JP4750827B2 - サスペンション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータに生じる電磁力で上記車体と車軸との相対移動を抑制するサスペンション装置の改良に関する。
この種サスペンション装置としては、ボール螺子ナットに回転自在に螺合した螺子軸と螺子軸の一端に連結されるとともに車体に固定されるモータとを備えたアクチュエータと、車軸とアクチュエータにおけるボール螺子ナットとの間に介装されて車体への高周波振動の伝達を抑制する液圧ダンパとで構成され、アクチュエータの推力で車体と車軸との相対移動をアクティブ制御するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
特開2007−292255号公報
上述のように、従来のサスペンション装置の場合、アクチュエータと油圧ダンパとがそれぞれが独立して伸縮するため、各々の最伸長と最収縮の規制をストッパ等によって行うようになっている。
それゆえ、従来のサスペンション装置にあっては、アクチュエータと油圧ダンパのそれぞれが最伸長してそれ以上の伸長が規制されてはじめて、装置全体の最伸長が規制されることになる。
このようにアクチュエータと油圧ダンパのそれぞれが最伸長するとサスペンション装置全体が長尺となりすぎる場合があるので、サスペンション装置全体の最伸長さを規制するための手立てが必要となってくる。この手立てとしては、たとえば、出願人が特願2006−277517号にて提案しているように、液圧ダンパの外周に設けたストッパとして機能するバネ受と、モータに連結される筒部材の下端にストッパ受けとして機能するシールケースを設けて、サスペンション装置の最伸長時に上記バネ受とシールケースを衝合させることで最伸長さを規制するものがある。
この提案のサスペンション装置にあっては、外周に懸架バネとして機能するエアバネを備えており、上記した筒部材は、サスペンション装置の最伸長さの規制とシール部材を液圧ダンパの外周に配置する目的で設置されるので、エアピストンと液圧ダンパとの間に挿入可能な径で長尺に設定されるがゆえに重量が重く、また、バネ受とシールケースとの衝合を実現するとともに、筒部材とエアピストンさらには最外方のエアチャンバの三重管構造となっているためにそれぞれの干渉を避けるためのクリアランスが必要でサスペンション装置の外径が大型化してしまうといった危惧がある。
そこで、本発明は、上記の不具合を勘案して創案されたものであって、その目的とするところは、軽量で径方向の小型化を図ることできるサスペンション装置を提供することである。
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、直動部材の直線運動を回転部材の回転運動に変換する運動変換機構と、該運動変換機構における回転部材に連結されるモータとを備えたサスペンション装置において、モータに連結される筒状のエアチャンバと、筒状でエアチャンバより小径であって直動部材に連結されるエアピストンと、エアチャンバとエアピストンとの間に介装されるダイヤフラムと、上記モータとで気体室を画成してエアバネを構成し、エアピストンの外周にストッパを設けるとともに、エアチャンバとエアピストンとが相対的に離反する最伸長時に当該ストッパに衝合するストッパ受をエアチャンバの内周に設けたことを特徴とする。
本発明のサスペンション装置によれば、エアピストンの外周にストッパを設けるとともに、最伸長時にストッパに衝合するストッパ受をエアチャンバの内周に設けているので、従前の技術に見られるようなストッパに衝合する部材を備えた筒部材をモータ側に設置する必要がないので、その分、サスペンション装置の重量を軽減でき、また、最伸長長さの規制に際して筒部材の設置が不要であるため筒部材の設置に必要なクリアランスを確保しなくてすみ、サスペンション装置の外径を小型化することができるのである。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、一実施の形態におけるサスペンション装置の縦断面図である。
図1に示すように、一実施の形態におけるサスペンション装置Sは、基本的には、直動部材たる螺子軸1の直線運動を回転部材たるボール螺子ナット2の回転運動に変換する運動変換機構Tと該運動変換機構Tにおけるボール螺子ナット2に連結されるモータMとを有するアクチュエータAと、モータMに連結される筒状のエアチャンバ22と直動部材1に連結され筒状であってエアチャンバ22より小径のエアピストン37とエアチャンバ22とエアピストン37との間に介装されるダイヤフラム27とを有するエアバネASと、エアピストン37の外周に設けたストッパ38aと、エアチャンバ22の内周に設けられてエアチャンバ22とエアピストン37とが相対的に離反する最伸長時にストッパ38aに衝合するストッパ受46とを備えて構成されている。
また、このサスペンション装置Sの場合、直動部材たる螺子軸1に連結される流体圧ダンパDと、アクチュエータAと流体圧ダンパDとの間に介装されるエアバネASを備えており、アクチュエータAの外周に設けたマウント23を介して図示しない車両のバネ上部材へ取付けるとともに流体圧ダンパDの図1中下端に設けたアイブラケット3を介して図示しない車両のバネ下部材へ取付けて、車両のバネ上部材とバネ下部材との間に介装することができるようになっている。
そして、このサスペンション装置Sは、モータMが発生するトルクでボール螺子ナット2を回転駆動することによって螺子軸1を図1中上下方向へ直線運動させることが可能であってアクチュエータとして機能することができる。
また、螺子軸1が外力によって強制的に直線運動させられるとボール螺子ナット2に連結されるモータMのロータRが回転運動を呈し、モータMは誘導起電力に起因するロータRの回転運動を抑制するトルクを発生し、螺子軸1の直線運動を抑制するように機能する。すなわち、この場合には、モータMが外部入力される運動エネルギを回生して電気エネルギに変換することによって発生する回生トルクで直線運動側の部材である螺子軸1の図1中上下方向の直線運動を抑制するのである。
つまり、このサスペンション装置Sは、モータMに積極的にトルクを発生させることによって螺子軸1に推力を与えることができ、また、螺子軸1が外力によって強制的に運動させられる場合には、モータMが発生する回生トルクで螺子軸1の直線運動を抑制することができる。
したがって、このサスペンション装置Sにあっては、単に、螺子軸1の直線運動を抑制する減衰力を発生するばかりではなく、アクチュエータとしても機能することから、このサスペンション装置Sが車両の車体と車軸との間に介装されて使用されると、車両の車体の姿勢制御も同時に行うことができ、これにより、アクティブサスペンションとして機能することができる。
なお、上述のように、このサスペンション装置Sでは、バネ上部材に連結されるアクチュエータAの螺子軸1に流体圧ダンパDが直列に連結されており、この流体圧ダンパDは、主として高周波振動を吸収する目的で設けられている。すなわち、流体圧ダンパDは、慣性モーメントが大きく高周波振動の入力に対して伸縮しにくく振動を伝達しやすくなるアクチュエータAに直列して連結されることで、比較的加速度が大きい振動等の高周波振動の入力に対して、この振動エネルギを吸収するようになっている。
このように、このサスペンション装置Sは、低周波振動のみならず路面の突起に乗り上げによる高周波振動の入力に対しても振動を効果的に抑制することができ、車両における乗り心地を向上することができるのである。
なお、上記したところでは、モータMを備えたアクチュエータAをバネ上部材へ取付けて、流体圧ダンパDをバネ下部材へ取付ける構成となっており、高周波振動に対しては流体圧ダンパDで高周波振動をアクチュエータAへ伝達しにくくする構成となっており、アクチュエータAの駆動源であるモータMの振動からの保護が可能となっているが、バネ上部材への高周波振動の伝達のみを念頭にする場合には、アクチュエータAをバネ下部材へ取付けて流体圧ダンパDをバネ上部材へ取付けるようにしてもよい。また、このサスペンション装置Sの場合、流体圧ダンパDを備えているが、流体圧ダンパDを設けずにアクチュエータAのみの構成にて、上述のようにアクチュエータとしてもダンパとしても機能することができるので流体圧ダンパDを省略する構成を採用することも可能である。
また、この実施の形態の場合、運動変換機構Tは、直動部材を螺子軸1とし回転部材をボール螺子ナット2としているが、逆に、モータMのロータRを螺子軸1に連結して、この螺子軸1を回転部材とし、ボール螺子ナット2を直動部材として、筒等を用いてボール螺子ナット2を制振対象に連結するようにしてもよく、さらには、螺子軸1とボール螺子ナット2の組み合わせ以外にも、ラックアンドピニオン等といったモータM側からのみでなく外部入力によっても駆動が可能な非可逆でない機構であれば採用することが可能である。
以下、このサスペンション装置Sの各部の具体的な構成について詳細に説明する。螺子軸1は、図1に示すように、円筒状に形成され、その外周に螺旋状の図示しない螺子溝が形成されるとともに、軸線に沿って、すなわち、螺子軸1の直線運動方向に沿って、直線状の図示しないスプライン溝が形成されている。なお、スプライン溝は、螺子軸1が後述のボールスプラインナット4から脱落することを防止するために、螺子軸1の最終端には形成しないようにしてもよく、また、スプライン溝を設ける数は任意とされてよい。
他方、ボール螺子ナット2は、周知であるので詳細には図示しないが、たとえば、筒状本体の内周に設けた螺子軸1の螺子溝に対向する螺旋状の通路と、筒状本体内に設けられ上記通路の両端を連通する循環路と、該通路および循環路に収容されるとともに螺子溝1を走行する複数のボールと、各ボール間に介装されるスペーサとを備えて構成され、各ボールは、上記ループ状に形成された通路と循環路を循環することができるようになっている。なお、本実施の形態では、螺子ナットをボール螺子ナット2として螺子軸1の円滑な直線運動を実現するようにしているが、上述したように非可逆でなければ、単に、螺子軸1の螺子溝に螺合する螺子山を備えたナットとしてもよい。また、ボール螺子ナット2の外周には、環状溝2aが設けられており、また、図1中上端には筒状のソケット2bが設けられている。
つづき、ボール螺子ナット2の回転駆動によって螺子軸1を直線運動させるため、螺子軸1の回り止め機構が必要となるが、本実施の形態にあっては、螺子軸1の外周に設けたスプライン溝とボールスプラインナット4によって、当該回り止め機構を構成している。
このボールスプラインナット4は、周知であるので詳細には図示しないが、たとえば、筒状本体の内周に設けた螺子軸1の外周に設けたスプライン溝に対向する直線状の通路と、筒状本体内に設けられ上記通路の両端を連通する循環路と、該通路および循環路に収容されるとともにスプライン溝を走行する複数のボールと、各ボール間に介装されるスペーサとを備えて構成され、各ボールは、上記ループ状に形成された通路と循環路を循環することができるようになっている。
そして、螺子軸1に螺子溝に沿ってボール螺子ナット2を螺合させるとともに、螺子軸1にボールスプラインナット4をスプライン溝に沿って挿入してある。
また、ボール螺子ナット2およびボールスプラインナット4は、ともに、ボール螺子ナット2を図1中上にして、筒状のホルダ5の内周に保持されている。
ホルダ5は、筒状とされており、図1中上方側が大径に設定されて大径部5aと下方側の小径部5bとを備えており、小径部5b内に収容されるボールスプラインナット4を回転不能に保持するとともに、ボールベアリング9を介して大径部5a内に収容されるボール螺子ナット2を回転自在に保持している。なお、ホルダ5に対するボールスプラインナット4の回り止めについては、図示はしないが、たとえば、キーや小径部5bの内周形状に符合するボールスプラインナット4の外周形状を円形以外の形状に設定するなど、公知の回り止めを採用することができる。
また、ボールスプラインナット4は、当該ボールスプラインナット4の図1中上端に当接するとともにホルダ5の小径部5bの図1中上端内周に取付けられるスナップリング7とホルダ5の小径部5bの図1中下端内周に設けた鍔5cとで挟持されており、ホルダ5からの脱落が防止されている。
ボール螺子ナット2は、ホルダ5の内周に形成される段部5dとホルダ5の内周に螺合するナット8とで挟持されてホルダ5内周に固定されるボールベアリング9を介してホルダ5によって回転自在に保持されている。なお、ボールベアリング9のボール9aがボール螺子ナット2の外周に形成された環状溝2aを走行するようになっており、ボール螺子ナット2自体がボールベアリング9の内輪として機能するとともに、ホルダ5にボールベアリング9の外輪9bを固定することでボール螺子ナット2をホルダ5に固定することが可能となっている。そして、このホルダ5で保持された状態で、ボール螺子ナット2とボールスプラインナット4とは互いに至近配置されている。
すなわち、ボール螺子ナット2と螺子軸1とでなる運動変換機構Tは、螺子軸1の回り止めが施された状態でホルダ5に保持され、アッセンブリ化されており、ボール螺子ナット2が回転運動を呈すると、螺子軸1がボールスプラインナット4によって回り止めされることにより、螺子軸1は、図1中上下方向に直線運動を呈することになる。
なお、本実施の形態の場合、上述したように、一つのホルダ5で運動変換機構Tにおけるボール螺子ナット2および螺子軸1、さらには、螺子軸1の回り止め機構としてのボールスプラインナット4を保持することによって、これらが螺子軸1とボール螺子ナット2の軸芯が一致した状態でアッセンブリ化されるので、運動変換機構Tの動作が保証される。
したがって、ホルダ5により後述するモータMのシャフト10、螺子軸1およびボール螺子ナット2の軸芯が合致した状態とされて、さらに、ホルダ5にモータMを固定するので、螺子軸1の螺子溝、ボール螺子ナット2の螺子山としてのボールに負荷がかからず、モータMのシャフト10にも半径方向の偏荷重が作用しないので、アクチュエータAの寿命を短くせず、サスペンション装置Sの耐久性を低下させてしまうことがない。
また、ホルダ5によりモータMのシャフト10、螺子軸1およびボール螺子ナット2の軸芯が合致した状態とされるので、車両への取付け時に、螺子軸1とボール螺子ナット2の軸芯を合わせる作業を必要としないので、従来のサスペンション装置に比較して、車両への取付け作業が飛躍的に容易となる。
さらに、ホルダ5により螺子軸1およびボール螺子ナット2をアッセンブリ化し、このアッセンブリにモータMを連結すればアクチュエータAの組立が完了するので、サスペンション装置SのアクチュエータA部分における組立加工が容易となる。
すなわち、運動変換機構Tのうち、回転運動を呈する部材、この場合、ボール螺子ナット2をホルダ5で保持せず、モータM側に組み込むような構成を採用する場合には、モータMと運動変換機構Tの連結に際してボール螺子ナット2を回転させて螺子軸1をモータM内へと引き込む作業が必要となるが、このようにホルダ5で運動変換機構Tの全てを一体保持することで、このような作業の必要がなくなり、さらに、モータMへボール螺子ナット2を組み込まなくとも、別々のホルダでボール螺子ナット2、螺子軸1およびボールスプラインナット4をそれぞれ保持するような構成を採用する場合、ホルダ同士の回り止めにも配慮しなくてはならなくなるが、このような配慮も不要となる利点がある。
また、上記したところでは、螺子軸1の円滑な上下動を実現することができるので、回り止め機構を螺子軸1の外周に設けたスプライン溝に係合するボールスプラインナット4としているが、単に、螺子軸1の外周にその軸線に沿って溝を形成し、この溝内にキー等の螺子軸1の上下動を阻害しない部材で螺子軸1の回り止めを行うようにしても、やはり、回り止め機構をホルダ5に保持させることができ、このようにしてもよい。
以上、一つのホルダ5でボール螺子ナット2、螺子軸1およびボールスプラインナット4を保持する利点について述べたが、別々のホルダでボール螺子ナット2、螺子軸1およびボールスプラインナット4をそれぞれ保持するような構成を採用することを妨げる趣旨ではない。
戻って、螺子軸1の軸方向への駆動に供されるボール螺子ナット2と螺子軸1の回り止め機構の構成要素あるボールスプラインナット4とを至近に配置することで、ボール螺子ナット2とボールスプラインナット4との間の区間に位置する螺子軸1の長さを短くすることができる。
この螺子軸1の上記区間に位置する部分は、ボール螺子ナット2の回転駆動によって捩れが生じる部分であり、当該区間が短くなればなるほど、捩れが生じる部分が短くなることになる。
ここで、上記螺子軸1は、捩れによってバネ要素としても機能することから、捩れの区間が長くなるほど、ボール螺子ナット2の回転に対する螺子軸12の直線運動の応答に時間がかかることになるが、上記したように、ボール螺子ナット2とボールスプラインナット4とを至近に配置することで螺子軸1の捩れる区間を短くすることができるので、サスペンション装置Sがアクチュエータとして機能する場合の応答性が向上することになる。
したがって、サスペンション装置Sがアクチュエータとして機能する場合の応答性が向上するので、車両姿勢をアクティブに制御する場合における制御性も向上する。
他方、モータMは、図1に示すように、上端に小径部11aを備えた筒状のケーシング11と、ケーシング11の内周に固定されるコアとコアに巻装したコイルとで構成されるステータ12と、ケーシング11の図1中下端開口部に嵌合する環状のキャップ13と、ケーシング11の小径部11aおよびキャップ13の内周に嵌合される有頂筒状の隔壁14と、隔壁14の図1中上端の内周に嵌合されるボールベアリング15とキャップ13の内周に嵌合されるボールベアリング16を介してケーシング11に回転自在に保持されるロータRとを備えて構成されている。
なお、キャップ13は、ケーシング11の内周に嵌合する筒部13aと、筒部13aの外周に設けられてケーシング11の図1中下端外周に設けた鍔11bに当接する鍔13bと、筒部13aから垂下されてホルダ5の上端内周に嵌合する筒状の嵌合部13cとを備えて構成されている。隔壁14は、頂部が小径に設定された非磁性体で構成されて、ケーシング10内におけるロータRとステータ12との間を気密に隔絶している。
ロータRは、筒状のシャフト10と、シャフト10の中間部外周にステータ12に対向するように取付けられた磁石17とを備えて構成され、隔壁14に対しても回転自在とされている。シャフト10の上端は上述のボールベアリング15に軸支されるとともに図1中上端外周でレソルバコア18を保持した軸部材19に支持され、その端は、ボールベアリング16の内周によって軸支されるとともに、ボール螺子ナット2の上端に設けたソケット2bの内周に挿入されて、モータMのシャフト10とボール螺子ナット2とが連結されるようになっている。
また、ケーシング11の小径部11aの内周には、レゾルバコア18に対向するレゾルバステータ20が取付けられており、レゾルバコア18とレゾルバステータ20とでロータRの回転位置を検出するセンサを構成しており、ステータ12への通電をコントロールする図示しない制御装置によって、ロータRの回転位置や回転速度に基づいてモータMを制御することが可能なようになっている。なお、ロータRの回転位置検出を行うための手段としては、上述のレゾルバ以外にも、ホール素子等の磁気センサ等を用いていもよく、また、この実施の形態の場合、隔壁14を備えているので、レゾルバステータ20を隔壁14の頂部外周に取付けるようにしてもよい。
さらに、磁石17は、複数の磁石をN極とS極が円周に沿って交互に現れるよう接着して環状となるように形成されているが、N極とS極が円周に沿って交互に現れる分割磁極パターンを有する環状の磁石を使用してもよい。
したがって、この実施の形態においては、モータMは、ブラシレスモータとして構成されているが、モータMとしては、このほかにも種々の形式のものを使用可能であり、具体的にたとえば、直流、交流モータ、誘導モータ、同期モータ等を用いることができる。
そして、このように構成されたモータMは、ホルダ5の図1中上端にボルト21によって螺子締結されて取付けられる。詳しくは、ケーシング11の鍔11bと、キャップ13の鍔13bとを貫くボルト21を、ホルダ5の大径部5aの肉厚に形成した図示しない螺子穴に螺合することによって、モータMがホルダ5の上端に固定される。
また、このモータMとホルダ5との一体化に際し、上述したようにシャフト10の下端がボール螺子ナット2のソケット2bの内周に挿入されて、モータMのシャフト10とボール螺子ナット2とが連結され、モータMでボール螺子ナット2を回転駆動して螺子軸1を図1中上下方向に直線運動させることができるようになっている。このように、モータMをホルダ5に固定すると、モータMの運動変換機構Tとが連結され、アクチュエータAを組立ることができるのである。
そして、また、このシャフト10の外周とソケット2bの内周との間には、トレランスリング43が介装されており、このトレランスリング43は、シャフト10とボール螺子ナット2に作用する軸周りの相対回転トルクの上限を規制するトルクリミッタとして機能している。
詳しくは、トレランスリング43は、波型の板材を環状としたものであり、シャフト10とソケット2bとの間に介装されると板材に形成した波が径方向に圧縮されるのでその反発として附勢力を発揮し、当該附勢力に応じてトレランスリング43とシャフト10およびソケット2bとの間でシャフト10とソケット12の相対回転に抗する摩擦力が生じ、上記相対回転を生じせしめる相対トルクが摩擦力を上回るまではシャフト10とボール螺子ナット2とが一体となって相対回転せず、当該相対トルクが上記摩擦力を上回るとシャフト10とボール螺子ナット2とが相対回転を生じることになり、このように機能することでトルクリミッタとして機能することになる。
このように、本実施の形態のサスペンション装置Sにあっては、車両におけるバネ上部材とバネ下部材との相対振動を抑制するのであるが、サスペンション装置Sを急激に伸縮させるような外力が入力された場合には、螺子軸1の直線運動加速度が大きく、ボール螺子ナット2を回転させるトルクが非常に大きくなって、当該シャフト10とボール螺子ナット2とを相対回転させる相対トルクがトレランスリング43の附勢力に起因する摩擦力を上回り、シャフト10に対してボール螺子ナット2がすべり空回りする。すると、シャフト10は回転せずにボール螺子ナット2のみが回転することとなり、慣性モーメントや電磁力に基づいてモータMで発生するトルクがボール螺子ナット2へ伝達されることが抑制される。
したがって、上記のような状況下では、つまり、サスペンション装置Sのストロークの速度が大きく変化する際、モータMで発生するトルクのボール螺子ナット2への伝達が抑制されて、ボール螺子ナット2にはトレランスリング43の附勢力に応じて許容される相対トルク以上のトルクが作用しないので、モータMの慣性モーメントの影響を緩和して、サスペンション装置Sの発生減衰力が過大となることを防止でき、バネ下部材に入力された急激な振動のバネ上部材への伝達が抑制されることになる。
なお、上記したところでは、トレランスリング43を用いてトルクリミッタとしているが、これに代えて、シャフト10とソケット2bに摩擦力を生じせしめる摩擦体を介装するようにしてもよい。摩擦体には、たとえば、環状のゴムや、環状であって疎面を備えたプレートを採用することができる。
また、トレランスリング43あるいは摩擦体で調整される相対トルクの設定については、サスペンション装置Sが適用される制振対象に応じて任意に調整することができるが、路面上の突起や溝の通過時に生じる慣性モーメントの影響を緩和できるように実験的、経験的に得られる値に設定すればよい。
そして、このように、本実施の形態のサスペンション装置Sでは、モータMの慣性モーメントがモータMの電磁力に起因するトルクに重畳されて発生減衰力が過大となってしまうという慣性モーメントの影響を緩和できるので、車両における乗り心地を向上させることが可能となる。
また、換言すれば、ボール螺子ナット2には許容される相対トルク以上のトルクが作用せず、運動変換機構Tが過大なトルクの作用によって破損してしまう心配が無く、加えて、モータMのロータRに大きな角加速度が作用することも抑制されて、ロータR周りに固定されている磁石17の飛散を防止でき、モータMへの負荷も軽減することができるので、サスペンション装置Sの信頼性が向上する。
さらに、本実施の形態のサスペンション装置Sによれば、モータMの筒状のシャフト10とボール螺子ナット2におけるソケット2bとの嵌め合い部分にトルクリミッタとしてのトレランスリング43を介装しているので、サスペンション装置Sの全体の長さに与える影響は軽微であって、ストローク長に影響を与えることの無い部位にトルクリミッタが設けられることになるので、ストローク長の確保が容易となる。
なお、本実施の形態においては、シャフト10とボール螺子ナット2とをトレランスリング43を介して連結しているが、トルクリミッタを設ける必要が無ければ、ボール螺子ナット2をロータRのシャフト10に直接的に取付けてもよいし、ボール螺子ナット2自体をモータMのロータRにおけるシャフトとしてボール螺子ナット2の外周に磁石17を取付けるようにしてもよい。
つづいて、螺子軸1に連結される流体圧ダンパDについて説明する。流体圧ダンパDは、周知であるので詳しく図示はしないが、シリンダ30と、シリンダ30内に摺動自在に挿入されシリンダ30内に液体が充填される図示しない二つの圧力室を隔成する図示しないピストンと、一端がピストンに連結されるとともにシリンダ30から突出されるロッド31と、シリンダ30内に形成されてシリンダ30に進退するロッド体積を補償する図示しない気室あるいはリザーバと、シリンダ30の車両のバネ下部材への連結を可能とするアイブラケット3とを備えて構成され、伸縮作動時に所定の減衰力を発揮するようになっている。
流体圧ダンパDは、シリンダ30内に気室を備えたいわゆる単筒型でも、環状のリザーバを備えたいわゆる複筒型としてもよいが、流体圧ダンパDを複筒型とすることにより、流体圧ダンパDの全長を短くしてサスペンション装置Sの全体長さを短くできる利点がある。なお、流体圧ダンパDの作動流体を気体として圧力室内に液体の代わりに気体を充填する場合、気体の体積変化によってシリンダ30に進退するロッド体積を補償可能であれば気室やリザーバの設置を要しない。
また、ロッド31の上端外周には、流体圧ダンパDが最収縮した際にシリンダ30の図1中上端に衝合して、最収縮時の衝撃を緩和する環状のクッション40が設けられている。
そして、本実施の形態におけるサスペンション装置Sにあっては、流体圧ダンパDのロッド31の上端から連結軸32が延びており、流体圧ダンパDは、この連結軸32を介して螺子軸1に連結されるようになっている。なお、この実施の形態では、ロッド31と連結軸32とが一体成形されているが、ロッド31と連結軸32を別個の部材として構成して接続するようにしてもよい。また、この例では、ロッド31を連結軸32にて螺子軸1に連結するようにしているが、流体圧ダンパDを倒立型としてシリンダ30を連結軸32にて螺子軸1に連結するようにしてもよい。
この連結軸32は、その図1中上端となる先端に螺子部32aが形成され、連結軸32の下端には拡径部32bが形成されている。そして、連結軸32の図1中下端外周には拡径部32bによって下方側への移動が規制される環状のディスク33が装着され、ディスク33の外周の上下には、それぞれ環状のバネ受34,35が装着されている。ディスク33の上端には、螺子軸1の挿入を許容するソケット33aが設けられ、当該ソケット33aの外周には、環状のバンプクッション41が装着されている。このバンプクッション41はディスク33によって下方への移動が規制され、アクチュエータAの最収縮時にホルダ5の下端に衝合してアクチュエータAの最収縮ストローク長を規制している。
また、連結軸32は、螺子軸1の下端がソケット33a内に挿入されてディスク33の上面に当接するまで、螺子軸1内に挿通され、連結軸32の上端の螺子部32aにナット36を螺合することで、螺子軸1を拡径部32bによって下方移動が規制されるディスク33とナット36とで挟み込み、螺子軸1に連結される。すなわち、この場合、拡径部32bとナット36でディスク33とともに螺子軸1を挟持することで、連結軸32が螺子軸1に連結され、連結軸32は、上方側から螺子軸1に連結可能とされている。
すなわち、流体圧ダンパDとアクチュエータAとを一体化する組立加工に際して、重量物である流体圧ダンパDとアクチュエータAの中間で連結するのではなく、反流体圧ダンパ側となる図1中上方側からのみの作業で、流体圧ダンパDとアクチュエータAとを一体化することができるので、流体圧ダンパDとアクチュエータAの連結作業が容易となり、作業者の負担も飛躍的に軽減されるのである。
そして、連結軸32は、上述のように、螺子軸1内に挿通され螺子軸1の図1中上端側から螺子軸1に連結されるため、長尺に設定され、図1中上下方向に移動する螺子軸1に対して自身が長手方向のバネ要素として振舞い、軸破断やナット36の弛みを抑制することができる。
さらに、この場合、螺子軸1と連結軸32とが螺子締結されて着脱自在とされているので、サスペンション装置Sの構成のうち、流体圧ダンパDのみ、あるいは、運動変換機構Tのみの交換が必要な場合に、容易に交換することが可能であり、また、分解して不具合箇所のみを検査することが可能となる。このように、螺子軸1と連結軸32とが着脱自在に連結されることで、サスペンション装置Sのメンテナンスが容易となり、部品交換も容易となるのであるが、螺子軸1と連結軸32を溶接やろう付け等の基本的には螺子軸1と連結軸32とを固定的に連結することもできる。この場合、メンテナンスや部品交換の点におけるメリットはないが、流体圧ダンパDとアクチュエータAの組立を容易とする点については、着脱自在に螺子軸1と連結軸32とを連結するものと同様である。すなわち、螺子軸1と連結軸32とを連結することには、着脱を可能とするものだけではなく、着脱を予定せずに固定することも含まれ、また、螺子締結以外の方法を以って着脱自在とするとしてもよい。
なお、上記したところでは、サスペンション装置Sにおける流体圧ダンパDとアクチュエータAとの一体化する連結作業を容易とするために、螺子軸1を筒状として連結軸32を螺子軸1の反流体圧ダンパ側となる図1中上端から連結可能ならしめているが、螺子軸1を筒状とせずに、流体圧ダンパDとアクチュエータAとの中間において、流体圧ダンパDのロッド31あるいはシリンダ30に螺子軸1を直接連結することもできる。
つづき、流体圧ダンパDのシリンダ30の側部外周には、シリンダ30を覆うエアピストン37が設けられており、このエアピストン37の上端には、外周に環状のストッパ38aを備えたエアピストンキャップ38が螺着されている。このエアピストンキャップ38は内周に鍔38bを備えており、この鍔38bとエアピストン37の上端とでエアピストン37の内周に嵌合された環状のスペーサ44の拡開された上端部を挟み込んで当該バネ受44の図1中上下方向への移動を規制している。
そして、エアピストン37に固定されるスペーサ44は、下端が内方へ折り曲げられて水平部44aが形成され、当該水平部44aによって、エアピストン37の内周に嵌合されるバネ受45の図1中上方への移動が規制されている。
さらに、エアチャンバ37の下端とディスク33の外周に設けたバネ受35との間にはバネ39aが介装されるとともに、エアピストン37の上端内周に嵌合されたバネ受45とディスク33の外周に設けたバネ受34との間にはバネ39bが介装され、これらバネ39a,39bでシリンダ30に対する図示しないピストン位置を中立位置に保つように附勢している。
また、バネ39a,39bは、ピストン位置を中立位置へ復帰させるように機能することから、流体圧ダンパDが最伸長あるいは最収縮したままとなり、ピストンがシリンダ30の上端あるいは下端に干渉して高周波振動を吸収できなくなったり、車両における乗り心地を悪化させたりする事態を回避でき、サスペンション装置Sの信頼性を向上させることができる。
なお、中立位置とは、サスペンション装置Sを車両におけるバネ上部材とバネ下部材に介装した状態で、シリンダ30に対してロッド31に連結されるピストンが位置決められる位置であり、必ずしもシリンダ30の中央のみを指すものではない。
また、バネ39a,39bの附勢力とピストンの中立位置は、上記スペーサ44の上下長さによってバネ受45の位置を変更せしめることで調節することができ、この点でスペーサ44を設ける意義がある。
そして、後述するエアチャンバ22の内周に嵌合されるとともにホルダ5の下端によって上方への移動が規制され、エアピストン37の上端に対向する環状のクッション42が設けられており、サスペンション装置Sが最収縮した際には、クッション42がエアピストン37の上端に設けたエアピストンキャップ38に当接してそれ以上の収縮を阻止するとともに最収縮時の衝撃を緩和するようになっている。すなわち、クッション42とエアピストン37は、サスペンション装置Sの最収縮ストローク長を規制している。
戻って、上述のように構成されたアクチュエータAは、モータMのケーシング11の鍔11bにボルト21に締結されるマウント23を介してバネ上部材に連結されるようになっている。このマウント23は、ホルダ5の上端外周に固定される環状のロアプレート24と、図示しないバネ上部材に取付可能とされる環状のアッパープレート25と、ロアプレート24とアッパープレート25との間に介装される防振ゴム26とを備えて構成されている。
そして、ホルダ5の外周には、アクチュエータAの外周側に配置されるエアバネASのチャンバ部分を形成する筒状のエアチャンバ22が結合されている。このエアチャンバ22の下端とエアピストン37の中間部外周には、筒状であって可撓性のダイヤフラム27が架け渡されており、エアチャンバ22の下端外周にはダイヤフラム27を覆って当該ダイヤフラム27の外方への膨張を阻止する筒状のダイヤフラムカバー28が取付けられている。
そして、このサスペンション装置Sにあっては、上記エアチャンバ22、ダイヤフラム27、エアピストン37、流体圧ダンパD、モータMによって気体室29を形成されており、サスペンション装置Sが伸縮すると、エアチャンバ22内にエアピストン37が出入りして気体室29の容積が変化して圧力が変化してエアバネASとして機能する。すなわち、この実施の形態の場合、エアピストン37がエアピストンとして機能し、エアバネSAは、エアチャンバ22、ダイヤフラム27、エアピストン37、流体圧ダンパD、モータMによって気体室29を隔成することによって構成されている。
また、上記したようにモータM内には、隔壁14が設けられ、この隔壁14内は、気体室29の一部として機能しており、運動変換機構Tが外部とは隔絶される気体室29内に収容され、運動変換機構Tが水や埃等の干渉を受けることがなく、また、モータMのステータ12やレゾルバステータ20は、隔壁14の存在によって気体室29外へ配置されるので気密にシールしにくい通電用配線を気体室29内へ導入する事態を避けることができる。
さらに、流体圧ダンパDのシリンダ30の上端側とロッド31とを気体室29内に収容することができるため、シリンダ30の上端側とロッド31との摺動部への水や埃等の干渉を防止することもできる。
このように構成されたエアバネASは、アクチュエータAのモータMにエアチャンバ22が連結され、エアチャンバ22に対して相対移動するエアピストンとしてのエアピストン37がアクチュエータAの直動部材たる螺子軸1に流体圧ダンパDを介して連結されているため、車両のバネ上部材とバネ下部材との間に介装される懸架バネとして機能し、バネ上部材を弾性支持するようになっている。
また、モータMとエアチャンバ22とを連結、エアピストン37と直動部材たる螺子軸1とを連結するには、何らかの部材を介して間接的に連結するようにしてもよく、本稿に言う連結には直接的な連結以外にも何らかの部材を間に介する間接的な連結をも含まれる。したがって、この実施の形態のように、モータMとエアチャンバ22とを連結に際してマウント23を介在させてもよく、エアピストン37と直動部材との連結に際して流体圧ダンパDを介在させてもよい。
さて、上述したように、流体圧ダンパDとアクチュエータAとを直列に連結したままでは、両者は独立して伸縮するので、何ら規制が無いと、サスペンション装置Sの全体の最伸長ストローク長は流体圧ダンパDとアクチュエータAの各々の最伸長ストローク長の合計となってしまうため、サスペンション装置Sの全体の最伸長長さを規制してやる必要がある。
そこで、上述したように、本発明のサスペンション装置Sにあっては、エアチャンバ22の中間部内周に内方へ向けて突出するストッパ受46と、エアピストン37の上端に固定したストッパ38aとを備えており、これらストッパ38aとストッパ受46とは上下に対面するように配置され、サスペンション装置Sが伸長すると互いに接近し、最終的には衝合して、サスペンション装置Sのそれ以上の伸長、すなわち、エアチャンバ22とエアピストン37との相対的な離反を規制するようになっている。
ストッパ受46は、エアチャンバ22の内周に取付けた環状のクッション受部47と、エアチャンバ22の内周に嵌合するとともにクッション受部47によって図1中下方への移動が規制される環状のクッション48とで構成されており、ストッパ38aとの衝合の際にはクッション48が圧縮されて衝合時の衝撃を緩和するようになっている。
このように、本発明のサスペンション装置Sにあっては、エアピストン37の外周にストッパ38aを設けるとともに、最伸長時にストッパ38aに衝合するストッパ受46をエアチャンバ22の内周に設けているので、従前の技術に見られるようなストッパに衝合する部材を備えた筒部材をモータ側に設置する必要がないので、その分、サスペンション装置Sの重量を軽減でき、また、最伸長長さの規制に際して筒部材の設置が不要であるため筒部材の設置に必要なクリアランスを確保しなくてすみ、サスペンション装置の外径を小型化することができるのである。
なお、エアピストン37にストッパ38aを設けるに当たり、エアピストンキャップ38を利用しているが、単にエアピストン37の開口端を外方へ折り曲げてこれを形成するなど、任意の方法によって設ければよい。
また、ストッパ受46にクッション48を用いることでサスペンション装置Sの最伸長時の衝撃の緩和という利点を享受できるが、ストッパ受46の構成はストッパ38aに衝合可能であればよいので上記したところに限定されるものではなく、たとえば、エアチャンバ22に加締めやプレス加工によって内周側に突出する環状のフランジを形成して当該フランジをストッパ受としてもよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
一実施の形態におけるサスペンション装置の縦断面図である。
符号の説明
1 直動部材たる螺子軸
2 回転部材たるボール螺子ナット
2a 環状溝
2b ソケット
3 アイブラケット
4 ボールスプラインナット
5 ホルダ
5a ホルダにおける大径部
5b ホルダにおける小径部
5c ホルダにおける鍔
5d ホルダにおける段部
7 スナップリング
8 ナット
9,15,16 ボールベアリング
9a ボールベアリングにおけるボール
9b ボールベアリングにおける外輪
10 モータにおけるシャフト
11 モータにおけるケーシング
11a ケーシングにおける小径部
11b ケーシングにおける鍔
12 モータにおけるステータ
13 モータにおけるキャップ
13a キャップにおける筒部
13b キャップにおける鍔
13c キャップにおける嵌合部
14 モータにおける隔壁
17 磁石
18 レソルバコア
19 軸部材
20 レゾルバステータ
21 ボルト
22 エアチャンバ
23 マウント
24 ロアプレート
25 アッパープレート
26 防振ゴム
27 ダイヤフラム
28 ダイヤフラムカバー
29 気体室
30 シリンダ
31 ロッド
32 連結軸
32a 連結軸における螺子部
32b 連結軸における拡径部
33 ディスク
33a ディスクにおけるソケット
34,35,45 バネ受
36 ナット
37 エアピストン
38 エアピストンキャップ
38a ストッパ
38b エアピストンキャップにおける鍔
39a,39b バネ
40,42 クッション
41 バンプクッション
43 トレランスリング
44 スペーサ
46 ストッパ受
47 ストッパ受におけるクッション受部
48 ストッパ受におけるクッション
A アクチュエータ
AS エアバネ
D 流体圧ダンパ
M モータ
R ロータ
S サスペンション装置
T 運動変換機構

Claims (3)

  1. 直動部材の直線運動を回転部材の回転運動に変換する運動変換機構と、該運動変換機構における回転部材に連結されるモータとを備えたサスペンション装置において、モータに連結される筒状のエアチャンバと、筒状でエアチャンバより小径であって直動部材に連結されるエアピストンと、エアチャンバとエアピストンとの間に介装されるダイヤフラムと、上記モータとで気体室を画成してエアバネを構成し、エアピストンの外周にストッパを設けるとともに、エアチャンバとエアピストンとが相対的に離反する最伸長時に当該ストッパに衝合するストッパ受をエアチャンバの内周に設けたことを特徴とするサスペンション装置。
  2. エアピストンは、直動部材に連結される流体圧ダンパを介して直動部材に連結されてなる請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 直動部材を流体圧ダンパのロッドあるいはシリンダの一方を連結し、エアピストンを流体圧ダンパのロッドあるいはシリンダの他方を連結したことを特徴とする請求項2に記載のサスペンション装置。
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