JPH1038526A - レーザ走査式寸法測定装置 - Google Patents

レーザ走査式寸法測定装置

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JPH1038526A
JPH1038526A JP19196896A JP19196896A JPH1038526A JP H1038526 A JPH1038526 A JP H1038526A JP 19196896 A JP19196896 A JP 19196896A JP 19196896 A JP19196896 A JP 19196896A JP H1038526 A JPH1038526 A JP H1038526A
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scan
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edge
dimension
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JP19196896A
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Inventor
Hiroo Fujita
宏夫 藤田
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長い寸法も短い寸法も、同一の走査光学装置
で同一の精度で測定できる寸法測定装置を実現するこ
と。 【解決手段】 短い距離を高分解能で走査するF走査機
構と長い距離を低分解能で走査するC走査機構を一つの
走査光学装置に統合した構成で、C走査をステップ駆動
し、C走査の移動距離に同期してF走査位置をC走査の
移動方向に一定距離だけ移動させる。F走査で検出した
反射光信号を微分した微分信号のピークから被測定物の
エッジを判定し、エッジを検出するまでに行ったC走査
の回数で決まるF走査の移動距離とF走査で検出したエ
ッジ位置の両方のデータから寸法を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微小スポットに集光
したレーザ光を走査して寸法を測定するレーザ走査式の
寸法測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザ走査顕微鏡(以下にLSM
と略記する)が精密部材の寸法測定、形状測定などに多
く用いられるようになった。図7に従来のLSMの構成
図を示して寸法測定方法を説明する。本例は1次元の寸
法測定の例で、1次元走査の場合を示す。レーザ光源7
0は、例えばHe−Neレーザ光を放射する。レーザ光
の走査を行う走査光学系71は、走査素子710、各種
のレンズ、ミラーなどの光学素子、及びビームスプリッ
ター712などから構成される。対物レンズ72は、レ
ーザ光を微小スポットに集光して寸法が測定される被測
定物73の面上に照射する。被測定物73の面上を走査
されるレーザ光は反射されて光路を逆進し、ビームスプ
リッター712により反射され、集光レンズ714を通
して受光器74で検出される。
【0003】寸法算出部75は、検出された反射光強度
信号を演算処理し、被測定物73のエッジ732、73
4を検出して寸法を測定する。なお、エッジ検出のため
の演算処理には、反射光の最大強度と最小強度の中間強
度をスライスレベルとして反射光強度信号を2値化する
方法が多く用いられている。この2値化法は、2値化信
号の立ち上がり、立ち下がり位置をエッジ位置とみな
し、エッジ間の移動距離から寸法を測定する。
【0004】従来のLSMでは走査素子710として音
響光学素子(以下AODと記載)、あるいはガルバノミ
ラー(以下GMと記載)が多く用いられる。一般的に
は、AODとGMは同じ程度の走査精度(安定度)を持
っているが、AODは回折角度が数度以下、GMはミラ
ー回転角度が数10度である。AOD、GMの走査を制
御する駆動信号源に同じ分解能のD/Aコンバーターを
用いて走査信号を作成した場合、同じ構成の光学系であ
れば、GMはAODに比べて走査分解能は低下するが、
長い距離を走査する。このように、AODとGMとでは
走査特性(走査距離と走査分解能)が異なり、短い距離
を精密に走査するときはAODを使用し、粗くてもよい
から長い距離を走査するときはGMを使用する。従来の
レーザ走査顕微鏡では、1次元走査でみた場合、AO
D、GMのいずれか一方の走査素子を用いており、測定
目的や走査範囲に応じて使用する走査素子を使い分けて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】被測定物の寸法がAO
Dの走査範囲内であれば、AOD走査で高精度な寸法測
定ができるが、被測定物の寸法がAODの走査範囲を超
える場合、AOD走査による測定ができなくなり、GM
走査による測定を行うことになる。レーザ走査式の寸法
測定の場合、寸法測定精度は走査の分解能に依存して決
まるため、走査分解能が低いGM走査の場合は寸法の測
定精度が低下するという問題点が生じる。そのため、A
ODの走査範囲を超える寸法測定の場合、低走査分解能
で走査したときにも高い測定精度が得られるような測定
が必要とされる。また、単一の走査素子を用いたとき
は、短い寸法の測定と長い寸法の測定とでは、使用する
走査素子の選択も含めて走査光学系の構成を変えなけれ
ばならなくなり、測定する寸法範囲に応じた走査光学装
置が必要になるという問題点もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は以下の構成をなす。第一の距離を精密に走
査するF走査の機構と、前記第一の距離よりも長い距離
を前記F走査よりも粗く走査するC走査の機構を一つの
光学系に設け、微小スポットに集光したレーザ光を寸法
が測定される被測定物面上で走査して寸法を測定するレ
ーザ走査式の寸法測定装置であって、前記C走査を設定
された距離だけステップ的に駆動し、該C走査のステッ
プ駆動に同期して前記F走査の走査位置を設定された距
離だけ移動させて前記被測定物面上でのレーザ光の走査
位置を制御するハイブリッド走査制御部と、前記F走査
の一周期で前記被測定物からの反射光強度信号を検出す
る反射光信号作成部と、前記反射光信号を微分した微分
強度信号を作成する微分信号作成部と、前記微分信号の
ピーク強度の大きさと発生位置を判定して前記被測定物
のエッジの存在を検出するエッジ検出部を設ける。
【0007】前記F走査を行ったときに前記エッジ検出
部で前記被測定物のエッジを検出しないときは、前記ハ
イブリッド走査制御部を制御して前記F走査の走査位置
を設定された距離だけ移動させ、前記エッジ検出部でエ
ッジを検出するまで前記C走査とF走査を交互に繰り返
してレーザ光を走査し、前記エッジ検出部で前記被測定
物のエッジを検出したときは、第一の寸法算出部により
前記被測定物の二つのエッジを検出するまでに前記C走
査をステップ駆動した回数に応じて移動させられた前記
F走査の移動距離を算出し、第二の寸法算出部により前
記F走査の基準位置とエッジによって発生した前記微分
信号のピーク強度位置との間の距離を算出し、前記第一
の寸法算出部と第二の寸法算出部で得られた各々の走査
距離とから前記被測定物の寸法を測定する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は一つの光学系に走査距離
と走査分解能の異なる二種類の走査機構を統合し、二つ
の走査機構を同期させて交互に駆動して寸法を測定する
構成である。一方の走査はF走査と称し、AODを用い
て高分解能で短い距離を精密に走査する。他方の走査は
C走査と称し、GMを用いて低分解能であるがAOD走
査よりも長い距離を走査する。このとき、二つの走査機
構は共に同一方向へ1次元の走査を行い、一方の走査を
行っているときは他方の走査を一定位置に停止させる。
本発明のレーザ走査式寸法測定装置は上記構成の走査機
構を用い、AODの走査範囲を超える寸法をAODの走
査分解能の精度で測定する。すなわち、GMによるC走
査の粗い測定目盛りを、AODによるF走査の細かい測
定目盛りで補間、補正して高精度化を実現する。
【0009】この二種類の走査において、AODによる
F走査は設定された短い距離を連続的に走査し、被測定
物のエッジ位置を精密に検出する。GMによるC走査は
設定された距離をステップ的に走査し、F走査の走査位
置を設定された距離だけシフトさせる。このステップ的
にシフトされる距離は、F走査の走査距離よりも短い距
離とする。そのため、ある距離を重なり合ってF走査の
位置が順次シフトしていく。このような互いに異なる走
査を組み合わせたという意味で、本走査をハイブリッド
型走査と称する。
【0010】被測定物の寸法がAODの走査範囲を超え
る場合、C走査の初期設定位置においてF走査を行い、
反射光を検出してエッジが存在するか否かを判定する。
そのときのF走査位置でエッジが存在しなければ、ステ
ップ的にC走査を駆動して被測定物面上でのF走査位置
を一定距離移動させる。そのシフトされた位置において
再度F走査を行ってエッジの存在を判定し、エッジが存
在する位置まで上記の走査を交互に繰り返して行う。
【0011】一方のエッジを判定したらC走査を一時停
止し、そのときのF走査の基準位置とエッジ検出位置と
の差の距離Lを検出する。次は他方のエッジを検出する
ために上記と同様にC走査とF走査を交互に行う。他方
のエッジを検出したら、そのときのF走査の基準位置と
エッジ検出位置との差の距離Rを検出する。両方のエッ
ジを検出するまでに、エッジ間で行ったC走査のステッ
プ回数をnとし、C走査の1ステップ当たりのF走査位
置のシフト距離をGとすれば、C走査によるF走査の走
査距離はnGである。したがって、両方のエッジ間をF
走査が走査した距離はnG±L±Rである。なお、上式
の+、及び−はF走査の基準位置とエッジ検出位置との
位置関係によって決まる。この走査距離G、L、RはF
走査の分解能と精度によって決まる距離で、F走査の精
度で寸法が測定できる。
【0012】AODによるF走査で被測定物のエッジを
検出するとき、F走査の一周期で得られる反射光強度信
号を微分した微分強度信号を作成し、その強度ピークか
らエッジを判定する。エッジが存在しないときは反射光
強度に変化がなく、微分信号にピークが発生しない。エ
ッジがあるときは反射光強度が変化し、微分ピークが発
生する。このピーク強度位置は、照射レーザ光の強度分
布のピーク強度点がエッジに照射された位置で得られ
る。この微分ピーク検出は、被測定物の反射率変化、照
射レーザ光の強度変化などに依存しないで高精度にエッ
ジ位置を検出することが可能である。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明の構成と動作を示すシステムブロック
図で、図2は本発明による寸法測定を行うときの走査法
を説明する走査状態図である。図1において、レーザ光
源10は、例えばHe−Neレーザ光を発生する。ビー
ムスプリッター(以下BSと記載)102は、反射光の
光路を変換する。F走査機構11は、例えば音響光学素
子(AOD)を走査素子とし、F走査ドライバー110
により走査する。FはFineを意味し、第一の距離を
微細なステップで精密に走査する。C走査機構12は、
例えばガルバノミラー(GM)を走査素子とし、C走査
ドライバー120により走査する。CはCoarseを
意味し、F走査の距離よりは長い第二の距離を、F走査
よりは粗いステップで走査する。ここでF走査とC走査
は共に同一方向へ走査する。
【0014】例えば、F走査は100μmの範囲、C走
査は5mmの範囲を走査する光学系の構成であるとき、
F走査ドライバー110とC走査ドライバー120を共
に、電圧範囲が1Vと10Vのランプ波電圧源を12ビ
ットのD/Aコンバーターで駆動すれば、F走査とC走
査の走査分解能は0.02μmと1μmである。このよ
うに、広い範囲を走査するときは、必然的に走査分解能
が低下する。例えば、100μmを超える寸法を0.1
μmの精度で測定する場合、C走査だけでは測定できな
い。そこで、本発明の寸法測定装置は共に同一方向へ走
査する二種類の走査機構を一つの光学装置に統合し、両
方の走査機構を交互に駆動して寸法を測定する。
【0015】対物レンズ104はレーザ光を微小スポッ
トに集光し、寸法が測定される被測定物13の面上に照
射する。被測定物13で反射したレーザ光は光路を逆進
し、BS102で反射され、集光レンズ106を通して
受光器108で検出される。なお、この受光位置はレー
ザ光の走査の定点位置である。すなわち、レーザ光が被
測定物13の面上のどの位置を走査していても、走査位
置に関わらず、受光器108の一定位置に反射光が入射
する。そのため、ピンホール、スリットなどを通して反
射光を検出すれば、共焦点型の検出ができる。
【0016】反射光信号作成部14は、各走査位置毎に
検出した反射光強度をA/D変換してメモリー回路に記
憶し、走査の一周期に応じた反射光強度信号を作成す
る。微分信号作成部15は、反射光信号作成部14で得
られた反射光強度信号を微分した微分信号を作成する。
エッジ検出部16は、微分信号のピーク強度から被測定
物13のエッジの存在の有無を判定する。被測定物13
のエッジ位置をレーザ光が走査すれば反射光強度が変化
し、微分信号にピークが生じる。走査した位置にエッジ
が無い場合は反射光強度に変化がなく、微分信号にはピ
ークが発生しない。
【0017】次にエッジを検出するための走査の方法を
説明する。本発明の寸法測定では、AODによるF走査
の範囲を超えた寸法を測定するため、F走査とC走査を
交互に繰り返す走査を行う。F走査は短い距離を高分解
能で走査するため、エッジ位置を検出するための走査に
用いる。このとき、F走査はランプ波により一定距離を
連続的に走査する。C走査は低分解能であるが長い距離
を走査するため、被測定物13の面上でのF走査の位置
を一定距離だけシフトさせるために用いる。このとき、
C走査はステップ的に制御電圧を変化させ、走査位置を
ステップ的に変化させる。このシフトさせる距離はF走
査の走査距離よりも小さい距離とする。また、F走査を
行っているときはC走査を停止し、一定位置に保持して
おく。
【0018】ハイブリッド走査制御部17は、エッジ検
出部16での判定結果にもとずいてF走査とC走査を制
御する。まず、C走査の位置を設定し、F走査の走査位
置を一定距離シフトする。次にC走査を停止してF走査
を行い、反射光強度信号を検出し、エッジ検出部16で
エッジの有無を判定する。エッジが無いと判定すれば、
引き続いてステップ的にC走査を行い、F走査の位置を
さらに一定距離シフトさせる。そのシフトされた位置に
おいてF走査を行い、エッジ検出部16でエッジの有無
を判定する。このようにして、ハイブリッド走査制御部
17によりC走査とF走査を交互に行い、エッジが存在
する位置まで上記の走査を繰り返す。エッジが存在する
位置に達したらC走査を停止し、F走査の基準位置とエ
ッジ検出位置との差の距離を検出する。
【0019】以上の動作を図2の走査状態図で説明す
る。図2のF走査21、C走査22を行うことによっ
て、被測定物23のエッジ232、234を検出し被測
定物23の寸法を測定する。C走査22の走査分解能
(最小移動ステップ距離)をgとしたとき、C走査をス
テップ距離G(g<G)で移動させる。F走査21の走
査分解能(最小移動ステップ距離)はa(a<g)で、
走査距離はAである。ここで、C走査の移動距離Gによ
ってF走査の走査位置も距離Gだけシフトされる。この
F走査のシフト距離Gは、G<Aの関係があればよく、
ある距離を重なり合ってF走査の位置が順次シフトする
ように設定する。
【0020】寸法測定を開始するときのC走査の走査開
始点を位置C1とする。位置C1ではF走査は走査の開
始原点位置にあり、エッジを検出するためのF走査21
1を行う。この位置ではエッジ232を検出しないた
め、C走査を行って位置C2に移動する。このときF走
査位置が距離Gだけシフトし、F走査212を行う。こ
の走査ではエッジ232を検出するから、C走査を停止
し、F走査の基準位置とエッジ232の位置との差距離
Lを計測すると共に、C走査の位置C2を検出する。エ
ッジ232を検出したら、右側にあるエッジ234を検
出するために再びC走査とF走査を交互に行う。C走査
の位置C5でF走査215を行い、エッジ234を検出
しなければ位置C6に移動してF走査216を行う。こ
の走査ではエッジ234が検出されるからC走査を停止
し、F走査の基準位置とエッジ234の位置との差距離
Rを計測すると共に、C走査の位置C6を検出する。本
例ではF走査の基準位置を走査の開始位置に選んでいる
が、例えば走査の中央位置に選んでもよい。
【0021】次にエッジ間の寸法を測定する方法を説明
する。図1において、第一の寸法算出部18は、二つの
エッジを検出するまでにC走査をステップ駆動した回数
に応じてF走査位置がシフトした距離を算出する。図2
に示した例では位置C2から位置C6までに移動した距
離で距離Gの4倍である。第二の寸法算出部19は、F
走査でエッジを検出したときのF走査の基準位置とエッ
ジまでの距離を算出する。図2の例では、エッジ232
ではF走査212の基準位置とエッジ232との間の距
離Lと、エッジ234ではF走査216の基準位置とエ
ッジ234との間の距離Rを算出する。寸法算出部20
は、第一の寸法算出部18と第二の寸法算出部19との
寸法データから被測定物13の寸法を測定する。図2の
例では、被測定物23の寸法が数式4G+R−Lで得ら
れる。C走査は走査分解能は低くても、走査精度(安定
度)はF走査と実質的には同等であり、距離G、R、L
はF走査の分解能と精度で決まる距離で、精密な寸法測
定が可能になる。
【0022】図3にF走査とC走査を組み合わせたハイ
ブリッド走査光学系の構成例を示して、その動作を説明
する。He−Neレーザ光源31から発せられ、ビーム
スプリッター32(BS)を透過した断面が円形状のレ
ーザ光は、シリンドリカルレンズ310と凸レンズ31
2の組み合わせにより、シート状断面を持つ横に広がっ
た(紙面に平行な方向)ビームに変換され、AOD33
に入射する。AOD33で回折されたレーザ光は凸レン
ズ314とシリンドリカルレンズ316により、再び円
形状の断面を持つビームに変換される。変換される位置
318はレンズ314と316の共通の焦点位置であ
る。円形ビームはレンズ320によりコリメートされ、
その焦点位置に設けられたガルバノミラー(GM)34
に入射する。
【0023】GM34はAOD33と同一方向にレーザ
光を走査する。このとき、GM34は測定目的に応じて
連続走査とステップ走査の両方を行う。連続走査はパタ
ーンの概略位置の検出に用い、ステップ走査はAOD走
査の走査位置移動に用いる。レンズ322、324、3
26はfθレンズの構成とし、GM34で大きく走査さ
れても光軸に平行にビーム走査ができるようにする。レ
ンズ326は対物レンズで、レーザ光を集光して被測定
物35に照射して走査する。被測定物35で反射したレ
ーザ光は光路を逆進し、BS32で反射され、集光レン
ズ328を介して受光器36で検出される。以上の構成
の光学系では、AOD33とGM34は共通の光路で走
査するため、GM34の反射角度に応じた位置でAOD
33の走査ができることになり、GM走査に同期してA
OD走査位置をシフトさせることができる。
【0024】図4(a)に液晶表示素子などに使用する
透明電極(以下ITOと記載)上のレジストパターン例
を示す。ITO基板41上に、斜面を持ったレジスト4
2が形成されている例である。本例ではレジスト斜面の
下面幅寸法D1と、ITOすき間幅寸法D2を測定する
場合を示す。寸法D1は300μmでF走査の範囲外
で、寸法D2は20μmでF走査の範囲内である。この
寸法測定では、エッジ420、422、424を検出す
れば寸法D1、D2が測定できる。
【0025】図4(b)の波形45は、図4(a)のパ
ターンを連続C走査したときに検出される反射光強度信
号である。C走査は走査分解能が低くてエッジ位置の精
密な測定ができないが、連続走査によりエッジの概略位
置を知ることができる。この予備的な連続C走査を行う
ことにより、F走査移動のためのC走査のステップ回数
を減らして測定時間を短縮する。ITO基板41はレジ
スト42より反射率が低く、レジスト斜面は照射光に対
して散乱体として作用するため、反射光強度はエッジ付
近では図のように凹型に変化する。そこで、反射光強度
の二つの強度dip点450、460を検出する。この
位置はITOすき間のほぼ中央位置に対応する。正確な
エッジ位置を検出するために、強度dip点450、4
60を基準点とし、設定された範囲の走査開始位置45
5、465においてステップ的なC走査を開始し、F走
査の位置をシフトさせながら精密な走査を行う。
【0026】図5において、波形52はF走査で得られ
た反射光信号、波形53は波形52を微分した微分信号
である。粗い走査では図4(b)における波形45のよ
うにV型波形が検出されるが、高分解能走査では図5に
おける波形52に示すようにW型形状が検出され、波形
53に示すように4つの位置に微分ピークが発生する。
波形53の外側の凹と凸状の微分ピーク532、533
は斜面の上側エッジ542、543に対応し、内側にあ
る凸と凹状の微分ピーク535、536は斜面の下側エ
ッジ545、546の位置に対応する。図4(a)にお
ける左側のエッジ420の検出では、ステップ的なC走
査の開始位置455からF走査を繰り返し、レジスト下
面のエッジ420に対応した微分ピーク536のX座標
を示す微分ピーク位置536xを検出する。F走査の基
準位置を走査の開始位置にした場合、基準位置と微分ピ
ーク位置536xの距離の差Lを検出する。
【0027】図4(a)におけるレジスト42の右側に
あるエッジ422、424の検出についても同様で、C
走査の開始位置465からF走査を繰り返し、エッジ4
22に対応した微分ピーク535を検出し、F走査の基
準位置と微分ピーク535のx座標を示す微分ピーク位
置535xとの差の距離Rを検出する。さらに、エッジ
424に対応した微分ピーク位置536xを検出し、微
分ピーク位置536xと535xとの差からITOすき
間寸法D2を測定する。レジスト下面寸法D1は、距離
Lから距離Rを検出するまでに行ったC走査のステップ
回数nによって移動したF走査の距離nGにより、nG
+R−Lから求める。
【0028】図4と図5に示した実際の寸法測定のフロ
ーチャートを図6に示して、上記測定の流れを説明す
る。ステップ602は連続的なC走査の実行で、パター
ンの一定範囲を連続的に走査して反射光強度信号を検出
する。この走査はエッジの概略位置を検出するために行
う。ステップ604は最小強度位置(強度dip位置)
の検出で、パターンエッジの概略位置を検出する。ステ
ップ606は実際の寸法測定のエッジ位置検出を行うた
めのステップ駆動用C走査の設定と実行開始で、ステッ
プ604での結果にもとずき、図4の走査の開始位置4
55の位置に初期セットする。ステップ608はF走査
の実行で、C走査の設定に応じた位置でF走査を行う。
【0029】ステップ610は微分強度信号の検出で、
F走査で検出した反射光強度信号を微分して得る。ステ
ップ612は微分パターン判定で、F走査した範囲内に
4つの微分ピークが存在するか否かを判定する。4つの
ピークが存在しなければ、F走査位置がエッジ420の
付近にない場合で、C走査の位置をステップ的に変化し
てF走査位置を移動し、再度微分パターン判定を行う。
F走査した範囲内に4つの微分ピークが存在すれば、F
走査の位置はOKと判定してC走査を一時停止する。ス
テップ614はパターンの左側のエッジ420の位置の
検出で、微分ピーク位置536xとF走査の基準位置と
の差の距離L、及びC走査の開始位置455とエッジ4
20を検出するまでにステップ的にC走査を行った回数
によって移動したF走査の移動距離を検出する。
【0030】ステップ616はC走査の大きな移動で、
前述の左側のエッジ420でのC走査停止位置から、パ
ターンの右側のエッジ422検出用のためのC走査の開
始位置465まで大きく移動する。ステップ618は右
側のエッジ422の検出用のF走査位置のシフトを行う
ためのC走査の設定と実行である。ステップ620〜ス
テップ624は前述したステップ608〜612までと
同じ動作を行うもので、右側エッジについて4つの微分
ピークを検出したらC走査を停止する。
【0031】ステップ626はパターンの右側エッジの
検出で、エッジ422、424に対応した微分ピーク位
置535x、536xを検出するとともに、F走査の基
準位置と微分ピーク位置535xとの差の距離Rを検出
する。さらに、C走査の開始位置465とエッジ422
を検出するまでにステップ的にC走査を行った回数によ
って移動したF走査の移動距離を検出する。ステップ6
28は寸法算出部で、C走査のステップ移動によって移
動したF走査距離とエッジ検出で得た距離L、Rからパ
ターンの寸法を測定する。
【0032】
【発明の効果】上記のごとく本発明は走査分解能、走査
距離の異なるF走査とC走査の二種類の走査機構を一つ
の光学装置に統合した構成で、C走査をステップ的に行
い、C走査に同期してF走査の走査位置を順次シフトし
て寸法を測定する。従来は、走査距離が長くなるにした
がって走査分解能が低下し、寸法測定精度が悪くなると
いう問題があったが、本発明は粗い走査の目盛りを細か
い走査の目盛りで補正することにより、F走査の範囲を
超えた寸法でもF走査の精度で測定できる。さらには、
広い範囲も狭い範囲も同一の光学装置で同じ精度で測定
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成と動作を説明するシステムブロッ
ク図である。
【図2】本発明の走査を説明する走査状態図で、C走査
とF走査の駆動タイミングを示す図である。
【図3】本発明のF走査とC走査を組み合わせたハイブ
リッド走査の光学系の実施例を示す図である。
【図4】本発明の寸法が測定される被測定物の形状と、
被測定物面上で連続的C走査を行ったときに検出される
信号を示す図である。
【図5】図4の被測定物面上でF走査を行ったときに検
出される信号を示す図である。
【図6】本発明の寸法測定のフローチャートを示す図で
ある。
【図7】従来のレーザ走査顕微鏡による寸法測定法を説
明するブロック図である。
【符号の説明】
10 レーザ光源 11 F走査機構 12 C走査機構 13 被測定物 14 反射光信号作成部 15 微分信号作成部 16 エッジ検出部 17 ハイブリッド走査制御部 18 第一の寸法算出部 19 第二の寸法算出部 20 寸法算出部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の距離を精密に走査するF走査の機
    構と、前記第一の距離よりも長い距離を前記F走査より
    も粗く走査するC走査の機構を一つの光学系に設け、微
    小スポットに集光したレーザ光を寸法が測定される被測
    定物面上で走査して寸法を測定するレーザ走査式の寸法
    測定装置であって、前記C走査を設定された距離だけス
    テップ的に駆動し、該C走査のステップ駆動に同期して
    前記F走査の走査位置を設定された距離だけ移動させて
    前記被測定物面上でのレーザ光の走査位置を制御するハ
    イブリッド走査制御部と、前記F走査の一周期で前記被
    測定物からの反射光強度信号を検出する反射光信号作成
    部と、前記反射光信号を微分した微分強度信号を作成す
    る微分信号作成部と、前記微分信号のピーク強度の大き
    さと発生位置を判定して前記被測定物のエッジの存在を
    検出するエッジ検出部を設け、前記F走査を行ったとき
    に前記エッジ検出部で前記被測定物のエッジを検出しな
    いときは、前記ハイブリッド走査制御部を制御して前記
    F走査の走査位置を設定された距離だけ移動させ、前記
    エッジ検出部でエッジを検出するまで前記C走査とF走
    査を交互に繰り返してレーザ光を走査し、前記エッジ検
    出部で前記被測定物のエッジを検出したときは、第一の
    寸法算出部により前記被測定物の二つのエッジを検出す
    るまでに前記C走査をステップ駆動した回数に応じて移
    動させられた前記F走査の移動距離を算出し、第二の寸
    法算出部により前記F走査の基準位置とエッジによって
    発生した前記微分信号のピーク強度位置との間の距離を
    算出し、前記第一の寸法算出部と第二の寸法算出部で得
    られた各々の走査距離とから前記被測定物の寸法を測定
    することを特徴とするレーザ走査式寸法測定装置。
JP19196896A 1996-07-22 1996-07-22 レーザ走査式寸法測定装置 Pending JPH1038526A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009109446A (ja) * 2007-11-01 2009-05-21 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 塗布装置および塗布方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009109446A (ja) * 2007-11-01 2009-05-21 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 塗布装置および塗布方法

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