクや、プラズマデイスプレイパネル(以下、「PDP」と称する)の表面板などの欠陥を検査するための欠陥検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
PDPの表面板には、電極形成後に誘電体が塗布されて硬化される。表面板は、その後、リブを介して背面板との間に距離をおいた状態で、この背面板に張り合わされる。このとき、リブの直下に所定の高さ以上の突起欠陥が存在すると、リブを破損させたり、正常な張り合わせが出来なくなったり、その部分のセルが点灯しなくなったりするなどの、重大な欠陥が発生するおそれがある。そのため、突起欠陥の高さの絶対値を評価し、所定の高さ以上の突起欠陥であるか否かの判別を行うことが、非常に重要な課題となる。
【0003】
従来技術として、PDPに偏光特性のあるレーザ光を照射し、突起部からの反射光・散乱光のパワーレベルから、その突起高さを評価するものがある。他の従来技術として、レーザ変位計機能を搭載した別の装置あるいは上記検査装置との複合機によって、一度突起を検出し、その位置座標について再度突起高さの絶対値を測定するものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−172547号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、PDPに偏光特性のあるレーザ光を照射して突起部からの反射光・散乱光により欠陥を検出する装置は、上述のように突起部からの反射光・散乱光のパワーレベルから突起高さを評価するものであるため、散乱光の受光パワーレベルに対応して検出突起高さに幅が生じ、突起高さの絶対値を正確に評価することができない。また、突起と凹みを判別することができず、不良とならない凹みも欠陥として検出してしまい、過検出を起こすという課題がある。また、レーザ変位計機能を搭載した別装置あるいは上記検査装置との複合機によって突起高さの絶対値を測定するものでは、いったん突起の有無を検出したうえで、その位置座標に対して再度突起高さを測定するといった動作を行うことが必要であるため、検査時間が長くなり、生産性が低下するという課題がある。
【0006】
そこで本発明は、上記課題を解決して、凹凸欠陥の高さあるいは深さの絶対値評価を行うことができるようにするとともに、その検査時間の短縮を同時に実現できるようにし、さらに欠陥の凹凸判別を行えるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明の方法は、偏光特性を持つレーザ光を対象ワークに向けて照射し、前記対象ワークからの反射光を受光することで凹凸欠陥の存在を検出し、前記反射光を別に受光して画像処理することで、前記凹凸欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって前記凹凸欠陥の高さあるいは深さを計測するものである。
【0008】
また、本発明の装置は、偏光特性を持つレーザ光を対象ワークに向けて照射するレーザ発振器および第1のS偏光フィルターと、前記対象ワークに存在する凹凸欠陥からの反射光を受光することで、この凹凸欠陥の存在を検出する第2のS偏光フィルターおよび受光素子と、前記受光素子とは別に前記反射光を受光する第1の検出手段と、この第1の検出手段によって受光された前記反射光から、前記凹凸欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって前記凹凸欠陥の高さあるいは深さを計測する画像処理装置とを有するようにしたものである。
【0009】
したがって本発明によると、凹凸欠陥の存在とその高さあるいは深さとを同時に評価することができ、このため検査時間の短縮を図ることができる。
さらに本発明の方法は、凹凸欠陥からの反射光を受光することにもとづく第1の検出結果と、対象ワークに凹凸欠陥が存在しないときに前記対象ワークからの反射光を受光することにもとづく第2の検出結果とから、前記凹凸欠陥が凹であるか凸であるかを判別するものである。
【0010】
同様に本発明の装置は、第1の検出手段は対象ワークに凹凸欠陥が存在するときにその凹凸欠陥からの反射光を受光するように構成され、前記第1の検出手段とは別に、対象ワークに凹凸欠陥が存在しないときに前記対象ワークからの反射光を受光する第2の検出手段が設けられ、さらに、前記第1の検出手段の検出結果と第2の検出手段の検出結果とのパターンから、前記凹凸欠陥が凹であるか凸であるかを判別する手段が設けられているようにしたものである。
【0011】
したがって本発明によると、さらに凹凸欠陥が凹であるのか凸であるのかの判別を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1において、9はPDPの表面板などのワークで、その表面には突起欠陥8が存在する。1はレーザ発信器で、S偏光フィルタ2Aを用いることによって、偏光特性を持つレーザ光を突起欠陥8に照射可能である。レーザ発振器1は、ポリゴンスキャナおよびAOD、EOD、レゾナントを用いたレーザスキャンニング照明装置、あるいはレーザビーム照明装置などとする。また、S偏光フィルタ2Bと、結像レンズ系3と、受光素子4とによって、ワーク9に存在する突起欠陥8からの反射光を受光する受光装置が構成されている。受光素子4は、フォトマルおよびCCDラインセンサ、CCDエリアセンサ、TDIカメラ、冷却CCDカメラなどによって構成される。結像レンズ系3にはハーフミラー5が設けられており、このハーフミラー5と位置検出センサ6と画像処理装置17とを用いて、突起欠陥8の傾斜角度を計測し、それによって三角測量の原理から突起欠陥8の高さを測定できるように構成されている。また、位置検出センサ6と、別の位置検出センサ7と、画像処理装置17とによって、ワーク9に存在する欠陥が凹であるか凸であるかを判別できるように構成されている。ワーク9は、XYテーブルに載置されることによって、所定の位置に位置決めされるように構成されている。
【0013】
このような構成において、レーザ発振器1から出射されたレーザ光は、S偏光フィルター2AによりS偏光特性もつレーザ光10となり、XYテーブル上に位置するワーク(PDPのガラス基板)9に入射角αで照射される。
【0014】
このS偏光のレーザ光10は、突起部8に照射された場合、S偏光特性をもったレーザ反射光12となり、結像レンズ系3を介して受光素子4に結像する。この結像から、画像処理装置17により、突起部8を欠陥として検出する。この際、P偏光である突起欠陥8からの散乱光は結像レンズ系3の前のS偏光フィルター2Bにより遮断され、このS偏光フィルター2BにはS偏光である反射光12のみしか通過しない。
【0015】
反射光12は、結像レンズ系3の平行光部分に設けられたハーフミラー5により、反射光15と反射光16とに分割される。反射光15は上述のように受光素子4に結像し、反射光16は位置検出センサ6に入射する。この際、図1のようにセンサ6による位置情報と反射光12についてのレーザ反射角βとは一対一に対応していることから、予めセンサ6による位置情報とレーザ反射角βの情報とをリンクさせたうえで、画像処理装置17によってこのレーザ反射角βを計測する。
【0016】
図2に示すように、ワーク9における突起欠陥8の検出領域19(図2(a))は、画像処理装置上では、距離Sをもった投影距離(図2(b))となる。そこで突起高さTは、突起欠陥8についての突起傾斜角をγi(図2(c))とし、画像処理の走査方向分解能をYとして、三角測量により、下記の式で表される。
【0017】
T=Σti(i=1、・・n)
γi=(βi−αi)/2
ti=sinγi×Y
ここで、突起傾斜角γiは、レーザ入射角αiとレーザ反射角βiにより算出される。微小部分の突起高さtiは、画像処理の走査方向分解能Yと突起傾斜角γiにより算出される。突起高さTは、微小部分の突起高さtiの積分により算出される。これにより、欠陥検出と同時に欠陥高さの絶対的な評価を行うことができる。
【0018】
図1、図3に示すように、別途用意した位置検出センサ7を用いて、2つの位置検出センサ6、7の出力のパターンから、欠陥の凹凸を判別する。
図3(a)は、ワーク9の表面に突起も凹みも存在しない場合を示す。この場合は(i)に示すようにワーク9の表面は平滑で、その平滑部で反射したレーザ光10は位置センサ7に入力する。しかし位置センサ6には入力しない。同(ii)は位置センサ6、7の出力を示すが、この場合はワーク9の表面で反射したレーザ光10は位置センサ7における所定の位置(高さ)に入力するので、それに対応したセンサ7の一定レベルの出力が現れる。センサ6の出力は現れない。
【0019】
図3(b)は、ワーク9の表面に突起(凸欠陥)が存在する場合を示す。この場合の出力の様子について説明する。同(i)に示すようにワーク9を走査させると、まずレーザ光10は突起の裾の部分を照射し始め、それによって突起からの反射光が上方へ変位し始めるので、同(ii)に示すように、それに対応してセンサ7の出力も上向きに移動する。
【0020】
レーザ光10が突起の上部を照射するようになると、突起で反射したレーザ光10はもはやセンサ7には入力せず、センサ6の方に入力するようになる。このため、同(ii)に示すように、センサ7の出力が落ちるとともに、それに代わってセンサ6の出力が現れる。
【0021】
さらなる走査によってレーザ光10が突起のピークを過ぎると、今度はセンサ6の出力がなくなり、センサ7の出力が徐々に現れはじめ、最終的には(a)(ii)のレベルに落ち着く。
【0022】
図3(c)は、ワーク9の表面に凹欠陥が存在する場合を示す。この場合に、同(i)に示すようにワーク9を走行させると、レーザ光10が凹欠陥を照射するまでは同(ii)に示すようにセンサ7の一定レベルの出力が現れる。
【0023】
レーザ光10が凹欠陥を照射し始めると、ワーク9から反射するレーザ光10は急激にその方向を変える。これにより、同(ii)に示すように、センサ7の出力が急激になくなるとともにセンサ6の出力が上昇する。
【0024】
さらなる走査によってレーザ光10が凹欠陥を照射しなくなるときには、センサ6の出力は急激に低下し、センサ7の出力は、高いレベルから徐々に元の一定レベルへと低下する。
【0025】
以上の説明にもとづき、凹凸の判定基準は次のようになる。すなわち、位置センサ6が反応したときに、図3(b)(ii)に示すようにその前で位置センサ7の出力により上昇が確認された場合は凸欠陥、これに対し図3(c)(ii)に示すように上昇が確認されなかった場合は凹欠陥として判別することになる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、第2のS偏光フィルターと受光素子とを用いて対象ワークに存在する凹凸欠陥からの反射光を受光することで、この凹凸欠陥の存在を検出し、第1の位置検出手段によって前記受光素子とは別に前記反射光を受光することで、画像処理装置によって、前記凹凸欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって前記凹凸欠陥の高さあるいは深さを計測するため、凹凸欠陥の存在とその高さあるいは深さとを同時に評価することができ、したがって検査時間の短縮を図ることができる。
【0027】
また本発明によると、対象ワークに凹凸欠陥が存在するときにその凹凸欠陥からの反射光を受光する第1の位置検出手段の検出結果と、対象ワークに凹凸欠陥が存在しないときに前記対象ワークからの反射光を受光する第2の位置検出手段の検出結果とのパターンから、前記凹凸欠陥が凹であるか凸であるかを判別するため、さらに凹凸欠陥が凹であるのか凸であるのかの判別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の欠陥検査装置の構成を示す概略図
【図2】本発明にもとづく欠陥高さの測定原理を説明する図
【図3】本発明にもとづく欠陥の凹凸の判別原理を説明する図
【符号の説明】
1 レーザ発振器
2A、2B S偏光フィルター
4 受光素子
6 位置検出センサ
7 位置検出センサ
8 突起欠陥
10 レーザ光
17 画像処理装置
【発明の属する技術分野】
本発明は欠陥検査方法および装置に関し、特に、半導体や、液晶や、ハードディスクや、プラズマデイスプレイパネル(以下、「PDP」と称する)の表面板などの欠陥を検査するための欠陥検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
PDPの表面板には、電極形成後に誘電体が塗布されて硬化される。表面板は、その後、リブを介して背面板との間に距離をおいた状態で、この背面板に張り合わされる。このとき、リブの直下に所定の高さ以上の突起欠陥が存在すると、リブを破損させたり、正常な張り合わせが出来なくなったり、その部分のセルが点灯しなくなったりするなどの、重大な欠陥が発生するおそれがある。そのため、突起欠陥の高さの絶対値を評価し、所定の高さ以上の突起欠陥であるか否かの判別を行うことが、非常に重要な課題となる。
【0003】
従来技術として、PDPに偏光特性のあるレーザ光を照射し、突起部からの反射光・散乱光のパワーレベルから、その突起高さを評価するものがある。他の従来技術として、レーザ変位計機能を搭載した別の装置あるいは上記検査装置との複合機によって、一度突起を検出し、その位置座標について再度突起高さの絶対値を測定するものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−172547号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、PDPに偏光特性のあるレーザ光を照射して突起部からの反射光・散乱光により欠陥を検出する装置は、上述のように突起部からの反射光・散乱光のパワーレベルから突起高さを評価するものであるため、散乱光の受光パワーレベルに対応して検出突起高さに幅が生じ、突起高さの絶対値を正確に評価することができない。また、突起と凹みを判別することができず、不良とならない凹みも欠陥として検出してしまい、過検出を起こすという課題がある。また、レーザ変位計機能を搭載した別装置あるいは上記検査装置との複合機によって突起高さの絶対値を測定するものでは、いったん突起の有無を検出したうえで、その位置座標に対して再度突起高さを測定するといった動作を行うことが必要であるため、検査時間が長くなり、生産性が低下するという課題がある。
【0006】
そこで本発明は、上記課題を解決して、凹凸欠陥の高さあるいは深さの絶対値評価を行うことができるようにするとともに、その検査時間の短縮を同時に実現できるようにし、さらに欠陥の凹凸判別を行えるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明の方法は、偏光特性を持つレーザ光を対象ワークに向けて照射し、前記対象ワークからの反射光を受光することで凹凸欠陥の存在を検出し、前記反射光を別に受光して画像処理することで、前記凹凸欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって前記凹凸欠陥の高さあるいは深さを計測するものである。
【0008】
また、本発明の装置は、偏光特性を持つレーザ光を対象ワークに向けて照射するレーザ発振器および第1のS偏光フィルターと、前記対象ワークに存在する凹凸欠陥からの反射光を受光することで、この凹凸欠陥の存在を検出する第2のS偏光フィルターおよび受光素子と、前記受光素子とは別に前記反射光を受光する第1の検出手段と、この第1の検出手段によって受光された前記反射光から、前記凹凸欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって前記凹凸欠陥の高さあるいは深さを計測する画像処理装置とを有するようにしたものである。
【0009】
したがって本発明によると、凹凸欠陥の存在とその高さあるいは深さとを同時に評価することができ、このため検査時間の短縮を図ることができる。
さらに本発明の方法は、凹凸欠陥からの反射光を受光することにもとづく第1の検出結果と、対象ワークに凹凸欠陥が存在しないときに前記対象ワークからの反射光を受光することにもとづく第2の検出結果とから、前記凹凸欠陥が凹であるか凸であるかを判別するものである。
【0010】
同様に本発明の装置は、第1の検出手段は対象ワークに凹凸欠陥が存在するときにその凹凸欠陥からの反射光を受光するように構成され、前記第1の検出手段とは別に、対象ワークに凹凸欠陥が存在しないときに前記対象ワークからの反射光を受光する第2の検出手段が設けられ、さらに、前記第1の検出手段の検出結果と第2の検出手段の検出結果とのパターンから、前記凹凸欠陥が凹であるか凸であるかを判別する手段が設けられているようにしたものである。
【0011】
したがって本発明によると、さらに凹凸欠陥が凹であるのか凸であるのかの判別を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1において、9はPDPの表面板などのワークで、その表面には突起欠陥8が存在する。1はレーザ発信器で、S偏光フィルタ2Aを用いることによって、偏光特性を持つレーザ光を突起欠陥8に照射可能である。レーザ発振器1は、ポリゴンスキャナおよびAOD、EOD、レゾナントを用いたレーザスキャンニング照明装置、あるいはレーザビーム照明装置などとする。また、S偏光フィルタ2Bと、結像レンズ系3と、受光素子4とによって、ワーク9に存在する突起欠陥8からの反射光を受光する受光装置が構成されている。受光素子4は、フォトマルおよびCCDラインセンサ、CCDエリアセンサ、TDIカメラ、冷却CCDカメラなどによって構成される。結像レンズ系3にはハーフミラー5が設けられており、このハーフミラー5と位置検出センサ6と画像処理装置17とを用いて、突起欠陥8の傾斜角度を計測し、それによって三角測量の原理から突起欠陥8の高さを測定できるように構成されている。また、位置検出センサ6と、別の位置検出センサ7と、画像処理装置17とによって、ワーク9に存在する欠陥が凹であるか凸であるかを判別できるように構成されている。ワーク9は、XYテーブルに載置されることによって、所定の位置に位置決めされるように構成されている。
【0013】
このような構成において、レーザ発振器1から出射されたレーザ光は、S偏光フィルター2AによりS偏光特性もつレーザ光10となり、XYテーブル上に位置するワーク(PDPのガラス基板)9に入射角αで照射される。
【0014】
このS偏光のレーザ光10は、突起部8に照射された場合、S偏光特性をもったレーザ反射光12となり、結像レンズ系3を介して受光素子4に結像する。この結像から、画像処理装置17により、突起部8を欠陥として検出する。この際、P偏光である突起欠陥8からの散乱光は結像レンズ系3の前のS偏光フィルター2Bにより遮断され、このS偏光フィルター2BにはS偏光である反射光12のみしか通過しない。
【0015】
反射光12は、結像レンズ系3の平行光部分に設けられたハーフミラー5により、反射光15と反射光16とに分割される。反射光15は上述のように受光素子4に結像し、反射光16は位置検出センサ6に入射する。この際、図1のようにセンサ6による位置情報と反射光12についてのレーザ反射角βとは一対一に対応していることから、予めセンサ6による位置情報とレーザ反射角βの情報とをリンクさせたうえで、画像処理装置17によってこのレーザ反射角βを計測する。
【0016】
図2に示すように、ワーク9における突起欠陥8の検出領域19(図2(a))は、画像処理装置上では、距離Sをもった投影距離(図2(b))となる。そこで突起高さTは、突起欠陥8についての突起傾斜角をγi(図2(c))とし、画像処理の走査方向分解能をYとして、三角測量により、下記の式で表される。
【0017】
T=Σti(i=1、・・n)
γi=(βi−αi)/2
ti=sinγi×Y
ここで、突起傾斜角γiは、レーザ入射角αiとレーザ反射角βiにより算出される。微小部分の突起高さtiは、画像処理の走査方向分解能Yと突起傾斜角γiにより算出される。突起高さTは、微小部分の突起高さtiの積分により算出される。これにより、欠陥検出と同時に欠陥高さの絶対的な評価を行うことができる。
【0018】
図1、図3に示すように、別途用意した位置検出センサ7を用いて、2つの位置検出センサ6、7の出力のパターンから、欠陥の凹凸を判別する。
図3(a)は、ワーク9の表面に突起も凹みも存在しない場合を示す。この場合は(i)に示すようにワーク9の表面は平滑で、その平滑部で反射したレーザ光10は位置センサ7に入力する。しかし位置センサ6には入力しない。同(ii)は位置センサ6、7の出力を示すが、この場合はワーク9の表面で反射したレーザ光10は位置センサ7における所定の位置(高さ)に入力するので、それに対応したセンサ7の一定レベルの出力が現れる。センサ6の出力は現れない。
【0019】
図3(b)は、ワーク9の表面に突起(凸欠陥)が存在する場合を示す。この場合の出力の様子について説明する。同(i)に示すようにワーク9を走査させると、まずレーザ光10は突起の裾の部分を照射し始め、それによって突起からの反射光が上方へ変位し始めるので、同(ii)に示すように、それに対応してセンサ7の出力も上向きに移動する。
【0020】
レーザ光10が突起の上部を照射するようになると、突起で反射したレーザ光10はもはやセンサ7には入力せず、センサ6の方に入力するようになる。このため、同(ii)に示すように、センサ7の出力が落ちるとともに、それに代わってセンサ6の出力が現れる。
【0021】
さらなる走査によってレーザ光10が突起のピークを過ぎると、今度はセンサ6の出力がなくなり、センサ7の出力が徐々に現れはじめ、最終的には(a)(ii)のレベルに落ち着く。
【0022】
図3(c)は、ワーク9の表面に凹欠陥が存在する場合を示す。この場合に、同(i)に示すようにワーク9を走行させると、レーザ光10が凹欠陥を照射するまでは同(ii)に示すようにセンサ7の一定レベルの出力が現れる。
【0023】
レーザ光10が凹欠陥を照射し始めると、ワーク9から反射するレーザ光10は急激にその方向を変える。これにより、同(ii)に示すように、センサ7の出力が急激になくなるとともにセンサ6の出力が上昇する。
【0024】
さらなる走査によってレーザ光10が凹欠陥を照射しなくなるときには、センサ6の出力は急激に低下し、センサ7の出力は、高いレベルから徐々に元の一定レベルへと低下する。
【0025】
以上の説明にもとづき、凹凸の判定基準は次のようになる。すなわち、位置センサ6が反応したときに、図3(b)(ii)に示すようにその前で位置センサ7の出力により上昇が確認された場合は凸欠陥、これに対し図3(c)(ii)に示すように上昇が確認されなかった場合は凹欠陥として判別することになる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、第2のS偏光フィルターと受光素子とを用いて対象ワークに存在する凹凸欠陥からの反射光を受光することで、この凹凸欠陥の存在を検出し、第1の位置検出手段によって前記受光素子とは別に前記反射光を受光することで、画像処理装置によって、前記凹凸欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって前記凹凸欠陥の高さあるいは深さを計測するため、凹凸欠陥の存在とその高さあるいは深さとを同時に評価することができ、したがって検査時間の短縮を図ることができる。
【0027】
また本発明によると、対象ワークに凹凸欠陥が存在するときにその凹凸欠陥からの反射光を受光する第1の位置検出手段の検出結果と、対象ワークに凹凸欠陥が存在しないときに前記対象ワークからの反射光を受光する第2の位置検出手段の検出結果とのパターンから、前記凹凸欠陥が凹であるか凸であるかを判別するため、さらに凹凸欠陥が凹であるのか凸であるのかの判別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の欠陥検査装置の構成を示す概略図
【図2】本発明にもとづく欠陥高さの測定原理を説明する図
【図3】本発明にもとづく欠陥の凹凸の判別原理を説明する図
【符号の説明】
1 レーザ発振器
2A、2B S偏光フィルター
4 受光素子
6 位置検出センサ
7 位置検出センサ
8 突起欠陥
10 レーザ光
17 画像処理装置
Claims (4)
- 偏光特性を持つレーザ光を対象ワークに向けて照射し、前記対象ワークからの反射光を受光することで凹凸欠陥の存在を検出し、前記反射光を別に受光して画像処理することで、前記凹凸欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって前記凹凸欠陥の高さあるいは深さを計測することを特徴とする欠陥検査方法。
- 凹凸欠陥からの反射光を受光することにもとづく第1の検出結果と、対象ワークに凹凸欠陥が存在しないときに前記対象ワークからの反射光を受光することにもとづく第2の検出結果とから、前記凹凸欠陥が凹であるか凸であるかを判別することを特徴とする請求項1記載の欠陥検査方法。
- 偏光特性を持つレーザ光を対象ワークに向けて照射するレーザ発振器および第1のS偏光フィルターと、前記対象ワークに存在する凹凸欠陥からの反射光を受光することで、この凹凸欠陥の存在を検出する第2のS偏光フィルターおよび受光素子と、前記受光素子とは別に前記反射光を受光する第1の検出手段と、この第1の検出手段によって受光された前記反射光から、前記凹凸欠陥の傾斜角度を計測したうえで、その計測結果から三角測量によって前記凹凸欠陥の高さあるいは深さを計測する画像処理装置とを有することを特徴とする欠陥検査装置。
- 第1の検出手段は凹凸欠陥からの反射光を受光するように構成され、前記第1の検出手段とは別に、対象ワークに凹凸欠陥が存在しないときに前記対象ワークからの反射光を受光する第2の検出手段が設けられ、さらに、前記第1の検出手段の検出結果と第2の検出手段の検出結果とから、前記凹凸欠陥が凹であるか凸であるかを判別する手段が設けられていることを特徴とする請求項3記載の欠陥検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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