JP2520431B2 - レ―ザ光を用いた微小寸法測定方法 - Google Patents

レ―ザ光を用いた微小寸法測定方法

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JP2520431B2
JP2520431B2 JP62298472A JP29847287A JP2520431B2 JP 2520431 B2 JP2520431 B2 JP 2520431B2 JP 62298472 A JP62298472 A JP 62298472A JP 29847287 A JP29847287 A JP 29847287A JP 2520431 B2 JP2520431 B2 JP 2520431B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はレーザ光を用いた光学的微小寸法測定方法に
関する。
〔発明の背景〕
近年の精密加工技術の進歩に伴って被加工物のマイク
ロ化が進み、特に磁気ヘッド加工の分野においても、ト
ラック部の寸法は10μm(ミクロンメートル)程度まで
の微細加工が行なわれるようになり、その寸法の非接触
精密計測の要求が強まってきている。この程度の寸法を
測定するためには少なくとも1オーダ小さい寸法まで測
定できることが必要である。
〔従来の技術〕
寸法が測定される被測定物が2つのエッヂ部を有する
とき、微小なスポット径に集光したレーザ光を被測定物
面上に照射し、2つのエッヂ間でレーザ光を音響光学素
子を用いて電気信号の制御によりスキャンさせる。
このときエッヂ部付近からの反射光強度を検出して、
レーザ光のスキャンされた位置に応じて変化する反射光
強度に対して、最小二乗法の3次関数で多項式近似を行
ない、その多孔式関数を微分して微分の絶対値が最大と
なる位置をエッヂと定義し、2つのエッヂ間をレーザ光
がスキャンしたときの電気的な量から寸法を高精度に測
定する方法が本願出願人により提案されている。この技
術は特開昭60−61603号公報及び特願昭59−79772号に詳
述されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
エッヂ部からの反射光強度は単調増加あるいは単調減
少するパターンで表わされ、3次多項式関数で良い精度
で近似展開することができる。エッヂ位置は反射光強度
の変化率が最大となる点、即ち3次多項式関数の変曲点
の位置になるため、エッヂ位置の決定に3次多項式近似
演算及びその微分演算を行なう必要があり、複雑な演算
が必要で、演算処理の処理時間を多く要することにな
る。
本発明は上記の問題点を解消して、簡素な演算処理で
高速にエッヂ位置を決定して寸法を計測する方法を提供
することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達するために本発明は次のような方法か
ら成る。
レーザ光源から放射されるレーザ光を、第1と第2の
駆動信号により動作させられる音響光学素子に入射せし
め、前記の第1の駆動信号の周波数の設定により前記の
音響光学素子から互いに異なる方向に進行する2ビーム
光を発生せしめると共に、該2ビーム光を構成する個々
のビームの強度最大点の間の距離を予め定められた値に
設定せしめて、対物レンズにより前記の2ビーム光を微
小なスポット径に集光して、少なくとも第1、第2の2
つのエッヂ部を有し、該エッヂ間の寸法が測定される被
測定物面上に照射せしめると共に、前記の第2の駆動信
号の電圧の変化により、前記の集光された2ビーム光を
前記の被測定物の第1と第2の2つのエッヂ部をふくむ
範囲で光偏向を行なわせ、前記の第2の駆動信号の電圧
に応じた各々の光偏向の状態毎に、前記の被測定物から
の反射光強度のうちの直流レベルの反射光強度を検出せ
しめて、特に前記の第1と第2のエッヂ部について、前
記の検出された反射光強度の差分となるエッヂ差分強度
を作成せしめ、該エッジ差分強度のパターンの判定を行
ない、前記の第1のエッヂ部についてはM型、前記の第
2のエッヂ部については逆M型となるエッヂ差分強度の
強度パターンの各々について少なくとも2つの極値位置
を判定して、該極値位置に前記の集光された2ビーム光
が光偏向されたときの前記の第2の駆動信号の電圧から
極値電圧を算出せしめ、前記の第1のエッヂ部と第2の
エッヂ部について対応する位置にある前記の極値位置の
前記の極値電圧の差の電圧値を少なくとも2つ算出し
て、該極値電圧の差の電圧値から前記の被測定物の寸法
を測定するものである。
〔作用〕
以上の方法によって微小な寸法の測定を行なうとき、
高速に正確な寸法を算出するにはエッヂ位置を高速で正
確に決定することが必要である。時間的、空間的なコヒ
ーレンシーが高く、1μm程度の微小なスポット径に集
光でき、その光強度分布が安定したガウス型分布を有す
るレーザ光を用いて、互いに接近して2つに分離され
て、その個々の光ビームの光強度が最大となる点の間の
距離を、個々の光ビームのビーム直径に近い程度の値に
設定すれば、2ビーム光の光強度分布のパターンは2つ
の極大部と1つの極小部を有するようになる。このよう
な光強度分布を有する2ビーム光を被測定物のエッヂ部
付近で光偏向させると、その反射光の強度パターンは単
調増加あるいは単調減少するパターンとなり、2ビーム
光の光強度の極値となる部分がエッヂ位置に照射された
ときが反射光強度のパターンの変曲点となる。検出され
た反射光強度に対して連続した2点間の強度差である差
分強度を検出すれば、これは等価的には反射光強度が微
分されたことに等しくなり、前述した変曲点位置は差分
強度のパターンに対しては極値位置になってくる。極値
位置は解析的方法によらないでも、簡素な方法で容易に
見い出すことが可能である。
また前述した光強度分布を持つ2ビーム光を用いるた
め、差分強度のパターンには各々のエッヂ部に対して絶
対値としてみれば2つの極大部と1つの極小部の3つの
極値が存在することになる。そのいずれの極値位置も直
接にエッヂ位置決定に有効である。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1図に本発明の微小寸法測定の方法を説明するシス
テムブロック図を示す。
1はレーザ光源で、例えばHe−Neレーザ光100を放射
する。2は2つのビーム光の発生と光偏向を行なわせる
光学系で、音響光学素子(以下にAOと略記する)3、ビ
ームスプリッター101、対物レンズ102及び他のレンズ
類、反射ミラー等(図示せず)の各種の光学素子から構
成される。4は第1の駆動信号源で、周波数fmなる交流
信号である第1の駆動信号4aを発する。5は第2の駆動
信号源で直流電圧がステップ状に変化する電圧信号ある
いは直流電圧が連続的に変化するランプ波信号である第
2の駆動信号5aを発する。6は音響光学素子ドライバー
(以下にAOドライバーと略記する)で、第1の駆動信号
4aと第2の駆動信号5aを入力として、AO3の光学的動作
を制御するためのAO駆動信号6aをAO3に印加する。AOド
ライバー6は、第2の駆動信号5aから発せられる直流電
圧Vaを周波数faの交流信号に変換し、そして第1の駆動
信号4aの周波数fmの交流信号とAM変調を行なって、周波
数がfa±fmなる2周波数成分を有する交流信号6aを作成
する。
ここで第1の駆動信号4aはAO3から2ビーム光103、10
4を発生させるための信号で、第2の駆動信号5aは2ビ
ーム光103、104の光偏向の制御を行なうための信号であ
る。
なお、AO3の光学的動作及び光学系2の具体的構成例
は従来技術の項で述べた特開昭60−61603号公報及び特
願昭59−79772号に詳述されているので省略する。
AO3に入射したレーザ項100は第1の駆動信号4aの作用
でθmの角度を持ち互いに異なる方向に進行する2ビー
ム光103、104に分離されるが、角度θmは周波数fmに比
例して変化する。2ビーム光103、104は対物レンズ102
で微小なスポット径に集光されると共に、互いに接近し
て平行に進行する2つの集光ビーム105、106に変換され
る。このとき第2の駆動信号5aの作用により、2ビーム
光103、104は同じ角度θmを保って進行方向が変化させ
られ、集光ビーム105、106は点107及び点108の範囲で、
第2の駆動信号5aの電圧Vaに応じた位置に光偏向され
る。ここで集光された2つの集光ビーム105、106の光強
度のピーク間の距離は、光学系2を構成する各種のレン
ズ及び対物レンズの焦点距離及び第1の駆動信号4aの周
波数fmによって決定されるが、集光ビーム105、106の個
々のビーム直径程度の値に設定することが望ましい。
集光ビーム105、106は寸法が測定される被測定物7に
照射される。被測定物7は第1のエッヂ109と第2のエ
ッヂ部110を有し、その2つのエッヂ間の距離が測定さ
れる寸法である。集光された2つの集光ビーム105、106
は2つの第1及び第2エッヂ部109、110をふくむ範囲で
光偏向され、被測定物7からの反射光はビームスプリッ
ター101で進路を変えられ、物体反射光111、112として
取り出され、光電変換部113で光−電気変換を行なうと
共に電流−電圧変換を行なう。物体反射光111及び112は
一般に周波数が異なっている。レーザ光100の周波数をf
oとすれば、物体反射光111の周波数はfo+fa+fm、物体
反射光112の周波数はfo+fa−fmとなる。周波数が異な
る2光波を光電変換すると、謂ゆる光ヘテロダイン干渉
が起こり、A1+R1cosωtの形で表わされる電気信号が
検出される。但しA1は直流成分を持つ電圧信号、B1は周
波数ωtの交流信号の振幅で、ω=4πfmである。
本実施例の微小寸法測定では交流成分の電気信号はカ
ットして、直流成分の電圧のみを計測に用いる。114はA
/D変換部で、光電変換部113を検出された直流レベルの
反射光強度に比例する直流電圧のアナログ−ディジタル
変換を行なう。8はプリスキャン強度記憶部で、被測定
物7に対して粗い間隔での光偏向を行なわせ、反射光強
度を記憶して、被測定物7の第1のエッヂ部109、第2
のエッヂ部110の概略の位置を算出するものである。9
はエッヂ反射光強度記憶部で、プリスキャン強度記憶部
8で求められた概略のエッヂ部位置を中心として、第1
のエッヂ109と第2のエッヂ110の各々に対して、細かい
間隔での光偏向を行なわせて反射光強度を記憶する。
このように全体的には粗い光偏向、特にエッヂ部付近
については細かい光偏向を行なう事により、エッヂ位置
決定のための光偏向に要する時間を短縮することができ
る。光偏向を点107から点108の方向に行なうならば、第
1のエッヂ109においては単調増加、第2のエッヂ110に
ついては単調減少する反射光強度のパターンが得られ
る。10はエッヂ差分強度演算部で、エッヂ反射光強度記
憶部9に記憶されているエッヂ反射光強度の差分を演算
する。エッヂ反射光強度のデータを{Veで表わす。
但しnはデータの個数である。今、差分の演算を連続し
たデータ間で行なうとすれば、エッヂ差分強度のデータ
{Vdは{Vd={Ve−{Veで表わさ
れる。但し、i、jはデータ番号であり、mはエッヂ差
分強度のデータ個数でm≦n−1である。
差分演算は単なる減算の演算であるため、ハードウェ
ア的にも減算回路で容易に構成でき、又、ソフトウェア
的にも極めて容易な処理であるため、高速度な演算処理
が可能であり、等価的にはエッヂ反射光強度のデータ
{Ve}が微分されたことに等しくなる。
11はエッヂ差分強度パターン判定部で、エッヂ差分強
度のデータ{Vd}が正常であるか否かを判定する。2ビ
ーム光を第1のエッヂ部109、第2のエッヂ部110に照射
するとき、照射条件、エッヂ形状が正常な場合は、エッ
ヂ差分強度のパターンは後述するようにM型及び逆M型
の特徴的なパターンを示すことになるが、正常なパター
ンが得られたときは、寸法算出のための演算処理を引き
続き行なわせ、異常なパターンが検出されたときは、異
常信号を発して異常表示115を行なう。
12は極値位置演算部で、正常なエッヂ差分強度のデー
タ{Vd}の極値位置を算出する。2つの集光ビーム10
5、106を第1のエッヂ部109、第2のエッヂ部110に照射
して光偏向を行なうと、2つの集光ビーム105、106の合
成された光強度の2つある極大部がエッヂ位置に達した
とき反射光強度の変化率が最大となり、光強度の1つの
極小部がエッヂ位置に達したとき反射光強度の変化率が
最小となる。このような変化率の最大、最小の点は、反
射光強度のパターンの変曲点位置に相当することにな
り、パターンの微分を行なえば極値位置となる。従って
差分のパターンに対しても同様であり、絶対値としてみ
れば2つの極大部と1つの極小部を有するM型のパター
ンが得られ、第1のエッヂ部109についてM型、第2の
エッヂ部110について逆M型となり、各々のエッヂ部の
パターンについて3つの極値が存在することになる。こ
の3つの極値はいずれもエッヂ位置に関する情報を有し
ているため、各々エッヂ差分強度について少なくとも2
つの極値位置を算出する。この極値位置は2つの集光ビ
ーム105、106が第2の駆動信号5aによって光偏向される
ときの電圧値に対応した極値電圧として得られる。
13は寸法変換部で、第1のエッヂ部109と第2のエッ
ヂ部110の各々について、対応する位置にある極値電圧
の差の電圧値を寸法値に変換する。
前述した如く、極値電圧は各々のエッヂ部について少
なくとも2つを検出するため、極値電圧の差も少なくと
も2つ得られ、寸法に関する情報が2つ以上あるため、
平均化して寸法算出のための信頼性、精度を向上させる
ことができる。極値電圧の差を寸法に変換するとき、電
圧一寸法変換係数が必要であるが、使用するAO3の傾向
角度、光学系2を構成する各種のレンズの焦点距離等に
よって決まる偏向量から計算して求めることもでき、ま
た、寸法の既知の標準試料について、本実施例で述べた
方法で極値電圧の差を測定しておいて、変換係数を作成
することもできる。
次に光偏向とエッヂ反射光強度及びエッヂ差分強度の
関係について説明する。
第2図に単一の光ビームをエッヂ部を照射して光偏向
を行なわせたときの偏向状態と反射光強度のパターン図
を示す。
第2図(イ)の波形21は集光されたレーザ光の光強度
分布である。レーザ光の光強度分布はガウス型分布を示
し、強度最大点130の強度に対して、13.5%の強度比と
なる2点131、132の間のビーム直径Dをレーザ光の直径
と定義している。
第2図(ロ)、(ハ)、(ニ)は第1のエッヂ部109
にレーザ光が照射されて、第2図(ロ)→(ハ)→
(ニ)の方向にレーザ光が光偏向されているときの状態
図である。照射されるレーザ光の斜線部を付したところ
が被測定物の平面部133から正反射されてその反射光が
検出された部分であり、斜面部134に照射される部分は
反射光として検出されない。
従って反射光強度は(ロ)→(ハ)→(ニ)へと偏向
とされるに従って増加する。第2図(ホ)の波形22は検
出された反射光強度のパターンを示すもので、グラフの
横軸は偏向電圧、縦軸は強度である。第2図(ロ)の偏
向状態は点135の強度に、第2図(ハ)の偏向状態は点1
36に、第2図(ニ)の偏向状態は点137の強度に各々対
応する。波形22は単調増加するパターンで、レーザ光の
強度分布を示す波形21が積分されたものに等しくなる。
波形22の強度最大点138の強度に対して、例えば強度比
が20%(点135に相当する)から90%(点137に対応す
る)までの領域はa0、a1、a2、a3を係数としたときの3
次式の多項式関数y=a0+a1v+a2v2+a3v3(但し、v
は電圧、yは反射光強度)で表わすことができる。この
多項式関数で表わされる曲線はひとつの変曲点(点136
に相当)を有する。第2図(ハ)に示した偏向状態では
レーザ光の光強度の最大点130と第1のエッヂ部109とが
一致している場合で、反射光強度の変化率が最大となる
ため変曲点となる。第2図(ヘ)の波形23は波形22の差
分を表わす波形で、点139において、ひとつの極大部を
有する。この極大部の位置139と波形22の変曲点位置136
とは一致し、この点を測定した反射光強度のエッヂ位置
と定義する。
以上の説明は単一の光ビームがエッヂ付近を光偏向さ
れる場合の説明であったが、2ビーム光の光偏向の場合
でも同様である。第3図に2ビーム光をエッヂ部に照射
して光偏向を行なわせたときの偏向状態と反射光強度の
関係を示す。
第3図(イ)の波形30は被測定物7に照射する2つの
集光ビーム105、106の合成された光強度分布を表わす。
点150は第1の光ビーム105の光強度の最大点、点151は
第2の光ビーム106の光強度の最大点となる位置で、点1
52は光ビーム105、106の重なった境界点での光強度の極
小点となる位置である。点150と点151との間の距離をCW
とするとき、CWの値は合成された2ビーム光を構成する
各々の集光ビーム105、106のビーム直径程度に設定する
ことが望ましい。CWの値は第1の駆動信号4aの周波数fm
に比例して変化させることができる。第3図(ロ)の波
形31はAO3の光偏向が制御する第2の駆動信号5aの例
で、ランプ波駆動を行ない、電圧の変化に応じた光偏向
を行なう。グラフの横軸は時間、たて軸は電圧で、偏向
速度に応じた電圧の変化を与えればよい。第3図
(ハ)、(ニ)、(ホ)は第1のエッヂ部109に2ビー
ム光が照射され、(ハ)→(ニ)→(ホ)の方向に光偏
向されている状態を示す。状態(ハ)では第2の光ビー
ム106の強度最大点151が第1のエッヂ部109に照射さ
れ、状態(ニ)では2ビーム光の中央部の強度の極小部
152が、また状態(ホ)では第1の光ビーム105の強度最
大点150が、各々第1のエッヂ部109に照射されている状
態に相当する。
第3図(ヘ)の波形32は集光された2つの集光ビーム
105、106を第1のエッヂ部109から第2のエッヂ部110ま
で光偏向させたとき得られる反射光強度である。
点153eは状態(ハ)の反射光強度、点154eは状態
(ニ)の、また点155eは状態(ホ)の反射光強度に対応
する。以上の3つの強度点は第2図の波形22で説明した
のと同様に変曲点となる。第2のエッヂ110についても
同様で、第3図(ヘ)に示すように反射光強度の各点15
6e、157e、158eにおいて変曲点となる。
例えば反射光強度の点156eにおいては、集光された2
ビーム光のうちの第1の集光ビーム105及び第2の集光
ビーム106の左半分が被測定物の平面部に照射されてい
る状態である。
第3図(ト)の波形33は波形32に示した反射光強度の
差分となる差分強度のパターンである。反射光強度のパ
ターン32は各々のエッヂ部について3個ずつの変曲点を
持つために、エッヂ差分強度も各々のエッヂについて3
個ずつの極値を有するパターンとなり、第1のエッヂ部
109についてはM型、第2のエッヂ部については逆M型
の差分強度のパターンが得られる。
波形33において、点153d、点155dはM型の差分強度パ
ターンの極大となる位置、点154dは同じく極小となる位
置で、当然極値位置は変曲点位置と一致する。逆M型の
差分強度のパターンについても同様で、点156d及び点15
8dは極小、点157dは極大となる位置であるが、差分強度
の絶対値としてみれば、極小と極大が反転して、前述し
たM型のパターンの場合と同じになる。
点153dと点156dの間の電圧値をVL、点154dと点157dの
間の電圧差をVc、点155dと点158dの間の電圧差をVRとす
る。このVL、VC、VRのいずれの値も直接に被測定物の寸
法に対応する量である。
このように2ビーム光を用いた光偏向では1度の測定
で3個の寸法に対応する量が得られる。VL、VC、VRの値
が近い場合は3個の量の平均値を寸法に換算すればよ
い。また3個の量のうち1個が他の2個と値が離れてい
る場合は、離れた値はカットして、残りの2個の値の平
均値を寸法に換算すればよい。このようにして測定の信
頼性を向上させることができる。
第4図にエッヂ差分強度のパターン判定法と極値位置
の決定の方法を示す。
第4図(イ)の波形40はエッヂ形状が正常な場合のエ
ッヂ差分強度のパターンである。破線170は波形40の2
値化処理を行なうためのスライスレベルとなる強度レベ
ルである。強度レベルは極小の強度レベル171よりも高
いレベルに設定する。極小の強度レベル171はエッヂ形
状及び2ビーム光の強度のピーク間距離のCWの値に依存
する。CWの値が2ビーム光を構成する個々の光ビームの
直径Dに対して、CW>1.5 Dになればエッヂ差分強度の
極小部の低下が少なくなり、極大部との強度の差が少な
くなるため、明確な極小部を持たせるためにCW〜D程度
が必要になる。第4図(ロ)の波形41はエッヂ形状が不
良な場合のエッヂ差分強度のパターン例である。
波形41では極小部の強度172がスライスレベルの強度1
70よりも大きくなる。従って、明確な極小部が存在しな
いことになり、エッヂ形状不良の判定ができる。
本例の場合は、エッヂ形状がブロードな形状をしてい
る場合に相当する。第4図(ハ)の波形42はエッヂ部に
ゴミあるいはキズが存在している場合のエッヂ差分強度
パターンの一例である。ゴミ、キズの部分でレーザ光が
散乱されるために、反射光強度は単調増加しなくなり、
強度が減小する部分が発生するため、エッヂ差分強度か
らみれば負の符号となる部分173が発生する。
従ってエッヂ差分強度の符号からパターンの判定がで
きる。
次に極値位置の決定の方法を述べる。第4図(ニ)の
波形43は正常なエッヂ差分強度の2値化された波形であ
る。2値化波形は各々2個ずつの立ち上がり部と立ち下
がり部を有するが、2値化のHレベルの領域をa及び
c、Lレベルの領域をbで表わす。このa及びcの領域
の最大値をとる場所が極大位置、bの領域の最小値をと
る場所が極小の偏向電圧位置である。第4図(ホ)の波
形44は第4図(イ)に示したエッヂ差分強度の波形40を
再び差分処理した2階差分強度の波形である。エッヂ差
分強度の極値となる位置は2階差分強度の値が0となる
位置である。従って2階差分強度の波形44の0クロス点
174、175、176の場所を決定すれば各々が極値電圧位置
となる。
以上示した3つの極値位置はほぼ等間隔に、2ビーム
レーザ光のピーク間距離CWに応じた量にて決まるため、
更には極値位置の間隔からもエッヂ形状の判定が可能で
ある。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかな如く、本発明によれば、安
定した光強度分布を有する2つのレーザ光を用いて安定
した光偏向を行なわせることにより、反射光強度の差分
演算から、エッヂ位置を極めて容易に決定することが可
能で、高速な処理で安定した寸法測定を行なうことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の微小寸法測定方法を説明するシステム
ブロック図、第2図は本発明の方法の説明を行なうため
の比較とする単一のレーザ光の光偏向による反射光強度
の波形説明図、第3図は本発明の2ビーム光を用いたと
きの光偏向の状態及び反射光強度とエッヂ差分強度の波
形の説明図、第4図はエッヂ差分強度の各種の波形例及
び極値位置を決定するときの方法の説明図である。 1……レーザ光源、 2……光学系、 3……音響光学素子、 4a……第1の駆動信号、 5a……第2の駆動信号、 7……被測定物、 9……エッヂ反射光強度記憶部、 10……エッヂ差分強度演算部、 11……エッヂ差分強度パターン判定部、 12……極値位置演算部、 13……寸法変換部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光源から放射されるレーザ光を、第
    1と第2の駆動信号により動作させられる音響光学素子
    に入射せしめ、前記第1の駆動信号の周波数の設定によ
    り前記音響光学素子から互いに異なる方向に進行する2
    ビーム光を発行せしめると共に、該2ビーム光を構成す
    る個々の光ビームの強度最大点の間の距離を予め定めら
    れた値に設定せしめて、対物レンズにより前記2ビーム
    光を微小なスポット径に集光して、少なくとも第1、第
    2の2つのエッヂ部を有し、該エッヂ間の寸法が測定さ
    れる被測定物面上に照射せしめると共に、前記第2の駆
    動信号の電圧の変化により、前記集光された2ビーム光
    を前記被測定物の第1と第2の2つのエッヂ部をふくむ
    範囲で光偏向を行なわせ、前記第2の駆動信号の電圧に
    応じた各々の光偏向の状態毎に、前記被測定物からの反
    射光強度のうちの直流レベルの反射光強度を検出せしめ
    て、特に前記第1と第2のエッヂ部について、検出され
    た前記反射光強度の差分となるエッヂ差分強度を作成せ
    しめ、該エッヂ差分強度のパターンの判定を行ない、前
    記の第1のエッヂ部についてはM型、前記の第2のエッ
    ヂ部については逆M型となるエッヂ差分強度の強度パタ
    ーンの各々について、少なくとも2つの極値位置を判定
    して、該極値位置に前記集光された2ビーム光が光偏向
    されたときの前記第2の駆動信号の電圧から極値電圧を
    算出せしめ、前記第1のエッヂ部と第2のエッヂ部につ
    いて対応する位置にある極値位置の前記極値電圧の差の
    電圧値を少なくとも2つ算出して、該極値電圧の差の電
    圧値から前記被測定物の寸法を測定することを特徴とす
    るレーザ光を用いた微小寸法測定方法。
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