JPH07225195A - 微細パターンの欠陥測定方法 - Google Patents
微細パターンの欠陥測定方法Info
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- JPH07225195A JPH07225195A JP1763394A JP1763394A JPH07225195A JP H07225195 A JPH07225195 A JP H07225195A JP 1763394 A JP1763394 A JP 1763394A JP 1763394 A JP1763394 A JP 1763394A JP H07225195 A JPH07225195 A JP H07225195A
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- intensity
- defect
- signal
- peak
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- Liquid Crystal (AREA)
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】透明電極のごとき微細パターンの断線、ショー
トなどの形状欠陥を、光学的手段で高精度に検出する測
定方法を提供すること。 【構成】二つの強度ピークを有するレーザ光をパターン
面上で2次元走査し、反射光強度を走査定点位置で2分
割受光器で検出し、差動信号と合成信号を作成する。差
動信号にピークが発生したとき、ピーク幅、ピーク強
度、ピーク発生位置を検出すると共に、合成信号の強度
値を検出して、これらの検出値と、合成信号の最大強度
と最小強度に基づいて設定したスライスレベルから、パ
ターン欠陥の種類、大きさ求める。 【効果】2ビーム光を用いることで、2次元走査の高速
化と高感度化が可能になると共に、簡素な信号処理でリ
アルタイムでの欠陥検出ができるため、生産ラインでの
インライン計測に適する。
トなどの形状欠陥を、光学的手段で高精度に検出する測
定方法を提供すること。 【構成】二つの強度ピークを有するレーザ光をパターン
面上で2次元走査し、反射光強度を走査定点位置で2分
割受光器で検出し、差動信号と合成信号を作成する。差
動信号にピークが発生したとき、ピーク幅、ピーク強
度、ピーク発生位置を検出すると共に、合成信号の強度
値を検出して、これらの検出値と、合成信号の最大強度
と最小強度に基づいて設定したスライスレベルから、パ
ターン欠陥の種類、大きさ求める。 【効果】2ビーム光を用いることで、2次元走査の高速
化と高感度化が可能になると共に、簡素な信号処理でリ
アルタイムでの欠陥検出ができるため、生産ラインでの
インライン計測に適する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子の画像表示
に用いられる透明電極のような微細パターンの断線、欠
け、ショート等のパターン欠陥を光学的に測定する方法
に関する。
に用いられる透明電極のような微細パターンの断線、欠
け、ショート等のパターン欠陥を光学的に測定する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】高密度画素の液晶表示素子(LCD)が
広く用いられてきたが、パッシブ型のLCDではガラス
基板上に画素となる透明電極(ITO膜)を1000本
程度形成して画像表示を行っている。この場合は電極の
パターン線幅も20μmピッチ程度に微細化されるた
め、透明電極パターンの形状欠陥、特に断線、欠け、シ
ョート等の検査が必要になっている。この欠陥検査で
は、数μmという大きさの欠陥をその欠陥種類、欠陥の
大きさ、欠陥位置と共に検出する必要があるが、測定の
分解能を高めるために最近ではレーザ走査顕微鏡(LS
M)が用いられるようになってきた。LSMは微小なス
ポットに集光したレーザ光をパターン面上で2次元走査
し、パターンからの反射光強度変化を検出してパターン
像を得る光学装置で、パターン検出のコントラスト特性
が良い、S/N比が高いなどの特徴を有する。このLS
Mをパターン欠陥測定に応用するときは、パターン面上
を2次元走査するときの走査効率の向上のためのハード
ウエアーが重要である。また、検出した反射光強度の変
化から数μm程度の微細な欠陥を精度よく判定するソフ
トウエアーも重要である。
広く用いられてきたが、パッシブ型のLCDではガラス
基板上に画素となる透明電極(ITO膜)を1000本
程度形成して画像表示を行っている。この場合は電極の
パターン線幅も20μmピッチ程度に微細化されるた
め、透明電極パターンの形状欠陥、特に断線、欠け、シ
ョート等の検査が必要になっている。この欠陥検査で
は、数μmという大きさの欠陥をその欠陥種類、欠陥の
大きさ、欠陥位置と共に検出する必要があるが、測定の
分解能を高めるために最近ではレーザ走査顕微鏡(LS
M)が用いられるようになってきた。LSMは微小なス
ポットに集光したレーザ光をパターン面上で2次元走査
し、パターンからの反射光強度変化を検出してパターン
像を得る光学装置で、パターン検出のコントラスト特性
が良い、S/N比が高いなどの特徴を有する。このLS
Mをパターン欠陥測定に応用するときは、パターン面上
を2次元走査するときの走査効率の向上のためのハード
ウエアーが重要である。また、検出した反射光強度の変
化から数μm程度の微細な欠陥を精度よく判定するソフ
トウエアーも重要である。
【0003】図2にLSMを用いた従来のパターン欠陥
測定における、パターン面上でのレーザ光の走査を表
す。20は照射レーザ光で、ガウス強度分布を持った単
一のスポットを持つビームである。21は画像表示を行
う透明電極(ITO)パターン膜で、その幅は数10μ
mである。22はITO膜の下地となるガラス基板で、
その幅は数μmである。欠陥測定にはレーザ光20を2
次元的にラスター走査する必要があるが、X方向にレー
ザ光20を連続走査したとき、Y方向にはレーザ光20
のビーム直径に相当するステップ距離でステップ走査を
行うのが一般的に用いられていた。図3の波形35はX
方向への走査を行ったときに検出された反射光強度信号
例である。ITO膜21の反射率はガラス基板22の反
射率よりも高いため、レーザ光20が欠陥のないITO
膜上に照射されているときの反射光強度はVuで、ガラ
ス基板22の面上に照射されているときの反射光強度は
Vdである。ここで、ITO膜21の位置352に断線
欠陥がある場合は、反射光強度はVuからVcに低下す
る。このときの反射光強度は断線の大きさで決まる。ガ
ラス基板22の位置354にショート欠陥がある場合
は、反射光強度はVdからVsに増加する。このときの
反射光強度もショートの大きさで決まる。従来の欠陥検
出では、反射光強度信号35の強度VuとVdの中間強
度となる単一の強度レベル(スライスレベル)Vmを設
定して2値化処理を行う方法が用いられてきた。この2
値化法では、走査の各点の反射光強度がVmよりも大き
ければHレベル、低ければLレベルと判断して、2値化
信号36を作成する。このとき、2値化信号36のHレ
ベル、Lレベルの期間、及びHからL、LからHへ変化
する数を計測して欠陥の有無を判定する。
測定における、パターン面上でのレーザ光の走査を表
す。20は照射レーザ光で、ガウス強度分布を持った単
一のスポットを持つビームである。21は画像表示を行
う透明電極(ITO)パターン膜で、その幅は数10μ
mである。22はITO膜の下地となるガラス基板で、
その幅は数μmである。欠陥測定にはレーザ光20を2
次元的にラスター走査する必要があるが、X方向にレー
ザ光20を連続走査したとき、Y方向にはレーザ光20
のビーム直径に相当するステップ距離でステップ走査を
行うのが一般的に用いられていた。図3の波形35はX
方向への走査を行ったときに検出された反射光強度信号
例である。ITO膜21の反射率はガラス基板22の反
射率よりも高いため、レーザ光20が欠陥のないITO
膜上に照射されているときの反射光強度はVuで、ガラ
ス基板22の面上に照射されているときの反射光強度は
Vdである。ここで、ITO膜21の位置352に断線
欠陥がある場合は、反射光強度はVuからVcに低下す
る。このときの反射光強度は断線の大きさで決まる。ガ
ラス基板22の位置354にショート欠陥がある場合
は、反射光強度はVdからVsに増加する。このときの
反射光強度もショートの大きさで決まる。従来の欠陥検
出では、反射光強度信号35の強度VuとVdの中間強
度となる単一の強度レベル(スライスレベル)Vmを設
定して2値化処理を行う方法が用いられてきた。この2
値化法では、走査の各点の反射光強度がVmよりも大き
ければHレベル、低ければLレベルと判断して、2値化
信号36を作成する。このとき、2値化信号36のHレ
ベル、Lレベルの期間、及びHからL、LからHへ変化
する数を計測して欠陥の有無を判定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の2値化法は、反
射光強度信号の2値化処理を行うのに、各ラインの走査
で得られた反射光強度信号の各点の強度レベルをスライ
スレベルと比較して2値化幅を全画素について演算する
必要がある。そのため、演算処理のためのメモリー回路
の規模が大きくなり、また演算時間が長くなってリアル
タイムでの測定が困難になるという問題点がある。さら
には、精度的な問題点もある。単一のスライスレベルを
用いた判定による2値化処理の場合、欠陥が大きければ
反射光強度変化も大きくなって安定した検出ができる
が、欠陥が小さくて反射光強度変化が少ない場合に欠陥
の判定が困難になる。例えば、図3の波形35の断線の
ある位置352の場合、断線幅が小さくて反射光強度V
cがスライスレベルVmよりも大きくなれば、正常パタ
ーンであると判断されて誤測定となる。さらには、レー
ザ光の走査の面からみれば、従来方法では、図2に示し
たようにY軸方向には照射ビームスポット径に相当する
ステップ距離でステップ走査する必要がある。そのため
にY軸方向への走査回数が多くなり、測定時間が長くな
るという問題点も生じる。本発明は上記問題点を解消
し、簡素な構成で高速度、高精度にパターン欠陥を測定
することが可能な欠陥測定方法を提供することを目的と
する。
射光強度信号の2値化処理を行うのに、各ラインの走査
で得られた反射光強度信号の各点の強度レベルをスライ
スレベルと比較して2値化幅を全画素について演算する
必要がある。そのため、演算処理のためのメモリー回路
の規模が大きくなり、また演算時間が長くなってリアル
タイムでの測定が困難になるという問題点がある。さら
には、精度的な問題点もある。単一のスライスレベルを
用いた判定による2値化処理の場合、欠陥が大きければ
反射光強度変化も大きくなって安定した検出ができる
が、欠陥が小さくて反射光強度変化が少ない場合に欠陥
の判定が困難になる。例えば、図3の波形35の断線の
ある位置352の場合、断線幅が小さくて反射光強度V
cがスライスレベルVmよりも大きくなれば、正常パタ
ーンであると判断されて誤測定となる。さらには、レー
ザ光の走査の面からみれば、従来方法では、図2に示し
たようにY軸方向には照射ビームスポット径に相当する
ステップ距離でステップ走査する必要がある。そのため
にY軸方向への走査回数が多くなり、測定時間が長くな
るという問題点も生じる。本発明は上記問題点を解消
し、簡素な構成で高速度、高精度にパターン欠陥を測定
することが可能な欠陥測定方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は以下に示す方法からなる。すなわち、レー
ザ光源から放射されたレーザ光の光強度分布を強度分布
変換手段により変換し、該変換された光強度分布のレー
ザ光を2次元ビーム走査手段により2次元的に走査し、
対物レンズで微小スポットに集光して断線、欠け、ショ
ート欠陥が測定されるパターン面上に照射し、2次元ビ
ーム走査の定点位置に設けた2分割受光器を用いて、前
記パターン面からの反射光強度を、該反射光強度プロフ
ァイルの中央位置を中心にして対称な領域に2分割して
検出し、該2分割受光器の各受光素子からの出力信号の
差動信号と合成信号を作成し、前記差動信号がピーク強
度を示す走査位置、該走査位置における差動信号のピー
ク強度、差動信号のピーク幅、合成信号の強度値、およ
び合成信号の強度に基づいて設定した少なくとも2つの
スライスレベルから、パターン面上の断線、欠け、ショ
ート欠陥の種類と大きさを求めることを特徴としてい
る。ここで、スライスレベルとして、合成信号の最大強
度と最小強度の2つのレベルを用いる方法、あるいは、
合成信号の最大強度と最小強度の中間強度と、該中間強
度と最大強度との間の強度、および該中間強度と最小強
度との間の強度の3つのレベルを用いる方法等がある。
め、本発明は以下に示す方法からなる。すなわち、レー
ザ光源から放射されたレーザ光の光強度分布を強度分布
変換手段により変換し、該変換された光強度分布のレー
ザ光を2次元ビーム走査手段により2次元的に走査し、
対物レンズで微小スポットに集光して断線、欠け、ショ
ート欠陥が測定されるパターン面上に照射し、2次元ビ
ーム走査の定点位置に設けた2分割受光器を用いて、前
記パターン面からの反射光強度を、該反射光強度プロフ
ァイルの中央位置を中心にして対称な領域に2分割して
検出し、該2分割受光器の各受光素子からの出力信号の
差動信号と合成信号を作成し、前記差動信号がピーク強
度を示す走査位置、該走査位置における差動信号のピー
ク強度、差動信号のピーク幅、合成信号の強度値、およ
び合成信号の強度に基づいて設定した少なくとも2つの
スライスレベルから、パターン面上の断線、欠け、ショ
ート欠陥の種類と大きさを求めることを特徴としてい
る。ここで、スライスレベルとして、合成信号の最大強
度と最小強度の2つのレベルを用いる方法、あるいは、
合成信号の最大強度と最小強度の中間強度と、該中間強
度と最大強度との間の強度、および該中間強度と最小強
度との間の強度の3つのレベルを用いる方法等がある。
【0006】
【作用】レーザ光源から放射されるレーザ光は円形で、
各方向へはガウス型の強度分布を持つ。この単一の強度
ピークを有するレーザ光の強度分布を音響光学素子のよ
うな強度分布変換手段を用い、電気信号のスペクトル制
御により、二つのガウス分布が合成され、二つの強度ピ
ークを持つ強度分布のビーム(2ビーム光)に変換して
パターン面上に照射する。このとき、連続走査を行う方
向(X)と直交する方向(Y)に二つのピークの発生す
る方向を設定すると、Y方向へはビーム径が広がるた
め、Y方向へのステップ走査の回数が少なくなり走査の
高速化が計れる。また、二つのピーク強度を持たせるこ
とにより、光強度の大きい領域がY方向に拡大され、欠
陥の生じている場所からの反射光強度変化を大きくする
ことができ、欠陥検出感度が高められる。パターンから
の反射光を走査の定点位置で検出することにより、照射
ビームが2次元面のどの位置を走査していても反射光が
常に受光器の一定位置に入射するため、2分割受光器に
よる反射光検出が可能になる。2分割受光器の各受光素
子からの出力信号の差動信号は、2ビーム光が照射され
た位置のパターン形状の微分的変化を測定する。照射さ
れた位置に欠陥が無い場合は、2ビーム光を構成する各
ビームは互いに反射強度が等しいために差動信号の出力
は0である。しかし、照射された位置に断線、欠け、シ
ョート等の欠陥があれば、2ビーム光の各ビームの間で
反射強度に差が生じ、差動信号にピークが発生する。こ
のピークの発生位置は、照射レーザ光を駆動する走査ド
ライバーの駆動信号から検出する。
各方向へはガウス型の強度分布を持つ。この単一の強度
ピークを有するレーザ光の強度分布を音響光学素子のよ
うな強度分布変換手段を用い、電気信号のスペクトル制
御により、二つのガウス分布が合成され、二つの強度ピ
ークを持つ強度分布のビーム(2ビーム光)に変換して
パターン面上に照射する。このとき、連続走査を行う方
向(X)と直交する方向(Y)に二つのピークの発生す
る方向を設定すると、Y方向へはビーム径が広がるた
め、Y方向へのステップ走査の回数が少なくなり走査の
高速化が計れる。また、二つのピーク強度を持たせるこ
とにより、光強度の大きい領域がY方向に拡大され、欠
陥の生じている場所からの反射光強度変化を大きくする
ことができ、欠陥検出感度が高められる。パターンから
の反射光を走査の定点位置で検出することにより、照射
ビームが2次元面のどの位置を走査していても反射光が
常に受光器の一定位置に入射するため、2分割受光器に
よる反射光検出が可能になる。2分割受光器の各受光素
子からの出力信号の差動信号は、2ビーム光が照射され
た位置のパターン形状の微分的変化を測定する。照射さ
れた位置に欠陥が無い場合は、2ビーム光を構成する各
ビームは互いに反射強度が等しいために差動信号の出力
は0である。しかし、照射された位置に断線、欠け、シ
ョート等の欠陥があれば、2ビーム光の各ビームの間で
反射強度に差が生じ、差動信号にピークが発生する。こ
のピークの発生位置は、照射レーザ光を駆動する走査ド
ライバーの駆動信号から検出する。
【0007】このとき、欠陥の種類、大きさに応じてピ
ーク強度、ピーク幅が異なる。例えば、パターンの画素
部の幅が広く、画素間のすきま部の幅が狭いような場合
は、断線欠陥ではピーク幅が広く、ショート欠陥ではピ
ーク幅が狭い。また、欠陥が大きいほどピーク強度が大
きくなる。この2分割差動検出法はパターン欠陥の微分
的な変化を検出するため、主として欠陥が生じ始めた位
置を検出する。そのため、欠陥が大きくて次のラインま
で続いているような場合は、ピークが発生した次のライ
ンには差動信号にピークが発生せず、差動信号だけから
は欠陥の大きさが測定できない。そこで、差動信号にピ
ークが発生したとき、2分割受光器の各受光素子からの
出力信号の合成信号を検出して、ステップ走査方向への
欠陥の大きさを検出する。合成信号は反射光の全体強度
であるが、ピークが発生したラインでの反射光強度と、
次の走査ラインでの反射光強度を比較すれば、Y方向の
欠陥の大きさが判定できる。例えば、断線欠陥の場合
に、次のライン走査で合成強度がまだ小さければ断線欠
陥が続いていると判断できる。さらには、欠陥が微小な
場合の欠陥検出精度を高めるために、合成信号の最大強
度と最小強度の中間強度、中間強度よりも高い強度、中
間強度よりも低い強度という3種類の判定強度に対し
て、少なくとも2種類のスライスレベルを設定し、スラ
イスレベルに対する合成強度の大小を比較する。例え
ば、断線欠陥の場合、合成信号の強度が、中間強度より
も低い強度に設定したスライスレベルより小さければ欠
陥は大きいと判断し、中間強度に設定したスライスレベ
ルを超え、中間強度より高い強度に設定したスライスレ
ベルよりも小さければ欠陥は小さいと判断する。このよ
うにして、2ビーム光の2次元走査を行い、差動信号の
ピーク情報と合成信号の強度情報とから、欠陥の種類、
大きさを高精度に検出する。
ーク強度、ピーク幅が異なる。例えば、パターンの画素
部の幅が広く、画素間のすきま部の幅が狭いような場合
は、断線欠陥ではピーク幅が広く、ショート欠陥ではピ
ーク幅が狭い。また、欠陥が大きいほどピーク強度が大
きくなる。この2分割差動検出法はパターン欠陥の微分
的な変化を検出するため、主として欠陥が生じ始めた位
置を検出する。そのため、欠陥が大きくて次のラインま
で続いているような場合は、ピークが発生した次のライ
ンには差動信号にピークが発生せず、差動信号だけから
は欠陥の大きさが測定できない。そこで、差動信号にピ
ークが発生したとき、2分割受光器の各受光素子からの
出力信号の合成信号を検出して、ステップ走査方向への
欠陥の大きさを検出する。合成信号は反射光の全体強度
であるが、ピークが発生したラインでの反射光強度と、
次の走査ラインでの反射光強度を比較すれば、Y方向の
欠陥の大きさが判定できる。例えば、断線欠陥の場合
に、次のライン走査で合成強度がまだ小さければ断線欠
陥が続いていると判断できる。さらには、欠陥が微小な
場合の欠陥検出精度を高めるために、合成信号の最大強
度と最小強度の中間強度、中間強度よりも高い強度、中
間強度よりも低い強度という3種類の判定強度に対し
て、少なくとも2種類のスライスレベルを設定し、スラ
イスレベルに対する合成強度の大小を比較する。例え
ば、断線欠陥の場合、合成信号の強度が、中間強度より
も低い強度に設定したスライスレベルより小さければ欠
陥は大きいと判断し、中間強度に設定したスライスレベ
ルを超え、中間強度より高い強度に設定したスライスレ
ベルよりも小さければ欠陥は小さいと判断する。このよ
うにして、2ビーム光の2次元走査を行い、差動信号の
ピーク情報と合成信号の強度情報とから、欠陥の種類、
大きさを高精度に検出する。
【0008】
【実施例】以下に図面を用いて本発明のパターン欠陥測
定方法の詳細を説明する。図1は本発明の動作を説明す
るシステムブロック図である。10はレーザ光源で、例
えばHe−Neレーザ、半導体レーザから成り、レーザ
光100を放射する。11はレーザ光100の光強度分
布を変換すると共に走査を制御する光学系で、強度分布
変換手段12、ビームスプリッター112、2次元ビー
ム走査手段13、対物レンズ114、反射光の集光レン
ズ116、及び図示していないが各種のレンズ、反射ミ
ラー等の光学素子から構成される。円形でガウス強度分
布を有するレーザ光100は強度分布変換手段12に入
射してその強度分布が変換される。強度分布変換手段1
2は、例えば音響光学素子(以下にAODと略記する)
からなり、強度分布変換駆動部120から供給される電
気信号125のスペクトル制御により強度分布変換を行
う。AODは2周波数成分の電気信号で駆動したとき、
単一の強度ピークを持つ入射ビームから二つの強度ピー
クを持つ2ビーム光を発生することができるデバイスで
ある。この2ビーム光はガウス分布が重ね合わせられた
強度分布を持ち、二つのピーク強度間距離は周波数で可
変できるため、2ビーム光の発生により強度分布変換が
可能になる。AODによる2ビーム光の発生は、本願発
明者による特許公報の平3−44243号“光ヘテロダ
イン干渉法による表面形状測定装置”に詳細に述べてい
るので本願明細書では省略する。
定方法の詳細を説明する。図1は本発明の動作を説明す
るシステムブロック図である。10はレーザ光源で、例
えばHe−Neレーザ、半導体レーザから成り、レーザ
光100を放射する。11はレーザ光100の光強度分
布を変換すると共に走査を制御する光学系で、強度分布
変換手段12、ビームスプリッター112、2次元ビー
ム走査手段13、対物レンズ114、反射光の集光レン
ズ116、及び図示していないが各種のレンズ、反射ミ
ラー等の光学素子から構成される。円形でガウス強度分
布を有するレーザ光100は強度分布変換手段12に入
射してその強度分布が変換される。強度分布変換手段1
2は、例えば音響光学素子(以下にAODと略記する)
からなり、強度分布変換駆動部120から供給される電
気信号125のスペクトル制御により強度分布変換を行
う。AODは2周波数成分の電気信号で駆動したとき、
単一の強度ピークを持つ入射ビームから二つの強度ピー
クを持つ2ビーム光を発生することができるデバイスで
ある。この2ビーム光はガウス分布が重ね合わせられた
強度分布を持ち、二つのピーク強度間距離は周波数で可
変できるため、2ビーム光の発生により強度分布変換が
可能になる。AODによる2ビーム光の発生は、本願発
明者による特許公報の平3−44243号“光ヘテロダ
イン干渉法による表面形状測定装置”に詳細に述べてい
るので本願明細書では省略する。
【0009】強度分布が変換されたレーザ光はビームス
プリッター112を透過し、X方向走査器132とY方
向走査器136からなる2次元ビーム走査手段13によ
り2次元走査される。このとき、X方向走査器132は
X走査ドライバー134、Y方向走査器136はY方向
ドライバー138で走査が制御され、ラスター走査を行
う。2次元走査されるレーザ光は対物レンズ114で微
小スポットに集光されて欠陥が測定されるパターン14
に照射される。パターン14で反射したレーザ光はビー
ムスプリッター112で光路が変換され、集光レンズ1
16を介して2分割受光器15で検出される。このと
き、反射光118は照射レーザ光がパターン14の2次
元面内のどの位置を走査していても常に2分割受光器1
5の一定位置に入射する。すなわち、2次元走査の定点
位置での反射光検出が可能になる。2分割受光器15は
第一の受光素子152と第二の受光素子154の二つの
受光素子から構成され、反射光強度プロファイルの中央
部を中心として対称な領域の反射光強度を2分割して個
別に検出する。パターン14に照射するレーザ光の強度
分布が二つの強度ピークを持つ場合、一方の強度ピーク
からの反射光強度を第一の受光素子152で検出し、他
方の強度ピークからの反射光強度を第二の受光素子15
4で検出する。
プリッター112を透過し、X方向走査器132とY方
向走査器136からなる2次元ビーム走査手段13によ
り2次元走査される。このとき、X方向走査器132は
X走査ドライバー134、Y方向走査器136はY方向
ドライバー138で走査が制御され、ラスター走査を行
う。2次元走査されるレーザ光は対物レンズ114で微
小スポットに集光されて欠陥が測定されるパターン14
に照射される。パターン14で反射したレーザ光はビー
ムスプリッター112で光路が変換され、集光レンズ1
16を介して2分割受光器15で検出される。このと
き、反射光118は照射レーザ光がパターン14の2次
元面内のどの位置を走査していても常に2分割受光器1
5の一定位置に入射する。すなわち、2次元走査の定点
位置での反射光検出が可能になる。2分割受光器15は
第一の受光素子152と第二の受光素子154の二つの
受光素子から構成され、反射光強度プロファイルの中央
部を中心として対称な領域の反射光強度を2分割して個
別に検出する。パターン14に照射するレーザ光の強度
分布が二つの強度ピークを持つ場合、一方の強度ピーク
からの反射光強度を第一の受光素子152で検出し、他
方の強度ピークからの反射光強度を第二の受光素子15
4で検出する。
【0010】16は2分割受光器15の各受光素子から
の出力信号の間の強度差である差動信号を出力する差動
信号作成部、17は合成信号を出力する合成信号作成部
である。これらの出力信号は2ビーム光が照射されたパ
ターン14の欠陥に応じて強度が変化する。18はピー
ク発生検出部で、差動信号のピーク発生を検出する。差
動信号は、欠陥が存在しない場合は出力は0であるが、
一般的には欠陥が存在すればピークが発生する。185
はピーク情報検出部で、差動信号にピークが発生したと
き、そのピーク強度、ピーク幅、及びピークが発生した
ときの走査位置を検出する。ピークの発生位置は2次元
走査を制御するX走査ドライバー134とY走査ドライ
バー138の走査制御電圧から決定する。欠陥がある場
合の差動信号のピーク強度、ピーク幅は欠陥の種類、大
きさに応じて変化する。例えば、図2に示したように、
照射ビームをX方向に連続走査するとき、2ビーム光の
発生する方向をY方向に設定すれば、断線欠陥の場合は
ピーク幅が長く、欠け、ショート欠陥の場合はピーク幅
が短い。さらには、欠陥が大きい場合にはピーク強度が
高く、欠陥が小さい場合にはピーク強度が低い。このよ
うに、2分割受光器15を用いての2分割差動検出法
は、Y方向の2点間での反射光の強度差を検出するた
め、パターン欠陥のY方向に対する微分情報を検出する
ことになり、欠陥が生じ始めた位置が検出できる。
の出力信号の間の強度差である差動信号を出力する差動
信号作成部、17は合成信号を出力する合成信号作成部
である。これらの出力信号は2ビーム光が照射されたパ
ターン14の欠陥に応じて強度が変化する。18はピー
ク発生検出部で、差動信号のピーク発生を検出する。差
動信号は、欠陥が存在しない場合は出力は0であるが、
一般的には欠陥が存在すればピークが発生する。185
はピーク情報検出部で、差動信号にピークが発生したと
き、そのピーク強度、ピーク幅、及びピークが発生した
ときの走査位置を検出する。ピークの発生位置は2次元
走査を制御するX走査ドライバー134とY走査ドライ
バー138の走査制御電圧から決定する。欠陥がある場
合の差動信号のピーク強度、ピーク幅は欠陥の種類、大
きさに応じて変化する。例えば、図2に示したように、
照射ビームをX方向に連続走査するとき、2ビーム光の
発生する方向をY方向に設定すれば、断線欠陥の場合は
ピーク幅が長く、欠け、ショート欠陥の場合はピーク幅
が短い。さらには、欠陥が大きい場合にはピーク強度が
高く、欠陥が小さい場合にはピーク強度が低い。このよ
うに、2分割受光器15を用いての2分割差動検出法
は、Y方向の2点間での反射光の強度差を検出するた
め、パターン欠陥のY方向に対する微分情報を検出する
ことになり、欠陥が生じ始めた位置が検出できる。
【0011】19はパターン欠陥判定部で、一般には差
動信号にピークが無ければ欠陥がないと判定し、差動信
号にピークが生じた場合は、ピーク情報検出部185か
らのピーク情報と合成信号の強度データから、欠陥の種
類、大きさを判断する。2分割差動検出は微分検出であ
るため、差動信号だけでは欠陥の大きさについての充分
な情報が得られないという問題がある。それは、パター
ン欠陥が大きくて次の走査ラインでも欠陥があるような
場合、2ビーム光が共に欠陥のある位置に照射されてい
れば、2ビーム光の間の強度差が0となり、差動信号の
出力が0となって欠陥が無いと判断するためである。そ
こで、差動信号にピークが発生した場合には、合成信号
の強度を同時に検出して欠陥の大きさを検出する。一般
には、欠陥がある場合の合成信号の強度レベルは、断
線、欠け欠陥では強度が低く、ショート欠陥では強度が
高くなる。そこで、合成信号の最大強度、あるいは最小
強度に対して、検出した合成信号の強度値から欠陥の大
きさが判定できる。また、欠陥の大きさの判定には、ピ
ークが発生した走査ラインの次の走査ラインでの合成信
号の検出が必要である。例えば、差動信号のピーク幅か
ら断線欠陥と判断した場合、次の走査ラインでの合成信
号の強度が本来の予想される強度と等しければそのライ
ンには断線欠陥がなく、前の走査ラインだけに存在する
微小欠陥であると判断する。逆に、合成信号の強度が本
来の予想される強度よりも低ければまだ断線欠陥がある
と判断する。このとき、走査を順次続けてゆき、ある走
査ラインで合成強度が高くなった位置で断線欠陥が終わ
るため、Y方向への走査信号の駆動電圧の変化から断線
の大きさを測定する。
動信号にピークが無ければ欠陥がないと判定し、差動信
号にピークが生じた場合は、ピーク情報検出部185か
らのピーク情報と合成信号の強度データから、欠陥の種
類、大きさを判断する。2分割差動検出は微分検出であ
るため、差動信号だけでは欠陥の大きさについての充分
な情報が得られないという問題がある。それは、パター
ン欠陥が大きくて次の走査ラインでも欠陥があるような
場合、2ビーム光が共に欠陥のある位置に照射されてい
れば、2ビーム光の間の強度差が0となり、差動信号の
出力が0となって欠陥が無いと判断するためである。そ
こで、差動信号にピークが発生した場合には、合成信号
の強度を同時に検出して欠陥の大きさを検出する。一般
には、欠陥がある場合の合成信号の強度レベルは、断
線、欠け欠陥では強度が低く、ショート欠陥では強度が
高くなる。そこで、合成信号の最大強度、あるいは最小
強度に対して、検出した合成信号の強度値から欠陥の大
きさが判定できる。また、欠陥の大きさの判定には、ピ
ークが発生した走査ラインの次の走査ラインでの合成信
号の検出が必要である。例えば、差動信号のピーク幅か
ら断線欠陥と判断した場合、次の走査ラインでの合成信
号の強度が本来の予想される強度と等しければそのライ
ンには断線欠陥がなく、前の走査ラインだけに存在する
微小欠陥であると判断する。逆に、合成信号の強度が本
来の予想される強度よりも低ければまだ断線欠陥がある
と判断する。このとき、走査を順次続けてゆき、ある走
査ラインで合成強度が高くなった位置で断線欠陥が終わ
るため、Y方向への走査信号の駆動電圧の変化から断線
の大きさを測定する。
【0012】上記の合成信号の強度値の変化から欠陥の
大きさを検出する場合に、さらに検出精度を高める実施
例を示す。パターン欠陥判定部19には、合成信号の最
大強度と最小強度に対して、中間強度、及び中間強度よ
りも高い強度、中間強度よりも低い強度という3種類の
判定強度に対して、少なくとも2種類のスライスレベル
を設定し、スライスレベルに対する合成強度の大小を比
較する。このスライスレベルは欠陥の大きさを判定する
ときの基準になるもので、例えば、断線欠陥の場合に、
合成信号の強度が中間強度よりも低い強度に設定したス
ライスレベルよりも小さければ欠陥は大きいと判断す
る。また、中間強度に設定したスライスレベルを超え、
中間強度より高い強度に設定したスライスレベルよりも
小さければ欠陥は小さいと判断する。このように、複数
のスライスレベルを設定して反射光強度を比較すること
で、欠陥の大きさを精度よく検出することができる。
大きさを検出する場合に、さらに検出精度を高める実施
例を示す。パターン欠陥判定部19には、合成信号の最
大強度と最小強度に対して、中間強度、及び中間強度よ
りも高い強度、中間強度よりも低い強度という3種類の
判定強度に対して、少なくとも2種類のスライスレベル
を設定し、スライスレベルに対する合成強度の大小を比
較する。このスライスレベルは欠陥の大きさを判定する
ときの基準になるもので、例えば、断線欠陥の場合に、
合成信号の強度が中間強度よりも低い強度に設定したス
ライスレベルよりも小さければ欠陥は大きいと判断す
る。また、中間強度に設定したスライスレベルを超え、
中間強度より高い強度に設定したスライスレベルよりも
小さければ欠陥は小さいと判断する。このように、複数
のスライスレベルを設定して反射光強度を比較すること
で、欠陥の大きさを精度よく検出することができる。
【0013】図4(a)に光強度分布が変換された照射
ビーム(2ビーム光)の強度分布の例を示す。41、4
2は比較のために示した従来のビーム形状の例で、いず
れもガウス型の単一の強度ピークを持った分布である。
41は円形のレーザ光による場合、42はシリンドリカ
ルレンズを用いてY方向への直径を広げたシート状ビー
ムの場合である。42の強度分布では、ビーム径は広が
ってもピーク強度から離れるにしたがって強度が減少す
るため、強度の低い領域にある微細欠陥の検出感度が低
下するという問題がある。43、44は本発明に適用す
る強度分布の例で、いずれもガウス型分布が合成され、
二つの強度ピークを持った分布である。43は44に対
してピーク強度間の幅が短い例である。この強度分布設
定は前述したように、AODを用いれば電気信号の周波
数で任意の分布に設定できる特徴がある。欠陥が大きい
場合は、44のようにピーク強度間距離が個々のビーム
スポット径以上になるような強度分布でもよい。しか
し、この場合は微小欠陥に対する感度が低下する。それ
は、44の分布の中央部付近に微小欠陥がある場合、欠
陥領域からの反射光強度変化が少なくなり、差動信号の
ピークが小さくなるためである。このように、強度分布
は検出する欠陥の大きさに応じて設定する必要がある
が、一般には43のようなピーク強度間距離が個々のビ
ームスポット径以下になるような強度分布が適してい
る。それは、43の分布の場合は、強度分布の中央部付
近の強度が強いため、欠陥が微小であっても欠陥領域か
らの反射光強度変化が大きくなり、結果として差動信号
のピークが大きくなるためである。
ビーム(2ビーム光)の強度分布の例を示す。41、4
2は比較のために示した従来のビーム形状の例で、いず
れもガウス型の単一の強度ピークを持った分布である。
41は円形のレーザ光による場合、42はシリンドリカ
ルレンズを用いてY方向への直径を広げたシート状ビー
ムの場合である。42の強度分布では、ビーム径は広が
ってもピーク強度から離れるにしたがって強度が減少す
るため、強度の低い領域にある微細欠陥の検出感度が低
下するという問題がある。43、44は本発明に適用す
る強度分布の例で、いずれもガウス型分布が合成され、
二つの強度ピークを持った分布である。43は44に対
してピーク強度間の幅が短い例である。この強度分布設
定は前述したように、AODを用いれば電気信号の周波
数で任意の分布に設定できる特徴がある。欠陥が大きい
場合は、44のようにピーク強度間距離が個々のビーム
スポット径以上になるような強度分布でもよい。しか
し、この場合は微小欠陥に対する感度が低下する。それ
は、44の分布の中央部付近に微小欠陥がある場合、欠
陥領域からの反射光強度変化が少なくなり、差動信号の
ピークが小さくなるためである。このように、強度分布
は検出する欠陥の大きさに応じて設定する必要がある
が、一般には43のようなピーク強度間距離が個々のビ
ームスポット径以下になるような強度分布が適してい
る。それは、43の分布の場合は、強度分布の中央部付
近の強度が強いため、欠陥が微小であっても欠陥領域か
らの反射光強度変化が大きくなり、結果として差動信号
のピークが大きくなるためである。
【0014】図4(b)に前述の2ビーム光をパターン
面上で走査するときの状態を示す。2ビーム光の強度ピ
ークが生じる方向をY軸方向に設定し、X軸方向に2ビ
ーム光を連続的に走査する。このとき、Y軸方向へはス
テップ走査を行って2次元のラスター走査を行うが、Y
方向へは2ビーム光のビーム直径にほぼ等しいステップ
距離で走査する。したがって、Y軸方向への走査回数が
少なくなり、パターン全体としては走査時間の短縮が可
能になる。このように、強度ピークが二つ存在する2ビ
ーム光を用いることにより、走査の高速化と共に、欠陥
検出の感度を向上させることができる。
面上で走査するときの状態を示す。2ビーム光の強度ピ
ークが生じる方向をY軸方向に設定し、X軸方向に2ビ
ーム光を連続的に走査する。このとき、Y軸方向へはス
テップ走査を行って2次元のラスター走査を行うが、Y
方向へは2ビーム光のビーム直径にほぼ等しいステップ
距離で走査する。したがって、Y軸方向への走査回数が
少なくなり、パターン全体としては走査時間の短縮が可
能になる。このように、強度ピークが二つ存在する2ビ
ーム光を用いることにより、走査の高速化と共に、欠陥
検出の感度を向上させることができる。
【0015】このようなラスター走査を行うとき、X方
向への走査を双方向走査とするのが効率的である。すな
わち、走査452はX方向に行ったとき、次の走査45
4は−X方向に行う。X方向走査器132、Y方向走査
器136にガルバノミラーを用いた2次元走査の走査駆
動信号波形例を図4(c)に示す。信号46はX方向の
走査信号で、三角波が変調された電圧信号、信号47は
Y方向の走査信号で、ステップ電圧信号である。三角波
信号46において、電圧が正方向に変化する期間467
は図4(b)に示したように2ビーム光を右側に走査
し、電圧が負方向へ変化する期間468では左側に走査
する。一般には、ガルバノミラーは走査電圧変化に対し
て時間的な応答遅れがあり、特に、電圧変化率の大きい
ところで顕著になる。そのため、三角波電圧の最大点4
61及び、最小点463において、電圧が一定となる休
止期間465を設け、走査電圧が正方向から負方向、あ
るいはその逆の方向へ変化するときの応答遅れを補正す
る。同時に、上記の休止期間465の中間位置でステッ
プ電圧信号47の電圧を変化させてY方向へ走査を行
う。このときも、休止期間465により、Y方向への応
答遅れが補正される。このような走査制御信号を用いる
ことにより、応答遅れの無いリニアーな2次元走査が可
能になる。
向への走査を双方向走査とするのが効率的である。すな
わち、走査452はX方向に行ったとき、次の走査45
4は−X方向に行う。X方向走査器132、Y方向走査
器136にガルバノミラーを用いた2次元走査の走査駆
動信号波形例を図4(c)に示す。信号46はX方向の
走査信号で、三角波が変調された電圧信号、信号47は
Y方向の走査信号で、ステップ電圧信号である。三角波
信号46において、電圧が正方向に変化する期間467
は図4(b)に示したように2ビーム光を右側に走査
し、電圧が負方向へ変化する期間468では左側に走査
する。一般には、ガルバノミラーは走査電圧変化に対し
て時間的な応答遅れがあり、特に、電圧変化率の大きい
ところで顕著になる。そのため、三角波電圧の最大点4
61及び、最小点463において、電圧が一定となる休
止期間465を設け、走査電圧が正方向から負方向、あ
るいはその逆の方向へ変化するときの応答遅れを補正す
る。同時に、上記の休止期間465の中間位置でステッ
プ電圧信号47の電圧を変化させてY方向へ走査を行
う。このときも、休止期間465により、Y方向への応
答遅れが補正される。このような走査制御信号を用いる
ことにより、応答遅れの無いリニアーな2次元走査が可
能になる。
【0016】図5に欠陥が存在する場合の差動信号、合
成信号の波形例を示して欠陥検出例を説明する。図5
(a)はパターン欠陥を示す図で、パターン位置500
に断線欠陥、位置510にショート欠陥が存在する場合
で、n番目の走査では欠陥が無く、n+1番目の走査で
断線、ショートがあり、断線はn+3番目の走査まで続
き、ショートはn+1番目の走査で終わるとする。図5
(b)の信号51〜54は差動信号、図5(c)の信号
55〜57は合成信号である。n番目の走査では欠陥が
ないため、差動信号51にはピークが発生せず、合成信
号も検出しない。しかし、n+1番目の走査では、差動
信号52に二つのピーク522、524が発生する。ピ
ーク522は幅が広いため断線であると判断し、ピーク
524は幅が狭いためにショート欠陥であると判断す
る。このとき同時に、ピーク強度値及びピークが発生す
るときの合成信号55の強度を検出して欠陥の大きさを
判定する。合成信号55において、断線による強度低下
が起こる位置552の強度が、信号55の最大強度V
m、最小強度Vnに対して半分程度変化すればY方向の
断線幅は照射2ビーム光のビームスポット径の少なくと
も半分程度はあると判断する。また、差動信号52のピ
ーク524の強度が小さく、合成信号55の強度増加が
起こる位置554の強度が、最小強度Vnに対して大き
く変化し、最大強度Vmとの差が小さければ、Y方向へ
のショート欠陥幅は短いと判断できる。これはn+2番
目の走査で、差動信号53にピークが発生しないこと、
合成信号56の強度低下が大きい位置562での強度が
最小になること、及び位置564の強度が最小強度とな
ることから判断できる。n+3番目の走査では差動信号
54にピークが発生(極性が反転)すると共に、合成信
号57の強度低下が生じる位置572での強度が前の走
査の場合よりも小さくなる。次のn+4番目の走査では
差動信号にピークが発生しなければ、断線欠陥はn+3
番目の走査で終わっていると判断する。なお、欠け欠陥
の場合は、差動信号のピーク発生期間が短く、合成信号
の強度レベルも通常の強度から低下することで、上記の
断線欠陥検出と同様にして検出できる。
成信号の波形例を示して欠陥検出例を説明する。図5
(a)はパターン欠陥を示す図で、パターン位置500
に断線欠陥、位置510にショート欠陥が存在する場合
で、n番目の走査では欠陥が無く、n+1番目の走査で
断線、ショートがあり、断線はn+3番目の走査まで続
き、ショートはn+1番目の走査で終わるとする。図5
(b)の信号51〜54は差動信号、図5(c)の信号
55〜57は合成信号である。n番目の走査では欠陥が
ないため、差動信号51にはピークが発生せず、合成信
号も検出しない。しかし、n+1番目の走査では、差動
信号52に二つのピーク522、524が発生する。ピ
ーク522は幅が広いため断線であると判断し、ピーク
524は幅が狭いためにショート欠陥であると判断す
る。このとき同時に、ピーク強度値及びピークが発生す
るときの合成信号55の強度を検出して欠陥の大きさを
判定する。合成信号55において、断線による強度低下
が起こる位置552の強度が、信号55の最大強度V
m、最小強度Vnに対して半分程度変化すればY方向の
断線幅は照射2ビーム光のビームスポット径の少なくと
も半分程度はあると判断する。また、差動信号52のピ
ーク524の強度が小さく、合成信号55の強度増加が
起こる位置554の強度が、最小強度Vnに対して大き
く変化し、最大強度Vmとの差が小さければ、Y方向へ
のショート欠陥幅は短いと判断できる。これはn+2番
目の走査で、差動信号53にピークが発生しないこと、
合成信号56の強度低下が大きい位置562での強度が
最小になること、及び位置564の強度が最小強度とな
ることから判断できる。n+3番目の走査では差動信号
54にピークが発生(極性が反転)すると共に、合成信
号57の強度低下が生じる位置572での強度が前の走
査の場合よりも小さくなる。次のn+4番目の走査では
差動信号にピークが発生しなければ、断線欠陥はn+3
番目の走査で終わっていると判断する。なお、欠け欠陥
の場合は、差動信号のピーク発生期間が短く、合成信号
の強度レベルも通常の強度から低下することで、上記の
断線欠陥検出と同様にして検出できる。
【0017】図6に欠陥の大きさの判定に複数のスライ
スレベルを用いる場合の方法を説明する。図6(a)は
判定スライスレベルの設定を示すもので、合成信号の最
大強度Vmと最小強度Vnに対して、中間強度レベル6
1(強度Vc)、中間強度よりも高い強度レベル62
(強度Vu)、中間強度よりも低い強度レベル63(強
度Vd)の3種類の判定レベルを設けた例である。例え
ば、中間強度Vcが50%の強度レベルであるとき、強
度Vuは75%、強度Vdは25%というレベルに設定
する。図6(b)に断線幅が小さいときの合成信号の強
度を示す。この場合は、最大強度Vmからの低下が小さ
く、判定レベル62よりは強度が低く、判定レベル6
1、63よりは強度が高い。したがって、断線幅は短い
と判定する。図6(c)は断線幅が中間の場合の合成信
号で、判定レベル62、61よりも強度が低く、判定レ
ベル63よりも強度が高い。そこで、中間程度の欠陥で
あると判定する。図6(d)は断線幅が広い場合の合成
信号で、判定レベル62、61及び63のいずれよりも
強度が低いため、大きな欠陥であると判定する。以上の
欠陥の大きさの基準は、2ビーム光のビームスポット径
の半分の大きさを基準としており、中間程度の欠陥とは
ビームスポット径の半分程度の大きさである。以上の例
では三種類の判定スライスレベルの例を示したが、例え
ば、レベルとして中間強度よりも大きい、小さいという
二つの判定レベル値62、63を採用してもよい。この
ように、複数の判定レベルを採用することにより、従来
の単一の判定レベルを用いる方法よりも欠陥の大きさの
検出精度が向上する。
スレベルを用いる場合の方法を説明する。図6(a)は
判定スライスレベルの設定を示すもので、合成信号の最
大強度Vmと最小強度Vnに対して、中間強度レベル6
1(強度Vc)、中間強度よりも高い強度レベル62
(強度Vu)、中間強度よりも低い強度レベル63(強
度Vd)の3種類の判定レベルを設けた例である。例え
ば、中間強度Vcが50%の強度レベルであるとき、強
度Vuは75%、強度Vdは25%というレベルに設定
する。図6(b)に断線幅が小さいときの合成信号の強
度を示す。この場合は、最大強度Vmからの低下が小さ
く、判定レベル62よりは強度が低く、判定レベル6
1、63よりは強度が高い。したがって、断線幅は短い
と判定する。図6(c)は断線幅が中間の場合の合成信
号で、判定レベル62、61よりも強度が低く、判定レ
ベル63よりも強度が高い。そこで、中間程度の欠陥で
あると判定する。図6(d)は断線幅が広い場合の合成
信号で、判定レベル62、61及び63のいずれよりも
強度が低いため、大きな欠陥であると判定する。以上の
欠陥の大きさの基準は、2ビーム光のビームスポット径
の半分の大きさを基準としており、中間程度の欠陥とは
ビームスポット径の半分程度の大きさである。以上の例
では三種類の判定スライスレベルの例を示したが、例え
ば、レベルとして中間強度よりも大きい、小さいという
二つの判定レベル値62、63を採用してもよい。この
ように、複数の判定レベルを採用することにより、従来
の単一の判定レベルを用いる方法よりも欠陥の大きさの
検出精度が向上する。
【0018】図7に本発明の測定方法を実現するときに
用いる、2ビーム光を発生させて2次元走査を行うとき
の走査光学系の構成例を示す。レンズ71〜74までの
光路はAODによる2ビーム光発生を行う光学系、レン
ズ75から78までの光路は2ビーム光を2次元走査す
る光学系である。2ビーム光発生光学系において、レン
ズ71と74はシリンドリカルレンズで、各々の屈折作
用面は直交する方向に設定する。レーザ光源10から放
射されたレーザ光100をレンズ71、72の組み合わ
せで、例えば紙面に平行な面内に広がり、垂直な面内に
は集光するシート状ビームに変換してAOD12に入射
させる。AODでは前述した2ビーム光が発生する。こ
の2ビームに分離したシート状ビームをレンズ73、7
4の組み合わせにより再び円形状のビームに変換する。
位置740が円形ビームへの変換点である。この位置か
ら円形発散光となるビームをレンズ75でコリメートし
て平行光に変換する。ここで、シリンドリカルレンズ7
4とレンズ75の間にビームスプリッター112を配置
して、反射光検出の際の光路変換を行う。
用いる、2ビーム光を発生させて2次元走査を行うとき
の走査光学系の構成例を示す。レンズ71〜74までの
光路はAODによる2ビーム光発生を行う光学系、レン
ズ75から78までの光路は2ビーム光を2次元走査す
る光学系である。2ビーム光発生光学系において、レン
ズ71と74はシリンドリカルレンズで、各々の屈折作
用面は直交する方向に設定する。レーザ光源10から放
射されたレーザ光100をレンズ71、72の組み合わ
せで、例えば紙面に平行な面内に広がり、垂直な面内に
は集光するシート状ビームに変換してAOD12に入射
させる。AODでは前述した2ビーム光が発生する。こ
の2ビームに分離したシート状ビームをレンズ73、7
4の組み合わせにより再び円形状のビームに変換する。
位置740が円形ビームへの変換点である。この位置か
ら円形発散光となるビームをレンズ75でコリメートし
て平行光に変換する。ここで、シリンドリカルレンズ7
4とレンズ75の間にビームスプリッター112を配置
して、反射光検出の際の光路変換を行う。
【0019】コリメートされたビームはX方向走査器1
32で走査されると共に、リレーレンズ76、77を介
してY方向走査器136で走査される。ここでX、Y走
査器132、136はガルバノミラーからなり、図4
(c)に示した走査信号で駆動すれば、駆動電圧に応じ
た角度方向に反射角度を変えて2ビーム光を2次元走査
する。レンズ78は対物レンズで、入射光を微小スポッ
トに集光して欠陥が測定されるパターン14の面上に照
射する。パターン14からの反射光は、元の光路を逆進
し、ビームスプリッター112で反射され、集光レンズ
116を介して2分割受光器15で検出される。この検
出位置はX、Y走査についての定点位置である。以上の
構成において、レンズ76、77及び78はf−θレン
ズにする必要がある。それは、広い面積を走査するとき
に互いに光軸に平行に走査を行うためである。以上に示
した構成の光学系により、2ビーム光が容易に得られ、
安定な2次元走査が可能になる。
32で走査されると共に、リレーレンズ76、77を介
してY方向走査器136で走査される。ここでX、Y走
査器132、136はガルバノミラーからなり、図4
(c)に示した走査信号で駆動すれば、駆動電圧に応じ
た角度方向に反射角度を変えて2ビーム光を2次元走査
する。レンズ78は対物レンズで、入射光を微小スポッ
トに集光して欠陥が測定されるパターン14の面上に照
射する。パターン14からの反射光は、元の光路を逆進
し、ビームスプリッター112で反射され、集光レンズ
116を介して2分割受光器15で検出される。この検
出位置はX、Y走査についての定点位置である。以上の
構成において、レンズ76、77及び78はf−θレン
ズにする必要がある。それは、広い面積を走査するとき
に互いに光軸に平行に走査を行うためである。以上に示
した構成の光学系により、2ビーム光が容易に得られ、
安定な2次元走査が可能になる。
【0020】
【発明の効果】上記のごとく本発明によれば、二つの強
度ピークを有する2ビーム光を発生させて2次元走査す
ることにより、欠陥検出の感度を高めると共に、走査の
高速化が可能になる。また、反射光を走査定点位置で2
分割検出し、差動信号、合成信号を作成し、差動信号の
ピーク情報と合成信号の強度情報から欠陥の種類とその
大きさが簡易に測定できる。さらには、欠陥の大きさの
判定に複数の判定レベルを設けることで、判定精度が向
上する。この結果、簡素なソフトウエアー、ハードウエ
アーでリアルタイム的に高精度に欠陥検出が可能とな
り、生産ラインでのインライン計測に大きな効果があ
る。
度ピークを有する2ビーム光を発生させて2次元走査す
ることにより、欠陥検出の感度を高めると共に、走査の
高速化が可能になる。また、反射光を走査定点位置で2
分割検出し、差動信号、合成信号を作成し、差動信号の
ピーク情報と合成信号の強度情報から欠陥の種類とその
大きさが簡易に測定できる。さらには、欠陥の大きさの
判定に複数の判定レベルを設けることで、判定精度が向
上する。この結果、簡素なソフトウエアー、ハードウエ
アーでリアルタイム的に高精度に欠陥検出が可能とな
り、生産ラインでのインライン計測に大きな効果があ
る。
【図1】本発明の方法を説明するシステムブロック図で
ある。
ある。
【図2】パターン形状例と従来の方法によるレーザ光の
走査を示す図である。
走査を示す図である。
【図3】反射光強度信号の2値化処理法による従来の欠
陥測定法を示す図である。
陥測定法を示す図である。
【図4】本発明によるレーザ光の走査を説明する図で、
(a)は2ビーム光の強度分布の例を示す図、(b)は
2ビーム光の走査を示す図、(c)は2ビーム光の走査
を行う駆動信号波形例である。
(a)は2ビーム光の強度分布の例を示す図、(b)は
2ビーム光の走査を示す図、(c)は2ビーム光の走査
を行う駆動信号波形例である。
【図5】本発明によるパターン欠陥測定法を説明する図
で、(a)はパターン欠陥を示す図、(b)は差動信号
の波形例、(c)は合成信号の波形例である。
で、(a)はパターン欠陥を示す図、(b)は差動信号
の波形例、(c)は合成信号の波形例である。
【図6】本発明による欠陥の大きさを判定する例で、
(a)は判定用のスライスレベルを示す図、(b)から
(d)は欠陥が順次大きくなるときの合成信号の強度と
判定レベルの関係を示す図である。
(a)は判定用のスライスレベルを示す図、(b)から
(d)は欠陥が順次大きくなるときの合成信号の強度と
判定レベルの関係を示す図である。
【図7】本発明による2ビーム光の発生と走査を行う光
学系の構成を示す図である。
学系の構成を示す図である。
10 レーザ光源 12 強度分布変換手段 13 2次元ビーム走査手段 15 2分割受光器 16 差動信号作成部 17 合成信号作成部 18 ピーク発生検出部 19 パターン欠陥判定部 43 2ビーム光
Claims (3)
- 【請求項1】 レーザ光源から放射されたレーザ光の光
強度分布を強度分布変換手段により変換し、該変換され
た光強度分布のレーザ光を2次元ビーム走査手段により
2次元的に走査し、対物レンズで微小スポットに集光し
て断線、欠け、ショート欠陥が測定されるパターン面上
に照射し、2次元ビーム走査の定点位置に設けた2分割
受光器を用いて、前記パターン面からの反射光強度を、
該反射光強度プロファイルの中央位置を中心にして対称
な領域に2分割して検出し、該2分割受光器の各受光素
子からの出力信号の差動信号と合成信号を作成し、前記
差動信号がピーク強度を示す走査位置、該走査位置にお
ける差動信号のピーク強度、差動信号のピーク幅、合成
信号の強度値、および合成信号の強度に基づいて設定し
た少なくとも2つのスライスレベルから、前記断線、欠
け、ショート欠陥の種類と大きさを求めることを特徴と
する微細パターンの欠陥測定方法。 - 【請求項2】 スライスレベルとして、合成信号の最大
強度と最小強度の2つのレベルを用いることを特徴とす
る請求項1に記載の微細パターンの欠陥測定方法。 - 【請求項3】 スライスレベルとして、合成信号の最大
強度と最小強度の中間強度と、該中間強度と最大強度と
の間の強度、および該中間強度と最小強度との間の強度
の3つのレベルを用いることを特徴とする請求項1に記
載の微細パターンの欠陥測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1763394A JPH07225195A (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | 微細パターンの欠陥測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1763394A JPH07225195A (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | 微細パターンの欠陥測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07225195A true JPH07225195A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=11949277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1763394A Pending JPH07225195A (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | 微細パターンの欠陥測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07225195A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100815146B1 (ko) * | 2002-01-24 | 2008-03-19 | 삼성전자주식회사 | 액정 표시 패널의 불량 검출 장치 및 그 방법 |
WO2011001967A1 (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-06 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | パターン形状評価方法およびパターン形状評価装置 |
JP2013235100A (ja) * | 2012-05-08 | 2013-11-21 | Astro Design Inc | レーザー走査顕微鏡装置 |
JP2014026194A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Astro Design Inc | レーザー走査型顕微鏡 |
KR20180062559A (ko) * | 2016-11-30 | 2018-06-11 | 삼성디스플레이 주식회사 | 패터닝 장치 및 이의 구동 방법 |
-
1994
- 1994-02-14 JP JP1763394A patent/JPH07225195A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011013022A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Hitachi High-Technologies Corp | パターン形状評価方法およびパターン形状評価装置 |
US8977034B2 (en) | 2009-06-30 | 2015-03-10 | Hitachi High-Technologies Corporation | Pattern shape evaluation method and pattern shape evaluation apparatus |
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