JP4738864B2 - 建築用開閉装置における遠隔制御装置 - Google Patents
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Description
ところで、遠隔制御装置から送信される指令信号としては、従来、微弱電波が用いられていたが、この場合、出力が小さいため建物の構造やシャッター装置自体の構造の影響を受けやすく、信号の到達距離が短くなってしまう部所ができるという問題があるうえ、受信装置を構成するアンテナをシャッター装置の外部に露出させて設けなければならず、意匠性や施工性に劣ってしまう等の問題があり、使用者の要求に応じられないことがあった。
そこで、微弱電波よりも出力の大きい特定小電力電波を用いて遠隔制御装置からの指令信号を送信することが提唱されるが、特定小電力電波は、一回の送信は予め設定される送信許容時間(例えば5秒)以内に停止するものとし、その後、予め設定される送信禁止時間(例えば2秒)以上のあいだは送信を禁止することが義務づけられている。このため、特定小電力電波をシャッター装置の開閉制御をするための遠隔制御装置に用いた場合では、例えば閉鎖操作をするべく、遠隔制御装置の閉鎖操作スイッチを押し操作した直後に、停止操作をするべく停止操作スイッチを押し操作したような場合に、停止指令信号を送信するタイミングが前記送信禁止時間に相当してしまうと、停止指令信号の送信がなされずシャッターカーテンが停止されなくなってしまったり、あるいは、停止が遅れてしまったりするような問題がある。
請求項2の発明は、請求項1において、請求項1において、設定時間は、前記停止指令信号の送信に基づいて開始する送信許容時間内に、該停止指令信号のつぎに送信される起動指令信号を送信した後に規制時間が残る時間に設定されているものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の何れか一項において、設定時間は、送信許容時間から、送信禁止時間と起動指令信号の送信時間とを減じた時間とし、送信制御部は、設定時間以内であると判断した場合に起動指令信号を送信するように設定されているものである。
請求項4の発明は、請求項1または2の何れか一項において、設定時間は、送信許容時間から送信禁止時間を減じた時間に設定され、送信制御部は、設定時間以内に起動指令信号の送信が完了すると判断した場合に起動指令信号を送信するように設定されているものである。
請求項5の発明は、建築用開閉装置の開閉機3を遠隔で駆動制御するための遠隔制御装置を、起動、停止操作する操作部と、これら操作に対応する起動、停止指令信号を開閉機に接続される受信装置に対して送信する送信制御部とを備えて構成し、該送信制御部からの指令信号を受けた受信制御部が対応する駆動制御信号を出力して開閉機を駆動せしめるよう構成された遠隔制御装置において、前記送信制御部は、送信許容時間と送信禁止時間とが設定され、送信制御部からの起動指令信号の送信時間を、送信を許容する送信許容時間から送信を禁止する送信禁止時間を減じた時間以内にするとともに、何れかの指令信号の送信後は、停止指令信号の送信は何時でもできるが、起動指令信号の送信は送信禁止時間に相当する規制時間のあいだは規制する構成とするにあたり、送信制御部に起動信号特別送信手段を設けて、送信禁止時間を経過して送信された停止指令信号に続く送信制御部からの起動指令信号の受信装置への送信は、前記停止指令信号の送信で開始する送信許容時間以内に、起動指令信号送信後における送信禁止時間に相当する規制時間が残される場合に許容されるように構成したものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか一項において、起動信号特別送信手段に基づく起動指令信号の送信は、一回のみであることを特徴とするものである。
請求項2、3、4の発明とすることにより、特定小電力電波を用いた遠隔制御装置でありながら、応答性がよく、シャッター装置を操作性よく操作できる。
請求項5の発明とすることにより、特定小電力電波を用い、停止操作はどのタイミングでもなされる遠隔制御装置でありながら、開閉作動についても応答性がよく、シャッター装置を操作性よく操作することができる。
請求項6の発明とすることにより、停止操作の確実性を一層高めることができる。
図面において、1は建築物の開口部、例えば車庫の出入り口部に設けられた電動式のシャッター装置のシャッターカーテンであって、該シャッターカーテン1は、開口部上方に配されたシャッターケース2に内装された巻取りドラム(図示せず)に巻装されている。前記巻取りドラムは、シャッターケース2に収納された開閉機3に連動連結されており、該開閉機3の正逆駆動に伴い、シャッターカーテン1の巻出し、巻取りを行うように構成されている。これによって、シャッターカーテン1は、両側縁部が開口部両側に立設されたガイドレール4の移動案内を受ける状態で開口部を上下動し、開口部を閉鎖する全閉姿勢と、開口部を開放する全開姿勢とのあいだを変姿するように設定されている。
そして、前記受信装置8の受信制御部8aは、前記遠隔制御装置7からの起動指令信号、停止指令信号が入力された場合に、開閉制御部6aを介して開閉機3に起動指令信号、停止指令信号を送信し、これによって、開閉機3は、前記各指令信号に基づいて駆動制御され、シャッターカーテン1を開閉作動するように構成されている。
具体的には、前記設定時間を、送信許容時間(5秒)から送信禁止時間(2秒)を差し引いた時間である3秒から、さらに起動指令信号の送信に要する時間(0.5秒)を差し引いた時間である2.5(=3−0.5)秒に設定する一方、送信制御部7aにより、停止指令信号のつぎの起動操作に基づく起動指令信号の送信が前記設定時間以内に開始されるか否かを判断し、設定時間以内である場合に、起動指令信号を送信するように設定することで、起動信号特別送信手段7cを構成することができる。尚、設定時間を、送信許容時間(5秒)から送信禁止時間(2秒)を差し引いた時間である3秒とし、送信制御部7aにより、停止指令信号のつぎの起動操作に基づく起動指令信号を前記設定時間以内に送信できるか否かを判断し、設定時間以内に送信できると判断された場合に起動指令信号を送信する構成としてもよく、このようにした場合でも、停止指令信号の送信後に送信される起動指令信号の送信後に、停止指令信号の送信を何時でも許容するための2秒の規制時間が残されるということにおいて、前記構成と同様である。
このように、前記設定時間としては、起動指令信号の送信後に、最初の停止指令信号を送信することにより開始された送信許容時間の1ターム内に2秒以上の送信許容時間を残すことができる時間であれば、停止指令信号の送信がどのようなタイミングでも可能となるが、停止指令信号の受信制御部8aによる確実な受信を期するためには、実際の設定時間を、前記計算された起動指令信号送信後の送信許容時間よりも短く(小さく)設定し、規制時間を長く確保することが好ましい。
因みに、第一の停止指令信号の送信後、2.5秒を超えたときに起動指令信号を送信した場合では、該起動指令信号の送信後に残される送信許容時間が2秒以下となってしまい、停止指令信号を送信できない時間帯が形成される。
このように、起動信号特別送信手段7cに基づく制御を行った場合では、停止指令信号の送信後すぐに起動指令信号の送信が許容されることになり、シャッターカーテン1を一旦停止させた後、つぎのシャッターカーテン1の開閉作動を素早く行わせるような作動が可能となり、停止操作に対応するシャッターカーテン1の停止が直ちになされるものでありながら、例えば、シャッターカーテン1をある程度開放させた状態で一旦停止させ、該停止後に素早く閉鎖作動するような応答性のよい開閉作動を実現できるように構成されている。
送信制御部7aに電源が投入されて、必要なデータ読み込み等の処理をする初期設定がなされると、送信制御部7aは、開放または閉鎖操作スイッチPBUまたはPBDが押し操作されているか否かが判断される。そして、起動操作信号が入力したと判断された場合では、送信制御部7aは、対応する起動指令信号を受信装置8に対して送信した後、予め設定された第一タイマ時間T1、即ち、送信禁止時間に相当する規制時間である2秒を経過したか否かを判断するための第一タイマをセットする。これによって、開閉機3には、開閉制御部6aを介して起動指令信号が送信され、シャッターカーテン1の開放または閉鎖作動が開始するように設定されている。
つまり、第一タイマ時間T1経過後に(第一の)停止操作信号が入力された場合、停止指令信号を受信装置8に送信するとともに、該停止指令信号の送信開始とともに第二タイマをセットするように設定されている。ここで、第二タイマによる第二タイマ時間T2(前記設定時間に相当する)は、本実施の形態では、送信許容時間から、送信禁止時間(2秒)と、起動指令信号を送信するために要する時間(0.5秒)とを差し引いた時間(2.5秒)から、さらに信号の送受信における確実性を期すために0.5秒を差し引いた2秒に設定されている。そして、第二タイマをセットして停止指令信号を送信開始した後は、停止指令信号の送信が終了することに伴い規制時間に相当する第一タイマをセットする。
この状態において、第二タイマ時間T2のあいだに起動操作信号の入力があった場合では、前起動信号特別送信手段7cに基づく制御がなされ、初期状態で起動操作信号が入力されたときと同様に起動指令信号を送信する制御を行い、シャッターカーテン1の開閉何れかの作動を開始するように設定されている。
また、第二タイマ時間T2のあいだに、起動操作信号の入力がなく、停止操作信号の入力があった場合では、停止指令信号を送信した後に第一タイマをセットし、該第一タイマ時間T1のあいだは何れの信号も送信しない制御を行い、第一タイマ時間T1の経過後には、初期設定状態にリターンするように設定されている。
一方、第二タイマ時間T2のあいだに何ら操作信号の入力がない場合、停止指令信号送信後にセットされた第一タイマ時間T1が経過するまでは、規制時間として指令信号の送信を規制し、初期設定状態にリターンするように設定されている。
しかも、このものにおいて、送信制御部7aには起動信号特別送信手段7cが設けられているため、送信された指令信号が停止指令信号であり、該停止指令信号の送信が送信禁止時間(2秒)を経過した後の送信であって、かつ、前記停止指令信号の送信開始時から予め設定される第二タイマ時間T2、即ち、送信許容時間(5秒)から、送信禁止時間(2秒)と、起動指令信号の送信に要する時間(0.5秒)とを差し引いた時間(5−2−0.5=2.5秒)以内である場合では、停止指令信号の送信後二秒以内であっても起動指令信号の送信ができるので、例えば、開放しているシャッターカーテン1を停止させ、すぐに、もう少し開放または閉鎖するような作動を行うことができて、操作性のよい遠隔制御装置7とすることができる。
そして、このものでは、第一タイマ時間T1(送信禁止時間)を経過した状態では起動信号特別送信手段に基づく制御となるが、該制御において、シャッターカーテンの閉鎖(開放)作動時に、閉鎖(開放)操作信号の入力は無視するが、開放(閉鎖)操作信号の入力があった場合に停止指令信号を送信し、この状態では、停止指令信号の送信とともに第二タイマをセットし、該第二タイマ時間(本実施の形態では2.0秒)のあいだに閉鎖(開放)操作指令があった場合では対応する閉鎖(開放)指令信号を送信するように設定されている。これによって、第二の実施の形態のシャッター装置を、応答性がよく、操作性の優れたシャッター装置にすることができる。
そして、この場合でも、第一タイマ時間T1(送信禁止時間)を経過した状態では起動信号特別送信手段に基づく制御となるが、該制御において、シャッターカーテンの作動時に、閉鎖、開放、停止の何れかの操作信号の入力があった場合に停止指令信号を送信し、この状態では、停止指令信号の送信とともに第二タイマをセットし、該第二タイマ時間(本実施の形態では2.0秒)のあいだに閉鎖(開放)操作指令があった場合では対応する閉鎖(開放)指令信号を送信するように設定されている。これによって、第三の実施の形態のシャッター装置を、応答性がよく、操作性の優れたシャッター装置にすることができる。
3 開閉機
5 操作スイッチ
6a 開閉制御部
7 遠隔制御装置
7a 送信制御部
8 受信装置
8a 受信制御部
Claims (6)
- 建築用開閉装置の開閉機を遠隔で駆動制御するための遠隔制御装置を、起動、停止操作する操作部と、これら操作に対応する起動、停止指令信号を開閉機に接続される受信装置に対して送信する送信制御部とを備えて構成し、該送信制御部からの指令信号を受けた受信制御部が対応する駆動制御信号を出力して開閉機を駆動せしめるよう構成された遠隔制御装置において、前記送信制御部は、送信許容時間と送信禁止時間とが設定され、送信制御部からの起動指令信号の送信時間を、送信を許容する送信許容時間から送信を禁止する送信禁止時間を減じた時間以内にするとともに、何れかの指令信号の送信後は、停止指令信号の送信は何時でもできるが、起動指令信号の送信は送信禁止時間に相当する規制時間のあいだは規制する構成とするにあたり、送信制御部に起動信号特別送信手段を設けて、停止指令信号の送信が送信禁止時間に相当するあいだ送信を休止した後の送信であり、かつ、前記停止指令信号の送信から予め設定される設定時間以内であれば、送信制御部は、前記停止指令信号の送信後の規制時間であっても起動指令信号を受信装置に対して送信できるように構成した建築用開閉装置における遠隔制御装置。
- 請求項1において、設定時間は、前記停止指令信号の送信に基づいて開始する送信許容時間内に、該停止指令信号のつぎに送信される起動指令信号を送信した後に規制時間が残る時間に設定されている建築用開閉装置における遠隔制御装置。
- 請求項1または2の何れか一項において、設定時間は、送信許容時間から、送信禁止時間と起動指令信号の送信時間とを減じた時間とし、送信制御部は、設定時間以内であると判断した場合に起動指令信号を送信するように設定されている建築用開閉装置における遠隔制御装置。
- 請求項1または2の何れか一項において、設定時間は、送信許容時間から送信禁止時間を減じた時間に設定され、送信制御部は、設定時間以内に起動指令信号の送信が完了すると判断した場合に起動指令信号を送信するように設定されている建築用開閉装置における遠隔制御装置。
- 建築用開閉装置の開閉機3を遠隔で駆動制御するための遠隔制御装置を、起動、停止操作する操作部と、これら操作に対応する起動、停止指令信号を開閉機に接続される受信装置に対して送信する送信制御部とを備えて構成し、該送信制御部からの指令信号を受けた受信制御部が対応する駆動制御信号を出力して開閉機を駆動せしめるよう構成された遠隔制御装置において、前記送信制御部は、送信許容時間と送信禁止時間とが設定され、送信制御部からの起動指令信号の送信時間を、送信を許容する送信許容時間から送信を禁止する送信禁止時間を減じた時間以内にするとともに、何れかの指令信号の送信後は、停止指令信号の送信は何時でもできるが、起動指令信号の送信は送信禁止時間に相当する規制時間のあいだは規制する構成とするにあたり、送信制御部に起動信号特別送信手段を設けて、送信禁止時間を経過して送信された停止指令信号に続く送信制御部からの起動指令信号の受信装置への送信は、前記停止指令信号の送信で開始する送信許容時間以内に、起動指令信号送信後における送信禁止時間に相当する規制時間が残される場合に許容されるように構成した建築用開閉装置における遠隔制御装置。
- 請求項1乃至5の何れか一項において、起動信号特別送信手段に基づく起動指令信号の送信は、一回のみであることを特徴とする建築用開閉装置における遠隔制御装置。
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