JP4740917B2 - 清掃装置、フィルタ清掃装置並びに空気調和機 - Google Patents

清掃装置、フィルタ清掃装置並びに空気調和機 Download PDF

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Description

この発明は、ロール状のブラシを有する清掃装置、フィルタ清掃装置並びに空気調和機、特にロール状のブラシの逆回転防止に関するものである。
従来の清掃装置は、水平回転軸線を中心として回転可能なように支持された回転ブラシと、その回転ブラシを回転駆動する駆動車輪と、その回転ブラシの回転により掃き上げられた塵埃を収容する塵埃収容部と、回転ブラシの外周にほぼ沿い、下端縁が清掃対象面に臨む掃上用傾斜面を形成する傾斜面形成部と、塵埃収容部の上方に開閉自在に設けられ、閉じた状態で回転ブラシを梳く櫛状のゴミ掻き取り部材を有する開閉蓋とを備えて構成されている。
そして、清掃装置を清掃対象面上に載置すると、回転ブラシの下端部が清掃対象面に接し、この状態で清掃装置を前進させると、駆動車輪が清掃対象面上を転動するに従い、回転ブラシが反時計回りに回転し、回転ブラシの回転により清掃対象面上の塵埃は傾斜面形成部の掃上用傾斜面に案内されつつ掃き上げられ、回転ブラシの回転による遠心力と、櫛状のゴミ掻き取り部材により回転ブラシが梳かれることによる回転ブラシから塵埃が分離され、回転ブラシの上部後方に通じる塵埃収容部に収容されるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−320322号公報(第2頁、図1)
従来の清掃装置は、回転ブラシの下端部が清掃対象面に接した状態で清掃装置を後進させると回転ブラシが時計回りに逆回転し、回転ブラシに付着した塵埃が逆流して外に出てしまうという問題があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ロール状のブラシが逆回転せず、かき取ったゴミが、ダスト室内に落ちやすい安価な清掃装置、フィルタ清掃装置並びに空気調和機を得ることを目的とする。
本発明に係る清掃装置は、底部が開口した筐体と、該筐体の一端寄り両壁に回転自在に枢支されたロール状のブラシと、前記筐体内のブラシを除いた他端側に形成されたダスト室と、該ダスト室の開口部を開閉自在とする蓋と、前記蓋体の上部内面の一端寄りに設けられ、前記ブラシが所定の回転方向に回転するときに該ブラシに付着したゴミをかき取り、該ブラシが所定の回転方向とは逆方向に回転しようとするときには該ブラシの回転を阻止するゴミかき取り機構と、を備え、前記ゴミかき取り機構は、ゴミかき取り部及びストッパ部を有するゴミかき取り具と、このゴミかき取り具を前記筐体内の所定位置に配置させ、前記ゴミかき取り具を前記ブラシに向けて常時付勢するバネを有する位置決め部材とから構成され、前記ブラシが前記所定の回転方向とは逆回転しようとした場合、前記ストッパ部に対して逆目方向である前記ブラシの毛が前記ストッパ部の端面を押圧し、その押圧力が前記ゴミかき取り具を押圧する前記バネの付勢力より勝る場合、前記ゴミかき取り具が前記バネの付勢方向とは反対方向に移動することにより、前記ゴミかき取り具の前記ゴミかき取り部が所定の距離だけ前記ブラシから離れるものである。
以上説明したように本発明に係る清掃装置は、底部が開口した筐体と、該筐体の一端寄り両壁に回転自在に枢支されたロール状のブラシと、前記筐体内のブラシを除いた他端側に形成されたダスト室と、該ダスト室の開口部を閉自在とする蓋とを備え、前記筐体の上部内面の一端寄りに設けられゴミかき取り機構が前記ブラシが所定の回転方向に回転するときに該ブラシに付着したゴミをかき取り、該ブラシが所定の回転方向とは逆方向に回転しようとするときには該ブラシの回転を阻止するようにしたので、ブラシが所定の回転方向に回転するときに該ブラシに付着したゴミをかき取り、かき取ったゴミをダスト室に収納でき、該ブラシが所定の回転方向とは逆方向に回転しようとするときには該ブラシの回転が阻止されてブラシに付着しているゴミが外に逆流することが防止されるという効果を有する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1の清掃装置を示す斜視図、図2は同清掃装置を示す断面図、図3は同清掃装置のゴミをかき取って収容する状態を示す部分拡大断面図、図4は同清掃装置の逆転を防止する状態を示す部分拡大断面図、図5は同清掃装置のゴミかき取り金具と金具位置決め部材の可動筒とを示す斜視図、図6は同清掃装置のブラシの毛の順目と逆目とを示す説明図である。
図1〜図4において、本発明の実施の形態1の清掃装置1は、底部が開口した箱状の例えば、プラスチック製の筐体2の一端寄り両壁に設けた軸穴2aにロール状のブラシ3の軸3aを回転自在に枢支させ、筐体2の他端側をダスト室4とするように構成されている。
筐体2のダスト室4が形成された他端側の両壁底部寄りに蓋5の一端が回動自在に取り付けられている。その蓋5の自由端である先端に傾斜面部6が設けられている。
その傾斜面部6の両端面に凸部6aがそれぞれ設けられ、筐体2の両側壁内面に傾斜面部6の凸部6aと係合する凹部2bがそれぞれ設けられている。
そして、蓋5がダスト室4の開口部を閉鎖するように閉じられると、蓋5の傾斜面部6の両端面に設けられた凸部6aが筐体2の両側壁内面に設けられた凹部2bに係合して蓋5が閉じた状態に維持される。
筐体2の上部内面の一端寄りに、ブラシ3が所定の回転方向に回転するときにブラシ3に付着したゴミをかき取り、ブラシ3が所定の回転方向とは逆方向に回転しようとするときにはブラシ3の回転を阻止するゴミかき取り機構10が配設されている。
そのゴミかき取り機構10は、断面が略L字形状で、一片にゴミかき取り部11aを有し、もう一片にストッパ部11bを有する細長いゴミかき取り金具11と、ゴミかき取り金具11を筐体2内の所定位置に配置させる金具位置決め部材12とから構成されている。
ゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aは、先端が櫛歯状に形成されている。また、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bは端面が平面状に形成されている。
その金具位置決め部材12は、筐体2の上部内面に固定され、側面に固定筒14を取り付けた固定部材13と、固定筒14の外周に摺動自在に設けられ、ゴミかき取り金具11に取り付けられた一端側中心にロッド16を有する可動筒15と、一端が固定筒14の内周に設けられた環状係止凸部14aに係止され、他端がゴミかき取り金具11を押圧するように図中A方向に常時付勢するコイルバネ17とから構成されている。
そして、コイルバネ17により図中A方向に付勢された金具位置決め部材12の可動筒15と一体のゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aの櫛歯状の先端は図2及び図3に示すようにロール状のブラシ3の略接線方向を向いて圧接すると共に、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bもブラシ3の接線方向を向いて当接している。
なお、固定筒14の外周に係止ツメ14bが設けられ、可動筒15に係止穴15aが設けられ、固定筒14の係止ツメ14bが可動筒15の係止穴15aに係合させられることにより、組み立て途中でコイルバネ17にてゴミかき取り金具11が飛び出さないように構成されている。更に、可動筒15の係止穴15aは可動筒15と一体のゴミかき取り金具11がロール状のブラシ3から離れて可動できるように長穴に形成されている。
また、ゴミかき取り金具11に対する可動筒15の取り付けは、ゴミかき取り金具11が金属であり、可動筒15は合成樹脂であるので、図5に示すように、断面が略L字形状のゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aの折曲部側に複数の係止穴11cを設け、可動筒15の一端側に複数の係合片15aを設け、ゴミかき取り部11aの複数の係止穴11bに可動筒15の複数の係合片15aを係合させて両者を一体に形成している。
さらに、ブラシ3の表面の毛はナイロン又はポリエステルで形成され、表面の接線に対して直立しておらず、順目或いは逆目となるように植設されている。ここで順目又は逆目はブラシ3の回転方向との関係で決定されるもので、図6に示すように、ストッパ部11bがロール状のブラシ1の接線上に位置していて、ストッパ部11bの先端のブラシ回転方向手前にブラシ1の毛が立つている場合に、ブラシ1の毛がストッパ部11bの先端に近づくブラシ回転方向に沿って、ブラシ1の毛からストッパ部11bに至る角度が鋭角であれば、ブラシ1の毛は逆目であり、鈍角であれば順目であるということになる。
次に、本発明の実施の形態1の清掃装置の動作を説明する。
本発明の実施の形態1の清掃装置1を被清掃面に載置すると、清掃装置1のブラシ3の下端部が被清掃面に接する。この状態で清掃装置1を前進させると、図2の矢印に示すようにブラシ3が反時計回りに回転する。このとき、ブラシ3の毛はゴミかき取り金具1
1のゴミかき取り部11aに対してブラシ3の毛は順目となり、ストッパ部2bに対しても順目となっている。
従って、ブラシ3の反時計回りの回転により、被清掃面上のゴミ7は回転するブラシ3に付着して移動し、その後にブラシ3がゴミかき取り部11aにより梳かれることにより、ブラシ3からゴミ7が分離され、ブラシ3の上部からダスト室4に収容される。また、ブラシ3の毛はストッパ部11bに対しても順目となっているため、ブラシ3はストッパ部11bによって抵抗を受けることなく回転を続ける。
こうして、ダスト室4にゴミ7が溜まると、そのゴミ7を外部に捨てる場合、蓋5の傾斜面部6に手をかけて下に引っ張り、蓋5の凸部6aと筐体2の凹部2bとの係合を解除させると、蓋5は回動して開く。なお、蓋5の回転軸がロール状のブラシ3の回転軸と同じとなるようにしてもよく、また蓋5はスライドして開くようにしてもよい。
次に、清掃装置1を後進させてブラシ3が時計回りに回転しようとした場合には、図4に示すように、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bに対してブラシ3の毛は逆目となるため、ブラシ3の毛がストッパ部11bの端面に引っかかり、ブラシ3を時計回りに回転させることはできない。
また、ブラシ3を強く時計回りに回転しようとすると、ブラシ3の逆目方向の毛がストッパ部11bの端面を押圧し、その押圧力がゴミかき取り金具11を押圧するコイルバネ17の付勢力より勝ると、ゴミかき取り金具11が可動筒15と一緒に図4中のコイルバネ17の付勢方向とは反対方向に少し回動しながら移動することにより、ゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aが図4に示すように移動距離Eだけブラシ3から離れ、ゴミかき取り部11aとブラシ3との間に隙間ができる。
以上のように、ブラシ3が通常とは異なる時計回りに回転しようとした場合に、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bに対してブラシ3の毛が逆目となるようにしているので、ブラシ3の毛がストッパ部11bの端面に引っかかり、ブラシ3を時計回りに回転せず、即ち逆回転せず、ダスト室3に溜まったゴミ7が外に逆流しない安価な清掃装置を得ることができる。
また、ブラシ3を強く時計回りに回転しようとすると、ブラシ3の逆目方向の毛がストッパ部11bの端面を押圧し、ゴミかき取り金具11がコイルバネ17の付勢方向とは反対方向に少し回動しながら移動してゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aがブラシ3から離れることにより、ゴミかき取り部11aとブラシ3とに付着していたゴミ7がブラシ1から離れ、ダスト室4内に落ちやすい清掃装置を得ることができる。
実施の形態2.
図7は本発明の実施の形態2の清掃装置を示す断面図、図8は同清掃装置のストッパ部とブラシの毛とがなす角度を説明するための断面図である。
この実施の形態2は、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bがロール状のブラシ3の回転中心よりバネ設置側である右側で垂直から水平の範囲に位置すればブラシの逆回転を防止できる形態を示している。
この実施の形態2において実施の形態1と同様の構成は、実施の形態1と同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
この実施の形態2は、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bが、図7の(a)に示すようにブラシ3の回転中心よりバネ設置側である右側で上方垂直位置にある場合と、図7の(b)に示すようにブラシ3の回転中心より右側で水平位置にある場合のどちらもブラシ3の逆回転を防止できるものとしている。
図7の(a)に示すものは、実施の形態1と同様に、ブラシ3が通常とは異なる時計回りに回転しようとした場合に、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bに対してブラシ3の毛が逆目となり、ブラシ3の毛がストッパ部11bに引っかかり、ブラシ3を時計回りに回転、即ち逆回転を防止する。
また、ブラシ3を強く時計回りに回転しようとすると、ブラシ3の逆目方向の毛がストッパ部11bの端面を押圧し、ゴミかき取り金具11がコイルバネ17の付勢方向とは反対方向に少し回動しながら移動してゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aがブラシ3から離れる。
図7の(b)に示すものは、断面が略L字形状のゴミかき取り金具11のストッパ部11bがブラシ3の回転中心より右側で水平位置より少し上にあり、ゴミかき取り部11aがブラシ3の回転中心より右側で水平位置より少し下にある場合である。
この場合、ブラシ3が反時計回りに回転するとき、ブラシ3の毛はゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aに対してブラシ3の毛は順目となり、ストッパ部11bに対しも順目となっている。
従って、ブラシ3の反時計回りの回転により、被清掃面上のゴミ10は回転するブラシ3に付着して移動し、その後にブラシ3がゴミかき取り部11aにより梳かれることにより、ブラシ3からゴミ7が分離され、ブラシ3の上部からダスト室4に収容される。また、ブラシ3の毛はストッパ部11bに対しても順目となっているため、ブラシ3はストッパ部11bによって抵抗を受けることなく回転を続ける。
また、ブラシ3が通常とは異なる時計回りに回転しようとした場合に、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bに対してブラシ3の毛が逆目となり、ブラシ3の毛がストッパ部2bに引っかかり、ブラシ3を時計回りに回転、即ち逆回転を防止する。
また、ブラシ3を強く時計回りに回転しようとすると、ブラシ3の逆目方向の毛がストッパ部11bの端面を押圧し、ゴミかき取り金具11がコイルバネ17の付勢方向とは反対方向に少し回動しながら移動してゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aがブラシ3から離れる。
このように、ゴミかき取り金具11のストッパ部11bが、図7の(a)、(b)に示すように、ブラシ3の回転中心より右側で上方垂直位置Vから水平位置Hの範囲Cにある場合にはブラシ3の逆回転を防止できるものとしている。
ただ、ストッパ部11bがVの位置に近いほど時計回り時のストッパ部11bの移動量Eが大きくなり効果が大きくなる。
また、図7の(a)に示すゴミかき取り金具11は略L字形状で、ゴミかき取り部11aとストッパ部11bとがなす断面角度が略90°で、ゴミかき取り部11aとストッパ部11bのいずれもがブラシ1の接線方向に接している。
ゴミかき取り金具11の断面角度を90°〜120°とした場合に、ストッパ部11bの先端が前記断面角度が略90°の場合と同様でブラシ3の回転中心より右側で上方垂直位置Vにあってブラシ1の接線方向に接しているが、ゴミかき取り部11aの先端が前記断面角度が90°から120°へと増えるに従い、ブラシ3の回転中心より右側で水平位置Hから離れていくようになる。
このようにゴミかき取り金具11の断面角度を90°〜120°としてブラシ3を反時計回りに回転させる場合、ゴミかき取り金具11の断面角度が90°のときはゴミかき取り部11aの先端がブラシ1に接しているためゴミかき取り部11aによる抵抗がありブラシ1の回転に所定の回転力を要し、ゴミ7も取れるが、前記断面角度が90°から120°へと増えるに従い、ブラシ3の回転中心より右側で水平位置Hから離れていくに従いゴミかき取り部11aによる抵抗が少なくなりブラシ1を回転させる回転力が小さくて済むがゴミ7の取れる量も少なくなる。
そこで、ブラシ1の回転力とゴミかき取り部11aによるゴミ7の取れる量との兼ね合いを考慮したゴミかき取り金具11の最適な断面角度は110°ということになった。
以上のように、ゴミかき取り金具11の断面角度を90°〜120°としてブラシ3を反時計回りに回転させる場合、ブラシ3の回転力は異なるものの、被清掃面上のゴミ7は回転するブラシ3に付着して移動し、その後にブラシ3がゴミかき取り部11aにより梳かれることにより、ブラシ3からゴミ7が分離され、ブラシ3の上部からダスト室4に収容される。
また、ブラシ3を強く時計回りに回転させる場合には、ゴミかき取り金具11のゴミかき取り部11aがブラシ3から離れ、ゴミ7がブラシ1から離れ易く、ダスト室4内に落ちやすい清掃装置を得ることができる。
さらに、図8に示すようにストッパ部11bとブラシ3の毛のなす角度Fは小さくなる程、ブラシ3を時計回りに回転させようとした場合、ストッパ部11bに対する抵抗が大きくなる。
実施の形態3.
図9は本発明の実施の形態3の清掃装置を示す部分拡大断面図、図10は同清掃装置の逆転を防止する状態を示す部分拡大断面図である。
この実施の形態3は、実施の形態1のゴミかき取り金具11と構成が異なるゴミかき取り金具21を有するものである。
この実施の形態3において実施の形態1と同様の構成は、実施の形態1と同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
この実施の形態3のゴミかき取り金具21も断面が略L字形状をしているが、一方の端部をゴミかき取り部21aとし、屈折部をストッパ部21bとし、もう一方の端部を可動筒15の一端に取り付け固定したものである。
そして、ゴミかき取り部21aとストッパ部21bはブラシ1の接線方向に接している。
次に、この実施の形態3の清掃装置の動作を説明する。
図9の矢印に示すようにブラシ3が反時計回りに回転するとき、ブラシ3の毛はゴミかき取り金具21のゴミかき取り部21aに対してブラシ3の毛は順目となり、ストッパ部21bに対しても順目となっている。
従って、ブラシ3の反時計回りの回転により、被清掃面上のゴミ10は、蓋5の傾斜面部6に案内されて掃き上げられ、その後にブラシ3がゴミかき取り部21aにより梳かれることにより、ブラシ3からゴミ7が分離され、ブラシ3の上部からダスト室4に収容される。また、ブラシ3の毛はストッパ部21bに対しても順目となっているため、ブラシ3はストッパ部21bによって抵抗を受けることなく回転を続ける。
次に、ブラシ3が時計回りに回転、即ち逆回転しようとした場合には、図10に示すように、ゴミかき取り金具21のストッパ部21bに対してブラシ3の毛は逆目となるため、ブラシ3の毛がストッパ部21bの端面に引っかかり、ブラシ3を時計回りに回転させることはできない。
また、ブラシ3を強く時計回りに回転しようとすると、ブラシ3の逆目方向の毛がストッパ部21bの端面を押圧し、その押圧力がゴミかき取り金具21を押圧するコイルバネ16の付勢力より勝ると、ゴミかき取り金具21が可動筒15と一緒に図10中のコイルバネ16の付勢方向とは反対方向に移動することにより、ゴミかき取り金具11のゴミかき取り部21aがブラシ3から離れるように移動し、ゴミかき取り部11aとブラシ3との間に小さな隙間ができる。
以上のように、ゴミかき取り金具21を断面が略L字形状に形成し、一方の端部をゴミかき取り部21aとし、屈折部をストッパ部21bとし、もう一方の端部を可動筒15の一端に取り付け固定したものでも、ブラシ3が逆回転しようとした場合に、ゴミかき取り金具21のストッパ部21bに対してブラシ3の毛は逆目となるため、ブラシ3の毛がストッパ部21bの端面に引っかかり、ブラシ3を逆転せず、ダスト室4に溜まったゴミ7が外に逆流しない安価な清掃装置を得ることができる。
また、ブラシ3を強く逆回転しようとすると、ブラシ3の逆目方向の毛がストッパ部21bの端面を押圧し、ゴミかき取り金具21がコイルバネ17の付勢方向とは反対方向に移動することにより、ゴミかき取り金具11のゴミかき取り部21aがブラシ3から離れることにより、ゴミ7がブラシ3から離れ、ダスト室4内に落ちやすい清掃装置を得ることができる。
上記実施の形態1〜3は、金属で形成されたゴミかき取り金具11、21を用いているが、合成樹脂等で形成されたゴミかき取り具を用いてもよい。
実施の形態4.
図11は本発明の実施形態4のフィルタ清掃装置を示す断面図である。
本発明の実施の形態4のフィルタ清掃装置は、上記実施の形態1〜3の清掃装置を空気清浄機や換気扇等のフィルタ18に接触するように配置してなるものである。
この実施形態4のフィルタ清掃装置では、フィルタ18の上を清掃装置1を動かしてフィルタ18に付着しているゴミ7を清掃装置1で取り除くことができ、ゴミ7による空気抵抗増加の少ないフィルタ18を得ることができる。
次に、清掃装置1を前述とは逆方向に移動させた場合は、ブラシ3は逆転せずに清掃装置1が移動するために、ブラシ3に付着したゴミ7がフィルタ18に再付着することはない。
なお、フィルタ18が移動するようにしてもよい。
実施の形態5.
図12は本発明の実施の形態5の空気調和機を示す断面図である。
この実施の形態5は上記実施の形態1〜3の清掃装置1を空気調和機の室内機20に配置してなるものである。
この空気調和機の室内機20は、箱形状の室内機本体21と、室内機本体21の前面に設けられた前面グリル22と、室内機本体21の上部に設けられた吸込口23と、室内機本体21の下部に設けられた吹出口24と、室内機本体21の内部の吸込口側に設けられた熱交換器25と、室内機本体21の内部の吹出口側に設けられた送風機26とで主に構成されている。27は風向偏向装置である。
その室内機20の熱交換器25と吸込口23及び前面グリル22の一部との間にフィルタ18が設けられており、そのフィルタ18と前面グリル22との間に、清掃装置1がフィルタ18に接触するように配置されている。そして、フィルタ18は下方に移動した後に元の位置に戻るように構成されている。
そのフィルター18は駆動ギヤ38で移動自在であり、駆動ギヤ38のフィルタ18を挟んで反対側にはダスト室4を形成する蓋5に長手方向に延在する一体成形されたフィルター押さえリブ37が設けられている。このフィルター押さえリブ37にて駆動ギヤ38でのフィルタ18の動きを規制している。
また、ロール状のブラシ3のフィルタ18を挟んで反対側にはフィルタ押さえ部品35がフィルタ押さえ部品台36にバネ(図示せず)などにより、フィルタ18をブラシ3に押さえつけている。これにより、フィルタ18が確実にブラシ3に押し付けられ、ゴミ7がダスト室4に溜めることができる。
フィルター18は駆動ギヤ38によって移動させられ、フィルタ18は下方に移動した後に駆動ギヤ38により元の位置に戻るように構成されている。
この空気調和機の室内機20は、送風機26を回転させることにより、室内の空気は、上面の吸込口23から空気調和機の室内機20内部に入り、熱交換器25の上流側に設置されたフィルタ18にて塵埃等が除去された後で熱交換器25に導かれ、ここで冷凍サイクルの冷媒と熱交換する。熱交換された後の室内の空気は調和空気となって、送風機26によって吹出口24へと送風され、風向偏向装置27により風向が調整されて室内へと吹き出される。
また、清掃装置1に対してフィルタ18を駆動ギヤ38によって移動することにより、フィルタ18に付着したゴミ7を清掃装置1で除くようにしている。
次に、フィルタ18を前述とは逆方向に駆動ギヤ38を回転させて移動させた場合は、
清掃装置1のブラシ3は逆転せずにフィルタ18が移動するために、ブラシ3に付着したゴミ7がフィルタ18に再付着することはない。
なお、フィルタ18ではなく、清掃装置1を移動させるようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態5では、清掃装置1を室内機20の前面グリル22とフィルタ18との間に配置してなるので、清掃装置1によりフィルタ18に付着しているゴミ7を取り除くことができ、ゴミ7による空気抵抗増加の少ないフィルタ18を有する空気調和機の室内機を得ることができる。
本発明の実施の形態1の清掃装置を示す斜視図。 同清掃装置を示す断面図。 同清掃装置のゴミを掻き取って収容する状態を示す部分拡大断面図。 同清掃装置の逆転を防止する状態を示す部分拡大断面図。 同清掃装置のゴミかき取り金具と金具位置決め部材の可動筒とを示す斜視図。 同清掃装置のブラシの毛の順目と逆目とを示す説明図。 本発明の実施の形態2の清掃装置を示す断面図。 同清掃装置のストッパ部とブラシの毛とがなす角度を説明するための断面図。 本発明の実施の形態3の清掃装置を示す部分拡大断面図。 同清掃装置の逆転を防止する状態を示す部分拡大断面図。 本発明の実施の形態4のフィルタ清掃装置を示す断面図。 本発明の実施の形態5の空気調和機を示す断面図。
符号の説明
1 清掃装置、2 筐体、3 ブラシ、4 ダスト室、5 蓋、6 傾斜面部、7 ゴミ、10 ゴミかき取り機構、11 ゴミかき取り金具、11a ゴミかき取り部、11b ストッパ部、12 金具位置決め部材、13固定部材、14 固定筒、15 可動筒、16 ロッド、17 コイルバネ。

Claims (8)

  1. 底部が開口した筐体と、
    該筐体の一端寄り両壁に回転自在に枢支されたロール状のブラシと、
    前記筐体内のブラシを除いた他端側に形成されたダスト室と、
    該ダスト室の開口部を開閉自在とする蓋と、
    前記蓋体の上部内面の一端寄りに設けられ、前記ブラシが所定の回転方向に回転するときに該ブラシに付着したゴミをかき取り、該ブラシが所定の回転方向とは逆方向に回転しようとするときには該ブラシの回転を阻止するゴミかき取り機構と、
    を備え、
    前記ゴミかき取り機構は、ゴミかき取り部及びストッパ部を有するゴミかき取り具と、このゴミかき取り具を前記筐体内の所定位置に配置させ、前記ゴミかき取り具を前記ブラシに向けて常時付勢するバネを有する位置決め部材とから構成され、
    前記ブラシが前記所定の回転方向とは逆回転しようとした場合、前記ストッパ部に対して逆目方向である前記ブラシの毛が前記ストッパ部の端面を押圧し、その押圧力が前記ゴミかき取り具を押圧する前記バネの付勢力より勝る場合、前記ゴミかき取り具が前記バネの付勢方向とは反対方向に移動することにより、前記ゴミかき取り具の前記ゴミかき取り部が所定の距離だけ前記ブラシから離れることを特徴とする清掃装置。
  2. 前記ゴミかき取り具は、断面が略L字形状で、一片は先端が櫛歯状の前記ゴミかき取り部であり、もう一片は前記ストッパ部であり、
    前記ブラシが前記所定の回転方向に回転するときに、前記ゴミかき取り部が前記ブラシに付着したゴミを該ブラシから分離させるとともに、
    前記ブラシが前記所定の回転方向とは逆方向に回転しようとするときには、前記ブラシの毛が前記ストッパ部に対して逆目となって前記ストッパ部に引っかかり、前記ブラシの回転が阻止されることを特徴とする請求項1記載の清掃装置。
  3. 前記ゴミかき取り具のゴミかき取り部の先端部分が、前記ブラシの回転中心より前記バネ設置側で前記ブラシの回転中心の略水平位置に配置され、前記ゴミかき取り具のストッパ部の先端部分が、前記ブラシの回転中心より前記バネ設置側で前記ブラシの回転中心の上方略垂直位置から略水平位置の間に配置させられていることを特徴とする請求項2記載の清掃装置。
  4. 前記ゴミかき取り具の前記ゴミかき取り部と前記ストッパ部とがなす断面角度が略90°〜120°で、前記ゴミかき取り部と前記ストッパ部のそれぞれが前記ブラシの略接線方向に前記ブラシと接していることを特徴とする請求項2又は3に記載の清掃装置。
  5. 前記ゴミかき取り具は、断面が略L字形状で、一方の端部が前記ゴミかき取り部であり、屈曲部が前記ストッパ部であり、
    前記ブラシが前記所定の回転方向に回転するときに、前記ゴミかき取り部が前記ブラシに付着したゴミを該ブラシから分離させるとともに、
    前記ブラシが前記所定の回転方向とは逆方向に回転しようとするときには、前記ブラシの毛が前記ストッパ部に対して逆目となって前記ストッパ部に引っかかり、前記ブラシの回転が阻止されることを特徴とする請求項1記載の清掃装置。
  6. 前記請求項1〜5のいずれかに記載の清掃装置を、空気の流れの途中に設置された塵埃を除去するフィルタに接触するように配置して構成したことを特徴とするフィルタ清掃装置。
  7. 室内機本体に設けられた吸込口と、
    前記室内機本体の内部に設けられ、前記吸込口から前記室内機本体の内部に入る室内空気と冷凍サイクルの冷媒とを熱交換させる熱交換器と、
    前記吸込口と前記熱交換器との間に設けられ、前記室内空気の塵埃を除去するフィルタと、
    このフィルタに接触するように配置され、前記フィルタに付着したゴミを取り除くことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気調和機。
  8. 前記清掃装置に対して前記フィルタが移動することを特徴とする請求項7に記載の空気調和機。
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