JP2566569B2 - 微小寸法測定方法 - Google Patents

微小寸法測定方法

Info

Publication number
JP2566569B2
JP2566569B2 JP62051617A JP5161787A JP2566569B2 JP 2566569 B2 JP2566569 B2 JP 2566569B2 JP 62051617 A JP62051617 A JP 62051617A JP 5161787 A JP5161787 A JP 5161787A JP 2566569 B2 JP2566569 B2 JP 2566569B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reflected light
light intensity
dimension
intensity
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62051617A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63218801A (ja
Inventor
宏夫 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP62051617A priority Critical patent/JP2566569B2/ja
Publication of JPS63218801A publication Critical patent/JPS63218801A/ja
Priority to US07/436,923 priority patent/US4994990A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2566569B2 publication Critical patent/JP2566569B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光学式のサブミクロン領域の寸法測定方法に
関する。
〔発明の背景〕
近年の精密加工技術の進歩により被加工物のマイクロ
化が進み、集積回路、磁気ヘッド等の分野においても微
細加工される実測寸法は1ミクロンメートル(μm)以
下のサブミクロンのオーダに達し、その加工精度も0.05
μm以下の精度が要求されるようになった。
このような微細寸法加工に伴って、サブミクロン領域
の微小寸法の高精度な計測のニーズも高まってきてい
る。
〔従来の技術〕
サブミクロン領域の微小寸法の測定には被測定物をハ
ロゲンランプ等の白色光源のもとで顕微鏡により高倍率
に拡大して、得られた拡大像をイメージセンサーで受光
し、光電変換されたビデオ信号の明暗の2値化処理を行
なう方法が多く用いられている。
第2図に被測定物の形状の一例と前述した従来の寸法
測定方法によって得られるビデオ信号波形とその処理の
一例を示す。
第2図(イ)は寸法が測定される被測定物20の形状の
一例を示すもので、21は寸法が測定される寸法部でその
寸法がGである。22は基材部で寸法部21の両側に存在す
る。
例えば被測定物20が磁気ヘッドの場合、寸法部21がガ
ラス材で構成されるギャップ部、基材部22がフェライト
材で構成されるトラック部に相当し、ギャップ幅Gを測
定する場合に相当する。
第2図(ロ)のグラフは寸法部21を含む基材部22に集
光された白色照明光を照射して、各々の表面で反射され
た反射光を拡大して検出したときのビデオ信号23の一例
で、グラフの横軸は反射光の検出器であるイメージセン
サーの各画素のアドレス、縦軸は反射光強度である。
本例は基材部22よりも寸法部21の表面反射率が低い場
合で、図の如き下に凸の波形が得られる。24はビデオ信
号23の明暗の2値化を行なう基準となるスライスレベル
で、スライスレベル24よりも反射光強度が高いときは1
の状態、反射光強度が低い場合は0の状態の2値化を行
ない、第2図(ハ)に示す2値化信号25を作成し、立ち
下がり部26と立ち上がり部27の間にふくまれる画素数か
らパターンピッチPを検出し、パターンピッチPの値を
寸法Gに変換して寸法を測定するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述した従来の寸法測定方法はビデオ信号23の2値化
処理が基本となるため、被測定物20へ照射する照明光の
強度レベル、強度分布が安定していて、被測定物20から
の反射光のビデオ信号23のS/N比が良く、スライスレベ
ル24の値が安定していることが必要である。
しかし白色光源を用いた照明光の場合は、照明光自身
の時間的、空間的な光強度レベル、光強度分布の安定度
が悪く、被測定物20からの反射光の強度レベル及び第2
図(ロ)に示したビデオ信号23の強度パターンが変動
し、従つてスライスレベル24も変動して寸法測定に誤差
が生じやすくなる。
また白色光源を用いた照明光では、照明光を集光させ
て被測定物20の面上に照射するとき、1μm程度までの
微小なスポット径にすることが困難であるため、被測定
物20の寸法部21の寸法Gが小さくなるに従って、照明光
の大きさに対する寸法部21の大きさの割合が小さくなっ
て、寸法部21からよりも基材部22からの反射の寄与が大
きくなる。
また被測定物20の寸法部21と基材部22との間の表面反
射率の差が小さくなると、寸法部21と基材部22からの反
射光強度の差が小さくなる。
以上のような場合には第2図(ロ)のビデオ信号23の
最大電圧値231に対する最小電圧値232の変化が小さくな
り、2値化のためのスライスレベル24の値の設定が困難
となり、サブミクロン領域の寸法測定が非常に困難にな
る。
更には被測定物20からの反射光によるビデオ信号23の
波形は、第2図(イ)に示した被測定物20の寸法部21と
基材部22との深さの段差、集光した照明光の焦点深度に
よって影響を受けるだけでなく、被測定物20の表面反射
率の変動によってもビデオ信号23の波形が変化する。
特に寸法部21と基材部22との間の段差が照明光の焦点
深度範囲内にある場合、寸法部21及び基材部22の各々が
固有で一定の表面反射率を有する場合には、ビデオ信号
23の強度パターンは寸法部21の寸法に応じて変化するの
は当然の事であるが、同一の寸法の場合でも表面反射率
が変化すればビデオ信号23の波形が変化する。
このとき特に基材部22に対して寸法部21の表面反射率
が変動すれば、第2図(ロ)に示したビデオ信号23の強
度の減少する部分の曲線の形と共に最小電圧値232が変
化し、2値化のためのスライスレベル24の値を例えばビ
デオ信号23の最大電圧値231の50%の値の如く一義的に
設定していたのでは、強度レベルが変化すると2値化し
たパターンピッチPに変化が生じるため、寸法部21が同
一の寸法Gにもかかわらず寸法が変化したと誤った測定
をしてしまい、表面反射率の変化と寸法の変化の区別が
非常に困難である。
更に寸法部21が微小になれば、ゴミ等の異物との識別
も困難になってくる。
本発明は上述した従来の2値化処理に基づく微小寸法
測定法の問題点、欠点を解消させて、サブミクロン領域
の微小寸法を高精度、高安定に測定することが可能な方
法を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために本発明は次のような方法
から成る。
レーザ光源から放射されるレーザ光を、第1の駆動信
号と第2の駆動信号を入力させて動作させられる音響光
学素子ドライバーで光学的動作が制御せられる音響光学
素子に入射せしめ、前記の第1の駆動信号の動作により
前記の音響光学素子から互いに常なる方向に進行する2
ビーム光を発生せしめ、該2ビーム光を構成する個々の
ビームの強度最大点の間の距離を前記の第1の駆動信号
により予め定められた距離に設定せしめて対物レンズに
より微小なスポット径を集光して寸法が測定される被測
定物の面上に照射せしめると共に、前記の第2の駆動信
号の動作により前記集光された2ビーム光を前記の被測
定物の面上で予め定められた量だけ光偏向せしめ、各々
の光偏向の状態毎に前記の被測定物からの反射光強度の
うちの直流レベルの反射光強度を検出せしめて、前記の
光偏向全体についての反射光強度パターンを作成し、該
反射光強度パターンの極小部の反射光強度の値mpと極大
部の反射光強度の値cpと前記の反射光強度パターンの予
め定められた領域内の各反射光強度の総和強度の値spの
少なくとも2つ以上の値を検出せしめ、予め設定されて
いる前記の被測定物の表面反射率と寸法によって定まる
基準極小反射光強度の値nmpと基準極大反射光強度の値n
cpと基準総和強度の値nspと、前記の検出された極小部
の反射光強度の値mpと極大部の反射光強度の値cpと総和
強度の値spの値の比較を行なわせて、前記の被測定物の
寸法を測定するものである。
〔作用〕
以上の方法によってサブミクロン領域の微小な寸法の
測定を行なうとき、時間的・空間的なコピーレンシーが
高く微小なスポット径に集光でき、その光強度分布が安
定したガウス型分布を有するガウス分布レーザ光を多重
ビーム発生及び光偏向動作が可能な音響光学素子によっ
て、互いに接近して分離された2ビーム光を発生させ、
微小なスポット径に集光して被測定物に照射し、かつ表
面を光偏向させる。被測定物からの反射光はS/N比の良
い信号で、光偏向の全体にわたって得られる反射光強度
パターンは被測定物の表面反射率と寸法に依存して固有
のW型形状を示す。
このW型のパターンの極値となる点の強度及び総和強
度の値から2つ以上の量の間で相関をとれば、被測定物
の表面反射率と寸法を独立して求めることが可能で、表
面反射率が変動するような被測定物の場合でも寸法を高
精度に測定することができ、更に寸法部の形状の変動、
ゴミ、キズ等の異物との区別の認識も容易に行なわれ高
安定な測定が可能になる。
〔実施例〕
微小寸法測定方法のシステムの説明 第1図に本発明の微小寸法測定の方法を説明するブロ
ック図を示す。
1はレーザ光源で例えばHe−Neレーザ発振管であっ
て、波長が0.633μmのレーザ光100を放射する。2は2
ビーム光の発生と光偏向を行なわせる光学系で音響光学
素子(以下にAOと略す)3とビームスプリッター101と
対物レンズ102、集光レンズ109及び他の各種のレンズ
(図示せず)等の光学素子から構成される。
4はAO3の光学動作を制御するための音響光学素子ド
ライバー(以下にAOドライバーと略す)で、第1の駆動
信号5と第2の駆動信号6を入力として動作を行ないAO
3に高周波数帯の電気信号を出力する。
第1の駆動信号5はAO3の多重ビーム発生の動作を制
御する信号で、本実施例の場合はAO3に入射されたレー
ザ光100から、θmの角度を持ち互いに接近して分離さ
れている2ビーム光103、104を発生させる。
第2の駆動信号6はAO3の光偏向の動作を制御する信
号で、2ビーム光103、104のなす角度θmを同じ角度に
保ちながら、2ビーム光103、104の進行方向を変えるも
のである。
前述したAO3の光学動作及び電気的制御については後
に詳細に説明する。
AO3によって発生された2ビーム光103、104はビーム
スプリッター101を通過して対物レンズ102により微小な
スポット径に集光されると共に、互いに接近して平行に
進行する2つの集光ビーム105、106に変換される。
この2つの集光ビーム105、106のビーム間距離CW(2
集光ビーム105、106を構成する個々のビームの強度の最
大点の間の距離)を寸法測定の検出感度が最も高くなる
ような状態に設定する必要があるが、ビーム間距離CWの
値は第1の駆動信号5及び光学系2を構成するレンズ類
及び対物レンズ102の焦点距離により調整する。
集光された2ビーム光105、106は寸法が測定される被
測定物20に照射される。
ここで被測定物20は第2図(イ)に示した如きの構成
である。被測定物20に照射する2つの集光ビーム105、1
06のビームスポット径は主として対物レンズ102のNA(N
eamerical Apearture)値によって決まるが、集光ビー
ム105、106の各々のビームスポット径は被測定物20の測
定すべき寸法部21に対して若干大き目に設定しておくの
がよく、1μm以下の寸法測定の場合には1μm程度の
ビームスポット径にするのが望ましい。
被測定物20によって反射された2集光ビーム105、106
はビームスプリッター101により進路を変えられ、反射
光107、108として取り出され、集光レンズ109により一
点に重ね合わせられた反射光110として集光され、その
反射光強度を検出する。
7は反射光110の光電変換部で、PiNフォトダイオード
等の光検出器で集光された反射光110を受光して電流−
電圧変換を行ない、直流レベルの反射光強度に比例した
直流電圧を発生させる。
8は基準反射光強度設定部で、基準とする表面反射率
を有する標準サンプルでの反射光強度の大きさを記憶し
設定する。
この動作は実際の寸法測定前に実施しておけばよく初
期化モードと呼ぶ。
9は反射光強度パターン検出部で、被測定物20からの
反射光110を光電変換した反射光強度に比例した電圧をA
/D変換してメモリー回路に記憶させれば、第2の駆動信
号6によって制御される光偏向状態の関数としての反射
光強度パターンが作成される。
この実際の測定を行なう動作を測定モードと呼ぶ。
この反射光強度パターンは被測定物20の寸法部21の表
面反射率が基材部22の表面反射率より低い場合には、基
材部22からの反射光強度が最大となりW型の強度パター
ンを示し、逆に基材部22の表面反射率が寸法部21の表面
反射率よりも低い場合には、基材部21からの反射光強度
が最小となりM型の強度パターンを示す。
この反射光強度パターンについては後に詳細に述べる
が、以下の実施例においては前述のW型となる反射光強
度パターンについて説明する。
10はW型の反射光強度パターンの極小部の反射光強度
の値を検出する極小強度検出部で、極小強度の値をmpで
表わす。11は反射光強度パターンの極大部の反射光強度
の値を検出する極大強度検出部で、極大強度の値をcpで
表わす。
12は反射光強度パターンの予め定められた領域内の各
反射光強度の総和の値を検出する総和強度検出部で、総
和強度の値をspで表わす。
以上のmp、cp、spの3種類の値のなかから、少なくと
も2種類以上の値を検出する。
13は基準データ設定部で、基準とする被測定物20の表
面反射率と寸法について、基準とする反射光強度パター
ンから得られる基準反射光強度パターンの電圧レベル及
び基準極小強度nmp、基準極大強度ncp、基準総和強度ns
pの値を設定しておく。
なお前述の基準の値については表面反射率の大きさに
よって反射光強度が種々の値に変動するため、基準とす
るデータは被測定物20の基材部22の表面反射率を1に規
格化したときの寸法部21の表面反射率をrとし、基材部
22からの反射光強度の大きさを100%の値に規格化した
ときの値を用いるのが都合がよい。
14は寸法変換部で、測定して得られた前述のmp、cp、
spの値のうちの2種類以上の値と、前述した基準値であ
るnmp、ncp、nspの値及び基準反射光強度設定部8から
の値を比較して寸法を算出する。
このとき、mp、cp、spの値のなかの任意の2つの値の
相関から寸法部21の寸法のみならず表面反射率の変動も
検出可能で、更には反射光強度パターンの曲線の形から
被測定物20の幾何学的形状が正常であるか否か、あるい
はゴミ等の異物が付着しているか否かの判定も行なうこ
とが可能である。
次に2ビーム光の設定、光偏向についての説明をす
る。
第3図に音響光学素子による2ビーム光の発生及び光
偏向の動作を説明するブロック図を示す。
AO3はAOドライバー4からの電気信号200を超音波進行
波に変換して、光と超音波の相互作用により入射される
レーザ光100の回折、光強度変調、光周波数シフトを行
なうもので、AOドライバー4からの電気信号200に応じ
た動作が行なわれる。
AOドライバー4の構成について説明すると、201は電
圧制御発振器(以下VCOと略記する)、202はダブルバラ
ンスミキサー、203はRF電力増幅器である。
第1図に示した第2の駆動信号6はAO3の光偏向制御
用の信号で、ランプ波信号あるいはステップ状に変化す
る直流電圧信号でVCO201に入力する。ランプ波信号は例
えば0〜1ボルトの範囲で変化する信号で、ランプ波信
号がVdの電圧状態のときVCO201からfaの交流信号(数10
MHz)が発せられる。
第1図に示した第1の駆動信号5はAO3からの2ビー
ム光発生の制御を行なう信号で、周波数がfm(数100kH
z)なる正弦波信号である。
以上のfm及びfaなる周波数を有する2つの交流信号を
ダルブバランスミキサー202に入力すると、キャリアー
周波数成分faを抑圧し、サイドバンド周波数成分fa±fm
を大きくするようなAM変調が行なわれ、この2周波数成
分fa±fmを有する電気信号をRF電力増幅器203に印加し
て、電力増幅された2周波数成分fa±fmの電気信号200
をAO3に印加する。
次にAO3の動作の説明をする。
210はAO3の超音波トランスデューサで電気信号200を
超音波信号波に変換する。超音波進行波はAO3の媒質211
の内部を進行すると、超音波の疎密波がAO3を構成する
媒質211の光弾性効果により、媒質211内部に屈折率の周
期的変動を生じさせる。
この超音波の作る屈折率の変化はブラッグ角度θbで
入射したレーザ光100に対して回折格子212としての動作
を行ない入射光であるレーザ光100を回折する。このと
きの計測に用いる主たる回折光は+1次回折光で、回折
されない非回折光213も残るがこれは計測には用いな
い。
AOドライバー4からの電気信号200はfa±fmの2周波
数成分を有するため、前述の+1次回折光は更に2つの
ビーム光103a、104aに回折されて分離される。
AO3に入射されたレーザ光100は超音波進行波との相互
作用で前述の回折作用の他にも周波数のドップラーシフ
トの影響を受けるため、2ビーム光103a、104aもレーザ
光100とは周波数が異なっている。
レーザ光100の周波数をfnとした場合に、ビーム光103
aの周波数はfn+fa−fm、ビーム光104aの周波数はfn+f
a+fmである。
このようにして発生させられた2ビーム光103a、104a
は更に第2の駆動信号6の電圧レベルの変化によりVCO2
01の出力信号の周波数faが変化させられて、2ビーム光
103b、104bの位置まで偏向させられる。
2ビーム光103、104の間の差の周波数は偏向状態にか
かわらず2fmで一定値となり、2ビーム光103、104の間
のなす角度θmはθm=λ・2fm/Vaとなる。
また2ビーム光103、104が偏向するときの偏向角度θ
dは、第2の駆動信号nの電圧差がΔVdでVCO201の周波
数差がΔfaの場合に、θd=λ・Δfa/Vaとなる。
但しλは入射レーザ光100の波長、VaはAO3の媒質211
を伝播する超音波進行波の伝播速度である。
このように2ビーム光103、104の相互の間の角度θm
及び偏向角θdはいずれも第1の駆動信号の周波数、第
2の駆動信号の電圧レベルによってリニアーに変化させ
ることができる。
本発明による微小寸法測定方法は前述した2ビーム光
103、104に最適な重なりを持たせて被測定物20からの反
射光を検出するものであるが、2ビーム光103、104は前
述した如く各各周波数が異なっているため、光ヘテロダ
イン干渉と同じ構成となる。
ここで周波数fp、fgの光波の電場ベクトルの大きさを
E1、E2とすれば E1=A1cos(2πfpt+φ) E2=A2cos(2πfqt+φ)で表わされる。
但しA1、A2は振幅でφ、φは位相である。
この2つの光波を干渉させるとその強度Iは I=|E1+E2|2となり、これを光検出器で受光して電流
iに変換すれば i∝▲A2 1▼+▲A2 2▼+2A1A2cos(2πΔft+Δφ) となる。但し、Δf=fp−fq、Δφ=φ−φであ
る。第3図の説明との対応をつければ、Δf=2fmであ
る。光ヘテロダイン干渉法では電流iの交流成分を検出
して周波数変化Δf、あるいは位相変化Δφを求めて、
被測定物の運動あるいは表面の凹凸、形状等を測定する
ものである。
本発明の寸法測定方法では前述の電流iの交流成分で
はなくて直流成分▲A2 1▼+▲A2 2▼を検出対象とす
る。
以下の説明においては、AO3によって発せられた2ビ
ーム光103、104の振幅A1、A2及びビームの断面形状は両
者共に等しいとする。
従って、2ビーム光103、104の強度も等しくなる。
第4図にレーザ光の光強度分布図を示す。一般にレー
ザ光源1から放射されるレーザ光100の光強度分布はガ
ウス型分布をしている。
第4図のグラフの横軸はレーザ光の半径方向の距離
r、縦軸はレーザ光強度である。
40はレーザ光の強度曲線でガウス分布である。41は強
度が最大値I0をとるレーザ光の中心位置でr=0であ
る。42はレーザ光の強度がI0の値の13.5%となる点で、
その各々の位置が−ω、ωでこれをガウスビームの
半径と呼んでいる。
従って点42の2点間の距離43がガウスビームの直径D
(=2ω)である。
第5図に集光された2ビーム光105、106の強度分布及
び2ビーム光の光偏向の状態図を示す。
第5図(イ)は集光された2ビーム光の光強度分布図
である。
第4図で説明した単一のレーザビームのガウス強度分
布は対物レンズ102で集光した場合でもガウス強度分布
を保っている。105及び106は各々の振幅が等しく(A1
A2)又、各々のビーム径(直径D)が等しい第4図で説
明したガウス分布を持つ集光されたレーザ光である。
501はガウスビーム105の強度最大点、502はガウスビ
ーム106の強度最大点を示し、点501と点502の間の距離
(CWで表わす)を望ましい値に設定する。この最適とな
るCWの値については後述するが、CWの値は第3図で説明
した如く第1の駆動信号5のfm周波数の調整によって容
易に変えることができる。
このようにしてCWの値に応じた個々のレーザ光が合成
された2ビーム光50が作成されて被測定物20に照射され
る。
第5図(ロ)、(ハ)、(ニ)に集光された2ビーム
光50の光偏向の状態図を示す。第5図(ロ)は2ビーム
光50が左側の基材部22にあって偏向開始前の状態、
(ハ)は2ビーム光50の中央部が寸法部21の中央部と一
致したときの偏向の状態、(ニ)は2ビーム光50が右側
の基材部22にあって偏向終了の状態で、(ロ)→(ハ)
→(ニ)と偏向させる。
次に反射光強度パターンの説明を行なう。
第5図で説明した2ビーム光50の偏向を行なったとき
に得られる反射光強度パターンの計算例を第6図に示
す。グラフの横軸は2ビーム光50の光偏向量で、縦軸は
反射光強度比である。
第6図のグラフの横軸、縦軸共に規格化した値を用い
ている。横軸の光偏向量については、第5図(イ)で示
した各々の単独のガウス強度分布光105、106のビーム直
径Dを1に規格化し、縦軸の反射光強度については、2
ビーム光50が被測定物20の基材部22に照射されて(第5
図(ロ)、(ニ)の状態)、反射された反射光強度を10
0%の値に規格化している。
以上の規格化は後に述べるグラフの場合も同様であ
る。
又、第5図に述べた2ビーム光50の強度のビーク間距
離CWも前述の各々のガウス強度分布光105、106のビーム
直径を1に規格化したときの値で規格化を行なう。
さらに被測定物20の表面反射率についても基材部22の
表面反射率を1に規格化して寸法部21の表面反射率をr
で表わし(r<1)、寸法部21の寸法Gについても前述
のガウス強度分布光105、106の直径Dを1に規格化した
ときの規格化寸法gで表わすことにする。これらの規格
化は後述するグラフの場合についても同様である。
第6図のグラフは規格化2ビーム間距離CW=1、規格
化寸法g=0.5、規格化表面反射率r=0.5の場合のグラ
フである。
第5図(ロ)(ハ)(ニ)に示した如きの2ビーム光
50の偏向を行なわせて、第6図の60に示したW型の反射
光強度パターンが得られる。点61は第5図(ロ)、点62
は第5図(ハ)、点63は第5図(ニ)の状態に対応す
る。
このW型の反射光強度パターンは極小部64と極大部62
を持ち、極小部64の電圧レベル601を100%の強度レベル
の基準最大強度600に対してmpとし、極大部62の電圧レ
ベル602を基準最大強度600に対してcpとする。
このW型の反射光強度パターン60の各点の反射光強度
Vrは各々の偏向状態毎に、第5図(イ)に示した照射す
る2ビーム光50の強度パターン全体が反射されたときの
強度パターン(表面反射率によって強度レベルは変調さ
れている)全体の積分値である。この反射光強度パター
ン60の強度の変化を検出して寸法測定を行なうため、寸
法測定の精度を高めるために反射光強度パターン60を構
成するデータは数多く取り込む必要があり、微小な偏向
の変化毎に反射光を検出することが必要である。
第6図60に示した反射光強度パターンは2ビーム光を
構成する各々単独のガウス強度分布光105、106を重ね合
わせた2ビーム光50が第5図(イ)に示したようにM型
の強度分布を示し、2ビーム光50の中央部が強度の極小
を持つためにW型を示すことになる。
反射光強度パターン60の強度の極小は2ビーム光50を
構成するガウス強度分布光105、106のいずれか一方のビ
ームの強度のピーク点501あるいは502が寸法部21の中央
部に偏向された状態のときに発生する。
従って反射光強度パターン60は2ビーム光のピーク間
距離CW、表面反射率r、寸法gによって変化する。
第7図に前述のCW、r、gの各々の値を変化させたと
きの反射光強度パターンの変化の様子の計算例を示す。
第7図(イ)は2ビーム光50のピーク間距離CW=1、寸
法部21の表面反射率r=0.5とした場合に、寸法gの変
化による反射光強度パターンの変化を示したもので、70
1はg=0.3、702はg=0.5、703はg=0.7、704はg=
0.9、705はg=1の場合である。
第7図(ロ)はCW=1、g=0.5の場合に寸法部21の
表面反射率rの変化による反射光強度パターンの変化を
示したもので、711はr=0.8、712はr=0.6、713はr
=0.4、714はr=0.2の場合である。
第7図(ハ)はg=0.7、r=0.5の場合に2ビーム光
50のピーク間距離CWの変化による反射光強度パターンの
変化を示したもので、721はCW=1.2、722はCW=1.1、72
3はCW=0.9、724はCW=0.8、725はCW=0.7の場合であ
る。
第7図(イ)、(ロ)、(ハ)に示したグラフから明
らかなように反射光強度パターンはr、g、CWの値に応
じて固有のパターンを示し、極小部の反射光強度mp、極
大部の反射光強度cpも固有に変化する。
このとき、表面反射率rが小さいほどmp、cpの値は小
さく、寸法gが大きいほどmp、cpの値は小さくなる。ま
た寸法gが大きく、2ビーム光のピーク間距離CWが小さ
くなるに従って反射光強度パターンが変化し、W型から
U型さらにはV型のパターンへと移動する。
以上の計算例で示した反射光強度パターンがg<1の
場合にW型パターンを示すのは、CW≧1の場合である。
このW型パターンは従来例で説明した従来型の反射光強
度パターンがV型で極小値しか存在しないのに比べて、
極小、極大の値が存在するために寸法に関係する情報量
が増える。
さらに2ビーム光50のピーク強度間距離CWを電気信号
によって任意に可変することができ、各々のCWの値に応
じて反射光強度パターンが変化することから、寸法gに
応じた検出感度が最もよくなるCWの設定を行なうことが
可能である。
更には被測定物20の寸法gが微小になるに従って寸法
部21に付着しているゴミ、あるいはキズの存在が寸法測
定に大きな影響を与えるようになる。従来のV型の反射
光強度パターンではゴミ、キズが存在するとその部分で
光が乱反射され反射光量が減少するために同じようなV
型パターンを示し、寸法部21とゴミ、キズの区別が困難
であったが、W型の反射光強度パターンでは、寸法の変
化と共に表面反射率の変化に対してもW型のパターンが
固有に変化するからゴミ、キズ等の異物の検出が容易に
なり、寸法測定の信頼性が向上する。
第8図に反射光強度パターン60の強度情報と寸法gと
の関係の計算例を示す。
第8図(イ)は寸法部21の規格化表面反射率rと極小
強度mpの関係図、第8図(ロ)は規格化表面反射率rと
極大強度cpの関係図、第8図(ハ)は規格化表面反射率
rと反射光強度の総和強度spの関係図で、CW=1の場合
についての計算例である。
第8図(イ)、(ロ)、(ハ)の各々について直線80
はg=0.1、直線81はg=0.3、直線82はg=0.5、直線8
3はg=0.7、直線84はg0.9の場合である。
ここで第8図(ハ)の総和強度spについては、第6図
で説明した基準最大強度600と各々の反射光強度の差の
強度の総和で、r=0.5、g=0.5の場合のspの値を100
%の値に規格化している。
第8図(イ)(ロ)(ハ)のグラフから明らかなよう
に規格化された各寸法gについてmp、cp、spの値は表面
反射率rに対して直線的に変化し、座標の交点となる
r、gの組み合わせの各値に対してmp、cp、spの値は固
有に対応する。
第8図(イ)(ロ)(ハ)に示した関係図を規格化さ
れた基準データとみなして、以上のデータを基準データ
設定部13にnmp、ncp、nspとして設定しておき、測定に
よって得られるmp、cp、spの値と比較して寸法gを算出
する。
mp、cp、spの値はr、gに対して固有の値をとるた
め、被測定物20の表面反射率、特に寸法部21の表面反射
率が既知の場合で反射光強度パターン60が理想的な場合
はmp、cp、spの値のいずれか1つの値だけで寸法gを決
めることができる。
しかし、測定中の外部振動、A/D変換を行なうときの
量子化誤差、レーザ光100の強度の微小な変動、レーザ
光を集光するとき及び光偏向を行なうときのレンズの球
面収差などの外乱の影響により反射光強度パターン60が
変調される場合があり、そのような場合はmp、cp、spの
値も変調され、いずれか1つの値だけで寸法を決定する
ことは測定の信頼性が低下することになる。
更に被測定物20にゴミ、キズ等が存在しても反射光強
度パターン60が変調されmp、cp、spの値と寸法gの関係
にズレが生じる。
従って測定された反射光強度パターン60に対してmp、
cp、spの値のうちの少なくとも2つ以上の量を検出し
て、検出された値と基準データ設定部13のデータ間で2
つ以上の量の比較を行なう。
例えば、mpの値の比較から決定された寸法値と、cpの
値の比較から決定された寸法値とが等しければその寸法
値は正しい値とみなすことができるが、前述の両者の比
較での寸法が異なる場合は前述したような外乱による測
定の乱れ、あるいはゴミ、キズの影響がある、あるいは
被測定物の形状が異形であると判断され再測定を行ない
正しい寸法が得られるようにする。
このようにして謂ゆる多数決によって測定の信頼性を
上げる。
第8図(イ)(ロ)(ハ)に示したグラフは規格化さ
れた基準データであり、測定量は規格化されていない量
であるから、測定によって得られた反射光強度パターン
60の基準最大電圧600と初期化モードで得られた基準反
射光強度設定部8の基準反射光強度の値から反射光強度
に対して規格化を行なって、同じ規格化された量の間で
比較を行なう。
例えば測定されて規格化されたmpの値が第8図(イ)
の点800の座標となったとき(このときのrは既知)、
2点801と802の間を補間して寸法gを求めればよい。補
間の精度を高めるためには寸法gの細かい変化毎の基準
データを与えておく必要がある。これは他のcp、spにつ
いても同様である。
以上述べた例は被測定物20の基材部22に対する寸法部
21の表面反射率rが既知の場合の例であった。この表面
反射率rの決定は被測定物20を構成する材質と同一の材
質の面積の広い標準サンプルを予め準備しておき、寸法
部21の材質、基材部22の材質について各々の反射光強度
を測定しておき、両者の反射光強度比から容易に規格化
された寸法部21の表面反射率rを決定することができ
る。
また寸法gは集光された2ビーム光50を構成する個々
のビーム105、106のビーム直径を1に規格化したときの
値で示したものであるから実際のビーム径Dが求められ
れば実際の寸法GはG=gDによって与えられる。
またビーム直径Dが未知の場合は電子顕微鏡等の他の
手段により測定された寸法Gが既知の試料からgの値を
求めてD=G/gによりビーム径Dを求めておけばよい。
ここで、CWの値の設定についてはCW=1の付近に設定す
ることがg<1の場合にW型パターンの発生にとって望
ましい。
しかし寸法gがg<0.5程度の場合にはCW=0.7程度に
設定すればよい。
次に表面反射率と寸法の相関の説明をする。
表面反射率r及び寸法gの両方が未知の比測定物20に
対する寸法測定の例を示す。
第8図(イ)(ロ)(ハ)に示したグラフから明らか
な如く、グラフの横軸の座標が未知の場合はグラフの縦
軸の座標が決まっていてもその交点の座標から寸法を求
めることはできない。
このような場合は前述した極小強度mp、極大強度cp、
総和強度spの値の間でいずれか2つの量の相関を作るこ
とによって表面反射率r、寸法gを同時に求めることが
可能である。
第9図にmp、cp、spの値の相関図の計算例を示す。第
9図(イ)はmpとcpの値の相関を示すもので、グラフの
横軸はmpの値(%)、縦軸はcpの値(%)である。第9
図(ロ)はmpとspの値の相関を示すもので、グラフの横
軸はmpの値(%)、縦軸はspの値(%)である。
このときの計算の条件はCW=1で、総和強度spについ
ては反射光強度パターン60の反射光強度が基準最大強度
600の99%以下の領域の総和強度で、r=0.5、g=0.5
の場合の総和強度を100%の値に規格化したものであ
る。第9図(イ)(ロ)のグラフにおいて、直線91はg
=0.1、直線92はg=0.3、直線93はg=0.5、直線94は
g=0.7、直線95はg=0.9である。直線95のg=0.9に
おいて、点901はr=0.2、902はr=0.3、903はr=0.
4、904はr=0.5、905はr=0.6、906はr=0.7、907は
r=0.8の表面反射率に対応する。
このように相関平面内の各点にr、gが固有に定めら
れ、等寸法線91〜95が得られる。第9図(イ)、(ロ)
に示した計算例も規格化された基準データで、やはり基
準データ設定部13に設定しておき、測定によって得られ
たmp、cp、spの値のうちの少なくとも2つ以上の値を前
述した方法で規格化を行なって基準データと比較する。
例えば第9図(ロ)の相関図の場合に点910の座標で
表わされる測定値が得られた場合は、点910を取りかこ
む4つの格子点911、912、913、914の座標(この座標は
予め基準データ設定部13に与えられている)を選び、そ
の座標値から格子点で囲まれる四角形の内部を等寸法線
93、94に沿って例えば10分割に補間して分割し、点910
に対応する寸法gを求めて前述した如きの実際の寸法G
をG=Dgによって求めればよい。
第9図(イ)のグラフからg≧0.3の場合は各々の等
寸法線の分離が良いため、mpとcpの値での相関から寸法
gが高精度に測定されるが、g<0.3の場合は等寸法線
の分離が明確でなくなるため、第9図(ロ)に示したmp
とspの値での相関から寸法gを求めればよい。レーザ光
源1にHe−Neレーザを用いた場合に集光されるビームス
ポット径は1μm程度のものが得られるから、例えば寸
法Gが0.3μmはg=0.3に対応する。集光されるレーザ
光のスポット径はレーザ光の波長に反比例するため、微
小な寸法になるに従って短波長のレーザを用いることも
寸法測定の精度向上に必要なことである。
また逆に寸法部21の寸法Gが数μm領域の場合は、照
射されるレーザ光のビーム直径Dを大きくすればよく、
対物レンズ102の焦点距離を大きくすれば容易にビーム
直径を調整することができる。
次に光学系の構成の説明を行なう。
第10図に第1図に示した光学系2の構成例を示す。第
10図(イ)は光線の幅を示すブロック図、第10図(ロ)
は光線の偏向径路を示すブロック図である。
レーザ発振部であるレーザ光源1から放射された光ビ
ーム100は第1の光学素子群151に入射される。第1の光
学素子群151は焦点距離f1を有するシリンドリカルレン
ズ160と焦点距離f2を有する平凸レンズ161から構成さ
れ、レーザ光源1から放射される円形ビーム100をだ円
ビーム162に変換する。だ円ビーム162はAO3に入射され
るが、AO3の偏向効率を上げるために、AO3内部での光と
超音波の相互作用時間を長くする必要から上記の如き超
音波の進行方向に長い幅を持つ光ビームとする。
AO3からの出射光のビーム形状を変換するために平凸
レンズ163及びシリンドリカルレンズ164で構成される第
2の光学素子群152に印加する。
このときビーム形状変換の対称性を保つために平凸レ
ンズ163の焦点距離はf2、シリンドリカルレンズ164の焦
点距離はf1とするのが望ましい。
ここで入射される光ビームに対してシリンドリカルレ
ンズ164の曲率方向をシリンドリカルレンズ160の曲率方
向と異ならせる。即ちシリンドリカルレンズ164は屈折
に対して作用を持たない面に設定する。
なお、光学素子群152は他に偏向ビームスプリッター
及び1/4波長板から成る光アイソレータ165及びシリンド
リカルレンズ166もふくむ。
第1図との対応でいえば、ビームスプリッター101が
光アイソレータ165に、集光レンズ109がシリンドリカル
レンズ166に対応する。
被測定物20の面上を微小なスポット径の光ビームで偏
向走査するために、焦点距離がf3なる平凸レンズ167及
び焦点距離がf0なる対物レンズ168からなる第3の光学
素子群153を設ける。
直径1ミクロンメートルまで集光された光ビームを被
測定物20に照射し、その反射光を前述の光アイソレータ
165で進路を曲げて取り出す。
このときの光ビームの形状はだ円ビームとなり、焦点
距離f4なるシリンドリカルレンズ166で集光し光検出器
である光電変換部7で反射光量を検出する。
なお図中で非回折光は省略している。
以上の図面の説明ではAO3から発せられる2ビーム光
を1本のビームとして書いているが、実際の2ビーム光
は非常に接近していて図面に表わしにくいために1本の
ビームで代表させている。
第10図(ロ)の光偏向の経路図において、例えば経路
170は第2の駆動信号6の電圧値が0ボルトの状態、経
路171は第2の駆動信号6の電圧値が1ボルトの状態に
対応するもので、被測定物20の面上で偏向できる距離L
はL=f2・f0・θd/f3である。
但しθdは前述したAO3での偏向角度である。
また被測定物20の面上での2ビーム光50のピーク強度
間距離BはB=f2・f0・θm/f3である。
但しθmは前述したAO3での2ビーム間角度である。
〔発明の効果〕
以上に述べた説明で明らかな如く本発明の微小寸法測
定方法によれば、W型の反射光強度パターンの解析によ
り、表面反射率の変動に影響される事なく0.1μm程度
までの寸法を高精度、高安定に測定することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の微小寸法測定の方法を説明するシステ
ムブロック図、第2図(イ)(ロ)(ハ)は被測定物の
形状及び従来の寸法測定における信号処理の方法の説明
図、第3図は音響光学素子による2ビーム光の発生と光
偏向動作を説明するブロック図、第4図はレーザ光の光
強度分布図、第5図(イ)(ロ)(ハ)(ニ)は寸法を
測定する被測定物上に照射する2ビーム光の強度分布及
び被測定物上での2ビーム光の光偏向を説明する説明
図、第6図は被測定物からの反射光強度パターンの一例
のグラフ、第7図(イ)(ロ)(ハ)は被測定物の寸
法、表面反射率、2ビーム光のピーク強度間距離が変化
したときの反射光強度パターンが変化する様子を説明す
るグラフ、第8図(イ)(ロ)(ハ)は表面反射率に対
して極小強度mp、極大強度cp、総和強度spの値が寸法に
よって変化する様子を説明するグラフ、第9図(イ)
(ロ)は極小強度mpと極大強度cp及び極小強度mpと総和
強度spとの相関関係を説明するグラフ、第10図は光学系
の構成例を説明する構成図である。 1……レーザ光源、 2……光学系、 3……音響光学素子、 4……音響光学素子ドライバー、 5……第1の駆動信号、 6……第2の駆動信号、 7……光電変換部、 8……基準反射光強度設定部、 9……反射光強度パターン検出部、 10……極小強度検出部、 11……極大強度検出部、 12……総和強度検出部、 13……基準データ設定部、 14……寸法変換部、 20……被測定物、 50……2ビーム光、 60……反射光強度パターン、 601……極小反射光強度、 602……極大反射光強度。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光源から放射されるレーザ光を、第
    1の駆動信号と第2の駆動信号を入力とする音響光学素
    子ドライバーで光学的動作を制御せられる音響光学素子
    に入射せしめ、前記の第1の駆動信号の動作により前記
    の音響光学素子から互いに異なる方向に進行する2ビー
    ム光を発生せしめ、該2ビーム光を構成する個々のビー
    ムの強度最大点の間の距離を前記の第1の駆動信号によ
    り予め定められた距離に設定せしめて対物レンズにより
    微小なスポット径を集光して寸法が測定される被測定物
    面上に照射せしめると共に、前記の第2の駆動信号の動
    作により前記集光された2ビーム光を前記の被測定物の
    面上で定められた量だけ光偏向せしめ、各々の光偏向の
    状態毎に前記の被測定物からの反射光強度のうちの直流
    レベルの反射光強度を検出せしめて、前記の光偏向全体
    についての反射光強度パターンを作成し、該反射光強度
    パターンの極小部の反射光強度の値mpと極大部の反射光
    強度の値cpと前記の反射光強度パターンの予め定められ
    た領域内の各反射光強度の総和強度の値spの少なくとも
    2つ以上の値を検出せしめ、予め設定されている前記の
    被測定物の表面反射率と寸法によって定まる基準極小反
    射光強度の値nmpと基準極大反射光強度の値ncpと基準総
    和強度の値nspと、前記の検出された極小部の反射光強
    度の値mp、極大部の反射光強度の値cp、総和強度の値sp
    の値の比較を行なわせて、前記の被測定物の寸法を測定
    することを特徴とする微小寸法測定方法。
JP62051617A 1987-02-03 1987-03-06 微小寸法測定方法 Expired - Lifetime JP2566569B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62051617A JP2566569B2 (ja) 1987-03-06 1987-03-06 微小寸法測定方法
US07/436,923 US4994990A (en) 1987-02-03 1989-11-06 Micro-dimensional measurement apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62051617A JP2566569B2 (ja) 1987-03-06 1987-03-06 微小寸法測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63218801A JPS63218801A (ja) 1988-09-12
JP2566569B2 true JP2566569B2 (ja) 1996-12-25

Family

ID=12891843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62051617A Expired - Lifetime JP2566569B2 (ja) 1987-02-03 1987-03-06 微小寸法測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2566569B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63218801A (ja) 1988-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4650330A (en) Surface condition measurement apparatus
JPH0694596A (ja) 粒子経路決定装置
US5481360A (en) Optical device for measuring surface shape
JPH10288578A (ja) 粒子測定装置及びその校正方法
JP6014449B2 (ja) レーザー走査顕微鏡装置
JP2566569B2 (ja) 微小寸法測定方法
JP3333236B2 (ja) 光学式表面形状測定装置
US4808003A (en) Arrangement for optically measuring the profile of a radiation reflecting surface
JPH0344243B2 (ja)
JP6501307B2 (ja) ヘテロダイン干渉装置
JPH0781829B2 (ja) 微小寸法測定方法
JP2520431B2 (ja) レ―ザ光を用いた微小寸法測定方法
JPH07225195A (ja) 微細パターンの欠陥測定方法
JP3310022B2 (ja) 表面形状測定装置
JPS63191004A (ja) 微小寸法計測方法
JPH05157533A (ja) パターン欠陥測定装置
JPS62194402A (ja) 微小寸法測定方法
JPS60224044A (ja) 光ヘテロダイン干渉法による表面検査装置
JPH076922B2 (ja) パタ−ン欠陥検出方法
JPS6199805A (ja) 段差測定装置
JPH10293010A (ja) 2ビーム光走査を用いた寸法測定方法及び測定装置
JPS62239121A (ja) パタ−ン欠陥検出方法
JPH0743131A (ja) 角度測定方法及びその装置
Fujita Two-dimensional micropattern measurement using precision laser beam scanning
Fujita Surface condition measurement using optical heterodyne method